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AutoCAD入門 - 総合情報センター
AutoCAD入門 東海大学総合情報センター 第2版 目 第1章 次 AutoCADとは 1.1 AutoCADとは 1.2 なぜ企業ではCADソフトを使用するのか 第2章 AutoCADを動かしてみよう 2.1 AutoCADのウィンドウ 2.2 AutoCADとの対話(プロンプトに応答する) ・・・・・・・ 1 ・・・・・・・ 2 第3章 長方形を描いてみよう ・・・・・・・ 5 第4章 2次元CADソフトの特徴 ・・・・・・・ 6 4.1 一般的な特徴 4.2 AutoCADの特徴 第5章 Vブロックを作図してみよう 5.1 AutoCADを起動する 5.2 スタートアップダイアログ 5.3 画層の設定 5.4 図面範囲の変更 5.5 オブジェクトスナップ、トラッキングの設定 5.6 作図 第6章 図面枠を作ってみよう 第7章 印刷してみよう ・・・・・・・10 ・・・・・・・18 ・・・・・・・19 第8章 データの保存、読込(再起動)、AutoCADの終了 8.1 データの保存 8.2 データの読込(再起動) 8.3 AutoCADの終了 第9章 付録 次のステップへ [用語] ・・・21 ・・・・・・・23 ・・・・・・・24 第1章 1.1 AutoCADとは AutoCADとは AutoCADは1982年に米国オートデスク社により開発された汎用CADソフ トです。建築・土木・機械・電気・電子などあらゆる分野に利用されています。3次元 のデータも扱えますが、基本は2次元の設計・製図ソフトです。操作形態は対話形式な ので比較的分かりやすいCADソフトです。 1.2 なぜ企業はCADソフトを使用するのか 企業は利益を追求する組織体です。CADソフトを使用するのは、それが従来の手書 きによる設計・製図に比べて、企業としてメリット(利益)があると判断しているからで す。 良い品質の図面が手書きに比 (1)2次元CADソフト使用のメリット ① べて短い期間で出力出来る。 複数の人による並行設計・製図作業での間違いが少ない。 (相互に確認しながらの作業が簡便) ② 一度作成した製図用の図形データの共有・再利用が出来る。 ③ メーカの製品CADデータが利用出来る。 ④ 過去の製図データを簡単に修正・再利用が出来る。 ⑤ EXCEL、WORD等のデータ利用が出来る。 1 第2章 AutoCADを動かしてみよう 教室のパソコンでAutoCADを使う場合の操作の流れは次の様になります。 yes AutoCAD の起動 新規 (操作は第5章参照) yes テンプレート no no 第8章参照 <必要に応じて設定します> ・長さの単位(規定値:10進数、1/10000、ミリメートル) ・図面範囲(規定値:A3横=420×297 これから行う設計物が実寸で余裕をもって入る大きさを指定します) ・画層(規定値:画層は1枚、色=黒、線種=実線、線の太さ=デフォルト) ・寸法スタイル 等の設定をおこないます。 <設定した方が便利です> 作図補助機能の設定 ・グリッド/スナップ:各部の寸法が一定ピッチの時に、使用します。 ・Oスナップ:座標値がわからなくても、オブジェクトの中心・交点・ 端点等を正確に拾えます。(指示できます。 ) ・AutoTrack 等の設定をおこないます。 作図作業 データの保存 印 刷 AutoCAD の終了 2 2.1 AutoCADのウィンドウ タイトルバー:現在の図面ファイル名が表示されます。 メニューバー: 作図領域:図形を作成する領域です。 コマンド(実行したい機能) が割り当てられたメニュー 項目を選択します。 クロスヘアカーソル: ツールバー: マウスの動きを反映して画面上を コマンド(実行したい機能) 移動します。 が割り当てられたツールを 選択します。 作図空間切り替えタブ: モデルとレイアウトを切り替えます。 コマンドウィンドウ: 一番下の行がコマンドライ ン、その上にコマンドヒス トリが表示されます。 コマンドライン: ステータスバー: プロンプト(AutoCADからの要求)やメッセー カーソルの位置を表す座標値、スナップ ジ、ユーザが入力した文字などが表示されます。 や、トラッキングON/OFF等が表示 AutoCADとの対話は、ここで行います。 されます。 このラインを常に注目して下さい! 2.2 AutoCADとの対話(プロンプトに応答する) 円を描く場合、プロンプトへの応答は次の様になります。 <コマンドラインで> コマンド: の表示の時は、ユーザからの新たな指示を待っている状態です。 この時に、①circle[Enter]とキーインするか、②円作成の アイコンをクリックして、円作成の指示を出します。(注1) 3 すると、 円の中心点を指定 または [2点(2P)/3点(3P)/接、接、半(T)]: 規定値 オプション のメッセージがあり、次のユーザからの指示を要求して来ます。ここでの、規定値は[円 の中心の座標値の要求]です。円の中心が指示出来ない場合は、オプションの中から選 択コマンド(2p、3p、t のいずれか)をキーインします。例えば、2p[Enter]。 今回はこのメッセージが出ている状態で(規定値を採用して)、画面上の適当な位置を クリックまたは : の後へ中心座標値を入力します。そこが円の中心座標値として 受け取られます。次に 円の半径を指定 または [直径(D)]<5.0000>: 規定値 オプション 規定値に対する規定値 のメッセージがあり、次のユーザからの指示を要求して来ます。規定値の[円の半径値 の要求]に対して、規定値の5.0であれば、[Enter]のみを、違う値であれば、その 値をキーインします。直径を指示したい場合は、d[Enter]をキーインし、次のメッセ ージに 対して、直径の値をキーインします。 以上の操作で円が作成出来ます。 (注1)③として、「作成」メニュー → 「円」 → 「円の作成方法の選択」を クリックする方法があります。 < AutoCAD操作のヘルプ > 1)「ヘルプ」メニュー → 「ヘルプ」 → ①「目次」タブ → 「ユーザガイド」 ②「キーワード」タブ → キーワード検索 2)教室のAutoCADマニュアル(旧バージョン) 4 第3章 長方形を作図してみよう 200×100の長方形を作図する方法は、操作の複雑さを問題にしなければ、次の 5種類が考えられます。通常は、(1)、(2)の方法で作図します。(4)、(5)の方法は、第5章 の「Vブロックを作図してみよう」の様な一様でない形状の作図を行う場合の手法です。 いずれの方法でも、コマンドラインに出されるAutoCADからメッセージを見て、 次にどのような指示・操作をしなければならないかを判断することが大切です。 <長方形を作図する方法> コマンドラインが「コマンド:」 一方のコーナーまたは もう一方のコーナー 1点目の指示 または2点目の指示 (1)「作成」メニュー → 「長方形」選択 ①カーソルで指示 ①相対座標値入力 (2)長方形アイコン ②絶対座標値入力 ②絶対座標値または の状態時の操作 クリック (3)rectang[Enter] キーイン (4)「線分」アイコン 相対座標値入力 クリック (5)「ポリライン」アイコン クリック ③カーソルで指示 ③相対座標値入力 ④カーソルで指示 ④AutoTrack(オン)+ 移動距離入力 < (2)−②の例 > ① ①「長方形」アイコンをクリック。 ②コマンドラインに 「 一方のコーナーを指定 または [面取り(D)/高度(E)/フィレット(F)/厚さ (T)/幅(W)]: 」 のメッセージが出ます。 ③画面上の適当な位置をカーソルで指示して、クリック。 ④コマンドラインに 「 もう一方のコーナーを指定または[サイズ(D)]: 」 のメッセージが出ます。 ⑤一つ目のコーナーからの相対座標値を入力します。 @200,100[Enter]をキーイン。 以上の操作で、200×100の長方形が出来ます。 5 第4章 4.1 2次元CADソフトの特徴 一般的な特徴 (1)画層(Layer) 2次元CADソフトには画層という特有の概念があります。画層は、概念的には透 明なフィルムの様なものです。図面に描かれる図形は、必ずいずれかの画層上に描か れます。通常は、1枚の図面を複数の画層に分けて描き、それらを重ねて1つの図面 を構成します。下図に示す様に、透明なフィルムを何枚も重ねて描くというイメージ です。 ひとつの画層には、ひとつのオブジェクト、ひとつの色、ひとつの線種と設定した 方が使い勝手が良いと思われます。それにより、必要に応じて特定の画層だけを表示 させたり表示させないようにしたりすることができるので、図面が複雑になるほど有 用になります。 (2)スナップ スナップとは、カーソルを設定された(吸着点)に吸い付けられる様にする機能です。 1) グリッドスナップ 一定間隔の格子点(グリッド)にカーソルを吸着させる機能です。 ①設定 ステータスバーの「スナップ」、「グリッド」、「極」、 「OSNAP」、「OTRACK」のいずれかを右クリ ック → 「設定」をクリック。 すると、「作図補助設定」画面が出ます。 6 「スナップとグリッド」タブを開い て、 スナップ間隔とグリッド間隔を入 力し、「OK」ボタンを押します。 スナップ間隔とグリッド間隔は同 じ方がわかりやすいです。 ②使用方法 「スナップ」、「グリッド」ボタンを凹状態にすると、 それがそのボタンのオンの状態です。反対に凸の状 態はオフの状態です。 2) OSNAP(オブジェクトスナップ) カーソルをオブジェクト(図形)の端点、中点、交点等に吸着させる機能です。 ①設定 ステータスバーの「スナップ」、「グリッド」、「極」、「OSNAP」、「OTRAC K」のいずれかを右クリック → 「設定」をクリックで「作図補助設定」画面を出し ます。 「Oスナップ」タブを開いて、吸着点 としたいオブジェクトにチェック を入れ、「OK」ボタンを押します。 7 ②使用方法 「OSNAP」ボタンが凹状態がオンの状態です。 4.2 AutoCADの特徴 (1)DesignCenter 既存の図面から、ブロック化したオブジェクト(図形)、画層、文字スタイル、線種、 レイアウトなどを容易に流用できる機能です。 (2)OTRACK(AutoTrack) トラッキングとは、ある点を図面上の他の点を基準にして配置する機能です。この 機能をオンにすると、最適な一時作図補助線が自動的に表示されます。 1) 極トラッキング 設定された増分角度の位置にカーソルが来ると、一時作図補助線が表示されます。 この機能をオンにすると、ツールチップ(直前の点からの距離と極角度が表示された もの)が出ます。 ①設定 「作図補助設定」画面を出します。 ① ①「極トラッキング」タブを開いて、角度 の増分値を入力します。 ②ここにチェックを入れます。 ③「ON」ボタンを押します。 ③ 8 ②使用方法 「極」ボタンが凹の状態がオンの状態です。 ③ツールチップ表示例 「極」、「OSNAP」、「OTRA CK」(O スナップトラッキング)の3ボ P1 タンオンで、端点P1から水平 線を開始し、端点P2から60 仮想補助線 度の角度の仮想補助線と交わる 点が簡単に求まります。 ツールチップ (注)角度のプラス方向は、初 期状態では画面に向かっ P2 て反時計周りの方向で す。 9 第5章 5.1 Vブロックを作図してみよう AutoCADを起動する ①「スタート」→「プログラム」→「ア プリケーション」→「AutoCAD2005」 をクリック。 5.2 スタートアップダイアログ ① 左図の「スタートアップ」ダイア ログは出ませんが、起動後に形式 →「単位管理」で長さ単位等を設 定出来ます。 <規定値> 長さ:10 進数、1/10000、mm 領域:A3横(420×297) 5.3 画層の設定 本講座用として、次の4つの画層を設 定して下さい。 ・図形、黄、0.4、実線 ・中心線、黄緑、0.3、1点鎖線 ・寸法、マジェンタ、0.3、実線 ・枠、白、0.4、実線 ①「形式」メニュー → 「画層設定」 を選択。 「画層プロパティ管理」ダイアログ が出ます。 10 ②「画層プロパティ管理」ダイアロ ④ グの画層一覧表示エリア内を右 クリックし、「画層を新規作成」 ③ ⑤ ⑥ を選択。 ③の場所に画層の名前を入力。 ④の位置をクリックすると、「色選 ⑦ 択」ダイアログが開くので、色を 指示し、 「OK」ボタンを押す。 ⑤の位置をクリックすると、「線種 を選択」ダイアログが開く。その 中に選ぶ線種が無い場合は、「L OAD」ボタンを押す。 すると、「線種のロード」ダイログ が開くので、任意の線種を選択す る。 ⑥の位置をクリックすると、「線の 太さ」ダイアログが開くので、そ の中から太さを選択する。 必要な画層の数だけ②、⑥を繰り返 して設定します。 ⑦「OK」ボタンをクリック。 11 5.4 図面範囲の変更 (今回は規定値からA4縦に変更します。) ①「形式」メニュー → 「図面範囲設定」を選択。 ②コマンドラインに 「左下コーナー指定 または [オン(ON)/オフ(OF)] <0.0000,0.0000>:」 が出ます。 規定値を使うので、[Enter]をキーイン。 ③コマンドラインに 「右上コーナーを指定 <420.0000,297.0000>:」 が出ます。 A4縦の右上の値、210,297[Enter]をキーイン。 (図面範囲外にオブジェクトを出来ない様にしたい 場合は③の後で) ④「形式」メニュー → 「図面範囲設定」を選択 し、 コマンドラインに 「左下コーナー指定 ま たは [オン(ON)/オフ(OF)]<0.0000,0.0000>:」が出た 時に、 5.5 on[Enter]とキーインします。 オブジェクトスナップ、トラッキングの設定 1) 設定方法については、第4章「4.1の(2)の2) OSNAP」と「4.2の(2) の 1) 極トラッキング」を参照して下さい。 2) ステータスバーの「極」と「OSNAP」を凹状態にして、各機能をオンの状態にして 下さい。 5.6 作図 (1)画層を「図形」にする ① ①により画層をプルダウンし、その中から 「図形」選択。 12 (2)右半分の図形を作成 1) 「ポリライン」アイコンを使って点P1から点P5までのポリラインPL1作成 P4 P3 ① 任意の位置P1をカーソルで指示し、クリック。 ② カーソルを右にずらして、ツールチップの極角度0度 を確認後、移動値50をキーイン。 P5 ③ 点P2までのポリラインが出来るので、カーソルを上 にずらして、極角度90度を確認後、移動値100を キーイン。 ④ 点P3までのポリラインが出来るので、カーソルを左 にずらして、極角度90度を確認後、移動値20をキ P1 P2 ーイン。 ⑤ 点P4までのポリラインが出来るので、カーソルを左 下にずらして、極角度45度を確認後、移動値55を キーイン。 ⑥ [Enter]を2回キーインして、ポリライン作成コマンド から抜ける。 ⑦ これで、点P1から点P5までのポリラインが出来た。 2) 「ポリライン」アイコンを使って点P6から点P7までのポリラインPL2作成 P8 ① ステータスバーの「OTRACK」をオンにする。 ② 点P1へカーソルを近づけて、端点のマークを出した後、 そのままカーソルを上にずらす。 ③ 極角度90度を確認後、移動値65をキーイン。これで、 P6 P7 点P6が決まる。 ④ 点P6からカーソルを右にずらし、極角度0度を確認後、 移動値2.5をキーイン。 ⑤ 点P7までのポリラインが出来るので、カーソルを上に ずらして、極角度90度を確認後、移動値20をキーイ ン。 ⑥ [Enter]を2回キーインして、ポリライン作成コマンドか ら抜ける。 ⑦ これで、点P6から点P8までのポリラインが出来た。 13 3) ポリラインPL1とポリラインPL2の不要部削除 ①操作しやすいように、図形を拡大する。 ②「トリム」アイコンをクリック。 PL2 ③コマンドウィンドウに「切り取りエッジを選 択」、コマンドラインに「オブジェクトを選択」 のメッセージが出るので、PL1をクリッ PL1 クし、[Enter]をキーイン。 ④コマンドラインに「トリムするオブジェクトを選 択」のメッセージが出るので、PL2の不要 部をクリックし、[Enter]をキーイン。 ⑤再度、「トリム」アイコンをクリック。 ⑥PL2をクリックし、[Enter]。 ⑦PL1の不要部をクリックし、[Enter]。 14 4) P12 上面図作成 P11 ①「ポリライン」アイコンをクリック。 ②点P6にカーソルを近づけ端点マークが出たら、そのま まカーソルを上にずらして、極角度90度を確認後、8 0をキーイン。これにより、点P9の位置が決まる。 ③点P9からカーソルを右にずらし、極角度0度確認後、 P9 P10 移動値50をキーイン。 ④点P10までのポリラインが出来る。更に、カーソルを 上にずらして、極角度90確認後、移動値40をキーイ ン。 ⑤点P11までのポリラインが出来る。続けて、カーソル を左にずらして、極角度90度を確認後、移動値50を キーイン。 P6 ⑥以上で、点P9から点P12までのポリラインが出来る。 ⑦[Enter]を2回キーインして、「ポリライン」作成コマンド から抜ける。 ①「線分」アイコンをクリック。 ②点P10にカーソルを近づけて端点マークが出たら、 そのままカーソルを左にずらして、極角度180度を 確認後、移動値20をキーイン。これにより、点P1 3の位置が決まる。 P14 P13 ③点P13からカーソルを上にずらして、上辺との交点 マークが出たら、そこをクリックし、[Enter]。 ④再度、「線分」アイコンをクリック。 ⑤点P9にカーソルを近づけて端点マークが出たら、そ のままカーソルを右にすらして、極角度0度を確認後、 移動値2.5をキーイン。これにより、点P14の位 置が決まる。 ⑥点P14からカーソルを上にずらして、上辺との交点 マークが出たら、そこをクリックし、[Enter]。 15 5) 中心線、左側半分の作成 ① 画層を「中心線」に変更。 ② 「線分」アイコンで中心線作成。 ③ 「鏡像」アイコンをクリック。コマンドライ ンに「オブジェクトの選択」メッセージが出るの で、オブジェクト2個(PL1、PL2)をクリッ ク、[Enter]。 ④ コマンドラインに「対象軸の1点目を指定」 のメッセージが出るので、中心線の端点を クリック。 ⑤ コマンドラインに「対象軸の2点目を指定」 のメッセージが出るので、中心線のもうひ とつの端点をクリック。 ⑥ コマンドラインに「元のオブジェクトを削除し ますか? [はい(Y)/いいえ(N)] <N>:」のメ ッセージが出るので、[Enter]のみをキーイ ン。 ⑦ これで、正面図の左側半分も出来た。 ⑧ 同様にして、上面図の左側半分も作成する。 6) 寸法を入れる P3 ① 画層を「寸法」に変更。 ② 「寸法」メニュー → 「長さ寸法記入」選択。 ③ コマンドラインに「1本目の寸法補助線の 起点を指示」のメッセージが出るので、点P 2へカーソルを近づけて端点マークを出し てクリック。 ④ コマンドラインに「2本目の寸法補助線の 起点を指示」のメッセージが出るので、点P 3へカーソルを近づけて端点マークを出し P2 てクリック。 ⑤ そのまま右側へカーソルをずらして、適当 な位置でクリック。 ⑥ 他の寸法も同様にして作成。 16 7) 仕上げ記号作成 ①「ポリライン」アイコンをクリック。 P91 ②任意の点P91をクリックし、カーソルを右 下へずらし、極角度300度を確認後、移動 値5をキーイン。 P92 ③点P92までのポリラインが出来る。更に、 右上にカーソルをずらして、極角度120度 を確認後、移動値5をキーイン。 ④続けて、極角度240度確認後、移動値5キ ーイン。極角度120度確認後、移動値5キ P97 ーインを繰り返して、点P97までのポリラ インを作成。 ⑤そのままカーソルを左にずらして、c[Enter] をキーインして、元の点P91でポリライン をクローズさせる。 (P91に端点マークを出し、クリック後 [Enter]をキーインしても同じ) 8) 仕上げ記号を図形につける ① 仕上げ記号をクリック。 (オブジェクトが破 線に変わる。 ) ② 右クリック → 「コピー」を選択。 ③ 適当な位置で右クリック → 「貼り付け」を 選択 → コピーされた仕上げ記号が出るの で[Enter]をキーイン → コマンドライン に「挿入点を指定」のメッセージが出る → 適当な位置でクリック。 ④ コピーで出来た仕上げ記号をクリック。 ⑤ 右クリック → 「回転」を選択 → コマンド ラインに「基点を指定」のメッセージが出る ので、記号の任意の端点をクリック → コ マンドラインに「回転角度を指定」のメッセ ージが出る→45[Enter]をキーイン。 ⑥ 45度傾いた仕上げ記号をドラッグして、 図形の斜面につける。 17 第6章 図面枠を作ってみよう (1)図面枠外形線作成 PW2 ① 画層を「枠」に変更する。 ② 図面枠外形線(A4 縦)を点PW1,PW2を指示し て作成。 (「第3章 長方形を作ろう」を参照して下さい。 ) PW1 (2)表題欄作成 ① 枠右隅に左図の様な表題欄枠を作 成。「線分」アイコンとトラッキング 機能を活用する。 ② 「マルチテキスト」アイコンをクリ ック → コマンドラインに「最初の コーナーを指定」のメッセージ → 文字 を入れる枠の左下端点をクリック → コマンドラインに「もう一方のコ ④ ーナーを指定」のメッセージ → 右上 端点をクリック。 ③ テキストエディタが出るので、文字 を入力する。 ④ この中で文字の大きさの変更。 ⑤ 文字全体を反転状態→右クリック →「位置合わせ」→「中央中心」等 で枠内での文字の位置決めを行う。 ⑤ フォントは変更しないこと! 18 第7章 印刷してみよう (1)Vブロック図 (2)印刷 ①「ファイル」メニュー → 「印刷」選択で、「印刷」ダイアログを出す。 ②出力先のプリンターまたはプロッターを指定する。 ② 19 ③順次、次の事項を指定する。 (ア) 用紙サイズを A4。 (イ) 図面方向を 縦。 (ウ) 印刷尺度を 1/1。 (エ) 印刷領域を 図面範囲またはオブジェクト範囲。 (オ) 印刷オフセットの「印刷の中心」にチェックを入れる。 ④ 「プレビュー」ボタンを押して、プレビューを見る。 印刷前には必ずプレビューで確認して下さい! ⑤プレビューがOKであれば、「印刷」ボタンを押す。 (注) (ア) (エ) (ウ) (オ) (イ) ④ ⑤ (注)プリンター印刷時、画層で薄い色を使っていた場合、線が薄く印刷されます。 これを回避するには、「印刷デバイス」タブの「印刷スタイルテーブル」の中から 「monochrome」を選択して印刷します。 20 第8章 8.1 データの保存、読込(再起動)、AutoCAD終了 データの保存 AutoCADを終了する前に、名前を付けてデータを保存します。 ①「ファイル」メニュー → 「名前を付けて保 存」を選択。 ②「図面に名前を付けて保存」画面が出る。 ③保存先を選択。 ④ファイルの種類は「図面(*.dwg)」を選択し、フ ァイル名を入力する。(注1) ⑤「保存」ボタンを押す。 ⑤ ④ (注1)AutoCAD で扱うファイルの種類には「図面(*.dwg)」の他に、「テンプレート(*.dwt)」、 「中間ファイル(*.dxf)」があります。 8.2 データの読込(再起動) 保存されているデータを読込む方法は次の2種類があります。 ① AutoCAD起動 → 「ファイル」メニュー → 「開く」を選択。 「ファイルを選択」画面の「探す場所」へデータのあるファイル名を入れ、そのファイルの中 から読込むデータを選択し、「OK」ボタンを押す。 21 ② AutoCADを起動しないで、データのあるファイルを開いて、読込むデータをダ ブルクリック → AutoCADが起動し、指定のデータが開きます。但し、この方 法では、学校外のパソコン等で作成したデータによっては学校のAutoCADが起 動しない場合があります。 (注) 学校のパソコンで既存のデータを読込んだ場合、名前の付いたオブジェクト (画層、寸法スタイル等)は保存されていますが、作図補助機能はクリアされ ていますので、再設定して下さい。 8.3 AutoCADの終了 「ファイル」メニュー → 「AutoCAD の終了」を選択。 または、AutoCAD ウインドウ右上端の「×」ボタンを押す。 22 第9章 次のステップへ 第1章から第8章までがAutoCADの基本です。基本をマスターしたら次のステ ップとして、この章に書いてあることへチャレンジして下さい。 1)作図のための各種機能 ・基本で学習した円弧、直線でほとんどの作図は出来ますが、より効率的に作図を するために、各種機能の使い方を習得して下さい。 ・「作成」メニュー、「修正」メニューの各種機能。 2)寸法スタイル管理 ・モデルの出力スケールによって、寸法スタイルを変更する必要があります。 3)画面のカスタマイズ ・よく使うコマンドのツールバーは画面に出しておくと便利です。 4)ユーザ座標系 ・ワールド座標系と異なる傾きの座標系で作図したい時に便利です。 5)ブロック定義 ・モデルをブロック定義し、他の図面等で再使用します。 6)テンプレート作成 ・画層、図面枠等を設定した白紙状態をテンプレート化しておくと便利です。 7)プロッターへの出力 ・モデルの大きさと出力用紙の大きさの関係の理解が大切です。 ・画層と線幅の関係の理解。 8)ソリッド作成 ・2Dデータの押し出しで簡単にソリッドが出来ます。 ・ソリッドへの色付け。 9)レイアウト設定 ・ビューポートの使い方の理解。 ・擬似3面図作成。 23 付録 [用語] オブジェクト 作成、操作、編集の際に単一の要素として扱われる、1つまたは複数のグラフィック 要素(文字、寸法、線分、円、ポリラインなど)。図形と呼ばれる場合もあります。 ツールチップ ボタンの機能表示や、トラッキング、Oスナップ時のカーソル位置表示を行う機能。 ・(ボタン)ツールチップ カーソルをツールバーボタン、ステータスバーの作図補助機能ボタンに近づける とボタンの機能を表示します。 ・極トラッキングツールチップ 直前の点からの距離、極角度を表示します。 ・Oスナップツールチップ オブジェクトの種類を表示します。 ・Oスナップトラッキングツールチップ Oスナップの種類、直前の点からの距離、極角度を表示します。 テンプレート図面 新しい図面に関する設定が事前設定されている図面ファイル。 トラッキング ある点を図面上の他の点を基準にして配置する方法。 名前のついたオブジェクト 非グラフィックス情報で、線種、画層、寸法スタイル、文字スタイル、ブロック、ビ ュー、ビューポート環境設定があります。 ポリライン 単一として扱われ、1つ以上の接続した線分または円弧で構成されるオブジェクト。 極座標 距離と角度で座標値を表す座標系。 24