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こちら - 福岡市アイランドシティ

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こちら - 福岡市アイランドシティ
アイランドシティにおける文化・芸術が息づくまちづくり検討のための懇談会
第3回 懇談会 議事要旨
2005年3月10日
日 時:2005年3月10日(木) 10:00∼12:00
場 所:福岡市役所15階1504会議室
出 席:懇談会メンバー(敬称略・50音順):
池田美奈子、大塚ムネト、古賀弥生、津村 卓、藤
吉村哲夫、吉本光宏
事務局:総務企画局アイランドシティ推進担当
浩志、山野真悟(座長)、
公開にて、傍聴者多数
配付資料
資料①
資料②
資料③
資料④
第2回懇談会 議事要旨
第2回懇談会における論点整理
アイランドシティにおける文化芸術が息づくまちづくり 提言(案)
アイランドシティにおける文化芸術が息づくまちづくり:
実施事業 ① まちづくり・アート・コーディネート事業(概念図)
懇談会
(1)第2回懇談会までの確認(資料①②)
(事務局より資料①②について説明)
• 座長
:資料②の内容は前回のメンバー意見を整理したものだが、前回出した意見が、
ここに入っていないようなら、今出してほしい。特に拠点については、ひとつのイメージに固め
ることは不可能ではないか、とか、一つの建物に集約することや、部屋の役割を決めるような検
討の仕方は問題があるのではないかなど、様々な意見があったので、その点についても今日
議論したいと思っている。
(2)懇談会が提出する提言(案)について(資料③④)
• 座長
:これから提言(案)について議論するが、一つは提言(案)の内容について、もう
一つはどうしたら多くの人に提言の内容を分かりやすく伝えることができるかについて、議論し
ていただきたい。
(事務局より資料③④について説明)
①理念について
• 座長
:提言(案)全体についての意見もあると思うが、目次に沿って議論を進めたい。
最初の「提言にあたって」と「背景と意義」について特に意見がなければ、「理念と目的(ミッショ
ン)」から議論したい。ここでは、「人」を変えるなど大胆な言い回しをしているところもあり、理念
の内容についての意見と、この理念を分かりやすく伝えるための手法などについて、意見をい
ただきたい。
•藤
:提言として文章にするのは難しい。理念のすべてをここに凝縮するのは難しい。
提言(案)を読んでいて、抜け落ちている捉え方として、「アート」は個人の価値観を社会に対し
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て表現することだが、その根底にあるのは個人が抱えている問題や、地域や社会が抱えてい
る問題であり、それに対して独自の新しい視点での解決方法の提示や、時には突拍子のない
問題提起をしていくことが個人の表現にとって一番大事なところだということだ。この案は、美し
くまとまり過ぎている。
アイランドシティにはその歴史も含めて、今まで悪いイメージがあった。本当に造成する必要
があるのかといった議論や、ケヤキ、庭石の問題など、いろいろあったが、そういった悪いイ
メージを隠蔽するのではなく、また、今の段階では地域コミュニティがないといったことも、マイ
ナスと捉えず、それを活かしながらどうやってその素材をプラスに転換していくのか、全然違う
解決方法で提示していくことが、アートの持っている一つの重要な力だと思っている。このよう
な考え方を理念の中に表現することが必要だと思っているが、どのように表現するか難しいとこ
ろだ。
これからの地域づくりにおいて、今までのアイランドシティの経緯も含めて、現状の問題に対
して様々な人たちが集まって解決していこうとするときに、具体的には教育や医療の問題など
になると思うが、まず、そういった根本的な分野にアートが食い込んでいくことが成立しないと、
上滑りで厚みがなくなってしまう気がする。どうにかその点を盛り込めないかと思う。
• 座長
:提言(案)の内容は2つのことにまたがっている。一つはアートそのものの活性化、
もう一つはまちづくりで、それらに橋を架けることができないかというのがこの提言(案)の内容
だ。今の発言は、前者についての意見で、アートの役割以前にアートそのものについてもっと
前面に出した方が良いという意見だと思う。私の印象としてはそれなりに出ているのかなと思う。
しかし、資料④の図を見ると、まだ、見て分かりやすい図にはなっていないと思う。もっと簡単に
伝えられるようにしたい。アートを含んだ提言なので、伝え方の部分も意図的にしたいと思う。
提言(案)のパイロット事業の中に「アート×おやじ」プロジェクトがあるが、それは私のアイデ
アで、先日映画「Shall we ダンス?」のアメリカ版を見たが、それは主人公がダンスを通じてだ
んだん元気になっていくというストーリーになっており、アートにはそういう役割もあると思ったと
ころから出たものだ。アートの効用・役割は実は単純なもので、そういう単純な部分を提言の中
で伝えられたらと思う。
• 池田
:アートには毒と薬の両面がある。この提言(案)はきれいにまとまっており毒の部
分が抜かれた印象だ。アートの毒の部分、とんがった部分を入れないと今までと違うという印象
が持てないと思う。アイランドシティも現代社会の様々な問題を抱えていると思うが、それを
アートの力で表に出していく、あるいは議論を巻き起こしていくということを積極的に提言に出
していった方が良いと思う。アートの社会批評的な側面を、ポジティブに「まちづくり」に繋げて
いくという方向性があると思う。アートを享受する人は本物を求めているので、毒の部分がそが
れてしまうとそれが本物と感じられないのではないかと思う。
• 大塚
:「まちづくり」と一言で言っている部分が実は難しいと思っている。例えば天神で
もまちづくりに関する様々な委員会があり、実際にいろいろなプロジェクトが動いているが、ある
程度まちとしての統一意識を生み出すことに非常に苦労していると感じる。その意味ではアー
トがそのきっかけになるといいと思う。今回はアートと同時にまちづくりがあり、どこまで踏み込
めるか、できればまちづくりに思い切って踏み込んでいけたらいいと思う。天神もまちとしては
成功していて、人もたくさん集まって来て、経済的には潤っているかもしれないが、そこに住ん
でいる人々は勝手なところに自転車を止めるなど、住民の思いが共有されるまでには至ってい
ない気がする。どうしたらそれができるかと考えている。
• 座長
:私も長く「博多のまちづくり」に関わってきたが、いつも、まちづくりの関係者には、
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アートは対立する意見や立場が違う人たちを、「媒介する力」を持っているはずだと言ってきた。
しかし、実際にはアートはイベントの賑わいのような「オマケ」的な扱いを受けがちだ。その意味
では、今回の提言では「アートの力」をできるだけ積極的に全面に出していきたいと思う。その
ときに力を発揮するのはアートの毒の部分かもしれず、その内実は人と人を繋げていくものとし
てアートが位置づけられ、この提言が構成されているという考え方で捉えたいと思う。
②コーディネート機能・組織について、文化・芸術の創造・交流拠点について
• 座長
:ここでは、前回十分に議論できなかった、ハードの部分まで含めて議論したい。
• 古賀
:背景と意義、理念の部分を読んで、どういう立場で述べられているのかなと思う。
「アート」と「まち」をつなぐと言うときに、アート側か、まち側かどちら側に立つのかが、いつも気
になる。「アート」は、「まち」に働きかけるポテンシャルを持っているという立場に立つのだと思
う。そこがもっとはっきり見えるようにできないかと感じる。その意味では、「背景と意義」の「アイ
ランドシティにおけるポテンシャル」の部分が一番大事なところだと思う。まだ、なぜ「アイランド
シティ」に「アート」が必要なのかが伝わりにくい、全体を通して読めば理解できるが、最初に
もっとはっきり出した方が良い。
「人」を変えるという表現は、本当に使っていいのかどうかと思う。大胆な表現で、反発を招く
おそれもあるので、あえて言うのなら良いのだが。「人」を変えることが目的ではない気もする。
表現の問題かもしれないが。
まちづくり・アート・コーディネート事業について、資料④では、文化・芸術のコーディネー
ターと、まちづくりの事業・活動をしている人を出会わせる、という概念図になっているが、この
ような人たちを、出会わせただけでは、何かが起こるとは思えない。取り掛かりとして、出会いの
場をつくり、まちづくり・アート・コーディネーターを養成していく目的で、推進機構を構想して
いるのだと思うが、それがはっきり伝わってこない。提言(案)4pの図でも、アートとまちの接点
の部分が、まちづくり・アート・コーディネーターの役割として描かれているが、まちづくり・アー
ト・コーディネーターが既に存在しているのではなく、それを養成していきながら事業をしてい
かなければならないということが重要な部分だと思うので、本文中だけでなく、むしろ図に入れ
た方が良いと思う。どうしたらまちづくり・アート・コーディネーターを養成していけるのか、来年
度以降十分議論していかなければならないと思う。
ハードの部分はまだイメージしにくい。これだけの事業を行うのにどれだけの規模が必要な
のか、ひとつのものに集約するのか、分散するのか、市内の既存の施設も含めて考えるのかと
いうイメージがまだつかめない。
• 座長
:吉本さんにお聞きするが、まちづくり・アート・コーディネーターがイメージできる、
事例はあるか?
• 吉本
:実際にはそのようなことが出来る人は、まだいないと思う。このプロジェクトの中
の、「アート」と「まちづくり」を融合させる過程で試行錯誤を繰り返しながら育てていくのだと思
う。その中で「まちづくり・アート・コーディネーター」という役割は、どういうことをする人なのかと
いう認識が生まれてくるのだと思う。私が持つイメージに一番近い人を、あえて挙げれば、
ミュージアム・シティ・プロジェクトで「まち」と「アート」を繋ぐ取り組みをしてきた山野座長だ。
• 座長
:横浜市の財団の方と話をした際に、これからは「市民プロデューサー」の時代が
来ると話していた。「アート・コーディネーター」というと、アートの内側から「まち」を見るイメージ
だが、「市民プロデューサー」というのは、アートの外側から「アート」を見る感覚だと思う。しかし
外側から見るだけで良いのかというとそうではなくて、提言(案)に掲げたような活動を通して、
どちらの側も視界に入れられる人が出てくるのではないかという想定で書かれているのだと思
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う。
• 吉本
:アートそのものの力として、アートの社会に対する、トゲトゲしい部分が出ていな
いという発言があったが、それは、この提言(案)には、芸術創造活動の支援のメニューは入っ
ているが、アーティストが作品を創ること自体については触れていないからである。では、その
部分を出すには、アイランドシティでどのような作品を創って、それをどうするのかというところま
で踏み込めるかどうかが、ポイントになる。拠点についても、創られた作品のことを考えると、本
当は人がたくさんいる既存市街地の中にある方がベターだと思うが、それをあえてアイランドシ
ティの中で実験しようということが、このプロジェクトの前提となっている。その前提からすると、
作品そのものを創っていくこと自体を、提言の中に盛り込むのは難しいのではないかと思う。
• 座長
:人工的な場所でアーティストが作品を創ることが難しいというのは私も経験で分
かっている。まちの真ん中に創ればもっと簡単だということもこの提言(案)の中に含まれてい
る。
• 吉本
:提言(案)の中の事例写真は、いずれも古い既存施設を改修して使っているも
のだ。現在、何もないアイランドシティでも、このようなイメージで良いのかどうかということも議
論した方がいい。
•藤
:このプロジェクトの特徴は、全く何もない状態に、今からいろいろな施設が造ら
れていくことだ。それら施設が造られる段階から、例えば医療施設なら医療の専門分野の人で、
かつ医療における問題を新しいかたちで解決したいと考えている、アートの力を信じている人
がコーディネーターとなって入り、施設計画の中に落とし込んでいくことができるのではないか。
それは学校であれば、教育の専門家が、高齢者施設なら福祉の専門家というように、住宅、公
園、医療施設、ITなど、これから造ろうとする施設に既存の価値観ではない新しい価値観を入
れたいという視点を持つ人をそれぞれの分野のプロフェッショナルの中に、一人置くことで新し
いかたちの施設を造ることができると思う。そういった人をどうやって育てていくかが重要であり、
育てていこうとするとそれはアートの世界だけではできない。それぞれの分野の中で育ててい
くことが必要であり、そのためには施設ができる前の段階からそれぞれの分野の人と、既存の
アートのコーディネーターや、文化施設の人などとミーティングや勉強会などをしていくことが
必要だと思う。その意味では、拠点のイメージは、以前「中村政人」氏が使っていた積水ハウス
M1シリーズのようなプレハブユニットやコンテナハウスのようなものが、中が劇場になっていた
り、使いながら必要に応じていくつか組み合わせていくことができ、新しい施設ができる毎に移
動しながら拡大していくような、可動的なものがいいと思う。
• 吉村
:「理念と目的(ミッション)」に書いてあることは、市全体としても言えることだ。アイ
ランドシティでこのようなプロジェクトを行うことの意義が明確であった方が良いと感じる。市全
体の創造性を高めていくことは共通のテーマであり、その点ではアイランドシティでは、これか
ら「まち」をつくっていく過程に意味があるのだと思う。一方で、「アート」を活用する側面だけが
強調されていていいのかとも思う。「アート」が本来持つ創造性があって、その創造活動の中か
ら活用される部分が生まれると思うので、「芸術創造活動そのもの」についての記述がなくてい
いのかということだ。活動例としてコンテンポラリーダンスのワークショップが書かれているが、こ
うしたことを実施するには創造活動を真剣に行っているアーティストがいて、コーディネートす
る人がいて、学校に理解する先生がいるというように様々な要素が絡み合っていかないとでき
ない。その意味では新しくアイランドシティに住まう人、施設を利用する人、コーディネーターも
含めて全体の理解とサポートを発展させていくことが重要だと思う。
• 座長
:9p の拠点のイメージ図は、建物の用途だけを描くと、誰が描いてもこのように
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なってしまう。横浜のBankArtの例が提言(案)に掲載されているが、BankArtには使い道が
決まっていない部屋がたくさんあり、こうした使い方がしたいとなったときに使える余地を持って
いる。もともとは用途を検討した図もあったと思うが、そのとおりに使わなくてもいいし、そうやっ
て決め込んで使うものでもないと思う。また、BankArtは場所さえも移動してしまった。そして
別の場所に適合していく。そのようなことが拠点を考えるときに一番重要だと思う。
• 津村
:提言(案)はとても良くできていると思う。私はアウトリーチが全面に出てくること
が気になっていた。アートの原点は何かという部分だが、創造を支援するということが書かれて
いるので、そのことは言い尽くされているのだと思う。
とても読みやすくまとまっており、「人」を変えるという言葉も、大きすぎるテーマではあるが、
言い尽くされたテーマだ。全体的にきれいにまとめすぎかなという気がする。まちづく・りアー
ト・コーディネーターという人がいることを仮定して記述されているが、実際には、まだいない。
まちづくり・アート・コーディネーターが動き出すのはいつ頃になり、これを実現するまでに出て
くる苦しい現実についての記述が排除されていると感じた。
提言(案)の中に入れていいのかどうか悩んだ要素は、経済性についてだ。経済の活性化に
ついては触れているが、それがどういうことなのか、アートの側からみるとこの提言内容はいい
と思えるが、一般の市民から見るとまた税金を使うのかという見方になる。アートには直接経済
もあるが、二次、三次、将来的には、それ以上の経済性があると思っているので、そのことをも
う少し出さないと、利益を感じない人がいるのではないかと思う。
• 座長
:現実に存在しないまちづくり・アート・コーディネーターがいるという仮定がされ
ているという発言だが、当面は、もう少し現実に存在している人たちの組み合わせで考えてい
かなければならない。今後のスケジュールの中で議論しようと思うが、プロセスが重要だという
意見がこれまで何度も出てきた。そのプロセスの中でまちづくり・アート・コーディネーターが生
まれてくるのか、今いる人たちの中から生まれてくるのかといったことを議論したい。経済効果
については、昔からアートの経済効果は何かと聞かれるが、「いつかはある」と答えている。経
済効果が無いことはない。また、拠点を造るお金をどうするかということだが、無いものをあると
仮定しているので、それが無い間は、今あるものでやりくりしていくということではないか。
③懇談会及び提言の「今後の展開」について
• 座長
:推進体制として(仮称)アイランドシティ・クリエイティブ推進機構が構想されてい
る。この前に「当面の取り組み」としてアイランドシティ・クリエイティブ推進機構準備会(仮称)が
ある。スケジュールの最初の方はこの準備会の活動になる。「当面の取り組み」については具
体的に書かれているのでこの点も含めて議論してもらいたい。最後の「プロジェクトの実現に向
けた課題」は、今後どうやって続けていくかというところまで関わってくる。
• 古賀
:準備会の中に福岡市の関係部局が含まれているが、この関係部局とは具体的
にどの部局になるのか?
• 事務局
:前回、前々回関係する部局が出席したが、アイランドシティに関係する部局は
数多く、これからも発生してくるので、関係するのであれば全て関係してもらおうという意味だ。
どこと決めてはいない。関係する部局総体としてここでは記述している。
• 古賀
:関係すれば全てということだが、どう関係するのかという捉え方にもよるのだと思
う。全体として文化政策よりになっているように感じるが、アイランドシティ全体にとってどういう
意味があるのかと考えたときに、「まちづくり」であれば当然東区役所は関係してくる。アイラン
ドシティの開発関係部局と教育関係部局と文化政策関係部局だけの問題ではないと思う。市
の内部の体制づくりについても「まちづくり」という面から力点を置いて考えた方が良い。
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• 津村
:福岡市の中にもいろいろな職種があり、それぞれの担当者が関わっているが、
先ほどの意見にあったようにそれぞれの分野でアートの部分についての提案できるかどうかが
この提言の一つのポイントだと思うので、例えば、関係する事業者の若手の中からそれを担う
人材を養成するようなことは考えられないか?
• 事務局
:関係するところには幅広く声をかけていきたいと考えている。その際は最初から
誰それと決めていくのではなく、まずは勉強会のようなものを開催して、そこに関係する事業者
に幅広く参加してもらって、その中から人材を拾い出していくような作業に取りかかっていきた
いと考えている。
• 津村
:幅広く声をかけていく方法もあると思うが、どちらかというとやや強制的に連れて
くるようなことをしないと進まないのではないかと思う。
• 座長
:関係者の理解度は様々な状況になると思う。関心のない関係者は全く関心を持
たないだろうし、関心を持った関係者は積極的に関わってくるだろう。そういった様々な関係者
の組み合わせで進めていくことになると思う。前回、現在進められているプロジェクトの説明が
あったがその中に「アート」という言葉が一つも入っていないことには、関係者の誰もが気が付
いたと思う。前回で、彼らも「アートが必要なんだろうか?」という自問の意識は持ってくれたと
思う。これから、「アートは必要なんだ!」という段階に行ってもらうつもりである。
先ほどの藤さんの意見で、それぞれの専門分野の中からアートに対する関心が生まれ、その
人たちがコーディネーターの役割を果たしていくということだが、そうなるとアートが専門分野に
介入する側から、アートが介入される側になる。アーティストはアートをつくる活動を行い、コー
ディネーターがそこに介入して、アートの使い道を勝手につくっていく、そういう関係が本来で
はないかと思う。まずは、検討・勉強会・ワークショップなどの、「出会いの場」をつくっていくこと
だと思う。
•藤
:スケジュールからするとまず住宅が造られる。住宅が造られると住民が発生する。
そこで状況が変わる。そこで何をするか、何を仕掛ける必要があるかという検討をまず行う。住
民が入居するとそれに付随して様々な施設が造られていく。そこで次の段階として教育につい
ての検討チームをつくる。医療については医療施設を計画する段階から検討チームをつくる。
そのように、アイランドシティ全体で集まるよりは、スケジュールと分野である程度検討段階を分
けた方が参加しやすいのではないかと思う。
アイランドシティは広大な空き地なので、その空き地について最初に考えることが重要ではな
いかと考えている。施設が造られていくところと、空いているところにアートをどうやって活かし
ていくかを考えていくことは必要になってくると思う。
ミーティングは大事で話し合いから始めていくことは重要だが、私の中ではゼミとラボは両輪
だと思っており、話し合いをしていきながら実験をしていかないと分からないと思う。そうやって
現場を体験していかないとコーディネーターは育たない。オープンするのを待っているのでは
遅すぎるとしたら、既存の施設などを活かして実験していくことが考えられる。例えば既存の医
療施設の中でどのようなアートプログラムが考えられるのか、必要なのかを試験的に行っていく
必要があるのではないか。教育に関しては既にワークショップなどが取り組まれているが、「学
校の施設を造るときにはもっと別の視点が必要ではないか」という検討を、既存の学校の中で
実践するということも考えられるのではないか。既存の施設の中で、検討と実験を行い、コー
ディネーターを育てていくということが必要ではないかと思う。そういったプロセスを進めていけ
る組織づくり、システムづくりができるといいと思う。
• 津村
:福岡市ではワークショップなどの実績は既にあって、その上でさらにアイランド
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シティでの実験をとおして、「アートが息づくまちづくり」の体系を構築しようということではない
のか?
• 事務局
ない。
:学校でのワークショップは行っているが、福祉、医療施設ではまだ行われてい
• 津村
:そうであれば、今あるところから実践する作業に着手していかなければならない
と思う。そこからこの提言の応えをどう導き出すかを検討していかなければならないと思う。
• 大塚
:実践をしていく中で作品も創ればいいと思う。では誰がそのゴーサインを出して
くれるのかが大事である。「失敗しても、そのときは別のことをしよう」と思い切ったことができる
指揮系統が「まちづくり」の中でつくれないかと思う。「実験」をしようとしたときに、誰が始めるの
か、誰が許可を出すのかということが問題になる。私の劇団にも、病院や学校などの現場の方
から公演の依頼がある。現場の人とは話がしやすい。しかし、本来「アート」は決まった形がな
いはずなのに、進める段階になると「前例」に即したやり方でしか対応できないということが多
かった。どのような形で物事が決まっていき、実験していくことができるのかに興味がある。
• 座長
:経験から言うと、既存の施設に入っていく方が困難なことが多い。そういう意味
で、アイランドシティでは「アート」が入ることが「前提」になっていることにしたい。今年10月、12
月には住宅への入居が始まる。このときアイランドシティには、おそらく、道路と住宅しかない。
このときに、入居者にはその「前提」が既に伝わっていなければならない。
• 大塚
:そのとき、「俺がハンコを押すから好きにやれ」と言ってくれる誰かがいるのだろ
うか。各地域に主だった関係者がいるところは、良くも悪くもそういった個性がでてきている。ア
イランドシティでは、実験して得た良い結果を市内に反映させる。反映させることでアイランドシ
ティと市内の各地域の間に、連帯感が生まれる。さらに市内の各地域同士も互いに連携し、よ
い相乗効果を生んでいく。私は常にどうしたら劇場や美術館の中で閉じずに活動できるかを
考えているが、市内で実践していてもそのように感じるのに、ましてや海の上の何もない島でど
う実践し、そこでどうすれば失敗覚悟の思い切ったことをできるのかが知りたい。私は思い切っ
た活動を実践させてほしいと思う。ただ、そのためには、どのようにして組織をつくるのかが、ま
だイメージできない。
• 座長
:普通は既存のまちに入っていくことの方が難しい。挨拶しなければならない人
が何人もいたりなど、アイランドシティも放っておくとそういう人が出てくる。その前に、「アート」
という良いものを享受できる環境ができるということを早めに伝えておかないといけない。
• 吉本
:うまく伝えないと入居を取りやめる人が出てくるかもしれない。
• 津村
:入居前に活動が実施されていないと伝わっていかないのではないか。
• 座長
:入居するということは、「まちづくり」に参加するという意識でアイランドシティに来
るということだ。アートを活かした「まちづくり」を行っていく場所だと、パンフレットなどで入居者
向けの広報を行っていかないといけないと思う。
• 津村
:いい意味で、ここに居住することに覚悟して来てもらいたいので、そのためには
もっと情報を出していかないといけない。
• 事務局
:既存のまちで行う場合、おそらくアートの好き嫌いによってそれが障害になって
いるのではなく、既存のやり方を変えていくときの変え方や、アートを知らない人が聞いたとき
に、それを受け入れたらどう変わるのかを想像できないので、踏み出せないということがある。
そういう意味で、「まちづくり」と「芸術」をつなぐコーディネート機能が必要であると思っている。
今度、アイランドシティで「菜の花祭り」が開催され、様々な人が参加するが、アイランドシティ
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はまだ構成員が少ないので、市がコーディネーターを担っている。実際に、ロボットの実験に
ついても、コーディネートを市が行っており、市が音頭を取ってロボットの実験場所となる商店
街の方と話をして、事業を進めるなどを行っており、そのような意味でクリエイティブ推進機構
を置き、市としてできるコーディネートは行っていきたいと思っている。アイランドシティについ
ては、入居される方の質というよりは、「アートの力」を知って貰えれば、良いと思ってくれる人
は多いと思うので、知ってもらう取り組みは市として行っていかなければならないと思っている。
• 吉本
:広報については「プロジェクトの実現に向けた課題」の中に入っているので、む
しろ「当面の取り組み」に入れた方が良いのではないか。
• 吉村
:当面の取り組みはプロモーションではないか。外部事業者、市の関係者、アイラ
ンドシティ利用者も含めて、理解とサポートをもらうことができるシステムづくりを行わないと先に
進まないのではないか。
• 吉本
:「当面の取り組み」のところの体制づくりについてだが、学校チーム、医療チー
ム、福祉チームなどを作ったときに、それぞれの分野の中に専門の方を入れる。そのときに例
えば学校チームなら、学校の先生達の中で関心の高い人に入ってもらうとか、福祉施設の事
業者が決まったら、事業者の中で関心のある方に担当者になってもらうなどしていかないとい
けない。福祉事業者は決まったのか?
• 事務局
:決まりつつある。
• 吉本
:当面の取り組みとして何を実施するのかを前面に出した方が良いのではないか。
「当面の取り組み」を頭に持ってきてそれを提言の主体にして、なぜそれを実施するのかがそ
の後ろに書いてあるという構成の方が理解しやすいのではないかと思う。ハードの部分も「当
面の取り組み」の中で、例えばまず現地事務所を造るなどと書いてあるとイメージしやすい。
• 池田
:資料①のアンケートの中に、「中長期的な視点を感じない」、「パフォーマンスだ
けで終わらないか」といった意見があるので、実施することが具体的に書いてあった方が、こう
いった疑問に答えることになるのではないか。
• 吉村
:新しくできるところが実施しやすいかというと必ずしもそうではないこともある。小
学校で演劇のワークショップを実施しようとする場合、140校もある小学校の中を探せば、熱心
な校長先生は必ずいる。しかし今回の場合はピンポイントで学校と連携して取り組んでいくこと
になるので、それには十分にプロセスを考えていかないとうまく行かないと思う。
• 座長
:本来は、この学校は「アート・イン・エデュケーション」を行う学校だと最初から位
置づけておかないといけないのだと思う。福祉施設も、医療施設も同じだ。「アート」と「まちづく
り」は本来別のものだが、そうすることで一体化する。そのためにまず広報を行い、組織づくりを
行っていくことが必要だ。
• 津村
:福岡市は校長先生の公募は行っているのか?
• 事務局
:公募は行っていない。
• 津村
:校長先生を公募できるようなシステムがあれば、そのような学校の実現も可能だ
と思う。それも実験したらどうか。「アート・イン・エデュケーション」を行う学校だと言っていても、
全く関心のない校長先生が人事異動で来たら実現できない。
拠点についても実験として市内のどこかに造ってしまってもいいかもしれない。アイランドシ
ティに移るときには、既に様々な問題点もクリアしているようにする。市内でできることは、どん
どん実施していくというくらいの馬力がないと難しいと思う。そして、アイランドシティに移るとき
はアーティストも一緒に移っていくようになるといい。そのくらい理解を得ていないと初動期が
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大変だと思う。
• 大塚
:足がかりとしては、市内から始めた方がいいかもしれない。
• 池田
:推進機構について考えると、組織化することで固定化してしまうおそれがあるの
で、推進機構の組織は、コアの部分と、その周りはネットワークでできていて、随時人がかわっ
ていくような構造にした方がいいと思う。コアの部分は色の付いていないニュートラルな人がい
るといい。周りのネットワークは様々な分野の色が付いた人を入れるといい。
アートが介入される存在になるまでには少し時間が掛かると思う。それまでは、アートが介入
していく活動が必要になり、その活動を推進機構のコアの部分の人が担っていく。また、どこに
「アート」が介入していけばいいのか「まち」の動きの情報を、いち早く入手できる人が、コアの
部分に入るのがといいと思う。
(3)今後のスケジュールについて
• 座長
:この後の流れについて事務局に説明してほしい。
• 事務局
:今回の意見を受けて提言(案)を修正し、修正したものをメールでメンバーに送
付しそこでもう一度意見をもらう。その意見をもとに最終的な提言を取りまとめる。取りまとめは
座長一任というかたちにしたいと思っている。その後座長の方から市に提出してもらい、公表
する。その後は準備会の立ち上げにできるだけ早く着手したい。
(4)その他
• 座長
:最後なので全員一言ずつ意見をいただきたい。
• 津村
:この提言の内容が実現できたら、世界的な成果だと思う。これが実現できると日
本の都市論あるいはアートがドラマティックに変わってしまうような事業だと思う。戦後の経済発
展のようなことはもう起こらないことは皆分かっており、次の展開として日本はどのようなスタンス
に立って進んでいくのかという面で重要なモデル事業になると思う。困難なことはあると思うが、
私も楽しみながらおつきあいしたいと思う。
•藤
:アイランドシティはフィールドとして、汚い画面のようなものだと思う。例えば、能
古島は、そこに住みたいとか、市内から見ていい景色だと思うとか、無くなると寂しいとかの感
情を抱かせる対象だ。香椎浜から見たアイランドシティが、能古島と同じような対象だったら良
かったと思う。それもあり得たと思うが、博多湾にはアイランドシティが出来、同時に新しい風景
ができようとしている。アイランドシティの対岸の、昔からそこに住んでいる人たちにとって、汚
い風景がそこに広がることはいやだと思う。アイランドシティが福岡を象徴する一つの場所とし
て、美しい風景をどのようにしてつくっていくのかということも、今回のプロジェクトに関わってい
ると思う。その視点を、どのように事業の中に盛りこんでいけるか、また、30年後に場所全体が
いい状態に成長していくような仕組みづくりが必要だと思う。
また、神田の空きビルに人を配置していこうという取り組みがある。アイランドシティでも魅力
的な人が入ってきて使っていけるような仕組みづくりがキーになると思う。結果的にアイランドシ
ティにどれだけ魅力的な人達が入ってくるか、その仕組みづくりができるかどうかが重要だと思
う。拠点もそれに関係してくると思う。
• 吉村
:提言(案)に書かれている「都市政策と文化芸術政策の融合」はアイランドシティ
に限らず市全体についても言えることだ。アイランドシティの実験は、都市政策と文化芸術政
策の融合が市全体に波及していく実験になるべきだと思う。拠点にしても、本来市内の中にも
あっていいもので、創造活動を活発にできる場所が市内にもっと必要だという前提に立ってア
イランドシティの事業を行っていくという視点が必要だと思う。
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• 吉本
:実は最初にこの事業の話を聞いたときは、本当にそんなことができるのかと懐疑
的だった。今回、一歩前進したと感じている。アイランドシティでこのような事業を行おうという
話が出てきたのは、アイランドシティの推進部局の中に、アートに関心があって、なおかつ熱意
を持った担当者がいたからだと思う。同じように、これから様々な事業が動いていく際に、そう
いったモチベーションを持った人がプロジェクトに関わっていけることが大切だと思う。
横浜トリエンナーレでは、アーティストから様々な提案が出ても、様々な規制の壁があるらし
い。しかし、そのままでは世界中のアーティストに、横浜では思ったような作品が創れないとい
うイメージを与えかねず、それだけは避けなければならないと苦労されているようだ。アイランド
シティでは、「アートの力」で「既成概念」や「規制」を打ち破っていく「実験」をぜひ行ってほし
い。
• 古賀
:常日頃、「アートの力」を「人」や「まち」に及ぼすことができると信じて活動してい
る立場としては、このプロジェクトをぜひ成功させたいと思う。アイランドシティからもっと他の地
域に広がっていくといいなというワクワク感がある。同時にこれからの困難を思うと不安に思う気
持ちもある。
このプロジェクトを成功させるためには、これからアイランドシティに住む人にアートが入ること
になっていると宣伝していかなければならないのだが、一方で、それは暴力的なことかもしれ
ない。兵庫県の南芦屋浜の震災復興住宅のアートプロジェクトがあったが、アートプロジェクト
を実施した6年後に振り返った小冊子が出ており、そのキーワードのひとつが「暴力」だった。
震災復興住宅なので、そこに住まざるを得なかった人達も多く、アートワークが置いてある場所
に住んだ人から、「それは暴力的なことなのだ」と後で聞かされたと、当時アート・コーディネー
ター的な役割を担った方が振り返っていた。状況は違うが、アイランドシティでも住む人にそう
いう思いをさせることがないようにしなければならないと思う。当面はこの提言を広く知らせるこ
とに、すぐに取りかからなければいけないと思う。
• 大塚
:私は現場側の人間なので、積極的に何でも協力する気持ちだ。池田さんの発
言のアートのとんがった感じ、ゲリラ的な感じを出したくて、勝手に市役所を始めとして、地元
企業などをキャラクターにして芝居を始めたが、それを面白がってくれる環境が福岡にはある。
そういったキャラクターをとおして、自分の「まち」への思いを正しく伝えさえすれば、それを一
緒に楽しんでくれる人達が多い。また、キャラクターとなった企業自身も、理解して楽しんでく
れている、福岡はそういう「まち」だ。現場では、福岡の人に限らずそういった、ライブ感、つな
がり感を感じることを求めているのではないかと感じている。私たちの劇団は、病院に行って演
じてよいと言われれば行くし、許可さえもらえばどこへでも行く。現場の人間は、現状がよい方
向に変わることを、皆楽しみにしており、何か手伝えることがあればと思っている。
• 池田
:アートは万人のものではない。好き嫌いはあり、その調整が難しいのではないか
と感じた。また、やはりまちは人がつくると感じる。施設ができるからまちができるのではなく、面
白い人が集まってそこに何かが起こってまちができる。どれだけ魅力的な人が集まってくるか、
そういった仕組みづくりが一番大事だと思う。
まだ、アイランドシティは場所的に、そんなに遠くないと思う。気持ちの問題、意識の問題で
はないかと思う。アイランドシティは天神から車で15分、横浜は都心から1時間かかるが、それ
でもたくさんの人が行く。水戸芸術館にも、都心から何時間もかけて行く。アイランドシティは物
理的には全く遠くない。そのような気分からくる距離感を縮める仕組みが必要ではないかと思う。
アイランドシティは新しい「まち」なので、常に変化・進化して、決まったかたちにならずに、い
つもどこかに謎を残しているような、アクティブなイメージによって、魅力的な人、好奇心のある
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人を惹きつけることが重要だと思う。
• 座長
:ミュージアム・シティ・プロジェクトを行ってきて、街中に作品を展示するなどして
きたが、そこで思い知らされたことは、それがアートかどうか観る人にとっては関係ないというこ
とだ。その中で仕事をしていくこともアートの面白いところでもある。今回の話も、見ようによって
はアートだし、アートでも何でもないという微妙な部分がある。これまでの意見にあったように魅
力のある人が来てそこで活動を始めるようにすることが重要であり、また、アイランドシティの外
との関係をつくっていくことが重要だ。そのこと自体がアートであり、それをアイランドシティの中
で実験していきたい。最後に、アートには人を変え、まちを変える力が確かにあるが、それが万
人にとっての『アートの概念』にあてはまるかどうかは、我々は知ったことか。ということで終了す
る。
アイランドシティ推進担当部長挨拶
• 3回にわたり熱心な議論をいただき感謝している。私も担当して3年になり、まさに、砂漠みた
いな場所をどうやったら人が住んで活動できる場所にできるかという事業に関わっているわけ
だが、組織の中では敵は常に外ではなく内側にいる。我々のチームはその戦いを、延々と
やっている。今回の「文化・芸術が息づくまちづくり」についても、何でアイランドシティなのかと
いう意見は当然あった。私は長い時間をかけて「まち」をつくっていくときに焦りは禁物だと思っ
ている。外からの、アイランドシティの土地は、売れないだろうという声を聞きながらも、今に見
ていろと思っている。そして、やはりいろいろな方に「まちづくり」に関わってもらいたいと思って
いる。そのとき、一つ一つの関わり方には、「文化・芸術」が重要な役割を果たすことになると思
う。また、今回の提言がどのように活かされていくかというときに、座長が言われたとおり、分かり
やすさは重要だと思う。「何をするのか」ということが重要で、まず第一歩を示していくことが大
切だと思う。官は景気がいいときは手を広げて、景気が悪くなると亀のように甲羅に閉じてしま
う。今、そのような状態が生じているが、例えばフィルムコミッションのように、官が、ちょっとした
コーディネートをすれば、いろいろなことができるという事例も出てきている。「アート」について
もそれはできると思っている。新年度は、この提言の中から、最初の一歩を進めていきたいと
思っている。今後もよろしくお願いしたい。ありがとうございました。
終了
第3回 アイランドシティにおける文化芸術が息づくまちづくり検討のための懇談会
議事要旨 : 事務局作成
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