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山東省経済開発区「十二五」計画(2011 年 5 月) (サマリー)

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山東省経済開発区「十二五」計画(2011 年 5 月) (サマリー)
2012年年3月15日
ジェトロ青島事務所
山東省経済開発区「十二五」計画(2011 年 5 月)
(サマリー)
※ 本資料は山東省政府が発表した資料をジェトロが翻訳、要約したものです。原文につい
ては、以下の URL よりご参照いただけます。
http://www.shandongbusiness.gov.cn/public/attachments/20110608085823_230.doc
【免責条項】 ジェトロは、本資料の記載内容に関して生じた直接的、間接的、あるいは懲
罰的損害および利益の喪失については、一切の責任を負いません。これは、たとえジェト
ロがかかる損害の可能性を知らされていても同様とします。
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ジェトロ青島事務所
山東省経済開発区「十二五」計画(2011 年 5 月)
(サマリー)
<本計画の計画範囲>
・計画範囲:山東省全省の省レベル以上の経済類開発区

国家レベル経済技術開発区(8 ヶ所=青島経済技術開発区、威海経済技術開発区、煙
台経済技術開発区、東営経済技術開発区、日照経済技術開発区、臨沂経済技術開発区、
鄒平経済技術開発区、維坊濱海経済技術開発区)

省レベル経済技術開発区及び省レベル経済開発区(144 ヶ所)

保税港区(2 ヶ所=青島前湾保税港区、煙台保税港区)

総合保税区(1 ヶ所=維坊綜合保税区)

輸出加工区(5 ヶ所=青島輸出加工区、青島西海岸輸出加工区、威海輸出加工区、済
南輸出加工区)
<主要任務>
・
「十二五」期間における開発区の総合的発展構想を提示し、開発区の機能面での位置づけ、
発展目標、産業配置を明瞭化し、産業発展の基軸的方向性を確立し、開発区の全面的レベ
ルアップ、集約的建設、科学的発展を指導すること。
・開発区の重要地域発展戦略における結節点・プラットフォームおよび波及・牽引力の発
揮を推進し、モデル転換・構造調整、体制・メカニズムの革新、山東半島藍色経済区、黄
河デルタ高効率生態経済区等の重点地域の牽引戦略において率先した取組みとブレイク
スルーを実現することにより、経済文化強省の建設により大きな貢献を果たすこと。
<十一五期間中の成果>
・経済的実力の強化

「十一五」期間の終盤において、開発区の一定規模以上の工業企業(全ての国有企業
及び年間売上 500 万元以上の非国有企業を指す)の増加値は、1兆 343 億元で山東
省全体の 46%に達した。
・顕著な産業優位性

科学技術の革新能力が一層向上したことでハイテク産業が急速に発展しつつある。

2010 年には開発区内のハイテク企業数は累計 3,623 社に達し、工業総生産額は全開
発区の 38.5%を占める 1 兆 7,937 億 5,000 万元を実現した。

工業増加値は全開発区の 41.2%の 4,954 億元となった。
・明確な開放の指導

2010 年の外資利用は省全体の 55%を占める 50 億元 5,000 万元に達した。
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ジェトロ青島事務所

世界トップ 500 に入る投資プロジェクトが 304 件あり、
省全体のプロジェクトの 70%
を占めている。

「十一五」期間末には、輸出入総額は省全体の 55%を占める 1,038 億 4,000 万ドルを
実現した。省内の輸出入企業トップ 100 社のうち、69 社が開発区に入居している。

2010 年には保税港区および輸出加工区における輸出入は 55.9%増の 281 億 5,000 万
元を実現し、省全体の輸出入に占める割合は 1.9%上昇し 14.9%となった。

「中徳生態園」
(訳注:
「徳」はドイツ)が青島経済技術開発区に入居し、煙台開発区
境外合作区(訳注:
「境外」とは中国の領域外、または領域内ではあるが中国政府が
行政、管轄していない地域を指す。中国の「国家安全法」によると、台湾・香港・マ
カオが「境外」に含まれる)の中露―トムスク木材工業貿易協力区の建設も着実に進
められている。
・質的向上の発展

「十一五」期間中、集約・節約、エコロジー・環境保護型の新型工業化パークの構築
に努力したことで、同期間終盤には、開発区の平均投資強度は 24 億元/平方キロメー
トルに達した。

煙台、濰坊濱海、日照の 3 ヶ所が国家環境保護部、商務部、科学技術部の 3 機関の検
収を通過し、国家レベルエコロジー工業モデルパークとなった。
・地域配置の最適化

国家レベル開発区は 8 ヶ所、保税港区は 2 ヶ所、輸出加工区は 5 ヶ所、省レベルの開
発区は 145 ヶ所、合計 160 カ所となった。
<十一五期間中存在する問題>
・開発区全体は経済総量が不足しており、地域の経済社会の発展に対する牽引力が不十分
・計画の設定水準が低い。

省レベル開発区計画の多くは科学性および先見性に欠け、計画の起点も低い。一部の
開発区は機能的位置づけが不明確で、主力産業が明確化されておらず、集約的発展の
水準が著しく低く、総合的許容能力がモデル転換・構造調整という新たな需要に適応
できていない。
・産業発展のレベルが低く、科学技術の革新能力も弱い。

開発区の産業構造は画一化傾向があり、従来型産業の同質化競争という問題が普遍的
に存在する。

「新、特、優(訳注:新しい発展理念、特色ある産業・製品、産業構造の最適化(中
国語で『優化』
)のこと)
」産業およびハイエンド産業が少なく、バリューチェーンの
ローエンドに位置する一次製品が多く、産業リンケージが短く、戦略的新興産業の集
積・発展も芳しくない。
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ジェトロ青島事務所

多くの開発区で、科学技術的価値が高く、牽引力の強い外資の大型プロジェクト、優
良プロジェクトが不足している。

現代的サービス業の発展が不十分で、工業企業と組み合わされたハイエンド事業所向
けサービス業、消費者向けサービス業の発展も緩慢である。
・管理体制・運営メカニズムの柔軟性が不十分
・開放競争力が弱い。
<十二五期間における開発区の発展環境>
・発展の機会
①経済のグローバル化で世界経済の構図が変化
②中国の経済・社会の前途は良好、今後のテーマは「発展モデルの転換」
③重点地域牽引戦略が開発区にもたらすビッグチャンス

山東半島藍色経済区、黄河デルタ高効率生態経済区、膠東半島ハイエンド産業クラ
スター、省都都市群経済圏、魯南経済ベルト等の重点地域牽引戦略の実施は、開発
区の飛躍的発展にとりビッグチャンスであり、大きな発展余地を提供するものであ
る。
④開発区の良好な発展基盤及び優位性

新規に増加した建設用地、インフラ施設の整備、特色豊かな産業クラスター群の形
成、優秀人材の集積
・直面する課題
①世界経済の調整・変革が中国に及ぼす多面の影響
②国内地域間競争の激化

珠江デルタ一体化、長江デルタ一体化による発展の加速化、天津濱海新区、遼寧沿
海経済ベルト、江蘇沿海地区の発展、さらに福建海峡西岸経済区等が国家戦略へと
昇格し、国はより柔軟な開放政策を付与している。
③資源・環境のボトルネックによる深刻な制約
<十二五発展の原則>
・構造の最適化、モデル転換を図る。

経済発展モデルの転換

環境の最適化、許容能力の強化、ハイエンド要素の集中による製造業のコアコンピタ
ンスの向上

新興産業、現代サービス業発展の強力的な推進
・改革を進め、率先して試みる。
・開放の拡大、内外資の両立を図る。
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ジェトロ青島事務所
・科学技術による牽引、革新による駆動を目指す。
・エコロジカルな発展・成長を目指す
・各方面に配慮し、調和のとれた発展を実現する。

経済発展の利益共有メカニズムの確立、エコロジー補償メカニズムの確立、外向型経
済と内向型経済、城鎮化と社会主義新農村建設、経済・社会・環境の調和
<機能的位置づけ>
・外貨利用水準の向上、製造業のコアコンピタンスの向上、貿易構造の最適化を中心に、
戦略的新興産業の発展および現代的サービス業の発展に尽力し、経済開発区を開放型経済
の重要成長点、ハイエンド産業・ハイクオリティ産業・高効率産業クラスター、再生改革、
科学技術革新モデル区、地域経済社会の調和のとれた発展に向けた波及・牽引力を持つ現
代化ニュータウンとして建設するよう努力する。
<発展目標>
・全体目標(2015 年まで)
①総量指標

一定規模の工業増加額の省全体額に占める割合を 55%に引き上げる。

実行ベース外資利用を 95 億ドル、省全体額に占める割合を 65%に引き上げる。

輸出入総額を 1,950 億元、省全体額に占める割合を 65%に引き上げる。

地方財政歳入を 2,600 億元、省全体額に占める割合を 45%に引き上げる。
②構造指標

サービス業を全体 GDP の 15%に引き上げる。

ハイテク企業生産額を工業生産総額の 45%に引き上げる。

研究開発費用を工業生産総額の 2.5%に引き上げる。
③効果・利益指標

1 人当たりの GDP:25 万元

従業員年間平均賃金:5 万元

工業用地単位面積当たりの創出工業生産額:55 億元/平方キロメートル
④社会保障・環境保護指標

社会保障のカバー率を 95%に引き上げる。

雇用 800 万人を実現

エネルギー消耗を 15%、標準炭換算で 0.5 トン/万元まで低減する。

工業固体廃棄物の綜合利用率を 60%まで引き上げる。

汚水集中処理率 100%実現する。
・目標分類
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①国家レベル開発区=革新・向上・モデルチェンジ・加速

山東半島藍色経済区の国家レベル開発区のハイエンド産業の集積・発展を推進し、
ハイエンドな技術・製品・産業を軸として、海洋ハイテク産業の発展、従来型産業
の改良・向上、優位性のある海洋産業の強大化を加速し、より強い自己革新能力お
よび国際競争力を備えた現代的海洋産業クラスターを建設する。

明確な主体機能と強い波及・牽引力を持つ現代的サービス業クラスターを建設する。
国家レベルサービスアウトソーシングモデルパーク 5 ヶ所、いくつかの国際海浜旅
行レジャー・リゾート地を構築する。低炭素経済およびお循環経済を強力に発展さ
せ、産業アップグレードを促進する。

国家レベルエコロジー工業モデルパーク 5 ヶ所を創設する。国際地域協力メカニズ
ムを革新し、青島経済技術開発区の中独エコパーク建設を重点的に推進する。
②省レベル開発区=主導産業強大化による発展加速

地域重点産業の集積・発展を誘導する。

原材料産業(鉄鋼、冶金、化学工業、建材)クラスターの構築

設備製造業(自動車関連、船舶及び海洋工学設備、工作機械、農業機械、建設機械、
電工・電気、各種専門設備)クラスターを強大化する。

消費財産業(家電、貿易、製紙、食品)クラスターを発展・拡大させる。

サービスアウトソーシング業発展基地の構築

エコロジー工業パーク 30 ヶ所を創設する。
③税関特殊監督管理区=機能最適化・モデル転換・アップグレード

山東藍色経済区、黄河デルタ経済区等の条件に見合う場所での新規税関特殊監督管
理区の設立申請を支援する。

保税港区 1 ヶ所、総合保税区 3 ヶ所、保税物流センター3 カ所の新設に向けて努力

単一機能から多機能・総合型パークへの発展を促進

青島、煙台保税港区の第二期建設の推進を加速
< 発展の重点>
・地域発展の重点

山東藍色経済区、黄河デルタ高効率生態経済区、膠東半島ハイエンド産業クラスター、
魯南経済ベルト、省都都市群経済圏
・産業発展の重点

ハイエンドで質の高い高効率の産業発展戦略を強力に実施する。

自動車・自動車部品、電子・情報・家電、船舶、化学工業、設備製造、非鉄金属加工、
紡績・アパレル、軽工業・建築材料、食品・農産物加工、新エネルギー、新素材、海
洋開発、バイオ・製薬、保税・物流、サービスアウトソーシング等の主導的産業クラ
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スターの育成に確実に取り組み、主導産業のコアコンピタンスを強化する。

2015 年までに、販売収入 100 億元以上の産業クラスターを 100 ヶ所、500 億以上 30
ヶ所、1,000 億以上 10 ヶ所を形成する。業務総収入 500 億元以上の開発区を 50 ヶ所
まで増加させ、その中 1,000 億元以上の重点開発区は 10 ヶ所とする。
・戦略的新興産業の育成

太陽エネルギー産業、風力発電、原子力発電産業、新エネルギー自動車産業、新素材
産業、新情報産業、バイオ産業、省エネ・環境保護産業
・従来型製造業の改良・向上

自動車・自動車部品産業、設備製造業(工作機械、土木建築機械、農業機械、紡績機
械、石油土木機械、石油設備)、船舶工業、化学工業(タイヤ、化学肥料、石炭化学
工業)
、非鉄金属産業、軽工業(家電、製紙、食品、金属製品、樹脂材料、革製品)、
建築材料工業(硝子、セラミック、複合材料、石材産業)、紡績・アパレル業(アパ
レル・インテリア、綿紡績)
・現代的サービス業の発展加速

事業所向けサービス業:現代物流、研究開発・設計、金融サービス、科学技術サービ
ス、情報サービスなど

消費者向けサービス業:商取引サービス、健康サービス、医療サービス、文化・観光

新興サービス業:E コマース、インターネット産業、3G ネットワークサービス、ソ
フトウェア、アイデア産業
・現代的海洋産業の積極的発展

海洋バイオ産業(薬品、食品、化粧品、新素材)
、

海洋設備製造業

海洋化学工業(石油化学工業、ソーダ工業、ファインケミカル、新型油田化学製品)

海洋水産物高度加工業(水産物高度加工拠点、コールドチェーン物流拠点、水産物加
工輸出商品生産基地)

海洋エネルギー・鉱業

海洋土木建築業

海洋第三次産業(臨港物流センター、観光文化産業、関連ビジネスサービス)
<政策措置>
・インフラ建設に当たる貸付利子補助規模の拡大
・省内東部企業の中西部への 1 億元以上の投資につき、貸付利子補助
・体制的革新の推進

青島経済技術開発区を国家総合配套改革連係点への申請を支援

各開発区の簡潔な行政組織の構築
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
国家レベル開発区の基準を満たした省級開発区に、国家レベル開発区に準じて諸認可
権限を拡大

「E 政府」プロジェクトの実施による行政効率の向上

保税港区の自由貿易港区の試行展開
・集約的建設の強化

占有地の多い、効果・利益性の低いプロジェクトの淘汰

遊休地の回収

複数階の標準工場建物、企業の用地を増加しない形での技術改良等の発展という方式
を通じ、投資強度および利用効率の引き上げを奨励する。
・科学技術革新の推進

R&D センターの誘致

科学技術成果の産業化誘致
・生態発展の促進

地域環境管理標準化認証作業の展開

環境保護及び生態標準の制定
・開放水準の向上

リーディングカンパニー型、拠点型戦略投資項目の誘致

地域総括本部、R&D センター、購買センター、決済センター等の機能性機関の誘致

輸出の拡大

「走出去」
(海外進出)の積極的な実施(建築材料、設備製造、軽工業、紡績・アパ
レル、医薬)
・査定評価の強化

ハイテク産業、科学技術革新、人的資本構造、投資効率、環境保護、GDP 増加とエ
ネルギ消耗の関係、土地の集約利用、インフラ投入・生産比率、民生保障などの指標
の逐次強化

年度審査の下位 3 者へ警告、2 年連続した下位 2 者についての吸収統合
・人材支援の強化
・発展環境の最適化

ハード面の整備

ソフト面の整備(行政行為の規範化、審査・認可手続きの簡略化、行政レベルのアッ
プ)
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