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東播臨海広域市町村圏における広域ごみ処理施設整備・運営事業に係る

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東播臨海広域市町村圏における広域ごみ処理施設整備・運営事業に係る
民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関す る法律(平成11年法
律第117号)第7条の規定に基づき、「東播臨海広域市町村圏における広域ごみ
処理施設整備・運営事業」を特定事業として選定しましたので、同法第11 条の規
定に基づき、特定事業選定の客観的評価の結果を公表します。
平成28年 4月
4日
高砂市長
登
幸人
東播臨海広域市町村圏における広域ごみ処理施設整備 ・運営事業に係る
特定事業の選定について
1.事業内容
1)事業名
東播臨海広域市町村圏における広域ごみ処理施設 整備・運営事業
2)対象となる公共施設等の種類
一般廃棄物処理施設
3)公共施設等の管理者
高砂市長
登
幸人
4)事業目的
東播臨海広域市町村圏を構成する加古川市・高砂市・稲美町・播磨町(以
下、「2 市 2 町」という。)では、これまで可燃ごみについてはそれぞれが単
独で中間処理を行っており、また不燃ごみ及び粗大ごみについても加古川市
及び高砂市(以下、「本市」という。)は単独、稲美町及び播磨町は一部事務
組合で中間処理を行っていますが、広域処理を進めていくことを考慮し、新
たに可燃ごみ処理施設(エネルギー回収推進施設(高効率ごみ発電施設))及
び不燃・粗大ごみ処理施設(マテリアルリサイクル推進施設)等を建設、運
営(運営期間 20 年間)することにより、ごみの適正処理、生活環境 の保全及
び循環型社会の形成推進を図ることとします。
なお、本施設は限られた資源の有効利用や再生可能エネルギー等の活用を
進め、環境への負荷の低減を図るとともに、住民へ環境学習の場を提供する
等、循環型社会形成の一翼を担う施設として整備することを目指しています。
5)事業概要
東 播 臨海 広 域市 町 村圏 に おけ る 広域 ご み処 理 施設 整 備・ 運 営事 業 (以 下、
「本事業」という。)は、2 市 2 町から発生する可燃ごみ、不燃ごみ及び粗大
ごみ等を処理する施設として、可燃ごみ処理施設と不燃・粗大ごみ処理施設
並びに管理棟(啓発施設も含む)等を以下のとおり整備し、運営するものと
します。
- 1 -
事業用地
高砂市梅井6丁目1番1号
可燃ごみ処理施設
年間計画処理量
115,186
t/年
(エネルギー回収推進 施設規模等
429 t/日(143t/24h×3 炉)
施設)
処理方式
ストーカ式
供用開始
平成 34 年 4 月
不燃・粗大ごみ処理施設 年間計画処理量
6,574
t/年
(マテリアルリサイクル 施設規模等
40 t/日(「提案による」)
推進施設)
処理方式
低速回転式破砕機+高速回転式破砕機+選別機
供用開始
平成 34 年 4 月
供用開始
平成 34 年 4 月
管理棟
計量棟
資源物ストックヤード
その他付属建築物
本事業は公設民営(DBO)方式により実施します。本事業の設計・建設業務は、
民間事業者単独または民間事業者が設立する特定建設工事共同企業体が行うこ
ととします。また、本事業の運営業務は、民間事業者が設立する特別目的会社
が行うこととします。
なお、民間事業者は、約 30 年間のプラント使用を前提として設計・建設及
び運営を行うこととします。
2.本市が直接事業を実施する場合と DBO 方式で実施する場合の評価
実施方針に基づき、自治体財政負担に係る定量的評価及び民間事業者へ移転さ
れるリスク等の定性的評価を行い 、VFM(Value For Money)の検討による総合的
な評価を行うこととしました。
1)定量的評価
定量的評価においては、公設公営方式で実施する場合と、DBO 方式で実施す
る場合のコストの比較を 実施しました。
比較にあたって、提供されるサービス水準は同一としました。
(1)前提条件
比較にあたっての前提条件については、以下のとおり設定しました。
これら前提条件は、本市が独自に設定したもので、実際の民間事業者の提案
内容を制限するものではなく 、また、一致するものでもありません。
- 2 -
項 目
年 間 処 理 量 (t/ 年 )
事業条件
算定対象とする
主要な経費等
①建設費
経
費
内
訳
②運営費
③収入
(売電収入)
④税金
(法人税等)
⑤その他
そ
の
他
資金調達
リスク調整
公設公営方式
可 燃 ご み 処 理 施 設 115,186t
不 燃・粗 大 ご み 処 理 施 設 6,574t
① 設 計 ・ 建 設 期 間 : 5年 間
② 運 営 期 間 : 20年 間
① 建 設 費( 既 設 解 体 工 事 も 含 む )
②運営費
・人件費
・運転経費
・維持管理費
・環境計測費
・保険料
・その他費用
③収入(売電収入)
④ -
⑤その他
公設公営方式を前提として、民
間企業(プラントメーカー複数
社)を対象に実施した市場調査
結果を参考に設定
公設公営方式を前提として、民
間企業(プラントメーカー複数
社)を対象に実施した市場調査
結果並びに他都市における同種
の施設の実績等も勘案して設定
民間企業(プラントメーカー複
数社)を対象に実施した市場調
査結果から設定した売電収入
-
DBO方 式
同左
同左
① 建 設 費( 既 設 解 体 工 事 も 含 む )
②運営費
・人件費
・運転経費
・維持管理費
・環境計測費
・保険料
・その他費用
③収入(売電収入)
④税金(法人税等)
⑤その他
DBO方 式 を 前 提 と し て 、民 間 企 業
(プラントメーカー複数社)を
対象に実施した市場調査結果を
参考に設定
DBO方 式 を 前 提 と し て 、民 間 企 業
(プラントメーカー複数社)を
対象に実施した市場調査結果を
参考に設定
民間事業者インセンティブ等を
除く本市の収入を公設公営方式
と同額として設定
実 効 税 率 : 29.97%
公共側の管理にかかる経費
モニタリング費用
公共側の管理にかかる経費
「循 環型 社 会形 成 推進交 付 金 」
交付要綱に基づき設定
リスク調整は、 保険料等の加算
により実施
同
等
左
-
(2)評価結果
以上の前提条件により、本事業を公設公営方式で実施する場合と DBO 方式
で実施する場合の全事業期間を通じてのコスト比較を実施したところ、DBO 方
式においては約 8%の財政負担を縮減することができます。
DBO 方式は、民間事業者のノウハウ導入による建設費及び運営費の削減効果
が見込めることから 、民間事業者における利益の確保と公共における財政負担
の削減を同時に実現することが可能となります。
- 3 -
2)定性的評価
(1)DBO 方式による効果
本事業において、事業方式として DBO 方式を採用することにより、主に、
以下に示す効果が期待できます。
①施設の設計・建設及び運営の一体的な性能発注による事業の効率化
設計・建設業務(既存施設の解体工事も含む)及び運営業務を一体化す
ることで、既存施設の解体工事、計画 施設の設計段階から建設や運営まで
を視野に入れた効果的な整備を期待できます。また 、民間事業者の持つノ
ウハウや創意工夫を活用することが可能 です。
②施設運営の長期包括的発注による効率化
従来から 一般的であった 単年度契約 で、個別発注していた運営業務を 、
長期間にわたって包括的な委託契約を実施することにより、民間事業者は、
複数年度にわたる業務改善効果を見込んで業務に取り組むことが 可能で
す。
③リスク分担の適正化による事業リスク管理の強化
本事業に係るリスクを本市と民間事業者の間で適正に分担することに
より、民間事業者の事業経験等に基づき、設計・建設業務に関するリスク
及び運営業務に関するリスク(性能未達、運転停止、設備破損、費用増大
など)について、民間事業者のリスク管理能力を活かすことができ、サー
ビスの質の向上を図ること 可能です。
(2)DBO 方式における留意点
本事業を DBO 方式 で実施する場合は、以下に示す留意点について注意する
ことが必要となります。
①事業モニタリングの重要性
本市では、本事業における要求水準書や契約書において定めた業務の履
行が確実に実施されるよう、民間事業者による事業の実施状況について十
分なモニタリングを行う必要があります。
事業モニタリングの実施にあたり、設計・建設段階及び運営段階におけ
るモニタリングの体制やモニタリングの実施方法等について、今後、十分
に検討の上、契約書において規定していく予定です。
- 4 -
②費用の固定化への対応
運営業務は長期間にわたって包括的な契約を行うため 、委託費の支払に
おいて一定額が固定化します。
このような状況下、将来において技術革新により、設備の改造、更新な
どによる処理費用の低減が可能となった場合 においても、契約で規定され
た委託費を本市が支払うことが必要となります。従って、技術革新等によ
る処理費用削減のメリットが本市においても享受することが可能とでき
るような条項等についても今後、十分に検討の上、契約書において規定し
ていく予定です。
③事業の安定性、継続性の確保
DBO 方式による事業においては、一般的に株主企業が運営事業者の業務
委託先企業として一部の業務を担う場合が多くなっています。そのため 、
運営事業者の株主企業が倒産した 場合や、実質的に経営破綻に陥った場合
には、運営事業者が本事業の契約に定められた業務を履行 することが不可
能となり、一時的に、あるいは長期的に本事業が停止してしまう可能性が
あります。
これらの回避策として 、事業者選定段階において 、運営事業者の財務的
な安定性を確保するため、主要株主企業に一定の財務的な安定性や運営事
業に対する支援義務を求め 、事業の安定性や事業計画の 妥当性の審査を行
います。また、契約条件において、運営事業者の債務不履行による契約の
解除とペナルティー(違約金)について明記するとともに、本市が選任す
る第三者への運営業務の引継ぎに関する協力義務等を明記することによ
り、事業の安定性、継続性の確保を図ります。
3)VFM(Value For Money)の検討による総合評価
本事業を DBO 方式で実施することにより 、全事業期間を通じて、定量的評価
における公共財政負担の縮減及び定性的評価における事業リスクの低減、公共
サービスの質的向上等を期待することができ るため、VFM があるといえます。
したがって、本事業を特定事業として実施することが適当と認め、特定事業
として選定することとします 。
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