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提出書類 - Morningstar

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提出書類 - Morningstar
EDINET提出書類
ファイザー・インク(E05856)
半期報告書
【表紙】
【提出書類】
半期報告書
【提出先】
関東財務局長
【提出日】
平成24年10月1日
【中間会計期間】
2012年度中 (自 2012年1月1日 至 2012年7月1日)
【会社名】
ファイザー・インク
(Pfizer Inc.)
【代表者の役職氏名】
副社長兼秘書役
マシュー・レポー
(Matthew Lepore, Vice President and Chief Counse-Corporate
Governance)
【本店の所在の場所】
アメリカ合衆国10017-5755 ニューヨーク州
ニューヨーク、イースト42番ストリート 235
(235 East 42nd Street, New York, NY 10017-5755, U.S.A.)
【代理人の氏名又は名称】
弁護士 石 井 禎
【代理人の住所又は所在地】
東京都港区六本木一丁目9番10号 アークヒルズ仙石山森タワー28階
ベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業)
【電話番号】
03-6271-9900
【事務連絡者氏名】
弁護士 関 口 毅 人
弁護士 大 野 健 一 【連絡場所】
東京都港区六本木一丁目9番10号 アークヒルズ仙石山森タワー28階
ベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業)
【電話番号】
03-6271-9900
【縦覧に供する場所】
なし
注(1) 本書において、文脈上別段の指示がある場合を除き、「当社」、「ファイザー」、または「ファイザー社」とは、
文脈に応じてファイザー・インク及び/または1以上のファイザー・インクの子会社を指す。
注(2) 別段の記載がある場合を除き、本書に記載の「米ドル」及び「ドル」はアメリカ合衆国ドルを指す。本書にお
いて便宜上記載されている日本円への換算は、1米ドル=78.60円の換算率(平成24年8月31日現在の東京外国
為替市場における対顧客電信直物売買相場仲値)により換算されている。
注(3) 本書中の表で計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
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ファイザー・インク(E05856)
半期報告書
第一部【企業情報】
第1【本国における法制等の概要】
1【会社制度等の概要】
当半期中において、提出会社の会社制度等の概要に関し、以下の提出会社の基本定款及び付属定款に規定する会社制度にお
ける変更を除き、提出会社が属する国及び州における会社制度、外国為替管理制度及び課税上の取扱いに異動はなかった。
(2) 当社の基本定款及び付属定款に規定する会社制度
当半期中において、当社の基本定款及び付属定款に規定する会社制度について、以下の変更があった。変更部分は下線部で
示す。
(a) 株式
(ⅰ) 発行可能株式総数
当社の発行可能株式総数は、1株当たり額面金額0.05ドルの普通株式12,000,000,000株と、無額面優先株式
27,000,000株からなる(そのうち7,500株の優先株式は、シリーズA永久転換優先株式として指定されている。)。
(ⅱ) 普通株式
普通株式1株につき1議決権が与えられる。普通株式の株主は、デラウェア会社法の規制の範囲内で、取締役会の定め
るところに従って配当の支払いを受けることができる。上記「発行可能株式総数」を参照のこと。
(ⅲ) 優先株式
デラウェア会社法及び当社の基本定款に従うことを条件として、当社は、優先株式について1以上のシリーズで発行
することが許されている。取締役会は、その権限により、各シリーズに含まれるべき株数を設定し、そのシリーズに関する
議決権、名称、優先権、関連する権利、利益参加権、選択的権利、その他の権利及びそれらの権利の条件、制限、制約について
決定する。上記「発行可能株式総数」を参照のこと。
(b) 株主総会
(ⅱ) 臨時株主総会
臨時株主総会は、取締役会会長、取締役の過半数、又は議決権が与えられている株式の20%以上の株主が、何時でもこ
れを招集することができる。
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半期報告書
第2【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(上段:1株当たり金額を除いて百万ドル、下段:1株当たり金額を除いて百万円)
2012年7月1
日終了の半期
2011年7月3
日終了の半期
2011年度
2010年度
2010年7月4
日終了の半期
$ 29,942
$ 67,425
$ 32,509
$ 67,057
$ 33,708
2,353,441
5,299,605
2,555,207
5,270,680
2,649,449
$ 5,047
$ 10,009
$ 4,832
$ 8,257
$ 4,501
396,694
786,707
379,795
649,000
353,779
$ 79,547
$ 82,190
$ 88,481
$ 87,813
$ 86,439
6,252,394
6,460,134
6,954,607
6,902,102
6,794,105
$ 79,961
$ 82,621
$ 88,963
$88,265
$ 86,878
6,284,935
6,494,011
6,992,492
6,937,629
6,828,611
$ 182,842
$ 188,002
$ 195,899
$ 195,014
$ 191,071
14,371,381
14,776,957
15,397,661
15,328,100
15,018,181
1株当たり純利益
- 基本的
$ 0.67
$ 1.28
$ 0.61
$ 1.03
$ 0.56
53
101
48
81
44
1株当たり純利益
- 希薄化後
$ 0.67
$ 1.27
$ 0.61
$ 1.02
$ 0.56
53
100
48
80
44
自己資本率
43.73%
43.95%
45.41%
45.26%
45.47%
営業活動により生じた(使
用された)キャッシュ・フ
ロー
$ 6,795
$ 20,240
$ 10,540
$ 11,454
$ (1,487)
534,087
1,590,864
828,444
900,284
(116,878)
$ (436)
$ 2,200
$ 1,086
$ (492)
$ 9,033
(34,270)
172,920
85,360
(38,671)
709,994
$ (6,475)
$ (20,607)
$ (10,322)
$ (11,174)
$ (7,572)
(508,935)
(1,619,710)
(811,309)
(878,276)
(595,159)
売上高
ファイザー社に帰属する
当期純利益
ファイザー社株主に
帰属する資本合計*
資本の部合計*
総資産
投資活動により生じた
(使用された)キャッシュ・
フロー
財務活動により使用された
キャッシュ・フロー
現金及び現金同等物
従業員数
$ 3,031
$ 3,182
$ 3,096
$ 1,735
$ 1,877
238,237
250,105
243,346
136,371
147,532
約101,000人
約103,700人
約111,800人
約110,600人
約112,100人
* 「資本の部合計」の欄には、「ファイザー社株主に帰属する資本合計」と「非支配持分」の合計を記載している。
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ファイザー・インク(E05856)
半期報告書
2 【事業の内容】
当該上半期において、重要な変更はなかった。
3 【関係会社】
当社の子会社・関連会社は、全世界で約700社ある。下表では、当社の主要な子会社及び関連会社の特定の情報を示している。
子会社の名称
本店所在地
設立地
(国または州)
議決権
所有比率
主要な業務
オランダ
100%
医薬品
オランダ
100%
持株会社
フランス
100%
医薬品
C.P.ファーマスーティカルズ・インター
ナショナル・C.V.
オランダ、
ホーフトドルプ
米国ニューヨーク州
ニューヨーク
ファイザー・(S.A.S.)
フランス、パリ
ファイザー・オーストラリア・Pty・リミ
テッド
オーストラリア、
ウェスト・ライド
オーストラリア
100%
医薬品
ファイザー・カナダ・インク
カナダ、ケベック州
カナダ
100%
医薬品
ファイザー・エンタープライジズ・SARL
ルクセンブルグ
ルクセンブルグ
100%
医薬品・
持株会社
ファイザー・エクスポート・AB
スウェーデン、
ストックホルム
スウェーデン
100%
医薬品
ファイザー・ホールディングス・イン
ターナショナル・ルクセンブルグ(PHIL)
・Sarl
ルクセンブルグ、
ストラッセン
ルクセンブルグ
100%
持株会社
ニューヨーク
100%
医薬品・
持株会社
アイルランド
100%
医薬品
イタリア
100%
医薬品
日本
100%
医薬品
AHP・マニュファクチャリング・B.V.
ファイザー・インターナショナル・LLC
ファイザー・アイルランド・ファーマ
スーティカルズ
ファイザー・イタリア・S.r.l.
ファイザー株式会社
米国ニューヨーク州
ニューヨーク
アイルランド、
ダブリン
イタリア、
ラティーナ
日本国東京都
4 【従業員の状況】
2012年7月1日現在、ワイス買収に続く買収の影響後、当社の従業員は、主に米国におけるフィールド・フォース、製造、研究開発
及び経営部門において、2011年12月31日現在の103,700人から2,700人減少して合計約101,000人となった。
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半期報告書
第3【事業の状況】
1 【業績等の概要】
当社の事業
当社では、生涯のあらゆる段階における健康及び福祉を向上させるべく、科学を応用し当社の全世界の資源を適用することを
使命としている。当社は、人間及び動物用処方薬の発見、開発及び製造における品質、安全性及び価値について基準を設定するこ
とに努めている。当社の多様化されたグローバル・ヘルスケア・ポートフォリオには、人間及び動物用の生物製剤、低分子薬及び
ワクチンに加え、栄養製品及び世界で最も知名度の高い消費者製品が含まれる。当社は日頃から、先進国市場及び新興国市場を越
えて業務に携わり、現代最も恐れられている疾病に立ち向かうため、福祉、予防、治療及び治癒を促進している。また当社は、世界
中で信頼性のある低価格の医療が利用できるよう医療を支援するために、医療関係者、政府及び地域団体と連携を取っている。当
社の収益は、当社製品の販売のみならず、他社が発見した製品を当社が共同販促する提携契約を通じて稼得している。
当社は、当社のアニマルヘルス事業を行うゾエティス・インク(以下「ゾエティス社」という。)の持ち株のうち最大20%の
新規株式公開(以下「IPO」という。)を行う可能性について、8月中旬までに米国証券取引委員会に登録届出書を提出する予定
である。当社が目標とする2013年度上半期中にIPOが成功裏に完了した場合、当社は、ゾエティス社の完全な分離の可能性を実現
する様々な選択肢を有することとなる。当社が潜在的IPO及びゾエティス社の完全な分離の可能性に向けて作業を続ける中、当社
の株主への税引後利益を最大化する代替策は全て受け入れる意向である。アニマルヘルス事業は、要約連結財務書類において、引
き続き継続事業として表示される。
2012年4月23日、当社は、ネスレ社に対し、現金118.5億ドルで当社のニュートリション事業を売却する契約を締結したことを発
表した。当該取引は、要求される規制当局による承認を取得し、その他の売却実行条件を満たすことを前提として、2013年度上半
期に実行する見込みである。2012年度第2四半期より、当社は、全表示期間において、要約連結財務書類の「非継続事業-税引後」
としてニュートリション事業の業績を報告する。当該取引にはまた、ファイザー・コンシューマー・ヘルスケア事業ユニットが
現在商品化している妊婦用総合ビタミン剤の販売が含まれる。また、当該製品ラインの業績は、全表示期間において「非継続事業
-税引後」に含まれる。加えて、かかる事業に関連する資産及び負債は、要約連結貸借対照表上、適宜「非継続事業資産及びその他
売却予定資産」及び「非継続事業負債」に分類される。
2011年8月1日、当社は、現金約24億ドルでカプスゲル事業の売却を完了した。かかる事業に関連した業績は、2011年7月3日に終
了した6ヵ月間の要約連結財務書類における「非継続事業」として報告される。
2011年1月31日、当社は、キング・ファーマシューティカルズ・インク(以下「キング社」という。)の全発行済普通株式の公
開買付けを完了し、約33億ドルの現金で発行済株式の約92.5%を取得した。2011年2月28日、当社は、約300百万ドルの現金で、キン
グ社の残りの発行済株式を取得した。2011年1月31日より、当社の財務諸表には、キング社の資産、負債、営業成績及びキャッシュ
・フローが含まれている。その結果、当社の国内及び海外の報告期間に従い、2011年7月3日に終了した6ヵ月間の当社の連結財務
諸表は、約5ヵ月間のキング社の米国事業及び約4ヵ月間のキング社の海外事業を反映している。
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ファイザー・インク(E05856)
半期報告書
2012年度の業績
当社の2012年度上半期の収益は299億ドルであり、2011年度同期と比較して8%減少した。これは、主にリピトールの独占権の喪
失により業績が20億ドル(6%)減少し、外国為替による悪影響が515百万ドル(2%)であったことが要因であった。
2011年7月3日に終了した同期と比較した、2012年7月1日に終了した上半期の収益に対する重要な影響は、以下のとおりである。
(単位:百万ドル)
リリカ
エンブレル(米国及びカナダ以
外)
セレブレックス
エピペン(a)
スーテント
プレマリン製品群
プレブナー13/プレベナー13
ベネフィックス
プリスティーク
リファクトAF/シンサ
ブイフェンド(b)
ジェノトロピン
ニューロンチン
チャンティックス/チャンピック
ス
アリセプト(c)
ノルバスク
デトロール/デトロールLA
BMP2
ゾシン/タゾシン
プレブナー/プレベナー(7価)
アロマシン(b)
エフェクサー
カデュエット(b)
ジオドン/ゼルドックス(b)
キサラタン/ザラコム(b)
リピトール(b)
提携医薬品の収益(b)
その他全てのバイオ医薬品(d)
アニマルヘルス製品
コンシューマー・ヘルスケア製
品
2011年7月3日終了の
上半期に対する2012
年7月1日終了の上半
期の増減額
256
世界における
増減率(%)
15
米国における
増減率(%)
8
海外における
増減率(%)
19
103
80
49
47
45
40
36
33
30
(31)
(32)
(35)
6
7
49
8
9
2
11
12
13
(8)
(7)
(23)
7
51
24
10
(9)
20
7
19
(33)
(7)
(32)
6
6
33
3
18
4
36
11
(3)
(7)
(19)
(39)
(40)
(49)
(55)
(60)
(72)
(86)
(98)
(137)
(162)
(225)
(247)
(2,361)
(61)
331
74
(10)
(18)
(7)
(12)
(31)
(21)
(28)
(47)
(37)
(57)
(46)
(36)
(47)
(3)
10
4
(4)
39
(13)
(27)
(29)
(84)
(58)
(92)
(53)
(86)
(75)
16
24
9
(15)
(18)
(8)
(11)
(100)
(11)
(28)
(37)
(22)
(15)
(9)
(22)
(14)
(32)
2
1
44
3
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(2)
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ファイザー・インク(E05856)
半期報告書
(a) 旧キング社製品である。キング社事業は、2011年1月31日の買収日から開始する当社の財務書類に含まれ
ている。
(b) リピトール及びカデュエットは、2011年11月に米国において、2011年及び2012年にその他の主要市場で
独占権を喪失した。キサラタンは、2011年に米国において、2012年1月に欧州市場の大半で独占権を喪失
した。アロマシンは、2011年4月に米国において、2011年7月に欧州市場の大半で、2011年11月には日本に
おいて、その独占権を喪失した。ブイフェンド錠剤は、2011年2月に米国において独占権を喪失した。ジオ
ドンは、2012年3月に米国において独占権を喪失した。また、提携医薬品の収益に含まれるアリセプト5mg
及び10mg錠剤は、2010年11月に米国において、2012年2月及び4月には欧州市場の大半で独占権を喪失し
た。
(c) エーザイ株式会社とのライセンス契約に基づく直接販売高を示す。
(d) ジェネリック版アトルバスタチンの販売を含み、本項に記載の「収益 - バイオ医薬品主要製品」の表
の「その他全て」が含まれる。
2012年度上半期の継続事業利益は、2011年度上半期の47億ドルに対し、49億ドルであった。これは、特に以下を反映している。
・ 2011年度同期比で、2012年度上半期のパーチェス法による会計処理費用が約700百万ドル減少した。
・ 2011年度同期比で、2012年度上半期の買収関連費用が約600百万ドル減少した。
・ 2011年度同期比で、2012年度上半期の資産現存費用が約30百万ドル増加した(詳細については、本項「コ
スト及び費用」の「その他の(利益)費用-純額」及び要約連結財務書類に対する注記4「その他の費用純額」を参照のこと。)。
・ 2011年度同期比でて、2012年度上半期の非買収関連のコスト削減イニシアチブ及び生産性向上イニシア
チブに関する費用が約60百万ドル増加した。
・ 2011年度同期比で、2012年度上半期の弁護士費用が約800百万ドル増加した(詳細については、本項「コ
スト及び費用」の「その他の(利益)費用-純額」及び要約連結財務書類に対する注記4「その他の費用純額」を参照のこと。)。
また、本項「非継続事業」を参照のこと。
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半期報告書
当社の営業環境
米国医療保険改革法
2010年3月、米国医療保険改革法案とその付随法案(以下、総称して「米国医療保険改革法」という。)が成立した。ファイザー
の2011年度有価証券報告書に詳述したとおり、この法案は現時点においてまた長期にわたり、当社に影響を与える。当社の2012年
度財務指標は、米国医療保険改革法によって予想される一年間の影響を反映している。
当社は、2012年度及び2011年度の各年度において、米国医療保険改革法により、以下の金額を計上した。
・ 2012年度及び2011年度の上半期、それぞれ約234百万ドル及び324百万ドルを収益の減少として計上した。
これらは、延長及び拡大されたリベート引当金及びメディケイドのカバレッジ・ギャップに関連したもの
であった。
・ 2012年度及び2011年度の上半期にそれぞれ、特定の政府プログラムに対するブランド処方薬の販売につい
て、他社と比較した前暦年の占有率に基づき、2018年度まで毎年連邦政府に支払われる年間手数料(米国
法人税の目的上、控除されない)に関連した約181百万ドル及び139百万ドルを計上した。
2012年6月、米国最高裁判所は、米国民が健康保険に加入することを義務付ける医療保険改革法の規定(個人保険加入義務)に
ついて、その合憲性を認めた。それとは別に、議会は、医療保険改革法を実施するために必要な資金の全額もしくは一部を保留、ま
たは改正もしくは廃止しようとする可能性がある。潜在的変更の程度及びかかる変更の解釈、実施及び時期に関する不確実性を
考慮すると、米国医療保険改革法及びその改正法またはその全てまたは一部の廃止は、短期的に及び今後数年にわたり、当社の事
業及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
2012年2月にオバマ大統領が提出した2013年度予算案には、生物製剤の基本独占期間を12年から7年に短縮する規定が盛り込ま
れている。生物製剤に関する規定を変更するための米国医療保険改革法の改正を目的とした、未決の該当法案はなかった。2012年
5月、予算案は、米国下院及び上院で否決された。
業界固有の課題
当社の収益の大半は、バイオ医薬品の製造販売によるものである。ファイザー2011年度有価証券報告書に詳述されているとお
り、バイオ医薬品業界は競争が激しく、当社は、当社の業績に多大な影響をもたらす多数の業界固有の課題に直面している。これ
らの要因には、特に知的財産権の喪失または満了、共同販促及びライセンス権の満了、パイプラインの生産性及び規制環境、価格
設定及び入手経路に対する圧力、並びにブランド製品間の競争等が含まれる。
当社の2011年度有価証券報告書に詳述されているとおり、知的財産権の喪失または満了及び共同販促及びライセンス権の満了
は、当社の収益に多大な悪影響を及ぼす可能性がある。
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半期報告書
当社の2012年度業績は、以下によって悪影響を受けてきており、また今後も影響を受ける可能性がある。
・ 米国におけるリピトール - 2011年11月、リピトールの独占権が喪失した。米国においては、2012年5月よ
り、マルチソースジェネリック医薬品の競合他社が参入し始め、それに伴い競争圧力が増大した。2012年よ
り、米国におけるリピトールの売上高は、当社のエスタブリッシュ医薬品事業ユニットに計上されている。
海外におけるリピトール - 2011年6月に日本において(2011年11月にジェネリック医薬品競争が生じ
た)、2012年4月にオーストラリアにおいて、2012年3月及び2012年5月にほとんどの欧州市場において、リ
ピトールの独占権が喪失した。
・ その他の最近の独占権の喪失による影響 - 米国において、2011年2月にブイフェンド錠について、2011年3
月にキサラタンの、2012年3月にジオドンの独占権が喪失した。米国におけるプロトニックスの基本特許
(小児科での6ヵ月間の独占権有効期間を含む)が、2011年1月に満了となった。ブラジルにおけるブイ
フェンド錠の基本特許は、2011年1月に満了となった。アロマシンについては、2011年4月に米国において、
2011年7月にほとんどの欧州市場において、2011年11月に日本において、その独占権を喪失した。アリセプ
トについては、2012年2月及び2012年4月にほとんどの欧州市場において、その独占権を喪失した。カデュ
エットは、2011年11月に米国において、2012年3月及び5月にほとんどの欧州市場において、独占権を喪失し
た。
・ レバチオ錠は、2012年9月に米国における独占権が喪失する予定であり、小児科での延長によって、2012年3
月から9月へと独占権有効期間が延長したことを反映している。
・ デトロールIRは、2012年9月に米国における独占権が喪失する予定である。
・ アリセプト - 当社の日本におけるアリセプトに対する権利は、2012年12月にエーザイ株式会社に返還さ
れる。
・ スプリーバ - 当社のスプリーバに関するベーリンガーインゲルハイムとの共同研究契約は、2012年のEU
における一部市場での満了を含み、2012年から2016年の間に国ごとに満了となる。
2012年度以降の米国、EU及び日本における様々な製品の特許権、並びに共同販促及びライセンス権の満了に関するものを含む
追加情報については、当社の2011年度有価証券報告書の「特許及び知的財産権」の項を参照のこと。
当社は、増加する侵害行為に対し、妥当であるとみなす場合はいつでも、当社の特許権を積極的に防御する。特許訴訟に関連す
る最近の進展については、「第6 経理の状況」の要約連結財務書類に対する注記12「契約債務及び偶発事象」を参照のこと。
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半期報告書
2011年8月、米国において、2011年予算管理法(以下「予算管理法」という。)が成立した。予算管理法には、米国財務省の借入
限度、いわゆる債務上限額の引き上げ、及び2012年から2021年の2.4兆ドルの財政赤字削減策が盛り込まれている。財政赤字削減
目標には、保健福祉省及び国家安全保障を担当する各機関に関連した裁量的支出の削減額9,000億ドルが含まれているが、それら
の裁量的支出の削減には、メディケア及びメディケイド等のプログラム、薬剤価格設定、リベートまたは割引の直接的な変更は含
まれない。行政管理予算局(以下「OMB」という。)は、国防費と非国防費を均等に割り振る残りの赤字削減額1.5兆ドルの特定に
ついて責任を負う。OMBによる予備検討プロセスに基づき、社会保障給付、メディケイド、退役軍人給付及びその他一部の支出区分
は検討項目から除外されるが、メディケア提供者に対する支払削減が2%を超えることについて、法律によって禁じられているも
のの、その削減がなされる可能性がある。さらに、低所得者助成金等のメディケア・パートD制度への支払いは、削減から除外さ
れている。当社は、メディケアへ影響を与える予算管理法に基づいた支出削減の特定の性質を認識していないものの、それらの削
減が、当社の経営成績に重大な悪影響を与えないと予想している。しかしながら、メディケア、メディケイドまたは実施される可
能性のあるその他の公的資金もしくは補助金による医療保険プログラムに影響を与える多額の支出削減、及び/または幅広い赤
字削減策の一環として当社が追加的に課せられる多額の税金もしくは手数料が、当社の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があ
る。
世界経済環境
上記の業界固有の要因に加え、当社は他の事業同様、米国及びユーロを導入している国を含む欧州において、当社のバイオ医薬
品事業に影響を与えている厳しい経済環境の影響に引き続き直面しており、リピトール、セレブレックス及びリリカ等の製品の
業績も影響を受け、また多くの新興市場においても厳しい経済環境の影響に直面している。当社は、高い失業率や自己負担金の増
加等、厳しい経済環境の影響に直面している患者が、その費用を減らすために、ジェネリック製品に切り替え、治療を先延ばしに
し、服用を省略し、または効果の低い治療薬を使用する場合があると考えている。米国における厳しい経済情勢はまた、メディケ
イド・プログラムの患者数を増加させており、またメディケイド・プログラムに基づく医薬品の売上高が、多額のリベートの対
象となり、多くの州では、当社製品を含むブランド薬品の入手を制限する処方薬リストの制約を受けることとなる。加えて、欧州
及び多くの新興市場における経済環境の結果として、引き続き価格圧力に直面しており、一部の欧州市場及び新興市場において
は、政府によりバイオ医薬品の価格引下げが義務付けられた。
当社の売上高及び利益の大部分は、外国為替レートの変動にさらされている。当社は、同一通貨コストと関連付けて同一通貨収
益を、同一通貨負債に関連付けて同一通貨資産を管理することを含め、運用方法を通じて一部の外国為替リスクを管理しようと
努めている。市況によって、外国為替リスクもまた、デリバティブ及び外貨建債務の利用を通じて管理される。当社は、ユーロ、日
本円、英国ポンド、中国人民元、カナダドル及びその他約100の通貨を含む複数の外国通貨により事業を行っているため、米国ドル
に対するそれらの通貨の変動は、当社の収益及び費用に影響を与える。米国ドルが特定の外貨に対して値を下げた場合、当社の収
益は増加しプラスの影響をもたらすが、当社の全体的な費用は増加し、純利益にマイナスの影響を与える。同様に、米国ドルが特
定の外貨に対して値を上げた場合、当社の収益は減少しマイナスの影響をもたらすが、当社の全体的な費用は減少し、純利益に対
してプラスの影響を与える。よって、外国為替レートの大幅な変動は、当社の業績及び財務指標に影響を与える可能性がある。
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厳しい金融市場の状況にもかかわらず、ファイザーは堅調な財政状態を維持している。当社は、多額の営業活動によるキャッ
シュ・フロー、金融資産、資本市場へのアクセス、並びに利用可能な借入枠及びリボルビング・クレジット契約を有しているた
め、予測可能な将来における流動性ニーズを満たす能力を有していると現在も考えている。当社の長期債務は、スタンダード&プ
アーズ及びムーディーズ・インベスターズ・サービス両社により優良な投資格付がなされている。市況の変化に伴い、当社は流
動性の状況について監視を継続する。また、当社は財政投資に対して保守的な手法を取っており、今後もそれを継続する。短期及
び長期の投資は、双方とも主に優良で流動性の高い売却可能債務証券を分散して構成されている。当社の財政状態に関する詳細
については、本報告書の「第3
事業の状況」「7
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「財政状態、流
動性及び資本の源泉の分析」を参照のこと。
当社事業に影響を及ぼし得るこれらの要因及びその他の業界全体の要因は、本報告書の「将来の業績に影響を及ぼすことのあ
る将来の見通しに関する情報及び要因」の項及び当社の2011年度有価証券報告書の「第3 事業の状況」「4 事業等のリスク」
を参照のこと。
当社の戦略
当社の薬剤は、疾病の治療薬の向上のみならず、医療、健康及び生産性の改善に加え、緊急治療室または入院費といったその他
の医療費の削減によっても医療機関及び患者に対して、大きな価値を提供すると考えている。当社は、当社の製品価値、並びに疾
病の予防及び治療または治療結果の改善のために、患者、医師及び支払人と最善を尽くすことができる方法について、引き続き積
極的に対話を行う。当社は、現行の法制度及び価格構造で業務を行い、患者の入手経路を最大化し、当社の収益への悪影響を最小
限に抑えるために、当社の価格設定に関する取決め及び支払人との契約方法を今後も見直していく。
2012年4月23日、当社は、ネスレ社に対し、当社のニュートリション事業を売却する契約を締結したことを発表した。加えて、当
社は、当社のアニマルヘルス事業を行うゾエティス社の持ち株のうち最大20%の新規株式公開(以下「IPO」という。)を行う可
能性について、8月中旬までにSECに登録届出書を提出する予定である。当社が目標とする2013年度上半期中にIPOが成功裏に完了
した場合、当社は、ゾエティス社の完全な分離の可能性を実現する様々な選択肢を有することとなる。当社が潜在的IPO及びゾエ
ティス社の完全な分離の可能性に向けて作業を続ける中、当社の株主に対する税引後利益を最大化するための代替策は全て受け
入れる意向である。ニュートリション事業及びアニマルヘルス事業が当社から完全に分離した場合、これらの分離によって、ファ
イザーは、異なるコスト構造及び運営作用因、並びに複数の有名なブランド薬を扱う補完的なコンシューマー・ヘルスケア事業
を持ち、革新的中核製品及び価値ある中核製品を有するグローバルなバイオ医薬品会社になるであろう。革新的中核製品には、広
く特許保護された革新的な既存製品ポートフォリオ及びまだ医療ニーズ満たされていない分野において高度に分化された製品
候補の強固なパイプラインを継続的に構築することを重視する研究開発組織が含まれる。価値ある中核製品には、さほど高価で
ないが品質の良い薬剤に対する世界的なニーズを満たす、独占権が喪失したまたは独占権の喪失が近い製品のポートフォリオが
含まれる。
厳しい営業環境に対応し、当社を強化し、将来へ向けてよりよい位置を確保できるよう、多くの措置を講じてきており、今後も
それを継続する。当社は、研究、開発及び商業的機会を最大化するために当社事業を整理統合し、当社の革新的中核製品及び価値
ある中核製品の業績を改善し、資本分配に関する正しい判断を下し、当社の知的財産を保護するという当社の課題に包括的手法
を信頼している。
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当社は、引き続きグローバル研究開発機能について、綿密な評価を行い、最大の医療上の及び商業上の成功の見込みがある疾病
分野を最優先に考え、適切なリスク/リターンに関するデータを活用し、短期及び長期的に価値を提供できる可能性が最も高い分
野を重視することにより、革新及び生産性全体を改善する戦略を模索する。そのために、当社の研究は、主に低分子及び高分子を
あわせた5つの最優先治療分野(免疫及び炎症、がん、心血管疾患、代謝性疾患及び内分泌疾患、神経及び疼痛、並びにワクチン)
に重点を置いている。重点を置く疾病分野の数及び研究開発プログラムの数を減らすことに加え、当社は、研究開発範囲を再編成
及び縮小し、ファイザーにとって競争力の弱い一部の機能を外部委託している。これらの措置の結果、当社は、年間研究開発費用
を大幅に削減できると見込んでおり、それは当社の2012年財務指針に反映されている。また、これらの削減を達成するための多額
の費用も発生すると予想しており、それもまた2012年財務指針に反映されている。詳細については、下記「2012年度の財務指針」
及び「費用 -
事業再編費用並びに買収及びコスト削減イニシアチブ/生産性向上イニシアチブのその他の関連費用」を参照
のこと。
研究開発の大部分は社内で行われている一方で、当社は、有望な化合物、技術または能力を開発、ライセンス許与または取得す
るために他者と契約を締結することによって、当社パイプラインの拡大を継続的に目指す。共同研究、提携及びライセンス契約並
びに買収によって、当社は、将来のおける潜在的製品のパイプラインを拡大するために、これらの化合物を十分に利用することが
可能になる。加えて、共同研究及び提携により、当社は、リスクを共有し、外部の科学及び技術の専門技術にアクセスすることがで
きる。
当社が申請中の新薬承認申請及び追加申請に関する情報については、本項「収益」の「製品開発」「バイオ医薬品」の項を参
照のこと。
当社は、引き続き様々な事業開発取引と通じて当社の事業ポートフォリオを構築する。当社が事業を補完すると考える最近の
取引及び戦略的投資に関する情報については、下記「当社の事業開発イニシアチブ」を参照のこと。
当社は、増加する攻撃的な侵害行為に対し、妥当であるとみなす場合はいつでも当社の特許権を積極的に防御する(「第6 経
理の状況」の要約連結財務書類に対する注記12「契約債務及び偶発事象」を参照のこと。)。また、当社は、適切な特許へのアク
セスを確保するために必要な手段を講じる一方で、特許権に対する全世界での認識を強化する取組みも、継続的に支援する。さら
に、薬剤の偽造品がサプライ・チェーンに参入しないように、また当社の製品の流通に対する管理を強化するために、革新的な手
法の導入も継続し、独占権が喪失した当社製品については、妥当である場合はいつでも、ジェネリック薬市場へ引き続き参入する
予定である。
当社では、現在も当社にとって適切なコスト構造の達成を重要視している。当社のコスト削減及び生産性イニシアチブに関す
る情報については、下記「コスト及び費用」「事業再編費用並びに買収及びコスト削減/生産性イニシアチブのその他の関連費
用」を参照のこと。
当社の戦略には、配当及び株式買戻しを通じた直接的な株主価値の向上も含まれる。詳細については、本報告書「第3
状況」「7
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
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事業の
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当社の事業開発イニシアチブ
当社は、提携、ライセンス供与、共同事業、事業売却及び買収等の様々な形態の事業開発に加え、自社のパイプラインを発展さ
せ、当社の既存品の価値を最大化することにより、成長機会を活用することに尽力している。当社では、当社の事業開発活動を当
社の戦略実現を可能にするものとみなしており、事業開発機会を評価する統制のとれた財政面からの戦略的アプローチを追及す
ることにより、収益性の高い成長を生み出し株主価値を高めることに努めている。当社では、特に免疫疾患及び炎症、がん、心血
管、代謝及び内分泌疾患、精神病及び疼痛、並びにワクチンといった優先度の高い治療分野での機会に、また新興市場及びエスタ
ブリッシュ医薬品に関心を持っている。当社は、定期的に継続中のポートフォリオの再検討プロセスの一環として、当社の事業及
び資産を評価し、また引き続き当社の事業のための事業開発活動を検討している。
最も重要な最近の取引及び事象は、以下のとおりである。
・ 当社は、当社のアニマルヘルス事業を行うゾエティス社の持ち株のうち最大20%を新規株式公開(以下
「IPO」という。)を行う可能性について、SECに対し、8月中旬までに登録届出書を提出する予定である。
IPOが当社が目標とする2013年度上半期中に成功裏に完了した場合、当社は、ゾエティス社の完全な分離の
可能性を実現する様々な選択肢を有することとなる。当社が潜在的IPO及びゾエティス社の完全な分離の
可能性に向けて作業を続ける中、当社の株主に対する税引後利益を最大化するための代替策は、全て受け
入れる意向である。
・ 2012年4月23日、当社は、ネスレ社に対し、現金118.5億ドルで当社のニュートリション事業を売却する契約
を締結したことを発表した。「第6 経理の状況」の要約連結財務書類に対する注記2B「買収及び事業売
却:事業売却」を参照のこと。
・ 2012年3月12日、バイオコンとファイザーは、バイオコンのバイオシミラー版インスリン及びインスリン類
似体製品を商品化する提携が終了したことを発表した。当社らは、個々のバイオシミラー事業の優先事項
により、独自に取り組むことが互いの最善の利益であることで合意した。
・ 2012年2月26日、当社は、非公開会社アレイサー・コープの買収を完了した。アレイサー・コープは、米国で
最も売上の高いビタミンC製品ブランドであり、発泡性ビタミン補給粉末ドリンクミックスの製品ライン
であるエマージェンCの製造、販売及び流通を行っている。追加情報については、「第6 経理の状況」の要
約連結財務書類に対する注記2A「買収及び事業売却:買収」を参照のこと。
・ 2011年12月1日、当社は、フェロサン・ホールディング・A/S(以下「フェロサン社」という。)のコン
シューマー・ヘルスケア事業の買収が完了した。フェロサン社はデンマークの会社であり、主に北欧地域、
並びにロシア、中央ヨーロッパ及び東ヨーロッパの新興市場において、科学に基づくコンシューマー・ヘ
ルスケア製品を販売している。追加情報については、「第6 経理の状況」の要約連結財務書類に対する注
記2A「買収及び事業売却:買収」を参照のこと。
・ 2011年8月1日、当社は、当社のカプスゲル事業を現金約24億ドルで売却した。追加情報については、「第6 経理の状況」の要約連結財務書類に対する注記2B「買収及び事業売却:事業売却」を参照のこと。
・ 2011年1月31日、当社は、キング・ファーマシューティカルズ・インク(以下「キング社」という。)の発
行済普通株式の株式公開買付けを完了し、現金約33億ドルで発行済株式の約92.5%を取得した。2011年2月
28日、当社は、現金約300百万ドルでキング社の残りの株式を取得した。追加情報については、「第6 経理の
状況」の要約連結財務書類に対する注記2A「買収及び事業売却:買収」を参照のこと。
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要約連結損益計算書の分析
収益
セグメント別、事業ユニット別及び地域別の全世界の収益は、以下のとおりである。
(単位:百万ドル)
バイオ医薬品による収益:
プライマリー・ケア事業セグメント
スペシャリティ・ケア
オンコロジー
スペシャリティ・ケア及びオンコロ
ジー事業セグメント
イマージング・マーケット
エスタブリッシュ医薬品
エスタブリッシュ医薬品及びイマー
ジング・マーケット事業セグメント
その他の製品による収益:
アニマルヘルス
コンシューマー・ヘルスケア
アニマルヘルス及びコンシューマー
・ヘルスケア事業セグメント
その他(a)
総収益
全世界
2012年
2011年
7月1日
7月3日
$
米国
海外
2012年
7月1日
2011年
7月3日
2012年
7月1日
2011年
7月3日
8,115
7,077
611
$ 11,311
7,626
650
$ 4,043
3,111
264
$ 6,556
3,590
177
$ 4,072
3,966
347
$ 4,755
4,036
473
7,688
4,919
5,482
8,276
4,593
4,684
3,375
2,712
3,767
1,904
4,313
4,919
2,770
4,509
4,593
2,780
10,401
26,204
9,277
28,864
2,712
10,130
1,904
12,227
7,689
16,074
7,373
16,637
2,111
1,496
2,037
1,452
838
666
772
679
1,273
830
1,265
773
3,607
3,489
1,504
1,451
2,103
2,038
131
$ 29,942
156
$ 32,509
42
$ 11,676
46
$ 13,724
89
$ 18,266
110
$ 18,785
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全世界
米国
海外
前年同期比での収益の増減率(%)
バイオ医薬品による収益:
プライマリー・ケア事業セグメント
スペシャリティ・ケア
オンコロジー
スペシャリティ・ケア及びオンコロジー事業セグメント
イマージング・マーケット
エスタブリッシュ医薬品
エスタブリッシュ医薬品及びイマージング・マーケット事業セグメン
ト
その他の製品による収益:
アニマルヘルス
コンシューマー・ヘルスケア
アニマルヘルス及びコンシューマー・ヘルスケア事業セグメント
その他(a)
総収益
(28)
(7)
(6)
(7)
7
17
(38)
(13)
49
(10)
42
(14)
(2)
(27)
(4)
7
-
12
(9)
4
3
3
(16)
(8)
42
(17)
9
(2)
4
(9)
(15)
4
(3)
1
7
3
(19)
(3)
(a) 主にファイザー・センターソース、委託製造及びバルク医薬化学製品による販売組織から生成された収益
が含まれる。
バイオ医薬品による収益
2012年度上半期における全世界のバイオ医薬品による収益は、2011年度上半期と比較して9%減少して262億ドルとなった。こ
の減少は、主に以下が要因であった。
・ 2012年度上半期、ブランド薬リピトールの営業収益の減少23億ドルを含む、一部の市場における様々な製品の
独占権が喪失したことにより、2012年度上半期の営業収益が約22億ドル減少した。
・ 不利な外国為替による影響により、2012年度上半期の収益が約430百万ドル減少した。
これらは以下により一部相殺された。
・ 主としてリピトールの独占権喪失により2011年度同期比で90百万ドル軽減された、2012年度上半期の米国医
療保険制度改革法に関連した収益減
・ 特にリリカ、セレブレックス及びエンブレル等のバイオ医薬品の営業収益及び新興市場からの収益の増加
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半期報告書
地域別にみると、以下のとおりである。
・ 米国では、2012年度上半期のバイオ医薬品による収益が前年同期比で17%減少した。これは、主に独占権の喪
失によるリピトール、キサラタン、カデュエット、エフェクサー、ジオドン、ゾシン、アロマシン及びブイフェン
ドの収益の減少、並びにBMP2及びデトロール/デトロールLAによる収益の減少を反映している。これらのマイ
ナス要因による影響は、その他一部のバイオ医薬品の堅調な業績、米国医療保険制度改革法に関連した収益の
減少の軽減により、一部相殺された。
・ 海外市場では、2012年度上半期のバイオ医薬品による収益が前年同期比で3%減少した。これは、主に2012年度
上半期における外国為替のマイナスの影響を反映している。業績においては、リピトール、キサラタン/ザラ
コム、ノルバスク、アロマシン及びエフェクサーが、一部の市場で独占権が喪失したため、それらの収益が減少
し、多くの主要欧州市場でアリセプトの独占権が喪失したため、提携による収益が減少し、さらに欧州諸国に
関するスプリーバの共同研究契約の最終年を反映して、それらの国においてスプリーバの収益が減少したこ
とにより、両期間で収益が1%減少した。これらのマイナス要因による影響は、リリカ、エンブレル及びプレベ
ナー・フランチャイズの堅調な業績の成長により、一部相殺された。
2012年度上半期、海外におけるバイオ医薬品による収益は、バイオ医薬品による総収益の61%を占めたが、2011年度上半期は
58%であった。
プライマリー・ケア部門の収益
・ 2012年度上半期におけるプライマリー・ケア部門の収益は、営業収益の減少27%を反映して、前年同期比で
28%減少した。これは、主に2011年11月の米国におけるリピトールの独占権が喪失し、2012年1月1日から米国
におけるリピトールの収益がエスタブリッシュ医薬品部門へ振り替えたことによるものであった。米国にお
けるブランド薬リピトールの収益は、エスタブリッシュ医薬品部門に計上されているが、2012年度上半期で27
億ドルから679百万ドルへと(75%)減少した。全体的には、リピトール及び2012年度及び2011年度に様々な
市場で独占権を喪失したその他のプライマリー・ケア製品の全世界における収益の減少、並びに一部製品の
収益のエスタブリッシュ医薬品部門への振替えによって、2011年度上半期と比較して、プライマリーケア部門
の収益が36億ドル(32%)減少した。これらの減少による影響は、セレブレックスの堅調な業績に加え、最も
顕著である日本におけるリリカの強固な成長によって、一部相殺された。
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スペシャリティ・ケア及びオンコロジー部門の収益
・ 2012年度上半期におけるスペシャリティ・ケア部門の収益は、2011年度同期比で7%減少した。これは、営業収
益の減少6%に加え、外国為替によるマイナスの影響によるものであった。営業収益は、主としてプレブナー
13/プレベナー13の小児のキャッチアップ投与を受ける資格のある患者のほとんどが、すでにワクチンを接
種しているため、欧州の先進市場では両期間において悪影響を受けた。2012年度上半期の米国におけるプレブ
ナー13の収益は、前年同期比で出生コホートの減少によって、また成人における利用が現時点でわずかであっ
たため、影響を受けた。加えて、スペシャリティ・ケア部門の収益は、2011年2月のブイフェンド及び2011年3月
のキサラタンの独占権の喪失によって、2012年1月1日からブイフェンド及びキサラタンの米国における収益
がエスタブリッシュ医薬品部門へと振り替えられたことによって、さらに2012年1月の欧州先進市場における
キサラタン、2012年3月の米国におけるジオドンの独占権喪失によっても悪影響を受けた。全体的には、ブイ
フェンド、キサラタン及びジオドンに関するこれらの進展、並びに2011年に様々な市場において独占権を喪失
したその他のスペシャリティ・ケア製品の影響によって、2011年度上半期と比較して、スペシャリティ・ケア
部門の収益が520百万ドル(7%)減少した。両期間における営業収益は、日本及びオーストラリアにおけるプ
レベナー・フランチャイズに加え、エンブレルの成長によって、好影響を受けた。
・ 2012年度上半期におけるオンコロジー部門の収益は、営業収益の減少4%によって、また外国為替によるマイ
ナスの影響により、前年同期比で6%減少した。営業収益は、2011年度第2四半期にほとんどの欧州市場におい
てアロマシンの独占権が喪失し、2012年1月1日からその収益の計上はエスタブリッシュ医薬品部門に振り替
えられたことによって、両期間に悪影響を与えた。この独占権の喪失により、オンコロジー部門の収益は、2011
年度上半期と比較して、128百万ドル(20%)減少した。両期間の営業収益は、米国でのInlyta及びザーコリの
発売に加え、スーテントの成長により好影響を受けた。
エスタブリッシュ医薬品部門及びイマージング・マーケット部門の収益
・ 2012年度上半期におけるエスタブリッシュ医薬品部門の収益は、営業収益の増加18%及び外国為替による不
利な影響によって、前年同期比で17%減少した。2012年度上半期のエスタブリッシュ医薬品部門の営業収益
は、主として総額679百万ドルのブランド薬リピトールの米国における収益を、2012年1月1日よりプライマ
リー・ケア部門からエスタブリッシュ医薬品部門に振り替えたこと、ファイザーのプライマリー・ケアのブ
ランド薬及びスペシャリティ・ケア製品のジェネリック版を最近発売したこと、並びに米国において承認さ
れたリピトールのジェネリック版をワトソン・ファーマシューティカルズ・インクが販売したことが寄与し
増加した。両期間の営業収益は、以前独占権を喪失した一部製品の米国における収益が継続的に減少したこと
に加え、2011年5月にドネペジル(アリセプト)に対する米国でのマルチソースジェネリック医薬品の競合他
社の参入によって、悪影響を受けた。
・ 2012年度上半期におけるイマージング・マーケット部門の収益は、営業収益の増加12%によって、前年同期比
で7%増加したが、外国為替による不利な影響5%によって一部相殺された。2012年度上半期のイマージング・
マーケット部門の営業収益は、リピトール、ノルバスク及びリリカを含む主要製品についてよりターゲットを
絞った販売促進活動の結果、主に中国及びロシアにおいて販売量が増加したことによって増加した。
2012年度上半期におけるエスタブリッシュ医薬品部門及びイマージング・マーケット部門のエスタブリッシュ医薬品からの
総収益は75億ドルであり、20億ドルが新興市場で生成されたものであった。
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その他の製品による収益
アニマルヘルス及びコンシューマー・ヘルスケア事業セグメント
・ 2012年度上半期におけるアニマルヘルス部門の収益は、2011年度同期比で4%増加した。これは、営業収益の増
加7%及び外国為替による不利な影響3%を反映したものである。2012年度上半期におけるアニマルヘルス製
品の営業収益は、2011年度同期と比較して好影響を受けたが、これは、主として2012年度上半期の旧キング社
製品の収益が全6ヵ月間であったに対し、2011年度上半期は一部期間による影響であったため、また全世界の
家畜用製品ポートフォリオ及びペット用製品ポートフォリオの両方で、堅調な業績であったためであった。
・ 2012年度上半期におけるコンシューマー・ヘルスケア部門の収益は、2011年度同期比で3%増加した。これは、
営業収益の増加5%及び外国為替の悪影響2%を反映したものである。営業収益の増加は、主に2011年12月の
フェロサン・コンシューマー・ヘルス及び2012年2月のアレイサー・コープの買収による製品の算入による
ものであった。
リベート及びチャージバック
医薬品業界に特有な事項であるが、当社の製品総売上高は、通常見積金額であり、収益が認識された同期間に計上される様々な
値引きに左右される。これらの値引きは、主に政府機関、卸売業者、販売業者及び管理医療組織に対する当社医薬品のリベート及
び割引である。これらの値引きは、関連債務の見積額を示しているため、計上期間の総売上高に及ぼす値引きの影響を見積る際
に、市況及び慣行に関する判断や知識を要する。従来、実績に合わせた調整が当社の事業全体にとって重大とはなっていない。四
半期ベースでは、実績に合わせた調整額は、通常バイオ医薬品の純売上高の1%未満であり、利益に純増または純減のいずれかを
もたらすことがある。しかしながら、製品特有のリベート費用は、前年比の製品別成長傾向に多大な影響を及ぼす可能性がある。
以下の表は、収益からの控除項目に関する情報を示している。
(単位:百万ドル)
メディケイド及び州の関連プログラムに基づくリベート(a)
メディケアに基づくリベート(a)
業績に基づいた契約のリベート(a)(b)
チャージバック(c)
合計
(a)
(b)
(c)
以下の日付で終了した6ヵ月間
2012年7月1日
2011年7月3日
$
426
$
676
413
727
1,117
1,725
1,763
1,603
$ 3,719
$ 4,731
リベートは製品固有のものであるため、どの年度においても、販売された製品構成に影響を受ける。
業績に基づいた契約のリベートには、当該契約の下、契約上の業績条件の達成に基づいてリベートを受け
る、健康管理機関及び薬剤給付管理会社等の米国内の管理医療に従事する顧客との間で締結される契約
のリベートが含まれる。業績に基づいた契約のリベートにはまた、特定の製品の契約上の業績条件または
売上マイルストーンの達成に基づいた卸売業者/流通業者に対するリベートも含まれる。
チャージバックは、主に第三者向け契約価格を守ったことによる卸売業者への報酬である。
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2012年度上半期におけるリベート及びチャージバックの合計は、前年度同期比で減少したが、これは主に以下によるもので
あった。
・ メディケア、メディケイド並びにリピトール及び独占権を喪失したその他一部の製品について契約した業績
に基づく契約のリベートの減少による影響
・ 製品構成の変更
・ 独占権が喪失した一部製品の減少した売上高及びチャージバックの対象となるグリーンストーン部門が販売
するジェネリック医薬品の売上高の減少による、チャージバックの影響
これは、以下の要因により一部相殺された。
・ 競争圧力が増大したため増加した、当社のブランド製品に対するチャージバック
2012年7月1日現在、メディケイドに基づくリベート、メディケアに基づくリベート、業績に基づく契約のリベート及びチャージ
バックの未払費用総額は、2011年12月31日現在の33億ドルから減少して合計26億ドルであった。これは、主として当社の要約連結
貸借対照表の「その他の流動負債」に計上されている。
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収益 - 代表的なバイオ医薬品
当社の主要なバイオ医薬品についての収益情報は、次のとおりである。
(単位:百万ドル)
製品
リピトール
リリカ
エンブレル
(米国及びカナダ以外)
プレブナー13/プレベナー13
セレブレックス
バイアグラ
ノルバスク
ザイボックス
スーテント
プレマリン製品群
キサラタン/ザラコム
ジェノトロピン
デトロール/デトロールLA
ベネフィックス
ブイフェンド
チャンティックス/
チャンピックス
プリスティーク
レバチオ
メドロール
リファクトAF/シンサ
ゾシン/タゾシン
ゾロフト
ジオドン/ゼルドックス
エフェクサー
ジスロマックス/ジーマックス
プレブナー/プレベナー(7価)
フラグミン
アリセプト(b)
カーデュラ
レルパックス
ラパミューン
タイガシル
エピペン(c)
XANAX XR
BMP2
Sulperazon
主な適応症
LDLコレステロール値低下
てんかん、ヘルペス後神経痛及び糖尿病性末梢
神経障害、線維筋痛
関節リウマチ、若年性リウマチ、乾癬性関節炎、
尋常性乾癬及び強直性脊椎
侵襲性肺炎球菌疾患の予防ワクチン
関節炎の疼痛及び炎症、急性疼痛
勃起不全
高血圧
細菌感染症
進行性及び/または転移性腎細胞がん(mRCC)並
びに悪性消化管間質腫瘍(GIST)
更年期障害
緑内障及び高眼圧症
ヒト成長ホルモンの補充
過活動膀胱
血友病
真菌感染症
禁煙治療薬
うつ病
肺動脈高血圧症(PAH)
炎症
血友病
抗生物質
うつ病及び一部の不安障害
統合失調症、双極性障害に関連した急性の躁ま
たは混合症状、躁状態の維持療法
うつ病及び不安障害
細菌感染症
侵襲性肺炎球菌疾患の予防ワクチン
抗凝血剤
アルツハイマー病
高血圧/良性前立腺肥大症
片頭痛の治療
免疫抑制剤
抗生物質
生命にかかわるアレルギー反応の治療に使用す
るエピネフリン注射液
不安障害
骨及び軟骨の形成
抗生物質
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2012年7月
1日に終了
した上半期
2,615
1,990
増減率
(%)
(47)
15
1,887
6
1,857
1,293
981
682
668
619
2
7
2
(7)
4
8
535
436
407
400
376
356
350
9
(36)
(7)
(12)
11
(8)
(10)
309
279
275
270
269
269
265
12
10
7
13
(21)
(4)
(46)
235
229
222
192
178
175
174
167
167
150
(37)
(5)
(28)
2
(18)
(11)
6
(12)
13
49
137
134
129
(12)
(31)
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(単位:百万ドル)
製品
Diflucan
カデュエット
ニューロンチン
Unasyn
アロマシン
Arthrotec
Inspra
Dalacin/Cleocin
Toviaz
Metaxalone/Skelaxin(c)
提携による収益(d)
その他(e)
(a)
(b)
(c)
(d)
(e)
主な適応症
真菌感染症
LDLコレステロール値低下及び高血圧
発作
抗菌薬注射剤
乳がん
変形性関節症、関節リウマチ
高血圧
細菌感染症用抗生物質
過活動膀胱
筋肉弛緩薬
各種適応症
各種適応症
2012年7月
1日に終了
した上半期
124
123
120
111
111
109
105
102
98
94
1,698
3,732
増減率
(%)
(4)
(57)
(23)
(3)
(47)
(10)
15
16
11
7
(3)
10
2011年7月3日に終了した6ヵ月との比較。
エーザイ株式会社とのライセンス契約に基づく直接販売高を示す。
旧キング社製品。キング社の経営成績は、2011年1月31日の買収日より当社の財務書類に含まれている。
エンブレル(米国及びカナダ)、アリセプト、エクスフォージ、レビフ及びスピリーバ。
ジェネリック版アトルバスタチンを含む。
一部の金額及び比率は四捨五入により調整している場合がある。
バイオ医薬品−代表的な製品の説明
・ リピトールは、上昇したLDLコレステロール血中値の治療薬であり、2012年度上半期における全世界の収益は、以
下の要因により、前年同期比で47%減少して26億ドルであった。
?
2010年5月のカナダ、2010年7月のスペイン、2010年8月のブラジル、2010年12月のメキシコ、2011年6月の日本
(2011年11月にジェネリック医薬品が参入)及び米国(2011年11月にジェネリック医薬品が参入、2012年5
月のマルチソースジェネリック医薬品が参入)における独占権の喪失による影響
?
?
ジェネリック製品及びブランド製品による競争に加え、継続する脂質低下薬市場の競争激化の影響
リベートに関する柔軟な政策の必要性を含む、全世界における支払人からの圧力増加
地域別に見ると、
・ 2012年度上半期の米国におけるブランド薬リピトールの売上高は、2011年度同期比で75%減少して679百万
ドルであった。
・ 2012年度上半期の海外市場におけるブランド薬リピトールの売上高は、2011年度同期比で14%減少して19
億ドルであった。2012年度上半期の海外市場における収益は、外国為替による悪影響により2011年度同期比
で28%減少した。
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2012年度の当社の経営成績に影響を与えている様々な市場におけるリピトールの独占権の喪失に関する詳細については、上記
「当社の営業環境」を参照のこと。
・ リリカは、帯状疱疹後の神経痛、糖尿病性末梢神経障害に伴う疼痛の管理、線維筋痛及び脊髄損傷による神経障
害性疼痛の管理に、また米国においては部分的発作の成人患者への補助治療薬として、米国外の一定の国におい
ては、神経障害性疼痛の治療薬、並びにてんかん及び全般性不安障害の補助治療薬として適応されている。2012
年度上半期におけるリリカの全世界における収益は、2011年度同期比で15%増加した。2012年度上半期における
リリカの海外での収益は、2011年度同期比で19%増加したが、これは、神経障害性疼痛の診断及び治療率の向上、
EUにおける全般性不安障害の適応症に対する再発売の成功、並びに日本における神経障害性疼痛に関する医師
向けの教育に重点を置いたことによる成長が要因となった。2012年度上半期における海外の収益は、外国為替に
よる悪影響を受け、2011年度同期比で37百万ドル減少した。2012年度上半期における米国の収益は、2011年度同
期比で8%増加した。これらの増加にもかかわらず、米国の収益は、競合薬のジェネリック版による競争の激化、
並びに管理医療の価格設定及び処方箋集への記載の圧力により、引き続き影響を受けている。
・ エンブレルは、中等度から重度の関節リウマチ、多関節型若年性関節リウマチ、乾癬性関節炎、尋常性乾癬及び脊
髄に影響を与える関節炎である強直性脊椎炎の治療薬であり、2012年度上半期における米国及びカナダを除く
全世界の収益は、2011年度同期比で6%増加した。米国及びカナダのエンブレルによる収益は、提携医薬品の収益
に含まれている。
当社は、アムジェン・インク(以下「アムジェン社」という。)との共同販促契約の下、米国及びカナダにおい
てエンブレルを共同販促しており、それらの国におけるエンブレルの売上による利益を共有し、提携による収益
に計上している。アムジェン社との共同販促契約は、2013年10月に終了する予定であり、契約条件に従い、その後
36ヵ月間、当社はロイヤルティを受け取る権利を有するが、その額は、米国及びカナダにおける売上による利益
の現在の割当分よりはるかに少ないものと予想する。ロイヤルティ受領期間終了後、当社は、米国及びカナダに
おけるエンブレルの売上による収益を受け取る権利はない。米国及びカナダ以外におけるエンブレルの独占権
は、アムジェン社との共同販促契約の満了によって影響を受けることはない。
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・ プレブナー/プレベナー13は、乳幼児の肺炎球菌感染の様々な症候群を予防する13価結合型肺炎球菌ワクチン
である。乳幼児に使用するプレブナー/ブレベナー13は、米国では、プレベナー13においては13種類の血清型に
よって引き起こされる侵襲性肺炎球菌疾患、プレブナーにおいては7種類の血清型によって引き起こされる中耳
炎の予防薬として発売され、EU及びその他多くの海外市場では、ワクチンの血清型によって引き起こされる侵襲
性肺炎球菌疾患、中耳炎及び肺炎球菌性肺炎の予防薬として発売された。2011年、当社は、プレベナー13について
13種類の血清型によって引き起こされる肺炎球菌性肺炎及び侵襲性肺炎球菌疾患の予防を目的とした、50歳以
上の成人患者に使用するプレブナー13/プレベナー13の承認を米国で取得し、また、ワクチンの血清型によって
引き起こされる侵襲性肺炎球菌疾患の予防を目的とした、50歳以上の成人患者に使用するプレブナー13/プレ
ベナー13の承認をEUで取得した。50歳以上の成人患者に使用するプレベナー13は、55を超える国で承認されてお
り、米国、欧州の14の先進市場及び17の新興市場国において発売されている。2012年度上半期におけるプレブ
ナー/ブレベナー13の全世界の収益は、2011年度同期比で2%増加した。これは、主に新興市場における普及率が
高まってきたためである。
現在当社は、FDAの承認審査期間短縮プログラムにおいて、プレベナー13の成人に対する適応について、FDAの承
認を得るための要件を満たすべく「Community-Acquired Pneumonia Immunization Trial in Adults」(以下
「CAPiTA」という。)を実施している。CAPiTAは、プレベナー13が、ワクチンに含有される血清型によって引き起
こされる市中肺炎の初期症状の予防に効果的であるか否かの評価を目的とした、65歳以上の被験者を対象とす
る有効性試験である。当社は、この事象駆動の試験を2013年に終了すると予測している。2012年2月22日に開催さ
れた米国疾病管理予防センターの予防接種の実施に関する諮問委員会(以下「ACIP」という。)の定例会議に
おいて、CAPiTAの結果及び小児への使用による成人の疾患負荷及び血清型分布への影響に関するデータを入手
するまで、50歳以上の成人におけるプレブナー13の常用の推奨に関する投票を延期することを発表した。当社
は、50歳以上の成人におけるプレベナー13の摂取率は、その研究対象集団によるプレブナー13常用の推奨につい
て、投票を延期したACIPの決定により影響を受けると予想している。2012年6月20日に開催されたACIPの定例会
議において、ACIPは、HIV感染、がん、進行性腎疾患といった免疫障害及びその他の免疫障害を持つ19歳以上の成
人に対して、プレブナー13の使用を推奨することを投票によって決定した。当該推奨は、この研究対象集団にお
いて侵襲性肺炎球菌疾患による過度の負担が生じたため決定された。
・ セレブレックスは、成人における骨粗しょう症及び関節リウマチの兆候及び症状、並びに急性疼痛の治療薬とし
て、米国、日本及びEUの一部市場で適応されている。2012年度上半期における全世界の収益は、2011年度同期比で
7%増加した。米国においては、競合他社によるジェネリック医薬品からの競争の激化及び管理医療組織による
処方箋集への記載の圧力により、引き続き処方量は厳しい状況である。セレブレックスは、適切な患者に対する
その有効性及び安全性の分析データを強調する継続的な教育及び販売促進活動により支えられている。
・ バイアグラは、代表的な勃起不全治療薬である。2012年度上半期におけるバイアグラの全世界の収益は、2011年
度同期比で2%増加した。米国における収益の増加は、運営上の要因による海外市場での減少及び外国為替によ
る悪影響を相殺する以上の額であった。
・ 高血圧症治療薬であるノルバスクは、2007年に米国及びその他の主要市場で、2009年にカナダで独占権を喪失し
た。2012年度上半期におけるノルバスクの全世界の収益は、2011年度同期比で7%減少した。
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・ ザイボックスは、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症を含む、重篤なグラム陽性病原体の治療薬として、世界
で最も売上げの高い医薬品である。2012年度上半期におけるザイボックスの全世界の収益は、2011年度同期比で
4%増加した。この増加は、主に新興市場における成長によるものであった。
・ スーテントは、転移性腎細胞ガン(以下「mRCC」という。) を含む進行性腎細胞がん、メシル酸イマチニブによる
病勢進行後またはメシル酸イマチニブ抵抗性の消化管間質腫瘍、及び膵神経内分泌腫瘍の治療薬である。2012年
度上半期におけるスーテントの全世界の収益は、米国及び新興市場における市場シェアの拡大、及び2011年5月
の米国、2010年12月のEUにおいて希少疾病である進行性高分化型膵神経内分泌腫瘍の治療薬としてスーテント
が承認されたことにより、2011年度同期比で8%増加した。当社は、2年の全生存率に関するデータを含むmRCCの
一次治療の費用対効果及び有効性に関するデータによって裏付けられた、総収益及び処方量の成長を引き続き
促進する。当該データは、利用及び医療保険補償の拡大を通じて、進行性腎臓がんの治療で初めて2年の全生存率
を示したものである。2012年6月30日現在、スーテントは、mRCCの治療薬として、米国で最も処方されている医薬
品であった。
・ プレマリン製品群は、女性の中度から重度の更年期障害の症状に対応する有数の治療薬である。2012年度上半期
における全世界の収益は、2011年度同期比で9%増加した。これは、主に卸売業者の在庫水準による好影響、2012
年1月の米国における薬価の上昇及び有利なリベートによるものであったが、市場シェアの継続的な低下によ
り、一部相殺された。
・ キサラブランドは、開放隅角緑内障または高眼圧症の患者において上昇した眼圧を低下させるブランド医薬品
キサラタン、及びプロスタグランジン(キサラタン)とベータ遮断薬(チモロール)の固定配合薬であり米国外
で入手可能なザラコムで構成される。2012年度上半期におけるキサラタン/ザラコムの全世界の収益は、2011年
度同期比で36%減少した。収益の減少は、2011年3月の米国、2012年1月のほとんどの欧州市場における独占権の
喪失によるものであった。
・ ジェノトロピンは、世界の代表的なヒト組換え成長ホルモン剤であり、成長ホルモン欠損症を患う成人のみなら
ず、成長ホルモン欠損症による小人症、プラダーウィリー症候群、ターナー症候群、子宮内発育遅延症候群、成人
ホルモン分泌不全(米国のみ)及び慢性腎不全(米国外のみ)の治療用として子供に処方されている。ジェノ
トロピンは、革新的な注入器及び患者サポートプログラムの広範な基盤により支持されている。2012年度上半期
におけるジェノトロピンの全世界の収益は、2011年度同期比で7%減少した。
・ デトロール/デトロール LAは、ムスカリン性受容体拮抗薬であり、世界で最も処方されている過活動膀胱炎の
ブランド医薬品である。デトロールLAは、1日1回服用の徐放性製剤である。2012年度上半期におけるデトロー
ル/デトロールLAの全世界の収益は、2011年度同期比で12%減少したが、これは主にその他のブランド医薬品に
よる競争が激化したこと及びほとんどの主要市場において販売促進活動の中心が当社のToviaz製品へ移行した
ことによるものであった。即効型デトロール(以下「デトロールIR」という。)は、2012年9月に米国における独
占権を喪失する。
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・ ベネフィックス及びリファクトAF/シンサは、生涯性の出血性疾患患者の治療を手助けする最先端の製造技術
を使用した血友病治療薬である。ベネフィックスは、B型血友病を治療する唯一利用可能な組換え第Ⅸ因子製品
であり、リファクトAF/シンサは、A型血友病を治療する組換え第Ⅷ因子製品である。両製品とも、これらの疾患
患者における出血の抑制及び予防について適応されており、一部の国においては、手術等の一定の状況における
予防についても適応されている。2012年度上半期におけるベネフィックスの全世界の収益は、2011年度同期比で
11%増加した。これは、主に米国における薬価上昇及び服薬順守計画プログラムのよる堅調な需要によるもので
あった。2012年度上半期におけるリファクトAF/シンサの全世界の収益は、2011年度同期比で13%増加したが、
過去の期間におけるリベートの有利な調整及び米国における薬価上昇が要因の一部であった。
・ ブイフェンドは、酵母菌及び真菌を治療する優れた広域スペクトル薬である。2012年度上半期におけるブイフェ
ンドの全世界の収益は、2011年度同期比で8%減少した。2012年度上半期における米国の収益は、2011年度同期と
比べ、主としてブイフェンド錠の独占権喪失及び2011年2月のジェネリック版ボリコナゾール(ジェネリック版
ブイフェンド)の発売によって減少した。
・ チャンティックス/チャンピックスは、18歳以上の成人における禁煙用治療薬である。2012年度上半期における
チャンティックス/チャンピックスの全世界の収益は、2011年度同期比で10%減少した。これは、主に当該製品
の添付文書の変更、複数の主要市場における否定的なマスコミ報道及びマクロ経済の低迷によって自費であっ
ても使用したいという患者の意欲の低下が及ぼした影響によるものであった。当社は、喫煙が及ぼす重大な健康
上の影響への対処、チャンティックス/チャンピックスのリスク便益に関する問題の明示、患者の禁煙をサポー
トする際の医師と患者との対話の重要性の強調、及び治療薬に対する代替的な融資モデルの特定に焦点を置い
た、教育的取組み及び販売促進活動を継続している。
・ プリスティークは、大うつ病性障害の治療薬として、米国及びその他の様々な国において承認されている。プリ
スティークは、タイ、メキシコ、フィリピン及びエクアドルにおいて、更年期障害に伴う中等度から重度の血管運
動症状(VMS)の治療薬としても承認されている。2012年度上半期におけるプリスティークの全世界の収益は、
2011年度同期比で12%増加した。この増加は、米国におけるターゲットを絞った新たな戦略及び販売促進活動、
並びに海外の新市場での発売及び既存の市場におけるさらなる市場占有率の向上によるものであった。
・ レバチオは、肺動脈高血圧症(以下「PAH」という。)の治療薬であり、2012年度上半期における全世界の収益は、
2011年度同期比で10%増加した。これは、米国及びEUにおいてPAHに対する認識の高まりが早期診断を促したこ
とが一因となった。米国では、レバチオ錠が2012年9月に、レバチオⅣ注射剤が2013年5月に独占権を喪失する。
・ ゾシン/タゾシンは、広域スペクトラム静脈注射抗生物質であり、世界でジェネリック医薬品競争に直面してい
る。米国における独占権は、2009年9月に喪失した。2012年上半期におけるゾシン/タゾシンの全世界の収益は、
2011年度同期比で21%減少した。
・ 向精神薬であるジオドン/ゼルドックスは、統合失調症治療用、躁状態または混合エピソードの急性治療のため
の単剤療法として、及び双極性障害の維持療法用リチウムまたはバルプロエートに対する補助治療薬として適
応される。2012年度上半期におけるジオドンの全世界の収益は、2011年度同期比で46%減少した。これは、主に
2012年3月に米国における独占権が喪失したためである。
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・ エフェクサーは、大うつ病性障害、全般性不安障害、社会不安障害及びパニック障害の成人患者治療用の抗うつ
薬であり、2012年度上半期における全世界の収益は、2011年度同期比で37%減少した。
・ プレブナー/プレベナー(7価)は、乳幼児の侵襲性肺炎球菌感染を予防し、また一部の海外市場においては、乳
幼児の非侵襲性肺炎球菌疾患を予防する7価結合型肺炎球菌ワクチンであり、2012年度上半期における全世界の
収益は、2011年度同期比で28%減少した。多くの市場において、ブレブナー/プレベナー(7価)の使用は、ブレブ
ナー/プレベナー13に移行しているため、ブレブナー/プレベナー(7価)の収益が減少している。当社は、この傾
向が今後も続くと予想している。
・ カデュエットは、心血管系疾患予防用のリピトール及びノルバスクを単一錠剤に配合した医薬品である。2012年
度上半期におけるカデュエットの全世界の収益は、2011年度同期比で57%減少した。これは、主に2011年11月に
米国における独占権が喪失したことが要因である。
・ ザーコリは、未分化リンパ腫キナーゼ(以下「ALK」という。)融合遺伝子陽性の局所進行性または転移性非小
細胞肺がんの患者の治療薬であり、FDAが承認した試験でALK融合遺伝子陽性と確認されたため、2011年8月にFDA
により承認された。ザーコリは、韓国、スイス、メキシコ、イスラエル、日本、マカオ、アルゼンチン及びカナダを含
むその他複数の市場において、ALK融合遺伝子陽性の転移性非小細胞肺がんの治療薬として承認されている。
・ Inlytaは、過去に全身治療に抵抗を示した進行性腎細胞がんの患者の治療薬として、2012年1月に米国で、2012年
4月にスイスで、2012年7月にオーストラリアで承認された。Inlytaは、過去に全身治療が成功しなかった転移性
腎細胞がん患者の治療薬として、2012年7月にカナダで承認された。
・ 2012年度上半期における全世界の提携による収益は、2011年度同期比で3%減少した。これは主に、2010年11月に
アリセプト錠5mg及び10mgの独占権が喪失したこと、並びに2012年2月に欧州の多くの主要市場において独占権
が喪失したことによるが、米国におけるスプリーバ及びエンブレルの堅調な業績によって、一部相殺された。当
社では、アリセプト錠23mgは、2013年7月まで米国における独占権を有すると見込んでいる。2012年度のスプリー
バ及びアリセプトに関する様々な契約交渉権の満了については、上記「業界固有の課題」を参照のこと。
上記製品に関連する特許及び製品の訴訟についての最近の進展は、本書「第6 経理の状況」の要約連結財務書類に対する注記
12「契約債務及び偶発事象」を参照のこと。
Embeda - 2011年2月23日、当社は、製造後試験で特定されたナルトレキソン分解に関連した規格許容範囲の不適合により、Embeda
製品の販売を中止した。2011年3月10日、当社は、全てのEmbeda製品の卸売業者及び小売業者の顧客への自主回収を開始した。当社
は、安定性問題に対処し、それによって当該製品の販売を再開できるよう全力で取り組んでいる。2012年5月、当社は、Embedaを市
場へ再導入する提案について討議するために、FDAと会合を開いた。求められている安全性プログラムは進行中であり、2013年度
上半期に事前の承認追加申請を行う予定である。
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研究開発
研究開発業務
革新は当社の成功にとって非常に重要であり、創薬及び開発は、特に人の健康に関わる製品において、時間も費用もかかり、予
測不可能なものである。その結果、また当社が主に人の健康に関わる企業であるため、当社の研究開発費の大部分は、人の健康に
関わる製品、化合物及び活動に関連するものである。
当社の研究開発費は、以下のとおりであった。
(単位:百万ドル)
プライマリー・ケア事業セグメント(a)
スペシャリティ・ケア及びオンコロジー事業セグ
メント(a)
エスタブリッシュ医薬品及びイマージング・マー
ケット事業セグメント(a)
アニマルヘルス及びコンシューマー・ヘルスケア
事業セグメント(a)
ワールドワイド・リサーチ・アンド・ディベロッ
プメント/ファイザー・メディカル(b)
全社共通及びその他(c)
(a)
(b)
(c)
2012年7月1日に
終了した6ヵ月間
$
492
研究開発費
2011年7月3日に
終了した6ヵ月間
$
627
増減率
(%)
(22)
699
722
(3)
139
135
3
194
207
(6)
1,345
884
$ 3,753
1,703
917
$ 4,311
(21)
(4)
(13)
当社の事業セグメントは、それらの販売及びマーケティング活動に加え、一部の開発活動も担当する。概し
て、これらの責務は、既存品及び実現可能であることを示した仕掛研究開発プロジェクトに関連するもの
である。研究開発費には、知的財産権に対する前払金及び目標達成金の支払いが含まれる場合がある。
ワールドワイド・リサーチ・アンド・ディベロップメントは、通常は実現可能であることが示されるまで
の人の健康に関する研究プロジェクトを担当し、潜在的な臨床開発及び商業開発に向けた適切な事業ユ
ニットに当該プロジェクトを移行する責任を有する。研究開発費には、知的財産権に対する前払金及び目
標達成金の支払いが含まれる場合がある。この組織もまた、様々な研究開発プロジェクトのための技術的
専門知識及びその他のサービスを提供する、科学及びその他の基盤サービス組織を統括する。ワールドワ
イド・リサーチ・アンド・ディベロップメントは、安全事象活動を含む、人の健康に関する規制当局への
全ての申請及び規制当局との交渉に責任を有する。ファイザー・メディカルは、全ての治療領域に関連す
る対外活動を担当し、医療関係者、患者及びその他の当事者へのファイザー関連の医療情報を提供し、品質
保証及び臨床試験に対する監査及び試験準備審査の実施を含む、規制の順守活動に責任を有する。2012年
度上半期が2011年度同期比で減少したのは、2011年2月1日に発表した、研究開発生産性向上イニシアシブ
に関連したコスト削減によるものであった(詳細については、下記「事業再編費用並びに買収及びコスト
削減/生産性イニシアチブのその他の関連費用」を参照のこと。)。
全社共通及びその他には、未使用コスト、主に施設費用、IT、株式報酬及び事業再編関連コストが含まれる。
下記「事業再編費用並びに買収及びコスト削減/生産性イニシアチブのその他の関連費用」を参照のこ
と。
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製品開発 - バイオ医薬品
当社は、新製品の開発を通じ、また既存のインライン製品及び提携製品の一層の使用を通じ、将来の収益源を生み出す研究開発
への投資を継続している。当社の努力にもかかわらず、当社は、既存製品の追加適応症に関するもしくは開発中のその他の製品に
関する規制当局による承認の時期、または承認の可否についての保証はない。
当社は、当社の全世界研究開発機能について綿密な評価を継続しており、最大の科学的及び商業的展望のある分野を最優先す
ること、リスク/リターンに関する適切な分析データを活用すること、並びに短期及び長期にわたる価値を提供する可能性が最
大限ある分野を重視することによって、革新及び生産性全体を向上させる当社の戦略を遂行している。そのために、当社の研究
は、主に低分子及び高分子をあわせた5つの最優先治療分野(免疫及び炎症、がん、心血管疾患、代謝性疾患及び内分泌疾患、神経
及び疼痛、並びにワクチン)に重点を置いている。
四半期ごとに更新されている当社の開発パイプラインは、当社のウェブサイト(www.pfizer.com/pipeline)で確認できる。そ
の情報には、当社が行う研究の概要、目標にしている適応症を示す開発中の化合物リスト、開発段階、及び開発後期にあるプログ
ラムについては作用機序が含まれている。現在の開発パイプラインに関する情報は、2012年8月9日現在、正確である。
以下は、追加適応症及び開発後期段階にある新薬候補に加え、FDA並びにEU及び日本における規制当局による重要な規制措置及
び提出中の申請についての情報である。
製品
リリカ
ELELYSO(taliglucerase alfa)(a)
INLYTA(アキシチニブ)
プレベナー13(成人用)
ザーコリ(クリゾチニブ)
(a)
FDAによる最近の承認
適応
脊髄損傷による中枢神経障害痛の治療
1型ゴーチェ病の治療薬としてEUで申請中
従前の全身治療に抵抗を示した進行性腎細胞がんの
治療
50歳以上の成人における肺炎球菌性肺炎及び侵襲性
疾患の予防
ALK融合遺伝子陽性の進行性非小細胞肺がんの治療
承認日
2012年6月
2012年5月
2012年1月
2011年12月
2011年8月
2009年11月、当社は、イスラエルを除く全世界にわたり、当社に対してゴーシェ病治療薬taglucerase alfa
の開発及び商用化の独占権を提供する、プロタリックス・バイオセラピューティクスとライセンス・供給
契約を締結した。
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製品
T a f a m i d i s
meglumine(a)
レバチオ
ボスチニブ
Tofacitinib(b)
アピキサバン(c)
ジェノトロピン(d)
セレブレックス(e)
ジオドン(f)
Remoxy(g)
スピリーバ(h)
ビビアント(i)
米国の承認待ち新薬申請(NDA)及び補足新薬申請
適応
トランスサイレチン家族性アミロイドポリニューロパシー
(TTR-FAP)の治療
小児科における肺動脈高血圧症
既往歴のある慢性骨髄性白血病の治療
中等度から重度の活動性関節リウマチの治療
非弁膜症性心房細動患者における脳卒中及び全身性塞栓症の予防
ヒト成長ホルモン分泌不全症の補充治療(MarkⅦ連用使い捨て器
具)
慢性疼痛
双極性障害の治療 - 小児科申請中
24時間持続的なオピオイド鎮痛剤が長時間必要な場合の中等度か
ら重度の疼痛管理
慢性的閉塞性肺疾患のレスピマット吸入器
骨粗しょう症の治療及び予防
申請日*
2012年2月
2012年1月
2012年1月
2011年12月
2011年11月
2009年12月
2009年10月
2008年12月
2008年8月
2008年1月
2006年8月
* 本欄に記載される日付は、FDAが当社の申請を受理した日である。
(a)
(b)
(c)
(d)
(e)
(f)
2012年5月、FDAの末梢神経系及び中枢神経系薬諮問委員会は、tafamidis meglumineに関するデータが、
臨床的有益性を予測する可能性が高い代用エンドポイントに対する有効性の重要な証拠を示すことを認め
た。2012年6月、FDAは、tafamidisのNDAについて「審査完了報告通知書」を発行した。FDAは、有効性に関する
実質的証拠を確立するために、2件目の有効性研究の完了を求めており、また現行のtafamidisのNDAにおける
データについて、追加情報も求めている。当社は、tafamidisのNDAについて今後の対応を協議するために、で
きる限り早急にFDAと会合を開くよう要請する予定である。
2012年5月9日、FDAの関節炎諮問委員会は、8対2の投票結果により、中等度から重度の活動性関節リウマチの
成人患者の治療薬として、tofacitinibの承認を推奨することを決定した。同委員会の推奨は、tofacitinibに
関するNDAの審査において、FDAによって検討される予定である。2012年7月31日、当社は、FDAが最近
tofacitinibのNDAにおける既存データの追加分析を要求していること、及びFDAが当該情報を審議するため
に、承認可否決定日が2012年8月21日以降に延長する可能性があると予想していることを発表した。
アピキサバンの当該適応症は、当社の提携パートナーであるBMSと協力して開発中である。2012年6月、FDAは、
非弁膜症性心房細動患者における脳卒中及び全身性塞栓症を予防するアピキサバンについて、「審査完了報
告通知書」を発行した。当該「審査完了報告通知書」では、データ管理に関する追加情報及びARISTOTLE臨床
試験の検証が要求されている。当社とBMSは、FDAと緊密に連携し、要求された情報を提供している。FDAは、当
社らが新たに臨床研究を完了することを要求していない。
2010年4月、当社は、ジェノトロピンMarkⅦ連用使い捨て器具の申請について、FDAより「審査完了報告通知
書」を受領した。2010年8月、当社は、FDAの通知書に記載されていた要請及び提言に対応するため、回答を提
出した。2011年4月、当社は、追加情報を求めるFDAからの2通目の「審査完了報告通知書」を受領した。当社
は、FDAの通知書に記載される要請及び提言について検討しているところである。
2010年6月、当社は、セレブレックスの慢性疼痛に関する新薬承認事項変更申請について、FDAより「審査完了
報告通知書」を受領した。新薬承認事項変更申請は、当社が今後の対応を検討するために進行中の研究を完
了させるまで、保留のままである。
2009年10月、当社は、10歳から17歳の子供や青少年における急性双極性うつ病の治療薬ジオドンの新薬承認
事項変更申請について、FDAより「審査完了報告通知書」を受領した。2010年10月、当社は、回答書を提出し
た。2010年4月、当社は、当該新薬承認事項変更申請の裏づけとする臨床試験に関する警告書をFDAより受領し
た。当社は、当該書簡に提起された問題の対応に取り組んでいる。2011年4月、当社は、FDAより2通目の「審査
完了報告通知書」を受領した。当該通知書において、FDAは、その見解では、申請を裏付けるデータの信頼性が
立証されていないことを示した。当社は、当該通知書に提起された問題をより理解すべく取り組んでいる。
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(g)
(h)
(i)
2005年、キング社は、Remoxyを開発及び商用化するための契約をペイン・セラピューティクス・インク(以
下「PT社」という。)と締結した。2008年8月、FDAは、キング社とPT社が提出したRemoxyについてのNDAを受理
した。2008年12月、FDAは、「審査完了報告通知書」を発行した。2009年3月、キング社は、PT社との契約に基づ
いてその権利を行使し、Remoxyの開発に対する単独の支配権及び責務を引き継いだ。2010年12月、キング社
は、再度RemoxyについてFDAにNDAを提出した。2011年6月、当社とPT社は、NDAの再提出について、FDAより「審
査完了報告通知書」を受領したことを発表した。当社は、当該通知書に提起された主に製造に関連する問題
の対応に取り組んでいる。現在、データは入手可能になりつつあり、製剤化組成物及び解析方法については分
析中である。これらの分析が終了次第、当社は、FDAとの会合の時期及び性質について判断する予定である。
当社の提携パートナーであるベーリンガーインゲルハイム(以下「BI社」という。)は、スピリーバ・ハン
ドヘイラー及びスプリーバ・レスピマットについてNDAを申請中である。2008年9月、BI社は、スピリーバ・レ
スピマットの申請について、FDAより「審査完了報告通知書」を受領した。FDAは、追加データを求めており、
FDAと協力して追加情報を提出すべくBI社と連携を取っている。計画された研究及び継続中の研究が終了次
第、FDAに対して完全な回答書を提出する予定である。
2007年4月及び12月、ワイス社は、閉経後骨粗しょう症予防薬ビビアント(バゼドキシフェン)について、承
認に必要な追加要件を記載した2通の「承認見込み通知書」を受領した。2008年5月、ワイス社は、閉経後骨粗
しょう症の治療について、FDAより「承認見込み通知書」を受領した。FDAは追加データを求めており、当社
は、これらの要求について組織的に取り組み、FDAの懸念に対処している。FDAに対し、完全な回答書を提出す
る予定である。2008年2月、FDAは、「承認見込み通知書」へ対する回答書を当社が提出した後、治療及び予防
の両適応症について提出されているNDAを審査するための諮問委員会を開催する予定であることを、ワイス
社に対して報告した。2009年4月、ワイス社は、骨折の危険性が増大する閉経後骨粗しょう症の女性患者の治
療薬として、欧州においてコンブリザ(欧州における商標名はビビアント)の承認を取得した。ビビアント
は、閉経後骨粗しょう症の治療薬として2010年7月に日本において、閉経後骨粗しょう症の治療薬及び予防薬
として2011年11月に韓国においても承認された。
2007年1月、当社は、最近感染症、急性中耳炎及び副鼻腔炎の治療薬として小児向けに使用するジーマックスについて、FDAに
新薬承認事項変更申請を提出した。2007年9月、当社は、薬物動態データに基づき、小児向け急性中耳炎の適応症について承認を
得るための要件を記載した、ジーマックスの「承認見込み通知書」をFDAより受領した。2010年1月、当社は、小児患者における急
性中耳炎及び急性細菌性副鼻腔炎の新規適応症を含む新薬承認事項変更申請を提出した。2011年5月、当社は、新薬承認事項変更
申請について、FDAより「審査完了報告通知書」を受領した。現時点で当社は、これらの小児向け適応症の申請を継続する予定は
ない。
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ヨーロッパ及び日本における規制当局による承認及び申請
承認事項の詳細
承認日
更年期の症状及び骨粗しょう症治療薬としてEU で申請中
乳幼児の侵襲性肺炎球菌疾患の予防薬として日 本で申請中
リリカ
線維筋痛の治療薬として日本で承認済
2012年6月
Inlyta(アキシチニブ)
根治的切除に適応されない進行性腎細胞がん転 2012年6月
移性腎細胞がんの治療薬として日本で承認済
ザーコリ(クリゾチニブ)
ALK融合遺伝子陽性の進行性非小細胞肺がんの治 2012年3月
療薬として日本で承認済
リリカ
神経障害痛(末端神経障害痛、中枢神経障害痛)の 治療薬として日本で申請中
Toviaz
過活動膀胱炎の治療薬として日本で申請中
Tofacitinib
関節リウマチの治療薬として日本で申請中
Celecox(セレブレックス)
急性疼痛(術後、外傷後、抜歯後)の治療薬として 2011年12月
日本で承認済
アピキサバン(a)
非弁膜症性心房細動患者における脳卒中及び全 身性塞栓症の予防薬として日本で申請中
V y n d a q e l ( T a f a m i d i s ステージ1の症候性ポリニューロパシーの成人患 2011年11月
meglumine)
者におけるTTR-FAPの治療薬としてEUで承認済
Tofacitinib
中等度から重度の活動性関節リウマチの治療薬 としてEUで申請中
プレベナー13(成人用)
50歳以上の成人における侵襲性肺炎球菌疾患の 2011年10月
予防薬としてEUで承認済
スーテント
膵臓神経内分泌腫瘍の治療薬として日本で申請 中
ELIQUIS(アピキサバン)(a) 心房細動患者における脳卒中の予防薬としてEU
で申請中
ボスチニブ(b)
慢性骨髄性白血病の治療薬としてEUで申請中
クリゾチニブ(c)
既往歴のあるALK融合遺伝子陽性の進行性非小細 胞肺がんの治療薬としてEUで申請中
アキシチニブ(d)
過去における全身治療に抵抗性を示した進行性 腎細胞がんの治療薬としてEUで申請中
Taliglucerase alfa(e)
ゴーチェ病の治療薬としてEUで申請中
製品
バセドキシフェン/結合型
エストロゲン
プレベナー13(小児用)
申請日*
2012年7月
2012年7月
2012年3月
2012年3月
2011年12月
2011年12月
2011年11月
2011年10月
2011年10月
2011年8月
2011年8月
2011年5月
2010年11月
* EUでの申請の場合、本欄に記載される日付は、欧州医薬品庁(以下「EMA」という。)が当社の申請を認可した
日である。
(a)
(b)
(c)
(d)
ELIQUIS(アピキサバン)の適応症は、BMSと共同開発中である。
現行の承認申請は、新たに診断された慢性骨髄性白血病の治療用である。当社は、当該適応症を変更するた
めに、規制当局と討議中である。
2012年7月、EMAの医薬品委員会(以下「CHMP」という。)は、既往歴のあるALK融合遺伝子陽性の進行性非
小細胞肺がんの治療薬として、クリゾチニブを条件付き販売認可を与えることを提言する意見書を発行し
た。
2012年5月、CHMPは、過去にスニチニブまたはサイトカインによる治療に抵抗性を示した進行性腎細胞がん
の成人患者の治療薬として、アキシチニブの承認を推奨する意見書を発行した。
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(e)
2012年6月、CHMPは、ゴーチェ病の治療薬としてtaliglucerase alfaを承認しないよう提言する意見書を発
行した。この意見書の一環として、CHMPは、taliglucerase alfaのリスク便益性について肯定的な評価を行
い、当該薬剤の便益性は、1型ゴーチェ病の治療においてそのリスクを上回ると結論付けた。肯定的なリス
ク利便性評価にもかかわらず、CHMPは、販売認可を受ける前に、Shire社のvelaglucerase alfaが同様の疾
患に対する稀用薬として指定を受け、その結果EUにおける2010年8月の販売認可から10年間、稀用薬の市場
独占権を有しているため、承認を推奨しなかった。当社は、多数の要因に基づき、Shire社の稀用薬としての
市場独占権に対して、特例の適用を要請した。しかしながら、その要請は却下された。CHMPの意見書は、EUに
おける薬剤の承認について権限を有する欧州委員会によって審査される。
追加適応及び剤型について臨床試験が後半段階にある既存製品及び登録製品
製品
適応
ELIQUIS(アピキサバン)
BMSと共同開発している静脈血栓塞栓症の予防及び治療
エラクシス/ブイフェンド複合剤
アスペルギルス真菌感染症
INLYTA(アキシチニブ)
治療暦のない患者における腎細胞がん治療用の血管内皮成長因子(VEGF)
受容体1、2及び3の経口及び選択的阻害剤
リリカ
末梢神経障害痛、1日1回投与
スーテント
腎細胞がんの術後補助療法
Tofacitinib
乾癬及び潰瘍性大腸炎の治療を目的としたJAKキナーゼ阻害剤
トリセル
腎細胞がんの第二治療薬
ザーコリ(クリゾチニブ)
ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんの第一及び第二治療薬となる(米国
において全面承認を支持する)経口型ALK及びc-Met阻害剤
Xiapex
ペーロニー病
ジスロマック/クロロキン
マラリア
候補薬
ALO-02
バセドキシフェン結合型エストロゲン
Dacomitinib
イノツズマブ・オゾガマイシン
Tanezumab(a)
(a)
後期開発段階にある新薬候補
適応
24時間持続的なオピオイド鎮痛剤が長時間必要な場合の中等度から
重度の疼痛管理を目的としたμ型オピオイド受容体作動薬
更年期の血管運動症状治療を目的とした、組織選択的エストロゲン複
合体
既往歴のある進行性非症細胞肺がんの治療用pan-HERチロシキナーゼ
阻害剤
侵攻性非ホジキンリンパ腫及び急性リンパ性白血病の治療用の細胞
毒性薬カリケアマイシンの治療を目的とした、細胞毒性物質であるカ
リケアマイシンに関係している抗CD-22抗体単剤投与から成る薬物抗
体複合体
疼痛治療用の抗神経成長因子モノクローナル抗体(臨床試験差止め)
2010年、FDAによる要請を受けて、当社は、tanezumabの変形性関節症、慢性腰痛及び痛みを伴う糖尿病性末
梢神経障害についての研究を全世界で一時中止し、その後終了した。FDAの要請は、変形性関節症の悪化に
よって関節置換術を受けることとなった変形性関節症患者におけるtanezumabについての少数の報告書に
従い、その他の患者集団におけるかかる事象の可能性に対するFDAの懸念を反映したものである。2010年12
月、FDAは、米国での臨床研究に基づいたその他全ての抗神経成長因子の治療について、臨床試験を差し止
めた。がん性疼痛におけるtanezumabの研究は継続が認められている。tanezumabの研究において報告され
ている全ての関節置換術について、広範な分析が開始されている。これらの分析結果及び導かれた結論が、
FDAへ提出された。2012年3月12日、FDAの関節炎諮問委員会は、tanezumabを含む、神経成長因子阻害剤の将
来における開発を討議するために会合を開いた。同委員会は、変形性関節症等の疾患における神経成長因
子阻害剤、及び立証される鎮痛効果を有する薬剤がない変形性関節症を除く疾患に伴う疼痛治療薬の進行
中の開発には、果たす役割があるとの結論を下した。同委員会の推奨は、FDAを法的に拘束するものではな
く、一部の臨床試験の中止については、最終決定が下される予定である。現在、tanezumab の臨床開発を再
開するために、FDAとの討議を行っているところである。
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半期報告書
バピネオズマブについて、ジョンソン・エンド・ジョンソンの子会社であるジャンセン・アルツハイマー病免疫学研究開発
LLC(以下「ジャンセンAI」という。)との共同研究には、軽度から中等度のアルツハイマー病患者における静脈注射用バピネオ
ズマブの4件の第Ⅲ相二重盲検試験が含まれる。ジャンセンAIは、主に北米地域の第Ⅲ相臨床研究2件(301及び302)を指揮して
いる。当社は、主に北米以外の地域における第Ⅲ相臨床研究(3000及び3001)について指揮している。2012年7月、当社は、ApoE4遺
伝子型を持つ軽度から中等度のアルツハイマー病患者において、302臨床研究でのプラセボと比較した認識能力及び機能的能力
の変化を示す、共主要評価項目2件が満たされなかったことを報告した。2012年8月、当社は、ApoE4遺伝子型を持たない軽度から中
等度のアルツハイマー病患者において、301臨床研究でのプラセボと比較した認識能力及び機能的能力の変化を示す、共主要評価
項目2件が満たされなかったことを報告した。2012年8月、当社は、302臨床研究及び301臨床研究の最も重要な研究結果に基づき、
当社とジャンセンAIは、軽度から中等度のアルツハイマー病患者向け静脈注射用バピネオズマブに関する全ての臨床研究を中止
する決定をしたことを発表した。これには、ファイザーが指揮を執る3000臨床研究及び3001臨床研究に加え、軽度から中等度のア
ルツハイマー病患者向け静脈注射用バピネオズマブの追加応用研究が含まれる。
さらなる製品関連プログラムが、創薬及び開発の各段階にある。詳細については、上記「当社の事業開発イニチアチブ」を参照
のこと。
コスト及び費用
売上原価
(単位:百万ドル)
売上原価
以下の日付で終了した6ヵ月間
2012年7月1日
2011年7月3日
$ 5,497
$ 7,040
変動率
(22)
2012年度上半期の売上原価は、2011年度同期比で22%減少増加したが、これは主に以下を反映している。
・ 地理的構成及び事業別構成の変更を引き起こす、様々な市場において独占権を喪失した製品に関連した収益
の減少
・ 主として後に売却されたワイス社から取得した棚卸在庫の公正価値の調整を反映している、パーチェス法に
よる会計処理費用の減少
・ 生産ネットワークを合理化するために継続中の生産性向上イニチアチブから生じた利益の増加に加え、当社
のコスト削減及び生産性向上イニチアチブに関連した費用の減少
・ 2012年度上半期における外国為替による好影響6%
これらは、以下により一部相殺された。
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販売費、IT関連費及び一般管理費
(単位:百万ドル)
売上原価
以下の日付で終了した6ヵ月間
2012年7月1日
2011年7月3日
$ 7,954
$ 9,178
変動率
(13)
2012年度上半期の販売費、IT関連費及び一般管理費は、2011年度同期比で13%減少したが、これは主に以下を反映している。
・ フィールドフォースの減少及び販売促進活動の支出の減少による削減。その減少は、共に製品の独占権の喪
失に対応したものである。
・ 本社サポート機能の合理化の改善
・ 2012年度上半期の外国為替によるプラスの影響1%
研究開発費
以下の日付で終了した6ヵ月間
2012年7月1日
2011年7月3日
$ 3,753
$ 4,311
(単位:百万ドル)
研究開発費
変動率
(13)
2012年度上半期の研究開発費(R&D)は、2011年度同期比で13%減少したが、これは主に以下を反映している。
・ 当社が以前発表したコスト削減イニシアチブ及び生産性向上イニシアチブに関連した治療領域及び研究開
発プログラムの中止によって生じた削減
これは、以下により一部相殺された。
・ コスト削減イニシアチブ及び生産性向上イニシアチブに関連した費用の増加
事業再編費用並びに買収及びコスト削減/生産性向上イニシアチブのその他の関連費用
(単位:百万ドル)
事業再編費用並びに買収及びコ
スト削減/生産性向上イニシア
チブのその他の関連費用
以下の日付で終了した6ヵ月間
2012年7月1日
2011年7月3日
$ 1,309
$ 1,990
34/128
変動率
(34)
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半期報告書
当社は、買収、統合及び事業再編に関連した、また世界的なコスト削減イニシアチブ及び生産性向上イニシアチブに関連した多
額の費用を計上した。以下はその例である。
・ 当社のコスト削減及び生産性向上イニシアチブは、2005年に開始した重要なプログラムであり、それらに関
連して、通常、グローバルシステムの開発を含む、敷地の閉鎖及びその他施設の合理化措置、人員削減及び共
有サービスの拡大に関連した費用を計上する。
・ 当社の買収活動に関連して、通常、取引の遂行、取得事業の統合(コンサルティング及びシステム統合費用)
並びに合併会社の事業再編(合併会社において継続されない従業員、資産及び活動に関連した費用を含
む。)の関連費用を計上する。
当社の事業及び機能は全て、販売費、IT関連費及び一般管理費、研究開発費に加え、IT、共有サービス及び本社運営を含む、これ
らの活動によって影響を受ける可能性がある。2009年10月15日のワイス社買収以降、2009年1月26日に発表し2009年12月31日時点
で完了していなかった当社のコスト削減イニシアチブは、コスト削減を実現させ、合併会社全体で相乗効果を生み出すために、ワ
イス社の事業を統合する包括的計画に統合された。加えて、2011年2月1日、当社は、最大の科学的及び商業的展望のある分野を最
優先すること、リスク/リターンに関する適切な分析データを活用すること、並びに短期及び長期にわたる価値を提供する可能
性が最大限にある分野を重視することによって、研究開発分野における革新及び生産性を向上させる当社の戦略を加速させるた
め、新規研究開発生産性イニシアチブを発表した。
コスト削減における目標
2009年1月26日の発表及び2009年10月15日のワイス社買収については、全体的には、予定より1年早い2011年度末までに当社の
コスト削減における目標を達成しており、現在もコスト削減を引き続き実施している。
2011年2月1に発表した新規研究開発イニシアチブについては、2012年度末までに当社の年間研究開発費を大幅に削減できるよ
う目標を設定している。2011年度の調整後研究開発費は84億ドルであり、2012年度上半期では34億ドルであった。当社は、2012年
度の調整後研究開発費は約65億ドルないし70億ドルになると見込んでいる(調整後総費用については、下記「調整後利益」を参
照のこと。)。当社は、この2012年度目標の達成へと順調に進んでいるところである。
これらの主なイニシアチブに加え、当社は、継続的にコスト削減及び/または生産性向上機会に向けて組織を監視している。
見積総費用
当社では、発表したこれらの措置に関連した費用が発生しており、また今後も発生する。上記のイニシアチブ両方の総費用は、
2012年度中に最大164億ドルになると見積もっており、そのうちの約139億ドルは、コスト削減費用及び買収関連費用(取引コス
トを除く。)として2012年7月1日までに発生している。
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主なコスト削減活動
コスト削減目標は、以下の措置によって達成しており、現在も達成中である。
・ 重複した施設の閉鎖、研究開発施設、製造工場、営業所及びその他の会社施設を含むその他の用地の全社的な
合理化措置。その中でもより重要なものは、以下のとおりである。
・ 製造:ワイス社買収後、当社の製造施設は合計で81ヵ所であった。その他の買収により21ヵ所の製造施設
が追加され、その後9ヵ所から退去した。当社の工場ネットワーク戦略により、今後数年間にわたり、さら
に10ヵ所の施設から退去する予定である。
・ 研究開発:ワイス社買収後、当社は、20ヵ所の研究開発施設を運営していたが、多くの施設を閉鎖する予
定であることを発表した。小規模のものを除き、英国のサンドイッチに所在する研究開発施設を含む多数
の施設の閉鎖をすでに完了している。さらに、2011年、当社は、研究開発拠点全体の縮小及び最適化を行う
ために、複数のその他の施設を合理化した。当社は、イタリアのカタニアに所在する毒性研究室を売却し、
英国のアバディーン及びゴスポートの研究施設を退出し、ミズーリ州セントルイスの空き施設を処分し
た。現在、当社の研究開発施設の一部または全てについて、売却、リースまたは売却/賃貸借契約付き売却
のために市場に出されている。研究開発事業の所在地は、米国、欧州、カナダ及び中国であり、そこには多
くの専門部門に加え、5大研究施設がある。当社はまた、疾病分野に対する責務の優先順位を見直し、一部
の治療分野及び研究開発プログラムを中止している。
・ 主に米国における現地製造、研究開発及び経営機能における当社の事業及びその他の組織変更の全分野にわ
たる人員削減。当社は、全事業にわたり人員削減を実施する分野を特定した。ワイス社買収完了後、合併会社の
従業員は約120,700名であった。2012年7月1日現在、ワイス社買収後の買収による影響を考慮すると、当社の従
業員は、2011年12月31日現在の103,700人から2,700人減少して合計約101,000人となったが、これは主に米国
におけるフィールド・フォース、製造、研究開発及び経営部門での減少によるものである。
・ 共有サービスの利用増加
・ 調達の縮小化
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買収及びコスト削減/生産性向上イニシアチブに関連した費用の内訳は、以下のとおりである。
(単位:百万ドル)
取引費用(a)
統合費用(b)
事業再編費用(c)
従業員解雇費用
資産減損
退出費用
事業再編費用及び一部の買収関連費用
追加減価償却-連結損益計算書に計上された資産の再構築
(d):
売上原価
販売、情報関連及び管理費用
研究開発費用
追加減価償却合計 ‒ 資産の再構築
連結損益計算書に計上された実施費用(e):
売上原価
販売、情報関連及び管理費用
研究開発費用
実施費用合計
コスト削減/生産性向上イニシアチブ及び買収活動に関連した
費用合計
(a)
(b)
(c)
以下の日付で終了した6ヵ月間
2012年7月1日
2011年7月3日
$
1
$
23
208
378
311
247
20
787
853
58
56
1,368
136
6
259
401
343
29
230
602
4
31
85
120
20
20
$ 1,308
$ 1,990
取引費用は、当社の事業統合に直接関係した外部費用であり、主に銀行、法律、会計及びその他の類似サービス
についての費用が含まれる。
統合費用は、取得した事業の統合に直接関係した外部の増分費用であり、主にコンサルティング及びシステム
統合についての費用が含まれる。
2005年のコスト削減及び変革イニシアチブの開始から2012年7月1日までの期間については、従業員解雇費用
は、主に製造、販売及び研究における約60,000名の人員削減費用予想額であり、2012年7月1日現在、そのうち約
47,900名の雇用が終了している。2012年7月1日に終了した6ヵ月間の増加は、約2,600名の従業員に対する引当
金の追加未払金である。
2012年度の事業再編費用の変動は、以下に関連したものである。
・ 2012年7月1日に終了した6ヵ月間、プライマリ・ケア事業セグメント(32百万ドルの収益)、スペシャリティ
・ケア及びオンコロジー事業セグメント(19百万ドル)、エスタブリッシュ医薬品及びイマージング・マー
ケット事業セグメント(4百万ドル)、アニマルヘルス及びコンシューマー・ヘルスケア事業セグメント(18
百万ドル)、研究開発事業(25百万ドル)、製造事業(166百万ドル)及びコーポレート(378百万ドル)
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2011年度の事業再編費用の変動は、以下に関連したものである。
・ 2011年7月3日に終了した6ヵ月間、プライマリ・ケア事業セグメント(133百万ドル)、スペシャリティ・ケ
ア及びオンコロジー事業セグメント(42百万ドル)、エスタブリッシュ医薬品及びイマージング・マーケッ
ト事業セグメント(15百万ドル)、アニマルヘルス及びコンシューマー・ヘルスケア事業セグメント(14百
万ドル)、研究開発事業(473百万ドル)、製造事業(155百万ドル)及びコーポレート(135百万ドル)
(d)
(e)
追加減価償却 ‒ 資産の再構築は、事業再編措置に伴う資産の見積耐用期間の変更による影響を示す。
実施費用は、当社の非買収関連コスト削減及び生産性向上イニシアチブの実施に直接関係した外部の増分費
用である。
当社の事業再編引当金の内訳及び変動は、以下のとおりである。
(単位:百万ドル)
2011年12月31日現在の残高
引当金
利用額その他(b)
事業再編費用合計(c)
従業員解雇費用(a)
$ 2,425
311
(784)
$ 1,952
資産減損費用
$ 247
(247)
$ -
退出費用
$ 92
20
(20)
$ 92
未払額
$ 2,517
578
(1,051)
$ 2,044
(a) 2012年7月1日に終了した6ヵ月間の引当金には、約2,600名に対する引当金の追加未払金である。
(b) 外国為替換算調整額を含む。
(c) その他流動負債(12億ドル)及びその他長期負債(853百万ドル)を含む。
その他の(利益)費用−純額
(単位:百万ドル)
その他の費用、純額
以下の日付で終了した6ヵ月間
2012年7月1日
2011年7月3日
$ 2,321
$ 1,255
変動率
85%
2012年度上半期のその他の費用- 純額は、主に以下を反映して、2011年度同期比で1,066百万ドル減少した。
・ 2012年度上半期の訴訟関連費用は、2011年度同期比で800百万ドル増加した。これは、主にセレブレックスに
関連したブリガムヤング大学による訴訟の和解金450百万ドル及びホルモン補充療法訴訟の費用の増加によ
るものであった。
・ 2012年度上半期における資産減損費用は、2011年度同期比で約30百万ドル増加した(下記を参照のこと。)。
・ ロイヤルティ関連利益の減少
これらは以下により、一部相殺された。
・ 正味支払利息額の減少
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資産減損費用
当社は、必要に応じて、長期性資産の公正価値が当該資産の帳簿価額を下回った金額を減損費用として計上している。
詳細については、本書「第6 経理の状況」の要約連結財務書類に対する注記4「その他費用-純額」を参照のこと。
法人税引当金
(単位:百万ドル)
法人税等引当金
継続事業における実効税率
以下の日付で終了した6ヵ月間
2012年7月1日
2011年7月3日
$ 2,001
$ 1,951
28.9%
29.5%
変動率
3%
2012年度上半期における当社継続事業の実効税率は、2011年度上半期の29.5%に対し28.9%であった。この税率の低下は、主に
通常の事業の過程における事業の変動の結果として、利益が発生した管轄区域構成の変化による好影響の要因であったが、米国
研究開発税金控除の有効期間満了の悪影響によって、一部相殺された。
非継続事業
当社の非継続事業に関する詳細については、本書「第6 経理の状況」の連結財務諸表に対する注記2B「買収及び事業の売却:
事業の売却」を参照のこと。
非継続事業(税引後)の内訳は以下のとおりである。
(単位:百万ドル)
売上高(a)
非継続事業による税引前利益
法人税等引当金(b)
非継続事業(税引後) (a)
(a)
(b)
以下の日付で終了した6ヵ月間
2012年7月1日
2011年7月3日
$ 1,101
$ 1,369
$
$
237
(92)
145
$
$
263
(68)
195
全表示期間のニュートリション事業、2011年度のみカプスゲル事業が含まれている。
2012年7月1日に終了した6ヵ月間については、繰延税金費用(永続的にはこれらの子会社を保有しない意向であ
ることから、海外子会社に対する投資に関連した繰延税金が含まれる)が14百万ドル、2011年7月3日に終了した
6ヵ月間については、税金ベネフィット7百万ドル含まれる。
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調整後利益
調整後利益の概要
調整後利益は、経営陣が用いる業績の別の見方であり、当社は、この測定方法による業績の開示により、当社の業績に対する投
資者のより深い理解が得られるものと確信する。当社は、損益計算書の一部項目の影響考慮前における、ヒト及び動物用処方薬、
コンシューマー・ヘルスヘア製品(市販薬)及びワクチンの発見、開発、製造、マーケティング及び販売といった当社の主要業務
の実績を示すために調整後利益を表示する。当社は、調整後利益を、パーチェス法による買収の会計処理、合併関連費用、非継続事
業及び特定の重要項目の影響考慮前のファイザー・インクに帰属する純利益と定義している。調整後利益による業績測定は、米
国GAAPによる純利益に代わるものではなく、またそのようにみなされるべきではない。
調整後利益による測定は、ファイザーにとって重要な社内評価方法である。当社はこれに基づき、また他の業績測定基準と併せ
て当社全体の業績を測定する。下記は、調整後利益による測定がどのように行われているかの例である。
・ 上席経営陣は、調整後利益ベースで作成された当社の経営成績の月間分析を受領する。
・ 当社の年間予算は、調整後利益ベースで作成される。
・ 上席経営陣の年間報酬は、一部調整後利益による測定を用いて算出される。調整後利益は、ファイザー・イン
ク・エグゼクティブ・年次インセンティブ・プランに基づく賞与の決定に使用される業績測定基準の1つで
あり、内国歳入法第162条(m)の目的上、エグゼクティブ・リーダーシップ・チーム(以下「ELT」という。)
に支払う賞与を制限することが目的である。第162条(m)による制限に従い、賞与は、調整後利益から算出され
る調整済希薄化後1株当たり利益を含む、3つの財務測定基準の達成に基づき、プールから資金供給される。
2011年度より、この測定基準は、ELTメンバー及びその他の上席経営陣が利用できる賞与プールの40%を占
め、これら個人の各賞与の決定要因となる。
目標の設定及び業績の評価において、この測定方法は経営陣にとって重要であるにもかかわらず、調整後利益は、米国GAAPに規
定された基準ではない非GAAP財務評価法であるため、投資家にとって有用性には限度があることを特筆する。調整後利益は
(GAAPによる純利益とは異なり)基準外定義であるため、他の企業の同様の測定方法による計算と比較することができない。調
整後利益は、経営陣が業績をどのように評価しているかについて、投資家がより詳しく理解するためにのみ表示される。
当社は、業績の社内評価法として、調整後利益による測定には限界があることを認識しており、当社の業績管理プロセスをこの
評価法のみに限定していない。調整後利益による測定の限界は、買収または取得無形資産の償却による影響等、ある期間内の全事
象を包含せず当社経営の概要が示され、当社の業績とバイオ医薬品業界の他社のものを比較した見解を示していないことにあ
る。当社はまた、最高水準の業績の確保を目指して特別に手直しされたその他の方法も使用する。例えば、当社の研究開発組織は
生産性の目標を掲げ、それに基づいて効率性を測定する。さらに、業績連動型株式報酬付与のアーンアウトは、相対的株主総利回
りを用い、当社の業績を測定する公式に基づき決定される。
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パーチェス法による調整
調整後利益は、企業統合及び純資産取得に関連したもの等、パーチェス法による重大な影響を考慮する前に算出される。そうし
た影響には、主にファルマシア社(2003年買収)、ワイス社(2009年買収)及びキング社(2011年買収)に伴うものであるが、公
正価値まで引き上げられた取得棚卸資産の売却に係る売上原価の増分費用、取得した耐用年数が有限である無形固定資産の公正
価値の増額に関連した償却、取得固定資産の公正価値の増減に関連した減価償却、取得債務の公正価値の増額に関連した償却、並
びに偶発的対価に関連した公正価値の増減が含まれる可能性がある。したがって、調整後利益による業績測定には、取得した製品
の取得原価を考慮することなくその販売により得られた収益が含まれる。
パーチェス法を用いた一部の調整には、20年以上を要するものがあるが、こうした表示により、経営陣が業績を社内評価する際
に使用する当社の業績について、別の見解が提示される。当社は、研究開発費用を既に費用計上している社内開発の無形資産に、
ある程度の同等性を持たせるよう試みており、それによって、取得無形資産に帰属する償却額の消去が、経営陣及び投資家に当社
の業績に対する別の見解を示すものと確信する。
しかしながら、社内開発の無形資産と取得無形資産との完全に正確な比較は、調整後利益によって実現させることは不可能で
ある。調整後利益の構成内容は、本項の第一段落に列挙する項目の影響をもってのみ導き出せる。当社は、ファイザーがそれらの
無形資産を独力で発見及び開発した場合に生じる実績のその他全ての相違による影響を分析したわけではなく、この方法は、こ
うした状況の結果を示すことを意図していない。例えば、当社の研究開発費用の合計額及びその表示期間が異なっていたかもし
れず、当社の商業化の速度及びその結果としての売上げ(もしあれば)が異なっていたかもしれず、または当社の製造原価が異
なっていたかもしれない。さらに、当社のマーケティング活動は、顧客から異なった捉え方をされていた可能性もある。このよう
に総合的に見て、当社の調整後利益額は、当社が取得無形資産を発見及び開発していた場合と表示額が同一であったとの保証は
できない。
買収関連費用
調整後利益は、企業結合に関連した取引費用、統合費用、事業再編費用及び追加償却費用の考慮前に算出されるが、その理由は、
こうした費用が取引ごとに異なり、買収決定の結果として2つの事業の再編成及び統合のために発生した費用を示しているため
である。さらに明確にすると、企業結合または純資産の取得に関連した取引費用、追加償却費用、並びに事業再編成及び統合活動
のみが買収関連費用に包含される。当社は、結果として生じる相乗効果による調整を行っていない。
企業結合で発生した多額の費用は、主に完全統合された一連の活動を取得したことによる当然の結果として、重複する資産、活
動または従業員の排除の必要性から生じるため、当社は、これらの費用の考慮前利益を表示することは、投資家に有益な追加展望
情報を提供することになると考えている。こうした理由により(例えば企業結合における)異種システムの変換、重複施設の閉
鎖または重複職務の撤廃で発生する費用は、その他の通常の事業環境で発生する費用とは異なった視点で見ることができる。
企業結合に関連した統合及び事業再編成費用は、数年にわたって発生することがあるが、より重要な影響は取引後3年以内に終
結する。一部の措置については外部の承認を必要とするため、事業再編成及び統合活動の実現に必要な時間が長期にわたる可能
性がある。例えば、規制の厳しい医薬品事業の性質により、余剰施設の閉鎖については、製造上の変更は全て広範な認可の取得及
び検査を条件とし、FDA及び/またはその他世界中の規制当局による承認を得なければならないため、数年かかることもある。
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非継続事業
調整後利益は、2011年8月に当社が売却したカプスゲル事業の売却及び当社のニュートリション事業の進行中の売却等の事業
売却損益のみならず、かかる事業に含まれる経営成績を考慮する前に算定される。当社は、当社業務との戦略的適合のために当社
事業及び製品ラインを見直す一方で、売却を意図して事業を構築または運営していないため、こうした表示は投資家にとって有
意であると考える。(非継続事業による再表示は、報酬に影響を与えず、または再表示期間の報酬に対する調整後利益の測定が変
更されることはないが、全期間を通した一貫性を示すために本書では再表示されている。)
特定の重要項目
調整後利益は、特定の重要項目の考慮前に算定される。特定の重要項目とは、個々に評価される実体的異常項目を表す。かかる
評価においては、項目の異常性の定量的及び定性的側面の双方が考慮される。ここで言う異常とは、当社の継続事業には含まれな
い項目であり、その性質または規模から、当社の日常業務の一部として通常発生が見込まれない項目、経常外項目、または当社が
現在販売していない製品に関連する項目を示す。全てではないものの、特定の重要項目として包含される項目には、主な非買収関
連事業再編費用及び非買収関連コスト削減イニシアチブ及び生産性向上イニシアチブに関連するもの等、特有の性質を有する期
限付プログラムの関連実施費用、米国GAAPの定義による非継続事業の要件を満たさない製品もしくは施設の売却や処分に関連し
た費用、売却後における非継続事業支援のための移行サービス契約に付随する金額、特定の無形資産の減損、一部の税務ポジショ
ンの解決に関連した調整額、重要な事象駆動の税法適用による影響、本書「第6 経理の状況」の要約連結財務書類に対する注記
12「契約債務及び偶発事象」に記載されているもの等、法的事項に関連する潜在的費用が含まれる。当社の通常の継続的防御費
用または通常の事業の過程で発生した訴訟の和解及び未払費用は、特定の重要項目とはみなされない。
調整
米国GAAPに基づいて計上されたファイザー・インクに帰属する純利益と非GAAP調整後利益との調整は、以下のとおりである。
(単位:百万ドル)
ファイザー・インクに帰属するGAAPによる
計上純利益
パーチェス法による調整−税引後
買収関連費用−税引後
非継続事業−税引後
特定の重要項目−税引後
調整後利益
下記の日に終了した半期
2012年7月1日
2011年7月3日
$ 5,047
1,912
299
(145)
1,902
$ 9,015
$ 4,832
2,600
896
(195)
1,226
$ 9,359
増減率(%)
4
(26)
(67)
26
55
(4)
(a) 2012年度上半期における非GAAP調整後利益に対する実効税率は、前年同期の28.6%に対して29.0%であっ
た。2011年度同期と比較した2012年度上半期の実効税率は、通常の事業の過程における業績の変動の結果
として、利益の管轄区域構成が変化したことによって好影響を受けたが、米国研究開発税金控除の延長に
よって悪影響を受けた。
一部の金額及び比率は四捨五入されているものがある。
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米国GAAPに基づき報告された希薄化後EPS及び非GAAPに基づく調整済希薄化後EPSの調整は、以下のとおりである。
(単位:百万ドル)
普通株式1株当たり利益 - 希薄化後(a)
ファイザー・インク普通株式の株主に帰属するGAAPによ
る計上利益
非継続事業による利益
ファイザー・インク普通株式の株主に帰属するGAAPによ
る計上純利益
パーチェス法による調整 - 税引後
買収関連費用 - 税引後
非継続事業 - 税引後
特定の重要項目-税引後
ファイザー・インク普通株式の株主に帰属する非GAPPに
よる調整後利益
下記の日に終了した半期
2012年7月1日
2011年7月3日
$ 0.65
0.02
変動率
(%)
$ 0.58
0.02
0.67
0.25
0.04
(0.02)
0.25
12
-
0.61
0.33
0.11
(0.02)
0.15
$ 1.19
10
(24)
(64)
67
$ 1.17
2
(a) EPSは、四捨五入のため加算されていない場合がある。
一部の金額及び比率は四捨五入されているものがある。
当社の非GAAPによる調整後利益からは、次の項目が除外されている。
(単位:百万ドル)
下記の日に終了した半期
2012年7月1日
2011年7月3日
パーチェス法による調整
減価償却その他(a)
売上原価(主に取得棚卸資産の公正価値への調整額に関連する)
パーチェス法による調整合計額 - 税引前
法人税等
パーチェス法による調整合計額 - 税引後
買収関連費用
取引費用(b)
統合費用(b)
事業再編費用(b)
追加減価償却費用 ‒ 資産再構築(c)
買収関連費用合計額 - 税引前
法人税等
買収関連費用合計額 - 税引後
非継続事業
非継続事業合計額 - 税引後
特定重要項目
事業再編費用(d)
実施費用及び追加減価償却費用 ‒資産再構築(e)
弁護士費用(f)
資産減損費用(g)
その他(h)
特定重要項目合計額 - 税引前
法人税等
特定重要項目合計額 - 税引後
パーチェス法による調整、買収関連費用、非継続事業及び特定重要項
目合計額 - 税引後
43/128
$ 2,599
11
2,610
(698)
1,912
$ 2,705
795
3,500
(900)
2,600
1
208
65
146
420
(121)
299
23
378
393
368
1,162
(266)
896
(145)
(195)
513
375
1,258
489
128
2,763
(861)
1,902
574
254
525
489
24
1,866
(640)
1,226
$ 3,968
$ 4,727
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ファイザー・インク(E05856)
半期報告書
(a) 主に無形資産償却費に含まれる。
(b) 事業再編費用及び買収関連仕掛研究開発費に含まれる(本書「第6 経理の状況」の要約連結財務書類の
注記3「事業再編費用並びに買収及びコスト削減/生産性向上イニシアチブのその他の関連費用」を参照
のこと。)。
(c) 買収に関連した事業再編活動に伴う資産の見積耐用年数の変動による影響を示している。
2012年度上半期について、売上原価(136百万ドル)、販売費、IT関連費及び一般管理費(5百万ドル)及び研究
開発費(5百万ドル)が含まれる。2011年度上半期については、売上原価(342百万ドル)、販売費、IT関連費及
び一般管理費(23百万ドル)及び研究開発費(3百万ドル)が含まれる。
(d) 当社のコスト削減及び生産性向上イニシアチブによって発生した事業再編費用である。事業再編費用及び
一部の買収関連費用に含まれる(本書「第6 経理の状況」の要約連結財務書類の注記3「事業再編費用並
びに買収及びコスト削減/生産性向上イニシアチブのその他の関連費用」を参照のこと。)。
(e) 主に当社のコスト削減及び生産性向上イニシアチブに関連した金額である(本書「第6 経理の状況」の
要約連結財務書類の注記3「事業再編費用並びに買収及びコスト削減/生産性向上イニシアチブのその他
の関連費用」を参照のこと。)。
2012年度上半期については、売上原価(4百万ドル)、販売費、IT関連費及び一般管理費(32百万ドル)及び研
究開発費(339百万ドル)に含まれる。2011年度上半期については、販売費、IT関連費及び一般管理費(6百万
ドル)及び研究開発費(248百万ドル)に含まれる。
(f) その他の費用‒純額に含まれる(本書「第6 経理の状況」の要約連結財務書類の注記4「その他の費用純額」を参照のこと。)。2012年度上半期には、セレブレックスに関連したブリガムヤング大学による訴訟
の和解金450百万ドルが含まれている。2011年度については、主にホルモン補充療法訴訟費用に関連したも
のである。
(g) 主にその他の費用‒純額に含まれる(本書「第6 経理の状況」の要約連結財務書類の注記4「その他の費
用-純額」を参照のこと。)。
(h) 2012年度上半期については、販売費、IT関連費及び一般管理費(29百万ドル)及びその他の費用-純額(99百
万ドル)に含まれる。2011年度上半期については、売上原価(4百万ドルの利益)及びその他の費用(28百万ド
ル)に含まれる。
新しい会計基準
最近適用された会計基準
本書「第6 経理の状況」の要約連結財務諸表に対する注記1B「表示基準及び重要な会計方針:新会計方針の適用」を参照の
こと。
最近公表され、2012年7月1日現在適用されていない会計基準
該当なし。
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2 【生産、受注及び販売の状況】
本書「第3 事業の状況」の「1 業績等の概要」を参照のこと。
3 【対処すべき課題】
当該半期中において、2012年6月27日に提出した当社の2010年度有価証券報告書に開示した対処すべき課題について重大な変
更はなかった。
4 【事業等のリスク】
2012年度の財務指針
当社は、2012年度の収益を580億ドルから600億ドル、希薄化後1株当たり利益(以下「EPS」という。)を1.23ドルから1.38ド
ル、調整済希薄化後EPSを2.14ドルから2.24ドルと予測している。2012年5月1日、当社は、(ⅰ)2012年度収益については、ニュート
リション事業を非継続事業として反映するために、調整後利益及び調整済希薄化後利益を、(ⅱ)2012年度計上純利益及び計上希
薄化後EPSについては、主に一部の法的事項及び資産減損費用に関連した追加費用を反映するために、当社の財務指針を更新し
た。2012年度財務指針に関連して想定された現行の外国為替レートは、2012年度上半期に有効であった実際の為替レートと当年
度後半については2012年7月中旬の為替レートを合わせたものである。調整後利益の詳細は、本書「第3 事業の状況」の「1 業績
等の概要」「調整後利益」を参照のこと。
2012年度調整後利益及び調整済希薄化後EPS指針の2012年度ファイザー・インクに帰属する計上純利益及びファイザー・イン
ク普通株式の株主に帰属する希薄化後EPSへの調整は、以下のとおりである。
(単位:十億ドル、1株当たりの金額を除く)
調整後利益/希薄化後EPS(b)目標
2012年7月1日現在完了した取引によるパーチェス法会計の影響
買収関連費用
非買収関連事業再編費用(c)
2012年7月1日現在生じていたその他一部の重要項目
非継続事業による利益(d)
ファイザー・インクに帰属する計上純利益/希薄化後EPS指針
2012年度年間目標
純利益(a)
希薄化後EPS(a)
$16.1-$16.9
$2.14-$2.24
(3.6)
(0.48)
(0.5-0.7)
(0.07-0.09)
(1.6-1.8)
(0.20-0.23)
(1.3)
(0.17)
0.4
0.06
$9.1-$10.3
$1.23-$1.38
(a) 非継続事業として反映されているニュートリション事業に関連した収益及び費用が含まれているが、完了
していないニュートリション事業の売却益は含まれていない。2012年7月1日現在に完了していない事業開
発取引の完了は想定していない。また、2012年7月1日現在に実質的に解決していない訴訟関連事項の解決
による潜在的影響は除外している。
(b) 調整後利益及び調整済希薄化後EPSについては、本書「第3 事業の状況」の「1 業績等の概要」「調整後
利益」を参照のこと。
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(c) 当社が再編成した研究開発体制を含む、研究開発費削減の関連措置の金額、並びにその他のコスト削減及
び生産性向上イニシアチブに関連した金額が含まれる。米国で一般的に認められている会計原則(以下
「米国GAAP」という。)に基づき報告されたファイザー・インクに帰属する純利益と調整後利益との調整
にあたり、また米国GAAPに基づき報告された希薄化後EPSと調整済希薄化後EPSとの調整にあたり、これら
の金額は特定の重要項目に分類されている(本書「第3 事業の状況」の「1 業績等の概要」「調整後利
益」を参照のこと。)。
(d) ファイザーのニュートリション事業に帰属する利益である。
当社のコスト削減イニシアチブに関連した予測コスト及び削減額については、本書「第3 事業の状況」の「1 業績等の概要」
「コスト及び費用」「事業再編費用並びに買収及びコスト削減イニシアチブ/生産性向上イニシアチブのその他の関連費用」
を参照のこと。
当社の2012年度財務指針は、本書「第3 事業の状況」「1 業績等の概要」の「当社の営業環境」、「戦略」及び「将来の業績
に影響を及ぼすことのある将来の見通しに関する情報及び要因」、並びに当社の2011年度有価証券報告書の「当社の営業環
境」、「戦略」及び「事業等のリスク」に記載されているとおり、多数の要因及び不確実性に影響される。
将来の業績に影響を及ぼす可能性ある将来の見通しに関する情報及び要因
SECは、企業に対し、投資家が企業の将来の見通しについてより深く理解し、十分な情報を得た上での投資決定を行うことがで
きるよう、将来の見通しに関する情報の開示を奨励している。本書及び当社が適宜公表する書面によるまたは口頭による説明に
は、経営陣の計画及び仮定に基づいて予測された結果を記載した将来の見通しに関する記述が含まれている。かかる将来の見通
しに関する記述には、多大なリスク及び不確実性が伴う。当社は、可能な限り、かかる記述に「であろう」、「予測する」、「見積
る」、「見込まれる」、「予想する」、「意向である」、「計画する」、「確信する」、「目標にする」、「見通しを立てる」、「目
標」、「目的」及び類似の表現を使用することにより、または将来の経営成績もしくは財務成績、経営計画もしくは見通し、既存
品及び製品候補、戦略見直し、資本配分、事業開発計画、並びに株式買戻し及び配当率計画の記述に関連した将来の日を使用する
ことにより、それと分かるよう試みた。特にこれらには、将来の措置、経営計画及び見通し、見込み製品または製品の承認、既存の
及び今後予想される製品の将来の実績、販売努力、費用、金利、外国為替レート、訴訟等の偶発事象の結果、株式の買戻し及び配当
率の計画、政府規制、並びに本書「第3 事業の状況」の「1
業績等の概要」の「事業再編費用並びに買収及びコスト削減/生産
性向上イニシアチブのその他の関連費用」に記載される財務指標、費用予想額及び予想コスト削減額を含む財務成績に関する記
述が含まれている。以下は、実際の業績が過去及び予測される将来の業績と著しく異なる可能性をもたらす要因である。
・ 予定される臨床試験の開始及び終了、規制当局への申請及び承認取得、並びに候補製品の発売を実現させる
能力を含む、研究開発活動の結果
・ 当社の薬剤申請に対する承認の可否及び承認の時期に関する規制当局による決定に加え、添付文書、成分及
び当社製品の入手可能性または販売潜在力に影響を与え得るその他の事項に関する規制当局の決定
・ 規定当局による認可、価格設定に関する承認及び製品の発売が実現する速度
・ 承認後の臨床試験結果によって生じる、製品の販売認可の喪失、または入手可能性もしくは販売潜在力に影
響を与え得る製品の添付文書の変更、並びに/もしくは当該製品の安全性や有効性に対して増大する懸念も
しくは生じる新たな懸念
・ 外部の事業開発活動の成功
・ 新製品の市場参入、既存のブランド製品、ジェネリック製品、プライベート・ブランド製品、並びに当社の既
存薬剤及び薬剤候補によって治療されるものと類似する疾患及び病状を治療する製品候補の、当社の競争上
の立場へ影響を与える競争上有利な開発
・ バイオシミラーの承認について簡略化された法的手続きがFDAにより実施され、適用される独占権有効期間
及び特許権の満了後、米国において当社の生物製剤がさらされるバイオシミラー製品による競争及びそれに
伴う競争圧力
・ 当社製品または競合他社の製品の特許保護権の喪失後における、ジェネリック製品競争及びブランド製品競
争に対応する能力
・ 新製品及び既存製品の両方を国内及び海外で成功裏に販売する能力
・ 製造上の課題または遅延
・ 顧客の購入パターン
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・ 製品の独占権に対する現行の及び将来の法律並びに規制条項による影響
・ 管理医療及び医療保険費の抑制傾向
・ 2011年米国予算管理法(以下「予算管理法」という。)及びそれに定められる財政赤字削減目標を達成する
ために、予算管理法に従って講じる財政赤字削減措置の影響、並びに幅広い財政赤字削減への取組みによる
影響
・ 2010年に成立した米国医療保険制度改革法案とその付随法案及び規定の修正、撤回または無効による影響
・ メディケイド、メディケア及びその他の公的資金によるまたは補助金による医療保険プログラムを含む、医
薬品の価格設定、払戻しまたは入手にとりわけ影響を与える米国の法律または規制、海外諸国の政府の統制
価格による米国外からの処方薬の輸入、消費者向け直接広告及び医療専門家との関係、並びに価格差異を重
視し、医薬品間の治療上の相違を最小限に抑え、先発医薬品のアクセスを制限する方法で実施される相対的
有効性方法論の使用
・ 特に一部の欧州市場及び新興市場において政府が義務付けたバイオ医薬品の価格引下げを含む、薬価設定、
払戻しまたは入手に影響を与える米国外の市場における法律または規制措置
・ 米国の当社の事業がさらされている、資本及び外国為替の管理、収用及び政府によるその他の抑制措置、知的
財産保護及び救済措置の変更、並びに政情不安及、不安定な政府及び法制度に関するリスク
・ 実際のまたは疑われている環境汚染に関連する偶発事象
・ 既存品及び製品候補の安全性または有効性について生じる可能性のある申立て及び懸念
・ 当社のITシステム及びインフラの大規模な故障、侵入または中断
・ 製造物責任に関連する弁護士費用、保険料、和解費用、不利な判決または和解のリスク及び引当金の妥当性、
特許保護、政府による調査、消費者、商事、証券、環境及び税務に関する問題、アスベスト訴訟の解決方法を模
索する進行中の取組み、並びにその他の法的手続き
・ 国内及び海外において当社の特許及びその他の知的財産を保護する能力
・ 金利及び外国為替レートの変動
・ 納税義務等を含む国内事業及び海外事業に影響を与える政府の法律及び規制、並びに保留中のまたは将来の
法案によって生じる可能性のある、米国外で稼得した利益の米国での課税措置に影響を与える変更
・ 当社の収益の大部分を占める卸売業者の最大顧客に関わる重要な問題
・ 医薬品サプライ・チェーンにおいて増大する薬剤の偽造品による当社収益、及び当社の薬剤の完全性への患
者による信頼へ対する潜在的影響
・ 品質、適時性並びに適応される法的要件及び業界基準の順守を含む、一部の運営及びスタッフ機能の第三者
へのアウトソーシングに関連して発生する重要な問題
・ 米国で一般的に認められている会計原則の変更
・ 当社、当社の顧客、供給業者及び貸手、並びに外国為替及び金利契約の当事者に対する厳しい経済状況、世界
金融市場における最近の及び将来の変動による影響に関連した不確実性を含む、経済全般、政治、ビジネス、
業界、規制及び市況に関連した不確実性、並びに当社の貸倒引当金が適切でなくなる可能性のある関連リス
ク
・ 米国及び世界の他の地域における実際に生じたまたは生じるおそれのあるテロ活動、並びに海外における米
国の関連軍事活動による事業、政治及び経済状況の変動
・ 原価及び費用の増加
・ 当社のニュートリション事業のネスレ社に対する売却条件を満たす当社の能力及びネスレ社の能力
・ 当社のアニマルヘルス事業の持ち株の新規株式公開(以下「IPO」という。)を行う可能性について、米国証
券取引委員会に対し、当社が登録届出書を提出しない可能性、IPOが規制、市場またはその他の要因を含み、予
想する期間内にまたはまったく完了しない可能性、並びにIPOが完了した場合の、アニマルヘルス事業の持分
について追求する決定をした戦略的代替案による影響
・ (ⅰ)キング・ファーマシューティカルズ・インクの買収によって予測される利益を実現させる能力、(ⅱ)研
究開発機能に関連したものを含む、コスト削減及び生産性向上イニシアチブによって予測される利益を実現
させる能力を含む、買収、事業売却、事業再編、製品リコール、撤退及びその他の異常項目による影響
当社は、当社の計画及び仮定について慎重であったと確信するものの、将来の見通しに関する記述は、それがいかなるもので
あっても実現を保証することはできない。将来の実績の達成は、多大なリスク、不確実性及び不正確な仮定の影響を受ける。既知
のもしくは未知のリスクもしくは不確実性が実際に起こった場合、または前提となる仮定が不正確であると判明した場合、実際
の業績は、過去の業績や予測、見積もりまたは業績予想と大幅に異なる可能性がある。投資家が将来の見通しに関する記述を考慮
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する場合は、このことを留意すべきである。
当社の2011年度有価証券報告書には、実際の結果が、過去の実績及び業績予測と大幅に異なる可能性を引き起こす様々な重要
な要因が記載されている。当社は、1995年米国民事証券訴訟改革法で認められているとおり、これらの要因を投資者のために特筆
する。詳細は、同有価証券報告書の「第3
事業の状況」「4
事業等のリスク」を参照のこと。また投資者は、かかる全ての要因
を予想または特定することは不可能であることを理解すべきである。したがって、その情報が、潜在的リスクまたは不確実性の全
てを完全に記述しているとみなすべきではない。
本報告書には、様々な既存品及び/または製品候補に関する臨床研究の記載が含まれる。これらの研究は、通常かかる製品また
は製品候補に関する大量の臨床データの一部であり、その説明は、大量のデータに照らして検討されるべきである。加えて、臨床
試験データについては、解釈が異なることも多く、製品候補または既存品の新規適応症についての安全性及び/または有効性を
裏付けるのに十分なデータであると当社がみなした場合であっても、規制当局は当社の見解を共有せず、追加データを要求また
は承認を全面的に却下する場合もある。
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リスク要因
当社の2011年度有価証券報告書の「当社の営業環境」及び「将来の業績に影響を及ぼすことのある将来の見通しに関する情
報及び要因」は、本書に含まれている。以下を除き、当社の2011年度有価証券報告書の「第3
事業の状況」「4
事業等のリス
ク」に記載されるリスク要因に重大な変更はなかった。
・ 2012年4月23日、当社は、ネスレ社に対し、当社のニュートリション事業を売却する契約を締結した。当該取引
は、一定の法域で要求される規制当局による承認を取得し、その他の売却実行条件を満たすことが前提であ
る(本書「当社の営業環境」「当社の事業開発イニシアチブ」を参照のこと。)。
・ 当社は、当社のアニマルヘルス事業を行うゾエティス・インク(以下「ゾエティス社」という。)の持ち株
のうち最大20%の新規株式公開(以下「IPO」という。)を行う可能性について、8月中旬までに米国証券取
引委員会に登録届出書を提出する予定である。当社が目標とする2013年度上半期中にIPOが成功裏に完了し
た場合、当社は、ゾエティス社の完全な分離の可能性を実現する様々な選択肢を有することとなる。当社が潜
在的IPO及びゾエティス社の完全な分離の可能性に向けて作業を続ける中、当社の株主への税引後利益を最
大化する代替策は全て受け入れる意向である。アニマルヘルス事業は、要約連結財務書類において、引き続き
継続事業として表示される。
・ 当社は、会計プロセスにおける取引処理活動をアウトソースするために複数年のイニシアチブを継続して遂
行し、組織全体で一貫性のある総合基幹業務システムに移行中である。これらは、当社の共有財務サービスの
可能性の成長を支援し、当社の財務システムを標準化するために進行中の活動を強化するものである。新し
いシステムへの移行またはその運営に課題がある場合、当社の製品に対する需要を満たすことができないこ
とを含め、当社の事業または当社の財務報告義務を遂行する当社の能力に悪影響を与える可能性がある。
5 【経営上の重要な契約等】
該当事項なし。
6 【研究開発活動】
「第3 事業の状況」の「1 業績等の概要」における「製品開発」、「研究開発費」及び「買収関連仕掛研究開発費」の項を参
照のこと。
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7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
要約連結包括利益計算書の分析
2012年度上半期におけるその他の包括損失累計額の内訳の変動は、以下を反映している。
2012年度上半期における為替換算調整額の変動は、主にユーロ、日本円、英国ポンド及びブラジル・レアル等の複数の外貨の米
国ドルに対する価値の低下を反映している。
給付制度(保険数理による損益)については、米国、プエルトリコ及び英国における制度に対する再測定の影響が反映されて
いる。詳細については、本書「第6 経理の状況」の要約連結財務書類の注記10「年金及びその他の給付制度」を参照のこと。
要約連結貸借対照表の分析
2012年7月1日現在の当社の資産及び負債のおける多くの変動は、2011年12月31日と比較すると、アレイサー・コープ及びフェ
ロサン・ホールディング・A/Sの買収(本書「第6 経理の状況」の要約連結財務書類の注記2A「買収及び事業売薬:買収」を参
照のこと。)に関連した増加を反映している。
現金及び現金同等物、短期投資、短期貸付金、長期投資及び貸付金、1年以内に返済予定の長期債務を含む、当社の金融資産及び
金融負債に関する情報については、下記「財政状況、流動性及び資本の源泉」を参照のこと。
棚卸資産の変動については、主として工場の合理化を見越した棚卸資産の増加に関連した増加が反映されている。
識別可能無形資産(償却累計額控除後)にはまた、一部の資産の減損(要約連結財務書類に対する注記4「その他の費用-純額」
を参照のこと。)による影響も含まれている。
売掛金の変動については、コスト削減及び生産性向上イニシアチブによって減少した支出並びに費用水準に対する低下した収
益による影響も反映されている。
年金給付債務及び退職後給付制度の変動は、当社による拠出金552百万ドルによる影響及び2018年1月1日付けで米国確定給付
制度を廃止するという決定による影響も反映している(「第6 経理の状況」の要約連結財務書類に対する注記10「年金及び退
職後給付制度」を参照のこと。)。
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要約連結キャッシュ・フロー計算書の分析
(単位:百万ドル)
調達した(使用した)現金:
営業活動に(使用した)より調達した現金
投資活動により調達した現金
財務活動に使用した現金
現金及び現金同等物に対する為替レート変
動の影響
現金及び現金同等物の純増(減)
下記の日に終了した半期
2012年7月1日
2011年7月3日
$ 6,795
(436)
(6,475)
$
(35)
(151)
$ 10,540
1,086
(10,322)
$
57
1,361
増減(%)
(36)
(140)
(37)
(161)
(111)
営業活動
2012年度上半期は、営業活動により調達した正味現金が68億ドルであったのに対し、2011年度上半期は105億ドルであった。営
業活動によるキャッシュ・フローの減少は、主に以下に起因した。
・ リピトールに加え、その他一部の製品の独占権喪失による収益及び関連費用の減少(「第3 事業の状況」の
「1
業績等の概要」「業界固有の課題」も参照のこと。)。これは、全社的コスト削減イニシアチブにによ
る支出の減少によって、一部相殺された。
・ 税金支払額の増加
・ 訴訟の関連した支払い
・ 工場の合理化を見越した棚卸資産の増加
・ 通常の業務過程における受取金及び支払金の時期
2012年度上半期は、米国を含む大半の主要市場において、リピトールの独占権喪失によっても影響を受けた(「第3 事業の状
況」の「1
業績等の概要」「業界固有の課題」も参照のこと。)。
2012年度上半期において、「資産及び負債の変動(買収及び売却の影響控除後)」と呼ばれる項目は、通常の事業の過程におけ
る、売掛金、買掛金、未払報酬等並びにその他の流動負債及び固定負債の変動を反映している。
投資活動
2012年度上半期の投資活動に使用した正味現金は、2011年度同期の投資活動により調達した11億ドルに対して、436百万ドルで
あった。投資活動により調達した正味現金の減少は、主に以下に起因した。
・ 2011年度上半期、キング社買収の資金調達に使用された47億ドルの投資の償還及び売却による正味手取金に
対し、2012年度上半期、主に買収の資金供給に使用された投資の償還及び売却による正味手取金950百万ドル
これは、大部分が以下により相殺された。
・ 2011年度上半期のキング社買収に対して支払った現金(取得現金控除後)32億ドルに対し、2012年度上半期の
アレイサー・コープ及びフェロサン社の買収に対して支払った現金(取得現金控除後)782百万ドル(「第6 経理の状況」の要約連結財務書類に対する注記2A「買収及び事業売却:買収」を参照のこと。)
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財務活動
2012年度上半期の財務活動に使用した正味現金は、2011年度同期の103億ドルに対して、65億ドルであった。財務活動に使用し
た正味現金の減少は、主に以下に起因した。
・ 2011年度上半期の正味借入返済額35億ドルに対し、2012年度上半期の正味借入返済額391百万ドル
・ 普通株式の取得額の減少
これは、以下により多少相殺された。
・ 現金配当支払額の増加
財政状態、流動性及び資本の源泉の分析
当社は、流動性の需要に備えるため、営業キャッシュ・フロー、短期投資、短期コマーシャル・ペーパーによる借入及び長期債
務に大きく依存している。当社は、予測可能な将来の資金需要を充足するために、短期借入金及び長期借入金のいずれも調達が可
能であると確信する。当社の金融資産、資本市場、並びに信用枠及びリボルビング・クレジット契約の利用に加え、多額の営業
キャッシュ・フローにより、当社は、以下を含む予測可能な将来の流動性ニーズを充足する能力を有していると引き続き考えて
いる。
・ 当社の研究開発活動を含む、事業の運転資本に対する需要
・ 当社事業への投資
・ 配当の支払い及び潜在的増配
・ 2012年の当社普通株式の約50億ドルの買戻計画等の株式買戻し
・ 当社のコスト削減/生産性向上イニシアチブに関連する現金需要
・ 未払債務の支払い
・ 当社の年金及び退職後制度への拠出
・ 事業開発活動
当社の長期債務は、スタンダード・アンド・プア−ズ及びムーディーズ・インベスターズ・サービスの両社による格付が高
い。下記「信用格付」を参照のこと。市況が変動しているため、当社は流動性ポジションの監視を継続する。当社は、財政投資に対
して保守的な方法を取ってきており、今後もその方法を取る。短期及び長期の両投資は、主に格付及び流動性が高く、バランスよ
く分散化されている売却可能な債務証券から構成される。
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流動性及び資本の源泉の主な手段
下表は、当社の流動性及び資本源泉の手段について示している。
(単位:百万ドル、比率及び1株当たり普通株式データを除
く)
主な金融資産:
現金及び現金同等物(a)
短期投資(a)
長期投資
債務:
短期借入(1年以内返済予定の長期債務を含む)
長期債務
純金融負債(b)
運転資本(c)
流動負債対流動資産比率
普通株式1株当たり株主資本(d)
2012年7月1日
2011年12月31日
$
$
3,031
21,275
10,548
34,854
3,182
23,270
9,814
36,266
7,703
30,868
38,571
$ (3,717)
4,016
34,926
38,942
$ (2,676)
$
$
$
27,967
1.91:1
10.65
$
31,908
2.10:1
10.85
(a) 保有する資産の詳細及び当社が保有する金融商品に関連する信用リスクの詳細については、「第6 経理の
状況」の要約連結財務書類に対する注記7「金融商品」を参照のこと。
(b) 2012年度上半期の純金融負債は、営業活動によって生成したキャッシュ・フローが、株式買戻し、配当、設
備投資及び事業開発活動によって相殺されたため、増加した。詳細については、上記「要約連結キャッシュ
・フロー計算書の分析」を参照のこと。
(c) 運転資本には、2012年7月1日現在の53億ドル、2011年12月31日現在の53億ドルの売却目的で保有する資産
が含まれている。
(d) ファイザー・インクの株主資本合計を実際の発行済普通株式数(自己株式及び当社従業員持株信託保有
の自己株式を除く。)で除したものを示す。
当社は、2011年12月1日に完了したフェロサン社のコンシューマー・ヘルスケア事業の買収、2012年2月26日に完了したアレイ
サー社の買収において、利用可能な現金及び短期投資のよる手取金により資金調達した。フェロサン社及びアレイサー社の買収
に関する詳細については、本書「第6 経理の状況」の要約連結財務書類に対する注記2A「買収及び事業売却:買収」を参照のこ
と。
当社の資金の源泉及び使用に関する詳細については、上記「要約連結貸借対照表」及び「要約連結キャッシュ・フロー計算書
の分析」を参照のこと。
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国内及び海外における短期資金
当社の事業の多くは、米国外で行っており、現金、現金同等物及び短期投資の大部分は、海外で保有されている。当社は、通常、こ
れらの短期資金のうち約10%から30%を米国の租税管轄において保有している。米国の租税管轄で保有している資金額は、通常
の業務の過程における現金受領及び支払金の時期により、また事業開発活動を含むその他の理由により変動する。当社の現行の
流動性評価の一環として、当社は、国内及び海外のキャッシュ・フロー(流入及び流出)の構成を定期的に監視している。海外資
金の送金により、米国連邦、州及び地方の法人所得税の追加支払いが発生する可能性がある。当社は、未送金の利益について米国
繰延税金負債を計上しているが、海外において稼得した利益額が、米国外への永続的に再投資されることが予定されている場合、
米国の税金に対する引当金は計上しない。
必要な規制当局の認可取得、当社のネスレ社に対するニュートリション事業のその他の売却条件及び売却の完了を前提とする
と、売却手取金の大部分は米国外に所在する。当社は、当社の資金需要全体及び資本配分戦略に照らして、それらの手取金の国内
及び海外での使用の可能性を評価しているところであり、今後もそれを継続する(ネスレ社に対するニュートリション事業の売
却契約に関する詳細については、本書「第3 事業の状況」の「1
業績等の概要」「当社の事業開発イニシアチブ」を参照のこ
と。)。
売掛金
当社は、経済状況が依然厳しく不透明である欧州の複数の市場において、政府及び政府機関による売掛金の進展を引き続き監
視している。従来、多くの欧州政府及び政府機関による支払いは、売却の契約期間を超えて延長され、その傾向は悪化しつつある。
当社は、当社の貸倒引当金は適切であると考えている。当社の評価は、(ⅰ)現在までに受け取った支払金、(ⅱ)顧客からの支払
いの継続性、(ⅲ)観察された政府との直接的やりとり(裁判所への申立てを含む。)及び市場関係者との直接的やりとり(ファ
クタリング業界等)、並びに(ⅳ)返済リスクの様々な第三者による評価(格付会社による出版物及びクレジット・デフォルト・
スワップレートの変動等)の分析に基づいている。
2012年7月1日現在、当社は、経済状況が依然厳しく不透明なスペイン、イタリア、ギリシャ、ポルトガル及びアイルランドの政府
及び/または政府機関からの総売掛金を約17億ドル有していた。請求日から1年を超える当該売掛金は、スペインが355百万ドル、
イタリアが153百万ドル、ギリシャが79百万ドル、ポルトガルが29百万ドル、アイルランドが3百万ドルで、総額619百万ドルとなっ
た。
一部の欧州の政府及び政府機関は、売却契約日より支払いが遅延する場合があるが、当社は、顧客との良好な関係の維持と返済
リスクと適切なバランスを取ること、及び現地の患者ニーズに対する人道的アプローチを確保することに努めている。
当社は、返済リスクを引き続き注意深く監視し、必要に応じて、継続的に貸倒引当金を調整する。
売掛金の回収可能性に関する当社の評価は、将来の事象及び不確実性に関する一連の複雑な判断によるものであり、見積り及
び仮定に大きく依存している。見積り及び仮定に関連したリスクについての詳細は、2011年12月31日に終了した年度の当社の
2011年度有価証券報告書の「第6 経理の状況」の要約連結財務書類に対する注記1C「重要な会計方針:見積りと仮定」を参照
のこと。
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信用格付
企業債務格付機関最大手2社、ムーディーズ・インベスターズ・サービシズ(以下「ムーディーズ」という。)及びスタンダー
ド・アンド・プア−ズ(以下「S&P」という。)は、当社の短期債券及び長期債券の格付を行っている。有価証券の格付は、有価証
券の取得、売却または保有を推奨するものではなく、格付は、格付機関によっていつでも変更または取消しが行われる可能性があ
る。
下表は、当社が発行したコマーシャル・ペーパー及び拡張型無担保無保証長期上位債に対する各社の格付を記載している。
格付会社
ムーディーズ
S&P
コマーシャル・ペーパー
P-1
A1+
格付
A1
AA
長期債券
見通し
安定
安定
最新格付日
2009年10月
2009年10月
債務負担能力
当社は、銀行グループ及びその他の金融仲介機関との間で利用可能な信用枠契約及びリボルビング・クレジット契約を有す
る。当社は、コマーシャル・ペーパー及びその他の短期借入金を上回る、現金及び現金同等物の残高並びに短期投資を維持してい
る。2012年7月1日現在、91億ドルの信用枠が利用可能であり、そのうち20億ドルは1年以内に失効する。これらの信用供与枠のうち
83億ドルは未使用であり、貸手は、当社の要求があれば当該金額から71億ドル融資することを約束している。また、70億ドルの未
使用の信用供与枠は、全て2016年に失効するが、当社のコマーシャル・ペーパーによる借入を支えるために使用することができ
る。
世界経済の状況
厳しい経済環境は、当社の流動性に多大な影響を及ぼすことはなく、また今後も及ぼさないと予測している。当社は、当社の多
額の営業キャッシュ・フロー、金融資産、資本市場へのアクセス、並びに信用枠契約及びリボルビング・クレジット契約の利用に
よって、予測可能な将来における流動性ニーズを満たす能力を有していると引き続き考えている。市場が変動しているため、当社
の流動性ポジションの監視を継続する。厳しい経済環境またはさらなる不況が、将来における資金調達を得る当社の能力に影響
を及ぼさないとの保証はできない。
株式購入プラン
2011年12月12日、当社は、取締役会が100億ドルの新規株式購入プランを承認したことを発表した。2012年度上半期、当社は、約
30億ドルで当社の普通株式約137百万株を購入した。2011年度上半期は、約37億ドルで当社の普通株式約183百万ドル購入した。
2012年7月1日までの株式の購入後、当社の残りの承認額は、2012年7月1日現在で約70億ドルである。2012年度中、当社は、約50億
ドルの当社普通株式の購入を見込んでおり、残りの承認額は2013年度以降に利用可能となる。
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オフバランスシート契約
通常の業務過程において、また資産及び事業の売却に関連して、当社は、取引または取引に先立つ活動に関連して発生する特定
の債務から取引の相手方を免責することが度々ある。これらの免責は、一般的に環境、租税、従業員及び/または製品関連事項、並
びに特許侵害請求に関するものである。被免責当事者が免責条件に従って請求を認められた場合、当社は損失補填を要求される。
これらの免責には通常、限度額、指定請求期間、並びにその他の制約及び制限が設けられている。当社はこれまで、こうした規定に
基づいて多額の支払いを行ったことはなく、2012年7月1日現在、これらの免責の推定公正価値の計上額は少額であった。
当社の共同販促契約またはライセンス契約では、当社のライセンサーもしくは提携相手に対し、特定の国々における当社製品
について、共同販促の交渉権もしくはその他の権利を、または場合によっては、特定の財務条件に基づき、その共同販促権もしく
はその他の権利を与えている。
普通株式に対する配当金
2012年6月、当社の取締役会は、1株当たり0.22ドルの配当金を発表した。この配当金は、2012年8月3日の営業終了時現在の登録
株主に対し、2012年9月5日に支払われる。
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第4 【設備の状況】
1 【主要な設備の状況】
当該半期中において重要な変更はなかった。
2 【設備の新設、除却等の計画】
該当なし。
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第5 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
(2012年7月1日現在)
授権株数(株)
発行済株式総数(株)
未発行株式数(株)
8,934百万株
3,066百万株
1,044株
26,998,956株
記名式額面普通株式:12,000百万株
(1株当たり額面金額0.05ドル)
無額面優先株式:27百万株
② 【発行済株式】
記名・無記名の別及び
額面・無額面の別
種類
発行数(株)
記名式額面株式(1株当たり額
面金額 0.05ドル)
普通
株式
8,934百万
記名式無額面株式
優先
株式
上場金融商品取引所名または
登録認可金融商品取引業協会名
ニューヨーク証券取引所
ロンドン証券取引所
ユーロネクスト証券取引所
スイス証券取引所
米国の様々な地域の証券取引所
1,044
―
(2) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当なし。
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内容
普通株式
優先株式(取締
役会によって随
時決定される、
特別指示、権限、
優先権及び権利
が与えられる)
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(3) 【発行済株式総数及び資本金の状況】
普通株式
年月日
発行済株式総数
増減数(株)
2011年12月31日
発行済株式
残高(株)
資本金
増減額
8,902百万
増減理由
445百万ドル
ストックオプションの行使
による20百万株(1百万ド
ル)、制限株式ユニットに
よる10百万株(1百万ド
ル)及び配当再投資プログ
ラムによる2百万株(0百万
ドル)の増加
2百万
ドル
32百万
2012年7月1日
資本金残高
8,934百万
447百万ドル
2012年1月1日から同7月1日までの6ヵ月間に、約20,421,461個のストックオプションが行使された。
優先株式
年月日
発行済株式
総数増減数
2011年12月31日
発行済株式
残高
資本金
増減額
1,112株
増減理由
45百万ドル
普通株式への転換約7百
万株及び合計3百万ドル
の現金へと償還された約
61百万株
(3)百万
ドル
(68)百万株
2012年7月1日
資本金残高
1,044株
42百万ドル
当社の発行した新株予約権の状況
新株予約権の残高
新株予約権の行使により
発行する株式の発行価額
409,704,897個
9,742,364,575.75ドル
(2012年7月1日現在)
新株予約権の行使により
発行する株式の資本組入れ額
9,742,364,575.75ドル
(4) 大株主の状況
米国における法令に従って証券取引委員会へ提出された当社の10-Q報告書において報告された大株主は存在しなかった。
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2 【株価の推移】
次表は、当該半期中のニューヨーク証券取引所における当社普通株式の月別最高株価及び最低株価の推移を示したものであ
る。
当該中間会計期間における月別最高・最低株価
月別
(単位: 上段はドル、下段括弧内は円)
2012年6月∼
2012年4月
2012年5月
7月1日
2012年1月
2012年2月
2012年3月
$22.17
$21.53
$22.80
$23.30
$22.99
$23.00
(1,743)
(1,692)
(1,792)
(1,831)
(1,807)
(1,808)
$21.22
$20.75
$21.05
$21.77
$21.85
$21.40
(1,668)
(1,631)
(1,655)
(1,711)
(1,717)
(1,682)
最高
最低
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3 【役員の状況】
有価証券提出後当半期報告書提出日までに下記の異動があった。
新任業務執行役員
氏名(年齢)
役職(就任日)
所有株式数
略歴
ファイザーのプライマリ
・ケア部門社長兼統括マ
ネージャー、及びエグゼ
クティブ・リーダーシッ
プ・チームメンバー。以
前は、2009年よりプライ
マリ・ケア部門の欧州及
びカナダ地域の社長。
ジョン・D・ヤング(48
歳)
(John D. Young)
プライマリー・ケア部
門社長兼統括マネー
ジャー
(2012年6月1日)
普通株式68,149株
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1987年、出身国であるス
コットランドにおいて、
営業責任者としてファイ
ザーに入社。営業管理及
びマーケティング管理を
通じて役割を進展させ、
1998年より英国営業責任
者、2000年より英国マー
ケティング・ディレク
ター。2004年、オーストラ
リア/ニュージーランド
地域責任者に任命され、
プライマリ・ケア部門の
欧州及びカナダ地域を主
導する職務への就任前
は、2007年より英国地域
責任者。
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氏名(年齢)
役職(就任日)
所有株式数
略歴
ファイザーの戦略、ポー
トフォリオ管理及びグ
ローバル・コマーシャル
・オペレーション部門上
級副社長。企業戦略、徹底
した分析及び意思決定の
サポート、グローバル・
コマーシャル・オペレー
ション、並びに組織的改
善についての責任者。
戦略、ポートフォリオ
管理及びグローバル・
コマーシャル・オペ
レーション部門上級副
社長
ローリー・J・オルソン
(Laurie J. Olson)(49
歳)
普通株式34,060株
1987年、当社のマーケ
ティングリサーチ部門に
アナリストとして入社。
それ以降は、米国及び海
外のコマーシャル・オペ
レーションの両方におい
て様々な責任を負い、
マーケティング活動を主
導。
2009年より、ポートフォ
リオ・マネジメント・グ
ループの上級副社長を務
め、ファイザーの研究開
発ポートフォリオに関す
る意思決定のサポート及
び最適化を担当。2011年1
月、企業戦略部門につい
ても、同氏の責務となっ
た。
役員の役職の異動
氏名
異動年月日
旧役職名
オリビエ・ブランディコート
(Olivier Brandicourt)(56
歳)
2012年6月1日
ファイザー・プライマリ・ケ
ア部門社長兼統括マネー
ジャー
エイミー・W・シュルマン
(Amy W. Schulman)(51歳)
2012年8月14日
業務執行副社長兼法律顧問、
ニュートリション事業部門社
長兼統括マネージャー
退任取締役
氏名
退任日
マイケル・S・ブラウン(Michael S. Brown)(71歳)
2012年4月26日
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新役職名
イマージング・マーケッ
ト部門及びエスタブリッ
シュ医薬品部門社長兼統
括マネージャー
業務執行副社長兼法律顧
問、コンシューマー・ヘル
スケア部門事業ユニット
責任者、ニュートリション
事業部門社長兼統括マ
ネージャー
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第6 【経理の状況】
(イ) ファイザー社及びその子会社(以下「当社」という)は、本国において、1934年制定の米国証券取引法及び
ニューヨーク証券取引所の規定に基づき、米国において一般に認められた会計処理及び手続の基準並びに用語
及び様式に準拠して要約連結財務諸表を作成し、年度末を除く四半期毎に四半期報告書様式10-Qを米国証券取
引委員会(The Securities and Exchange Commission, SEC)に提出している。当社は、「中間財務諸表等の用語、
様式及び作成方法に関する規則」(昭和52年大蔵省令第38号、以下「中間財務諸表等規則」という)第76条第1
項の規定に基づき、これらの財務計算に関する書類を中間財務書類として提出することを認められている。
(ロ) 以下に記載されている当社の中間財務書類は、2012年度第2四半期の報告書様式10-Qに記載された要約連結財
務諸表(2012年7月1日及び2011年7月3日を以って終了した3ヶ月間のものを除く)に加え、2011年度の報告
書様式10-Kに記載された2011年12月31日を以って終了した1年間の連結損益計算書及び連結キャッシュ・フ
ロー計算書、並びに2011年度の第2四半期の報告書様式10-Qに記載された2011年7月3日現在の要約連結貸借
対照表を邦文に翻訳したものである。2012年度第2四半期に一部事業の売却を公表した結果、当該事業に係る資
産、負債に関しては、表示している全ての期間において要約連結貸借対照表の「非継続事業資産及びその他売却
予定資産」及び「非継続事業負債」にそれぞれ適切に計上している。しかし2011年12月31日を以って終了した
1年間の連結損益計算書及び連結キャッシュ・フロー計算書は修正再表示をしていない。その結果当期の現金
及び現金同等物期首残高は2011年12月31日時点での期末残高から変更している。
(ハ) 中間財務書類の作成にあたっては、中間財務諸表等規則第79条の規定に従って、主要な係数については、2012年
8月31日現在の東京外国為替市場における対顧客電信直物売買相場仲値、1米国ドル=78.60円の為替レートに
より邦貨への換算を行い、百万円未満は四捨五入した。したがって、合計数値は関係数値の総和と必ずしも一致
しない。
(ニ) なお、本項末尾の「日米の会計慣行の相違」に関する記載は、中間財務諸表等規則第77条及び第78条の規定に
よるものである。
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1 【中間財務書類】
(1) 要約連結損益計算書
期間
2012年7月1日を以って
終了した6ヶ月間
(非監査)
2011年7月3日を以って
終了した6ヶ月間
(非監査)
科目
百万ドル
百万ドル
百万円
2011年12月31日を以って
終了した1年間
(要約)
百万円
百万ドル
百万円
29,942
2,353,441
32,509
2,555,207
67,425
5,299,605
売上原価 (a)
5,497
432,064
7,040
553,344
15,085
1,185,681
販売費、IT関連費及び
一般管理費 (a)
7,954
625,184
9,178
721,391
19,468
1,530,185
研究開発費 (a)
3,753
294,986
4,311
338,845
9,112
716,203
無形資産償却費
2,711
213,085
2,749
216,071
5,585
438,981
787
61,858
1,368
107,525
2,934
230,612
その他の費用−純額
2,321
182,431
1,255
98,643
2,479
194,849
税引前当期継続事業利益
6,919
543,833
6,608
519,389
12,762
1,003,093
法人税等
2,001
157,279
1,951
153,349
4,023
316,208
当期継続事業利益
4,918
386,555
4,657
366,040
8,739
686,885
145
11,397
195
15,327
8
629
-
-
-
1,304
102,494
145
11,397
195
15,327
1,312
103,123
5,063
397,952
4,852
381,367
10,051
790,009
16
1,258
20
1,572
42
3,301
5,047
396,694
4,832
379,795
10,009
786,707
売上高
原価及び費用:
再編費用及び買収関連費用
非継続事業:
事業利益-税引後
非継続事業売却の利益-税引後
非継続事業の利益-税引後
非支配持分控除前当期純利益
控除:非支配持分に帰属する当期
純利益
ファイザー社に帰属する当期純利
益
(続く)
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期間
2012年7月1日を以って
終了した6ヶ月間
(非監査)
2011年7月3日を以って
終了した6ヶ月間
(非監査)
科目
百万ドル
百万ドル
百万円
2011年12月31日を以って
終了した1年間
(要約)
百万円
百万ドル
百万円
基本的一株当たり利益:(b)
ファイザー社普通株主に帰属す
0.65
51
0.58
46
1.11
87
0.02
2
0.02
2
0.17
13
0.67
53
0.61
48
1.28
101
0.65
51
0.58
46
1.11
87
0.02
2
0.02
2
0.17
13
0.67
53
0.61
48
1.27
100
基本株式数
7,506
7,506
7,929
7,929
7,817
7,817
希薄化後株式数
7,570
7,570
7,980
7,980
7,870
7,870
0.44
35
0.40
31
る当期継続事業利益
非継続事業の利益-税引後
ファイザー社普通株主に帰属す
る当期純利益
希薄化後一株当たり利益:(b)
ファイザー社普通株主に帰属す
る当期継続事業利益
非継続事業の利益−税引後
ファイザー社普通株主に帰属す
る当期純利益
一株あたり利益の計算に用いた加
重平均株式数:
(単位:百万株)
普通株式一株当たり配当金
0.80
63
(a) 注記9B 重要な会計方針「のれん及びその他の無形資産:その他の無形資産」において開示されているものを除き、無形資産の償却費は含まれない。
(b) 一株当たり利益額は端数処理を行っているため、合計金額と一致しない可能性がある。
要約連結財務諸表注記参照
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(2) 要約連結包括利益計算書
期間
2012年7月1日を以って
終了した6ヶ月間
(非監査)
2011年7月3日を以って
終了した6ヶ月間
(非監査)
科目
百万ドル
百万ドル
非支配持分控除前当期純利益
その他の包括利益/(損失)
外貨換算調整額
組替額(a)
百万円
百万円
5,063
397,952
4,852
381,367
(1,718)
(135,035)
2,546
200,116
-
-
(7)
(550)
(1,718)
(135,035)
2,539
199,565
(230)
(18,078)
535
42,051
127
9,982
(734)
(57,692)
(103)
(8,096)
(199)
(15,641)
売却可能証券に係る未実現保有益/(損失)
92
7,231
(20)
(1,572)
実現利益/(損失)への組替益/(損失)
33
2,594
9
707
125
9,825
(11)
(865)
(504)
(39,614)
3
236
償却による組替額(b)
230
18,078
140
11,004
縮小及び清算による組替額(純額)(b)
112
8,803
173
13,598
54
4,244
(144)
(11,318)
(108)
(8,489)
172
13,519
26
2,044
1
79
償却による組替額(b)
(36)
(2,830)
(35)
(2,751)
縮小及び清算による組替額(純額)(b)
(82)
(6,445)
(33)
(2,594)
(2)
(157)
(4)
(314)
(94)
(7,388)
(71)
(5,581)
(1,898)
(149,183)
(1)
(79)
(1,897)
(149,104)
2,490
195,714
3,166
(2)
3,168
248,848
(157)
249,005
7,342
28
7,314
577,081
2,201
574,880
デリバティブに係る未実現保有益/(損失)
実現利益/(損失)への組替益/(損失)
退職給付制度:数理計算上の利益/(損失)
その他
退職給付制度:過去勤務債務及びその他
その他
その他の包括利益/(損失)-税引前
その他の包括利益/(損失)に係る税務上の便益
(c)
非支配持分控除前その他包括利益/(損失)
包括利益
非支配持分控除前包括利益
控除:非支配持分に帰属する包括利益/(損失)
ファイザー社に帰属する包括利益
2,430
(60)
190,998
(4,716)
(a) 要約連結損益計算書の「その他の費用-純額」への組替。
(b) 一般に、要約連結損益計算書の「売上原価」、「販売費、IT関連費及び一般管理費」、及び「研究開発費」に組替えられている。
(c) 注記5B 「税金:その他包括利益(損失)に対する税金」を参照。
要約連結財務諸表注記参照
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半期報告書
(3) 要約連結貸借対照表
貸借対照表日
科目
2012年7月1日
(非監査)
百万ドル
2011年7月3日
(非監査)
百万円
百万ドル
百万円
2011年12月31日
(要約)
百万ドル
百万円
資産の部
流動資産
現金及び現金同等物
3,031
238,237
3,096
243,346
3,182
250,105
短期投資
21,275
1,672,215
22,388
1,759,697
23,270
1,829,022
売掛金(貸倒引当金控除後)
12,882
1,012,525
15,192
1,194,091
13,058
1,026,359
-
-
462
36,313
-
-
棚卸資産
7,001
550,279
8,597
675,724
6,610
519,546
税金及びその他の流動資産
9,215
724,299
9,271
728,701
9,380
737,268
5,361
421,375
1,478
116,171
5,317
417,916
58,765
4,618,929
60,484
4,754,042
60,817
4,780,216
長期投資及び長期貸付金
10,548
829,073
10,207
802,270
9,814
771,380
有形固定資産
(減価償却累計額控除後)
14,756
1,159,822
18,281
1,436,887
15,921
1,251,391
のれん
44,568
3,503,045
45,107
3,545,410
44,569
3,503,123
識別可能無形資産
(償却累計額控除後)
48,399
3,804,161
57,059
4,484,837
51,184
4,023,062
5,806
456,352
4,761
374,215
5,697
447,784
182,842
14,371,381
195,899
15,397,661
188,002
14,776,957
短期貸付金
非継続事業資産及びその他
売却予定資産
流動資産合計
税金及びその他の固定資産
資産の部合計
(続く)
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半期報告書
要約連結貸借対照表(続き)
貸借対照表日
科目
負債及び資本の部
2012年7月1日
(非監査)
百万ドル
2011年7月3日
(非監査)
百万円
百万ドル
2011年12月31日
(要約)
百万円
百万ドル
百万円
負債の部
流動負債
短期借入債務(1年以内返済
7,703
605,456
5,988
470,657
4,016
315,658
買掛金
3,165
248,769
3,698
290,663
3,678
289,091
未払配当金
1,826
143,524
1,637
128,668
1,796
141,166
未払法人税等
2,098
164,903
1,849
145,331
1,009
79,307
未払給与等
1,493
117,350
1,815
142,659
2,120
166,632
13,215
1,038,699
15,303
1,202,816
15,066
1,184,188
1,298
102,023
181
14,227
1,224
96,206
30,798
2,420,723
30,471
2,395,021
28,909
2,272,247
30,868
2,426,225
35,723
2,807,828
34,926
2,745,184
年金給付債務
6,484
509,642
5,852
459,967
6,341
498,403
退職後給付債務
3,309
260,087
3,057
240,280
3,344
262,838
18,487
1,453,078
20,072
1,577,659
18,861
1,482,475
その他未払税金
7,099
557,981
6,829
536,759
6,886
541,240
その他の固定負債
5,836
458,710
4,932
387,655
6,114
480,560
負債の部合計
102,881
8,086,447
106,936
8,405,170
105,381
8,282,947
優先株式
42
3,301
47
3,694
45
3,537
普通株式
447
35,134
445
34,977
445
34,977
72,027
5,661,322
71,095
5,588,067
71,423
5,613,848
予定の長期債務を含む)
その他の流動負債
非継続事業負債
流動負債合計
長期債務
長期繰延税金負債
コミットメント及び偶発債務
資本の部
資本剰余金
従業員給付信託
(2)
(157)
(3)
(34,863)
(2,740,232)
(26,471)
利益剰余金
47,904
3,765,254
44,320
その他の包括損失累計額
(6,008)
自己株式
ファイザー社株主に帰属する
資本
非支配持分に帰属する資本
資本の部合計
負債及び資本の部合計
(472,229)
(952)
(236)
(3)
(236)
(2,080,621) (31,801)
(2,499,559)
3,483,552
(74,827)
46,210
(4,129)
3,632,106
(324,539)
79,547
6,252,394
88,481
6,954,607
82,190
6,460,134
414
32,540
482
37,885
431
33,877
79,961
6,284,935
88,963
6,992,492
82,621
6,494,011
182,842
14,371,381
195,899
15,397,661
188,002
14,776,957
要約連結財務諸表注記参照
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半期報告書
(3) 要約連結キャッシュ・フロー計算書
期間
2012年7月1日を以って
終了した6ヶ月間
(非監査)
科目
百万ドル
営業活動による
キャッシュ・フロー:
非支配持分控除前当期純利
益
営業活動より調達した資金
(純額)への純利益の調
整:
2011年7月3日を以って
終了した6ヶ月間
(非監査)
百万円
百万ドル
2011年12月31日を以って
終了した1年間
(要約)
百万円
百万ドル
百万円
5,063
397,952
4,852
381,367
10,051
790,009
4,002
314,557
4,353
342,146
9,026
709,444
株式報酬費用
247
19,414
244
19,178
419
32,933
資産の除却及び減損損失
758
59,579
573
45,038
1,198
94,163
資産の売却損
-
-
-
-
15
1,179
非継続事業の売却損(益)
-
-
-
-
505
39,693
264
20,750
-
-
190
14,934
-
-
減価償却費及び償却費
継続事業に係る繰延税金
非継続事業に係る繰延税金
その他の繰延税金
退職給付制度に係る費用計
上を上回る拠出額
その他非資金損益項目調整
(純額)
その他資産及び負債の変動買収及び売却の影響控除後
営業活動により調達したキャッ
シュ・フロー
(120)
(9,432)
-
-
14
1,100
(20)
(1,688)
(132,677)
(7)
(550)
(1,572)
(249)
(19,571)
(114)
(8,960)
10
786
(3,035)
(238,551)
259
20,357
2,729
214,499
6,795
534,087
10,540
828,444
20,240
1,590,864
(1,660)
(1,775)
(139,515)
(189)
(14,855)
投資活動による
キャッシュ・フロー:
有形固定資産の取得
短期投資の購入
短期投資の償還及び売却に
よる収入-純額
短期投資の償還及び売却によ
る収入(満期日までの期間が
90日以下)-純額
長期投資の購入
長期投資の償還及び売却に
よる収入-純額
買収(取得現金控除後)
事業売却による収入
その他の投資活動
投資活動により調達した(使用
した)
キャッシュ・フロー
(548)
(43,073)
(608)
(47,789)
(10,395)
(817,047)
(6,559)
(515,537)
1,128,460
4,643
364,940
13,615
1,070,139
(78,521)
8,327
654,502
10,874
854,696
(182,116)
(3,193)
(250,970)
(4,063)
(319,352)
304
23,894
1,572
123,559
2,147
168,754
(782)
(61,465)
(3,169)
(249,083)
(3,282)
(257,965)
14,357
(999)
(2,317)
-
-
(130,476)
(18,428) (1,448,441)
-
-
2,376
186,754
(56)
(4,402)
73
5,738
621
48,811
(436)
(34,270)
1,086
85,360
2,200
172,920
(続く)
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ファイザー・インク(E05856)
半期報告書
要約連結キャッシュ・フロー計算書(続き)
期間
2012年7月1日を以って
終了した6ヶ月間
(非監査)
2011年7月3日を以って
終了した6ヶ月間
(非監査)
科目
百万ドル
百万ドル
百万円
百万円
2011年12月31日を以って
終了した1年間
(要約)
百万ドル
百万円
財務活動による
キャッシュ・フロー:
短期借入の増加
短期借入の元本返済
3,764
295,850
4,868
382,625
12,810
1,006,866
(2)
(157)
(2,483)
(195,164)
(3,826)
(300,724)
(4,146)
(325,876)
(2,452)
(192,727)
(7,540)
(592,644)
(7)
(550)
(3,481)
(273,607)
(6,986)
(549,100)
自己株式の買入
(2,999)
(235,721)
(3,679)
(289,169)
(9,000)
(707,400)
支払配当金
(3,283)
(258,044)
(3,159)
(248,297)
(6,234)
(489,992)
短期借入金(満期日までの期
間が90日以下)の返済-純額
長期債務の元本返済
その他の財務活動
財務活動により使用した
キャッシュ・フロー
現金及び現金同等物に対する
為替レート変動の影響額
現金及び現金同等物の純増(減)
198
15,563
64
(10,322)
5,030
(811,309)
169
13,283
(6,475)
(508,935)
(20,607) (1,619,710)
(35)
(2,751)
57
4,480
(151)
(11,869)
1,361
106,975
1,804
141,794
(29)
(2,279)
現金及び現金同等物期首残高
3,182
250,105
1,735
136,371
1,735
136,371
現金及び現金同等物期末残高
3,031
238,237
3,096
243,346
3,539
278,165
法人税等
1,127
88,582
737
57,928
2,938
230,927
支払利息
1,194
93,848
1,337
105,088
2,085
163,881
キャッシュ・フローの補足情報
期中現金支払額:
要約連結財務諸表注記参照
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(4) 要約連結財務諸表注記(非監査)
注記1 開示方針及び重要な会計方針
A.開示方針
当社は、中間報告を行うにあたり、米国証券取引委員会(SEC)の規定に基づき要約連結財務諸表を作成している。当
該規定で許容される限りにおいて、米国における一般に公正妥当と認められた会計基準で通常求められる特定の注
記事項や財務情報を要約または省略している。米国外で活動している子会社の貸借対照表は、2012年5月27日及び
2011年5月29日時点のものであり、経営成績はそれぞれ同日を以って終了する6ヶ月間のものである。当社は、主に棚
卸資産(注記8「棚卸資産」を参照)や投資(注記7「金融商品」を参照)に関連する表示について、前期の金額
に一定の組替調整を行っている。
当社は、8月中旬に、アニマル・ヘルス事業会社であるゾエティス社の保有株式の最大20%を株式公開(IPO)する方
針について、SECに申請することを見込んでいる。もし、2013年度上半期に予定しているIPOが成功すれば、当社はゾエ
ティス社の完全分離に向け、様々な選択肢を得ることになる。要約連結財務諸表では、アニマル・ヘルス事業を継続
事業として表示している。
2012年4月23日、当社のニュートリション事業をネスレ社に売却することに合意した旨を公表した。その結果当社
は、2012年第2四半期期首からのニュートリション事業の経営成績を、表示している全ての期間において要約連結損
益計算書の「非継続事業利益-税引後」に計上している。また、当該事業に係る資産、負債に関しては、表示している
全ての期間において要約連結貸借対照表の「非継続事業資産及びその他売却予定資産」及び「非継続事業負債」に
それぞれ適切に計上している(注記2B「買収及び事業売却:事業売却」を参照)。前期以前の金額は修正再表示し
ている。
2011年8月1日、当社はカプスゲル事業の売却を完了した。当該事業の経営成績については、2011年7月3日を以っ
て終了する6カ月間の要約損益計算書において「非継続事業利益-純額」として計上している(注記2B 「買収及び
事業売却:事業売却」を参照)。
キング・ファーマシューティカルズ・インク(キング社)の買収により、当社の国内及び海外の報告期間に基づき、
2011年7月3日を以って終了する6カ月間の要約連結財務諸表には、同社に係る約5カ月間の米国事業と、約4カ月間
の海外事業が反映されている(詳細は注記2A「買収及び事業売却:買収」を参照)。
収益、費用、資産及び負債は四半期毎に変動するものであり、当該要約連結財務諸表における結果及び傾向が、必ずし
も当事業年度の状況を示唆するものではない。
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半期報告書
当社は、当四半期報告書様式10-Qに含まれる非監査の財務諸表に対する責任を負っている。この財務諸表には、当社
の財政状態及び経営成績を適正に表示するために必要と判断される、通常継続的に行われるすべての調整が反映さ
れている。
当四半期報告書様式10-Qに含まれる情報は、当社の報告書様式10-Kに掲げられた2011年度の年次報告書に含まれる
連結財務諸表及びそれらに関連する注記とともに参照されるべきである。
B.新会計基準の適用
以下の新たな会計及び開示に係る基準の規定は、2012年1月1日より適用されている。
・ 財務諸表への包括利益の表示。この新たな基準の適用により、当社は要約連結包括利益計算書を開示している。
・ 米国会計基準と国際財務報告基準で整合している公正価値の測定と開示に係る指針の修正。この新たな基準の
適用による、当社の財務諸表への影響に重要性はない。
C.公正価値
当社の公正価値の評価技法は、以下のインプットの形態に基づいている。
・活発な市場における同一の資産または負債の公表価格(レベル1のインプット)
・活発な市場における類似の資産または負債の公表価格、活発でない市場や直接または間接的に観察可能な市場に
おける同一、または類似の資産または負債の公表価格(レベル2のインプット)
・見積もりや仮定を反映させた観察可不能なインプット(レベル3のインプット)
公正価値に関する単一の金額の見積もりは、将来事象に関する一連の複雑な判断、不確実性に基づくものであり、ま
た見積もりや仮定に大きく依存している。
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注記2 買収及び事業売却
A.買収
アラサー社
2012年2月26日、当社は、エマージェンCを製造、販売、流通させている非公開会社であるアラサー社を買収した。エ
マージェンCは、発泡性のビタミンサプリメント粉末飲料であり、ビタミン摂取用の製品として米国で最も売れてい
るブランドである。このコンシューマー・ヘルスケア事業に関連した買収により、当社は、主に将来にわたるエマー
ジェンCのブランド価値に対して識別可能無形資産を247百万ドル計上するとともに、94百万ドルを繰延税金負債-純
額に、151百万ドルをのれんとして計上した。なお、取得対価の配分は完了している。
フェロサン・ホールディング社
2011年12月1日、当社は、主に北欧地域、ロシア、中央ヨーロッパ及び東ヨーロッパの新興市場において、ダイエット用
のサプリメントや生活製品を含む、科学的なコンシューマー・ヘルスケア製品を扱うデンマークのフェロサン・
ホールディング社(以下、「フェロサン社」とする)のコンシューマー・ヘルスケア事業の買収を完了した。当社の
2011年度の連結財務諸表に含まれる米国以外の子会社の財務情報は、11月30日時点あるいは同日を以って終了する
期間のものであるため、この買収については、2012年度第1四半期の期首から当社の要約連結財務諸表に反映される
ことになる。当社は、フェロサン社のコンシューマー・ヘルスケア事業の買収により、新たなブランドや製品により
ダイエット用サプリメントにおける存在感を高めることができる。また、この買収により、ファイザー社のグローバ
ルな拠点を通じてフェロサン社のブランドを広めること、より大きな流通チャネルを使用できるようになること、及
びファイザー社のセントラムやカルトレートといった特定のブランドをフェロサム社の主要な市場で広めること等
が可能になるものと信じている。この買収によって、当社は、無期限あるいは期限のあるものを含め、ブランド価値か
ら構成される識別可能無形資産を483百万ドル計上するとともに、繰延税金負債-純額に124百万ドル、のれんに231百
万ドルを計上している。
キング・ファーマシューティカルズ社
2011年1月31日(取得日)に、当社は一株当たり14.25ドルでキング社の発行済普通株式の公開買付を完了し、発行済株
式総数の約92.5%を取得した。2011年2月28日には、当社は一株当たり14.25ドルでキング社の残り全ての株式を取得
した。その結果、キング社の譲渡対価の公正価値総額は、現金で約36億ドル(取得現金との純額で32億ドル)であっ
た。
キング社の主要事業は、一般的な誤用や乱用を防止するように処方設計された疼痛治療薬の新たな製剤を提供する
ことに焦点を当てた処方医薬品事業、エピペンを開発及び製造する緊急薬物送達のためのメリディアン自己注射器
事業、既存製品ポートフォリオ、並びに広範囲の生物種に与える様々な飼料添加物製品を提供するアニマル・ヘルス
事業で構成される。
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下表は、取得日における取得資産及び引受負債の暫定的な計上額である。
(単位:百万ドル)
運転資本(棚卸資産を除く)
棚卸資産
有形固定資産
識別可能無形資産(仕掛研究開発費を除く)
仕掛研究開発費
税金勘定(純額)
その他固定資産及び負債(純額)
識別可能純資産合計
のれん
取得日において認識され
た金額(暫定)
$ 155
340
412
1,806
303
(328)
102
2,790
765
取得純資産/支払対価合計額
$ 3,555
(a) 取得日において認識されたのれんの金額は、当社の3つのバイオ医薬品関連セグメントで720百万ドル、アニマル・ヘルス及びコンシューマー・ヘルス
ケア事業セグメントで45百万ドルである(キング社の買収以降、当社はセグメント分類を変更した。注記13A「セグメント別、地域別及びその他の売上情
報:セグメント情報」を参照)
取得日時点の売掛金の公正価値は帳簿価額と概ね等しい。契約上の債権価額の総額は200百万ドルであり、実質的に
全ての債権が回収可能であると見込まれている。
のれんは譲渡対価が認識された純資産を上回った額として算定され、当該金額は個別には特定できず、またその他識
別不能な取得資産から得られる将来の経済的価値を示している。具体的にはキング社の買収の一環で計上されたの
れんには、以下が含まれる:
・ キング社とファイザー社の事業を統合した結果得られると確信しているシナジー効果及びその他の経済的便
益。
・ 識別不能無形資産及び現時点では特定できない将来のプロジェクト及び製品。
・ キング社が現在行っている事業の継続価値(一体となった純資産群は、ファイザー社がこれら全てを分割して
調達した場合より収益率が高い)。
のれんは償却されず、税務上も損金算入できない。(注記9A「のれん及びその他の無形資産:のれん」を参照)。
取得日時点で不確実な事象から生じている偶発資産及び債務は、変更の可能性があるがファイザー社の要約連結財
務諸表にとって重要ではない。
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下表はファイザー社の要約連結損益計算書に含まれているキング社の実績の財務情報である。
(単位:百万ドル)
2011年度上半期のファイザー社の連結損益計算書
に含まれるキング社の経営成績
売上高(a)
ファイザー社普通株主に帰属する継続事業損失(a),(b)
$ 581
(74)
(a) 2011年1月31日(取得日)からファイザー社の国内及び海外における2011年度第2四半期の期末まで。
(b) 公正価値の調整に関連するパーチェス法による調整が含まれている。当該調整には、取得日において売却済と推定される棚卸資産(税引前119
百万ドル)、キング社から取得した識別可能無形資産の償却額(税引前71百万ドル)、再編及び統合費用(税引前159百万ドル)が含まれてい
る。
もし、キング社の買収が2011年1月1日に発生していた場合の、ファイザー社普通株主に帰属する継続事業売上高、利
益、及びファイザー社普通株主に帰属する希薄化後一株あたり利益に与える影響に重要性はない。
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B.事業売却
2012年4月23日に、当社はネスレ社に当社のニュートリション事業を118.5億ドルの現金で売却する契約に合意した
ことを公表した。当該取引は、要求される規制の認可の受領及びその他の要件を満たすことによって2013年上半期中
に終了する予定である。2012年第2四半期の期首より、当社は要約連結損益計算書上で表示されている全ての期間に
おいてニュートリション事業の経営成績を「非継続事業の利益―税引後」として開示した。当該取引には、現在ファ
イザー・コンシューマー・ヘルスケア事業セグメントに含まれている妊婦用の総合ビタミン剤の販売の一部も含ま
れている。この製品ラインの経営成績は全ての期間において「非継続事業の利益―税引後」に含まれている。加え
て、当該事業に関連する資産及び負債は、要約連結貸借対照表上「非継続事業資産及びその他の売却予定資産」及び
「非継続事業負債」に含まれている。
2011年8月1日に、約24億ドルの現金でカプスゲル事業を売却する取引を完了した。この事業の経営成績は2011年7
月3日の要約連結損益計算書上、「非継続事業の利益−税引後」に計上されている。
「非継続事業の利益―税引後」の内訳は以下のとおりである。
収益(a)
税引前非継続事業利益
法人税等(b) 非継続事業の利益―税引後(a)
(単位:百万ドル)
2012年7月1日を以って終2011年7月3日を以って終
了した6ヶ月間
了した6ヶ月間
$ 1,101
$ 1,369
$ 237
$
263
(92)
(68)
$ 145
$
195
(a) 両方の期間においてニュートリション事業を含み、2011年のみカプスゲル事業を含む。
(b) 2012年7月1日及び2011年7月3日に終了した6ヶ月間において法人税等調整額(費用)14百万ドル(継続的に保有しない事を決定したことによっ
て生じた一定の海外子会社に対する投資に係る繰延税金を含む)及び法人税等調整額(収益)7百万ドルを含む。
「非継続事業資産及びその他の売却予定資産」及び「非継続事業負債」の内訳は以下のとおりである。
2012年7月1日
売掛金(貸倒引当金控除後)
棚卸資産
前払金
流動繰延税金資産及びその他の流動資産
固定資産(減価償却累計額控除後)
のれん
認識可能無形固定資産(償却累計額控除後)
前渡金及びその他の資産
繰延費用
長期繰延税金資産及びその他の固定資産
非継続事業資産及びその他の売却予定資産
(単位:百万ドル)
2011年12月31日
$
559
366
40
44
1,138
495
2,620
32
21
46
$ 5,361
流動負債
その他の負債
$ 550
359
45
15
1,118
498
2,648
47
23
14
$ 5,317
$ 427
871
非継続事業負債
$ 1,298
$
$
385
839
1,224
表示された期間における非継続事業のネット・キャッシュ・フローは、営業・投資・財務のいずれのカテゴリーに
おいても重要な金額ではない。
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注記3 再編費用及び買収やコスト削減/生産性向上イニシアチブに関連するその他の費用
当社では、買収取引、取得した事業の統合・再編及び、全世界的なコスト削減/生産性向上イニシアチブに関連した重
要な費用が発生している。例示としては以下のとおり:
・ 2005年に重要な計画が始まった、コスト削減/生産性向上イニシアチブに関連して発生した費用は、主に施設の閉
鎖、その他施設の合理化、人員削減、及び全世界的なシステム開発を含んだシェアード・サービスの拡張に係る
ものである。
・ 買収活動について発生した費用は、主に取引を実行するための費用、取得した事業を統合する費用(コンサル
ティングやシステム統合に関する支出等)及び合併企業の再編(合併会社においては非継続予定の、従業員や
資産・活動に関連する再編費用を含む)に関するものである。
販売及びマーケティング、製造、研究開発並びに情報処理やシェアード・サービス、企業経営といった、当社の全ての
事業及び機能はこれらの取引により影響を受けたことが考えられる。
2009年1月26日に公表し2009年12月31日時点で完了していなかったコスト削減イニシアチブは、2009年10月15日の
ワイス社の買収後、費用削減及び統合上の相互作用を得るためのワイス社の経営を統合する包括的計画に統合した。
加えて、2011年2月1日、当社は最大の科学的及び商業的展望のある分野を最優先すること、リスク/リターンに関す
る適切な分析データを活用すること、並びに短期及び長期にわたる価値を提供できる可能性が最大限ある分野を重
視することによって、研究開発における革新及び生産性全体を向上させる当社の戦略を加速させる新規研究開発生
産性向上イニシアチブを発表した。
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買収及びコスト削減・生産性向上イニシアチブに関して発生した費用は以下のとおりである。
(単位:百万ドル)
取引費用(a)
統合費用(b)
再編費用(c):
従業員解雇手当
資産の減損
撤退費用
2012年7月1日を以って終2011年7月3日を以って終
了した6ヶ月間
了した6ヶ月間
$ 1
$ 23
208
378
再編費用及び買収関連費用
追加の償却費-要約連結損益計算書に計上されたアセッ
トリストラクチャリング(d)
売上原価
販売費、IT関連費及び一般関連費
研究開発費
追加の償却費-アセットリストラクチャリング計
要約連結損益計算書に計上された実施費用(e)
売上原価
販売・IT関連費及び一般関連費
研究開発費
実施費用計
買収及びコスト削減/生産性向上イニシアチブ関連費用
計
311
247
20
853
58
56
$ 787
$ 1,368
136
6
259
343
29
230
401
602
4
31
85
20
120
$ 1,308
20
$ 1,990
(a) 取引費用は企業結合に直接関連した外部費用を表しており、主に銀行取引費用、法務、会計に関連する費用やその他同様のサービスに係る費用が含ま
れている。
(b) 統合費用は買収に直接要した外部の追加的な費用を表しており、主にコンサルティングやシステム及びプロセス統合に関する支出が含まれている。
(c) 2005年のコスト削減及び変革イニシアチブの開始当初から2012年7月1日までの「従業員解雇手当」は、主に製造、販売及び研究部門における従業員
約60,000人の人員整理計画を反映したものである。これら従業員のうち約47,900人が2012年7月1日時点で、既に退職している。2012年7月1日に終
了した6ヶ月間における増加は、約2,600人の従業員に対する引当金の追加的引当によるものである。
これらの2012年度の再編費用の内訳は、以下のとおりである
・ 2012年7月1日を以って終了した6ヶ月間においては、プライマリー・ケア事業セグメント(32百万ドルの利益)、スペシャリティ・ケア及びオンコロ
ジー事業セグメント(19百万ドル)、エスタブリッシュ製品及びエマージング・マーケット事業セグメント(4百万ドル)、アニマル・ヘルス及びコン
シューマー・ヘルスケア事業セグメント(18百万ドル)、研究開発活動(25百万ドル)、生産活動(166百万ドル)、共通(378百万ドル)となっている
これらの2011年度の再編費用の内訳は、以下とおりである
・ 2011年7月3日を以って終了した6ヶ月間においては、プライマリー・ケア事業セグメント(133百万ドル)、スペシャリティ・ケア及びオンコロジー事
業セグメント(42百万ドル)、エスタブリッシュ製品及びエマージング・マーケット事業セグメント(15百万ドル)、アニマル・ヘルス及びコンシュー
マー・ヘルスケア事業セグメント(14百万ドル)、研究開発活動(473百万ドル)、生産活動(155百万ドル)、共通(135百万ドル)となっている。
(d) 「追加の償却費-アセットリストラクチャリング」は事業再編による資産の見積耐用年数の変更による影響を表している。
(e) 「実施費用」は買収に関連しないコスト削減/生産性向上イニシアチブの実施に直接関連した外部の追加的な費用を表している。
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再編費用の内訳及び引当残高の変動は、以下のとおりである。
(単位:百万ドル)
退職費用(a)
2011年12月31日における残高
$
2,425
引当額
利用及びその他(b)
2012年7月1日における残高(c)
減損損失
$
$
撤退費用
-
$ 92
311
247
20
(784)
(247)
(20)
1,952
$
-
$ 92
引当残高
$
2,517
578
(1,051)
$
2,044
(a) 2012年7月1日に終了した6ヶ月間において、「引当額」には約2,600人分の追加的引当額を含んでいる。
(b) 為替換算調整を含む。
(c) 「その他の流動負債」(12億ドル)及び「その他の固定負債」(853百万ドル)に含まれている。
2012年7月1日に終了した6ヶ月間に含まれている減損損失は主に売却目的長期性資産に対するものであり、見積
もられた公正価値が減損損失計上前の資産の簿価より低かったために計上された。
(単位:百万ドル)
公正価値(a)
売却目的長期性資産
$
金額
99
レベル1
$
-
レベル2
$
99
2012年7月1日
に終了した
6ヶ月間
レベル3
減損損失
$ $
227
(a) 公正価値は減損損失計上時のものであり、これらの資産は繰り返し公正価値で評価されるものではない。注記1C「開示方針及び重要な会計方針:公
正価値」を参照)。
(b) 2012年上半期において公正価値99百万ドルまで減損された(販売コストは2百万ドルであり、純額は97百万ドルとなる。)、固定資産及びその他の長期
性資産が含まれている。減損損失227百万ドルは「再編費用及び一部の買収関連費用」に含まれている。公正価値は直近の販売価格などの様々なデー
タを用いてマーケット・アプローチに基づき決定されている。
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注記4 その他の費用-純額
「その他の費用-純額」に計上されている金額の内訳は以下のとおりである。
受取利息(a)
支払利息(a)
2012年7月1日を以って
終了した6ヶ月間
$
(167)
769
支払(受取)利息-純額
ロイヤリティ関連収益
資産の処分益-純額
特定の法的事項-純額(b)
一部の資産に対する減損損失(c)
その他-純額
その他の費用-純額
(単位:百万ドル)
2011年7月3日を以って
終了した6ヶ月間
$
(222)
862
602
(221)
(24)
1,287
510
167
$
2,321
640
(311)
(26)
487
480
(15)
$
1,255
(a)受取利息の減少は、投資から得られる金利が前期より低水準であったことによる。支払利息の減少は、債務が前年同期比で減少していること及び固定
金利の債務の一部を変動金利の債務に転換したことによる。
(b)2012年度上半期における計上額は、主にホルモン補充療法についての訴訟に係るものである。2012年度上半期においては、450百万ドルのセレブレッ
クスに関連するブリグハム・ヤング大学の訴訟の和解金も含まれている。2011年は主にホルモン補充療法についての訴訟に係るものである(注記1
2「契約債務及び偶発事象」を参照)。
(c)2012年度上半期は、無形資産の減損損失449百万ドルが含まれている。その内訳は、(ⅰ)自己免疫及び炎症性疾患を目的とした合成物に関連する仕掛
研究開発無形資産に305百万ドル(以下「IPR&D」という。)(全額減損)、(ⅱ)当社のコンシューマー・ヘルスケア事業セグメントの耐用年数が
不確定なブランド「ロビツシン」に関連するもの45百万ドル、及び(ⅲ)3つの開発された技術権99百万ドルである。2012年の無形資産の減損損失は
特に最新の科学的研究成果、最新の事業予測及び特にロビツシンに対する高まる競争的な環境を反映している。2012年度上半期の減損損失は、ワール
ドワイド・リサーチ・アンド・ディベロップメント事業セグメント(297百万ドル)、コンシューマー・ヘルスケア事業セグメント(45百万ドル)、
エスタブリッシュ製品事業セグメント(45百万ドル)、プライマリー・ケア事業セグメント(43百万ドル)及びスペシャルティ・ケア事業セグメン
ト(19百万ドル)に関連するものである。加えて、2012年度上半期は約61百万ドルの一部の投資に係る減損損失も含まれている。これらの投資に対す
る減損損失は複雑な国際経済環境を反映させたものである。
2011年度上半期は、無形資産の減損損失約480百万ドルが含まれている。その内訳は、主に特定の自己免疫及び炎症性疾患を目的とした2種の合成物に
係るIPR&D資産360百万ドル及び開発された技術権120百万ドルである。2011年の無形固定資産の減損損失は、特に最新の科学的研究精査及び最新の事
業予測を反映させたものである。2011年度上半期の減損損失は、ワールドワイド・リサーチ・アンド・ディベロップメント事業セグメント(355百万
ドル)、スペシャルティ・ケア事業セグメント(116百万ドル)及びアニマル・ヘルス事業セグメント(9百万ドル)に関連するものである。
2012年度上半期の「その他の費用−純額」に含まれる減損損失は識別可能無形資産に係るものであり、見積もられ
た公正価値に基づいている。
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2012年に減損損失を計上した無形資産の追加的情報は以下のとおりである。
(単位:百万ドル)
公正価値(a)
無形資産−IPR&D(b)
無形資産−その他(b)
合計
金額
$ 52
551
$ 603
レベル1
$
$
-
レベル2
$
$
-
レベル3
$
52
551
$ 603
2012年7月1
日に終了し
た6ヶ月間
減損損失
$
305
144
$
449
(a) 公正価値は減損損失計上時のものであり、これらの資産は繰り返し公正価値で評価されるものではない(注記1C「開示方針及び重要な会計方針:公
正価値」を参照)。
(b) 2012年上半期に公正価値603百万ドルまで切り下げられた無形資産が反映されている。減損損失449百万ドルは「その他の費用−純額」に含まれてい
る。当社では、公正価値の算定にあたってのれん以外の無形資産についてはインカム・アプローチの一種であり、割引キャッシュ・フロー法として知ら
れる複数期間超過利益法を使用している。まず、資産に関連する全ての期待ネット・キャッシュ・フローの予測を行い(不定期間資産の最終的な価値
も考慮する)、それに対して資産固有の割引率を乗じることで現在価値を求めている。この方法特有の重要な見積り及び仮定としては、予想された
キャッシュ・フローの発生時期及び金額(競合他社、法律及び規制の予測への影響、IPR&D 資産に関連する技術リスクの影響、長期成長率の選択の影響
を含む)、予想されたキャッシュ・フローの特有の様々なリスクを考慮した割引率、予測されたキャッシュ・フローの地理的多様性を包含する税率が
挙げられる。
注記5 税金
A.継続企業の法人税等
当社の継続事業の実効税率は、2012年度第2四半期において28.8%、2011年度第2四半期において29.9%、2012年度
上半期が28.9%、2011年度上半期が29.5%であった。2012年度第2四半期及び上半期の実効税率の減少は、主に通常
の事業活動により生じた成果の変動が、管轄区域間の収益の組み合わせとして当社にとって良好な方向に変化した
影響によるものである(一部米国の研究開発費の税額控除の終了に伴う悪い影響に一部相殺された)。
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B.その他包括利益(損失)に対する税金
「その他包括利益(損失)」に対する税務上の便益の内訳は以下のとおりである。
(単位:百万ドル)
2012年7月1日に終了した2011年7月3日に終了した
6ヶ月間
6ヶ月間
その他包括利益(損失)に対する税金利益(費用)
為替換算調整額等 (a)
$ 37
$ (10)
デリバティブ金融資産の未実現保有利益(損失)
実現(利益)損失の組替調整
(57)
18
207
(281)
売却可能有価証券の未実現保有利益
実現(利益)損失の組替調整
(39)
13
5
(74)
1
18
(118)
85
39
17
1
50
61
(59)
23
8
(14)
(32)
(2)
52
(14)
(13)
(2)
(40)
(29)
$ (1)
$ (60)
年金制度:数理計算上の利益(損失)
償却による組替調整
縮小及び清算による組替調整(純額)
その他
年金制度:過去勤務(費用)/収益及びその他
償却による組替調整
縮小及び清算による組替調整(純額)
その他
その他包括利益/(損失)に係る税務上の便益
(a) 海外子会社に対する不変の投資に関係する為替換算調整額等については税金を計上していない。
C.税金に係る偶発事象
当社は多くの法域において法人税の課税対象となっており、法人税に関連する資産及び負債の計上にあたっては、一
定の見積りが必要となる。当社における全ての税務ポジションは、各法域の税務当局から調査を受けることを前提に
している。税務調査は複雑な事象や解釈、判断が絡むことがあり、特に交渉や訴訟による場合は解決に数年を要する
場合もある。当社の仮定は、経営陣が妥当であると考える見積りや仮定に基づいている。しかしながら、当社の未認識
の税務上の便益及び潜在的な税務上の便益に関する見積りが実際の結果を表さない可能性があり、そのような見積
りからの乖離は清算の行われた期又は法令の制限が終了した期の当社の財務諸表に大きな影響を及ぼす可能性もあ
る。
米国は当社の主要な税管轄地であり、当社は定期的に米国内国歳入庁(以下「IRS」という。)による税務調査を受
けている。
・ ファイザー・インク社においては、2006年から2010年の税制年度について現在税務調査を受けている。2011年か
ら2012年の税制年度は税務調査を受けていない。その他の税制年度は全て時効により終了している。
・ ワイス社においては、2006年の税制年度からワイスの買収日(2009年10月15日)までの期間について現在税務調
査を受けている。その他の税制年度は全て時効により終了している。
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・ キング社においては2008年の税制年度の税務調査は正式に終了し、キング社の子会社であるアルファーマ・イン
ク社については、2005年から2007年の税制年度について現在税務調査を受けている。キング社では、2009年の税
制年度から買収日(2011年1月31日)までの期間はまだ時効を迎えていないが、税務調査を受けていない。その
他の税制年度は全て時効による終了している。ファイザーにとってキング社及びその子会社の、時効を迎えてい
ない税制年度及びその税務調査は重要性があると考えられていない。
米国における現在時効を迎えていない税制年度に加え、カナダ(2001年度から2012年度)、日本(2007年度から2012年
度)、欧州(2002年度から2012年度、主にアイルランド、イギリス、フランス、イタリア、スペイン及びドイツ)、及びプエ
ルトリコ(2007年度から2012年度)等、当社の他の主要な税管轄地においても今後の調査の対象になりえる税制年度
が存在する。
注記6 その他の包括損失累計額(非支配持分を除く)
「その他の包括損失累計額」(税引後)の変動の内訳は以下のとおりである。
(単位:百万ドル)
未実現利益(損失)(純額)
年金制度
売却可能有
数理計算上
過去勤務
その他の包
価証券
の差異
(費用)収
括損失累計
益及びそ
額
為替換算調整 デリバティブ
金融資産
額等
の他
2011年12月31日現在の残高
$ 944
その他包括利益(損失)(a)
2012年7月1日現在の残高
(a)
$
(1,737)
$
(793)
(361)
$
(64)
$
(425)
46
$
107
$
153
(5,120)
$
(131)
$
(5,251)
362
$
(54)
$
308
(4,129)
(1,879)
$
(6,008)
非支配持分に帰属する為替換算調整額等(2012年度上半期:18百万ドルの損失)は含まれていない。
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注記7 金融商品
A. 主要な金融資産と金融負債
主要な金融資産と金融負債に関する追加的な情報は以下のとおりである。
(単位:百万ドル)
2012年7月1日
継続的に公正価値で評価された主要な金融資産 (a):
売買目的有価証券 (b)
売却可能負債証券 (c)
売却可能MMF(d)
MMFを除く売却可能持分証券 (c)
デリバティブ(債権ポジション) (e):
金利スワップ
先物為替予約
為替スワップ
2011年12月31日
$ 137
27,653
1,994
272
$ 154
29,179
1,727
317
1,147
406
69
1,033
349
17
31,678
32,776
1,587
1,072
2,659
1,587
1,020
2,607
主要な金融資産合計
$ 34,337
$ 35,383
継続的に公正価値で評価された金融負債 (a):
デリバティブ(負債ポジション) (h):
為替スワップ
先物為替予約
金利スワップ
$ 1,743
285
20
$ 1,396
355
14
2,048
1,765
7,703
30,868
4,016
34,926
38,571
38,942
$ 40,619
$ 40,707
その他の主要な金融資産 (f):
満期保有目的負債証券(償却原価) (c)
市場性のない持分証券(原価、持分法)(g)
その他の金融負債(i):
短期借入債務(発生時の入金額で評価、調整後) (f)
長期債務(発生時の入金額で評価、調整後) (j),(k)
主要な金融負債合計
(a) 当社は継続的に金融商品の評価はマーケット・アプローチを採用している(注記1C「開示方針及び重要な会計方針:公正価値」を参照)。公正価値
により継続的に評価された全ての金融資産と金融負債は、全体の1%以下のレベル1及び3を使用しているものを除き、ほぼ全ての公正価値の測定に
レベル2のインプットを使用している。
(b) 売買目的有価証券は過去の事業買収に係る退職給付信託により保有されているものである。
(c) 未実現総利益及び未実現総損失に重要性はない。
(d) 2012年7月1日及び2011年12月31日の残高には、2012年度第2四半期に制限の対象外となり「短期投資」の一部となった約625百万ドルのMMFが含まれ
ている。これらのMMFは、ワイス社が過去に販売した減量薬であるレドックス及びボンデミンに関連して、1999年に米国集団訴訟において和解合意した
ワイス社が負担する支払いの一部を補償するために第三者に預託されているものである。また、100%子会社であるクイグリー・カンパニー社のアス
ベスト訴訟のためのMMFが2012年1月1日において384百万ドル及び2011年12月31日において357百万ドル含まれている、
(e) 損益を相殺する目的の特定の外貨契約を除き、ヘッジ手段としている。すなわち、2012年7月1日時点で保有していた公正価値で290百万ドルの先物為
替契約、また、2011年12月31日時点で保有していた公正価値169百万ドルの先物為替契約、公正価値で8百万ドルの金利スワップをヘッジ手段としてい
た。
(f) 継続的に公正価値により評価していない金融資産と金融負債について、2012年7月1日時点及び2011年12月31日時点の見積もり公正価値と帳簿価額
の間に重要な差異は生じていない。満期保有目的債権及び短期・長期債務の公正価値はマーケット・アプローチのレベル2の評価方法を使用してい
る。市場性のない持分証券はマーケット・アプローチのレベル3の評価方法を使用している。
(g) 当社の保有する未公開株式は、ライフサイエンス分野に対する投資である。
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(h) 特定の外貨契約を除き、損益を相殺するためのヘッジ手段としている。2012年7月1日時点において公正価値で200百万ドルの為替スワップ及び163百
万ドルの先物為替予約があり、2011年12月31日時点において、141百万ドルの先物為替予約及び123百万ドルの為替スワップがある。
(i) 帳簿価格には、ディスカウントやプレミアムの償却、及びヘッジ手段とした金利スワップの影響による調整額が含まれている場合がある。
(j) ヘッジ手段として利用している外貨建負債を公正価値で2012年7月1日時点において885百万ドル及び2011年12月31日現在において919百万ドル含ん
でいる。
(h) 長期借入金の公正価値は、2012年7月1日時点で355億ドル、2011年12月31日時点で401億ドルであった。
これらの主要な金融資産・金融負債は、要約連結貸借対照表上、以下の科目で表示されている。
(単位:百万ドル)
2012年7月1日
資産
現金及び現金同等物
短期投資
長期投資
税金及びその他の流動資産 (a)
税金及びその他の固定資産 (b)
主要な金融資産合計
負債
短期借入債務(1年以内返済予定の
長期債務を含む)
その他の流動負債 (c)
長期債務
その他の固定負債 (d)
主要な金融負債合計
2011年12月31日
$ 892
21,275
10,548
472
1,150
$ 34,337
$ 900
23,270
9,814
357
1,042
$ 35,383
$
$
7,703
545
30,868
1,503
$ 40,619
4,016
459
34,926
1,306
$ 40,707
(a) 2012年7月1日時点の公正価値で評価されたデリバティブには、先物為替予約406百万ドル、金利スワップ36百万ドル及び為替スワップ30百万ド
ルが含まれている。2011年12月31日時点の公正価値で評価されたデリバティブには、先物為替予約349百万ドル及び金利スワップ8百万ドルが含
まれている。
(b) 2012年7月1日時点の公正価値で評価されたデリバティブには、金利スワップ11億ドル、為替スワップ39百万ドルが含まれている。2011年12月31
日時点の公正価値で評価されたデリバティブには、金利スワップ10億ドル及び為替スワップ17百万ドルが含まれている。
(c) 2012年7月1日時点の公正価値で評価したデリバティブには、為替スワップ260百万ドル及び先物為替予約285百万ドルが含まれている。2011年
12月31日時点の公正価値で評価されたデリバティブには、先物為替予約355百万ドル及び為替スワップ104百万ドルが含まれている。
(d) 2012年7月1日時点の公正価値で評価されたデリバティブには、為替スワップ15億ドル及び金利スワップ20百万ドルが含まれている。2011年12
月31日時点の公正価値で評価されたデリバティブには、為替スワップ13億ドルの及び金利スワップ14百万ドルが含まれている。
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B.負債証券に対する投資
下表は、売却可能負債証券及び満期保有目的負債証券の満期を示している。
(単位:百万ドル)
償却期間(年)
1年以内
売却可能負債証券:
西ヨーロッパ、アジア及びその他の外国国債(a)
社債(b)
米国国債
売り現先取引契約(c)
連邦住宅金融抵当金庫及び連邦住宅抵当公庫の資
産担保証券
西ヨーロッパ及びその他の外国政府機関債(a)
国際機関債(a)
満期保有目的負債証券:
譲渡性預金及びその他
負債証券合計
時点の合計
$ 8,828
1,510
4,159
2,470
$ 1,973
2,415
-
$ 5
788
258
-
-
2,370
-
2,370
1,911
130
391
445
-
2,302
575
1,288
$
2012年7月1日
1年超5年以 5年超10年以
内
内
20,296
291
$
7,885
$
8
$
1,059
10,806
4,713
4,417
2,470
1,587
$
29,240
(a) 一部の重要性のないものを除き、全て投資適格に該当する政府、政府機関又は国際機関である。
(b) ほぼ全てが投資適格に該当する機関の財務サービス・セクターにより発行されたものである。
(c) 米国及びドイツ政府債に関連するものである。
C.短期借入債務
短期借入債務には、2012年7月1日時点及び2011年12月31日時点共に27億ドルのコマーシャル・ペーパーが含まれ
ている。
D.金融派生商品及びヘッジ活動
為替リスク −2012年7月1日時点において、為替変動リスクをヘッジまたは相殺する目的で保有する外貨建てデリ
バティブの名目元本合計額は425億ドルである。これらのデリバティブは、主としてユーロ、円及び英国ポンドの為替
エクスポージャーをヘッジまたは相殺している。為替キャッシュ・フローを将来に向けてヘッジするにあたって最
長の契約期間は英国ポンド建て債務24億ドルであり、2038年に満期を迎える。
金利リスク −2012年7月1日時点において、金利スワップの名目元本合計額は128億ドルである。デリバティブは、
主に米ドル建て固定金利負債及びユーロ建て固定金利負債の固定金利をヘッジする。
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業務上の為替リスクや金利リスクをヘッジまたは相殺する為に生じた損益に係る情報は以下のとおりである。
(単位:百万ドル)
OIDとして認識された利
得(損失)の金額(a) (b)
(C)
OCIとして認識された利得
(損失)の金額 (有効とされ
る部分)(a) (d)
OCIからOIDに振替られ
た利得(損失)の金額(有
効とされる部分)(a)
(d)
2012年7月1 2011年7月3
日を以って 日を以って
終了した6ヶ 終了した6ヶ
月間
月間
2011年7月3
2012年7月1日を
日を以って
以って終了した
終了した6ヶ
6ヶ月間
月間
2012年7月1 2011年7月3
日を以って 日を以って
終了した6ヶ 終了した
月間
6ヶ月間
キャッシュ・フロー・ヘッジに関
連するデリバティブ
為替スワップ
純投資ヘッジに関連するデリバ
ティブ
為替スワップ
ヘッジとして指定されないデリバ
ティブ
先物為替予約
為替スワップ
純投資ヘッジに関連する非デリバ
ティブ商品
外貨建短期借入
外貨建長期借入
その他全て(純額)
合計
$
-
$
-
(3)
64
(17)
1
$
45
$
(218)
15
73
(317)
43
-
-
23
5
$ (259)
$ (117)
$
531
(958)
$
(132)
$ 730
-
-
-
-
-
940
(6)
3
5
-
$ 510
(127)
4
$
734
(a) OID=「その他の(収益)/費用-純額」-要約連結損益計算書上「その他の費用-純額」に含まれている。OCI=「その他の包括利益/(損失)」-要約連結包
括利益計算書上「その他の包括損失」に含まれている。
(b) 公正価値ヘッジに関連するヘッジされたリスクから生じた損益も含んでいる。
(c)上記記載期間において、重要な有効でないヘッジは無かった。
(d) 記載している金額は、利益または損失のうち有効とされる部分を示している。キャッシュ・フロー・ヘッジに関連するデリバティブのうち、有効とさ
れた部分については「その他の包括利益/(損失)−デリバティブから生じた未実現利益/(損失)」に含まれている。純投資ヘッジに関連するデリバ
ティブ、及びヘッジ手段として認識された外貨建負債のうち、有効とされる部分については「その他の包括利益/(損失)−為替換算調整額等」に含ま
れている。
デリバティブの公正価値及び連結財務諸表への影響額については、注記7A「金融商品:主要な金融資産と金融負
債」を参照。当社が保有するデリバティブの一部は、当社が取引先に対して債務を返済できない取引先のリスクを軽
減するために設けられた信用リスクに関する条件を有する信用サポート契約によって保証されている。2012年7月
1日現在、これらのデリバティブのうち負債にあたる部分の公正価値は520百万ドルであり、通例に従いこの部分に
対して479百万ドルの担保を差し入れている。この担保には債券格付機関が格付を下げた場合、追加担保を差し入れ
る要件が含まれており、2012年7月1日現在、S&P社による格付がAを下回った場合またはムーディーズ社による格付
がこれと同程度の評価を下回った場合、取引先に50百万ドルを担保として追加で差し入れる必要がある。提供した担
保は「現金及び現金同等物」に計上されている。
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E.信用リスク
当社は、定期的に外国為替及び金利契約の取引先の信用力を調査しており、取引先の契約不履行による重要な損失の
発生は現在見込まれていない。金融商品に係る信用リスクは、特定の取引先に集中していない。2012年7月1日現在、
当社は世界中の多岐にわたる高格付け(主として、S&P社によるA+以上の格付けを有する)の取引先銀行に対し、26
億ドルの債権を有している。当社の投資の詳細については、注記7B「金融商品:負債証券に対する投資」を参照。
一般的に、当社が顧客からの担保を要求することはない。しかしながら、デリバティブ商品は、金融機関とのマスター
ネッティング契約に基づいて実行される。これらの契約には、エクスポージャーのレベルや当社及び相手先の信用格
付に基づく担保返済能力を備えることを規定した条項が含まれている。2012年7月1日現在、当社は、様々な相手先
から365百万ドルの現金担保を受け入れている。当該担保は主に当社のデリバティブ契約の概算公正価値の裏付けと
なっている。受領した担保は「短期借入債務(1年内返済予定の長期債務を含む)」に計上されている。
注記8 棚卸資産
棚卸資産の内訳は、以下のとおりである。
(単位:百万ドル)
2011年12月31日
2012年7月1日
製品
$
仕掛品
材料及び貯蔵品
棚卸資産合計
上記に含まれていない固定部分(a)
2,507
3,721
773
$
7,001
$ 755
$
2,311
3,514
785
$
6,610
$ 800
(a) 「税金及びその他の資産」に含まれている。これらの棚卸資産の回収可能性に関して問題はない。
注記9 のれん及びその他の無形資産
A. のれん
下表は、のれんの帳簿価額の内訳と変動額を示している。
プライマリー
・ケア事業セ
グメント
2011年12月31日現在残高
取得(a)
その他(b)
2012年7月1日現在残高
$
スペシャリティー
・ケア及びオンコ
ロジー事業セグメ
ント
(単位:百万ドル)
エスタブリッ
アニマル・ヘルス及
シュド・製品及
びコンシューマー・
びイマージング
ヘルスケア事業セグ
・マーケット事
メント
業セグメント
合計
$ 6,229
(59)
$
17,097 $
(161)
18,746
(178)
$
2,497
382
15
$
44,569
382
(383)
6,170
$
16,936 $
18,568
$
2,894
$
44,568
(a)アラサー社及びフェロサン社の買収に関連するものである(注記2A「買収及び事業売却:買収」を参照)。
(b) 主に為替換算の影響を反映している。
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B. その他の無形資産
貸借対照表情報
下表は、識別可能無形資産の内訳を示している。
(単位:百万ドル)
2012年7月1日
償却
累計額
帳簿価額
耐用年数が有限の無形資産:
開発された技術権
ブランド
ライセンス契約
その他
耐用年数が不確定な無形資産:
ブランド
仕掛研究開発費
商標権
識別可能無
形資産(償
却累計額控
除後)
帳簿価額
$ 71,902
1,912
477
647
$(34,091)
(734)
(308)
(432)
$ 37,811
1,178
169
215
$ 72,678
1,678
425
623
74,938
(35,565)
39,373
75,404
8,073
880
73
7,694
1,200
72
8,073
880
73
-
9,026
識別可能無形資産合計(a)
2011年12月31日
$ 83,964
$(35,565)
9,026
8,966
$48,399
$ 84,370
識別可能無
形資産(償
却累計額控
除後)
償却
累計額
$(31,922) $ 40,756
(687)
991
(215)
210
(362)
261
(33,186)
42,218
-
7,694
1,200
72
-
8,966
$(33,186) $ 51,184
(a) 減少は主に無形資産の償却費及び減損損失(注記4「その他の費用-純額」を参照)による減少が、一部フェロサン社及びアラサ−社の買収による取
得した資産に相殺されたこと(注記2A「買収及び事業売却:買収」を参照)によるものである。
2012年7月1日時点での当社の識別可能無形資産は、下記の識別可能無形資産(償却累計額控除後)の割合で各事
業セグメントに関連する。
・ 開発された技術権:スペシャリティ・ケア事業セグメント(65%)、エスタブリッシュ製品事業セグメント
(18%)、プライマリー・ケア事業セグメント(14%)、アニマル・ヘルス事業セグメント(2%)、オンコロ
ジー事業セグメント(1%)
・ 耐用年数が有限のブランド:コンシューマー・ヘルスケア事業セグメント(66%)、エスタブリッシュ製品事業
セグメント(23%)、アニマル・ヘルス事業セグメント(11%)
・ 耐用年数が不確定のブランド:コンシューマー・ヘルスケア事業セグメント(67%)、エスタブリッシュ製品事
業セグメント(33%)
・ 仕掛研究開発費:ワールドワイド・リサーチ・アンド・ディベロップメント事業セグメント(43%)、スペシャ
リティ・ケア事業セグメント(19%)、プライマリー・ケア事業セグメント(19%)、エスタブリッシュ製品事
業セグメント(10%)、オンコロジー事業セグメント(7%)、アニマル・ヘルス事業セグメント(2%)
エマージング・マーケット事業部門は製品に基づくセグメントではなく地域に基づくセグメントであるため、当該
事業部門に対する割合は存在しない。エマージング・マーケット事業部門に関連する資産の帳簿価格は、他の4つの
バイオ医薬品部門に関連する資産に含められている。
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償却費
取得した無形固定資産のうち、製品の販売、製造、研究、市場調査、流通に貢献するもの、複合的な資産及び知的財産権
に係る償却費は、複数の事業機能に便益をもたらすため、「無形資産償却費」に含めている。単一の事業機能に関連
する取得無形資産関連の償却費については「売上原価」、「販売費、IT関連費及び一般管理費」及び「研究開発費」
のうち各々適切な科目に含めている。「耐用年数が有限の無形資産」の償却費合計額は、2012年度上半期及び2011年
度上半期において、それぞれ28億ドル及び29億ドルである。
減損損失
無形資産の減損については、注記4「その他の費用-純額」を参照。
仕掛研究開発に関しては、失敗するリスクも高く、これらの仕掛研究開発費が最終的に成果を生み出すか不確実であ
る。バイオ医薬品部門のビジネスはハイリスクであるため、仕掛研究開発費の多くは、将来的には、減損や廃棄となる
ことが予想される。
注記10 年金及び退職後給付制度
2012年5月8日に、当社は従業員に対して2018年1月1日にその米国及びプエルトリコの従業員を当社の確定給付
制度から確定拠出年金の貯蓄奨励制度に移行することを公表した。この米国の確定給付制度を凍結する決定の結果、
縮小が始まり、2012年度第2四半期において当社は年金債務及び制度資産の再計算を行った。その制度の資金供給状
況への影響は軽微なものであった。2012年7月1日に終了した6ヶ月間において、要約連結損益計算書上縮小による
利益として約59百万ドル計上されている。
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純期間給付費用の内訳は以下のとおりである。
年金制度
米国補足的(非適格)
米国(適格)(a)
(b)
2012年7 2011年7 2012年7 2011年7
月1日を 月3日を 月1日を 月3日を
以って終 以って終 以って終 以って終
了 し た 了 し た 了 し た 了 し た
6ヶ月間
6ヶ月間
6ヶ月間
6ヶ月間
純期間給付費用:
勤務費用
利息費用
期待運用収益
償却費:
数理計算上の損失
過去勤務収益
縮小及び清算(純額)
特別退職給付
$
186
358
(491)
$
179
369
(441)
157
(6)
26
7
$
237
$
19
32
-
70
(4)
51
10
$
234
$
21
(1)
10
15
$
96
19
37
-
(単位:百万ドル)
2012年7
月1日を
以って終
了 し た
6ヶ月間
$
18
(1)
18
13
$
104
退職後給付制度
海外(c)
104
203
(213)
2011年7
月3日を
以って終
了 し た
6ヶ月間
$
35
(3)
(7)
3
$
122
124
220
(215)
2012年7
月1日を
以って終
了 し た
6ヶ月間
$
43
(2)
4
3
$
177
35
91
(23)
2011年7
月3日を
以って終
了 し た
6ヶ月間
$
35
97
(17)
17
(24)
(23)
4
$
77
8
(27)
(26)
1
$
71
(a)米国適格年金制度における、2012年度上半期と2011年度上半期を比較した場合の純期間給付費用は大きく変動していない。これは、割引率の減少、2011
年の実際運用収益が予測より低かったことによる数理計算上の差異(損失)の償却額の増加及び、事業再編イニシアチブに関連する清算コストの増
加による影響が一部、米国及びプエルトリコの確定給付制度を凍結することを決定したことによる縮小による利益及び2011年に行われた制度への出
資による影響が相殺したことによるものである。
(b) 米国補足的(非適格)年金制度における、2012年度上半期と2011年度上半期を比較した場合の純期間給付費用の減少は、米国及びプエルトリコの確定
給付制度を凍結することを決定したことによる縮小により利益が出たことによる影響である。
(c) 海外年金制度における、2011年度上半期と2010年度上半期を比較した場合の純期間年金費用の増加は、主に2011年の英国における制度の仮定の変更及
び事業再編イニシアチブによる縮小により利益が出たことによるものである。
2012年度上半期では、当社資産から各年金制度への拠出額は、米国適格年金制度においては20百万ドル、米国補足的
(非適格)年金制度においては115百万ドル、海外年金制度においては188百万ドル、退職後給付制度においては229
百万ドルであった。
2012年度中の当社資産から各年金制度への拠出額は、合計で、米国適格年金制度において20百万ドル、米国補足的
(非適格)年金制度において184百万ドル、海外年金制度において435百万ドル、退職後給付制度において359百万ド
ルと予想している。2012年度中の拠出予想額は、2012年度上半期に拠出された金額を含んでいる。当社資産からの海
外年金制度、退職後給付制度、米国補足的(非適格)年金制度への拠出額は、従業員への直接的な支払額を含んでい
る。
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注記11 普通株主に帰属する一株当たり利益
一株当たり利益は、以下の数値を用いて計算している。
(単位:百万ドルまたは百万株)
2012年7月1
日を以って
終了した6ヶ
月間
2011年7月3
日を以って
終了した6ヶ
月間
一株当たり利益計算の分子−基本的:
継続事業利益
減額:非支配持分に帰属する当期純利益
ファイザー社に帰属する継続事業利益
減額:優先株式に係る配当-税引後
ファイザー社普通株主に帰属する継続事業利益
非継続事業-税引後
$ 4,918
16
4,902
1
4,901
145
$ 4,657
20
4,637
1
$ 4,636
195
ファイザー社普通株主に帰属する当期純利益
$ 5,046
$ 4,831
一株当たり利益計算の分子−希薄化後:
ファイザー社普通株主及び転換後普通株主に帰属する継続事業利益
非継続事業利益-税引後
$ 4,902
145
$ 4,637
195
ファイザー社普通株主及び潜在的普通株主に帰属する当期純利益
$ 5,047
$ 4,832
7,506
7,929
64
51
7,570
7,980
216
281
一株当たり利益計算の分母:
加重平均発行済普通株式数-基本的
潜在普通株式−ストック・オプション、従業員報酬制度及び転換権付
優先株式により発行され得る株式
加重平均発行済普通株式数−希薄化後
従業員報酬制度により発行され得る当社普通株式の市場平均価格を上回る行使価格を
有するストック・オプション(a)
(a) この潜在普通株式は2012年7月1日および2011年7月3日に終了する6ヶ月間において存在しているが、希薄化効果がないため、各期間ともに希薄化
後一株当たり利益の算定には含めていない。
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注記12. 契約債務及び偶発事象
当社及び当社の一部子会社は、通常の業務過程において生じる多数の偶発事象の影響を受けている。当社の税金に係る偶発事
象については、要約連結財務書類の注記5C「税務事項:税金に係る偶発事象」を参照のこと。
当社の税金以外に係る偶発事象には、とりわけ以下が含まれる。
・
様々な製品または製法に関する当社の特許の保護範囲及び/または有効性に対する申立てに関わる特許
訴訟。当社は、これらほとんどの訴訟において原告となっている。当社が原告である訴訟における不利な結
果は、訴訟の対象となっている薬剤に対する特許保護を喪失させ、当該薬剤からの収益が大幅に減少し、関
連資産の減損を招くおそれがある。
・
人身傷害、消費者、FDA認可外の販売促進、証券法、独占禁止法及び契約違反を含む、製造物責任及びその他
の製品関連訴訟は、医学的因果関係、ラベル警告及びそれらの警告への依存、科学的証拠及び発見、実際に
立証可能な被害、並びにその他の事項に関連する極めて複雑な問題を伴う場合が多い。
・
合併関連及び製品価格設定に関する申立て、並びに環境に関する申立て及び法的手続きを含む、商事及び
その他の訴訟は、案件によって異なる複雑性を伴う可能性がある。
・
米国及びその他の国々の国、州及び地方の政府機関による医薬品会社への広範囲にわたる規制に関連した
政府の調査。
これらの偶発事象の一部により、損害賠償、罰金及び/もしくは民事罰、並びに/または刑事責任を含む、多大な損失が生じる
可能性がある。
当社は、これらの問題における当社の主張及び防御は十分であると考えているが、訴訟は本質的に予測不可能であり、厳しい
判決が下される。当社は、その諸問題のいずれによっても、その財政状態に著しく不利な影響が及ぶとは考えていない。しかしな
がら、当社は、判決を受け、和解に合意し、または一部の問題の判決に対する当社の予想を修正する可能性があり、その進展が、支
払いを行った及び/または未払計上を行った期間の経営成績またはキャッシュ・フローに重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
当社は、発生が想定されかつ関連する党利的に見積もり可能な損失について、未払費用として計上している。これらの偶発事
象の実質上全てが、重要な不確実性にさらされるため、損失の可能性及び/または損失の測定の判断は複雑となる。したがって、
未払計上額を超える潜在的損失の範囲を見積もることは不可能である。当社による評価は、経営陣が合理的とみなした見積もり
及び仮定に基づいているが、評価過程は、不完全または不正確と判明する可能性のある見積もり及び仮定に大きく依存している。
また、予想外の事象及び状況が生じ、当社は、それらの見積もり及び仮定を変更せざるを得ない可能性がある。
法律及び環境に関する偶発事象に対して計上した金額は、将来の事象及び不確実性に関する一連の複雑な判断によるもので
あり、見積もり及び仮定に大きく依存している。
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当社が当事者となっている係属中の重要な案件は、下記のとおりである。係属中の案件が重要な案件か否かを判断するにあた
り、当社は、特に損害賠償及びその他の救済措置が特定された場合、法的手続きにおいて求められる損害賠償金額及びその他の救
済措置の性質、申立ての実体上の争点及び当社の抗弁力に対する見解、訴訟が株主代表訴訟を意図するか否か及び裁判所がクラ
スを認証する見込みについての当社の見解、法的手続きが係属中である法域、当社、または当社の知る限りにおける他社が行って
いる類似する法的手続きの有無、当社の財務諸表の読者が入手可能な当社に関する情報を全て考慮した上で、訴訟の開示が当社
の財務諸表に対する読者の判断を変えるか否かを含め、訴訟の開示が当社の財務諸表の読者にとって重要であるか、当社の評判
に対する法的手続きの潜在的影響、並びに案件に対する一般の関心の程度といった、重要性評価のための定量的及び定性的要因
の両方を考慮する。さらに、当社は、特許案件について、特に特許保護されている製品の財務的重要性を考慮する。重要な案件を判
断するにあたり定性的要因を考慮した結果、下記の案件があるが、経営陣は未払計上額を超える潜在的損失の可能性がほとんど
ないと考えている。
A. 特許訴訟
当社は、他の医薬品メーカーと同様に、下記等の特許に関する多数の訴訟に関与している。その大部分は、当社の製品、製法ま
たは用法を対象とする特許が無効及び/またはジェネリック医薬品メーカーの製品を対象としていないという、ジェネリック医
薬品メーカーによる申立てに関する訴訟である。また様々な個々の訴訟に加え反訴についても、一部の製品に関する当社特許権
の請求事項またはそれを行使しようとする試みが不正競争及び/または独占禁止法に違反しているとして、提起されている。下
記の多数の当社製品について、米国における特許に対する訴訟だけでなく、その他諸国においても、当社の一部製品に対する特許
権について訴訟が提起されている。
当社が原告である訴訟及び一部の関連訴訟
リピトール(アトルバスタチン)
英国においては、2011年11月にリピトールの基本特許が失効したが、独占権有効期間は、特許追加保護証明書及び小児科用独
占権有効期間の延長に基づき、6ヵ月延長され2012年5月6日までとなった。2011年9月、ドクター・レディ・ラボラトリーズ(U.K.)
・リミテッドは、民事第一審裁判所に訴訟を提起し、6ヵ月間の小児科用独占権有効期間の延長の取消し、並びに英国及び一部の
EU市場における小児科用独占権延長期間中、ジェネリック版リピトールの発売が禁止されていることから生じた損害賠償を求め
ている。当社は、欧州連合小児科用医薬品規制の解釈に基づき、当該訴訟の防御を行っている。
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バイアグラ(シルデナフィル)
2010年3月、当社は、バイアグラのジェネリック版の販売認可を求めてFDAに新薬簡略承認申請を提出した、テバ・ファーマ
シューティカルズ・USA・インク(以下「テバUSA」という。)及びテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ・リミ
テッド(以下「テバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ」という。)に対し、バージニア州東部地区連邦地方裁判所
に特許侵害訴訟を提起した。テバUSA及びテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズは、2020年に失効するバイアグラの
用途特許(肺動脈高血圧症の小児患者の治療において、バイアグラと同様の活性成分シルデナフィルを含有するレバチオを評価
するための臨床研究の実施による6ヵ月の小児科用独占有効期間を含む。)の無効及び非侵害を主張しているが、2012年9月に失
効する基本特許(6ヵ月の小児科用独占有効期間を含む。)については申立てはなされていない。2011年8月、裁判所は、当社が所
有するバイアグラの用途特許は有効であり侵害されているとの判決を下し、よって、テバUSA及びテバ・ファーマシューティカル
・インダストリーズに対し、ジェネリック版バイアグラのFDAからの承認取得及び2020年までの米国におけるジェネリック製品
の販売を禁止した。テバUSA及びテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズは、当該判決を不服として、米国巡回控訴裁
判所に控訴した。
2010年10月、当社は、アポテックス・インク及びアポテックス・コーポレーション、マイラン・ファーマシューティカルズ・
インク及びマイラン・インク、アクタビス・インク、並びにアムネアル・ファーマシューティカルズ・LLCに対し、ニューヨーク
州南部地区連邦地方裁判所にバイアグラに関する特許侵害訴訟を提起した。これらのジェネリック医薬品メーカーは、ジェネ
リック版バイアグラの販売認可を求めて、FDAに新薬簡略承認申請を提出している。各社は、バイアグラに使用される特許の無効
及び非侵害を主張しているが、基本特許については申立てを行っていない。
2011年5月及び6月、ワトソン・ラボラトリーズ・インク(以下「ワトソン社」という。)及びヘテロ・ラボ・リミテッド(以
下「ヘテロ社」という。)はそれぞれ、ジェネリック版バイアグラの販売認可を求めて、FDAに新薬簡略承認申請を提出したこと
を当社に通知した。各社は、バイアグラに使用される特許の無効及び非侵害を主張している。ワトソン社もヘテロ社も、基本特許
については申立てを行っていない。2011年6月及び7月、当社は、ワトソン社及びヘテロ社それぞれに対し、当該使用される特許の
有効性及び侵害を主張して、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に訴訟を提起した。
スーテント(スニチニブリンゴ酸塩)
2010年5月、マイラン・ファーマシューティカルズ・インクは、スーテントのジェネリック版の販売認可を求め、また2021年に
失効するスーテントの基本特許並びに2020年及び2021年に失効するその他2件の特許について、様々な根拠に基づき申立てを行
うため、FDAに新薬簡略承認申請を提出したことを当社に通知した。2010年6月、当社は、マイラン・ファーマシューティカルズ・
インクに対し、それら3件の特許の侵害を主張して、デラウェア州連邦地方裁判所に訴訟を提起した。
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デトロール及びデトロールLA(トルテロジン)
2008年1月、インパックス・ラボラトリーズ・インク(以下「インパックス社」という。)は、デトロールLAのジェネリック版
の販売認可を求めて、FDAに新薬簡略承認申請を提出したことを当社に通知した。インパックス社は、2012年9月に失効する基本特
許(6ヵ月の小児科用独占権有効期間を含む。)及び2020年に失効する3件の製剤特許(6ヵ月の小児科用独占権有効期間を含
む。)について、様々な根拠に基づいて申立てを行っている。当社は、インパックス社に対し、当該基本特許及び2件の製剤特許の
侵害を主張して、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に訴訟を提起した。その後この訴訟は、ニュージャージー州連邦地方裁
判所に移送された。
2010年5月、マイラン・ファーマシューティカルズ・インクは、デトロールLAのジェネリック版の販売認可を求めて、FDAに新
薬簡略承認申請を提出したことを当社に通知した。マイラン・ファーマシューティカルズ・インクは、デトロールLAに関する3件
の製剤特許の無効及び/または非侵害を主張している。2010年6月、当社は、マイラン・ファーマシューティカルズ・インクに対
し、製剤特許の2件の侵害を主張して、ニュージャージー州連邦地方裁判所に訴訟を提起した。
2011年4月、インパックス社は、ジェネリック版デトロールの販売認可を求めて、FDAに新薬簡略承認申請を提出したことを当
社に通知した。インパックス社は、2012年に失効する(6ヵ月の小児科用独占権有効期間を含む。)基本特許の非侵害を主張して
いる。2011年6月、当社は、インパックス社に対し、基本特許の侵害を主張して、ニュージャージー州連邦地方裁判所に訴訟を提起
した。
リリカ(プレガバリン)
2009年3月より、ジェネリック医薬品メーカー数社が、リリカ・カプセル剤のジェネリック版及びジェネリック医薬品メー
カー1社についてはリリカの経口液剤の販売認可を求めて、FDAに新薬簡略承認申請を提出したことを通知した。当該ジェネリッ
ク医薬品メーカーの各社は、リリカに関する3件の特許のうち1以上について異議申立てを行っている。そのうちの1件は2018年に
失効する基本特許であり、その他2件の特許は2013年及び2018年に失効する。ジェネリック医薬品メーカーの各社は、異議申立て
の対象となる特許の無効及び/又は非侵害を主張している。2009年4月より、当社は、これらのジェネリック医薬品メーカーに対
し、リリカに関する当社特許の侵害及び有効性を主張して、デラウェア州連邦地方裁判所に訴訟を提起した。これら全ての訴訟
が、デラウェア州連邦地方裁判所において併合された。2012年7月、裁判所は、これら3件の特許は全て有効であり侵害されている
との判決を下し、よって、ジェネリック医薬品メーカーに対し、ジェネリック版リリカのFDAからの承認取得及びこれら3件の特許
満了前の米国における当該製品の販売を禁止した。裁判所の判決は、ジェネリック医薬品メーカーによって控訴される可能性が
ある。
2010年11月、ノベル・ラボラトリーズ・インク(以下「ノベル社」という。)は、リリカ経口液剤のジェネリック版の販売認
可を求めて、また上記のリリカに関する3件の特許の無効及び/または非侵害を主張して、FDAに新薬簡略承認申請を提出したこ
とを当社に通知した。2011年1月、当社は、ノベル社に対し、3件全ての特許の有効性及び侵害を主張して、デラウェア州連邦地方裁
判所に訴訟を提起した。
2011年5月及び6月、アポテックス・インクは、それぞれリリカのジェネリック版経口液剤及びカプセル剤の販売認可を求め
て、FDAに新薬簡略承認申請を提出したことを当社に通知した。アポテックス・インクは、基本特許に加え、2013年に失効する発作
を適応症とした特許の無効及び非侵害を主張している。2011年7月、当社は、アポテックス・インクに対し、新薬簡略承認申請に関
連して異議申立てのあった特許の有効性及び侵害を主張して、デラウェア州連邦地方裁判所に訴訟を提起した。
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2011年10月、アレンビック・ファーマシューティカルズ・リミテッド(以下「アレンビック社」という。)は、リリカのジェ
ネリック版の販売認可を求めて、また基本特許の無効を主張して、FDAに新薬簡略承認申請を提出したことを当社に通知した。
2011年12月、当社は、アレンビック社に対し、基本特許の有効性及び侵害を主張して、デラウェア州連邦地方裁判所に訴訟を提起
した。
当社は、カナダにおいても、リリカ・カプセル剤のジェネリック版の販売認可を求めている特定のジェネリック医薬品メー
カーに対し、特許侵害訴訟を提起している。
プロトニックス(パントプラゾールナトリウム)
ワイス社は、プロトニックスに関する特許を保有するナイコメッド・GmbH(以下「ナイコメッド社」という。)から、米国に
おけるプロトニックスの販売権を取得している。プロトニックスに関する基本特許(6ヵ月の小児科用独占権有効期間を含む。)
は、2011年1月に失効した。
FDAへの新薬簡略承認申請後、テバUSA及びテバ・ファーマシューティカルズ・インダストリーズ、サン・ファーマシューティ
カルズ・アドバンスト・リサーチセンター・リミテッド及びサン・ファーマシューティカルズ・インダストリーズ・リミテッ
ド(以下総称して「サン社」という。)並びにKUDCO・アイルランド・リミテッド(以下「KUDCOアイルランド社)という。」は、
プロトニックス20mg及び40mgの遅延放出錠のジェネリック版を販売するFDAによる最終承認を取得した。ワイス社及びナイコ
メッド社は、それらのジェネリック医薬品メーカーに対し、基本特許の侵害を主張し、また宣言的救済及び差止救済を求めて、
ニュージャージー州連邦地方裁判所に訴訟を提起したが、その後1件の訴訟に併合された。ワイス社及びナイコメッド社による仮
差止めが裁判所により却下された後、テバUSA及びテバ・ファーマシューティカルズ・インダストリーズ並びにサン社は、それぞ
れ2007年12月及び2008年1月にプロトニックスのジェネリック版を発売した。ワイス社は、2008年1月に自社のジェネリック版プ
ロトニックス錠を発売し、ワイス社及びナイコメッド社は、テバUSA、テバ・ファーマシューティカルズ・インダストリーズ及び
サン社の特許満了前のリスクのある発売から生じた損害賠償金を求めて、係属中の特許侵害訴訟における修正訴状を提出した。
2010年4月、係属中の特許侵害訴訟の陪審員は、プロトニックスの基本特許の有効性を支持した。2010年7月、裁判所は、陪審員
の判決を支持したが、係属中の特許に関連するその他の申立てがなされたため、テバUSA、テバ・ファーマシューティカルズ・イ
ンダストリーズ及びサン社に対する判決を下さなかった。ワイス社及びナイコメッド社は、その特許満了前のリスクのある発売
による損害賠償を含む、ジェネリック医薬品メーカーに対して利用可能な全ての法的救済措置を引き続き求めていく。
上記とは別に、ワイス社及びナイコメッド社は、ニュージャージー州連邦地方裁判所において、プロトニックスの直接的及び
間接的な購入者によって提起された未認定クラスアクションの被告である。原告は、各推定クラスを代理して、プロトニックスの
調達及びその特許の行使に関連して、独占禁止法に違反しているとして損害賠償を求めている。これらの未認定クラスアクショ
ンは、ニュージャージー州連邦地方裁判所において原因となった特許訴訟が解決するまで保留になっている。
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ラパミューン (シロリムス)
2010年3月、ワトソン社及びランバクシー・ラボラトリーズ・リミテッド(以下「ランバクシー社」という。)は、当社に対
し、ラパニューンのジェネリック版の販売認可を求めて、FDAに新薬簡略承認申請を提出したことを通知した。ワトソン社及びラ
ンバクシー社は、2014年に失効する使用法特許(6ヵ月の小児科用独占権有効期間を含む。)及び2018年に失効する固体製剤特許
(6ヵ月の小児科用独占権有効期間を含む。)の無効及び非侵害を主張している。2010年4月、当社は、ワトソン社及びランバク
シー社に対してデラウェア州連邦地方裁判所に、また使用法特許の侵害を主張して、ワトソン社に対してフロリダ州南部地区連
邦地方裁判所に訴訟を提起した。2010年6月、フロリダ州南部地区連邦地方裁判所の訴訟は、デラウェア州連邦地方裁判所に移送
され、当社の係属中の訴訟に併合された。
タイガシル(チゲサイクリン)
2009年10月、ノバルティス・AGの一部門であるサンド・インク(以下「サンド社」という。)は、タイガシルのジェネリック
版の販売認可を求めて、FDAに新薬簡略承認申請を提出したことを通知した。サンド社は、2016年に失効する基本特許を含むタイ
ガシルに関連するワイス社の2件の特許の無効及び非侵害を主張している。2009年12月、ワイス社はサンド社に対し、基本特許の
侵害を主張して、デラウェア州連邦地方裁判所に訴訟を提起した。
アビンザ(硫酸モルヒネ)
キング・ファーマシューティカルズ・インク(以下「キング社」という。)及びエラン・ファーマ・インターナショナル・
LTD(以下「EPI社」という。)は、アビンザのジェネリック版の販売認可を求めて、FDAに新薬簡略承認申請を提出した結果、2009
年7月にサンド社に対し、ニュージャージー州連邦地方裁判所に特許侵害訴訟を提起した。サンド社は、EPI社が所有し2017年に失
効するアビンザに関する製剤特許について異議申立てを行っている。2012年6月、当該訴訟は、ファイザーにとっては重大でない
条件で和解した。
エピペン
キング社は、サンド社がエピネフリン注射剤の販売認可を求めて、FDAに新薬簡略承認申請を提出した結果、2010年7月にサン
ド社に対して、ニュージャージー州連邦地方裁判所に特許侵害訴訟を提起した。サンド社は、エピネフリンでの使用でエピペンと
いうブランド名で販売されている次世代自己注射器を対象とした2025年に失効する2件の特許について、異議申立てを行ってい
る。
Embeda(モルヒネ硫酸塩/塩酸ナルトレキソン徐放性カプセル)
2011年8月、ワトソン・ラボラトリーズ・インク - フロリダ(以下「ワトソン・フロリダ社」という。)は、ジェネリック版
Embeda徐放性カプセルの販売認可を求めて、FDAに新薬簡略承認申請を提出したことを当社に通知した。ワトソン・フロリダ社
は、2027年に失効する製剤特許3件の無効及び非侵害を主張している。2011年10月、当社は、ワトソン・フロリダ社に対して、製剤
特許3件の侵害を主張し、またその無効についての申立てに抗弁をし、米国デラウェア州連邦地方裁判所に訴訟を提起した。
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トリセル(テムシロリムス)
2011年12月、サンド社、並びにアコード・ヘルスケア・インク・USA及びその一部の関連会社(以下総称して「アコード社」
という。)が、トリセルの基本特許が失効する2014年より前のジェネリック版トリセルの販売認可を求めて、FDAに新薬簡略承認
申請を提出した結果、当社は、サンド社及びアコード社に対して、米国デラウェア州連邦地方裁判所に特許侵害訴訟を提起した。
2012年5月、当社は、2026年に失効する製剤特許を侵害したとして、サンド社に対し、同裁判所に訴訟を提起した。
プリスティーク(デスベンラファキシン)
2012年5月、複数のジェネリック医薬品会社が、ジェネリック版プリスティークの販売認可を求めて、FDAに新薬簡略承認申請を
提出したことを、当社に通知した。各ジェネリック医薬品会社は、2022年に失効するプリスティークに関する特許の無効、強制不
能及び/または非侵害を主張している。2012年6月、当社は、これらのジェネリック医薬品会社に対し、当該特許の有効性、法的強
制力及び侵害を主張して、デラウェア州連邦地方裁判所及び場合によっては、その他の法域に訴訟を提起した。
当社が被告である訴訟及び関連訴訟
リファクトAF/シンサ
2008年2月、Novartis Vaccines and Diagnostics, Inc.(以下「ノバルティス社」という。)は、ワイス社及びその子会社に
対し、ワイス社のリファクトAF及びシンサがノバルティス社の特許2件を侵害していると主張して、米国テキサス州東部地区連邦
地方裁判所に訴訟を提起した。2008年5月、ワイス社の子会社は、ノバルティス社に対して、米国デラウェア州連邦地方裁判所に訴
訟を提起した。この訴訟において当該子会社は、前述のとおり、ワイス社及びその子会社に対して申し立てたノバルティスの特許
2件は、ワイス社の子会社が対象物を最初に発明したという根拠に基づき、無効であるという宣言を求めている。2010年2月、デラ
ウェア州地方裁判所は、ノバルティスの特許2件の無効を却下し、当該判決は、2011年8月、米国連邦巡回控訴裁判所に支持された。
2012年6月、この両訴訟は、ファイザーにとっては重大でない条件で和解した。
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B. 製造物責任に関する訴訟
当社は、その他の医薬品会社と同様、当社の医薬品及びその他の製品に関連して、下記を含むがそれに限定されない多数の訴訟
の被告となっている。それらの訴訟における原告は、人身傷害及び経済的損失を受けたとして、様々な根拠により損害賠償及びそ
の他の救済を求めている。
アスベスト
・ クイグリー
クイグリー・カンパニー・インク(以下「クイグリー社」という。)は、1968年に当社が買収した完全所有子会社であり、1970
年代初めまで少量のアスベストを含有する製品を販売していた。2004年9月、ファイザーとクイグリー社は、原告がアスベスト、シ
リカまたは混合塵埃を含有するクイグリー社製品への接触により人身傷害を受けたと主張する、ファイザー及びクイグリーに対
する係属中の及び将来の申立て全てを解決することを目的とした措置を講じた。当社は、かかる案件に関連して、2004年第3四半
期の収益から税引前費用369百万ドル(税引後229百万ドル)を計上した。
2004年9月、クイグリー社は、合衆国破産法第11章に基づき、ニューヨーク州南部地区連邦破産裁判所に会社更生申請書を提出
した。2005年3月、クイグリー社は、破産裁判所及びニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に加え、原告の75%の承認を必要とす
る会社更生計画を破産裁判所に提出した。ファイザーは、これに関連して、クイグリー社製品に関連したクイグリー社及びファイ
ザーに対する請求を行う個人の80%超を代理する弁護士との間で、複数の和解契約を締結した。かかる契約では、総額430百万ド
ルの支払いが定められており、そのうち215百万ドルは2005年12月に支払期日が到来した。これは、ファイザーが各原告から特定
の要求文書を受領した上で支払われており、現在も支払いを行っているところである。会社更生計画では、まだ解決していない係
属中の全ての請求評価及び必要に応じてその支払いに加え、クイグリー社製品に接触したことで生じた傷害を主張する将来の請
求の支払いに備えて、トラストを設立することが定められた。
2008年2月、破産裁判所は、クイグリー社に対し、その修正会社更生計画に関する原告の承認請求を認めた。2008年7月に投票代
理人によって裁判所に提出された公式報告書によると、修正会社更生計画について賛成票が必要投票数に達した。
破産裁判所は、2009年12月に終了したクイグリー社の修正会社更生計画について、指名承認公聴会を開催した。2010年9月、破産
裁判所は、修正会社更生計画の承認を拒否した。上記の結果、ファイザーは、2010年度、本件に対する税引前追加費用約13億ドル
(税引後約800百万ドル)を計上した。さらに、裁判所の意見書で提起された法的問題に対処する権利を維持するために、2010年
10月、ファイザーは、上訴申立て及び承認を拒否する破産裁判所の決定に対して上訴する許可申請を提出した。
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2011年3月、ファイザーは、クイグリー社の破産手続きにおける委員会(以下「専門委員会」という。)と和解契約を締結した。
当該委員会は、約40,000名の原告(以下「専門委員会原告」という。)を代表している。上記の2010年度に計上した追加費用と一
致させ、和解契約の主な条項では、以下のとおり、2回の分割払い及びその他の対価による和解金について規定がなされている。
・
ファイザーが、請求総額500百万ドルを維持する専門委員会原告からのファイザー・インクに対するアスベスト
関連の請求の放棄を受け取った時点で、専門委員会原告の利益のために、最初の支払金500百万ドルが専門委員
会に対して支払われる(ファイザーは2011年6月に最初の支払いを行った。)。
・
修正会社更生計画の発効日と2013年4月6日の早い方の日の到来後、ファイザーが、追加請求総額300百万ドルを
維持する専門委員会原告からのファイザー・インクに対するアスベスト関連の請求の放棄を受け取った時点
で、専門委員会原告の利益のために、2回目の支払金300百万ドルが専門委員会に対して支払われる。
・
本件において生じた専門委員会の弁護士報酬及び費用が、19百万ドルを上限として支払われる(ファイザーは、
2011年5月にこれらの弁護士報酬及び費用の支払いを開始した。)。
・
非悪性疾患の当該原告が、将来悪性疾患へと進行した限りにおいて、一部の専門委員会原告の利益のために、
ファイザーが保険を提供する(ファイザーは、2011年8月にこの保険を提供した。)。
専門委員会との和解合意の履行後、クイグリー社は、2011年4月、破産裁判所に対し、修正会社更生計画及び添付開示書類を提出
し、2012年6月にそれを修正した。修正計画に基づき、また上記の2010年度に計上した追加費用と一致させ、当社は、破産裁判所が
当該計画を承認した場合において、550百万ドルを超える価値の現金及び非現金資産(保険金を含む。)を、追加支払金としてト
ラストに資金提供する予定である。破産裁判所は、当該計画を承認する前に、当該計画が合衆国破産法の必要基準を満たしている
ことを確認しなければならない。当社は、修正会社更生計画が、原告、並びに破産裁判所及び地方裁判所によって承認され、今後の
控訴で支持された場合、修正会社更生計画によって、下記の第2回連邦巡回裁判所の最近の決定を条件として、地方裁判所は、クイ
グリー社製品への接触により人身傷害を受けたと主張する将来における申立てに加え、係属中の申立てを管理するようトラスト
に支持する終局差止命令を下すこととなる。当該計画が、裁判所によって承認されるとの保証はない。
2012年4月、第2回連邦巡回控訴裁判所は、ペンシルバニア州法に基づく法的責任の「表見製造業者」原則に基づき、クイグリー
社製品への接触により人身傷害を受けたとする直接ファイザー・インクに対して提起された訴訟は、クイグリー社の破産手続き
における破産裁判所の仮差止めによっては禁止されないという、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所による判決を支持し
た。第2回巡回裁判所の判決は手続上のものであり、ペンシルバニア州法に基づく原告の申立ての実体上の争点を解決するもので
はない。第2回巡回控訴裁判所は、再審理請求を却下し、当社は、第2回巡回控訴裁判所の判決の破棄を求めて、米国最高裁判所に移
送命令申立書を提出する予定である。2012年7月、第2回巡回控訴裁判所は、その判決の執行停止を認めたが、米国最高裁判所は、当
社が提出予定の移送命令申立てを検討する。
当社は、2004年8月の保険会社との個別交渉で、総額405百万ドルが10年の期間にわたり、当社及びクイグリー社が設立した保険
給付基金へ支払われることを定めた一定の保険適用範囲について和解に合意した。ファイザー及びクイグリー社を保証する保険
証券を発行した保険会社からのその他の支払金に加え、クイグリー社製品に接触したことによって生じる請求についての確認
後、現在未解決の及び将来の原告の利益のために、これらの保険金の大半が信託へ対して支払われる。
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・ その他の事項
1967年から1982年の間、ワーナー・ランバート社は、呼吸保護装置及びアスベスト安全服の製造販売を行っていたアメリカン
・オプティカル・コーポレーション(以下「アメリカン・オプティカル社」という。)を所有していた。ワーナー・ランバート
社は、1982年のアメリカン・オプティカル社の売却に関連して、アスベスト関連及びその他の請求を含む特定の債務について、買
収者を免責することで合意した。2012年7月1日現在、アメリカン・オプティカル社及びその他多数の被告をとする約67,700の申
立てが各地の連邦裁判所及び州裁判所で係属中であり、それらの訴訟では、アスベスト及びその他有害とされる資材への接触か
ら人身傷害を受けたとし、損害賠償が求められている。ワーナー・ランバート社は、こうした請求に対して積極的な抗弁を展開し
ており、またその解決のために様々な方法を模索していく。
ワーナー・ランバート社及びアメリカン・オプティカル社は、アスベスト及びアメリカン・オプティカル社に関連したその他
の有害物質に対して補償を提供する保険会社数社に対して、ニュージャージー州裁判所に訴訟を提起した。その後、大部分の保険
会社は、それらの請求を擁護し解決する費用の一部を支払いを行うことで合意した。当該訴訟は、補償範囲またはその保険契約に
配分する方法に異議を申し立てている保険会社に対して継続しているが、裁判所は、ワーナー・ランバート社及びアメリカン・
オプティカル社は、当該請求に関連した費用の比例配分された額の各保険会社による支払いを受領する権利を有するとみなし
た。ニュージャージ州法に基づき、裁判所の判決の一部を実施するために、特別配分執行人が任命された。
各連邦裁判所及び州裁判所においては、当社に対する多数の訴訟が係属中であり、ギブソンバーグ・ライム・プロダクツ・カ
ンパニー(以下「ギブソンバーグ社」という。)が販売するアスベスト及びその他有害とされる物質を含有した製品へ接触した
ことにより人身傷害を受けたと主張して、ファイザーに損害賠償を求めている。ギブソンバーグ社は、1960年代にファイザーが買
収し、1970年初頭まで少量のアスベストを含有する製品を販売していた。
ファイザーまたはその子会社が所有しているまたは過去に所有していた工場におけるアスベストへの接触に対する損害賠償
を求めた少数の訴訟もまた、各地の連邦及び州裁判所で係属中である。
セレブレックス及びベクストラ
・ 証券及びERISAに関する訴訟
2004年終盤より、ファイザー、ファルマシア・コーポレーション(以下「ファルマシア社」という。)、並びにこの2社の現職及
び前職役員、取締役及び従業員の一部に対し、未認定クラスアクションを含む訴訟が、各地の連邦裁判所及び州裁判所に提起され
た。これらの訴訟には、(ⅰ)セレブレックス及びベクストラの安全性の不実表示により、ファイザー並びにその一部の現職及び前
職役員が連邦証券法に違反したと主張する未認定クラスアクション、並びに(ⅱ)ファイザー並びにその一部の現職及び前職役
員、取締役及び従業員、または適用ある場合は、ファルマシア社並びにその一部の前職役員、取締役及び従業員が、ファイザーまた
はファルマシア社の株式がもはや適格または手堅い投資オプションでないとする時点で、同株式を投資代替手段として選択しそ
れを維持したことにより、1974年従業員退職所得保障法(以下「ERISA」という。)の規定に違反したとして、ファイザーまたは
ファルマシア社の貯蓄制度の加入者である個人により提起された未認定クラスアクションが含まれている。2005年6月、連邦証券
及びERISAに関する訴訟は、併合審理前手続のため、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所の広域訴訟(In re Pfizer Inc.
Securities, Derivative and “ERISA” Litigation MDL-1688)へ移送された。広域係属訴訟での連邦証券訴訟において、2012
年3月、裁判所は、2000年10月31日から2005年10月19日の間にファイザー株式を購入または取得した全ての者で構成するクラスを
認証した。
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・ ニュージャージー州における証券訴訟
2003年、ファルマシア社、ファイザー及びファルマシア社の一部の前職役員に対し、ニュージャージー州連邦地方裁判所に数件
の未認定クラスアクションが提起された。原告は、被告が、セレブレックスによる胃腸への影響に関する研究データを不実表示し
たことにより連邦証券法に違反したと主張し、損害賠償を求めている。これらの訴訟は、ニュージャージー州地方裁判所において
審理前手続のため併合された( Alaska Electrical Pension Fund et al. v. Pharmacia Corporation et al. )。2007年1月、裁
判所は、2000年4月17日から2001年2月6日までにファルマシア社有価証券を買い付け、当該不実表示が起因したとされるファルマ
シア社有価証券の価格下落により損害を被った全ての個人で構成されるクラスを認証した。
2007年10月、裁判所は、被告による事実審理省略判決の申立てを認め、原告の請求を退けた。2007年11月、原告は、当該判決を不
服として、米国第3巡回控訴裁判所に控訴した。2009年1月、第3巡回控訴裁判所は、地方裁判所による被告に有利な事実審理省略判
決を無効とし、さらなる審理のため地方裁判所に当該訴訟を差し戻した。第3巡回控訴裁判所は、クラス期間が2001年2月6日に終
了したと地方裁判所が誤った判断を下したという見解を示し、2001年8月5日にクラス期間が終了したと指示した。2009年6月、地
方裁判所は、第3巡回控訴裁判所による判決の破棄を求める被告の移送命令請求について、米国最高裁判所による決定が出るま
で、本件の手続きを中止した。2010年5月、米国最高裁判所は、被告による移送命令請求を却下し、当該訴訟は、さらなる法的手続き
のため、地方裁判所に差し戻された。
各種薬剤:FDA認可外の販売促進活動
・ 証券訴訟
2010年5月、ファイザー並びに当社の現役員及び元役員数名に対し、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に未認定のクラ
スアクションが提起された。訴状では、ファイザーが、一定の医薬品のFDA認可外の販売促進活動について、並びに当該製品の販売
促進及びそれに関連した政府による調査のために医師に対し支払いを行ったことについて、誤解を招く虚偽の発表をし、また、重
大な情報の開示を怠りまたはファイザーに開示させないようにしたことにより、被告が連邦証券法に違反したとの主張がなされ
ている。原告は、不特定金額の損害賠償を求めている。2012年3月、裁判所は、2006年1月19日から2009年1月23日までに米国内又は
米国証券取引市場において、ファイザーの株式を購入し、申し立てられた違反に起因するファイザー普通株式の価格下落の結果、
損害を受けた全員で構成されるクラスを認証した。
・ ヘルスケア・サービス・コーポレーションによる訴訟
2010年6月、イリノイ州、ニューメキシコ州、オクラホマ州及びテキサス州におけるヘルスケア・サービス・コーポレーション
(以下「HCSC」という。)自体及びその関連会社、ブルークロス及びブルーシールドは、当社に対し、テキサス州東部地区連邦地
方裁判所に訴訟を提起した。2010年7月、HCSCはその訴状を修正した。修正訴状では、当社が、ベクストラ及びセレブレックスに関
して、FDA認可外使用の販売促進を含む欺瞞的なマーケティング活動を行い、医療専門家に不適切な報酬を支払い、特に威力脅迫
及び腐敗組織に関する連邦法(以下「RICO法」という。)並びにイリノイ州消費者詐欺防止法に違反したと主張した。2010年12
月、当該訴訟は、カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所における広域訴訟(In re Celebrex and Bextra Marketing, Sales
Practices and Product Liability Litigation MDL-1699)に移送された。2012年4月、HCSCは、最初に提出された訴状には、セレブ
レックスに関する主張が含まれていなかったことを除き、実質上それと類似する修正訴状を提出した。
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2010年7月、HCSCはまた、当社に対し、ジオドン、リリカ及びザイボックスに関する実質的に類似した主張を含む個別の訴訟を、
テキサス州東部地区連邦地方裁判所に提起した。2011年10月、この後者の訴訟において、HCSCは、最初に提出された訴状には、リリ
カに関する主張またはイリノイ州消費者詐欺防止法に基づく主張が含まれていなかったことを除き、実質上それと類似する修正
訴状を提出した。
両訴訟において、HCSCは、三倍賠償及び懲罰的損害賠償金に加え、イリノイ州、ニューメキシコ州、オクラホマ州及びテキサス
州におけるメンバーを代表して、特定の薬剤について支払った金額の回収を求めた。2012年6月、米国テキサス州東部地区連邦地
方裁判所は、後者の訴訟(ジオドン及びザイボックスに関する)を再訴不能な形で取り下げる判決を下し、控訴期間が満了と
なった。2012年8月、米国カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所は、前者の訴訟(ベクストラに関する)を再訴不能な形で取
り下げた。不服申立期間は終了している。
ホルモン補充療法
・ 人身傷害及び経済的損失に関する訴訟
当社、並びにワイス社及びキング社を含む一部の完全所有子会社及び有限責任会社は、他の製薬会社数社とともに、主に女性
の更年期障害の治療に処方されるエストロゲン及びプロゲスチンの使用または購入に関連した、人身傷害または経済的損失が申
し立てられ、各地の連邦裁判所及び州裁判所に提起されている約10,000件の訴訟の被告となっている。新たな訴訟が時に提起さ
れるが、2012年度第2四半期の新規訴訟数はそれほど多くなく、当社は、提起される新規訴訟の割合は大幅に変動することはない
と予想している。これらの訴訟の原告は、乳がん、卵巣がん、脳卒中及び心臓疾患を含む様々な人身傷害を主張している。これら一
部の訴訟における共同原告は、ファイザー及びその関連会社に対する求償権を主張している。ファイザー及びその関連会社に対
する訴訟は、フェムハート製品(ファイザーが2003年に売却)、アクティベラ及びバギフェム(2000年から2004年にかけてファ
イザーの関連会社が販売していたノボ・ノルディスク社製品)、プレマリン、プレンプロ、Aygestin、Cycrin及びプレムフェーズ
(ワイス社のレガシー製品)、並びにプロベラ、オジェン、デポ-エストラディオル、エストリング及びジェネリック版MPA(ファ
ルマシア・アンド・アップジョンのレガシー製品)のうち1以上の製品に関するものであり、これら全てが、現在もFDAによって
承認されている。連邦訴訟は、併合審理前手続のため、アーカンソー州東部地区連邦地方裁判所の広域訴訟(In re Prempro
Products Liability Litigation MDL-1507)に移送された。連邦訴訟の一部は、適宜審議を含むさらなる法的手続きのため、各地
方裁判所に差し戻されている。
当該訴訟は、個人訴訟、一部の州規模のクラスアクション、カナダ・ケベック州における州規模の未認定クラスアクション、カ
リフォルニア州における州規模のクラスアクション及びカナダにおける全国規模のクラスアクションで構成されている。2011年
3月、ワイス社に対して提起された訴訟は、1995年1月から2003年1月までの期間に、カリフォルニア州の個人がワイス社のホルモ
ン補充療法製品について支払った購入価格の返金を求めているものであり、米国カリフォルニア州南部地区連邦地方裁判所は、
かかる製品についてのワイスによる不実表示を実際に聞いた又は読んだ、カリフォルニア州の当該製品の個人購入者全員で構成
されるクラスを認証した。これは、米国においてファイザー及びその関連会社に対して提起されたうち、唯一クラス認証されたホ
ルモン補充療法訴訟である。加えて、2011年8月、ワイス社に対して提起された訴訟は、人身傷害に対する損害賠償を求めているも
のであり、ブリティッシュコロンビア州最高裁判所は、1997年1月1日から2003年12月1日までに、カナダにおいてプロゲスチンと
併用したプレムプラス及び/またはプレマリンを処方され、及びその後乳がんと診断された女性全員で構成されるクラスを認証
した。
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ファイザー及びその関連会社は、原告の請求の放棄、事実審理省略判決、被告寄りの判決または当該判決に関係ないかにかか
わらず、現在までに解決しているホルモン補充療法訴訟の多くで勝訴しており、これらの訴訟の多くは、原告により控訴されてい
る。その他のホルモン補充療法に関する訴訟は、原告よりの判決が下され、補償的損害賠償及び場合によっては懲罰的損害賠償が
認められている。これらの各訴訟は、ファイザー及び/またはその関連会社により控訴されている。ファイザー及び/またはその
関連会社により控訴された数件の訴訟における決定は、控訴裁判所によって支持される一方で、ファイザー及び/もしくはその
関連会社または原告により控訴されたその他複数の訴訟は、さらなる法的手続きのため、控訴裁判所により各事実審裁判所へ差
し戻されている。新たなホルモン補充療法に関する訴訟の事実審は、進行中または2012年中に予定されている。
ファイザー及び/またはその関連会社に対する未解決の訴訟の大半は、5年以上係属中であり、解決までにさらに年数がかか
る可能性がある。しかしながら、日和見主義的な解決がいつでも生じる可能性がある。訴訟の過程は、提起されている全てのホル
モン補充療法に関する訴訟が、医学的な因果関係及びリスクについての知識に関する困難な問題を伴っているため、時間を要す
る。ホルモン補充療法に関する訴訟の大半は、乳がんに関するものであるが、根本的な事実(医学的な因果関係、家族暦、警告への
依拠度、医師と患者との対話、添付文書の分析、実際に証明可能な傷害及びその他の重要な要因等)は、訴訟によって大幅に異な
り、証拠開示手続きは、ほとんどの未解決訴訟において開始されていない。加えて、ホルモン補充療法に関する訴訟は、不確実であ
ることが多く、進化を続けている科学及び医療の本質的な問題を伴っている。科学に関する重要な裁判所の判断は、訴訟全体に多
大な影響を及ぼすかもしれない。訴訟の過程には、科学に関する重要な判断を求めるだけでなく、進化する科学の理解が含まれ
る。当社は、科学がどのように進歩し、裁判所が重要な申立てについてどのような判断を下すのか、またはどの未解決訴訟がこれ
らの科学的問題によって影響を受けるのかを把握していない。
2012年7月1日現在、ファイザー及びその関連会社は、係属中のホルモン補充療法に関する訴訟の約72%を和解し、又はそれら
を和解する正式契約若しくは基本合意を締結した。当該訴訟の開始以降、当社は、当社または当社の関連会社に不利な判決となっ
た訴訟のみならず、それらの訴訟について、約11億ドルの費用を計上した。さらに、当社は、上記のクラスアクション及び未認定ク
ラスアクションを除き、ファイザー及びその関連会社に対する残り全てのホルモン補充療法訴訟を解決するための予想最低費用
の引当金として、将来における費用を数値化する当社の現在の能力に合致させ、合計で532百万ドルの費用を計上した。この532百
万ドルの費用は見積額であり、当社は、当該製造物責任訴訟に固有な不確実性を考慮すると、これらの偶発事象に対する未払計上
額を超える潜在的損失の範囲を合理的に見積もることはできないものの、将来において、追加費用が求められる可能性がある。
・ 政府による照会:ネバダ州による訴訟
ファイザー及び/またはその関連会社はまた、ホルモン補充療法製品のマーケティングに関連して、様々な連邦及び州の機関
及び当局者から問い合わせを受けている。2008年11月、ネバダ州は、ファイザー、ファルマシア・アップジョン社及びワイス社に
対し、その3社が、ネバダ州欺瞞的取引慣行防止法に違反し、ネバダ州においてそれぞれがホルモン補充療法の欺瞞的マーケティ
ングを行ったと主張する訴訟を提起した。当該訴訟では、民事罰及び三倍賠償を含む金銭的救済措置が求められている。2010年2
月、当該訴訟は、出訴期限が失効したことを根拠として、裁判所により棄却された。2011年7月、ネバダ州最高裁判所は、その棄却を
破棄し、さらなる法的手続きのため地方裁判所に当該訴訟を差し戻した。
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エフェクサー
・ 人身被害訴訟
複数の原告による訴訟に加え、エフェクサーの服用によるとされる人身傷害を主張した多くの訴訟が、当社及び/または当社
の子会社に対し、各地の連邦裁判所及び州裁判所に提起されている。
・ 独占禁止法訴訟
2011年5月より、未認定のクラスアクションを含む訴訟が、連邦裁判所においてはワイス社に対して、また一部の訴訟において
はワイス社の関連会社及びその他一部の被告に対して、エフェクサーの徐放性製剤であるエフェクサーXRに関連して提起され
た。これらの各訴訟の原告は、2008年6月14日から被告が不法行為を停止したとされる時点まで、いずれかの被告からエフェク
サーXR又はジェネリック版エフェクサーXRを直接または間接的に購入した米国及びその属地の全員で構成されるクラスを代表
することを求めている。原告は、ワイスがエフェクサーXRの一部特許を不正に取得かつ不適切に記載し、エフェクサーXRの一部特
許を行使し、及びエフェクサーXRについて様々なジェネリック医薬品メーカーと訴訟和解契約を締結しているため、連邦独占禁
止法の違反、また一部の訴訟においては、独占禁止法、消費者保護法及び一部の州のその他様々な法律の違反により、米国及びそ
の属地におけるジェネリック版エフェクサーXRの発売延期を主張している。各原告は、2008年6月14日以降、米国及びその属地に
おけるエフェクサーXR又はジェネリック版エフェクサーXRに対する過払いについて、三倍賠償(個別の訴訟において、または未
認定クラスアクションにおける推定クラスを代表して)を求めている。これらの訴訟は全て、米国ニュージャージー州連邦地方
裁判所に併合されている。
ゾロフト
ゾロフトの服用によるとされる人身傷害を主張した多くの個別の訴訟及び複数の原告による訴訟が、当社及び/または当社
の子会社に対し、各地の連邦裁判所及び州裁判所に提起されている。その他の訴訟でとりわけゾロフトに関する人身傷害訴訟に
は、妊娠中の女性がゾロフトを服用したことによって、様々な先天性欠損症を引き起こすと主張する訴訟が含まれている。これら
の先天性欠損症関連の訴訟における原告は、補償的損害賠償及び懲罰的損害賠償金、並びにゾロフト販売から得た利益の返還を
求めている。2012年4月、先天性欠損症関連の連邦訴訟は、併合された審理前手続きのために、ペンシルバニア州東部地区連邦地方
裁判所の広域訴訟(In re Zoloft Products Liability Litigation MDL-2342)に移送された。
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ニューロンチン
・ FDA認可外の販売促進
未認定クラスアクションを含め、ニューロンチンの販促及び販売から生じた請求を主張して、当社に対する多数の訴訟が、各
地の連邦裁判所及び州裁判所に提起されている。未認定クラスアクションの原告は、製品ラベルに表示されているFDAの承認を受
けた適応症以外に使用したとされるニューロンチンの購入者またはそのニューロンチンの購入について患者に払戻しを行った
者(個人、医療保険会社、従業員給付制度及びその他の第三者支払人を含む。)で構成される全米規模及び特定の州規模のクラス
を代表することを求めている。2004年、連邦裁判所で係属中の個人訴訟及び未認定クラスアクションを含む多数の訴訟は、併合審
理前手続のため、マサチューセッツ州連邦地方裁判所の広域訴訟(In re Neurontin Marketing, Sales Practices and Product
Liability Litigation MDL-1629)に移送された。
2009年、広域訴訟において、裁判所は、1994年から2004年に承認適応症以外の使用のためにニューロンチンを購入した者また
はその購入について、患者に払戻しを行った消費者及び第三者支払人全員の全米規模のクラスを認証する原告の新たな申立てを
却下した。2011年5月、裁判所は、そのクラス認証の再審査請求を却下した。
2010年、広域訴訟の裁判所は、第三者支払人のクラス代表候補者及び個々の消費者のクラス代表候補者6名のうちの4名による
申立てを棄却する、事実審理省略判決を求める当社の申立てを一部認めた。2011年6月、第三者支払人のクラス代表候補者の3名
は、その棄却及びクラス認証の却下を不服として、第1巡回控訴裁判所に上訴した。
また、2011年2月、広域訴訟において、未認定クラスアクションに含まれなかった第三者支払人は、棄却命令を不服として、第1
巡回控訴裁判所に上訴した。
原告は、カリフォルニア州、イリノイ州及びオクラホマ州で係属中の訴訟において、ニューロンチン購入者の州規模のクラス
認証を求めている。ニューヨーク州、ペンシルバニア州、ミズーリ州及びニューメキシコ州の州裁判所は、ニューロンシン購入者
の州規模のクラス認証を却下した。2011年11月にミズーリ州訴訟の原告及び仲裁人の候補者が提起したクラス認証の却下を不服
とする控訴が棄却された。
2011年1月、マサチューセッツ州連邦地方裁判所は、当社に対し、威力脅迫及び腐敗組織に関する連邦法(以下「RICO法」とい
う。)に違反し、ニューロンチンの承認適応症外使用の販売促進に関する損害賠償を求めている、第三者支払人による訴訟におい
て、当社に対して陪審評決の三倍賠償の命令を下した。評決による賠償金額は、約47.4百万ドルで、RICO法により自動的に三倍の
142.1百万ドルとなった。2010年11月、裁判所は、申立てがなされている同様の行為に関連して、カリフォルニア州不公正取引法に
基づき、当社に対して判決前利息に加え65.4百万ドルを支払う別の評決を下した。当該金額は、陪審評決の三倍賠償142.1百万ド
ルに含まれており、新たに追加されるものではない。2011年8月、当社は、地方裁判所の判決を不服として、第1巡回控訴裁判所に上
訴した。
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・ 米国及びその他一部の国における人身被害訴訟
ニューロンチン服用によるとされる自殺、自殺未遂及びその他の人身傷害を主張して、当社に対する多くの個人訴訟が、各地
の連邦裁判所及び州裁判所並びに一部外国でも提起されている。一部の連邦訴訟は、併合審理前手続のため、前項と同じ広域訴訟
に移送された。
加えて、ニューロンチン及びジェネリック版ガバペンチンの販売促進活動、販売及びラベル表示から生じたとされる請求を主
張して、当社に対する未認定クラスアクションがカナダの各州裁判所に提起されている。2010年2月、カナダのオンタリオ州で係
属中の法的手続きにおいて、裁判所は、2004年8月より前にニューロンチンを購入し服用した、ケベックを除くカナダにおける全
員で構成されるクラスを認証した。原告は、ファイザーが、ニューロンチンに関連する人身傷害のリスクについて、適切な警告の
提供を怠ったと主張している。ケベック州で提起された2件の州規模の未認定クラスアクションは、実質上類似する主張が提示さ
れており、当事者らの合意並びにケベック州及びオンタリオ州の両裁判所の命令によって、オンタリオ州で係属中のクラスアク
ションに含まれている。
・ 米国における独占禁止法訴訟
2011年1月、4件の訴訟を併合する広域訴訟(In re Neurontin Antitrust Litigation MDL-1479)において、米国ニュー
ジャージー州連邦地方裁判所は、2002年12月11日から2008年8月31日までの期間に、ファイザー及びワーナー・ランバートから直
接ニューロンチンを購入し、また入手可能になったジェネリック版ガバペンチンを購入した卸売業者及びその他の事業体で構成
される全米規模のクラスを認証した。訴状では、ファイザー及びワーナー・ランバートが、とりわけオレンジブックへの掲載を目
的として特許を提示し、ニューロンチンに関連する一部特許の遂行及び行使を行い、さらにニューロンチンの承認適応症外使用
のマーケティング活動に従事したことを含む、シャーマン法に違反する非競争的行為に従事したと主張している。原告は、クラス
を代表して、三倍賠償となる可能性のある補償的損害賠償を求めている。
リピトール
・ 内部告発による訴訟
2004年、元従業員は、当社に対して「内部告発」訴訟をニューヨーク州東部地区連邦地方裁判所に提起した。ニューヨーク州
東部地方米国連邦検事が当該訴訟へ介入しなかった2007年9月まで、当該訴状は封印されたままであった。2007年12月、当該訴状
が当社に送達された。原告は、米国連邦民事不正請求禁止法及び各州の不正請求禁止法に違反したリピトールの承認適応症以外
の使用のための販売促進活動を主張し、かかる承認適応症以外の使用のためのリピトールの購入または購入に対する患者の払戻
しの結果として、米国政府及び特定の州を代表して、三倍損害賠償及び民事罰を求めている。また原告は、連邦及び州の法令に基
づき内部告発者としての報酬を求めている。さらに原告は、適用される連邦法及びニューヨーク州法の反報復規定を違反して、不
当に解雇されたと主張しており、損害賠償及び原職復帰を求めている。2009年、裁判所は、承認適応症以外の使用のための販売促
進活動に関する申立てを再訴可能で棄却し、2010年、原告は、最初の訴状における主張に実質的に類似した承認適応症以外の使用
のための販売促進活動に関する申立てを含む、修正訴状を提出した。
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・ 独占禁止法訴訟
2011年11月より、リピトールに関連する未認定クラスアクションが、様々な連邦及び州の裁判所においてファイザー、ファイ
ザーの一部関連会社、及び大半の訴訟においては、特にランバクシー社に対して提起された。これらの訴訟の原告は、2010年3月か
ら被告が不法行為を停止したとされる時点まで(以下「クラス期間」という。)、いずれかの被告からリピトールを直接または
間接的に購入した者または事業体で構成される、全米規模または州規模のクラスを代表することを求めている。原告は、(ⅰ)ファ
イザーとランバクシー社が、リピトールに関する一部の特許訴訟で和解し、ファイザーがランバクシー社に対して異なる日から
様々な市場でジェネリック版リピトールを販売する許可を与えた2008年の合意によって、また(ⅱ)一部の連邦訴訟においては、
リピトールの一部特許の取得及び/または行使によって、連邦独占禁止法、並びに/または州の独占禁止法、消費者保護法及びそ
の他様々な法律に違反したため、ジェネリック版リピトールの発売延期を主張している。各訴訟では、特にクラス期間中のリピ
トール(または一部の訴訟においてはジェネリック版リピトール)に対する過剰請求を主張して、推定クラスを代理して三倍賠
償が求められている。加えて、ファイザー、ランバクシー社及びそれらの一部関連会社に対して、個人訴訟が提起されており、とり
わけ上記の未認定クラスアクションで主張されている請求及び求められている救済措置に実質的に類似した主張がなされ、また
原告に対する救済が求められている。これらの各訴訟は、ニュージャージー州連邦地方裁判所における広域訴訟の審理前手続(
In re Lipitor Antitrust Litigation MDL-2332)に併合された。
チャンティックス/チャンピックス
当社に対する多数の訴訟が、チャンティックスの服用によるとされる自殺、自殺未遂その他の人身被害及び経済的損失を主張
して、各地の連邦裁判所及び州裁判所に提起されている。これらの訴訟の原告は、補償的及び懲罰的損害賠償、並びにチャン
ティックスの販売による利益の返還を求めている。2009年10月、連邦訴訟は、併合審理前手続きのため、アラバマ州北部地区連邦
地方裁判所における広域訴訟準備手続(In re Chantix (Varenicline) Products Liability Litigation MDL-2092)へと移送
された。
2008年12月より、チャンピックスを購入し服用したまたはチャンピクスの購入に対し患者に払戻しを行った、カナダの個人及
び第三者支払人全員を代表した未認定クラスアクションが、当社に対して、オンタリオ州上級司法裁判所(トロント地域)、ケ
ベック州高等裁判所(モントリオール地域)、カルガリー司法管轄地区アルバータ州高等裁判所及びブリティッシュ・コロンビ
ア州高等裁判所(バンクーバー登録地域)に提起された。これらの各訴訟では、チャンピックスの安全性及び有効性等について、
カナダの製造物責任法に基づき、また推定クラスを代表して申立てが行われており、懲罰的損害賠償を含む金銭的救済措置が求
められている。2012年6月、オンタリオ州上級司法裁判所は、オンタリオ州の訴訟をクラスアクションとして認定した。クラスアク
ションでは、(ⅰ)2007年4月2日から2010年5月31日までの期間に、カナダにおいてチャンピックスを服用した者及び特定の精神神
経の有害事象の少なくとも1つが発症した者全員、(ⅱ)クラスメンバーとの関係により、カナダの法律に従い、チャンピックスに
ついて申立てを行う権利を有する者全員、並びに(ⅲ)カナダの法律に従い、チャンピックスについて申立てを行う権利を有する
全ての健康保険会社で構成されるものをクラスとして定義している。オンタリオ州上級司法裁判所は、ファイザー・カナダ・イ
ンクに対してのみクラスを認証し、ファイザー・インクに対する訴訟は、クラスメンバーで共通の問題の審理後まで延期される
べきであるとの判断を下した。ケベック州、アルバータ州及びブリティッシュ・コロンビア州の訴訟は、全国規模で手続きが行わ
れているオンタリオ州訴訟に有利な形で延期されている。
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バピネオズマブ
2010年6月、ワイス社の継承会社としてのファイザー及びワイス社の元役員数名に対し、ニュージャージー州連邦地方裁判所
に未認定クラスアクションが提起された。訴状では、ワイス社及び個人の被告が、アルツハイマー病の治療薬として開発中の製品
バピネオズマブに関する臨床試験結果について、誤解を招く虚偽の発表をしまたはワイス社にその発表をさせることにより、ま
た、重大な情報の開示を怠りまたはワイス社に開示させないようにしたことにより、連邦証券法に違反したと主張している。原告
は、2007年5月21日から2008年7月までにワイス社株式を購入した全員で構成されるクラスを代表することを求めており、また推
定クラスを代表して、不特定金額の損害賠償を求めている。2012年2月、裁判所は、被告による訴状の棄却申立てを認めた。2012年3
月、原告は、修正訴状の提出許可を求める申立てを行った。
2010年7月、関連訴訟が、エラン・コーポレーション(以下「エラン社」という。)、エラン社の一部の取締役及び役員、並びに
ワイス社の継承会社としてファイザーに対し、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に提起された。エラン社は、2009年9月ま
でバピネオズマブの開発に参加していた。訴状では、エラン社、ワイス社及び個人の被告が、バピネオズマブに関する臨床試験結
果について、誤解を招く虚偽の発表をしまたはエラン社にその発表をさせることにより、また、重大な情報の開示を怠りまたはエ
ラン社に開示させないようにしたことにより、連邦証券法に違反したと主張している。原告は、2008年6月17日から2008年7月29日
までにエラン社のコール・オプションを購入した全員で構成されるクラスを代表することを求めており、また推定クラスを代表
して、不特定金額の損害賠償を求めている。2011年6月、裁判所は、ファイザー及びエラン社による訴状の棄却申立てを認めた。
2011年7月、原告は、当該訴状の修正を支持すると確信する根拠を記載した補足意見書を提出した。2011年8月、裁判所は、再訴不能
で当該訴状を棄却した。2011年9月、原告は、地方裁判所の判決を不服として、第2巡回控訴裁判所へ控訴した。
チメロサール
ワイス社は、過去にワイス社及びその他のワクチン製造業者が製造し販売していた子供用ワクチンで使用される保存剤チメ
ロサールの累積投与量へのワクチンによる暴露が、子供における深刻な神経障害及び/または自閉症を引き起こしたとして、ワ
クチン接種者によるまたはワクチン接種者を代表する多くの訴訟の被告となっている。数件の訴訟が未認定の全国規模または州
規模のクラスアクションとして提起されている一方で、全ての未認定クラスアクションが、裁判所により棄却または原告により
自発的に放棄されている。チメロサールへの暴露による傷害を主張する訴訟に加え、一部の訴訟は、特に被害を受けた子供のサー
ビスの損失及び家族関係の喪失について、その親によってその個々の立場で提起された。
幼年期のワクチン接種による傷害法(以下「ワクチン法」という。)では、幼年期のワクチンによる傷害を主張する個人は、
ワクチンに関連した傷害を主張する申立てを最初に米国請求裁判所に提出することを要求している。当該法的手続きの終わり
に、申立人は、製造業者に対し、一定の手続上の要件を満たしていることを条件として、連邦または州の裁判所に訴訟を提起する
ことができる。また、ワクチン法の規定に基づき、申立て申請後の一定期間内に、米国請求裁判所によって判決がなされなかった
場合、申立人は、当該法的手続きを中止し、一定の手続きに従うことにより製造業者に対する訴訟を続けることができる。現在ま
でワイス社を訴えているワクチン接種者の中には、ワクチン法によって義務付けられている提訴の条件を満たしていない者もい
る。特に、被害を受けた子供のサービスの損失及び家族関係の喪失について、その親が提起した申立ては、ワクチン法の対象と
なっていない。
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2002年、米国請求裁判所の特別補助裁判官は、ワクチン接種者が、チメロサール含有の子供用ワクチン及び/またははしか、お
たふく風邪及び風疹(以下「MMR」という。) 用ワクチンを接種したことによる、自閉症または自閉症スペクトラム障害を患った
と主張する申立てについて、特別法廷を設置した。特別法廷では、現在数千の申立てが係属中である。当該裁判所の特別補助裁判
官は、MMR用ワクチンと併用したチメロサール含有ワクチンまたはチメロサール含有ワクチンのみのいずれかが、自閉症または自
閉症スペクトラム障害を引き起こした可能性があるという申立人の見解について、6回の試験訴訟を開催した。
・
2009年2月、米国請求裁判所の特別補助裁判官は、MMR用ワクチンとチメロサール含有ワクチンの併用が、申立人
の疾患を引き起こしたという見解によって提起された3件の訴訟を却下した。これらの判決が米国請求裁判所に
よって支持された後、申立人は、そのうち2件について、米国連邦巡回控訴裁判所に控訴した。2010年、連邦巡回控
訴裁判所は、これらの両訴訟における特別補助裁判官の判決を支持した。
・
2010年3月、米国請求裁判所の特別補助裁判官は、チメロサール含有ワクチンのみが、申立人の疾患を引き起こし
たという見解によって提起された3件の追加試験訴訟を却下した。申立人は、これら3件の試験訴訟における特別
補助裁判官の判決について、米国請求裁判所の審理を求めなかったため、2010年4月、当該訴訟を棄却する決定を
下された。
・
6件の各試験訴訟の申立人は、民事訴訟を提起する選択をしている。
プリスティーク
2007年11月、ワイス社及び一部の元ワイス社役員に対し、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に未認定クラスアクション
が提起された。2008年4月、修正訴状が提出され、被告として、元役員及び一部の従業員が追加された修正訴状では、被告は、血管運
動症状治療用プリスティークに関してFDAが2007年7月に「承認見込み」通知書を発行する前の期間に、プリスティークの安全性
を不当表示したことにより、連邦証券法に違反したと主張している。原告は、2006年6月26日から2007年7月24日までにワイス社普
通株式を取得した全員で構成されるクラスを代表することを求めており、また推定クラスを代表して不特定の損害賠償を求めて
いる。
レビフ
当社は、多発性硬化症の治療薬レビフを米国において共同販促する独占共同契約を、EMDセローノ・インク(以下「セローノ
社」という。)と締結している。2011年8月、セローノ社は、当社がレビフの共同販促契約を24ヵ月延長する権利を有しておらず、
2013年末に当該契約が終了するという宣言的判決を求めて、フィラデルフィア地方裁判所に訴状を提出した。当社は、セローノ社
による契約の解釈に異議を唱えており、2015年末まで当該契約を延長する権利を有していると考えている。2011年10月、裁判所
は、当社の予備的異議申立てを支持し、セローノ社の訴状を却下した。セローノ社は、ペンシルバニア州控訴裁判所に当該判決を
不服として控訴している。
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各種薬剤:自己負担金プログラム
2012年3月、ファイザー及びアムジェン・インクに対し、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に未認定クラスアクション
が提起された。原告は、自己負担金プログラムが存在するまたは存在していた、ファイザーの薬剤の購入に対して患者に払戻しを
行っている米国及びその属地の全事業体で構成されるクラスを代表することを求めている。原告は、これらのプログラムが、とり
わけより安価な競合会社の製品ではなくファイザーの薬剤を使用する患者に対してインセンティブを提供し、支払人の弁済費用
が増加したことにより、威力脅迫及び腐敗組織に関する連邦法(以下「RICO法」という。)、並びに連邦独占禁止法に違反したと
主張している。原告は、当社に対し自己負担金プログラムを禁止する差止のみならず、当該プログラムに起因するとされる過剰弁
済費用について、推定クラスを代表して三倍賠償を求めている。2012年6月及び7月、ファイザーに対し、ニューヨーク東部地区連
邦地方裁判所及びイリノイ州南部地区連邦地方裁判所に、実質上類似した未認定クラスアクションが提起された。類似した未認
定クラスアクションは、その他複数の医薬品会社に対して提起されている。
C. 消費者及び商事事件
キング・ファーマシューティカルズ・インクの買収
2010年10月、テネシー州裁判所において、ファイザーによるキング・ファーマシューティカルズ・インク(以下「キング」社
という。)買収に異議を唱える、キング社株主による複数の未認定クラスアクションが提起された。キング社及び合併契約締結時
にキング社の取締役会メンバーであった個人は、これら全ての訴訟の被告として指名されている。ファイザー及びファイザーの
子会社であるパーカー・テネシー・コープもまた、これらの訴訟のほとんどで被告として指名されている。
2010年11月、これら全ての訴訟は、テネシー州サリバン郡第2司法管轄区のブリストルに所在する衡平法裁判所に併合された。
併合された訴訟の当事者らは、2011年1月21日付の株式公開買付に関する修正スケジュール14D-9意見表明書において、キング社
が行った取引について特定の開示を行ったことにより、当該訴訟を解決する基本合意に達した。和解案は、特に裁判所による承認
が条件である。
平均卸売価格に関する訴訟
ファイザー、ファイザーの一部子会社及びその他の製薬会社は、一定の従業員給付制度及びその他の第三者支払人によって提
起された1件の未認定クラスアクションに加え、多数の州による各州裁判所において訴訟の被告となっている。原告は、販売され
た製品の実際の平均価格よりも高い平均卸売価格(AWP)の情報を被告が提供したと主張している。AWPは、メディケア・パート
B、並びに多くの民間の保険契約及び医療制度に基づく払戻基準を決定するために用いられるものである。原告は、購入者が払戻
しを受けるAWPと実際価格の差額は、一部の製品を購入するインセンティブとして被告により働きかけられたものであると申し
立てている。自らのための訴訟に加えて、原告となっているいくつかの州では、州内の個人、民間の保険会社及び医療制度を代表
して、回収を求めている。これらの各訴訟では、特に詐欺行為、不正競争、不公正取引慣行及び消費者保護法の違反を主張し、民事
罰及び三倍賠償を含む金銭的その他の救済措置が求められている。
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モンサント関連事件
1997年、モンサント・カンパニー(以下「旧モンサント社」という。)は、新しく設立された会社ソルティア・インク(以下
「ソルティア社」という。)に、化学薬品製造事業及び施設を提供し、ソルティア社の株式を分離した。2000年、旧モンサント社
は、ファルマシア・アップジョンと合併し、ファルマシア・コーポレーション(以下「ファルマシア社」という。)を設立した。
その後ファルマシア社は、新しく設立したモンサント・カンパニーと名付けた子会社(以下「新モンサント社」という。)にそ
の農業事業を譲渡し、2段階に分けて同社をスピンオフし、2002年にスピンオフが完了した。2003年、ファルマシア社はファイザー
に買収され、現在はファイザーの完全所有子会社となっている。
2002年に完了したスピンオフに関連して、新モンサント社は、ファルマシア社の旧農業事業に関する一切の債務を引き受け、
ファルマシア社に免責を与えることに合意した。新モンサント社は、農業事業から生じたまたはそれに関連する様々な請求及び
訴訟に関連して、ファルマシア社を防御し免責している。
1997年のスピンオフに関連して、ソルティア社は、旧モンサント社の化学事業関連の債務を引き受け、ファルマシア社に免責
を与えることに合意した。合衆国破産法第11章に基づく事業再編の結果、旧モンサント社の化学事業に関連したソルティア社の
免責義務は、ソルティア社が所有したまたは運営した施設に限定されている。さらに、2002年に完了したスピンオフに関連して、
新モンサント社は、ソルティア社が引き受けた債務を含み、主に旧モンサント社の化学事業に関連した債務を引き受け、ファルマ
シア社に免責を与えることに合意した。ソルティア社及び新モンサント社によるかかる債務の引受け、並びにファルマシア社を
かかる債務から免責する合意は、ファルマシア社が被告とされる旧モンサント社の化学事業に関連した係属中の訴訟及び将来の
訴訟に適用される。この訴訟には、ポリ塩化ビフェニルへの暴露を含む、環境問題関連の請求を申し立てる訴訟が含まれる。ソル
ティア社及び新モンサント社は、旧モンサント社の化学事業から生じたまたはそれに関連する様々な請求及び訴訟に伴い、ファ
ルマシア社を防御し免責している。
カリフォルニア州営業秘密に関する訴訟
2004年、虚血リサーチ・エデュケーション財団(以下「IREF」という。) 及びその最高経営責任者は、元IREF職員及びファイ
ザーに対し、カリフォルニア州サンタクララ郡上級裁判所に訴訟を提起した。原告は、被告らがファイザーによる薬剤の臨床試験
の計画及び実施を支援するために、共謀してIREF所有のデータベースから一部の情報を不正流用したと主張している。2008年、陪
審員は、約38.7百万ドルの補償的損害賠償を命じる判決を下した。2009年3月、裁判所は、判決前利息を認めたが、懲罰的損害賠償
は認めなかった。2009年7月、裁判所は、当社に新たな事実審の申立てを認め、陪審員の評決を無効にした。2009年8月、原告は、同裁
判所の判決を不服として、カリフォルニア州控訴裁判所第6控訴区に控訴を行った。
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環境問題
2009年、当社は、コネチカット州ノース・ヘブンに所在するファルマシア社の操業中止状態にある工業用化学薬品工場につい
て、米国環境保護庁(以下「EPA」という。)に是正措置調査報告書を提出した。また、ワイス社の操業中止状態にあるニュー
ジャージー州バウンド・ブルックの工業用化学薬品工場について、施設全体の実現可能性の調査を見直した。2010年9月、当社の
ノース・ヘブンに所在する施設に関する是正措置調査報告書が、EPAにより承認され、当社は、EPAとの最新の行政命令合意書に基
づき、2011年後半に施設の改善工事を開始した。2011年7月、当社は、バウンド・ブルックの施設について、EPAとの撤去措置に関す
る行政和解合意及び命令同意書をまとめ、当該施設からラリタン川への問題となった地下水の放出に対応するため、暫定的救済
措置の工事を開始した。2012年2月、EPAは、バウンド・ブルックの施設に対する改善案を発行した。当該改善計画は、2012年5月15
日にパブリック・コメントの受付が終了し、全体的には、当社が見直した施設全体の実現可能性調査で評価された改善措置のひ
とつに従う。ノース・ヘブンの施設に対する見積改善費用及びバウンド・ブルックの施設に対する改善計画案は、当社が過去に
計上した引当金で充当される。
当社は、1980年包括的環境対処・補償・責任法(改正済)(以下「CERCLA」または「スーパーファンド法」という。)並びにそ
の他の州、地方または外国の法律に基づいて提起された、過去及び/または将来の改善費用の払戻しを主な救済措置として求め
る多数のその他の訴訟における当事者である。
2011年2月、キング社は、米国司法省(以下「DOJ」という。)より通知書を受領した。当該通知は、テネシー州ブリストルに所
在する製造施設において、連邦大気汚染防止法の一部条項に違反しているとされるキング社に対し、差止救済及び罰金を求める
DOJによる強制措置を、EPAが要求していることを通知するものである。キング社は、可能性のある解決を促すために、DOJとトーリ
ング・アグリーメントを締結した。当社は、本件によって生じる可能性のある差止救済または罰金は、ファイザーにとって重大な
影響をもたらさないと予想している。
2011年10月、当社は、当社のプエルトリコのバルセロネータに所在する製造施設において、連邦大気汚染防止法の一部条項を
違反している可能性があることを自主的にEPAに開示した。当社は、本件によって科される可能性のある罰金は、当社に重大な影
響をもたらさないと予想している。
2012年7月、イタリアにあるファイザーの子会社は、イタリアのアプリリアに所在する製造施設において、2004年から2006年ま
でに廃棄物処理に関する行政上の要件に違反したとして、イタリア財務警察("Guardia di Finanza")に93,000ユーロ(約
116,000ドル)の罰金を支払った。アプリリアの施設は、2009年に当社によるワイス買収の際に、ファイザーが取得したものであ
る。
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D. 政府の調査
・ 一部の海外事業に関連するDOJ及びSECとの解決
2012年8月7日、当社は、米国外の子会社2社の事業における不適切な支払いに関連した、DOJ及び米国証券取引委員会(以下
「SEC」という。)との案件を解決したことを発表した。当該案件については、2004年より、当社が米国政府に対し、自主的に報告
していたものである。これらの問題を解決するために、ファイザー・インクの間接子会社であるファイザーH.C.P.コーポレー
ションは、DOJと起訴猶予の合意に達し、15百万ドルの罰金を支払う。DOJは、ファイザー・インクに対し、刑事訴訟を提起しなかっ
た。加えて、SECとの民事での和解条件に基づき、ファイザー・インクは、利益16百万ドルの返還及び判決前利息10.3百万ドルにつ
いて合意した。ファイザーH.C.P.コーポレーションのDOJとの和解は、ブルガリア、クロアチア、カザフスタン及びロシアにおける
不当行為を対象としている。ファイザー・インクのSECとの民事での和解は、それらの国に加えて、中国、チェコ共和国、イタリア
及びセルビアにおける不当行為を対象としている。
2012年8月7日に発表されたSECとの個別の民事による和解においても、ワイス社の子会社は、米国外の子会社4社の事業におけ
る不適切な支払いに関わる問題を解決するために、利益17.2百万ドルの返還及び判決前利息1.66百万ドルについて合意した。当
社は、2009年10月のワイス社買収後、ワイス社の海外事業について、海外汚職行為防止法に基づくリスクベースの詳細調査を実施
し、自社の問題と同様に、ワイス社の問題について、米国政府に対して自主的に直ちに報告した。ワイス社のSECとの民事による和
解は、中国、インドネシア及びサウジアラビアにおける不当行為を対象としている。
当社のDOJとの合意の一環として、ファイザーH.C.P.コーポレーションは、和解に関連して、2年間DOJとの協力を継続する。
ファイザー・インクは、今後も当社が自主的に策定し実施した厳格な腐敗対策制度及び革新的な順守プログラムを維持してい
く。
加えて、一部不適切である可能性のある支払い及びその他の案件は、一定の海外諸国の政府当局による調査の対象となってい
る。
・ その他の案件
当社は、他の製薬会社と同様、米国及び当社が事業を運営している海外諸国の国、州及び地方政府機関による広範囲に及ぶ規
制を受けている。その結果、当社は、政府機関との間に相互関係を有している。政府機関による調査は、以下のとおりである。下記
を含むがそれに限定されない政府機関による調査の結果によっては、刑事責任、多額の罰金及び/または民事罰の対象となるこ
ともあり得る。
DOJは、プロトニックスに関するワイス社の販売促進慣行、及びメディケイドにおけるリベートの目的でプロトニックスの価
格設定に関するその慣行について、民事及び刑事捜査を行っている。価格設定についての調査に関連して、2009年、DOJは、マサ
チューセッツ州連邦地方裁判所に非公開で提出された2件の代理訴訟への参加について、民事訴状を提出した。当該訴訟では、
2001年から2006年の間にメディケイドにおけるリベートの目的で、プロトニックスの価格設定に関連してワイス社が行った慣行
が、連邦民事不正請求禁止法及び連邦の判例法に違反していると申し立てている。2件の代理訴訟は公開され、訴状には、実質的に
類似する主張が含まれている。さらに、2009年、複数の州及びコロンビア特別区が、DOJが提起した民事訴訟と実質的に類似する主
張に基づき、各州法の違反を主張し、同じ訴訟番号によって訴状を提出した。当社は、プロトニックスに関連する民事事件及び刑
事事件の解決方法を、DOJと模索しているところである。
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オクラホマ州西部地区米国検事局を含むDOJは、ラパミューンに関連するワイス社の販売促進慣行について、民事捜査及び刑
事捜査を行っている。さらに、2010年10月、ラパミューンの承認適応症外使用の販売促進を主張し、ペンシルバニア州東部地区連
邦地方裁判所で係属中の私人による代理訴訟について、DOJによる仲裁が認められた。2010年12月、私人による代理訴訟はオクラ
ホマ州西部地区に移送され、そこで係属中の法的手続きに併合された。当社は、本件の解決に向けて、様々な方法をDOJと模索して
いるところである。
当社は、リリカ及びザイボックスの販売促進に関する情報及び書類を求める、複数の州の消費者保護局からの民事事件の調査
要求及び非公式の質問を受けた。当社は、本件の解決について、それらの州と討議中である。これらの要求は、以前報告した2009年
9月のDOJ及び様々な州のメディケイド不正防止部門との和解の対象であったこれらの製品に関する同様の過去の販売促進慣行
に関連したものであると思われる。
保証及び免責
通常の業務の過程で、また資産及び事業の売却に関連して、当社は、取引または取引前の活動に関連して発生する可能性のあ
る一定の債務について、取引の相手方を免責する場合が多い。こうした免責は、概して環境、税務、従業員及び/または製品関連事
項に関連したものである。免責を受ける当事者が、免責条件に基づく申立てに成功した場合、当社は、損失の補償を求められるこ
とになる。こうした免責には、通常閾値、特定請求期間、並びにその他の制約及び制限が設けられている。当社は、これまでこの規
定に従って高額を支払ったことはなく、2012年7月1日現在、こうした免責の推定公正価値に計上された金額は高額ではなかった。
注記1C「表示基準及び重要な方針:公正価値」も参照のこと。
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注記13 セグメント別、地域別及びその他の売上情報
A. セグメント情報
当社は次の4つの事業セグメントを介して業務管理している。プライマリー・ケア事業セグメント、スペシャリティ
・ケア及びオンコロジー事業セグメント、エスタブリッシュ製品及びエマージング・マーケット事業セグメント、及
びアニマル・ヘルス及びコンシューマー・ヘルスケア事業セグメントである。それぞれの事業セグメントは、各事業
活動、及び既存品や概念実証に概ね達している特定の仕掛研究開発プロジェクトに対して業務責任を有している。
2012年4月23日、当社は、ネスレ社とニュートリション事業の売却に関する契約を締結したことを公表した。その結
果、当社は、2012年度第2四半期の期首より、表示している全ての期間について、ニュートリション事業の経営成績を
要約連結損益計算書上「非継続事業の利益-税引後」に計上している。この取引には、最近ファイザー社のコン
シューマー・ヘルスケア事業によって商品化された妊婦用の総合ビタミン剤の販売も含まれている。この製品ライ
ンの事業による経営成績に関しても、表示しているすべての期間について、「非継続事業の利益-税引後」に含めて
いる(注記2B:「買収及び事業売却:事業売却」を参照。)。
当社は、セグメント分類、及びマネージメントが業績評価及び資源配分に使用するアプローチを定期的に見直してい
る。
事業セグメント
当社における4つの事業セグメントの概要は以下のとおりである。
・ プライマリー・ケア事業セグメント −主にプライマリー・ケアの医師により処方される医療用医薬品から得ら
れたと経営者により定義された収益と利益が含まれている。また、アルツハイマー病、心血管系(肺動脈性肺高
血圧症を除く)、勃起不全、泌尿生殖器、大うつ病性障害、痛み、呼吸及び禁煙の治療や疾患領域における製品を
含んでいる。この部門の主な製品の例としては、セレブレックス、チャンティックス/チャンピックス、リピトー
ル(特定の欧州連合(以下、「EU」とする)の国々、オーストラリア及びニュージーランド)、リリカ、プレマリ
ン、プリスティーク及びバイアグラなどがある。これらの製品の収益と利益の全ては、新興市場で発生したもの
とエスタブリッシュ製品事業部門で管理されているものを除き、プライマリー・ケア事業部門に割り当てられ
ている。
・ スペシャリティ・ケア及びオンコロジー事業セグメント −スペシャリティ・ケア事業部門、及びオンコロジー
事業部門で構成されている。
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・ スペシャリティ・ケア事業部門 −主に専門家である医師により処方される医療用医薬品から得られたと経
営者により定義された収益と利益が含まれている。また、抗感染症、内分泌疾患、血友病、炎症、眼科、肺動脈
高血圧、神経科学及びワクチンの治療や疾患領域における製品を含んでいる。この部門の主な製品の例とし
ては、ベネフィクス、エンブレル、ジェノトロピン、ジオドン、プレベナー、リファクトAF、レバチオ、チガシ
ル、ブイフェンド(米国及び韓国以外)、ビンダケル(米国以外)、キサラタン(米国、カナダ及び韓国以
外)、シンサ及びザイボックスなどがある。これらの製品の収益と利益の全ては、新興市場で発生したもの
とエスタブリッシュ製品事業部門で管理されているものを除き、スペシャリティ・ケア事業部門に割り当
てられている。
・ オンコロジー事業部門 −オンコロジー及びオンコロジー関連の病気に対する医療用医薬品の処方箋から得られ
たと経営者により定義された収益と利益が含まれている。この事業部門の主な製品の例としては、インライタ、スー
テント、トリーセル及びザルコリなどがある。これらの製品の収益と利益は新興市場で発生したものとエスタブリッ
シュ製品事業部門で管理されているものを除き、オンコロジー事業部門に割り当てられている。
・ エスタブリッシュ製品及びエマージング・マーケット事業セグメント −エスタブリッシュ製品事業部門、及び
エマージング・マーケット事業部門により構成されている。
・ エスタブリッシュ製品事業部門 −概ね特定の国や地域において特許権保護や独占販売権が失効している医
療用医薬品の処方箋から得られたと経営者により定義された収益と利益が含まれている。通常、各製品は特
許権保護や独占販売権が失効した翌年度期首よりこの事業部門へ移行している。特定の状況下では、製品価
値を最大化させるため、翌年度期首とは異なる時点で、特許権保護や独占販売権が失効に伴い当該事業部門
へ移行する場合もある。この事業部門はまた、新興市場で得た収益と利益を除外している。この事業部門の
主な製品の例としては、アースロテック、エフェクサー、リピトール(米国及び日本)、メドロール、ノルバ
スク、プロトニクス、レルパックス、ブイフェンド(米国及び韓国)、キサラタン(米国、カナダ及び韓国)、
及びゾシン/タゾシンなどがある。
・ エマージング・マーケット事業部門 −アジア(日本と韓国を除く)、ラテンアメリカ、中東、アフリカ、中央
ヨーロッパと東ヨーロッパ、及びトルコを含む新興市場で販売される全ての医療用医薬品の処方箋から得
られたと経営者により定義された収益と利益を含んでいる。
・ アニマル・ヘルス及びコンシューマー・ヘルスケア事業セグメント −アニマル・ヘルス事業部門、及びコン
シューマー・ヘルスケア事業部門により構成されている。
・ アニマル・ヘルス事業部門 −薬剤、ワクチン、殺寄生虫薬、及び各種デバイスを含む、家畜やペットの病気予
防及び治療に使用される製品やサービスから得られたと経営者により定義された全世界の収益と利益が含
まれる。
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・ コンシューマー・ヘルスケア事業部門 −概ね非処方箋薬(ダイエット用のサプリメント、疼痛対策、呼吸関
連及びパーソナル・ケアの治療分野の製品)から得られたと経営者により定義された全世界の収益と利益
が含まれる。当事業部門の製品の例としては、アドビル、カルトレイト、セントラム、チャップスティック、エ
マージェンC、プレパレーションH及びロビツシンなどが含まれる。
当社の最高意思決定者は、業績評価や資源配分のために、4つの事業セグメントの収益と利益を利用している。1つ以
上の事業部門から成る事業セグメントにおいては、1人のセグメントマネージャーが、その事業部門内での責任を有
している。
その他の費用及びビジネス活動
以下に関連する費用のような特定の費用は、当社の事業セグメントに配分されていない。
・ 国際研究開発(WRD) −一般的に人の健康に関する研究プロジェクトが概念実証に達すること、及びその後の臨
床、並びに商業開発が可能なしかるべき事業部門へ移行することに責任をもつ組織である。研究開発費には知的
財産権に対する前払い、及びマイルストーン・ペイメントが含まれている。この組織はまた、様々な研究開発プ
ロジェクトに技術的な専門知識やその他サービスを提供するための科学的あるいはその他のプラットフォーム
サービスの組織に対しても責任を有している。
・ ファイザー・メディカル −治療分野に関連する全ての渉外業務に責任をもつ組織である。この組織は、ファイ
ザー社関連の薬品情報や、治験監査の管理と再評価の準備を含む、品質保証、規制に対するコンプライアンス活
動に係る情報を、医療供給者、患者及び第三者に提供する責任を有している。
・ 共通 −資金調達、全世界の不動産運用、人材、法令、コンプライアンス、科学技術、国際調達、国際的な公共問題や
政策、及び国際的な技術などのプラットフォーム機能について責任をもつ組織である。これらの費用には、受取
利息及び費用のみならず、事業セグメントに配分されない報酬やその他の事業コストが含まれている。
・ その他の取引及び事象は次のとおり。(ⅰ)パーチェス法による調整は、在庫、無形資産、及び有形固定資産に係
る公正価値の調整額に対する償却に関する費用負担額である。(ⅱ)買収関連取引は、事業再編、統合、実行、及
び取引の履行費用の負担額である。(ⅲ)特定の重要項目は、法廷における和解費用、資産の減損、及び資産ある
いは事業の売却などの非買収関連事業再編費用を含んでいる。
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セグメント資産
当社は、事業セグメントごとではなく、全社ベースで資産の管理を行っている。これは、当社の多くの資産が、工場
ネットワーク資産のように共有されていることや、売掛債権のように、多くの顧客が当社の複数の事業セグメントと
取引をしているために、セグメント間で区分出来ないためである。そのため、当社の最高意思決定者は事業セグメン
トごとに資産情報の定期的な検討は行っておらず、したがって、当社は事業セグメントごとの資産情報を報告してい
ない。総資産は2012年7月1日時点で約1,830億ドル、2011年12月31日時点で約1,880億ドルであった。
損益計算書に関する主要な情報
損益計算書に関する主要な情報は、下記のとおりである。
収益
2012年7
2011年7
月1日を
月3日を
以って終 以って終
了した
了した
6ヶ月間
6ヶ月間
報告セグメント:
プライマリー・ケア(b)
スペシャリティ・ケア及びオ
ンコロジー
エスタブリッシュ製品及びエ
マージング・マーケット(c)
アニマル・ヘルス及びコン
シューマー・ヘルスケア
報告セグメント合計
その他事業活動(d)
調整項目:
共通(c)
パーチェス法による調整(f)
買収関連取引(g)
特定の重要項目(h)
(単位:百万ドル)
研究開発費
2012年7
2011年7
月1日を
月3日を
以って終 以って終
了した
了した
6ヶ月間
6ヶ月間
利益(a)
2012年7
2011年7
月1日を
月3日を
以って終 以って終
了した
了した
6ヶ月間
6ヶ月間
$
$
$ 8,115
$ 11,311
7,688
8,276
699
722
5,253
5,459
10,401
9,277
139
135
6,253
4,965
3,607
3,489
194
207
1,103
1,003
29,811
131
32,353
156
1,524
1,346
1,691
1,704
17,896
(1,355)
18,784
(1,702)
-
-
515
(2)
5
344
21
637
3
3
250
23
(3,423)
(2,610)
(420)
(2,763)
(406)
(3,680)
(3,500)
(1,162)
(1,866)
(266)
$ 29,942
$ 32,509
その他未配分項目(i)
$
492
3,753
$
$
627
4,311
$
5,287
6,919
$
$
7,357
6,608
(a) 税引前当期継続事業の利益
(b) プライマリー・ケア事業セグメントにおける、2012年7月1日を以って終了する6カ月間の収益及び利益は、前期と比較して減少している。この主な
原因は、米国におけるリピトールの特許の失効を受け、米国においてリピトールがエスタブリッシュ製品部門に移行したことによる。 (c) エスタブリッシュ製品及びエマージング・マーケット事業セメントにおける、2012年7月1日を以って終了する6カ月間の収益は、前期と比較して増
加している。この主な原因は、エマージング・マーケットでの販売の増加のみならず、独占販売権を喪失して、エスタブリッシュ製品部門に移行した製
品が追加されたことによる。
エスタブリッシュ製品及びエマージング・マーケット事業セグメントにおける、2012年7月1日に終了する6カ月間の利益は、前期と比較して増加し
ている。この主な原因は、プロダクトミックスの変化のみならず、独占販売権を喪失して、エスタブリッシュ製品部門に移行した製品が追加やエマージ
ング・マーケットでの販売の増加による。
(d)その他事業活動には、当社の受託製造及び原薬販売を行うファイザー・センターソース社の売上と営業成績、並びに国際研究開発及びファイザー・メ
ディカルにより管理されている研究開発費が含まれている。
(e) 共通項目のうち研究開発費には、一般管理費、研究開発に関連した活動の報酬費用が、共通項目のうち利益には、一般管理費、受取利息(費用)、一部の
報酬及び営業セグメントに紐づけられなかった費用が含まれている。
(f) パーチェス法における調整には、棚卸資産、無形資産、及び有形固定資産に係る公正価値の調整に関連する費用が含まれている。
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(g) 買収関連費用には、取引費用、統合費用、再編費用、及びアセットリストラクチャリングに係る追加の償却費等、事業の新規取得によって生じる企業の
買収、統合及び再編に伴う費用が含まれている(注記3「再編費用及び買収やコスト削減/生産性向上イニシアチブに関連するその他の費用」を参
照)。
(h) 特定の重要項目は、その性質や規模から、定期的に当社の日常業務の一環として発生すると見込まれない、非経常的な項目である。そのような項目に
は、主に買収、特定の税金や法廷和解に係る費用、及び特定の資産の減損等には関係しない事業再編費用やコスト削減/生産性向上イニシアチブに係る
費用を含んでいる。
2012年度上半期においては、特定の重要項目には、(ⅰ)888百万ドルの買収関連以外のコスト削減イニシアチィブに係る再編費用及び実行費用、
(ⅱ)13億ドルの特定の訴訟案件のための費用、(ⅲ)489百万ドルの特定資産の減損損失、(ⅳ)その他128百万ドルの費用が含まれている(注記3
「再編費用及び買収やコスト削減/生産性向上イニシアチブに関連するその他の費用」及び注記4「その他の費用−純額」を参照)。
2011年度上半期においては、特定の重要項目には、(ⅰ)828百万ドルの買収関連以外のコスト削減/生産性向上イニシアチィブに係る再編費用及び実
行費用、(ⅱ)525百万ドルの特定の訴訟案件のための費用、(ⅲ)489百万ドルの特定資産の減損損失、及び(ⅳ)その他24百万ドルの費用が含まれ
ている(注記3「再編費用及び買収やコスト削減/生産性向上イニシアチブに関連するその他の費用」及び注記4「その他の費用−純額」を参照)。
全ての期間に含まれている研究開発費には、特定の需要項目として、主にアセットリストラクチャリング及びその実行に係る追加の償却費が含まれて
いる。
(i) 事業セグメントに直接帰属しない当社の製造及び商業に関連する間接費が含まれている。
B.地域情報
地域別の売上高は下表のとおりである。
(単位:百万ドル)
2012年7月1日を
以って終了する
6ヶ月間
2011年7月3日を
以って終了する
6ヶ月間
増減率
(%)
売上高
米国
$
11,676
$
13,724
(15)
(12)
先進欧州諸国(a)
7,049
8,051
その他先進国(b)
5,301
5,167
3
新興成長市場(c)
5,916
5,567
6
32,509
(8)
売上高計
$
29,942
$
(a) 先進欧州諸国には、西ヨーロッパ、フィンランド及びスカンジナビア諸国を含んでいる。ユーロ建て売上高は、2012年度下記半期、2011年度上半期でそ
れぞれ53億ドル、60億ドルである。
(b) その他先進国には、オーストラリア、カナダ、日本、ニュージーランド及び韓国を含んでいる。
(c) 新興市場には、アジア(日本及び韓国を除く)、中南米、中東、アフリカ、中東ヨーロッパ及びトルコを含んでおり、これらに限定されるものではない。
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C.製品情報
重要な製品別の売上高
重要な製品売上高は以下のとおりである。
(単位:百万ドル)
2012年7月1日を以って
2011年7月3日を以って
終了する6ヶ月間
終了する6ヶ月間
バイオ医薬品売上高:
リピトール(a)
2,615
$ 4,976
リリカ
$
1,990
1,734
エンブレル(米国及びカナダ以外)
1,887
1,784
プレブナー13/プレベナー13
1,857
1,817
セレブレックス
1,293
1,213
バイアグラ
981
965
ノルバスク
682
731
ザイボックス
668
644
スーテント
619
572
プレマリン・ファミリー
535
490
キサラタン/ザラカム
436
683
ジェノトロピン
407
439
デトロール/デトロール LA
400
455
ベネフィックス
376
340
ブイフェンド
356
387
チャンティックス/チャンピックス
350
389
プリスティーク
309
276
レバチオ
279
253
メドロール
275
256
リファクトAF/シンサ
270
240
ゾシン/タゾシン
269
341
ゾロフト
269
281
ジオドン/ゼルドックス
265
490
エフェクサー
235
372
ジスロマックス/ジーマックス
229
242
プレブナー/プレベナー7
222
308
フラグミン
192
188
アリセプト(b)
178
218
カーデュラ
175
197
レルパックス
174
164
ラパミューン
167
189
タイガシル
167
148
エピペン(c)
150
101
ソラナックスXR
137
155
BMP2
134
194
スルペラゾン
129
104
ジフルカン
124
129
カデュエット
123
285
ニューロンチン
120
155
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(単位:百万ドル)
2012年7月1日を以って
2011年7月3日を以って
終了する6ヶ月間
終了する6ヶ月間
ユナシン
111
114
アロマシン
111
209
アースロテック
109
121
インスプラ
105
91
ダラシン/クレオシン
102
88
トビアズ
98
88
メタキサロン/スケラキシン(c)
94
88
提携医薬品の収入(d)
1,698
1,759
その他のバイオ医薬品全て(e)
3,732
3,401
26,204
28,864
アニマル・ヘルス製品
2,111
2,037
コンシューマー・ヘルスケア製品
1,496
1,452
131
156
29,942
32,509
その他の製品売上高
その他(f)
(a)2011年11月に米国、またその他の様々な市場でも2011年から2012年にかけてリピトールの独占販売権が失効する。この独占販売権の喪失により、2011年
度上半期と比較して、2012年度上半期の売上高は全世界で24億ドルの減少となっている。
(b)エーザイ社とのライセンス契約のもとでの直接販売を表す。
(c)旧キング社製品及びキング社の事業は、2011年1月31日の買収以降、当社の財務諸表に含まれている。
(d)エンブレル(米国及びカナダ)、アリセプト、エックスフォージ、レビフ及びスピリーバを含む。
(e)ジェネリックのアトルバスタチンの販売を含む。
(f)主に当社の受託製造及び原薬販売を行う組織であるファイザー・センターソース社から生じた売上高が含まれる。
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2 【その他】
(1) 決算日後の状況
当社は、2012年8月10日にアニマル・ヘルス事業会社であるゾエティス社の保有株式の一部売却のために登録
届出書様式S-1を米国証券取引委員会に提出した。「第6 経理の状況」の連結財務諸表注記1「開示方針及び重
要な会計方針」を参照のこと。
(2) 訴訟等
本書の「第3 事業の状況」「4 事業等のリスク」及び「第6 経理の状況」の連結財務諸表注記12「契約債務
及び偶発事象」を参照のこと。
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3 【日米の会計慣行の相違】
この半期報告書に記載されている中間財務書類(未監査)は、米国において一般に認められた会計原則及びSEC規
則S-Xに準拠して作成されている。従って、当該中間財務書類の作成に当って採用された会計処理の原則及び手続
き並びに表示方法は、日本において一般に公正妥当と認められた会計原則に準拠して作成される場合とは異なる
ものがある。その主な差異のうち、2011年度有価証券報告書第6「経理の状況」4.に記載されていないものの要
約は、次のとおりである。
(イ)要約財務諸表注記
SEC規則S-Xは、中間財務情報の利用者は前会計年度の監査済財務諸表を閲覧し、または入手しうるものと報告
者が推定してよいこと、及び適正な開示のために必要とされる追加情報の妥当性(重要な偶発事象に係るものを
除く)は前述のような推定に応じて決定できることを規定している。従って、直近の監査済財務諸表での開示と
実質的に重複する重要な会計方針、直近の会計年度終了日以降質的量的に重要な変動のない勘定の詳細、及び
SEC規則S-Xにより規定されているその他の詳細な情報の開示は要約財務諸表において削除されている場合があ
る。それゆえに要約財務諸表の注記の記載はこの範囲に限られる。
また、SEC規則S-Xは、要約財務諸表が開示されている期間に生じた経営成績の適正な表示のために経営陣が必
要と考える全ての修正を反映していること、及びその旨の記載を注記中に含めることを要求している。要約連結
財務諸表注記1は、この要求に基づいている。
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第7 【外国為替相場の推移】
財務書類の表示に用いられた通貨と本邦通貨との間の為替相場が、当半期中日本国内において時事に関する事項を掲載する2
以上の日刊新聞紙に掲載されているため、本項の記載を省略する。
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第8 【提出会社の参考情報】
当社は、2012年1月1日から当該半期報告書提出日までの間において、次の書類を提出している。
(1)
有価証券届出書及び添付書類
平成24年2月1日関東財務局長に提出
(2)
有価証券届出書(上記(6))の訂正届出書
平成24年2月6日関東財務局長に提出
(3)
臨時報告書(企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第
平成24年3月28日関東財務局長に提出
2項第1号に基づく報告書)及び添付書類
(4)
2011年度有価証券報告書(自2011年1月1日至同年12月31
日)及び添付書類
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平成24年6月27日関東財務局長に提出
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第二部【提出会社の保証会社等の情報】
該当なし。
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