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018 020 の 高 さ 寸 法 のルール ① 天 井・床・吹 抜 け |天井高を変えずに天井を高く見せる方法 022 |床の段差が生み出す天井高と有効空間を 使いこなす方法 |床や天井の段差を使って天井高を操作する方法 024 026 |小さい吹抜けと大きい吹抜けを適材適所で 使い分ける |単純な 層吹抜けにしないことで室内に光を導く方法 028 の 高 さ 寸 法 のルール ② 勾 配 天 井 030 032 |スキップフロアを駆使すれば、 空間の利用法は限りなくある |腕のいい設計事務所は階段室の扱い方がうまい 034 036 |取り付け高さによって変わる 空調機のスマートな納め方 |勾配天井の低さを逆手にとって豊かな空間にする方法 038 040 |開口部のプロポーションを決める高さ寸法の極意 諸 室 [ 和 室・寝 室・子 供 室・書 斎 ] の 高 さ 寸 法 のルール 062 064 066 068 070 072 074 076 |小上りの和室の天井高と段差に何を仕込むかが腕の見せ所 |和室の段差や天井高のセオリーを疑え | ﹁寝室は重心を下げる﹂という原則を破ることも必要だ |天井高に変化を付ければ特色ある子供室となる |空間の設えや場所によって変わる書斎の高さ寸法 |工夫次第で変わる収納の高さと奥行き |法規の緩和措置をうまく利用した豊かな地下空間 | 一番有効活用したい小屋裏収納・塔屋を最高にうまく使う |洗面室とトイレの高さ方向に生まれるスペースを有効活用する |浴室・洗面室・トイレの天井高と採光を三位一体で解決する |バルコニーの防水と段差を解決する最高の方法 |ルーバーや手摺など、 外廻りのデザインは高さ寸法で決まる |玄関ポーチのデザインは玄関扉の高さで決まる 玄 関 の 高 さ 寸 法 のルール 042 044 046 |玄関ホールと階段を一体化して最も効果的な 吹抜けをつくる |玄関土間の高さ寸法が家全体に広がり感をもたらす 048 050 |心地よい玄関には、 圧迫感のない収納の寸法体系がある |上がり框の寸法を見直すと、 玄関が豊かな空間になる 052 廊 下・階 段 の 高 さ 寸 法 のルール 056 |機能を付加して階段を単純な 移動空間にしない方法 |明るく生き生きした廊下をデザインするための アイデア集 054 058 060 資料請求者プレゼント 執筆者プロフィール キーワード |階段下を収納・トイレに使い切るためのテクニック 092 093 094 高さ寸法のルール150 センスを磨く ! 078 |浴室の開放感を左右する開口部の寸法テクニック 水 廻り[浴室・洗面・トイレ・ ]外 廻 り [バルコニー・手 摺の ] 高さ寸 法のルール 080 082 084 086 088 090 CONTENTS 1 0 0 016 Apr 2014 センスを磨く! 高さ寸法のルール 150 Apr 2014 017 1 2 2014年4月号 5 3 4 5 1 2 3 etc. 2 4 etc. Part.2 玄関 Part.3 廊下・階段 L D K 1 2 3 L D K 6 7 8 9 10 1 2 3 4 5 6 7 8 1 2 3 4 5 Part.1 LDK Part.4 諸室 Part.5 水廻り・外廻り 扉/設計:瀬下直樹+瀬下淳子 写真:永野佳世 Part.1 図4|吹抜けの高さ > P.026-027 a | K また は D K の 天 井 高を 抑 える b | 勾 配 天 井・ス キップ フ ロ ア の 利 用 <5,000 <4,000 b | 天 井 が 低 い( 2 ,300 ㎜ 未 満 ) 300 2,100 ∼2,300 400 2,100 ∼2,300 a | 標 準 的 な 天 井 高( 2 ,300 ㎜ ∼ 2 ,500 ㎜ ) 2,100 ∼2,300 50∼150 2,100 ∼2,300 2,300∼2,500 600∼800 標準的な高さの天井をより高く見せるには、天井近くの壁に幕板などと 天井が低い場合、天井を羽目板張りとして視線を水平方向に導く。長 キッチンやダイニング、個室側の天井高を 2 ,100 ∼2 ,300㎜程度に抑えると、吹抜 吹抜けの天井高を抑えるには「吹抜けの天井に勾配を付けて開口部側に向かって ともに、室内から照明器具が見えないようにコーブ照明を仕込み、天井 手方向の壁 (開口部) に視線を導く場合は、羽目板の向きとフローリング けの垂直性が強調され、リビングがより高く感じられるようになる 絞る」 「スキップフロアを利用して吹抜け側の床面を持ち上げる」という手法がある に間接照明の光を当てるとよい。間接照明から天井までの空き寸法は の向きを合わせる [※ 2] 300㎜が目安。間接照明の光が「面」として広がりをもつようになる 図5|吹抜けの大きさ > P.028-029 a | 小 さな 吹 抜 け を 外 壁 側 に b | 建 物 の 中 央 に 吹 抜 けを 設ける 図2|LDまたはLの天井を高くする > P.022-023 c | 大きな 吹 抜 け a | K また は D K の 天 井を 下 げ る つくる b | K また は D K の 床を 上 げ る 光 2,000∼3,000 (幅) ∼2,000 (幅) 天窓 光 2,100 ∼2,300 2,100 ∼2,300 高窓 300∼400 天井を高くする必要のないダイニングやキッチンでは、リビングの天井 天井面に段差を付けずに、ダイニングやキッチンの床をリビングの床よ 小さな吹抜けを外壁側に設けると、高窓からスポット 建物の中央に幅の狭い吹抜けをつくり、天窓を利用 吹抜けの幅を絞らず、ボリューム感をもたせるには、 よりも300 ∼400㎜程度下げる。その段差は間接照明や欄間として生 り300 ∼400 ㎜程度上げる。リビングからダイニング・キッチンへは階 ライトのような光を採り込むことができる。開口部から して光井戸のようにする 柱・梁を露しにして空間のスケールを強調する かす。レンジフードやダウンライトのダクトスペースにも活用可能 段 2 段分の段差が生まれるので、その段差は収納スペースとして活用 可能。天井仕上げは連続させて一体感をもたせる の光を壁に反射させて下階に導くことも可能 ンではレンジフードを考慮する必要が あるほか、天井を下げると、天井懐を ダクトスペースに利用できるという利 点も生まれる。天井が高いダイニング 400 では照明がペンダントライトとなり、 千 ㎜程 2 ダイニングテーブルの位置が固定され がちだ。しかし、天井高が 2 度までなら、照明はペンダントライト 。 に限定されず、自由度が高い [図 ] 一方、床に段差を設けることで天井 高を操作し、天井面ではフラットな連 150 続性を強調する方法もある。キッチン げれば、キッチンカウンターとダイニ カウンター側の床レベルを ㎜程度下 ングテーブルの高さがそろうので、長 いカウンターのように見せることがで きる。キッチンカウンター側の床レベ ルを ㎜程度下げて境界面にテーブル を設置すると、キッチン側はダイニン グテーブル、ダイニング側は床座テー ブルとなり、向かい合って座る人の目 線がそろうほか、キッチンに立つ人と ダイニングに座る人の目線の高さも近 。 くなる [図 ] 吹抜けは大きさも重要な要素 L 天井高により強弱をつけるときは DKを吹抜けにする。最も基本的な手 法は、ダイニング・キッチン側の天井 3 400 図3|Kの床を下げる > P.024-025 a | ダ イニ ン グ テ ー ブ ル の 場 合 (床段差 150㎜程度) b | 床 座 テーブル の 場 合 (床段差 400㎜程度) 400 150 キッチンカウンターの高さは 850㎜程度なので、700㎜程度のダイニン ダイニングテーブルが床座の場合、キッチン側を 400㎜程度下げる。こ グテーブルと高さを合わせるには、キッチン側の床を 150㎜程度下げれ の寸法は椅子 (座面) の高さで変える ばよい。安全性を考慮して、段差部分の床仕上げをタイル張りなどにし て段差があることを強調する 1 2 300 天 井 高 の 統一と 変 化 500 戸建住宅の階高は 千 ∼ 千㎜と なるケースが多い。天井 懐を考慮すれ 2 ば、LDK の標準的な天井高は 千 ∼ 千 ㎜程度になる。天井高が十分 確保できる場合、 ﹁コーブ照明 [※ ] の 光 で 天 井 に 意 識 を 向 け る﹂ ﹁造 作 家 具を天井面から離し、天井がつながっ て見えるようにする﹂などで高さを強 調すれば、広がりを感じさせられる。 斜線制限などで天井高を十分に確保で きない場合、水平方向の伸びやかさを 強調すると、天井の低さがネガティブ な要素にならない。 ﹁天井を羽目板張 いっぱいの開口部を取り付けて外部と り に し て 床 と 表 情 を そ ろ え る﹂ ﹁天 井 1 一体化する﹂などの方法が考えられる 。 [図 ] LDK を一体化するケースでは、天 井高に変化を付けて﹁ダイニング・キ ッチン︵またはキッチンのみ︶の天井 は低く、リビングの天井は高くする﹂ のが一般的。キッチンとダイニングの 300 天井は高過ぎないほうが、設備計画で 2 は合理的な場合が多いからだ。キッチ 高を 千 ㎜程度に抑えて、リビング のみを吹抜けとして天井を高くすると いうもの。リビングが開放的な空間に 2 感じられるほか、空間にさまざまな方 5 向性・場所の変化が生まれる。 層吹抜け︵天井高× +天井懐︶ の場合、天井高が 千㎜を超えること が多い。この寸法では天井が高すぎて 居心地が悪く感じるのであれば﹁屋根 に 勾 配 を 付 け る﹂ ﹁上 げ 床 に す る﹂な 2 どの方法で、吹抜けの高さを抑えられ る。LDKが上階︵ 階︶にある場合、 4 小屋裏収納やルーフバルコニーを組み 4 合わせて、最高天井高 千㎜程度の吹 。 抜けにすることもできる [図 ] 吹抜けの大きさも重要。部屋全体で はなく、部屋の一部だけを小さな吹抜 けにすることも考えられる。小さな吹 抜けには、移動空間や諸室とのつなが み合わせて、光井戸のように自然光を りを生み出す効果や、天窓や高窓を組 室内に採り入れる効果がある。吹抜け の数、平面計画上の配置、開口部との 関係がポイントになる。 大きな吹抜けは、空間を単調にして 大きさを認識しにくくする場合もあ る。柱・梁・小屋束などの構造体を露 しにして視覚的なガイドにするなど、 空間のスケールを表現する方法も考え 。[粕谷淳司+粕谷奈緒子] たい[図 ] 5 2 2 600 3 の 高 さ 寸 法 の ル ー ル ① 天 井・床・吹 抜 け 2,100 ∼2,300 400 L D K L D K 図1|平天井における工夫 > P.020-021 ※ 1 建築化照明の1つ。天井面を明るく照らし、その反射光により空間の明るさを得るとともに、天井面に視線を誘導し、空間の上方への広がりを強調する ※ 2 最上階以外の階にある火気使用室に該当すると、壁・天井に内装制限がかかる。可燃材料である木材が使用できない場合があるので注意 019 Apr 2014 センスを磨く! 高さ寸法のルール 150 Apr 2014 018 1|天井高を変えずに天井を高く見せる方法 Part.1 1-4|天井を羽目板張りとすれば天井の低さは感じない[辻秀易] 2,225㎜は製作の木製建具を天井いっぱいに納めたときに、反りに よる不具合が出ない最大限の寸法でもある て、向きを決めるとよい。 1,820 吊り戸棚の位置を天井面からやや離し、天井の端までを 見渡せるようにすると、天井が高く感じられる。壁と天井 2,730 は廻り縁を付けずに、シームレスにつなぐ。 N 食品庫 450 キッチン 2,130 洗面 脱衣室 1-1|吊り戸棚の位置を下げて水平方向に伸ばすと天井が高く見える[辻秀易] はフローリングと リビング 中庭 吊り戸棚の位置は天井面よ り450 ㎜下げる。吊り戸棚を 重心を抑えることができる。 しかし、ダイニング・キッチン と一体化して広くするのであれば、天井高はやや高めに 下げることで、天井の端から 端まで見通すことができるよ 設定して、プロポーションのバランスを取ったほうがよい うになり広く感じるため 2,400 化粧梁: 木材保護塗料 スギ羽目板㋐9 (本実) 木材保護塗料 1,950 の羽目板の向き 1,725 2,225 2,000 庭に視線を誘導 す るた め 、天 井 5,605 LDK に隣接する 500 L D K 木造のモジュール3,640㎜(2間) を基本としてリビングを 計画する場合、天井高を2,200㎜程度にすると、空間の 天井: 石膏ボード㋐9.5の上、 生石灰クリーム 鏝仕上げ 450 450 れるからだ。したがって、LDK とほかの居室および外部空間の位置を考慮し 床座での生活を想定する場合、あまり天井が高くないほうがよい。 2,400 低さを感じることはそれほどない。羽目板の向きによって水平ラインが強調さ 450 天井高が 2,200㎜程度と低い場合でも、天井を羽目板張りにすれば、天井の AC リビング 直交させている ▼土台下端 和 室 の 端 から 食 品 庫 の 端ま 天井には余計なものを付けない。照明はダウンライトや壁付け。フロア を遮る下がり壁 をつけないよう 玄関収納 [S=1:100] 1階断面図 1-2|天井を照らす間接照明は、空間に広がりをもたらす[石川素樹] 家具などを組み合わせて、視線が留まるようにしたい。 の対象となる可能性があるので注意。 年を超えるマンションの天井高 は概して低い。天井懐がまったく なかったので、羽目板の天井を元 の天井より65㎜下げて、当時最 薄のLEDダウンライトを納めた マンションでは、一般的に開口部を自由 にデザインすることはできない[※2]。 開口部の内側から壁を立てて、その壁を 第1種高度地区内にある3階建て戸建 住宅。高さ制限が厳しいことから、階 「ボックス」の前後は天井いっ ぱいの開口部になっているの 高を抑えた結果、天井高2,180㎜の細 一部開口することで、アクセントとなる 横長の窓を飾り棚の上に取り付けた 長いLDKとなった で、外部空間に自然と視線が導 かれる 200 2,320 2,120 260 小窓 260 キッチン パネル 小窓 440 700 60 レンガ㋐12張り AEP 蛍光灯 (高さ 80㎜) を隠す 150㎜の幕板が天井と壁の見切となり、空間 キッチン ダイニング リビング 200∼300㎜程度であれば、2つの天井面に 500㎜以上の段差が 500 180 実際に感じる天井高 720 840 見せ、水平方向の広 Apr 2014 収納については内装 1,800㎜よりもやや高 く、2,000 ㎜よりもや や低く設定。重心が 250 がりを強調。正面に 制限の対象外となる 低く、かつ開放感の 見える壁は造作家具 ので木材の使用が可 ある開口部を実現し と窓を一体化 能 [写真:吉村昌也] ている ※ 2 マンションの開口部は、区分所有法の共用部分に該当するため (区分所有法2条) 、基本的に改造できない 021 注意が必要。建具や の高さは、一般的な 2,150 ング)と上 下 対 称に 寸法にも割付け上の 1,900 キッチンなどの開口 床 (チーク・フローリ ㎜ [※1] 。障子 (建具) センスを磨く! 高さ寸法のルール 150 シームレス蛍光灯 構造梁 90 は梁下寸法の 2,470 2,650 2,470 ナット) を張ることで、 2,180 260 2,180 2,255 同一幅の素材を張り 1,200 展開図 [S=1:100] アングル補強 L-50×50×3 L=50@300 [S=1:150] 2階断面図 回す場合、出入口や 260 高さの低いシームレス蛍光灯(器具高さは40㎜)を 隠すための幕板。天井と壁の見切をよりシャープに するため、見付け面を消した三角形にしている 生じる。間接照明で梁と天井面を柔らかく照らし出したい。 天井に羽目板 (ウォル 870 1-3|梁下の下がり天井と間接照明で柔らかな天井空間に[関本竜太] 梁を露しにすると、実際に感じる天井高は、天井面ではなく梁下の 最上階ではない火気使用室に該当する場合、壁・天 井が内装制限の対象。木材仕上げとする場合は、不 燃認定を取得した木材を選択しなければならない 2,330 260 位置になる。梁下に下がり天井と間接照明を設けると、梁せいが 窓ふさぎ壁 (押出法ポリスチレンフォーム保温板㋐30、 石膏ボード㋐12.5の上、クロス張り) 展開図 [S=1:100] 700 315 [写真:西川公朗] 心を下げる重要な要素 不陸調整下地 新規天井仕上げ 木方立:既存アルミサッシの方立に取付け 650 335 の重心を下げる。開口部下の低い位置に設置された家具やソファも重 2,180 天井高は 2,320㎜。築年数が30 1,885 手。ただし、壁・天井については火気使用室における内装制限 800 一した木材を張り回して、視線をその先の開口部に導くのも一 や開口部のデザインが重要になることはいうまでもないが、造作 2,460 をそろえると、正面に見える壁や開口部に視線が集中する。壁 575 [粕谷淳司+粕谷奈緒子] 150 天井の低さを意識させないためには、床・壁・天井に同一幅で統 石膏ボードとスプ ル ースが干 渉し ないように、V 溝 を付ける。溝は目 立たないよう、パ テでしっかりとし ご い てから、E P で仕上げる 90 幕板: スプルース OP 75 天井を羽目板張りとする場合、羽目板とフローリング (床) の向き 40° 1-6|内装を木材でくるめば天井の低さが消える [各務謙司] 正面の壁を格好よく 575 1-5|天井の羽目板と床の向きをそろえるときには に300㎜以上の空き寸法があると、天井面を照らす光が「面」と しての広がりをもつため、空間を実際よりも広く感じるようになる 425 150 効果もあり、空間の重心が下がって落ち着きが生まれる。 壁際にあるRC 造の梁形(最上階にあるマンション住戸の梁)の 存在を意識させないように間接照明を設けた。照明と天井との間 425 575 接照明を納める幕板には、空間を上下に分ける視覚的な 1,885 間接照明で天井面を照らせば、天井が高く感じられる。間 330 300 [S=1:200] 1階平面図 150 にすることが重 要[66頁参照] 1,105 クな領域からプライベートな領域へ踏み込むことを意識させるため2,000㎜で設定 和室 780 木製建具は垂れ壁を設けずに納めている。ただし、写真左側の廊下へ出る建具のみは、パブリッ 照明などとして重心を下げる 玄関 3,185 で 天 井をつな げること、視線 V溝 寒冷紗の上、 パテしごき EP シナランバー㋐18 下がり天井:石膏ボード㋐9.5 EP 間接照明断面詳細図 [S=1:10] ※ 1 2,150㎜で設定した低い天井部とのメリハリや、ややスパンを飛ばした開放的な空間であることも考慮すると、梁下 2,400㎜ではやや低い。2,470㎜程度というのがほどよい 高さであると考えた Apr 2014 020 2|床や天井の段差を使って天井高を操作する方法 Part.1 2-3|勾配天井を利用して高窓を設ける[中西ヒロツグ] てW1,775×H550∼1,100㎜となってお 頻繁な来客が想定されるLDKでは、オープンキッチンは避 り、室内側からアルミサッシ枠が見えな いよう、壁・天井に埋め込んでいる をリビング・ダイニ ングにそろえると 上に十分な照度を 保つことが重要 壁面収納はダイニングテーブル の高さに合わせて設定 使える収納とした 375 キッチン 装 (塗料) 自体にテク と、反射面の光が優 850 850 スチュアをもたせる しく安定する [S=1:80] 2階展開図 [写真:山中祐一郎] 床の段差を利用して、ダイニング・キッチンの天井高を低くすると、リビン グとダイニング・キッチンが緩やかに区画される。天井をフラットに仕上げ ると、LDK 全体の一体感が損なわれずに済む。 壁:珪藻土 た業 務 用 焼 肉 バー 200 ナー用の換気扇の配 センスを磨く! 高さ寸法のルール 150 ▼ ▼GL 1,730 3,640 2,590 ダイニング・キッチンの床レベルはリビングよりも390㎜(階段2段分) 高い。リビング側の腰壁は壁かけテレビのスペースとして活用するほ か、下部にはAV機器用の収納スペースを確保 設けられており、縦型ブラインドレールの設置スペースを兼ねる 天井と床の仕上げをラワン合板として、インテリアの一体感を高めている。腰壁のダイニング 展開図 [S=1:150] ※ 2 照明器具を見えないようにすると、光も遮ってしまう。光の遮り方によっては、強い光のコントラストであるカットオフラインが生じる。光を遮らず、器具を隠せるのが間接照明と して理想の納まり ※ 3 レンジフードと一体になった照明器具を使用する場合は平天井にする必要がある Apr 2014 キッチン 1FL 1,000 650㎜の垂れ壁を利用して間接照明を設置。立上りにはスリットが 管などが納められて いる [写真:吉田誠] 023 2,200 リビング ダイニング 900 ブラインド リビング では、ダイニングテー ブルに取り付けられ 屋上テラス ▼ 1,300 700 400 650 に活 用したい。ここ 内装制限対象外のIHクッキングヒーターを採用 2FL 間接照明 3,050 200 2,200 650 2,550 2,915∼3,050 ペースとして積極的 ガスコンロを採用すると、最上階でない火気使用室に該当するため、 内装制限によって垂れ壁を設けるなどの対処が必要になる。ここでは、 寝室 1,300 ビング側に天井段差分の垂れ壁が生まれ、間接照明のスペースとなる。 2,961 2-2|ダイニング・キッチンの床を上げて、天井はリビングとフラットにつなぐ[木村智彦] ダイニング・キッチンの天井(平天井[※3] )レベル はリビング (勾配天井)よりも最大650㎜低く設定 も目を向ける。窓の天端とダイニング・キッチンの天井面をそろえると、リ 天 井 懐 は ダ クト ス 2,400 天窓断面詳細図 [S=1:30] 紙張り [※] の腰壁と上部クロス張りの壁との見切でもある [写真:井上玄] 2-5|天井の段差&サッシ高さを利用して間接照明を設置する[石黒隆康] ダイニング・キッチンの天井高をリビングよりも低くする場合、窓の高さに 石膏ボード ㋐9.5 AEP 6,350 慮したい。さらに、塗 1,900 天井:石膏ボード㋐9.5 石粉末入り特殊塗装 2,685 ドの張り方向まで考 400 壁:石膏ボード㋐12.5 石粉末入り特殊塗装 480 (石膏ボード)の仕 上面を設定する 腰壁の天板 (ナラ集成材) は、壁際まで伸ばして飾り棚に。ホワイトボード壁 500 2,730 リビング・ ダイニング 500 330 ように 広 がる場 合、 で は 、サッシ 枠 が 見えないように壁 リビング・ ダイニング 500 330 間 接 光 が 大 きな 面 要。下地の精度、ボー 既 製 品 のトップラ イト (アルミサッシ) 2,730 設けて、その部分 をキッチン側から 天窓 H590×W790 1,150 きれいなグラデーションができるように、カットオフラ を意識しつつ、必要最小限の立上りで隠す イン[※2] (天井や壁) をなめる その面の平滑さが重 1,900 ダイニングとの仕 切りに 垂 れ 壁を [S=1:100] 2階断面図 3,120 グ・ダイニング側からは間接照明の設置場所として利用できる。 勾配天井が接する垂れ壁の上部を窪ませて、照明を 上向きに設置。光源が見えないよう、かつ、天井面に 2,300 キッチンとする場合、垂れ壁はキッチン側からは吊り戸棚として、リビン 825 2,961 [S=1:100] 2階断面図 2-4|キッチンの垂れ壁を利用して間接照明を設置する[山中祐一郎] リビング・ダイニング側に数百㎜程度の垂れ壁を設けてセミオープン リビング・ ダイニング システムキッチンを隠す腰壁の高さは1,150㎜で、 リビン グ側からは水栓金物が見えない。キッチンカウンターの高 さは850㎜なので、300㎜の立上りは水栓器具やコンセン ト類を納めるスペースとなる 480 590 1,980 注ぐ。寝室の木製建具 (引戸) の高さは、反りによる不具合が生じにくい 2 ,000㎜で設定 キッチン 300 700 壁際にはカーテンボックス兼用 の間接照明を設置 ッチンカウンター 480 2,400 スキップフロアで、リビング・ダイニングから 1,200㎜上がったところに寝室がある。ルー 660 900 TV ンが広くない場合 ( 7 ㎡ 程度)、天井 高を絞り、天井付 近に熱気だまりを つくらないこと、キ 850 2,200 500 1,200 700 900 500 2,100∼3,250 2,100 500 リビング・ダイニング フバルコニーは居室に面する 3 面ともサッシが嵌められていて、寝室や階段にも光が降り 高くなりすぎるこ キッチン L D K 3 590 とが多 い 。キッチ ルーフ バルコニー 850 750 500 中の作業照度を自然光で取れるよう、天窓を付けるとよい。 10 天窓 H590×W780 キッチンの天井高 け、天井高も低くすることが多い。LDK が上階の場合は日 1,150 ンの上部に高窓を兼ねるルーフバルコニーを設けるとよい。 2-1|天井を下げたキッチンに天窓をつける[北野博宣+安藤宗一郎] LD側の高窓サイズは屋根勾配に合わせ キッチンの天 井 高 2,200㎜に対して、 勾配天井のLD側は 2,100∼3,250㎜ 2,200 いが、高さの違いは積極的に活用したい。最上階の LDK では、キッチ 1,980 キッチンの天井高は低くして、リビング・ダイニングを高くすることは多 側は本棚として活用 断面図 [S=1:150] ※ 1 下地は石膏ボード 12.5㎜厚。パテ処理後にサンドペーパー掛けたうえで、壁紙をローラーで糊付けしている Apr 2014 022