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国内インポートブランド市場に関する調査を実施(2016
2016 年 8 月 26 日 プレスリリース 国内インポートブランド市場に関する調査を実施(2016 年) -インバウンドの恩恵を受け市場は拡大するも、2016 年の先行きは不透明- 【調査要綱】 矢野経済研究所では次の調査要綱にて国内のインポートブランド市場の調査を実施した。 1. 調査期間:2016 年 4 月~7 月 2. 調査対象:欧州、米国の衣料品・服飾雑貨、ウォッチ、ジュエリー、クリスタル製品・陶磁器、アイウェア、筆記具 ブランドを輸入販売する商社、メーカー、小売業者、また各インポートブランドの日本法人等 3. 調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話によるヒアリング、ならびに文献調査併用 <本調査におけるインポートブランド市場とは> 本調査におけるインポートブランド市場とは、従来から算出していたインポートブランド市場規模(主要 10 アイテ ム分野)に 5 アイテムを追加し、主要 15 アイテム分野とした。主要 15 アイテム分野とは、①「レディスウェア」、②「メ ンズウェア」、③「ベビーウェア」、④「バッグ・革小物」、⑤「シューズ」、⑥「ネクタイ」、⑦「スカーフ・ショール・ハンカ チ類」、⑧「レザーウェア」、⑨「ベルト」、⑩「手袋」、⑪「ウォッチ」、⑫「ジュエリー」、⑬「クリスタル製品・陶磁器類」、 ⑭「アイウェア」、⑮「筆記具」である。尚、いずれも欧州、及び米国からの輸入品に限られる。 【調査結果サマリー】 ◆ 2015 年の国内インポートブランド(主要 15 アイテム分野)市場規模は 前年比 7.6%増の 2 兆 3,664 億円と 5 年連続の伸長 2015 年の国内インポートブランド(主要 15 アイテム分野)市場規模は小売金額ベースで、前年比 7.6%増の 2 兆 3,664 億円となり、5 年連続のプラス成長となった。 この要因としては、富裕層を中心とした従来のブランド顧客層の消費の活発化と、インバウンド(訪日 外国人客)需要の大幅な増加が大きく影響したと見られる。 ◆ アイテム別では好調なアイテムが多く、中でもインバウンド需要の恩恵の大きい インポートウォッチ、インポートジュエリーの伸び率が顕著 2015 年についてアイテム別にみると、主要アイテムのうち 8 アイテムの市場規模が前年比で拡大した。 なかでも、インバウンド需要の高いインポートウォッチ、インポートジュエリーに関しては特に高い伸長率 を示している。 ◆ 2016 年の国内インポートブランド(主要 15 アイテム分野)市場規模は インバウンド需要の減速や中間層の消費減退の継続を見込み、一転して縮小を予測 2016 年の国内インポートブランド(主要 15 アイテム分野)市場規模は、前年比 8.5%減の 2 兆 1,649 億円を予測する。中間層の消費減退が継続していることや、インバウンド(訪日外国人客)需要の減速な どが影響するとみられることから、縮小を予測する。 ◆ 資料体裁 資料名:「2016 年版 インポートマーケット&ブランド年鑑」 発刊日:2016 年 7 月 29 日 体 裁:B5 判 790 頁 定 価:135,000 円(税別) 株式会社 矢野経済研究所 所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝 設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/ 本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/) ㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected] 本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。 本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。 Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd. 2016 年 8 月 26 日 プレスリリース 【 調査結果の概要 】 1. 市場概況 2015 年の国内インポートブランド(主要 15 アイテム分野)市場規模は小売金額ベースで、前年比 7.6%増の 2 兆 3,664 億円となり、5 年連続のプラス成長であった。 2015 年は、2014 年以上にインバウンド(訪日外国人客)需要が拡大した年であった。一方で衣料品・ 服飾雑貨品についてみると、前年より更に大きく伸長することが予想されたにも関わらず、実際の成長率 は 2.6%増(2014 年は 7.4%増)に止まった。富裕層の消費は依然活発であったことを考慮すると、商品 価格の値上げによる中間層の消費減退が想像以上に深刻であったことを印象付ける結果となった。 2016 年の前半を折り返した段階での市況としては、2015 年の好調さは薄れているようである。中間層 の消費減退が継続していることや、インバウンド需要の減速が大きな要因である。ブランド側の動きとして は、商品価格の値上げやエントリー商品の投入など、一部では積極的な動きをするブランドもあるものの、 既に決まっている新規出店やリニューアルなどへの投資以外は静観するブランドが多い。更に、富裕層 消費に影響を与えると考えられる株価も 2015 年に比べ下落傾向となっており、先行きは不透明な状況 である。 このような状況から、2016 年の国内インポートブランド(主要 15 アイテム分野)市場規模は 2015 年比 8.5%減の 2 兆 1,649 億円を予測する。 図 1. 国内インポートブランド(主要 15 アイテム分野)市場規模推移 (億円) 矢野経済研究所推計 注 1. 注 2. 注 3. 注 4. 小売金額ベース 衣料品・服飾雑貨品以外とはウォッチ、ジュエリー、クリスタル製品・陶磁器類、アイウェア、筆記具をさす 貿易月表の CIF(金額)をベースに各年の為替レート等を加味し算出 (予測)は予測値 Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd. 2016 年 8 月 26 日 プレスリリース 2. アイテム別市場動向 2015 年についてアイテム別にみると、主要アイテムのうち 8 アイテムの市場規模が前年比で拡大した。 なかでも拡大が目立ったアイテムとしては、インポートウォッチ(前年比 17.6%増)、インポートジュエリー (前年比 12.2%増)が挙げられる。いずれも、インバウンド需要の拡大に因るところが大きい。 なお、インポートウォッチに次ぐ市場規模となるインポートバッグ・革小物に関しては、中間層の消費減 退の影響を大きく受けたものの、好調なインバウンド需要に支えられ、前年より拡大した。 一方、インポートシューズに関しては、主要アイテムの中では前年割れが目立つ結果となった。顧客 層としては、他のアイテムと同様ではあったものの、暖冬や、ファッショントレンドに影響されブーツが不 振だったことや、近年のトレンドとなっているスニーカーやカジュアルシューズなど、比較的安価なシュー ズの需要拡大が、市場規模縮小の要因に繋がっているものとみる。但し、インポートシューズ自体は顧 客層を確実に広げつつあり、長期的に見ると、まだ伸びる余地は十分にあるものと考える。 図 2. 2015 年アイテム別国内インポートブランド市場規模 2015年 アイテム 市場規模 (億円) 前年比 構成比 レディスウェア 2,547 100.0% 10.8% メンズウェア 1,791 106.0% 7.6% 151 102.0% 0.6% バッグ・革小物 5,461 104.7% 23.1% シューズ 1,953 96.9% 8.3% 963 104.8% 4.1% ウォッチ 6,369 117.6% 26.9% ジュエリー 3,534 112.2% 14.9% アイウェア 361 108.1% 1.5% クリスタル・陶磁器類 350 92.3% 1.5% 筆記具 184 105.1% 0.8% 23,664 107.6% 100.0% その他ウェア(ベビーウェア、レザーウェア) 服飾雑貨(ネクタイ、スカーフ・ショール・ハン カチ類、ベルト、手袋) 2015年市場規模(主要 15分野合計) 矢野経済研究所推計 注 5. 小売金額ベース 注 6. 貿易月表の CIF(金額)をベースに各年の為替レート等を加味し算出 Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd.