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2015年8月号(PDF, 5.7 MB)

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2015年8月号(PDF, 5.7 MB)
5
V o l . 26 N o .
2015年(平成27年) 8月号 (通巻第297号)
【国立環境研究所の新しいスーパーコンピュータ (SX-ACE) (5 ページ参照)】
●日本の目標の評価を実施、 パリ合意に向けた議論も加速
~ SB42 温室効果ガスインベントリ関連の交渉概要報告~
2
●新しい国立環境研究所スーパーコンピュータ(SX-ACE)の導入
5
●インタビュー 「地球温暖化の事典」 に書けなかったこと (第 4 回)
○ GOSAT から広がる国際的な衛星観測ネットワーク
7
●アクセスランキング(2015 年 2 月~ 2015 年 7 月)
14
地球環境研究センターニュース Vol.26 No.5(2015年8月)
日本の目標の評価を実施、パリ合意に向けた議論も加速
~ SB42 温室効果ガスインベントリ関連の交渉概要報告~
地球環境研究センター温室効果ガスインベントリオフィス 高度技能専門員 畠中エルザ
地球環境研究センター温室効果ガスインベントリオフィス 高度技能専門員 小坂 尚史
2015 年 6 月 1 ~ 11 日に、ドイツ・ボンにおいて
初めて実施され、EU や、フランス、イタリア、ア
国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の強化された
メリカを含む 17 カ国が対象とされた。今次会合で
行動のためのダーバン・プラットフォーム特別作
は、6 月 4 日、5 日の 2 日間にわたりオーストラリ
業部会(ADP)第 2 回会合(第 9 部)、および第 42
アや、カナダ、ドイツ、ノルウェー、ロシア、英国、
回補助機関会合(科学上及び技術上の助言に関す
日本を含む 24 カ国を対象に行われ、前回同様、各
る補助機関会合:SBSTA42、実施に関する補助機
国からのプレゼンの後、質疑応答が行われた。
関会合:SBI42)が開催された。以下、政府代表団
日本からは、温室効果ガス排出量等の長期傾向
による温室効果ガスインベントリ関連の交渉につ
や、東日本大震災による電源構成の変化、原子力
いて概要を報告する。ADP や SBSTA、SBI の他事
発電所再稼働に向けた審査プロセスの概要、2020
項に関する交渉の概要については、環境省の報道
年の排出削減暫定目標、2020 年の排出量予測、対
発 表(http://www.env.go.jp/press/101071.html) 等 を
策の概要、二国間クレジット制度(注1)等につ
参照されたい。
いてプレゼンがなされた。質問も多く、2020 年の
暫定目標の見直し時期や方法、2020 年までの原子
1. 先進国の国際評価・審査
力発電所の再稼働予定とその影響、二国間クレジッ
日本にとっての今次補助機関会合のハイライト
トの活用予定量、方法論・クレジットの相手国と
は、6 月 4 日に開催された多国間評価(Multilateral
の分配方法、クレジットの公平性・透明性の検証
Assessment)ワーキンググループセッションだっ
方法、排出削減対策の詳細、その効果の定量化の
たと言えるだろう。SBI の下で実施される本セッ
時期等、多岐にわたった。これに対し、中国から、
ションは、先進国の排出削減目標の達成に向けた
2020 年の暫定目標(2005 年比 3.8%減)が以前の
進捗状況を評価する国際評価・審査(International
目標(90 年比 25%減)から後退している等の厳し
Assessment and Review)プロセスの一環である。
い指摘があった。ブラジルからは、対策の効果の
当該プロセスは、2010 年にメキシコ・カンクン
定量化がきちんと行われていないことについて憂
で開催された COP16 でその実施が合意された。先
慮するというコメントがあった。
進国は、排出削減目標の達成に向けた進捗状況に
日本にとって、多国間評価ワーキンググルー
関する情報を含む隔年報告書(Biennial Reports)を
プセッションに至るまでのプロセスの出発点は、
二年に一度提出することになっており、専門家審
2013 年末の隔年報告書の提出であった。その後、
査チームは、その技術審査(Technical Review)を
昨年 10 月に専門家審査チームにより技術審査が実
実施する。その後、公開で条約締約国間での評価
施され、その審査報告書が今年 2 月末に完成した
作業を行う場が、先述の多国間評価であり、隔年
後に、事前質問・回答の段階に移り、本セッショ
報告書及びその技術審査報告書が多国間評価の重
ンに至っている。そして、今、作業がようやく一
要な前提情報となる。なお、多国間評価終了後に
山越えたばかりという状況ではあるが、次回の報
は記録が作成される。
告書の提出期限が、
「隔年報告書」の名前のとおり、
多国間評価は、2014 年 12 月の前回 SBI 会合時に
すでに来年の 1 月 1 日に迫っている。つまりかな
-2-
地球環境研究センターニュース Vol.26 No.5(2015年8月)
り短いサイクルで、排出削減目標の達成に向けた
プレゼンが行われ、その他の国々がコメントする
進捗状況を報告し、説明を求められる仕組みが作
という構図は同様になるはずだ。なお、スケジュー
られており、一巡しつつあることになる。
ル面から言うと少しタイトだが、アメリカや日本
なお、今次 SBI 会合では、上記セッションの終
を含むアンブレラグループは、当該「促進的な意
了を待って、「国際評価・審査プロセスの第 1 ラウ
見の共有」を今年の COP からでも始めてもらいた
ンド(2014 ~ 2015 年)の結果」という議題の下、
いと要望しており、もし実現すれば COP21 の目玉
議論も行われた。これは、前回 SBI 会合で実施さ
の追加となるだろう。
れた多国間評価ワーキンググループセッションを
踏まえ、手続きの記録に留めるのではなく、より
3. 排出削減約束を持たない国への京都議定書運用
中身のある結論文書を作成したいと G77 +中国が
ルールの適用
主張したことを受けて設けられた議題である。具
その他の温室効果ガスインベントリ関連の重要
体的には、ブラジルが先進各国の報告内容に不十
議題としては、京都議定書から離脱はしていない
分な点があることが認識されるべき等としたが、
ものの、第二約束期間において削減約束を負って
各国の意見が折り合わず、自動的に次回会合での
いない国々への、アカウンティング(注 2)
・報告・
継続検討となった。
審査に関する京都議定書運用ルールの適用をどう
するかというものがあった。この議論は、第一約
2. 途上国の国際協議・分析
束期間に使用したルールを第二約束期間仕様に修
同じくカンクンにおいて合意された並立プロセ
正していく交渉の過程で、折に触れ行われてきた
スであり途上国の緩和
が、他の課題の議論が収
行動の透明性の向上の
束してきたため、ここで
ために行われる国際協
ようやくまとめて行われ
議・ 分 析(International
ることになったものであ
Consultation and Analysis)
る。対象国は、日本、ロ
に 目 を 転 じ る と、 そ も
シア、ニュージーランド
そも昨年末の隔年更新
のみであるが、その他の
報 告 書(Biennial Update
国もそれぞれの利害があ
Reports)の第一回提出期
り、積極的に交渉に参加
限に間に合ったのはブラ
している。例えば、EU は、
ル、南ア、ベトナム等 10
い国にも参加国と遜色の
写真 1 ようやく完成したボンの新会議場のエントラ
第二約束期間に参加しな
ジル、韓国、シンガポー
ンスホール。SB42 の会場となった。
カ国のみである。その後、アゼルバイジャン等数
ない透明性を求めたい立場からなるべく第一約束
カ国が追加提出したが、150 余の全途上国という母
期間中と概ね変わらない報告や審査の適用を求め
集団に比べればまだまだ数は少ない。今年 2 月ま
ている。日本を含めた、上記 3 カ国は、いずれも
でに提出した国については、5 月に技術専門家チー
体制を整えて第一約束期間中に各種情報の報告・
ムによる技術分析(Technical Analysis)が実施さ
審査対応を行って来たため、実質的にはさほどの
れており、一チームにつき数カ国分をまとめて分
追加負担はないものの、それぞれの固有の事情で
析している。その報告書完成後、先進国と同様に、
第二約束期間に参加しておらず、どのようにルー
SBI の公開の場で「促進的な意見の共有(Facilitative
ルが適用されるべきかについて考え方が少しずつ
Sharing of Views)」を行うこととなっている。交渉
異なる。対する EU や途上国各国もそれぞれの期
における妥協や配慮の結果、このような回りくど
待や牽制しておきたいポイントがあり、交渉は各
い表現になっているが、先進国に対する「多国間
国の合意できそうな共通項を探る作業となってい
評価」の厳しさには及ばないとしても、各国から
る。細かな点が多くあるため、合意に至るにはま
-3-
地球環境研究センターニュース Vol.26 No.5(2015年8月)
だ時間がかかりそうである。
約束草案の政府原案もパブリックコメントを終え、
7 月 17 日に国連に提出したところである。
4. 最後に
このような、世界全体でどれくらい排出量を減
2020 年以降の、先進国・途上国を含む、すべて
らせるかという根幹の課題を下支えするものとし
の国を包含する法的枠組みについての合意(パリ
て、その透明性をどのように確保していくかとい
合意)を目指す年末の COP21 に向けて、議論が加
う課題がある。上記したカンクン合意や京都議定
速している。筆者らが交渉に関わった SBSTA や
書から生まれた既存の透明性確保の手段をどのよ
SBI の議題では、ここからはパリ合意のための議論
うにパリ合意でも活かしていくか、あるいは、ど
の時間を優先的に確保すべきといった趣旨の発言
のように整合をはかるかが、今後非常に重要になっ
が多く聞かれた。議長国となるフランスもその方
てくる。漏れも重複もない、効果的に機能する仕
向へ誘導している様子である。また、各国国内では、
組みづくりがなされることを期待したい。
COP21 の「十分に事前に(well in advance)提出す
--------------------------------------------------------------------
べき」とされている排出削減の約束草案(Intended
(注 1)日本から途上国への、低炭素技術の普及等を
Nationally Determined Contributions:INDC)未提出
通じた温室効果ガス排出削減・吸収への貢献を、二
の国は、現在その準備に追われている。提出期限
国間で定量的に評価し、日本の排出削減目標の達成
は、10 月 1 日とされており、その後事務局が 11 月
に活用することを目指すメカニズム。日本が提案。
1 日までに各国の約束草案の累積効果に関する統
(注 2)京都議定書では、削減約束の達成のために、
合報告書をとりまとめることになる。現段階では、
当該国への初期割当、クリーン開発メカニズム、共
EU、アメリカ、ロシア、カナダ、中国、韓国、ニュー
同実施、森林等吸収源から得られた京都ユニットの
ジーランド、オーストラリアなど 26 の国と地域が
取引を行うことができる。これらユニットの計上。
約束草案を提出している(8 月 11 日時点)。日本の
遵守評価等に用いられる。
-4-
地球環境研究センターニュース Vol.26 No.5(2015年8月)
新しい国立環境研究所スーパーコンピュータ (SX-ACE) の導入
環境情報部・地球環境研究センター
1. 更新された国立環境研究所スーパーコンピュー
れ」を行いました(写真 3)。
タ(SX-ACE)
今回のスーパーコンピュータの導入は 2 段階調
国立環境研究所コンピュータシステムを構成し
達で行っています。平成 25 年 6 月より前スーパー
ているベクトル型スーパーコンピュータを更新し、
コンピュータ(SX-9)の稼働を始め、2 年後の本
平成 27 年 6 月 1 日から運用を開始しました。新
年 6 月より 2 段階目の新たなスーパーコンピュー
スーパーコンピュータ稼働にあたり、新スーパー
タ(SX-ACE)の稼働を開始しました。
コンピュータ「SX-ACE」の稼働式を行いました。
「SX-ACE」は 2013 年 11 月に発売された NEC 製
稼働式(写真 1)では、住明正理事長による挨拶(写
のベクトル型スーパーコンピュータです。主な特
真 2)、環境情報部長による新スーパーコンピュー
徴・前機種との性能比較は下記及び表 1 のとおり
タ導入に至る経緯報告、本コンピュータシステム
です。
を納入した日本電気株式会社(NEC)から新スー
(1)多数の計算を一括処理する性能が高い特徴を
パーコンピュータの概要紹介がありました。最後
もつベクトル型スーパーコンピュータです。
に住理事長によるスーパーコンピュータの「火入
(2)計算速度が前機種の 7.5 倍(注1)の性能をもち、
省エネ性能、省スペース化が実現されています。
(3)全メモリ(主記憶装置)容量は前機種の 6 倍
写真 1 稼働式における新スーパーコンピュータシス
テムの説明
前機種 SX-9
新機種
ノード数
8 ノード
384 ノ
CPU 数
128 個
1536
理論演算性能
13.1 TFLOPS
98.3 T
メモリ容量
4 TB
24 TB
写真 3 SX-ACE の稼働スイッチを入れる(住明正理事長)
表 1 前システム(SX-9/A(ECO))との性能比較
ノード数
CPU 数
理論演算性能
メモリ容量
写真 2 住明正理事長による挨拶
-5-
前機種 SX-9
新機種 SX-ACE
8 ノード
384 ノード
128 個
1536 個
13.1 TFLOPS
98.3 TFLOPS
4 TB
24 TB
地球環境研究センターニュース Vol.26 No.5(2015年8月)
になります。
(注 1)これは「総理論演算性能」の比較であること
(4)ノード数(コンピュータの台数)は前機種の
にご注意下さい。流体力学コードなど特定の構造
48 倍になります。
をもったアプリケーションにおいて、「理論演算性
(5)全 CPU 数(コンピュータの頭脳の数)は前機
能」に対する「実効性能」の比は、ベクトル処理用
種の 12 倍になります。
計算機がスカラ処理用計算機よりも優れています。
2. スーパーコンピュータを利用したさまざまな研究
スーパーコンピュータシステムは、大気や海洋
における複雑な自然現象の再現や将来予測を長期
かつ全球的に計算することや、地球上の生物個体
や環境の情報を過去から現在にわたり蓄積して解
析する膨大な処理に使われるなど、地球環境の中で
起こるさまざまな現象・問題を扱う研究に利用さ
れています。
例として、将来の地球温暖化により地表付近の
気温がどのように変化するか、気候変動に関する
政府間パネル(IPCC)が想定している最新シナリ
オごとに数値シミュレーション(図 1)を示します。
また、福島第一原子力発電所事故の結果放出され
た放射性物質の海域での動態解明と将来予測(図 2)
等、幅広い分野で大きな成果を上げています。
毎年のスーパーコンピュータ研究課題名とその
概要については下記ウェブサイトから閲覧するこ
とができます。
http://www.cger.nies.go.jp/ja/activities/supporting/ 図 1 IPCC 第 5 次 評 価 報 告 書 の シ ナ リ オ に 基 づ く
supercomputer/index.html
2050 年の地表気温のシミュレーション比較
図 2 福島第一原子力発電所の事故により放出されたセシウム 137 の海表面水及び海底土表層への拡散予測
-6-
地球環境研究センターニュース Vol.26 No.5(2015年8月)
インタビュー:
「地球温暖化の事典」に書けなかったこと ( 第 4 回 )
GOSAT から広がる国際的な衛星観測ネットワーク
横田達也さん(地球環境研究センター 衛星観測研究室長)
「地球温暖化の事典」担当した章
2.7 温室効果ガスの衛星観測
xxxx
次回「地球温暖化の事典」に書きたいこと
地球温暖化対策への衛星データの活用可能性
インタビュア : 広兼克憲 (地球環境研究センター 交流推進係)
国立環境研究所地球環境研究センター編著の「地
です。もう一つは確定的要素で、例えば可動部分
球温暖化の事典」が平成 26 年 3 月に丸善出版から
を何万回動かしたら壊れるかという地上試験の結
発行されました。その執筆者に、発行後新たに加
果に基づくものです。この二つで設計寿命を決め
わった知見や今後の展望について、さらに、自ら
るのですが、運用継続できる確率が 0.7(7 割)を
の取り組んでいる、あるいは取り組もうとしてい
切るところが 5 年目になるように GOSAT は設計
る研究が今後どう活かされるのかなどを、地球環
されたと、JAXA から聞いています。装置の問題
境研究センターニュース編集局または地球温暖化
だけではなく、姿勢を維持するための燃料や、太
プログラム・地球環境研究センターの研究者がイ
陽電池パドルから十分な電力が発生しているかも
ンタビューします。
大切です。つまり、確率的要素、確定的要素、衛
第 4 回は、横田達也さんに、人工衛星から温室
星自体の燃料、太陽電池が、衛星観測を継続する
効果ガスを観測する重要性についてお話をお聞き
ための重要な要素です。GOSAT は 2009 年 1 月に
しました。
打ち上げられ、5 年間の設計寿命ですが、7 年目に
入った現在も生きています。それは、3 年間の設
1. 長生きの秘訣 1:過去の失敗を教訓に
計寿命だったのに、太陽電池パドルの故障により
【 広 兼 】 温 室 効 果 ガ ス 観 測 技 術 衛 星「 い ぶ き 」
8 か月で止まってしまった地球観測プラットフォー
(Greenhouse gases Observing SATellite: GOSAT) は
ム 技 術 衛 星「 み ど り 」(Advanced Earth Observing
2014 年 1 月に 5 年間の定常運用期間を終え、後期
Satellite:ADEOS)と「みどり - Ⅱ」(ADEOS- Ⅱ)
利用運用に入った現在も順調に観測を継続してい
の教訓を活かし、冗長系という、片方が壊れても
ます。運用計画期間を無事終える確率は、計画時
片方で維持するという設計を JAXA が何か所か組
にいわれているように 7 割なのでしょうか。
み入れたからです。GOSAT も、打ち上げから 5 年
【横田】センサの設計・開発を担当した宇宙航空
4 か月たった 2014 年 5 月 25 日、片翼の太陽電池パ
研究開発機構(Japan Aerospace Exploration Agency:
ドルが止まってしまい、発生電力は約半分に落ち
JAXA)によると、設計寿命には二つの要素があり
ました。しかし太陽電池パドルの素材の性質がよ
ます。一つは、確率的要素(確率的に寿命を設計)
く経年劣化も少なく、装置を全て動かすのに必要
-7-
地球環境研究センターニュース Vol.26 No.5(2015年8月)
な電力をもう一つの翼でまかなえました。GOSAT
並行観測・同時観測が可能になり、観測・解析し
は現在も片翼だけで運用されています。また、観
たデータの比較ができます。ですから GOSAT-2 が
測位置を狙うための鏡とモーターで構成されるポ
打ち上がって少なくとも 1 年、つまり今後 3 年半は、
インティングなど壊れやすい可動部分は、2015 年
GOSAT シリーズのデータの継続性の観点からも動
1 月に予備のポインティングシステムに切り替え
いてほしいと思っています。この期待を込めた目
ました。現場の慎重な検討と試験結果に基づいて
標は公表するようなものではありませんが。
JAXA、国立環境研究所(以下、国環研)、環境省
の三者の了解の下に切り替えを実行し、JAXA の
【広兼】最高何年という理論限界値というのはない
のですか。
英断というか、プロジェクトマネージャーの判断
【横田】壊れる原因として、衛星では軌道が維持さ
でしたが、冗長系の導入がうまく機能したという
れなくなるトラブル、つまり燃料の枯渇と、十分
ことだと思います。
な電力を発生できなくなるという、二つの主要な
トラブルがあります。センサでいうと、可動部分
2. 長生きの秘訣 2:打ち上げ後の監視体制が重要
が最初に壊れます。また装置内部のレーザー出力
【広兼】短寿命だったこれまでの衛星の教訓を活か
の低下によるデータの取得不良もあります。単純
して冗長系を取り入れたことが功を奏しているの
な回転運動より振り子運動の方が壊れやすいよう
ですね。
です。GOSAT は「ポインティングシステム」も心
【 横 田 】 長 生 き し た 理 由 は も う 一 つ あ り ま す。
臓部分のフーリエ変換分光器も振り子運動で動き
JAXA の衛星やセンサの運用体制が以前と少し変
続けていますから、どちらかが壊れてセンサが機
わったことです。JAXA では人工衛星を打ち上げて
能しなくなる心配はあります。
しまうと「プロジェクト」から「ミッション」に
移行します。移行すると、追跡管制は維持します
4. GOSAT プロジェクトの特徴:開始時点から三者
が、人員体制は約半分以下になります。ADEOS、
共同・協力の推進体制
ADEOS- Ⅱはミッションに移行してから重大な不
【広兼】GOSAT プロジェクトは三者が共同で推進
具 合 が 8 か 月 で 発 生 し ま し た。ADEOS- Ⅱ で は、
しています。衛星から温室効果ガス濃度を測ると
不具合が起きてから少ない管制要員が状況を見極
いう技術開発の最大のポイントは素人の考えでは
めるまでに一晩を要したため、もはや回復はもと
センサにあるように思います。センサの開発は国
より正確な原因の特定すらすぐには不可能でした。
環研の担当ではないのでしょうか。
GOSAT の場合は、打ち上げ後も JAXA 関連の現場
【横田】このプロジェクトでは、三者がそれぞれ役
の技術者達が不具合の予兆を見逃さないという意
割を分担しています。JAXA はセンサの開発(環
欲をもって監視を継続してくれています。こうい
境省と共同)
・衛星の開発・運用など、国環研はデー
う体制を維持することが、衛星を長生きさせるも
タ解析・処理、検証と提供など、環境省はセンサ
う一つの要因だと思います。
の開発(JAXA と共同)・データの環境行政への利
用などです。GOSAT は開始時点から三者で協力し
3. 長生きの目標:GOSAT-2 との並行観測・同時観
て進めるという体制で臨んだ日本で初めての人工
測ができるまで
衛星プロジェクトです。それまでのプロジェクト
【広兼】
GOSAT の長生きの目標は何年くらいですか。
では JAXA がつくったセンサで取得したデータを
【横田】打ち上げ後 7 年目に入った現在も順調に観
ユーザーに提供していました。しかし、研究目的
測データが届いていますし、燃料もあと 5 年以上
に使うには不足部分があったり、逆にデータが無
もつと聞いていますから、総計 10 年はいくのでは
駄に多すぎたりということがありました。そこで、
ないかと思います。後継機である GOSAT-2 の打ち
GOSAT プロジェクトでは、データユーザーとして
上げが約 2 年半後の 2018 年に予定されています。
国環研、環境省がプロジェクトの開始当初より入
その時点でも GOSAT が生きていると、GOSAT と
り、研究に適するセンサとデータをつくりだすに
-8-
地球環境研究センターニュース Vol.26 No.5(2015年8月)
はどうすればいいかを議論して、プロジェクトを
濃度は測れるのですが、人工衛星から微量の定量
進めてきました。また、限られた予算のなかで実
分析を行うこと、ppm オーダーの違いを見つける
現する機能や性能の優先順位づけを検討しました。
のがいかに難しいかというのをわかっていただき
衛星メーカー、センサメーカーのそれぞれの確認
たくて、このような例を用いて説明しています。
会や審査会には、国環研、環境省のメンバー、さ
【広兼】ほかに、人工衛星の必要性を説明するとき
らに国内の大学等の有識者やプロジェクト関係者
で構成されるサイエンスチームのメンバーが同席
に苦労することは何でしょうか。
【横田】経費を超えた利点を理解してもらうことで
し、意見や要望を述べることができました。セン
す。人工衛星は、一つのセンサで全球をくまなく、
サ開発はもちろん JAXA の専権事項ですが、研究
繰り返し測れるという利点があります。地上観測
に役に立つデータを適切なかたちで出すという面
では人工衛星より一桁以上精密な測定ができます
において、プロジェクトのスタート時点から国環
が、複数の地点に設置された装置によって同じ濃
研、環境省、あるいはサイエンスチームの研究者
度の気体を測る際には同じ数値を出すように全て
の意見が反映できたことはとてもよかったと思い
の機器校正に時間とお金がかかるという問題があ
ます。
ります。他方、人工衛星による観測は地上観測ほ
ど精度が高くはありませんが、一つの装置で全体
5. 人工衛星で温室効果ガスを測定する難しさ
を見渡すという能力に優れ、同じセンサを使用す
【広兼】横田さんは人工衛星で温室効果ガス濃度を
測定することの技術的な難しさを、お風呂と目薬
の例を使って一般の方々に説明されたことがあり
るため濃度の相対差は非常にわかりやすいという
利点があります。
【広兼】地球の周りは人工衛星からの観測のじゃま
になる雲が多く、実際には 3%くらいしか測定でき
ますね。
【横田】濃度の ppm(100 万分の 1)という単位を
説明するとき、実感をもってもらえるように、200
ないと聞いています。これは改善できるのでしょ
うか。
ℓのバスタブに目薬を 4 滴たらすと 1ppm になる
【横田】それは、視野の大きさによります。雲の切
というたとえ話をしています。これは、ほかのガ
れ目には晴れ間がありますから、視野のサイズを
スについて似たようなたとえをしていた研究者が
小さくすれば晴れているところをとらえやすくな
いたことから、二酸化炭素(CO2)の測定の説明に
り、有効測定点のパーセンテージは上がります。
利用しました。あくまでたとえ話であって、ちょっ
しかし視野が小さくなると光が弱くなり、観測
と問題をすりかえています。実は、そんなわずか
の精度を維持するのが難しくなります。知りたい
な(薄い)濃度でも観測する光に変化が現れれば
場所は雲より下のわれわれが生活している下部対
流圏なのですが、衛星で測定に使っているのは赤
外線で、赤外線は雲でさえぎられてしまい、その
下は見えません。マイクロ波のセンサであれば雲
を突き抜けて観測できます。実際、森林の炭素量
などを測るときはマイクロ波センサが非常に役に
立っています。しかし、残念ながらマイクロ波の
領域には、その分子構造の大きさの関係から CO2
やメタンの吸収帯が存在しないのです。ですから
CO2 とメタンの量を測るにはどうしても赤外線の
領域を使うことになります。
バスタブを満たした真水に対して4滴の目薬の濃度が
1ppm の濃さに相当することの例えに用いた図
6. 人工衛星を利用した CO2 とメタン以外の観測
【広兼】人工衛星から水蒸気の温室効果やアルベド
-9-
地球環境研究センターニュース Vol.26 No.5(2015年8月)
7. 人工衛星観測と他の観測との総合診断、国際的
を計測することは難しいでしょうか。
【横田】水蒸気の温室効果を測定するのは非常に困
な連携で温暖化を解明
難です。場所による変化が激しいうえに、水は、 【広兼】将来、観測はすべて人工衛星からできると
固体、液体、気体の三つに相を変える特異な性質
考えてもいいでしょうか。
をもっています。水蒸気の量を測る専用の衛星が
【横田】全部はできないと思いますし、する必要も
あるのですが、水蒸気の温室効果については、水
ないと思っています。私のもともとの専門分野は
が相を変えながら大気・陸・海洋の間で熱交換を
「計測」です。学生のときに習って印象に残り、ずっ
していますので、水蒸気の全体の温室効果だけを
と念頭におきながらプロジェクトを進めているこ
正確に計測することは非常に難しいと思います。
とが「可観測・可制御」という言葉です。計測の
【広兼】アルベドはどうですか。
本質は、何かを制御するために測ることです。状
【横田】GOSAT では、温室効果ガス濃度を算定す
況を正確に把握できないようなパラメータは制御
るときに利用している波長のアルベドも同時推定
することができません。GOSAT プロジェクトは地
しています。しかし、温室効果を見るのに必要な
球温暖化防止に貢献するというのが最終目標だと
のはかなり広い波長範囲のアルベドですから、そ
思っています。そのためにはまず現状を把握しな
れら全部をカバーするというのはなかなか難しい
ければなりません。これまでバックグラウンドの
と思います。
代表点となるマウナロア(ハワイ)など、地上の
【広兼】改良型大気周縁赤外分光計(Improved Limb
一部分で測ったデータに基づいて地球は温暖化し
Atmospheric Spectrometer: ILAS)のように太陽掩蔽
ていると判断されていましたが、全球のデータに
法を使って高さ方向の濃度分布も得るような人工
基づく判断をするため、人工衛星が必要になって
衛星を併用することはできないのでしょうか。
きました。人工衛星の得意なところ(精度は悪い
【 横 田 】 カ ナ ダ の 衛 星 で あ る ACE(Advanced
が1つのセンサで広い地域を観測できる)と地上
Composition Explorer)は太陽掩蔽法で CO2 の高度
観測や航空機観測の得意な部分(測定地点は限ら
分布を測っていて、
2003 年 8 月から 10 年以上のデー
れるが精度よく連続的に気体濃度の直接測定がで
タが あります が、地 上 3 ~ 5km に ある 雲 頂 より
きる)とを合わせての総合診断をすることによっ
も上の分布しか測定できず、やはり下部対流圏全
て、地球全体が見えてきます。
体の CO2 濃度は測定しにくい状況です。われわれ
世界の研究を一歩進めるデータを産出したとい
は下部対流圏の温室効果ガスの濃度を知りたいと
う意味で GOSAT は温室効果ガスの観測衛星とし
思っているので、ACE が計測した雲頂から上の高
て歴史上に名を残すと思いますが、この分野の研
度分布と GOSAT データとを組み合わせて GOSAT
究に関しては、アメリカやヨーロッパが先進国で、
の RA(Research Announcement)研究を進めている
日本はまだ一生懸命彼らに追いついていこうとい
研究者がいます。さまざまな衛星のデータを組み
う状況です。それぞれの国の第一線の研究者が、
合わせて副次的な情報を出すということは、今後
今後の 10 年計画として、地球温暖化にどうやって
進むと思います。また、カラム量を観測する短波
衛星で取り組むのかというのを議論しています。
長赤外(近赤外)と、5 ~ 12km の高度分布がわか
そのなかで日本は日本の役割を果たしていくこと
る熱赤外の両方のバンドをもつ GOSAT の各特徴を
が重要で、人工衛星だけで観測するとか、わが国
活かした研究を推進するため、2014 年くらいから、
だけで何かをやるとは考えないほうがいいと思い
アメリカ、ヨーロッパ、日本の各研究者が熱赤外の
ます。
校正の問題に本格的に取り組むようになりました。 【広兼】今後の国際的な衛星観測ネットワークの構
短波長赤外と熱赤外で同時に測定したデータを組
築について教えてください。
み合わせると各対流圏の部分カラムが出せます。 【横田】2014 年 7 月 2 日に打ち上がった NASA の
そうすると新たな研究が進むので、今後それらの
OCO-2(Orbiting Carbon Observatory-2) は GOSAT
論文も出てくるのではないかと期待しています。
の 100 倍くらいの量のデータが出ますが、精度の
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地球環境研究センターニュース Vol.26 No.5(2015年8月)
客観的な実証に時間がかかっていて、内部で調整
利用研究をしてもらうことになりました。メンバー
が進められていると聞いています。また、データ
は、GOSAT のときよりも、より直接的にプロジェ
数は増えるのですが、全球をカバーするのに日数
クトに貢献することになるでしょう。
がかかります。OCO-2 は 16 日で元の軌道に戻りま
す。GOSAT は 3 日回帰で一応全球をカバーしてい
ます。GOSAT も OCO-2 も午後 1 時にしか観測で
【広兼】GOSAT-2 における新たな展開について教え
てください。
【横田】今後の世界の動きとして、2016 年 6 月に
きませんから、温室効果ガスの日内変動を把握す
中国が TanSat という衛星を打ち上げる予定です。
るにはそれではデータが足りません。国際的な観
2018 年初頭には GOSAT-2、さらにその後ヨーロッ
測ネットワークの構築のなかで、気象衛星「ひま
パからもいくつかプランが出ています。GOSAT-2
わり」のように、静止衛星で温室効果ガスを測る
が GOSAT よりも数が多く質の高いデータを出すこ
という道も検討されています。また、炭素の収支
とは確実でしょうし、CO などの新たな情報を得ら
については、データのない地域があいまいになり、
れることも確かですが、ほかにも同じような衛星
結局わからないことはあいまいなところに押し込
があるなかでどんな役割を果たしていくかという
んでしまうということがあるため、地球をくまな
のが今後の GOSAT-2 プロジェクト、あるいはその
く観測する必要があります。それには、アメリカ
サイエンスチームのなかでの議論になると思いま
上空、ヨーロッパ上空、アジア上空、と最低 3 機
す。
の静止衛星が必要です。さらにより全球を均質に
測るにはそれにオーバーラップする形でもう 3 機
9. 地球温暖化対策への衛星データの利用について
あって、6 機体制にすると良いと思います。アメリ
書きたい
カはアメリカ上空を、ヨーロッパはヨーロッパの
上空を、日本はアジアの上空を中心に、というふ
【広兼】引退された後、宇宙から地球を見てみたい
ですか。
うに国際的に連携していくと、陽の当たっている
【横田】若い頃はそういう希望をもっていましたが、
時間の CO2 やメタンの細かい動きがわかります。
今となっては絶対無理だろうと思っています。直
接見られなくても想像はできますし、データから
8. GOSAT-2 の体制と今後の役割
地球を眺めることはできるのでそれで満足します。
【広兼】GOSAT-2 では、CO2、メタン以外にエアロ
ゾルや一酸化炭素(CO)の測定が加わるようです
が、このプロジェクトも同じ体制で進めるのでしょ
【広兼】次回、『地球温暖化の事典』を執筆すると
したら、書きたい内容はありますか。
【横田】衛星データが地球温暖化の対策にどう利用
されるのかということを書きたいと思います。衛
うか。 【横田】JAXA、国環研、環境省の三者体制で、そ
星データを得られるようになって、地球温暖化の
れぞれの役割分担は基本的に GOSAT プロジェクト
状況がおぼろげながらわかってきましたが、それ
と同じです。違いの一つに、国内の大学や研究機
をどう対策につなげるかというところはまだ見え
関からのメンバーで構成されるサイエンスチーム
ていません。対策につながって初めて計測が生き
の役割があります。GOSAT のときは、プロジェク
てきます。
トの進め方、技術内容、研究内容、成果内容につ
いて助言をいただいていましたが、GOSAT-2 では
*このインタビューは 2015 年 7 月 6 日に行われま
一部責任をもってアルゴリズムを開発してもらい、
した。
*インタビュー「地球温暖化の事典」に書けなかったことは地球環境研究センターウェブサイト(http://
www.cger.nies.go.jp/cgernews/jiten/)にまとめて掲載しています。
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アクセスランキング
2015 年 2 月~ 2015 年 7 月累計
順位
2012 年 8 月~ 2013 年 1 月累計、2011 年 8 月号以降の記事
タイトル
執筆者等
掲載号
1「400ppm」の報道で考える
二酸化炭素の濃度の限界はいくらなのか?
地球環境研究センター長 向
2013 年 8 月号
井人史
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「地球温暖化は進行しているのか?」研究者とメディア 科 教授 野沢徹・地球環境研
2013 年 4 月号
関係者の対話
究センター 気候変動リスク
評価研究室 研究員 横畠徳太
3
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京都議定書第一約束期間終了~基準年比 6% 削減の目標 効果ガスインベントリオフィ
2014 年 1 月号
は達成の見込み~
ス 高度技能専門員 小坂尚史・
酒井広平
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地球環境研究センター 気候
変動リスク評価研究室長 江
2013 年 10 月号
守正多・地球環境研究セン
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国際研究プログラム Future Earth への日本の対応
5 長期観測を支える主人公—測器と観測法の紹介—(7): 地球環境研究センター 衛星
なぜ鏡は動くのか? フーリエ変換赤外分光計(FTIR)— 観測研究室 主任研究員 森野 2013 年 11 月号
測定原理
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6 長期観測を支える主人公―測器と観測法の紹介―(2): 地球環境研究センター
透明人間!であるガスを測定する方法―NDIR:二酸化 副センター長 向井人史
炭素の場合― その 1
2012 年 7 月号
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モデリング・解析研究室 特
地球温暖化の停滞期に猛暑が増加し続ける謎を解明—人 別研究員 釜江陽一・地球環
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間活動の影響が顕在化—
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スク評価研究室 主任研究員
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地球温暖化の解明はどこまで進んだか—IPCC 第 1 作業
変動リスク評価研究室長 江 2014 年 4 月号
部会第 5 次評価報告書
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21 世紀末の日本の気候予測
10
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附属書 I 国の京都議定書(第一約束期間)の達成状況 効果ガスインベントリオフィ 2014 年 7 月号
~すべての締約国が達成に目途~
ス 高度技能専門員 酒井広平・
小坂尚史・楊川翠
気象庁地球環境・海洋部 調
2013 年 10 月号
査官 及川義教
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2015 年(平成 27 年)8 月発行
編集・発行 国立環境研究所
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