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デュアルDIMM DDR2およびDDR3 SDRAMのボード・デザイン

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デュアルDIMM DDR2およびDDR3 SDRAMのボード・デザイン
5. デュアル DIMM DDR2 および DDR3
SDRAM のボード・デザインのガイド
ライン
5? 2012?
EMI_DG_005-2.0
EMI_DG_005-2.0
この章では、デュアル・バッファなし DIMM (UDIMM) DDR2 および DDR3 SDRAM イン
タフェースの実装のガイドラインについて説明します。この章では、デュアル DIMM
構成を次の条件で使用して、データ信号のシグナル・インテグリティに対する影響
を説明します。
■
1 スロット実装対 2 スロット実装
■
DIMM を 1 個使用する場合のスロット 1 実装対スロット 2 実装
■
75 Ω の On-Die Termination (ODT) 設定 対 150 Ω の ODT 設定
f シングル DIMM DDR2 SDRAM インタフェースについて詳しくは、「DDR2 および DDR3
SDRAM のボード・デザイン・ガイドライン」の章を参照してください。
DDR2 SDRAM
この項では、最大 400 MHz および 800 Mbps のデータ・レートで動作するデュアル・
スロット・バッファなし DDR2 SDRAM インタフェースの実装のガイドラインについ
て説明します。図 5–1 に、DDR2 SDRAM コンポーネントの ODT 機能を使用したデュ
アル DIMM インタフェース構成の標準的な DQS、DQ、および DM 信号トポロジーを
示します。
図 5‒1. デュアル DIMM DDR2 SDRAM インタフェース構成
(1)
V TT
Board Trace
R T = 54Ω
DDR2 SDRAM
DIMMs
(Receiver)
Slot 1
FPGA
(Driver)
Board Trace
Slot 2
Board Trace
図 5‒1 の注:
(1) 回線の FPGA の最後にある並列終端抵抗 RT = 54 Ω to VTT は、ダイナミックな On-Chip Termination(OCT)をサポートするデバイス
にはオプションです。
© 2012 年 Altera Corporation. All rights reserved. ALTERA, ARRIA, CYCLONE, HARDCOPY, MAX, MEGACORE, NIOS, QUARTUS and STRATIX words and logos are
trademarks of Altera Corporation and registered in the U.S. Patent and Trademark Office and in other countries. All other words and logos identified as trademarks or service marks
are the property of their respective holders as described at www.altera.com/common/legal.html. Altera warrants performance of its semiconductor products to current specifications
in accordance with Altera's standard warranty, but reserves the right to make changes to any products and services at any time without notice. Altera assumes no responsibility or
liability arising out of the application or use of any information, product, or service described herein except as expressly agreed to in writing by Altera. Altera customers are advised
to obtain the latest version of device specifications before relying on any published information and before placing orders for products or services.
ISO
9001:2008
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外部メモリ・インタフェース・ハンドブック
Volume 2:デザイン・ガイドライン
2012 年 5 月
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5‒2
第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
この項のシミュレーションでは、Stratix® II デバイス・ベース・ボードを使用します。
FPGA デバイス・ファミリの制限のため、シミュレーションは 266 MHz および 533
Mbps に制限されます。そのため、実際のハードウェアの結果にその比較を直接行う
ことができます。
Stratix II High Speed ボード
デュアル DIMM DDR2 SDRAM インタフェースを理解するために、1 個の Stratix II FPGA
と 2 個のバッファなし 267 MHz DDR2 SDRAM バッファなし UDIMM との間をインタ
フェースする次の解析機能を使用して、シミュレーションと測定セットアップを評
価しました。この DDR2 SDRAM インタフェースは、Stratix II High Speed High Density
ボードを使って構築されます(図 5–2)。
f Stratix II High-Speed High-Density ボードに関しての詳しい情報につきましては、販売代
理店にご連絡下さい。
図 5‒2. デュアル DIMM DDR2 SDRAM インタフェース付きの Stratix II High-Speed ボード
Stratix II High-Speed ボードでは、Stratix II 2S90F1508 デバイスを使用します。DQS、
DQ、および DM 信号の場合、このボードは、DDR2 SDRAM DIMM の近くに並列終端抵
抗を外付けせずに、DDR2 SDRAM コンポーネントの ODT 機能を利用するようにデザ
インされます。Stratix II FPGA デバイスにはダイナミック OCT がないため、回線の
FPGA の最後には、外付けの並列終端抵抗を使用します。
ダイナミック OCT をサポートする Stratix III および Stratix IV デバイスは、FPGA の最
後の並列終端を必要としません。したがって、このディスクリート並列終端はオプ
ションです。
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Volume 2:デザイン・ガイドライン
2012 年 5 月
Altera Corporation
第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
5‒3
DDR2 SDRAM DIMM は、各データ・ストローブとデータ・ラインに 22 Ω の外部直列
終端抵抗を備えているため、すべての測定とシミュレーションではこれらの直列終
端抵抗の影響を考慮に入れる必要があります。
Stratix II High Speed High Density ボードで実行したベンチ測定の相関をとるために、
HyperLynx LineSim ソフトウェアでアルテラおよびメモリ・ベンダからの IBIS モデル
を使用して、シミュレーションを行います。図 5–3 に、シミュレーションに使用さ
れる HyperLynx でのシミュレーション・セットアップの例を示します。
図 5‒3. デュアル DIMM DDR2 SDRAM インタフェース付きの Stratix II High Speed High Density をシミュレー
ションするための HyperLynx セットアップ
ODT コントロールの概要
ボード上に DIMM が 1 個しか存在しない場合は、ODT コントロールは比較的簡単で
す。メモリ書き込み時にメモリの ODT 機能がオンになり、メモリ読み出し時にメモ
リの ODT 機能がオフになります。しかし、ボード上に複数個の DIMM が存在する場
合には、ODT コントロールは複雑になります。
システム上にデュアル DIMM インタフェースがある場合、コントローラには読み書
き時のメモリ ODT のオン / オフについて様々なオプションがあります。表 5–1 に、
メモリ書き込み時の DDR2 SDRAM ODT コントロールの一覧を示します;表 5–2 に、
メモリからの読み出し時に示します。これらの DDR2 SDRAM ODT コントロールは、
Samsung Electronics 社が推奨するものです。JEDEC DDR2 仕様は、RTT( 標準 ) = 50 Ω の
オプション・サポートを含むように更新されました。
2012 年 5 月
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Volume 2:デザイン・ガイドライン
5‒4
第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
f Samsung 社が推奨する DDR2 SDRAM ODT コントロールについて詳しくは、
「Samsung
DDR2 Application Note: ODT (On Die Termination) Control」を参照してください。
表 5‒1. DDR2 SDRAM ODT コントロール ̶ 書き込み
スロッ
ト 1 (2)
スロッ
ト 2 (2)
DR
DR
SR
SR
(1)
書き
込み
先
FPGA
Slot 1
直列 50 Ω
無限大
Slot 2
直列 50 Ω
75 または 50 Ω 無限大
無限大
Slot 1
直列 50 Ω
無限大
75 または 50 Ω 未実装
Slot 2
直列 50 Ω
75 または 50 Ω 未実装
直列 50 Ω
150 Ω
DR
Empty
Slot 1
Empty
DR
Slot 2
SR
Empty
Slot 1
Empty
SR
Slot 2
スロット 1 のモジュール
スロット 2 のモジュール
ランク 1
ランク 3
ランク 2
無限大
未実装
ランク 4
75 または 50 Ω 無限大
無限大
無限大
未実装
無限大
未実装
未実装
150 Ω
無限大
直列 50 Ω
未実装
未実装
直列 50 Ω
150 Ω
未実装
未実装
未実装
未実装
150 Ω
未実装
直列 50 Ω
未実装
表 5‒1 の注:
(1) 400 MHz および 533 Mbps での DDR2 = 75 Ω;667 MHz および 800 Mbps での DDR2 = 50 Ω。
(2) SR = 単一ランク;DR = デュアル・ランク。
表 5‒2. DDR2 SDRAM ODT コントロール ̶ 読み出し
スロット
1 (2)
スロット
2 (2)
DR
DR
SR
SR
DR
Empty
(1)
スロット 1 のモジュール
読み出し元
スロット 2 のモジュール
FPGA
ランク 1
ランク 2
ランク 3
ランク 4
スロット 1
並列 50 Ω
無限大
スロット 2
並列 50 Ω
75 または 50 Ω 無限大
無限大
スロット 1
並列 50 Ω
無限大
75 または 50 Ω 未実装
スロット 2
並列 50 Ω
75 または 50 Ω 未実装
無限大
未実装
Empty
スロット 1
並列 50 Ω
無限大
無限大
未実装
未実装
DR
スロット 2
並列 50 Ω
未実装
未実装
無限大
無限大
SR
Empty
スロット 1
並列 50 Ω
無限大
未実装
未実装
未実装
Empty
SR
スロット 2
並列 50 Ω
未実装
未実装
無限大
未実装
無限大
未実装
75 または 50 Ω 無限大
無限大
表 5‒1 の注:
(1) 400 MHz および 533 Mbps での DDR2 = 75 Ω;667 MHz および 800 Mbps での DDR2 = 50 Ω
(2) SR = 単一ランク;DR = デュアル・ランク
High Speed High Density ボード上の Stratix II デバイスの近くのすべてのデータ・スト
ローブ・ラインとデータ・ラインには、54 Ω の外部並列終端抵抗が接続されます。
伝送線の特性インピーダンスは 54 Ω 用にデザインされますが、製造プロセス変動を
考慮すると、レシーバ終端でアンダー・ターミネーションにすることが推奨されま
す。このため、FPGA 側での終端抵抗として 54 Ω を使用します。
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Volume 2:デザイン・ガイドライン
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第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
5‒5
DIMM の構成
デュアル DIMM メモリ・システムでは両メモリ・スロットに実装するのが一般的で
すが、1 スロットだけに実装する場合もあります。例えば、初期段階では一定量のメ
モリを実装し、アプリケーションが複雑になった段階で、2 つ目のメモリ・スロット
に実装することにより、システムの再デザインなしに容易にアップグレードできる
ようにデザインするシステムもあります。次の項では、デュアル DIMM システムの 1
スロットだけに実装した場合と、デュアル DIMM システムの両スロットに実装した
場合について説明します。表 5–1 示すメモリ・ベンダが推奨する ODT コントロール、
およびその他の可能な ODT 設定が FPGA システムにとって有効か否かを評価します。
スロット 1 にのみ実装したデュアル DIMM メモリ・インタフェース
この項では、スロット 1 に実装し、スロット 2 は未実装にしたデュアル DIMM メモ
リ・インタフェースについて説明します。この項では、未実装 DIMM スロットによ
る信号品質への影響を調べ、シングル DIMM メモリ・インタフェースと比較します。
FPGA によるメモリへの書き込み
DDR2 SDRAM の ODT 機能には、150 Ω と 75 Ω の 2 つの設定があります。表 5–1 で
は、1 スロットのみ実装のデュアル DIMM 構成に対する推奨 ODT 設定は 150 Ω にな
ります。
1
333MHz/667Mbps 以上で動作する DDR2 SDRAM デバイスでは、
この他に 50 Ω 設定の ODT
機能をサポートしています。
f DDR2 SDRAM デバイスの ODT 設定について詳しくは、それぞれのメモリ製品を参照し
てください。
150Ω の ODT 設定を使ったメモリ書き込み
図 5–4 に、ダブル並列終端方法(Class II)を示します。この方法では、FPGA 側で
25 Ω の OCT ドライブ強度を設定して、FPGA がメモリへ書き込みを行う際に、メモ
リ側の直列抵抗と組み合わせてメモリ上の ODT を使用します。
図 5‒4. メモリ側の直列抵抗と組み合わせて DDR2 SDRAM DIMM 上の ODT を使用するダブル並列終端方法
(Class II)
FPGA
DDR2 DIMM
VTT = 0.9V
DDR2 Component
Driver
Driver
25Ω
RT= 54Ω
300Ω/
150Ω
RS = 22Ω
Receiver
VREF
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Receiver
50Ω
Altera Corporation
3" Trace Length
VREF = 0.9V
300Ω/
150Ω
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Volume 2:デザイン・ガイドライン
5‒6
第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
図 5–5 に、HyperLynx シミュレーションとダブル並列終端を行ったメモリ上の信号の
ボード測定値を示します。この終端方式では、FPGA がメモリへ書き込みを行う際
に、メモリ側の直列抵抗伝送線と組み合わせてメモリ上の 150 Ω の ODT 設定を使っ
ています。さらに、FPGA 側で 25 Ω の OCT ドライブ強度を設定しています。
図 5‒5. HyperLynx シミュレーションとメモリ上の信号のボード測定値(メモリをスロット 1 にのみ実装し、
スロット 2 は未実装)
表 5–3 に、シミュレーションとメモリ上の信号のボード測定値との比較をまとめま
す。メモリ・インタフェースは、シングル DIMM とスロット 1 にのみ実装したデュ
アル DIMM を使用しています。ダブル並列終端では、メモリ側直列抵抗と組み合わ
せて 150 Ω の ODT 設定を使用しています。FPGA 上の OCT 強度設定は 25 Ω です。
表 5‒3. シングル DIMM インタフェースとスロット 1 に実装したデュアル DIMM インタフェースのメモリ上
の信号の比較 (1)
タイプ
アイの幅
(ns)
アイの高さ
(V)
オーバー
シュート
(V)
アンダー
シュート
(V)
立ち上がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
立ち下がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
デュアル DIMM メモリ・インタフェース(スロット 1 にのみ実装)
シミュレーション
1.68
0.97
0.06
NA
2.08
1.96
測定値
1.30
0.63
0.22
0.20
1.74
1.82
シミュレーション
1.62
0.94
0.10
0.05
2.46
2.46
測定値
1.34
0.77
0.04
0.13
1.56
1.39
シングル DIMM
表 5‒3 の注:
(1) シングル DIMM DDR2 SDRAM メモリ・インタフェースのシミュレーションとボード測定値は、Stratix II Memory Board 2 に基づ
いています。シングル DIMM DDR2 SDRAM インタフェースについて詳しくは、「DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザイ
ン・ガイドライン」の章を参照してください。
表 5–3 は、シングル DIMM メモリ・インタフェースとスロット 1 にのみ実装した
デュアル DIMM メモリ・インタフェースとの間に大きな差がないことを示します。シ
ミュレーションとボード測定値に見られるオーバーシュートとアンダーシュートは、
メモリ側で 150 Ω の ODT 設定を使用したためにレシーバ側でオーバー・ターミネー
ションが発生したことが原因と考えられます。さらに、未実装スロットがあるため
の余分な DIMM コネクタの存在も大きな影響を与えていません。
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第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
5‒7
ODT 設定を 75 Ω にした場合、150 Ω の ODT 設定と比べてアイの幅と高さに差はあり
ません。ただし、ODT 設定を 75 Ω にすると、オーバーシュートとアンダーシュート
は発生しません。これは、DDR2 SDRAM デバイス上のインピーダンスが整合する正
しい終端の実現に役立ちます。
1
75 Ω の ODT 設定を使って取得した結果については、5–24 のページを参照してくださ
い。
メモリからの読み出し
メモリの読み出し時には、ODT 機能はオフにされます。したがって、150 Ω の ODT
設定と 75 Ω. の ODT 設定の使用の間に差はありません。このため、終端方式はシン
グル並列終端方式(Class I)になります。この方式では、FPGA 側には外部抵抗を、
メモリ側には直列抵抗を、それぞれ使います(図 5–6)。
図 5‒6. 外部抵抗とメモリ側に直列抵抗を使用するシングル並列終端方法(Class I)
FPGA
DDR2 DIMM
VTT = 0.9V
DDR2 Component
Driver
Driver
25Ω
300Ω/
150Ω
RT= 54Ω
RS = 22Ω
Receiver
Receiver
50Ω
VREF = 0.9V
3" Trace Length
VREF
300Ω/
150Ω
図 5–7 に、シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定結果を示します。この
FPGA では、FPGA 側の外部並列抵抗とメモリ側直列抵抗を組み合わせて使うシング
ル並列終端を使用し、メモリではフル・ドライブ強度を設定します。
図 5‒7. HyperLynx シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定値(スロット 1 から読み出し、スロット
2 は未実装)
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外部メモリ・インタフェース・ハンドブック
Volume 2:デザイン・ガイドライン
5‒8
第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
表 5–4 に、シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定値との比較をまとめま
す。メモリ・インタフェースはシングル DIMM とスロット 1 にのみメモリを実装し
たデュアル DIMM を使用します。シングル並列終端では、メモリ側直列抵抗と組み
合わせて FPGA 側の外部並列抵抗を使用します。メモリはフル強度を設定します。
表 5‒4. スロット 1 に実装したデュアル DIMM インタフェースの FPGA 上の信号の比較 (1)
タイプ
アイの幅
(ns)
アイの高さ
(V)
オーバー
シュート
(V)
アンダー
シュート
(V)
立ち上がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
立ち下がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
デュアル DIMM メモリ・インタフェース(スロット 1 にのみ実装)
シミュレーション
1.76
0.80
NA
NA
2.29
2.29
測定値
1.08
0.59
NA
NA
1.14
1.59
シミュレーション
1.80
0.95
NA
NA
2.67
2.46
測定値
1.03
0.58
NA
NA
1.10
1.30
シングル DIMM1
表 5‒4 の注:
(1) シングル DIMM DDR2 SDRAM メモリ・インタフェースのシミュレーションとボード測定値は、Stratix II Memory Board 2 に基づ
いています。シングル DIMM DDR2 SDRAM インタフェースについて詳しくは、「DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザイ
ン・ガイドライン」の章を参照してください。
表 5–4 は、シングル DIMM メモリ・インタフェースとスロット 1 にのみ実装した
デュアル DIMM メモリ・インタフェースとの間に大きな差がないことを示します。
未実装スロットがあるための余分な DIMM コネクタの存在も大きな影響を与えてい
ません。
スロット 2 にのみ実装したデュアル DIMM
この項では、スロット 2 に実装し、スロット 1 は未実装にしたデュアル DIMM メモ
リ・インタフェースについて説明します。特に、この項では DIMM 位置の信号品質
に対する影響について説明します。
FPGA によるメモリへの書き込み
前の項ではスロット 1 にのみ実装したデュアル DIMM メモリ・インタフェースにつ
いて説明しましたが、この場合はメモリが FPGA の近くに配置されます。スロット 2
にメモリを実装すると、メモリは FPGA から離れることになるため、パターン長が長
くなるのでメモリから見た信号品質に影響を与える可能性があります。次の項では、
デュアル DIMM メモリ・インタフェースのスロット 1 とスロット 2 への実装の間に
差があるか否かを調べます。
外部メモリ・インタフェース・ハンドブック
Volume 2:デザイン・ガイドライン
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第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
5‒9
150Ω の ODT 設定を使ったメモリ書き込み
図 5–8 に、ダブル並列終端方式(Class II)を示します。この方式では、FPGA 側で
25 Ω の OCT ドライブ強度を設定して、FPGA がメモリへ書き込みを行う際に、メモ
リ側の直列抵抗と組み合わせてメモリ上の ODT を使っています。
図 5‒8. メモリ側の直列抵抗と組み合わせて DDR2 SDRAM DIMM 上の ODT を使用するダブル並列終端方法
(Class II)
FPGA
DDR2 DIMM
VTT = 0.9V
DDR2 Component
Driver
Driver
25Ω
RT= 54Ω
300Ω/
150Ω
RS = 22Ω
Receiver
Receiver
50Ω
VREF
3" Trace Length
VREF = 0.9V
300Ω/
150Ω
図 5–9 に、シミュレーションとダブル並列終端を行ったメモリ上の信号の測定値を
示します。この終端方法では、FPGA がメモリへ書き込みを行う際に、メモリ側の直
列抵抗伝送線と組み合わせてメモリ上の 150 Ω の ODT 設定を使っています。FPGA 側
では 25 Ω の OCT ドライブ強度を設定します。
図 5‒9. HyperLynx シミュレーションとメモリ上の信号のボード測定値(メモリをスロット 2 にのみ実装し、
スロット 1 は未実装)
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5‒10
第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
表 5–5 に、シミュレーションと DDR2 SDRAM DIMM 上の信号のボード測定値との比
較をまとめます。メモリ・インタフェースはスロット 1 のみ、またはスロット 2 の
みに実装したデュアル DIMM を使用します。ダブル並列終端ではメモリ側直列抵抗
と組み合わせて 150 Ω の ODT 設定を使用します。FPGA 上の OCT 強度設定は 25 Ω で
す。
表 5‒5. スロット 1 のみとスロット 2 のみに実装したデュアル DIMM インタフェースでのメモリ上の信号の比較
アイの幅
(ns)
タイプ
アイの高さ
(V)
オーバー
シュート
(V)
アンダー
シュート
(V)
立ち上がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
立ち下がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
スロット 2 にのみ実装したデュアル DIMM メモリ・インタフェース
シミュレーション
1.69
0.94
0.07
0.02
1.96
2.08
測定値
1.28
0.68
0.24
0.20
1.60
1.60
スロット 1 にのみ実装したデュアル DIMM メモリ・インタフェース
シミュレーション
1.68
0.97
0.06
NA
2.08
2.08
測定値
1.30
0.63
0.22
0.20
1.74
1.82
表 5–5 には、デュアル DIMM メモリ・インタフェースのスロット 1 またはスロット 2
への実装の間に大きな差がないことを示します。シミュレーションとボード測定値
に見られるオーバーシュートとアンダーシュートは、メモリ側で 150 Ω の ODT 設定
を使用したためにレシーバ側でアンダー・ターミネーションが発生したことが原因
と考えられます。
ODT 設定を 75 Ω にした場合、150 Ω の ODT 設定と比べてアイの幅と高さに差はあり
ません。ただし、ODT 設定を 75 Ω にすると、オーバーシュートとアンダーシュート
は発生しません。これは、DDR2 SDRAM デバイス上のインピーダンスが整合する正
しい終端の実現に役立ちます。
f 75 Ω の ODT 設定に対する詳しい結果については、5–25 のページを参照してください。
メモリからの読み出し
メモリからの読み出し時には ODT 機能がオフになるので、150 Ω の ODT 設定と 75 Ω
の ODT 設定の使用の間に差はありません。このため、終端方式はシングル並列終端
方式(Class I)になります。この方式では、FPGA 側には外部抵抗を、メモリ側には
直列抵抗を、それぞれ使います(図 5–10)
。
図 5‒10. 外部抵抗とメモリ側に直列抵抗を使用するシングル並列終端方法(Class I)
FPGA
DDR2 DIMM
VTT = 0.9V
DDR2 Component
Driver
Driver
25Ω
300Ω/
150Ω
RT= 54Ω
RS = 22Ω
Receiver
Receiver
50Ω
VREF = 0.9V
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3" Trace Length
VREF
300Ω/
150Ω
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第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
5‒11
図 5–11 に、シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定結果を示します。この
FPGA では、FPGA 側の外部並列抵抗とメモリ側直列抵抗を組み合わせて使うシング
ル並列終端を使用し、メモリではフル・ドライブ強度を設定します。
図 5‒11. HyperLynx シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定値(スロット 2 から読み出し、スロッ
ト 1 は未実装)
表 5–6 に、シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定値との比較をまとめま
す。メモリ・インタフェースはスロット 1 またはスロット 2 にのみメモリを実装し
たデュアル DIMM を使用、シングル並列終端ではメモリ側直列抵抗と組み合わせて
FPGA 側の外部並列抵抗を使用します。メモリではフル強度を設定します。
表 5‒6. スロット 1 またはスロット 2 にのみ実装したデュアル DIMM メモリ・インタフェースの FPGA 上の信
号の比較
タイプ
アイの幅
(ns)
アイの高さ
(V)
オーバー
シュート
(V)
アンダー
シュート
(V)
立ち上がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
立ち下がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
スロット 2 にのみ実装
シミュレーション
1.80
0.80
NA
NA
3.09
2.57
測定値
1.17
0.66
NA
NA
1.25
1.54
シミュレーション
1.80
0.95
NA
NA
2.67
2.46
測定値
1.08
0.59
NA
NA
1.14
1.59
スロット 1 にのみ実装
表 5–6 から、DIMM メモリがスロット 1 に実装されるか、スロット 2 に実装されるか
によらず、FPGA 上の信号は同じであることが分かります。
2012 年 5 月
Altera Corporation
外部メモリ・インタフェース・ハンドブック
Volume 2:デザイン・ガイドライン
5‒12
第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
スロット 1 とスロット 2 の両スロットに実装したデュアル DIMM メ
モリ・インタフェース
この項では、スロット 1 とスロット 2 の両スロットに実装したデュアル DIMM メモ
リ・インタフェースについて説明します。この場合には、スロット 1 のメモリまた
はスロット 2 のメモリへ書き込むことができます。
FPGA によるメモリへの書き込み
表 5–1 では、両スロットに実装のデュアル DIMM 構成に対する推奨 ODT 設定は 75 Ω
になっています。150 Ω の ODT 設定のオプションがあるため、この項では 150 Ω 設定
の使い方も説明して、推奨される 75 Ω に対して結果を比較します。
75 Ω の ODT 設定を使ったスロット 1 のメモリへの書き込み
図 5–12 に、ダブル並列終端方式(Class II)を示します。この方式では、FPGA 側で
25 Ω の OCT ドライブ強度を設定して FPGA がメモリへ書き込みを行う際に、メモリ
側の直列抵抗と組み合わせてメモリ上の ODT を使います。このケースでは、FPGA が
スロット 1 のメモリに書き込み、スロット 2 のメモリの ODT 機能がオンになります。
図 5‒12. メモリ側の直列抵抗と組み合わせて DDR2 SDRAM DIMM 上の ODT を使用するダブル並列終端方法
(Class II)
Slot 1
FPGA
DDR2 DIMM
VTT = 0.9V
DDR2 Component
Driver
Driver
25Ω
RT= 54Ω
300Ω/
150Ω
RS = 22Ω
Receiver
Receiver
50Ω
3" Trace Length
VREF
300Ω/
150Ω
Slot 2
50Ω
VREF
DDR2 DIMM
DDR2 Component
Driver
300Ω/
150Ω
RS = 22Ω
Receiver
VREF = 0.9V
外部メモリ・インタフェース・ハンドブック
Volume 2:デザイン・ガイドライン
300Ω/
150Ω
2012 年 5 月
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第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
5‒13
図 5–13 に、HyperLynx シミュレーションとダブル並列終端を行ったスロット 1 のメ
モリ上の信号のボード測定値を示します。この終端方式では、FPGA がメモリへ書き
込みを行う際に、メモリ側の直列抵抗伝送線と組み合わせてメモリ上の 75 Ω の ODT
設定を使っています。FPGA 側では 25 Ω の OCT ドライブ強度を設定します。
図 5‒13. HyperLynx シミュレーションとスロット 1 のメモリ上の信号のボード測定値(メモリは両スロット
に実装)
表 5–7 に、シミュレーションとメモリ上の信号のボード測定値との比較をまとめま
す。メモリ・インタフェースは片方のスロットにのみ実装したデュアル DIMM と両
スロットに実装したデュアル DIMM を使用します。ダブル並列終端ではメモリ側直
列抵抗と組み合わせて 75 Ω の ODT 設定を使用します。FPGA 上の OCT 強度設定は
25 Ω です。
表 5‒7. デュアル DIMM インタフェースの片方のスロットのみに実装した場合と両スロットに実装した場合の
メモリ上の信号の比較
タイプ
アイの幅
(ns)
アイの高さ
(V)
オーバー
シュート
(V)
アンダー
シュート t
(V)
立ち上がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
立ち下がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
デュアル DIMM インタフェース(両スロットに実装し、スロット 1 へ書き込みを実行)
シミュレーション
1.60
1.18
0.02
NA
1.71
1.71
測定値
0.97
0.77
0.05
0.04
1.25
1.25
スロット 1 にのみ実装したデュアル DIMM インタフェース
シミュレーション
1.68
0.97
0.06
NA
2.08
2.08
測定値
1.30
0.63
0.22
0.20
1.74
1.82
表 5–7 は、片方のスロットまたは両スロットに実装した場合に、アイの高さに大き
な差がないことを示します。ただし、DIMM メモリが追加されたために負荷が大きく
なるので、エッジ・レートが低下し、そのためにアイの幅が小さくなり、メモリの
セットアップ・タイムとホールド・タイムが劣化します。このために、データの有
効ウインドウが小さくなります。
2012 年 5 月
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外部メモリ・インタフェース・ハンドブック
Volume 2:デザイン・ガイドライン
5‒14
第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
ODT 設定を 150 Ω にした場合、75 Ω の ODT 設定と比べてアイの幅と高さに差はあり
ません。ただし、ODT 設定を 150W にすると、オーバーシュートとアンダーシュー
トが発生します。これは、DDR2 SDRAM デバイス上のインピーダンスの不整合に起
因するアンダー・ターミネーションが原因です。
1
150 Ω の ODT 設定を使って取得した結果については、5–26 のページを参照してくださ
い。
75 Ω の ODT 設定を使ったスロット 2 のメモリへの書き込み
このケースでは、FPGA がスロット 2 のメモリに書き込み、スロット 1 のメモリの
ODT 機能がオンになります。図 5–14 に、HyperLynx シミュレーションとダブル並列
終端を行ったスロット 1 のメモリ上の信号のボード測定値を示します。この終端方
式では、FPGA がメモリへ書き込みを行う際に、メモリ側の直列抵抗伝送線と組み合
わせてメモリ上の 75 ΩODT を使っています。FPGA 側では 25 Ω の OCT ドライブ強度
を設定します。
図 5‒14. HyperLynx シミュレーションとスロット 2 のメモリ上の信号のボード測定値(メモリは両スロット
に実装)
表 5–8 に、シミュレーションとメモリ上の信号のボード測定値との比較をまとめま
す。メモリ・インタフェースはスロット 1 にのみ実装したデュアル DIMM を使用し
ます。ダブル並列終端ではメモリ側直列抵抗と組み合わせて 75 Ω の ODT 設定を使用
します。FPGA 上の OCT 強度設定は 25 Ω です。
表 5‒8. デュアル DIMM インタフェースの両スロットに実装した場合のメモリ上の信号の比較
タイプ
アイの幅
(ns)
アイの高さ
(V)
オーバー
シュート
(V)
アンダー
シュート
(V)
立ち上がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
立ち下がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
デュアル DIMM インタフェース(両スロットに実装し、スロット 2 へ書き込みを実行)
シミュレーション
1.60
1.16
0.10
0.08
1.68
1.60
測定値
1.10
0.85
0.16
0.19
1.11
1.25
デュアル DIMM インタフェース(両スロットに実装し、スロット 1 へ書き込みを実行)
シミュレーション
1.60
1.18
0.02
NA
1.71
1.71
測定値 s
1.30
0.77
0.05
0.04
1.25
1.25
外部メモリ・インタフェース・ハンドブック
Volume 2:デザイン・ガイドライン
2012 年 5 月
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第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
5‒15
表 5–8 から、シミュレーションとボード測定値は共に、スロット 1 への書き込みで
アイの幅が大きくなっていることを示しているのが分かります。これはスロット 1
への書き込みでエッジ・レートが良くなっていることに起因します。スロット 1 へ
の書き込みでのアイの改善は、終端の位置からきています。スロット 1 へ書き込む
際に、スロット 2 の ODT 機能がオンになるので、フライバイ・トポロジーになって
います。スロット 2 へ書き込む際に、スロット 1 の ODT 機能がオンになるので、非
フライバイ・トポロジーになっています。
ODT 設定を 150 Ω にした場合、75 Ω の ODT 設定と比べてアイの幅と高さに差はあり
ません。ただし、ODT 設定を 150 Ω にすると、オーバーシュートとアンダーシュー
トが発生します。これは、DDR2 SDRAM デバイス上のインピーダンスの不整合に起
因するアンダー・ターミネーションが原因です。
150 Ω の ODT 設定を使って取得した結果については、5–27 ページの「スロット 2 の
メモリへの書き込みー 150 Ω の ODT 設定を使用、両スロットに実装」を参照してく
ださい。
メモリからの読み出し
表 5–2 では、両スロットに実装したデュアル DIMM 構成に対する推奨 ODT 設定は、
読み出さないスロットで 75 Ω の設定を使う ODT 機能をオンにすることです。150 Ω
の ODT 設定のオプションがあるため、この項では 150 Ω 設定の使い方も説明して、
推奨される 75 Ω に対して結果を比較します。
2012 年 5 月
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外部メモリ・インタフェース・ハンドブック
Volume 2:デザイン・ガイドライン
5‒16
第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
スロット 2 の 75 Ω の ODT 設定を使ったスロット 1 のメモリからの読み出し
図 5–15 に、ダブル並列終端方式(Class II)を示します。この方式では、FPGA がメ
モリから読み出しを行う際に、メモリ側の直列抵抗と組み合わせてメモリ上の ODT
を使います。メモリ側ではフル・ドライブ強度を設定します。このケースでは、
FPGA がスロット 1 のメモリから読み出し、スロット 2 のメモリの ODT 機能がオンに
なります。
図 5‒15. 外部抵抗とメモリ側直列抵抗を使用し、ODT 機能をオンにしたダブル並列終端方法(Class II)
Slot 1
FPGA
DDR2 DIMM
VTT = 0.9V
DDR2 Component
Driver
Driver
25Ω
RT= 54Ω
300Ω/
150Ω
RS = 22Ω
Receiver
Receiver
50Ω
3" Trace Length
VREF
300Ω/
150Ω
Slot 2
50Ω
VREF
DDR2 DIMM
DDR2 Component
Driver
300Ω/
150Ω
RS = 22Ω
VREF
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Volume 2:デザイン・ガイドライン
Receiver
300Ω/
150Ω
2012 年 5 月
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第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
5‒17
図 5–16 に、シミュレーションと FPGA 上の信号の測定値を示します。FPGA はスロッ
ト 1 のメモリを読み出し、メモリではフル・ドライブ強度を設定します。
図 5‒16. HyperLynx シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定値(スロット 1 から読み出し、両ス
ロットに実装)(1)
図 5‒16 の注:
(1) シミュレーションと測定で使用した縦軸スケールは 200 mV/div に設定。
表 5–9 に、シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定値との比較をまとめま
す。両スロットに実装したデュアル DIMM メモリ・インタフェースとスロット 1 に
のみ実装したデュアル DIMM メモリ・インタフェースを使います。
表 5‒9. デュアル DIMM インタフェースの片方のスロットのみに実装した場合と両スロットに実装した場合に
スロット 1 から読み出した際の FPGA 上の信号の比較
タイプ
アイの幅
(ns)
アイの高さ
(V)
オーバー
シュート
(V)
アンダー
シュート
(V)
立ち上がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
立ち下がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
デュアル DIMM は片方のスロットに実装、スロット 2 は 75 Ω の ODT 設定
シミュレーション
1.74
0.87
NA
NA
1.91
1.88
測定値
0.86
0.58
NA
NA
1.11
1.09
デュアル DIMM は片方のスロットに実装、スロット 1 は ODT 設定なし
シミュレーション
1.76
0.80
NA
NA
2.29
2.29
測定値
1.08
0.59
NA
NA
1.14
1.59
表 5–9 は、両スロットに実装した場合、DIMM メモリの追加のために負荷が増えて
エッジ・レートが低速になり、その結果アイの幅が狭くなったことを示します。
150 Ω の ODT 設定を使って取得した結果については、5–28 ページの「スロット 1 の
メモリからの読み出しースロット 2 の 150W の ODT 設定を使用、両スロットに実装」
を参照してください。
2012 年 5 月
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外部メモリ・インタフェース・ハンドブック
Volume 2:デザイン・ガイドライン
5‒18
第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
スロット 1 の 75 Ω の ODT 設定を使ったスロット 2 のメモリからの読み出し
このケースでは、FPGA がスロット 2 のメモリから読み出し、スロット 1 のメモリの
ODT 機能がオンになります。
図 5‒17. 外部抵抗とメモリ側直列抵抗を使用し、ODT 機能をオンにしたダブル並列終端方法(Class II)
Slot 1
FPGA
DDR2 DIMM
VTT = 0.9V
DDR2 Component
Driver
25Ω
Driver
RT= 54Ω
RS = 22Ω
Receiver
150Ω/
300Ω
Receiver
50Ω
3" Trace Length
VREF
150Ω/
300Ω
Slot 2
50Ω
VREF = 0.9V
DDR2 DIMM
DDR2 Component
Driver
150Ω/
300Ω
RS = 22Ω
VREF
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Volume 2:デザイン・ガイドライン
Receiver
150Ω/
300Ω
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第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
5‒19
図 5–18 に、HyperLynx シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定結果を示しま
す。この FPGA では、FPGA 側の外部並列抵抗とメモリ側直列抵抗、さらに 75 Ω の
ODT 設定を組み合わせて使うダブル並列終端を使用し、メモリではフル・ドライブ
強度を設定します。
図 5‒18. HyperLynx シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定値(スロット 2 から読み出し、両ス
ロットに実装)(1)
図 5‒18 の注:
(1) シミュレーションと測定で使用した縦軸スケールは 200 mV/div に設定。
表 5–10 に、シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定値との比較をまとめま
す。両スロットに実装したデュアル DIMM メモリ・インタフェースとスロット 1 に
のみ実装したデュアル DIMM メモリ・インタフェースを使います。
表 5‒10. デュアル DIMM インタフェースの片方のスロットのみに実装した場合と両スロットに実装した場合
にスロット 2 から読み出した際の FPGA 上の信号の比較
タイプ
アイの幅
(ns)
アイの高さ
(V)
オーバー
シュート
(V)
アンダー
シュート
(V)
立ち上がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
立ち下がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
デュアル DIMM は両スロットに実装、スロット 1 は 75 Ω の ODT 設定
シミュレーション
1.70
0.81
NA
NA
1.72
1.99
測定値
0.87
0.59
NA
NA
1.09
1.14
デュアル DIMM は片方のスロットに実装、スロット 2 は ODT 設定なし
シミュレーション
1.80
0.80
NA
NA
3.09
2.57
測定値
1.17
0.66
NA
NA
1.25
1.54
表 5–10 は、デュアル DIMM メモリ・インタフェースの片方のスロットのみに実装し
た場合、両スロットに実装したデュアル DIMM メモリ・インタフェースと比べてア
イの幅が広くなることを示しています。これは、スロット 1 にある DIMM の負荷に
起因するものと見られます。
ODT 設定を 150 Ω にした場合、75 Ω の ODT 設定と比べて信号品質に差はありませ
ん。
2012 年 5 月
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外部メモリ・インタフェース・ハンドブック
Volume 2:デザイン・ガイドライン
5‒20
第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
150 Ω の ODT 設定を使って取得した結果については、5–29 ページの「スロット 2 の
メモリからの読み出し(スロット 1 の 150 Ω の ODT 設定を使用、両スロットに実
装)」を参照してください。
デュアル DIMM DDR2 クロック、アドレス、およびコマンドの終端
とトポロジー
DDR2 SDRAM インタフェース上のアドレスおよびコマンド信号は、FPGA のメモリ・
コントローラが DIMM スロットに駆動する単方向信号です。これらの信号は、常に
メモリのラインの終わりに終端された Class I です(図 5–19)
。常に最後の DIMM の
後に DDR2 SDRAM のアドレスおよびコマンドの Class I 終端を配置します。インタ
フェースは 1 つまたは 2 の DIMM を持つことはできますが、DIMM の合計は 3 以上で
あることはできません。
図 5‒19. マルチ DIMM DDR2 のアドレスおよびコマンドの終端トポロジー
V TT
DDR2 SDRAM
DIMMs
(Receiver)
Slot 1
FPGA
(Driver)
Board Trace A
Board Trace C
R P = 47 
Slot 2
Board Trace B
図 5–19 では、次のポイントを観察します。
■
ボード・トレース A = 1.9 to 4.5 インチ (48 ~ 115 mm)
■
ボード・トレース B = 0.425 インチ (10.795 mm)
■
ボード・トレース C = 0.2 ~ 0.55 インチ (5 ~ 13 mm)
■
ボード・トレース A + B + C の合計 = 2.5 ~ 5 インチ (63 ~ 127 mm)
■
RP = 36 ~ 56 Ω
■
すべてのアドレスとコマンド信号に一致させる長さ +250 mils (+5 mm) または
+/– 50 ps (DIMM でのメモリ・クロックの長さ)
アドレスおよびコマンド信号グループに信号品質を向上させるために、最初の DIMM
スロット 1 の前に直接に補償コンデンサを配置することがあります。コンデンサに
適合する場合、アルテラは 24 pF の値を推奨します。
f 詳細は、「Micron TN47-01」を参照してください。
外部メモリ・インタフェース・ハンドブック
Volume 2:デザイン・ガイドライン
2012 年 5 月
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第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR2 SDRAM
5‒21
アドレスおよびコマンド信号
アドレスおよびコマンドの信号グループ(バンク・アドレス、アドレス、RAS#、
CAS#、および WE#)は、フル・レートまたはハーフ・レートのメモリ・コントロー
ラを実装するかどうかに応じて異なるトグル・レートで動作します。
フル・レートのデザインでは、信号のアドレスおよびコマンド・グループは 1T 信号
であり、信号がメモリ・クロック・サイクルごとに変更することができます。アド
レスおよびコマンド信号は、シングル・データ・レート(SDR)です。したがって、
フル・レートの PHY デザインでは、アドレスおよびコマンド信号は最大周波数の
データ・レートの 0.5 倍で動作します。例えば、266 MHz のフル・レートのデザイン
では、アドレスおよびコマンドの最大周波数は 133 MHz になります。
ハーフ・レートのデザインでは、信号のアドレスおよびコマンドの信号グループは
2T 信号であり、信号が 2 つのメモリ・クロック・サイクルごとにしか変更しません。
信号も SDR であるのでハーフ・レートの PHY デザインでは、アドレスおよびコマン
ド信号は最大周波数のデータ・レートの 0.25 倍で動作します。例えば、400 MHz の
ハーフ・レートのデザインでは、アドレスおよびコマンドの最大周波数は 100 MHz
になります。
コントロール・グループ信号
信号のコントロール・グループ(チップ・セレクト CS#、クロック・イネーブル
CKE、および ODT)は、フル・レートまたはハーフ・レートのデザイン実装するかど
うかに関係なく、常に 1T です。信号も SDR であるので、コントロール・グループ信
号は最大周波数のデータ・レートの 0.5 倍で動作します。例えば、400 MHz デザイン
では、コントロール・グループの最大周波数は 200 MHz になります。
クロック・グループ信号
特定のフォーム・ファクタに応じて、クロック信号のロードが過渡でないことを確
認するために、DDR2 SDRAM DIMM は 2 つまたは 3 つの差動クロック・ペアがありま
す。クロック信号は常に DIMM 上で終端されており、そのため、終端は PCB 上にす
る必要はありません。さらに、各 DIMM スロットには、クロック信号の独自の専用
セットが必要です。したがって、クロック信号は常に FPGA PHY から個々の DIMM ス
ロットにポイント・ツー・ポイントです。個々のメモリ・クロック信号は 2 つの
DIMM スロット間で共有されることはありません。
標準的な 2 つのスロット DDR2 DIMM デザインは、6 つの差動メモリ・クロック・ペ
アを持っています — 最初の DIMM には 3 つ、第 2 番目の DIMM には 3 つ。すべての
6 つのメモリ・クロック・ペアは、CLK# 信号に各 CLK は ±25 ミル(±0.635mm)と
±10 ミル (±0.254 mm) にお互いに一致した遅延がなければなりません。
クロックの slew rate を向上させるために、DIMM コネクタ前に直接に各クロック・ペ
ア間の補償コンデンサを配置することができます。FPGA デバイスは完全にプログラ
マブルなドライブ強度と slew rate のオプションがあるため、通常、このコンデンサ
は FPGA のデザインには必要ありません。ただし、アルテラは、このコンデンサが必
要されているかどうかを確認するために、特定の実装をシミュレートすることを推
奨します。通常、適合された場合、最高値は 5pF です。
2012 年 5 月
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Volume 2:デザイン・ガイドライン
5‒22
第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR3 SDRAM
DDR3 SDRAM
この項では、最大 400 MHz と 800 Mbps のデータ・レートで動作する、バッファなし
のデュアル・スロート DDR3 SDRAM インタフェースのシステム実装について説明し
ます。図 5–20 に、デュアル DIMM インタフェース構成の標準的な DQS、DQ、および
DM、とアドレスおよびコマンドの信号トポロジーを示します。それは、Stratix III お
よび Stratix IV デバイスで使用可能なダイナミック OCT 機能と組合わせて DDR3
SDRAM コンポーネントの ODT 機能を使用します。
図 5‒20. マルチ DIMM DDR3 DQS、DQ、および DM、とアドレスおよびコマンドの終端トポロジー
DDR3 SDRAM
DIMMs
Slot 1
FPGA
(Driver)
Board Trace A
Slot 2
Board Trace B
図 5–20 では、次のポイントを観察します。
■
ボード・トレース A = 1.9 ~ 4.5 インチ(48 ~ 115 mm)
■
ボード・トレース B = 0.425 インチ(10.795 mm)
■
DIMM の両方にこのトポロジーは、DQS、DQ、および DM、とアドレスおよびコマ
ンド信号には正確です。
■
このトポロジーは、常にポイント・ツー・ポイントのシングル・ランクで、CLK
と CLK#、およびコントロール・グループ信号(CS#、CKE、および ODT)には正
しくありません。
DDR3 および DDR2 の DQ および DQS の ODT 機能とトポロジーの比較
DDR3 および DDR2 SDRAM システムは非常によく似ています。信号のデータ・グルー
プの物理トポロジーはほぼ同じと考えられることができます。FPGA エンド(ドライ
バ)の I/O 規格は、DDR2 の SSTL18 から DDR3 の SSTL15 に変更します。しかし、他
のすべての OCT の設定は同じです。DDR3 は、メモリのラインの終わりに終端とドラ
イブ強度設定のために高度な ODT オプションを提供します。
f 詳細については、「DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザイン・ガイドライン 」
の章の読み出し表の DDR3 SDRAM ODT マトリックスと書き込み表の DDR3 SDRAM
ODT マトリックスを参照してください。
外部メモリ・インタフェース・ハンドブック
Volume 2:デザイン・ガイドライン
2012 年 5 月
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第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
DDR3 SDRAM
5‒23
デュアル DIMM DDR3 クロック、アドレス、およびコマンドの終端
とトポロジー
DDR3 と DDR2 DIMM ベースのインターフェイス間で 1 つの大きな違いは、アドレス、
コマンドおよびクロック信号です。JEDEC 標準モジュールを使用する場合、DDR3 は
デイジー・チェイン接続されたベースのアーキテクチャを使用します。アドレス、コ
マンド、およびクロック信号は、デイジー・チェイン内の各モジュールにルーティ
ングされ、モジュール上のフライバイ終端を特長とします。インピーダンス・マッ
チングは、効果的にデュアル DIMM トポロジーを動作させるために必要となります
—40 ~ 50 W のトレースは、メイン・ボード上でターゲットとする必要があります。
アドレスおよびコマンド信号
2 つの UDIMM は、アドレスおよびコマンド信号に 2 倍効果的なロードが生じます。
これは、slew rate を低減し、セットアップおよびホールド・タイミング(tIS および
tIH)を満たすのが困難になります。ただし、アドレスおよびコマンド信号は SDR で
あり、半分のインタフェース・レートで動作します。したがって、400 Mbps のデー
タ・レートは 100 MHz のアドレスおよびコマンドの基本周波数に相当します。
コントロール・グループ信号
シングル・ランクには、コントロール・グループ信号のチップ・セレクト CS#、ク
ロック・イネーブル CKE、および ODT しかありません。デュアル・ランク対応の
DDR3 DIMM スロットは各信号に 2 つのコピーを持っており、デュアル DIMM スロッ
トのインタフェースは各信号に 4 つのコピーを持っています。したがって、これら
の信号の信号品質は、シングル・ランクのケースと同じです。信号のコントロール・
グループは、フル・レートまたはハーフ・レート・デザインを実装するかどうかに
関係なく、常に 1T です。信号も SDR であるので、コントロール・グループ信号は、
最大周波数のデータ・レートの 0.5 倍で動作します。例えば、400 MHz のデザインで
は、コントロール・グループの最大周波数は 200 MHz になります。
クロック・グループ信号
コントロール・グループ信号と同様に、DDR3 SDRAM のクロック信号は唯一のロー
ドされたシングル・ランクしかありません。デュアル・ランク対応の DDR3 DIMM ス
ロットは信号の 2 つのコピーを持っており、デュアル・スロットのインタフェース
は、mem_clk および mem_clk_n 信号の 4 つのコピーを持っています。
f DDR3 2-DIMM システムのデザインについては、「Micron TN-41-08: DDR3 Design Guide
for Two-DIMM Systems」を参照してください。
1
2012 年 5 月
アルテラの DDR3 ALTMEMPHY メガファンクションは、この Micron テクニカル・ノート
で参照される 1T アドレスおよびコマンド・トポロジーをサポートしていません —2T
実装のみがサポートされます。
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外部メモリ・インタフェース・ハンドブック
Volume 2:デザイン・ガイドライン
5‒24
第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
スロット 1 のメモリへの書き込み(75 Ω の ODT 設定を使用、片方のスロットにのみ実装)
スロット 1 のメモリへの書き込み(75 Ω の ODT 設定を使用、片
方のスロットにのみ実装)
図 5–21 に、シミュレーションとメモリ上の信号のボードの測定値を示します。この
終端方法では、FPGA がメモリへ書き込みを行う際に、メモリ上の 75 Ω の ODT 設定
を使っています。FPGA 側では 25 Ω の OCT ドライブ強度を設定します。
図 5‒21. HyperLynx シミュレーションとメモリ上の信号のボード測定値(メモリをスロット 1 にのみ実装し、
スロット 2 は未実装)
表 5–11 に、シミュレーションと DDR2 SDRAM 上の信号のボード測定値との比較をま
とめます。メモリ・インタフェースはデュアル DIMM のスロット 1 にのみ実装し、
異なる ODT 設定を使用します。
表 5‒11. デュアル DIMM インタフェースのスロット 1 にのみ実装した場合のメモリ上の信号の比較、異なる
ODT 設定を使用
アイの幅
(ns)
アイの高さ
(V)
オーバー
シュート
(V)
アンダー
シュート
(V)
立ち上がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
立ち下がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
シミュレーション
1.68
0.91
NA
NA
1.88
1.88
測定値
1.28
0.57
NA
NA
1.54
1.38
シミュレーション
1.68
0.97
0.06
NA
2.67
2.13
測定値
1.30
0.63
0.22
0.20
1.74
1.82
タイプ
75 Ω の ODT 設定
150 Ω の ODT 設定
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Volume 2:デザイン・ガイドライン
2012 年 5 月
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第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
スロット 2 のメモリへの書き込み(75 Ω の ODT 設定を使用、片方のスロットにのみ実装)
5‒25
スロット 2 のメモリへの書き込み(75 Ω の ODT 設定を使用、片
方のスロットにのみ実装)
図 5–22 に、シミュレーションとメモリ上の信号の測定値を示します。この終端方式
では、FPGA がメモリへ書き込みを行う際に、メモリ上の 75 Ω の ODT 設定を使って
います。FPGA 側では 25 Ω の OCT ドライブ強度を設定します。
図 5‒22. HyperLynx シミュレーションとメモリ上の信号のボード測定値(メモリをスロット 2 にのみ実装し、
スロット 1 は未実装)
表 5–12 に、シミュレーションとメモリ上の信号のボード測定値との比較をまとめま
す。メモリ・インタフェースはスロット 1 またはスロット 2 に実装したデュアル
DIMM を使用します。ダブル並列終端ではメモリ側直列抵抗と組み合わせて 75 Ω の
ODT 設定を使用します。FPGA 上の OCT 強度設定は 25 Ω です。
表 5‒12. デュアル DIMM メモリ・インタフェースのスロット 2 にのみ実装した場合のメモリ上の信号の比較、
異なる ODT 設定を使用
アイの幅
(ns)
アイの高さ
(V)
オーバー
シュート
(V)
アンダー
シュート
(V)
立ち上がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
立ち下がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
シミュレーション
1.68
0.89
NA
NA
1.82
1.93
測定値
1.29
0.59
NA
NA
1.60
1.29
シミュレーション
1.69
0.94
0.07
0.02
1.88
2.29
測定値
1.28
0.68
0.24
0.20
1.60
1.60
タイプ
75 Ω の ODT 設定
150 Ω の ODT 設定
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第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
スロット 1 のメモリへの書き込み(150 Ω の ODT 設定を使用、両スロットに実装)
スロット 1 のメモリへの書き込み(150 Ω の ODT 設定を使用、
両スロットに実装)
図 5–23 に、HyperLynx シミュレーションとダブル並列終端を行ったスロット 1 のメ
モリ上の信号のボード測定値を示します。この終端方法では、FPGA がメモリへ書き
込みを行う際に、メモリ側の直列抵抗伝送線と組み合わせてスロット 2 のメモリ上
の 150 Ω ODT を使っています。FPGA 側では 25 Ω の OCT ドライブ強度を設定します。
図 5‒23. HyperLynx シミュレーションとスロット 1 のメモリ上の信号のボード測定値(メモリは両スロット
に実装)
表 5–13 に、シミュレーションとスロット 1 のメモリ上の信号のボード測定値との比
較をまとめます。メモリ・インタフェースは両スロットに実装したデュアル DIMM
を使用します。ダブル並列終端ではメモリ側直列抵抗と組み合わせてスロット 2 の
異なる ODT 設定を使用します。FPGA 上の OCT 強度設定は 25 Ω です。
表 5‒13. デュアル DIMM インタフェースの両スロットに実装した場合のメモリ上の信号の比較、スロット 2
に異なる ODT 設定を使用
アイの幅
(ns)
アイの高さ
(V)
オーバー
シュート
(V)
アンダー
シュート
(V)
立ち上がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
立ち下がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
シミュレーション
1.60
1.18
0.02
NA
1.71
1.71
測定値
0.89
0.78
0.13
0.17
1.19
1.32
シミュレーション
1.60
1.18
0.02
NA
1.71
1.71
測定値
0.97
0.77
0.05
0.04
1.25
1.25
タイプ
150 Ω の ODT 設定
75 Ω の ODT 設定
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スロット 2 のメモリへの書き込みー 150 Ω の ODT 設定を使用、両スロットに実装
5‒27
スロット 2 のメモリへの書き込みー 150 Ω の ODT 設定を使用、
両スロットに実装
図 5–24 に、HyperLynx シミュレーションとダブル並列終端を行ったスロット 2 のメ
モリ上の信号のボード測定値を示します。この終端方法では、FPGA がメモリへ書き
込みを行う際に、メモリ側の直列抵抗伝送線と組み合わせてスロット 1 のメモリ上
の 150 Ω の ODT 設定を使っています。FPGA 側では 25 Ω の OCT ドライブ強度を設定
します。
図 5‒24. HyperLynx シミュレーションとスロット 2 のメモリ上の信号のボード測定値(メモリは両スロット
に実装)
表 5–14 に、シミュレーションとメモリ上の信号のボード測定値との比較をまとめま
す。メモリ・インタフェースは両スロットに実装したデュアル DIMM を使用します。
ダブル並列終端ではメモリ側直列抵抗と組み合わせてスロット 1 の異なる ODT 設定
を使用します。FPGA 上の OCT 強度設定は 25 Ω です。
表 5‒14. デュアル DIMM インタフェースの両スロットに実装した場合のメモリ上の信号の比較、スロット 1
に異なる ODT 設定を使用
アイの幅
(ns)
アイの高さ
(V)
オーバー
シュート
(V)
アンダー
シュート
(V)
立ち上がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
立ち下がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
シミュレーション
1.45
1.11
0.19
0.17
1.43
2.21
測定値
0.71
0.81
0.12
0.20
0.93
1.00
シミュレーション
1.60
1.16
0.10
0.08
1.68
1.60
測定値
1.10
0.85
0.16
0.19
1.11
1.25
タイプ
150 Ω の ODT 設定
75 Ω の ODT 設定
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5‒28
第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
スロット 1 のメモリからの読み出しースロット 2 の 150W の ODT 設定を使用、両スロットに実装
スロット 1 のメモリからの読み出しースロット 2 の 150W の
ODT 設定を使用、両スロットに実装
図 5–25 に、HyperLynx シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定結果を示しま
す。この FPGA では、FPGA 側の外部並列抵抗とメモリ側直列抵抗、さらに 150 Ω の
ODT 設定を組み合わせて使うダブル並列終端を使用し、メモリではフル・ドライブ
強度を設定します。
図 5‒25. HyperLynx シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定値(スロット 1 から読み出し、スロッ
ト 2 は未実装)(1)
図 5‒25 の注:
(1) シミュレーションと測定で使用した縦軸スケールは 200 mV/div に設定。
表 5–15 に、シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定値との比較をまとめま
す。両スロットに実装したデュアル DIMM メモリ・インタフェースを使います。ス
ロット 2 に異なる ODT 設定を使用します。
表 5‒15. デュアル DIMM インタフェースの両スロットに実装した場合の FPGA 上の信号の比較、スロット 2
に異なる ODT 設定を使用
アイの幅
(ns)
アイの高さ
(V)
オーバー
シュート
(V)
アンダー
シュート
(V)
立ち上がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
立ち下がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
シミュレーション
1.68
0.77
NA
NA
1.88
1.88
測定値
0.76
0.55
NA
NA
1.11
1.14
シミュレーション
1.74
0.87
NA
NA
1.91
1.88
測定値
0.86
0.59
NA
NA
1.11
1.09
タイプ
150 Ω の ODT 設定
75 Ω の ODT 設定
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Volume 2:デザイン・ガイドライン
2012 年 5 月
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第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
スロット 2 のメモリからの読み出し(スロット 1 の 150 Ω の ODT 設定を使用、両スロットに実装)
5‒29
スロット 2 のメモリからの読み出し(スロット 1 の 150 Ω の
ODT 設定を使用、両スロットに実装)
図 5–26 に、HyperLynx シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定結果を示しま
す。この FPGA では、FPGA 側の外部並列抵抗とメモリ側直列抵抗、さらに 150 Ω の
ODT 設定を組み合わせて使うダブル並列終端を使用し、メモリではフル・ドライブ
強度を設定します。
図 5‒26. HyperLynx シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定値(スロット 2 から読み出し、両ス
ロットに実装)(1)
図 5‒26 の注:
(1) シミュレーションと測定で使用した縦軸スケールは 200 mV/div に設定。
表 5–16 に、シミュレーションと FPGA 上の信号のボード測定値との比較をまとめま
す。両スロットに実装したデュアル DIMM メモリ・インタフェースを使います。ス
ロット 1 に異なる ODT 設定を使用します。
表 5‒16. デュアル DIMM メモリ・インタフェースの両スロットに実装した場合の FPGA 上の信号の比較、ス
ロット 1 に異なる ODT 設定を使用
アイの幅
(ns)
アイの高さ
(V)
オーバー
シュート
(V)
アンダー
シュート
(V)
立ち上がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
立ち下がりエッ
ジ・レート
(V/ns)
シミュレーション
1.70
0.74
NA
NA
1.91
1.64
測定値
0.74
0.64
NA
NA
1.14
1.14
シミュレーション
1.70
0.81
NA
NA
1.72
1.99
測定値
0.87
0.59
NA
NA
1.09
1.14
タイプ
150 Ω の ODT 設定
75 Ω の ODT 設定
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5‒30
第 5 章: デュアル DIMM DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザインのガイドライン
FPGA の OCT の特長
FPGA の OCT の特長
多くの FPGA デバイスは、OCT を提供します。選択したデバイス・ファミリに応じて
シリーズ(出力)、パラレル(入力)または動的(双方向)OCT がサポートされる可
能性があります。
f デバイス・ファミリに固有の詳細については、関連するデバイス · ハンドブックのそ
れぞれの I/O 機能の章を参照してください。
一般的に Class I または Class 終端方式の両方で使用される近端の直列ターミネータの
代わりに直列 OCT を使用します。DDR2 と DDR3 両方のタイプ・インタフェースはこ
の終端方式を使用します。
一般的にインタフェースのみの単方向入力で Class I 終端方式で使用される遠端並列
終端の代わりに並列 OCT を使用します。例えば、FPGA が遠端にある時に、QDR-II タ
イプのインタフェースになります。
回線の FPGA の最後に直列終端および並列終端の両方の代わりに、ダイナミック OCT
を使用します。一般的には DDR2 と DDR3 両方のタイプ・インタフェースで DQ 信号
と DQS 信号のために、ダイナミック OCT を使用します。並列終端が動的に書き込み
中に無効にされるため、FPGA のドライバはこれまで、Class I の伝送ラインに駆動し
ます。メモリ上にダイナミック ODT と組み合わせると、真にダイナミック Class I 終
端方式が存在します。ここで、読み出しと書き込みの両方は常に各方向で完全な
Class I 終端です。したがって、静的な離散的に終端 Class II のトポロジーの代わりに
完全に動的な双方向の Class I 終端方式を使用することができます。これによって、
電源、プリント回路基板(PCB)不動産、およびコンポーネントのコスト節約するこ
とができます。
Arria V、Cyclone V、Stratix III、Stratix IV、および Stratix V デバイス
Arria® V、Cyclone® V、Stratix III、Stratix IV、および Stratix V デバイスは、完全なダイ
ナミック OCT 終端機能を備えます。アルテラは、PCB レイアウトを簡素化し、電力
を節約するために SDRAM ODT と組み合わせてこの機能を使用することを推奨しま
す。
Arria II GX デバイス
Arria II GX デバイスは、ダイナミック OCT をサポートしません。アルテラは SDRAM
ODT と共に直列 OCT を使用することを推奨します。必要場合、回線の FPGA の最後
には並列ディスクリート終端を使用します。
f 詳細は、「DDR2 および DDR3 SDRAM のボード・デザイン・ガイドライン」の章を参照
してください。
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Volume 2:デザイン・ガイドライン
2012 年 5 月
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改訂履歴
5‒31
改訂履歴
表 5–17 に、本資料の改訂履歴を示します。
表 5‒17. 改訂履歴
バー
ジョン
日付
変更内容
2011 年 11 月
4.0
Arria V および Cyclone V の情報を追加。
2011 年 6 月
3.0
Stratix V の情報を追加。
2010 年 12 月
2.1
メンテナンスの更新。
2010 年 7 月
2.0
Arria II GX の情報の追加。
2010 年 4 月
1.0
初版。
2012 年 5 月
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改訂履歴
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Volume 2:デザイン・ガイドライン
2012 年 5 月
Altera Corporation
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