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第20期事業報告書
Selection and Growth 第20 期 事業報告書 2002年4月1日から2003年3月31日まで Year in Review 2002.06 2002.07 2002.09 2002.10 2002.12 2003.01 2003.01 2003.02 2003.03 2003.03 1 NIF Financial Report 2003 投資事業有限責任組合エヌアイエフグローバルファンドを設立 英国マーリン・バイオサイエンシズ社と業務提携 株式会社ヒガ・インダストリーズの株式を取得 足利銀行と共同で地域活性化ファンドを設立 東京大学産学連携推進室に共同研究員を派遣 英国オックスフォード大学アイシス・イノベーション社のメンバーシップに加入 中小企業総合事業団と共同で産学連携ファンドを設立 関西銀行と共同で地域活性化ファンドを設立 あおぞら銀行と共同でバイアウト特化型ファンドを設立 株式会社キャンパスクリエイトと業務提携 To OurShareholders 株主の皆様へ 株主の皆様におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び 申し上げます。 このたび、第20回定時株主総会後の取締役会におきまして、私、 山村信一が新たに代表取締役社長に選任され、就任いたしました。 甚だ微力ではございますが、皆様のご期待に応えるべく社業の発 展に向け専心努力し、株主価値の向上に努めてまいる所存でござ いますので、よろしくお願い申し上げます。 当期における我が国経済は、世界経済の不透明感の影響から景 気回復の展望が見えないまま推移し、株式市場においては20年前 の当社創業時の水準にまで落ち込むなど、厳しい状況でありまし た。今後もしばらくはこうした状況が続くと予測されていますが、 当社の行うプライベート・エクイティビジネスは企業や産業の持 つ成長力を中長期的な観点から判断するビジネスであり、 「将来へ の種蒔き」という意味では、投資価格が低水準にあるこうした時 こそ大きなビジネスチャンスがあると考えております。 また、産学連携や地域クラスターなど新たな産業を担うベンチ 代表取締役社長 ャー企業の誕生を促す動きや、日本の産業構造の変革に伴うバイ アウト市場の拡大など、プライベート・エクイティビジネスを取 り巻く環境には前向きな新しい潮流が芽生えております。当社は こうした新たな潮流を捉え、総合プライベート・エクイティハウ スとして業績の向上に努めてまいります。 株主の皆様におかれましても、今後とも一層のご指導とご鞭撻 を賜りますようお願い申し上げます。 2 Financial Highlight 連結財務ハイライト (単位:百万円) 科 目 01.03 02.03 売上高 03.03 20,586 17,226 11,500 営業利益(△は損失) 4,970 3,312 △3,343 経常利益(△は損失) 4,958 3,353 △3,124 当期純利益(△は損失) 2,668 3,264 △9,635 24,746 33,865 20,456 125,100 112,847 101,175 株主資本 総資産 営業活動によるキャッシュ・フロー 68,693 16,192 5,344 投資活動によるキャッシュ・フロー △2,506 △2,157 △371 財務活動によるキャッシュ・フロー △74,549 △13,835 3,099 2,870 3,111 11,160 149 162 166 現金及び現金同等物の期末残高 従業員数 (名) 売上高(単位:百万円) 営業利益(単位:百万円) 経常利益(単位:百万円) 4,958 4,970 20,586 3,312 17,226 3,353 11,500 △3,124 △3,343 01.03 02.03 03.03 当期純利益(単位:百万円) 3,264 2,668 01.03 02.03 03.03 株主資本(単位:百万円) 33,865 01.03 02.03 03.03 総資産(単位:百万円) 125,100 112,847 101,175 24,746 20,456 △9,635 01.03 3 02.03 03.03 NIF Financial Report 2003 01.03 02.03 03.03 01.03 02.03 03.03 Investment Results 投資実績 投資実行比率 投資実行高推移 (2003年3月期) 地域別 250 218 201 200 89 150 94 101 (億円) 0 海外 81 100 50 128 12.6% バイオ関連 米国 21.3% 投資実行高 201億円 100 国内 12.0% 投資実行高 IT関連 日本 201億円 49.7% 137 81 小売・外食 アジア 21.7% 00.03 01.03 02.03 4.1% 03.03 サービス 注:億円未満四捨五入 ●投資実行高推移 割安な価格による投資が可能なこの期を好機 と捉え、有望ベンチャー企業への投資を積極 的に行いました。この結果、当期の投資実行 高は89社、201億円(前期101社、163億円) となりました。 ●地域別投資実行比率 アジア地域への投資実行比率は前期の7.7%か ら17.8%へ上昇しています。これは、台湾の ベンチャーキャピタル等と共同で中国企業に 対して投資を実行したことによるものです。 欧州その他地域への投資実行比率は昨年とほ ぼ同様でしたが、金額では前期を上回り、今 後も注力していく方針です。 ●業種別投資実行比率 IT関連企業への投資が中心となっていますが、 今後の成長が期待されるバイオ関連企業への 投資に注力した結果、バイオ関連への投資実 行比率は前期の4.5%から12.0%に上昇してい ます。 ポートフォリオ 投資先企業の公開実績 (2003年3月期末) 地域別 50 業種別 欧州その他 40 米国 29 19 3 15 8 27 10 (社) 0 16 14 99.03 00.03 01.03 投資残高 838億円 17 3 海外 14 国内 アジア 15.7% 16 02.03 バイオ関連 17.0% 24 20 金融 4.9% 6.9% 16 03.03 ●投資先企業の公開実績 当期の新興三市場(ジャスダック、東証マザ ーズ、ヘラクレス(前ナスダック・ジャパン) ) における新規公開企業数は105社であり、前 期の147社に比べ大きく減少しました。当社 の投資先企業においても当期の新規公開企業 数は17社に止まり、前期の24社に比べ減少す る結果となりました。 建設・不動産 3.7% その他 3.0% 素材・化学 3.8% 43 30 49.6% 17.8% 37 99.03 その他 11.2% 163 119 83 業種別 欧州その他 231 日本 小売・外食 6.6% 投資残高 6.6% 60.4% 838億円 IT関連 44.7% 7.5% 機械・自動車 8.5% 10.7% 消費財 サービス 4 Business Model ビジネスモデル 総合プライベート・エクイティハウスとしての事業展開 当社は、経営理念として“産業金融の一翼を担うという使命感 があり、当社は創業以来、ベンチャー投資を中心に事業を展開 を持ち、プライベート・エクイティビジネスを通して、世界的 してきました。 なニュー・エコノミーの創出に貢献する”ことを掲げています。 ここ数年、日本経済の再生を目指した企業や産業の再編の動き 当社が行うプライベート・エクイティビジネスは、株式未公開 に伴い、バイアウトビジネス市場は急速に拡大しており、今後 企業の株式等を取得し、経営支援・育成を通じて企業価値の向 の成長市場として注目されています。当社においても、こうし 上を図り、主に株式公開後に株式等を売却することで利益を得 た動きに対応して、前期よりバイアウト投資の専門チームを設 ることを目的としています。また、投資事業組合等を運営管理 置して準備を進め、当期から本格的にバイアウト投資の分野に することで、管理報酬や成功報酬などを受領しています。 参入しました。 今後は、ベンチャー投資で培ったノウハウや実績をバイアウト プライベート・エクイティビジネスの中には、革新的な技術や 投資の分野に活用し、バイアウト投資をベンチャー投資ととも ビジネスモデルを持つベンチャー企業に対するベンチャー投資 に当社のコア・ビジネスとするべく一層強化を図り、総合プラ と企業あるいは事業の再編・再生を目的とするバイアウト投資 イベート・エクイティハウスとして事業展開を図っていきます。 《 総合プライベート・エクイティハウスへの飛躍 》 《 バイアウト部門・新たなターゲットへの取り組み 》 プライベート・エクイティ デ ッ ド 企業再生 MBO ベンチャー投資 バイアウト投資 エ ク イ テ ィ VC 新たなターゲット インキュベーション シード 5 NIF Financial Report 2003 成熟産業 投資案件のファインディング ハンズオン体制 投資担当者の持つ幅広い人脈を中心に、 投資先企業の企業価値の向上を図るために様々な 大和証券グループや国内外の業務提携先 支援を行っています。取締役を派遣して直接経営 など広範な社外ネットワークを通じて行 に関与するケースや人材、業務提携先の紹介など っています。また、産学連携の動きに注 のほか、今年3月には電気通信大学のTLOである 目しており、各大学と積極的に連携を深 (株)キャンパスクリエイトと業務提携したこと めています。 で、技術的なハンズオンも可能となりました。 フ ァ イ ン デ ィ ン グ デ ュ ー デ リ ジ ェ ン ス ハ ン ズ オ ン 投 資 実 行 コ ン サ ル テ ィ ン グ 投資見込先企業のデューデリジェンス 投資担当者によるビジネスプラン等の検討のほか、ミ ドルオフィス部門による財務内容の精査や業界動向の 人 材 紹 介 E X I T 業 務 提 携 先 の 紹 介 取 締 役 の 派 遣 投資実行 EXIT 実施しています。また、元大手電機メーカーの開発担 投資委員会において投資の可否を 株式公開やM&Aにより投資金額 当者や大学教授により構成されるテクニカルアドバイ 十分に審議した上で投資を決定し の回収を行います。2003年3月 ザー室を設置し、IT関連やバイオ関連などの専門的な ます。 末時点で累計投資先企業1,475社 調査など、組織的かつ多面的なデューデリジェンスを 知識が要求される分野においても高い技術評価を行う のうち、約3割にあたる442社が ことを可能としています。 株式公開を果たしています。 6 BusinessTrend 事業動向 (1)産学連携分野 米国では、1980年代から政府により経済活性化を目的に大学等 ー」への融合フェローの派遣や電気通信大学のTLOである(株) の知的資産を事業に結びつける施策が推進され、大学発ベンチ キャンパスクリエイトとの業務提携など、大学とのネットワー ャー企業の創業が活発化しました。日本においても長期的な経 ク強化を進めました。 済低迷から脱するため、新産業・新事業の創出、大学発ベンチ 海外においても、前期に英国ケンブリッジ大学のアントレプレ ャー企業の輩出に期待が寄せられており、政府による「大学発 ナーシップセンターのファウンダーに指名されたことに続き、 ベンチャー1000社計画」が提唱され、産・学・官の知の結集が 2003年1月に英国オックスフォード大学のアイシス・イノベー 推進されています。2003年3月末現在で大学発ベンチャー企業 ション社のメンバーシップに加入しました。 数は531社となり、2004年度末に1000社とする計画達成が視野 こうした共同研究や業務提携の成果を、大学発ベンチャー企業 に入ってきています。 の育成・支援や技術上の課題を抱えている当社の投資先企業へ 当社では、大学発のシーズやアーリー企業の発掘・投資を推進 のハンズオンに活用し、産学連携機能を強化、拡大していきます。 しており、2003年3月末時点で17社の大学発ベンチャー企業に 産学連携ファンドの組成については、2003年1月に中小企業総 投資し、そのうち(株)トランスジェニックが2002年12月に東 合事業団と共同で総額20億円の「エヌアイエフ産学連携ファン 証マザーズに上場しました。当期は大学とのネットワーク構築 ド1号投資事業有限責任組合」を設立しました。当ファンドは、 や産学連携ファンドの組成等に注力しました。 主に大学発の技術を基盤としたベンチャー企業に対して地域や 東京大学が大学と社会の連携を推進することを目的に設置した 業種を問わず、スタートアップ段階から投資を行うことを目的 「東京大学産学連携推進室」に、当社は2002年12月より共同研 としています。ベンチャー企業の成長には、資金面でのバック 究員を派遣しています。これにより「大学発ベンチャー企業の アップに加え、経営全般における支援、強化が不可欠です。当 事業化スキームの実証研究」を共同で行い、技術シーズの事業 ファンドにおいても、投資先企業の経営に深く関与するハンズ 化・商業化と東京大学発ベンチャー企業の創出を促進していき オン型の投資を基本にしていきます。 ます。また、2003年3月には、 「京都大学国際融合創造センタ 《 産学連携機能を活用した投資先企業へのハンズオン 》 電気通信大学 大学教授や大学院生らによる コンサルテーション・共同研究 NIF NIFの投資先企業 ñキャンパスクリエイト (電気通信大学のTLO) 7 NIF Financial Report 2003 技術上の課題を抱えている ベンチャー企業 (2)バイオ・ベンチャー分野 高齢社会や地球環境問題が深刻化する中、健康長寿の達成や持 特化した欧州最大のベンチャーキャピタル、英国マーリン・バ 続可能な循環型社会の実現に向け、バイオテクノロジーには医 イオサイエンシズ社と業務提携しました。この提携によって、 療や環境エネルギーなど様々な産業分野での貢献が期待されて 当社はマーリン社の持つ情報の共有や提供、人的支援を受ける います。国内では、バイオテクノロジー産業をIT産業と並ぶ21 ほか、マーリン社が発掘したバイオ・ベンチャー企業への共同 世紀の戦略産業と位置付け、バイオテクノロジーの産業化を重 投資や日本におけるバイオ案件の精査について同社と協力して 点的に行うための基盤整理を推進しています。小泉純一郎首相 進めていくことが可能となりました。 が主宰するバイオテクノロジー戦略会議では、新バイオ産業の また、当社は投資見込先企業の技術評価を行う「テクニカルア 将来展望として、2010年に市場規模約25兆円、100万人超の雇 ドバイザー体制」を構築していますが、2003年2月には、バイ 用増加を掲げています。 オ専門のテクニカルアドバイザー、ビジネスアドバイザーを従 当社においても今後の有望市場としてのバイオ産業に注目して 来の3名から9名体制に増員しました。今後も学術的・事業的 おり、積極的な投資活動を行っています。海外におけるネット 観点から最先端のバイオ技術評価を行い、バイオ案件の投資強 ワーク構築も推進しており、当期はバイオ関連企業への投資に 化を図っていきます。 《 新バイオ産業の将来展望 》 約 25兆円 ●バイオ医療産業 8.4兆円 予防医療・テーラーメイド医療・再生医療 ●バイオ食料産業 6.3兆円 4.2兆円 1.3兆円 現在 機能性食品・微生物資材・バイオ検査機器 ●バイオ環境・バイオプロセス産業 バイオマスエネルギー・植物由来プラスチック・高機能化学品 ●バイオツール・情報産業 5.3兆円 臨床用ツール、研究支援ツールの開発・医療以外の産業への波及 2010年 出典:経済産業省生物化学産業課「バイオテクノロジー戦略大綱の取りまとめについて」より 8 (3)地域活性化分野 日本経済の中長期的な発展のためには、地域経済の活性化が必 当期は、足利銀行との二人組合「あしかが企業育成ファンド一 要不可欠との認識から、現在、経済産業省により産業クラスタ 号投資事業有限責任組合」を2002年10月に、関西銀行との二人 ー計画(地域再生・産業集積計画)が推進されています。こう 組合「関西ベンチャー育成ファンド1号投資事業有限責任組合」 した計画の進展と地域におけるベンチャー企業の成長は、地域 を2003年2月にそれぞれ設立しました。 産業の発展や活性化、地域雇用の拡大に繋がり、次世代の産業 地域金融機関はそれぞれの事業基盤において独自のネットワー を生み出す可能性を有しています。 クやビジネス情報を有しており、これに当社の持つ投資事業ノ 当社は従来から、地域経済の活性化を担うベンチャー企業の発 ウハウを結びつけることで、地域における投資活動を更に強化 掘・育成に注力し、地方銀行や信用金庫等と共同で地域活性化 し、地域経済の活性化に繋がるベンチャー企業の発掘・育成に ファンドの組成を推進してきました。 貢献していきます。 《 地域活性化ファンドの組成状況 》 秋田銀行 足利銀行 湘南信用金庫 京都銀行 ひろしま産業振興機構 山口キャピタル 池田銀行 既存 当期 9 NIF Financial Report 2003 関西銀行 BusinessTrend (4)バイアウト投資分野 当社は、前期より専門チームを設けてバイアウトビジネスをス ァンド「テイクオフジャパン1号投資事業有限責任組合」を設 タートさせ、2002年9月、 (株)ヒガ・インダストリーズの第三 立しました。当ファンドは、優良な経営資源を有する国内の中 者割当増資とそれに伴う株式譲渡を通じ、同社の発行済株式の 小中堅企業をターゲットに投資し、これら企業の事業再構築を 67%を取得しました。 支援するものです。あおぞら銀行は、中小中堅企業に対する幅 同社は、1985年に米国「ドミノ・ピザ」の日本国内におけるフ 広いネットワークと、バイアウト事業における複数の投資実績 ランチャイズ権を獲得し、宅配ビジネスのパイオニアとして日 を有しており、当社の持つベンチャー企業投資・育成のノウハ 本における同ビジネスの確立に貢献した企業です。 ウと多大なシナジー効果を発揮することが期待されます。 当社は、同社の企業価値の向上を図るため、事業リストラ、経 なお、当ファンドの運営に関しては、当社の100%子会社のNIF 営改革に取り組んでいます。 バイアウトマネジメント(株)とあおぞら銀行の子会社である また、バイアウト投資に特化した初めてのファンドとして、 (株)ジェイボックが共同で運営にあたっています。 2003年3月、あおぞら銀行と共同で総額60億円のバイアウトフ 《 バイアウト投資の強化 》 ベンチャー投資の実績・ノウハウの活用 ●豊富な投資実績 バイアウト投資へ本格的に参入 2002.01 バイアウト投資部門の設置 ●広範なネットワーク 2002.09(株)ヒガ・インダストリーズへの投資 ●技術評価・市場性評価 2003.03 あおぞら銀行と共同ファンドを設立 ●ハンズオン ●資産流動化のノウハウ バイアウト投資の強化 ●ソーシング能力 ●ハンズオン・企業価値向上 ●ファンド組成 ●財務リストラ能力 財務リストラ・ノウハウの活用 10 Financial Data (Consolidated) 連結財務諸表 連結貸借対照表 科 (単位:百万円) (単位:百万円) 目 ( 資 産 の 流動資産 現金及び預金 A 営業投資有価証券 B 投資損失引当金 営業出資金 C 営業貸付金 有価証券 繰延税金資産 その他 貸倒引当金 固定資産 有形固定資産 建物及び構築物 土地 その他 無形固定資産 投資その他の資産 D 投資有価証券 E 固定化営業債権 繰延税金資産 その他 資産合計 部 当期 前期 (2003年3月31日現在)(2002年3月31日現在) ) 73,657 12,410 46,683 △5,477 700 13,766 4,013 0 1,598 △40 27,517 1,796 315 1,347 133 179 25,542 7,968 16,766 0 807 101,175 79,549 4,929 50,679 △1,922 2,100 20,145 2,834 0 821 △40 33,298 2,082 341 1,512 229 137 31,077 10,769 18,904 − 1,404 112,847 A営業投資有価証券 営業投資有価証券は、前期末比7.9%減の46,683百万円となりまし た。これは主に、投資実行による増加が5,835百万円あったものの、 売却による減少のほか、株式市況低迷による時価下落及び投資先企 業の財政状態の悪化に伴う評価減を計上したことによるものです。 科 目 (2003年3月31日現在)(2002年3月31日現在) ( 負 債 の 部 ) 流動負債 短期借入金 一年以内返済予定長期借入金 未払法人税等 繰延税金負債 賞与引当金 その他 固定負債 長期借入金 繰延税金負債 退職給付引当金 役員退職慰労引当金 その他 負債合計 ( 資 本 の 部 資本金 資本準備金 連結剰余金 その他有価証券評価差額金 為替換算調整勘定 自己株式 資本金 資本剰余金 利益剰余金 その他有価証券評価差額金 為替換算調整勘定 自己株式 資本合計 負債及び資本合計 前期 当期 62,488 48,500 12,809 32 8 84 1,055 18,229 17,670 − 231 132 195 80,718 65,423 51,800 11,071 25 1,631 172 722 13,558 12,719 0 156 112 569 78,981 − − − − − − 11,267 13,913 6,371 2,242 71 △0 11,267 13,913 △3,572 △1,180 29 △0 20,456 101,175 − − − − − − 33,865 112,847 ) D投資有価証券 投資有価証券は、前期末比26.0%減の7,968百万円となりました。 B投資損失引当金 これは主に、株式市況低迷により取引関係の強化等を目的に保有す 投資損失引当金は、前期末比184.9%増の5,477百万円となりまし る上場有価証券に評価減が生じたことによるものです。 た。これは主に、株式未公開の投資先企業について、より保守的に 引当を行ったことによるものです。 E固定化営業債権 固定化営業債権は、既存の債権の回収に努めたほか、DCF(ディス C営業貸付金 カウント・キャッシュ・フロー)方式による試算値を参考に大幅に 営業貸付金は、既存の債権の回収に努めた結果、前期末比31.7%減 貸倒引当金を積み増したことにより、同引当金控除後で前期比 の13,766百万円となりました。 11.3%減の16,766百万円となりました。 11 NIF Financial Report 2003 連結損益計算書 科 (単位:百万円) 目 当期 前期 2002年4月1日から 2001年4月1日から 11,500 7,405 2,590 1,127 376 10,744 5,961 845 3,853 83 756 4,099 △3,343 409 24 275 4 105 190 182 − 8 △3,124 543 7,008 △9,589 45 3 3 △9,635 17,226 12,445 2,629 1,586 564 9,349 7,211 1,177 805 154 7,876 4,563 3,312 295 35 148 5 106 254 195 49 10 3,353 539 626 3,266 53 54 3 3,264 (2003年3月31日まで)(2002年3月31日まで) 売 上 高 営業投資有価証券売上高 投資事業組合等運営報酬 営業貸付金利息 その他の売上高 売 上 原 価 営業投資有価証券売上原価 資金原価 投資損失引当金繰入額 その他の売上原価 売上総利益 販売費及び一般管理費 営業利益(△は損失) 営業外収益 受取利息 受取配当金 持分法による投資利益 その他の営業外収益 営業外費用 支払利息 新株発行費 その他の営業外費用 経常利益(△は損失) 特別利益 H 特別損失 税金等調整前当期純利益(△は損失) 法人税、住民税及び事業税 法人税等還付額 法人税等調整額 当期純利益(△は損失) F G 連結剰余金計算書 科 目 (単位:百万円) 当期 前期 2002年4月1日から 2001年4月1日から (2003年3月31日まで)(2002年3月31日まで) 連結剰余金期首残高 連結剰余金減少高 配当金 役員賞与 当期純利益 連結剰余金期末残高 ( 資 本 剰 余 金 の 部 ) 資本剰余金期首残高 資本剰余金期末残高 ( 利 益 剰 余 金 の 部 ) 利益剰余金期首残高 利益剰余金減少高 配当金 役員賞与 当期純損失 利益剰余金期末残高 − − − − − − 3,321 215 176 39 3,264 6,371 13,913 13,913 − − 6,371 9,944 288 20 9,635 △3,572 − − − − − − 連結キャッシュ・フロー計算書〈要旨〉 科 目 (単位:百万円) 当期 前期 2002年4月1日から 2001年4月1日から (2003年3月31日まで)(2002年3月31日まで) 営業活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フロー 現金及び現金同等物に係る換算差額 現金及び現金同等物の増加額 現金及び現金同等物の期首残高 現金及び現金同等物の期末残高 5,344 △371 3,099 △23 8,048 3,111 11,160 16,192 △2,157 △13,835 42 241 2,870 3,111 F営業投資有価証券売上高 H特別損失 営業投資有価証券売上高は、前期比40.5%減の7,405百万円となり ました。これは主に、株式市況低迷や投資先企業の公開数の減少に より営業投資有価証券売却額が前期比39.3%減の7,180百万円とな ったことによるものです。 特別損失は、7,008百万円となりました。これは主に、株式市況低 迷による上場有価証券の評価損3,968百万円及びDCF方式による試 算値を参考とした貸倒引当金繰入2,859百万円の計上によるもので す。 G投資事業組合等運営報酬 投資事業組合等運営報酬は、前期比1.5%減の2,590百万円となりま した。これは、管理報酬等が前期比41百万円増の2,586百万円とな ったものの、成功報酬が前期比80百万円減の4百万円になったこと によるものです。 12 Financial Data (Non-Consolidated) 単体財務諸表 単体貸借対照表〈要旨〉 科 ( 資 目 産 の 部 (単位:百万円) 当期 (2003年3月31日現在)(2002年3月31日現在) ) 流動資産 現金及び預金 営業投資有価証券 投資損失引当金 営業貸付金 有価証券 72,874 78,795 11,673 4,332 46,683 50,679 △5,477 △1,922 13,766 20,145 4,012 2,833 その他 2,215 2,726 固定資産 27,428 33,172 有形固定資産 1,791 2,075 無形固定資産 125 85 投資その他の資産 25,511 31,010 投資有価証券 7,907 10,684 16,766 18,904 837 1,422 100,302 111,967 固定化営業債権 その他 資産合計 ( 前期 注) 1.有形固定資産の減価償却累計額 2.1株当たりの当期損益 3.商法第290条第1項第6号に規定する純資産額 当 期 1,256百万円 △32,246円27銭 − 単体損益計算書〈要旨〉 科 目 ( 13 NIF Financial Report 2003 の 部 前期 (2003年3月31日現在)(2002年3月31日現在) ) 62,061 48,500 13,561 18,229 17,670 559 80,291 65,346 51,800 13,546 13,558 12,719 838 78,905 − − − − − − − 11,267 13,913 21 5,617 5,617 2,242 △0 11,267 13,913 13,913 △3,989 21 4,010 △1,180 △0 20,011 100,302 − − − − − − − − 33,061 111,967 ) 資本金 資本剰余金 資本準備金 利益剰余金 利益準備金 当期未処理損失 その他有価証券評価差額金 自己株式 資本合計 負債及び資本合計 前 期 1,982百万円 12,278円69銭 2,242百万円 ) 前期 2002年4月1日から 2003年3月31日まで 2001年4月1日から 2002年3月31日まで )( 目 ( 資 本 の 部 資本金 資本準備金 利益準備金 その他の剰余金 当期未処分利益 その他有価証券評価差額金 自己株式 当期 11,145 10,744 3,858 △3,457 797 190 △2,850 543 7,002 △9,309 9 △9,319 5,308 △4,010 科 ( 負 債 流動負債 短期借入金 その他 固定負債 長期借入金 その他 負債合計 (単位:百万円) 売上高 売上原価 販売費及び一般管理費 営業利益(△は損失) 営業外収益 営業外費用 経常利益(△は損失) 特別利益 特別損失 税引前当期純利益(△は損失) 法人税、住民税及び事業税 当期純利益(△は損失) 前期繰越利益 当期未処分利益(△は未処理損失) (単位:百万円) 当期 ) 16,820 9,349 4,180 3,289 305 258 3,336 539 608 3,267 9 3,257 2,359 5,617 利益処分または損失処理 科 当期未処分利益 利益処分額 配当金 役員賞与金 次期繰越利益 当期未処理損失 損失処理額 利益準備金取崩額 資本準備金取崩額 次期繰越損失 目 (単位:百万円) 当期 株主総会承認日 前期 株主総会承認日 2003年6月27日 2002年6月27日 − − − − − 5,617 308 288 20 5,308 4,010 4,010 21 3,989 − − − − − − Corporate Data 会社概要(2003年3月31日現在) 会 社 名 (英文社名) 本 社 資 本 金 従業員数 連結子会社 役 員(2003年6月27日現在) エヌ・アイ・エフ ベンチャーズ株式会社 NIF Ventures Co., Ltd. 東京都中央区京橋1-2-1 112億6,745万円 166名(連結) エヌ・アイ・エフ事務サービス株式会社 NIFバイアウトマネジメント株式会社 NIF Management Singapore Pte. Ltd. NIF Ventures USA, Inc. NIF International (Asia) Ltd. 代表取締役社長 代表取締役副社長 代表取締役副社長 専 務 取 締 役 専 務 取 締 役 専 務 取 締 役 監査役(常勤) 監査役(常勤) 監 査 役 監 査 役 山 村 信 一 保 成 久 男 三 好 亮之助 脇 田 純 一 池 田 哲 彌 大 谷 養 佐 藤 中 勇 山 路 輝 久 上 田 進 大 胡 誠 Stock Information 株式の状況(2003年3月31日現在) ●所有者別株主数分布状況 会社が発行する株式の総数 1,056,000株 発行済株式の総数 289,000株 株主数 その他の法人(191名)1.58% 金融機関(45名)0.39% 12,078名 外国法人等 (16名)0.13% ●大株主(上位10名) 株主名 証券会社 持株数(株)議決権比率(%) 株式会社大和証券グループ本社 212,125 73.41 11,010 3.81 大和証券投資信託委託株式会社 5,800 2.01 キッセイ薬品工業株式会社 4,302 1.49 ダイワセキュリティーズエスエムビーシーホンコンリミテッド 2,137 0.74 モルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル・リミテッド 910 0.31 日清医療食品株式会社 850 0.29 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 672 0.23 UFJ信託銀行株式会社(信託勘定A口) 571 0.20 エヌ・アイ・エフ ベンチャーズ従業員持株会 562 0.19 株式会社大和総研 (9名)0.07% 個人・その他 (11,817名)97.83% (円) ●株価推移(2002年4月∼2003年3月) 350,000 250,000 150,000 50,000 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 14 株主メモ 毎年3月31日 毎年6月に開催 毎年3月31日 毎年9月30日 大阪府大阪市中央区北浜四丁目5番33号 住友信託銀行株式会社 同 事 務 取 扱 場 所 東京都千代田区丸の内一丁目4番4号 住友信託銀行株式会社 証券代行部 ( 郵 便 物 送 付 先 ) 〒183-8701 東京都府中市日鋼町1番10 住友信託銀行株式会社 証券代行部 ( 電 話 照 会 先 )(住所変更等用紙のご請求)K0120-175-417 (その他のご照会) K0120-176-417 イン タ ー ネット ホームページURL http://www.sumitomotrust.co.jp/STA/retail/service/daiko/index.html 決 算 期 定 時 株 主 総 会 利益配当金基準日 中間配当金基準日 名義書換代理人 同 取 次 所 住友信託銀行株式会社 本店及び全国各支店 公 告 掲 載 新 聞 日本経済新聞 当社は、今期より決算公告に代えて、貸借対照表ならびに損益計算書を当社のホーム ページ《 h t t p : w w w . n i f . c o . j p / i r / k e s s a n / 》に掲載致しております。 〒 1 0 4 - 0 0 3 1 東 京 都 中 央 区 京 橋 1 - 2 - 1 大 和 八 重 洲ビル T e l:0 3 - 5 2 0 1 - 1 5 1 5 F a x:0 3 - 5 2 0 1 - 1 6 0 0 http: //www.nif.co.jp E-mail : [email protected]