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図書館・文書館の防災 自己紹介 防災
自己紹介 第21回保存フォーラム 図書館 文書館における資料防災 図書館・文書館における資料防災 図書館・文書館の防災 2010.11.5 小川雄二郎 OSAI International BOSAI • • • • 1944年、東京生れ 1944年 東京生れ 東京都立大学、工学部土木工学科、工学士、工学修士 カリフォル ア大学ロサンジェルス校、構造学、工学修士 カリフォルニア大学ロサンジェルス校、構造学、工学修士 東京大学博士(工学) • • • • • 都市防災研究所 研究部長 ~1994 国際連合 地域開発センター 防災計画主幹~1998 アジア防災センター 所長 ~2002 富士常葉大学環境防災学部、学部長~2010 BOSAI インターナショナル 2010~ 2 火災 防災 • 防災が今日のテーマ 防災が今 • 防災 = 災害を防ぐ と書く • (何か)から(何か)を守る (災害)から(何)を守る • • 図書館・文書館にとっての災害って何? 3 西那須野郷土資料館 4 地震: 釧路沖地震1993 釧路市立図書館 5 釧路市立図書館 天井パネル落下 7 6 釧路市立図書館 事務室の状況 8 釧路市立図書館 屋上の貯水槽 釧路市立図書館 パイプの外れ 9 10 地震: 阪神淡路大震災1995 帯広畜産大学図書館 電動書架の故障 尼崎地域資料館 Amagasaki City Regional Archives g y g 11 12 地震: ロマプリータ地震1989 サンフランシスコ市立図書館 7th Floor 4th Floor Hyogo University of Education 兵庫教育大学図書館 Library 1st Floor 13 14 我々は災害から逃れうるか 1995年1月17日、M7.2 死者 6,396名 6 396名 住宅被害 約43.6万棟 倒壊住宅 約10.5万棟 約10 5万棟 焼失住宅 約 7,000棟 公共施設 750棟 その他の施設 3.952棟 3 952棟 15 16 世界の地震分布とプレートテクト 世界の地震分布とプレ トテクト ニクス 17 18 防災 災害 • (災害)から(何)を守る 災害 何 を守る • 図書館・文書館にとっての(何)ってなに? 図書館 文書館にとっての(何)ってなに? • 災害の種類 災害 種類 – 自然災害 – 人為災害 – 閲覧者や職員の命 ? – 図書、文書 ? – 図書館や文書館の機能 ? 地震、台風、津波等な 地震、台風、津波等など 火事、爆発、紛争、戦争など • 自然災害 被害 = 19 自然現象 地震 台 地震、台風、津波 津波 × 人間社会の弱さ 施設 情報 意識 施設.情報,意識 20 災害サイクルと災害対策 我々に出来ること 災害の発生 被害 = 自然現象 地震、台風、津 地震 台風 津 波 人間社会の弱さ × 施設.情報,意識 施設 情報 意識 低減する は 低減するには 応急対応 予 防 被害 = 自然現象 地震、台風、津 波 × 人間社会の弱さ 施設.情報,意識 復 旧 22 21 災害対応の3つの場面 3つの場面での災害対応 • 災害サイクル • ひとつ失敗すると ひと 失敗すると • 緊急対応 ー 災害が起きたらどうする? 予 防 • 復旧対応 - 災害後、どう立ちあがる? 災害後 どう立ちあがる? 死亡 死亡、 災害の発生 復 旧 • 予防 滅失、焼失 廃館、閉館 - どのように未然に防ぐか? 応急対応 23 24 起きたらどうする? -緊急対応 緊急対応 起きたらどうする? -緊急対応 緊急対応 • 何が起きたかを把握する • 何が起きたか • それに対して何をすべきか • そのために必要なものはなにか – 情報は向こうからやってこない。 情報は向こうからや てこない • 誰にでも目に見える被害はわかる • 見えない被害を把握するには? – 地下室に浸水してしまった – 書架の裏側で雨漏りをした – 休日で誰もいなかった – だれが、 担当、組織 – なにを、 活動内容 – 必要なもの 資機材、資金 資機材 資金 – 把握するシステムが必要 • 目に見えにくそうな場所 • 被害を確認する人 • 被害確認をするような状況 25 起きたらどうする? -緊急対応 緊急対応 • 被害に対して何をすべきか 26 起きたらどうする? -緊急対応 緊急対応 • そのために必要なひと、ものはなにか – だれが、 だれが 担当 組織 担当、組織 – なにを、 活動内容 – 必要なもの 必 なも 資機材 資金 資機材、資金 – 類似機関、組織との協力 – 被害の進行を食い止める – そのための適切な方法は何か • 来館者、職員に対して • 所蔵図書や所蔵文書に対して • 人事、給与台帳等の組織管理資料に対して • ノウハウ、人材、場所、資材・機材 – 被害の記録 – 一時的な移動 • これらは、その場で考え始めても遅い 27 28 どのよう 未然 防ぐか どのように未然に防ぐか? 起きた後 どうする? 復旧対応 起きた後、どうする?-復旧対応 -予防 • 被害を受けた施設、所蔵物等の復旧 被害を受けた施設 所蔵物等 復 • 被害の評価 • 復旧費用の手当 1. 被害の発生を防ぐための事前の準備 – – – – – 予算措置、 – 保険 • 博物館機能の復旧 – 休館期間と開館時期 建築物・・耐震、耐火構造 施設レイアウト・・閲覧、事務、書庫の分離 設備レイアウト・・ボイラー、配管、下水 禁煙 2. 緊急対応のための事前の準備 3. 災害対策全部(防災計画)を考えるとき – 29 災害を 然 防ぎ 起き 時 災害を未然に防ぎ、起きた時の対応計画を考える 応計 を考 災害対策を考える考え方 1. 2 2. 3. 4. 30 その1 敵を知り、己を知る 敵を知り 己を知る 敵を知る 敵を知り、己を知る どれを守るのか 何をしたらよいのか そして、具体的な方策を考える – 施設 施設が立地している場所 場所 – どんな災害が襲って来るか を知る • • • 地震? 火事? 台風 台風? その規模と頻度 – • • 巨大地震? いつ頃? 台風? 毎年? ※.×=破堤点 31 32 その1 敵を知り、己を知る 敵を知り 己を知る その2 どれを守るのか 己を知る どんな災害が起きそうで、所蔵品の何が弱いのか 判ると、 判ると 1. 守るべき所蔵品などが見えてくる。 どんな災害に何が弱いか • 地震に弱い所蔵物 • 火災に弱い所蔵物 • 水害に弱い所蔵物 例えば 地震・・・揺れ・・・建物の倒壊、所蔵品の落下・・破損 ・・・火災・・・焼損 火災 焼損 ・・・消火・・・水損 ・・・津波・・・水損、滅失 台風・・・強風、降雨・・・倒壊、破損、水損、滅失? 予算、時間からみると、いっぺんに全部は無理 2. 何から手をつけるか、優先順位 – – 人の優先順位 所蔵物の優先順位 33 34 三つの提案 その3 何をしたらよいのか ここまで来て、初めて具体的対策を考える • 1 自分の施設を見て歩こう 1. 起きたらどうする 2. どう立ち上がる 事前に防ぐ 防ぐ 3. 事前 • 2 実際の被害への訓練をしておこう 実際の被害 の訓練をしてお う 緊急対応 復旧対応 予防対応 予防対 • 3 助け合う図書館 助け合う図書館・文書館同士のネットワー 文書館同士のネットワ クを作っておこう 4. だから、他の施設の計画の丸写しはダメ 4 だから 他の施設の計画の丸写しはダメ 5. まして、消防計画だけではだめ 35 36 北側 木造住宅の密集市街地 1 自分の館と周辺を見て歩こう • 30m 自分の館の様子を理解する • • • • – 51m 災害の経験は? 防災計画は消防計画だけ? 書庫と閲覧室と事務室の間には隔壁がある? 何か起きた時のチェックの人とチェックリストは? 26m 東側 不燃建築である 集合住宅 西側 木造住宅の密集 市街地 自分の館の防災のための基礎シートを作ろう 池 • 15m 自分の館の周辺の様子を理解する 37 南側 不燃建築である学校の校舎及び体育館 38 2 実際の被害への訓練をしておこう • 実際に火災、水害、地震に遭遇したことは殆 どいない。 • 何が施設に、収蔵物に、文書に起きるかを経 験しておくことが重要 本棚が燃え ると どうなる? • 全史料協防災委員会による研修コースでの 文書燃焼実験をやってみました。 文書燃焼実験をやってみました 39 40 41 まとめに代えて 3 困ったときの体制づくり 困 たときの体制づくり 今は使われ ていない な • 全史料協の構成図(2001年当時) • 博物館会議も阪神大震災後に構築 42 メキシコ地震で被害を受けた メキシ 地震で被害を受けた メキシコ国立公文書館 専門家集団 全史料協資料保存委員会 (国立史料館) (国立文化財研究所) その他 県レベルの公文書館 問合せ 連絡 専門家派遣 資機材支援 被災した館 連絡先 松本市文書館 TEL 0263 0263-47-0040 47 0040 FAX 0263-48-3337 43 44 45