...

第11号

by user

on
Category: Documents
26

views

Report

Comments

Description

Transcript

第11号
平成28年12月1日(木)発行
(NO.11)
久留米市立南筑高等学校
校長 大 山
福
島沖でⅯ7.4 の地震があり、津波
の影響で避難されるニュースは
衝撃を受けました。特に、車での
避難は道路の損傷や渋滞で動けなくなり、津
波から逃げ遅れるリスクがあります。高齢者やしょうがい者、
乳幼児といった避難に支援が必要な人を助けるために車の
利用を限定しないと前回の教訓も生かされないと思います。
今回の福島沖地震の影響を受け、12月5日から出発予定
であった東北への修学旅行を断念致しました。緊急の学年
理事会を開催し、新たな旅行先を選定。先日の保護者会で
承認され、スキーと TDL に行き先を変更致しました。最初か
ら期間のない中、企画・運営していく2学年団の先生方のご
苦労も多いかと思いますが、よろしくお願いいたします。
さて、嬉しいニュースですがスポーツキャリアクラス1年生
の素根選手がグランドスラム国際柔道大会に出場します。高
校生ということで注目されており、活躍が楽しみです。ぜひ、
上位に入ってもらいたいものです。先生方は、期末考査も終
わり採点や成績集計で大変だと思います。これから寒さも厳
しくなりインフルエンザも流行しておりますので、健康に留意し
ていただきたいと思います。お互い12月を無事乗り切り、新
たな決意で新年を迎えたいと思います。
あ
なたがもし残酷な 100 人の村の村人だ
と知ったら
江上治 著
興味深い本がありました。「あなたがもし残酷な100人の村
の村人だと知ったら」という本です。内容は、
「いちばん残酷なのは、急激な人口減少の問題
です。35 年後の 2050 年には子どもが 13 人→
10 人に 働き手は 61 人→52 人に 老人は 26
人→39 人になります。じきにこの村は、子どもと
働き手がどんどん減って、右を向いても左を向いても老人だ
らけの村になります。じつに4分の1が 75 歳以上の老人です
じつはこの村は、いま存在していることが不思議なくらい借金
まみれです。
お金を稼ぐ人が減っているのにこの村の借金は、村人が1年
間に稼ぐ総額の2倍以上もあります。
普通の家庭で考えるとすでに破産していることがわかります。
月収 30 万円の家庭で月々49 万円が必要で毎月の不足額
は 19 万円です。年収360 万円の家庭で年に 588 万円が必
要で年間の不足額は 228 万円です。
村の老人が増えたことで、この人たちに使うお金が、25 年間
で3倍になっています。残酷なのは、子どもや20代の若者に、
この借金のツケを回している事実です。
正社員と非正社員の1時間当たりにもらえ
るお金は、残酷なほど違います。正社員が
1937 円で、非正社員が 1229 円です。正
社員でいちばん多い年収帯は、男性正社員が 500~699 万
円で女性正社員が 200~299 万円です。
非正社員でいちばん多い年収帯は、男性非正社員が 100~
199 万円で、女性非正社員が 100 万円未満です。
働く女性にとって、この村での生活はとても残酷なことがわか
ります。
この村の子ども(18 歳未満)の約 16%が貧困層に分類され
ています。
貧困層の数は年々増えていますが、その半分の子どもたち
が、母子家庭です。こうした状況もあって、100 人の村の 50
人以上が「生活がきつい」と嘆いています。
年収 200 万円以下:約 1120 万人
生活が「苦しい」:母子家庭の 84.8%
国民健康保険・保険料滞納:約 372 万世帯(加入世帯の
18.1%) 食べられるのに捨てる食品ロス:年 500~800 万ト
ン 認知症の高齢者:2025 年には 700 万人にもなります。」
明
今、日本では閉塞感が蔓延しています。特に青年層は、
自分自身に満足しているか?という質問に対し、
アメリカでは、86.0%が満足していると回答し、以下、
ドイツ
83.1% スウェーデン 74.4%に対し、
日本では、45.8%と半分以下しか満足していない実態があり
ます。特に 20~24 歳では、何と 37.4%の青年層が
『自分には価値がない』 『自分なんか必要とされていな
い』と認識しているようです。
未来を拓いていくのは今の生徒たちです。田坂広志は「知
性」とは何か?それは「答えのない問いを、問い続ける力」と
定義しています。教
教育に携わる私たちの使命は大きいと思い
ます。
「おやじの弁当」故・樋口清之教授(国学院大学)
樋口さんの友人で、 よく貧乏に耐えて勉学にひたむきに努
める人がいた。 その友人が勉学に励んだ動機は、「おやじの
弁当」だという。 彼はある日、母の作る父の弁当を間違えて
持って行ってしまった。 彼曰く、
「おやじの弁当は軽く、 俺の弁当は重かった。
おやじの弁当箱はご飯が半分で、 自分のにはいっぱい入
っており、 おやじの弁当のおかずは味噌がご飯の上に載せ
てあっただけなのに、自分のにはメザシが入っていたことを、
間違えて初めて知った。
父子の弁当の内容を一番よく知っている両親は、一切黙し
て語らず、肉体労働をしている親が 子供の分量の半分でお
かずのない弁当を持ってゆく。 これを知った瞬間、 子を思
う親の真(愛)情」が分かり、 胸つまり、涙あふれ、その弁当
すら食べられなかった。 その感動の涙が勉学の決意になり、
涙しながら両親の期待を裏切るまいと心に誓ったという。」
Fly UP