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馬力引き

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馬力引き
②
西播磨生活創造しんぶん「ネットめばえ」
2013年 2月 1日 vol.111
【お話おばさんの西播磨の昔話】
馬力引き
脚本家
浜田多代子
ごっと牛に4輪の大八車を引
かせた、いっつも来るおっさん
に今日も会うた。ようさん荷物
を運ぶ時、賃仕事で頼むんやと。
なんで牛に引かせるのに馬力
引き言うんやろ。わしらもけっ
たいやなあと思た。けど、おじ
いやおばあが、そない言うとっ
たさかい疑いもせなんだ。
おっさんは、頬かむりをして
煙管でたばこを吸い、時々手鼻
をかみながら、片方の手で牛の
紐を持っとった。荷台には、藁
を積んどう時や、山の木を積ん
どう時や、米俵の時やと色々や
った。
わしらが学校から帰るころ、
2回目の荷物を運ぶために、空
の車で、又、村までやってくる。
わしらは荷台に「しっ」と口に
指を立てて黙って飛び乗るん
やけど、すぐ見つかってしま
う。
「こらっ、牛が疲れてしまう
がな。」おっさんが怒る。わし
ら、蜘蛛の子を散らすように飛
び降りて逃げるんや。けど、又
乗って怒られるんや。
牛は木の丸い鼻輪をして、灰
みんなの介護福祉フオーラム
12月1日、たつの市はつら
つセンターの普段静かな3階フ
ロアーは、今日は大勢の人でい
っぱいでした。
さまざまな福祉用具の展示や
体験コーナー、介護相談それに
手作りクッキーつきの喫茶コー
ナーなども設けられ、ピンクの
シャツの元気あふれるスタッフ
の応対に、訪れた人は自然と心
がほぐれ、笑顔になっていまし
た。
平成24年度「たつのまちづ
くり塾」の事業の1つとのこと
です。
実行委員長の丸尾とし子さん
のあいさつに始まり、西宮のN
PO法人「つどい場・さくらさ
ん」こと丸尾多重子さんの基調
講演、3人の方の介護体験談の
発表。
そして全員で笑いヨガ、さら
に地区ごとに分かれて交流おし
ゃべり場、最後はミニコンサー
トでみんなで歌うという盛りだ
くさんのプログラムでした。
色の分厚いベロを出し、いっつ
も口をもごもごさせとる。そい
で、おおけな糞を歩きながら落
とすんやで。恥ずかしいないん
やろか。
追記]
昭和の中頃まで、田舎には荷
物を引いたり、田んぼの代掻き
したりと、牛は一軒に一頭いる
ほど沢山いた。自動車やトラク
ターが村にもやってきてから、
牛を見ることもなくなった。
たつのまちづくり塾
人間の生老病死にかかわる重
い介護・終末医療の問題の話に
もかかわらず、初めから最後ま
で会場は、明るさと、優しさと、
温かさにあふれたとても心地よ
い雰囲気に包まれていました。
この会のスタッフの方々の、
こまやかな行き届いた配慮があ
るからであろうと思われた。
介護の場が産業になっている
今、介護される方もする方も、
人間としての尊厳や思いやりな
どの精神面がなおざりにされが
ちになっています。
「子どもには絶対世話になり
たくない。」という言葉をよく耳
にしますが、子どもに最後のと
ころは委ねてもいいのではない
か、という問いかけもありまし
た。
介護が自分にとってどんな意
味をもつのか、介護を通して再
度親子の思いをかみしめる機会
も必要ではなかろうかなど、介
護をすることにより、自分をよ
り深く豊かにするお話もありま
した。
一人で背負いこまないでだれ
かに相談をすれば、必ず道は開
けるという安心感も伝わってく
る、とてもいい勉強会でした。
[取材:前田君江
文責:宮田直美]
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