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1月号 - 石油エネルギー技術センター

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1月号 - 石油エネルギー技術センター
CONTENTS
年頭に寄せて
1
■ 特集
◎調査報告
「ビッグデータ解析手法による
製油所安定操業対策に関する調査」
3
◎技術報告
「JATOPⅡにおける
ガソリン蒸発ガス低減対策の評価」
◎国際会議「第8回日本-中国-韓国石油技術会議」報告
7
12
■ トピックス
「2015年JPECニュース年間掲載記事一覧」
22
Japan Petroleum Energy Center News
2016.1
一般財団法人石油エネルギー技術センター
ホームページアドレス http://www.pecj.or.jp/
編集・発行 一般財団法人石油エネルギー技術センター
〒105-0011 東京都港区芝公園2丁目11番1号 住友不動産芝公園タワー
TEL 03-5402-8500 FAX 03-5402-8511
年頭に寄せて
理事長 月岡 隆
皆さん、明けましておめでとうございます。
旧年中、賛助会員をはじめ関係者の皆様には、当センターの事業運営に関し、多大なご支援ご
協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
本誌新年号の刊行に当たり、一言ご挨拶申し上げます。
昨年の世界経済は、先進国でこそ底堅く推移しましたが、中国経済の減速が足かせとなり、伸
長率はここ数年並の +3%に止まりました。一方、世界の原油需要は、供給過剰に伴う1バレル
50 ドル未満の相場を背景に前年比 +2%と5年ぶりに高い伸びを示しました。
また新たなトピックスでは、昨年 12 月パリで開催された COP21 において、
「京都議定書」以
来 18 年ぶりの枠組みが合意に至りました。2020 年以降、全ての国が温暖効果ガス削減の自主目
標を掲げ、国内対策に取り組むことを義務付けるものであり、選択肢の一つとして、一次エネルギー
では天然ガス等、CO2 排出量の少ない燃料へのシフトが加速すると思われます。
ともあれ、世界のエネルギー需要の約3割を占める石油は、先進国の景気拡大と新興国の成長
維持を支えるため、今後とも着実な伸びを示し、近い将来日量1億バレルを超えることが予想さ
れます。
次いで国内に目を転じますと、石油製品の市場は縮小の一途を辿っています。足元の需要は、ピー
クであった 1999 年から既に 25%落ち込み、今後更に減少する傾向にあります。
従って業界として、このまま縮小均衡を続けていては、健全な発展を見通すことができず、日
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本のエネルギー・セキュリティを支えるに足る安定的な事業基盤を維持し難くなることから、昨
年大きな変化に至りました。2016 年度末に期限を迎えるエネルギー供給構造高度化法への対応
と合わせ、この機に業界が抱える様々な構造的課題の解決を急ぐ必要があります。
昨年取りまとめられた「長期エネルギー需給見通し(エネルギーミックス)」によると、石油は
2030 年でも依然として一次エネルギー供給の3割を占める主要な位置付けとなっています。こ
れは石油が発電や輸送用燃料などの利用用途の広さ、可搬性や充実したインフラによる利便性の
高さ、そして災害対応力に優れていることに対する評価であり、国民生活に欠くことのできない
存在であることを示しています。
かかる事業環境のもと、当センターは、『石油エネルギー資源分野における技術開発プラット
フォーム』として、より効率的かつ安定的なエネルギー供給を通じ、国民生活の向上に寄与すべく、
製造技術開発・燃料利用技術開発・情報収集調査・統計解析事業に取り組んでまいります。
特に本年は、以下の5点を重点テーマとして着実に推進いたします。
(1) ペトロリオミクス技術の検証と実用
(2) 製油所の国際競争力強化に資する技術開発
(3) 水素ステーション普及に関する技術開発
(4) 最適な自動車燃料利用技術に関する研究
(5) 石油・エネルギーに関する情報収集・調査・提供
次世代の石油精製技術の基盤となるペトロリオミクス技術開発では、重質油の分子組成と構造
を詳細分析する技術、及び水素化反応を推測する技術などを確立しました。新年度よりこれまで
の成果を検証し、事業の中で段階的に実用するステージへ移行いたします。
また、製油所の国際競争力を強化するため、より安価な原料から高付加価値製品の生産比率を
高める石油のノーブルユースや、精製設備の稼働信頼性を高める視点から様々な技術開発を行っ
てまいります。
水素社会の実現に向け、燃料電池車の普及に合わせ水素ステーションを整備するため、 関係省
庁や業界と連携し、関連法令や自主基準整備に関する技術基準の検討と策定を行ってまいります。
自動車燃料利用技術に関する研究では、自動車燃料に対する分解ガソリンや分解軽油の利用拡
大を目指した取り組みとして、JATOPⅢ(Japan Auto-Oil ProgramⅢ, 2015 ~ 2017)を進めて
います。加えて環境省が進める PM2.5 総合対策の基礎となる、大気汚染物質発生源情報の整備に
積極的に係わり、国の環境施策へ貢献してまいります。
情報収集調査事業では、国際情勢の急激な変化に対応すべく、欧州、米国、中国の海外事務所
を最大限活用しつつ、わが国のエネルギー政策、石油産業の経営技術戦略に資する情報をタイム
リーに提供してまいります。
当センターでは、今後も石油が主要な一次エネルギーであり続けることを鑑み、石油が持つ優
位性とその効率的活用を追求し、更なる高度利用の実現に向け、革新的な技術開発を進め、使命
である国民生活の発展とエネルギー安定供給に貢献してまいります。
最後になりますが、おかげさまで当センターは本年、創立 30 周年を迎えます。これも賛助会
員をはじめ関係者の皆様のご支援ご協力のおかげであると感謝しております。今後とも、当セン
ターの取り組みに対し、倍旧のご支援ご協力をお願い申し上げますとともに、合わせて皆様のま
すますのご健勝を祈念いたしまして、年頭のご挨拶といたします。
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調査報告
特集 「ビッグデータ解析手法による
製油所安定操業対策に関する調査」
1.はじめに
近年、情報通信技術が大きく進歩し、従来は取り扱うことが困難であった多様なデータ・情報
などを大量に処理することが可能になり、これらの技術を使って、これまでは把握が困難であっ
た詳しい情報や知見を基にして新しいビジネス機会を創出したり課題を解決する、
「ビッグデータ」
解析が注目されています。
我が国における石油の安定供給を確保する上で、製油所の安定的かつ安全な操業の確保は不可
欠ですが、近年、製油所における操業トラブルが多発しており、石油の安定供給にも支障が出る
ことが懸念されています。そこで、製油所内の設備データ、検査データなどの各種データにビッ
グデータ解析手法を適用して解析・分析・評価を行い、その結果を踏まえて国内製油所のデータ
活用による新たな安定操業対策方法を提案することを目的に調査を行いました。
2.調査方法
(1)調査体制(図1)
石油会社2社からデータを提供して頂き、当センターのプロジェクト統括管理の下にビッグデー
タ解析の豊富な経験を有する日本アイ・ビー・エム株式会社がデータ解析を実施しました。解析
に当たっては、製油所の保全業務に詳しい千代田システムテクノロジーズ株式会社(CST)、日揮
プラントイノベーション株式会社(JPI)の知見を活用しました。また、学識経験者からなる委員
会を設置し、調査の進捗確認及び結果の審議を行いました。委員会活動をより実効性あるものに
するために、データ提供石油会社からもオブザーバーとして参加して頂きました。
図1 調査体制図
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(2)解析テーマ
ビッグデータ解析を実施するテーマは、①石油会社のニーズ、②これまでの手法で解を得るこ
とが困難、③大きい普及効果が期待されること、などを勘案して決めました。テーマ名、各テー
マの特色及び狙い・期待成果を表1にまとめます。
表1 解析テーマの概要
テーマ名
テーマの特色
狙い・期待成果
・事故防止との直接的な関係性が高い。
・オフサイト配管における外面腐食 ・ 漏洩等の
・配管漏洩というピンポイントで発生する異常
異常発生場所の予測。
(1)
現象を対象にしたテーマである。データ量が ・過去の経験に基づく予測因子以外に、新たな
オフサイト配管
少なく、ビッグデータ解析にならないリスク
因子を見出せないか。
の異常解析
があるが、石油会社の関心の高いテーマであ
る。
・事故防止との直接的な関連性が高い。
・オンサイト配管における内面腐食 ・ 漏洩等の
(2)
・配管漏洩というピンポイントで発生する異常
異常発生場所の予測。
オンサイト配管
現象を対象にしたテーマである。既に設備診 ・設備診断支援システム等、既存の豊富な情報
の腐食解析
断支援システム上に存在するデータが活用で
データを活用することで、重点検査箇所を絞
き、ビッグデータ解析ができる可能性が高い。 り込めないか。
・事故防止との直接的な関連性は低い。
・クーリングタワー及び熱交換器の温度変動に
(3)
ーリングタワー周辺のプロセス全体の効率
関する全体的な原因解析及び予測。
クーリングタワー ・ク
性を対象にしたテーマである。運転データ等 ・データ解析を対象装置だけでなく、周辺装置
及び熱交換器の
も揃っているためビッグデータ解析の有用性
まで拡大することで、異常発生の新たな予兆
異常解析
を評価する観点で意義深い。
検知ポイントと運転管理法を見出せないか。
・事故防止との直接的な関連性は低い。
・異常の真因がわかることと、今後の運用面の
(4)
・特定の機器で発生する異常を対象にしたテー
知見が得られること。
回転機
マである。運転データ等も揃っているため ・こ れまで原因のわからなかった異常につい
(ガスタービン) ビッグデータ解析となる可能性が高く、ビッ
て、解析対象データの拡大で、異常発生の新
の異常解析
グデータ解析の有用性を評価する観点で意義
たな予兆検知ポイントと運転管理法を見出せ
深い。
ないか。
3.調査結果
各テーマについて平行して解析を進めました。調査結果の概要を表2にまとめます。解析の結
果をそのまま実運用できるレベルには至らなかったものの、ビッグデータ解析の有効性を示す結
果が得られたと考えています。詳細については「平成 26 年度石油精製環境分析・情報提供事業 ビッ
同報 告 書は当
*
グデータ解析手法による製油所安定操業対策に関する調査報告書」*をご覧ください。
セン ターホー
表2 調査結果の概要
ム ペ ージより
テーマ名
主な結果
・ 18 項目中9項目のデータと減肉量との関連
性を数値化した。
(1)
連性の高い7項目で減肉量を予測するモデ
オフサイト配管 ・関
ルを作成し、高い相関を得た。
の異常解析
・要因の組合せ分析では、有用な結果は得られ
なかった。
・ 38 項目中、関連性の高い 12 項目のデータ
で腐食率を予測するモデルを作成し、ある程
(2)
度の精度を得た。
オンサイト配管 ・条件の絞込み(使用年数5年以上のデータに
の腐食解析
限定)の結果、精度を大幅に改善できること
が確認できた。
ご 覧いただけ
ます の で、 ご
利 用ください。
コメント
・経験知と整合する結果は示されたものの、新
たな知見は見出せなかった。
・データ量が少なく、漏洩箇所を中心とした検
査データに偏っているため、モデルの結果を
直接的に評価することはできない。
・条件の絞込みにより精度を向上できることが
確認できた。
・ど のような条件設定による絞り込みを行え
ば、更なる精度向上が可能か、またその時に
実用に見合うレベルで検査箇所を除外できる
ことが検証できれば、実運用につながる可能
性がある。
・個別熱交換器に対して解析を行い、効率性と ・「 効率性」に与える影響度の数値化は新しい
(3)
の関連性を調べたが、各熱交換器で有意な差
試みである。
クーリングタワー
が生じないということがわかった。
・今回の解析によりクーリングタワーの全体傾
及び熱交換器の
向はある程度把握できたが、当初の目的であ
異常解析
る温度変動に関する全体的な原因解析までに
は至らなかった
・ガスタービンに関する 86 項目のデータの関 ・これまで解消できなかった特定機器のトラブ
連性を数値化し、4項目のデータ:
「車室差圧」 ルについて、真因の究明には至らなかったも
(4)
「LPG 流量偏差」
「LPG 中のブタジエン量」
「特
のの、製油所エンジニアが注目していなかっ
回転機
定タンクからの LPG 移送」がトラブルとの
た新たな知見を見出すことができた。
(ガスタービン) 関連性が高いという結果を得た。
・「 特定タンクからの LPG 移送」は、現時点
の異常解析
(「車室差圧」とは、ガスタービンの複数の車
では原因としての合理的説明ができていない
室(燃焼室)の間の圧力差のことをいいます) が、運用に活かせる新しい知見になったと考
えられる。
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4つのテーマの中で最も実運用の可能性が高い結果が得られた「オンサイト配管の腐食解析」
について、解析手順を追って少し詳しくご説明します。
(1)解析データ
解析には多くの製油所で使用されている「設備診断支援システム」中の内面腐食マスターデー
タ及び検査データを用いました。データの内訳は以下のようになっています。
・機器/配管毎の情報(常用の圧力、温度、流体名称など計 13 項目)
・肉厚測定点毎の情報(初期肉厚、検査方法、サイズなど計 17 項目)
・寿命に関わる情報(測定値、長期浸食度、長期寿命など計8項目)
(2)解析手順
日本アイ・ビー・エム株式会社のソフト(SPSS)を使用して以下の手順で解析を行いました。
①ファクタースクリーニング
統計で使用する有意確率を用い、要素単独での腐食率に対する重要度を分析する。
②アソシエーション分析
複数の要素を組み合わせたときに、高い腐食率を実現する組み合わせを分析する。
③データクレンジング
不要データの削除やデータの補完などデータ解析に利用可能な形態にデータを加工する。
④劣化モデル構築
数理解析モデルを用いて腐食率を予測するモデルを構築する。
(3)解析モデル
数理モデルとしてはニューラルネットワークを選択し、入力要素数、指標、使用データについ
て色々な検討を行いました。最終解析には長期腐食率との関連性が大きかった項目を中心に表3
にある 12 項目のデータを使用しました。
表3 解析モデル(最終解析に使用したモデル)
数理モデル
入力要素
指標
ニューラルネットワーク
以下の 12 要素
腐食系統、使用年数、Schedule、腐食形態、サイズ、腐食種類、運転温度、測定方位分類、
測定部位、部位(内面)、流体分類、材質分類
腐食率=腐食量(mm)/使用年数(年)=平均年間腐食量(mm /年)
使用データ
A 解析:全データ(16883 データ)
(A 製油所トッパー) B 解析:使用年数5年以上のデータ(12679 データ)
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(4)解析結果
表4 誤差範囲の割合の比較
A 解析
腐食率の
誤差範囲
(mm/年)
0.05
0.10
0.15
0.20
誤差範囲内の割合(%)
A 解析
B 解析
(全データ)
(使用年数5年以上)
81.25
93.86
88.84
98.24
92.06
99.34
93.95
99.70
全データを使用したA解析の結果(図2)を
考察した結果、予測腐食率と実測腐食率の差異
が大きいデータに使用年数が短いものが多いこ
B 解析
とがわかりました。そこで、使用年数が5年以
上のデータに限定したB解析を行った結果(図
2)、表4に示すように予測精度を大きく改善す
ることができました。
このように、誤差が大きい要因を探索する取
組により誤差の少ない予測が可能になると考え
られます。今後、漏洩リスクを考慮した実用的
図2 予測腐食率と実測腐食率
A 解析:全データを使用、
B 解析:使用年数5年以上の配管データを使用
な誤差内で腐食を予測するために必要な設定条
件を見つけること、そして、その時に実用に見
合うレベルで検査箇所を除外できることを検証
できれば、データ活用による新たな安定操業対
策方法として運用できると考えられます。
4.おわりに
ビッグデータの活用の取組は製造業でも始まっていますが、これまでに石油精製業の安全管理
に活用した報告はなく、初めて石油精製業の安全管理にビッグデータ解析手法を活用することの
有効性を示す結果が得られました。
実用的な技術とするためには、今回の調査結果を踏まえて、製油所のニーズを反映させた管理
技術の提案に結びつくような調査を行い、実用性を早期に実証することが強く望まれます。
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技術報告
特集 「JATOP Ⅱにおける
ガソリン蒸発ガス低減対策の評価」
1.はじめに
当センターでは、石油利用低炭素化分析評価事業の一環として「ガソリン蒸発ガス低減対策の
評価」を実施しております。
本稿では、平成 26 年度までの研究で得られた成果について紹介いたします。
2.背景及び目的
ガソリン車からの排出ガスにはテールパイプ排出ガスの他、走行時、停車時、駐車時の蒸発ガ
ス(車両蒸発ガス)があります(図1参照)。また、給油時にも蒸発ガスが発生します。環境負荷
低減の観点から、テールパイプ排出ガスだけでなく、蒸発ガスを低減する技術開発も行われてい
ます。
当センターでは、各種蒸発ガス低減対策技術の効果を明確にし、技術データを蓄積すること
を目的にガソリンの蒸発ガス低減対策の評価・検討を行ってきました。具体的には市場占有率
や要素技術等を考慮し選定した日本市場車両と、蒸発ガス低減対策技術として ORVR(Onboard
Refueling Vapor Recovery、図2参照)が搭載されている米国市場車両について、給油時蒸発ガス、
並びに、停車時(HSL、Hot Soak Loss)
、駐車時(DBL、Diurnal Breathing Loss)及び走行時(RL、
Running Loss)の車両蒸発ガスをそれぞれ評価してきました。また給油時蒸発ガスを回収するシ
ステムである Stage Ⅱ(図3参照)の効果についても評価しました。
●給油時蒸発ガス
テールパイプ
排気管排出ガス
排出ガス
HC
HC
HC、NOx、
CO、CO2
車両蒸発ガス
車両蒸発ガス
●Hot Soak Loss(HSL)
Loss (HSL)
エンジン停止直後に発生する(for
駐車直後に発生する(for 1hour) 1hour)
●Diurnal Breathing Loss(DBL)
Loss (DBL)
長期駐車中に発生する(for
長期駐車中に発生する (for 24,
24, 48, 72hours)
72hours)
●Running Loss(RL)
Loss (RL)
走行中に発生する
図 1 車両から排出される蒸発ガス
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圧力損失の少ない
活性炭の採用
エンジン
リサーキュレーシ
給油ノズル
ライン
キャニスタ
配管の圧力
給油時はバルブが
損失の低減
開いてベーパーは
バルブ作動
キャニスタで回収
(給油時は開)
機構の変更
給油ノズル
給油時のベーパーを
ベーパー吸引口
吸引して地下タンクへ回収
燃料タンク
ワンウェイバルブ
(給油前後の蒸
ガスの拡散防止
運転時のみ
運転時、駐車時
二重管
二重管 ゴムブーツ
給油時
図 2 ORVR
図3
3 Stage
StageⅡⅡ
3.試験方法
(1)給油時蒸発ガス
給油時蒸発ガス試験は、図4に示す当センター内設備の給油時蒸発ガス測定用の SHED(Sealed
Housing for Evaporative Determination)システムを用い、図5に示す手順により試験中の炭化水
素(HC)の量を測定しました。試験条件は、米国環境保護局(EPA:Environmental Protection
Agency)の試験法に準拠し、SHED 室内の温度 26.7℃、給油する燃料の温度 19.4℃、給油速度
37.1L/min で行いました。給油量は燃料タンク容量の 10%まで張り込んだ状態から 95%までの
給油とし、給油口を開放する時に放出される蒸発ガスであるパフロスの量も評価しました。
観測室
給油機
実験室
貯油
タンク
燃料
温調
装置
THC
測定
装置
制御
装置
車両
空
調
装
置
SHED
試験温度
(26.7 ℃)
℃)
(30~40℃)
車両に初期燃料を給油
↓
SHED室内に車両を入れる
↓
ソーク(6~24時間)
・環境温度:26.7℃
・給油温度:19.4℃
↓
試験用キャニスタに交換
↓
SHED室内HC濃度確認
↓
蒸発ガス量(SHED室内HC)計測開始
↓
バックグラウンド値(SHED室内HC)計測
↓
給油口を開ける
↓
給油
図4 給油 SHED 設備
・燃料タンク容量の10%
・給油速度:37.1L/min
・燃料タンク容量の10→95%
↓
蒸発ガス量(SHED室内HC)計測終了
↓
計測終了
図5 給油時蒸発ガス試験手順
(2)車両蒸発ガス(HSL+DBL)
HSL+DBL 試験は、図6に示す当センター内設備の車両蒸発ガス測定用の SHED システムを用
い、図7に示す試験手順により行い、HC 量を測定しました。試験方法は、国内の平成 12 年規制
試験法に準拠し、DBL 試験期間は国内規制の 24 時間(1日間)と、その規制を上回る 72 時間(3
日間)まで実施しました。
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ソークエリア
パージ空気
エンジン 吸入空気
機械室
空調装置
SHED
TB
THC
測定装置
希釈空気
CVS
車速風
ダイアナルロス(DBL)テスト時
車両位置
DBLテスト時仕切扉
48 Bダイナモ
排出ガス
測定装置
ランニングロス(RL)テスト
ランニングロス(RL)テスト
ホットソークロス(HSL)テスト時
ホットソーク(HSL)テスト時
車両位置
図6 SHED 設備
燃料フラッシング
↓
車両セッティング
↓
燃料抜き出し
↓
キャニスタパージ・ロード
↓
試験燃料の給油
↓
事前コンディショニング走行
↓
条件設定走行前ソーク
↓
条件設定走行
・燃料タンク容量の40%
・モード:JC08繰返2回
・ソーク時間:12~36時間
・室温:25℃
・モード:JC08繰返2回
↓
HSL測定
・走行後15分以内に開始し、1時間測定
蒸発ガス量(SHED室内HC)計測
↓
・室温:20度
DBL試験前ソーク
・ソーク時間:6時間
↓
DBL試験
・室温:20℃→35℃→20℃のサイクル(24時間/サイクル)
蒸発ガス量(SHED室内HC)計測 ・計測時間:72時間
図7 HSL+DBL 試験手順
(3)車両蒸発ガス(RL)
RL 試験は、HSL+DBL 試験と同
様、図6に示す当センター内設備
の 蒸 発 ガ ス 測 定 用 の SHED シ ス
テムを用い、図8に示す試験手順
により行い、HC 量を測定しまし
燃料フラッシング
↓
車両セッティング
↓
燃料抜き出し
↓
キャニスタパージ・ロード
↓
試験燃料の給油
↓
事前コンディショニング走行
た。試験方法は JCAP 法をベース
↓
に、事前コンディショニング走行
RL試験前ソーク
を JC08 モードで実施しました。
・燃料タンク容量の40%
・室温:25℃
・モード:JC08繰返2回
・室温:35℃
・燃料温度:35℃(4時間以内でコントロール)
↓
・室温:35℃
RL試験
蒸発ガス量(SHED室内HC)計測 ・モード:JC08繰返2回
図8 RL 試験手順
9
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4.評価結果
(1)給油時蒸発ガス
日本市場車両及び ORVR 搭載米国市場車両(ORVR 車)の給油時蒸発ガス量の結果を図9に示
します。ORVR 車に通常ノズルで給油した場合と日本市場車両に Stage Ⅱノズルで給油した場合
の給油時蒸発ガス量は、日本市場車両に通常ノズルで給油した場合に比べて、低くなることが確
認されました。また、ORVR と Stage Ⅱを比較した場合、前者のほうは後者よりパフロス量も少
なく給油時蒸発ガス量低減効果が大きいことが確認されました。
給油時蒸発ガス量, パフロス量[g/L]
給油時蒸発ガス量(通常ノズル)
給油時蒸発ガス量(StageⅡノズル)
パフロス量
2.0
環境温度: 26.7℃、給油温度: 19.4℃、給油速度: 37.1L/min、燃料蒸気圧: 64.5kPa
1.5
1.0
0.5
0.0
CB-B
(2008)
AE-B
(2008)
EB
(2012)
EC
(2014)
GA
(2011)
CC
(2012)
FB
(2013)
IA
(2013)
AD
(2012)
HA
(2013)
CB-A
(2010)
AE-A
(2010)
ORVR車
車両
図9 給油時蒸発ガス(通常ノズル、Stage Ⅱノズル)
、パフロス
(2)車両蒸発ガス(HSL + DBL)
日本市場車両及び ORVR 車の車両蒸発ガス(HSL + DBL)量の結果を図 10 に示します。
車両蒸発ガス(HSL+DBL)量[g/Test]
5
DBL
DBL(1):0~24hr
DBL(2):24~48hr
DBL(3):48~72hr
HSL
4
3
2
1
CB-B
(2008)
AE-B
(2008)
EB
(2012)
EC
(2014)
GA
(2011)
CC
(2012)
FB
(2013)
IA
(2012)
車両
AD
(2012)
CB-A
(2010)
HSL+DBL(3)
HSL+DBL(2)
HSL+DBL(1)
HSL+DBL(3)
HSL+DBL(2)
HSL+DBL(1)
HSL+DBL(3)
HSL+DBL(2)
HSL+DBL(1)
HSL+DBL(3)
HSL+DBL(2)
HSL+DBL(1)
HSL+DBL(3)
HSL+DBL(2)
HSL+DBL(1)
HSL+DBL(3)
HSL+DBL(2)
HSL+DBL(1)
HSL+DBL(3)
HSL+DBL(2)
HSL+DBL(1)
HSL+DBL(3)
HSL+DBL(2)
HSL+DBL(1)
HSL+DBL(3)
HSL+DBL(2)
HSL+DBL(1)
HSL+DBL(3)
HSL+DBL(2)
HSL+DBL(1)
HSL+DBL(3)
HSL+DBL(2)
HSL+DBL(1)
0
AE-A
(2010)
ORVR車
図 10 車両蒸発ガス(HSL+DBL)
ORVR 車の車両蒸発ガス量は、DBL(1):0 ~ 24hr、DBL(2):24 ~ 48hr、DBL(3):
48 ~ 72hr のいずれも日本市場車両に比べて少なくなりました。
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また、日本市場車両の車両蒸発ガス量は ORVR 車より高いものの、DBL 日数が長くなっても低
いレベルで推移する車両と、DBL 日数が長くなると増加する車両がありました。
(3)車両蒸発ガス(RL)
日本市場車両及び ORVR 車の車両蒸発ガス(RL)量の結果を図 11 に示します。RL 量は車両間
で大きな差異は見られず、低いレベルで推移しました。排出量が高めの車両 EB は、燃料ホース部
材が他と異なることから、燃料ホース部からの透過により排出量が増加したと推定しています。
0.10
車両蒸発ガス(RL)量[g/km]
0.08
0.06
0.04
0.02
0.00
CB-B
(2008)
AE-B
(2008)
EB
(2012)
EC
(2014)
GA
(2011)
CC
(2012)
FB
(2013)
IA
(2013)
AD
(2012)
HA
(2013)
車両
CB-A
(2010)
AE-A
(2010)
ORVR車
図 11 車両蒸発ガス(RL)
5.まとめ
(1)給油時蒸発ガス
ORVR と Stage Ⅱは給油時蒸発ガス量を低減する効果があること、また ORVR は Stage Ⅱよ
りパフロス量も少なく給油時蒸発ガス量低減効果が大きいことを確認しました。
(2)車両蒸発ガス(HSL + DBL)
ORVR 車の蒸発ガス量は、DBL(1):0 ~ 24hr、DBL(2):24 ~ 48hr、DBL(3):48 ~
72hr のいずれも日本市場車両に比べて少なくなることを確認しました。日本市場車両においては、
DBL 日数が長くなっても車両蒸発ガスが低いレベルで推移する車両と、DBL 日数が長くなると増
加する車両があることを確認しました。
(3)車両蒸発ガス(RL)
RL 量は車両間で大きな差異は見られず、低いレベルで推移することを確認しました。
6.今後の予定
ORVR を国内で導入する場合を想定し、給油装置側における対応の必要性を把握するため、給
油流速及び給油ノズル外径寸法の影響について実験を通じて調査する予定です。
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国際会議
特集 「第 8 回日本-中国-韓国石油技術会議」報告
1.はじめに
日本-中国-韓国石油技術会議は、日本、中国、韓国の3国間で、石油に関する最新技術の情
報交換を行い、相互の理解を深め、健全な経済発展と環境保全に寄与することを目的に、2007
年に第1回会議が開催されました。
これまで本会議では、主として「石油精製プロセス関連技術」、「燃料品質管理」、及び「新燃料
製造関連技術」について、多くの最新技術情報を交換し、活発な議論を行ってきました。第8回
となる今回は、基調講演の他、「石油精製技術」、「燃料油品質・物流管理」、及び「効率的な石油
精製管理技術」をテーマに技術講演が行われ、合計で 22 件の講演が実施されました。日本からは、
基調講演が1件、石油精製技術が3件、燃料油品質・物流管理が2件、効率的な石油精製管理技
術が1件、の合計7件を発表いたしました。
2.会議概要
(1)開催日
会議:平成 27 年 10 月 20 日(火)、21 日(水)
製油所視察:平成 27 年 10 月 22 日(木)
(2)場所
会議:中国 北京市 勝利飯店(Shengli Hotel)会議室
視察製油所:燕山製油所
(3)主催者
日本:一般財団法人石油エネルギー技術センター(JPEC)
中国:中国石油学会(CPS)
韓国:韓国石油管理院(K-Petro)
(4)参加者数
約 80 名
(敬称略)
①日本:一般財団法人石油エネルギー技術センター 中野専務理事他
石油連盟 杉山企画部マネージャー他4社
講演:7件(石油連盟、日揮触媒化成株式会社、
出光興産株式会社、東燃ゼネラル石油株式会社、
JX 日鉱日石エネルギー株式会社
(現:JXエネルギー株式会社。以下同じ。
)
、
当センター技術企画部及び調査情報部)
②中国:中国石油学会 曹 湘洪(CAO Xianghong)副理事長、張 宝吉(ZHANG Baoji)
事務局長他
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講演:9件(SINOPEC(4件)、中国石化石油化工科学研究院:RIPP(2件)、
中国石油大学、ペトロチャイナ、中国海洋石油総公司)
③韓国:韓国石油管理院 キム・ドンウォン理事長他
講演:6件(韓国石油管理院(2件)、GS カルテックス、ヒュンダイオイルバンク、
SK イノベーション、ハンファトタールペトロケミカル)
日本・中国・韓国の講演者及び参加者
3.会議内容
(1)主催者挨拶
①中国(曹 湘洪(CAO Xianghong)副理事長、中国石油学会)
②日本(中野 賢行専務理事、一般財団法人石油エネルギー技術センター)
③韓国(キム・ドンウォン(KIM Dong-won)理事長、韓国石油管理院)
開催国である中国石油学会曹副理事長による
主催者挨拶
当センター中野専務理事による主催者挨拶
(2)Part1 基調講演
①中国における石油精製と石油化学のインテグレーション(中国)
中国の石油産業は、この 10 数年間、製油所の大型化により発展しており、大型製油所との組
み合わせによってエチレンサプライチェーンも完成し、中国の精製技術レベルは明らかに向上し
たことが報告されました。
また、軽質油の収率が向上する一方で製油所のエネルギー消費を削減するなど製油所の効率化
が進んだことや、品質面においても、ガソリンの無鉛化はすでに完了し、現在はガソリン・軽油
の硫黄やオレフィン含有量の低減化を進め、国Ⅴ(ユーロⅤ相当)レベルの達成を目指している
ことが説明されました。
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中国の経済成長は減速傾向にある中で生産能力は過剰になってきている点やさらなる品質向上
に加え、環境・安全面に対する国民の監視も厳しくなってきており、これらの課題への対応は難
しい挑戦ではあるが、好機でもあるとの考えが示されました。
②日本のエネルギー政策、温暖化対策、石油政策の現状(日本)
日本の石油産業が、国内石油需要の減少、電力及びガス
の規制改革、地球温暖化対策の推進等の課題に直面してい
ることについて説明がなされました。
次いで、①政府の 2030 年長期エネルギー需給見通しで
は、石油は引き続き1次エネルギー供給の最大シェアを占
めるものの、供給量は現在の約 2/3 に減少すること、②電
力及びガスのシステム改革(規制改革)では、石油会社を
含む多様な企業の参入による競争促進が期待されているこ
基調講演(日本)
と、③地球温暖化対策では、製油所の省エネを柱とする低炭素社会実行計画の推進が求められて
いること、について説明がなされ、まとめとして、今後も、緊急時対応力の向上や製油所の競争
力強化、また、消費者が求めるエネルギーを供給する総合エネルギー産業を目指すことで、引き
続き石油製品の安定供給を果たして行きたいとの考えが示されました。
③韓国における石油精製産業の動向(韓国)
韓国では 2015 年7月から超低硫黄軽油に 2.5%のバイオディーゼルが調合されることになっ
たことで、製造コストが 1.6 ドル~ 2.0 ドル/バレル増加するとの説明がなされました。
また、排出権取引が 2015 年1月から開始され、2020 年までに温暖化ガスを 30%削減する計
画であること、これにより、石油産業では数百億ウォンのコスト増になると試算されていること
が報告されました。
この他、石油化学製品の登録管理制度が 2015 年1月から開始されており、この制度を利用し
て安全や環境保全に活用する計画であることが説明されました。
(3)Part2 石油精製技術
①高性能軽油サルファーフリー触媒の提案(日本)
軽油サルファーフリー触媒として、アップグレードした
高安定性型の“CDS-LX70”と高活性型の“CDS-LS110”
が紹介され、①高安定性型触媒“CDS-LX70”は、低い水
素消費量、高い初期活性安定性、低圧装置に有利、再生が
容易である等の特徴がある、②高活性触媒“CDS-LS110”
は、高い水素化活性、高い初期活性、高圧装置に有利、等
技術講演(日本)
の特徴があることが説明されました。2015 年に開発した CDS-LX70 は、高い活性安定性を有す
る触媒であり、分解軽油の処理比率を向上させることや運転期間の延長が可能となることから、
本触媒はサルファーフリー軽油を提供する石油精製会社の収益性向上に寄与するとの考えが示さ
れました。
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②石油資源の高効率活用技術(中国)
石油精製の効率的な運用事例として、RDS(残渣油脱硫)- FCC 装置周辺の3事例が示され
ました。
① RDS の新型触媒開発
RDS 原料が重質化するに伴って、脱メタル触媒の耐アスファルテン強度及びポリアロマの脱
硫性能に注目して触媒設計を行い、成果を得たことが説明されました。
② HCO(重質サイクル油)の RDS へのリターンによる収率改善
FCC の流出油である HCO を RDS へリターンし脱硫、FCC で再度処理することで、
ガソリン、
軽油留分の増産を図ったことが説明されました。
③ SDA(溶剤脱瀝)による製油所の効率化
原油の重質化、劣質化に対応するため、SDA 装置にて VR から DAO(脱瀝油)とアスファ
ルテンを抽出によって分離し、DAO を水素化、FCC 処理することによってガソリン、軽油の
増産を図ったことが説明されました。
③ホットセパレーター装備による BTX 装置の省エネルギー(韓国)
ヒュンダイオイルバンクは、ベンゼン、トルエン、キシレンの生産施設を2つ保有しており、
第一施設はナフサを原料に、生産量はパラキシレンが年間 380 kMT、ベンゼンが年間 130 kMT
であること、第二施設は Mix-Xylene を原料に、生産量はパラキシレンが年間 800 kMT、ベンゼ
ンが年間 115 kMT であることが報告されました。
また、今年これまでの間に、3基のホットセパレーターが設置されており、BTX プラントにお
いては、時間当たり 6.4 Gcal、燃料を節約することが分かったとの説明がなされました。
④ SINOPEC 燕山会社におけるジェット燃料最大化のための水素化分解技術の導入(中国)
水素化分解装置(HDC:Hydro Cracking)に新規触媒(RN-32V、RHC-3)導入するとともに、
ボトルネックの改造工事(CLPS(Cold Low Pressure Separator) 流量計の交換、H2S ストリッパー
増強、JET ストリッパー増強)を行った結果、JET 留分得率を約 27%まで上げることができた(従
前比+8%)との説明がなされました。
⑤アラームマネジメントによる安全・安定運転の強化(日本)
プラントアラームシステムは、オペレータがプラントの異常を早期に検知して正確な異常診断
を行い、適正な対応操作を実施するための重要なインタフェースです。しかし、不適切なアラー
ムシステムはアラームの洪水や迷惑アラームを引き起こし、オペレータの誤判断や重要アラーム
の見落としを招くため、熟練オペレータの勇退による運転ノウハウの喪失への対応の一つとして、
出光興産株式会社では、安全・安定運転を維持するためにアラームマネジメントへの取組を開始
しており、現在、アラームシステムの適正化による不要アラームの削減とともに、持続可能なアラー
ムマネジメント・ライフサイクルの確立に取り組んでいることが説明されました。
⑥新規高密度輸送流動床反応器の開発と応用研究(中国)
軽質オレフィンを増産するために RFCC 装置のライザー部分を改良したことが説明されました。
従来のライザーと比較して、特にライザー中心部の高い固体濃度、均質な放射状方向の固体分布が
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得られた結果、触媒と原料の接触効率を高められた他、新型リアクターでは、軽質オレフィンの生
成が促進され、エチレン収率 13wt%、プロピレン収率 30% が得られたことが報告されました。
⑦ビッグデータ解析手法による製油所安定操業対策調査(日本)
平成 26 年度に経済産業省から当センターが受託した題記調査について報告が行われました。
オフサイト配管の腐食、オンサイト配管の腐食、クーリングタワー周りの熱交換器の効率化、回
転機トラブルの真因探究、の4テーマを抽出し、ビッグデータ解析を実施したことが報告されま
した。
本調査のみでは、すぐに製油所で実用化できるものはありませんでしたが、ビッグデータ手法
によるデータ解析は製油所の安全安定に寄与する可能性があることが説明されるとともに、今後
は、最も可能性の高いと思われるオンサイト配管の腐食について深く掘り下げて調査をしていき
たいとの考えが示されました。
⑧ FCC 排出ガスの煤塵除去、脱硫及び NOx 除去技術(中国) NOx 除去においては SCR 法(Selective Catalyst Reduction)を選択しており、空気で希釈し
たアンモニアを加熱し、排ガスと混合し、同所で開発したハニカム型酸化バナジウム ‐ 酸化タン
グステン/酸化チタン系触媒を用いて脱 NOx を行う方式を確立したことが説明されました。
また、煤塵及び脱硫技術として水酸化ナトリウム溶液によるスクラビング洗浄を選択して技術
開発を行っており、本技術は 30 のユニットに適用され、国家基準を満たす性能(煤塵 20mg/
Nm3 以下、SO2 20mg/Nm3 以下、NOx50mg/Nm3 以下)を示していることが説明されました。
⑨ペトロチャイナにおけるガソリン品質向上技術の開発と応用(中国)
中国はガソリン基材として FCC ガソリンの比率が約7割であり、欧米と比較して高いことが
説明されました。次いで、ペトロチャイナはガソリン品質向上に対する製油所の要求を細分化し、
① FCC ガソリン選択的水素化技術、② FCC ガソリンハイドロアップグレード技術、③ FCC エー
テル化技術、④ LPG 深脱技術の4種類の技術を導入しており、これらの技術を適用することで、
国Ⅳガソリン及び国Ⅴガソリンの生産を低コストで実現したことが説明されました。
⑩残渣の EB* 水素化分解とその UCO のアップグレードのための研究(中国)
EB:Ebullated-
*
減圧蒸留残渣油、FCC スラリー及び UCO 等の混合重質油を沸騰床水素化パイロット装置で分
Bed
解した結果、①窒素とカルシウムの含量が高くなるほど分解や反応は難しくなる、②原料油内の
カルシウムと窒素含量が高いと悪影響を及ぼすため触媒選定に配慮する必要がある、③ HDS(脱
硫黄)、HDN(脱窒素)、HDCCR(脱残炭)のような主要な定側値は、それぞれ 80%- 90%、
会場での質疑応答の様子
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40%、65%に達する、④ 60%の最小限の CCR(コンラドソン残留炭素分)除去は、触媒の消費・
交換の率を制御することによって達成される、という点が明らかになったとの説明がなされまし
た。また、商業的な EB プロセス装置のための技術的・経済的分析が報告されました。
(4)Part3 燃料油品質・物流管理
①韓国における輸送用代替燃料の現状(韓国)
韓国のバイオ燃料導入や輸送用代替燃料の技術開発に関する報告がなされました。バイオ燃料
は、2015 年から軽油へのバイオディーゼル 2.5%混合が義務化され、2018 年には 3.0%に拡大
の予定で、専用車では 20%混合も行われています。バイオディーゼルの主原料は、2013 年時点
で国内調達主体の廃食油が約 45%、輸入主体のパーム油が約 44%で、今後は、開発輸入を含め
た国産調達量の増加が課題であることが示されました。
その他、ガソリンへのエタノール直接混合実証試験、バイオ由来メタンの天然ガス自動車導入
試験、バイオディーゼルの水素化精製、リグノセルロースからのバイオエタノール生産、DME(ジ
メチルエーテル)の生産と利用試験等にも取り組んでいることが報告されました。
② 2000 年以降の日本における燃料蒸発ガスに関するイシュー(日本)
日本における環境規制の状況と石油精製技術側(石油会社)側の対応について整理の上、どの
ような理由により、どのような議論がなされたかについて説明がなされました。特に、SHED 法
による燃料蒸発ガス規制の議論がなされた頃(1997 年)から現在(2015 年)に至るまでの燃料
蒸発ガス議論の注目点を紹介し、今後のグローバルでの議論の可能性についても言及がなされま
した。
③燃料油品質最適化におけるブレンド比推算式の改良に関する研究(韓国)
一般的に、製油所の生産計画立案には線形計画法(LP)が用いられますが、ガソリンのオクタ
ン価、ガソリンと軽油の蒸留性状(90%留出温度:T90)等では、LP による計算値と実際の製
品に誤差が生じる場合があり、最適化運転における課題となっていることが示されました。そこで、
非線形法による品質管理技術の検討を行った結果、オクタン価はオレフィンやアロマ等の組成な
どを考慮した計算式を、また蒸留性状は比重の要素を考慮した計算式を用いることで精度が向上
し、生産コストの最適化が可能であることを確認したと述べられました。また、今後は、重油へ
の活用も検討していく考えが示されました。
④ IMO 硫黄分規制に関する船舶燃料油動向(日本)
2015 年1月から実施された ECA(Emission Control Area) における硫黄分 0.1%上限の燃料
規制については、同地域の船舶所有者の入念な事前準備とともに、原油価格の急落により従来の
HSFO(High Sulphur Fuel Oil: 高硫黄残渣油 ) と同等の価格で MGO(Marine Gas Oil: 船舶用ガス
オイル)が調達できたことで、スムーズな燃料転換を後押しされたことが説明されました。
また、最終グローバル規制に向けて、三つの適合選択肢(LSFO(Low Sulphur Fuel Oil: 低硫
黄残渣油)、スクラバー、LNG)は、それぞれが抱える課題を克服することができれば、択一的で
はなく、並行的に進展していく可能性があることが示されました。今後は、2016 年秋の MPEC
(Marine Environment Protection Committee)70(第 70 回海洋環境保護委員会)における IMO
レヴューに注目する必要があることが説明されました。
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⑤エンジンオイルの性能と劣化が自動車発生源による有害排気物質(MSAT)と PM 発生種に及
ぼす影響(韓国)
エンジンオイルの性状と劣化が、有害物質(MSAT:Mobile Source Air Toxic)の排出及び
PM の性状へ影響することを、種々の燃料を用いたエンジン及び自動車で検討したことが報告さ
れました。
この実験の目的は、エンジンオイルの有害物質排出への影響を見るための基準エンジンや自動
車でのテスト方法を確立することにあり、特に PM 測定では、GDI(ガソリン直噴エンジン)や
DPF を装着したユーロ5仕様の CRDI(コモンレール式直噴システム)を用いて調べたことが報
告されました。また、自動車テストでは、GDI 車、LPG 車及び CRDI 車の PDF 装着車を用い測
定を実施したことが報告されました。
⑥中国における燃料清浄化(中国)
中国では自動車が急増し、燃料需要が増えている一方で、環境保全の観点から、品質規格が次
のように厳しくなる予定(国V)であることが説明されました。
ガソリン…現状:硫黄分≦ 50ppm、オレフィン≦ 28%、RVP ≦ 68KPA(夏)
2017 ~:硫黄分≦ 10ppm、オレフィン≦ 24%、RVP ≦ 65KPA(夏)
軽 油…現状:硫黄分≦ 50ppm、セタン:45/46/49
2017 ~:硫黄分≦ 10ppm、セタン:47/49/51
⑦ Hanwha-Total Petrochemical 社の研究開発(韓国)
Hanwha-Total Petrochemical 社の R&D 部門には3つのセンターがあり、それぞれ触媒開発、
ナノ複合材料の開発、及び自動車用ガソリン・軽油等燃料油の開発が行われていることが説明さ
れました。また、中国科学技術院や日中韓の大学との産学連携も積極的に行っていることが紹介
されました。なお、同社の石油製品に関する主な研究・開発内容として、以下のテーマが紹介さ
れました。
①ガソリンオクタン価最適化によるコストダウン
②余剰燃料油をディーゼルにアップグレードする技術開発
③ LCO を配合した超低硫黄燃料(ULSD)の開発
④離島発電所用灯油の開発
⑤コンデンセート評価データベースの構築
⑥脱芳香族溶剤の開発
⑦イソパラフィン溶剤やナフサ型溶剤の開発
(5)Part4 効率的な石油精製管理技術
① SINOPEC 鎮海会社における原油オンラインブレンド技術の適応(中国)
原油のコストは、製油所処理コストの 90% 以上を占めており、多種の原油を、需要に応じてい
かに効率的に処理するかが課題であることが示されました。2013 年より近赤外分光分析計(NIR)
を用いた原料の高速分析(分析時間は5分)を実施しており、運用の結果、装置へのフィード性状
が安定し、CDU やダウンストリームの変動も抑制され、安全性や製品の品質リスクも低減された
ことが説明されました。装置稼働率も 100% に近い状態を実現できており、2013 年1月~ 11 月
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は、前年同期より 448 千トン処理量が増加し、経済効果は7百万 USD であったことが報告され
ました。また、さらなる効率化のためには、原料受け入れ、払い出し、ブレンディング時のタン
ク内の混合安定性等が今後の課題であることが示されました。
② LP を活用した最適生産計画の策定事例(日本)
日本では、国内の石油需要が減退しており、原油処理能力の余力を残す環境下で、各所の二次
装置を最大限に生かしつつ、割安な原料を調達することが採算向上の重要なポイントであるとの
考えが示されました。また、JX 日鉱日石エネルギー株式会社の供給拠点は、7つの製油所と4つ
の製造所(化学品、潤滑油)があり、膨大な制約条件の中で、最も採算性の高い生産計画を策定
するため LP ツールを活用していることが説明されました。具体的には、LP ツールを活用した生
産計画の策定手法と、各所の制約に対応した最適な原油やナフサ原料を調達した事例、製油所と
化学工場を LP モデル上で統合した事例について紹介がなされました。
4.燕山製油所の視察
会議終了後の 10 月 22 日(木)に、北京市南西部に所在する中国石化・燕山製油所を視察しま
した。製油所では、主要施設の概要について説明を受けた後、構内の視察を行いました。
視察先にて
5.おわりに
次回の第9回石油技術会議の開催については、各国機関の代表者が、開催場所・時期、技術講
演テーマ等について協議しました。その結果、開催場所は韓国・蔚山(ウルサン)となり、2016
年7月上旬に開催することとなりました。会議終了後は、蔚山近くに所在する製油所の見学を予
定しています。テーマは今後、開催国の機関である韓国石油管理院(K-Petro)を中心に、当セン
ター、中国石油学会とで緊密に協議を進めて具体化を図ることとしました。
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第 8 回日本-中国-韓国石油技術会議プログラム
10 月 20 日(火)第 1 日目 9:00 ~ 17:40
(敬称略)
時間
9:00-9:20
主催者挨拶
CAO Xianghong 中国石油学会副理事長(CPS) 中野 賢行 一般財団法人石油エネルギー技術センター専務理事(JPEC) KIM Dong-won 韓国石油管理院理事長(K-Petro)
Part 1.基調講演
時間
9:20-10:00
1-1
講演者、所属・役職
DAI Baohua(中国)
President, SINOPEC Economics &
Development Research Institute
講演テーマ
中国における石油精製と石油化学の
インテグレーション
10:00-10:40
杉山 正晃 石油連盟企画部マネージャー
1-2
日本のエネルギー政策、温暖化対策、
石油政策の現状
LEE Seungjun(韓国)
10:40-11:20 Assistant Manager,GS Caltex,
1-3
Environment/Product Quality Planning
Team
韓国における石油精製産業の動向
Part 2.石油精製技術
時間
講演者、所属・役職
講演テーマ
渡部 光徳
11:20-11:50
日揮触媒化成株式会社 2-1
触媒・新素材研究所マネージャー
高性能軽油サルファーフリー触媒の
提案
HU Zhihai(中国)
13:30-14:00
Vice Chief Engineer, Research Institute
2-2
of Petroleum Processing(RIPP)
石油資源の高効率活用技術
LEE Seung-yul(韓国)
14:00-14:30
Assistant Manager, Hyundai Oilbank
2-3
Government Relation Team
ホットセパレーター装備による BTX
装置の省エネルギー
JIAO Yang(中国)
SINOPEC 燕山会社におけるジェッ
14:30-15:00
Vice General Manager, Beijing Yanshan ト燃料最大化のための水素化分解技
2-4
Company of SINOPEC
術の導入
樋口 文孝
15:00-15:30 出光興産株式会社 生産技術センター
2-5
エンジニアリング室システムグループ
主任技師
アラームマネジメントによる安全・
安定運転の強化
DU Yupeng(中国)
15:40-16:10
新規高密度輸送流動床反応器の開発
Assistant Professor, China University of
2-6
と応用研究
Petroleum(East China)
16:10-16:40 上小澤 哲人
2-7
当センター技術企画部長
ビッグデータ解析手法による製油所
安定操業対策調査
LIU Zhongsheng(中国)
FCC 排出ガスの煤塵除去、脱硫及び
16:40-17:10 Vice Chief Engineer, Fushun Research
Institute of Petroleum and Petrochemicals, NOx 除去技術
2-8
SINOPEC
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ZHAO Qinfeng(中国)
17:10-17:40
ペトロチャイナにおけるガソリン品質
Engineer, Petrochemical Research
2-9
向上技術の開発と応用
Institute of Petrochina
10 月 21 日(水)第 2 日目 9:00 ~ 15:30
時間
9:00-9:30
2-10
講演者、所属・役職
講演テーマ
WU Qing(中国)
残渣の EB 水素化分解とその UCO の
CTO&CIO, CNOOC OIL & Petrochemical
アップグレードのための研究
Co. Ltd.(COPL)
Part 3. 燃料油品質・物流管理
時間
9:30-10:00
3-1
講演者、所属・役職
講演テーマ
PARK Cheon-kyu(韓国)
Team Leader, Korea petroleum quality &
韓国における輸送用代替燃料の現状
distribution authority, Research institute
of petroleum Technology
古関 惠一 10:00-10:30
東燃ゼネラル石油株式会社
3-2
中央研究所 戦略企画・調査部長
2000 年以降の日本における燃料蒸発
ガスに関するイシュー
10:30-11:00 JEON Ki-yeon(韓国)
3-3
Researcher, SK Innovation Fuels Lab
燃料油品質最適化におけるブレンド比
推算式の改良に関する研究
11:00-11:30 岩田 克己
3-4
当センター調査情報部 上席主任研究員
IMO 硫黄分規制に関する船舶燃料油
動向
KIM Sung-woo(韓国)
エンジンオイルの性能と劣化が自動車
11:30-12:00 Senior Researcher, Korea petroleum
発生源による有害排気物質(MSAT)
3-5
quality & distribution authority, Research
と PM 発生種に及ぼす影響
institute of petroleum Technology
YANG He(中国)
13:30-14:00
Senior Engineer, RIPP Supervision
中国における燃料清浄化
3-6
Evaluation and Specification Department
KIM Duck-han(韓国)
14:00-14:30 Principal Researcher, Hanwha Total
3-7
Petrochemical Co. Energy Research
Team
Hanwha-Total Petrochemical 社の
研究開発
Part 4.効率的な石油精製管理技術
時間
講演者、所属・役職
講演テーマ
MEI Guangwei(中国)
14:30-15:00
SINOPEC 鎮海会社における原油オン
Senior Engineer, Zhenhai Company of
4-1
ラインブレンド技術の適応
SINOPEC
渡辺 匡 15:00-15:30 JX 日鉱日石エネルギー株式会社
4-2
需給部 需給計画グループ
担当マネージャー
15:30
閉会挨拶
LP を活用した最適生産計画の
策定事例
LI Dadong 中国石油学会石油煉制分会長(CPS) 21
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2016.1
Japan Petroleum Energy Center News
トピックス
「2015 年 JPEC ニュース年間掲載記事一覧」
当センターでは、石油精製技術に関する研究開発の動向や調査報告、石油製品需給動向や欧州・
米国・中国の石油エネルギー事情等について情報提供することを目的に、年 6 回、JPEC ニュー
スを発行しています。
2015 年に発行いたしました JPEC ニュースの掲載記事は下記のとおりです(全 26 件、うち
特集 17 件、トピックス等 9 件)。2016 年も引き続き、有益な情報を提供させていただく予定で
すのでご期待下さい。
2015 年 1 月号
■年頭に寄せて
■特集
◎技術報告「重質油等高度対応処理技術開発事業:重質油分解プロセス高度化技術の開発」
-超重質油処理のための高度残油分解プロセス技術開発-
◎国際会議「第 5 回 JPEC - PTT 石油技術会議」報告
■トピックス
・「JATOP Ⅱ成果発表会」開催のご案内
・「2014 年 JPEC ニュース年間掲載記事一覧」
2015 年 3 月号
■特集
◎調査報告「海外の保安規制と高経年設備対応調査」
◎国際会議「第 7 回日本―中国―韓国石油技術会議」報告
■トピックス
・「当センターホームページでの公開情報のご案内」
2015 年 5 月号
■特集
◎「JATOP Ⅱ成果発表会開催」
◎技術報告「ペトロリオミクス技術開発への取り組み」
◎調査報告「アジアを中心とした石油製品需給動向と主要な製油所プロジェクトに関する調査」
■トピックス
・「当センターホームページで事故事例の検索を使いやすく改良しました」
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2015 年 7 月号
■特集
◎「平成27年度技術開発・調査事業成果発表会開催」
~社会を支える重要資源、石油を技術でノーブルユース~
◎調査報告「石油製品備蓄に関する調査」
◎調査報告「中国石油エネルギー動向調査」~中国石油業界の諸課題~
2015 年 9 月号
■特集
◎技術報告「重質油等高度対応処理技術開発事業:分解軽油の高付加価値化プロセスの開発」
-分解軽油等新規アップグレーディングプロセスの開発-
◎調査報告「米国石油精製業界を取り巻く市場・政策動向」
◎国際会議「第7回日欧石油技術会議」報告
■トピックス
・「新規自動車・燃料研究事業(JATOP Ⅲ)について」
・JPEC リレー講座「エネルギー最前線」
・「受賞のお知らせ」
・「当センター本部事務所移転のお知らせ」
2015 年 11 月号
■特集
◎技術報告「製油所水素の最適化に係る技術開発」(第2報)
◎調査報告「欧州石油エネルギー事情」
~欧州石油精製業界の現状と関連政策の最新動向について~
◎技術報告「ペトロリオミクス技術開発への取り組み」-先導的適応技術調査-
◎調査報告「IMO 船舶用燃料の硫黄分規制動向」
なお、これまで発行いたしました JPEC ニュース各号につきましては、当センターホームペー
ジよりご覧頂くことができますのでご参照下さい。
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一般財団法人
石油エネルギー技術センター
〒105-0011 東京都港区芝公園2丁目11番1号 住友不動産芝公園タワー
Japan Petroleum Energy Center (JPEC)
Chicago Office
c/o JETRO Chicago, 1E. Wacker Dr., Suite 3350 Chicago, IL 60601, USA
Japan Petroleum Energy Center (JPEC)
Brussels Office
Bastion Tower Level 20, Place du Champ de Mars 5, 1050 Brussels/BELGIUM
北京市朝陽区建国門外大街甲26号
長富宮弁公楼401
郵便100022
無断転載を禁止します。
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