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1.事業の趣旨、目的、概要(PDF:466KB)
平成 26 年度 農林水産省委託事業 平成 26 年度主食用米消費動向の中期的変化及びその要因分析調査 報告書 平成 26 年 12 月 一般社団法人 食品需給研究センター 報告書の構成 Ⅰ 事業の趣旨、目的、概要 Ⅱ 家計調査個票データに基づく米の消費動向の要因分析と将来推計 Ⅲ 消費者 web アンケート調査 Ⅳ グループインタビュー Ⅴ 考察および米消費拡大対策の検証 Ⅰ 事業の趣旨・目的・概要 1 事業の趣旨・目的 食生活の変化や高齢化等の影響を受け、主食用米の消費量は、近年、年間約8万トンず つ減少している。この状況を改善するには、米の需要を創出するとともに需要に応じた米 生産を進めることが必要である。 このため、以下の目的で本調査を行った。 (1) 主食用米の消費の実態を把握すること (2) 今後の需要に関するアンケート調査等も加味し、人口減少、高齢化、世帯構成、需要 の変化への対応等の影響を反映した、今後の需要動向を中期的に予測・分析するこ と (3) 以上の結果をもとに、主食用米の消費拡大対策の内容や支援のありかたを検証するこ と 2 事業の内容 米の消費に関連する既存の調査のデータ分析を行うとともに、今後の要動向を予測する ためのアンケート調査、グループインタビュー及びこれらに伴う分析を行い、主食用米に 関するこれまでの消費の傾向と今後の需要動向についてのとりまとめ及び主食用米の消費 拡大対策の内容や支援のありかたを検証した。 具体的には、以下の3つの調査を行った。 (1) 家計調査個票データに基づく米の消費動向の要因分析と将来推計 主食用米の消費数量について、既存調査データ(家計調査など)を用い、1990 年から 2013 年まで 24 年間の性別・年齢階層別の推移を把握した。さらにコーホート分析により、加齢・ 世代・時代等の要因分析を行った。また今後 20 年間の将来推計を行った。 この分析・推計の方法と結果は、本報告書Ⅱのとおり。 (2) 消費者 web アンケート調査 既存統計ではわからない、消費者の消費形態や意向等を把握するために、アンケート調 査を行った。 この調査の方法と結果は、本報告書Ⅲのとおり。 (3) グループインタビュー (1)の将来推計の参考のため、また今後の主食用米の消費拡大のための政策を検証するた めに、グループインタビューを行った。 この調査の方法と結果は、本報告書Ⅳのとおり。 Ⅰ- 1 (4) 検討委員会の開催 以下の有識者からなる検討委員会を設置した。 検討委員会は3回開催した。議題は表2のとおり。 表1 委員名簿 氏名 所属・部署・役職 石橋 喜美子 元・ (独)農研機構 中央農業総合研究センター上席研究員 鈴木 宣弘 東京大学大学院 武見 ゆかり 女子栄養大学 表2 農学生命科学研究科 栄養学部 教授 教授 委員会開催概要 開催回 日時 第1回 9月 12 日 18:00 ~20:00 10 月 28 日 第2回 場所 議題 食品需給研 (1)調査事業全体の計画 (2)調査設計 究センター (3)調査結果に基づいて検証する「主食用米 ミーティン の消費拡大対策の内容や支援のありか グルーム た」について (4)その他 (1)調査の中間報告 同上 16:30~18:30 (2)調査の企画 (3)その他 12 月 18 日 第3回 (1)調査報告 同上 16:30~18:30 (2)報告書案について (3)その他 3 用語の定義 本報告書では、米やごはんの食べ方についての用語を用いている。 その定義は以下のとおりである。 <食品を分類する用語(主としてⅡとⅤで利用)> 主食用米:主食として消費されるための米。 うるち米・もち米の両方を含む。製造者により、おにぎり・弁当・すし等に製 造された米は含む。米菓・米粉・味噌・酒・もち等に加工されて消費される米 は含まない。ただし家庭で味噌・もち等に加工される米は主食用米に含む。 米 製 品:消費者に販売または譲渡される精米・玄米等の製品。 家計調査における品目分類の「米」にあたる。 弁 当 類:家計調査における品目分類のうち、 「弁当」 「すし(弁当)」 「おにぎり・その他」 Ⅰ- 2 の全体 <主食を分類する用語(主としてⅢ・Ⅳで利用)> ごはん類:めし(白米・玄米・胚芽米など)、おにぎり、すし、ピラフ、チャーハン、おか ゆ、おこわ、赤飯、おはぎ、もち、など パン類: 食パン、ロールパン、フランスパン、菓子パン、サンドイッチ、ハンバーガー、 惣菜パン、ピザ 麺類: など うどん、ひやむぎ、そうめん、そば、ラーメン、焼きそば、パスタ、スパゲッ ティ、マカロニ、インスタントラーメン、カップ麺 など その他の主食:シリアル(コーンフレーク、オートミール、グラノーラなど) 、クラッカー・ ビスケット、ホットケーキ、お好み焼き、エネルギーバー・ゼリー飲料 など <ごはんの食べ方についての用語(主としてⅢ・Ⅳで利用> 自宅等で炊いたごはん類:自宅等で炊いたごはん・おかゆ・おこわ、自宅等で炊いたごは んを使って作ったおにぎり・弁当・チャーハン、自宅等でついた餅。 ※家計調査の品目分類の「米」の消費に対応する。 購入した弁当・すし・おにぎり:お店で購入した弁当・すし・おにぎり類 ※家計調査の品目分類の主食的調理食品のうち、 「弁当」 「すし(弁当) 「おにぎ り・その他」 ( 「弁当類」)の消費に対応する。 購入した包装米飯・レトルト米飯・冷凍米飯:無菌包装米飯(パックごはん)、レトルト米 飯(レトルトパウチで包装されたおかゆ・赤飯・おこわ)、冷凍ピラフ、冷凍チ ャーハン、加熱調理して食べる切り餅 ※家計調査では、直接対応する項目がない。「他の主食的調理食品」のなかに分 類されるが、この項目には米以外(麦など)の調理食品も含んでいる。 外食店・出前・給食・社員食堂:外食店・出前・給食・社員食堂で提供されるごはん類 ※家計調査では、外食での支出額は示されている。 ごはん製品: 「購入した弁当・すし・おにぎり」と「購入した包装米飯・レトルト米飯・冷 凍米飯」の全体 Ⅰ- 3 表3 家計調査における米等の支出項目分類とその説明 項目名 説明 米としての原形をとどめたもので,強化米入りも含む。なお,米に加工 米 を加えたものは除く。 小麦粉又はライ麦その他の穀粉を主原料とし,これに酵母種,食塩,砂 糖,脂肪などを加えて水などでこね,発酵させてから焼きあげたもの及 パン びパンの基本的な原料にあん,野菜,ハムなどを加えて焼きあげたもの。 冷凍も含む。 工業的加工以外の一般的に家庭や飲食店で行うような調理の全部又は 調理食品 一部を行った食品。冷凍調理食品,レトルト食品及び複数素材を調理し たものも含める。 主食的調理食品 米,めん類,パン類,もち類を含んでいるもの。 弁当 飲食店以外の持ち帰りのもの。おかずとセットのもの。冷凍品は除く。 すし(弁当) 飲食店以外の持ち帰りのもの。冷凍品は除く。 おにぎり・その他 弁当,すし(弁当)以外の単品の主食。冷凍品は除く。 調理パン パンを材料として,それに加工食品,調理食品,野菜,果物などを挟ん で調製されたもの。冷凍品も含む。 他の主食的調理食 360,361,36A,36B の項目に分類されない主食的調理食品。冷凍品 品 も含む。 出典:総務省「家計調査」 家計調査 収支項目分類及びその内容例示 http://www.stat.go.jp/data/kakei/kou22/reiji22.htm Ⅰ- 4