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ビデオ アルジェリア・インターネット で女性は強くなる
2008年6月24日 東京家政学院大学 女性問題研究 担当教員:藤掛洋子 ビデオ アルジェリア・インターネット で女性は強くなる 3KB25 田端美奈子 3KB41 横山友美 3KC40 横尾友香 ヒジャーブ 「かくす」「へだてる」を意味するアラビア語の動詞(hajaba)からの派生語で、ヘジャーブ とも発音され、一般的にイスラム教徒の女性がかぶるベール(スカーフ)をさす。イスラム教 の教義上では、すべてのイスラム教徒の女性がヒジャーブを着用する義務があるとはみな されていない。しかし、ヒジャーブの着用には特別な意味があると思われる。すなわち、 それはイスラム教徒女性として規範をまもり、男性を誘惑しないということをあらわすも のでもあるからである。 MSN エンカルタ百科事典ダイジェストより 世界人権宣言 1947 年 12 月パリの国際連合第三回総会で採択された人権に関する世界宣言。法的な拘束 力はなく、一つの理想を示したもので、前文と本文 30 条から成る。市民的政治的基本権の ほか社会保障を受ける権利、労働権、教育を受ける権利などの経済的・社会的な権利も規 定している。 精選版 日本国語大辞典より イスラム教(クルアーン)から見た女性 9章梅悟 (アッ・タウバ) 71 節. 男の信者も女の信者も,互いに仲間である。かれらは正しいことをすすめ,邪悪を 禁じる。また礼拝の務めを守り,定めの喜捨をなし,アッラーとその使徒に従う。これら の者に,アッラーは慈悲を与える。本当にアッラーは偉力ならびなく英明であられる。 72 節. アッラーは,男の信者にも女の信者にも,川が永遠に下を流れる楽園に住むことを 約束された。また永遠〔アドン〕の園の中の,立派な館をも。だが最も偉大なものは,ア ッラーの御満悦である。それを得ることは,至上の幸福の成就である。 16章蜜蜂 (アン・ナフル) 97 節. 誰でも善い行いをし(真の)信者ならば,男でも女でも,われは必ず幸せな生活を 送らせるであろう。なおわれはかれらが行った最も優れたものによって報奨を与えるので ある。 33 章 部族連合 (アル・アハザーブ) 35 節. 本当にムスリムの男と女,信仰する男と女,献身的な男と女,正直な男と女,堅忍 な男と女,謙虚な男と女,施しをする男と女,斎戒(断食)する男と女,貞節な男と女, アッラーを多く唱念する男と女,これらの者のために,アッラーは罪を赦し,偉大な報奨 を準備なされる。 75 章復活 (アル・キヤーマ) 39 飾.かれは、人間を男と女の両性になされたのではなかったか。 女性差別的としてとらえられている掲示。 2 章雌牛 (アル・バカラ) 228 節.女は、公平な状態の下に、かれらに対して対等の権利を持つ。だが男は女よりも一 段上位である。 4章婦人(アンニサーア) 3 節. あなたがたがもし孤児に対し,公正にしてやれそうにもないならば,あなたがたがよ いと思う 2 人,3 人または 4 人の女を嬰れ。だが公平にしてやれそうにもないならば,只 1 人だけ(嬰るか),またはあなたがたの右手が所有する者(奴隷の女)で我授しておきなさ い。このことは不公正を避けるため,もっとも公正である。 7 節. 男は両親および近親の遺産の一部を得,女もまた両親及び近親の遺産の一部を得る。 そのさい遺産の多少を問わず定められたように配分しなさい。 11 節. アッラーはあなたがたの子女に就いてこう命じられる。男児には,女児の 2 人分と 同額。もし女児のみ 2 人以上のときは遺産の 3 分の 2 を受ける。もし女児一人の時は,2 分の 1 を受ける。またその両親は,かれに遺児のある場合,それぞれ遺産の 6 分の 1 を受 ける。もし遺児がなく,両親がその相続者である場合は,母親はその 3 分の 1 を受ける。 またもしかれに兄弟がある場合は,母親は 6 分の 1 を受ける。(いずれの場合も)その遺言 したものと,債務を清算した残り(の分配)である。あなたがたは自分の父母と自分の子 女との,どちらがあなたがたにとって,より益があるかを知らない。 (これは)アッラーの 掟である。本当にアッラーは全知にして英明であられる。 12 節. 妻が遺したものは,かの女らに子がない場合,半分をあなたがたが受ける。もし子 がある場合は,かの女らの遺言と債務を果たした後,あなたはかの女の残したものの,4 分 の 1 を受ける。またあなたがたが遺すものは,あなたがたに子がない場合は妻はあなたの 遺産の 4 分の 1 を受ける。もしあなたがたに子がある場合は,遺言と債務を果たした後, かの女たちはあなたが残したものの 8 分の 1 を受ける。もし遺産を遺す男または女に,父 母も子女もなく,兄弟または姉妹一人だけある場合は,その者が遺産の 6 分の 1 を受ける。 兄弟姉妹が多い場合,かれらは全員で 3 分の 1 の分け前を得る。これは,遺言と債務を果 たした後のことで,(誰にも)損害を及ぼすことはない。(これは)アッラーからの定めで ある。アッラーは全知にして大度量であられる。 34 節. 男は女の擁護者(家長)である。それはアッラーが,一方を他よりも強くなされ, かれらが自分の財産から(扶養するため),経費を出すためである。それで貞節な女は従順 に,アッラーの守護の下に(夫の)不在中を守る。あなたがたが,不忠実,不行跡の心配 のある女たちには諭し,それでもだめならこれを臥所に置き去りにし,それでも効きめが なければこれを打て。それで言うことを聞くようならばかの女に対して(それ以上の)こ とをしてはならない。本当にアッラーは極めて高く偉大であられる。 男女の役割の違い 2 章雌牛 (アル・バカラ)228節、4 章 34 節より男性は無条件で「女性の擁護者」「一段上」と いう立場でなく、男性側が自分の財産から女性を扶養する場合に限り一段上位である、というこ とである。 クルアーン4章婦人(アンニサーア)3 節.について 女の孤児の後見人に、財産目当てで結婚して不当に扱ったり、男性から女性への持参金(マ ハル)を十分に支払わなかったりする者が合ったため、このような掲示が下った。また、掲 示が下った当時、マッカの異教徒との戦いで大勢の男が死に、孤児や未亡人が増えた際の 救済として挙げられていた。 http://www2.dokidoki.ne.jp/racket/koran_frame.htmlより 女性の意識の大切さ 組織のあり方や教義の一部は時代に合わせて新しい装いになっていても、本質的な人間観、 女性観には変化がみられない。教義そのものがもともと差別的であることに加えて(例外 はあるにしても)、宗教団体の多くが相変わらず男性主導のヒエラルキーを形成しているか らである。しかし伝統的な女性観や性差別の原因のすべてを家父長制的な宗教の体質と男 性し主導の教団の構造だけの原因ではない。なぜなら家父長制は女性の協力があって、初 めて機能するからだ。 (女性と宗教の近代史 奥田暁子編著 参考) 男性の側に、女性を尊重し、女性を尊重し対等だと思う気持ちがなければ、また、女性に、 自分の威厳を大事にしようと言う気持ちがなければ、どんなに良い教えであっても、どん な立派な法を作っても、むだであろう。 (日本人女性信徒が語るイスラーム案内 著河田尚子) ヒンドゥー教 「女性観と夫婦観」 マヌ法典では、女性に対して二通りの態度がうかがわれる。ひとつは、女性は敬われる べき対象とするものである。「女たちが敬われるとき、神々は満足する。しかし、敬われな いときは、いっさいの祭儀は果報をもたらさない。」 「妻が輝かなければ夫を喜ばすこと はできない。夫が喜ばなければ子供は生まれない。しかし、妻が輝くときは、家中が輝き わたる。彼女が輝かないときは、いっさい光を失う。」 このように妻は、家に幸運をもたらす光明と考えられ、夫ともにさまざまな儀礼を行い、 神々や祖霊に献身的に奉仕することが期待された。 もうひとつは、女性を徹底的におとしめ、その自立性を認めない態度である。 「この世で 男を墜落させることが女の本性である。それゆえに賢者たちは、女に心を許さない。 」 「女 たちは、この世において愚か者のみか賢者をも愛欲と怒の力に屈服させ、悪の道に導くこ とができる。 」 「幼いときは父の、若いときは夫の、夫が死んだときは息子の支配下に入 るべし。女は独立を享受してはならない。」とさえ説かれた。 女性は一生のあいだ、父、夫、息子の三代に支配されるという三従の思想は、その後長 いあいだ、インド女性の諸々の権利をはばむもととなった。 また、男性には妻を失ったあと、すぐにでも再婚することが勧められるのに対し、女性 には、「貞節な妻には如何なる場合でも第二の夫は指示されない。」ときつく再婚が禁止さ れ、夫亡きあと、あたかも死者のごとく暮らすことが義務づけられた。」 橋本泰元、宮本久義、山本博(2005) 『ヒンドゥー教の事典』 より アイルランドについて 1990年 メアリー・ロビンソン大統領誕生(女性として初めての大統領) 女性の役割としてアイルランドも「私的領域」から「公的領域」と移行させる。 就任後4年目の支持率 97%→驚異的数字 1971年 避妊合法化を求める法案がメアリー・ロビンソン(当時上院議員)により 国会上院に提出、(別名ロビンソン法案)。否決はされたが、当時ダブリンのフェミュニス トたちは北アイルランドから避妊具を買って帰る示威行為を行い、問題が顕在化してマス コミも女性問題を扱わざるを得なくなる。そして1973年にアイルランドが EU 加盟し たことによって、国外からのアイルランド女性の地位向上への圧力も増した。 そのような社会変化の中、大統領選挙で男性政治家が次々にスキャンダルで失脚してい き、労働党の指名を受けた女性候補、フェミニストの法律家メアリー・ロビンソンは女性 と若者の指示を受け、大方の予想に反して当選した。この大統領誕生のお陰で、1990 年をきっかけに女性問題が変化した。 また、1992年に「x事件」と呼ばれた少女がレイプされて妊娠してしまい、中絶の 是非をめぐり国民投票が実施された事が起きた。(アイルランドは、自国憲法により上院、 下院を通過した後国民投票をやらねばならない規定となっている。)この当時14歳の少女 は、中絶手術を受けるためにイギリスに渡ることを高等裁判所によって禁じられていたが、 高位聖職者であったケーシー司教が20年前に愛人を作り、その愛人に私生児を産ませア メリカに追放し、養育費だけを送り続けていたことがあきらかになった。この事件により、 教会によって制限された女性達が教会に憤りを感じて、国民投票の結果、中絶手術を受け ることを触れずにイギリスに渡ることが許され、結果イギリスで中絶をした。 ~女性的な差別~ 大野光子(1998)によると、1937年制定のアイルランド共和国憲法は、 「女性の 居場所」を、はっきりと「家庭の中」に定めた。 憲法において、「女性は家庭内にあって国家への忠誠をつくすものとし、それなしには万 人の幸福は達成されないと、わが国は認識するものである」と明記されている。まさしく ジェンダーが、法律によって固定化されたのである。ことによって「結婚」は、絶対的な 制度として守らなければならぬとされた。 カトリックの国なので、避妊も奨励されない。これは神から命を与えられると考えられ る為、避妊や中絶は絶対禁止されると考えられている。(抑圧的なイメージを与えている) 結婚は、夫婦とちらかの死別により破棄される。つまり、離婚という選択肢はない。 しかし、社会の変化から、離婚を認めるかという考え方になった。 今までの結婚制度は、妻は家庭の中に閉じ込め、経済力を奪い、避妊が出来ず、出産を 繰りかえし、または夫の暴力に脅かされた。 既婚女性は家庭最優先とされ、既婚男女の賃金差が大きく、妻の経済力は低いので、夫 から棄てられた妻は社会的弱者になり、生活苦となった。 このような事から、形だけの結婚は維持させるのは不合理として、国民投票になる。 しかしこの投票はカトリックの保守派の巧妙なキャンペーンにより現状維持になったが2 回目の投票、1995年11月で離婚が認められる様になった。しかしカトリックの教え の保守派女は離婚が認められたら男はより若い女を求め、放縦に走る。今よりより女は弱 い存在になるとして反対をしていた者もいた。離婚禁止が女を守るものであると考えてい る。 そして、1997年に改正され、制度として男女の威容されないものとなった。 このメアリー・ロビンソンという大統領が誕生したお陰で、アイルランドの女性はとて も生きやすい空間を得たといっても過言ではない。また、メアリー・ロビンソンが退いた 後、この後も女性の大統領が誕生した。現大統領、メアリー・マッカ―スである。候補者 としては4人の女性と1人の男性が争ったが、法律学者の彼女が選ばれた。政治的実権は 無縁ながら、国家の象徴として重要な職務を担う女性大統領が、2代続いて就任した事は とてもすばらしいことである。これからもアイルランドを注目すべきである。 引用文献 大野光子(1998)『女性たちのアイルランド カトリックの〈母〉からケルトの〈娘〉 へ』発行者 下中弘 発行所 株式会社 平凡社(p208-209) 小学館国語辞典編集部(2006)『精選版 日本国語大辞典 第ニ巻 』 佐藤宏 小学館(p947) 橋本泰元、宮本久義、山本博(2005)『ヒンドゥー教の事典』東京堂出版 今泉弘 勝 (p44-45) 河田尚子(2004)『日本人女性信徒が語るイスラーム案内』 つくばね舎 http://jp.encarta.msn.com/encyclopedia_1421511983/content.html(2008年6月1 3日15時アクセス) http://www2.dokidoki.ne.jp/racket/koran_frame.html(2008年6月13日 17 時アクセス) 参考文献 大越愛子(1997) 『現代の宗教11 女性と宗教』 大塚信一 岩波書店 大野光子(1998)『女性たちのアイルランド カトリックの〈母〉からケルトの〈娘〉 へ』 下中弘 平凡社 奥田暁子(1995)『女性と宗教の近代史』 三一書房 河田尚子(2004)『日本人女性信徒が語るイスラーム案内』 つくばね舎 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/ireland/data.html(2008年6月19日 14時アク セス) http://www.asahi.com/international/update/0613/TKY200806130321.html(2008年6 月20日12時アクセス) http://www.hcn.zaq.ne.jp/noranekonote/contraceptiocncgronologicalworld.htm(2008 年6月20日12時アクセス)