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ウェブ情報一括ダウンロード(2.48MB)
ウェブ情報 プリントアウト資料
目 次
商品の品質管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
商品・情報サービスの提供・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
環境マネジメント・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・16
環境パフォーマンス情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
株主・投資家との関わり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
お客様との関わり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32
取引先様との関わり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37
地域社会との関わり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39
従業員との関わり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・49
- 1-
編集方針
トーホーグループ「CSRレポート2012」では、経営理念である「食を通して社会に貢献する」に基づいた、
当社グループの2011年度の活動について報告しています。
「冊子」と「ウェブサイト」の2つのメディアを発行しており、
「ウェブサイト」では、冊子に掲載しきれなかった
情報をできる限り網羅的に掲載しています。
マークについて
事業ごとに取り組んでいる活動については、マークを表示しています。
ディストリビューター
ディストリビューター(業務用食品卸売)事業
キャッシュアンドキャリー キャッシュアンドキャリー(業務用食品現金卸売)事業 食品スーパー
食品スーパー事業
報告対象組織
トーホーグループ
((株)
トーホー、
(株)
トーホーマーケティングサポート、
(株)
トーホーフードサービス、
(株)
トーホー
キャッシュアンドキャリー、
(株)トーホーストア、
(株)トーホービジネスサービスの6社を中心に、そ
の他のグループ会社についても一部報告しました。)
注)2012年2月1日、
(株)
トーホーフードサービスは会社分割し、業務用食材の仕入・調達を担う
(株)
トーホー
マーケティングサポートと、業務用食品現金卸売事業を担う(株)トーホーキャッシュアンドキャリーを新設しま
した。
報告対象期間
2011年度
(2011年2月1日から2012年1月31日まで)
- 2-
商品の品質管理
食品安全管理
商品に最適なリスクマネジメントを目指して
トーホーグループでは、(株)トーホービジネスサービス品質保証部を中心に、商品
の安全確保に努めています。
当社グループ商品の安全を脅かすリスクとして、食中毒、腐敗、品質劣化、異物混
入、表示ミスなどがあります。2011年度は、当社グループの商品に最適なリスクマネ
ジメントを目指す一環として、危険性の高いO-157をはじめとする腸管出血性大腸菌
や、惣菜などの非加熱摂取食品に潜む微生物に対するリスクへの対策を強化。「施
設点検」と「商品検査」(微生物検査と残留農薬を含む理化学検査)を実施する際、
自社施設や自社開発商品の製造委託先工場に、微生物リスクに対する有効な事前
予防策を施すことで、大きな成果を上げることができました。
製造委託先工場での衛生検査
また、「施設点検」の全データと「商品検査」の微生物検査のデータをデータベース
化しました。これによって、商品のリスク分析や問題の発見がより正確にスピーディ
にできるようになり、いっそうのリスクマネジメントの強化につながりました。
リスクマネジメントを担う人材の育成にも引き続き力を入れました。トーホービジネ
スサービス品質保証部所属の従業員には、「施設点検」と「微生物検査」、「理化学検
査」、「リスク分析」の基礎知識と応用知識を習得し、かつ一定の期間内にそれらの
実務を経験することを義務付けています。2011年度は、OJT教育や月1回部内の勉
強会、外部セミナー参加などで「商品のリスク」に対する意識を高めたことから、「施
設点検」の精度を向上させることができました。
2012年度は、(株)トーホーフードサービスの分社化および新たにグループ入りし
た会社に迅速に対応できる品質保証体制を整えると同時に、グループ会社間のコ
ミュニケーションを活発化させ、グループ全体の商品の安全確保に迅速に対応でき
る体制の確立に取り組んでいきます。
■ トーホーグループの品質保証体制(管理ポイントと管理項目)
(2012年2月1日現在)
- 3-
■ 2011年度の施設監査・巡回点検の実施状況
対象施設
実施回数
飲食店(トーホー)
4回
内容
温度管理、原料管理、調理工程管理、原料・仕込み品の
期限管理、商品の衛生的取り扱い、調理器具類・容器類
の洗浄・殺菌・保管、異物混入防止策、防虫防鼠、5S(整
飲食店(トーホーフードサービス)
3回
理・整頓・清掃・清潔・躾)、従業員の身だしなみ、米トレー
サビリティチェック、産地情報伝達、アレルギー情報伝達
業務用食品卸売事業所・業務用食品現金卸
売店舗(トーホーフードサービス・トーホー
163回
キャッシュアンドキャリー)
表示物、ピッキング・配送車を含めた温度管理、期限管
理、商品の衛生的取り扱い、防虫防鼠、7S(整理・整頓・
清掃・清潔・躾・洗浄・殺菌)、従業員の身だしなみ、牛肉
業務用食品卸売事業所・業務用食品現金卸
売店舗(その他グループ会社)
延べ18回
および米のトレーサビリティチェックなど
温度管理、原料管理、調理工程管理、原料の期限管理、
商品の衛生的取り扱い、調理器具類・容器類の洗浄・殺
小売店(トーホーストア)
延べ504回
菌・保管、トレイの保管、異物混入防止策、防虫防鼠、
7S(整理・整頓・清掃・清潔・躾・洗浄・殺菌)、従業員の身
だしなみ、牛肉および米のトレーサビリティチェック、表示
物など
自社工場、自社開発商品製造委託先工場
(トーホーマーケティングサポート)
使用水管理、原料・添加物・アレルギー源管理、温度管
延べ47回
理、製造工程管理、原料・仕込み品・製品の期限管理、商
品の衛生的取り扱い、設備・器具類・容器類の洗浄・殺
自社開発商品製造委託先工場
(トーホーストア)
菌・保管、洗剤・殺菌剤管理、異物混入防止策、防虫防
9回
鼠、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)、従業員の身だしな
み、従業員の衛生教育、表示・期限印字管理、清潔区域
管理、施設・設備のメンテナンス、停電など緊急時対策、
自社工場(シャンボール)
自社農園
(トーホーファーム・兵庫楽農生活センター)
3回
2回
廃棄物処理、部外者入場管理、検品・検査体制など
農薬の種類、農薬の使用記録、使用道具の点検・保管場
所の確認
トーホーグループ「安心・安全の取り組み」
グループ会社の取り組み
(株)トーホー・パワーラークス
練馬インター店・東久留米店の2店で、防鼠対策として超音波防鼠機やトラップ・捕獲シートの
設置、業者による毎月の点検を実施しています。
防鼠対策
ISO22000の認証取得
フードチェーン全体の安全管理を継続的に改善
六甲アイランド(兵庫県)、鳥栖(佐賀県)の両コーヒー工場では、2007年度に国際
的な食品安全マネジメントシステム規格ISO22000の認証を取得しました。原料入荷
からお客様までのフードチェーン全体での安全管理の継続的改善に努めています。
2011年度は、管理手段やマニュアルの見直し、(株)トーホービジネスサービス品質
保証部および外部(お客様企業)による工場点検の実施など、安全管理をさらに徹
底し、6月に認証を継続しました。
また、従業員向けに毎月1回、衛生教育や法的および規制要求事項についての勉
強会、理解度の確認テスト、規格の要求事項に関する外部研修などを実施すること
によって、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)に対する意識の向上に取り組みました。そ
従業員向け勉強会
のほか、六甲アイランドと鳥栖の両コーヒー工場の現場で日々の食品安全に関する
OJT教育を実施しました。
2012年度も毎月の勉強会を継続して実施するとともに、食品安全マネジメントマ
ニュアルを見直すなど、フードチェーン全体での安全管理の継続的改善に努めます。
- 4-
従業員の安全教育
グループ会社の幹部も含めた安全教育を実施
トーホーグループは、食品安全を徹底させるために、従業員教育に注力していま
す。
2011年度は「商品の安全を保証しているのは現場の従業員」という意識の向上を
主眼として、温度管理、製造・加工・調理工程管理、異物混入防止策、従業員健康管
理、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)、表示などのテーマを中心に、e-ラーニングも活
用しながら安全教育を実施しました。一部の研修については、グループ会社の幹部
も参加しました。
また、2010年度に、衛生管理の要員を育成するために、「主任衛生管理員」「衛生
従業員への安全教育
管理員」「初級衛生管理員」「衛生管理アシスタント」などの資格を与える社内資格制
度を構築しました。それにともない毎月実施している「衛生管理アシスタント養成講
座」を、2011年度も継続しました。全講座受講者は、グループ会社の店舗などの点検
に同行するなど、実践的な教育も実施しています。
2012年度も、引き続き、現場の従業員の意識向上を目的とした安全教育を実施し
ていく予定です。
■ 2011年度の社内資格制度の認定者
資格名
人数
主任衛生管理員
1名
衛生管理員
5名
初級衛生管理員
3名
衛生管理アシスタント
18名
■ 2011年度の食品安全に関する従業員教育
研修の名称
対象者
実施回数
参加人数
新入社員衛生教育
グループ会社従業員
1回
44名
衛生管理基礎知識
新入社員衛生教育
トーホーストア従業員
1回
5名
店舗における衛生管理
惣菜部門向け衛生教育
トーホーストア従業員
1回
25名
惣菜部門での衛生管理
店長会議
トーホーストア従業員
1回
50名
梅雨に向けての品質管理
畜産部門教育
トーホーストア従業員
1回
10名
生食用食肉加工について
新店オープン前衛生教育
トーホーストア従業員
1回
50名
店舗における衛生管理
改装店舗の衛生教育
トーホーストア従業員
1回
50名
店舗における衛生管理
衛生管理アシスタント養
トーホービジネスサービ
成講座
ス従業員
1回
1名
品質保証部内勉強会
トーホービジネスサービ
ス品質保証部従業員
月1回
内容
店舗・飲食店・工場を中心とした施設
での衛生管理の基礎知識と応用知識
全品質保証
部員
衛生管理の基礎知識と応用知識
商品リスク管理の基礎知識
グループ会社の取り組み
(株)A.I.(アイ)
当社の取扱商品はすべて輸入品です。常温、チルド、生鮮、冷凍とさまざまな保存温度帯と取扱方法があります。普通の人だ
と初めて触れる商品が多いので、新入社員などには実際に商品に触れさせ理解させ、食品の安全に対する徹底した意識改革
に努めています。
- 5-
残留農薬などの検査体制
放射性物質の検査もキューサイ分析研究所と提携して実施
トーホーグループでは、ポジティブリスト制度注1 に対応した管理体制を構築してい
ます。自社製造商品および自社開発商品に関しては、自社工場および製造委託先
工場でポジティブリスト制度に対応した管理を実施しています。残留農薬検査で基準
以上の残留農薬などが検出された場合は販売を停止し、外部機関で再検査し、再度
検出された場合は販売を禁止し、商品を回収しています。
2009年6月には、厚生労働省登録検査機関である(株)キューサイ分析研究所に
資本参加し、残留農薬などの検査体制を強化しました。これによって、750種類以上
に及ぶ残留農薬検査が可能になりました。また、(株)トーホーファームで生産してい
る農産物が「ひょうご安心ブランド」注2 の認証を取得するのに必要となる検査項目の
残留農薬検査の検査機器
うち自社検査室で対応していないものを、キューサイ分析研究所に依頼しています。
さらに、自社での検査結果と、キューサイ分析研究所での検査結果とを比較すること
で、精度の検証・管理にも役立てています。
2011年度は、8月にキューサイ分析研究所で新たに放射性物質の測定装置である
ゲルマニウム半導体検出器を導入。放射性核種(ヨウ素・セシウム)を検査できる体
制を整備しました。また11月には放射性物質測定における試験所の能力に関する国
際規格「ISO/IEC 17025」の認定を取得しました。
2012年度もキューサイ分析研究所との連携強化を図り、安心・安全な商品の提供
に努めていきます。
ゲルマニウム半導体検出器:放射性物質
の定量および種類の特定が可能
注1 ポジティブリスト制度:基準が設定されていない農薬などが一定以上含まれる食品の流通を原則
禁止する制度。
注2 ひょうご安心ブランド:兵庫県が実施している、化学肥料・化学農薬を極力使わずに育て、検査で
安全を確認した農産物を認定する制度。
トーホーグループの「ひょうご安心ブランド」認定商品については、「商品・情
報サービスの提供―農業の参入」をご覧ください。
■ 残留農薬検査などで問題が見つかった場合の体制
放射性セシウムを含む飼料を与えられていた肉牛への対応
2011年7月、静岡県富士宮市において、国の暫定規制値を超える放射性セシウムを含んだ宮城県産の稲わらを飼料として与えら
れていた肉牛が出荷されていたことが判明しました。(株)トーホーストアは、早急に販売商品の調査を実施。該当の牛肉を、4月28日
から5月1日までの間、41店舗で販売していたことが判明しました。トーホーストアは、該当の牛肉の販売が判明した段階で、牛肉自体
からの暫定規制値を超える放射性セシウムの検出の有無にかかわらず、速やかに情報を開示しました。その後、トーホーストアで扱
う国内産牛肉については、放射性物質検査を実施し、安全性を確認したうえで販売しています。
トーホーグループでは、放射能汚染情報を収集し、自社取扱商品の原材料ごとに産地を確認し、17の検査対象県または国産の商
品から毎月5アイテム以上を選んで、放射性物質の検査を実施することで、放射性物質に対する安心・安全の確保に努めています。
- 6-
お客様の品質・衛生管理支援
衛生管理体制の構築から運用まで総合的なサービスをワンストップで提供
(株)トーホービジネスサービスは、2008年度から、これまで培った食の品質管理に
関するノウハウを活用し、HACCP注の考え方や食に関するリスクマネジメントの視点
に基づいて、施設・工程の監査・点検や食品検査、安全教育をサポートする「品質管
理代行サービス」を提供しています。2010年度には、お客様のご要望にお応えし、グ
ループ会社と連携してお客様の衛生管理体制の構築に必要な設備などを含めた環
境の改善をサポートする「衛生環境改善サービス」や、防虫管理をサポートする「ペス
トコントロールサービス」を開始し、サービス内容を充実させました。
また、年間契約のお客様には「3年計画(3rdステップ計画)」で衛生管理体制の構
築を総合的に支援してきました。開始から3年が経った2011年度からは、構築した体
「品質管理代行サービス」の衛生検査
制がきちんと機能するよう、監査・点検・検査の結果に基づいて改善への指導・教
育・支援をするなど、実態に即したコンサルティングサービスを加えて、総合的なサー
ビスをワンストップで提供しています。2011年度末現在で、食品メーカーから流通、外
食産業まで、224社のお客様にご利用いただいています。
2012年度は、「衛生環境改善サービス」のさらなる普及、組織を対象とした「研修
教育サービス」の開発、そのほかアライアンスを活用したさまざまなサービスの開発
などに注力し、衛生管理に関する「ワンストップ総合サービス」を確立させ、「ビジネス
ソリューション創造企業」を目指していきます。
「品質管理代行サービス」の衛生教育
注 HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point):工程上の危害を起こす要因を分析し、効率
的に管理することで安全を確保する食品衛生管理の方式。
トーホービジネスサービス 品質管理代行サービス
商品の期限管理
ディストリビューター、キャッシュアンドキャリー
定期的に賞味期限をチェックする仕組みを構築
(株)トーホーマーケティングサポートの社内物流センターでは、残存賞味期限の
基準外の商品は、入出庫できない仕組みを構築しています。さらに2009年度から、賞
味期限切れ40日前時点で担当バイヤーへメールを配信するなど、在庫商品の賞味
期限を定期的に報告する仕組みを強化しています。
(株)トーホーフードサービス各事業所では、賞味期間や保管温度帯などに応じて
賞味期限よりも早く出荷停止期限を独自に設けています。定期的に在庫品の賞味期
限を確認するとともに、出荷積載時にも目視チェックを行い、二重のチェックを徹底し
ています。また一部の事業所では、入庫時に賞味期限を登録し、リスト化して管理す
るシステムを構築しています。
商品の期限チェック(A-プライス店舗)
(株)トーホーキャッシュアンドキャリーA-プライス店舗では、賞味期限チェックリスト
を作成し、定期的な賞味期限のチェックをしています。
食品スーパー
消費・賞味期限の短い生鮮・日配品は厳重に管理
(株)トーホーストア店舗では、商品カテゴリーごとの値引き・撤去基準書を売り場
担当者が常に携行し、消費・賞味期間や保管温度帯などによって定めた基準に即し
たチェックを徹底しています。消費・賞味期限の短い商品については、販売基準、商
品撤去日、撤去責任者を明確にし、毎日チェックするなど、厳重に管理しています。
商品の期限チェック(トーホーストア店舗)
- 7-
商品のトレーサビリティ
取引産地の視察や製造委託先の点検・検査を徹底
食の安心・安全のニーズがますます高まるなか、トーホーグループでは、商品のト
レーサビリティの強化に力を注ぎ、商品規格書のチェックや施設点検を通して生産履
歴を確認しています。
新たな取引産地への視察を実施したり、自社開発商品の製造委託先に対する管
理・衛生面の点検・検査を徹底しています。
食肉の安全性に関しては、独自の生産履歴チェック体制を構築しており、安心・安
全な商品の安定供給に努めています。
製造委託先の施設点検を実施する際には、十分な安全管理体制が構築されてい
るか、あるべき安全予防対策、停電といった緊急時対策などが十分か、また、それら
の対策が現場で適切に運用されているかなどを判断しています。それらに加えて、製
造施設や商品に内在するリスクや、リスクが危害として発生するための条件などを製
造者に説明し、十分な予防対策があったとしても、それらの予防対策運用時のポイ
ントや注意点も指摘し、注意を促しています。さらに必要に応じて半製品・製品の検
査も併せて実施し、商品の安全性を確認しています。
また、製造施設の点検結果や半製品・製品の検査結果に基づいて、施設・商品の
リスクに適した予防策の内容を決定し、実施しています。
産地視察(中国)
特に2011年度は、さしみなどの生食用商品や消費者がそのまま食べる惣菜など
の加熱した商品を製造する工場や施設への点検・検査を強化しました。
ディストリビューター、キャッシュアンドキャリー
(株)トーホーフードサービスでは、物流におけるトレーサビリティを確保するため、物流センターに入庫した日付で商品を管理し、問
題が発生した場合に、いつ・どこから入庫し、いつ・どこに出荷されたかの履歴を追えるようにしています。
■ 2011年度の産地視察(業務用食品)
分野(商品種類)
地域
農産(タケノコ、じゃがいも、トマト、大葉、かぼちゃ)
北海道、大分、長崎、鹿児島
畜産(牛肉、馬刺、豚肉、内臓、畜産加工品)
実施回数
山形、茨城、千葉、東京、静岡、長野、大阪、愛媛、福
岡、佐賀、大分、熊本、宮崎
水産(穴子、鮑、車エビ、ブリ、昆布、ウニ、ムール
北海道、福島、石川、島根、高松、山口、福岡、大分、
貝、オマール、その他鮮魚)
長崎、熊本、鹿児島、カナダ
その他(フルーツ缶詰)
中国
6回
17回
22回
1回
合計
46回
■ 2011年度の自社開発商品製造委託先の点検・検査(業務用食品)
実施内容
地域
実施回数
水産
国内
1回
酒類
国内
3回
グロサリー
国内
10回
新規自社開発商品製造委託先の適合検査
合計
14回
自社開発商品製造委託先の自主点検
畜産
国内
3回
合計
3回
- 8-
食品スーパー
畜産品については、自社開発商品「くらしアイ清嶺豚」は、国内の指定農場で繁殖から肥育まで一括管理されており、生産履歴を
確認できます。また放射性セシウムを含む飼料を与えられていた肉牛の販売問題が発生して以来、お客様から産地のお問い合わせ
をいただいた時にすぐに答えられるように、イントラネットに牛肉の生産履歴を掲載するようにしました。
農産品については、自社農園(株)トーホーファームで収穫される「ひょうご安心ブランド」認証取得の野菜は、栽培記録から肥料や
農薬の散布回数、時期などの状況を確認できます。
また、水産品については、鳥取県境港から鮮魚の産直販売を開始するに際して、現地の視察を実施しました。そのほか、豆腐、こ
んにゃくなどの自社商品の開発に向けて、製造委託先の安全性を確認するため、(株)トーホービジネスサービス品質保証部ととも
に、施設点検・検査などを実施しました。
「ひょうご安心ブランド」の詳細は、「安心・安全の取り組み-農業への参入」をご覧ください。
牛トレーサビリティ
■ 2011年度の産地視察(小売用食品)
分野(商品種類)
地域
実施回数
農産(じゃがいも、だいこん、人参、たまねぎ)
北海道、熊本
2回
畜産(牛肉、豚肉、鶏肉)
栃木、兵庫、鹿児島
4回
水産(鮮魚)
鳥取(境漁港)
2回
たまご
鹿児島
1回
合計
9回
■ 2011年度の自社開発商品製造委託先の点検・検査(小売用食品)
実施内容
地域
実施回数
豆腐
奈良
1回
生こんにゃく
奈良
1回
新規自社開発商品製造委託先の適合検査
合計
2回
米トレーサビリティ法に対応し、取引産地の視察や製造委託先の点検・検査を徹底
2010年10月1日に「米トレーサビリティ法」が施行され、米・米加工品は出荷・販売、
入荷・購入、事業所間の移動、廃棄を実施した場合に、記録の作成や保存が必要に
なりました。また、2011年7月からは産地情報の伝達義務が課せられています。
これに対応するため(株)トーホーフードサービス・(株)トーホーキャッシュアンド
キャリーでは、流通先・消費者への伝達がわかりやすく状況把握もしやすいとの理由
から、米トレーサビリティ対象商品以外についてもすべての商品に産地情報を記載す
ることとしました。以後、産地情報の記載のない商品の取り扱いは中止します。
(株)トーホーストアでは、惣菜については米を使用している場合は添加物表示部
分に「国産米使用」のように産地を表示し、お客様に伝わりやすいように店頭でも告
自社開発商品での産地表示
(トーホーキャッシュアンドキャリー)
知しました。また、米トレーサビリティ法の対象となる惣菜以外の商品については、履
歴を追えるように商品マスタ(帳簿)を整備しました。
米トレーサビリティの表示(トーホーストア)
- 9-
商品・情報サービスの提供
自社商品の開発
トーホーグループでは、「美味しさ」そして「安心・安全、健康、環境」をキーワードに、さまざまな自社商品を開発しています。
ディストリビューター、キャッシュアンドキャリー
プロのお客様に向けて、ハイクオリティな業務用商品を開発
(株)トーホーフードサービスでは、外食産業のお客様に満足いただける高品質な自社商品ブランド「イーストビー」を開発していま
す。
また(株)トーホーキャッシュアンドキャリーでは、小規模の飲食店様にも使いやすいよう規格を小さくした「スマイルシェフ」ブランド
を販売しています。
これら新商品の開発には、必要に応じて実際にお得意先様へのモニタリングを実施して、商品に反映しています。
自社開発商品については(株)トーホーマーケティングサポートのウェブサイトをご覧ください。
食品スーパー
お客様のヘルシーニーズに応えるこだわり商品を開発
(株)トーホーストアでは、自社開発商品を「くらしアイ」というブランド名で展開して
います。各店舗に設置した「お客様ご意見箱」に寄せられたご意見・ご要望を商品開
発に活かしています。
2011年度は、「安心・安全、健康、環境」「美味しさの追求」「価格競争からの脱却」
の3つをコンセプトにした「くらしアイ豆腐(絹・木綿)」が新たに仲間入りしました。
さらに、2010年12月から惣菜部門の揚げ油に消費者庁の栄養機能食品基準を満
たしたビタミンEを多く含んだものを採用しています。ビタミンEは抗酸化作用により体
内の脂質を酸化から守り細胞の健康維持を助ける栄養素です。
また2011年度には、トーホーストアならではの健康に配慮した惣菜商品を開発しよ
うと、7月に従業員自慢のヘルシー料理を募る「腕自慢!料理甲子園」を社内で開催
しました。ヘルシーに加え、美味しさ、見栄え、独自性などの観点から審査した結果、
「おからと鶏の和風つくね」が最優秀賞に選ばれ、商品化を決定しました。10月から
2ヵ月間、トーホーストア4店舗の惣菜コーナーで販売し、11月には全店舗に拡大して
「腕自慢!料理甲子園」の最
優秀賞を店舗で販売
販売しました。ヘルシーニーズに焦点を当てたことで、多くのお客様からご支持いた
だき、11月の1ヵ月間で販売目標196万円を大きく上回る295万円を販売しました。な
お、商品販売に併せて、お客様がご自宅でも作れるよう、売り場付近でレシピも配布
しました。
くらしアイ
「腕自慢!料理甲子園」最優秀賞のレシピ
を売り場付近で配布
- 10 -
地産地消の取り組み
日本の食料自給率を向上させるために
食の「安心・安全」を守り、日本の低い食料自給率を向上させていくためには、今まで以上に生産者との距離を縮め、地産地消を進
めていく必要があります。
(株)トーホーでは、食料自給率向上を目指して国が推進する「フード・アクション・ニッポン」に賛同し、推進パートナーに登録してい
ます。2010年度からは、当社従業員の名刺に「フード・アクション・ニッポン」のロゴを印刷し、推進パートナー企業として活動していま
す。
2011年度には、食料自給率向上に寄与する事業者・団体などの優れた取り組みを表彰する「フード・アクション・ニッポン アワード
2011」において、当社の「食を通した社会貢献~楽農生活の推進」が評価され、入賞しました。
「フード・アクション・ニッポン」のロゴマーク
食品スーパー
「『近大マグロ』解体即売会」を店舗で8回実施
(株)トーホーストアでは、2010年度から店舗で「『近大マグロ』解体即売会」を実施
しています。「近大マグロ」とは、近畿大学水産研究所が世界で初めて完全養殖に成
功した本マグロのことです。高鮮度・高品質で、天然物に勝るとも劣らない高級ブラン
ドとしての地位を確立しており、「近大マグロ」の取り扱い企業は全国で13社、兵庫県
ではトーホーストアのみとなっています。
2011年度は延べ8店舗で実施し、多くのお客様に来店いただきました。試食された
お客様からは、「非常に美味しい!」とのお言葉をいただき、好評を得ることができま
した。
2012年度は、「近大マグロ」の美味しさをお客様にお伝えするために開催数を増や
「近大マグロ」解体即売会
し、1ヵ月に1店舗の割合で実施していく予定です。
■ 2011年度「『近大マグロ』解体即売会」の実施状況
実施日
店舗名
2011年2月27日
魚崎南店
2011年4月24日
曽根店
2011年5月29日
志染駅前店
2011年6月28日
舞子店
2011年7月29日
高砂店
2011年10月25日
大塩店
2011年12月18日
魚崎南店
2012年1月24日
曽根店
- 11 -
兵庫県の伝統ある県産品を積極的に販売
(株)トーホーストアでは自社グループが運営する農園(株)トーホーファームや地
元の農家で栽培した野菜の販売コーナーを設けて、地産地消を推進しています。ま
た、2009年度から、兵庫県産商品やそれらを使用した加工商品などを「五国豊穣」と
名付け、積極的に販売しています。
代表的な商品として、トーホーストア自社商品ブランド「くらしアイ」では、兵庫県で
もトップクラスの牛乳生産地である県南部の酪農家だけに限定し、鮮度を保つため
に地元の工場でパック詰めした産地限定の成分無調整牛乳「兵庫の郷牛乳」を開
発、販売しているほか、コウノトリが棲む自然豊かな田んぼで栽培された「コウノトリ
育むお米」、カニの殻を配合した特別飼料で飼育した「兵庫産かに美鶏」なども取り
扱いお客様にもご好評をいただいています。
2011年度は、トーホーファームで収穫された「ひょうご安心ブランド」認証取得商品
であるじゃがいも、ブロッコリー、はくさい、たまねぎ、スイートコーンなどを積極的に
「五国豊穣」
販売しました。また、兵庫県農政環境部農林水産局が主催する「ひょうご安心ブラン
兵庫県は5つの旧藩で構成され、地形・気候が日本
ド」認証取得商品の試食販売を12月から実施し、2011年度は2店舗で開催しました。
の縮図と言われています。自然豊かで、伝統ある兵
さらに、神戸商工会議所主催の商談会に参加し、兵庫県下の魅力的な商品、地場
産品などの開拓に努めました。
庫県の食べ物を再発見し、お客様に提案したい―
「五国豊穣」にはそんな思いを込めています。
2012年度は「コウノトリ育むお米」に続き、兵庫県豊岡市が認定する「コウノトリの
舞」農産物を新たに取り扱う予定です。「コウノトリの舞」とは、「ひょうご安心ブランド
認証制度」をベースに、化学肥料・化学農薬の使用をさらに低減し、コウノトリと共生
できる環境に配慮した農法によって栽培された農産物を認定する制度です。
■ 代表的な「五国豊穣」商品
商品名
詳細
コウノトリが棲む自然豊かな田んぼで栽培されたお
コウノトリ育むお米
米で、自然環境にも配慮した商品
地産地消商品の売り場
(トーホーストア店舗)
惣菜コーナーで「コウノトリ育むお米」を使ったおに
ぎりも販売
兵庫産三田和牛
植物性飼料を使用してじっくりと肥育
兵庫産かに美鶏
カニの殻を配合した特別飼料で飼育
「ひょうご安心ブランド」認証取得商品の試
食販売
ディストリビューター、キャッシュアンドキャリー
新鮮な地魚を全国の漁港からお届け
(株)トーホーマーケティングサポートは、2006年度から、新鮮な地魚を全国の漁港からお届けするインターネットサイト「にっぽん地
魚紀行」を運営しています。
新たな魚種を供給するため漁港の新規開拓に力を注いでおり、2011年12月時点の産地は38に上っています。
にっぽん地魚紀行
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農業への参入
トーホーファームで17品種の野菜を栽培
(株)トーホーでは2006年8月以降、神戸市を通じて農地を借り入れて、農産物の生
産を続けています。2009年12月には、農業法人(株)トーホーファームを設立し、本格
的な農業参入を果たしました。
2011年度は、前年度よりも約0.8ヘクタール拡大した4.0ヘクタールの農地でじゃが
いも、ブロッコリー、はくさい、たまねぎ、スイートコーンなど17品種を栽培し、それらを
(株)トーホーストアの店舗で販売するほか、楽農レストラン「育みの里 かんでかん
で」で提供する料理の材料として使用したり、(株)トーホーフードサービスが外食産
業のお客様に販売しました。また、トーホーストアの農産部門担当者によるほ場視察
を実施し、お客様への説明に役立てました。
トーホーストア農産部門によるほ場視察
そのほか、企業の農業参入推進事業にも取り組んでいます。2011年度には、兵庫
県農政環境部農政企画局農業経営課や神戸農業改良センターなどからの依頼を受
けて、農業参入への勉強会やほ場視察などを実施しました。
2012年度は、たまねぎ、じゃがいも、人参などの農産物の袋詰め加工を開始する
予定です。
「ひょうご安心ブランド」認証の取得
(株)トーホーファームは、兵庫県が推進する「ひょうご安心ブランド」の認証取得に
取り組んでいます。「ひょうご安心ブランド」は、化学肥料・化学農薬を極力使わずに
育て、検査で残留農薬が国基準の10分の1以下であることを確認した農産物を認定
する制度です。じゃがいも、ブロッコリー、はくさいに加えて、2011年度は、たまねぎ、
スイートコーンの認証を取得しました。2012年度は枝豆でも認証取得を目指します。
さらにトーホーファームは「ひょうご安心ブランド」モデル産地育成事業にも参画し
ています。
「ひょうご安心ブランド」の認証を取得した
たまねぎ
「ひょうご安心ブランド」ロゴマーク
「ひょうご安心ブランド」モデル産地育成事業の詳細は、「環境活動―生物多様性の保全」をご覧ください。
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商品情報の提供
ディストリビューター、キャッシュアンドキャリー
インターネットで商品情報を提供する「食の安心情報サービス」
2009年2月に外食産業のお客様にインターネットで商品情報を提供する「食の安心情報サービス」を始めました。業務用食品業界
の商品情報標準データベース「FDB(ファイネット商品データベース)」を活用し、アレルゲンや原産国、栄養成分、品質規格などを含
む370項目の情報を検索でき、メーカー様が登録した最新情報をそのままスピーディに外食産業のお客様にお届けできる業界初で唯
一のサービスとして注目を集めています。
2011年度末時点で、大手外食企業様を中心に全国約3,500店舗で採用されています。
2012年度は、ご協力いただくメーカー様の数を増やし提供情報の内容を充実させるとともに、サービスの導入から活用方法までサ
ポートを強化して、5,000店舗への採用を目指します。
■ 食の安心情報サービスの仕組み
食の安心情報サービス
有益な情報を提供・共有する「食の安心ポイントセミナー」
外食産業のお客様やメーカー様との情報交換の場として「食の安心ポイントセミ
ナー」を開催しています。
2011年度はお客様企業の安心・安全ブランドの構築支援を目的として、経営者や
専門家への「情報提供」と「問題提起」を基軸にしたセミナーとしました。個別テーマと
しては、時期時勢に合わせて「ウイルス対策」や「放射性物質への対応」などを取り上
げ、合計5回開催しました。
「食の安心ポイントセミナー」
■ 2011年度の「食の安心ポイントセミナー」実施状況
テーマ
開催地
参加人数
実施時期
経営者・専門家向け商品と会社のブランディング
福岡
59名
4月
経営者・専門家向け「品質管理戦略」放射性物質問題と異臭の原因追求
神戸
81名
10月
経営者・専門家向け「品質管理戦略」放射性物質問題と「食の安全」裏話
神戸
80名
11月
経営者・専門家向け「品質管理戦略」放射性物質問題と中国食品市場
福岡
61名
12月
経営者・専門家向け「品質管理戦略」放射性物質問題と異物混入問題のマネジメント
東京
68名
1月
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消費者に「安心」を伝える独自の「認証マーク」の普及に尽力
「消費者に安心を届けたい」という企業様の思いに応えるべく、品質・衛生管理向
上に取り組む企業に「食の安心情報」、「食の安心品質」、「食の安心衛生」などの認
証マークを付与する独自の安心認証制度を2010年度に創設しました。
「企業安心ブランディング」の支援を目的とした本制度では、普通のことが普通に
「食の安心情報」認証マーク(「食の安心情
報サービス」をご利用のお客様対象)
行われていることを認可の基準としており、対象となるのは生産者からメーカー、流
通業者、外食企業に至るまでの全業態です。
2011年度は、認証マークが食品業界の質の向上とイメージアップおよび業界全体
の繁栄につながるよう、普及拡大に力を入れました。今後も継続して普及拡大に努
めていきます。
「食の安心品質」認証マーク(「品質管理代
行サービス」をご利用のお客様対象)
適切な品質表示
より正確で誤解を与えない表現・表示の自主基準を設定
トーホーグループでは、法定レベルよりも厳格な当社基準を示した「トーホーグ
ループ食品表示ガイドライン」を新たに作成しました。「健康によい」「ダイエット」と
いった表現を使わないなど、「より正確」で「誤解を与えない」表現・表示に努めていま
す。
また、2008年度から全社統一ルールとして「プライベートブランド商品開発におけ
る表示作成手順書」を運用。虚偽・誇大表示や、アレルゲン・成分表の記載間違いを
防ぐため、自社開発商品のパッケージ、POP、DMなど、すべての自社作成販促物に
ついて、(株)トーホービジネスサービス品質保証部が点検することを規定していま
品質表示の改善例
表面:賞味期限を目立つ場所に記載
す。2011年度には、社内イントラネット内に表示に関するQ&Aを掲載するページを作
成し、従業員への情報提供に努めています。表示チェックや食品表示に関する教育
の成果もあり、チェック時の指摘事項は年々減少傾向にあります。
また、トーホービジネスサービス品質保証部では、“表示チェックのプロフェッショナ
ル”を目指して、食品表示検定協会が主催する「食品表示検定(中級)」の取得に積
極的に取り組んでいます。2011年度は1名が合格し、合格者数は延べ5名となりまし
た。
2012年度は、トーホービジネスサービス品質保証部に配属される新入社員に対し
て、部内勉強会で表示に関する教育を実施する予定です。
裏面:賞味期限の表示場所を明記
食品スーパー
POPの作成で、健康への効果について虚偽・誇大表示を禁止
(株)トーホーストアでは、お客様にとってメリットの高い情報を伝え購買意欲を高める「ことPOP」の作成に取り組んでいます。その
際に、医学的な効能効果を詠うことや、健康保持・増進効果の虚偽や誇大表示をしないよう注意しています。
さらに資格の取得も進めており、2010年度には1名が「食品表示検定(初級)」に合格。同者は2011年度に、食品の安全と栄養に関
する基礎知識と技術を習得したことを認定する「三級惣菜管理士」にも合格しています。
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環境マネジメント
環境方針
トーホーグループは「食を通して社会に貢献する」という基本理念に基づき、常に「美味しさ」「安心・安全」「健康」「環境」とい
うキーワードに配慮した経営をすすめております。
なかでも環境対策については企業の社会的責任であると同時に急務を要する課題であると考え、以下のことを具体的に推
進し継続的な改善及び汚染の予防につとめます。
1. 対象となる事業活動において環境パフォーマンスの継続的な改善を進め、環境保全につとめます。
2. 本社および店舗・事業所において、省資源、省エネルギーの推進に取り組みます。
3. 本社および店舗・事業所から発生する廃棄物の減量化に取り組みます。
4. 本社および店舗・事業所において廃棄物の分別回収・再資源化を推進します。
5. 環境への影響を配慮した商品の選定および提供につとめます。
6. 関連する法規制および当社が同意するその他の要求事項を遵守します。
7. 本方針は環境目的および目標を設定し、見直す枠組みを与えます。
8. 本方針を実施するための組織体制を確立し、全従業員および、組織の外部協力者にも方針の周知を行います。また、本
方針は社外にも公開します。
(1999年2月1日制定)
トーホーグループ 環境活動 についてはこちら
環境マネジメントシステムの構築
97拠点でISO14001認証取得
2012年1月末時点で、トーホーグループ全体で計97拠点が、環境マネジメントシステムの国際規格であるISO14001の認証を取得し
ています。
また、環境マネジメントシステムの円滑化を図るため全社横断的に編成された環境マネジメント委員会を年5回開催し、さまざまな
課題について検討しています。
■ トーホーグループの環境マネジメント体制図
(2012年2月1日現在)
注 (株)トーホーマーケティングサポートは分社化にともないISO14001認証を取得していません。
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■ ISO14001認証取得拠点一覧(2012年2月1日現在)
社名
認証取得拠点数
(株)トーホー
1(本社)
(株)トーホーフードサービス
4(本社、2事業所、広域営業九州)
(株)トーホーキャッシュアンドキャリー
74(本社、A-プライス73店舗)
(株)トーホーストア
13(本社、12店舗)
(株)トーホービジネスサービス
1(本社)
(株)TSK
1(本社)
(株)アスピット
1(本社)
(株)神戸営繕
2(本社・営業所)
グループ会社の取り組み
(株)神戸営繕
事務所での省エネエアコンの採用による電力消費の削減、施工場所におけるゴミの分別(リデュース、リユース、リサイクル)の
推進、エコ安全ドライブ運転の推奨など、ISO14001に基づいて効果的な環境マネジメントシステムの運用に継続的に取り組ん
でいます。
シャンボール(株)
環境リスクマネジメントの一環として、菓子の焼成時に4台のオーブンから発生するにおいを除去するた
めに脱臭装置を設置し、地域住民の皆様ならびに周辺地域の環境に配慮しました。
脱臭装置
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環境の内部監査・外部審査
指摘事項を改善し、グループ会社に展開
環境マネジメントに関する内部監査と外部審査を毎年実施しています。内部監査・
外部審査の指摘事項に関しては改善策を講じ、環境マネジメント委員会を通して関
連部署やグループ会社に水平展開しています。
また、内部監査員の養成セミナーを実施しており、2011年度は新たに2名が資格取
得し、内部監査員資格取得者は2012年1月末時点で合計102名となりました。
外部審査
■ 2011年度の内部監査・外部審査結果と改善例
内部監査
結果
実施サイト数
105
不適合件数
34
観察事項件数
指摘事項例
指摘事項に対する改善策
最新版文書の管理ができて
紙面保管から電子保管に変更するよう仕組みを見直
いない
し、ヒューマンエラーの発生防止に努めた
指摘事項例
指摘事項に対する改善策
マニフェスト伝票の発行・回収
マニフェスト伝票を廃棄物取扱業者からその都度回収
管理が不十分だった
するよう改善し、管理方法について再度教育を行った
102
外部審査
結果
実施サイト数
20
軽微な不適合件数
2
観察事項件数
22
改善の機会件数
29
特筆すべき活動件数
7
従業員の環境教育
運用管理手順書の周知に注力
従業員の環境意識向上のため、ISO14001認証取得拠点を対象に毎年3回、各拠点のニーズや実状に合ったテーマで環境教育を
実施しています。2011年度は、外部審査で指摘を受けた運用管理手順書の周知に特に力を入れ、店舗と事業所において6月と10月
の2回、教育を実施しました。
また、環境問題に関する幅広い知識を養うため、環境社会検定試験(eco検定)の受験を従業員に奨励しており、2012年1月末時点
で計39名が合格しています。
2012年度は、各社の教育ニーズを明確にし、ポイントを絞ったうえでe-ラーニングの導入も検討します。
■ 2011年度の環境教育
実施月
テーマ
2月
「環境方針」および2011年度「環境目的・目標・アクションプラン」の周知
6月
「運用管理手順書」の徹底
10月
本社:環境問題
店舗、事業所:「運用管理手順書」の徹底
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環境会計
環境保全コスト対効果の把握に注力
トーホーグループでは環境保全活動の充実を図るため、2011年度も環境省の環境会計ガイドラインを参考に、環境保全コストの把
握に努めました。
今後も環境会計システムをさらに充実させ、環境保全コスト対効果の把握や内部管理ツールとしての活用を目指します。
■ 環境会計
単位:千円
分類
具体的な取り組み
2011年度
投資額
2010年度
費用額
投資額
費用額
グリストラップシステム維持・管理費用、浄化
公害防止コスト
事
槽点検費用、配水管洗管作業費用、室外機
0
2,010
0
2,104
12,218
49,720
8,959
34,300
0
150,416
0
147,742
0
36,643
0
41,155
0
45,484
0
44,709
移設費用、室外機フェンス設置費用
業
エ
リ
地球環境保全
省エネ機器設置費用、廃棄フロン回収・処理
ア
コスト
費用、蛍光灯適正処理費用
内
コ
廃食油リサイクル費用、産業廃棄物リサイク
ス
資源循環コスト
ト
ル費用、段ボール・紙類リサイクル費用、建築
廃材等回収・処理費用、産業廃棄物回収・処
理費用、一般廃棄物回収・処理費用
容器包装リサイクル法再商品化委託契約、店
上・下流コスト
頭回収ボックス購入、スタンプカード制度の推
進
内部環境監査・外部審査費用、人件費、CSR
管理活動コスト
レポート作成費、セミナー参加、ISO14001認
証証明書、植栽剪定
研究活動コスト
農業顧問料、環境コンサルタント料※
0
1,936
0
360
社会活動コスト
フェアトレード(対アメリカ相場との差額)コスト
0
27,858
0
1,915
12,218
314,067
8,959
272,285
総合計
※ 環境コンサルタント料は2011年度から計上。
集計方法
対象範囲:(株)トーホー、(株)トーホーマーケティングサポート注、(株)トーホーフードサービス 注、(株)トーホーキャッシュアンドキャリー注、(株)トーホースト
ア、(株)トーホービジネスサービス
注 2012年2月1日、(株)トーホーフードサービスは会社分割し、(株)トーホーマーケティングサポートと(株)トーホーキャッシュアンドキャリーを新設し
ました。
対象期間:2011年度(2011年2月1日から2012年1月31日まで)
環境保全コストの計上基準
複合コスト:環境保全に寄与する部分を差額または按分によって算出しています。
人件費:CSR推進部員の人件費を計上しました。
環境マネジメント委員会の人件費については、(単価)×(所要時間)で算出しています。
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環境保全活動の目標と実績
■ 2011年度の目標と実績
対象部署
全社目的
20 11年度 各社目標
201 1年度 実績
自社配送におけるCO2排出量2事業所
合計売上比99%
地球温暖化防止
売上比94.3%
(対象範囲:神戸・福岡支店)
電力使用量2事業所合計売上比99%
(対象範囲:神戸・福岡支店)
ディストリビュー
ター事業
省資源
水の使用量把握と数値蓄積
全事業所の使用量を把握し、
(水使用量削減)
(対象範囲:全事業所)
数値を蓄積
食品リサイクル率25%
廃棄物削減
(株)トーホー
0%
(対象範囲:全事業所)
食品廃棄物量2010年度比5%削減
1.5%増加
(対象範囲:全事業所)
フードサービス
省資源
注
(レジ袋使用量
抑制)
省資源
Aープライス事業
売上比88.6%
(水使用量削減)
地球温暖化防止
エコポイント付与率(ポイント付与数/客
数)全店合計18%
15.9%
約半数の店舗の使用量把握及
水の使用量把握と数値蓄積
び数値の蓄積ができていない
電力使用量2010年度比1%削減
5.0%削減
廃棄金額全店合計売上比0.17%以内
売上比0.18%
食品リサイクル率25%
0%
廃棄物削減
マーケティング
統括部
地球温暖化防止
商品輸送にともなうCO2排出量の低減
関東センターからの出荷比率55%
51.0%
廃棄物量752t以内
704.1t
食品リサイクル率30%
28.0%
廃棄物削減
省資源
(レジ袋使用量
(株)トーホーストア
抑制)
省資源
(水使用量削減)
地球温暖化防止
レジ袋辞退率(辞退率:スタンプカード回
収枚数/客数)24%
一部の店舗の使用量把握及び
水の使用量把握と数値蓄積
数値の蓄積ができていない
電力使用量2009年度比107%以内
101.2%
(新規出店による増加分含む)
不要な照明、事務機器の電源OFF指導
地球温暖化防止
OFF忘れを指導
残業時間の削減にともなう空調、照明使
残業時間の削減は指導した
用の削減指導
が、定時退社推進活動の実施
(対象:本社)
は徹底が不十分
空調機の定期清掃推進(年2回)
夏季の清掃は行ったが、冬季
(対象:本社)
は実施できていない
空調の設定温度は、労働安全
ジネスサービス
従業員のエレベーター使用自粛指導
人事総務部
(対象:本社)
衛生法に基づき指導を実施
エレベーター使用に関しては、
階段利用の啓蒙活動を推進
事務用品のリユース推進
事務用品のリユース推進を
リサイクル対象物の分別徹底推進
行った
(対象:本社)
廃棄物削減
巡回時に会議室利用後の電源
(対象:本社)
空調設定温度遵守指導
(株)トーホービ
23.8%
社員食堂の適正食数管理による残飯の
削減
食数管理の精度が向上し、大
幅に廃棄量を削減できた
(対象:本社)
廃棄物の分別状況定期点検
紙類の分別状況を定期的に点
(対象:本社)
検し、個別指導を行った
事業活動にともない騒音基準
値を超える場合は、防音壁で
対策を講じる
騒音規制法の遵守
周辺状況の変化により基準値
法規制の遵守
を越える場合は、管轄環境局と
協議を行い対応
(株)TSK
10件中8件適正処理確認済
改正フロン回収破壊法の遵守
み (2件確認中)
環境情報(省エネ機器)提案発信 年6
環境コミュニケー
ションの充実
件
11件提案し、全て導入
改装・修繕などの廃材処理費
環境保全コスト算出・集計
用の集計(14件)
31,413,410円
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評価
本社近隣への社会貢献活動
11回実施(1回雨天のため中
本社周辺清掃活動毎月実施
止)
地元への社会貢献活動
社会貢献活動
1回参加
須磨海岸清掃活動年2回参加
プルタブを回収して車椅子年間2台寄贈
ペットボトルキャップを回収して年間1,500
名分のワクチンを寄贈
本社電力使用量2010年度比1%削減
車椅子約3台分のプルタブ回
収。寄贈先検討中。
4,692名分のワクチンを寄贈
9.9%削減
トーホーフードサービス・トー
ホーストアのデータ管理、トー
地球温暖化防止
(株)トーホー
CSR推進部
グループ各社エネルギー使用量データ管
ホー・パワーラークス・昭和食
理、低減策研究
品のデータ収集が確立したが、
その他のグループ会社データ
収集が不確実
省資源
(水使用量削減)
毎月使用量を把握し、数値を蓄
本社水の使用量把握と数値蓄積
積
本社廃棄物量2010年度比1%削減
16.6%削減
トーホーフードサービス・トー
廃棄物削減
各社食品リサイクル率年度目標達成の
ための支援
ホーストアは、会議で食品リサ
イクル法を説明し、目標の確認
はできたが、その達成への取
組みが不足した
達成状況評価基準:達成率80%以上=
環境コミュニケー
環境保全活動イメージポスターを作成
4月ポスターが完成し、全グ
ションの充実
し、グループ各社の事業所に掲示
ループ会社で掲示
、達成率60~80%=
、達成率60%未満=
※ 但し削減又は現状維持を目標とする項目につき目標比100%オーバーについては一律
とする
注 2012年2月1日、(株)トーホーフードサービスは会社分割し、(株)トーホーマーケティングサポートと(株)トーホーキャッシュアンドキャリーを新設しました。
事業活動が環境に及ぼす影響
■ トーホーグループの事業活動が環境に及ぼす影響
※ 廃棄物:集計範囲は、神戸支店、福岡支店の2事業所のみ
注 電力使用量のCO2排出量は換算係数0.561kg-CO2/kWhを使用して算出。
- 21 -
環境パフォーマンス情報
地球温暖化の防止
グループ全体で節電活動に注力
トーホーグループでは、地球温暖化防止のために、グループ全体で節電活動や省
エネ機器の導入で電力使用量を削減し、CO2排出量の削減に取り組んでいます。
2011年度は東日本大震災の影響もあり、例年以上の節電に努め、クールビズ、
ウォームビズに取り組んだほか、オフィスの照明を間引いたり、共有スペースの不要
な照明を控えるなどの節電活動を実施しました。
(株)トーホーキャッシュアンドキャリーA-プライス店舗では、店内やショーケースの
照明の間引き、看板といった店外照明の点灯時間の見直しなどを実施しました。ま
た、節電活動への取り組みを周知するポスターを作成し、店内に掲出することで、お
客様のご理解とご協力を求めました。
オフィスの照明の間引き
(トーホーフードサービス事業所)
(株)トーホーストア店舗では、お客様にご迷惑をおかけしないように配慮しながら
売り場照明の間引きなど、電力使用量の削減に努めました。
また、A-プライス、トーホーストアの新店・改装店において、省エネタイプの冷凍・
冷蔵ケース、省電力照明やLEDなどを導入し、改装前と比較して11~34%の節電を
実現しました。
2012年度もこれらの節電活動を継続していくとともに、事務所・店舗の改装にとも
なう省エネ機器への更新を進めていく予定です。また、本社エレベーターホールの照
明をLED照明に更新したり、本社内建物の電力使用量をリアルタイムで見える化す
ることで節電意識の向上につなげます。
ショーケース照明の間引き
(トーホーストア店舗)
ショーケース照明の間引き
(A-プライス店舗)
電力使用量を“見える化”する電子掲示板
■ 電力使用量
注1 (株)トーホー、(株)トーホーマーケティングサポート注2、(株)トーホーフードサービス 注2、(株)トーホーキャッシュアンドキャリー注2、(株)トーホーストア、
(株)トーホービジネスサービス、(株)TSK、(株)アスピット本社を示す。
注2 2012年2月1日、(株)トーホーフードサービスは会社分割し、(株)トーホーマーケティングサポートと(株)トーホーキャッシュアンドキャリーを新設しました。
注3 電力使用量のCO2排出量は換算係数0.561kg-CO2/kWhを使用して算出。
注4 2010年度より本社棟の計測範囲を変更しているため電力使用量が増えています。
カーボンオフセットの制服を導入
2011年6月、カーボンオフセットの制服を新たに導入しました。これは制服の生産のために排出されたCO2を、日本政府が定める
「国内クレジット制度」に基づく排出権取引によってCO2排出削減プロジェクトを支援することで、間接的に相殺するものです。
今回の制服の導入によって、9,579kg-CO2のCO2排出削減に貢献できました。
- 22 -
グループ会社の取り組み
(株)トーホー・パワーラークス
電力使用量を前年度比15%削減することを目標に節電活動に取り組みました。冷蔵・空調設
備のメンテナンスを強化するほか、LED照明の設置、空調の温度管理の徹底、制服としてポロ
シャツの導入などを実施しました。店舗ではデマンド監視モニターを設置したところ、2011年度
の電力使用量は前年度比16%削減を達成しました。
(株)トーホー・共栄
デマンド監視モニター
無駄な照明を消灯する、事務所の蛍光灯をLEDに変更する、湯沸かしポットを使わないなどの
節電活動に取り組みました。
ディストリビューター
「エコ安全ドライブ」を実践して配送時のCO 2 排出量を削減
(株)トーホーフードサービスでは、商品配送にあたって「エコ安全ドライブ」を徹底し、配送車両からのCO2排出量削減に努めてい
ます。「エコ安全ドライブ」では「急発進、急加速、急ブレーキをしない」「適切な車間距離をとる」などを実践することで、CO2排出量の
削減だけでなく、安全運転にも役立っています。また継続的に、効率的かつ環境負荷の少ない配送ルートへの見直しを実施していま
す。
2011年度は、神戸支店と佐賀支店でドライブレコーダーの実証実験を行いました。4社の製品を効果、性能、操作性などの面で比
較検討し、2012年度中に本格導入する予定です。さらに2012年度は配送業務を管理する安全運転管理者を対象とした「運転者研
修」を実施する予定です。
■ 車両からのCO 2 排出量
食品廃棄物の削減
食品スーパー
約6割を占める野菜くずのリサイクルを試行
2007年施行の改正食品リサイクル法では、食品小売業全体で2012年度末までに
食品リサイクルを45%にすることを目標としています。(株)トーホーストアの店舗で
は、廃棄ロス率を管理することで食品廃棄物の発生を抑制しています。さらに、発生
してしまった食品廃棄物については、リサイクルに取り組んでいます。
魚のアラの回収については、2011年度は3月から上高丸店、塩屋北店、11月から
東二見店でも開始し、計31店舗で実施しています。さらにオイルリフレッシャーを、
2010年度から全店舗で導入し、食用油の使用量削減に取り組むほか、廃油を洗剤
にリサイクルして本社棟で使用しています。
2010年度には、トーホーグループとして食品廃棄物のリサイクル方法を検討する
ため、「食品リサイクル・ループ構築委員会」を設置しました。その結果、トーホースト
アから排出される食品廃棄物の約6割を占める野菜くずをリサイクルすることが効果
的であると考えました。そこで、北鈴蘭台店をモデル店として、5~7月の3ヵ月、店舗
から出る野菜くずを液体肥料にリサイクルする取り組みを試行しました。北鈴蘭台店
食品廃棄物の分別
(トーホーストア店舗)
では、毎月300kgの野菜くずを回収。その結果、リサイクル率は5%台から70%台に
大幅に向上し、トーホーストア全体に対しても0.6~0.7%のリサイクル率向上につな
がりました。廃棄処理の費用が約4割削減できるなど、コスト面での検証結果も得ら
れました。
2012年度は、リサイクル率向上に向けた新たな取り組みも研究し、より有効な手段
に取り組んでいきます。
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ディストリビューター
賞味期限管理や在庫調整による廃棄商品削減への取り組み
(株)トーホーフードサービス各事業所で発生する食品廃棄物の約9割は、賞味期限切れなどの廃棄商品です。廃棄商品の金額お
よび量の正確な数値を把握し、廃棄量が多い事業所に対しては削減を指導しています。また、賞味期限管理の徹底や、在庫調整・転
売による不良在庫の消化を推進し、食品廃棄物量の削減に取り組んでいます。
2011年12月には、プレゼンテーションルームから排出される廃油のリサイクルに取り組みました。こうした取り組みを行ったものの、
2011年度の食品廃棄物量は前年度に比べて1.5%増加しました。
2012年度は、さらなる期限管理・在庫調整による食品廃棄物削減に取り組むとともに廃油以外の食品廃棄物についてもリサイクル
できるよう、リサイクル業者などの提携先を検討していく予定です。
キャッシュアンドキャリー
テナント業者への協力依頼と在庫管理を徹底
(株)トーホーキャッシュアンドキャリーA-プライス店舗では、食品廃棄物の約6割が
野菜くずなどの青果ゴミです。
2011年度は、青果を取り扱うテナント業者に青果ゴミの持ち帰りにご協力いただく
などの対策を講じました。また、「副店長研修」において、在庫管理の重要性を食品
廃棄物削減の観点から説くなど、現場責任者の意識向上にも努めました。こうした取
り組みの結果、2011年度の食品廃棄物量は前年度と比べて10.1%削減することがで
きました。
2012年度も食品廃棄物削減に向けた取り組みを継続していきます。
■ 食品廃棄物の排出量
食品廃棄物の分別(A-プライス店舗)
■ 食品廃棄物のリサイクル量・リサイクル率
注1 本社棟:(株)トーホー、(株)トーホーマーケティングサポート注2、(株)トーホーフードサービス 注2、(株)トーホーキャッシュアンドキャリー注2、(株)トーホー
ストア、(株)トーホービジネスサービス、(株)TSK、(株)アスピット本社を示す。
注2 2012年2月1日、(株)トーホーフードサービスは会社分割し、(株)トーホーマーケティングサポートと(株)トーホーキャッシュアンドキャリーを新設しました。
注3 2011年度はトーホーストア5店舗を譲渡したため食品廃棄物の排出量・リサイクル量が減少しています。
グループ会社の取り組み
(株)トーホー・仲間
惣菜部門から出る生ゴミを減らすために、従業員の意識を高めて作業するように徹底しています。
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資源の有効活用
制服184枚を自動車用内装材原料にリサイクル
紙類の使用量削減や分別徹底、段ボールの再資源化に努めています。また、従
業員のユニフォームを自動車用内装材原料などにリサイクルしており、2011年度は
184枚をリサイクルしました。
2011年度はさらに本社の女性トイレに擬音装置を導入し、水道使用量を7.5%削減
しました。
そのほか、(株)トーホーキャッシュアンドキャリーA-プライス店舗と(株)トーホース
トア店舗では段ボールを再資源化しています。
■ 廃棄物総排出量・リサイクル率
女性トイレの擬音装置
注1 ディストリビューターの集計範囲は、神戸・福岡の2事業所のみ。
注2 本社棟 : (株)トーホー、(株)トーホーマーケティングサポート注3、(株)トーホーフードサービス 注3、(株)トーホーキャッシュアンドキャリー注3、(株)トー
ホーストア、(株)トーホービジネスサービス、(株)TSK、(株)アスピット本社を示す。
注3 2012年2月1日、(株)トーホーフードサービスは会社分割し、(株)トーホーマーケティングサポートと(株)トーホーキャッシュアンドキャリーを新設しました。
注4 2011年度はトーホーストア5店舗を譲渡したため廃棄物総排出量が減少しています。
グループ会社の取り組み
日食商事(株)
ゴミの分別のために、本社に段ボール庫を作りました。そこで支店からの廃棄物などを一括して分別しています。ネットショップ
を担うインターネット事業部では、商品発送の際に再生紙使用段ボールを活用しています。また、梱包資材に新聞紙を活用した
り、包装が過剰になりすぎないように心がけています。
お客様や地域住民とともに廃棄物を削減し、社会に貢献
トーホーグループは、ペットボトルキャップを集めて世界の子どもたちにワクチンを
贈る「エコキャップ運動」と、「プルタブを集めて車椅子プレゼント大作戦」に取り組ん
でいます。もともとは社内における活動でしたが、2010年9月から(株)トーホーストア
各店舗にも回収ボックスを設置し、お客様にも協力を呼びかけました。
「エコキャップ運動」では、2011年度は、地域の小学校からも寄付したいとのお声が
けをいただくなど、活動の輪がさらに広がりました。集まったペットボトルキャップは
3,753,430個(2011年1月末現在)となり、4,692名分のワクチンを贈ることができまし
た。
「プルタブを集めて車椅子プレゼント大作戦」では、2011年2月に福岡市を通じて障
地域の小学校からのペットボトルキャップ
の寄付
がい者の就労支援を行うNPO法人福岡ジョブサポートに車椅子3台と、ハウステンボ
スの入場パスポート券480枚を寄贈し、福岡市長から感謝状をいただきました。
福岡市長からの感謝状の贈呈
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グループ会社の取り組み
グループ各社
(株)昭和食品、(株)トーホー・カワサキ、(株)トーホー・共栄でもプルタブ、ペットボトルキャップを回収する運動が広がっていま
す。2011年度は(株)トーホー・群馬がプルタブの回収を開始しました。
回収BOXを設置(昭和食品)
プルタブの回収
(トーホー・カワサ
キ)
プルタブの回収を開始
(トーホー・群馬)
容器・包装の削減
青果などのバラ売りに注力し容器・包装使用量を抑制
容器・包装を削減するため、トレイの軽量化や薄肉化、簡易包装、惣菜のバラ売り
などに取り組んでいます。2011年度は、(株)トーホーストアの主な店舗16店舗で、お
正月、お盆を除く毎週火曜日に「青果市」と銘打って青果の店頭でのバラ売りを実施
しましたが、自社開発商品の取り扱い量が増加したこともあり、容器包装排出見込量
は前年度に比べ5%増加しました。
容器包装の再商品化委託料については、従来より割合が高いプラスチック容器・
包装のリサイクル委託単価が低減した結果、2011年度は、2010年度に比べて約
23%減額しました。
2012年度も引き続き、トレイの軽量化や新たなバラ売り商品の開発に努めます。
惣菜のバラ売り(トーホーストア店舗)
■ 容器包装排出見込量
注 排出見込量は(財)日本容器包装リサイクル協会への報告値に基づく。
レジ袋の削減
食品スーパー
レジ袋の無料配布中止で集まった収益金をお客様や地域に還元
(株)トーホーストア店舗では、レジ袋削減のため、お客様にマイバッグの持参を呼
びかけ、レジ袋を必要とされないお客様に対して、スタンプの押印(スタンプ20個で
100円引のお買物券)などを実施しています。
また、地域ごとに、市民や行政と協働したレジ袋削減活動に取り組んでいます。大
塩店(兵庫県姫路市)、志染駅前店、緑が丘店(兵庫県三木市)において、レジ袋の
無料配布を中止しています。無料配布中止で集まったレジ袋の収益金は、ご協力い
ただいた地域のお客様にできるだけ還元したいとの考えから、志染駅前、緑が丘の
両店ではお客様に環境に配慮した商品を12月に無料配布し、大塩店では地元の秋
祭りに寄付しました。
レジ袋の収益金で環境に配慮した商品を
プレゼント(緑が丘店)
こうした取り組みの結果、2011年度のレジ袋辞退率は、23.8%となりました。
2012年度は、29%を目標に取り組みます。また4月から兵庫県明石市の5店舗でレ
ジ袋の無料配布を中止する予定です。
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■ レジ袋削減のための自治体との取り組み
レジ袋削減活動
実施店舗
姫路市におけるレジ袋削減に向けた取り組みに関する協定
トーホーストア(大塩店)
三木市におけるレジ袋削減促進の取組に関する協定
トーホーストア(志染駅前・緑が丘店)
■ 一人当たりレジ袋使用量とレジ袋辞退率(トーホーストア)
キャッシュアンドキャリー
段ボールでの商品お持ち帰りを呼びかけ
(株)トーホーキャッシュアンドキャリーA-プライス店舗では、レジ袋の削減のため
に、レジ袋を必要とされないお客様にエコポイントを付与しています。また、レジにお
いて、レジ袋ではなく段ボールでの商品のお持ち帰りを呼びかけています。
2011年度は、ポイントカードを見直し、発行店舗のみならず全店舗共通で利用でき
るように改善しました。また、新カードには再生ペット紙を使用しています。
これらの取り組みによって、A-プライスでのレジ袋辞退率は15.9%となりました。
2012年度は19%を目標に取り組みます。
再生ペット紙を使用した新ポイントカード
■ レジ袋削減のための活動
レジ袋削減活動
実施店舗
福岡市におけるレジ袋の削減に関する協定
A-プライス(竹下駅前・薬院・香椎・西福岡店)
佐賀県マイバッグ・ノーレジ袋推進店への登録
A-プライス(佐賀・唐津・武雄店)
“レジ袋減らし隊”への活動協力
A-プライス(佐世保店)
ゴミ減量化・再資源化推進宣言の店への登録
A-プライス(伊丹店)
九州統一マイバッグキャンペーン
A-プライス(九州に所在する34店舗)
■ 一人当たりレジ袋使用量とレジ袋辞退率(A-プライス)
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グループ会社の取り組み
(株)トーホー・パワーラークス
日野店・東久留米店・川崎店の3店舗で、レジ袋をご辞退いただけるカード会員のお客様に対して1ポイントを
付与する制度を2010年度に導入しました。2011年度は、年間約15万枚(約900kg)のレジ袋の削減につながっ
ています。2012年度は年間約16万枚(約960kg)のレジ袋削減を目標に取り組みます。
レジ袋不要カード
(トーホー・パワー
ラークス)
店舗での資源ゴミ回収
食品スーパー
継続的に資源ゴミの削減と再資源化を促進
お客様のご家庭で発生する資源ゴミを削減し、再資源化を図るため、(株)トー
ホーストア店舗では、店頭に空き缶・牛乳パック・ペットボトル・食品トレイなどの分別
回収ボックスを設置し、回収を呼びかけるポスターを掲示しています。
分別回収ボックス
■ 牛乳パック回収量
■ 食品トレイ回収量
■ ペットボトル回収量
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生物多様性の保全
「環境創造型農業」を実践し「生きもの調査」を実施
トーホーグループでは、兵庫楽農生活センターで、生物多様性の宝庫といえる“里
山”の整備をしています。
また、自社農園(株)トーホーファームでは、生物多様性に配慮した「環境創造型
農業」を実践しており、化学肥料・化学農薬を極力使わずに栽培した農産物を認定す
る「ひょうご安心ブランド」の認証取得に取り組んでいます。2011年度には、化学農薬
の使用を低減する技術として、フェロモン剤や光を利用して害虫を防除する技術を新
たに導入しました。
また、2010年度から「ひょうご安心ブランド」モデル産地育成事業に参画し、ブロッ
コリーの1ヘクタール規模のほ場において、地域条件に適応した農業技術について現
トーホーファームでの「生きもの調査」
地実証を実施しています。さらに、ブロッコリーのほ場では、生物が棲める環境であ
るかを調査する「生きもの調査」を約1ヵ月間にわたって実施しました。
「ひょうご安心ブランド」の認証取得については
「安心・安全の取り組み―農業の参入」をご覧ください。
兵庫楽農生活センターでの里山の整備については
「地域社会との関わり―食育・食農活動」をご覧ください。
トーホーファームでの光を使った防虫策
■ 環境創造型農業
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株主・投資家との関わり
適正な利益配分
経営目標を達成し、株主様に利益を適正に還元
上場会社として、トーホーグループが株主の皆様に対して果たすべき責任は、約束した経営目標を達成し、利益を適正に還元して
いくことだと考えています。
配当性向は原則として連結ベースで40%程度としています。また、自社株取得で株主の皆様に利益を還元することが適切な場合
には、それも機動的に実施する方針です。
情報開示の充実
株主様に事業への理解を深めていただくために
株主総会は、トーホーグループの事業活動をよりわかりやすくお伝えするために、
映像を活用して事業を報告しています。2011年4月に実施した株主総会では、招集通
知の作成にグリーン電力、ベジタブルインク、リサイクル用紙を使用し、当日の会場
でもグリーン電力を使用するなど、環境にも配慮した総会運営に努めました。
また、株主様に当社グループの事業活動をより深くご理解いただくため、総合展
示商談会の株主様見学会を2008年度から継続的に実施しています。参加された株
主様には、(株)トーホーフードサービスが取り扱っている商品を実際に試食していた
だき、当社グループの事業を身近に感じていただくことができました。
さらに、従来より株主優待として年2回トーホーコーヒー製品を贈呈していました
株主総会
が、当社グループの事業活動を幅広くご理解いただくために、2012年度から、1月末
時点の株主様に対して「トーホーセレクト製品」を贈呈することにしました。2012年1月
末時点の株主様には、自然環境に配慮した農法で栽培された兵庫県産の「コウノト
リ育むお米」を贈呈しています。
グリーン電力証書
招集通知に、環境に配慮した総会運営について記載
ホームページでの情報発信を強化
ホームページの新着ニュースやIRページ、株主通信「tohoway」などを通して、財務
情報の適時開示をはじめ会社情報の発信強化に努めています。ホームページでは、
2010年度は有価証券報告書、四半期報告書の掲載を始めるとともに、2011年度は
新着ニュースでの情報発信の強化や決算補足説明資料の掲載を新たに始めまし
総合展示商談会の株主様見学会
た。
そのほか、アナリスト・マスコミの皆様に対しては、第2四半期と期末の決算発表時
に東京、大阪、神戸で決算説明会を開催しています。
今後は、招集通知のインターネット開示など、ウェブサイトにおける株主総会に関
係する情報の充実に取り組んでいきます。
■ 2011年度の決算説明会実施状況
名称
対象
開催地
2011年1月期 決算説明会
アナリスト・マスコミなど
3ヵ所(東京・大阪・神戸)
2012年1月期 第2四半期決算説明会
アナリスト・マスコミなど
3ヵ所(東京・大阪・神戸)
IR情報
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社会貢献型株主優待
株主様にとってより魅力ある制度とするため社会貢献型株主優待を導入
(株)トーホーでは株主優待として買物割引券と自社製品を贈呈していますが、トーホーグループの店舗が近隣にない株主の皆様
にも魅力ある制度とするため、買物割引券を寄付金に変えることができる社会貢献型株主優待制度を2009年1月末権利確定分から
導入しています。本制度は、買物割引券を完全未使用の状態でご返送いただければ、その10%にあたる金額を株主様に代わって環
境保全や社会福祉支援などの社会貢献活動に寄付をさせていただくというものです。
2011年度は、この制度でご協力いただいた金額を東日本大震災の復興義援金として、東日本大震災兵庫県義援金募集委員会を
通じて被災地に寄付させていただきました。2010年1月・7月、2011年1月・7月末時点の株主様のうち延べ3,735名もの方にご賛同をい
ただき、寄付金額は3,094,263円となりました。
株主優待
環境配慮企業支援ファンドへの組み入れ
環境保全対策や環境マネジメントに高い評価
2010年10月、(株)トーホーは株式会社三井住友銀行様が日本銀行の「成長基盤
強化を支援するための資金供給」の趣旨に則って組成した「環境配慮企業支援ファ
ンド」の対象企業として認定されました。
これは、トーホーグループが従来から取り組んでいる環境保全活動について、株
式会社日本総合研究所様から「廃棄物削減に向けたリサイクルの推進や地産地消
の推進、里山活動を中心とした環境保全といった“環境保全対策の取り組みと成果
の状況”や、主要グループ会社で認証を取得しているISO14001に基づく“環境マネジ
メント”が高水準で、企業経営における環境配慮が確実になされている」との評価を
いただいたものです。
「環境配慮企業支援ファンド」
対象企業認定による融資実
行証
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お客様との関わり
お客様満足度の向上
さまざまな手段でお客様のご意見をお聞きし、業務に反映
トーホーグループでは、お客様の声を真摯に受け止め、商品・サービスの向上・改善に反映させるため、「お客様相談室」を設けて
います。電話、郵便、電子メールなどで寄せられたご意見・ご要望をお客様の立場に立ってよく聞き、正確な情報提供と丁寧な対応を
心がけています。お客様からいただいたご意見・ご要望を速やかにグループ各社関係部署に連絡し、情報を共有化して商品・サービ
スの向上・改善につなげています。
2010年度からは、お客様からいただくご意見などを月ごとにまとめてイントラネットに掲載して情報共有しています。
2011年度は、お客様からのご指摘に対して、よりスピーディに回答するよう意識して対応しました。
■ お客様相談室に寄せられた声
内容
2011年度
2010年度
ご指摘
133件
124件
商品などのお問い合わせ
113件
106件
50件
49件
296件
279件
新規取引のご依頼
合計
ディストリビューター
(株)トーホーフードサービスの各事業所では、営業担当者による日常的なお客様との対話はもちろん、総合展示商談会や各事業
所でのテーマ別展示商談会などで、お客様のご意見・ご要望をお聞きしています。
2011年度は、コーヒーについて「他店と差別化できる、独自のプライベートブランドを開発してほしい」というお客様のご要望にお応
えして、約40種類のオリジナルコーヒーを開発しました。
キャッシュアンドキャリー
(株)トーホーキャッシュアンドキャリーA-プライス店舗にご来店いただくお客様は、
中小規模の飲食店様が中心です。A-プライス店舗では、ご来店くださるお客様への
お声がけを日々心がけるほか、お得意先様を定期的に訪問し、ご意見・ご要望をお
聞きしています。また、各店舗でテーマ別展示商談会や試食即売会を開催して、お客
様とのコミュニケーションを深めています。
2011年度は、お客様からの声にお応えして、ポイントカードを全店で対応できるよ
う変更しました。また、日本人の趣向に合うモカコーヒーの販売を再開してほしいとい
う声にお応えして、取り扱いを中止していた「有機フェアトレードモカコーヒー」の販売
を再開しました。そのほか、圧着ダイレクトメールをお客様のご要望を受けてはがし
やすい仕様へ変更しました。
「有機フェアトレード
モカコーヒー」
グループ会社の取り組み
(株)昭和食品
宇都宮支店・黒磯支店では、お客様が商品をご自分の目で見て直接触れて確認いただけるよう、店頭販売も実施しています。
宇都宮支店では、お客様の多様な営業時間に対応できるよう平日は早朝6時30分から営業を開始するとともに、2010年度には
日曜・祝日の営業を開始しました。
2011年4月には、黒磯支店でも日曜・祝日の営業を開始しました。
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食品スーパー
(株)トーホーストアでは、各店舗に設置した「お客様ご意見箱」でご意見を収集し
ています。お客様からは特に商品に関するご意見・ご要望が多く寄せられており、そ
の都度、店舗の掲示板にその返答を掲出し対応しています。
2011年度は、お客様のご要望にお応えして、「塩麹」の販売を9月から10店舗で開
始しました。「塩麹」が大きなブームとなる前に商品の導入を決定したため、ブーム後
も商品を安定して供給することができました。
「お客様ご意見箱」
(トーホーストア店舗)
グループ会社の取り組み
(株)神戸営繕
2003年12月に、より品質の高い施工管理を目指すため品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001の認証を取得し、現在も
認証取得を維持しています。これに基づいて業務の改善に取り組み、お客様の満足度向上に努めています。
お客様への情報提供・提案活動
ディストリビューター、キャッシュアンドキャリー
「総合展示商談会」で外食産業のお客様に商品やメニューを提案
外食産業のお客様のお役に立つ情報を提供するため、毎年「総合展示商談会」を
開催しています。
2011年度は(株)トーホーフードサービスが例年の5会場(東京、名古屋、大阪、福
岡、熊本)に岡山を加えた全国6会場と、(株)昭和食品でも開催し、合わせて計7会
場で開催しました。その結果延べ13,000名を超えるお客様にご来場いただきました。
2012年度も7会場で開催しています。
お客様の繁盛のためのメニュー提案や料理講習会などを実施
「総合展示商談会」
2011年度、(株)トーホーフードサービスは、『お客様の繁盛のために~私たちがで
きる「ご提案」』をテーマに総合展示商談会を開催しました。
「メニュー提案コーナー」では、「和洋デザート」と題し、和と洋の要素をかけ合わせ
たメニューとして「もなか」の皮の中にケーキ類を挟んだ「デザートもなバーガー」など
を提案。見た目の華やかさやアレンジ性の高さから幅広い業態のお客様からご好評
をいただきました。
「水産コーナー」では、今まで市場であまり利用されてこなかった沖キスやオスのし
しゃもなどの水産品を紹介し、美味しく手頃な価格で環境にも配慮した商品として、お
客様の共感を得ることができました。また、「育てて・食べる」のコンセプトのもと、愛
「和洋デザート」を紹介したメニュー提案
コーナー
南(愛媛県南部)産本クエや近大シマアジなどの完全養殖魚を紹介しました。養殖魚
は、大切な天然資源を守ることにもつながる商品であることを訴えました。
さらに、東京・名古屋会場では、食材をムース状に加工できる添加物「エスプーマ・
アドバンス」や、7月に惜しまれながら閉店した三つ星レストラン「エル・ブリ」が開発し
た添加物「テクスチャー」の使用方法を提案する、有名シェフによる「料理講習会」も
開催しました。
2012年度は、「地球はおいしいフルコース~前菜からデザートまでキラリと光る食
材・楽しいメニューをご提案いたします~」というテーマで開催しています。
水産コーナーでは天然資源の大切さをPR
有名シェフによる「料理講習会」
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グループ会社の取り組み
(株)昭和食品
2011年10月、(株)昭和食品では「2011秋・冬業務用食材フェア」を開催しました。132社のメー
カー様・地元企業様が出展し、「秋・冬メニューの提案・試食および新商品ご紹介」「地産地消
食材のご紹介」「病院・老健施設向け食材(健康食・やわらか食)のご紹介」「昭和食品特選水
産品のご紹介」の4つのテーマを柱に開催した本フェアには、1,608軒、3,164名のお客様がご来
場され、大変好評をいただきました。
今年度は病院・老健施設向け食材コーナーを例年の2倍のブース数に拡大。メーカー様とのコ
ラボブースを設けて「安心・安全」「健康づくり」の観点からメニューを提案し、ご好評をいただき
ました。地産地消コーナーでは、地元の(社)とちぎ農産物マーケティング協会様、JA全農とち
ぎ様のご協力をいただき、栃木県農産物を紹介し、震災後の地域の活性化にも貢献すること
ができました。
昭和食品「2011秋・冬業務用食材
フェア」
来場者からは「毎年、即売会を楽しみにしています」などのお言葉をいただきました。
ディストリビューター
地元生産者と協力した地産地消をテーマに「テーマ別展示商談会」を開催
(株)トーホーフードサービスの各事業所では、各地域の外食産業のお客様に密着したテーマを設定した「テーマ別展示商談会」
や、高品質な食材やメニューを提案する「料理講習会」を開催しています。
とりわけ近年、食の安心・安全に対する消費者の関心が高まっていることから、外食産業においても地元生産品を取り扱いたいと
いうニーズが高まっています。そこで、2011年度は「地産地消」をテーマとする「テーマ別展示商談会」の開催回数を増やし、お客様か
らも地域の生産者の方々からもご好評をいただきました。2011年度の「テーマ別展示商談会」の開催回数は、グループ全体で34拠
点、116回になりました。
■ トーホーフードサービス名古屋支店
2011年6月、名古屋支店では「がんばろう東北!!」をテーマに「東北の酒展示商
談会」を開催し、居酒屋などを中心に40軒、65名のお客様にご来場いただきました。
東日本大震災で甚大な被害を受けた東北の酒蔵を応援するという目的を鮮明に
するため、紹介する商材を東北の酒と復興支援グッズに限定しました。さらに、復興
支援とともに震災の影響による外食自粛ムードを打開すべく、東北の酒類1杯につき
100円を日本赤十字社に寄付する「飲んで応援!義援金プロジェクト」を提案しまし
た。
来場者からは「復興支援企画をしたくても、個人店では手配が難しいが、これなら
すぐに始められるのでありがたい」「今まで東北の酒を試飲する機会がなかったが、
名古屋支店「東北の酒展示商談会」
今回の展示商談会で東北にも美味しいお酒がたくさんあることがわかった」などのお
言葉をいただきました。
■ トーホーフードサービス宮崎支店
2011年8月、宮崎支店では「地産地消九州食材展示商談会」を初めて開催し、85軒、151名のお客様にご来場いただきました。
宮崎牛やどんぐり豚などの畜産物や、綾ひめたけ(宮崎県綾町で生産されるエリンギ茸)などの農産物、宮崎県の焼酎など宮崎県
産の食材を中心に紹介し、来場者からは「メニューに産地表示することで付加価値を付けられる」とご好評をいただきました。また、宮
崎県産野菜の冷凍食品も紹介し「年間を通じて価格が安定しているので良い」とのお言葉もいただきました。
宮崎支店「地産地消九州食材展示商談会」
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キャッシュアンドキャリー
「テーマ別展示商談会」や「試食販売会」でお客様をトータルにサポート
(株)トーホーキャッシュアンドキャリーA-プライス各店舗では、外食産業のお客様
のニーズの細分化にともない、ターゲットを業態別に分けて「テーマ別展示商談会」を
実施しています。また「食べてみないと商品の内容がよくわからない」という声にお応
えして、2009年度から「試食販売会」も開催しています。
2011年度は実施店舗数を拡大し、定番商品や新商品を中心とした試食販売会を
開催しました。さらに厨房機材などの展示も本格的に開始し、「食のトータルソリュー
ションサービス」として、外食産業のお客様へのサポートを強化しています。
■ A-プライス諫早店
2011年4月、A-プライス諫早店で初めての「テーマ別展示商談会」を開催しました。
諫早店のある地域では居酒屋を経営されているお客様が多いため、テーマを「居酒
屋・焼鳥屋業態向け」として、メーカー様54社にご協力いただき、133軒、288名のお
客様にご来場いただきました。
来場者からは「長崎の地場産食材が充実していて良かった」「メニュー提案が充実
していて、今後のメニューに役立てたい」「近場で開催してくれて良かった」といったお
言葉をいただきました。
A-プライス諫早店「テーマ別展示商談会」
店舗での接客技術の向上
食品スーパー
「地域で挨拶No.1」を目指して「あいさつキャンペーン」を実施
(株)トーホーストアでは「地域で挨拶No.1」を目指して、2011年度は12月に「あいさ
つキャンペーン」を実施し、「笑顔であいさつ実施中!」のワッペンを全従業員に配布
し、意識の向上と確実な挨拶の実施に努めました。
また、毎月2回、パート・アルバイトを中心に「フレンドリー・接客研修」を実施してい
ます。この研修は、ストアの従業員として必要な基本知識の習得と、お客様対応力の
向上という両面から、接客技術のさらなる向上を目的としたものです。2011年度は「フ
レンドリー・接客研修」を17回実施し、635名が受講しました。さらに夜間の接客向上
と適切なクレーム対応、防犯対応の習得を目的とした「夜間責任者研修」を5回実施
し、40店舗から43名が受講しました。チェッカー(レジ係)の接客技術を競い合う
「笑顔であいさつ実施中!」ワッペン
「チェッカー甲子園」も継続して実施し、13回目となる2011年度には83名の従業員が
予選に参加しました。
2012年度は、「フレンドリー・接客研修」を継続して実施し、「あいさつキャンペーン」
を年間2回実施するほか、新任店長研修や改装店舗集合研修、雇用前の研修など、
充実した教育体制のもと、接客技術のさらなる向上を目指していきます。
キャッシュアンドキャリー
「元気で明るいあいさつ」をモットーに
(株)トーホーキャッシュアンドキャリーA-プライス各店舗では「元気で明るいあいさつ」をモットーに、お客様に満足いただける接客
を心がけています。
さらに、業務用の大容量で重たい商品が多いことから、店員側でお買い上げ商品の袋詰めを行い、車でご来店のお客様について
は車まで商品を運ぶサービスを実施しています。
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ご利用いただきやすい店舗づくり・サービス
キャッシュアンドキャリー
食品スーパー
どなたでも安心してご利用いただける店舗づくり
ご高齢者や障がいのある方にも安心してご来店いただけるよう、施設面の整備に
も力を注いでいます。(株)トーホーキャッシュアンドキャリーA-プライスと(株)トー
ホーストアの一部の店舗では、目の不自由な方を誘導するため入り口に点字ブロッ
クを設置しているほか、身体障がい者用のトイレを設けています。また、トーホースト
アでは、特に車椅子のお客様や、妊婦の方、小さなお子様連れのお客様がお買い物
しやすいように、改装時に主通路の幅を広げています。
今後も、店舗改装、出店時に、安心・安全にお買い物を楽しんでいただけるよう整
備・充実に努めていきます。
障がい者用トイレ(A-プライス
今津店)
点字ブロック(A-プライス脇浜店)
点字ブロック(トーホーストア大塩店)
食品スーパー
お買い物にお困りのお客様のためのサービス・出店を実施
(株)トーホーストアでは、お買い上げ品をお客様に代わってお届けする「お持ち帰
り代行サービス」を実施しています。2011年度からは一部の店舗を除き、同サービス
の名称を「らくらくカエール便」と変更し、より多くのお客様にご利用いただけるように
周知を図っています。
また、お買い物にお困りの買物弱者に対応した店舗の出店を進めています。2011
年3月には、神戸市垂水区に、塩屋北店と上高丸店を出店しました。塩屋北店では、
車椅子での通行もスムーズにできるように通路の幅を広くしているほか、休憩やコ
ミュニケーションを楽しまれる憩いの場として入り口にコミュニティゾーンを設置してい
ます。今後も、お買い物にお困りのお客様がいらっしゃる場所に出店していくことで、
通路幅を20%広くし、通行がスムーズに
(トーホーストア塩屋北店)
地域に貢献していきたいと考えています。
「らくらくカエール便」を告知するポスター
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取引先様との関わり
公正な取引
ディストリビューター、キャッシュアンドキャリー
定期的な教育で、公正な取引を徹底
仕入・調達を担う(株)トーホーマーケティングサポートでは、取引先様との公正な取引を徹底するため、下請法や不正競争防止法
などの法令についての項目をバイヤーが認識すべきものとして、バイヤーマニュアルの中に織り込んでいます。
今後も、教育の実施や会議での注意喚起に注力し、公正取引に対する担当者への意識の浸透を図っていきます。
食品スーパー
社外の講習会にも参加し、公正な取引を徹底
公正な取引を徹底するため2011年度は、6月に(株)トーホーストア商品部の正規従業員を対象に、事務処理料や契約値引きなど
に関する各種覚書の勉強会を実施しました。また、独占禁止法に違反した他社の事例をトーホーストアの商品部内で回覧するなど、
注意を喚起しました。さらに9月には、中小企業庁・公正取引委員会が主催する「下請取引適正化特別推進講習会」に参加し、知識
習得や意識向上を図りました。
今後も、(株)トーホーCSR推進部と連携しながら商品部会や部門会議などを通じた情報共有、注意喚起に努めます。
取引先様との対話
「トーホー会」、「トーホーストア会」で交流を促進
トーホーグループでは取引先様との共存共栄とコミュニケーションの円滑化を図るため、当社グループの主要取引先様と「トーホー
会」を結成してきました。
2010年度には、業務用食品卸売事業の主要取引先様から構成する「トーホー会」と、(株)トーホーストアの主要取引先様から構成
する「トーホーストア会」を再結成しました。毎年1回定例総会を開催し、取引先様とのコミュニケーションを深めています。
ディストリビューター、キャッシュアンドキャリー
「トーホー会」は、業務用食品卸売事業の主要取引先様73社から構成されています。
2011年度は、5月に「トーホー会定例総会」を開催し、73社178名にご出席いただきました。当社グループの事業や事業計画につい
て説明するほか、講師として医師である鎌田實先生をお招きし『命を支える「食」の話』をテーマに講演いただきました。その後、前年
度と同様に懇親会で取引先様との交流を深め、会員企業様とトーホーグループとのパートナーシップをより強固なものにしました。
「トーホー会」
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食品スーパー
「トーホーストア会」は(株)トーホーストアの主要な取引先様を会員として、正会員171社、賛助会員8社から構成されています。
2011年度は、6月に「トーホーストア会定例総会」を開催し、176社325名の会員様にご出席いただきました。事業報告・収支決算報
告の後、法政大学大学院政策創造研究科教授の坂本光司氏に「日本でいちばん大切にしたい会社」をテーマに講演をしていただい
たほか、懇親会で会員様との交流を促進しました。
また、トーホーストアでは春夏、秋冬の棚割りについて仕入先各社様から提案していただくプレゼンテーションを実施しているほか、
取引先様の主催する展示会や新商品発表会には必ず参加しています。
「トーホーストア会」
フェアトレード認証コーヒー
販売量は国内トップクラスを誇り、普及にも尽力
コーヒー豆の生産地の多くは貧困にあえぐ開発途上国で、社会的に立場が弱く、
市場への流通ルートを持たないために、生産したコーヒー豆を先進国の国際相場に
基づいた価格で売らざるを得ません。これに対してフェアトレードは、コーヒーの小規
模生産者に最低買入価格を保障し、公正な取引によって生産者の継続的な生活の
向上と自立を支援するものです。
トーホーグループはこの趣旨に賛同し、2003年から積極的にフェアトレード認証
コーヒーを取り扱っており、販売量は国内トップクラスを誇ります。その立場から、フェ
アトレード認証コーヒーの普及活動にも積極的に取り組んでおり、2010年度に引き続
き2011年度も神戸国際大学の学生に、当社のフェアトレード認証コーヒーについて説
明しました。また、株主優待品としてフェアトレード認証コーヒーを株主様にお贈りし、
当社グループの取り組みについての理解を深めていただきました。
2011年度は、外食産業のお客様から支持を得て、40アイテム、58,388kg(前年度比
272%)を販売することができました。
フェアトレード認証コーヒーの
生産地
今後も新しい産地を開拓し、品質にこだわったフェアトレード認証コーヒーを積極的
に商品化していきます。
フェアトレード認証コーヒーについては「toho coffee」もご覧ください。
■ フェアトレードの流れ
神戸国際大学の学生への説明
※ FLO(Fairtrade Labelling Organizations International): 1997年に、世界各国にあるフェアトレードラ
ベル運動組織がひとつにまとまり、グローバルスタンダードの確立を目指し、設立された国際ネット
ワーク組織。FLO-CERTは、FLOによって2004年に創立されたフェアトレード認証機関。
株主優待のフェアトレード認証コーヒー
(左側が該当商品)
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地域社会との関わり
社会貢献活動の考え方
食に関わる企業グループとして地域に貢献
トーホーグループは「健康で潤いのある食文化に貢献する」という企業理念と「食を通して社会に貢献する」という経営理念を、社会
貢献活動の基本方針としています。また、事業を展開する地域に貢献し、皆様とのコミュニケーションを深めていくために、地域で開
催されるイベント協賛などにも取り組んでいます。
社会・文化活動
食育・食農活動
自然や食の大切さを伝える充実した体験内容
(株)トーホーでは「食を通した社会貢献」の一環として、(社)兵庫みどり公社が総
合的に管理運営する「兵庫楽農生活センター」で楽農交流事業の運営に参画し、食
の大切さを伝える「食育・食農活動」を展開しています。家族で土と親しめる「野菜栽
培体験」や、自然を体験できる「里山再生塾」など、大人から子どもまで野菜の美味し
さや自然の生命力を体験できるさまざまな体験コースを実施しています。また「旬」や
「地産地消」にこだわったメニューを提供する楽農レストラン「育みの里 かんでかん
で」のスタッフを講師に、主に兵庫県産の食材を使用した「地産地消料理教室」も開
催しています。2011年度は延べ1,195名に参加いただきました。
そのほか、2008年度からは県内の小学生の環境体験学習を受け入れています。
「内閣府NPO法人 メダカのコタロー劇団」
主催の劇を上演
2011年度は学校法人須磨浦学園須磨浦小学校の3年生35名を受け入れ、6月にさつ
まいもの定植や小松菜・きゅうりの収穫体験、11月にさつまいも・落花生の収穫体
験、1月に里山体験など3回の体験学習を実施しました。
さらに2011年度は、新たな取り組みとして「内閣府NPO法人 メダカのコタロー劇
団」主催による劇の上演を通じて自然環境の大切さを訴えるとともに、親子で紙芝居
やゲームを楽しむイベントを開催し、計102名の方に参加いただきました。
食育・食農活動
野菜栽培体験
きのこ収穫体験
■ 兵庫楽農生活センターでの2011年度の活動実施状況
名称
野菜栽培体験
概要
種まきから苗の定植・育成・収穫まで、野菜栽培に必要な知識を
楽しく習得
実施回数
参加人数
8回
延べ267名
24回
延べ707名注
10回
延べ134名
9回
延べ87名
キクラゲやヒラタケの収穫を体験
きのこ収穫体験
2011年度からは収穫体験だけでなく、菌床を持ち帰り、自宅で栽
培・収穫を楽しめる内容に改善
里山再生塾
間伐などによって里山を再生しながら、木工教室や昆虫採集など
自然と親しんだり、水辺のビオトープの観察を実施
旬の素材を活かした料理のみならず、プロの技術とコツを家庭で
地産地消料理教室
も簡単に活用できると好評
2011年度からパティシエによるデザートづくりもテーマに加え、よ
り内容を充実
注 きのこ収穫体験は2011年度より計測範囲を変更しております。
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生物多様性の宝庫である「里山」を再生
「里山」とは、人里と山の境目にあたる雑木林や、田んぼ、ため池といった、人の
営みの中で保たれてきた自然環境のことです。さまざまな生きものが生息する生物
多様性の宝庫ですが、近年は農村部の過疎化などによって、里山の荒廃が危惧さ
れています。そこで、身近な自然である里山の再生を通じて、子どもたちに自然の素
晴らしさを知ってもらいたいと、兵庫楽農生活センター内で「里山再生塾」を開催して
います。
「里山再生塾」では、生物多様性の確保を目指し、間伐や下草刈り、ベンチ・遊歩
道づくりなどの里山整備のほか、間伐材を使った木工教室や、昆虫採集、自然観察
会などを実施しています。現在活動中の里山はヒサカキ、ソヨゴ、アラカシといった照
「里山再生塾」での昆虫観察
葉樹が中心で常緑の状態が続き、森が暗く低木や草本木が育たない環境でした。し
かしここ数年にわたり整備してきたことで、里山に日が射すようになり、ササユリやス
ミレの群生、野鳥や昆虫の増加が見られるようになり、夏の昆虫観察会ではカブトム
シの露天掘り(さなぎもしくはさなぎになる前の幼虫を観察するため、表土を除くこと)
ができるほど、多数が繁殖するようになりました。
2011年度からは、水辺のビオトープの自然観察をプログラムに取り入れました。た
め池では、スジエビ、ザリガニ、カワゲラやホタルのエサとなるカワニナなど数種類の
生物を確認できました。
「里山再生塾」での水辺のビオトープ観察
2011年度はこれら昆虫採集、自然観察などのほか、里山散策、クリスマスリースづ
くりなど、季節に応じた多彩な内容で、計10回開催し、延べ134名に人と自然との関
係について学んでいただきました。
今後は、苗木の植樹をさらに推進し、品種を少しずつ増やし、偏った植性を改善し
ていきたいと考えています。
里山での植樹の手入れ
グループ会社の取り組み
(株)トーホー・パワーラークス
東久留米店では、食育活動の一環として、毎年、地元の小学生を店舗に招き、社会科見学を
実施しています。2011年度も小学校3年生60名に、青果・鮮魚・精肉の製造・加工や、商品の売
り場から食卓までの流れについて説明しました。
小学生の社会科見学
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震災復興・支援活動
お客様、株主様とともに東日本大震災への復興義援金を寄贈
トーホーグループでは、2011年3月11日に発生した東日本大震災の被災地の皆様の救済および復興支援のために、3月13日には
グループ153店舗での店頭募金活動を開始。4月30日までに420万円を超える寄付をいただきました。同時にグループ役員・従業員か
らの募金活動による約315万円と同額を(株)トーホーと労働組合から拠出した合計約945万円と、「社会貢献型株主優待制度」を活用
し義援金約309万円を、東日本大震災兵庫県義援金募集委員会を通じて被災地に寄贈しました。
さらに、(株)トーホーストアでは3月24日から9月30日までの期間、19店舗で「ポイント交換制度」注による「東日本大震災復興義援
金」を募集しました。多数のお客様のご厚意により約22万円の義援金が集まり、日本赤十字社を通じて被災地に寄贈しました。
ご協力いただきましたお客様、株主の皆様には深くお礼申し上げます。
注 「ポイント交換制度」とは、お客様のお買い上げ金額に応じてポイントを発行し、買物券や景品と交換できる制度で、トーホーストア19店舗で導入しています。
■ 東日本大震災への義援金の寄贈
寄贈日
内容
トーホーグループ役員・従業員からの募金
寄贈金額
3,148,445円
2011年4月8日
(株)トーホーおよび労働組合からの拠出金
6,296,890円
トーホーグループ153店舗での店頭募金活動 合計
(トーホーストア全40店舗、A-プライス全85店舗、昭和食品全2店舗、トーホー・パワーラークス全5店舗、ほ
4,252,483円
か21店舗)
1) 募金活動期間:2011年3月13日から3月31日
2011年4月8日
2,649,027円
2) 募金活動期間:2011年4月1日から4月30日
2011年5月24日
1,603,456円
「社会貢献型株主優待制度」を活用した義援金 合計
3,094,263円
1) 2010年1月末時点および2010年7月末時点の株主様のご協力によるもの
2011年5月24日
1,517,263円
2) 2011年1月末時点の株主様のご協力によるもの
2011年7月11日
842,000円
3) 2011年1月末時点および2011年7月末時点の株主様のご協力によるもの
2011年11月30日
735,000円
2011年11月15日
219,520円
(株)トーホーストア「ポイント交換制度」による義援金
合計
17,011,601円
阪神・淡路大震災の震災体験を忘れずに、復興・再生を支援
1995年の阪神・淡路大震災で、神戸市に本社を置く(株)トーホーは、神戸地区の
事業所や店舗、さらには従業員とその家族たちが甚大な被害を受けました。その体
験を忘れず、震災復興・支援活動にさまざまな形で取り組んでいます。
震災犠牲者の鎮魂と被災地の復興・再生を願って1995年から開催されているイベ
ント「神戸ルミナリエ」への協賛も続けています。
「神戸ルミナリエ」
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スポーツ・文化活動
地域の人々の健康と豊かな生活に貢献
(株)トーホーでは、人々の健康で豊かな生活に貢献することを目的に、地域社会
のスポーツ・文化活動を支援しています。1984年からは佐賀県を代表するスポーツ・
文化活動「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」(佐賀県)に協賛しています。
「博多どんたく港まつり」(福岡県)にも10年以上継続して協賛しているほか、2011年
度は「たるみっこまつり」(兵庫県)、「西宮まつり」(兵庫県)、「みちのくYOSAKOIまつ
り」(宮城県)、「第41回みなとこうべ海上花火大会」(兵庫県)、「六甲アイランドウェル
カムフェスティバル」(兵庫県)などの地域イベントに協賛しました。
また、コーヒーの美味しい入れ方を紹介する「コーヒー講座」を2006年度から継続
的に実施しています。2011年度は、近隣住民の皆様や社会福祉施設を対象に7回開
「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」
催し、73名の方に参加いただきました。コーヒー講座では、サイフォンでの抽出や、エ
スプレッソ、デザインカプチーノの実演などを行い、参加者の方に喜んでいただきまし
た。
障がい者福祉活動
障がい者の生活や就労を支援
トーホーグループでは、2006年から「プルタブを集めて車椅子プレゼント大作戦」を実施しています。
「プルタブ集めて車椅子プレゼント大作戦」の詳細は、「環境活動-パフォーマンス情報」をご覧ください。
グループ会社の取り組み
シャンボール(株)
シャンボール(株)では、2010年度から継続的に、自社の菓子包装業務の一部を「多機能型障
害福祉サービス事業所みとい製作所」様に依頼し、同施設の運営に協力しました。
また、障がいを持つ方が就労支援として仕事の実体験をしていただきたいとの思いから、大阪
市立難波特別支援学校の学生1名に現場体験実習として2週間、包装室の仕事を体験してい
大阪市立難波特別支援学校の学生
の現場体験
ただきました。
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環境保全活動
富士山の崩落を防ぐ植樹活動に継続的に参加
トーホーグループの労働組合、トーホーユニオンは、2009年度から富士山の植樹
活動に取り組むボランティア団体「富士山ナショナルトラスト」に賛同し、協力していま
す。これは、300年前の宝永噴火によって今も崩落し続けている富士山の崩落を植樹
によってくい止め、次代に美しい富士山を残すとともに、その麓の住民を守ろうという
ものです。
3回目となる2011年度は、3回、計56名が参加し、富士山の学習から始まり、バッコ
ヤナギ約60本の苗の植え替えや、苗の整備、古い竹柵の撤去などに取り組みまし
た。
富士山植樹ボランティア
絶滅危惧種コウノトリの野生復帰を支援
(株)トーホーストアでは、兵庫県豊岡市が進めるコウノトリの野生復帰を支援するため、「コウノトリ育むお米」と同米を使用したお
にぎりを販売し、その売上の一部を豊岡市「コウノトリ基金」に寄付する活動を2010年度から実施しています。2011年度は、「コウノトリ
育むお米」11,978kg、「コウノトリ育むお米のおにぎり」43,825パックを販売し、67,781円を寄贈しました。
また、2009年度から、サントリービア&スピリッツ株式会社様、サントリーフーズ株式会社様と共同企画で、「皆で守ろう!コウノト
リ!1点1円募金」を定期的に実施しています。これはトーホーストアのお客様が企画対象商品を1点ご購入されるごとに1円を豊岡市
「コウノトリ基金」に寄贈するものです。2011年6月には、この取り組みが評価され、豊岡市から感謝状をいただきました。
さらに2011年度には、この取り組みに日清食品株式会社様、カルビー株式会社様、株式会社明治様が加わり、対象商品が充実。9
月に367,379円を、2012年2月に226,684円を寄贈しました。
豊岡市から感謝状を授与
「皆で守ろう!コウノトリ!1点1円募金」の
寄贈
地域の環境美化活動が評価
毎月1回本社周辺の清掃活動を実施しているほか、地域の環境美化にも注力しています。また、2011年10月には、本社(兵庫県)
のある六甲アイランド地域振興会と共同で、周辺企業や学校、地域住民の皆様と一緒に清掃活動に取り組みました。
2004年度からは福岡地区の従業員から有志を募り「トーホーグループ環境ボランティア」を結成し、福岡市と協同で、みなと100年
公園内と海岸線の清掃活動を毎月1回実施しており、2011年度は11回、延べ205名が参加しました。2011年7月には、長年にわたり継
続的に実施してきたことが評価され国土交通省九州地方整備局長より『平成23年「海の日」功労者表彰』を受賞しました。
「みなと100年公園内と海岸線」の清掃活動 「みなと100年公園内と海岸線」の清掃活動への表彰
グループ会社の取り組み
(株)神戸営繕
団体を通じ、兵庫県・神戸市との防災協定を締結しています。また定期的な訓練を実施し、災害に即応できる体制を整えていま
す。
(株)昭和食品
年2回の全国交通安全週間には、栃木県安全運転協議会会員として、本店近くの屋板交差点で、警察、地域のボランティアの
方々と一緒に安全運転を呼びかけています。地域の方々とのコミュニケーションを深める機会にもなっています。
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国際貢献活動
労働組合、トーホーユニオンが主体となってさまざまな活動を展開
WFP 国連世界食糧計画は、飢餓と貧困の撲滅を使命とした、国連で唯一の食糧
支援機関であり、世界最大の人道支援機関です。(株)トーホーは2010年度に、日本
における公式支援窓口である評議会に入会し、2011年度も引き続き支援していま
す。
また、トーホーグループの労働組合、トーホーユニオンは2008年度から、CSA(ア
ジア連帯委員会)が毎年実施しているタイやラオスの難民キャンプや福祉施設、被
災地などに中古衣料を送る「救援衣料を送る運動」に賛同し、従業員から中古衣料を
募り、CSAに寄贈しています。積極的にこの活動に取り組み始めて4年目となり、寄せ
られる中古衣料の数も年々増え、2011年度は2,076着を寄贈しました。また、寄贈先
寄贈した中古衣料
への郵送料も負担しています。
さらに、トーホーユニオンが主体となって、「家庭に眠る小さなお宝キャンペーン」を
実施しました。これは、古切手、書き損じハガキなどの「小さなお宝」を開発途上国の
支援に役立てるリサイクル活動で、NGO・NPO団体に寄贈し、換金されて海外プロ
ジェクトの活動資金として活用されます。2011年度はハガキ158枚、古切手63キロな
どが集まりました。
「家庭に眠る小さなお宝キャンペーン」
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従業員との関わり
多様な雇用
さまざまな個性・能力を活かす組織づくり
「企業は人である」という経営憲章のもと、すべての従業員が
■ 従業員の内訳(連結)
個性や能力を活かしながら働ける職場環境の整備を進めており、
多様な人材の採用と適正な処遇に努めています。
2012年1月末現在のトーホーグループの非正規従業員の割合
は62.3%となっており、今後もそれぞれの役割を明確にしたうえ
で、適正な雇用・配置を推進していきます。
障がい者雇用も積極的に進めており、63名が一般事務、清掃
業務、集品、商品出し、兵庫楽農生活センターでの野菜栽培など
に従事しています。障がい者雇用は1.95%となっています。
また、2011年度は、定年退職者のうち13名を再雇用しました。
注 2012年1月末現在
さらに当社グループでは女性従業員の活躍推進を支援する研
修プログラムに積極的に参加しています。その一環として女性管
理職のスキル向上などを図るため、「兵庫県下における女性管理
職登用率上昇の推進」を中期活動テーマに掲げる「兵庫県経営
者協会女性産業人懇話会」に会員として継続的に参画していま
す。また神戸市が主催する「女性活躍推進プログラム@神戸」に
2010年度から参加し、リーダーに求められるスキルなどを身に付
けています。現在当社グループでは3名の女性従業員が管理職
として活躍しています。
■ 障がい者の雇用数・雇用率
■ 定年退職者の再雇用数
ワークライフバランスへの配慮
安心して働き続けられる制度を整備
トーホーグループでは、従業員の仕事と家庭の両立を目指して、子育て支援制度
の拡充や年次有給休暇の計画付与制度、育児休業制度、結婚、出産、介護などや
むを得ない理由で退職した従業員を再雇用する「JOBリターン制度」の導入など、す
べての従業員がその能力を十分に発揮し、安心して働き続けることができる雇用環
境の整備を図っています。
2008年6月には、次世代認定マーク「くるみん」を取得しました。
2011年度は、当社グループの労働組合、トーホーユニオンが、働く女性の育児と
仕事の両立を考える機会として「育児休業経験者によるレディースコミュニティ」を開
催しました。経験者が体験談を披露するとともに、未経験者からの質問に答えるな
「育児休業経験者によるレディースコミュニ
ティ」
ど、交流を深めました。また、当日に交わされた参加者からの意見を集約し、さらに
安心して働き続けられる制度の整備を目指していきます。
- 45 -
■ 2011年度制度活用者数
制度
活用
者数
育児休業制度
15名
育児のための勤務時間短縮制度
2名
幼児のための勤務時間短縮制度
2名
JOBリターン制度
8名
従業員の生活の充実に向けた「ワークライフバランスデー」「サークルサポート制度」
2010年度から、それまで「ノー残業デー」として取り組んできた定時退社推進活動を「ワークライフバランスデー」と改め、「従業員が
仕事の効率化によって生まれた自分の時間を大切にする」という本来の趣旨をより明確にしました。
2011年度には、6月をワークライフバランスデー運動強化月間に設定し、会社と労働組合とが連携して推進するようにしたことで、
確実に実施する事業所が増加しました。
また、労働組合が中心となって「サークルサポート制度」を創設しました。これは、ワークライフバランスの観点から生活の充実を図
るとともに、組合員同士の交流を深めることを目的に、会社業務以外のスポーツや文化交流を行うサークル活動を奨励、助成するも
のです。
2012年度は、ワークライフバランスデー運動強化月間の拡大実施や、年間休日数の拡大、さらに「サークルサポート制度」の継続
的な推進などに取り組んでいきます。
家族の絆を深める「第2回トーホー 子ども参観日」を開催
ワークライフバランスの一環として、「子どもたちの勤労観・職業観の育成」「家族
の絆を深めること」を目的に、親の働く職場で子どもたちとの触れあいの時を持つ
「トーホー 子ども参観日」を2010年度から開催しています。
2011年度には、本社棟で勤務するトーホーグループ従業員の子ども(小学校1年
生から6年生)10名が、社長との座談会や社内見学、親の職場訪問などに臨みまし
た。参加した子どもたちからは、「お父さんががんばって仕事をしている場所が見られ
てよかった」「名刺交換を通して、お父さんがどんな人たちと仕事をしているのかがわ
かった」などの感想が聞かれました。また保護者からは「子どもが仕事に興味を持つ
良い機会になりました」「名刺交換を通して自立心が芽生えたようです」などの感想が
子ども参観日
聞かれました。
2012年度も引き続き実施する予定です。
社内見学
名刺交換の体験
おやつづくり体験
従業員の処遇・評価制度
従業員がより働きがいを感じられる人事制度を目指して
従業員の実績・貢献度を重視して、成果が評価に結びつき給与に反映される、わかりやすくメリハリのある給与体系・処遇体系に
見直すことなどによって、従業員が働きがいを感じられる人事制度の構築を目指して改革を進めています。
2011年度はその一環として、グループ会社で確定拠出年金プランを導入したほか、専門家を育成するスペシャリスト制度の策定
や、グループ会社の人事給与制度、福利厚生制度、昇格制度の見直しなどの検討を進めました。
さらに、トーホーグループでは、年2回、すべての正規従業員を対象に人事評価を実施しています。評価の精度を高めるため、2011
年度も新任考課者訓練研修を8月と1月の2回実施し、合計22名が受講しました。人事評価に関するケーススタディを紹介したり、コー
チングなどについて研修しました。
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能力開発
階層・役割等級に応じた各種研修を実施
業務に必要なスキルの習得や仕事への意欲向上を図るため、従業員の階層・役割等級に応じた各種研修を実施しています。入社
3年間は、社内義務教育期間と位置付け、経済産業省が定義している社会人基礎力の強化を目的としたベーシック能力研修を実施。
その後は、各事業会社主催で、専門能力の醸成とグループ全体でのマネジメント能力の育成を目的とした階層別研修を実施してい
ます。
2011年度には、グループ会社6社を対象に、グループのCSRへの取り組みやコンプライアンスについての研修を実施しました。
新入社員研修(コーヒーの研修)
新入社員研修(楽農生活センターでの野菜
栽培体験)
トーホーグループのキャリアアップについては、採用情報ページをご覧ください。
食品スーパー
(株)トーホーストアでは、2011年度、パート・アルバイト従業員を対象に挨拶など接客の基本知識を教育する「フレンドリー・接客研
修」を17回実施しました。そのほか「惣菜パート研修」を12回、「店舗改装時研修」を5回、「新店従業員研修」を3回実施しました。
また、夜間の接客向上と防犯体制の強化を目的とした「夜間責任者研修」を5回実施しました。
■ 2011年度のトーホーストアでの従業員の能力開発
研修名
実施回数
フレンドリー・接客研修
17回
惣菜パート研修
12回
内容
接客の基本を周知徹底
月間販売商品説明・新商品レシピ紹介
特売説明・送り込み商品の案内
(目的・目標・情報の共有)
夜間責任者研修
5回
店舗改装時研修
5回
新店従業員研修
3回
新入社員研修
1回
接客の基本を周知徹底
(目的・目標の共有)
接客の基本を周知徹底
(目的・目標の共有)
接客の基本を周知徹底
(目的・目標の共有)
トーホーストアの幅広い概要を習得
ディストリビューター
(株)トーホーフードサービスでは、従業員を対象に、2011年度、職域に合わせた
セールス育成研修、ルートセールスレベルアップ研修を実施しました。特にルート
セールスレベルアップ研修では、業務に関わる法令教育(食品衛生法、労働基本
法、道路交通法など)を重点的に実施し、再確認しました。
2012年度には、配送に係る従業員を対象に「運転者研修」を実施する予定です。
新入社員研修(商品の試食)
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キャッシュアンドキャリー
(株)トーホーキャッシュアンドキャリーA-プライスの正規従業員を対象に、2011年
度は、次期店長を育成するための副店長研修を実施するとともに、店舗のマネジメ
ント力強化に向けた店長研修を実施しました。今年度の副店長研修は、特に数字管
理の理解を深め、視野を広げることに重点を置きました。
副店長研修
従業員の声を聞く仕組み
従業員の声を受けて女性制服の見直しや職場環境改善を実施
従業員の声を経営や事業活動に反映するための制度を整備しています。従業員がイントラネット上で業務の改善策や新規事業の
企画を提案できる「新規事業公募案内」「アイデア募集案内」や、従業員の職務や勤務地の希望を聞くことを目的とした「自己申告書」
などによって従業員の声を収集しています。2011年度は、従業員の声を受けて、女性従業員の制服をより動きやすく環境に配慮した
ものへと見直しました。
また、職場環境の改善を目的にしたトーホーグループの労働組合、トーホーユニオンによる「組合員アンケート」を2009年度から毎
年実施し、集計結果を労使間で共有しています。
2012年度には「組合員アンケート」の結果を受けて、職場環境整備点検表を作成し、職場環境改善に向けた活動を実施する予定
です。
今後も、風通しの良い職場環境を目指して労使で協議を重ね、改善につなげていきます。
労働安全衛生
長時間労働の抑制やメンタルヘルス対策に注力
「安全衛生委員会」を中心に、従業員に及ぶ危険や健康障害への適切な対策を講じて、職場の潜在的な危険の低減に努めていま
す。
2011年度は、ワークライフバランスデー運動強化月間を設置したほか、「新勤怠システム」の導入による労務管理の充実や、(株)
トーホーフードサービスの一部事業所における業務のシフト化推進などにより、長時間労働の抑制に努めました。また、定期健康診
断の未受診者ゼロを目指して受診を促すとともに、精密検査が必要な人に向けて再検査受診の督促を実施しました。さらに、メンタ
ルヘルス対策として産業医との連携を密にするとともに、発生時に対応を相談して、早期に解決できるよう社会保険労務士事務所と
顧問契約を締結するなど、対策を強化しました。
2011年度の労働災害発生件数は、(株)トーホーで1件、旧トーホーフードサービス注で20件、(株)トーホーストアで27件、合計48件
でした。これらの労働災害件数および災害原因別件数は一覧表にまとめ、各社本部が連携して事業所・店舗に周知し、注意喚起を
行っています。
2012年度は、労働災害ゼロを目指して継続的に災害防止活動を展開していくとともに、労働安全衛生マネジメントシステムの構築
に注力していきます。
■ 2011年度の労働災害発生数
対象会社
件数
(株)トーホー
1件
(株)トーホーマーケティングサポート、(株)トーホーフードサービス、(株)トーホーキャッシュアンドキャリー(旧
(株)トーホーフードサービス)注
20件
(株)トーホーストア
27件
合計
48件
注 2012年2月1日、(株)トーホーフードサービスは会社分割し、(株)トーホーマーケティングサポートと(株)トーホーキャッシュアンドキャリーを新設しました。
グループ会社の取り組み
(株)神戸営繕
工事現場における事故防止を目的とした安全パトロールの実施や年に1回無事故啓発のための安全大会の開催などによっ
て、協力会社とともに、安全意識の共有に取り組んでいます。
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マネジメント
CSRマネジメント
首都圏内グループ会社従業員に向けてCSR活動に関する研修を実施
トーホーグループは創業以来、「食を通して社会に貢献する」という経営理念に基づいて、食に関わる企業としての責任を果たし、
株主様をはじめ、お客様、取引先様、地域社会の皆様や従業員との良好な関係づくりに努めています。2008年度には、株主・株式事
務、環境マネジメント、地域貢献活動、リスク管理、法務などを統合した「CSR推進部」を設置し、より実効的にCSRに取り組む体制を
整備しました。
CSRに対する従業員の意識を高めるために、毎月「CSR NEWS」を発行し、情報を共有しています。2011年度は、当社グループが
取り組んでいる主なCSR活動を紹介するポスターを新たに作成しました。また、首都圏のグループ会社の従業員を対象にした研修の
中で、初めてCSR活動に関する研修を実施しました。参加者からは「グループのCSR活動がわかった」「自社におけるCSR活動の必
要性や重要性がわかった」などの感想が聞かれました。
■ CSRへの取り組みの基本的な考え方
CSR活動を紹介するポスター
コーポレート・ガバナンス
経営の透明性の向上と経営監督機能の強化を目指して
トーホーグループは、企業価値の継続的向上、経営監視の強化、健全な企業活動、法令遵守の徹底を目的に、コーポレート・ガバ
ナンス(企業統治)の充実を図っています。
2010年度に経営の透明性の向上と経営監督機能の強化について検討した結果を受けて、2011年度からは社外取締役を2名、社
外監査役を1名それぞれ増員しました。これによって、取締役の半数と監査役の4分の3が社外役員となりました。
さらに取締役会の諮問機関として、指名諮問委員会および報酬諮問委員会を新たに設置しました。指名諮問委員会では、(株)
トーホーの役員と主要子会社の代表取締役などの候補者を選考し、取締役会に推薦します。また、報酬諮問委員会では、役員報酬
案などを検討し取締役会へ答申します。現在、各委員会の構成人員数は5名で社外取締役を3名とし、各々の委員長も社外取締役と
しています。
■ コーポレート・ガバナンス体制
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リスク管理
東日本大震災を受けてBCPを見直すとともに安否確認システムを導入
全社的リスク管理を行う「リスク管理委員会」のもと、各分科会をグループ横断組織として設置しています。
2011年度は、東日本大震災を受けて、震災・災害対策のBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)を見直し、本社が特に津
波などの被害を受けた場合の対策に重点を置きました。そのほか、11月には非常時に用いる情報通信機器を導入し、それを用いた
安否確認訓練をグループ全社を対象として実施しました。
2012年度は、対象者を絞ったうえで、安否確認訓練を継続して実施していく予定です。
法令遵守
法令遵守の精神を浸透させる倫理教育を実施
トーホーグループでは、「倫理委員会」をグループ横断組織として設置し、全従業員で法令遵守に取り組んでいます。
2011年度は、首都圏のグループ会社を対象に、企業倫理とコンプライアンスに関する研修を実施しました。
また、従業員が倫理上の問題について相談・通報できる内部通報制度を設けており、通報者の保護に十分配慮しつつ迅速に対応
する仕組みを整えています。
■ 内部通報制度の仕組み
グループ会社対象のコンプライアンス研修
個人情報保護
個人情報の取り扱いに対する自覚を高める教育や仕組みの充実
トーホーグループではA-プライスの会員情報やインターネット通販のお客様情報などの個人情報を取り扱っており、お預かりする
個人情報については、細心の注意を払い、その保護・管理に努めています。
2006年12月には、個人情報の取り扱いを適切に行う体制を整備している事業者に対し付与される「プライバシーマーク」を取得しま
した。
2011年度には、11月にグループ会社を含め会員情報などを扱う従業員を対象とした個人情報保護教育を実施しました。また、個
人情報の取り扱いに対する自覚を高めることを目的として、各店舗・事業所などで取り組み状況を自らチェックシートに記入する「セル
フチェック」の仕組みを改善しました。
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