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資料編 各競技団体の事故防止の取組

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資料編 各競技団体の事故防止の取組
資料編
資料編
各競技団体の事故防止の取組
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資料編
資料編 各競技団体の事故防止の取組
Ⅰ ラグビー
1 重症事故対策特別委員会から安全推進本部へ
ラグビーはコンタクトを伴うスポーツであり、それゆえ他競技に比べ多くの外傷・障害が報
告されている。この事実から IRB(世界ラグビー機構以後 IRB)では彼らの制定した「ラグビー
憲章」のなかの「競技規則制定の原則」において「安全性が保障されなければならない」と強
調している。また「Rugby Ready」には「身体接触を伴うスポーツであるラグビーでは、すべて
の参加者の安全が最重要であり、関係者全員がその責任を負っている」と書かれている。つま
りラグビー競技においては、すべてに優先されて「安全」があると認識しても間違いない。換
言すれば、われわれ関係者は外傷や障害からいかにプレイヤーを守ってあげるかを常に考慮し
なければならない立場にある、ということでもある。この考えに立脚して、日本協会としての
安全対策に対する諸活動は、今まで安全対策委員会を中心に行っていた。しかし外傷や障害に
加え重症事故の増加が報告されるようになり、新たな対策を講じる必要性が生じ、平成 15 年 8
月日本協会主導による「重症事故対策特別委員会」を立ち上げる。この特別委員会で課題の抽
出ならびに各委員会での具体的な検討事項を話し合い、答申を出した。にもかかわらず重症事
故の減少に至らなかったことから、早急に更なる対策を講じる必要性が生じ、平成 17 年 10 月
各委員会にまたがる��的��「重症事故撲滅プロジェクト(通�インテグレイト�プロジェク
ト)」を発足させた。同プロジェクトが行った主な活動は①スクラムトレーニングマニュアル
DVD の作成②各講習会でのタックル、スクラム指導③スキルアップ講習会④「夏合宿を前に」
等の通達文作成送付⑤高校チーム指導者の実態調査等、である。
このプロジェクトの活動は多角的かつ有機的に行われたが、残念なことに重症事故の撲滅とい
う結果には至らなかった。さらに効果的な対策を講じる必要性を再認識し、日本協会は「重傷
事故撲滅」
「安全なラグビーの普及・徹底」を最高のミッションとして掲げ、平成 19 年 10 月「重
症事故対策本部」を発足させ、平成 20 年「安全推進本部」と改名し、活動を強化させながら継
続してきた。
2
安全推進本部としての新たな活動内容
安全推進本部は専任の事務職員を配置し、本格的な活動をスタートさせた。
「インテグレイト
プロジェクト」での活動内容を踏襲しつつ新たに本部内に重傷事故分析班を設置した。そこで
重症事故に至った要因を詳細に分析し、その結果から導き出された問題となる技術やトレーニ
ング法を検討し、重症事故撲滅キャンペーン用の DVD 制作につなげた。平成 20 年 1 月にはこの
DVD を使って安全対策委員会、医事委員会等と連携協力し、初めて全国から各都道府県安全対
策委員長、医務委員長、コーチトレーナーが一堂に会し、安全推進講習会を実施した。登録チー
ム減少の危惧の中、あえてチーム登録のための義務講習として、
(その内容をグラウンドレベル
まで落とし込むために)指導責任者を対象に各都道府県単位で複数回、安全推進講習会を実施
した。これにより未受講のチームについてはチーム登録ができないような対応をとった結果、
全国にわたりほとんどのチームの指導者が受講した。
3
安全推進本部から安全対策推進委員会を経て再度、安全対策委員会へ
さらに活動を効率良く行うため、平成 21 年 4 月、既存の安全対策委員会を吸収する形で新た
に安全対策推進委員会を立ち上げた。内容を充実させるため、またきめ細かく受講者に浸透さ
せるため、それまで日本協会主導で行ってきた安全推進講習会を関東協会、関西協会、九州協
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めの体づくり」等を根幹として医学的側面を加味したもので、各都道府県安全対策委員長、医
務委員長、コーチトレーナーにより講習内容を伝達していただいている。これまでの主な講習
内容は「日本版ラグビーレディの活用」「正しいタックルおよびその指導法」「体幹トレーニン
グ」
「ラック」
「ラグビーの脳振盪」である。平成 22 年、委員会の名称をより一般に浸透しやす
くするために再度、安全対策委員会に変更した。
また、平成 24 年 IRB から脳振盪の扱いをより慎重に行う旨の通達が出されたことにより、日
本協会として様々な対応を行っている。新たに、脳振盪および脳振盪の疑いを判断し、競技復
帰まで段階的に復帰プログラムを実施するための資格(ヘルスケア専門家)を独自に制定した。
現在、日本体育協会の協力も得て、認定講習会を年に 1 度実施し、脳振盪関連事案に対応でき
る人材育成を行うとともに、安全推進講習会では平成 24 年に続き 25 年も脳震盪に関して講習
を行う。
4
おわりに
重症事故対策特別委員会の立ち上げから安全対策委員会まで約 10 年間「重傷事故撲滅」「安
全なラグビーの普及・徹底」の活動を継続して行ってきた。その努力が実り、平成 21 年から減
少傾向を示し始めている。これは三地域協会が中心となり、安全講習会やその他の地道な活動
を強化していった結果、現場レベルで指導者の意識改革がなされ始めてきたからであろう。更
なる重症事故の減少、根絶を目指すためには協会、指導者、選手はもちろんのこと、ラグビー
に関わるすべての関係者が一体となって、総力を挙げて取り組む努力が必要である。
5
参考
ラグビー競技規則において安全対策は最優先課題である。日本協会では、IRB 試行に積極的
に関与し、安全対策委員会、普及・競技力向上委員会、医務委員会、女子委員会、審判委員会
等の連携による、現状のプレーヤーファーストの視点からの競技規則の運用、解釈について常
に情報共有に務めている。ユース競技規則については過去、地域による独自運営に託していた
が 2011 年度より、小学生部門、タグ部門、中学生部門、コーチ委員会の尽力により統一した規
則化が施行されている。以下に安全対策に関わる主なルールの変更について示す。
【安全対策に関わる主なルールの変更】
1983年
19歳以下(高校生)のスクラムは初めに5人が組みその後3人が加わる。スクラム時の姿勢は頭と肩が腰より低くなっては
いけない。
1984年
脳振盪を起こした選手はその後少なくとも3週間は如何なる試合、あるいは練習にも参加してはならない。
1985年
モール、ラックに参加する選手は頭と肩を腰より低くして参加してはならない。少なくとも片方の腕は味方選手の体にバ
インドしなければならない。
1991年
19歳以下(高校生)のスクラムについて1.5m以上押すことの禁止。
1992年
ポップアップ(相手を宙に浮かしたりスクラムから上方に押し出す行為)の禁止。
1996年
シンビンルールの導入(不行跡、危険なプレー、不正なプレー、或いは反則を繰り返す等の違反を行ったプレーヤーの一
時的退場)。
1999年
交替・入れ替えの選手数は7名以内のうち少なくとも5名はフロントローとして適切に訓練され、かつ経験のあるプレー
ヤーが十分いなければならない。
2006年
19歳以下の選手に対するヘッドギア装着義務ならびにマウスガード着用推奨。
2007年
レフリーの声に従ってスクラムをクラウチ、タッチ、ポーズ、エンゲージの4段階で組む。
2009年
危険なタックル定義の厳格化(相手の頸部、または頭部へのタックル、およびプレーヤーをグランドから持ち上げて落と
す、または両足がまだ地面から離れている相手プレーヤーを、頭または上半身が地面に接触するよう落とす)危険なタッ
クルでのシンビン、退場。
2012年
スクラムをクラウチ、タッチ、セットの3段階で組むことへ変更。エンゲージという長い単語によりタイミングのずれを
修正。
脳震盪を極めて慎重に扱う(脳振盪の疑いでも退場、医師や専門家の管理下での競技復帰プログラムの実施)。
2013年
交替・入れ替えの選手数を8名以内のうち少なくとも6名、と増員。
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資料編
会の三地域協会主導で行うことにした。講習会の内容は「安全な技術の習得」
「怪我をしないた
資料編
Ⅱ 柔道
1 頭頚部負傷防止にかかる禁止事項
(1) 柔道の試合審判規定では、相手を負傷させたり、自らが負傷するような技や行為を禁止
し、重大な違反として「反則負け」の罰則が与えられる。
ア
背を畳につけている相手を引き上げ、これを畳に突き落とすこと。
イ
首や脊椎など、相手を傷つけたり危害を及ぼしたり、あるいは柔道精神に反するような動
作をすること。
ウ
内股、払腰等の技を掛けるか、又は掛けようとしながら、身体を前方へ低くまげ、頭から
畳に突っ込むこと。
100
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資料編
エ
立ち姿勢又は膝をついた姿勢から、肩車のような技を掛けながら、あるいは掛けようとし
ながら、まっすぐ後方へ倒れること。
オ
試合者の一方が後ろからからみついたとき、これを制しながら、故意に同体となって後方
へ倒れ込むこと。
(2)また、少年(小学生・中学生)の試合は、「少年大会申し合わせ事項」により次の条項を
「27条 指導」に加え、あるいは置き換えたものによって行われる。
ア 両膝を最初から同時に畳について背負投を施すこと。
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イ
無理な巻き込み技を施すこと。
ウ
相手の頚を抱えて大外刈、払腰などを施すこと。
エ
小学生の試合において、裏投を施すこと。
オ
小学生の試合において絞め技と関節技、中学生の試合において関節技を禁止する。
2
審判会議における「大会申し合わせ事項」
大会では、試合前に審判会議を行い、試合者の成長・発達、技能段階に応じて、特に頭頚部
の事故を防止するための「大会申し合わせ」を行い周知徹底する。
【
「大会申し合わせ事項」の例(抜粋)】
1
禁止事項の見際眼を厳密に行う。
2
危険と思われる場合は、期を失せずに「待て」の宣告をし、生涯事故を未然に防ぐよ
うにする。
3
脳震盪対応について
脳震盪対応について、ジュニア(20歳未満)以下の大会要項に下記条件を追加する。
(2012年4月)
1
大会前1ヶ月以内に脳震盪を受傷した者は、脳神経外科の診断を受け、出場の許可を
得ること。
2
大会中、脳震盪を受傷した者は、継続して当該大会に出場することは不可とする。
(な
お、至急、専門医(脳神経外科)の精査を受けること。)
3
練習再開に関しては、脳神経外科の診断を受け、許可を得ること。
4
当該選手の指導者は大会事務局および全柔連に対し、書面により事故報告書を提出す
ること。
102
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安全指導の手引作成と頭部外傷時対応マニュアル
『柔道の安全指導〔2011第三版〕』を作成し以下の、頭部外傷時対応マニュアルを周知する。
(「公益財団法人全日本柔道連盟」より抜粋)
DL アドレス
http://www.judo.or.jp/data/docs/print-shidou.pdf
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4
資料編
Ⅲ 野球
1 高校野球の事故防止の取り組み
当連盟では、高校野球での事故の防止のために、次のような取組を行ってきた。
年代
具体的取り組み
昭和 35 年(1960)
第 32 回選抜高校野球大会から打者用ヘルメットの着用を義務付ける。
昭和 38 年(1963)
走者も打者用ヘルメットの着用を奨励する。
昭和 40 年(1965)
この年から走者のヘルメット着用を義務付ける。
昭和 62 年(1987)
打者、走者とも耳付きヘルメットの着用を奨励、翌年から義務付けと
する。
練習試合で外野飛球を追った選手がコンクリートフェンスに激突、頭
部打撲で死亡する事故があり、都道府県連盟とともに各種大会で利用す
る球場施設の管理者に対し、外野フェンスに緩衝ラバーの設置を求める
安全対策要望書を出した。
平成元年(1989)
捕手の危害予防のため、捕手用ヘルメットの着用を奨励、翌年から義
務付けとした。
平成 2 年(1990)
金属製バットの軽量化と飛距離増加を目指した開発で、打撃騒音の高
いバットが市販されたことから、捕手の聴力損失を予防するため金属製
バットの音響基準を定め、全日本野球用バット工業会の自主基準とした。
平成 4 年から音響基準対策品のみの使用とした。
平成 5 年(1993)
両耳付きの打者(走者)用ヘルメットをこの年から 2 年間を奨励期間と
し、平成 7 年から義務付けとした。
捕手が、投球練習中ヘルメットを着用していなかったために投球を頭
に受け死亡する事故があり、練習、試合を問わず、捕手が座って投球を
受ける場合は、必ずマスク、捕手用ヘルメットを着用させることとした。
平成 10 年(1998)
打撃投手の打球による死傷事故が増えており、投手用ヘッドギアの安
全基準が定められたことから、翌 11 年から 2 年間を奨励期間とし、同
13 年から練習での着用を義務付けた。また、早期普及を実現するため、
日本高等学校野球連盟では全加盟校にヘッドギア購入補助金として
1,000 円を助成した。
平成 11 年(1999)
捕手のスロートガード着用を義務付けた。
平成 12 年(2000)
練習試合中に発生した投手の頭部受傷事故死について、
「投球後すぐに
捕球態勢をとる指導を徹底するよう」全国の加盟校に注意喚起文書を通
達した。
練習時の投手用ヘッドギア着用を義務付け。
平成 13 年(2001)
甲子園でファウルボールにより応援席のブラスバンド部員が目を負傷
したことを受け、都道府県連盟に、スタンドへの注意喚起とブラスバン
ド部員の防護用に補助野球部員を立たせるなどの対策を通達した。また、
この年の選抜高校野球大会(289 個)と全国高校野球選手権大会(531 個)
の全試合で甲子園球場のファールボールの飛球状況調査を行い、危険地
域への注意喚起をした。
平成 17 年(2005)
心臓震盪事故防止で、都道府県連盟を通じ、大会で使用する球場施設
管理者に AED 設置要望書を提出、併せて各連盟役員、審判員、指導者へ
の救急救命講習会受講の要望を行い、約 2,500 人が受講した。
平成 21 年(2009)
ベースコーチのヘルメット着用が義務付けられた。
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資料編
Ⅳ
サッカー
公益財団法人
メディカルコーナー|日本サッカー協会
日本サッカー協会
公益財団法人日本サッカー協会の取り組みを紹介します。
参考:http://www.jfa.or.jp/jfa/medical/b08.html
ホーム
JFA
日本代表
大会・試合
選手育成
指導者・審判
サッカーにおける脳振盪は、決して珍しいスポーツ外傷ではありません。選手が脳振盪になったときに、意識が戻ったら試合に復帰させていませんか?今、脳振盪に対
して慎重な対応が世界中で求められています。それは、脳振盪を複数回生じると記名力障害や集中力の低下など、社会生活にも支障をきたすような慢性期症状が生じる
可能性があるからです。有望なサッカー選手が、このような脳振盪の後遺症を生じて、サッカー選手として、また、将来社会人としての輝かしい道を閉ざさないため
に、しっかりした対応が必要です。
このたび3月1日に日本サッカー協会スポーツ医学委員会がJリーグに向けて脳振盪に対する指針を作成いたしました。これはJリーグだけでなく、日本でサッカーを行って
いるすべての人に、指針として使用していただけると幸いであります。
ぜひ一度、お読みください。
Jリーグにおける脳振盪に対する指針
1. ピッチ上での対応
ピッチ上で頭部外傷を被った可能性がある選手に対する対応は、以下の通りの順序で行うのが望ましい。
●呼吸、循環動態のチェックをする。
●意識状態の簡単な確認後、担架などでタッチラインへ移動させる。この際には、頸部の安静には十分に注意する。
●簡易的な脳振盪診断ツール(付図1)を用いて、脳振盪か否かの判断をする。これは、チームドクターによる診断が望ましいが、不在の場合にはATなどが代行する。
●診断ツールで脳振盪が疑われれば、試合・練習から退くべきである。短時間のうちに回復したとしても、試合復帰は避けるべきである。
2. 24時間以内の対応
脳振盪が疑われた場合、短時間で症状が回復した場合も含めて、以下のような手順で選手を扱うのが望ましい。
●サイドラインあるいは控室などで休息をとる。この間はチームドクターあるいはATなどが頻回に選手の状態をチェックする。可能であれば、SCAT2(付図2)を用い
て、脳振盪の状況を客観的に評価する。
●受傷時に数秒単位以上の意識消失や健忘があった場合には、たとえ意識が正常に復したと思われても病院へ搬送をする事が望ましい。
●頭痛、吐き気、嘔吐などが新たに出現してきたり、一向に改善しない、あるいは悪化するようであれば、専門施設へ搬送する。これは脳振盪に併発し得る外傷性頭蓋内
出血の可能性を考慮してのことである。
●経過が良好のときは帰宅を許可するが、24時間以内は単独での生活は避け、のちに頭痛、吐き気などが生じた場合には即座に病院を受診するように指導する。
3. 復帰へのプログラム
脳振盪と診断あるいは疑われた場合には、すぐに練習に復帰せず、表1のごとくの段階的プログラムを組んで復帰をする。
●まず、十分な休息により症状がないことの確認の後に第2ステージに移行し、徐々にステージをあげ、ステージ6を試合復帰とする。各ステージには最低1日を費やすこ
ととする。
●各ステージにおいて、脳振盪関連の症状が出現した場合には、24時間の休息をとり(ステージ1)、症状が生じていなかったステージから再開する。
●判断に迷う場合には、復帰へのプログラムの早い時期に専門医を受診することが望ましい。
追記
本指針は、スポーツ関連脳震盪の管理に携わる者を対象として、現段階において、もっとも適切と思われる知見に基づいてガイド的な役割を示したものであり、実際に
は個々の管理は各々の事例や環境に即して行うべきである。
表1
脳振盪からの段階的復帰
メディカルコーナー|日本サッカー協会
ステージ1
活動なし
ステージ2
軽い有酸素運動
体と認知機能の完全な休息。
最大心拍数70%以下の強度での歩行、水泳、室内サイクリングなど抵抗のないトレーニング
ステージ3
スポーツに関連した運動
ランニングなどのトレーニング。頭部への衝撃となる活動は控える。
http://www.jfa.or.jp/jfa/medical/b08.html[2013/04/23
9:33:40]
ステージ4
接触プレーのない運動
パス練習などのより複雑な訓練で運動強度を強めていく。
ステージ5
接触プレーを含む練習
医学的チェックで問題がなければ通常練習を行う。
ステージ6
競技復帰
通常の競技参加。
Jリーグにおける脳震盪に対する指針_付図1
Jリーグにおける脳震盪に対する指針_付図2
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資料編
スポーツ現場での脳振盪の診断
以下の症状や身体所見がひとつでも見られる場合には、脳振盪を疑います。
3.バランステスト
1.自覚症状
以下の徴候や症状は、脳振盪を思わせます。
意識消失
けいれん
ぼんやりする
霧の中にいる気分
健忘
頭痛
頭部圧迫感
頚部痛
嘔気・嘔吐
めまい
ぼやけてみえる
ふらつき
光に敏感
何かおかしい
集中できない
記憶できない
疲労
混乱
眠い
感情的
いらいらする
悲しい
音に敏感
不安・心配
「利き足を前におき、そのかかとに反対の足
のつま先をつけて立ちます。体重は両方の
足に均等にかけます。両手は腰において目
を閉じ、20秒のあいだその姿勢を保ってくだ
さい。よろけて姿勢が乱れたら、目を開いて
最初の姿勢に戻り、 テストを続けてくださ
い。」
2.記憶
以下の質問に全て正しく答えられない場合には、
脳振盪の可能性があります。
「今日の試合会場はどこですか?」
「今は前半ですか?後半ですか?」
「最後に得点を挙げたのは誰
(どちらのチーム)ですか?」
目を開ける、手が腰から離れる、よろける、倒れるな
どのエラーが20秒間に6回以上ある場合や、開始
「先週(最近)の試合の対戦相手は?」
の姿勢を5秒以上保持できない場合には、脳振盪を
「先週(最近)の試合は勝ちましたか?」
疑います。
脳振盪疑いの選手は直ちに競技をやめ、専門家の評価を受けましょう。
ひとりで過ごすことは避け、運転はしないでください。
Pocket SCAT2(Concussion in Sports Group, 2009)を一部改変;日本神経外傷学会監修
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資料編
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108
資料編
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109
資料編
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110
資料編
Ⅴ
水泳
公益財団法人日本水泳連盟
公益財団法人日本水泳連盟の取り組みを紹介します。
参考:http://www.swim.or.jp/11_committee/13_tools/0507061.html
プール水深とスタート台の高さに関するガイドライン
平成 17 年 7 月
(財)日本水泳連盟
水泳プールの飛び込み事故の問題については、その重大性にかんがみ、
(財)日本水泳連盟は我国の
水泳の統括組織としての立場と責任から、何らかの見解を明らかにすべきであるとの判断のもとに、
平成 16 年秋に水泳指導、建築、スポーツ医・科学、法律等の専門家を含めた「プール水深に関する
特別委員会」を設置し、鋭意検討をすすめ、本ガイドラインを策定するに至った。
つまり、全国の既存プールには水深1.0~1.2m程度の施設がかなり多いという状況の中で、
競技会なりトレーニングを実施していかざるを得ないという現実的問題点を認識した上で、このガイ
ドラインにより、重篤な飛び込み事故の防止を図ると共に、より安全でより合理的な水泳の普及・振
興に結びつけようというものである。
1.現行のプール公認規則(2001 年 4 月改正)では、スタート端壁前6.0m までの水深が1.35m
未満のプールではスタート台の設置を禁じている。しかし、これとても絶対的な安全な水深とい
う訳ではない。如何なる飛び込み姿勢に対しても安全な水深となると、各方面の研究成果から判
断して、現場の常識をはずれた深いプール(水深3m以上)とならざるを得ない。
2.また一方、水深1.0~1.2m程度のものでなければ、競技会以外の目的が多い一般の営業プ
ールでは使い物にならないという現実もある。
3.また競技としては、ある程度の高さから飛び込みスタートするということなくしては、記録上の
魅力は望めないという事情もある。
4.熟練指導者の見解等から総合すれば、スタート台の高さは低ければよいというものでもなく、安
全で合理的なスタートのための、適切な高さというものが自ずと存在すると考えられる。
(低すぎ
る場合、入水角度を得るために高く飛び出す傾向が生じ、かえって危険度が増すことがある)
5.そこで、全国のジュニアクラスの熟練コーチ約 400 名に対し、水深 1.0 ~ 1.2 m前後のプールに
おけるスタート台として危険度の少ない高さについて、経験値としての判断アンケート調査を行
った。その結果は、別表・別図のとおりである。これは水泳のスタート及び飛び込み事故に関わ
るスポーツ医・科学的研究の成果・報告と参照しても、飛び込みスタートの方法を十分習得して
いる泳者の利用を前提とすれば、合理性のある内容とみることが出来る。
したがって、最も推奨件数の多い 0.20~0.40m程度の高さを水深に応じて選択し、安全で合理的
なスタート台の高さとして採用するのが妥当と判断される。
6.以上より、
「如何なる飛び込み状況の中でも安全を確保」という観点ではなく、水深 1.00m~1.35
m未満のプールにおける一般的競泳スタートとして、安全に配慮された(必ず自分自身の身体で
水深を確認させた上で)飛び込みスタートを行う場合のスタート台の高さのガイドラインを以下
の通りとする。
水深
スタート台の高さ(水面上)
1.00~1.10m未満
0.25m±0.05m
1.10~1.20m未満
0.30m±0.05m
1.20~1.35m未満
0.35m±0.05m
111
111
資料編
7.このガイドラインは、全国の既存の水泳プールの現状と、競技会・トレーニングの実施状況に照
らし合わせ、頚椎・頚髄損傷、四肢麻痺等の重篤な飛び込み事故の防止を図るために検討・策定
された。しかし、これは「絶対的な安全基準」という性格ではなく、現実的な妥協点とも言うべ
きものである。したがって、本ガイドライン通りの設定で実施した飛び込みのスタートであって
も、陸上、水中での姿勢・動作等の要因が複合すれば、プール底に頭部を強打して、飛び込み事
故が起こるのも事実である。
8.本ガイドラインは、必ずしも十分な水深がないプール施設での事故発生の危険性を、適切・合理
的な飛び込みスタート方法(到達水深が深くならないで速やかに泳ぎにつなげる飛び込みスター
ト)によって回避できることを前提としている。したがって、本ガイドラインに即さない施設の
利用法や適切・合理的な飛び込みスタートができない泳者の利用により飛び込み事故が生じた場
合には、施設の管理者や指導者の法律上の責任が問われる場合があることに留意が必要である。
―以上―
<安全面・記録面を考慮したスタート台の適正高さに関するアンケート回答結果グラフ>
水深1.00~1.10mの場合
40.0
30.7%
30.0
28.7%
20.0
10.0
0.0
0.10
0.20
0.30
0.40
0.50
0.60
スタート台高m
水深1.10~1.20mの場合
40.0
35.5%
30.0
23.5%
20.0
10.0
0.0
0.10
0.20
0.30
0.40
0.50
0.60
スタート台高m
水深1.20~1.35mの場合
40.0
30.0
28.3%
26.3%
20.0
10.0
0.0
0.10
0.20
0.30
0.40
112
0.50
0.60
スタート台高m
設置傾向
台高
数
%
無し
23
9.2% 20cm以内
15cm以下
3
1.2% 立上り範囲
16~20cm
6
2.4% 32
12.7%
21cm以上
21~25cm
2
0.8%
26~30cm 33 13.1% スタート台
87.3%
31~35cm 44 17.5% 219
高さ傾向
36~40cm 43 17.1%
41~45cm 21
8.4% cm
数
46~50cm 29 11.6% 30前後 36
51~55cm 16
6.4% 35前後 50
56~60cm 22
8.8% 40前後 36
61cm以上
9
3.6% 45前後 20
251 100.0%
251 100.0% 50前後 33
% 累計数 %
21.9%
55 21.9%
45.8%
170 67.7%
23.5%
229 91.2%
8.4%
250 99.6%
0.4%
251 100.0%
1.1~1.2m(1.15m前後)
台高
数
%
10cm以下
2
0.8%
15cm以下
2
0.8%
20cm以下
7
2.8%
25cm以下 18
7.2%
30cm以下 89 35.5%
35cm以下 59 23.5%
40cm以下 42 16.7%
45cm以下 17
6.8%
50cm以下
7
2.8%
55cm以下
6
2.4%
60cm以下
2
0.8%
251 100.0%
1.2~1.34m
台高
数
%
10cm以下
0
0.0%
15cm以下
0
0.0%
20cm以下
2
0.8%
25cm以下
1
0.4%
30cm以下 30 12.0%
35cm以下 71 28.3%
40cm以下 66 26.3%
45cm以下 30 12.0%
50cm以下 33 13.1%
55cm以下
9
3.6%
60cm以下
9
3.6%
251 100.0%
安全面・記録面を考慮した適性高に対する回答
1.0~1.1m(1.05m前後)
台高
数
%
10cm以下 13
5.2%
15cm以下
2
0.8%
20cm以下 23
9.2%
25cm以下 72 28.7%
30cm以下 77 30.7%
35cm以下 34 13.5%
40cm以下 18
7.2%
45cm以下
3
1.2%
50cm以下
7
2.8%
55cm以下
0
0.0%
60cm以下
2
0.8%
251 100.0%
※1 スイミングクラブプールの70%は、1.10m以下の水深であり、90%超は1.20m以下であった。
※2 スイミングクラブプールのスタート台は、立上りの範囲(20cm)を超えるスタート台が85%設置されていた。
251 100.0%
水深
数
1.00m以下 55
1.10m以下 115
1.20m以下 59
1.30m以下 21
1.40m以下
1
スイミングクラブの現状(平素の練習プール)
<プール水深に係わるアンケート回答集計結果一覧>
資料編
113
「学校の管理下における体育活動中の事故の傾向と事故防止に関する調査研究」
―体育活動における頭頚部外傷の傾向と事故防止の留意点―
調査研究報告書
平成 25 年 3 月 31 日
発行 独立行政法人日本スポーツ振興センター
学校安全部
〒160-0013 東京都新宿区霞ヶ丘町 10 番 1 号
電話 03-5410-9154 FAX 03-5410-9167
URL. http://www.jpnsport.go.jp
115
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