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別府土木事務所 河川港湾班 白石安依
別府土木事務所 河川港湾班 白石安依 平田川にトビケラが異常発生し、周辺の保育園や 住宅から苦情 保育園 平田川 民家 平田川 平田川下流域 人工集中地区に 指定されている 市街地区間 平田川上流域 ●幼虫期は河川の中流の瀬で見られ 水生昆虫で成虫となってから陸に上がる ●流れてくる藻や葉っぱを食べる ●吸血など人体に被害は与えない コガタシマトビケラの成虫 ●成虫は、光に集まる習性、夕方より人家に侵入 不快害虫 幼虫期は水中で生活 成虫期は陸で生活 「コガタシマトビケラの飼育マニュアル」より ●学識経験者(希少野生動物保護種保存推進員等)と 一緒に生物の採補調査を実施。 学識経験者の松尾先生 捕食者 ●調査結果 トビケラの幼虫 イシビル ナイルティラピア うなぎ サカマキガイ ヒメモノアラガイ カワニナ モノアラガイ ①生活排水や温泉(銭湯)排水の流れ込み? 水温が高く、栄養価が高いことが原因 ②毎年は、大量発生していない。 洪水が少ない年は、河床材の移動がなく、 藻が繁茂するため大量発生しやすい ③河道の構造的要因? 突起式コンクリート三面張区間に大量発生 流速が速く、水深が浅く一定 (平常時の流速0.88m/s、凸部の深さ12cm) 魚が住みづらく、ヤゴなどの肉食生物がいない トビケラ幼虫の天敵がいない ①川の水温、水質の改善 下水道整備などにより、排水を川に 流さないことで水質を綺麗にする 費用と時間がかかる ②洪水による河床の洗い流し 天気任せ 具体的な対策とはいえない ③河道の構造を改善する A.「多自然川づくり」による全面改修を行う 特定種のみが繁殖しない多様な生態系を作る B.水深確保による肉食生物の繁殖促進 水深を確保すると共に、流速を軽減し 魚の住める空間を確保する C.凹部埋設により生物生息区間の除去 生物の住処となる砂礫をなくす 早期解決が求められる 大きな改変は難しい 小規模で対策効果がみられるもの B.水深確保による肉食生物の繁殖促進 C.凹部埋設による生物生息区間の除去 水深確保による肉食生物の繁殖促進 河床ブロックにより水深を確保すると共に、流速 を軽減し魚の住める空間を確保する 河床ブロックを設置すると 水深の確保と流速の低減 移動しづらい・住みにくい 対策イメージ 流速計にて遡上の流速調査中 着工前 完成 砂部で1Lの砂を、コケ部で1m区間のコケを採取した 〈平面図〉 堰1 施工効果範囲 E 凹部の砂 D 堰2 C 施工区間 コンクリート表面のコケ B A 未施工区間 〈断面図〉 E B、D 砂 A、C コンクリート表面のコケ 調査結果 施工前 H24.5.15 トビ ケラ 凹部の砂 A C D E 他生物 1000 以上 コンクリート 表面のコケ 凹部の砂 1000 以上 コンクリート 表面のコケ 1000 以上 砂 1000 以上 貝類 貝類 コンクリート 表面のコケ 凹部の砂 1000 以上 コンクリート 表面のコケ 1000 以上 凹部の砂 1000 以上 コンクリート 表面のコケ 1000 以上 全体 貝類 貝類 ティラピア 洪水直後のため調査出来ない状態 B 施工 直前 H24 .7.9 施工2ヶ月後 H24.10.6 施工8ヶ月後 H25.4.18 施工11ヶ月後 トビ ケラ 他生物 トビ ケラ トビ ケラ 12 ヒル 4 28 0 ゴカイ 20 3 他生物 なし 54 ボウフラ 725 0 貝類(沢山) 3 ゴカイ、貝 (沢山) 39 貝類(沢山)、 ゴカイ 5 ヤゴ、貝 90 貝類 ヒル、貝類 施工 影響 他生物 220 24 0 H25.7.18 あり なし 21 ゴカイ 0 貝類(沢山)、 ゴカイ 20 25 貝類(沢山) 0 0 貝類(沢山) 6 貝類(沢山) ティラピア、 ボラ カニ、ヤゴ ゲンジホタル、 シラスウナギ ティラピア、 ハゼ、カニ、 ヤゴ、カエル、 テナガエビ ウナギ 1 ゴカイ、貝 (沢山) 24 ゴカイ、貝 (沢山) あり あり ティラピア、 ウナギ、 ヤゴ 未施工区間 施工区間 コンクリート表面のコケ部 トビケラ幼虫個体数 800 725 600 400 200 0 20 28 施工直後 25 54 施工8ヶ月後(春) 施工区間(D) 24 施工11ヶ月後(夏) 未施工区間(A) ①水深の増加®魚の行動範囲の増加 ®広範囲の藻を魚が食べる 施工区間 未施工区間 ②流速の低減®生物の増加 ®トビケラ幼虫の外敵の増加 ③流速の低減®土の堆積 ®トビケラ幼虫が住めない環境 魚や貝をはじめ生物増加 ヤゴ ゲンジホタル テナガエビ ゴクラクハゼ 稚魚 タイワンカワニナや サカマキガイなどの貝類 ナイルティラピア ゴミの滞留 定期的な掃除が必要 施工の効果を確認 未施工区間からの トビケラの飛来 堰による効果 保育園 施工区間の拡大 トビケラの被害の軽減 ゴミ問題を地元と協議し、 方針を検討 未施工区間から トビケラ飛来 ウナギを採る人の姿も… ●水深を確保する 多種類の生物が住む川に変化 ●生き物が増加することで、異常繁殖抑制 多種類の生物が沢山生息する川づくりの重要性 ●昔のような親しみある川へ変化 ご静聴ありがとうございました。