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突っつきはしない。

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突っつきはしない。
ごあいさつ
はじめまして、ハンドル名「ハルト」と申します。
最初は、ドイツ語の「HART」と書いておりましたが、読みにくいので、
カタカナに変えました。語源は、「固い」。そう、体が 固い私に対して、
子供がハンドル名をつけてくれました。(^.^)
この「卓球の考え方」は、5年間に渡って卓球指導して頂いた内容
を、まとめ・解説したものです。
対象となるレベルは、基礎が一通り出来ている人で、初心者の方が
一から順番に覚えていく内容ではありませんが、基本的な考え方は初
心者の方であっても同じです。 文章表現がわかりにくいところなどは、
掲示板のほうでご質問いただければ、できるだけ対話形式で説明して
いきたいと思っています。
ただし、同じ表現でも、人によって受けるイメージも違いますし、 プレ
イされているところも見られませんので、個人的なアドバイスは実質不
可能です。あらかじめご了承ください。
もっと高いレベルで卓球を楽しまれている方には、このような考え方
もあるということでご理解いただきたいと思います。
記載されている内容が、絶対「正しい」/「間違っている」というような
争論になるのは本旨ではありません。
もちろん建設的なご意見は大歓迎です。
それぞれの戦型・レベルに応じて、ひとつでもご参考になれば幸いです。
2001 年1月
-1-
-2-
目
次
頁
・
はじめに
1
・
目次
3
1.
グリップ
5
2.
ラケットの軌道
7
3.
サービス
23
4.
レシーブ
33
5.
ツッツキ打ち
41
6.
バックハンド打ち
46
7.
はじき打ち
48
8.
カット打ち
51
9.
ドライブ打ち
61
10.
前陣攻撃
64
11.
攻撃卓球
66
12.
カットマンとの対戦
69
13.
スマッシュ打ち
73
14.
ダブルスマッシュ
74
15.
練習方法
77
16.
ダブルスの考え方
83
17.
試合の考え方
85
-3-
-4-
1. グリップ
(1)
グリップの握り方
手首は、真直ぐから少し上げ気味にする。
手首を下側には折らないこと。
ラケットの先は少し下向き
(2)
グリップはきつく握るとだめ。
固定しすぎたグリップにならないこと。
360゜どこでもラケット角度が出るようにグリップする。
(3)
打つ時に、自然と人差し指に力が入るようなグリップに削る。(ぺンの場合)
(4)
中指と薬指をラケットの裏側につけて中指・薬指両方で、ラケット角度を
調整する。
(5)
グリップの手・指の位置は決まっていない。
「相手の戦形」によって変わる。
・ロング打ち(ドライブ戦)の場合は、親指は浅くグリップする。
・カット打ち(カットマン戦)の場合は、親指を深く入れる。
親指の入れ方を浅く
親指の入れ方深く
-5-
(6)
グリップの削り方
(グリップを手の大きさに合わせて削る)
ラケットの板厚が、厚いものは、ドライブがやりやすい。
薄いものは、台上処理、弾き打ち等がしやすいので、参考に!
ラケットの裏側
親指側:少し深く削る。
グリップ削り位置が人差し指側より長い。
グリップ削り位置が親指側より短い。
人差し指側:手の大きさに合わせ削る。
人差し指のグリップ位置を、手の大きさに合わせ調整する。
手の大きさに合わせて
グリップ高さ
高さ・細さを調整して削る。
グリップの細さ
グリップした時、人差し指に力が入るよう削る。
多く削らないこと
削りすぎないよう徐々に削る。
-6-
2. ラケットの軌道(打ち方)
(1)
卓球台からワンバウンド後出たボールを打つ時は、コンベア式の打法で打つ。
イボ高・アンチのカットボールを打つ時、安定する。
コンベア式
ラケットの軌道
ボール
コンベア式打ち方のイメージ
からだの内側、ボールの飛球線より内側からラケットを振り出すこと。
ラケットを押さないように前に振ると相手コートに落ちてから
伸びるボールになる。
コンベア式のイメージ図
ラケット軌道
ボール
-7-
(2)
卓球台の台上のボールを打つ時は歯車式で打つ。
表ラバーの中国選手に多いが裏ソフトラバーでも打てるようにする必要がある。
歯車式(ギヤ式)ラケット軌道
ボール
ラケットの軌道
歯車式打ち方のイメージ
台上のボールが卓球台の前側∼台の深く入ってきても何処でも体から1mの
範囲のボールは、打てるようにする。
歯車式のイメージ図
ラケット軌道
ボールの回転
歯車と仮定
-8-
(3)
ボールを打つ時のラケットの軌道は、ボールの飛球線より内側からラケット
が出て行くように打つ。
飛球線より外側からラケットを出して打ちに行くと、ミスし易くなる。
内側
外側
飛球線
飛球線の外側から出すとラケットが外に出る時間がかかるため、遅れやすい。
ラケットは体の内側から振り出す。体の内から外への遠心力を利用して振れる。
(4)
フリーハンドを使ってボールを取りに行くように肩をまわすと、
ふところを大きく取れる。
コートに落ちてからのボールの動き
から目をはなさないこと。
・ラケットを持っている手は、意識しない
ようにすると、自然とバックスイングが
とれている。
・ラケット面の裏側へラケットを引かない
こと。
・左手でボールを取りに行くようにし、ふところを大きくとる。
・ボールが、インパクト位置まで来たら、ラケットを振り出す。
・インパクト位置に来るまで待つほど、威力のあるボールが打てる。
-9-
(5)
体の前でボールを打つ。
・ボールのインパクト位置は、両手を正面に伸ばしたところにあるボール
・右肩が後ろになるとラケット角度
が出し易い。
・体重が乗ったボールを打てる。
・相手のボールの威力に負けない。
・ボールの変化が見やすい。
・高いところの打球点で捉えること
ができる。
(6)
構えるフォームは、腰の線と腕∼ラケットの角度は直角に近い。
ニュートラルな構え
直角
腰の線
胸を張る。うつむかない様にする。
<
体
勢
>
直角
ひじを支点に、腕から手の角度は
直角がニュートラルのフォーム
おしりは、
ヒップアップ
ひざは、曲げておき何処へも動ける体勢にする。
足の幅は、肩幅程度で構える。
- 10 -
(7)
ラケットが遅れて、体のほうが前に出るのが一番悪い打ち方。
体が前に出ると、ラケットが体の
後ろになるため、
ダメ
・相手のボールの威力に押されてしまう。
・ラケット角度がわからない。
・ボールをラケットに当てにくい。
・体を使ってボールを打てない。
体から迎えに行かないこと。
・懐の中にボールが入りすぎ、詰って
打てない。
・右肩が前に出てラケット角度が出ない。
(8)
腰で打つ。(ラケットを振り出す)
右肩を前に出すように打ちに行かないこと。
左手はボールつかみに行く。
右腰と右肩・右ひじを
右腰をスイングのきっかけ
連動してバックスイング
に、右ひじでスイングして
する。
打つ。
(9)
前にあるボールを打つほどラケット面を開き気味にする。
前にラケットを出すだけでは、左にラケット面が向き過ぎる。
浅くきた短いボールは、ラケットを開く
ようにしないと、同じ方向に打てない。
- 11 -
(10) 腕を伸ばした状態になった時にインパクトできるようにする。
①バックスイング
②
体の移動
体重移動
ボールに近すぎないこと。
腕を伸ばしてインパクト
ボールとの距離を考えること。
最大の遠心力を利用して強く
ボールをたたける。
<上から見た状態>
①バックスイング
②
ダメ
・体の軸中心を動かさず、回転運動する。
・遠心力により、自然に右手が伸びる。
・体を使ったスイング+遠心力により、ボールに力が、倍化し伝わる。
- 12 -
(11) バックスイングは、ボールの飛球線に対して体側の内側からラケットを出す
ように、バックスイングすること。
・手だけでラケットを引くバックスイングはしないこと。
・ラケットは飛球線の内側から出て右サイド側で弧を描くようにスイングする。
<上から見た図>
<前から見た図>
ボールの飛球線
バックスイング
①
ラケット裏面側に引かないこと。
打つ時、手打ちになりやすい。
コートにボールが落ちて、
左手は、ボールをつかみに行く。
どうボールが変化するか見る。
お尻が残らず動きがスムースになる。
ボールが短い時は特に
飛球線の外側にラケットを
ひじを前に出していく。
出してから振らないこと。
②
③
右肩が先に前に出ないこと。
ひじで、打ちに行く。
④
ひじの動き
遠心力によってラケット側の腕が伸びる。
ひじに意識を持って打つ。
- 13 -
フォローのラケット軌道
⑤
⑥−1
攻撃型の
ラケット軌道
⑥−2
ひじで打ちに行ったあとの
安定型の
フォロー軌道はひじを上
ラケット軌道
右頭耳側に振る。
ラケットは体の内から出て、ボールを捕まえ、
頭の右サイド側へ振る。
一流選手は、右サイドで打っている。
(12) バックスイングとラケットを引くのと勘違いしないこと。
左手でボールをつかみにいく。
ラケットの、ニュートラル位置
腰の線
ダメ
(肩の線に対して、直角)
バックスイングは、腰・肩・ひじを回
していく
ラケット裏面側へ引かないこと。
- 14 -
(13) ラケットの手首の使い方は、甲と手のひら側に振らないようにすること。
ラケットは親指と小指側に振るようにすること。
手首を下に向けない
ラケット面に対して平行に振る。
ラケット(手に見たてて)
甲から手のひら側に振らない。
押しが入ってしまう。
(14) フォア側にふられた時、バックスイングはいらない。
移動した体の加速がバックスイングとなっている。
更にバックスイングをとると遅れミスするので、注意する。
ラケットをひいてはダメ。
ラケットは、移動からインパクトまで
止まることなく、流れるようにスイング。
- 15 -
(15) フォアハンドの基本は、飛んでくるボールに対して体の内側からラケットの
ヘッドを出せるよう、体の体勢を調整し、ひじでスイングする。
メリットは、ボールに対して最短時間・最短距離で
バックスイングからインパクトまでのラケット軌道が
とれ、スイングも大きな弧となり、ボールの回転に負
けないで安定して打球出きる。
ボールの飛球線
ボールの飛球線より、体側から打ちに行くこと。
(16) 腰の線よりラケットをうしろにしないこと。
このようなバックスイングは、ミスの元。
ボールに対して遅れ気味となり、ボールを
押す打ち方になり、方向性も悪くなる。
腰の線
打ちに行く時、右肩が前に出ていかないこと。
オーバーミスが多くなる。
ダメ
ラケット面の裏側にラケットから引かないこと。
手打ちになってしまい、体重の乗ったボールは打てなくなる。
- 16 -
(17) 基本姿勢から、肩を回してできるバックスイング姿勢と、手だけでラケット
面後ろに引くのを勘違いしないこと。
<基本のバックスイング>
<間違いやすいバックスイング>
体を使ったインパクトができる。
手打ちになりやすく、ミスが出や
すい。
ダメ!
フリーハンドで
手だけでラケット面後ろ側に
ボールをつかみに行く。
ラケットを引くのと勘違いしない。
ボールの飛球線より体側(内側)
ボールの飛球線より外側から、
からラケットが出るので、遠心力
ラケットが出るので、打つコー
が使える軌道でインパクトするこ
スが読まれやすく、遠心力に逆
とが出来る。
らった軌道で、インパクトも弱
打つコースも読まれにくい。
くなる。
(18) 打った後は止まらず、前横に歩くよう(スムース)に、次の待つ位置へ移動
する。
打つ時は、しっかりと体重の移動をして、打った後も止まらず、小刻みに体
が動いて、いつでも攻撃できる態勢にしておく。
- 17 -
(19) しこを踏むように体が止まると、次の動作ができない。
打った勢いで、足の音をたてないようにする。
打ったボールの行方をいつまでも
眺めていないこと。
ドン!
(20) とっさにフォア側に来たボールは、右ひざをボール側に曲げて、手を前にだ
して打つ。
ラケットは、体の前側に出し、体の横や
斜め後ろで取ろうとしないこと。
とっさに来たボールは、右ひざを曲げてラケットは前に出す。
後ろに出していかないこと。
(21) 体の内側に来たボールは、ボールを呼びこんで、懐を作って打つ。
とっさに体側に来たボールは、懐を作る。
体の向きも飛球線に合わせラケットを前に振り出す。
- 18 -
(22) フォア側に振られた時、ラケットから振り出すと、おしりが引けてバランス
が悪くて打てない。
ラケットを持っている手から先に振り
出していくと体がバランスを取るため
お尻が残り、ボールに届かない。
左手で、ボールを掴みにいくと、体のバランスが良く動ける。
①
②
動き過ぎてボール
に近すぎないこと。
バックスイングを大きく取らない事。
体の移動がラケットに加速をつけて
いるので、後ろに引く動作のバック
スイングはいらない。
(23) バック側に来たボールをフォアで打つには左足を動かして台上にあるボール
を打つ。
ラケットの軌道
足の運び
ボールの横面をインパクトする。
シュートボールで、サイドをきるボールを打つ。
- 19 -
(24) 体の位置と足のはこびに注意。上体をふらつかせないこと。
ダメな体勢
ラケット面が変わりミスしやすい。
上体を前に傾けないこと。
打つ時に横に
傾かないこと。
良い体勢
体の軸をまっすぐに!!
胸を張って
足を踏み込む。
(25) 台の深い位置にボールが来たら待つこと。
ダメ
ミスにつながりやすい動作
体から出ていかないこと。
・体からボールを迎えに行くと
つまって打てなくなる。
① ボールのコースを見て、移動する。
② ボールの変化を見る。
③ ボールが来るまで待つ。
- 20 -
(26) 台に浅くボールが来たら一歩踏み込んで打つが、移動中にラケットを、
引かないこと。
①
バックスイング
②一歩踏み込んでインパクト
移動時の加速度運動が働くので
バックスイング動作はしなくても
バックスイング動作はいらない。
ラケットの動きは大きい。
バックスイングすると
踏み込む足を台の下まで、深く入れていく。
ラケットが遅れて打ち
ボールを叩いて行く時は、左足。
ミスになりやすい
次のボールを考え、コースに振る場合は、右足。
ただし、ボールと体の位置で、やりやすい方の
足で良い。
(27) バック側にサイドスピンボールが来た時、体の移動がバックスイングとなっ
ているので、更にラケットを後ろに引かないこと。
①
移動前
②
移動後
体の移動
ラケットの位置は、移動前と変わらない。
バック側にサイドスピンのボールがきた時、
体の移動はラケットを引かず、ラケットの
位置を変えない。
- 21 -
(28) ボールが体に深く入ってきた時は、ひじを上に上げる軌道で打つ。
ラケットを前に押して振らないこと。
バックスイングをとった後、ボールをインパクト位置まで引き付けて、
ひじを上に上げるように、はじき打つ。
前にラケットを振り出すと詰ってしまい、ミスし易くなるので注意する。
<<メモ>>
- 22 -
3. サービス
(1)
腰の方向と、サービスを出すボールの方向を変えて出せるよう、練習して
おくこと。
19 オールになった時のサーブでチャンスボールを作る。
<フェイントモーション>
①サービス前の
腰の位置:
フォアサービス時
右足を引いて腰の位置を
バックサービス時
左足を引いて腰の位置を
変える時サービスする。
変える時サービスする。
②サービス後の
腰の位置:
(2)
相手のバック側に
相手のフォア側に
出す体勢に見える。
出す体勢に見える。
いつも出すサービスは練習していなくても試合で使っているのでよいが、
競った時の、取りに行くサービスを一杯練習しておくこと。
いつも出さない最後のサービスで、ミスは出来ない。
- 23 -
(3)
同じフォームから、サイドスピンの横・横上・横下、下切り、ロング・ナッ
クルをフォア・バックに出せるように二年間で、出来るように練習しておく
こと。
<ラケットのボールに対する動き方>
インパクト後、ラケットがボールより先に出て、
あとからボールが飛び出すイメージでサービスする。
・<<サイドスピンサービス>>
ボールの進行方向側へ
ボールを押さないように、
ボールの横をインパクトする。
<上から見たラケット軌道>
・<<横上サービス>>
ボールの中心線より横上を
インパクトする。
<上から見たラケット軌道>
ラケットの裏側に曲げた手首で
グリップして、横下サービスの
軌道で横上スピンがかかる。
- 24 -
・<<横下切りサービス>>
ボールの中心線より下を擦る。
ラケット面で押さないこと。
<横から見たラケット軌道>
ラケットラバー面側に曲げた
手首でグリップすると下切り
スピンがよくかかる。
<上から見たラケット軌道>
・<<ナックルサービス>>
飛び出したボールの回転は 2 種類
①少し下回転で、相手コートに落ちて
無回転となる。
インパクト位置は中心より少し下側。
ラケットの角度は一定にする。
②無回転で飛んで、相手コートに落ちて
(4)
少しだけ前進回転となる。
ボールが空気の上で、滑って
インパクト位置は、中心よりやや下側。
直線的に飛ぶように練習する。
相手のバック側へ振るように、内から外へ力強くふる。
ボールを押さないこと。
体側にラケットを引かない。
ダメ
飛球線より外側から
ラケットが出ている。
- 25 -
(5)
バックサービスを出した後の体勢は、短い・長い・方向によって変えない
といけない。
<バックサービスからの足の運び方>
短いサービスは短く返ってくることが多い。
左足をサービス後に、前に運び、台の近く
待つ。
長いサービスは深く返ってくることが多い。
右足をサービス後に、後ろに運び、台から
離れて待つ。
サービスによって、返ってくるボールの深さが
読みやすいので、前もって体勢を作っておく。
(6)
最後の2本で勝つ時のサービスは、相手の技術力を利用する。
何でもないようなサービスが効く。
短いナックルサービスは、相手のレベルが低いと効果はない。
- 26 -
(7)
勝つ体制
a. 長いサービス後は、少しうしろでボールを出した方向に体を向けて待つ。
b. フォア側にきたボールを攻撃しておくと、後の競った時、相手はバック側に
ボールを出して来やすいので、バック側で待てるように考えておくこと。
c.相手のバック側にサービスを出した時に、バック側に返球されることを予測
して、動いて待つ。
d. 3 球目攻撃でフォア側は、前半から打って攻撃しておくと、相手心理から
競った時、フォア側には打ってこない。
フォア側はすててもよい気持ちで、バック側に回り込む。
相手の心理状態を読む。
(8)
試合の中で、効果のあるサービス・効果のない攻撃されやすいサービスを
覚えながら、サービスの出し方を考え、試合を行うこと。
・自分のサービスの配球パターンを考え、そして相手の配球パターンを客観的
に判断することで、試合の流れを自分の方に持ってくる。
・印象の強い一本にこだわらず、その一本を印象強くした流れを通して配球
パターンを考えて行くこと。
・サービスは、唯一相手と無関係にボールをコントロールすることができる
技術であり、戦術上、大変重要。
・配球にも知らず知らずのうちに選手の癖が出てきており、客観的に把握す
ること。
- 27 -
・配球パターンを変えるべきか、考える。
① ② ③
同じサービスで、配球位置を 6 種類
出して、相手の癖を見る。
④ ⑤ ⑥
いろいろなサービスのオンパレードは、
最後のつめで、出すサービスがなくなり
効果がない。
(9)
ナックルロングサービスは、相手に考えを読まれないようにさっと出すこと。
相手に考える時間を与えない速い長いナックルサービスが効果的。
フォア側からサービスを出す。
(10) ストレートに抜けたら、もう一度だす。
その後、ストレート待ちされるので、バック側に出す。
(11) カットマンとする時は、小さいナックルサービスから大きく打つこと。
前に寄せておいて、バック側に深く、高いドライブを打つ。
(12) 最近はシェークを持つ人が多く、フォアサーブをする率が高くなっている。
・バックサービスをとる機会がフォアに比べて少ないので、バックサービス
によって、チャンスボールの確率は高い。
・バックサービスからのパターン練習をしておくこと。
- 28 -
(13) バックサービスを相手のフォア前に小さく出したとき、ツッツキレシーブが
バック側に来れば、更にバックハンドで、右から左へ横に力強くラケットを
入れる。
・足の運びは左足一歩動いてサイドスピンをかけた突っつき(真横・横下・
横上)で相手のバック側へ入れる。
・シェークラケットでは面が出にくくバックサイドオーバーミス又は下に
落としやすくなるので、シェーク相手の時はこれを相手が嫌がるまです
ること。
④
①
③強打
②
バックに返球されやすいので、回り込んで強打する。
①ツッツキレシーブがバック側
②左足 1 歩動いてバック側に
にきたら、ボール横に力強く
入れた後、続いてバック側
サイドスピンをかけ、相手の
に回り込みながら、ボール
バック側へ入れる。
を呼びこんで強打する。
(14) バックサービスを相手のフォア前に小さく出した後の足の運びは、フォアへ
のフリックを警戒し、台の真中側へ少し移動しておくこと。
予想されるコース
①バックサーブ
③
サーブを出した後、予想されるコースに
②
サーブのフォローで動いて待つ。
- 29 -
(15) サイドスピンをかけ相手のバック側へ入れたバックサービス後の足の運びは、
左足一歩横へ動いて待つ。
真横・横上では高く返ってくるので強打する。
①
②
バックサービス後の足の運び
左足一歩でニュートラルの構え
(16) 相手の動かす距離を大きくすること。
①
バックに返ってきた時
バックショートクロス
フォア前に小さく
②
バックサービス
フォアに返ってきた時
フォアブロック
ストレート
(17) 10球の内、8球をフォア前にすると相手は、次はバック前かと考えながら
レシーブする。
相手はレシーブが定まらなくなる。
フォア前に的を絞り出した時、又は18オール等になった時、バック側ロング
サービスを出すとノータッチで抜けやすい。
- 30 -
(18) バック側ロングサービスを出す時、右足を出すか、左足を引く動作を入れた
フェイントモーションを入れるとチャンスボールが返ってきやすい。
サーブのインパクト時に、フォア側に体を向けるとフォア側ストレート
に見える。
<バック側にサーブが来ると一瞬相手が判断しやすいフェイントモーション>
サービスのインパクト時にバック側に出す体の向きにすると
バック側に来るように見える。
(19) サービスをあっちこっちにあるだけの種類を出すと、最後に出すサービスが
わからず、決めに行くサービスがなくなる。
サービスのオンパレードはダメ!
同じサービスでコースを変えて、相手の弱点個所を早く見つけ、試合の流れ
をこちらに呼びこむ。
あるだけの種類を出すと、どれが効果のあるサービスか、わからなくなる。
- 31 -
(20) サービスを左利きの対戦相手にする時、相手がよくバック側に回り込む時は
相手のフォア側へロングサービスを出す。
(21) サービスをカットマンに出す時は、フォア前にナックルサービス又は、
ミドル側へロングサービスがきく。
ボールは空気の上を滑っていくような感じで飛ぶので確認する。
ナックルサービス
ラケット軌道
ラケット面は変えないこと。
ラケットの面をかぶさないこと。打たれやすくなる。
a.ボールは回転しないで、相手コートに落ちてから少し上回転がつくと、
浮いて返って来やすい。
b.ボールが少し下回転で飛んで行き、相手コートに落ちてからナックル
ボールになると、相手はネットミスしやすい。
(22) ラバーがミリタルを使っている人とする時は、ミリタル面でツッツキさせる
下切りサービスを出す。
・ミリタル面では切れてこないので、ラケットを上からスマッシュすること。
・絶対入れに行かないこと。相手はこれを待っている。
・ラケットが、ボール位置より下から出る軌道で打つと、オーバーミスする。
・ナックルロングサービスは、ミリタルラバーの人には効きにくい。
- 32 -
4. レシーブ
(1)
相手の球質を良く見る。
・
・
・
・
・
・
・
(2)
ラケットのインパクト時の軌道を見る。
ボールとラケットのインパクト位置を見る。
ボールのコース・スピードを見る。
コートに落ちた位置を見る。
ボールが上がる状態(止まる・伸びる・曲がる)を見る。
ボールが上がってきた時の回転方向を再確認する。
ボールが上がってきた時の回転量を見る。
一度失敗しても、二度目は失敗しないよう考えること。
頭を使え!
(3)
相手のバック側へラケットを振り、ボールはフォア側に打つ。
ラケット面はフォア側。
相手のバック側へラケットを振り、ボールはバック側に打つ。
相手は、どのコースにくるのかわからない。
フォア側への軌道
バック側への軌道
- 33 -
(4)
フォア前の短いボールをフリックレシーブする時、ラケットの軌道を作るの
を腕でしないで、ラケット裏の指を順番に使って行うと、押しが無く調整して
打てる。
①
②
③
①、②、③の順序で行う。
押しをなくすことが出来るのでミスが少ない。
(5)
横上回転の時、ラケットを下から出さないように、上から体の内からラケッ
トを出してたたく。
ラケットの軌道
ラケットを下から出さないこと。
オーバーミスしやすい。
(6)
19 対 19 の時、レシーブをフォア側に打つ。
突っつきはしない。
ミスした後も同様に、フォアを狙うこと。
相手はたいがい、バック待ちしている。
- 34 -
(7)
ロングサービスは、ラケットを当てるだけで押さないこと。
3∼5cmまで!
(8)
・
3∼5cm 台と平行に出しインパクトする。
・
ラケット面は、少し下向き
・
ラケットを上に、こするとオーバーミスしやすい。
横回転ボールのレシーブ時は、横にラケットを振り、コーナをきるような
コースで入れる。
入れにいってはだめ。
ボールを押さない事。
インパクトは、強くする。
<上から見た図>
ボールの上の方向から、横にラケットを振る。
オーバーミスしにくく、攻撃できる。
<横から見た図>
- 35 -
(9)
両ひじを閉めて、力を抜いて、ラケットの先を回さずにレシーブ。
ラケットをかぶせながら打たないこと。
上からラケットを出していくと打たれにくく、コースも読まれにくい。
・入れに行っているだけではダメ。
コースをつくこと。
・下からラケットを出していってはダメ。
打たれやすい。
(10) 体の内から外に回り道をしない軌道で、ラケットを振り出すこと。
この様なラケット軌道はダメ
(11) 相手のバックサーブでラケット面が上を向き、横方向へ振ると、横上となり
下切れにならないので良く見ること。
<横または横上サーブの軌道>
インパクト時のラケット軌道がボールの横、
または横上を擦っていると下切りにならない。
インパクト時のラケット軌道を注視する。
- 36 -
(12) 相手のバックサービスで、ラケット面が上を向き、前の方向へ振ると、
横下切れとなる。
<横下切りサーブの軌道>
インパクト時のラケット軌道で、ボールの下を擦っている。
体のモーションに惑わされないようにすること。
(13) ミリタル等を使っているラケット面ではカットは切れないので、スマッシュ
打ちで上から打つこと。
入れに行かないこと。
切ったサービスに見えても、ボールの
下回転量は非常に小さい。
(14) 相手のフォア、又はバックからのサービスによって構える足の位置を少し
変えレシーブしやすくする。
足の位置を変えると、ラケットの面が最初から出るので、ミスが減る。
相手がバックサービス
ボールの左横を打つ。
腰の向きは、相手側に向く。
相手がフォアサービス
ボールの右横を打つ。
腰の向きは、台と平行にする。
- 37 -
(15) フォア横サービスのレシーブ時の、構える足の位置は、台に平行にする。
ラケット角度
ボールの回転は、時計回りで右側へ反発する。
足の位置を台と平行にすると、ラケットの面が、左側を
自然に向くので、ボールの反発と相殺され不意にサービス
が来ても、自然にラケット角度が出ているから、ミスを
少なく、打つことが出来る。
<上から見た図>
ラケット軌道
ラケットの軌道によって、
ボールの飛び出しコースも
変えられる。
ラケット軌道
ラケット軌道
- 38 -
(16) バック横サービスのレシーブ時の構える足の位置は、台に対して左足前にし
ラケットの角度を開いた、又はバックハンドのラケット位置で構える。
ボールの回転は、反時計回りで左側へ反発する。
足の位置を左足前にし、バックハンドのラケット面で
構えておくと、自然にラケット面が出るので、不意に
ボールが来ても、ボール反発作用と相殺され、ミスが
少なく打てる。
ラケットの軌道
<上から見た図>
バックハンドの構えからのラケット面と軌道
フォアの構えからのラケット軌道
ラケット軌道
- 39 -
(17) 相手のフォアサービスまたは、バックサービスによって足の構える位置を
変えると、相手は「対戦相手は、強い」と考える。
フォアサービス時の
バックサービス時の
レシーブ位置
レシーブ位置
上体は、相手にわからせないようにニュートラルの構え。
ミスの少ない足の構える位置
(18) ナックルロングは、ボールの内側をたたく。
<上から見た図>
外側を打ちにいくとネットミスしやすい。
- 40 -
5. ツッツキ打ち
(1)
つなぎ打ちは、ラケットの軌道を頭のほうへ振る。
ラケット面は変えないこと。
ラケットスピードはゆっくりと、上まで振り抜く。
途中で止めるとネットミス。
コンベア式
つなぐ打ち方で、強く打つとオーバーミスする。
(2)
強く打つ時はラケットの軌道は左肩のほうへ振る。
はじき打つ。
歯車式
歯車式の軌道でコート内のボールをはじき打つ。
ラケットをボールから離して、インパクトまで加速をつけてボールをたたく。
ドロップするボールが出るようにチェックする。
- 41 -
(3)
コートに止まる短いボールのときは、ひじを前に出して打つ。
台上ボールを打つ時は、ひじを前に出してインパクト
ボール中心の下側からインパクト
台の外で打つ場合
(4)
台上で打つ場合のひじの使い方
ラケット面を変えずにラケットを上に上げクロス打ち。
③
②
①
<クロス打ち>
鏡を見るようなラケット位置に持ってくる。
- 42 -
(5)
ラケットを体の外に出す軌道にしてストレート打ち。
②
①
<ストレート打ち>
(6)
ラケットをボールの左側横を打ってバッククロス打ち。
②
①
<バッククロス打ち>
(7)
ボールに対して足を出して動く。
体から遠いボールは、足を踏み込む。
深いボールが来た時は、ボールから離れる。
手(ラケット)から、先に出していかないこと。
- 43 -
(8)
ふところを広くする。
体の前に大きなビーチボールがあるような感じで待つ。
どこにボールが来てもラケット角度が出せるようにする。
ボールの高さが高い・低い
バック
ミドル
フォア
大きなビーチボールを抱えているような
どこに来ても打てる。
構えは、ふところを大きくとれる。
(9)
上体を動かさないこと。
前後・左右に傾かないこと。
ラケット面や軌道も変わるのでミスする。
上体の傾きを意識して、ニュートラルの構えが
フットワークの中でも出きるようにする。
- 44 -
(10) ラケットは、ボールを呼び込むまで引かないで、ボールを見て、来るのを待
つこと。
ボールがコートに落ちて、変化を確認し、体との距離を合わせながら待つ。
(11) ボールの打つ位置は体の前。
ラケットは横に振らないこと。
(12) ボールを呼び込んで打つほど、速いボールが打てる。
ボールをゆっくり待って速く打つ。
相手は、取りにくくなる。
(13) 上体を前後左右にふらつかさないで、腰を回してふところを作る。
上体をふらつかせない。
ひじと腰は、一体で連動してバックスイング
(14) サービス後、相手がつっついてきたボールは、どこに来ても打てる。
一歩で足の位置を動かして相手の突っつきボールをゆっくり見てから打つ。
- 45 -
6. バックハンド打ち
(1)
台と平行に、前にラケットを押し過ぎないこと。
(2)
ラケットを打った後のフォローは、打った位置より前に出さないこと。
ラケットがインパクト位置より前に押すとオーバーミスとなる。
(3)
バックストレートをバッククロスで打つのは入る確率が高いので強く打って
いくこと。
ボールの回転軸より横をインパクトするので、
回転の影響を受けにくくミスしにくい。
(4)
バッククロスにボールが来た時、バッククロスに打つのはサイドオーバーミ
スになりやすいので、つなぎ打ちにすること。
ボールの回転軸を打つので回転の影響をもろに受ける。
- 46 -
(5)
ツッツキ打ちは、ラケットをまわす(返す)ようにインパクトを強く、コンパ
クトに打つ。
(6)
(7)
・
手首・腕を回すように。
・
ラケット面で押さない事。
・
ストレート打ちは、ラケットの先を遅らせる。
ロングボール打ちは、ラケットを少し上げた高い位置から打つ。
・
インパクトは、強く大きく。
・
ラケット軌道を上に上げすぎないこと。
打つ時の体勢
・
上体を傾け過ぎないこと。
・
前に突っ込んでいかないこと。
・
足をボール位置まで確実に動かした後、打つこと。
・
ボール位置を見てから動くこと。
・
先に前に動かないこと。
・
足をドンと鳴らさないで動くこと。
- 47 -
7. はじき打ち
(1)
体の右側だけでラケットを振る。
ひじで打つ。
右肩を前に動かさない。
右肩が出ると押しが入りミスしやすい。
ダメ
右肩が回ると、回転に影響される。
(2)
ボールがインパクト位置に来るまでは、ラケットは基本姿勢の位置から動か
さず、体の前のインパクト位置までボールが来た時、ラケットを振る。
インパクト位置まで、待つほどラケットの加速が大きく、はじける。
インパクト位置は、体の前。
左手を伸ばしてボールが取れる位置。
ひじでラケット軌道を作って、
手と持ったラケットがしなって
ムチになるようなイメージで打つ。
- 48 -
(3)
たての打法
自分の位置まで飛んでこない台上ボールに対して、たての線、前後1m
ぐらいの範囲で何処へでもラケットをボールの位置へ出し、フォアハンドが
打てることが必要。
ひじを出して弾き打つ。
(4)
動き過ぎて、ボールの近くに体が行ってしまうと詰まって打てなくなる。
ボールを見て、体を動かすまで待つ時間を練習で身につける。
インパクト位置まで来てからラケットを振り出す!
適正なインパクト位置
動き過ぎて、詰まってしまった状態。
打つのは、難しくなる。
- 49 -
(5)
インパクト時、体は左に体重を移動、体・腰を回し、右肩を出さず、ひじを
強く振る。
(6)
ボールの横をラケットでとらえること。
回転軸をずらして相手の回転に影響
されにくくして打つ。
(7)
ボールをドロップさせる。
練習時、ボールインパクト後の、ボール軌道で確認する。
(8)
どこにボールが来ても打てるように、ラケットは体の前からうしろに引かな
いこと。
ダメ!
体の軸を中心に、腰と上体とのひねりが、バックスイング
(9)
早く強くたたくと、ボールの回転に影響されにくい。
- 50 -
8. カット打ち
(1)
つなぐように練習する。
ボールが入らないと意味がない。
カット打ちのグリップは、親指を深く入れる。
ロング打ちグリップ
カット打ちグリップ
<ラケットの軌道>
①
②
③
<バックスイング>
<打つ>
左手でボールをつかみに行く。
インパクト位置まで見る。
飛球線上にひざが来るように移動。
ひざ・腰・ひじの順で上に上げる。
ひざ・腰と上体をひねる。
右肩の位置は、動かさないで、前に
ひじ・手を下に下げる。
出さないこと。
ラケットは、右の頭横まで止めない。
- 51 -
(2)
鷲が羽ばたくように振る。
チュンチュン雀の羽ばたきのように
小さくならないこと。
ラケットを前に絶対押さないこと。
耳の後側にもってくるような気持ちで、上に上げる。
(3)
打球点は、コート上でバウンドした直後から、上昇期、頂点、下降期、それ
より後ろがある。
ボールの上昇期から頂点までに、打てるほうが良い。
ボールが台に落ちて上に上がるまでじっと見ること。
手が先に出ないこと。
頂点
カット
ドライブ
カットとドライブはバウンドが違う
- 52 -
(4)
カットの切れ具合がわからない時は,ボールの横を切り上げると回転に影響さ
れにくく返すことができるので、覚えておくこと。
ボールのインパクト位置
ドライブ系
ナックル系
カット系
ボールの回転の軸位置をずらして、ボールのインパクト位置で打つ。
(5)
内側にくるボールの処理はラケットをボール線上に出して打つ。
①
②
ラケットが振れない時は、ラケット位置を動かさないで体だけ横に動いて打つ。
全日本選手の写真でこのような時の写真をよく写しているが手を引かないよう、
勘違いしないこと。
- 53 -
(6)
切れて高いボールを打つときは、ラケットを横に振る。
<上から見た図>
(7)
カットサービスのように小さい時は、ラケットに当ててからうしろに下げ
るような柔かいボールを出せるようにする。
<横から見た図>
(8)
左足はボール方向に向かわないこと。
ボールが体に近すぎて詰まって打てなくなる。
打つまで体を突っ込んでいかないこと。
ボールから離れるようにし、右足は自然に左足についていくようにする。
- 54 -
(9)
つなぐラケットの振りと、打つ時のラケットの振り・速さを考えてミスを少
なくすること。
つなぐ時は、ボールがゆっくり飛ぶように打ち出す。
ラケットは頭横まで
止めないこと。
最後まで振りきること。
打つ時は、ネットを越えたらすぐドロップするようなボール軌道を練習する。
ネットを越える前に頂点がある方が、オーバーミスは少ない。
頂点
ひじを前に出してはじき打つ。
ラケットは、速く振る。
(10) カットマンとの対戦では、ボールの変化を見るのに、ラケットとボールの当
たる所が見られるように練習する。
ボールを切った・切らないを両方見るのは難しい。
ボールを切った時、わかるように見る。それ以外は、切れてないと思う。
- 55 -
(11) カットレシーブをバックやフォアに何処にでも打てるようにする。
バック側へ打てるようになるとフォア側が効くので、遅いスピードでも抜ける
ようになる。
左肩の上までラケットを振る。
<バック側へ打つ>
ひじの動き
打つ方向
ラケット軌道
ボールの内側を捉えて打つ。
<フォア側へ打つ>
手鏡で顔を見る
ようなラケット面へ
ラケットを振る
打つ方向
ラケット軌道
ボールの外側を捉えて打つ。
- 56 -
(12) ボールを良く見て、ボールがコートに落ちて、打てるかツッツキするのかを
判断する。
・カットボールは、遅いからゆっくり見る。
・飛球線方向には、事前に動いておく。
・コートに落ちてからのバウンドが違うので、先にラケットを下げないこと。
・ラケット位置は、高い位置でボールを見る。
・打つと決めてから、ラケットを下げる。
・バウンドしたボールが伸びてくる時は、切れ方が少なくても切れた威力を持
っている。
コートに落ちてからのボールの
バウンドが違う。
(13) 打てないときは無理せず、ツッツキすること。
つっつく時は、左足を必ず右足につけていって、体重移動でボールを持ってい
くこと。
手でつっつかない。
②
手は、いろんな動きが大きく
ツッツキの強弱が難しい。
②
①
体で突っつく。
ストップする時は、ラケットをネットの高さ
まで引き気味に上げる。押さないこと。
- 57 -
(14) ラケットを上に、ひじも上げる。
ラケットを頭の後ろ側にすると確実にいれるスイング位置
基準のラケットの振る位置
速さのあるドライブを打つ位置
ひじの動きは、つなぐ時内側から出し、打つ時は、
体よりひじを前に出した状態で打つ。
早くスピードのあるボールを打つ時は、
左足を大きく踏み込んで打つ。
(15) ボールを来るまで待つ。
確実に入れる時は、ボールの速さを遅くすること。
(16) 体が乗って打った後の、つなぎの打ち方は元の体勢に戻して打つと抜ける。
これをツッツキストップすると、取られる。
(17) つなぎのボールと、スピードのあるボールを打つ時の時間差・スピード差を
つけると相手は崩れてくる。
つなぐ時はラケットの動きはゆっくりと確実に入れる。
打つ時はラケットの動きは速くコンパクトに腰で打つ。
- 58 -
(18) 詰まった時は、左腰の体勢のまま、左側に横動きしながら手の振りを速くし
て、つなぎ打ちする。
詰まった時は、左腰を左側へずらすイメージで、手の振りを速くする。
(19) ボールがコートに落ちて上がるまで、ニュートラルのラケット位置で待つ
こと。
打つまでの動作はゆっくり、打つ時は速くする。
(20) 打てるボールの時はラケットを下げないで、上げるようバックスイングして
から体の前で打つ。
ラケット位置は高く、右肩を出さないで大きな懐を作る。
ダメ
打てるボールと判断できるまでは、ラケット位置を下げない。
- 59 -
(21) 切れて打つのが難しいボールの時は、ニュートラルのラケット位置からラケ
ットを下げ、ボールがゆっくりと飛ぶように、ラケットを上に速く上げる。
・押して打たないこと。
・体の前でラケットを上に振り上げる。
①
ニュートラルの姿勢
②
ラケットを下げる
③
ラケットを上げる
(22) 右腰・右足を出しながら打たないこと。
(23) つなぐ時は、ラケットの動きはゆっくりと振りきること。
ひじの位置は、体の内側。
(24) 打つ時は、ラケットの動きは速く、コンパクトに腰で打つ。
・ひじの位置は、体より前に出した状態で打つ。
・体がぶれないように注意する。
・ネットを越えてから、ボールがしずむ軌道になるように。練習!
・オーバーミスを少なくする。
・打ちに行く時は、左足を前に出して打つ。
- 60 -
9. ドライブ打ち
(1)
相手のボールの種類に応じて、ラケット面をいろいろ変えられるフォアハン
ドを覚えること。
a. ラケット面を下に向けて、ボールの横を擦るドライブボール
ボールの横を下から上へ押さないように打つこと。
<横から見た図>
<上から見た図>
b. ラケット面を上に向けて、ボールを受けといてボールの横を擦って入れてい
くドライブボール。
<横から見た図>
c.
<上から見た図>
ラケット面を上に向けて、ボールを受けながらラケットをかぶせて行く
ドライブボール。
<横から見た図>
<上から見た図>
- 61 -
(2)
前進回転ドライブ
上から見た時
横から見た時
下回転ボールの時
a.相手がコートの前に出てきたときは、前にはねるドライブをする。
(コンベア式)
b.ひじからグリップの間をつっかえ棒にする感じでひじを右上に上げて打つ。
c.ラケットの軌道は、右サイドで弧を描いて回転していないとダメ。
(3)
横回転ドライブ
上から見たとき
横から見た時
下回転ボールの時
ボール1個分下からラケット
を出していく。
a.
ドライブ戦でこう着状態となった時、チャンスを作るために曲げるドライブ
(バウンド後に前に飛ばないドライブ)をする。
b.
カットマンとする時、相手が後ろに下がっている時に使う。
- 62 -
(4)
ミスをしないドライブ
a. ねばる・つなぐボールを打つ時は、飛んでくるボールに対して、ラケットが
内から出ていってボールを捕まえて頭の右サイド側へかえす。
b. 前進回転ドライブと横回転ドライブの中間軌道でつなぐ時に安定してコース
を狙っていく打ち方。
c.
ボールの回転軌道上の横を捉え、相手の回転に影響されにくくする。
d. ひじからグリップをつっかえ棒にする感じでボールに負けないように打つ。
ダメ
②
①
①
ラケットをインパクトまで
②位置から打つので
加速していって打つ。
遅れ威力も無い。
- 63 -
10.
(1)
前陣攻撃
ドライブを止めて攻撃
a. ラケットを手首から後ろに引いて、ラケット面は、少し下向きにしておく。
ドライブの威力に手首が負けないように、手首を後ろに引いておく。
手の甲側へ引かないこと
b. ひじとラケットを台上と平行に3∼5 c m 前に出す軌道で、インパクトする。
c.
ラケットを上に上げないこと。
オーバーミスする。
d. インパクトを強くすると、カウンターになる。
e.
ループドライブの時は、ひじとラケットを上から少し下向きに出す軌道に
変える。
ラケット軌道
ラケット軌道
<ドライブの場合>
<ループドライブの場合>
- 64 -
(2)
裏ソフトを使っている人は、ドライブをするという先入観が強くあるが、
表ラバーと同じボールも打てないといけない。
ボールを擦るだけでなく表ラバーと同じ打法でも入る。
(3)
・
ボールに適した打法を覚える必要がある。
・
一つの打法だけではダメ。
・
一般的にドライブとスマッシュがあるがその真中の打法も必要。
フォアストレート
a. ボールが台に落ちてから、体勢を動き出すぐらいでも十分間に合う。
b. ラケットを後ろ側にバックスイングしながら、体勢を動かさないこと。
c.
体が移動中は、ニュートラルのラケット位置でも、十分バックスイングが取
れていること。
d. ひじが上がりやすいので注意すること。
(4)
バッククロス
a. カットボールは腰で上にラケットを上げ、打つ。
b. ドライブボールは、カットボール打ちよりボール一個分、上から振り出して
打つ。違いを体で覚えること。
ドライブボール軌道
カットボール
カットボール軌道
ドライブボール
- 65 -
11.
(1)
攻撃卓球
ラケット軌道
a. ラケットをまわす軌道で打つ。
ひじでラケットを振りだし
ボールを打った位置から
ラケットを前に出さないで
ラケットを元の位置に戻す。
b. 体の真中にボールがきた時は、腰を飛球線に平行にまわし、ラケットを
内から外へ振る。
<ミドルに攻められた時>
①
②
体の向きを変える。
内側
ひじでラケットを上に
振り出して打つ。
c.
打った後、ラケットを止めようとしないこと。
ひじを痛める。
d. 手でラケットを前に振らない。
e. ひじで打つ。
f.
外側
ひじを回すようにするとやりやすい。
- 66 -
(2)
足の運び
a. バック側にチャンスボールがきた時のフォア側からの動きは、右足をバック
側に動かしてから、ボールを見て左足に体重を移しながら打つ。
②
③
①
b. フォア側にチャンスボールがきた時のバック側からの動きは、左腰・左手を
ボール側へ動かし左足をフォア側に出しながら打つ。
①
②ボールに近すぎない事。
バックスイングの動作はいらない。
c. フォア側に小さい(浅い)ボールのチャンスボールがきた時は、左足を大きく
踏み込んで、ひじを前に出して打つ。
体が前に傾かないこと
①
②
- 67 -
d. フォア側に長い(深い)ボールのチャンスボールがきた時は、腰まで呼び込
んで軽く打つ。
e. バック前に高いボールがきた時は、もっと体勢を後ろ側に移動してボールか
ら離れてから打つ。そのままで打つと必ずミスをする。
- 68 -
12.
(1)
カットマンとの対戦
短いショートツッツキで前によせてカット打ち。
バック側に深く打つとチャンスボールが返って来やすい。
(2)
ツッツキは右から左へラケットを滑らせて横回転を与え、相手がつっつくと
浮くのでスマッシュできる。
<上から見た図>
(3)
<横から見た図>
ラケットを前に押したカットは切れていない。
ボールがラバーに食い込んでから、ラケットを前に押しボールを送る。
- 69 -
(4)
上から下に押しのないスイングをした時は下切れが強い。
ボールがラバーに食い込んでから
下にラケットを落としてボールを切る。
(5)
打つ時は、ラケットを上へ上げるスイング。
ラケットの軌道を考えて打つこと。
ラケットで前に押さない。
(6)
カット打ちを何回も続けては、負ける。
カットマンが好きなように、ボールに変化をつけられる。
(7)
相手選手に、「打たれないようカットしないといけない」、と言う気持ちにさ
せる。
(8)
相手に打たす気持ちで、コースをついたストップをする。
ストップはラケットを前に押し出さないこと。
ボールの上がりぎわの下側からラケットを上げる。
- 70 -
(9)
カットの見分け方
・
すごく切った時のスイングだけ見て、覚えておく。
・
それ以外のカットスイングは切れていないと思う。
・
切った、切らないの両方のスイングを見るのは、間違いやすく、迷っ
てしまいミスにつながる。
(10) カットマンにとらせるボールとノータッチで決めるコースを考えること。
バックコースへ取らせるボールを打ったら、バック側で待って、チャンスボー
ルを体を開かないで、ストレートフォア側へ打つ。
(11) カット打ちの考え方
ボールがコートに落ちて上がるまでニュートラルのラケット位置で待つこと。
① 打てるボールが来た時は、
<バックスイング>
<打つ時を、上から見た図>
・
ボールのバウンドを確認するまでに、ラケットを先に下げないこと。
・
ラケットは上げるようバックスイングし、体の前で打つ。
・
打つまでの動作は、ゆっくりと、打つ時は速く。
・
打ちに行く時は、左足を出して打つ。
・
右腰・右足を出しながら打たないこと。
- 71 -
② 切れていて、打つのが難しいボールの時は、
<
・
ニュートラルのラケット位置からラケットを下げる。
・
ボールをゆっくりと飛ぶようにラケットを早く上に上げる。
・
押して打たないこと。
・
体の前で、ラケットを上に振る。
メモ
>
- 72 -
13.
スマッシュ打ち
(1) ひじを中心にラケットをひじの方向に素直に曲げながら速く動かす。
(2) 右肩を前に出さない、ひじを前に出さないこと。
(3) 打った後は、腰・肩を回す。
(4) ラケットを前に出していくと、あとの姿勢が保てなくなる。
(5) ラケットの軌道を回すようにすると、基本姿勢に早く戻ることが出来る。
- 73 -
14.
ダブルスマッシュ
(1)
相手に打たせておいて待っているボールをダブルスマッシュする。
(2)
つなぐ時は、ラケットを押して入れないでラケットを受け、ラバーにボール
を食い込ませておいて、一瞬上にラケットを擦り上げる。
大きな動作をしないで、ポッと当てるようにして、体勢をくずさないこと。
(3)
ボールをラバーに食い込ませてからラケットを上げると、ボールの回転も
大きくなる。
(4)
ボールが、打てるボールか判断する。
(5)
ダブルスマッシュの構えは、ひじを下にして安定させる。
ラケットは上向きでボールを受ける。
ボールが打てるか判断する。
ひじを下にして安定させる。
ラケットは、上向きで構える。
- 74 -
(6)
バックスイングは、ラケットを上げ、ラケット面は、上向きにする。
ラケット面を上向きにしないと、ボールをひっぱたけない。
(ピッチャーが投げる時、手は上を向いており、投げ終わる時に下を向く軌道と
同じ)
(7)
インパクトは、ラケット面を上向きにする。
上向きにしないとボールはドロップしてくれない。
インパクトの時、ラバーにボールを食い込ませ、この状態からスイング軌道で
ボールを狙ったコースへ持っていく。
(8)
スイングは、ラケット面を上向きのままラケットでボールを受けて、ひじを
つっかえ棒にしといて、腰で体を振って打っていく。
(9)
体の軸を中心に回転させ、体でボールを押さえ込むように体を低くしながら、
体の回転で打つ。
体の中心を軸に回転させる。
腰で体を回転させる
- 75 -
(10) ラケット軌道のイメージは野球のピッチャーのボールを投げるような
スイング。
ボールはドロップ
する。
ラバーにボールを食い込ませた状態で、
体を使ったスイングで、ボールを押さえ込む。
ボールインパクトの位置を内側に当てると
シュートしながらドロップする。
ボールインパクトの位置を外側に当てると
カーブしながらドロップする。
- 76 -
15.
(1)
練習方法
打った後の動きを止めないで次の攻撃パターンを考えて練習する。
①後の先の構え
相手の攻撃ボールがどこに来ても
守備よく取れて、反撃しやすい構え。
②先の先の構え
相手の攻撃ボールを読んで、
先待ちする。
攻撃して、点を取りに行く構え。
(2)
オーバーミスを少なくすること。
・ラバーを選定する時、ラバースポンジの厚さが厚いと、競った緊張状態の
時に、オーバーミスしやすい。
練習で打つ時は、厚いラバーの方が、反発も良く気持ち良く打てるが、
試合の場合はオーバーミスで、点を取られることが多くなる。
・選手の心理状態は、ネットミスした時の方が、オーバーミスした時よりも、
ショックが大きい。
オーバーミスは、比較的気にならないので、練習中注意してミスの練習を
しない事。
・攻撃していく時のオーバーミスは、台の外何mでも同じアウトであるが、
ネットミスなら数 c m のミスでしかない。
ネットミスを恐れず、オーバーミスを無くす様、練習すること。
- 77 -
(3)
フォアはフォア、バックはバックと決めつけず、どちらでも流れるように移
動して打てるように、日ごろから練習しておくこと。
(4)
腰・お尻を下げて構えないこと。動けなくなる。
ひざは曲げておくように。
お尻は、ヒップアップ。
(5)
前で打つ時は,ラケットの位置を出だしは高く体の前で、台の中で打つ。
ラケットは、引かないこと。
前で打つ
ラケットの位置がつなぎの位置から
出ると、絶対にミスとなるので注意
すること。
(6)
つなぎ打ちは、腰の位置から出だしは低く
台の外にボールが出るまで待ってドライブ
または攻撃的に打つ。
「前で打つ」と「つなぎ打ち」の相手にボールが
行くまでの時間差があればあるほど、試合が楽に
出来、相手のミスが多くなる。
つなぎ打ちのラケット位置
- 78 -
(7)
打った後の動き方
①
①フォアストレートに打ったら
待つ位置はバック側に体を移動
させること。
②
②バック側ストレートに打ったら
待つ位置はフォア側に体を移動
させること。
③
③フォア側からクロスに打ったら
その位置で待つこと。
④
④バック側からクロスに打ったら
その位置で待つこと。
- 79 -
(8)
台上の真中にタオルを置く。
ボールを①オール全面で打つ、②全面と半面で半面の人はきつく打たず
コースを狙う練習をする。ラリーで続け、チャンスボールは、きめる。
全
面
きつく打つ必要はない。
決める時は、サイドコースを
ついて、帰ってきたボールは
ゆっくりしたボールで返す。
半面
半面
タオルに当てないようにコースを考える
(9)
先を読んで、移動する時は、小刻みに移動し、大きく動かないこと。
足のうごきを止めないで小刻みに動く動作を練習の中ですること。
(10) サーブからのパターン練習では、あそこに打てば決まるだろうがあえてこち
らに入れておこうと思えられるようにする。
余裕のある、作戦を考えたコース取りと、相手が打ち返すコースを読む練習
をする。
(11) 打てるボールだけを、判断して打つこと。
無理せず確実に入れることを、考え練習すること。
(12) 半面の者がバックショート、全面の者が出きるだけオールフォア打ちでどち
らも相手の読みをはずしたコース取りを考えて、10 分交代で練習する。
全面
バックショート
- 80 -
(13) フォアに相手を振った場合、相手はすぐ戻ろうとするので、もう一度フォア
コースに返すと相手の相手の動きが崩れる。
3 回すれば抜ける。相手を見て出来るように練習する。
(14) ラケットの細かな動きとボールを切る練習。
ネットの横に立ち、小さくボールを切って切り返す、一人でする練習方法。
続けて200回は、できるように練習すること。
下切り
下切り
(15) 下切れサーブを出してボールが勢いよく戻ってくるよう練習しておく。
相手コートに落ちたボールが高く上がらないように注意する。
(16) ラケットは前に出さず引く感じで、ひじは体側で外側に出さないこと。
ラケットを上から下うしろ方向へ動かす。
①カット系で返す時、
ボールは、カットボールで返る。
- 81 -
②ロング系で返す時、
ラケットを上から前下方向へ動かす。
(17) カットマンと続ける練習をいくらしても試合には、いかせない。
攻めの打ち方を練習で覚えること。
(18) 1 枚ラバーとの練習。
下切サーブを 1 枚ラバーでツッツキすると、上回転に変わる。
ロング系ボールを上から下に 1 枚ラバーで止めると下回転に変わる。
1 枚ラバーで止めるタイプの相手とする時は、
強く打つほど下回転の難しいボールが返ってくる。
柔らかい死んだボールを出すと、チャンスボールが返ってくる。
頂点から後ろのボールを、ラケットを少し上に向けて打つ。
頂点前で打つと、ネットミスになる。
ラバーの質によって、構え、インパクト位置、ラバーの角度を変えること。
- 82 -
16.
(1)
ダブルスの考え方
ダブルスの定石
サービスに最初入る選手は、攻撃力の弱い方の選手が、サーブする。
レシーブに最初入る選手は、攻撃力の弱い方の選手がレシーブする。
攻撃力の弱い選手
攻撃力の強い選手
守備力が強い選手
競った時の最後のポイント時に攻撃力の強い選手に回ってくる。
(2)
小さいサーブをされた時のレシーブでは、切れた速いボールを、相手側に深
く出す。
・
切れたボールを早いタイミングで相手コート深く入れる。
・
ラケットの先から入れて押す。低く浮き上がらない。
・
又はラケットを横に動かす。チャンスボールが帰って来やすい。
- 83 -
(3)
小さいサーブをされた時、横にラケットを動かす。
・
横切れのボールを出す。ボールを押さない事。
・
チャンスボールが帰って来やすいので、相棒が乗ってくる。
・
ショートがうまい相手選手に出し、チャンスをつくる。
<横から見た図>
③ボールの横下をこすり、
短い下切りボール
ボールを横に出す。
②ボールの横下を
インパクトする。
①ツッツキの面でボール
の下からラケットを出し
ネット
ていく。
<上から見た図>
(4)
台の前にひっつき過ぎないこと。
(5)
深いボールがバックに来たら下がりながら打つ。
- 84 -
17.
(1)
試合の考え方
自分の5の力を 10 に相手に見せる作戦を頭で考えて、相手が打ってきても良
いから止める。
(2)
・
打てるボールがきたらスマッシュ。
・
それまでは、どこに来ても止められるようにする。
・
最初は取れなくてもだんだん取れるようになる。
スマッシュは、入らなくても入れば相手が絶対取れないポイントを狙い打つ
こと。
入れるだけの
スマッシュはダメ
(3)
サイドをきる、取れないコース
体の位置は変わらずに前でボールをとらえてボールを打つのと、腰の位置ま
でボールを呼び込んでボールを打つことを覚える。
相手に行くボールに時間差が出来、相手のタイミングが変わり
チャンスボールが返って来やすい。
・前でボールを打つ
時間差
インパクト位置が違う
・腰の位置まで呼びこんで
①スピードを落として打つ
②強く打つ
- 85 -
(4)
リードされていて、やっと追いついた時、汗をふいてさあと思ったら、たい
てい負けてしまう。
・汗をふいて知らないうちにほっとして気が抜けた状態となり、元に戻
りにくい。
・追いついた時は、そのまま一気に試合を行うこと。
(5)
低いボールで速く打つと相手は返しやすいが、バック側の相手の前に高く返
すと、ペンホルダーの選手はミスしやすい。
(6)
・
バック側の相手の前に高く返す。
・
バック側へ移動しようとしたらフォア側へ打つ。
・
この繰り返しで相手は崩れてくる。
スマッシュは、ほとんどが入らない。
・
1 0 本のうち2本ぐらい入れば、入っているように本人は感じる。
・
無理したスマッシュはしないで、コースを考え、入れていく。
・
チャンスの時まで打たせて、しのぐようにすれば、相手は攻められな
くなって自滅してしまう。
- 86 -
(7)
強く打った後、ロビングで返ってくるボールは相手のラケットラバーに食い
込んだ跡のボールで回転が強くかかっているので、後ろに下がってボールを確
認し、打つようにすること。
ロビングを打つ時は、相手が取れないボールを打つ。
コースとボールの回転ドライブ・シュートで決める。
(8)
良いサーブは、19オールまでとっておくと勝てる。
サーブがよいものを持っていて、競っていたら作戦が悪いか、相手が強い。
それまでは、他のサーブで競っておく。
(9)
19オールで競っている時は、何でもないサーブでも相手は用心して打って
これず大事にするが、10オールでは打ってくる。
(10) レシーブで、フォア側に打ってミスすると相手は、次はバック側で待つ。
・もう一度フォアを攻める。
・更にもう一度フォアを攻める。
(11) 試合は、相手より一本多く相手コートに入れること。
速く打つことではない。
(12) ボールを打った後は、元の位置に戻ること。
・打ったボールを眺めていてはだめ。
・次にどちらにボールが飛んでくるかで、体の向きを変える。
(13) 3人1チームの対抗戦時、
AB対XYの場合の考え方
A
B
B・C
A
C
X
Y
X・Z
Y
Z
・
ABのほうは、先行逃げ切り型
・
相手チームの、エース強い選手と弱い選手との、当たり方の組み合わ
せで勝つことも可能。
- 87 -
(14) 思い切って打って、得点を重ねていく選手はダメ。
・
必ずミスを繰り返し、自滅する。
・
ミスを修正できない。
・
なぜミスしているのかわからなくなる。
(15) 打たなくても、打たせておいて相手にミスをさせること。
(16) 打つ人には、打たせておいて、抜かれても良いからボールを見る。
次には、ブロックできるようにすること。
(17) サーブは相手の嫌がるところへ 4 本、次に一本は別の所へ出すと、ミスする。
・
いやなところに、神経が行っているためミスする。
・
サーブを考えて出すこと。
(18) プラス思考で試合の流れを作る。
(19) いやなサーブがくる。取れない、と思わないこと。
マイナスイメージを持たないこと。
(20) あのサーブが来たら、打ってやると思うこと。
それにはボールの回転を見ること。
(21) バックショートの時、ラケットの向きで方向コースを決める。
(22) フォア打ちもラケットの向きで、打つフォームは同じにし、ボール方向を決
める。
- 88 -
(23) 基本として、左手でボールを取りに行ったフォームから打つこと。
手のひら側でボールを
取りに行く事を忘れないこと。
(24) ひじをボールに対して中に入れて振る軌道は、右側へボールが出る。
シュート回転で右側へ飛ぶ。
(25) ひじをボールに対して外側にして振る軌道では左側へボールが出る。
カーブ回転で左側へ飛ぶ。
- 89 -
(26) フォアハンド強打は、ラケットの位置がどこから始まってどこで終わるかを
考えるのではなく、相手がミスした時が終わりという気持ちでやること。
(27) ボールを強く打てば速く返ってくる。
・
ゆるく打てば遅く返ってくる。
・
その間の時間もある、ということも考えに入れてフォアハンドの練習
をしながら覚えるようにする。
(28) 19オールからのサーブと回り込み
① フォア側からストレートロングサーブ
・
サーブした後、バック側に回り込み開始し、相手のバック側へ移動し
ながら打つ。
・
サーブ後、右足をバック側に移動後、左足を前にする。
⑤打つ
⑥
①ストレートロングサーブ
⑦
③
④
②
ロングボールが返ってくるので、ボールから逃げながら
(離れるようにして)はじき打つ。
- 90 -
② フォア側からストレート下切りサーブ
・
バック側に回り込みロングサーブより前に移動しながら打つ。
・
止まって打つとミスする。動きながら打つ。
・
バックスイングは、とらないで打つ。
・
バックスイングは移動していることからいらない。
④
⑤インパクト
②
①フォアストレート下切りサーブ
⑤
③
ツッツキボールが浅く返ってくるので、再度、前に出て
いきながらバックサイドへはじき打つ。
(29) ボールの上昇期の速いタイミングで打っている時は、勝つことが出来る。
速いところで打っていても、打たされてミスをする、または、打球点を遅ら
されてミスをすると、そのゲームを失う。
1 ポイントごとに、作戦を考えて試合をすること。
- 91 -
(30) 片側サイドを空けておいて、そこに打たせたボールを横前の動きで、飛びつ
き打つ。
通常、予測していないと後ろに遅らされて打つことになるが、予測して来る
ことを意識すると打てる。
予測しないと遅れる。
ラケットは、前側に出して打つ。
体のうしろ側に下げないようにする。
飛びつき過ぎて、ボール位置に対して、体が詰まらないようにする。
打った後は、止まらずに待つ位置に移動すること。
(31) 試合中に強くコースをつかれた時は、ゆるーいボールで低く返すこと。
相手コートに入るまでの飛んでいる時間は、相手に攻撃されない。
この時間の間に、体勢を立て直す。
ただ、高いボールで返すとスマッシュされるので、低く返すこと。
- 92 -
(32) 卓球の試合は、①確実に入れる、②攻める、③たたく(スマッシュ)の 3 種
類がある。
①確実に入れる。
ミスしないように、確実にボールを相手コートに入れるにも、コースを
つく。
②攻める。
打つのではなく、相手に打つボールのコースを読まれないように、ラケッ
トの向きでコースを決める。
・体の向きとラケットの向きは同じでない。
・打つインパクト位置も入れる時は、体に呼びこんでインパクトする。
・攻めるインパクト位置は、体の前。
・強く打つだけでなく、コース・時間差・緩急を考えて打つ。
③たたく(スマッシュ)
・①と②からチャンスボールをつくる。
・チャンスボールのみたたく。
・チャンスボールがくるまで、攻めるボールをまぜる。
(33)
19オールやジュースとなったら、絶対自分が勝つと思うこと!
以
- 93 -
上
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「卓球の考え方」
作
成
作成者
2001年
むかいだ
向田
1月
としかず
俊一
********************************
・本書は、これからも改善して、卓球理論を一つでも多く載せて
いきたいと考えていますので、よろしくお願いします。
・本書の一部または全部を無断で他に転載しないよう、お願いします。
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