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「指定緊急避難場所」及び「指定避難所」指定基準

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「指定緊急避難場所」及び「指定避難所」指定基準
資料2-1
「指定緊急避難場所」及び「指定避難所」指定基準
平成27年3月
柳井市総務部危機管理室
--------[目次]-------------------------------------------------------
1 背景
・・・ 2
(1)指定緊急避難場所とは
(2)指定避難所とは
(3)指定緊急避難場所と指定避難所の関係
2 指定の基本的な方針
・・・ 4
3 対象とする災害の選定
・・・ 4
4 対象とする災害
・・・ 5
(1)洪水
(2)崖崩れ、土石流及び地滑り
(3)高潮
(4)地震
(5)津波
5 指定基準
・・・ 7
6 運用
・・・10
7 避難行動のフローチャート
・・・12
8 避難者とは
・・・14
- 1 -
1
背景
従来の災害対策基本法では、切迫した災害の危険から逃れるための避難場所と、避難
生活を送るための避難所が必ずしも明確に区別されておらず、東日本大震災では被害拡
大の一因ともなった(平成25年6月14日付内閣府政策統括官(防災担当)、消防庁次
長、厚生労働省社会・援護局長通知「災害対策基本法等の一部を改正する法律について」)
と指摘されている。このため、平成25年6月に改正された災害対策基本法において、
切迫した災害の危険から逃れるための「緊急避難場所」と、一定期間滞在し、避難者の
生活環境を確保するための「避難所」が明確に区別された。
(1)指定緊急避難場所とは
指定緊急避難場所は、災害が発生し、又は発生するおそれがある場合にその危険か
ら逃れるための避難場所として、洪水や津波など異常な現象の種類ごとに安全性等の
一定の基準を満たす施設又は場所を市町村長が指定する(法第49条の4)。指定緊急
避難場所のうち、津波に係るものについては、災害対策基本法施行令に定める基準と
して、以下の2つのいずれかを満たすこととされている(令第20条の3)。
ア
津波が発生した場合において安全な区域内にあること(例:高台など)。
イ
津波が発生した場合において安全な区域外にある施設(例:津波避難ビル)に
ついては、以下の全てを満たすこと。
① 津波により生ずる水圧等によって構造耐力上支障のある事態を生じない構造
であること。
② 想定される津波の水位以上の高さに避難スペースが配置され、かつ、当該スペ
ースまでの避難上有効な階段等があること。
③ 地震に対する安全性に係る建築基準法等の規定に適合するものであること。
(2)指定避難所とは
指定避難所は、災害の危険性があり避難した住民等を災害の危険性がなくなるまで
必要な間滞在させ、または災害により家に戻れなくなった住民等を一時的に滞在させ
るための施設として市町村長が指定する(法第49条の7)
。指定避難所の政令による
基準は、以下の全てを満たすこととなっている(令第20条の6)
。
ア 被災者等を滞在させるために必要かつ適切な規模のものであること。
イ 速やかに、被災者等を受け入れ、または生活関連物資を配布することが可能なも
のであること。
ウ 想定される災害の影響が比較的少ない場所にあること。
エ 車両などによる輸送が比較的容易な場所にあること。
- 2 -
また、
「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」
(平成 25 年 8 月内
閣府)において、前述の法第49条の7に規定する政令で定める基準に加えて、
「避難
所として指定する施設は、耐震性、耐火性の確保に加え、天井等の非構造部材の耐震
対策を図り、災害により重大な被害が及ばないことが望ましいこと。また、生活面を
考慮し、バリアフリー化された学校、公民館等の集会施設、福祉センター、スポーツ
センター、図書館等の公共施設とすることが望ましいこと。」「管内の公共施設のみで
は避難所を量的に確保することが困難な場合には、旅館、ホテル、企業の社屋の一部
(ロビー、会議室等)、企業の研修施設や福利厚生施設(運動施設、寮・保養所等)等
を活用できるよう事前に協定を締結するなどしておくこと。」との指針が示されている。
なお、主として高齢者、障害者、乳幼児その他の特に配慮を要する者を滞在させる
福祉避難所については、上記の他に、
ア 要配慮者の円滑な利用を確保するための措置が講じられていること。
イ 災害時に要配慮者が相談し、支援を受けることができる体制が整備されること。
ウ 災害時に主として要配慮者を滞在させるために必要な居室が可能な限り確保さ
れること。
が必要であると示された。
(3)指定緊急避難場所と指定避難所の関係
なお、指定緊急避難場所と指定避難所は、相互に兼ねることができるとされている
(法第49条の8)。
- 3 -
2
指定の基本的な方針
行政が、すべての市民に対して、多様な災害に完全に対応でき得る安全な避難施設や場
所を、全地区・全地域に設置することは困難である。しかしながら、一人の市民も被災し
ないという積極的な安全確保を目標として、各避難所にどの様な危険性があるかを検証し
つつ、市民が、より能動的かつ安全・迅速に避難行動に移ることができる施設や場所の指
定を目指すこととした。
また、
「避難所には、緊急物資の集積場所となる、情報発信の場所となる、情報を収集す
る場所となる、在宅避難者が必要な物資を受け取りに来る場所となるという役割があるの
で、運営上、避難所入所者のためだけの施設とならないようにすること。
」
(「避難所におけ
る良好な生活環境の確保に向けた取組指針」
(平成25年8月内閣府))と示されるように、
幅広い対応が取れることを目指すこととした。
さらに、本市においては、従来から、一時避難場所と生活避難所を分けて指定している
が、その用途は混在し、
「一番近い建物」が「向かうべき避難場所」であると理解する住民
が少なくない。基本的に、災害発生時に向かうべき避難場所は、自分たちに及ぼす危険性
の種類や度合いによって異なるものであり、場合によっては、想像以上の距離を保たなけ
れば回避できない危険に見舞われることも想定される。
このことから、積極的な避難行動を促すために、距離や快適性を考慮しつつも、命を守
ることの安全性を、第一で最大の揺るぎない目的として捉え、基準を設けることとする。
なお、今回の避難所に係る法令の改正は、従来と比べ命を守るということに対して大き
く踏み込んだ内容であること、そして、地域の特性等を十分踏まえる必要があること等か
ら、今後指定する指定緊急避難場所及び指定避難所は、適宜変わり得るものであることを
理解されたい。
3
対象とする災害の選定
政令で定める異常な現象の種類として、
「洪水」
「崖崩れ、土石流及び地滑り」「高潮」「地
震」「津波」「大規模な火事」を定めているほか、内閣府令として、
「内水氾濫」「火山現象」
を定めている。
ただし、法の趣旨として、各地域の実情に応じて総合的に勘案し、指定の必要性を判断す
ることとしていることから、
「大規模な火事」、
「内水氾濫」及び「火山現象」を除く5種類の
現象を対象として選定した。
- 4 -
4
対象とする災害
(1)洪水
ア 周知河川による浸水想定のある区域
[対象河川]:柳井川、土穂石川、灸川
[浸水想定範囲]:水防法第14条に基づく浸水想定区域。平成18年7月14日指定
(柳井川水系柳井川、土穂石川水系土穂石川)及び平成19年5月18日指定(田
布施川水系灸川)山口県浸水想定区域図に指定されている区間における外水氾濫の
最大範囲を想定した区域
[配布資料]:柳井市(柳井川、土穂石川、灸川)洪水ハザードマップ(平成20年1
月24日)
イ 周知河川以外の河川による浸水想定のない区域
[対象河川]:日積川、若杉川、大里川、御山田川、川谷川、大谷川、中山川、宮の下
川、砂田川、四割川、舞谷川、由宇川、長野川、修治川、勝治川、戸石川、大迫川、
大の口川、井向川、黒杭川、土井川、姫田川、大田川、片野川、大屋川、竜華川、
尺田川、法師田川、坂本川、新堀川、走田川、向田川、中村川、上八川、神出川、
大木尾川、相の浦川、滝川、石神川、境川
(2)崖崩れ、土石流及び地滑り
[対象箇所]:土砂災害防止法第6条及び第8条に基づく土砂災害警戒区域(通称:イエ
ローゾーン)
[配布資料]:土砂災害ハザードマップ(柳井、伊陸・柳井北部、日積、余田・新庄、伊
保庄、阿月、平郡、大畠)(平成22年9月24日)
(3)高潮
[浸水想定範囲]:平成18年3月山口県高潮ハザードマップマニュアルにより作成され
た浸水深・浸水域。想定台風は、山口県内における過去最大の台風(昭和20年枕
崎台風)と同規模の台風が、柳井市を通過するとして想定。
[配布資料]:高潮ハザードマップ(伊保庄、阿月、大畠)(平成24年4月26日)
(4)地震
[想定地震]
:大竹断層、安芸灘~芸予灘、東南海・南海、中央構造線断層帯(石鎚山
脈北縁西部~伊予灘)における地震を想定。
[最大震度]
:6強
[配布資料]
:地震防災マップ・ゆれやすさマップ(平成22年7月22日)
(5)津波
[想定津波]
:
津波防災地域づくりに関する法律に基づいて設定された山口県「津波
- 5 -
浸水想定(瀬戸内海沿岸)」(平成25年12月24日)の浸水深・浸水域を想定
[最高津波水位]:
[浸水面積]
3.8m(T.P.+)
: 474ha(1cm以上)
- 6 -
5
指定基準
災害対策基本法等の法令に基づき、現況の「一時避難場所」
「生活避難所」の区分を廃
止し、前項(1)~(5)の各災害種別ごとに「指定緊急避難場所」を指定する。また、
自宅が被災し帰宅できない住民等が一時的に生活する施設として「指定避難所」を指定
し、さらに、指定避難所等において混在対応が困難な要配慮者を受け入れる施設として
「福祉避難所」を指定する。
A
指定緊急避難場所
(1)洪水
ア
周知河川による浸水想定区域のある区域では、原則として、平成19年12月作成
(以降追加修正を含む)
「柳井市洪水(柳井川、土穂石川、灸川)ハザードマップ」に
示される浸水想定区域外にある場所又は施設とする。
イ
周知河川以外の河川による浸水想定のない区域では、河川のはん濫による浸水のお
それがない、又は浸水のおそれが極めて低い場所、又は施設とする。
ウ
浸水想定区域内又は浸水のおそれのある施設であっても、昭和56年施行新耐震基
準設計又は耐震改修促進法等における構造耐震指標(Is値)評価0.6以上の耐震性
(以下、「耐震構造」という。)を有するRC(鉄筋コンクリート)又はSRC(鉄骨
鉄筋コンクリート)構造物であり、かつ、3階以上若しくは4m以上の床高が確保で
きる建築物を指定することができるものとする。その場合は、建築物の何階以上と限
定標記して指定するものとする。
(2)崖崩れ、土石流及び地滑り
ア
平成22年8月作成(以降追加修正を含む)
「柳井市土砂災害ハザードマップ」に示
される土砂災害警戒区域外にある場所または施設とする。
イ
警戒区域内であっても、耐震構造を有するRC(鉄筋コンクリート)又はSRC(鉄
骨鉄筋コンクリート)構造物であり、かつ、3階以上若しくは4m以上の床高が確保
できる建築物を指定することができるものとする。その場合は、建築物の何階以上と
限定標記して指定するものとする。
(3)高潮
ア
原則として、平成24年3月作成(以降追加修正を含む)
「柳井市高潮ハザードマッ
プ」に示される浸水想定区域外にある場所又は施設とする。
イ
浸水想定区域内であっても、耐震構造を有するRC(鉄筋コンクリート)又はSR
C(鉄骨鉄筋コンクリート)構造物であり、かつ、想定される浸水深が1m以下であ
れば2階建て以上、2mの場合は3階建て以上、3mの場合は4階建て以上の床高が
- 7 -
確保できる建築物を指定することができるものとする。その場合は、建築物の何階以
上と限定標記して指定するものとする。
ウ
高潮災害では、日積及び伊陸地区を対象としない。
(4)地震
ア
概ね1,000㎡程度以上の広場又は耐震構造物とする。また、当該場所周辺におい
て、地震発生時の倒壊等により、生命身体に影響を及ぼす建築物等がないこと。
(5)津波
ア
原則として、海抜10メートル以上にある場所又は施設とする。
イ
原則として、24時間いつでも利用できる場所とする。
ウ
津波浸水想定区域内(「山口県津波浸水想定図」平成25年12月)の建築物の場合、
原則として、想定される浸水深が1m以下であれば2階建て以上、2mの場合は3階
建て以上、3mの場合は4階建て以上の耐震構造を有するRC又はSRC構造の施設
とする。(
「津波避難ビル等に係るガイドライン」平成17年6月内閣府)
また、津波浸水想定区域ではないが、海抜10m未満にある建築物の場合は、2階
建て以上の耐震構造を有するRC又はSRC構造の施設とする。
なお、浸水想定区域内及び海抜10m未満の建築物を指定する場合は、建物の何階
以上や屋上と標記して指定し、津波浸水想定区域内の体育館は指定しないものとする。
エ
津波浸水想定区域内では、避難可能距離の目安として半径800mの範囲内に一ヶ
所以上指定できるように努めるものとする。
(徒歩による所要時間を道路距離80mに
つき1分間を要する(時速4.8km)とする「不動産の表示に関する公正競争規約施行
規則」に基づき、概ね10分間で避難できる範囲としている。)
B
指定避難所
(1)災害の危険が概ね解消した後に、自宅等が被災し帰宅できない被災者等に一時的に
生活の場を提供することを目的とし、災害の発生場所や種類、規模等の被災状況に応
じて、適当な施設を選定し、開設するものとする。
(2)原則として、二次避難を避ける観点から、洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域、
高潮浸水想定区域及び津波浸水想定区域内の建築物は指定しない。
(3)耐震構造を有するS(鉄骨)
、RC(鉄筋コンクリート)又はSRC(鉄骨鉄筋コン
クリート)構造物とする。
(4)耐火・準耐火建築物とする。
(5)原則として、収容人員が概ね100人以上収容可能な公共施設とする。
(6)原則として、物資搬送車両が乗り入れできる概ね幅員4m以上の道路に面し、かつ、
10台分程度以上の駐車場が確保可能な施設とする。
- 8 -
(7)災害の規模等により中長期の避難生活となることが予想される場合は、避難者の意
向等を踏まえつつ、県との協議において、公営・民間住宅への入居や仮設住宅の建設
等を検討する。
(8)避難所開設中に新たな災害の危険が生じた場合には、早急に代替施設への移動に努
める。
B-1
福祉避難所
(ア)耐震構造の建築物とする。
(イ)耐火・準耐火建築物とする。
(ウ)原則として、市と福祉避難所としての協定を締結している施設とする。
【表1】市が指定する避難所の種類
現況
変更
市の地域防災計画に記載された
避難所
「一時避難場所」26箇所
「生活避難所」
75箇所
個別のため池ハザードマップに
対応する一次避難地
災対法に基づく避難所(県への通知・公示)
「指定緊急避難場所」
異常な現象の種類ごとに安全性等の一定の基準
を満たす施設又は場所を市町村長が指定する
(法第49条の4)
「指定避難所」
災害の危険性があり避難した住民等を災害の危
険性がなくなるまで必要な間滞在させ、又は災
害により家に戻れなくなった住民等を一時的に
滞在させるための施設として市町村長が指定す
る(法第49条の7)
「福祉避難所」
特に配慮を要する要配慮者を滞在させるこ
とが想定されるもの
避難場所及び避難所は重複することがある。
それ以外の避難所
個別のハザードマップに対応する一次避難地
- 9 -
6
A
運用
指定緊急避難場所
(1)指定緊急避難場所とは、回避すべき災害から一時的に避難する場所であり、避難生
活をする場所ではない旨の周知を図ること。
(2)想定収容人数は、2㎡/人として表記する。
(3)津波注意報、津波警報及び大津波警報が発表されている場合、津波避難場所への職
員の派遣はできない旨の周知を図ること。
(4)津波によって発生する火災が危惧されることから、近くに浸水想定以上の階層を持
つビルがある場合においても、時間的余裕がある場合は、可能な限り高台に避難する
ことを心掛ける旨を表記する。
(5)台風等の発災前での自主避難を希望する市民があるときは、指定緊急避難場所のう
ち、あらかじめ自主避難所として開設するものとする。
(6)迅速かつ安全な対応とするため、施設ごとの運営マニュアル作成に努めること。
B
指定避難所
(1)開設に当たっては、市が開設し、職員を派遣する。
(2)配給物資は、自主避難使用時を除き、市が運搬・搬入する。
(3)指定避難所については、必要な場合に要介護高齢者、乳幼児世帯、障害者世帯、感
染症患者等が個室に入所できるよう、あらかじめ福祉避難室用のスペースについて考
慮しておくこと。また、福祉避難室の設置に当たっては、一般の避難所環境と比べて
劣悪な環境としないことに留意するとともに、被災者の状況をアセスメントした上で、
個室への入室等を調整し、優先順位が高い被災者から被災者自身の選択で個室へ入室
できるようにすることが適切であること。ただし、感染症患者の場合は、感染拡大防止
や安静等を目的に、被災者自身の希望に関わらず入室を要する場合もあるため、被災
者の理解に努めること。(「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」
平成25年8月内閣府)
(4)想定収容人数は、2㎡/人として表記する。
(5)迅速かつ安全な対応とするため、施設ごとの運営マニュアル作成に努めること。
- 10 -
B-1
福祉避難所
(1)開設に当たっては、市と協定事業所が協議した上で市が開設し、職員を派遣する。
(2)利用は基本的に指定避難所等において混在対応が困難な要配慮者とする。
(3)福祉避難所の利用は、市からの要請を受け協定事業所により受入れを行うため、利
用希望者から直接施設への利用申込みはできないものとする。原則として、一旦指定
避難所等への避難の後、施設及び利用希望者の状況を確認した上で、搬送先を決定す
るものとする。
(4)福祉避難所には、指定避難所等では生活することが困難な要配慮者を優先して受け入
れる必要があることから、健常の被災者を受け入れないようにすること。ただし、要
配慮者の家族や要配慮者の介護等の支援を行う者は、避難状況等を勘案の上、必要に
応じて福祉避難所に避難させて差し支えないこと。(「避難所における良好な生活環境
の確保に向けた取組指針」平成25年8月内閣府)
(5)避難に介助等を要する者に対しては、家族、民生委員、地域住民、市町村職員等が
協力して介助等を行うこととなるが、必要に応じて過度の負担とならない範囲で福祉
避難所を設置する施設等の協力を得ること。(「避難所における良好な生活環境の確保
に向けた取組指針」平成25年8月内閣府)
(6)福祉避難所が指定緊急避難場所を兼ねている場合は、緊急に避難すべき災害の危険
がなくなった段階において、指定避難所での生活が困難な要配慮者を除き、一般の指
定避難所に移動させることとする。
(7)想定収容人数は、支援形態の特性を考慮して設定すること。
(8)迅速かつ安全な対応とするため、施設ごとの運営マニュアルの作成に努めること。
※ なお、指定緊急避難場所、指定避難所及び福祉避難所の各運営マニュアルの作成に当たっ
ては、下記の指針等を参考にして実効性の高いものとするよう努めること。
・「避難所運営マニュアル策定のための基本指針」 H26.6 山口県
・「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」 H25.8 内閣府
- 11 -
7
避難行動のフローチャート
(1)洪水、崖崩れ、土石流及び地滑り、高潮
避難準備情報
危険を感じたとき
避難勧告
避難指示
できる
自宅で危険回避
できない
自宅内の安全な
場所への避難行動
と情報収集
家族や自治会等で取り決めた危険回避場所、
安全区域にある親族や友人宅、
自主避難所または指定緊急避難場所等
の安全が確保できる場所
警報等の解除や危険な
状況が去って帰宅
できる
できない(自宅が被災)
指定避難所
または
安全区域にある
親族や友人宅等
(混在対応が困難)
福祉避難所
公営住宅や仮設住宅建設等による生活支援
- 12 -
自宅へ
(2)地震、津波
津波警報
大津波警報
避難準備情報
避難指示
避難勧告
できる
自宅で危険回避
自宅内の安全な
場所への避難行動
と情報収集
できない
海抜10m以上の高台、頑丈な3階以上の建物、
指定緊急避難場所等の安全が確保できる場所
警報等の解除
により帰宅
できる
自宅へ
できない(自宅が被災)
指定避難所
または
安全区域にある
親族や友人宅等
(混在対応が困難)
福祉避難所
公営住宅や仮設住宅建設等による生活支援
※ 津波発生に伴う避難情報は「避難指示」を基本とするが、海外を震源地とするなど
の遠隔地地震の場合は、
「避難準備情報」や「避難勧告」を発令することもある。
- 13 -
8
避難者とは
(1)避難者となる者
ア
住家が全壊、全焼、流失、床上浸水等の被害を受け、日常生活する場所を失った者
イ
通勤や観光等で、本市において、現実に災害に遭遇し、速やかに避難しなければな
らない者
ウ
現に住家等にいる場合に、避難勧告等の避難情報が発令された地区にいる者。また
は、発令されてはいないが、身の安全を確保するため緊急に避難する必要のある者
(2)要配慮者
要配慮者とは、必要な情報を迅速かつ的確に把握し、災害から自らを守るために安全
な場所に避難する等の災害時の一連の行動を取る必要がある場合において支援を要す
る者。一般的に高齢者、障害者、外国人、乳幼児、妊婦等が挙げられる。
(3)在宅被災者
住家の被害はないが、電気・水道等ライフラインの停止により、通常の生活が困難
となっている者。指定避難所等を拠点として実施される救援対策の対象となる。
(4)市外への避難者
市外に避難している被災者。県及び受け入れ先自治体と連携して、情報提供等の必
要な支援対象となる。
(5)帰宅困難者
交通機関等の停止により帰宅が困難になった者。駅等に滞留した帰宅困難者に情報
提供等の必要な支援対象となる。
(6)観光客
市内の観光地等で被災した観光客。観光関連団体等との連携を図り、観光拠点にお
ける広報活動等の対策を講じるとともに、観光関連事業者等と連携して避難誘導体制
を整える。
(7)自主避難者
台風接近時等において、避難勧告等を発令する前に自主的に避難する者。事前に開
設する避難所を公表し、状況に応じ早期に避難所を開設する。
- 14 -
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