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日本旅行グループ中期経営計画(2017∼2020年度) 「VALUE UP
株式会社日本旅行 広報室 〒103-8266 東京都中央区日本橋1-19-1 日本橋ダイヤビルディング12階 TEL 03-6895-7860 FAX 03-6895-7851 第94号 2016年12月22日 日本旅行グループ中期経営計画(2017∼2020年度) 「VALUE UP 2020」 について ㈱日本旅行(本社:東京都中央区、社長:堀坂明弘)では、この度、2017 年度から 2020 年度までの新たな中期経営計画 「VALUE UP 2020」を策定致しました。 旅行マーケットは、訪日旅行(インバウンド)や地域活性化の需要拡大、インターネット の利用拡大、 海外でのテロの発生等による海外個人旅行の停滞やアクティブシニアの増加な ど、構造変化が一層進んでいます。新たな中期経営計画「VALUE UP 2020」で は、 「マーケット・イン」の取り組みによって変化を続けるお客様のニーズを確実にとらえ るとともに、当社グループの「強み」の創出によって各事業の価値向上を図り、お客様をは じめとしたステークホルダーの皆様が求める価値の実現に取り組んでまいります。 2020年度の目標達成に向けて「VALUE UP 2020」を日本旅行グループ 一体となって推し進めるとともに、新たな事業の創造も積極的に推進し、日本旅行グループ の持続的発展をめざしてまいります。 この件に関するお問い合わせは ㈱日本旅行 広報室 電話: 03-6895-7860 担当:佐 藤・桑 名・ 立石 までお願 い致し ます Ⅰ.マーケット認識 1.経済全体では緩やかな回復基調が期待される一方、少子・高齢化や総人口の減少が続く。 2.政府による観光立国の取り組み等により、インバウンドや地方創生に係わる需要が一層拡大する。 3.インターネット社会がさらに進展し、モバイル化(スマートフォン等)やSNSの利用が加速化する。 4.企業において、グローバル化やアウトソーシング、危機管理等に係わる需要が拡大するほか、教育 関連では各種大会やグローバル人材育成など一定の需要が見込まれる。 5.個人消費において趣味・嗜好の多様化や体験ニーズの拡大が進む。また、アクティブシニアの需要 拡大が継続するとともに、女性活躍社会の進展を背景に女性の需要も底堅く推移する。一方では、 海外でのテロの影響等による海外個人旅行需要の低迷がリスクとして懸念される。 Ⅱ.中期経営計画「VALUE UP 2020」の概要 1.企業ビジョン・目指す姿「4つのValue」 企業ビジョン 交流に関するあらゆる分野のサポートを通じてお客様の求める価値を実現する、活力ある企業グループ Val ue1 目指す姿 「4つの Val ue」 お客様の価値実現 お客様が求める「3つのS」を実現する。 感動と満足(Satisfaction) 課題の解決(Solution) 安心と安全(Security) Val ue2 地域の価値向上 地域の魅力を磨き上げ、幅広く発信していく。 Val ue3 社員の価値実現 自信と誇りに満ちた、夢のある企業グループをめざす。 Val ue4 株主価値の向上 JR西日本をはじめとする株主価値の向上に寄与する。 2.計画名称 中期経営計画「VALUE UP 2020」 3.計画年度 2017年度∼2020年度 4.経営目標 収益基盤の強化、一定水準の利益確保、社員のモチベーション向上 <計画数値(2020年度:単体)> ・販売高:4,400億円、営業収益:493億円、営業利益:7億円、経常利益:11億円 ※2020年度の中核分野(次頁)の合計販売高を2012年度実績より倍増させる。 (2012年度実績1,193億円⇒2020年度計画2,379億円) 5.基本戦略「3つの経営戦略」 企業ビジョン、目指す姿「4つのValue」 、および経営目標の実現に向け、以下の基本戦略 「3つの経営戦略」を踏まえて各施策等を推進する。 1.マーケット変化への対応(Mar ketI n) 3つの 経営戦略 2.事業ごとの価値向上(Val ueUp) 3.人材の活性化 − マーケットを踏まえて収益構造を転換 − − あらゆる事業で日本旅行の「 強み」 を確立 − − 業績拡大と連動したモチベーション向上 − 1 6.取組骨子 (1)収益基盤の強化への取り組み <全般> ①法人営業、個人旅行営業において、一定の需要拡大が見込まれ、当社の強みを活かすことが できる各中核分野をさらに強化 中核分野 ■共通 : インバウンド ■法人営業 : 教育旅行、MI CE、BTM ■個人旅行営業: インターネット販売 ②とりわけ、需要の継続的拡大が見込まれるインバウンドの強化をさらに推進 ③法人営業、個人旅行営業、インバウンドに続く第4の柱とすべく、地方創生事業への 取り組みを徹底強化 ④法人営業では、本社を含めた組織的営業により大都市圏( 特に首都圏・ 京阪神) での展開を強化 するとともに、各エリアでは地域行政や地域有力企業など「 エリアネットワーク」の形成を推進 ⑤個人旅行営業では中核となるインターネット販売の強化に加え、お客様の拡大とリピーター化を さらに強化するためWebとリアルの融合を推進 ⑥企画商品では、JR西日本「おとなび・ジパング」会員をはじめとしたシニア、および女性を 重点顧客層として取り組みを一層強化 ⑦国内旅行では西日本エリア、北陸エリアを最重点にJRセットプランへの取り組みを徹底強化 ⑧海外旅行ではスペイン、ベトナム、カナダ、オセアニアを「No.1戦略国」として展開を特に強化 <インバウンド> ・中央省庁や外郭団体の予算事業、学術学会や国際会議など国内需要の取込強化 ・MICEなどの取扱拡大に向けた、東南アジアや中国をはじめとした在外グループ各社、 および現地エージェントとの連携強化 ・FITの取扱拡大に向けたJRパスの販売強化、およびOTA(Online Travel Agent)を 含めた現地エージェントとのシステム連携の強化 ・貸切バスツアーなど着地コンテンツの拡充、宿泊施設や貸切バスなどインバウンド仕入の強化 ・関西空港駅や大阪駅での訪日カウンターの設置、JR西日本主要駅内TiS店舗での展開検討 <地方創生事業> ・全社的な取組強化に向けた本社地方創生推進本部の設置、および東日本、中部、西日本の 各営業本部における専任体制の確立 ・海外プロモーションや調査・分析、人材派遣、越境ECなど他社との連携等による地方創生 コンテンツの拡充、および専門コンサルタントの確保、育成 ・地域行政やDMO等への戦略的出向やJR西日本グループ各社との連携拡大 <法人営業> ①全般 ・首都圏や京阪神など大都市圏での企業や学校法人等の取扱拡大に向けた、本社と各エリア、 法人営業、個人旅行営業など各部門の連携に基づく組織的営業の展開 ・地域行政や地域有力企業、地域有力エージェント、学校法人などエリアごとの総合的連携に 基づく営業の推進(エリアネットワークの形成) ②教育旅行営業 ・大都市圏の私学など各エリアのマーケットを踏まえた戦略的営業推進 ・教旅E&C(スポーツ・文化系各種大会等)やグローバル人材育成関連への取組強化 ・危機管理対応など「E2 なび」の機能・ 提案強化、オリジナルコンテンツや教育旅行適地の開発 2 ③MICE営業 ・本社や各部門、各エリア、および他社との連携等による、企業MICEや全国持ち回り大会 (スポーツ、文化系など)等へのさらなる取組強化 ・MICEに係わる専門人材の育成強化 ④BTM営業 ・大学や企業等への「出張なび」の提案強化、専任チームによる顧客フォローの強化 ・危機管理対応や機能拡充(JR各社との連携など)による「出張なび」のシステム強化 ・システムなど海外対応の強化、BTMの取り扱いを契機とした総需要の獲得推進 <個人旅行営業> ①全般 ・インターネット販売の会員データと店頭顧客データの統合による、Webとリアル双方向の販売 促進、割引クーポンや危機管理情報の配信などリピーター化施策の展開 ・AIを活用したコールセンターの業務効率化、および店頭を含めた旅行相談、販売促進の実施 ・方面別専門スタッフを集めた「専門コンシェルジュデスク」の設置、Webでの活用推進 ・新たに設置した「おとなび・ジパング商品部」を機軸とするJR西日本「おとなび・ジパング」 会員への取組強化、および他社との連携等による上質な商品の展開や上質な顧客の取り込みなど シニアマーケットへの取組強化(JR西日本「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」への取り組みを含む) ・他社との連携等による女性向け商品や特定目的型商品(SIT)の継続強化 ②インターネット販売 ・新たに設置した「Web商品推進部」を機軸とする、JRセットプランや海外ダイナミック パッケージ、現地払いの国内宿泊「My宿オンライン」の新規展開などWeb専用商品の拡充 ・旅行情報メディア「トリパ」 (Trip+α)の展開などWeb上のプロモーション強化 ・お客様の利便性向上に向けたサイト改修やセキュリティ強化に向けたシステム対応の推進 ③店頭営業 ・対面販売ならではのコンサルティング販売や専門性の追求に向けた人材育成やCSの推進 ・お客様への提供情報の拡充や業務効率化に向けた店頭でのiPadの導入 ・日旅サービスや日旅OMC、日旅北海道、日旅東北などグループ一体での店頭営業戦略の推進 ④提販営業 ・スクラム会や㈱全旅、地域有力エージェント(JR・私鉄系、新聞社系など) 、インハウス エージェントなど重点販売店との連携強化 ※スクラム会:日本旅行の代理業・特約店会 ※㈱全旅:全国旅行業協会(ANTA)の事務受託会社。同協会約5,500会員をサポートす る各種事業を展開(旅行事業、保険事業など) ・法人営業との連携を含めた総需要の取り扱いやWebでの連携など販売店との新たな関係構築 <国内旅行・海外旅行事業> ①国内旅行事業(赤い風船など) ・JR各社との連携によるJRセットプランのさらなる強化(特に西日本・北陸エリア) ・着地型商品の強化、着地素材を加えたフルセット型商品「フリープランPLUS」の展開 ・インバウンドやインターネット販売、シニア向け商品など需要拡大と連動した仕入対応の強化 ・地域誘客、活性化の推進に向けた、各地域仕入部門における地域行政や各施設等との連携強化 ※各地域仕入販売センターの名称を仕入・誘客推進センターに変更 ②海外旅行事業(マッハ・ベストツアーなど) ・海外旅行事業の再構築に向けた本社プロジェクトの設置、航空戦略室の設置など航空仕入の強化 ・ヨーロッパ内の方面シフトやアジア、アメリカ方面の強化、 「No.1戦略国」 (スペイン、 ベトナム、カナダ、オセアニア)の取り組みなど方面別、商品別戦略の推進 ※政府機関等との連携などイン・アウト双方向の展開を含む ・シニア向け商品やSIT、FIT対応(ダイナミックパッケージ等)など製販一体での取組推進 3 <新規展開> ・法人営業、個人旅行営業の各分野における「危機管理」サービスの展開推進 ・地域行政や商工会等との連携、 「鉄道」を切り口とした展開などコンサルティング事業の強化 ・インバウンドや地方創生事業、BTM、シニア向け取り組み、その他新規事業(農業等)の展開 などに向けた他社とのアライアンスの推進 (2)人材の活性化への取り組み ・女性社員のさらなる活躍に向けた働きやすい環境の整備 ・若手社員や各分野のスキルアップに向けた集合研修や現地研修等の充実 ・グローバル人材やエキスパート人材の育成に向けた海外研修制度や国内・海外留学制度の導入 (3)事業基盤の強化への取り組み ・各種研修やeラーニング等によるコンプライアンスの徹底強化 ・セキュリティ強化や利便性向上、安定稼動等に向けたシステム対応の実施 ・大規模災害等における連絡体制の整備などリスク管理のさらなる推進 ・各分野の収益基盤強化や業務効率化等に向けたグループ一体での取組推進 4 <計画数値> 1.個別(単体) 計画 ■収支計画 販売高 営業収益 営業利益 経常利益 2016年度見込 4,105億円 452億円 5億円 8億円 2020年度計画 4,400億円 493億円 7億円 11億円 2016年度見込 2,625億円 956億円 1,124億円 285億円 356億円 4,105億円 2020年度計画 2,700億円 1,060億円 1,220億円 400億円 479億円 4,400億円 ■商品別販売計画 国内旅行 うち赤い風船 海外旅行 うちマッハ・ベストツアー 国際旅行等 販売高 合計 ■(再掲)中核分野販売計画 2016年度見込 インバウンド 395億円 教育旅行 432億円 MI CE 276億円 BTM 400億円 インターネット販売 368億円 ※上記インバウンドには、営業本部等の取り扱いを含む。 2020年度計画 535億円 464億円 339億円 560億円 480億円 ■(再掲)重点分野・商品販売計画 地方創生事業 シニア向け商品 女性向け商品 2016年度見込 19億円 52億円 13億円 2020年度計画 50億円 100億円 17億円 2016年度見込 522億円 9億円 15億円 2020年度計画 571億円 13億円 20億円 2.連結計画 ■収支計画 連結営業収益 連結営業利益 連結経常利益 3.設備投資計画(単体) インターネット販売の強化に向けたシステム投資や店舗の改装など、 4年間合計で45億円の設備投資を見込んでいる。 (参考)設備投資計画の内訳 ・システム投資:32億円 (うちインターネット関連:10億円、セキュリティ強化:3億円) ・店舗等投資 :13億円 5