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2011年度 - TOK2.com
2011
第 1 回-AB 級インストラクターABC 級県定員実技検定 (2012.2.4(土)-5(日)-たざわ湖スキー場(秋田県))
主任検定員:平賀長幸
◆スライドターン
ミドル
運動の流れが途切れてしまう方、タイミングが合わない方が多く見られました。斜面に合わせたボードコントロール、
種目に合わせた運動をより深く理解するためにも、スクールなどでもう一度確認することをお勧めします。
◆ベーシックカーブ ショート
バーンコンディションが良く、スピードコントロールを強く要求される状況では無かったが、エッジングが弱かった
り、ポジションが不適合な為、ズレが多くなってしまった方が多く見られました。ポジションどりが良くカービング
要素をしっかり表現された方が合格点に達していました。
◆ダイナミックカーブ ショート
脚をしっかり伸ばそうと意識したせいか、谷方向への動きが弱くなっていた方と、谷方向への意識が強いせいか、浅
いターン弧になっていた方とどちらも多く見うけられました。ボードの推進力を利用し流れのとぎれない運動で滑走
することが大きなポイントでした。
◆エア
踏み切りのタイミングを誤ったことによって、空中での姿勢が安定しなかったり、テールでの着地になった方が合格
点に達しませんでした。エッジの切り換えが無状態(フラットのまま)で踏切の運動が必要になります。フリーで滑
る時も意識をすると本番でのミスが無くなると思います。
◆ベーシック ロング
ターンの切り換えとポジションの移動がミスマッチで、運動とボードの動きがちぐはぐになってしまっている方や、
ズレが多くなってしまった方は不合格点になっています。ターン弧に合ったストローク運動とカービング要素を表現
できた方が合格点に達していたと思います。
◆フリーライディング
構成が単純で、ターンの質や運動に丁寧さが足りない方が多かった様に思います。斜面状況に合わせたポジションを
とり、足下を安定させ、スピードを活かしながらバリエーション豊富な構成で滑られた方が合格点に達していました。
◆総評
今回の検定バーンはとても滑りやすく、どの種目ももっと積極的に滑走しても良かったのではないか?という事が一
番の感想です。本番ではどうしても緊張し 100%の滑りは出来ないのが当たり前ですので、普段の滑りをレベルアッ
プする事が出来なければ合格の確率は上がりません。普段から積極的に運動し、かつボードがどの様にターン弧を作
るのか?を確認、観察を繰り返し楽しみながら滑ってみてはどうかと思います。それから JSBA のスクールを受講し、
理解を深める事も大事な要素の一つと考えます。どうしても解らない方は再度、スクールの門をたたいてみて下さ
い!!
検定員:唐牛英俊
◆スライドターン
ミドル
B級に関しては、ノーズドロップ、カウンターローテーションがうまく出来ていませんでした。全般的に適切なポジ
ション、動きを止めないスムーズな上下動が(スタートからゴールまでを一連のターンと考える)出来るようになれ
ば、合格点がとれるでしょう。
◆ベーシックカーブショート
ズレ幅が多く、上下運動がうまく表現できていませんでした。検定バーンは緩斜面なので積極的なカービングターン
をしてほしかったです。
◆ダイナミックカーブショート
多くの方がズレ系に近い滑りでした。低い姿勢による抱え込み切り換えと、脚による伸ばし荷重が必要です。
◆エア
エアは良かったです。
◆ベーシックカーブ ロング
スムーズな上下運動、適切なポジションの移動、均等なターン弧、特に 1 ターン目が小さい傾向にあります。最初の
ターンはスピードがないので他の3ターンよりリズムを遅くするとよいでしょう。
◆フリーライディング
構成が単調でズレの多い消極的な滑走でした。検定バーンをフルに使い、横と縦のラインを組み合わせた演技構成で
積極的なライディングが必要です。
◆総評
今回の検定会は、雪質もよくショート2種目は緩斜面でとてもよい条件でしたが、消極的な滑走で指定された運動を
うまく表現できなかったようです。今後の課題として、スピードアップとボード上での可動範囲を多く出来るような
練習と同時にメンタルの強化も必要だと思います。2日間の検定会、お疲れ様でした。
検定員:山本耕志
◆スライドターン
ミドル
ミドルターンは 切り替え時に動きをとめると 間延びしてしまい演技の流れが悪くなります。
またボードの動きから見た身体の動き、身体の動きから見たボードの動き どちらからでも運動のタイミングが合っ
ていなければならないし、その部分部分がスライドターンをするための最適な形です。
点数が伸びなかった方は、緩斜面のロングターンでもう一度ノーズドロップ、身体の向き(目線)、スライドコント
ロールなどを確認し、ロングターンでやってることを余す動き無くミドルに収められるようにしてみてください。
◆ベーシックカーブ ショート
上下動が無い、少ない、ヒラヒラしてグリップ感が無い、ダイナミックやコンポカーブに見えるなど、ベーシックカ
ーブらしい演技が少なかったです。
角付け-踏み込んで板のグリップ(後ろ足)-板の反発-前に立ち上がりフラット-ノーズドロップ-角つけ。わかって
いることですがもう一度確認して練習を。
◆ダイナミックカーブ ショート
ダイナミックカーブは抱え込み抜重ですが、伸ばし荷重が少ないとどちらも生きてきません。同時にやはりグリップ
感(板が雪面をしっかり噛んでいる)が欲しかったです。差はそこで出ました。
なかなか滑る機会の少ない技術だからこそ練習量が必要です。
◆エア
いい滑りをしていたのにエアで伸びなかったり、落としたりでもったいない感じでした。ターンで板を踏むという事
はエアにも共通の技術です。ターンの踏む力、タイミングをエアにも生かせると飛距離や高さを伸ばせます。あとは
安全なエア台でビビらないための練習ですね。
◆ベーシックカーブ ロング
前日に比べて斜度が上がり、斜面に対する恐れからか構え過ぎた感じがありました。それがズレなどの減速要素につ
ながったようです。急になればなるほど積極的に前に動いて(重心移動)いかないとボードコントロールがしにくく
なるのはイントラを目指す皆さんにはわかっていることだと思いますがもう一度練習で確認を。
◆フリーライディング
上項でも述べましたが、斜面に視覚的にヤられた感がありました。スピードが足りない、積極性が足りない、独創性
が足りないと感じました。国体でも使われた広いバーンを一般客が来ないように(たまに来てましたが)クローズし
てるのにワイドに使う方があまりいなかったのが残念です。あとフリーライディング中のショートもグリップしてな
いと「んっ?」てなります。ショートターンはただリズムを早くすることではなく、エッジグリップさせたうえでフ
ォールラインをキープして ミドルターンより短いリズム
で滑る方が点数は上がりやすいです。
◆総評
インストラクター資格というのは、自分の技術向上の前提に人に技術をつたえるための資格です。一般のスノーボー
ダーと違い、どう滑ると見てる人がわかりやすいかを考えながら練習することも合格の道の一つだと思います。
また斜面を見る目を養う(斜度、片斜、うねり、アップダウンなど)ことで、人に技術を伝えやすくなることはもと
より、自分の滑走技術の実力をしっかり出せるようにもなります。緩斜面はスピードを落とさない(乗せる)滑走技
術。中急斜面はスピードを落とす(保つ)滑走技術(キレとズレ、ターン弧の深浅)斜面に応じた技術は、えり好み
しない斜度での練習で培われます。ガッツリ滑って自分の限界をアゲていきましょう。
検定員:村松 敬仁
◆スライドターン
ミドル
しっかりとかつ動きやすい自分のポジションが、ボード上にあって重心を保てている方がフォール、ムーン共にスム
ーズにターンしていました。ニュートラルポジション(中間的)がしっかりしているとスムーズに重心移動できるた
めに、ノーズドロップも出来ていましたし、ローテーション、カウンターローテーションもズレを始める部分と止め
る部分がしっかりイメージ出来ていたために点数が出ていました。毎年思いますが、あくまでも低速系のターンです
ので、体軸を傾けないことに意識したほうが良いと思います。軸を傾けすぎるとスピードは出てしまいます。さらに
ターン弧を調整しようと弧も小さくなり、スライド系というよりもただのミドルターンになっている方も多く見られ
ましたので、ズレの部分をしっかり出すことが出来なくなるので気をつけましょう。
◆ベーシックカーブ ショート
非常に滑りやすいバーンと思っていましたが、皆さん動きが硬かったようです。若干、見ずらかったという話しも聞
きましたが、規制されていますし、スライド系で滑った後ですので、問題ないと思います。斜度も緩かったので、積
極的に動いていけば点数は出る状況と思いますので、メンタル面でも努力が必要かと思います。
◆ダイナミックカーブ ショート
コンパクトな、窮屈なフォームになっている方が相変わらず多いです。脚部での抱え込み、伸ばし運動を行うために
は股関節部を動かさないといけないのに腰から上部がかがんでいると動きは出せません。深雪やコブの中では脚部を
積極的に動かすと思いますが、小さくなりませんよね。とにかく上体を起こす(腰を立てる)ことを意識して下さい。
それから脚部の曲げ伸ばしを意識して行いましょう。腰から上体を立てて、股関節を動かし、脚部の曲げ伸ばしを少
しずつ意識しないと合格ラインは望めないと思います。
◆エア
キッカーが飛びやすかったのでエアは大体の方が上手く飛んでいたと思います。しかしタッチの方が多く加点は出来
ませんでした。しっかり踏み切り、その後にグラブをすると考えたほうが良いと思います。最初からグラブを意識し
た方はバランスを崩していたので気をつけましょう。とにかくエアは飛んだほうがいいと思います。苦手な方は普段
からキッカーに入りましょう。こればかりは飛ばないといけません
◆ベーシックカーブ ロング
前日とは変わり斜度のあるバーンとなりましたので、上部と下部では滑り方の調整が必要となりました。緩い斜面で
しか練習していないとベーシックな動き(上下動)を行ったとたんに落とされてしまい、フォールラインまでの加圧
が出来ずにターン後半に沈み込んだり、ズレを使ってスピード調整をして、後半の緩い斜面部分でスピードの無いロ
ングターンになっていました。点数の出ていた方は斜度を考えて谷方向にしっかり動いていたので、谷回りからフォ
ールライン付近で加圧できてターンスピードもコントロールし、後半にスピードをキープされた方が上手く滑られて
いました。また、普段から切り替え部分をスムーズにし、谷回り部分を意識することにより、ターン弧も均等なもの
になり、スピードもキープできると思います。
◆フリーライディング
上部の斜度が気になったのか、滑り出しが慎重な方が多く後半にスピードをキープ出来ない方が多く残念に思いまし
た。フリーは指定運動が無いために積極性、スピードと構成について重視しています。コントロールした滑りをする
ために体を斜度にあわせて下り、谷まわりからフォールラインまでに圧をかけてボードコントロール出来るようにな
りましょう。正直なところ、ズレを多用しているようでは合格点は出ません。深まわりしながらスピードコントロー
ルして、後半につないでください。もっと滑走力を高めて、さらに構成について考えましょう。ズレの多いトリック
するよりもスピードのあるターンをした方がいいと思います。
◆総評
滑走時のポジションがしっかりしていて軸の出来ている方はどの種目でも点数が出ていた様ですので、ボードに力が
伝わりやすい軸というものを意識して滑りこんでください。今回は種目によりバーンが変わりましたが、受験には問
題ないと思います。インストラクターになれば、どの斜面でもどのようなターンでも出来ないといけません。フリー
で滑走能力を高めてから、それぞれ種目の練習をされたほうが合格への近道となると思いますので、皆さんどんどん
滑りこんでください。サンデーボーダーで滑走時間が少ない方はイメトレしてから滑るように心がけて、さらに不整
地をどんどん滑って滑走能力を高めましょう。
2011
第 1 回-B 級インストラクター実技検定 2012.2.25(土) -
安比高原スキー場(岩手県)
主任検定員:平賀長幸
◆フォールスライド ミドル
上下動の流れ、ノーズドロップでのポジショニング、ズレ幅のコントロール、フロントサイド、バックサイドのバラ
ンスなど全てのポイントに対して合格点に達した方がいなかった種目でした。
◆ベーシックカーブ ロング
ズレ幅が広い方が多く、更に運動の量が少ない、タイミングが合わない方は減点が多くなっています。カービングに
必要なポジショニング、エッジングが行われている方が合格点となっていました。
◆ベーシックカーブ ショート
ズレ幅が広い中でもテールのズレが極端に大きくなっている方は、減点が大きくなっています。運動をボードに伝え
られず、ボードコントロールができずに滑走し、気が付いたらゴールゾーンだったという方が多いように見えました。
◆ダイナミックカーブ ショート
斜面に対しての体軸やセッティングに対しての体制がとれず、運動することが困難な状態で、滑走した方も中には見
うけられました。ターンの切り換え時に膝を抱え込む体制と、伸ばし押し出しによる加重の感覚を身につけている方
が合格点に達していました。
◆フリーライディング
構成の組み方が良く、バーン全体を使って滑られた方が多いように思いました。しかし、ポジションがややあまく、
ズレが多く、スピードを活かしきれない方もいて、その様な滑りには減点がついてきました。
◆エア
少し苦手そうに滑られている方が多いように見えましたが、進行方向への目線の配り方や、ボードの安定性を保った
状態での踏み切り動作、着地動作など基本的な要素が詰まった種目でもあります。エア台がなくても、安定した踏み
切りと着地は身に付けておく必要があると思います。
◆総評
今回の検定会で印象に残った事は、運動がターン弧の形成に効果的に働いていない方が多く見られた事です。各種目
の運動にはターンをしながら滑り続ける上で重要な要素だと思います。その運動を確実にするには基礎技術を再確認
しておく事も一つの方法だと思います。自分の滑りの改善点を明確にする為にも再度 JSBA スノーボードスクールの
受講をおすすめします。
検定員:鎌田 暢祐
◆フォールスライド ミドル
ありがちな例ですが、谷側への自然な落下ができずにテールスライド・ムーンスライド気味になってしまう方が多か
ったです。バッジテストにはない、B 級イントラ受検者には馴染みのない種目だと思いますが、指導するうえでも重
要な種目ですので、いま一度なぜこの種目が指導者に必要なのか等を考えてみる余地があると思います。
◆ベーシックカーブ ロング
プレターンからズレてしまい終始ズレの多いターンで滑り切ってしまう方も見うけられました。なんとなくプレター
ン「っぽい」動きをしただけでは意味を成しません・・・。ただ他の種目に比べれば流れも良く、運動を上手く表現
できていました。
◆ベーシックカーブ ショート
ターン弧・リズムが不均等だったり爆走してしまいコントロールしきれていないように感じました。ベーシックなタ
ーンでありながら合格点を出せている方が少ないのが残念に思います。合格点が出ている方はズレを有効に使い、う
まくリズムを作れていたと思います。
◆ダイナミックカーブ ショート
加重する方向を横ではなく斜め前方向にすると伸ばし加重を明確に表現できると思います。板が身体の真下を通過し
ていくイメージです。まずはダイナミックとベーシックの相対的な運動の違いの理解を要します。
◆フリーライディング
ロングやショートよりはのびのびと滑っていたと思いますが、まだ基本的なターン技術やスピードに物足りなさを感
じます。また、スピードの出るところで一番自信のある種目を持ってくるなどの作戦も必要でしょう。フリーライデ
ィングは運動指定もなく構成も自由なので是非得意種目にして下さい。
◆エア
エアは比較的合格点が出易い種目と言えます。ランディングが少し硬い状況にも物怖じせず、クラブ・飛距離加点を
狙ってくるあたりは受検者全体のエアレベルが上がっているように感じます。素晴らしいです。
◆総評
寒さや緊張で体が硬くなってしまった方もいると思いますが、皆さんの現状の実力が反映された結果となったと思い
ます。合格者一人という結果でしたが、残念ながら合格できなかった方も腐らず練習を続けて下さい。指導者として
志の高い皆さんなら決して手の届かない資格ではありません。必ず合格できます!
検定員:高橋功治
◆フォールスライド ミドル
スライド系の表現しなければならない点を理解している方とそうでない方がはっきりとしていました。ただ理解をし
ていても実際の滑りが思うように出来なかったのが点数に表れていたと思います。また、今回の検定バーンは若干の
片斜があったもののスライド系のターンをするには表現のしやすいほうだったかと思います。検定会場によってバー
ン状況の違いがありますが常にどのようなバーン状況でも表現でいるように練習をすることも必要があるとおもい
ます。
◆ベーシックカーブ ロング
斜度のあるバーンに移動して一つ目の種目だったこともあり抑え気味に滑っている方が多かったように思います。見
た感じで斜度があると感じたと思いますが実際に滑ってみるとわりと滑りやすく感じた方も多かったのではないで
しょうか。当然、着眼点にある項目をクリアしなくてはならないのですが思い切りよく滑り出せた方には点数が出て
いたと思います。雪質もよかったにもかかわらずカービングの切れのよさを表現できなかった方が多かったです。
◆ベーシックカーブ ショート
斜度を考えてかズレを大きくしてスピードコントロールをしようとする方や斜度がゆるくなってからキレが良くな
ったりと十分なコントロールができていない方が多くみられました。もう少しカービング要素を取り入れて欲しかっ
たです。
◆ダイナミックカーブ ショート
B級受験から始める種目ですが運動を理解している方とそうでない方がはっきりしていました。A級保持者の方の滑
りや教程のDVDとかを見てしまうとカービング要素を強く出して滑らないといけないと思ってしまいますが、まず
は脚を主体にしたボードコントロールを表現できるようになってから徐々にカービング要素を加えてみればよいか
と思います。始めのうちはどうしてもベーシックとの区別がうまくできないと思いますので運動の違いを再確認して
みてください。
◆フリーライディング
斜面に臆することなくスピードにのって滑れた方、またあまりコースもまっすぐで起伏のない斜面でしたので演技構
成ができている方が合格点を出せたと思います。着眼点にある言葉そのままですが実際にこれが表現できていないと
合格点は出ません。誰か他の人の真似でもかまいませんしデモの方々の構成を参考にしたりしてその検定バーン合っ
た滑りができるように練習をしてみてください。
◆エア
今回のエア台は飛びやすかったと思いますが受験者の皆さんはどう感じたでしょうか?インストラクター検定のエ
ア種目はテク選やワンメイクの大会と違い、ストレートに飛べて着地ができれば合格点は出ます。練習のときもどう
しても後回しになりがちな種目ですがしっかりと練習をしてほしいです。飛距離や大きさの規定はあるものの検定会
場によってエア台の大きさや形状が様々になるのは当然のことです。得意不得意はあると思いますが色々なエア台に
チャレンジして検定の時には確実に合格点を出せるようにして欲しいと思います。
◆総評
今回の検定バーンは雪質もよく比較的平らでまっすぐなので滑りやすかったと思います。ただ見た目の斜度が急に感
じるので抑え気味にしてしまった方は点数が出ませんでした。どこのスキー場でも同じ斜面と言うのは存在しないの
でどのような斜面でも同じように表現ができるように常に様々な斜面で練習する必要があります。また、検定当日は
各種目1回限りの滑走です。その一回にいつもの自分の滑りを表現できるように滑りはもちろんのことメンタル面も
鍛えることは必要と思います。
今回合格された方も残念ながら不合格だった方も今回の検定が今後のスノーボードに役立つものとなってほしいと
思います。
2011
第 2 回-B 級インストラクター実技検定 2012.3.10(土) -
主任検定員:荒川
米沢スキー場(山形県)
哲男
◆ベーシックカーブ ロング
斜面の積雪が多かったため「スピード」を出せない方が多くいました。このような状況の際は、山まわりの方向性に
注意し、ボードを落下させながら荷重させる事が必要です。また、どんな雪質、斜面状況においても「運動と安定性
そして均等なターン弧」で滑走できるようになると良いでしょう。
◆ベーシックカーブ ショート
斜度の難易度は優しかったと思いますが、やはりラフバーンのため、イージーミスが目立ちました。またズレ要素の
あるテールスイングで滑走している方も減点となりました。加点者が 4 名と一番少なかったです。
◆ダイナミックカーブ ショート
全体的に一番滑走できる方が多く見られました。低い一定の重心による伸縮運動がポイントになります。谷回り伸ば
し山縮むという完成度の高い方は加点が出ていたと思います。
◆フリーライディング
視界がやや不良だったので、いつもより少し短めの設定にさせていただきました。それによりゴール付近で構成がつ
まっている方が目立ちました。スタート前に滑走ライン(演技構成)をイメージした方が失敗が減ります。そしてス
ピード(積極性)を心がける事を忘れずに意識して下さい。
◆フォールスライド ミドル
合格点が出た方が全体の 3 分の 1 と種目で 1 番少なかったと感じます。面接において「フォールスライドの方法」を
聞くと多くの方が説明出来ます。しかし・・・、実際に滑ると、ムーンスライドや弱いカービングターン、ズレに対
応する姿勢が出来ていない方がほとんどです。「理論」と「実滑走」をシンクロさせる事が必要です。減点の方はビ
デオ撮影などで、第 3 者側から見てチェックしてみて下さい。
◆エア
少し小さめのエア台でしたが、加点者が少なかったです。なぜなら、リップが寝ているキッカーだったのでしっかり
としたオーリー(踏み切り)技術がないとグラブや、飛距離の加点は出ません。スピードまかせに飛ぶ方は、アップ
系でないと飛距離が出せないので、どんなエア台でも対応できるようになると常に加点を狙えると思います。
◆総評
今回、みなさまのスムーズな運営により 1 日開催となりました。ご協力ありがとうございました。
合格者のみなさん、B 級インストラクター取得おめでとうございます。そして惜しくも不合格となりました受検者の
方々、今後の取り組み方で不合格になった事は決して無駄にならないと思います。減点種目の「滑走方法と着眼点」
を見直していただき、まだ検定会がありますのでチャレンジしていただきたいと思います。
検定員:鈴木 励至
◆ベーシックカーブ ロング
全員でデラ掛け後の一種目目でバーンもまだ良かった筈ですが、やはり最初は緊張なされたのか、斜滑降から入って
「プレターン」がない方が居るなど、消極的な印象でした。
・また、その「プレターンから1ターン目」で明らかに小さく、後半の3・4ターン目で「合わせに来ている」例も
お見受け致しました。
・出だしはスピードも乗らず余裕がある筈ですので、「ゆったり落下調整」して目測通りのターンサイズや時間配分
になるよう練習しましょう。4ターンの指定は「調整能力」も試されているとお考えください。
◆ベーシックカーブ ショート
/ ダイナミックカーブ
ショート (コメント共用)
・段々バーンが荒れて、リズムやフォールラインが乱された方は多かったと思います。面接時に「どうして乱された
か?」と伺うと、「ポジションが・・・」と言うお答が多かったのですが、ポジションが乱されたのは「結果」であ
って「原因」ではありません。
・肝は「足関節の張り」です(固定ではありませんよ)。凹凸にボードの角付けが負けた時に、重心軸全体を傾けて
フォローしようとしています。またボードの回旋も左右大腿骨の「交差」で作り出す分が弱く、腰から回して足りな
い分を補おうとすると、文字通り「腰が定まらない」ので、同様に乱されやすくなります。(この辺りをクリアしな
いと、コブ斜面が「ずっと苦手」になってしまいますよ)
・運動については難しいバーン状況でしたが、フロント/バックで踏み込み荷重/押し伸ばし荷重、またズレ/キレ
に関しても「フロント/バックで運動が一貫しない」方が多かったのですが、合格後に皆様は「1級事前」を行うお
立場にもなる訳で、ある程度はっきりした運動区別は心掛けて下さい。
◆フリーライディング
ガスが掛かって距離が取れなかったので、ショート→ロング→ショートでゴールの構成の方が大半となりました。ま
たバーンが荒れたせいでもありますが、トリックを入れた方が29名中1名のみは少し寂しい印象でした。
・そうなると「スピード・切れ味」の勝負になりますが、出だしは抑えていて消極的な感じだったのですが、途中の
ロングで「縦に落ち過ぎて」それを切っ掛けにオーバースピードになり、ゴール前のショートから停止線で尻餅のパ
ターンをお見受けしました。
・ロング/ショート等の「変わり目」は雑になり易い傾向がありますので(私自身も身につまされる部分ですが)、
「変わり目の最初のターン」は最も「頭が真っ白」になってはいけないタイミングの所です。
◆フォールスライドミドル
・①荷重移動でのノーズドロップが基本で、ローテーションや後足押出しが「原動力」ではない点、②減速要素の主
役は「サイドスリップ期」であり、円弧全体の中で角付けを弱めた「カービングの弱いやつ」ではない点。
・この手の動きは日頃の滑りではあまりやらないのでしょうが、「教程」として手順や段取りは理解しておいて下さ
い(これはた種目と異なり、「理解」がちゃんと出来ていれば、1級レベルの方でも十分合格点が取れる種目です)。
・手だけで「何ちゃって外向傾」の方も数人はお見受け致しました。多少乱暴な表現ですが、連続ターンで考えずに
5級の「ノーズドロップから停止」を(だから対応姿勢を取るのは理に適っている)。フロント/バック/3ターン
ずつしてると思った位が取っ付き易いかも知れません。
・あとフロントサイド(特にアルペン)が難しいのですが、単純に中斜面で一定調子の遠距離サイドスリップをする
だけで、段々と体軸が立って来るので、内傾気味の方のプチ矯正になったりします。
◆エア
・女性の受検者もいらっしゃり、アップ系のエア台は見送られ、小さい側の選択になったので、「飛んでアピールし
たい」方には物足りなかったとは思いますが。
・このサイズのエア台アプローチで、チェック沢山入っている方、助走段階から「カチコチ」加減が判る方、実際転
倒のケースなど・・・。「検定だから飛ぶ」では無く、小さくてもいいのでゲレンデの凸や、斜面の「落ち込み」(先
が見える範囲で)とか、対象が見えたら「チャンス」を捉えて沢山トライして下さい。とにかく「たまにデカイのを
こわごわ挑戦」よりも「数こなして慣れる」に適いませんから。
◆総評
・前日の高温降雨から早朝の湿雪、かつ朝のうちに圧雪車が入らない状況で、バーンがすぐに荒れてしまい、受検者
の皆様は大変であったと思います。勿論ショート系の乱れや運動のし難さは考慮し採点しております。
・ただ「バッチテスト」までの1級レベルと、「指導者」としての安定性/表現力が求められる B 級は明らかに違う
レベルのものと個人的には考えています。
・状況に左右されない滑りは「いいバーンを長年」滑っていても身に付きません。「荒れたバーンをサーッと浅いタ
ーンで流さずに、多少突っかえながらも足を動かし続ける」事で初めて経験値が貯まりますので、日頃から心掛けて
頂けますと、皆様が一番望む「上達の実感」と言う結果になるものと思います。
検定員:横山 伸之
◆ベーシックカーブ ロング
自分から積極的に落下していくイメージで滑ってほしいです。また荷重が弱い人が多かったので、ボードを「たわま
せる」ことを意識すれば、よりメリハリのある滑りになると思います。
◆ベーシックカーブ ショート
テールスイングでターン後半のみのエッジングになっている方、スピードはあるけれど浅回りの方などが見られまし
た。弧を描く板の動きをイメージするとよいと思います。
◆ダイナミックカーブ ショート
運動の理解はしているが、表現ができていない方が多かったようです。速いリズムにとらわれないで、丁寧に回し込
む意識を持って滑りましょう。
◆フォールスライド ミドル
なめらかなムーンスライドで滑った方が何名かいましたが、それでは合格点は出ません。フォールスライドとの運動
の違いをしっかりと理解することが大切です。
◆フリーライディング
斜度がかなり緩めだったので、スピードが出ず失速しやすかったと思います。「フリー」とはなっていますが、ロン
グとショートだけの単調な構成になりがちです。ミドルターンやトリックを入れるなど、リズムの変化を加えるとよ
いと思います。
◆エア
小さめのエア台で飛び出しやすい形でしたので、ほとんどの方が合格点を出していたようです。
◆総評
合格された方、残念だった方も自分の滑りのどこが良かったのか、何が課題かを分析して今後の技術向上に活かして
ほしいと思います。受検者、関係者の方々、お疲れ様でした。
2011
第3回
講師:荒川
インストラクター年次講習会 2012.3.24(土) -
猪苗代ミネロスキー場(福島県)
哲男
◆今回、パターンB(同じテーマ2回目)の班を担当させていただきました。天候も時々雨で、雪質がラフのザケ雪
で滑走が非常に難しかったと思います。年次講習会では3年に1度の義務で資格の維持も目的ではありますが、JS
BA教本の内容を少しでも理解して、資格維持者の指導論が統一される事も目的となります。特に現在、現場活動さ
れるインストラクターは直接的に伝える立場となりますので、教本の分類、内容の整理をしていただけたらと思いま
す。悪天候の中、お疲れ様でした。
講師 : 小田島 利幸
◆今回の講習は、教程の改訂から3年が経過して、1度受講された方へのBパターンという内容でした。より滑走技
術をメインとした内容だったと思います。その中でも、スタンス・ポジションなどの説明などよりわかりやすく、皆
さんとディスカッションできたと思います。講習内容も自分の滑りの中での理解だけではなく、他の人の滑りでの理
解の違いな
ど、皆さんの意見を聞く事によって、一人一人の感覚の違いがわかり、それを言葉にする難しさや、面白さがあるこ
とをみんなで感じられたと思います。
講師 : 新野 裕幸
◆私が担当させていただいたB班は、教程改訂後、初めて年次講習会へ参加された方たちでした。多くの方へスノー
ボードの楽しさを伝えるには、より分かりやすく的確なアドバイスをする事が現場のインストラクターには求められ
ます。前提として、教程本の内容を理解する。そして言葉だけではなく、伝えるための動作などを考え指導にあたっ
ていただきたいと思います。「伝える」を考えた言葉・動作を意識し、レッスンに望んで下さい。
講師 : 柏木 ゆかり
◆今回、私は教程本が改訂されてから年次講習会を受けられていない方のグループを担当させていただきました。実
際にレッスンをされたことのない方が多くいらっしゃったので、経験豊富なインストラクターの方の現場での経験談
も聞かせていただきながら、初心者レッスンの流れを通して、教程内容の理解を深めていけたらなという思いで講習
を進めていきました。私は今回初めての講師役ということで、ものすごく緊張しましたが、事前に熱く指導をして下
さったベテラン講師の方の助けを得て、講習をすることができました。皆さんが、教程内容の理解を深めるお手伝い
を少しでもできたのであれば嬉しく思います。今後、皆さんと共に、スノーボードの普及発展の為に「もっと多くの
人へ喜びと楽しさ」を伝えていけたらなと思います。
講師 : 田中 正文
◆今回初めて年次講習会の講師をさせていただきました。皆様に伝達するにあたって教程本を改めて熟読するとスノ
ーボード上達のヒントがいろいろと発見できることを自分自身が受講者の皆様と再確認させていただきました。受講
されたイントラの皆様も、もっと多くの人へ喜びと楽しさをつたえていっていただきたいと思います。大変お疲れ様
でした。
2011
第 2 回-AB 級インストラクターABC 級県定員実技検定
2012.4.14(土)-15(日)
- グランデコスノーリゾート(福島県)
主任検定員:荒川哲男
◆ベーシックカーブ ロング
安定した「ターン弧、ポジション、運動」を中心にジャッジしておりました。A級ではスピード・キレの質と、谷ま
わりを作るしっかりとした角づけが必要です。
◆ベーシックカーブ ショート
雪がとらえにくかったと思いますが、まわし込む技術は必要となります。テールスイング、タテ落ちなどの減点があ
りました。A級ではショートでもしっかり谷まわりを作らないと合格点が出にくいです。
◆ダイナミックカーブ ショート
B級では山まわり伸ばし、ピークでもそこまでの減点とはなりませんが安定感は必要です。A級ではフォールライン
までに伸ばし、山まわり縮むというタイミングでないと合格点は難しいです。
◆スライド系ターン ミドル
B級では「ノーズドロップ →
A級では「スライド →
フォールラインでスライド →
フォールラインでピーク →
収束」
収束」
タイミングをしっかり表現しましょう。
◆フリーライディング
トリック、スイッチを入れている方もいましたが、前後の滑走が大切なので、それを行うために全体のスピードを落
としてるスタイルは加点に結びつかない事が多いです。積極的なスピードのあるトリックが必要です。
◆エア
今回のエアは比較的に大きめでしたが、多くの方が合格点でした。女性の方がしっかり飛べている人が多くみえまし
た。
◆総評
合格者はA級 5 名、B級 13 名でした。おめでとうございます。
私も驚いたのが、B級の発表を、トップ合格から発表したところ、6 人連続女性だったのがビックリでした。女性の
技術のレベルが上がってきているのだと感じました。A級合格のみなさん、ここまでたくさんの努力をしたと思いま
す。今後の活躍を期待しております。
検定員:小松利匡
◆ベーシックカーブ ロング
脚部主体のストロークによる荷重と抜重のタイミングがターンのどこで行われているかでスピード、切れが違ってき
ます。運動(特にストロークの)方向と量と時間を組み合わせ、効率のよいカービングとなることと、運動を見せら
れる表現力とを養いましょう。
◆ベーシックカーブ ショート
バーンの荒れもあり、左右均等なターン弧を描くのに苦労している感じでした。
荒れたバーンではストロークをうまくクッションとしても使うことで、「安定性」や「左右均等なターン弧」を形成
することに繋がる意識も持つと良いと思います。
B級インストラクターでは、ストローク運動によるリズム、バランス、スピードコントロールをしっかりと表現でき
るよう心がけると良いでしょう。
A級インストラクターでは、それにさらに切れとスピードをプラスしてもなお安定した運動表現を見せられるように
しましょう。
◆ダイナミックカーブ ショート
頭の高さが変わらないよう心がけ、上体の軸の安定感を意識しましょう。そのためには、谷回りでの伸ばし押し荷重
を山回りまで引っ張らないことを意識しましょう。
斜度がある場合などのスビードコントロールは谷回りでの微妙な板のズレを作ることで行えると良いでしょう。ズレ
と切れをコントロールすることで、斜度変化に対応したスピードコントロールにも多用できます。
◆フリーライディング
流れの良い演技構成の中にも、切れ、スピード、積極性を表現しましょう。その中でも、丁寧な谷回りの捉えを意識
することで、山回りまでスピードに乗ったカービングが描けると思います。
ロングからのショートターンが斜め方向(故意のギルランデは別として)になってしまっている場合が多く見受けら
れました。積極性の中にも、フォールラインに適した滑走と丁寧なカービングを表現できると良いと思います。
◆フォールスライド ミドル
斜度もあった為、全体的にスピードのコントロールが課題であったと思います。
スピードが速くなってしまうと、フォールスライドではムーンスライドやロングターンになってしまいがちです。タ
ーンのどこの部分でどれだけズラすのか、ズラす為にはどの程度の外向姿勢が必要なのか、そのためのカウンターロ
ーテーションのタイミングと量を考えることが必要でしょう。ターン後半にズレを小さくしながらもスピードをコン
トロールすることを意識すると良いでしょう。
スピードをコントロールすれば、軸が倒れてカービングの動きになってしまうことも防げるでしょう。
◆ムーンスライド
ミドル
スピードのコントロールが出来ずロングターンになったり、カウンターローテーションが見えず弱いカービングの動
きになってしまっている例がありました。
斜度に合わせ、ターンのどこの部分でどれだけズラすのかを考え、カウンターローテーションとひねり戻しのタイミ
ングと量を考え、スピードとターン弧の調整を計ることが必要でしょう。
◆エア
今回、アップ系の見た目大きく見えるエア台で慣れない方もいたと思います。日頃から色々なエア台でも対応できる
よう、練習しておくと良いと思います。暑い日は特にワックスの手入れにも注意しましょう。
◆総評
今回は初日雨の中、受験者始め、関係者の方々のご協力により検定会を無事運営することが出来ましたことに、感謝
申し上げます。
合格者された方も、残念ながら合格できなかった方も、今日の自分を見つめ、そしてさらに進歩する自分を想像する
ことで、必ず上達していくことができると思っています。インストラクターとして、たゆまぬ努力を続けることで、
インストラクターとしての魅力を増すことができると思っています。是非また、それぞれのステージにチャレンジし
ていただきたいと思います。
検定員:後藤裕一
◆ベーシックカーブ ロング
滑走スピードを意識しすぎて、ターン前半で角付けが弱いままボードがフォールラインを向き山まわりで軸を倒し角
付けを強くしターンピークが山まわり中心の方が多く見られました。
滑走スピードではなく、軸を入れ替えてターン前半から角付けを強くし、カービング要素を強くしてターンスピード
を速くするように意識するとより質のいいターンができると思います。
◆ベーシックカーブ ショート
ストロークを意識しすぎてボードが浅いカーブになったり、テールスイングのようになる様な方が見られました。あ
くまでも
◆ダイナミックカーブ ショート
ダイナミックではベーシックに比べニュートラルポジション低くなりますが、低さを意識するあまりトーサイドポジ
ション(頭の位置が極端につま先に側にくる)になりトーサイドで角付けが強くなりすぎてヒールサイドへの切り替
え時にバランスを崩したり、トーサイドでは脚部が伸びるのにヒールサイドでは脚部の伸びを表現できない方が多く
見られました。低いポジションつくる際はしっかりと足首・膝・股関節を曲げて腰と頭がボードから外れないように
意識するとよりバランス良くダイナミックカーブができるようになると思います。
◆スライド系ターン ミドル
フォールスライド、ムーンスライド共にミドルターンのリズムを気にするあまりにストロークがクイックになったり
内傾を使いミドルターンをする人が多く見られました。スライド系ターンではボディームーブメントがあってボード
コントロールがあることを意識し、それを理解することでよりよいスライド系ターンを表現する事が出来ると思いま
す。
◆フリーライディング
全体のスピードを意識しすぎて演技構成が単調になってしまったり、谷まわりがしっかり作れてない方が多く見られ
ました。フリーライディングでは運動指定はありませんが、それでも運動をしっかりと使い積極的にカービングター
ンを描くようにするとより良いフリーライディングが出来ると思います。
◆エア
今回のエアは全体的には良かったと思います。空中で積極的にグラブする方が多く見られましたが、グラブの時に腕
ばかりでボードをつかみにくいので着地の時にバランスを崩してテールから先に着地する方が見られました。グラブ
の時はしっかりとボードをひきつけて空中姿勢を安定させてからグラブするといいと思います。またグラブする時間
に余裕を作る為にもオーリーを使いしっかりと踏み切りましょう。
◆総評
今回の検定会は、雪質が柔らかく少し難しいバーンでしたが、その中でもしっかりと切り換え時に軸の入れ替えをし
て谷まわりからカービングを表現出来た方が合格に近い滑りでした。どの種目においてもターンピークが山まわりに
なってしまいズレガ目立つ方もいました。谷まわりで角付けを強くしてターン形成して山まわりでは次のターンにむ
けてニュートラルポジションに戻るような意識でターンをすると、より精度の高いターンが出来ると思います。
A・B・C 級検定員実技検定会コメント
検定員:竹津修
◆A 級検定員
1名だけの受検者でしたが、各種目の滑走に対する理解が十分できていたのだと思われます。A 級受験者の滑走レベ
ルを各検定員の着眼点に合わせて分析することができたため合格されたと思います。
◆B 級検定員
5名の受検者に対して2名の合格でした。今回の B 級実技検定はフォールスライドの的中率が、かなり低かったこと
が要因だと思えます。指定された運動要素を検証し、フォールスライドとムーンスライドの相違、スライドのメカニ
ズムを再度理解していくことも重要であると思います。
◆C 級検定員
着眼点を、しっかり理解出来ている方は合格できたと思います。指定されている運動要素を見極め、その演技でのス
ピードや安定性、また構成などをしっかり判断で来たのだと思います。
なお、模擬滑走していただいた A 級イントラ受講者の皆さま、ご協力頂きましてありがとうございました。
◆総評
イントラ検定は各種目に指定された運動要素があります。その表現が適正なのか判断し採点することは大事なのです
が、運動要素だけに目をとらわれず、全体的な動きも考慮して加点・減点の判断を行うことで適正な採点が可能にな
ると思います。
2011
第 3 回-B 級インストラクター実技検定 2012.4.21(土)-22(日) -
グランデコスノーリゾート(福島県)
主任検定員:荒川哲男
◆フォールスライド
斜度設定が少し急に感じた方もいたと思います。急な設定だとごまかしがきかず、できるできないがはっきり見えま
した。ポジション、内傾軸、カウンターなどをコントロールする力が必要です。どんな斜面でも対応できる技術を身
につけてほしいと思います。
◆ベーシックカーブ ロング
ゴールエリアの手前で4ターンとなり、サイドスリップで進入していた方がいました。スピードを抑え過ぎたり 1.2
ターン弧が、小さすぎたのが原因だと思います。スタート・ゴールの距離を見極め、プレターンを上手に使い調整す
る力が必要です。
◆ベーシックカーブ ショート
加点者が2人しかいなかったです。ザケ雪対応ができなくて「テールスイング・運動なし・ボードをまわし込めない」
が目立ちました。また、抱え込み運動の人もいましたので減点の方は見直してみて下さい。
◆ダイナミックカーブ ショート
コース状況が悪くなってきたので、整備を入れてから行いましたが、積極的な方が少なかったです。足元が不安定な
ターンが目立ちましたので、重心を落とししっかりとしたエッジングが必要です。
◆フリーライディング
スピードを積極性。流れの良い演技構成の方は加点が出たと思います。リスクをおそれず滑りをみせてほしいと思い
ます。スイッチや、フェイキーも流れやスピードを落とさないようなスタイルで滑走できるようにすると高得点につ
ながります。
◆エア
加点を求めるなら踏み切り(オーリー)技術を使い高さを出す必要があります。トリック(グラブ)もただつかめば
良いとはかぎりません。アプローチからランディングまで総合的に判定しています。トリックにチャレンジして加点
が出なかった人は上記内容が理由と考えられます。
◆総評
55 人受験で、8 名合格者が出ました。おめでとうございます。合格者は今後のご活躍を期待しております。惜しくも
不合格になってしまった方は、減点種目を分析して次に活かしてほしいです。そして加点を出せる種目を作ってほし
いと思います。
検定員:竹末 智宏
◆フォールスライド
ノーズドロップ時に、テールを振り出してムーンスライドになっている方が見うけられました。ほとんどの方が、そ
の後の収束部分ができていたので、とてもおしいと思います。
◆ベーシックカーブ ロング
雪がやわらかく、強いエッジングが難しい状況ではありましたが、ほとんどの方が内倒方向への内力が強く、その為
にエッジングできないように見えました。内傾をとりつつもターン外側への圧やリーンアウトの感覚を意識できれ
ば、もっと良くなる方が多く見うけられました。
◆ベーシックカーブ ショート
雪がやわらかいので、テールを横方向に強くふり出してつまったり、ひっかかってリズムが取れない方が多かったよ
うに思います。もっとノーズ方向へ板を進ませながらターンをしっかり完成させるとスムーズにターンができると思
います。その上でストロークのある上下動を行うとよいと思います。
◆ダイナミックカーブ ショート
ボードの動きにそぐわないストロークが多かったです。伸ばし荷重のさいに、ボードの進む方向に合わせて脚を動か
していくことをもっと大切にするとスムーズな動きになると思います。
◆フリーライディング
ハイスピードでのボードコントロールをしている方が、とてもよかったと思います。低速で内力主体の動きばかりだ
と、積極性が少なく感じます。高速で外力をもっと活かした滑りも見せていただきたいと思います。
◆エア
グラブを意識しすぎて上体のバランスが崩れている方が多かったように思いました。もう少し上体のバランス・着地
を意識した踏み切りをしっかり行われてグラブされていた方は高得点が出ていました。
◆総評
春のザラメ雪と汚れで、ポジションが滑りにとても左右するコンディションで、その中で良いポジションからのター
ンに入って行けている方が少なかったように思います。技術的には十分にあるのに、ポジションの調整でもっと実力
が出せたのでは?と思う方が多かったです。良い雪と悪い雪での滑りの差をなくすと、もっと良くなっていると思い
ます。
検定員:中村 慶子
◆フォールスライド
一連の動作をしっかり理解できているかがはっきりと出る種目だと思います。動作によってボードがどのような反応
をするかを考えながら練習すると理解しやすいと思います。
◆ベーシックカーブ ロング
ターン弧の調整ができていない方が多かったように思います。特にプレターンが短く、1ターン目が小さくなってし
まうケースが目立ちました。ボードが落下していこうとする力を生かした乗り方に慣れると良いと思います。
◆ベーシックカーブ ショート
足場がやわらかい状態で、ポジションが悪いと、ストロークによってポジションをくずしてしまったり、体が遅れた
りしてしまいます。又、コントロールしすぎるとズレが多くなり滑走性が低下してしまうという向面も多く見られま
した。ポジションの良さと、ボードを共に落下しながら、タイミング良く運動をしていくことが必要かと思います。
◆ダイナミックカーブ ショート
切りかえ時のクロスオーバーの方向、伸ばし荷重時の体軸の作り方が重要と考えます。ポジションや荷重方向が適切
であれば自然と板が足に返ってくるような反応が感じられると思います。
◆フリーライディング
足元が柔らかくスピードの出にくい状況で、流れよく演技を行ってこれた方が好評だったと思います。転ばないよう
に、消極的にズラしてコントロールしようとする方が、抵抗を強く受け流れが悪くなりやすいと思うので、雪面状況
をよく考え構成を組む事が必要です。
◆エア
エア台の形状が比較的上を向いた形状だったため、飛び慣れてない方と慣れている方の差がはっきりと出た様でし
た。エア種目もターン同様、体軸の作り方など基本的な部分ができていれば合わせることができると考えます。やは
り経験を積んでいる方は安心して見ていられました。
◆総評
皆さん、お疲れ様でした。
今回は天候にも恵まれ、コンディションも良く比較的滑りやすい状態だったと思います。しかし春のざけ雪には変わ
りなく、足場を作る難しさはあり、ポジションの重要性を感じさせられた人も多かったのではないでしょうか。
今後も苦手を克服し様々な局面で実力を発揮できるよう頑張って下さい。
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