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食品衛生ニュース(ソラニン類)

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食品衛生ニュース(ソラニン類)
☆ 食品衛生ニュース ☆
2010年3月吉日
育てたジャガイモを食べて児童 11 人食中毒
愛知県武豊町内の小学校で 22 日、調理実習でジャガイモを食べた 4 年生児童 11 人が腹痛や嘔吐など
の症状を訴えた。4 人が病院に搬送され、2 人が検査入院したが、いずれも症状は軽いという。半田保
健所はジャガイモによる食中毒とみて原因を調べている。
学校や町教委によると、児童 29 人が同日午前、ジャガイモを調理して食べたところ、11 人が症状を訴
えた。症状から、ジャガイモの発芽部分などに含まれる有毒物質のソラニン類が原因とみられる。未成
熟のジャガイモには多く含まれる。学校の農園で育てたジャガイモは小さなものしか残っていなかった。
2月22日 読売新聞より
□ソラニン類の特徴□
天然毒素(アルカロイド)の一種で、ジャガイモには主にソラニンとチャコニンです。
ジャガイモの発芽部分や皮付近に含まれており、なかでも皮の部分(皮層部)に多く含まれ、
可食部に含まれるのは皮の1/10以下です。
たとえ表皮が緑色になっていなくても光に当たることで、多く生成されている場合もあります。
水溶性のため茹でたり水にさらすことである程度は取り除くことはできますが、調理加熱により
完全になくなることはありません。
□症状□
食後20分くらいから吐き気や下痢,嘔吐,腹痛,脱力感,めまい,呼吸困難などを示します。
一般的に軽症といわれています。
・小さくて未熟のまま収穫してしまう
・土壌表層近くに実り、光の影響を受けて皮層部分に毒素が大量に生成される
以上のことより、市販ジャガイモと比較してソラニン類の含有量が多くなる恐れがあります。
それらを摂取することにより食中毒に繋がると考えられます。
*中毒量は一般的に200∼400㎎、子どもの場合はその1/10の20㎎程度とされています。
□予防のポイント□
①小学校や家庭菜園などで栽培された未成熟で小さいジャガイモは、全体にソラニン類が多く含まれてい
ることがあるため摂取は避けましょう。
②芽や緑化した部分を十分に取り除いて、調理を行ないましょう。(特に緑化した部分は厚くむき取る)
③貯蔵する場合は、光の当たらない風通しの良い場所で保管しましょう。
④苦味やえぐ味がある場合には食べないようにしましょう。
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