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人権教育研究指定校事業(リーフレット)(平成25年度)
せらにし教育研究会 研究主題 小・中で学びをつなぎ 生きる力を育む ~論理力を育て,ペア活動・対話を通して,人権感覚を高める~ せらにし教育ビジョン 夢を実現できる力をつけた 子どもの育成(生きる力) ふるさとづくりに積極的に参加する 子どもの育成(郷土愛) 1 せらにし教育研究会 せらにし教育全体構想図 せらにし教育ビジョン 夢を実現できる力を ふるさとづくりに積極的に つけた子どもの育成 参加する子どもの育成 (生きる力) (郷土愛) せらにし教育研究会 研究主題 小・中で学びをつなぎ生きる力を育む ~論理力を育て,ペア活動・対話を通して, 人権感覚を高める~ せらにし小学校 スローガン 校訓 「せらにしの子どもを,みんなで育てよう」 こころひろく ゆめおおきく 世羅西中学校 校訓 自主・自律・創造 めざす子ども像 学校教育目標 ●知・徳・体の調和のとれた「生きる力」をつけた子ども 学校教育目標 ふるさとを愛し,自ら学び, ●「ふるさとづくり」に参画しようとする意欲をもった子ども 自ら学び,心と体を磨き続け たくましく生きる子どもの育成 ●夢の実現に向けて努力しようとする子ども る生徒を育成する せらにし授業システム ◆共通授業スタイル ◆せらにし学びの7か条 自 ら学 ぶ ふるさとを愛する 確かな学力 自 己 実 現 知 たくましく生きる 豊かな心 健やかな体 徳 体 地域・自治センターとの連携 地域の人材活用 平成25年度世羅町教育委員会 「基本方針」 平成25年度世羅町教育委員会 「基本方針」 1 1 2 2 3 3 児童・生徒の学ぶ意欲を育て,確かな学力をつけます。 児童・生徒の学ぶ意欲を育て,子どもたちに確かな学力 をつけます。 夢や志を育む教育施策を推進し,各種事業を展開します。 夢・志を育む教育施策を推進し,各種事業を展開します。 健康づくり・体力づくりに努めるとともに,豊かな知性を育む社会 健康づくり・体力づくりに努めるとともに,豊かな知性を育む社会 教育を推進します。 教育を推進します。 4 文化・芸術活動の振興と文化財保護や自然保護に努めます。 4 文化・芸術活動の振興と文化財保護や自然保護に努めます。 せらにし教育研究会 研究構想図 せらにし教育研究会では,世羅西地域に小学校1校,中学校1校という特徴を生かし,小中連携教育を 推進しています。義務教育9年間を見通した指導体制を整え,小中学校がともに活動する場づくりを行っ て,「確かな学力」の定着と「ふるさと意識」の向上を柱とした生きる力を身につけた子どもを育てます。 両校が目指す「生きる力」とは 確かな学力 ふるさと意識 両校の研究の内容 基礎学力をつける ふるさと意識を育てる ○道徳の授業 ○「せらにし授業システム」 (地域資料の開発と活用) (小中一貫した学びの形) ○ふるさと学習 ・共通授業スタイル (伝説・伝承・環境・産業・職業) ○地域交流活動 ・学びの7か条 ○特別支援教育を中心とした教育実践 (花いっぱい活動・ふれあい清掃活動) ○伝統文化活動 (地域人材の活用) ○表現力・発表力の育成 ○せらゆめトライアル・ウィーク ○ひろしま学びのサイクル (職場体験学習・地域産業の活用) 人権尊重の理念 自己を 大切に 他者を 大切に <ゴールの姿> ●自分のよいところを言うこと ができる。(低) ●自分で考え,決めることが きる。(中) ●自分の考えをもって行動で きる。(高) ●主体的に判断し,行動し, 自信をもつ。(中学校) ペア活動 対話 共に生きる <ゴールの姿> ●友だちのよいところを見つ けることができる。(低) ●友だちのよいところを認め ることができる。(中) ●周りの人のよさに気づき, 伝えることができる。(高) ●周りの人のよさや立場を認 め,伝えることができる。 (中学校) 小中連携 <ゴールの姿> ●友だちと仲よくすることができ る。(低) ●学級の友だちと協力し合うこと とができる。(中) ●相手の立場に立って考え,助け 合って行動することができる。(高) ●相手の立場や自己の役割を認 識し,協力し合って行動できる。 (中学校) ふるさと学習 校内環境づくり 検証:Q-Uアンケート,人権教育アンケート,ノートや感想文 せらにし教育研究会 組織図 【研究主題 】 小・中で学びをつなぎ 生きる力を育む ~論理力を育て,ペア活動・対話を通して,人権感覚を高める~ 企画会 校長・教頭 学校関係者評価委員会 世羅町教育委員会 運営委員会 校長・教頭 教務主任・研究主任 ・教職員の学校間交流の促進 ・人権教育の推進 実行委員会 教務主任・研究主任 研 部 会 重 点 項 目 究 推 進 部 事務 生徒指導 異年齢交流 特別支援教育 道徳教育 基礎学力 ○小・中が連携 を密にした事務 の効率的な執 行 ○計画的な予算 執行 ○小・中共通行 動目標の達成 ○3重点項目の 徹底(あいさ つ・掃除・身だ しなみ) ○交流授 業と合 同行事の充実 ○SSTの実施 ○「感覚優位分 析・支援シート」 の開発と活用 ○体験活 動と結 びつく資料の作 成 ○地域を素材と した資料の活 用と修正 ○道徳性を保護 者,地域で高め る態勢づくり ○せらにし授業 システムのさら なる充実(共通 授業スタイル, せらにし学びの 7か条) ○学力分析の活 用による学力 向上 せらにし教育研究会で培ってきた論理力の育成 教科特有の 論理的な思考力 ①関係性 教科特有の 論理的な表現力 ②順序性 全教科に関わるもの(土台となる力) 語彙力 全教科に関わるもの(土台となる力) 9年間を見通してあらゆる教科で, 「論理力」を育成していく 2 研究の実際 人権教育の推進 広島県人権教育推進プラン(平成14年) 道徳や各教科等の学習内容を適切に指導することにより,人権尊重の理念につい ての正しい理解を深めていく。 人権尊重の理念 自分を大切にし,他人を大切にして共に生きていくこと (広島県人権教育・啓発指針) 5つの取組内容 ペア活動 ① 解決型・・・ 課題を解決するためのペア活動で,一人では難しい 活動や課題を協力してすすめるもの ② 説明型・・・ 自分の考えを相手に伝えるためのぺア活動で,自分 がどのように考えたか相手に説明するもの ③ 交流型・・・ 自分の考えを相手と交流するためのペア活動で,よ り質の高いものを見つけ出すためのもの ④ チェック型・・・ 学習のねらいが達成できたかどうか確かめるための ぺア活動 対 話 言語力を高めることによって 論理的な思考力を深めていく 小中連携 せらにし授業システム 共通授業スタイル せらにし学びの7か条 ・目標提示とまとめ ・言語活動の充実 ・キーワードの提示 ・熟考タイムの活用 ①あいさつ ②姿勢(立腰) ③返事 ④聞く態度 ⑤挙手 ⑥忘れ物の事前申告 ⑦授業開始前の準備 異年齢交流授業・行事 ・福祉学習(中1と小3) ・外国語活動(中2と小6,中1と小4) ・ふれあい清掃活動(中学生と小5・小6) ・花いっぱいふれあい活動(中1と小学生) ・運動会(中学生と小6) ・せらゆめトライアル・ウイーク報告会(中学生と小6) 指導者のアプローチ 児童・生徒のアプローチ ふるさと学習(伝説・伝承・環境・産業・職業) 校内環境づくり せらにし小学校 共に生きる 世羅西中学校 全校児童が,木 の葉に,「自他の大 切さ」「共に生きる ことの大切さ」な ど,人権啓発に関す る思いを書いて, 模造紙に描いた木 に貼りつけた「人 権の木」 共に生きる 生徒会通信では,「お互いを尊重し, 認め合いながら力を出し合おう」 「仲間 とともに成功を分かち合おう」 など, 「共に生きる」ことも呼びかけている。 現在まで46号発行。 確かな学力の定着 「基礎・基本」定着状況調査の結果 小学校(国語) 小学校(算数) 小学校(理科) 100 100 80 60 40 20 0 100 80 60 40 20 0 広島県 80 60 40 20 0 広島県 せらにし小 せらにし小 中学校(国語) 教科全体 生命 広島県 エネルギー 地球 せらにし小 中学校(数学) 100 80 60 40 20 0 100 80 60 40 20 0 広島県 世羅西中 中学校(理科) 広島県 世羅西中 中学校(英語) 100 100 80 80 60 60 40 40 20 20 0 0 教科全体 生物 広島県 化学 物理 世羅西中 地学 広島県 世羅西中 物質 3 成果と課題 【成果】 自分の考えに自信がもてた り,間違いに気づくことがで きたりする。(6年生) 相手の意見を聞くことで考え が深まったり,新しい考えが 生まれたりする。(中学生) ペア活動・対話 ペア活動・対話において, 「自己を大切に」「他者を大 切に」にする姿が見られる ようになってきた。 自分の分からないところが分 かったり,自分の間違いに気 づくことができたりしたのでよ かった。(5年生) ペア活動・対話に関するアンケート(小学校) 自分にとってためになる 相手の考えの よいところがわかる よくあてはまる 小中連携・ふるさと学習 ややあてはまる 0 20 40 60 80 100 あまりあてはまらない まったくあてはまらない 「基礎・基本」定着状況調査より(中学校) 人権教育アンケート(小学校高学年) 自分にはよいところがある 自分にはよいところがある。 自分にはよいところがある 自分にはよいところがある。 小中連携やふるさと学 習の取組を通して ,小 中共に自己肯定感を高 めることができた。 県平均H.25 県平均H25 H.24. H24. 5月 5月 H.25. 6月 H25. 6月 H25.10月 H.25.10月 H25.10月 H.25.10月 0 20 40 60 80 0 100 肯定的評価 20 40 60 80 100 否定的評価 Q-Uアンケートより ペア活動,対話,小中 連携,ふるさと学習,校 内環境づくりを通して, 学級生活に満足してい る児童・生徒を増加さ せることができた。 学級生活満足群(中学校) 学級生活満足群(中学校) 学級生活満足群(小学校) 学級生活満足群(小学校) 学級生活満足群(小学校) 全国平均 全国平均 全国平均 全国平均 全国平均 H.24.5月 H.24.5月 H24.5月 H.24.5月 H24.5月 H.25.7月 H.25.7月 H25.7月 H.25.5月 H25.7月 0 0 20 20 40 40 60 60 80 80 0 100 100 20 40 60 80 100 自己を大切に(小学校) めざす児童・生徒の姿 高学年 せらにし教育研究会作成アンケート 中学年 自己を大切に(小学校) 自己を大切に(小学校) 他者を大切に(小学校) 他者を大切に(小学校) 高学年 低学年 低学年 0 20 40 60 80 共に生きる(小学校) 共に生きる(小学校) 低学年 低学年 低学年 低学年 中学年 中学年 中学年 中学年 100 中学年 中学年 自己を大切に(小学校) 低学年 高学年 高学年 高学年 高学年 0 20 40 60 80 100 高学年 高学年 0 20 40 60 80 100 0 20 40 60 80 100 80 100 中学年 自己を大切に(中学校) 自己を大切に(中学校) 1年 0 20 40 60 共に生きる(中学校) 共に生きる(中学校) 他者を大切に(中学校) 他者を大切に(中学校) 低学年 1年 80 1年 1年 1年 1年 2年 2年 2年 2年 100 2年 2年 3年 3年 3年 3年 3年 3年 0 20 40 60 80 100 よくあてはまる 0 20 ややあてはまる 40 60 80 100 あまりあてはまらない 0 20 40 60 まったくあてはまらない 小中共に学年が上がるにつれて「自己を大切に」「他者を大切に」「共に生きる」という意識が育ってきている。 【課題】 本研究会の取組を通して,授業での人権教育の推進が必要であることを実感している。授業に おけるペア活動の取組では,説明型のものに対して交流型の活用が尐なかった。今後は,互いの考えの 中から,より質の高いものをみつけ出させる交流型の活用を増やし,人権感覚をさらに高めていきたい。ま た,そのことを通して,確かな学力の定着につないでいきたい。