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マニュアル - 科学技術振興機構

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マニュアル - 科学技術振興機構
戦略的創造研究推進事業
ACT-I(個人型研究)
研究実施にあたって
(平成 28 年度用)
国立研究開発法人科学技術振興機構
戦略研究推進部
ACT-I(個人型研究) 用語集
個人研究者
戦略的創造研究推進事業 ACT-I(個人型研究)を推進する研究者で
す。
戦略目標
国の科学技術政策や社会的・経済的ニーズを踏まえ、我が国が取り
組むべき課題達成に向けた「戦略目標」を国(文部科学省)が設定し
ます。戦略目標は、将来の研究成果の国民への還元の姿を示すもの
です。
研究領域
国が示した戦略目標のもとにJSTが研究推進対象として設定したもの
です。この研究領域ごとに研究総括を選定し、研究提案を募集しま
す。
戦略研究推進部
全研究領域に関わる事項を統括して ACT-I を運営するJSTの担当
部署です。研究領域毎に担当者を配置します。
研究総括
研究領域の責任者であって、研究課題の選定、研究計画の調整と承
認、課題評価等の研究マネジメントを担当します。
領域アドバイザー
研究領域における研究推進のための助言者です。
領域担当
研究領域を担当する JST 職員です。特に技術的な面での調整を行
います。
事務参事、研究領
研究領域において、特に JST 執行経費や会議開催に関することにつ
域スタッフ、領域事
いて、領域担当と連携して研究領域を運営する JST 職員です。
務担当
領域会議
研究総括、領域アドバイザー、個人研究者が一堂に会し、研究成果
の最大化を目指し、研究の進捗状況を報告し、研究内容について討
議する非公開会議です。(原則として1年に2回開催)
研究補助者
個人研究者のために実験準備やデータの整理などの一般的な研究
補助業務を行います。原則として研究機関で雇用していただきます。
研究計画書
個人研究者単位で作成され、 研究総括の承認を得た当該課題の研
究計画を示すものです。
研究課題
ACT-I(個人型研究)の公募に対して提案・採択された研究テーマ名
です。
研究期間
ACT-I(個人型研究)の研究課題の研究期間です。原則として1年半
以内です。ただし、研究開始 1 年後を目処に実施する進捗評価の結
果、より大きな成果が期待される研究課題については、加速フェーズ
として最長2年間期間を延長することができます。
- 1 -
採択決定
↓
雇用契約締結
(専任者のみ)
↓
研究計画作成
専任研究者はJSTと雇用契約を結び、JSTに所属していただきます。
詳細は“2.契約・就業規則について”
研究期間全体の計画と年度毎の詳しい計画を立てていただきます。
→ それに基づきJSTと研究機関が研究契約を結びます。
詳細は“3.研究計画書・研究報告書を作成するには”
↓
研究費の執行にあたっては、ご留意いただきたい点がございます。
詳細は “1.ACT-I(個人型研究)とは”
“3.研究計画書・研究報告書を作成するには”
“4.JST による研究費の執行について”
半期毎に研究進捗状況を報告していただきます。また、領域会議でも発表していた
だきます。
詳細は“3.研究計画書・研究報告書を作成するには”
研究に伴い生じた知的財産権は研究契約に応じてその帰属が決まります。
研究遂行
詳細は“6.特許を出願するには”
研究期間中、積極的に研究成果の発表を行っていただきます。
詳細は“7.論文などを発表するには”
“8.プレスリリースをするとき・取材を受けたときには”
安全に十分留意して研究を進めてください。
詳細は“9.適切かつ安全に研究を進めるには”
↓
研究終了
研究終了時に研究内容を取りまとめた研究報告書(事後評価用)を提出していただき
ます。また、JSTが主催する研究報告会やシンポジウムなどでの研究内容、成果の発
表にもご協力ください。
詳細は“10.研究終了に向けて”
↓
事後評価
↓
終了者アンケート
研究期間終了時に事業の改善を目的に実施予定。
↓
成果展開調査
↓
追跡評価
研究終了 1 年後に研究期間終了後の研究状況の把握を目的に実施予定。
研究が終了してから5年後~7年後に各課題の発展状況を評価します。
- 2 -
戦略的創造研究推進事業 ACT-I(個人型研究)
研究実施にあたって
(平成 28 年度用)
-目 次-
ま え が き ........................................................................................................... - 4 1.ACT-I(個人型研究)とは ....................................................................................... - 5 2.契約・就業規則について ....................................................................................... - 9 3.研究計画書・研究報告書を作成するには ............................................................... - 26 4.JST による研究費の執行について ........................................................................ - 43 5.専任研究者が出張・外勤するときは ...................................................................... - 45 6.特許を出願するには........................................................................................... - 48 7.論文などを発表するには ..................................................................................... - 64 8.プレスリリースをするとき・取材を受けたときには ..................................................... - 69 9.適切かつ安全に研究を進めるには ....................................................................... - 78 10.研究終了に向けて ........................................................................................... - 95 -
- 3 -
ま え が き
ACT-I(個人型研究)は、自らが立案した研究構想の実現に向けて、研究代表者が自己の研究課題の
実施に責任を持ちつつ、研究領域全体の目的に貢献するよう研究を推進するものです。
この「研究実施にあたって」では雇用契約(専任者の場合)、人事上の諸手続き、経理処理、その他事
務処理事項などについてまとめました。ACT-I 研究を推進していただく際にはこの「研究実施にあたって」
をご覧いただき、研究領域を担当するJST職員に確認をしながら研究を進めてください。
JSTではコンプライアンスの推進を喫緊の課題として取り組んでいるところであり、研究不正については
厳格に対応いたします。ACT-I 個人研究者の責務については、種々の確認書、雇用契約書、委託研究
契約書等に記載されており、研究代表者として、研究計画書の策定・推進、研究費の執行、研究成果の
発信・報告等について、責任を持って適正に行うことが求られています。また、研究代表者が学生の場合
には、指導教員も委託研究契約における責任を負って頂きます。
本マニュアルの第9章にも概要をまとめておりますが、詳しくは、別添3/別紙3~5の、研究活動にお
ける不正行為等への対応等に関するガイドラインや規程も必ずご参照ください。
※JSTの研究倫理に関する情報提供や啓発活動については、ウエブサイトより随時行っていますので、
ぜひご参照ください。
http://www.jst.go.jp/researchintegrity/
- 4 -
1.ACT-I(個人型研究)とは
1 事業の趣旨
戦略的創造研究推進事業は、我が国が直面する重要な課題の達成に向けた基礎研究を推進し、社会・
経済の変革をもたらす科学技術イノベーションを生み出す、新たな科学知識に基づく革新的技術のシーズ
を創出することを目的としています。
ACT-I は、独創的・挑戦的なアイデアに基づく、国際的に高水準の発展が将来的に見込まれる研究であ
って、国が定める戦略目標の達成に向けて、科学技術イノベーションの創出につながる新しい価値の創造
が期待できる情報学分野の研究を推進します。また、独創的な発想で人類が現在および未来に直面する
課題を解決し、未来を切り開こうとする情報学分野の優れた若手研究者を見出して育成し、研究者としての
個の確立を支援します。研究総括の研究マネジメントのもと、研究総括・領域アドバイザーの助言を得て、
同じ研究領域に集まった様々な研究機関やバックグラウンドの個人研究者と交流・触発しながら、個人が独
立した研究を推進します。
2 採択後の予定
採択決定
↓
雇用契約締結
(専任者のみ)
↓
研究計画(通期)作成
↓
年度研究計画作成
↓
研究契約締結
↓
研究遂行
専任個人研究者とJSTの間で雇用契約を締結
研究期間全体の研究計画を作成
年度毎の詳しい研究計画を作成
JSTと研究機関の間で研究契約を締結
・領域会議
・研究進捗報告(半期毎)
・研究発表(論文、学会、シンポジウム等)
・知的財産権取得
↓
研究終了
・研究報告書の作成(事後評価用)
・研究報告会やシンポジウム
↓
事後評価
研究総括、領域アドバイザーが研究課題の事後評価を実施
↓
終了者アンケート(予定)
研究期間終了時に事業の改善を目的に実施
↓
成果展開調査(予定)
研究が終了してから 1 年後に研究状況の把握を目的に実施
↓
追跡評価
研究が終了してから5年後~7年後に各課題の発展状況を評価
※個人研究者は ACT-I 研究終了後の各種調査に必ずご協力ください。
1.ACT-I(個人型研究)とは
- 5 -
3
ACT-I の研究費について
ACT-I の研究費は、研究機関に委託して執行する部分(研究機関執行分)と、JSTが執行する部分(JS
T執行分)に分けられ、研究機関執行を原則としておりますが、一部、研究機関では執行できない案件や、
JSTで執行することが望ましい案件は、JST執行とすることができます。
ACT-I では一つの領域に複数の個人研究者が所属して、研究を推進しています。研究費は ACT-I 全
体で運用するため、個々の研究課題の進捗状況に応じ、研究費の執行において柔軟な対応に努めてい
ます。
これを可能とするため、ACT-I では、年度を通して各研究者の予算計画の進捗状況を確認させていた
だいております(研究者の作業負担を最小限に抑えるため、研究計画書の年度予算計画に記載されて
いる主な案件について確認をさせて頂いております)。何らかの事由により予算執行の一部を翌年度以
降に先送りする場合、当年度内での執行の見込がない当該研究費相当額を、研究進捗により研究費の
前倒し等を希望する研究者に振り分け、ACT-I 全体で研究費を効率よく執行できる仕組みづくりを目指
しています。
ACT-I の研究開始にあたって、期間全体の研究計画および会計年度(4月~翌年3月)ごとの詳しい年
度計画を作成していただきます。研究計画は研究総括の了承を得て、JST が最終的に決定いたします。J
STは承認された予算計画に基づいて研究機関と研究契約を結び、研究費の経理処理を委託します。
研 究 費
研究機関執行分
(直接経費)
JST 執行分
間接経費
JSTから研究機関に委託
(1)研究費の執行にあたってご注意いただきたいこと
① 研究費は、ACT-I の研究の目的・趣旨に適合するものを執行してください(合目的性)。
② 研究進捗に沿った予算執行をお願いします。
③ 研究計画に変更が生じる場合は、まずは、領域担当にご連絡・ご相談ください。
(例)
・研究の方向性に大幅な変更の必要が生じた場合
・所属の異動
・体制(研究補助者・学生)の変更
・研究費の追加配賦/返還
・大幅な費目間流用
1.ACT-I(個人型研究)とは
- 6 -
(2)研究機関執行分の研究費について
研究機関での研究費の執行にあたっては、JSTの「委託研究契約事務処理説明書」および研究機関の
規程等に沿って適正に執行すること(適正な委託研究費の支出・管理を含む)とともに、国費を財源とす
ることから、経済性・効率性・有効性・合規性・正確性に十分留意することをお願いしております。
研究機関執行分の研究費の増減にあたっては研究契約の変更が必要になります。
また、翌年度に研究機関から執行結果の報告を受けて、支出した研究費の精算を行います。
前年度1月~
当該年度
個人研究者
研究総括
JST
研究機関
翌年度4月以降
研究予算計画
の変更
↓
↓
内容の承認
内容の承認
↓
↓
確認後
確認後機関に
機関に委託
契約変更
↓
↓
購入/支出/検収
研究計画立案
支出の精算
↑
報告書
(3)JST執行分の研究費について
JSTでの研究費の執行にあたっては、JSTの規程に従ってください。
(詳細は、4.JST による研究費の執行について(P- 43 -~)をご覧ください。)
(4)文部科学省のガイドライン
研究機関は、研究機関の責任において「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン
(平成26年8月26日文部科学大臣決定。その後の改正を含む。)」及び「研究機関における公的研究費
の管理・監査のガイドライン(実施基準)平成19年2月15日施行/平成26年2月18日改正文部科学大臣
決定。その後の改正を含む。)」を遵守し、研究活動における不正行為及び不正使用等を防止するため
の体制の整備及び必要な手続きを行うことが求められています。
1.ACT-I(個人型研究)とは
- 7 -
4
ACT-I の運営体制
JST 戦略研究推進部では、戦略的研究推進事業の一環として、以下のような体制で、ACT-I における
全研究領域に関わる事項を統括して運営しています。
個人研究者は、ACT-I 研究期間を通して各種手続きや問い合わせ等について、研究領域ごとに設け
る担当職員と密接に相談を行い、ACT-I 研究の円滑な推進に努めてください。
〇JST 戦略研究推進部の運営体制
◆事業全体の統括・運営体制
研究支援グループ
研究人材グループ
ICTグループ
◆研究領域ごとの事務的な運営体制
領域担当、事務参事、研究領域スタッフ、領域事務担当
〇役割分担等
研究人材グループ
研究支援グループ
研究者等の人事に係ること
(例)
・雇用契約
・給与支払事務
・源泉税、年末調整
・社会保険手続き
・衛生管理とりまとめ
・出退勤管理
・福利厚生
経理事務に係ること(例)
・調達契約
・物品管理
・実行予算管理
・経理処理
・経理データ管理(事務関係)
領域担当、事務参事、
研究領域スタッフ
研究推進に係ること(例)
・事業企画
・予算管理
・研究データ管理
・研究課題の募集、選定事務
・選考会の企画・運営
・研究計画の調整(実施予算調整)
・研究進捗状況の把握
・研究成果のとりまとめ
・展開方策のとりまとめ
・特許出願の手続き
・広報・アウトリーチ活動等の支援
・成果報告活動等の支援
・研究課題および研究領域の評価
・安全管理の推進
・法令遵守の推進
(特に事務参事・領域事務担当案件)
・領域毎の予算執行管理
・JST 執行手続き
・個人研究者の人事管理
・衛生管理の推進
1.ACT-I(個人型研究)とは
- 8 -
2.契約・就業規則について
1 ACT-I 個人研究者の参加形態について
ACT-I の個人研究者は、下記3つのうちの何れかの形態で研究に参加していただくことになります。
委託予定先機関に所属:大学、国公立試験研究機関、国立研究開発法人、財団法人、企業等に所属し
て ACT-I 研究に参加する場合です。
学生:採択時に修士課程もしくは博士課程在学中の学生である場合です。
専任:採択時に研究機関、企業等に所属されていない、あるいは所属機関の都合により退職せざるを得
ない方をJSTが雇用して参加する場合です。専任研究者となるためには、事前に行なわれる JST 雇用
の必然性についての審査を経て、JST との雇用契約がなされる必要があります。また、論文執筆等では
JST 役職員に準じた対応を求められます。第7章をご参照ください。
研究期間中の参加形態の変更については、その必然性について JST が審査した上で変更することとなります。
2 専任研究者の契約事務手続き
専任研究者には雇用契約書及び覚書各2部をお送りしますので、記載内容を確認の上、署名・押印し、各 1
部をご返送ください。
3 就業規則について
(1)専任により参加の場合
① 専任として参加の個人研究者の就業条件については、JSTの規則(別添3/別紙2 基礎研究及びその他
の各事業に従事する研究者等の就業に関する規則)に従うことになりますので、必ず目を通してください。
規則でも定めていますが、勤務時間、休憩及び休日については実際に研究を実施される場所の就業条件
を考慮して個別に定めます。なお、出勤管理、休暇の取得、出張・外勤、外部発表等々についても規則に
定め必要な手続を求めています。
② 年次休暇は規程により毎年4月1日から翌年3月31日までの間に20日間受けることができます。但し、初年
度は着任された月によって異なります。例えば10月に着任された方は10日、12月に着任された方は7日と
なります。翌年度には、20日を限度として未使用分を繰り越せます。
③ 年次休暇等を取得される際は、「休暇届」に必要事項を記入のうえ、事前に事務参事まで郵送またはFAX
にてお送りください。
(2)委託予定先機関に所属により参加される場合
この場合の個人研究者の勤務条件等については、各所属機関の規程に従うことになります。
2.契約・就業規則について
- 9 -
4 その他
(1)参加形態や所属先情報の変更
参加形態の変更(学生・専任→委託予定先機関に所属等)・勤務場所の変更・身分(職名)の変更につきまし
ては、事前に「ACT-I 研究者変更要請書」に必要事項を記入して速やかに事務参事へ提出してください。提出
が遅れますと、必要な手続きに遅れが生じ、研究に影響があることがありますので、ご注意ください。
(2)身上異動
・専任の個人研究者は次の項目について変更があった場合、「身上異動届」に必要事項を記入して事務参
事へ提出してください。この届の内容に従い、所定の用紙をお渡ししますので、必要な手続きを行ってくださ
い。
① 結婚 ②出生 ③死亡 ④扶養親族 ⑤住所変更
・専任以外の個人研究者は、上記⑤住所変更があった場合、「身上異動届」に必要事項を記入して事務参
事へ提出してください。
(3)海外で研究される専任研究者の場合
・給与は国内口座への振込のみとし、海外送金はいたしません。
・社会保険、労働保険は国内同様の加入となります。
・期の途中で海外赴任しても住民税は翌年の5月分までの徴収となります。
2.契約・就業規則について
- 10 -
(様式)
事務参事
身 上 異 動 届
平成
年
月
日
戦略研究推進部長 殿
所 属
氏 名
印
下記のとおり異動がありましたので、届出いたします。
異動発生日 平成
年
月
日
1.結婚
配偶者氏名
改姓の有無 ・有
フリガナ
(新姓名:
)
・無
2.出生
3.死亡
4.扶養親族
申請者との
続柄
申請者との
続柄
フリガナ
(氏名:
フリガナ
(氏名:
増 ・ 減
)
)
申請者との
続柄
異動理由
転居・住所表示変更
新住所
フリガナ
〒
5.住所変更
TEL
6.その他
異動内容
異動の内容に伴う必要手続チェックリスト
□通勤費関係 □健康保険関係 □厚生年金関係 □厚生年金基金関係 □雇用保険関係
□銀行口座届 □扶養控除申告書 □その他
担 当 者
2.契約・就業規則について
- 11 -
5 専任としての参加について
専任として参加の個人研究者は、JSTの職員として研究に携わることになります。
(1)契約の形態
JST/個人研究者間で雇用契約を締結します。
(2)勤務の形態
個人研究者は、JSTの就業規則に従って研究に専従することになりますが、科研費に限り、週一日程度を限
度として研究実施機関及びJSTの許可を得た上で兼業することが可能です(次頁参照)。兼業を希望する際は
必ずご相談ください。
(3)研究期間
原則1年半以内です。最終年は年度末までとなります。
ただし、研究開始 1 年後を目処に実施する進捗評価の結果、より大きな成果が期待される研究課題について
は、加速フェーズとして最長2年間期間を延長することができます。
(4)勤務場所
個人研究者の受入れが可能な研究機関において研究していただきます。なお、JSTと受入れ研究機関との
間では、委託研究契約を締結します。
(5)勤務条件
勤務時間、休憩及び休日については、勤務場所毎に定めます。また、年次休暇その他労働条件については、
JSTの諸規程に従っていただきます。
(6)個人研究者に対する報酬
JSTが個人研究者に支払う報酬は、個人研究者の年齢区分に応じ、JSTの研究者報酬基準に基づいて決め
ます。報酬は年俸制で、本給及びすべての諸手当が含まれます。(通勤費は別途支給します。)また、退職時に
おける退職金の支給はありません。(国立大学等との退職金算定期間の通算はありません。)
(注:「マイナンバー法」施行にともない、報酬の支払いに当たっては、税務当局に提出する支払い調書に、支
払先個人の個人番号の記載が義務づけられています。このため、後日 JST の委託先(ビーウィズ株式会社 平
成27年度実績)から、マイナンバーの提供についての依頼文書が郵送されますので、ご協力下さい。
(情報セキュリティ上、JST 職員から直接マイナンバーの収集やお問い合わせをすることはせず、一括外部委
託することとしております。詳細については、契約書及び覚書をお送りする際に同封いたします『【事前連絡】個
人番号及び本人確認のための機構委託先(ビーウィズ株式会社)』及び『マイナンバー制度導入に係る特定個
人情報の適正な取扱いに関する基本方針』をご参照下さい。)
(7)報酬の支払方法
個人研究者に対する報酬は、年俸額を12で除して得られた金額から諸税、社会保険の本人負担分を控除し
た額を毎月17日(17日が土日祝日に当たる時は直近の平日)にお支払いいたします。
2.契約・就業規則について
- 12 -
(8)社会保険の適用
個人研究者は、JSTの健康保険、厚生年金保険、厚生年金基金及び雇用保険に加入することになります。労
働者災害補償保険については、JSTが適用事業主になります。
(9)赴任費用
参加に伴う赴任旅費が発生する場合は、JSTの規程に基づき支払います(外国からの場合を除く)。
(10)科研費の申請について
1)申請前の手続き
ACT-I 研究において、JST は科研費を申請できる機関には当たらないため、研究実施機関の身分を取得す
る必要があります。このため、研究実施機関及び JST の兼業許可を得ることとし、研究総括の同意を得た上で、
以下を条件として応募可能とします。
①JST業務における研究内容と切り分けができること
(同一テーマによる研究費の重複獲得の回避)
②科研費業務が週に1日程度で行える規模であること
(大規模な研究への申請の制限)
科研費に申請する前に必ずご相談いただくとともに、「兼業許可申請書(科学研究費補助金用)」を提出して
ください。
2)科研費採択が内定した際に必要な手続き
内定が出た段階で、戦略研究推進部領域担当に連絡し、以下の書類をご提出ください。
研究実施機関からの兼業許可依頼を受けて、JST 本部内で決裁のうえ、契約内容の変更及び研究実施
機関に対して兼業許可の回答を行います。
・ACT-I 研究者変更要請書
・科研費の内定通知(写)又は採択通知(写)
・研究実施機関から JST への兼業許可依頼書
2.契約・就業規則について
- 13 -
(平成27年度のマイナンバーに関する事前通知文書)
平成
年
月
日
関係者各位
国立研究開発法人科学技術振興機構
戦略研究推進部研究人材グループ
【事前連絡】個人番号及び本人確認のための機構委託先(ビーウィズ株式会社)
からの依頼について
番号法施行に伴い、社会保障、税及び災害対策に個人番号が利用されることになりました。事業
者等が税務当局に提出する支払調書には、支払先個人の個人番号を記載することが義務付けられ、
本人から個人番号の提供を受ける際には、必ず本人確認(番号確認・身元確認)を行うことも義務
付けられています。
当機構では、情報セキュリティの観点から個人番号に係わる業務について一部外部委託を行うこ
とといたしました。後日、当機構と委託先(ビーウィズ株式会社)の連名で、皆様に個人番号の提
供をお願いする書類を郵送いたします。皆様には、別に郵送される書類の所定の欄に個人番号を記
入し、確認書類を貼付の上、同封される返信用封筒にてビーウィズ株式会社へのご返送をお願いい
たします。これにより、機構内の個人番号手続きを進めさせていただきます。
なお、情報セキュリティ上、ビーウィズ株式会社からの郵送物が届く前に、個人番号カード・通
知カード・公的身分証明書(運転免許証・パスポート等)などを個別に送付しないようにお願いい
たします。
(後日同封する返信用封筒によりご対応下さい。
)
(補足)
当機構の特定個人情報の取扱いにつきましては、別紙「マイナンバー制度導入に係る特定個人情
報の適正な取扱いに関する基本方針」のとおり厳重に取り扱うこととしております。また、ご提供
いただきました個人番号は番号法で規定された目的にのみ使用することとし、これ以外の事務にお
いては一切使用しないことを申し添えます。
ご不明な点につきましては、大変恐れ入りますが、以下の当機構経理部マイナンバー室までご連
絡いただきますようお願い申し上げます。
国立研究開発法人科学技術振興機構
マイナンバー室
E-mail:[email protected]
2.契約・就業規則について
- 14 -
マイナンバー制度導入に係る特定個人情報の適正な取扱いに関する基本方針
国立研究開発法人科学技術振興機構
1. 事業者の名称
国立研究開発法人科学技術振興機構
2. 関係法令・取扱ガイドライン等の遵守
当機構は、
「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用に関する法律」、
「独立
行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律」及び「特定個人情報の適正な取扱いに関
するガイドライン(行政機関等・地方公共団体等編)」を遵守し、特定個人情報及び個人情報の
適正な取扱いを心がけます。
3. 特定個人情報の安全管理措置
当機構は、特定個人情報の取扱を反映し改定を行った「個人情報保護規則」に基づく特定個
人情報を取り扱う事務に係る業務フロ-により関係事務の処理を行うことにより、特定個人情
報の安全な管理に努めることとします。
4. 個人番号関係事務の委託
当機構は、個人番号の収集・登録及び個人番号データの保管の業務について委託を行います。
5. 苦情・ご質問の窓口
当機構の特定個人情報の取扱いに関する苦情・ご質問等につきましては以下の窓口にご連絡い
ただきますようお願いいたします。
国立研究開発法人科学技術振興機構
マイナンバー室
E-mail:[email protected]
2.契約・就業規則について
- 15 -
(様式)
研究領域・領域事務所
研究
領域担当
領域担当
総括
技術参事
事務参事
戦略研究推進部・研究プロジェクト推進部
部 長
調査役
担 当
副調査役
平成
年
月
兼 業 許 可 申 請 書(科学研究費補助金用)
就業規程等に基づき、兼業の許可を受けたいので、下記のとおり申請いたします。
CREST, さきがけ、ACT-I
領域名:
研究代表者(個人研究者)氏名:
ERATO
申
請
者
印
プロジェクト名:
所属・職位
□研究員
□技術員
□さきがけ/ACT-I 専任研究者
氏名
兼
業
先
印
団体名
所在地
TEL:
職名
新規 □
継続 □
兼
業
内
容
職務内容
申請研究種目:
役 割: □研究代表者 □研究分担者
科研費研究期間
平成
研究費申請額
年
月
日 ~平成
円
JSTの研究内容
2.契約・就業規則について
- 16 -
年
月
日
日
科研費の研究内
容
科研費採択後のJST
職務形態内容
□ 平日の内( 月、火、水、木、金 )曜日の1日をJST職務の休日とし、当該日に
科研費研究を行う。代替日として( 土、日 )曜日をJSTの勤務日とする。
□ 平日の内( 月、火、水、木、金 )曜日の1日をJST職務の休日とし、当該日に
科研費研究を行う。JSTの勤務日数を週4日に変更する。
他の兼業状況
所 属 長
(研究総括) 意 見
(本務への支障の程度)
■科研費に採択が決定した際に提出する書類
※ 科研費の内定通知(写)又は採択通知(写)
※ 研究者委嘱契約変更要請書(さきがけ)またはACT-I研究者変更要請書
※ 研究実施機関からJSTへの兼業許可依頼書
2.契約・就業規則について
- 17 -
(様式)
戦 略 研
究 推 進 部
調査役 副調査役
担 当
部 長
研
研究領域(ACT-I)
研究総括 領域担当 事務参事
究 推 進 部
ACT-I研究者変更要請書
平成
年
月
日
国立研究開発法人科学技術振興機構
戦略研究推進部長 殿
下記の者について手続き方お願いします。
領 域 名:
個人研究者氏名:
印
ふ り が な
氏
性別
名
変更年月日
平成
年
月
日
より
現契約期間
平成
年
月
日
~ 平成
年
月
男・女
日
変更理由
職
名
・
報
酬
勤
務
場
所
1.研究委託先機関に所属
a)教授 b)准教授 c)講師 d)助教 e)助手 f)(
前
2.学生
3.専任
報酬:
年俸:
1.研究委託予定先機関に所属
a)教授 b)准教授 c)講師 d)助教 e)助手 f)(
後
2.専任
報酬:
年俸:
変
更
前
機 関 名
部署名
所在地住所 〒
変
変
更
更
後
後
機 関 名
部署名
所在地住所 〒
2.契約・就業規則について
- 18 -
)
)
(様式)
(兼業許可依頼書雛形)
平成
文書番号
年 月 日
研究実施機関
代表者(役職・氏名)
印
国立研究開発法人科学技術振興機構
理事長 ○○ ○○ 殿
(研究実施機関)の(職名)の委嘱について(依頼)
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、(研究実施機関)は、平成 年度科学研究費補助金を申請し、このたび(氏名)の研究が採択さ
れましたので、当該研究を実施するため、下記のとおり(研究実施機関)の(職名)に委嘱いたしたく、ご
承諾下さいますようお願い申し上げます。
尚、ご承諾の上はお手数ですが、ご回答くださいますよう併せてお願い申し上げます。
敬具
記
1. 委嘱者
戦略的創造研究推進事業
「(領域名)
(研究代表者/研究総括:
職名 (研究員 技術員 ACT-I 専任研究者)
氏名 ○○○○
2. 職務内容
(1) 科学研究費補助金の概要
①研究種目等
②研究課題
③研究期間
平成 年 月 日
④助成金額
⑤登録番号
(2)職務
①職名
②委嘱期間
③職務内容
④報酬
⑤旅費等
⑥特記事項
~ 平成 年 月 日
(協力研究員 客員研究員 特別研究員 外来研究員(
))
平成 年 月 日 ~ 平成 年 月 日( 年間)のうち、
平日(月曜日乃至金曜日)の1日( 曜日/ 時間)
有無(
円(税込)/時間、日、期間中)
添付書類
科学研究費補助金内定通知(写)または採択通知(写し) 1部
(担当者連絡先)
住所
2.契約・就業規則について
- 19 -
)」
研究実施機関
所属
役職
氏名
電話
FAX
E-mail
2.契約・就業規則について
- 20 -
6 学生、研究委託予定先機関に所属しての参加について
学生、大学や企業等に雇用されたまま参加する個人研究者は、下記に従って ACT-I 研究に携わるこ
とになります。
(1)契約の形態
JST と所属先機関あるいは受け入れ先研究機関との間で委託研究契約を締結します。JSTと個人研究
者間で委嘱契約等は締結しません。
(2)研究期間
原則1年半以内です。最終年は年度末までとなります。
ただし、研究開始 1 年後を目処に実施する進捗評価の結果、より大きな成果が期待される研究
課題については、加速フェーズとして最長2年間期間を延長することができます。加速フェーズ
については、別途委託研究契約を締結します。
(3)勤務場所
現在所属している研究機関または個人研究者の受入れが可能な研究機関のいずれかで研究すること
が可能です。
なお、所属機関あるいは受け入れ先研究機関とJSTとの間では、委託研究契約を締結します。
(4)研究実施にあたっての条件等
勤務時間やその他研究実施にあたっての条件等は所属先あるいは受け入れ先研究機関の規程に従
います。
7 専任研究者の出勤簿について
下記の記入方法により、毎日、「出勤簿」に印を押す等、出勤状況を表さなければなりません。 出勤簿は
翌月初めに事務参事あてに郵送してください。
① 通常通り出勤したら、押印欄に押印します。
② 遅刻した場合は、 押印欄に斜線をし、記入事項欄に「年休○h」と時間単位で記入します。(1 時間
未満は、1 時間とする。)
③ 休暇を取った場合は、押印欄に斜線をし、記入事項欄に「年休」と記入します。
④ 早退した場合は、押印欄に印を押し、記入事項欄に「年休○h」と時間単位で記入します。
⑤ 特別休暇を取った場合は、押印欄に斜線をし、記入事項欄に「特休」または「特休○h」と記入します。
⑥ 外勤または出張をした場合は、出勤してから行く時は、押印欄に印を押し、直行の時は押印欄に斜
線をし、記入事項欄に「外勤」または「出張」と記入します。
2.契約・就業規則について
- 21 -
(様式)
個人研究者(専任)用
出 勤
(平成
簿
年
月分)
研究場所
氏 名
個人研究者
日(曜)
事務参事印
確認印
押印
記入事項
日
1( )
16( )
2( )
17( )
3( )
18( )
4( )
19( )
5( )
20( )
6( )
21( )
7( )
22( )
8( )
23( )
9( )
24( )
10( )
25( )
11( )
26( )
12( )
27( )
13( )
28( )
14( )
29( )
15( )
30( )
※押印は本人が行ってください。
押印
記入事項
31( )
月初年休残
日
時間
特別休暇
今月使用年休
日
時間
欠勤
年休累計
日
時間
遅参
回:
時間
分
月末年休残
日
時間
早退
回:
時間
分
2.契約・就業規則について
- 22 -
日
時間
分
日
(様式)
休
暇
届
提出日 平成
研究領域名
個人研究者名
氏名
休暇の種類
印
年次休暇 ・ 特別休暇 ・ 欠勤 ・ その他
月
日
月
日
時
分
~
休暇の期間
時
分
摘 要
(特別休暇の事由)
個人研究者確認印
2.契約・就業規則について
年
事務参事確認印
- 23 -
年次休暇
今 回
使 用 分
日
時間
月
日
8 研究補助者について
ACT-I に採択された個人研究者は、自らの研究を実施するために必要であれば、研究補助者(実験
等に必要な要員を対象とし、秘書等の事務的業務を担当する者は対象としません。)を 3 名まで採用する
ことができます(後述)。詳細は3.研究計画書・研究報告書を作成するには「研究補助者・学生の参加に
ついて」(P- 29 -)をご覧ください。
9 健康診断について
(1)定期健康診断
労働安全衛生法により、JSTは毎年1回定期的に健康診断を行うことが義務づけられています。
その対象者は、専任の個人研究者です。
定期健康診断の実施については、研究人材グループが計画しますので、その計画に従って必ず受診
するようにしてください。
(2)特殊健康診断
有機溶剤健康診断、鉛健康診断、電離放射線健康診断、特定化学物質健康診断等、特別な健康診
断については半年毎の実施が義務づけられています。受診の可否、受診項目について、研究実施場所
の研究機関に所属する研究員に準ずるのが適当ですから、その状況を把握し、実施について事務参事
とご相談ください。
10 ライフイベント時の対応について
個人研究者が研究を実施するにあたって、ライフイベント時の対応は、以下の方針に従っております。
詳細は領域担当にお問い合わせください。
・期間中の対応: 週単位で研究を中断することができます。
・研究期間の延長: 中断した週数を限度として週単位で延長できます。
但し、延長期間は最長で1年度までです。研究終了時期を3月末日と当初設定し
ていた場合、次年度の3月末日までとします。
・研究費の取り扱い: 研究費は当初計画通りの予算額を使用できます。
- 24 -
2.契約・就業規則について
※対象となるライフイベントと期間(改正される場合があります)
・出産: 産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)及び産後8週間
・育児: 子が3歳に達するまでの連続した期間
・介護: 常時介護を必要とする状態が 2 週間以上続く状態の対象家族を介護するための休業で
あり、連続する6ヶ月の期間内において必要と認められる期間
※なお、専任で参加の個人研究者の休業期間中の各種手続き(給与・社会保険・労働保険等)につい
ては、別途、事務参事にご確認ください。
- 25 -
2.契約・就業規則について
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
JSTは、個々の研究内容や研究の進捗状況、研究実施場所の環境など、様々な条件を勘案し、柔軟
に研究費を支出します。研究費の調整は、研究総括が行います。この研究費の調整は“研究計画書(通
期)”と“年度研究計画書”、及び研究進捗の確認をもとに行われますが、必要に応じて個別対応もいたし
ますので、随時、ご相談ください。
1 研究計画
(1) 研究計画書の作成 P-33~P-41
研究課題毎に通期と年度の研究計画、予算計画、体制などを含む研究計画書を作成してください。JST
と研究総括の承認を経て、研究を推進していただきます。
(通期計画) 新規採択時(研究開始前)に作成
研究開始に先立ち、全研究期間の具体的な進め方、および予算計画を作成してください。
なお、研究期間は原則として最終年の年度末(3月末日)までとします。
(年度計画) 毎年度開始前に作成
会計年度(当該年4月から翌年3月まで)ごとに、研究内容および予算計画との関係が分かるように1
年間の研究計画書を作成してください。ライフイベント(出産、育児、介護)が発生した個人研究者の研究
費の取扱いにつきましては領域担当にお問い合せください(P-24~P-25 も合わせてご参照ください)。
2 研究進捗の報告
(1)研究進捗報告書 P- 42 年度を前半と後半に分け、外部発表リスト一覧と併せて、年2回報告してください。
(2)研究進捗確認会議等
ACT-I では、研究総括のマネジメントの下、研究成果の最大化に向けて、研究進捗をきめ細やかに
確認します。例えば、研究総括・領域アドバイザー・研究者が一同に介する領域会議等を定期的に開催
します。また、外部発発表連絡表の提出をお願いします。
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 26 -
3 研究費の執行(委託研究契約)
研究総括に承認された研究計画書に基づき、JST と研究機関との間で、個人研究者を研究担当とし
た委託研究契約を締結します。委託研究費は、契約締結時の研究計画に基づき決定され、研究進捗
状況等による研究計画の修正に伴って、契約変更により当該年度予算とともに変更する場合がありま
す。
原則として、「大学等に区分される機関」については複数年度契約を締結し、「企業等に区分される
機関」については単年度契約を締結します。
委託研究契約に関する詳細や委託研究費の使途については下記の「委託研究契約事務処理説明
書」を確認してください。
(大学等) http://www.jst.go.jp/contract/kisoken/h28/h28a301manua160401.pdf
(企業等) http://www.jst.go.jp/contract/kisoken/h28/h28c301manua160401.pdf
4 研究計画書を作成するにあたっての注意事項
ACT-I(個人型研究)は国費を原資とする研究であることから、合目的性(研究の目的や個人型研究の
趣旨に適合すること)に十分留意した上で、適切な研究計画の策定をお願いします。
また、研究費の執行にあたっては、経済性・効率性・合規性・正確性に十分留意しつつ、その説明責任
を果たせるよう適切な処理を行うと共に、計画的な執行に努めてください。
研究計画書を作成するにあたっては、以下の事項にご注意ください。
(1)研究費の予算費目について
①直接経費
当該委託研究の遂行に直接的に必要な経費であり、「物品費」・「旅費」・「人件費・謝金」・「その他」
の4つの費目で構成されます。
物品費
研究用設備・備品・試作品、ソフトウェア(既製品)、書籍購入費、研究用試薬・材
料・消耗品の購入費用
個人研究者の旅費(領域会議等への参加旅費を含む)
旅費
専任の場合は、JSTで執行。その他の場合は、各研究機関で執行。
研究計画書記載の研究補助者・学生の旅費
招へい者に係る旅費
当該委託研究の為に雇用する研究補助者の人件費、人材派遣費(研究計画書に
人件費
・謝金
記載された者)
講演依頼謝金等の経費
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 27 -
上記の他、当該委託研究を遂行するための経費
例)
その他
研究成果発表費用(論文投稿料、論文別刷費用、HP作成費用等)、会議費、運搬
費、機器リース費用、機器修理費用、印刷費、ソフトウェア外注製作費、検査業務
費、不課税取引等に係る消費税相当額など
②間接経費
直接経費に対して一定比率(30%以内)で手当され、当該委託研究の実施
間接経費
に伴う研究機関の管理等に必要な経費として JST が支払い、研究機関が使
用する経費。
③直接経費として計上できない経費
・ACT-I(個人型研究)の研究目的および趣旨に合致しないもの
・研究担当者の人件費
・運営費交付金や私学助成金等により国から人件費を措置されている者の人件費
・研究開発要素のある再委託(外注)費
・間接経費としての使用が適当と考えられるもの(通常の企業会計における一般管理費に
該当するもの(管理部門人件費等)は間接経費に含まれます)
・「特許関連経費(出願料、弁理士費用、関係旅費、手続き費用、翻訳費用等)」、「学会
年会費」等で研究機関や研究参加者の権利となるもの
・委託研究費の精算等において使用が適正でないと JST が判断するもの
・「敷金・保証金」等で予め戻入となることが予定されているもの
・委託研究費の精算等において使用が適正でないと JST が判断するもの
(2)各予算費目の執行に係る指針
① 物品費について
・ 1件あたり50万円以上の物品については、物品名、予定金額、購入予定日を研究計画書の年
度予算計画に記載してください。
・ 研究期間の最終年度に1件あたり200万円を越える物品購入を計画される場合は、物品名
ならびに ACT-I 研究を推進する上で必要とされる理由を記した「購入伺書」
(フォーマット自
由、要押印)を研究総括宛に別途提出してください。
・ 設備費については、既存設備の状況を勘案し、必要性・妥当性を十分に検討した上で、必要不
可欠なもののみを調達してください。
・ 特に高額な調達を行う場合は、参考見積を入手するなどして市場価格の把握を行った上で、計
画と実際の執行に大幅な金額の変動が生じないよう十分留意ください。
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 28 -
・ 施設・設備等の改造費について、資産として計上すべきものは物品費に計上してください。但
し、JST 所有の物品について、資産として計上すべきような改造などを加える場合は、事前に
JST に相談してください。なお、既存の施設・設備等の改造であっても、当該委託研究費直接
必要かつ不可欠である場合には、直接経費から支出することができます。また、企業等に区分
される機関については、研究機関所有の施設・設備等について資産として計上すべきような改
造は認められません。
・ 国立大学法人、独立行政法人等の政府関係機関は国際競争入札の対象となりますので、高額な
物品等の調達は納期等に十分留意の上、行ってください。
資産として計上すべき改造とは
法人税法上の「資本的支出」に該当する場合です。具体的には、固定資産の修理、改良等のた
めに支出した金額のうち当該固定資産の価値を高め、又はその耐久性を増すこととなると認め
られる部分に対応する金額が資本的支出となります。なお、資本的支出の該非判定は、個別具
体的な事情を踏まえて行う必要がある為、必要に応じて税理士等の専門家に相談の上対応する
必要があります。
② 旅費について
詳細については「委託研究契約事務処理説明書」を確認してください。
<留意事項>
・ 外国へ長期出張(滞在日数 30 日以上)となる場合は、研究計画書の年度予算計画に記載するととも
に、出張の 1 ヶ月前までに「外国出張計画書」(別添2)を JST に提出して、事前に計画承認を受ける
必要があります。計画の際は、社会通念上、過剰な支出とならないよう配慮をお願いします。
・ 研究補助者ならびに雇用関係のない学生の出張については、個人型研究の趣旨を踏まえた計画の
策定をお願いします。予定の用務地・期間・目的について研究計画書の年度予算計画に記載してく
ださい。
・ 外部研究者の招へいについても、研究の目的や個人型研究の趣旨を踏まえて必要最小限でお願い
します。招へい予定の外部研究者・期間・目的について研究計画書の年度予算計画に記載してくだ
さい。
③ 人件費・謝金について
ⅰ)個人研究者本人の給与・報酬は、個人研究者の研究費からは支出できません。
ⅱ)研究補助者・学生の参加について
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 29 -
·
「研究員」の雇用はできません。ACT-I は研究者の発想に基づいて個人で研究を実施するものです
(チーム型研究ではありません)。
·
研究推進のため、「研究補助者※」を3名まで雇用することができます。
·
学生(学部学生、大学院生など)は登録区分を「学生」として(雇用関係なしで)2名まで ACT-I 研究
に参加させることができます。
·
なお、学生(学部学生、大学院生など)を登録区分を「研究補助者」として雇用することも可能です。
*研究に参加予定の研究補助者・学生は研究計画書「研究体制と分担内容」の項目に記載してく
ださい。
·
研究補助者は、研究の補助的な作業をする者です。研究計画書に補助作業の内容を記載し、それ
に基づいた作業の遂行をお願いします。
·
研究補助者に博士号取得者を雇用するケースが考えられますが、、研究補助者に、研究員相当の
業務(研究の一部を主体的に任せる等)を担わせることはできません。
·
研究補助者の雇用は、原則として研究機関を通じて行います。当該人件費・謝金を委託研究費に
計上してください。雇用契約に関わる諸条件は各研究機関の規程に準拠します。研究計画書作成
時の人件費の計上にあたっては、研究機関の規程を確認してください。
·
研究補助者を派遣事業者からの派遣により雇用する場合も、計上費目は「人件費・謝金」です。(「そ
の他」ではありません。)
(注)研究倫理教材の履修について
個人研究者だけでなく、研究補助者等に対して研究倫理教材の履修を義務付けており、研究計画
書により履修対象者を確認しています。また、個人研究者が学生の場合には、指導教員も研究倫理
教材の履修が必要です。詳細は、研究計画書の「研究体制と分担内容」様式をご覧ください。
④ 「その他」について
「その他」については、件名、予定金額、予定時期を研究計画書の年度予算計画に記載してくださ
い。該当事項・詳細については「委託研究契約事務処理説明書 」を確認してください。なお、リー
ス・レンタルについては、個人研究者の異動に際し支障のないよう、契約期間にご留意ください。
(3)研究計画の変更について
①直接経費50万円以上の研究計画変更(費目間流用も含む)をする場合は、研究計画の変更が必要
ですので、事前に領域担当にご相談ください。具体的な変更の手順は以下の通りです。
ⅰ) 個人研究者が領域担当に対して、電子メール等で、変更の内容および理由を連絡します。
ⅱ) JST が、研究計画の必要性について研究総括に確認します。
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 30 -
ⅲ) JST から個人研究者へ検討結果を連絡します。
ⅳ) 領域担当に、変更内容を反映した研究計画書を提出してください。
②委託研究契約における費目間の流用について
委託研究契約においては、直接経費の4つの費目間で、当該委託研究の目的に合致することを前提に、
流用が可能です。そのため、予算(執行)計画が変更された場合でも、委託研究契約の変更は不要な場
合があります。詳細の条件や手続きについては「委託研究契約事務処理説明書」を確認してください。
(4)研究機器の共用使用及び合算購入について
大学等に区分される機関においては、研究費の効率的運用および研究機器の有効利用の観点から、
一定の要件のもと、「研究機器」の共用使用および合算購入が認められますが、事前にJSTの確認が必
要ですので、領域担当へご相談ください。
詳細の条件や手続きについては「委託研究契約事務処理説明書」を確認してください。
(5)研究設備・機器について
平成 28 年度以降、特に、国内大学および国立研究開発法人等においては、購入価格が 2,000 千
円(直接経費)以上の機器・設備については、研究計画書策定時(あるいは変更時)に、書面で、
機器購入に関する確認をお願いします。
具体的には、
「研究組織のマネジメントと一体となった新たな研究設備・機器共用システムの導
入について」
(平成 27 年 11 月科学技術・学術審議会先端研究基盤部会)に基づき、各々の所属組
織等における設備・機器の共用の観点からの妥当性について機器共用システムの責任者による書
面による事前確認が必要となります。
(6)研究費の効率的運用について
ACT-I では、研究費の効率的運用のために、研究期間を通して予算計画を柔軟に見直すことが可能
です。当該年度の研究費については、研究機関と委託研究契約を締結の上、研究機関へ研究費を概算
で支払い、研究機関の責任の下、研究計画に従って研究費を適正に執行していただきます。
JST が大学等に区分される機関と複数年度の委託研究契約を締結している課題においては、研究計
画の進捗状況により当年度中に使用されなかった年度末の未使用額を、一定の要件を満たすものにつ
いては簡便な手続きにより、研究機関に研究費を置いたまま繰越すことが可能ですが、早期に当初計画
と大きな乖離等が判明する場合には、年度途中でも、研究契約書を変更し、研究機関へ支払った研究費
を一旦返還いただくこともあります。
年度を跨ぐ繰越の手続きおよび要件は会計年度により異なりますので、領域担当に確認してください。
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 31 -
(7)個人研究者の異動に伴う手続き変更
個人研究者がの異動等で新たな研究実施場所で研究を行うことになる場合は、研究計画の見直しと
委託研究契約の中止、異動先の研究機関との契約締結が必要となりますので、異動が判明次第すみや
かに領域担当へご連絡ください。異動の連絡が遅れた場合、異動先研究機関での研究開始が遅れる場
合があります。
委託研究契約の中止に伴う詳細手続きは「委託研究契約事務処理説明書」をご覧ください。
(参考)禁則文字について
研究計画書作成にあたって、「研究課題」「研究概要」については使用できる文字に制限があります。
・「“(二重引用符(始))」「”(二重引用符(終))「・」「―」「~」は「全角」を使用してください
・記号(≈≌≤≥ⓐⓑⓒ㌕㌖㌗㎟㎠㎢㍿㊞▶▷ 等)は使用不可
・SJIS に存在しない文字(鎊鎋鎍魛魜魝长马 等)は使用不可
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 32 -
(通期計画)
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 33 -
(通期計画)
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 34 -
(通期計画)
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 35 -
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 36 -
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 37 -
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 38 -
(年度計画)
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 39 -
(年度計画)
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 40 -
(年度計画)
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 41 -
研究進捗報告書
平成
年度(上・下)半期
個人研究者氏名:
研究進捗状況
1. 本半期の研究項目
・具体的な研究事項
2. 研究経過および進捗状況、成果
3. 今後の予定
4.外部との研究交流
・業務委託、個人研究者訪問、研究協力など
5.特許出願
※ (ACT-I の成果で出願人が JST 以外の特許も含めて全てを記載してください。)
(国内)
発明の名称
出願日
出願番号
発明者(寄与
率%)
出願人
出願日
出願番号
発明者(寄与
率%)
出願人
(海外)
発明の名称
注1)本半期に出願されたものに限ります。
注2)発明者全員を記載してください。
3.研究計画書・研究報告書を作成するには
- 42 -
4.JST による研究費の執行について
1 委託執行とJST執行
科学技術基本法の規程に基づき決定された第 5 期「科学技術基本計画」(平成 28 年 1 月 22 日閣議
決定)では、競争的資金を獲得した研究者の属する機関(以下「研究機関」という。)に対して研究費の一
定比率が配分される間接経費は 30 パーセント措置とすることを原則とし、一層効果的・効率的な資金の
活用を目指すことが謳われています。また、昨今の公的研究費の不正使用問題等を受けて、文部科学省
によって策定された「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン」(平成 19 年 2 月 15 日
付、平成 26 年 2 月 18 日改訂。別添3/別紙3を参照。以下「ガイドライン」という)では、発注・検収業務
について当事者以外によるチェックが有効に機能するシステムを構築・運営することが求められていま
す。これらを受けて、JSTは ACT-I 事業における研究費の執行について、原則研究機関への委託化を
図ることによりその経理事務を委任することとし、一部研究機関では執行できない案件やJSTで執行する
ことが望ましい案件に限りJSTで執行することとしました。(研究機関への委託分の執行については、原則
として各研究機関の規程に従って適切に支出・管理ください。但し、本事業特有のルールを設けている
事項については、「委託研究契約事務処理説明書」に従って適正に執行してください。)
JSTで執行する案件は以下のものです。
◆研究機関で委託執行ができない案件
◆個人研究者(専任)の人件費
◆個人研究者(専任)の旅費
◆その他JSTで執行しなければ研究に著しく支障が生じる案件
該当する案件が発生し、JST執行を希望される場合は、領域担当にご相談ください。
※JST 執行の詳細については(別添1)JST 執行による調達契約についてを参照してください。
2 国の予算としての留意点
(1)JSTは国からの運営費交付金等で事業を遂行していますので、国に準拠した規程に基づき会計処
理を行っており、各種の書類が必要になります。
(2)会計検査院による会計実地検査やJSTの内部監査が研究実施場所にて行われることがありますので
ご協力ください。
(3)JST執行、または、企業等及び海外機関がJSTからの委託・共同研究費によって取得した研究機器
4 JSTによる研究費の執行
- 43 -
等の物品はJSTの資産となります。物品確認のために研究室に伺うことがありますので、ご協力くださ
い。なお、JSTからの委託・共同研究費にて大学等が取得した物品については、機関の資産となりま
す。
(4)随意契約基準を超える契約(次頁参照)については、一般競争入札が原則となります。
(5)1 件「1,600 万円以上」の物品等の調達は、国際間の協定に基づき、官報公告の後、国際競争入札
の手続きをとる必要があり、手続きに時間を要しますので予めご了承ください。
(6)研究期間が終了する直前(1~3ヶ月前)に物品を購入することは、JSTでの研究終了後の準備では
ないか、或いは目的外の研究費使用ではないかといった疑念を持たれる可能性がありますのでご注意
ください。
3
不適正な経理処理の防止について
現在、JSTは「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン」に則り、不適正な経理処理
の防止に取り組んでいます。ガイドラインの主旨をご理解のうえ、適正な経理処理をお願いします。
5.専任研究者が出張・外勤するときは
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5.専任研究者が出張・外勤するときは
研究計画にて計上する学会発表や領域会議出席などの旅費につきましては、ACT-I 専任研究者とし
て参加する場合は、JST 規程に基づき、JST で執行します。それ以外の形態での参加の場合、原則、その
経理を研究機関に委託します。
JST 執行の手続きは以下の通りです。JST 執行による支給基準および必要な資料については(別添 2)
「JST による出張旅費の支出について」を参照してください。
なお、研究補助者、学生については、個人型研究の趣旨を踏まえた計画の作成をお願いします。研究
計画書の年次予算計画に内容を記載ください。
1 国内出張
国内出張とは片道の行程が80キロ以上または宿泊を必要とする旅行をいいます。
(1)出張する2~3週間前までに「☆旅行命令・依頼伺書」を作成し、各研究領域の窓口へ提出してくださ
い。旅費の計算は JST にて行います。
出張日程の前後や重なる他の出張が「ある・なし」を必ず記入してください。
(2)JST では、旅行命令・依頼伺書を受け次第出張内容の妥当性を検討した上で JST 旅費規程に基づき
執行手続きを進めます。
一部の研究領域では「旅費概算・精算請求書」への押印を求めますので、各研究領域で執行方法を
確認してください。(このときにコピーをとっておくと、その後の手続きや金額の確認に便利です。)
(3)旅費はJSTの旅費規程により支給します。
・ 運賃及び宿泊料につきましては、経費節減のためパック商品(交通費と宿泊代がセットになった商品)
の利用が原則です。(パック商品は、個人研究者本人で探していただきます。また、パック商品が利
用できない場合は理由書が必要となります。)また、公費によるマイレージの取得・使用は、自粛いた
だくこととなっております。
・ 日当(個人研究者の場合、1日につき 2,500 円、昼食代と市内の交通費等を日当で賄う。)
<パック商品を利用できない場合の宿泊料については「JST 内国出張旅費の支給基準」を参照>
(4)旅費の支払いは原則として概算払(前払)ですが、出張後の精算払(後払)になることがあります。
(5)旅費は個人研究者本人の銀行口座に振り込まれます。研究領域や案件によっては JST もしくは JST
が外注する業者が旅費の振り込みをします。
(6)概算払い(前払い)で出張した場合は、精算額が概算請求と同額であれば「☆旅費精算請求書」に必
要事項を記入のうえ、事務参事に提出してください。
5.専任研究者が出張・外勤するときは
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(7)目的地での移動のためにタクシー、バスを利用した場合、タクシー等の領収書を添付し「☆出張旅費
概算精算請求書」と併せて事務参事に提出してください。
用務地と宿泊場所の間の交通費は支給しません。その費用は日当に含まれているという解釈です。
(8)出張が終わりましたら、「☆出張報告書」を作成し、事務参事に提出してください。
2 外国出張
外国出張は海外における学会等での、本事業に関する発表あるいは研究動向調査等を目的とし、2週
間以内の日程を原則とします。
(1)外国出張する場合は、国内出張と同様「☆旅行命令・依頼伺書」を作成し、参加学会・シンポジウム
等の資料、航空券の見積および日程表(業者が作成)を添付して出張の2週間前までに事務参事に提
出してください。
(2)外国機関等からの招聘の場合は、招聘状(写)を必ず提出してください。
(3)それ以降の事務手続きは、国内出張の場合と同様です。
(4)旅費の内訳は、後述(国内同様にパック商品の利用が原則です。)のとおりです。(「JST外国出張旅
費の支給基準」参照)また、公費によるマイレージの取得、使用は、自粛することとなっております。
(5)外国出張が終わりましたら、「☆出張報告書」を作成し、事務参事に提出してください。
(6)外国出張の滞在日数が30日以上の場合は、1カ月前までに「☆外国出張計画書」をJSTに提出して、
事前に計画承認を受ける必要があります。
計画承認後、はじめて「☆旅行命令・依頼伺書」を作成する手順となります。
3 外勤
片道の行程が80キロ未満かつ宿泊を伴わない出張を外勤といいます。外勤を行った場合には、「☆外
勤簿・交通費等請求書」を作成し、事務参事に提出してください。なお、外勤交通費の支給は IC カード
利用による運賃となります。
5.専任研究者が出張・外勤するときは
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4 招へい
ACT-I では、個人研究者が独立して研究を推進する事を原則としています。そのため、外部研究者の
招へいが必要な場合は、研究の目的や個人型研究の趣旨に合致することを留意した上で、研究計画書
の年度予算計画に、予定の外部研究者・期間・目的について記載してください。
5.専任研究者が出張・外勤するときは
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6.特許を出願するには
ACT-I(個人型研究)で生まれた発明については、特許出願を検討してください。JSTは、権利の取得
や維持について、個人研究者を支援することができます。
ACT-I における特許の出願手続きや届出は、JST と研究機関とが締結する研究契約形態、ACT-I 研
究者の雇用形態(学生/専任/研究委託機関に所属)によって異なります。
<ケース1> 委託研究契約に基づく ACT-I 研究(日本版バイドール法(次項参照)を適用)
JST と研究機関とで締結する研究契約が日本版バイドール法を採用している研究契約等である場合、
知的財産権等を研究機関が所有することを可能としています。この場合は、研究機関が特許出願
を行います(詳細は以下1、2を参照ください)
。
※ただし、研究機関が特許出願を行うのが困難な場合等は、JSTによる特許出願を行うことも可能で
す(詳細は以下1、3を参照ください)。
なお、国内で研究を行うほとんどの ACT-I 個人研究者がこのケースですが、例外等もありますので、あ
らかじめ領域担当にご確認ください。
<ケース2> 共同研究契約に基づく ACT-I 研究(日本版バイドール法を適用しない)
JST と研究機関とで締結する共同研究契約にて、JST と研究機関とで知的財産権を共同で所有するこ
とを取り決めている場合は、別途、出願に関する調整を行う必要があります(詳細は以下1を参照くださ
い)。
なお、国内で研究を行う ACT-I 専任研究者の一部と海外機関で研究を実施する研究者がこのケース
ですが、例外等もありますので、あらかじめ領域担当にご確認ください。
海外機関で研究を実施する ACT-I 研究者が特許を出願する場合は特に注意が必要です(詳細は以
下1を参照ください)。
1 はじめに
■出願方法の決定
個人研究者が発明された場合、JST と研究機関で締結する研究契約に基づき、どのように特許を
出願するのかを決定する必要があります。下記の手順に従ってください。
<ケース1> 委託研究契約に基づく ACT-I 研究
研究実施機関とJSTとで締結する委託研究契約によって、日本版バイドール法に基づき、特許全体を
所属機関の所有(機関有)にすることが可能な場合は、まずは、個人研究者から、所属研究機関の知的
財産関係部門へ、特許を機関有とするかの判断を仰いでください。
・「機関有」と判断された場合には、研究機関からの出願になります。(2を参照)
・「機関有としない」と判断された場合で、研究総括が認めた場合には、JST から出願することも可能とな
る場合もありますので、個人研究者が希望する場合は、領域担当にご相談ください。(3を参照)
6.特許を出願するには
- 48 -
上記の場合においてJSTから出願する場合は、研究機関の判断を示す書類(権利の帰属決定・確認
書:書式自由)を領域担当へ提出ください。
<ケース2> 共同研究契約に基づく ACT-I 研究
研究実施機関と JST とで締結する共同研究契約等によって、あらかじめ両機関で知的財産権を共同
で所有することを決めている場合(日本版バイドール法を採用しない場合)は、最初から特許を機関有ま
たは JST 有とすることはできません。特許出願前に JST と研究機関とで調整する必要がありますので、詳
細な手続きについては領域担当へご相談ください。
海外機関で ACT-I 研究を実施する個人研究者は、基本的にその所属する機関は研究の実施に伴い
発生する知的財産権をJSTへ無償で譲渡する必用がありますので特に注意が必要です。特許出願の必
要性が生じたら、まずは領域担当へご相談ください。
トピック 1:「日本版バイドール法」について
産業技術力強化法第19条(以下 日本版バイドール法)が適用された研究契約が締結されている場
合、国または国に準ずる機関(JSTは、国に準ずる機関です)の委託に関わる研究の成果に基づく特許
権等は、受託者(所属機関)に帰属させることができるよう措置されています。但し、日本版バイドール法
では受託者が権利の全ての帰属を望まない場合、もしくは委託者(JST)に対する報告等義務の条件の
履行が困難な場合には、委託者が権利を保有することも可能であるとされています。
参照:委託研究契約書の雛形(第 8 条・第 9 条)
http://www.jst.go.jp/kisoken/contract/h27/h27s201keiya150401.pdf
■注意
特許出願は、外部発表前に終える必要がありますのでご注意ください。
トピック 2:新規性の喪失および特許法第30条適用について
発明を含む研究内容をいったん外部発表※してしまうと、特許法第29条第1項により一般的には公
知技術の扱いを受け(新規性の喪失)、特許を受けることができなくなります。ただし、特許法第30条の
規定により、公知になった日から6ヶ月以内に限り、新規性喪失の例外が認められています。しかし、こ
の例外規定の適用が受けられたとしても、出願までに、同じ発明について第三者が出願した場合は、特
許を受けることができなくなります。また、外国での権利化は、米、カナダ、韓国以外では不可能になりま
す。こうした不利益を回避するために、特許出願は外部発表前に必ず終えるようにしてください。
※外部発表により特許化ができなくなる理由は、新しい発明を社会に提供した者にその代償として一定期間その発明を
独占する権利を付与するという特許法の趣旨によります。公然と知られてしまった発明を特許出願しても、社会に新しい
発明を提供したことにならず、権利は与えられません。公然と知られた状態は、その発明を知っている人数の多寡を問い
ません。守秘義務契約を結んで開催される会議でない限りは、どんなに小さな会議での発表でも公然と知られたことにな
6.特許を出願するには
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ります。一方で、その発明を知っている人がどんなにたくさんいたとしても、その人たちが秘密を守る義務がある場合は、
公然と知られた発明とはなりません。論文誌での発表はもちろん、学会のホームページでの公開であっても、その内容は
公然と知られたことになります(インターネットで公開されたものは、それを見た人がいるかどうかに関わらず、公然と知ら
れたものとみなされます)。公然と知られた日時が後日問題になりますので、学会発表前に発表内容が予稿集として発行
されたり、学会のHPに掲載される場合は、十分ご注意ください。
2 JST以外から出願する場合
・委託研究契約において「日本版バイドール法」の適用により研究機関から出願する場合
・共同研究契約において JST 以外から出願する場合
■出願の報告
出願した特許については、個人研究者から JST へ、研究進捗報告書(P- 42 -)によりご報告くだ
さい。所属研究機関から JST への報告は、
「知的財産権出願通知書」によります。詳しくは、下
記の「委託研究契約事務処理説明書」を参照してください。
。
(大学等) http://www.jst.go.jp/contract/kisoken/h28/h28a301manua160401.pdf
(企業等) http://www.jst.go.jp/contract/kisoken/h28/h28c301manua160401.pdf
トピック3:発明の寄与率について
1つの発明が複数の発明者によって行われた場合、発明への貢献度に応じて、各自への持分を決定
してください。発明への関与について確認が得られない場合は出願が無効になる可能性もありますの
で、ご留意ください。
※別添3/別紙6「知的財産取扱規定」の別表第1に、JST における発明者の判定基準を掲載してい
ますので参考にしてください。発明者に該当する場合は別表2により共同発明者の寄与率(持ち分)を判
断してください。
3 JSTから出願する場合
・委託研究契約において「日本版バイドール法」を適用しない場合には、総括承認が得られた後、
JST が出願人となって出願することも可能です。その場合には、JST 知的財産戦略センターが出願手
続きを行いますので、同センターが定める JST 出願ポリシーを踏まえることが必要です。
6.特許を出願するには
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・共同研究契約において JST から出願する場合
トピック4:独創的研究成果を強い特許にするための出願ポリシー
(参考 JST 知的財産戦略センター作成)
機構が自ら特許を出願する場合には、優れた発明を厳選して「強い」特許として取得し有効に活用し
ていく観点から、以下の方針で行う。
・国際出願に値する優れた発明であること
・海外でのライセンス・実施許諾の可能性があること
・特許法30条(発明の新規性の喪失の例外)適用が必要なものは、原則対象外とすること
・権利侵害を見いだすことが困難なもの(第三者の実施の証明が難しい方法特許等)は原則対象外
とすること
・単なるプロジェクトの評価のための出願は行わないこと
・機構が出願する場合には原則代理人の選任は機構が行うこと
また、機構は、機会均等と公平性の観点から、多数の特許を既に出願している研究者が出願する場
合には、群化を検討する一方で、活用の可能性の低い特許の棚卸しを行うものとする。
1)国内出願
■ JSTへの出願申請に必要な書面等
① 特許等出願申請書 P- 57 この書類は、JSTに対して特許の出願を依頼する書面です。
② 発明の概要:A4で2~3ページで作成してください。
発明の内容を説明する書面です。発明の名称、特許請求の範囲、発明の属する技術分野、従来
の技術、発明が解決しようとする課題、課題を解決するための手段、実施例、発明の効果につい
て記載してください。なお、本書類は、内容が的確に記載されることが重要であり、必ずしも特許
明細書の形をとる必要はありません。
③ 譲渡証書 P- 59 譲渡証書は、特許を受ける権利をJSTに譲渡するための書面です。発明者が特許を受ける権利
をJSTに譲渡する際に必要です。
④ 出願報奨金手続書 P - 60 出願報奨金手続書は、発明者に出願報奨金を振り込むために必要なものです。下記の役職の
方が出願報奨金の支払い対象者となります。
・ 個人研究者(専任、委託予定先機関に所属のいずれか)
⑤ 研究機関の権利の帰属決定・確認書(専任研究者以外)
各研究機関が今回の発明は a)大学の職務以外の発明である、b)この発明の権利を大学は
継承しない、という旨の権利の帰属決定・確認書(書式は各機関の書式で結構です)。
■ 明細書等の作成と出願
6.特許を出願するには
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出願申請が受理されると、発明の技術分野を熟知したJSTの嘱託弁理士に業務が委託されます。特
許出願の願書、特許請求の範囲、明細書等の必要な書面の作成、及び特許出願手続きは、原則とし
てこの嘱託弁理士が発明者と連絡を取り合いながら行います。発明の内容を明確にして嘱託弁理士
に伝えてください。
明細書等を作成して出願する作業は、通常1ヶ月以上を要します。発表などの予定がある場合は、
時間に余裕を持って手続きを進めてください。
■ 出願後の手続き
特許出願の審査請求手続は出願から3年以内に行う必要があります。出願と同時に審査請求する
こともできますが、しばしば出願明細書等に訂正や追加すべき事柄が生じるケースがあるので、その
検討の期間を考慮して、通常、出願後2年経って審査請求をします。審査請求をする場合は、JST知
的財産マネジメント推進部より連絡があります。
審査請求後、拒絶理由通知が来た場合は、弁理士が意見書・補正書等の対応を行います。この際、
発明の詳細等について、弁理士から個人研究者にご協力をお願いすることがあります。
特許査定が下りると約1ヶ月して、特許証が送られてきます。通常、特許証はJSTで保管します。個
人研究者にはコピーをお送り致します。
意見書・補正書によっても拒絶理由を解消することができず、拒絶査定が確定した場合は、JSTは、
発明者の意見を参考に、さらに拒絶査定不服審判請求をするかどうかを判断し、決定します。
2)外国出願
外国に出願すべき特許については、通常、国内出願の日から1年以内に優先権主張を伴い、PCT
出願(次項参照)をします。優先権主張により、特許協力条約の締約国への出願が、国内出願の日に
出願したものとして扱われます。ただし、PCT出願の元となる国内出願が特許法第30条(新規性喪失
の例外規定)の適用を受けている場合は注意が必要です。理由は、公知になった発明に対して新規
性喪失の例外を認めるか否かは指定国ごとに異なるからです。
一方で、外国出願は経費がかかるので、一層慎重に出願の必要性を検討する必要があります。
そのため、領域担当が実施する先行文献調査の結果を踏まえ、研究者、弁理士、知財マネジメ
ント推進部担当者、領域担当等により外国出願の可否を事前に検討いたします。そこで、外
国出願可能と判断された場合、下記の手続を取ります。
■ JSTへの出願申請に必要な書面等
必要書面の様式については外国出願手続時に領域担当にご相談ください。
① 外国特許等出願確認書 P- 61 この資料は、JSTに対して特許の外国出願を依頼する書面です。
② 外国特許等出願確認書添付書類 P- 63 この資料は、発明の市場価値を判断するための資料となります。
③ 外国出願における先行技術文献調査結果 P エラー! ブックマークが定義されていません。
先行文献調査は、出願が拒絶される危険性を予め調査し、出願に値する発明かどうかを見極める
ために、行うものです。これは領域担当が行い、特許等出願申請書を提出後速やかに行います。
■ 明細書等の作成と出願
6.特許を出願するには
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特許出願の願書、特許請求の範囲、明細書等の必要な書面の作成、及び特許出願手続きは、原則
としてJSTの嘱託弁理士が行います。PCT出願の場合、基本的には国内出願の際の日本語の明細書
等をもとに出願書類を作成します。この際、国内出願後の技術動向や、試験結果等から、実施例を補
充したり、上位概念を抽出したり、いくつかの発明をまとめるなど、権利内容の充実を図ることができま
す。嘱託弁理士と事前にご相談ください。
■ 出願後の手続き
PCT 出願では国際調査(先行技術文献調査)や国際予備審査(特許性の調査)が、国際調査機関
および国際予備審査機関で行われます。これらの機関で作成された国際調査報告および国際予備審
査報告をもとに判断し、出願を指定国へ移行します。
■ 知的財産審査委員会での審議 (指定国移行の審査)
指定国へ移行する前に知的財産委員会で審議されます。知的財産委員会での説明は個人研究者
にお願いいたします。
知的財産委員会は、弁理士や専門委員により、特許性や市場性などが評価されます。先行文献や
先行特許などの公知情報があって特許性が薄く、指定国移行を否決された場合、基本的にJSTは原
出願まで遡り出願の権利を放棄いたします。その際、研究者または研究機関より希望があった場合は
原出願の権利は研究者または研究機関に返還されます。
■ その他
必要に応じて、JSTは、発明者及び共同出願人の意見を参考に手続きを行います。特許の存続期間
は出願から 20 年ですので、終了後も担当から連絡させていただきます。異動等で連絡先住所が変更
になった場合は、必ず JST に報告してください。ご協力お願い致します。
トピック5:PCT 出願について
PCT(Patent Cooperation Treaty, 特許協力条約)に基づく出願です。PCTの締約国である日本の居住
者又は国民がPCT出願をした場合、PCTの締約国のうち、出願を希望する国(指定国)全てに出願した
ことと同様の効果を得ることができます。PCT出願は、日本の特許庁(受理官庁)を通じて日本語(又は
英語)で行うことができます。なお、PCT規則の改正(平成16年1月1日発効)により、出願により全ての
締約国が指定されたものとみなされるので、注意が必要です。詳細は、担当の弁理士にご相談くださ
い。
3)権利の持ち分について
JST から出願する場合には、以下を留意ください。
発明・特許等の取り扱いについては、「知的財産取扱規程」(別添3/別紙 5)、研究実施機関との研究
契約によって定められます。個人研究者が発明した場合の権利の持ち分について以下に概略をまとめま
す。
6.特許を出願するには
- 53 -
① 研究業務に関して行われた発明に基づく特許を受ける権利および知的財産権は、国内外を問
わず、原則としてJSTと発明者との共有になります(持分:JST1/2 、発明者 1/2)。ただし、研究
実施場所との研究契約により、この割合が変わることがあります。
② 発明者寄与率の判定は、「発明者判定基準」(知的財産取扱規程 別表第1)に基づき行ってく
ださい。1つの発明が複数の発明者によって行われた場合、「共同発明における持分判定基準」
(知的財産取扱規程 別表第2)に基づき、発明への貢献度に応じて、各自への持分を決定し
てください。
③ 特許出願、維持、保全に要する費用は、共有権者(JSTを含む)がそれぞれの持分に応じて負
担します(研究者個人が出願人になる場合は研究者個人の負担になります)。
④ 自己の持分を第三者(研究実施機関含む)に譲渡する場合は、共有権者(JSTを含む)の承認
が必要となります。
⑤ 個人研究者、及びJST雇用研究員等の発明については、JSTからの特許出願1件につき、
5,000 円の出願報奨金が発明者に支払われます。発明者が複数の場合は、寄与率に応じて支
払われます。
⑥ 発明者が自己の持分をJSTに譲渡し、JSTがその特許権に基づいて実施料収入を得たときは、
その発明者は実施料に発明寄与率を乗じた額の 50% を実施補償金として得ることができます。
考案並びに意匠及び商標の創作は、発明・特許の取扱に準じます。
6.特許を出願するには
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特許の出願から消滅までのマイルストーン
注)30 条適用の場合は
発表日から
出願公開
出願準備
出
願
方式審査
補正命令
出願から1年6ヶ月
補正不提出
補正書提出
国内優先権出願
PCT海外出願
出願日から1年以内、又は30条
適用の場合は発表日から1年以内
出願日から1年以内
次頁へ
出願から3年以内
却下処分
審査請求
審査請求なし
実体審査
出願取下げ・公知となる
拒絶理由通知
意見書・補正書
Yes
No
拒絶査定
査定不服審判請求
拒絶査定送達日から30日以内
特許査定
拒絶査定
特許料納付
特許査定送達日から30日以内
特許の設定登録
特許公報
特許公報発行日から
6ヶ月以内
(第3者から)無効審判請求
取消し理由あり
取消し理由なし
意見・訂正請求
取消し理由なし
取消し理由あり
あり
維持決定
取消し決定
各年金納付
維持判定
出願から20年
特許権消滅
6.特許を出願するには
維持
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毎年維持判定を行う
放棄
海外出願のステップ
国内出願
出願準備
先行文献調査
出願日、又は30条適用の場合
は発表日から1年以内
PCT 海外出願
国際調査
調査報告書
代理人コメント
第19条補正可
回答書
No
Yes(問題なし)
判
断
あきらめる
Yes(見直し必要だが戦える)
国際予備審査
審査報告書
代理人コメント
回答書
発明者が作成
第34条補正可
Yes
知的財産審査委員会
判
Yes
No
No
判
断
あきらめる
指定国移行時の知的財産審査委員会で移行が否決された場合、
原出願の権利放棄または研究者への返還を検討
あきらめる
断
指定国移行依頼
優先日から30ヶ月以内(一部の国では20ヶ月の場合もある)
指定国への翻訳文の提出
各国における審査
(様式)
6.特許を出願するには
- 56 -
国立研究開発法人科学技術振興機構
理事長 殿
〔
特 許 等 出 願 申 請 書 (平成
年
月
領域〕
日)
研究総括
〔出願の種類〕□特許
□実用新案
申請者(発明者)
□意匠
領域担当
個人研究者
□商標
寄与率
申請者(発明者)
寄与率
印
印
印
印
印
印
発明等の名称
発明の趣旨
出
願 人
持分
出願希望時期
平成
年
審査請求時期
□出願時
月
費用負
担
出 願 人
日まで
外国出願の可能性
□別途請求(希望時期:平成
□済
□予定
口頭発表日/出版日:平成
予稿/Web 公開日
:平成
発表論文または学会名等:
年
月
年
年
持分
:
□有 □無 □未定
注)未請求は出願取下となります
月
月
日
日
外 部 発 表
□未定
関 連 出 願
□無
□有(出願番号/整理番号:
□無
□有(有る場合は本申請に当該文献を全て添付すること)
先行技術文献
□承諾
未公開特許の早期公開
)
□不承諾(理由:
(兼任者の場合)所属機関による個人帰属決定の確認
)
□確認済み
研究総括の
意見
備
考
手続対応者(主)
TEL
手続対応者(副)
TEL
FAX
FAX
注)1. 申請欄には、発明者全員の氏名を記入し、押印をしてください。
2. 出願人になる場合は、寄与率の 1/2 を持分とし、持分に応じて費用を負担することになります。
3. 手続対応者は、この発明の出願明細書の作成や諸手続等について、各発明者の意見をまとめ、代理人や本部担当者と対応
できる人、及び領域が終了しても継続して対応できる人を記入してください。
4. 手続対応者(副)は、(主)が対応できない場合に代行できる人を記入してください。
5. 連絡が円滑に行えるよう、
「特許等出願申請書(別紙)
」(様式指定)を添付してください。
6. 機構雇用の発明者は、「発明者の譲渡証書」
(様式指定)を添付してください。
7. 外部の者が共同発明者になる場合は、発明等の取り扱いについて、その者の所属機関との契約等があればそれを添付して
ください。その契約等に権利の持分の譲渡に関して明記がないときは、別途本発明について確認書を取り交わすか、又は
契約を締結することになります。
8. 「未公開特許の早期公開」の欄は、本発明の出願公開前の機構ホームページでの公開について、承諾/不承諾を選択して
ください。
6.特許を出願するには
- 57 -
費用負
担
(様式)
特許等出願申請書(別紙1)
発明の名称:
〔発明者〕
氏 名
勤 務 先
現在の自宅住所
〒
役職
役職
役職
役職
役職
〒
所属機関
部署名
TEL
E-mail
〒
FAX
TEL
所属機関
部署名
TEL
E-mail
〒
FAX
TEL
所属機関
部署名
TEL
E-mail
〒
FAX
TEL
所属機関
部署名
TEL
E-mail
〒
FAX
TEL
FAX
TEL
所属機関
部署名
TEL
E-mail
FAX
E-mail
〒
FAX
E-mail
〒
FAX
E-mail
〒
FAX
E-mail
〒
FAX
E-mail
*)JST関係者は、氏名欄の役職には「ACT-I 研究者(専任 or 兼任)
」「研究補助員」等の区別も記入すること
〔出願人〕
(発明者が出願人になる場合は記入不要)
名
称:
所在地:〒
代表者:
特許部門所在地:〒
特許部門名:
担当者:
名
所在地:〒
称:
代表者:
特許部門所在地:〒
特許部門名:
担当者:
名
所在地:〒
称:
代表者:
特許部門所在地:〒
特許部門名:
担当者:
6.特許を出願するには
- 58 -
TEL
FAX
TEL
FAX
TEL
FAX
(様式)
譲 渡 証 書
平成
年
月
日
〔譲受人〕
埼玉県川口市本町4丁目1番8号
国立研究開発法人科学技術振興機構
理事長
殿
〔譲渡人〕
住
所
氏
名
印
下記の発明に関する特許を受ける権利(特許法第41条の国内優先権主張に伴う出願
を含む)の(全部・2分の1)を貴殿に譲渡したことに相違ありません。
なお、貴機構との雇用契約等が了した場合、下記の発明に基づく出願が公開されるまで
当該発明に関わる秘密を保持します。
記
1.機構整理番号
2.発明の名称
6.特許を出願するには
- 59 -
(様式)
出願報奨金手続書
フリガナ
フリガナ
氏
名
氏
名
住
所
住
所
銀行・金庫
支店
当座・普通
銀行・金庫
支店
当座・普通
口座番号:
口座番号:
フリガナ
フリガナ
氏
名
氏
名
住
所
住
所
銀行・金庫
支店
当座・普通
銀行・金庫
支店
当座・普通
口座番号:
口座番号:
フリガナ
フリガナ
氏
名
氏
名
住
所
住
所
銀行・金庫
当座・普通
支店
銀行・金庫
当座・普通
口座番号:
6.特許を出願するには
口座番号:
- 60 -
支店
(様式)
国立研究開発法人科学技術振興機構
理事長
殿
外国特許等出願確認書
記載例
(平成 16 年5月 25 日)【「ナノタイムと制御」研究領域】
外国出願整理番号
K00000US(PCT)
研究総括
「出願の種類]■特許 □実用新案 □意匠 □商標
申 請 者
研究領域
発明の名称
頭脳改良剤とその製造法
出願希望国
米、カナダ、英、仏、独
対象の
日本出願
領域担当
印
「ナノタイムと制御」
発明代表者
個人研究者
印
魁 太郎
印
印
日本国自国指定:■有り□無し
出願番号
出願日
機構国内整理番号
国内優先出願の有無
30 条適用出願有無
2004-1234567
2004/01/25
K099P99
無し
有り
関連出願
寄与率
氏名(日・英字併記)
魁 太郎
50%
Taro Sakigake
発明者
川口 次郎
30%
Jiro Kawaguchi
埼玉 花子
20%
Hanako Saitama
出願人(日・英字併記)
現住所(日・英字併記)
持分
埼玉県川口市本町1-2-3-301
1-2-3-301 Honcho Kwaguchi Sitama
東京都練馬区東町4-6-8
4-6-8 Higashimachi Nerima Tokyo
埼玉県川口市青木3-4-5
3-4-5 Aoki Kawaguchi Saitama
費用負担
出願人住所(日・英字併記)
科学技術振興機構
Technology
50%
50%
Institute of Advanced Industrial
50%
50%
%
%
Japan
Science
and
埼玉県川口市本町4-1-8川口センタービル
Saitama kawaguchi Honcho 4-1-8 KawaguchiCenter Bld.
Agency
産業総合研究所
茨城県つくば市千現1-1-2
1-1-2 Sengen Tsukuba Ibaraki
Sciences
予定 ■無 □有
発表学会・誌
発表済□
外部発表
発表日: 平成
年
月
日
所属機関の承認(兼任の場合): ■承認済み □未確認
研究総括所見
世界に市場が期待されるため、外国出願する必要があると認められる
手続き対応者(主) 魁 太郎
手続き対応者(副) 川口 次郎
TEL 03-1234-5678 FAX 03-1234-7891
TEL 03-1234-5678 FAX 03-1234-7891
6.特許を出願するには
- 61 -
(様式)
外国特許等出願確認書(別紙1)
発明の名称:
〔発明者〕
氏 名
勤 務 先
現在の自宅住所
〒
役職
役職
役職
役職
役職
所属機関
部署名
TEL
〒
所属機関
部署名
TEL
〒
所属機関
部署名
TEL
〒
所属機関
部署名
TEL
〒
所属機関
部署名
TEL
〒
TEL
FAX
FAX
〒
TEL
FAX
FAX
〒
TEL
FAX
FAX
〒
TEL
FAX
FAX
〒
TEL
FAX
FAX
*)氏名欄の役職には「ACT-I 研究者(専任 or 兼任)」
「研究補助員」等の区別も記入すること
〔出願人〕
(発明者が出願人になる場合は記入不要)
名
称:
所在地:〒
代表者:
特許部門所在地:〒
特許部門名:
担当者:
名
所在地:〒
称:
代表者:
特許部門所在地:〒
特許部門名:
担当者:
名
所在地:〒
称:
代表者:
特許部門所在地:〒
特許部門名:
担当者:
6.特許を出願するには
- 62 -
TEL
FAX
TEL
FAX
TEL
FAX
(様式)
外国特許等出願確認書(添付書類)
(先の国内出願番号:K099P99、2004-1234567)
本発明の目的:
本発明の概要:
従来技術:
競合技術:
従来技術、競合技術に対する優位性:
期待される応用分野:
外国出願の必要性:
出願国選定理由:(有力企業等)
特記事項:(本発明の実施状況(ライセンス情報等)、未公開特許の開示等)
6.特許を出願するには
- 63 -
7.論文などを発表するには
個人研究者が外部発表をしようとする場合には、事前に領域担当に外部発表連絡票をお送りくだ
さい。これに基づいて、研究総括は事務手続きとして発表を承認することになります。その際、特許
等出願およびプレス発表の可能性について検討します。また、ACT-I の研究成果として戦略研究推
進部にてデータを取りまとめます。
なお、専任研究者が ACT-I の研究成果を論文発表する場合、研究不正防止の観点から、JST が
指定する「論文剽窃検知ソフトによる確認」を行う必要があります。詳細は領域担当にお問い合わせ
ください。
1 論文発表などにおける所属名・謝辞の表記方法
研究期間中に ACT-I の研究内容を発表する場合は、所属ならびに謝辞を下記に従って記載してくだ
さい。
【学生、委託予定先機関に所属の場合】
・「謝辞」(Acknowledgements)の欄に、下記の例にならって ACT-I により支援を受けたことを必ず記載
して下さい。
[英語表記例] This work was supported by ACT-I, JST.
[日本語表記例) 本研究は、JST、ACT-I の支援を受けたものである。
※必ず、ACT-I と JST を両方表記して下さい。『ACT-I』のみ『JST』のみとしないでください。
【専任の場合】
・所属を下記に従って記載してください。
[英語表記例]
Taro Senryaku *1, *2
*1 Dept. of Engineering, Kagaku Univ,(所在地)
*2 JST, ACT-I,(所在地)
[日本語表記例] 戦略 太郎 *1, *2
*1 科学大学, 工学部, (所在地)
*2 国立研究開発法人科学技術振興機構, ACT-I, (所在地)
個人研究者の役職は以下の通り記載してください。
[英語表記] ACT-I Researcher
[日本語表記] ACT-I 研究者
※ご注意
・ 専任の場合は、本務を JST としてください。
・ 所属機関と JST とで別項立てにしてください(and 等で、同一項目・同一行内でつなげないでくだ
さい)。
・ 『JST』のみ、『ACT-I』のみの記載は避けてください(Acknowledgement の場合も同様です)。
・ 『JST』は、「Japan Science and Technology Agency」も可。
・ 所在地を記す場合、JST の所在地は、所属機関の住所でも、JST 川口本部の住所のどちらでも
構いません。
7.論文などを発表するには
- 64 -
[JST 所在地] 4-1-8 Honcho, Kawaguchi, Saitama, 332-0012, Japan
(〒332-0012 埼玉県川口市本町 4-1-8)
・「謝辞」(Acknowledgement)の欄に、下記例にならって ACT-I により支援を受けたことを必ず記
載してください。
[英語表記例] This work was supported by ACT-I, JST.
[日本語表記例) 本研究は、JST、ACT-I の支援を受けたものである。
※必ず、ACT-I と JST を両方表記して下さい。『ACT-I』のみ『JST』のみとしないでください。
2 ソフトウェアの著作権の表記方法
プログラムの著作物等の発表においては、プログラム中やパッケージに必ず著作権を表示してください
(P- 68 -)。
3 外部発表連絡票の記入方法
領域担当の指示に基づき、様式(P- 67 -)に記入してください。
※ 整理番号は、領域担当が記入しますので、個人研究者が記入する必要はありません。
※ 研究期間を通じた外部発表案件表も提出いただきます。
(1)整理番号
整理番号
〇〇〇〇〇〇〇〇
発表番号
個人研究者コード(領域ごとに01~)
研究領域コード(2桁ないし3桁)・ ・ 下記参照
例)●●05012→「情報と未来」研究領域における05コードの個人研究者が提出した12
件目の発表であることを示します。
■
研究領域コード
■
研 究 領 域 名
情報と未来
研究領域
コード
501
個人研究者コードは領域担当にお問い合わせください。また、外部発表連絡票提出後、発表
が取り消しになった場合には、欠番処理をしますので、領域担当までお知らせください。
(2)分類
・国際:外国での学会における発表、欧文誌への投稿、また日本で行われる国際学会での発表
・国内:日本国内での学会発表(国際学会を除く)、和文誌への投稿
・論文:国内外の学術誌に研究で得られたデータを具体的に示しながら、研究の評価を問う報文を
指す。
7.論文などを発表するには
- 65 -
・口頭:学会、国際会議等で口頭、ポスター発表するものを指す。論文発表をしたら論文として、予稿
集等の合本は出版物として再度連絡票を提出。
・出版物:単行本、便覧・事典、一般誌(新聞を含む)への執筆、学術誌の総説、解説など初学者や
異分野の個人研究者への紹介、啓発を目的とした文章を指す。
なお、JST主催のシンポジウムなどにおける発表は外部発表にカウントしませんので、ご注意ください。
(3)発表予定雑誌名、学会名等
名称を省略しないで記入してください。口頭発表の場合には開催場所も記入してください。
(4)原表題
発表する際の標題を記入してください。
(5)出版予定日・発表予定日
予定日を記入。論文掲載号や口頭発表日が決まり次第領域担当まで連絡してください。
(6)著者・発表者
個人研究者以外の研究者と共同で発表する場合には、その研究者の所属等をあわせて記入してく
ださい。
(7)要旨
日本語の場合は 125 字、英語の場合は 250 文字(スペースを含む)程度で作成ください。ただし、発
表に伴うアブストラクト等がある場合は、そのコピーを添付していただいても結構です。
(8)特許出願手続き
済み/予定/不要のいずれかを記入してください。外部発表を行うと特許としての新規性は喪失する
ため、特許出願をする場合には、外部発表前に出願手続きを済ませてください。
4 発表後の連絡について
各研究の進捗状況の把握に資するため、発表後、研究成果報告に関する情報を、領域担当にお知
らせください。また、定期的に、各研究課題の外部発表リストのとりまとめを行いますので、あらかじめ、ご
承知置きください。
(1)発表した論文などの別刷りがある場合は、領域担当に1部お送りください。
(2)発表された後、以下の情報について、領域担当まで速やかに連絡してください。
①書籍、出版物
雑誌巻号数、掲載ページ、年
②口頭発表
発表日、発表場所
(予稿集などがある場合は予稿集名、掲載ページ)
7.論文などを発表するには
- 66 -
7.論文などを発表するには
- 67 -
整 理 番 号
受
付
日
戦略研究推進部
調 査 役 副調査役 担
研究総括 領域担当
当
成果物公開・配布連絡票
提出日
平成
年
月
日
「○○」領域 個人研究者○○○○
研究総括 殿
分類(該当する項目に○を付けて
ソフトウェア
ください。
)
/ データベース / その他(
)
成果物名
・
・
公開・配布方法
□インターネット
公開・配布ページアドレス(http://
リンクページアドレス
(http://
□磁気媒体 : □FD
□CD-ROM
□MO
公開・配布開始予定日・期間:
(平成)年 月 日 ~ (平成)年 月 日
□その他(
公開・配布責任者
所属機関・部署・役職
氏名
成果物の内容(アブストラクトの添付も可)
:
著作権登録手続:
済み
/
予定
/
不要
特許出願手続 :
済み
/
予定
/
不要
料金
: 無償
/
有償 (予定金額:
備考(研究総括の所見等)
:
7.論文などを発表するには
- 68 -
円)
)
)
)
8.プレスリリースをするとき・取材を受けたときには
1 プレスリリースをするとき
(1)プレスリリースとは
プレスリリースは、JST や研究機関が報道機関に向けて行う研究成果の説明のことで、各報道機関
はその内容を元に紙面やインターネット上に記事を掲載します。それらは、研究者や企業のみならず、
一般の社会人や学生にとって最先端の研究成果を知る機会、個人研究者にとっては業績が広く認め
られる良い機会になります。
(2)プレスリリースの要件
ACT-I 研究で重要な成果が得られた場合、事業の趣旨と成果の内容等を考慮し、研究総括の承認
を経て、プレスリリースを行います。
JST からプレスリリースを行う要件は、下記の通りです。
① 「ACT-I 研究」において得られた重要な成果であること。
② 研究成果が学術論文等の公開前であること。
③ 社会的インパクトや社会の興味・関心が非常に高いこと。
④ 当該分野における一流誌への掲載、等。
(3)プレスリリースまでの大まかな流れ
JST によるプレスリリースは、原則、公開前に、文部科学省記者会を通じて行いますので、ACT-I 事業
担当部門、JST 広報担当部門、文部科学省担当部門との事前調整が必要ですので、十分な調整時間を
確保して進めてください。
プレスリリースまでのおおまかな流れは以下の通りです。
記者会 プレスリリース
個人研究者から
連絡
Embargo
論文
登録 (レクor資料投込み) (報道解禁) 掲載
資料作成・検討期間
近年は同時が多い
2週間以上
記者会登録:
Embargoの3~4日前
プレスリリース: 2~3日前くらい
① プレスリリース希望の連絡:
ACT-I 成果の論文掲載の見通しが立った時点(アクセプト前でも可)で、速やかに所属機関の広報
室及び領域担当にご連絡ください(論文公開まで少なくとも2週間以上余裕があると良い)。また、領
域担当へプレス基本情報シート(P- 72 -)を提出してください。
② プレスリリースの主体の検討及びプレス資料の作成と校正:
研究者・所属機関の意向により、主体を決めます(特に希望が無い場合、ACT-I の貢献度に応じて
8.プレスリリースをするとき・取材を受けたときには
- 69 -
判断します)。JST 主体の場合、個人研究者がプレス資料の原案を作成してください。原案に基づき、
さらに JST にて検討し、所属機関広報室や文部科学省の確認を進めます。
③ プレスリリース:
記者会(詳細は(5))へプレス資料を配布(投げ込み)します。資料配付直後は記者から個人研究者
へ直接質問などが来ることがあります。資料配付当日は、出来る限り電話連絡が付くようにしてくださ
い。
なお、特にニュース性や話題性があるもの、実物・映像等資料の配付だけでは伝わりにくいものは、
記者会見(レク)の開催も検討します。
④ 報道解禁日後:
JSTのWebサイトに掲載する他、取り上げられれば各紙紙面等に掲載されます。
なお、プレスリリース後、JST ホームページに掲載するため、英語で概要文を作成いただきます。
(4)プレスリリースの主体
(2)のプレスリリースの要件を満たしている場合、原則的に所属機関と JST との共同発表という形を
取ります。実際にどちらが主体となって手続きを進めるかは、個人研究者・所属機関の意向を受けて決
定します。特に希望がない場合は、ACT-I の支援の貢献度に応じて決定します。
① 所属機関主体の場合
資料は、所属機関仕様の様式を使用し、所属機関中心で作成する。JST は共同発表の形で加わ
る。
② JST 主体の場合
所属機関が共同発表の形で加わる。(資料様式は、P- 73 -の「プレス発表資料」様式を参照)
③ JST 単独の場合
所属機関は共同発表しない。(資料様式は、P- 73 -の「プレス発表資料」様式を参照)
※所属機関単独で行う場合でも、領域担当にご連絡ください。また、プレス資料に ACT-I のクレジット
を記載してください。
(5)プレス資料の配布・掲載先
① JST からは文部科学省内の文部科学記者会(朝日、毎日、読売、NHK 他、通信社など全国的な
報道機関の科学部記者が所属)、科学記者会(専門紙の記者が所属)へ資料配布します。
② 報道解禁日時以降に、JST の法人 Web サイト(http://www.jst.go.jp/)にプレス資料を掲載し、
ACT-I 事業の Web サイトで紹介します。
*ご注意いただきたいこと*
・ プレスリリースには新規性が必要です。論文公開後はリリースできません。報道解禁日(Embargo)
と論文の掲載日時がいつ頃、どのように決定されるかについて、掲載ジャーナルに確認いただき、
領域担当に情報共有してください。また、論文の proof 校正の状況も、適宜情報共有願います。
・ プレス資料は、マスコミ関係者を対象にしたもので、Web ページ掲載後は一般の方にも読まれま
す。専門家でないマスコミ関係者が内容を理解し、かつ記事を作成できるように、プレス資料の文
8.プレスリリースをするとき・取材を受けたときには
- 70 -
章構成、表現をご検討ください。領域がサポートいたします。
・ プレスリリース希望の連絡を頂いても、時間的な制限や、(2)の要件の検討の結果、場合によって
は JST でプレスリリースが出来ない場合もありますのでご留意ください。
2 取材を受けたとき
マスコミ等の取材を受けた際には、公開までに必ず(間に合わない場合でも速やかに)「取材連絡票」
(P- 77 -)を領域担当宛てにメールにてお送りください。また、記事等が掲載された場合は、速やかにコピ
ーをメールあるいはFAXにて領域担当へ送付してください。
(1)取材連絡票の記入
① 取材申込者
:取材機関名、部署名、記者名などなるべく詳しく記入してください。
② 応対予定者
:応対予定の人の所属・名前等を記入してください。
③ 取材内容
:なるべく詳しく記入してください。
④ 掲載、放映メディア
:日時・表題等も含め、分かる範囲でご記入ください。
(2)取材者への身分の明示
取材を受けるときには、ACT-I 研究者であることを取材者に明示してください。また、ACT-I で得られ
た成果が取り上げられる際に、事業についても合わせて紹介されるよう働きかけをお願いいたします。
3 JST企画の出版物等へのご協力のお願い
アカウンタビリティ(説明責任)の観点から、JSTの企画するシンポジウム、ニュース誌、年報等における
研究成果の公表について、個人研究者に協力を依頼することがあります。
8.プレスリリースをするとき・取材を受けたときには
- 71 -
(様式)
JST ACT-I プレス基本情報シート
【個人研究者情報】
研究領域
課題名
氏名
所属・役職
【プレス情報】
1)掲載雑誌名
2)論文タイトル
3)論文のオンライン掲載日と報道解禁日(Embargo)
※分かる範囲で、大まかで OK。
※まだ案内がなければその旨を記載頂き、雑誌社へ別途問い合わせてください。
※掲載日・Embargo 等が通知されたら、そのメールを添付してください。
4)共同発表の主体
(i)所属機関 / (ii)JST / (iii)JST単独(所属機関はプレスリリースしない)
※不明の場合、まずは機関の担当部署とご相談ください。
※JST主体でレクを希望の場合には、まずはその旨を明記ください(特にニュース性や話題性があ
る
もの、実物・映像等、資料の配付だけでは伝わりにくいものが対象となります)
。
5)本成果における ACT-I の寄与率(他制度から助成を受けた場合はその寄与率も合わせて記入下
さい。)
6)本成果を得るに当たり協働した方が居れば、お名前とその方の役割。
7)研究成果の概要(箇条書きでご記載ください)
①研究分野の背景とこれまでの研究の問題点 ※世界的な潮流でもご自身の研究でも可
・
・
②成果の要点 ※例えば、▽これまでの研究との違い ▽用いられた手法 ▽学術的にどこが面白い
のか ▽ブレークスルーのポイント ▽成果を得るにあたり特別苦労した点・・・など
・
・
③今後の展開と一般へのアピールポイント ※▽本成果が将来的に一般生活とどう関わってきそうか
▽実現可能なタイムスパン(書ける場合のみ)
・
8)所属機関の広報担当者と連絡先
9)個人研究者の緊急連絡先
8.プレスリリースをするとき・取材を受けたときには
- 72 -
プ レ ス 発 表 資 料
(様式)
解禁時間(テレビ、ラジオ、WEB):平成 XX 年 X 月 XX 日(X)午前/後 X 時(日本時間)
(新聞)
:平成 XX 年 X 月 XX 日(X)付朝/夕刊
共同発表先
ロゴ
平 成 2 ● 年
共同発表先
ロゴ
月
日
科学技術振興機構(JST)
Tel: 03-5214-8404(広 報 課 )
共 同 発 表 先 機 関 名
Tel:**-****-****(担当部署)
メインタイトル
内容が一目で分かり、インパクトのあるタイトルを。例)○○の仕組みを解明、○○を発見
ポイント



研究の意義や背景など(過去)
今回の成果の一番のポイント(現在)
応用面や今後の展開など(未来)
今回の成果をわかりやすく、
箇条書きでまとめてください。
JST戦略的創造研究推進事業において、<所属機関>の<研究者>今回の研究成果に最も
貢献した代表者、原則1名らは、
・・・・・・・・・・を開発しました。などの結論を簡潔に記入
してください。注釈を必要とする専門用語は出来るだけ使わないでください。
[第1段落目]
従来は・・・・で、
・・・・の開発が望まれていました。などの研究の意義や背景を記入くだ
さい。[第2段落目]
本研究グループは、
・・・・をどのようにして、
・・・・ということを明らかにしました。な
どの発表内容を記入ください。
[第3段落目]
・・・・・・・のような治療に役立つことが期待されます。などの応用面や今後の展開や課題
を記入ください。
[第4段落目]
・ 囲みを読めば内容が概ね理解できるくらいにポイントを絞ってください。
・ 「です。ます。
」調で作成してください。
本研究は、JSTの<事業名>の一環として行われ、<所属機関>の<研究者><と共同で
行ったものです or の協力を得て行いました>。上記研究グループに属さない共同研究者や協
力者、あるいは、グループに属していて記載が必要な研究者は適宜ここに一行挿入してください。
本研究成果は、
年
月
日(英国時間または米国東部時間)発行の◇◇科学誌
「
」に掲載されます。
本研究成果は、
年
月
日(英国時間または米国東部時間)に◇◇科学誌
「
」のオンライン速報版で公開されます。オンライン速報版の場合はこちら。
JST で記載します。
本成果は、以下の事業・研究領域・研究課題によって得られました。
戦略的創造研究推進事業
研 究 領 域:「・・・・・・・」
(研究総括:氏名 所属 役職)
研究課題名:
研 究 者:
(所属 役職)
研究実施場所:
研 究 期 間:平成XX年XX月~平成XX年X月
JSTはこの領域で、
・・・・・・・・領域概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
上記研究課題では、
・・・・・・・・課題概要・・・・・・・・・・・・・・・。
8.プレスリリースをするとき・取材を受けたときには - 73 -
2ページ目以降は詳細説明を記載してください。
背景、内容、展開を、概要を補足する形で書き分けてください。
概要と同じ文章にならないようにお願いします。
<研究の背景と経緯>
研究背景は、何のために研究したか、研究目的が分かるように記載してください。
・ 研究開発成果と、社会生活や産業界などとの関係
・ 研究を行う必然性、従来の研究状況、今までの問題点など
・ 背景はあくまでも本研究前に分かっていたこと・予想を書き、研究内容や今後の展開は書かな
いでください(きちんと分けて記載してください)
。
<研究の内容>
研究内容は、誰が、なにを、どういう方法で、どうした(5W1H)について記載してください。
・ 発見した事実や開発した製品・手法など成果を具体的にまとめる。複数にわたるときは、箇条書
きも活用してください。
・ 成果の水準として、世界最高、世界初など、一般的に分かりやすい表現を工夫。改良研究では、
性能・効率アップを数値で示してください。
・ これまで発見・開発できなかった理由。それを可能にした研究開発の準備作業、研究開発に採用
した実験・測定機器、実験・測定手法など。独自の工夫をした場合は、そちらにニュースバリュ
ーがあるケースも考えられるので、その内容を明記してください。
<今後の展開>
・ 効果について、今後どのような効果が得られるのかを具体的に説明してください。
・ 将来の展開を説明できる場合は、誇大広告にならない範囲で可能性を示してください。
<参考図>
・
・
・
・
図にはキャプションをつけ、数行の説明文をつけてください。
オリジナル図表のキャプションや縦軸横軸が英語で書かれている場合は、日本語に直してく
ださい。
写真説明などもポイントに矢印や吹き出しを入れるなど工夫願います。論文への掲載の有無
にとらわれず、研究の基本的な図面や、研究の意義や背景を示すような図を入れるなどする
と効果的です。
論文に掲載した図などは、雑誌社に著作権がある場合がありますのでご留意ください。
8.プレスリリースをするとき・取材を受けたときには
- 74 -
<用語解説>
注1)***
****
注2)***
****
・専門用語には用語解説をつけてください。
・何度もでてくるような単語、キーワードとなる単語を専門用語として解説してください。
・用語解説は10個前後で済むように、頻度の少ない専門用語は他の言葉で言い換えたり、本文中
で説明してください。
<論文タイトル>
“英語タイトル
(日本語タイトル
”
)
<お問い合わせ先>
<研究に関すること>
研究者氏名(ひらがな)
XX大学 XXXXXXXXXX XX最後に役職名(准教授、助教など)
〒 住所
Tel: Fax:
E-mail:
原則リード(冒頭)に名前を挙げた方。
JST で記載します。
発表日以降、記者からの取材に対応できる連絡先を記載してください。
<JSTの事業に関すること>
調査役氏名(ひらがな)
、調査役氏名(ひらがな)
、領域担当氏名(ひらがな)
科学技術振興機構 戦略研究推進部 ●●グループ
〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s 五番町
Tel:03-3512-3525 Fax:03-3222-2067
E-mail: [email protected]
<報道担当>
共同発表先が希望する場合のみ明記します。
・プレスリリース資料はマスコミ関係者に向けた資料です。マスコミ関係者には様々なバックグラウン
ドを持った方がいますが、必ずしも自然科学に明るいわけではありません。
・一般の方々にも分かりやすく、面白さが伝わるよう、表現、構成の工夫をお願いいたします。
・これまでのプレスリリースは Web で公開されています。ご参照ください(「ACT-I」で検索するか、
http://www.jst.go.jp/kisoken/presto/ を入力)
。
8.プレスリリースをするとき・取材を受けたときには
- 75 -
(様式)
英文概要記入シート
[Title]
プレス発表タイトルの英文を記載してください。
[Overview]
5~6行程度を目安に、どういうことを行ったのか、今後にどういう影響を与えるのか等の概要を記
載してください。
閲覧層は、海外の配分機関担当者や政策作成者、研究動向調査員等が想定されます。
内容のレベルは、プレス資料より専門的で良いですが、それでも学部生程度までを想定して記載して
ください。
[Researcher Information]
JST ACT-I
Research Area :
"xxx"
Research Theme :
"xxx"
[Journal Information]
Author. “title”
journal, Published online day month 201x
Link to the article: http://xxx
[DOI]
[Contact]
<About Research>
xxx, Ph.D.
Associated Professor, Graduate school of xxx, xxx University
[email protected]
URL: http://xxx
<About Program>
Xxxx Xxxx, and Zzzzzz Zzzzz,
Life Science Group, Department of Innovation Research, JST
E-mail: [email protected]
8.プレスリリースをするとき・取材を受けたときには
- 76 -
(様式)
取 材 連 絡 票
平成
取
材
申
込
者
所
属
氏
名
年
月
日
戦略研究推進部
内線番
号
(記入不要)
(記入不要)
会社名
氏 名
役職名
電話番号
プロジェクト名
戦略的創造研究推進事業 ACT-I「情報と未来」研究領域
研究課題名: ○○○○○○○○○○○○○○○○○○
対応予定者名
及び所属
取材年月日
平成
年
月
日
平成
年
月
日
取材内容
掲
載
予
定
番組名
掲載紙等
予定日
タイトル
受付 : 平成
年
月
日
広 報 課
課 長
8.プレスリリースをするとき・取材を受けたときには
- 77 -
担 当
9.適切かつ安全に研究を進めるには
1 不正行為等に対する措置、法令等の遵守
個人研究者は、研究代表者として、ACT-I 研究を適正に管理することが義務づけられています。研究
遂行に関する種々のガイドラインや法令等を把握し、その遵守に務めてください。特に、研究不正につい
ては厳格に対応しますので、別添3/別紙3~5の資料も必ずご参照ください。個人研究者自身はもちろ
んのこと、善良な管理者の注意をもって研究を推進してください。また、個人研究者が学生の場合には、
指導教員も管理責任を負っていただきます。
(1)公的研究費の管理・監査の体制整備等について
・ ACT-I(個人型研究)を受託する研究機関は、本事業の実施にあたり、その原資が公的資金である
ことを確認するとともに、関係する国の法令等を遵守し、事業を適正かつ効率的に実施するよう努め
なければなりません。特に、研究開発活動の不正行為(*1)又は不適正な経理処理等(*2)(以下、
「不正行為等」という。)を防止する措置を講じることが求められます。
・ 具体的には、「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)平成26年2
月28日改正(別添3/別紙3)」および「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドラ
イン(平成26年8月26日文部科学大臣決定)(別添3/別紙4)」に基づき、研究機関の責任にお
いて公的研究費の管理・監査の体制を整備した上で、委託研究費の適正な執行に努めるととも
に、コンプライアンス教育も含めた不正行為等への対策を講じる必要があります。
(*1) 研究開発活動において行われた捏造、改ざん及び盗用
(*2) 研究費等を他の用途に使用した場合、虚偽の請求に基づき研究費等を支出した場合、研
究補助員等の報酬等が研究者等の関与に基づき不正に使用された場合、その他法令等
に違反して研究費等が支出された場合、又は偽りその他不正の手段により研究事業等の
対象課題として採択された場合等。
(2)不正行為等に対する措置
・ 国または独立行政法人が所掌する競争的資金制度又は JST が所掌する競争的資金制度以外の事
業において、不正行為等が明らかになった場合には、JST 事業への「申請及び参加(*3)」の制限、
申請課題の不採択の措置を行うとともに、不正の内容に応じて研究開発の全部又は一部の執行中
止、委託研究費の全部又は一部の返還等の処分等の措置をとることがあります。また、個人研究者
への報酬の返還等を求めることがあります。
・ また、国または独立行政法人(JST を含む)が所掌する競争的資金制度において処分を受けた研究
9.適切かつ安全に研究を進めるには
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者等に対して、当該処分の決定日に遡って、前記の処分を行う場合があります。
・ なお、不正行為等が行われた場合、不正行為等の内容を他の競争的資金担当者(独立行政法人を
含む)に対して情報提供を行います。その結果、他の競争的資金制度において申請及び参加が制
限される場合があります。
・ ACT-I 研究において、不正行為等を行った研究者等や、善管注意義務に違反した研究者等に対し
て、「申請及び参加」の制限の措置を行う場合、当該不正事案の概要(研究者等の氏名、制度名、
所属機関、研究年度、不正の内容、講じられた措置の内容)について、原則公表することとします。
・ 「競争的資金の適正な執行に関する指針」(平成17年9月9日競争的資金に関する関係府省連絡
会申し合わせ/平成24年10月17日改正)に準拠した JST における申請等資格制限は、「研究活
動における不正行為等への対応に関する規則」(別添3/別紙5)を参照してください。
(*3)「申請及び参加」:新規課題の提案、応募、申請を行うこと、また共同研究者等として新たに研
究に参加すること、進行中の研究課題(継続課題)へ研究代表者または共同研究者等として
参加することを指します。
(3)法令等の遵守について
・ 研究構想を実施するにあたって、相手方の同意・協力を必要とする研究、個人情報の取扱いの配
慮を必要とする研究、生命倫理・安全対策に対する取組を必要とする研究など法令等に基づく手
続きが必要な研究が含まれている場合には、研究機関内外の倫理委員会の承認を得る等必要な
手続きを行ってください。
・ 関係法令・指針等に違反し、研究を実施した場合には、研究停止や契約解除、採択の取り消し等
を行う場合があります。
・ 研究計画上、相手方の同意・協力や社会的コンセンサスを必要とする研究又は調査を含む場合に
は、人権及び利益の保護の取り扱いについて、適切な対応を行ってください。
・ 外国との協力案件に関しては、国際条約・ルール、当該国の国内法・規則、同国との MOU などの
遵守を徹底してください。
・ ACT-I 研究の推進にあたり、個人情報の適正な管理について徹底してください。個人情報の適正
な取り扱いという観点からは、「個人情報の保護に関する法律」(平成15年法律第57号)を始めと
する個人情報保護に関する一般法において各種保護措置が定められています。また、平成28年
1月から「行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(平成2
5年法律第27号)の運用が開始され、一般法に定められる措置の特例として、より厳格な保護措置
を求められると共に、研究機関が主体的に個人情報の適正な取り扱いに取り組む必要があります。
・
9.適切かつ安全に研究を進めるには
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
個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)

行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第58号)

独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第59号)
※地方公共団体では個人情報の保護に関する条例などにおいて各種保護措置が定められていま
す。

行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法
律第27号)
・ なお、個人情報の保護に関するガイドライン等について、詳しくは下記ホームページをご参照くださ
い。
○個人情報保護委員会ホームページ
http://www.ppc.go.jp
(4)ライフサイエンスに関する研究等について
・ 特にライフサイエンスに関する研究について、各府省が定める法令等の主なものは以下の通りです。
このほかにも研究内容によって法令等が定められている場合がありますので留意ください。(※最新
の改正をご確認ください
 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(平成9年厚生省令第28号)
 手術等で摘出されたヒト組織を用いた研究開発の在り方について(平成10年厚生科学審議会答
申)
 ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律(平成12年法律第146号)
 特定胚の取扱いに関する指針(平成13年文部科学省告示第173号)
 ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針(平成13年文部科学省・厚生労働省・経済産業省
告示第1号)
 遺伝子治療等臨床研究に関する指針(平成27年厚生労働省告示第344号)
 疫学研究に関する倫理指針(平成14年文部科学省・厚生労働省告示第2号)
 臨床研究に関する倫理指針(平成15年厚生労働省告示第255号)
 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(平成 15 年法律
第 97 号)
 ヒトES細胞の樹立及び分配に関する指針(平成26年文部科学省・厚生労働省告示第2号)
 ヒトES細胞の分配及び使用に関する指針(平成26年文部科学省告示第174号)
 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(平成26年文部科学省・厚生労働省告示第3号)
・
なお、文部科学省における生命倫理及び安全の確保について、詳しくは下記HPを参照ください。
9.適切かつ安全に研究を進めるには
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○ライフサイエンスの広場「生命倫理・安全に対する取組」
http://www.lifescience.mext.go.jp/bioethics/index.html
(5)安全保障貿易管理について(海外への技術漏洩への対処)
・ 研究機関では多くの最先端技術が研究されており、特に大学では国際化によって留学生や外国
人研究者が増加する等、先端技術や研究用資材・機材等が流出し、大量破壊兵器等の開発・製
造等に悪用される危険性が高まってきています。そのため、研究機関が当該委託研究を含む各種
研究活動を行うにあたっては、軍事的に転用されるおそれのある研究成果等が、大量破壊兵器の
開発者やテロリスト集団など、懸念活動を行うおそれのある者に渡らないよう、研究機関による組織
的な対応が求められます。
・ 日本では、外国為替及び外国貿易法(昭和24年法律第228号)(以下「外為法」という。)に基づき
輸出規制(※)が行われています。したがって、外為法で規制されている貨物や技術を輸出(提供)
しようとする場合は、原則として、経済産業大臣の許可を受ける必要があります。外為法をはじめ、各
府省が定める法令・省令・通達等を遵守してください。
(※)現在、我が国の安全保障輸出管理制度は、国際合意等に基づき、主に①炭素繊維や数
値制御工作機械などある一定以上のスペック・機能を持つ貨物(技術)を輸出(提供)しようと
する場合に、原則として、経済産業大臣の許可が必要となる制度(リスト規制)と②リスト規制
に該当しない貨物(技術)を輸出(提供)しようとする場合で、一定の要件(用途要件・需用者
要件又はインフォーム要件)を満たした場合に、経済産業大臣の許可を必要とする制度(キャ
ッチオール規制)があります。
・
物の輸出だけではなく技術提供も外為法の規制対象となります。リスト規制技術を外国の者
(非居住者)に提供する場合等はその提供に際して事前の許可が必要です。技術提供には、
設計図・仕様書・マニュアル・試料・試作品などの技術情報を、紙・メール・CD・USBメモリなど
の記憶媒体で提供することはもちろんのこと、技術指導や技能訓練などを通じた作業知識の提
供やセミナーでの技術支援なども含まれます。外国からの留学生の受入れや、共同研究等の
活動の中にも、外為法の規制対象となり得る技術のやりとりが多く含まれる場合があります。
・
経済産業省等のHPで安全保障貿易管理の詳細が公開されています。詳細は下記を参照くださ
い。
○ 経済産業省:安全保障貿易管理(全般)
http://www.meti.go.jp/policy/anpo/
○ 経済産業省:安全保障貿易ハンドブック(2014年 第8版)
http://www.meti.go.jp/policy/anpo/seminer/shiryo/handbook.pdf
9.適切かつ安全に研究を進めるには
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○ 一般財団法人安全保障貿易情報センター
http://www.cistec.or.jp/index.html
○ 安全保障貿易に係る機微技術管理ガイダンス(大学・研究機関用)
http://www.meti.go.jp/policy/anpo/law_document/tutatu/t07sonota/t07sonota_jishuka
nri03.pdf
9.適切かつ安全に研究を進めるには
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2 安全衛生の確保について
研究を進めるためには、研究設備等を使用し、実験を行うことになりますが、その際、安全衛
生の確保のため、装置の操作や薬品の取扱いには必要かつ十分な注意を払っていただくよう
お願いします。
①
毎日の安全管理体制については研究実施場所である研究機関の規程に従っていただく
とともに、特に実験計画の事前承認を要する場合には、その研究機関の安全委員会の承
認を得ることは勿論ですが、JSTにも所定の手続をしてください。
② 万が一事故が発生した場合は、被害を最小限に食い止めるための必要な応急処置をとりつ
つ、速やかに研究実施場所の管理責任者にご連絡ください。
②
さらに被害状況の把握ができ次第、専任/兼任問わず JST にご連絡ください。
④ また、定期健康診断を含む衛生管理上必要な措置・手続きについてはご協力をお願いい
たします。
「ACT-I(個人型研究)」の緊急連絡通報体制
研究実施場所
個人研究者 等
(当事者・発見者)
研究実施場所における
安全衛生管理の担当部署
JST 戦略研究推進部
領域担当(安全推進者)
事務参事(衛生推進者)
戦略研究推進部長
(安全管理者かつ衛生管理
者)
安全管理者かつ衛生管理者(安全かつ衛生に関する業務の総括)
・・・戦略研究推進部長
安全推進者(事故防止の計画、安全対策実施事項の周知徹底ほかの指導監督)
・・・領域担当
衛生推進者(健康診断の実施、衛生対策実施事項の周知徹底ほかの指導監督)
・・・事務参事(領域事務担当)
9.適切かつ安全に研究を進めるには
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ACT-I での安全衛生対策について
(専任研究者の場合)
ACT-I では以下に述べる研究実施環境の特異性があり、特に専任研究者(JST 雇用)には日常の研究
活動の中で、JSTのルールに基づく整備・点検が求められます。
(1)研究実施環境
①
JSTは研究施設を所有できないため、専任研究者等のために最適な研究実施施設を、企業、財
団法人の研究所、国公立研究所、各大学の研究室等より賃貸借することになるので、結果として、
研究実施場所は全国に分散し、点在型となります。
②
このため、JST が各個人研究者を常時現場で管理することは物理的に困難であり、通信手段によ
り間接的にカバーせざるを得ない状況であります。
③
更に、ACT-I では、提案課題を提案者自身が単独で研究することを基本としていますので、個
人研究者の研究室は、個人研究者以外は誰もいない状況が想定され、隔離された個室となって
しまうことが考えられます。
(2)安全衛生管理の対応
① 上記の実態を踏まえ、個人研究者ご自身で、研究施設の諸規程を確認し、危険物の処理、実
験機器の点検、研究室の整備など日頃から事故予防に充分留意してください。
② JST と協力して研究施設の安全管理責任者等との接触を図り、安全衛生管理集会に出席する
など研究施設全体の行動基準も承知しておいてください。
③ 許可申請が必要となる実験についてはJSTの所定の手続並びに研究実施機関の規程による
所定の手続をとってください。
④ 機器の故障については速やかに領域担当者と連絡をとってください。
なお、JSTでは、万一の事故に備えて、研究室には次頁のような緊急連絡網掲示版(A4版サイズ)を
目に触れやすい場所に常備しておくこととしておりますのでご協力ください。
9.適切かつ安全に研究を進めるには
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(様式)
<研究実施場所常置>
緊 急 連 絡 網
個人研究者氏名:
研究領域「
」
万一災害事故等が発生した場合には、あわてずに、下記により適切な連絡をとってください。
『緊急連絡方法』
① まず研究実施機関の責任者(管理者)に通報する。
② 次に JST へ通報する。
『緊急連絡先』
(1) 研究実施機関
災害の形態
責任者の名称
部・室・課名
1.火災の
場合
氏
名
TEL(内線)
FAX
火元責任者
守 衛
2.障害の
場合
3.特殊作業
上の事故
の場合
安全管理
責任者
放射線取扱
主任者
レーザー機器
管理者
X線作業
主任者
遺伝子組換実験
安全主任者
実験責任者
動物実験
動物管理者
施設管理者
4.情報セキュ
リティ事故
の場合
(2) JST<〒
責任者の名称
安全推進者
衛生推進者
(3) 個人研究者関連
区 分
自
宅
〒
留 守 宅
〒
>
氏
役職名
領域担当
名
TEL
FAX
TEL
FAX
事務参事
住
9.適切かつ安全に研究を進めるには
所
等
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(様式)
事
故 報
告
書
平成
報告種類
速報 ・ 中間(
報告者
回) ・ 最終
年
続報
月
日
有 ・ 無
所属
氏名
連絡先電話番号
発生日時
平成
年
月
(
日
)
午前 ・ 午後
時
分
発生場所
事故の状況
及び対応
※情報セキュリティ事故の場合は、本項目の1行目に、“<事故区分or被害区分
>”の様式で明記ください。 例:<1、A>
被害者氏名
※ JST関係者の中で被害に遭った人がいる場合には、「被害者報告書」を
1人につき1枚作成して添付してください。
※情報セキュリティ事故の場合は、想定しうる被害者について列記してください(人数の想定
が可能な場合は定量的に)。
事故の原因
及び
再発防止策
備考
9.適切かつ安全に研究を進めるには
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(様式)
被
害 者
報
告
書
平成
年
月
※ 「被害者報告書」は、被害者のうちJST関係者について、1人につき1枚作成して提出します
被害者氏名
怪我の状況
診療病院名
労災指定病院か
Yes
・
No
労災申請をするか
Yes
・
No
する場合、健康保険証を使って治療しているか
Yes
・
No
治療の状況
今後の
治療予定
健康保険証を使っている場合、
月
日
円
いついくら払ったか
月
日
円
月
日
円
9.適切かつ安全に研究を進めるには
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日
3 情報セキュリティ対策について
ACT-I 研究構想を実施するにあたって、大切な研究情報が外部に漏れたり、ウィルスに感染してデー
タが壊されたり、普段使っているサービスが急に使えなくなったりしないように、必要な対策をする必要が
あります。
また、インターネットによって、離れた場所にいてもさまざまな情報をやり取りすることが日常的に行われ
るようになった一方、個人や法人を問わず、ハッキングによるコンピュータへの侵入や情報の盗難、デー
タの改ざんといった被害に遭う危険性が高まってきています。また、コンピューターウィルスに感染したこと
で、自分以外の人にも迷惑をかける危険性が高まってきています。
上記の対策をとることを「情報セキュリティ対策」と呼び、必要な対策・対応を次に記します。
もし、情報セキュリティ事故が起こった場合は・・・
① ネットワークからの遮断など拡散しないよう手元でできる初期操作(インターネット
から切り離す、PC シャットダウン等)を実施する。
② 緊急連絡網に従って責任者(管理者)に連絡する。
③ JST へ報告(速報)をする。
④ 順次、事故対処をするとともに、所定の事故報告書にて報告(中間)をする。
⑤ 所定の事故報告書にて、最終報告をする。
○具体的な情報セキュリティ対策について
(1)日常的な情報機器・ソフトウェア利用について
①
安全なパスワード管理
パスワードは、ユーザ名と組み合わせることで組織内の情報資産へのアクセスの可否を
決める重要なものです。パスワードの重要性を再認識して、適切なパスワード管理を心が
けましょう。
他人に自分のユーザアカウントを不正に利用されないようにするには、推測されにくい
安全なパスワードを作成し、他人の目に触れないよう適切な方法で保管すること、また定
期的にパスワードを変更することが大切です。
・ 名前などの個人情報からは推測できないこと
・ 英単語などをそのまま使用しない、類推しやすい並び方やその安易な組み合わせにしな
いことが望ましい
・ アルファベットと数字が混在していること。
・ 定期的に変更すること。
・ 使いまわしなどによる同じのパスワードは利用しないことを心がけましょう
・ パスワードの自動入力、画面などによる張り出しは厳禁です。
・ 業者での作業等で伝達する場合には、作業後必ず変更すること
②
ウイルス対策
利用するコンピュータには、必ず有償のウイルス対策ソフトをインストールして、ウイ
ルス検知用データを常に最新のものに更新してください。併せて、OS やソフトウェアを更
新しておくことも大切です。
ウイルスに感染してしまった場合は、パソコンの LAN ケーブルを抜く、無線 LAN のスイ
ッチを切るなどの方法で、現在接続しているネットワークからパソコンを切り離してくだ
さい。ネットワークにつながったままにしていると、組織全体にウイルスを蔓延させてし
9.適切かつ安全に研究を進めるには
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まうことがあるためです。その上で、組織や領域の管理者・責任者とともに、ウイルス駆除
などの対応を取りましょう。
③ ソフトウェアの情報セキュリティ対策
Web ブラウザや電子メールソフト、OS、Office アプリケーションなどのソフトウェアに
は、時間の経過とともに、脆弱性(ぜいじゃくせい)と呼ばれる不具合が発見されること
があります。
脆弱性を放置していると、たとえウイルス対策ソフトを入れて、最新版のウイルス検知
用データに更新していたとしても、ウイルスに感染してしまったり、ウイルス付きの電子
メールが他の人に自動的に送られてしまったり、悪意のあるホームページを見ただけでパ
ソコンの中のシステムが破壊されてしまったりすることがあります。
脆弱性は、プログラムの不具合や設計ミスなどに起因するものですが、それらを修正す
るための修正プログラムがメーカーから配布されていますので、必要に応じてソフトウェ
アの更新をしてください。
また脆弱性の情報を取得できるよう、利用しているソフトウェアの更新情報などに常に
注意するようにしてください。
また、研究に利用するコンピュータに不必要なソフトウェアを無闇にインストールしな
いようにしてください。不必要なソフトウェアが増えることは脆弱性を高めることとなり
ます。
④ 電子メール利用
電子メールは、業務上、日常的にもっとも利用するツールの1つです。
メールの送受信を無償で行えるものは、仕組みに責任が無く情報漏洩の元となりますの
で利用については禁止します。
(メーラ:クライアントソフトとしての利用は可。通信を含
むメールサービスを無償で提供しているものの利用は禁止です。
)
不審なメールは開かないことを徹底してください。また、メールの送受信は可能な限りテ
キストベースで行いましょう(HTML ベースの受送信モードでは HP 閲覧と同じ脆弱性をもつ
可能性があります)
。
宛先アドレスの間違いや、メールアドレスの表示方法の誤操作といったミスによる情報や
個人情報漏洩が頻繁に発生していますので、宛先は必ず確認して送りましょう。
さらに、メールの誤送信の影響が大きくなるのは、多くの宛先に対して同時にメールを送
信したいときです。この場合、宛先欄に大量のメールアドレスを入力することになりますが、
途中で TO: 、CC: 、BCC: 欄を取り違えて入力してしまい、そのままメールを送信して
しまい、情報や個人情報漏洩となる事例が多く見られますので、ご注意ください。
あまり多くのあて先に同報することも、相手のメールサーバによっては悪意のあるメール
(スパムメール)として処理されることがあるので、注意してください。
また、大容量のファイルをメールで送信する場合には、受信側・送信側双方の容量制限に
留意することが必要です。
大容量のファイルを送受信する場合、次のことをご確認の上ご対応ください。
・無料・有料問わず個人で使用契約したものは利用不可。
・研究実施機関(所属機関)に大容量ファイル送付サービスがある場合は利用可。
・利用可能な大容量ファイル送受信サービスが無い場合、領域で利用可能な primedrive
というサービスをご利用ください。
(詳しくは領域よりご案内します)
・ACT-I 専任研究者には、個別に前記 primedrive の個人 ID を付与しますので、
ご利用ください。
9.適切かつ安全に研究を進めるには
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⑤
定期的なバックアップ
安全にパソコンを利用するためには、定期的なバックアップが不可欠です。クライア
ントのパソコンでは、ワープロソフトや表計算ソフトなどで作成したドキュメントファ
イルだけでなく、送信した電子メールや受信した電子メールなどの情報も、バックアッ
プしておかなければなりません。
バックアップには、信頼性のあるファイルサーバ、外付けのハードディスクや USB
メモリーにコピーする方法、CD-R や DVD などの外部メディアを利用する方法など
があります。
外部の記憶媒体にバックアップされた情報は、たとえ個人のパソコン内の情報だか
らといって外に持ち出したり、机の上に放置したりすることは避けなければなりませ
ん。重要な情報が含まれる場合がありますので、暗号化や鍵のかかる場所に保管する
など、適切な保管方法をとる必要があります。また、情報の適切な保護と管理の観点
からインターネット上のオンラインストレージの利用は禁止します。
(2)外出先等での情報セキュリティについて
① 外出先で端末を利用する場合の対策
コンピュータを携帯する場合は、そのコンピュータに盗難防止処置を施してください。
利用するコンピュータに起動ロック(BIOS ロック)
、ログインロック、スクリーンセーバー
ロック、HD の暗号化など可能な限り対処し、盗難・紛失など不測の事態に備えてください。
プライバシーフィルターなど可視領域を絞ることも有効な手筈だと思われます。
② 持ち運び可能なメディアや機器を利用する上での危険性と対策
USB メモリーなどの持ち運び可能なメディアを利用する場合は暗号化、利用時のロックな
ど、盗難・紛失などの不測の事態に備えてください。
また、USB メモリーなどはウイルスの伝搬媒体となる可能性が高いことから、受け渡しの際
には必ずウイルスチェックを実施するなどご注意ください。
③
安全な無線 LAN の利用
無線 LAN は、レイアウトの変更が容易であるなどの利便性から、オフィスにおいても導入
が進んでいます。また、最近では公衆無線 LAN サービスが普及し、駅や空港、カフェやレス
トランなどでも利用できるようになっています。
しかし、無線 LAN は電波を利用する通信であるという性質上、他人から通信内容を盗聴さ
れる危険性があります。信頼できるものか確認してからアクセスするようにご注意ください。
また、公共の場等でパスワード入力を必要とせずに誰でもアクセスできる無線 LAN は、無
線 LAN 自体が悪意ある第三者により設置されている可能性もありますので、利用は禁止しま
す。
ご自分の無線 LAN 利用においても、暗号方式のセキュアなもの(暗号化が単純な WEP 以外
を利用など)を利用してください。また、可能であればステルス ID 化を実施して他人に接
続されないようにしてください。
④クラウドサービス利用時の注意点
クラウドサービスを利用して、データ類の保管をする場合は、セキュリティの担保された、
サービスを利用してください(無償のものは、仕組みに責任が無く情報漏洩の元となります
ので利用については禁止します)
。(また、国外のクラウドサービスを利用する場合は安全保
障輸出管理上の観点で留意が必要となることがありますので、ご不明な点等は領域担当にお
尋ねください。
)
9.適切かつ安全に研究を進めるには
- 90 -
(3)その他利用にあたって注意が必要なこと
① 悪意のあるホームページ
研究に利用するコンピュータでは、不要なホームページを開かないでください。
業務用利用とプライベート利用を可能な限り分けてご利用ください。
③
廃棄するパソコンやメディアからの情報漏洩
パソコン、DVD や USB メモリーなどには、個人に関する情報のほか、さまざまな情報が記
録・保管されています。こうした機器を廃棄する際に、そのまま廃棄業者に依頼したり、不
燃物として廃棄した場合、第三者にこれらの機器から情報を詐取される危険性もあります。
情報漏洩を防ぐためにも、こうした機器を廃棄する場合は、事前にデータを消去して廃棄し
てください。データの消去方法には以下の方法があります。
・パソコン
専用のデータ消去ソフトなどを使うことで安全に消去が可能です。信頼できるリサイクル
業者を選んで廃棄を依頼することもできます。
・DVD や CD-R などの外部記録メディア
他のパソコンで読み込めないように、傷を付ける、もしくは物理的に壊すなどして不燃物
として廃棄してください。
9.適切かつ安全に研究を進めるには
- 91 -
○事故の報告について
(1)事案の分類
セキュリティ事案を事故(被害発現)と事故予兆(被害未発現)毎に、現実に起こった or 起こ
り得る状況を基に、それぞれの被害レベル(想定被害)を明確にします。
事故の報告の際には、下記の“ <事故区分、被害区分)> ”を「事故報告書」の「事故の状
況及び対応」欄に記載し報告してください。例:<1、A>
<事故区分>
1:現実に事故が起こった状況。被害発現した事態。
2:被害はないが実際に事故につながる問題が発現した状況。事故予兆。
<被害区分>
①事故区分1の場合 (実被害の区分)
区分
レベル
被害の例
重大
対外に重大な影響を与え、JST の存立
S
(緊急)
に関わる事故
対外の多くの関係者に影響を与える
重い
A
事故
対外の一部の関係者に影響を与える
中程度
B
事故
JST 内部に影響が限定される、また
影響が軽微な事故
軽い
C
備考
・個人情報の外部へ
の
情報漏洩の場合は
S または A とする
・情報資産の漏洩が
大量の場合は B 以
上
(領域内部限定であ
っても)
②事故区分2の場合 (想定被害区分)
区分
レベル
A
高い
B
低い
被害の例
故意、重過失の事案で放置すると事故に
つながり、領域内外等へ指導を徹底する
必要のあるもの
軽過失の事案で研究実施現場・職場での
対策実施により事故につながる可能性
の低いもの
備考
※但し、それそれの被害区分やレベル決定には事案の背景・状況を加味して、事後の判断とそ
れに応じた修正が入ることもある
9.適切かつ安全に研究を進めるには
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○「ヒヤリ・ハット」 実 例 集
※「ヒヤリ・ハット」とは?
幸運にも人的又は物的な災害にまでは至らず、普通は報告もされない事故である。この「ヒヤリ・ハッ
ト」の原因を取り除くことが無事故・無災害につながることとなる。
1 パテを使用中、蒸発した有機溶剤を数分間吸入し、気分が悪くなった。
2 装置改修時に電源電圧の100Vと200Vの接続を間違ったため、回路の一部が損傷した。
3 書棚から書類を急いで取り出そうとして、紙の端で指を切った。
4 アセトンをビーカーに入れて運んでいる際に、躓いてアセトンを床にこぼした。
5 分電盤スイッチのバネが強く、爪をはがしそうになった。
6 床固定のコンセントで躓いた。
7 薬品瓶を持って階段を下りていて、転びそうになった。
8 試料を研磨中に手を引っかけた。
9 装置の突起部に手をぶつけた。
10 液体窒素容器を片付けた跡が濡れていて、足を滑らせそうになった。
11 椅子があって狭いところを通ろうとして、椅子の足で躓きそうになった。
12 歩行中や着替えのときに、ロッカーにさしてある鍵に衣服や体の一部を引っかけて擦りむいた。
13 光散乱装置の温度コントローラーの電線に引っかかりそうになった。
14 合成部屋の廊下側、オイルバス付近の床が滑りやすく、実際に滑りそうになった。
15 朝、危険な薬品が入っているドラフトが停止していたことがあった。
16 合成実験室を歩行中、床にオイルが付着していたため、足を滑らせて転倒しそうになった。
17 保温ポットのコードを外そうとしたところ、コードがかなり加熱していた。同一の延長ケーブルから別
のコーヒーメーカーに電源を供給していたため、電気使用量が延長ケーブルの容量1,500Wに対し、
2,000Wになっていたためである。このコンセントのブレーカーは30Aの容量があったため、保護機
能が働かなかった。
18 クライオミクロトームの液体窒素を供給するパイプが外れて、液体窒素がこぼれた。
19 液体窒素をタンクから容器に移し替える際、最初に出てくるガスの勢いでノズルが容器から外れ、
液体窒素があたりにまき散らされた。
20 ビーカーを持ち上げたときに手が滑って、床にビーカーを落として破損した。手のサイズより大きな
ビーカーの、腹の部分を掴むように、片手で持ち上げたためであった。
21 トラップのメタノールを冷却するときに、ドライアイスを一度にたくさん入れすぎて、溢れてしまった。
22 洗浄瓶が割れているのに気づかず、容器を押さえたら横から出てきてしまった。
23 シリンジを用いてトルエンをビーカーに注入中、シリンジと針の隙間からトルエンが飛び出して、危う
く目に入りそうになったが、防護眼鏡の着用で幸い事故には至らなかった。
24 実験に用いた剃刀の刃があちらこちらに放置されていて危ない。
25 純水製造装置から容器に給水中にその場を離れたところ、予想より給水が早く水が容器より溢れ、
戻ってきたときには床に流出していた。
26 実験装置付属のエアコン(結露した水の自動排出機能付)の排水溜に水がいっぱいになっている
ことに気づかず装置を運転したところ、水が床上に流出した。
9.適切かつ安全に研究を進めるには
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27 硫酸バット中で放置洗浄したガラス器具を流水で水洗中、器具に付着残存していた硫酸のため発
熱した。
28 液体クロマトグラフ装置を使用中、廃液溜から廃溶媒が溢れ出した。
29 洗瓶の口を実験台の外に向けて置いたところ、体積変化のために溶媒が口から吹き出し、足にか
かった。
30 循環アスピレーターの循環冷却水が汚れていたので、新しい水を補充するために蛇口を開けたと
ころ、水量が多すぎてポンプから溢れ出した。
31 水面が規定より少ない状態で超音波洗浄機を使用したところ、水がかなり加熱された。
32 廃ガロン瓶をキャリアに載せてゴミ庫に搬送中、瓶がキャリアから転落した。
33 光学顕微鏡用標本の切片を作るためのミクロトームを見学者に見せてその機能を説明している最
中に、うっかり切片を切り出す刃に触れて指の先を切ってしまった。
34 夏季の夜中に、同じコンセントにつないでおいた冷蔵庫と冷凍庫のコンプレッサーが同時に働いた
のか、ブレーカーが飛び、サンプルが解けかかり、周りが解けた氷で水浸しになった。
35 イオンミリング装置のカバーを外して点検中に、電源端子に触れて感電した。
36 装置の部品交換の際に、近くの棚の上に置いてあったビーカーの上に装置のカバーが破損した。
37 保護眼鏡を着用せずに光学実験を行っていたところ、レーザー光線が瞬間的に目に入った。
38 光学実験用のマグネットベースを誤って足の上に落としたが、安全靴を履いていたので怪我はな
かった。
39 ガラス試料を加工中、誤って破損し、指を怪我しそうになった。
40 温度センサーが故障したため、分離用超遠心機の回転中に温度が突然上昇した。
41 ガスレーザー冷却用水循環装置の配管の締めが甘く、漏水が発生した。
42 暗幕に触れて静電気ショックを受けることがある。
43 ガラス廃棄の際に粉状になったかけらが舞い上がり危険だった。
44 セミドライ電機泳動槽を使用していたところ、冷却槽のつけ忘れにより温度が上昇、ゲルが焦げた。
45 実験中にフェノールをこぼし、手にグローブを着けていなかったので、軽い火傷をし た。
46 ウォーターバスのスイッチが不良でから炊き状態になったが、発見が早く大事に至らなかった。
47 金属試料を粉砕中、破片が飛散し顔に当たった。
48 装置の元電源を落とさず電気回路の調整をして、感電しそうになった。
49 鋳造作業後、金型を素手で触り火傷を負った。
50 高温溶湯を見ていて目を痛めた。
51 装置整備中、散財する工具で滑って転倒しそうになった。
52 単ロール装置及びアーク溶解装置で銅冷却部を研磨し、粉を吸い込んだ。
53 石英ノズルをフッ酸洗浄中、手について火傷した。
54 母合金をハンマーで割るときに、手を叩きそうになった。
55 ガラス合金薄帯を切るとき、薄帯のエッジで手を切りそうになった。
56 真空封入した石英管を割ったら、破片が飛び散った。
57 乳鉢を酸洗いしたとき、王水が手に付着した。
58 炉に試料を入れるとき、器具を素手で持っていたので、火傷しそうになった。
59 アークの先端研磨のとき、研磨粉が飛散した。
9.適切かつ安全に研究を進めるには
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10.研究終了に向けて
ACT-I の研究終了に向けて、研究内容の取りまとめ及び研究成果の報告(書面・口頭等)、研究室の
原状回復にご協力をお願いいたします。
また、研究終了後においても、ACT-I 研究で生まれた成果の発表や特許出願等に関しては、一定期
間、資金等の支援を可能とします。
1 研究報告書(事後評価用)の作成
研究報告書(事後評価用)は、個人研究者が研究期間中にあげた成果を研究総括、JST に報告
するものであり、また研究総括による課題ごとの事後評価結果を広く一般に公開するためのもの
です。研究報告書のうち公開可能な部分を、Webで公開します。
本書類は、終了年度内に作成し、提出していただきます。手順などの詳細は、終了年度に領域担当か
らお知らせいたします。
2 研究室の原状回復
研究終了に向けて、下記要領で研究室の原状回復を行います。JSTの資産となっている設備・備品の
確認や撤去等、研究室の原状回復などにご協力ください。
(1)改造施設(設備)について
JSTが改造を施した施設・設備の研究課題終了後の取扱については、研究開始前の状態に戻すこと
を原則とします。ただし、改造を行った施設・設備の所有者の了解がある場合は、この限りではありません。
研究実施場所で改造を施した施設・設備のその後の処置に関しては、個々の状況に応じてJST(領域担
当)および研究実施場所の事務局等と十分協議の上で進めてください。
(2)購入設備・購入備品について
研究期間終了に向けて、JSTは、各研究実施場所においてJST執行により取得した設備・備品を確認
します。
研究期間終了後の設備・備品の処置については、原則として研究契約に従います。処置方法としては、
原則、以下のとおりです。
「大学等」に区分される機関
「企業等」に区分される機関
:譲渡
:有償貸付
委託研究費で購入した設備がある場合、以下の通りに処置するものとします。
10.研究終了に向けて
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委託研究契約(「大学等」に区分される機関)
委託研究契約(「企業等」に区分される機関)
:研究機関所有
:JST 所有
3 研究報告会への参加
研究成果を広く知らせるために、JSTが主催する研究報告会やシンポジウムへの参加や講演、テレビ
番組への出演等をお願いすることがあります。この場合、参加者・出演者(元 ACT-I 研究者)の旅費等に
ついては、JSTから支給することができます。
4 領域会議への参加
研究期間終了後から研究領域終了までの間、当該領域で研究を終了した ACT-I 研究者(途中辞退者
は除く)は領域会議に参加することができます。なお、領域会議は非公開で開催され、参加者は全員守
秘義務を遵守していただきます。
5 ACT-I 研究で生まれた成果の発表
研究期間終了後の ACT-I の研究成果に関する学会発表や論文発表等については、必ず研究終了前
に外部発表連絡票を領域担当へ提出してください。研究期間中と同様に、研究成果の把握、特許性の
確認を行うためです。なお、外部発表連絡票を提出していただいた学会発表等につきましては、下記の
条件の範囲内で必要な費用(鉄道運賃・航空賃・日当・宿泊費・その他論文投稿料など)を、研究実施期
間中と同等の基準にてJSTから支給することができます。
発表に必要な費用支給の条件は下記の通りです。
(1) 発表者
元ACT-I研究者に限ります。
(2) 発表時期
原則として、研究期間終了後1年以内です。
・ 学会での発表
:発表日が1年以内のもの
・ 投稿論文での発表 :1年以内に掲載予定のもの
(3) 発表内容
ACT-I の研究課題の集大成であると研究総括が認めたものに限ります。
発表の際は、ACT-I の成果であることを謝辞でふれてください。
(4) 発表回数
1~2回/課題を限度。個別断片的な発表は対象外とします。
10.研究終了に向けて
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(5)その他
予算や執行時期等により、負担できない場合もありますので、領域担当にお問合せください。
6 プレスリリース
研究期間終了後1年以内に発表される、ACT-I 研究による成果であれば、研究実施期間中と同等の
基準(第8章参照)にてプレスリリースを行うことができます。プレスリリースが出来ない場合でも、ACT-I の
ホームページ等により情報公開可能ですので、領域担当、あるいは戦略研究推進部へご連絡ください。
7 発明等の出願および維持に必要な手続き
研究期間中に出願した発明の審査請求や、拒絶理由通知への対応について、ご協力をお願い致しま
す。特許出願した発明を権利化するために必要になります。なお、JSTが出願した特許の維持費用等は、
JSTが負担します。
(1)既出願特許について
既に出願した特許の審査請求については、審査請求の期限前にJSTより個人研究者に問い合
わせをいたします。所属を移動される場合は、必ずJSTにお知らせください。
※ その他のご相談は、領域担当、あるいは戦略研究推進部にお問い合わせください。
(2)新たな特許出願について
研究成果に関わる特許出願については、研究期間終了後6ヶ月以内であれば、出願可能です。
※ その他のご相談は、領域担当、あるいは戦略研究推進部にお問い合わせください。
(3)情報提供やサンプル提供
研究終了後も、JSTは研究成果の活用や普及に努めます。特に、JSTが出願した特許の活用に
際しては、利用を希望する第三者に対して、情報提供やサンプルの提供をお願いすることがありま
す。
8 連絡・相談先
本項について、領域終了後に不明な点がございましたら、下記までご相談ください。
国立研究開発法人科学技術振興機構 戦略研究推進部 ICT グループ
〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s 五番町
TEL: 03-3512-3526
10.研究終了に向けて
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