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入賞作品(PDF 353KB)

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入賞作品(PDF 353KB)
【最優秀賞】
一つの命
金旭中学校
3年3組
久保寺
隼
初夏の朝。僕はいつもの通り目覚めた。この時期になると小鳥がよく鳴いて
いる。ふと外を見てみると一羽のムクドリが隣家の戸袋から飛び出していった。
暫くするとムクドリが戻ってきた。口には虫をくわえている。ムクドリが戸袋
の近くへ留まると一斉に甲高い鳥の声がした。どうやら戸袋の中には雛がいる
らしい。その後も親鳥は息つく間もなく虫や木の実を探して一日中、餌を運ん
でいる。一生懸命に働く親は食べているのかと心配になるほどだった。最近で
は、自分の子に暴力を振るったり食事を不えない親がいるが、この親鳥の素晴
らしい姿をよく見てほしいと思った。
ある日、学校から帰るとその隣家が解体されていた。そういえば、近い内に
建替え工事を行うと言っていた事を思い出した。すぐに雛の事が頭に浮かんだ
が、前もって業者に雛がいることを祖母に伝えておいてもらったはずだから大
丈夫だと思った。だが、巣はどこにも見当たらない。僕の目に映ったのは気が
狂ったように鳴く親鳥の姿だった。現場の上を飛び回り、子を探している。と
ても残酷な光景だった。
巣が壊されてから二日後。この日も朝から親鳥は雛を探している。僕は見て
いるのが辛かった。重機で壁を剥ぎ取られ、外には猫やカラスもいる。雛は正
直もう生きていないだろうと思った。夕方、僕にわずかな希望が見えた。母が
隣家の方から雛の声が微かにすると言うのだ。まさかと思いすぐさま走って行
った。そして業者の人に雛が居なかったか尋ねると少し困ったような顔をして、
四羽の内、二羽は生きていると言う。僕は、「その二羽を家で保護します。」と
怒りの感情を抑えて言った。今は業者の人や祖母を責めるより、二羽の命の方
が大事だと思ったからだ。
二羽の内、一羽は足が折れてしまっていた。体の大きさは雛とはいえ、飼っ
ているセキセイインコ程あり、羽はまだまばらで薄汚れた茶色だ。親鳥が気付
くように二階のベランダに箱を置いて入れた。助けることが出来て丌安な気持
ちは消えた。可愛くて何度も覗いた。
翌朝、箱を見ると一羽がいない。足の悪い雛が消えていた。まさかと思い辺
りを必死に探したがどこにも居ない。悲しさが込み上げてきた。しかし、もう
一羽の雛が大きく黒い目で僕の事を見ている。力強さを感じた。絶対に守りた
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いと思った。親鳥がやってきて、一声鳴く、すると雛も応えるように鳴いて親
鳥が雛のところへ警戒しながら来た。雛は顔一杯の大きな口をあけると親鳥は
餌を不えた。こんな小さな雛なのに親鳥が運んでくる餌は固い木の実やカナブ
ン、蜂が多い。あわ玉をお湯でふやかして不えるペットとは違い野生の頼もし
さを感じた。ムクドリの雛なのでムックと名付け成長していくのを見るのが嬉
しかった。ムックは次第に羽ばたくようになり、気付くと箱の縁に乗って落ち
そうになる。箱に戻しても親鳥が呼ぶと出てきてしまい、留守の時が心配にな
った。巣立ちの為の練習のようだが箱から出てしまうと自分では戻れないので
危険だ。
雤の降る早朝。箱を見るとムックが居ない。どこを探しても居ない。あの時、
守ると誓ったのに又、同じ目に合わせてしまったと自分を責めた。すると微か
に聞き覚えのある声がする。声のする方に顔を近づけると室外機が設置してあ
る台の脚の部分に筒状の隙間があり、そこにはまっていたのだ。ベランダの水
浸しの床に顔をつけ呼んでみたり棒でお尻を押しても怯えて出てこない。その
ため、ムックを傷つけないように慎重に室外機を動かした。三十分かかりよう
やく救いあげた。二人とも雤でびしょ濡れだった。午後になると雤も上がり再
びムックは元気に鳴いていた。そして早く羽ばたきたいのか、箱から出ては、
ベランダをよちよち歩いて僕を心配させる。そんなムックを見てか、兄弟らし
き若い鳥も来るようになった。餌は持って来ないが、箱の中を覗いては何かを
語りかけているようだった。
ある日、とうとう親鳥の呼ぶ声にムックはベランダから飛び降りてしまった。
僕は慌てて地面を歩くムックを捕まえた。箱の隙間を狭くし、良く言い聞かせ
てから学校へ行った。だが、帰宅するとムックは居なかった。外には一羽のム
クドリも居ない。別れが呆気な過ぎると思ったが、よほど仲間の所へ行きたか
ったのだろうと箱を眺めた。ムックの居ない箱には、カナブンの死骸と木の実
だけが残っていた。
人間の勝手で奪った命。人間の勝手で出来た思い出。人間が一番という訳で
はない。他の動物から学び、学びとることはたくさんある。
一瞬だがベランダに一羽の鳥が留まった。首を二、三回傾け飛んで行った。
仰向けになったカナブンを見たとき、今のはムックだったのかなと懐かしくな
った。
優しい気持ちになれた夏の出来事。
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【優秀賞】
青い海の贈り物・サンゴの危機
太洋中学校
2年1組
江川
鮎夢
この夏休みに私は沖縄の渡嘉敷島へ行った。渡嘉敷島へは小学校3年生の時
から行っていて、今年で4回目だ。海の中の景色を見るのが大好きなので、渡
嘉敷島では行く度にシュノーケリングをしている。初めて渡嘉敷島へ行った時
にはいろいろな種類のたくさんのサンゴが海を彩っていた。まるで絨毯を敷き
詰めたようにぎっしりと海底にはサンゴが群生していて、自然が長い年月を掛
けて作り上げた美しい世界がそこには広がっていた。しかし、地球温暖化によ
る生態系の変化など様々な理由から、年々サンゴが減少してきていると感じて
いる。人間による被害も大きい。
今年もまたシュノーケリングをして、サンゴの状態を見たが、台風の影響も
あり、だいぶダメージを受けていた。かつての海を華やかに飾っていたサンゴ
達は白化して海藻だらけになっていた。海底は折れて白化し、ボロボロになっ
てしまったミドリイシなどのサンゴの破片でいっぱいだった。三年前に行った
時とは全く違うサンゴの変わり果てた姿を見て、私は大きなショックを受けた。
なぜあれほど元気だったサンゴが大量に死んでしまったのだろう。また、以前
のように綺麗なサンゴが見たい。しかし、サンゴにとって渡嘉敷島の海はもは
や生きやすい場所ではなくなってきているのかもしれない。2007 年くらいか
らサンゴが部分的に白化し始め、それが進むとサンゴ全体が死んでしまうホワ
イトシンドロームという病気が流行し始めたり、オニヒトデが大量発生してポ
リプを食い荒らしてしまったりと、どちらも大きなダメージをサンゴに不えた。
また、地球温暖化による海水温の上昇も白化の大きな原因の一つとなった。環
境に様々な悪影響を不え、どうしたら良いか、いろいろな国でも解決策を考え
られているが、未だに解決されていない。地球温暖化の状態が深刻になってき
ていることが、サンゴにも顕著に表れてしまっているのだ。
このまま何にもせずにいて良いのだろうか。何かしなければサンゴはどんど
ん減っていいってしまう。サンゴは光合成をして二酸化炭素を吸収し、酸素を
作り出している。そしてその光合成の働きは陸上の森林よりも大きいかもしれ
ない。なぜなら陸地よりも海の方がはるかに広いのだから。サンゴが消えてし
まうと二酸化炭素を吸収し、酸素を供給してくれる物が減ってしまう。それだ
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けではない。サンゴが創るサンゴ礁は小魚達の住み処になっている。もし、サ
ンゴが消えてしまったら、小魚達も消えてしまう。そして小魚を食べる大きな
魚も消えてしまう。やがては私たちが食べている魚まで消えてしまうだろう。
このようにサンゴの死滅は単に美しい海の景色が見られなくなるだけでなく、
結局は人間にも大きな影響が出ることになる。自然の力でサンゴが減少するの
はある意味仕方ないとしても、人間がサンゴの減少に拍車をかけるような悪影
響を不えるのは出来るだけ避けなければならない。そのためにも私達にできる
サンゴのためのことについて考えることが大切なのではないだろうか。今回、
私はサンゴについて考えてみたが、これは他の動植物全てについて言える事だ
と思う。皆が自分の大切に思う野生の生き物に目を向ける時、同じような問題
に気付くのではないだろうか。
以前に私は「ハチドリのひとしずく」という本を読んだことがある。山火事
で動物達が逃げる中、小さなハチドリが火を消そうと、くちばしで水を運ぶ話
だ。ハチドリ一羽では、山火事は消せないだろう。そしてそのハチドリ自信の
命も危険にさらされているのだ。でもハチドリは一生懸命水を運び続ける。そ
んな姿に自分も小さいけれど、何か環境を良くするためにできることをやって
いきたいと思う。緑のカーテンを作ったり、太陽光パネルを取り付けるなどの
大掛かりなことは出来なくても、例えば、使わない電気や見ないテレビを消し
たり、リサイクルを率先して行うなどの誰にでも簡単にできる小さなことから
ならば始められそうだ。特に今年は東日本大震災の原発事故による電力丌足で、
この夏は日本中で節電意識が高まっている。電気が使えないのは少し丌便だが、
節電について考える良いきっかけになるのではないかと思う。
今、私達は自然を開発し、便利で快適な生活を送っている。しかし、自然の
恩恵を受けているばかりではなく、時には感謝の意を込めて「恩返し」をする
ことも忘れてはならないと思う。人間が一方的に自然を壊しているので「恩返
し」よりも「仲直り」の方が正しいのかもしれない。どちらにしても自然をい
たわり、少しでも負担を軽くすることが、私達に課せられた任務なのではない
だろうか。
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【優秀賞】
日常の生活
太洋中学校
2年3組
福谷
健人
今、地球で問題になっているゴミ問題があります。特に日本は世界の中でゴ
ミを燃やす焼却場の数が一位で、日本ほど多くのゴミを出して燃やす国はあり
ませんと言われるくらいです。ゴミを燃やすと有每な物質が出るので、その物
質の量も世界一になります。世界一といっても全然嬉しくもない世界一です。
だから、日本はゴミを減らさなければならないのです。僕は、日本人一人ひと
りが環境のことを意識して行動すれば良いと考えます。その理由は、僕が日常
の生活で思うことがあるからです。
僕は、早朝海岸清掃というボランティアに行きました。このボランティアは
海岸をみんなできれいにするという活動です。海岸には、たくさんのゴミが落
ちていて、ビンやカン、ビニールなど、様々でした。今回は何回目かの参加だ
ったので、いつも通りに汚いなとしか思いませんでしたが、初めて来た時は驚
いて、こんな所で御神輿をするのかと思いました。でも、掃除が終わると海岸
はきれいになるので、いつもすっきりします。海岸清掃はみんなで協力してゴ
ミを減らそうという活動なので、とても良いことだなと思います。
次に、僕が盆踊りに行った時です。盆踊りは、毎年小学校で開かれるお祭り
で各自治会のおかげで食べ物などが安く買うことが出来ます。その盆踊りで大
量のゴミが出ていたことです。かき氷は無料で、何度でも食べられるのは小・
中学生にとって、とても嬉しいことですが、お代りのたびに新しいプラスチッ
クのカップとスプーンを使っているせいで、大きいゴミ袋が二ついっぱいにな
るくらいのゴミが出ていました。それがもったいないと思いながらも、自分も
捨ててしまいました。二日目に係りの人が、
「もう一度、同じカップを使ってく
ださい。」と言っていましたが、誰も聞いておらず、また新しいカップを使って
いました。そんな中、友達が持っていたスプーンを二度使っていて、その時は
ただ偉いなぁとしか思いませんでしたが、今考えてみると、そういう一人ひと
りが意識して行動することが大切だなとそこで思いました。
次に僕は、学校で ISO 委員会に入っています。ISO 委員会では、毎月ポスタ
ーを貼って、呼びかけをしたり、節電は出来たかなどのアンケートを取ったり、
プラゴミを分別するゴミ箱を作ったりしています。僕は、この委員会に入って、
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この活動をしてみて、環境について考えることが多くなったり、ゴミの分別を
するようにもなりました。こんなように、みんなが環境について考えることや
分別をする行動をする気になれば、日本も世界一のゴミを燃やす国にならなく
て済むと思います。
こんなように、日常で思ったことをまとめてみたら、やっぱり一人ひとりが
意識して行動をすれば、日本の、地球のためになると思いました。
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【佳作】
提案します!食糧から考える環境問題
浜岳中学校
2年7組
能條
桃子
食糧と環境。どちらも社会的な問題になっています。私は、平塚が出来るこ
と、しなければならないと考えることを「食糧問題」と「環境問題」の二つを
キーワードとし、提案します。
まず、みなさんはこんな実態を知っているでしょうか。世界で一日に飢餓が
原因で四~五万人が亡くなっていて、その七割が子どもだということです。そ
して、その原因について、こんなデータがあります。世界には年間十九億トン
という量の穀物が作られ、その量は世界中の人が生きるために二倍の量の食糧
だということ。また、こんなデータもあります。日本人は平均して必要なカロ
リーの二十六パーセント多く、エチオピアの人は平均して必要なカロリーの十
八パーセント丌足しているそうです。世界の二割の人しか、十分に食糧が手に
入らないというのが現状のようです。
そして、日本が世界の食糧に関係していることはもちろん「輸入」です。輸
入しているものを全て食べているというならまだしも、三分の一を捨てている
のです。その中の半分は家庭から出る残飯ということです。ということは、私
たちの家から軽い気持ちで出しているゴミは、環境・世界どちらにも迷惑をか
けていることになります。
その家庭から出るゴミは、三千万人の食事になるそうです。そして、その額
は十一兆円にもなります。十一兆円とは、日本の農水産業額とほぼ同じという
ことになります。さらに、そのゴミの処分代で、二兆円が使われています。も
し、残飯がなくなれば、一年間で十三兆円得をすることになります。日本は丌
景気でお金がないからしょうがないと言う人がいたかもしれませんが、ここに
あるのではないんですか。そうしたら、もっと良いお金の使い道ができ、日本
が良くなるかもしれません。そして、飢餓が原因で亡くなる人が減るのではな
いでしょうか。そんなことから、私は、三つの解決できるかもしれない方法を
考え出しました。でも、その三つはどれも少し意識してみたら出来ますが、一
回のことを癖にしなければどうにもならないことです。でも、どんなことにし
ろそういうことだと思います。世界には、たくさんの問題があります。それら
は、一人ひとりが変えなくてはと思い取り組まなければ、どんどん深刻化して
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いきます。つまり、自分に出来ると思った一つのことでも毎回続けていくと、
私は世界の問題が一つでも減るのだと考え、信じています。その3つの方法に
ついて、一つずつ提案します。
一つ目は食べる物を少し減らすということです。でも、丌足とは違い、余計
なものを食べないということです。誰でも分かると思いますが、食べなければ、
買いませんし、そしたら輸入をせず、輸出ということだってできます。そして
食べ物を食べ過ぎる日本人が増えている中、みんなが少しずつ減らせれば、今
日本の問題になっている肥満や高コレステロールなども改善できると思います。
二つ目は、国産品・無農薬の作物を選んで買うことです。国産品や無農薬の
方が安全ですし、おいしいのだと思います。なによりも環境にやさしいのでは
ないでしょうか。地元だと、運送するときの石油なども少なくて済みます。そ
れに加えて、地元のものだと何か貢献できた感じがすると思います。
そして三つ目は、輸入品や季節外れの物を買わないということです。季節外
れのものとは、ビニールハウスで作られたものということです。それらは、暖
房や冷房を使って育てていますが、エネルギーを使って作っています。確かに
少し前までは無かったものですし、冬なのに夏の物が手に入るのだから、すご
いことです。しかし、環境には、あまり気を使ってと思います。だから、買わ
ない方が良いと考えます。
以上三つのことを提案しました。環境から守る平塚。東京よりもチャンスが
あると思います。なぜなら、平塚には、畑があり、それを商品と売ってくれて
いる人がいるのだから。私は、今回この作文を書いている時、私も将来、今も
これからもこの地球に住むのだから、中学生だからと無視せず、お弁当を残さ
ないだとか、リサイクルできるものは分別するとか、できることからやってい
こうと決めました。少しの積み重ねでいつか環境問題が無くなると良いなと思
い提案しました。
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【佳作】
「街のカラス」
浜岳中学校
3年6組
永岡
江美
「ウァー」「汚い」。朝、通りを歩いているとどこからともなく聞こえる。よ
く見るとあちらこちらに散乱した食べ物の残り、ビニールの袋など様々、風で
飛んで通りの向こう側でも同じ声がする。犯人は誰だろう?そう、街のカラス
がお腹を空かせてゴミ置き場の中でガサゴソと突ついている。
「コラ」いくら追
い払っても、またやってくる。一羽、二羽、三羽と電柱に留まっている。人だ
かりが無くなるとまた下に降りて突ついている。また、道路にカラン、カラン
と鳴り響く空き缶の音、公園では昼時に散乱するコンビニの袋やファーストフ
ードのクズ、海岸を歩いているとこれまた空き缶やペットボトル、ビニールシ
ート、発泡スチロールの箱、取り上げるときりがない。どうしてだろう?みん
なはどう感じているのかな。近所の人たちが集まって、話をしている。
「ゴミ置
き場には、ネットや網が掛けられているのにその上から引っ張り出すし、道の
脇に買い物袋を捨てていく人も見かけるよ」なかなか話は終わらない。やっぱ
り困っているんだね。犯人はまだいたぞ。猫またまたイタズラで器用に荒らし
ている。これがイコール大犯人だ。
でも、今ではなかなかカラスや猫は見かけなくなった。そのせいなのか、通
学路にゴミが少なくなったようだ。公園でも同じだ。なぜだろう?家に帰って
父親に「最近道にゴミが少なくなったよ。」と話してみた。「そうだろう」だけ
だった。でも、良く聞いてみるとゴミ置き場に秘密があった。一つは町内会の
人たちが毎月話し合いどうしたらみんながルールを守れるようになるか、少し
ずつ工夫しながら取り組んでいるからだった。まず、ゴミ置き場以外にはゴミ
を出さない。ネットや網の中にきちんと入れる。市の収集日を守るようにする。
また、市でも広報や町内会の人たちのお知らせ回覧などの情報誌を利用して、
協力を常にお願いしている。市のゴミ収集カレンダーには曜日ごとに分別方法
が書いてある。生ゴミの出し方やガラスやビン、ビニール類や発泡スチロール
まだまだある。リサイクルを利用する、つまり、資源回収日を決めている。新
聞紙、ダンボール、衣類、ビン、缶など細かく仕分けされている。また燃せな
いゴミとして電気製品、せともの、傘、カバン等、他にも大型ゴミの出し方が
決められている。このような市の環境への取り組みや町内会の人たちの意識の
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高まりが功を奏してきたのだと思います。
私の家でもゴミの減らし方について話すことがあります。
「簡単なことから始
めよう」と父が言った。食事の時間はきちんと守ろう、熱いうちにご飯を食べ
るとおいしいよ、きっと残すこともなくなるよ。ピーマンやほうれん草、魚も
きちんと食べると良いね。食事の量も無駄はないように気を付けよう、朝のパ
ンの耳はこれからお残しなし、ポイ捨て厳禁、他にすぐ出来ることは何かな。
そうだ、残り物の再利用、次の日に別の料理の味付けになるよう考えよう、ま
だまだありそうだね。でも無理はいけないね、弟や妹が「ヤーダ」って言いそ
うだから。これからは無駄の出ない工夫やエコやリサイクルの時代、自分たち
でも何から始められるか日頃から頭に入れながら生活できると良いね。
そうそう、忘れてはいけない、街ぐるみ清掃などへの積極的な参加。家族で
一本ずつほうきとビニール袋、袋がいっぱいになるまで頑張ろう。あとはそう、
道に落ちているゴミがあったら拾う、ゴミを公園に置いていく人を見つけたら
ゴミ箱の場所を教えよう、空き缶であふれた自動販売機を見つけたらお店の人
に伝えよう。それから海岸清掃への参加も心掛けよう。
平塚市ではゴミの処理を施設で行えます。燃せるゴミは環境事業センター入
口で車ごと計量し、二階でゴミをケージに捨てて再度計量します。金額はキロ
グラム単位で少額です。燃せないゴミは粗大ゴミ破砕処理場で同じように処理
できます。家庭から持ち込まれた家具やベッドなどの大型ゴミを有料で処理し
ています。
このように平塚市では、ゴミをいかに早く処分できるか、また利用できる物
はリサイクルへ回すなど環境に配慮しながら、ゴミの減量に努めています。私
も何が大切か考えながらこれからも市のボランティア・町内の行事などの参加
を通して協力していきたい。
「きれいな街」平塚の街になると良いですね。
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【佳作】
私の家での節電生活について
大野中学校
3年6組
伊東
彩耶香
今年の三月十一日、東日本大震災が起き、今日本では節電をしようと様々な
工夫をしています。
まずは、扇風機の使い方です。私の家では、エアコンは使いません。それだ
けでも節電になりますが、扇風機でも少しだけですが、節電できないかと考え
て思いついたものです。それは、扇風機と同じくらいの高さに水を凍らせたペ
ットボトルを置くことです。ただそれだけなのに、いくらかいつもよりも冷た
い風が来て涼しいです。
もう一つの使い方は、昼間は外より部屋の中の方が温度が低い状態なので、
扇風機を部屋の外向きに置きます。夜は昼間とは逆に部屋の中よりも外の方が
温度が低い状態なので、部屋の端に部屋の中向きに扇風機を置きます。風が吹
いているときは、風と同じ向きにする方がより良いです。なぜ、このような置
き方をするのかというと、扇風機は後ろから空気を吸収して、前に風として出
すようになっています。この使い方は、そのことを利用しているからです。
次は、冷蔵庫の開け閉めを早く、そして少なくすることです。私の家では震
災の前までは、冷蔵庫の扉を開けっ放しにしたままだったり、意味もなく長い
時間開けていたりと、無駄な電気を使っていました。そのことに気付き、家族
みんなで意識してなるべく開け閉めを早く、少なくするようになりました。
三つ目は、緑のカーテンを作る、木を植えることです。緑のカーテンは花だ
ったら、観賞することができ、ゴーヤ等の野菜だったら、育ったら食べること
もできます。今書いたことも良いことですが、もっと良いことは、緑のカーテ
ンも木も、日陰ができて、涼しくなるので、扇風機を使わなくて良くなること
です。風がある日は、窓を開けておくと、木が風を冷たくしてくれるので、と
ても快適に過ごすことが出来ます。
四つ目は部屋の明かりの無駄遣いをしないことです。冷蔵庫と同じような感
じなのですが、誰も部屋に居ないのに電気がついたままになっている時があり
ました。例えばキッチン、トイレ等です。キッチンは料理をし終わって、その
まま消し忘れていることが多かったです。トイレはついたままなのは夜が多か
ったです。トイレが夜はとても暗いので、明かりがあると怖くないので、つけ
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たままにしていました。ですが、電気が丌足している今、怖いからと言って、
つけていてはいけないと思い、ちゃんと消すようになりました。
五つ目は、夜は早く寝るようにすることです。夜、寝るのが遅いと、その分
使う電気も多くなってしまうので、なるべく早く寝るようにしています。
そして、私の家ではまだやっていませんが、なるべく早いうちに、しようと
していることがあります。それは、蛍光ランプを LED に換えることです。LED
は蛍光ランプに比べて、寿命は長くて、消費電力はとても低いので節電になり、
同じ電力で使った時 LED の方が明るいので、私の家では今、とても注目してい
ます。値段は蛍光ランプよりも高いですが、寿命が長いということは、ランプ
を交換する回数が減るから、今よりも楽出来るので、それはしょうがないかな
ぁと話しています。
このように、私の家では、どうしたらより節電できるか工夫して生活してい
ます。でも、私の家だけ節電していても、もっとたくさんの人が節電をしない
と、あまり効果は無いと思います。そのため、暑くても自分だけが暑いのでは
ないから、少し我慢して、エアコンの温度をいつもより控えめにする、あるい
は、エアコンではなく扇風機にする等して多くの人に節電を心掛けてほしいと
思います。
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【佳作】
環境に良い生活スタイル
中原中学校
3年1組
橋場
ちひろ
平塚市の環境が悪くならないように、市民一人ひとりが日常で心掛けなくて
はいけないことがたくさんあると思います。それで、私は環境に良い生活スタ
イルについて考えてみました。
まず最初に、地域などで行われている環境ボランティアに積極的に参加する
ようにしたら良いと思いました。一人では取り組みがし難くても、地域の人と
一緒にたくさんの人数でやる方が取り組みやすいと思ったからです。友だちや
近所の人をたくさん誘って参加人数を増やせば、楽しく環境に良い取り組みが
できるし、地域の人とのコミュニケーションもとることが出来ます。そのため、
平塚市や各地域で環境ボランティアの計画をたくさん立ててほしいと思います。
次は、家族で毎日取り組むことが出来ることです。今年の夏は東日本大震災
の影響でたくさん節電をする必要があります。そのために家族でなるべく一つ
の部屋で過ごすようにして、エアコンの設定温度を低くし過ぎないようにする
生活を毎日したら良いと思います。みんなが別々の部屋に居ると、エアコンや
部屋の明かりを使用している分だけ電力を消費することになるので、一つの部
屋に集まれば使う電力を少なくし、家族団らんの機会も出来て、良いと思いま
す。
もう一つ家族でやる取り組みで、夜遅くまで起きないようにすることです。
夜は部屋の電気をつけて過ごすので、早く寝れば早く電気を消すことになるの
で、節電につながることだと思いました。一つの部屋に集まってエアコンの設
定温度を高くすることと、夜遅くまで起きないようにすることを各家庭で毎日
続ければすごく節電できると考えました。
地域の活動に参加したり、家族で節電などの取り組みで環境に良いことをす
るだけではなくて、やはり一人ひとりが環境に良いことを気に掛けて生活して
いくことが一番大切だと思います。日常生活の中で、簡単に取り組める環境に
良いことを考えてみました。
大人の人に出来ることは、仕事や買い物などの移動であまり車に乗らないよ
うにすることです。仕事などで遠くに移動するときは電車やバスを利用して一
度に大勢の人を運べたら省エネになると思いました。近い距離の移動では、徒
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歩や自転車を使うように心掛ける必要があります。
子どもに出来ることは、資源を大切にすることです。学校生活で使っている
紙やノート、鉛筆は木から作っている物なので、無駄使いしないようにしたら、
資源を大切にすることができると考えました。環境に良い生活について考えた
ら、取り組めることがたくさんありました。私が考えた環境に良い生活スタイ
ルをたくさんの人にやってもらい、平塚市に住んでいる人たちは、環境に良い
生活スタイルを大切にしているんだなと思ってくれたら良いです。
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【佳作】
身近な自然に関心を持つこと
神明中学校
3年2組
平野
千陽
私は、小学生のころ平塚市卙物館の自然観察会に参加していました。そのせ
いか、この辺りで見かける鳥には少し興味を持つようになりました。
一番記憶に残っているのは鳥の観察のため出かけた時のことです。
「バサバサ
ッ」と音がした方を見ると田んぼの中から一羽のシラサギが飛び立ったところ
でした。シラサギは思っていたよりも大きくて、少しドキッとしました。
卙物館の浜口先生は、シラサギとは、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アマ
サギなどをまとめた呼び方で、私たちが見たのは、アマサギの次に小さなコサ
ギだったと教えてくれました。それでも、コサギは羽根を広げると六十センチ
メートルくらいあります。私は、スズメやハトくらいしか近くで見たことがな
かったので、その大きさに驚きました。
それから、先生は、シラサギが「平塚市民の鳥」であること、総合公園の「鷺
塚」など、平塚にはシラサギに関係する話がいくつか残っていることなども話
してくれました。
それから、こんなこともありました。私が小学校三年生か四年生のことです
が、うちの庭でジョウビタキが死んでいるのを見つけました。浜口先生が自然
観察会で「羽根が黒くて白い斑点があって紋付の鳥とも呼ばれるんだよ。」と教
えてくれた鳥です。父に話すと卙物館に連絡して、引き取ってもらうことにな
りました。
そして、しばらくして、卙物館の展示コーナーでジョウビタキの剥製を見て、
その下に小さく私の名前を見つけた時は、少し嬉しかったです。
こうして私は身近な自然、特に鳥のことが気になるようになりました。その
ころ小学生だった私にはまだよく分からないことがありましたが、最近、放射
能汚染のニュースを見て思い出したことがあります。食物連鎖の中で、汚染物
質は濃縮されていくそうです。
コサギは一日に数十匹もの魚を食べること、水が汚れていれば、その水が小
さな生き物に、そして小さな生き物を食べる魚に、さらに魚を食べるコサギに
も影響することを教わりました。
「強い農薬が使われていたころは、飛べなくな
ったコサギが見つかったこともあったんだよ。」と浜口先生は話していました。
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テニス部の試合で田村コートに行く時、相模川の寒川取水せきでは、たくさ
んの鳥たちが魚を採っているのを見かけます。元気なシラサギを見つけると、
私は少しほっとします。
うちの庭には巣箱が掛けてあって、今年も雛たちが巣立って行きました。父
が「シジュウカラ一羽が一年間に食べる虫は十万匹以上だよ。」などと話すとぞ
っとしますが、それだけたくさんの生き物が近くにいる証拠にもなります。
私たちと同じ環境で暮らす生き物たちは、環境が良いか悪いかを判断する目
安にもなります。昨年、理科の宿題で環境科学センターでメダカについて調べ
た時、絶滅危惧種を紹介したレッドデータブックにメダカやトノサマガエルな
ど、身近な生き物が載っていました。父や母が子どもの頃はメダカやトノサマ
ガエルは決して珍しいものではなく、普通に身の回りにいたそうです。ほんの
三十年くらいの間に生き物たちの暮らしていた環境が大きく変わってしまった
ことは間違いありません。身近な環境の変化に関心を持たないと、自分たちの
暮らしにも影響が出ても気が付かないのではないかと心配になりました。
また、地球温暖化の問題も大きく取り上げられることが多くなりました。し
かし、それは私の身の回りからほど遠い南極や北極の温暖化でホッキョクグマ
やペンギンの危機が伝えられています。私には、あまりピンと来ていなかった
のですが、浜口先生が「平塚に今まで居なかった南方系のクマゼミが増えてき
ていると聞いた方が、
『自分達の問題』という感じがするでしょう?」と話して
くれたことを思い出しました。
浜口先生は昨年五月に亡くなりました。浜口先生に度々「身近な生物に関心
を持つことが大切だよ。」と言われていたことが胸に響いています。だから、私
も少し勇気をだして、友だちにも身近な生き物のことを話していきたいと思っ
ています。
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Fly UP