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Vol.28
Kangaroo News Vol.28
経腸栄養ポンプの有用性
経腸栄養ポンプ導入∼近森病院
(社会医療法人 近森会)
を見学して∼
社会医療法人 脳神経センター
大田記念病院 内科部長
藤 川 康 典 先生
はじめに
当院は年間約1200名の脳血管障害患者が入院する急性期脳卒中専門病院である。脳血管障害急性期の患者では意識障害や嚥下障害に
より経口摂取が困難な症例も複数みられる。
そのような患者では栄養状態の悪化や誤嚥性肺炎などの感染症、
褥創の合併が全身状態の悪化や
入院期間の長期化の原因となりうる。
NST活動
当院では2005年に栄養サポートチーム
(以下NST)
を立ち上げ活動している
(右写真)
。
■ メンバー:医師、
看護師、
管理栄養士、
薬剤士、
言語聴覚士、
検査技師、
医療事務
■ 活動内容:各病棟で絶食期間の長い患者、
経腸栄養を行っているが嘔吐・下痢や
電解質異常がある患者を抽出しカンファレンスや回診を通じて対策を検討している。
NST活動を開始して、
まず目標としたのは消化管機能に問題なければ早期に経腸栄
養を開始し、
栄養状態の悪化を予防することであった。NST回診や院内勉強会を通じ
NSTカンファレンス
表1:入院後経管栄養開始までの日数
7
6
てスタッフに早期経腸栄養の必要性を浸透させ、入院後の絶食期間を有意に短縮
5
することができた
(表1)
。
4
ここで問題となったのは、経腸栄養は早期に開始することができるようになったものの、
経管栄養開始後に下痢や嘔吐をきたす症例が増加したことである。注入速度を遅く
する、整腸剤を投与するなどで対応を工夫していた。
NST回診
3
2
1
0
2005年10月~
NST活動開始
2012年1月~
経腸栄養ポンプ
10台稼働
6.55
5.25
4.88
3.87
p<0.05
3.30
p<0.01
2005年4~9月 2005年10~3月 2006年4~9月 2006年10~3月 2012年4~9月
近森病院を訪問して
この状況の中で、
近森病院の宮澤靖先生
(臨床栄養部部長 兼 栄養サポートセンター長)
の経腸栄養ポンプについての講演を聴講し、
当院でも経
腸栄養ポンプの導入の検討を開始した。近森病院はNST活動が活発なことで有名であり、
経腸栄養ポンプも多数使用していることが周知されている。
経腸栄養ポンプの使用状況や、
ノウハウについて学ぶ目的で2010年7月、NSTチームのメンバーで近森病院に見学のため訪問した。近森
「自然滴下ではどれだけ頻回に速度を調整してもチューブやバッグが
病院ではICUの全ての患者に経腸栄養ポンプが装着されていた。理由を聞くと
不安定なために滴下が途絶えることがあり、結果として間歇投与になってしまう。ポンプでなければとてもコントロールできない」
とのことであった。
この理由には強い感銘を受け、
また経腸栄養ポンプについてのみでなく、
近森病院でのNSTの活動・栄養管理における考え方なども多職種の方々
から貴重な意見を聞くことができた。
Kangaroo News
経腸栄養ポンプの導入
院内の上層部に経腸栄養ポンプの有用性・必要性を訴えて2010年5月、
3台の経腸栄養ポンプを導入した。
NSTメンバーが中心となり経腸栄養ポンプ使用のプロトコルを作成し、絶食期間の長かった症例や、下痢の続いていた症例から導入を開始した。
看護師も実際に経腸栄養ポンプを使用してその有効性を実感することで徐々に一般病棟での使用症例が増加した。
しかし、経腸栄養を開始することが一番多い、最も経腸栄養ポンプが活躍する場であるはずのICU/SCUでの理解・受入れがなかなか進まず
使用されない期間が続いた。私からもICU/SCUの看護師長に下記内容を話して理解を得ることで、使用例が増加した。
■ 輸液ポンプやシリンジポンプは日常的に使用しており、経腸栄養ポンプだけが特別であるわけではない。
■ 特に当院の経腸栄養ポンプは日本語表記であり使用は簡単である。
■ 脳血管障害急性期患者や重症患者においての栄養管理の重要性。
■ 絶食期間が長い患者では経腸栄養開始にあたって経腸栄養ポンプを使用することで合併症の減少に貢献できる。
おわりに
0
20
40
下痢なし
使用症例数が増えたことで、経腸栄養ポンプが不足する状況となり、2012年
経腸栄養ポンプの使用症例が増えたことで、下痢などの消化管の合併症は
減少した
(表 2 )。それに伴って管理する看護師の栄養管理に対しての意識も
現在はNSTメンバー以外の主治医や、看護師も必要と考えられる症例には
迅速に積極的に経腸栄養ポンプを使用し、共通の認識を持ってより良い栄養
100
カイ2乗検定
下痢あり
2012 年 1 月
少しずつ変化している。
80
2010 年 1 月
1月に10台に増台した。
60
表2:流動食開始2週間における、下痢の頻度
管理を目指している。
0
20
40
60
80
100(%)
院内での使用拡大∼適応基準とプロトコルを作成して∼
社会医療法人 脳神経センター
大田記念病院 看護師 主任
江澤 砂津季 さん
はじめに
当院は、平均在院日数16日前後、許可病床数180床の脳血管疾患の専門病院である。脳卒中や神経難病などにより、経腸栄養での栄養
これらの患者の栄養管理を行うにあたり、嘔吐、下痢、誤嚥性肺炎などの合併症の発生率を
管理が必要となる患者は年間300人前後に上る。
減らし、平均在院日数を短縮することは大きな課題である。
この課題に対する対策の1つとして、経腸栄養ポンプを導入した。
適応基準、
プロトコル作成
2010 年 5月に3 台の経腸栄養ポンプを導入し、稼働を開始した。低速での
24 時間持続投与を開始後、どのタイミングで速度や投与量を増量していくか
という目安がなかったため、
目標速度や目標栄養投与量を増量するまでに時間が
かかるという問題点が発生した。
また、
重症患者が集まる集中治療室は、
看護師の数が充実しておりベッドサイドに
居る時間も長い。そのため、経腸栄養ポンプ使用の必要性を感じない看護師も
多く、浸透するまでに時間を要した。
と
これらのことから、NSTでは当院独自の経腸栄養ポンプの適応基準(図1)
投与プロトコルを作成し、2010 年 7月から本格的に運用を開始した。長期間消
化管を使用していなかった場合や、栄養状態不良の患者は腸管絨毛の減少、
図1:経腸栄養ポンプの適応基準
(優先的に使用すべき患者)
■
1週間以上の絶食
■ 長期間にわたり、
経口摂取が不十分だった患者 ■ 栄養状態不良の患者(PEM:たんぱく・エネルギー栄養障害)
■ 呼吸状態不良の患者
(人工呼吸器装着など)
■ 誤嚥性肺炎を繰り返す患者
■ 嘔吐・下痢が続く患者
Vol.28
腸粘膜の菲薄化が起こりやすく、消化管系の合併症が発生する可能性が高い状態となっている1)。
そのため、
プロトコルは
(図2、
図3)
の2パターンを作成した。
静脈経腸栄養ハンドブックを参考に、
絶食1週間未満と1週間以上
図2:絶食1週間未満の投与プロトコル
1kcal/mLの流動食の場合
一週間未満の患者は時間50mL/hで開始
(呼吸、消化器症状に合わせて各ステップを1∼3日ごとに施行する)
ステップ
投与時間
エネルギー
(mL/h
r)
投与速度
種類
(mL)
(h)
(kcal)
50
50
75
100
150
GFO
100×3
100×3
200×3
300×3
400×3
2
2
2.6
3
2.6
108
300
600
900
1200
0
1
2
3
4
経腸栄養剤
流動食
流動食
流動食
流動食
ステップ4の投与が可能になったら、
ポンプの離脱を検討
図3:絶食1週間以上の投与プロトコル
1kcal/mLの流動食の場合
一週間以上の患者は時間20mL/hで開始
(呼吸、消化器症状に合わせて各ステップを1∼3日ごとに施行する)
ステップ
投与速度
経腸栄養剤
投与時間
エネルギー
(mL/h
r)
種類
(mL)
(h)
(kcal)
0
20
GFO
100×3
5
108
1
20
流動食
100×3
5
300
2
30
流動食
100×3
3.3
300
3
40
流動食
200×3
5
600
4
50
流動食
200×3
4
600
900
5
75
流動食
300×3
4
6
100
流動食
300×3
3
900
7
150
流動食
400×3
2.7
1200
ステップ7の投与が可能になったら、
ポンプの離脱を検討
集中治療室では入室中の栄養投与開始時から経腸栄養ポンプの使用を確実に開始出来るよう、
看護師対象の勉強会を
数回開催した。勉強会はメーカーの協力を得て、経腸栄養ポンプの有用性や実際の使用方法などを中心に実施した。
実際の運用開始時にもNST委員を通じて使用方法の指導を適宜行える体制を整え、不明な点はすぐに解決できるよう
努めた。経腸栄養ポンプを使用することで、
自動で一定量が確実に注入できることから、今まで手動で行ってきた滴下調整が
不要となり、
看護ケアの時間が増大できた。
また、
プロトコル通りに開始することで、
栄養剤投与にかかる時間も減少し、
患者の
1日のスケジュール調整も容易になった。以前は、栄養剤投与開始時から目標投与量である400mL×3回を「ゆっくり」
という
(200mL / h)
で投与していたため看護師によって差はあるが、開始時
(ゆっくり)
指示で開始していた。通常は400mLを2時間
の1回の注入時間は3∼4時間かかっていた。
そのため、経腸栄養剤投与中のリハビリテーションはもちろん、清潔ケアやオム
ツ交換、
体位変換も控え、
空いた時間
(栄養剤投与終了後から、
次回栄養剤投与開始まで)
に全員分を施行しなければならな
い状況であった。
しかし、経腸栄養ポンプを使用することで、栄養剤投与中も清潔ケアや体位変換、
リハビリテーション、散
歩なども行えるようになり、患者のQOL向上にも寄与している
(図4)
。
当院では現在10台の経腸栄養ポンプが稼働している。経腸栄養ポンプの稼働率は80%を超えており、誤嚥性肺炎での
退院までには適正な栄養量
薬剤投与や入院日数の延長などは確実に低下している。
また平均在院日数は16日前後であるが、
が確実に投与できるまでになった。
図4:栄養剤投与開始時の患者の1日のスケジュール
(一例)
7:00
経腸栄養ポンプ導入前
(指示はゆっくり)
8:00
GFO100mL×3
自由にスケジュール調整可能
10:00
11:00
12:00
13:00
14:00
15:00
16:00
17:00
18:00
19:00
栄養剤投与
モーニングケア
栄養剤400mL×3
投与外の時間で調整必要
経腸栄養ポンプ使用
(ステップ0)
9:00
注入速度は人によって違う
(200mL/hrが基本なので
それよりゆっくり)
清潔ケア
清潔ケア
体位変換
リハビリテーション(PT、OT、ST)
オムツ交換等
体位変換等
栄養剤投与
50mL/hrで注入
体位変換
体位変換
体位変換
体位変換
清潔ケア
オムツ交換
リハビリテーション(OT)体位変換
オムツ交換
リハビリテーション(PT)
モーニングケア
1)
宮澤 靖 経腸栄養,特集:高齢者の栄養管理 そのポイントとup to date,静脈経腸栄養22,
(4)
,2007
リハビリテーション(ST)
オムツ交換
散歩など
20:00
Vol.28
経腸栄養ポンプ導入後の実際
社会医療法人 脳神経センター
大田記念病院 管理栄養士
日 谷 温 美 さん
はじめに
栄養療法が必要で、
消化管が機能する場合は、
消化管の生理学的、
免疫学的な役割などから、
静脈栄養法よりも、
経腸栄養法を用いることが推奨されている1)。
しかし、経腸栄養施行時には、嘔吐、下痢、便秘などの消化管症状
などの合併症の発生をしばしば経験する。
経腸栄養には自然滴下と経腸栄養ポンプを用いた投与法があるが、
自然滴下に比べて、経腸栄養ポンプでは、
嘔吐、下痢、腹部膨満、誤嚥性肺炎など発生率が少ないとの報告がある2)。
当院においては2010年に経腸栄養ポンプを導入した。
経腸栄養ポンプ導入後の現状
表3:平均在院日数
2010年7月∼2011年12月までに、当院に入院後、
自然滴下
経管栄養開始となった患者436人を対象に、
使用群が有意に長かったが、
その後は自然滴下群と
※※※
20
0
2010.7-12
栄養ポンプの使用は終了するはずである。ポンプ使用
16
33.8 31.7
2011.1-6
2011.7-12
※
※ p<0.05
14
トコルを使い分け、投与スケジュールをたてられるように
12
日数(日)
然滴下に移行することが出来ている。
37.7
表4:ポンプ使用日数
プロ
は10日前後となっており、患者の状態に合わせて、
2012年1-6月では、15日までに84.5%の患者は自
40.6
37.3
10
プロトコルでは順調に行けば、5∼10日程度で経腸
。
なっていることが伺える
(表4)
※※※
56.3
30
。
同程度となった
(表3)
その後
日数は、導入後半年では15日を超えているが、
※
40
日数(日)
在院日数は、経腸栄養ポンプ導入半年ではポンプ
自然滴下群
※ p<0.05
※※※ p<0.001
50
群365人と経腸栄養ポンプ使用群71人にわけ、在院
日数、経腸栄養ポンプ使用日数について調べた。 ポンプ群
60
10
8
6
しかし、中には経腸栄養ポンプでなければ、経管栄
4
養の投与が出来ない症例もあるため、30日以上の使
2
。
用が必要な患者もいるのが現状である
(表5)
0
2010.7-12
2011.1-6
2011.7-12
0
表5:ポンプ使用日数 2012年1月∼6月
45
40
35
30
人数
25
20
15
10
5
0
栄養剤投与中の様子
5
10
15
1)島田慈彦ほか:実践 静脈経腸栄養と経腸栄養 基礎編,エルゼビア・ジャパン株式会社,120-121,2005
2)Edward Shang,MD et al JPEN Vol27,No3,216-219,2003
日数
20
30
60
Vol.28
経腸栄養による合併症対策
経腸栄養ポンプの使用にて下痢発生頻度は低下しているものの、発生は見られ、特に一週間以上の絶食例で多くなる。
当院の下痢対策法
①:投与量・速度の調整
(50mL / h 以下へ(ポンプ使用を推奨)プロトコル使用中はステップ1へ戻る)
②:整腸剤の処方、増量や併用の検討
(①と②は同時に行われることが多い)
③:食物繊維添加や下痢対策流動食への変更
NSTにてこのような順序で下痢対策を推奨しており、①②により軽快する例が多く、③の食物繊維や下痢対策食品の使用量が減少
している
(表6)
。
表6:下痢対策食品の購入金額推移
45000
40000
2010年5月 経腸栄養ポンプ導入
35000
30000
25000
20000
15000
10000
5000
0
2009
2010
2011
2012
言語聴覚士の立場から
社会医療法人 脳神経センター
大田記念病院 言語聴覚士 主任
時 田 春 樹 さん
はじめに
近年、早期のADL拡大や廃用症候群の予防を目的として、早期リハビリテーションと365日リハビリテーションが注目されている。
さらに地域連携パスの導入により、年々平均在院日数が短縮している。当院でも2008年から理学療法士
(以下PT)
・作業療法士
(以
・言語聴覚士
(以下ST)
で、ICU/SCU内におけるセラピストの補充や土日祝日の休日出勤の体制を整えた。
これまでよりもよ
下OT)
り短い入院期間で、最大限の効果を生むリハビリテーションの方略が重要視されている。2011年1年間に出されたSTオーダー総数は
648件であり、入院患者数の約53%にあたる。さらにその約60%は、嚥下障害患者である。STが嚥下評価を実施し栄養手段を選別
できたとしても、高齢であったり、元々低栄養であったりの患者が含まれていることが多く、
その場合にはNSTの介入が不可欠となる。
そのような脳卒中
特に嚥下障害が重度であり、経鼻経腸栄養管理が必要であったのべ患者数は、毎月42名程で、増加傾向にある。
急性期のステージにおいて、経腸栄養ポンプが寄与している面は非常に大きいと感じる。当院における経腸栄養ポンプ導入率は、
経鼻経腸栄養を行っている患者の約37%にあたる。
リハビリテーションの場面でも
特に呼吸リハビリテーションを実施する時は、嘔吐の危険性があるため、前後30分程度,
栄養投与を止めているが、
それ以外のリハ
ビリテーション実施の場合は、主治医からの特別な指示がない限り、経腸栄養ポンプ使用中のリハビリテーションの制限を設けてはい
ない。
ただし、経腸栄養ポンプを使用している患者は、中等度∼重症の脳損傷例がほとんどであるため、血圧の管理や緊急時の対応
などの観点から、
ベッドサイドのリハビリテーションに限定され、
リハビリテーション実施単位数も1単位
(20分)
であることが多い。
しかし、
経腸栄養ポンプを使用することによって、
より定量的に栄養投与を行うことが可能であるため、
嘔吐や逆流症などの合併症の予防を行い
ながら、同時にリハビリテーションも実施できるという利点は非常に大きい。経腸栄養ポンプ導入前は、栄養投与終了後30∼40分
経過してからでないとリハビリテーションが開始できず、多くの患者へのリハビリテーション開始時間が立て込み、毎日施行することが
困難であった。現在は患者一人ひとりに必要なリハビリテーションを毎日施行することが出来ている。
Kangaroo News
Vol.28
症例紹介
77歳男性、左の中大脳動脈の心原性脳塞栓症で入院、意識レベル
(JCS)
:Ⅱ-30。脳浮腫による脳圧亢進がみられたため3日間絶食管理で、
その後、経腸栄養ポンプを用いた栄養投与を開始した。
(mL / hr)
でGFO
(100mL×3回)
を開始。
その後、1kcal/mLの流動食を投与速
まずは、絶食1週間未満のプロトコルに合わせて投与速度50
(mL / hr)
に合わせて、栄養量も100・200・300・400と3日毎に段階的にアップさせていき、最終的には下痢や嘔吐を
度、50・75・100・150
(栄養投与開始15日目)
には経腸栄養ポンプ離脱に至った。
リハビリテーションも入院2日目からPT/STが開始し、
起こすことなく、入院後19日目
廃用症候群予防と誤嚥性肺炎予防、嚥下機能の維持・向上を目的に早期から介入ができた。
入院日数
4
7
10
13
16
19経腸栄養ポンプ離脱
経腸栄養剤量
(mL)
GFO 100×3
CZ-Hi 100×3
CZ-Hi 200×3
CZ-Hi 300×3
CZ-Hi 400×3
CZ-Hi 400×3
投与速度
(mL/h
r)
50
50
75
100
150
200
リハビリテーション
入院2日目からPT、STによるリハビリテーションを開始
おわりに
早期リハビリテーションと安全な経腸栄養投与が早期リハビリテーションと安全な経腸栄養投与のクロスロードとなるところに経腸栄養ポンプ
が存在していると感じている。患者にとって、嘔吐や下痢の合併症が少なくなることは勿論のこと、早期のADL拡大、平均在院日数短縮のための
ツールとしても、経腸栄養ポンプの使用は、非常に有効である。近年、積極的なリハビリテーションを行って十分な訓練効果を出すためには、患者
の栄養状態が良好で栄養管理が適切であることが必須であるという
「リハビリテーション栄養」
が注目されている。
より患者の機能回復に大きく関
わっているセラピストが、積極的に栄養療法に関心を持ち、介入していくことが、
リハビリテーションの効果を上げることにもつながるのではないかと
考えている。良好な栄養状態なくして、効果のある良質のリハビリテーションを提供することはできない。
経腸栄養ポンプが、
合併症予防や早期リハビリテーションのツールとして非常に有効であることは、
上記述べた通りであるが、
患者が転院する際、
転院先に経腸栄養ポンプが導入されていない場合、
調整が難しい。
その場合は、
経腸栄養ポンプの離脱を待ってからという対応になるが、
そのことが
在院日数の延長の一因となってしまうことも多い。経腸栄養ポンプの効果を最大限活用するためには、
ある特定の施設のみだけではなく、連携を
持った他の医療機関や施設など、脳卒中診療を行っているその地域全体で導入される必要があると思われる。
日本コヴィディエンからのお知らせ
弊社では、
日常の看護業務についての疑問にお答えする説明会を随時開催しております。
説明会は看護師の資格を有する
「クリニカルアドバイザー」
が日常の看護業務に即した内容で行います。
説明会ご希望の方は下記弊社オフィスまでご連絡ください。
詳細につきましては、営業担当が追って打ち合わせをさせていただきます。
■
■
■
■
■
■
〈 説明会実施内容 〉
胃瘻ケア
経腸栄養療法の管理
深部静脈血栓症/肺血栓塞栓症予防
吸引カテーテルの適正使用
輸液ライン管理
中心静脈カテーテル挿入中の管理
[ カンガルーニュース ] 2013. Vol.28 編集・発行 日本コヴィディエン株式会社 クリニカルサポート課
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