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ブ ロ グ で 稼 ぐ ! 儲 け る !
堀 江 式 ブ ロ グ ビ ジ ネ ス を 語 る ブ ロ グ で 稼 ぐ ! 儲 け る ! 今のブログ人気分析から、堀江貴文がつづる社長日記のウラ話、 アフィリエイトで儲けるコツまで、気になる話題を斬る! Photo by Eiji Kikuchi ブログで稼ぐ! 儲ける! 「Type Pad」といったブログ専門のホ ログ=HPが作成できてしまう。それ スティングサービスが存在した。そ も無料だ。更新だって文章を書いて して、例の9.11のテロをきっかけに、 ボタンをクリックするだけ。パソコ インターネットには昔から日記とい 一般の人も自分の考えや意見を積極 ンを立ち上げるのが面倒な場合は、 うコンテンツが存在した。文字通り、 的に発言する場としてブログが大き 携帯電話からも更新できる。簡単に 日々の出来事を文章や写真で綴り、 く開花した。ブログが、ある種討論 日記を続けるための最低限のシステ それをホームページ上に公開すると の場として機能したわけだ。そのた ムが最初から用意されている。 いうもの。 めブログには、コメント、トラック ブログって、おもしろい ブログがこんなに流行る前から、 今のブログもその延長線上にあり、 バック、RSSといった、偏在するブ 誰もがカンタンに情報発信 日記とかブログ、ブログ日記などと ログを相互にリンクさせて一種のコ 例えばHPを作るのも、今から10年 いう名前になっている。 ミュニティーを構築する機能が備わ 以上前だと、みんな高いサーバーを っている。 買って、会社の中に置いて、専用線 僕は、以前から日記というのはネ ットにおいて非常に有用なコンテン しかし日本のブログは、日記サー を引いて、ウェブサーバー立ち上げ ツだと思っていた。なぜかというと、 ビスだったものから昇華していった て…ということをやっていた。だが、 おもしろい日記は毎日読者側が「自 という背景があるのでアメリカのそ 今や安いものだと月々300円くらいで 分から見に行く」ものだからだ。 れとは若干違うだろう。 簡単にレンタルできるようになって 実は僕は人の日記(ブログ)を見 意見交換というよりも、自分が書 いる。 に行くのが昔から好きだった。今も、 きたいことを書く、そしてそれをお それと同じ波がブログにも押し寄 以前からの知り合いとか、ライブド もしろいと思って見に来てくれる人 せていると思う。ブログも今のよう アを退職した社員などが書いている がいる、というのが基本になってい にホスティングサービスが充実して 日記をブックマークして週1回くら る。ただこれらは、強力なコンテン いない頃はそれを始めること自体、 いの割合で見に行っている。こいつ ツになる。 ある種オタクな世界といえた。ホス 頑張ってるなあとか、相変わらずば かなことやってるなとか、そういっ 面倒なのは×、簡単さがイイ ティング事業者と契約して、そこに Movable Typeのような専用ツールを たことが、離れていても手に取るよ 今、ブログがこれだけ流行ってい うにわかり、ちょっとしたエンタテ るのは、やはり作成や更新が簡単な デザインして…というような手順、 インメントだ。 ところにあると思う。 そんなのは誰もができるものではな もちろんその人たちは有名人では 以前、普通のWEBサイトを作って インストールして設定して、さらに かった。 ないので、僕の『社長日記』のよう いたときは、本当に面倒だった。 に多くのアクセスがあるわけではな HTMLファイルをいじって、FTPソフ に普及し始めた頃からよくいわれて い。もしかしたら読者は、僕を含め ト(転送用ソフト)を使ってアップ いたことで、 「誰でも世界に向けて情 て親戚縁者の5人くらいしかいない ロードするという、このたった2つ 報発信ができる」というものがあっ のかもしれないが、僕にとってはひ のプロセスにもかかわらず、これが た。だが、実際にはHTMLを覚えて、 とつの大きなコンテンツ。リアルタ 億劫で更新を怠ることが多かった。 サーバーを設定して…といった誰も イムで人の動向がわかるというのは、 日常生活でいうと、爪切りみたいな が簡単にできるとは程遠いものだっ わりと楽しいし、たまに役立つこと ものかなと思う。爪を切ろう、と思 た。文章の才能があっても、WEBペ も書いてあるから、ついつい見に行 ったら、まず爪切りを探し、飛ばな ージを作ることができない人は、ネ ってしまう。 いように新聞紙を敷いて…、という ットに自分の才能を広く公開する場 面倒さ。やり始めれば数分で終わる 所と機会がなかった。それを変えた ような作業だが、どうも億劫なのだ。 のがブログだ。テキストを打てさえ アメリカと日本のブログの差 そもそも、インターネットが一般 「日記」サービスと言っているサイ だが、ブログは違う。新しく開設 トもあるが、ライブドアではアメリ する場合もいちいちデザインなど考 細かい設定はいらない。そして才能 カ同様に「ブログ」という言葉を使 える必要はない。ライブドアのブロ があれば、みんなから認められ、作 っている。アメリカではウチが始め グだったら200種類以上のデザインが 家デビューすることも可能だ。 る半年から1年前くらいに、今はグ 用意されているし、それらを選んで 話は少しそれるが、音楽も同じだ ーグルが買収した「Blogger」や、 ブログのタイトルをつければもうブ と思う。今から20年以上前にシンセ すれば、HP上を文章がアップできる。 5 サイザーが出てきたときに、YMOの 細野さんが 「これからシンセサイザー で、誰でも音楽が簡単に作れるよう 「食べ物」日記 っている人がいた。2年近く続いて いたので、僕はその間欠かさず見て いた。特に美味しそうだったとか嗜 な時代になっちゃうのかな」といっ ライブドアのブログは、日々ユー た意味の発言をしていた。だが、実 ザーが増えている。ただ、その一方 毎日淡々と続くストーリーが何とな 際にはそうはならなかった。シンセ で、書くテーマが見つからない、と くリピートで見に行く気にさせてい サイザーの機材が高いこともそうだ いう人もいる。しかし、人間日々生 た。ただ、ストーリーといっても、 が、作曲するにはシンセサイザーを きていれば、身の回りで何かしら起 彼は寮かなにかに住んでいて、寮の 操作する技術的なテクニックが不可 きているもの。 食堂のまずそうな定食に50点や60点 好が同じだったというわけではなく、 欠という、作曲のセンスとはまった よく「堀江のブログは食い物の話 などと辛辣な点数を付けるとともに、 く異なる分野のスキルが要求された ばかりだ」といわれるが、それはそ その味を評価しているだけなのだ。 からだ。 れでよいと思っている。僕にとって しかし、これが僕にはたまらなくお だが、最近になってパソコンの性 食べ物の話題は、一種のレギュラー もしろかった。 能も向上し、楽器が弾けなくても誰 コンテンツ。人間何かを口にしない その人は名古屋に住んでいるイケ でも簡単に自分の頭の中にある曲の 日はないのだから、これなら必ず何 メン風のサラリーマンだったのだが、 イメージやメロディーを、1つの楽 かしらの話題があり、書くネタには その人のプロフィールや書かれた内 曲として表現することができるソフ 困らないのだ。 容からするとITオタクっぽい感じだっ 毎日、毎日その日に食べたものを た。イケメンなので100人くらいの女 淡々と書き留めてゆくブログもたく 性ファンがいて、ファンクラブでも いわゆるITリテラシーが高くなくて さんある。もう閉鎖されてしまった あったと思う。そして、彼はそのフ も、自分を表現できる手段が増えた が「今日の晩御飯」という日記をや ァンクラブ中の女の子と結婚してし トが登場した。 これもブログと同様、技術的な、 6 ということになる。 ブログで稼ぐ! 儲ける! まった。結婚後もそのブログは続い ていたのだが、これまでの、いかに も寮の定食チックだった写真から、 見た目も献立も突然ありがちな家庭 料理に、変わってしまい、点数も100 点ばかりになってしまって(笑) 。見 ている方は「オイオイそれはないだ ろう」という気持ちになり、魅力が なくなってしまった。 「今日の晩御飯」は、写真を一枚撮 って、それに点数とコメントをつけ る、ただそれだけのことだが、予想 外に多くの読者を獲得したことで、 立派で有用なコンテンツとして機能 していたことになる。 つまり読者には、ホントにいろい ろ好みの人がいるから、おもしろい ことを書くとか意気込まないで、写 真だけでも、何でもイイということ だ。続けると読者がついてきて、日 記を書こうというモチベーションに つながる。ただ書かなきゃいけない、 ▲livedoor 社長日記 http://blog.livedoor.jp/takapon_ceo/ 毎日の食事の話題が多い「社長日記」 。livedoor Blogのいろんな機能を自分でも試している。 という気持ちでやると挫折しやすい。 書けるときに書く、という精神が大 ている。カレンダーがちょっとつい 端的にいうとテレビに勝るコンテン 事だと思う。 ていて、最近のエントリーも勝手に ツを生み出せるんじゃないか、とい 並んで出てくるとか。それでこれを うことだ。 ライブドアが ブログサービスを始めたワケ どうにかビジネスにしていこうとい そもそも、人の趣味嗜好は実に多 う段階になって少し悩んだ。ブログ 彩であって、誰ひとりとして同じも ウチが売ってしまった事業で、メ のツールを販売するだけだと商売に のはない。それは生まれてから今ま ルマガの「melma !」というものがあ ならないし、企業のB to Bビジネスに での人生はみんな違うから。例えば、 る。今では「melma !」もいい時期に 利用するときにCMS(コンテンツマ 一卵性双生児で同じ家庭に生まれた ピークで売り抜けたな、と思ってい ネジメントシステム)を売りこむと 場合でもそう。確かに似ている部分 るが、始めた当時はメルマガ自体も かいった方法を検討したが、これだ は多いとは思うけど、頭で考えたり、 広告媒体としては魅力があった。 とせいぜい数千万円程度のビジネス 感じていることは違う。まったく同 にしかならない。ウチの会社全体か じ体験をしてきているとはいえない 送りつけられてきたものはだんだん らしてみれば、それほど大きな新規 からだ。だから感動するツボや、泣 と見なくなるということだ。これは、 ビジネスにはならないので、参入す けるツボ、笑いのツボなども人によ メルマガがプッシュ(Push)型のメデ る意味があるのかどうか、と思って って少しずつ違ってくる。 ィアだからだ。ブログは自分から見 いた。 だがメルマガの最大の問題点は、 に行くプル(pull)型のメディアだから、 そこに違いがある。今後はプル型メ ディアの方が媒体力が勝ってくるだ ろう。 ブログって、 テレビよりおもしろい!? そうこうしているうちに、ブログ それなのに、テレビのようなマス メディアは、1対多という情報の流 れになるために、流されるコンテン ツがどうしても最大公約数になって しまう。 僕がブログを初めて見たとき、こ を始める人が増えてきて、ホスティ れはオモシロイと思った。WEBベー ングシステムにするならイケるんじ ばかりが目に付くが、何でそうなる スで日記に必要な機能が最低限つい ゃないか、という考えが出てきた。 かというと、それが一番ウケるから。 今は「純愛もの」や「ホラーもの」 7 ブログで稼ぐ! 儲ける! トラックバック先の記事にもコメン トが付加され、その記事にもトラッ クバックが付く。このようにして、 トラックバックの連鎖がおきると、 その網は止めどもない勢いで広がり をみせる。 いってみれば、ブログは多対多の コミュニケーションの入り口のよう な機能を持っているのだ。ブログこ そインターネットの本質を具現化し たアプリケーションだといえる。 ユーザーの数だけ コンテンツが生まれる 結局、多数の個人のユーザーが満 足するだけの「情報量」があるかが、 ネットビジネスの全てだと思う。 例えば楽天がなぜ、ショッピング モールであんなに成功したのかとい うと、出店の敷居をおもいっきり低 ▲お仕事相談日記 http://blog.livedoor.jp/takapon_career/ 「livedoorキャリア」のコンテンツのひとつとして今年3月から始めたもの。 くして、たくさんの出店者を集めた からだ。ショッピングモールにとっ ての最大のコンテンツは品ぞろえを 最大公約数的なコンテンツなのだ。 だが、今後、個々のユーザーごと に好みのコンテンツをカスタマイズ コミュニケーションの 多対多が実現できるブログ 豊富にすることに尽きる。要は、規 模は小さくても1店舗1店舗が大切 なコンテンツであり、それを多く集 して、インターネットで提供できる インターネットというのは、個々 めることで、品ぞろえを豊富にして ようになったら、これはものすごい にカスタマイズされた1対1の情報 全体のアクセスを増やすという考え キラーコンテンツになる。その具体 交換から、従来のマスメディア的な 方が彼らを成功に導いたのだと思う。 例がブログだ。 1対多の配信まで、まさに形態は自 コンテンツの場合もまったく同じ 由自在。さらに多対多のコミュニケ で、自分のブログを簡単に開設した たとしても、毎日見に来る読者がい ーションを実現することもできる。 り、手間をかけずに更新できる仕組 れば、そのブログはスーパーニッチ つまり、ネットは1対1から多対多 みを提供し、たくさんのブロガーを なコンテンツといえる。そして、こ に至までのすべてのコミュニケーシ 生み出すことが大切なのだと思う。 れらのニッチなコンテンツが集合体 ョン形態をカバーできるメディアに そうすれば、どんな人でも必ず興味 になったときには、逆に強みになる なりうる。 を引くようなブログが見つかるはず 例え5人しか見ないブログがあっ はずだ。 そして、その可能性を開こうとし なのだ。 1つのブログの読者は5人だろう ているのがブログだ。実は、ブログ が100万人だろうが、それはどうでも には、多対多のコミュニケーション いい。読者5人のブログでも、それ を可能にするシステムが内包されて 僕の『社長日記』は、ちゃんとア が100万個あればいいわけだ。 『社長日記』について いる。記事を書くとそれにコメント バターとかをのせているが、もちろ つまり、テレビのマスコンテンツ が付くが、コメントというのは、1 ん全部自分でやっている。自分でや よりも、ネットでのニッチの集合体 対多のコミュニケーションに分類さ ってみないと使いやすさなどが判断 であるブログはリーチが広いワケで、 れる。 できないからだ。 さまざまな読者の興味をフルカバー できるはずと確信している。 8 しかし、そこにトラックバックが 日記を更新する時間は決まってい 入ると、もう1つ別の次元が加わる。 なくて、ほとんどパソコンで更新。 集強毎例 め力日え れコ見ば ばンに、 すテ来ひ べンると てツ彼つ の。らの 読そにブ 者れとロ のをっグ 興 1 ての 味 0 は読 を 0 、者 カ万そが バ個れ 5 ーぐは人 でら で きい も る 。 9