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第5回和歌山市中心市街地活性化協議会 議事概要

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第5回和歌山市中心市街地活性化協議会 議事概要
第5回和歌山市中心市街地活性化協議会 議事概要
日
時:平成 19年10月29日(月)
15 時 30 分∼17 時 00 分
場
所:和歌山商工会議所4階
議
題:①和歌山市中心市街地活性化基本計画案について
特別会議室
出席者:14人
議事概要:
山田会長の挨拶に続き、和歌山マリーナシティ内の一部地域が第一種住居地域から商
業地域に用途変更されたことについて、和歌山市に変更経緯と今後の対応について説
明を求める。
市
和歌山マリーナシティに大型施設が出店するのではとの噂が出ているが、担当部局が
運営会社から聞き取りを行った結果、未だ構想段階であって出店企業名、施設内容、
規模等については決定していないとの回答得ている。
当市としても、万が一にも、そのような構想があるのであれば、観光・リゾート系の
ために埋め立てられた島であるため、その用途で計画を考えてもらいたいと要請して
いる。
用途地域の変更については、8 月 24 日に既に告示されています。
都市計画は 5 年ごとに見直しすることになっているが、平成 12 年に見直し時に観
光・リゾート用として開発された島で、現に隣接する商業施設の駐車場である第 1 種
住居地域をいつまでも放置していいのかという考えがあった。しかし公有水面の埋立
については、10 年間の用途変更が出来ない規定となっているため、見直しを見送り、
5年後の平成17 年の見直しでは、予算措置ができず用途変更を見送った。その後、今
回の市全体の見直しの中で変更した。
和歌山市中心市街地活性化基本計画が認定された時期に非常に近いため、タイミン
グが悪いとの批判もあるが、都市計画の変更が粛々と進められたものである。それが
たまたま 8 月になったものである。
用途地域から言えば、現状の第一種住居地域であればカラオケボックスや射的場、
麻雀、パチンコ店等は立てられず、立体駐車場を設置する場合でも 300 ㎡以上は立て
られない。また劇場、演劇場、料理店も立てられない。こういう用途のものは商業地
域か準工業地域しか立てられない。
そもそもコンパクトシティという言葉は一極集中と考えられているが、当市の現状
をみれば、河西部や東南部など市街地が拡散してしまっている中で、一極集中は難し
く、中心核(中心市街地)では日常生活の買い回り品プラス都市機能の華やかさを入
れていくが、その他の地域は、日常生活プラス地域特性に応じた機能を持たせた将来
像と考えていた。その地域特性が和歌山マリーナや和歌浦湾では観光である。
マリーナは和歌山市の南端の人工島であり、道路等の公共投資は既に整備されている
ため、新たな公共投資は不要。また新たな住宅開発の余地も残されていない。無秩序
な開発は行われない。
1
和歌山市の市場を奪い合う危惧は否定できないが、もしマリーナに大型商業施設が
進出したとしても、泉南のイオンやりんくうのアウトレットに流出している消費者を
和歌山市内に留めるメリットが生まれる。
今後の市の対応としては、中心市街地の活性化の重要性は行政の最大課題であり、
この位置づけは変わっていないし、万が一にも、マリーナに大規模商業施設の設置が
持ちかけられた時でも観光リゾートの拠点としての利活用を働きかける。
用途変更されたところに大型商業施設の設置申請があれば、法律上、受付せざるを
得ない。また8月 24 日に用途変更が施行されたばかりで、今すぐの取り消しや再変更
は無理である。
委員①
マリーナシティに大型商業施設が設置されるという噂は、確立の高い話だと思われる。
用途変更を都市計画審議会に諮った時点で、和歌山市は大型商業施設の立地を想定し
ていたのではないか。
市
直接の担当ではないが、私は、全く想定していなかった。中心市街地を担当する部署
としては非常に辛い立場である。
委員①
和歌山市は今年 4 月の組織変更で、都市計画部局と商業部局とを合わせた、まちづく
り局を創設し、まちづくりを進めていたはずである。
池永委員は、直接の部ではないが、担当局長は一体何を考えているのか。とお聞き
したいものである。市の幹部である池永部長にこの件について相談が無かったどうか
お聞かせ願いたい。
市
今年 1 月に都市計画部から、関係各課に事前の協議が来た、その中で商業地域への用
途変更についての意見があったが、この時点では大型商業施設の立地計画等は想定さ
れていなかった。
我々は、その時点では、中心市街地を拡散しないという思いはあるが、地域核の性
格付けの中で、用途変更のやむを得ないと考える。
委員①
今の説明では、当初から商業施設立地について知っていたか分かりにくいが、地域核
を作っていくことを否定するものではないとするのであれば、11月末に完全施行さ
れる改正都市計画の必要が無くなるし、中心市街地基本計画を進めることと矛盾があ
るのではないか。またマリーナシティ以外のところでも同じような地域核を作ること
を認めるのか。
和歌山市全体の小売販売額が減少している中で、マリーナに大型商業施設が設置さ
れれば、中心市街地のみならず和歌山市全域に影響が出るのではないか。市は和歌山
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市の小売商業についてどのように考えているのか。
基本計画の理念と今回の用途変更については整合性が取れないのではないか。
市
新たな地域核が出来るのではとの指摘があったが、準工業地域については11月末か
ら 10,000 ㎡超の施設は立地することが出来なくなる。ここでいう地域核とはパームシ
ティなどの既存の大型商業施設を指している。
コンパクトシティを推進する理由は、今後進むであろう人口減少、財政規模縮小の
中で、都市の膨張によって高齢者が分散され、行政サービスが低下してしまうことや、
また都市基盤の維持管理に要するコストを減少させるためである。そういった意味
から今ある地域を無くしてまで、中心市街地に全てを一極集中すること現実では不可
能であり、新たに地域核がたくさん出来るということではない。
和歌山の市場の奪い合いになることは否定しないが、例えばアウトレットが出店す
るのであれば、今すでに泉南に流出しているものであり、紀南方面の客が和歌山に留
まるものであれば、逆に滞留時間の増加や税収では貢献するものである。
小売全体の売上の低下に影響が無いかといえば、それは否定しない。
委員①
既存の施設を閉鎖することは無理なことであるが、基本計画が認定された以後に、次
から次ぎへと出来るのはおかしいのではと思う。
また、基本計画を立てるのであれば、その計画の進捗状況や成果を見ながら地域核
等の必要性を検討してはどうか。計画を立てて、成果も出ていない時に地域核が出来
ることは整合性が無いのでは。
この協議会は計画が確実に実行されるかどうかを検証することも一つの役割であり、
市当局に対しては、マリーナシティの計画については認めていただきたくはないし、
慎重に対応していただきたい。
市
先ほども説明したが、中心市街地活性化については持続可能な都市という意味からも
行政の最大課題であることには変わりはない。地域核に積極的に投資することよりも。
先ずは中心市街地であることを理解していただきたい。
委員①
理解しているが、態度で表していただきたい。部長がそういう考えであっても、それ
が実行されないで計画が崩れていくのであれば、問題である。
委員②
私の認識では、この地域核とは既にあるものを指すと認識していた。商業施設が無い
マリーナに新しくできる商業施設を地域核というのであれば、これからも新しく出来
る可能性があるのではと危惧する。和歌山市としては、どこを地域核と想定している
のか。
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市
あくまでも私見ではあるが、観光拠点という意味から和歌浦湾一帯、それ以外に河西
パームシティ、川永のイズミヤ周辺、和歌山市東南部の菖蒲が丘周辺を想定している。
会長
これらについては、今、和歌山市長期計画で審議中ではないか。
市
今、基本構想を策定中であり、まだ正式に決定していない。
会長
昨年度、和歌山大学が市から基本構想案の作成を受託しており、地域核の構想が現実
的であるとしたが、今後議論が必要であるとの理由で、具体的な地域は一切挙げてい
ない。公には地域は決定していないと解釈してよろしいか。
市
明確に出来るものではない。ただ考え方としてはこのようにしている。
会長
この地域核という考え方は、現に存在しているものを無くす計画には無理がある。そ
のよう中で考え出されたやむを得ない概念であるというのが一般的な理解であろう。
そこに抵触するのかがポイントである。
委員②
菖蒲ヶ丘とは、吉礼のことか。そこには、既に商業施設があるのか。
市
あの地域は、すでに人口集積が存在するというイメージでの話である。
委員②
将来的にそこにも商業施設が出来る可能性があるということか。
市
当市が想定している商業施設とは、小規模な商業施設である。こういうものは日常生
活で必要であり、やむを得ないものである。10,000 ㎡超の施設は用途地域上、設置は
不可能である。生活圏の拠点という形で、商業施設の設置はあり得る。
会長
アメリカでは都市の成長管理という考え方があり、都市の成長に必要なオフィスの床
面積がどの程度であるかなど計画に沿って認可をするシステムが存在するが、そうい
4
う考え方からすれば、仮にマリーナシティに大型商業施設が出来たとしても、実際に
和歌山全体として泉南から取り戻す客数をどれくらいで、逆に、中心市街地おける客
が、どれくらいプラスになるのかマイナスになるのか、総合的で具体的な計画の下に
進めていかなければならない問題である。
しかい、これだけ疲弊した中心市街地を活性化しようとするのであれば、今、りん
くう地域に流れている客を中心市街地でどれだけ受け止めるかという意気込みこそが
必要であって、周辺の大型施設で受け止めるという発想では、ぶらくり周辺は再生で
きないだろう。
委員③
今回の中心市街地で事業を始めるにあたって、現在、ある企業に店舗誘致等マネージ
メントをお願いしているが、昨年、大阪のある企業に店舗誘致等の契約をお願いした
が、和島興産とはコンペティター(競争相手)となるので協力できないと断られてお
り、その後、マリーナシティへの商業施設の話が起こってきたことは私自身も知って
いたし、市当局(まちおこし推進課)に対しても伝えていた。
今までの説明を聞いていると、掛けられた はしごを外されたような気がする。何の
ために中心市街地に人を集める努力をしているのかが分からない。もっと応援してい
ただきたい。
委員④
重複することになるかも知れないが、これは矛盾するものである。和歌山市を活性化
するためには色々な方法がある。
まず、和歌山から泉南にたくさんの人が流れているが、それをマリーナで取り戻そ
うとするのも一つの方法かもしれないが、少なくとも和歌山市が中心市街地活性化で、
そのエリアの濃度を高くして、魅力的な街をつくるには世界一の本屋を作るとか、映
画館を作るとか集約する以外に無い。今は拡散し過ぎているのであるから。このよう
な小さなところに37万人もいるのにこれを地域核というもので拡散することは完全
に矛盾している。
現在ある施設は、地域核とするのは仕方ないことであるが、中心市街地の活性化を
図ろうとしている時に地域核に施設が出来ても、分散しても良い方法があるというの
は、方法論が違う。どちらも一長一短あるが和歌山市が中心市街地を濃度の高いもの
するとの道を選んだ段階で、このようなことが出てくるのは矛盾だと思う。
これでは協議会自体の存在理由が無くなってくるのではと思う。私は、法的な根拠が
無いとしても強烈に反対すべきだと思う。
県
都市計画の用途変更につきましては、和歌山市の池永部長から説明があったように、
県知事も同意していますが、県の都市計画マスタープランにおけるマリーナシティは、
大規模な住宅開発地区及び観光商業地、マリーナ施設となっています。
県としては、当該地域を観光リゾート地として整備し、黒潮市場やポルトヨーロッ
パに付随する観光商業施設として一体的に整備するための用途変更であるとの和歌山
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市の都市計画決定に対して、県の都市計画マスタープランの範囲内であるため、同意
したというものです。
委員⑤
この変更等については、私も初めて聞いたのでびっくりしている。基本計画認定と用
途地域変更の日が近寄っているし、何か不信感を持たざるを得ない。それと地域核を
指定しないということは、まだ新たなものがあるのではないかと疑ってしまう。
また、紀南からの客をマリーナシティで止めてしまえば、ますます中心市街地に人
が来なくなってしまうのでは。市役所内部での合意がどうなっているのかと懸念する。
委員⑥
今の話を聞いて、私も大変腹立たしい。折角、長年にわたって中心市街地の活性化を
図り、また活性化協議会で協議した結果、国の認定を受け、これから積極的に進めよ
うとしている中で、市当局も同じだと思っていた。ところが認定を受けて、一歩を踏
み出そうとしている時に、地域核の話だけでなく、既存のものは仕方が無いとか、中
心市街地活性化に邁進しようとする強い意志がなければ、このような計画は絵に描い
た餅である。このような分厚い計画を作っても何も役に立たないし、認定されても出
来るはずがない。
市は苦しい言い訳をしているだけである。このまま行けば、市民が計画の推進に期
待を持ち、注目している中で、裏切る結果しか出せないのであれば、ますます和歌山
の地域地盤、経済が疲弊する原因にもなりかねない。非常に大きな問題でもある。
私も市議会にいるが、これは由々しき問題であり、市のトップの方々は本当に中心市
街地について、他のことは捨ててでも邁進すというはっきりした決意を表明していた
だかなければ、協議会も機能しないように思う。ぜひ、協議会の意見を持ち帰り、し
かとした返事をいただきたい。
会長
一連の意見から、全員の意見が、マリーナに大規模商業施設を立地することに問題が
あるとの意見ですが
委員⑦
横浜が「よこはまみなとみらい」をつくる時に、それ以外の地域のものをみなとみら
いに集中させ、中心部で活性化を成功させた事例がある。横浜市の人口が400万人
を突破しているが、和歌山市は約 38 万人であり、
他府県から人が来ないということは、
どんなにしても市場は広がらないということである。
今、中心市街地の活性化として、行政だけではなく民間の協力まで仰いで実施する
事業で、行政が地域核という名前でコンペティター(競争相手)を認めると、はしご
を外されたような形になってしまう。先行している事業に影響が出た時に、2 番目、3
番目の事業の担い手が出ないと思う。中心核や地域核という言葉に誤魔化されている
ような気がする。
元々のコンセプトは中心核が太陽で、地域核が惑星であるはず。敷地面積を考えて
6
もマリーナシティが太陽で、中心核が惑星になっているのではと思う。これは本末転
倒である。
地域核は既に存在していたもの、用途地域の変更のタイミングが来ていたので変更
したというのは分かるが、逆に言えば用途地域の変更のタイミングが来たから、変更
したというお役所仕事のように見えてしまう。タイミングが来たからと言って、中心
市街地の活性化を図ろうとするのであれば、コンペティターを許さないような形で、
変更を行えば良かったのでは。
第 1 種住居地域や準工業地域であれば、制限があるので、商業地域にしておけば観
光のコンセプトのもとで事業の担い手を呼べるということで用途地域の変更を行った
ことはよく分かるが、それはでは、本来はここで野球をやって欲しいからグランドを
用意します。気が付いたらサッカーをする人が来ましたというのと同じようなもので、
野球チームを呼びたいのであれば、野球チームが来て欲しいということを明確にして、
用途地域の変更と同時にそういう施策を打ち出すべきである。とりあえずグランドを
作りましたという状況は、観光のためだから仕方ないと言われているようだ。
もう一つは、マリーナ地域を地域核として開発していくということだが、マリーナ
が再開発できたからといって、和歌浦地区全域が再開発される訳でもないと思ってい
る。以前にも話したが、和歌山に始めて来た時、一番悲しかったことは、和歌浦の旅
館やホテルが閉まっていることが悲しかった。もし観光という地域核であの地域を再
開発するのであれば、今、閉まっているところを如何に活性化し、活気を戻すかとい
うことではないか。
以前、私からも発言しましたが、この協議会は、お互いに言いたいことを言って終
わってしまう場ではない。この協議会の意見の総意は確実に議事録や文書として市当
局にきちんと要望書もしくは意見書として提出し、回答を得るべきである。
会長
山本委員から、積極的な提案がございました。全体の意見を取りまとめた上で、協議
会として市に対し要望するべきとの提案がありましたが、いかがでしょうか。
一同異議なし
会長
どのような内容の提案とするかについては、直ぐにこの場で決めることは難しいので
協議会で出された意見を参考にし、私と事務局の方で詰めさせてもらいたいのですが、
よろしいでしょうか。
一同異議なし
会長
他に意見が無いか問う。
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委員②
和歌山大学観光学部舎の設置について、基本計画の大きな柱の一つとし、中心市街地
に設置されることに合せて商店街としても取り組んで行こうと考えていたが、新聞発
表によれば観光学部の拠点を中心市街地に移すことが白紙撤回されたとあるが、この
問題に対し市当局の考えと今後の対応について説明願いたい。
会長
この件については、和歌山大学の関係者として、皆様に大変ご心配をかけていること
を心苦しく思っている。市の立場から説明を願いたい。
市
観光学部について時系列で説明すると、9 月 6 日に小田学長から市長に面会の申し入れ
があり、三井アーバンホテルに学舎を設けるかどうかの最終決断をしなければならな
いとの話があった。そのとき、学長より「市は、大学が中心市街地に来ることを歓迎
してくれていることは分かるが、具体的に何をしてくれるのかが見えて来ない。
」と言
われた。一週間ほどの間に、これに対する回答をいただきたいとのことであった。ま
た 9 月 12 日に学長が同様の趣旨で記者会見を行った。
9 月 13 日に市長が学長に会って、細かい条件提示や具体案ではないが、当市企画部
と和歌山大学の間で連携協定があり、これに似た形の観光学部との連携で県も観光関
係の部署と大学でいろいろ協議会をもっているが、そういった勉強会をしながら来年、
再来年にそれぞれテーマを決めた、予算をきちんと持ちながら進めていくような協議
組織を作りましょう。将来的には観光研究所みたいな構想もいいのではとの話もさせ
ていただいている。学長もその時には、和歌山市が真剣に考えて頂いていることがよ
く分かったと言っていた。その後 10 月 5 日に学長が記者会見し、いきなり施設の共益
費等の問題が出て、困っているとの記者会見をした。その後 10 月 19 日に学長が市長
に面会し、三井アーバンについては非常に難しい。ほぼ絶望的との感触であった。そ
れでも、とりあえず来年は観光学部の学生が 2 年までで、教養系の授業がまだ多いと
のことから、本学でいこうと思う。
そこで市長の口から稼働率の低い市の施設を使って、授業や市民向けの講座を行う
ことを考えてくださいと、その例示の範囲として発明館や伏虎中学校があった。伏虎
中学校については、ご承知のとおり義務教育の管轄で教育委員会の管轄で市長の口か
らは強く言えないものである。例示として市の中心部にある施設の活用を検討してい
ただくよう提案した。
その翌週の月曜日の 10 月 22 日の市長の記者会見で、記者の質問に答えて三井アー
バンについては暗礁に乗り上げていると答えた。市の施設の貸し出しについて真剣に
検討させていただくと発表した。10 月 26 日の記者会見で学長が、三井アーバンビルは
白紙に戻すと発表した。この記者発表のなかで、学長は数十年来、中心市街地の活性
化に取り組んできており、今でも、中心市街地の活性化をあきらめていないとの発言
があり、そういう意味でも可能なかぎり中心市街地に来ていただくよう具体的な策に
ついて交渉を続けていく気持ちである。
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委員①
本日、ぶらくり丁商店街の事業主から電話があり、「なぜ和大観光学部舎の中心市街地
設置が白紙撤回されたのか。商工会議所で何とかならないのか。」とお怒りの電話があ
った。
会議所としては、如何ともし難いが中心市街地活性化協議会が、基本計画の意見書
に要望事項として和大観光学部舎の中心市街地への設置を記載し提出している。それ
を真剣に検討していただいたか定かではないが、本日の協議会において協議し、市に
何らかの方法を取って和歌山大学に留まっていただくことを要請するとお答えいたし
ました。
私として、不思議でならないが、市が中心市街地計画を立案している時、和歌山大
学の学部を中心市街地へということを記載せずにいたものを、最終、計画に入れたが、
このことを計画に入れるということは、例えば旧丸正の再生や十番丁ビルなどは、施
工業者まではっきりしていなければ、計画に記載できないとなっていたが、そういう
中において和歌山市と和歌山大学ではどのような話になっていたのか。ほぼ確実なも
のでなければ記載されないと言っておいて、そういうことから私はこの和大は確実な
ものと思ったから計画に入れたと思うが、その点について説明いただきたい。
また、この大学計画が頓挫したり、マリーナシティへの大型商業施設立地の動きが
あるということを活性化本部はどのように受け止めているのかを含めて回答願いたい。
市
和大観光学部を計画に記載した当初、かなりの目玉ではあるが柱という位置付けでは
なかった。しかし、これは他の地域と違って非常に特徴的であることから、これを柱
にしようということになりました。
しかし、大学では学部の設置について、6 月末に設置場所を三井アーバンで申請する
ということであったことであり、大学の設置審議会に申請を提出することは確実であ
ると判断し、計画に盛り込んだのが経緯である。
大学に関しては、担当者レベルの話では、計画である以上、場所の変更、時期の変
更はどのような計画にもつき物であるが、もともと学部の中枢が中心市街地に来て学
生が地元商店街と連携し、まち中を盛り上げていくという基本計画の位置づけから考
えれば、単なるサテライトが設置され、本学との間を行き来するだけに留まるのであ
れば論外である。ただ、そうならないように努力してくださいとのことであったので、
和歌山市としても施設利用の方法も含めた提案をさせていただいている。ただ、金銭
面での協力に関しては、国立大学法人といえども国の機関と同じ扱いなので、法律で
下級官庁が上級官庁に寄付行為が出来ないという法律に抵触するため出来ない。これ
は学長も認識していることである。
委員①
まず、観光学部舎の設置については、和歌山市と大学が精力的に話し合い、より中心
地に近いところで、平成 20 年度が無理であれば、21 年度からでも開設できるように進
めていただきたい。
市から大学への資金的な支援方法についても、簡単に諦めるのではなく、もう少し
9
検討していただきたい。
フォルテ・ワジマと和大観光学部が中心市街地活性化の大きな2本柱であると認識
しており、この内の 1 本が抜けてしまえば、活性化は非常に難しくなるのでは。
また、観光学部と併せて、当初、学校法人 響和会が中心市街地で設置を計画してい
た医療系専門学校が、現在、和歌山市北野において開設されたが、もし可能であれば
中心市街地に戻っていただくことにより、120 人の学生と和大観光学部の 500 人の合計
600 人の若者がまち中に滞留することとなる。
和歌山市は、これらのことを複合的に考慮し、選択と集中の考えで予算執行するべ
きである。この度、改正された中心市街地活性化法にも選択と集中の考えが明記され
ているにも関わらず、地域核はやむを得ないとするのであれば、整合性が取れないの
ではないか。
市
平成 20 年度の予算においても、選択と集中の考えに基づく中心市街地活性化にウエイ
トを持っている。
会長
大学を代表して発言する立場にないことを前提とする私見であるが、大学にとって、
今回、白紙撤回される理由となったランニングコストの問題は非常に深刻な問題であ
る。また、中心市街地へ進出した場合、それに加え、キャンパスを二分することによ
りカリキュラム上の問題等様々なリスクを背負っていかなければならない。
それにも関わらず、地域再生というコンセプトを掲げる観光学部の基本的な姿勢は
全く変わっていないので、引き続き最良の形をそれぞれの立場で追求していくべきだ
ろう。
ただ、来年 4 月以降、学部になると 10 人程度増える教員研究室スペース等の確保が
必要になる。そのためにもし、現在の栄谷キャンパスに恒久的な施設を建設した場合、
中心市街地への移転が困難となる可能性もある。
そういう意味から、中長期的ではなく、早急に判断・対応しなければならない問題
であることをご承知願いたい。
会長
他に意見は無いか問う。
委員④
この協議会で決議された事項の効力は、どのように担保されるか。
委員①
当協議会は、法律に基づき設立された協議会であり、当協議会での意見を聞き入れな
ければならないとする義務は市当局にはないが、十分尊重していただくことになろう
かと思う。国においても、基本計画の認定段階で当協議会の意見を踏まえ、市当局が
策定した計画(案)となっているかを見ていたようである。
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協議会で決議された意見は、法律的に拘束力があるというわけではないが、法律に
裏付けされた意見であり、普通の任意団体がまとめる意見ではない。
こうした中、協議会でまとめられ、要望を行っていた容積率の緩和について、1か
ら 1.3 に緩和されている。
会長
他に意見が無いか問い終了の宣言
11
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