回 覧 ＜明日を創造する＞ 第6回SM話題店舗から

回
覧
平成２４年１２月１日≪第２２１号≫
＜明日を創造する＞
発行：
一般社団法人農協流通研究所店舗生活部
〒103‐0014
東京都中央区日本橋蛎殻町 1-38-9
TEL(03)5643(3675)
FAX(03)5643(3688)
第６回ＳＭ話題店舗から学ぶ講習会
月から 10 月にかけて 6 年ぶりの大型改装を
平成 24 年 11 月 14 日（水）～15 日（木）
行ったエーコープ関東中田店の視察が、大い
の 2 日間、株式会社エーコープ関東エーコー
に参考になりました。
プ中田店と神奈川県北西部のエリアに出店
視察のなかでは、各自のテーマとあわせ共通
している商系 4 店舗を視察して学ぶ「第 6 回
ＳＭ話題店舗から学ぶ講習会」が 8 名の参加
者によって開催されました。この講習会の主
旨は、今年あるいは昨年開店、リニューアル
した店舗を視察し、売場での新たな取り組み
事項を学び今後の各自の売場作り店舗運営
に役立てることです。消費者のニーズが日々
変るなかで売場の対応も変えていかなけれ
ばなりません。しかし、その対応に軸がぶれ
ていては、固定客の支持を得たお店の効果的
な売場づくりはできません。ましてや企業の
継続と発展はありません。あくまで店舗コン
セプトに基づいた店舗運営が基盤であり、他
の企業との比較から自社・自店の改善をなし
ていくことになります。
この点で平成 24 年 9
の課題で売場、商品、季節商品の取り扱い方
の課題を出し、限りなく各自の視察のテーマ
を重視しました。1 日目は、スケジュールに
従い店舗の視察、2 日目は、農流研会議室で
座学と共通課題テーマと各自のテーマに基
づいてとりまとめをしたものを発表し収穫
を共有化しました。視察店舗の視察ポイント、
視察後の確認事項は、移動バスの中で実施し
ました。視察店舗の概要と特徴、視察ポイン
企業の特色が出ます。どのようにお客様ニー
トを表にまとめました。
ズにヒットさせていくか「提案の仕方」が違
商品・企画の「売り方」
・
「見せ方」
・
「伝え方」
いになります。そのことが今回の視察で確認
をテーマに各企業、各店舗の取り組み状況を
ができました。
視察しましたが、実施レベル、方法の違いを
ライフの買物しやすいレイアウトと色遣い
見ることで各会社・自店での改善の参考とし
ライフ子母口店の鮮魚売場から精肉売場の
ました。今回はとくに、客導線を考えた商品
壁面冷ケースに日配の生麺のカテゴリーが
の陳列の場所・陳列の仕方、取扱いアイテム
組み入れられていました。日配部門の特徴と
の内容、それらの価格設定、演出の仕方がど
して大きくわけられる和日配と洋日配、中華
うであるか売場づくり「5 適」の観点から売
の括りをどのように配置し副食関連売場と
場の効果的陳列、演出、カラーコントロール
して他の部門との組み合わせは、お客さまが
など基本原則が活用されているかをチェッ
店舗全体の「買物しやすい」売場としての評
クしました。今一度基本原則を活用した売場
価レベルになります。惣菜との日配デリカコ
づくりの徹底を促すものとなりました。
ーナーとしてのコラボ、青果部門から練り物、
サミットの売場提案に注目
売場の提案で
麺のカテゴリーの流れはよく見ます。確かに
具体的にあがったのが３つあります。１．サ
精肉売り場から麺売場、そして鮮魚売り場の
ミットストアのサーモン売場のコーナー展
流れは、料理メニューからしても不自然には
開
思いません。こうした試みがライフの売場づ
２．サミットの袋麺コーナー ３．ライ
くり、関連販売を強化した売場の括り方のう
まさです。ライフの店内レイアウトは、買い
物をしやすい売場という評価につながると
実感しました。また、店内の色使いがうまい
こと、企業カラーの赤紫を明度、色相を組み
合わせた「色使い」は心地よい売場の雰囲気
づくりに一役駆っていることは確かです。ま
フの日配麺売場
重点カテゴリーとしての
取り扱い方・提案・展開方法、管理手法が参
考になりました。それは、重点カテゴリーと
しての位置づけが明確に売場で表現されて
いることです。その内容は、１．カテゴリー
としてアイテムの量を多く（ＳＫＵ）揃える
２．中心となるアイテムの十分なフェイス取
り
３．４尺あるいは３尺棚での縦割り ４．
部門のゾーンレイアウトなかにコーナーと
して組み入れ提案されていることです。客導
線の流れに従いカテゴリーとそれを構成す
るアイテムの組み合わせが売場の「ゾーンレ
イアウト」の重要性として教えられます。流
れを作ること、最初にどのカテゴリーから入
っていくかがポイントで、そのとりくみ方に
た売場の各所にみられるカラーコントロー
ル、色を使った「演出のうまさ」が見られま
した（一食定番売場のレールによる売場の区
分けやステーキのパックなどの例）
。
ロピアの価格政策
ロピアの安さの演出、
「ＤＳなのに安さの演出がうまい」、値入ミ
ックスのうまさを感じました。その内容は、
１．グレードの高いもの、良いものを隣り合
わせで売る。２．量感によるお買い得感 ３．
部門別にはそれぞれのコーナー展開がなさ
質・量の組み合わせ（メガパック） ４．自
れていました。店舗全体での企画提案のコー
慢のカテゴリー部門の徹底した安さの演出
ナーがあるとさらに売込み姿勢が伝わると
その例は入口からスタートします。棚を使っ
感じました。今回の視察では、エーコープ中
たバナナの圧倒的なボリューム陳列で価格
と商品を見せるイメージが作られます。この
イメージを青果売り場で量による陳列と価
格の訴求力をつけて得意な肉売場でさらに
「お買い得イメージ」を出すやり方で「価格
の安さ」、
「陳列量による商品の豊富さ」、
「質
と量によるお買い得感」をだし店全体の活力
田店が起点となり商系４店舗との比較する
あるイメージ作りに大いに役立っていまし
ことで、より自店でやるべきことがはっきり
た。また、一食の下段や青果で使用されてい
見えてきました。特に売場レイアウトの重要
た投げ込み式什器によるＤＳとしてのコス
性、「売り方」、「伝え方」は、他の店舗との
トの削減、日用雑貨は扱わないというすみわ
比較が大いに役立ちます。見なければ気がつ
けもしていて単なる安売りではないことで
かないことです。この視察講習会で得たもの
学ぶ点がありました。
は数多くありました。これも、エーコープ関
エーコープ中田店をみて グループ協議で
東中田店の視察ができたためです。（株）エ
鍋物コーナー、カテゴリーの取扱いについて
ーコープ関東の皆さま、当日の浦野常務、吉
まとめました。 （写真は、すべてエーコー
田店長の対応に深く感謝いたします。
プ中田店の売場です。）
課題テーマより
鍋物（ホット商材）の取り組み、カテゴリー対応について
良い点
統一ＰＯＰ、スタンドＰＯＰ使用があり部門ごとのコーナーづくり
がされていた
鮮魚コーナーの取り組みがよい（アイテム数）
挽肉売場は、大中小の品揃えがあってよかった。
そうざいよりどり６個２８０バイキングがよかった。
悪い点
生鮮部門とグロッサリーとの関連がされているとよいと思う。
農産部門のキノコと白菜の関連販売が必要
コトＰＯＰがあってもよい。
試食販売がなかった
店全体の取り組みが弱い
売込み商品が少ない
料理提案がほしい
サーモン、鮭売場のＳＫＵ、かわなし、骨なしなどＳＫＵ、アイテム増加
したほうがよい。
ミカンの糖度表が必要
バラ販売の強化
「リピーターの心をつかむ販促」より
「リピーターの心をつかむ販促とは」と題
載せても集客に結び付かない。３．チラシの
した講習会（（株）ジップ川口社長）から、
配布エリアの再検討 ４．チラシ掲載商品が
チラシ広告の内容とＰＯＰの関係について
多すぎるとデメリットになる
店舗で活用していただければと抜粋しまし
りました。ＰＯＰ広告の重要性について 買
た。１．チラシ広告の内容は、集客に結び付
上点数を上げるための策にはＰＯＰ・演出は
く内容であり価格でなければならない。２．
絶対必要なので、のぼり、下げビラ、スポッ
目的買い商品（よく使う商品たまご、牛乳、
ター、プライスカード、ディスプレーをつけ
しょうゆ）と衝動買い商品（例としては果実、
てインプロを強化することがとても大事で
果実は味で買うので）があり衝動買い商品を
す。ＰＯＰ表示は、お客さまが求めているこ
の指摘があ
とにストレートに応えていく内容になって
ジップ 川口社長販促講習より）
いることです。それは、いくらなの？どんな
食べてみたくなる鍋料理
味なの？どんな料理に合うの？なぜ売れて
がよく案内されています。写真とレシピが
いるの？どこで製造（産地）されたの？今が
「一度食べてみようかな！」の誘いになりま
旬なの？どうして「おすすめ」なの？材料は
す。 【桃太郎トマトチゲ鍋】（材料・レシ
何が含まれているの？をしっかりお客さま
ピ）＜4 人前＞
に伝えることが大事です。ＰＯＰの種類と役
桃太郎トマト 3 個、
豚肉 300g、ニンニク 1 片、
割について
今一度ＰＯＰの種類と役割を
ゴマ油小さじ 2 キムチ 200g、白菜 4 枚、も
明確に知らしめ確実な対応を徹底しましょ
やし 1 袋、豆腐 1 丁、A:醤油、みりん小さじ
う。ＰＯＰの種類と役割 １．広告の品 チ
２
ラシ広告に掲載された商品であり、集客のた
りごま・みそ大さじ 2、醤油大さじ 1、ガラ
めの商品であり目玉商品の案内。(鍋物フェア
スープの素大さじ 1、桃太郎トマトは 2 個を
を例として 白菜、しいたけ、なべ汁案内等）
1 ㎝角切り、1 個をくし型切にする。豚肉は A
２．お買得品 広告の品や生活行事等の関連
で下味をつけておく。鍋にゴマ油と ニンニ
商品や売上に貢献する主力商品、衝動買い商
ク、キムチ（半分）を入れ炒め、香りがたっ
品の案内（味ポン、しゃぶたれ、鮮魚なべセ
たら桃太郎トマトの角切りを入れ、さらに炒
ット等） ３．月間奉仕品
トマト鍋
B:水 500 ㏄、コチュジャン小さじ 2、練
定番品の回転率
増と季節・インプロ関連で買上点数増に貢献
できる商品の案内（紅葉おろし、ゆでめん、
ゆず胡椒等）４．おすすめ品 売りたい商品
（こだわり）売るべき商品（利益率が高い）
の情報を明確化しお客さまの「買いたい」と
いう感情を引き出す売込み商品（トマト、下
仁田ネギ、しょうが、生ラーメン等）の案内
ＰＯＰの役割と内容について担当者にＰＯ
Ｐの役割と内容について確認と徹底が求め
られます。例えば、鍋物フェアのチラシ広告
を入れ場合、ＰＯＰも４段階で連動させＰＯ
Ｐの効力を十分に発揮させて、買上点数のア
める。B を 入れ、豚肉、白菜、もやし、豆腐
を加え、最後に桃太郎トマトのくし型切りと
残りのキムチを乗せ、完成。
※お好みでお好きな具材を入れて下さい（レシピ提
供：若宮寿子先生：料理研究家・栄養士）
トマトの写真が食欲を誘います。 (杉田)
ップを図ることを実践してください。「（株）
講習会案内
サミット
会
場
開催期間
申込締切日
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平成２５年１月のサミット・講習会
「第３回全国店長サミット」
都内 「コープビル ５階 第一会議室」
平成 25 年 1 月 16 日（水）～17 日（木）２日間
平成 24 年 12 月 27 日（木）
講習会名
会
場
開催期間
申込締切日
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「第 128 回 店舗職員資格認証（初級）講習会 」
神奈川県 全農営農・技術センター
平成 25 年 1 月 22 日（火）～25 日（金）4 日間
平成 25 年 1 月 8 日（火）