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県秋田港湾事務所 佐藤広巳
中 建 協 会 広 報 平成24年8月1日発行 秋 田 港 で は 、 平 成 7 年 11月 に 外 貿 コ ン テ ナ 航 路 として釜山航路が開設され、以来コンテナ取扱量 が 順 調 に 伸 び 、 10年 後 の 平 成 18年 に は 5 万 TEUを 超え、既存の大浜地区コンテナヤードが手狭とな り、荷役作業効率の悪い状態が続いておりました。 こ の た め 、 平 成 18年 2 月 に 港 湾 計 画 の 改 訂 を 行 い、外港地区を新たなコンテナターミナルと位置 づ け 、 平 成 21年 度 か ら 、 国 際 コ ン テ ナ タ ー ミ ナ ル 施設整備事業として、整備を進めてまいりました。 また、昨年3月の東日本大震災により秋田港は、 東北地方の物流・生産・エネルギーの拠点として、 多様な機能を発揮しました。その影響により、コ ンテナターミナル整備予定地に置かれた貨物移動 に時間がかかり、完成工期への影響が心配されま したが、港湾を利用している皆様方のご理解、ご 協力のもと、施工業者で構成する安全連絡協議会 の調整により、無事工事を完成させることができ ました。 施設概要についてでありますが、コンテナヤー ド の 面 積 は 11.3haで 、 大 浜 コ ン テ ナ ヤ ー ド の 約 3 倍の面積になり、年間のコンテナ取扱可能量は、 7 万 TEUを 計 画 し て お り ま す 。 第430号 (2) 新たに設置した荷役機械のガントリークレーン は、対象船舶としてパナマックス船を想定してお り、船舶の大型化が可能になります。また、ヤー ド内の横持ちクレーン設備として、雪国特有の降 雪による影響を最小限にして効率的な荷役作業を 行うことができるトランスファークレーンを2基 導入しました。 ターミナル運営を効率化するための施設として は、荷役業者2社で新たに組織する「秋田コンテ ナカンパニー」が、ヤード内の荷役作業を一体的 に運営するための管理棟をはじめ、通関・植物防 疫の手続きを全天候型に対応し、かつ、保税状態 で荷捌きを行うための多目的上屋、そして、青果 物・穀物輸入、さらには米輸出に対応したくん蒸 施設を導入しました。また、コンテナの出入りを 管理するゲートには、東日本大震災後の放射線風 評被害対策として検知装置と、コンテナの偏荷重 や過積載を監視するトラックスケールを併設して おります。 新ターミナルの完成が、日本海側拠点港として の機能強化につながり、秋田港の対岸貿易が益々 盛んになることを確信しており、更に使いやすい 港づくりを目指してまいります。 平成24年4月12日供用開始 【2基計画概要】 平成24~26年度 予定 ふ頭用地 11.3ha (取扱能力 70,000TEU/年) ふ頭用地 5ha拡張 (取扱能力 100,000TEU/年) 【施設内容】 ・ガントリークレーン 1基 ・ターミナルゲート 1棟 ・トランスファークレーン ・多目的上屋 1棟 【施設内容】 2基 ・くん蒸施設 1棟 ・トランスファークレーン 1基 1棟 ・保安施設 1式 ・保安施設 1式 ・管理棟 コンテナヤード