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第3 スプリンクラー設備
第3 スプリンクラー設備 第3 スプリンクラー設備 1 設置を要する防火対象物(令第 12 条、条例第 43 条) 第3-1表 令 第 12 条 設置基準 地 階 又 は 無窓階 4階以 上10 階 以下の 階 注1 床面積の合計 床面積 床面積 ㎡以上 ㎡以上 ㎡以上 平屋建以外のも の 注1 防火 対象物 の区分 ㎡以上 舞台部の床面積 (2)項 6000 1000 イ ロ (3)項 (4)項 3000 6000 イ ロ (5)項 1000 1500 部 1000 1500 病 院 3000 診療所 6000 ロ 延面積 275 ハ ニ 1000 1500 全 6000 1000 部 1500 (7)項 (8)項 ③に同じ イ ロ (10)項 6000 (9)項 1000 1500 全 (13)項 1000 注5 1000 1500 注6 ロ く 。 〉 (16 の3)項 ③に同じ ・延面積1000 ・(6)項ロの用 途に供される 部分 延面積1000 かつ、500 除 (16 の2)項 全 部 注7 を 床面積の合計 3000 注4 類 イ 体 (15)項 (16)項 床面積 床面積 注 10 ㎡以上 ㎡以上 注9 1000 1500 2000 2000 全 2000 ①300 ②500 注2 液 注3 地盤面 からの 高さが 31m を 超える 階の部 分 性 〈1400〉 〔2100〕 地階又は 無窓階 注1 (ただし 書を除く) 燃 ラック式倉庫 延面積700 地階、無窓 階又は4階 以上の階に 達する吹抜 け部分を共 有するもの 可 11 階 以 上 の 階 全 部 ロ (14)項 部 ③ (11)項 イ (12)項 全 ③に同じ イ (6)項 1500 ①300 ロ ②500 注2 危政令別表第4の数量の千倍以上貯蔵し又は取り扱うもの〈 イ (1)項 地階を除 く階数が 11 以上の もの 注1 指定可燃物 特定のもの 条例第 43 条 注8 (17)項 ③に同じ 205 各用途部分 各用途部分 の設置基準 の設置基準 による による 部 第4章 消防用設備等の技術基準 備考 注1 規則第 13 条第2項に規定する代替区画、内装制限等を行った部分を除く。ただし、令別表 第1(2)項、(4)項、(5)項ロ及び(16)項((2)項、(4)項又は(5)項ロの用途に供される部 分が存するもの)並びに地階及び無窓階は除く。 注2 ①とは、地階、無窓階又は4階以上の階をいう。 ②とは、その他の階をいう。 注3 ラック式倉庫とは、床を設けずに棚、レールなどを設け、エレベーター、リフトなどの昇降 機により収納物の搬送を行う装置を備えた倉庫をいうものであり、天井(天井のない場合にあ っては、屋根の下面)の高さが 10m(ユニット式のうち、屋根及び天井が不燃材料で造られ、 かつ、ラック等と天井の間に可燃物が存しないものであって、ラック等の設置状況等から勘案 して、初期消火、本格消火等に支障がないと認められるものにあっては、ラック等の高さによ り算定することができる。 )を超え、かつ、延べ面積が 700 ㎡以上のものに設置義務が生じる。 〈1400〉とは、主要構造部を耐火構造としたもの又は準耐火構造で内装制限(難燃材料)した ものをいう。 〔2100〕とは、主要構造部を耐火構造とし、内装制限(難燃材料)したものをいう。 注4 床面積の合計 3000 とは、(1)項から(4)項まで、(5)項イ、 (6)項又は(9)項イの用途に 供される部分(規則第 13 条第2項に規定する代替区画、内装制限等を行った部分を除く。ただ し、令別表第1(2)項、 (4)項、(5)項ロ及び(16)項( (2)項、(4)項又は(5)項ロの用 途に供される部分が存するもの)並びに地階及び無窓階は除く。)の床面積の合計が 3000 ㎡以 上となる場合、当該用途が存する階の全体に設置義務が生じる。 注5 (1)項から(4)項まで、(5)項イ、(6)項又は(9)項イの用途に供される部分が存する階で、 当該部分の床面積が 1000 ㎡以上となる階に設置義務が生じる。 注6 (1)項、(3)項、(5)項イ、(6)項又は(9)項イの用途に供される部分が存する階にあっ ては、当該部分の床面積が 1500 ㎡以上((2)項又は(4)項の用途に供される部分が存する階に あっては、当該部分の床面積が 1000 ㎡以上)となる階に設置義務が生じる。 注7 (16)項イの防火対象物のうち、 (5)項ロ並びに(6)項ロ及びハの防火対象物( (6)項 ロ及びハの防火対象物にあっては、有料老人ホーム、福祉ホーム、認知症高齢者グループホー ム及び障害者ケアホーム・グループホームに限る。 )の用途以外の用途に供される部分が存せ ず、かつ、 (6)項ロ及びハの用途に供される部分を規則第 13 条第1項に規定する区画を行っ た場合は、10 階以下の階を除く。 注8 延べ面積が 1000 ㎡以上で、かつ、(1)項から(4)項まで、 (5)項イ、 (6)項又は(9) 項イの用途に供される部分の床面積の合計が 500 ㎡以上のものに設置義務が生じる。 注9 (2)項又は(3)項ロの用途に供される防火対象物又はその部分が存する階のうち、第3 -1図に示すように吹抜け部分を共有する2以上の階のうち、いずれかの階が地階、無窓階又 は4階以上の階にある場合であって、かつ、それらの各階の主たる用途の床面積の合計が(2) 項にあっては、1000 ㎡以上、 (3)項ロにあっては 1500 ㎡以上のものに設置義務が生じる。 206 第3 (地階) G.L (無窓階) スプリンクラー設備 (4階以上の階) 4F 5F 5F 3F 4F 4F 2F 3F 3F 1F 2F 2F B1 1F G.L G.L 第3-1図 注 10 地盤面からの高さが 31mを超える階の部分の取扱い(第3-2図、第3-3図参照) 〔例1〕 31mラインが階高 1/2 以下の場合 9F 設置要 階高の 1/2 8F スプリンクラー設備は、 8階及び9階に設置が必要 31m G.L 第3-2図 〔例2〕31mラインが階高の 1/2 を超える場合 設置要 9F 階高の 1/2 8F スプリンクラー設備は、 8階には設置の必要がない。 31m G.L 第3-3図 207 1F 第4章 消防用設備等の技術基準 2 設置緩和 (1)スプリンクラー設備を設置しないことができる代替区画 ア 令別表第1(6)項ロの防火対象物又は(16 の 2)項の防火対象物の部分のうち(6)項ロの用 途に供されるものは第3-2表によること。 第3-2表 対象部分 令第 12 条第1 項第1号及び 第9号に掲げ るもの 必 要 延面積が 1000 ㎡未満のもの 条 件 延面積が 1000 ㎡以上のもの 当該防火対象物又はその部分の居室を準耐 当該防火対象物又はその部分の居室を耐火 火構造の壁及び床で区画された部分で、下記の 構造の壁及び床で区画された部分で、下記のア アからエに該当するもの からエに該当するもの ア 壁及び天井(天井のない場合にあっては、屋根)の室内に面する部分の仕上げは ・ 地上に通ずる主たる廊下その他の通路にあっては準不燃材料 ・ 居室等にあっては難燃材料 イ 区画する壁及び床の開口部の面積の合計8㎡以下で、かつ、一の開口部の面積4㎡以下であ ること。 (外壁の窓は開口部の面積に算入されない) ウ イの開口部は ウ イの開口部は ・ 特定防火設備である防火戸で、随時開く ・ 防火戸で、随時開くことができる自動閉 ことができる自動閉鎖装置付又は随時閉 鎖装置付又は随時閉鎖することができ、か 鎖することができ、かつ、煙感知器の作動 つ、煙感知器の作動と連動して閉鎖するこ と連動して閉鎖すること。 と。 ・ 鉄製網入りガラス入り戸(次のaからc ・ 居室から地上に通ずる主たる廊下、階段 に適合するもの) その他の通路にあっては、直接手で開くこ a 二方向避難のできる部分の出入口部 とができ、 かつ、 自動的に閉鎖する部分(幅 一定の構造に 分以外の開口部であること。 75 ㎝以上、高さ 1.8m 以上及び下端の床面 より区画され b 直接外気に開放されている廊下、階段 からの高さ 15 ㎝以下の大きさ)を有するこ た部分 その他の通路に面すること。 と。 c 面積の合計4㎡以内であること。 注 上記の防火戸で、廊下と階段とを区画す ・ 居室から地上に通ずる主たる廊下、階段 る部分以外の部分の開口部にあっては、防 その他の通路にあっては、直接手で開くこ 火シャッターを除く。 とができ、かつ、自動的に閉鎖する部分(幅 75 ㎝以上、高さ 1.8m 以上及び下端の床面 からの高さ 15 ㎝以下の大きさ)を有するこ と。 注 上記の特定防火設備で、廊下と階段とを 区画する部分以外の部分の開口部にあっ ては、防火シャッターを除く。 エ 区画された部分すべての床面積が 100 ㎡以 エ 区画された部分すべての床面積が 200 ㎡以 下であり、かつ、区画された部分すべてが4 下であること。 以上の居室を含まないこと。 208 第3 スプリンクラー設備 イ 令別表第1(16)項イの防火対象物((5)項ロ並びに(6)項ロ及びハの複合用途防火対象物)で 10 階以下の階にスプリンクラー設備を設置しないことができる(6)項ロ及びハの用途に供される部分 の区画は、第3-3表によること。 第3-3表 対象部分 必 要 条 件 令第 12 条第1 (5)項ロ並びに(6)項ロ及びハ((6)項ロ及びハにあっては、有料老人ホーム、福祉ホーム、 項第3号に掲 認知症高齢者グループホーム、障害者ケアホーム・グループホームに限る。 )の用途以外の用途に げるもの 供される部分が存しない(16)項イの防火対象物 ア (6)項ロ及びハの用途に供される居室を、準耐火構造の壁及び床(3階以上の階に存する場 合にあっては、耐火構造の壁及び床)で区画したものであること。 イ 壁及び天井(天井のない場合にあっては、屋根)の室内に面する部分の仕上げは ・ 地上に通ずる主たる廊下その他の通路にあっては準不燃材料 ・ 居室等にあっては難燃材料 ウ 区画する壁及び床の開口部の面積の合計8㎡以下で、かつ、一の開口部の面積4㎡以下であ ること。 (外壁の窓は開口部の面積に算入されない) エ ウの開口部は ・ 防火戸(3階以上の階に存する場合にあっては、特定防火設備である防火戸)で、随時開 (6)項ロ及びハ くことができる自動閉鎖装置付又は随時閉鎖することができ、かつ、煙感知器の作動と連動 の用途に供さ して閉鎖すること。 れる部分の区 ・ 鉄製網入りガラス入り戸(次のaからcに適合するもの) 画 a 二方向避難のできる部分の出入口部分以外の開口部であること。 b 直接外気に開放されている廊下、階段その他の通路に面すること。 c 面積の合計4㎡以内であること。 ・ 居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路にあっては、直接手で開くことがで き、かつ、自動的に閉鎖する部分(幅 75 ㎝以上、高さ 1.8m 以上及び下端の床面からの高さ 15 ㎝以下の大きさ)を有すること。 注 上記の防火戸で、廊下と階段とを区画する部分以外の部分の開口部にあっては、防火シャ ッターを除く。 オ 区画された部分すべての床面積が 100 ㎡以下であること。 209 第4章 消防用設備等の技術基準 ウ 令第12 条で規定する防火対象物又はその部分 (前ア及びイを除く。 ) は第3-4表によること。 (第3-4図参照) 第3-4表 対象部分 必 要 条 件 ① 主要構造部を耐火構造とした防火対象物の各階の部分で②に掲げる一定の構造により区画され 令第12 条で規 た部分であること。 (この部分は、義務設置面積を算定する場合、面積を除外できる。 )ただし、 定する防火対 次の防火対象物又はその部分は除外されない。 象物又はその ア 令別表第1(2)項、(4)項及び(5)項ロ並びに(16)項((2)項、(4)項又は(5)項ロの用途に供さ れる部分が存するもの) 部分(令第 12 条第1項第1 イ 令別表第1(1)項の舞台部 号及び第9号 ウ 地階及び無窓階 エ ラック式倉庫 に掲げるもの を除く。 ) オ 地下街、準地下街 カ 指定可燃物を貯蔵し、又は取り扱う建築物その他の工作物 耐火構造の壁及び床で区画された部分で下記ア 耐火構造の壁及び床で区画された廊下で からエに該当するもの 下記ア及びウに該当するもの ア 壁及び天井(天井のない場合にあっては、屋根)の室内に面する部分の仕上げは ・ 地上に通ずる主たる廊下その他の通路にあっては準不燃材料 ・ 居室等にあっては難燃材料 ② イ 区画する壁及び床の開口部の面積の合計8㎡ 以下で、かつ、一の開口部の面積4㎡以下であ ること。 (外壁の窓は開口部の面積に算入されない) 一定の構造に ウ イの開口部は より区画され ・ 特定防火設備で、随時開くことができる自動閉鎖装置付又は随時閉鎖することができ、か た部分 つ、煙感知器の作動と連動して閉鎖すること。 ・ 防火設備(次のaからcに適合するもの) a 二方向避難のできる部分の出入口部分以外の開口部であること。 b 直接外気に開放されている廊下、階段その他の通路に面すること。 c 面積の合計4㎡以内であること。 ・ 居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路にあっては、直接手で開くことがで き、かつ、自動的に閉鎖する部分(幅 75 ㎝以上、高さ 1.8m 以上及び下端の床面からの高さ 15 ㎝以下の大きさ)を有すること。 注 上記の特定防火設備で、廊下と階段とを区画する部分以外の部分の開口部にあっては、防 火シャッターを除く。 エ 区画された部分の床面積は ・ 10 階以下の場合 200 ㎡以下 ・ 11 階以上の場合 100 ㎡以下 注 ①及び②の条件に該当する場合、当該部分は、スプリンクラー設備の要否にあたっての面積算定から除外され ると共にスプリンクラーヘッドの設置を要しない。 また、①のただし書きのうち、ア((5)項ロ部分を除く。 )に該当していても、地階、無窓階以外で②の条件に 適合しているものは、スプリンクラーヘッドの設置が免除され、(16)項イで 10 階以下の地階、無窓階以外の非 特定用途((5)項ロを除く。)の階については、②エの区画面積 200 ㎡以下を 400 ㎡以下まで認められる。 210 第3 スプリンクラー設備 (スプリンクラー設備代替区画) 内 装 制 限 (準不燃材料) 内 装 制 限 (難燃材料) 外壁の開口部 規制なし 特定防火設備(4㎡以下) 外壁の開口部 規制なし 床面積 200 ㎡以下 (注)11 階以上の階では、100 ㎡以下に区画すること。 (廊下・階段) 面積制限はなし 耐火構造の壁・床で区画 (開放廊下) 開口部は、 各区画は 200 ㎡以下 W3 W4 ・大きさ おのおの4㎡以下で、かつ、合計8㎡以下 W3+W4≦4㎡、 W2 W1+W2+W3+W4≦8㎡ ・構造 W1 W1、W2 → 出入口の戸(特定防火設備 (廊 下) (自動閉鎖装置付、防火シャッター不可) ) W3、W4 → 窓(防火設備) 直接外気に開放され ている廊下 (非開放廊下) 開口部は、 各区画は ・大きさ 200 ㎡以下 おのおの4㎡以下で、かつ、合計8㎡以下 W1+W2≦8㎡ W2 ・構造 W1 W1、W2 → 出入口の戸(特定防火設備 (廊 下) (自動閉鎖装置付、防火シャッター不可) ) 直接外気に開放され ていない廊下 第3-4図 211 第4章 消防用設備等の技術基準 〔例1〕 主要構造部を耐火構造とした令別表第1(2)項、(4)項及び(16)項イの防火対象物の階の 部分で、規則第 13 条第2項第1号又は2号に該当するもの。ただし、地階又は無窓階を除 く。 (第3-5図参照) 代替区画をさす。 例示: 区画 (2)項、 (4)項及び(16)項イ スプリンクラー設備代替区画に該当する構造 でも設置基準面積の算定からは除外できない が、スプリンクラーヘッドの設置免除はでき る。 G.L 無窓階は適用されない。 地階は適用されない。 第3-5図 〔例2〕 主要構造部を耐火構造とした令別表第1(16)項イで、地階を除く階数が 11 以上の防火対 象物の各階は、令第 12 条第1項第3号の規定により、スプリンクラー設備の設置対象とな る。ただし、10 階以下の階で令別表第1(1)項から(6)項まで又は(9)項イ部分が存し ない階(地階又は無窓階を除く。 )には、規則第 13 条第2項第1号で定める区画面積 200 ㎡ 以下を 400 ㎡以下に緩和することができる。 (第3-6図参照) (16)項イ 11F 10F 10 階以下の階で令別表第1(1)項から(6)項 まで又は(9)項イ部分がない階では、スプリ ンクラー設備代替区画を400 ㎡まで緩和するこ とができる。 9F 8F 無窓階は適用されない。 1F 地階は適用されない。 B1F 第3-6図 212 第3 スプリンクラー設備 〔例3〕 令第 12 条第1項第 10 号の規定により、令別表第1(16)項イの防火対象物(地階を除く階 数が 11 以上のものを除く。 )で特定用途部分の床面積の合計が 3000 ㎡以上の場合、特定用途 部分の存する階については、その階の全体がスプリンクラー設備の設置対象となる。しかし、 特定用途部分と非特定用途部分((5)項ロを除く。以下同じ。)との間に一定の防火区画がされ た場合には、非特定用途部分にはスプリンクラーヘッドを設けないことができる。ただし、 地階及び無窓階を除く。 (第3-7図参照) (16)項イ ◎ 特定用途部分 特定用途部分の床面積の合計が 3000 ㎡以上の複 合防火対象物では、特定用途部分がある階全部が 設置対象となる。しかし、非特定用途部分との間 を防火区画とすると、非特定用途部分には、スプ リンクラーヘッドの設置を免除することができ る。 ◎ 特定用途部分 非特定用途部分 設 置 要 ◎ 特定用途部分 非特定用途部分 注 非特定用途部分の防火区画の面積制限及び 内装制限なし。 非特定用途部分 G.L ◎ 特定用途部分 ◎ 特定用途部分 ◎ 特定用途部分 第3-7図 213 第4章 消防用設備等の技術基準 (2)スプリンクラーヘッドの設置が除かれる部分 ア 階段((2)項、(4)項、 (16)項イ((2)項、(4)項の部分)及び(16 の2)項は、 建基令に適合する避難階段又は特別避難階段に限る。 ) 、浴室、便所その他これら に類する場所(掃除具洗い場等) イ 通信機器室、電子計算機器室、電子顕微鏡室その他これらに類する室(電話交 換室、放送室、中央管理室及び防災センター等) ウ エレベーターの機械室、機械換気設備の機械室その他これらに類する室(ポン プ室、不燃性ガスボンベ室、受水槽室、空調機械室、冷凍機室及びボイラー室等) ※ スプリンクラーヘッドの設置が除かれるボイラー室等には、不燃性ガス消火 S48.10.23 消防予第 140 号 消防安第 42 号 設備を努めて設けること。 エ 発電機、変圧器その他これらに類する電気設備が設置されている場所(リアク トル、電圧調整器、油入開閉器、油入コンデンサー、油入遮断器、計器用変成器、 蓄電池、充電装置及び配電盤等) オ エレベーターの昇降路、リネンシュート、パイプダクトその他これらに類する 部分(ダストシュート、メールシュート、ダムウェーターの昇降路、パイプシャ フト、給排気ダクト及びEPS等) カ 直接外気に開放されている廊下及び外部の気流が流通する場所で外気に面す るそれぞれの部分から、おおむね5m以内の箇所(60 ㎝以上のはり又はたれ壁等 により火災の発生を有効に感知することができる部分を除くものとする。 ) キ 手術室、分娩室、内視鏡検査室、人工血液透析室、麻酔室、重症患者集中看護 室、その他これらに類する室(回復室、洗浄滅菌室、器材室、器材洗浄室、器材 準備室、滅菌水製造室、無菌室、蒸気洗浄消毒室、陣痛室、沐浴室、汚物室及び 霊安室) ク 無響室、心電室、心音室、筋電室、脳波室、基礎代謝室、ガス分析室、肺機能 検査室、胃カメラ室、超音波検査室、採液・採血室、天秤室、細菌検査・培養室、 血清検査室・保存室、血液保存に供される室・解剖室、医療機器を備えた診察室 及び理学療法室 ケ 人工血液透析室に付属する診察室、検査室及び準備室 コ 特殊浴室、蘇生室、バイオクリン室(白血病、臓器移植、火傷等治療室) 、新 生児室、未熟児室、授乳室、調乳室、隔離室及び未熟児観察室 サ 製剤無菌室、注射液製造室及び消毒室(蒸気を熱源とするもの) シ レントゲン室、放射線源の使用・貯蔵・廃棄する室その他これらに類する室 (放射性同位元素に係る治療室・管理室・準備室・検査室・操作室・貯蔵庫、診 断・検査関係の撮影室・透視室・操作室・暗室・心臓カテーテル室・X線テレビ 室) ス (1)項、 (16)項イ及び(16 の3)項に掲げる防火対象物のうち、(1)項の用 214 第3 スプリンクラー設備 途に供される部分(固定式のいす席を設ける部分に限る。 )で、スプリンクラー ヘッドの取付け面(スプリンクラーヘッドを取付ける天井の室内に面する部分又 は上階の床若しくは屋根の下面をいう。以下同じ)の高さが8m以上である場所 セ (6)項ロ並びに(16)項イ、(16 の 2)項及び(16 の 3)項に掲げる防火対象物の うち(6)項ロの用途に供される部分(当該防火対象物又はその部分の延面積が 1000 ㎡未満のものに限る。 )の廊下、収納設備(床面積が2㎡未満であるものに 限る。 ) 、脱衣所その他これらに類する場所 ソ (16)項イに掲げる防火対象物で(10)項に掲げる防火対象物の用途に供され る部分のうち、乗降場並びにこれらに通ずる階段及び通路 タ (16 の3)項に掲げる防火対象物の地下道で通行の用に供される部分 チ 主要構造部を耐火構造とした(16)項イに掲げる防火対象物(地階を除く階数が 11 以上のものを除く。)の階(地階及び無窓階を除く。 )の(7)項、(8)項、 (9)項ロ又は(10)項から(15)項までに掲げる防火対象物の用途に供される部分の うち、これらの用途に供される部分以外の部分と耐火構造の壁及び床で区画さ れた部分で、前(1)イ第3-4表中 ② イ及びウ(特定防火設備に限る。 )に該当 するもの ツ 奥行 60cm以下又は1㎡未満の陳列ケース、ショーウインド、押入れ、クロー ゼット、物入れ等 テ 金庫室、冷凍室、冷蔵室 ト プール、アイススケートリンク(観覧席、休憩室及び採暖室等は除く。 )の部分 (3)令第 12 条第1項各号に掲げる防火対象物又はその部分に水噴霧消火設備、泡消 火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備又は粉末消火設備を技術上の 基準に従い、又は当該技術上の基準の例により設置したときは、当該設備の有効範 囲内の部分についてスプリンクラー設備を設置しないことができる。 215 第4章 消防用設備等の技術基準 3 スプリンクラーヘッドの種別(第3-8図参照) 高感度型 (1種、r2.6 以上) 閉鎖型 標準型 (天井面に設置) 側壁型 (1種) スプリンクラーヘッド 高感度型以外 小区画型 (1種) 固定式 放水型 (高天井部分に設置) 可動式 開放型 (舞台部等に設置) 第3-8図 4 ヘッドの種類別用途区分は第3-5表によること。 第3-5表 天井高 用途等 3m未満 3m以上、6m 6mを超え 10 以下の部分 m以下の部分 (6)項ロ又は(16 の 2)項の部分のう ち(6)項ロの用途に供されるもの 小区画ヘッド (延べ面積が 1000 ㎡未満) (6)項ロ又は(16 の 2)項の部分のう ち(6)項ロの用途に供されるもの (延べ面積が 1000 ㎡以上) 10 mを超え る部分 小区画ヘッド 開放型ヘッド 小区画ヘッド 標準型ヘッド 開放型ヘッド 小区画ヘッド 標準型ヘッド 放水型 ヘッド等 指定可燃物を貯蔵又は取扱う部分 (4)項又は(16)項イのうち(4)項の 用途に供される部分(通路、階段等 標準型ヘッド を除く。 ) 地下街 放水型ヘッド等 高感度型ヘッド (店舗、事務所等の部分(地下道を除く。 )) 準地下街 その他の防火対象物 (1) 項の舞台部 ラック式倉庫 標準型ヘッド 高感度型ヘッド 放水型 小区画ヘッド((5)項及び(6)項((6)項ロを除く。 )に限る。) ヘッド等 側壁型ヘッド( 〃 ) 開放型ヘッド 標準型ヘッド(R2.3、かつ、ヘッドの呼び径が 20 に限る。) 216 第3 スプリンクラー設備 5 水源 (1)閉鎖型スプリンクラーヘッドの個数及び水量 ア 標準型ヘッドは第3-6表によること。 (小区画型ヘッドを除く。 ) 第3-6表 ヘッドの個数 湿 防火対象物の区分 式 高感度型 以外 (4)項及び(16)項イのうち (4)項の用途に供される部分 が存するもの(法第8条第1 項に規定する百貨店である ものに限る。 ) 12 15 地階を除く階数が 10 以下の防火対象物 8 10 12 15 1種 2種 24 30 16 20 その他のもの 高感度型 地階を除く階数が 11 以上の防火対象物 地下街・準地下街 ラック式 倉庫 等級がⅠ、Ⅱ及 びⅢのもの 乾式又は予作動式 高感度型 以外 高感度型 水 量 (㎥以上) ヘッドの個数 に1.6(ラック 式倉庫のう ち、等級がⅢ 湿式の個数に 1.5 を乗 又はⅣのもの じた個数 で水平遮へい (小数点以下を切り上 板が設けられ げ整数とする。) ているものは 2.28、その他 の も の は 3.42) を乗じ た量 等級がⅣのもの 指定可燃物 (指定数量の 1000 倍以上貯蔵・取扱うもの) 注1 ヘッドの設置個数が、第3-6表に掲げるヘッドの個数に満たないときは、当該設置個数 とする。 注2 他の消防用設備等と兼用する場合は、それぞれの規定水量を加算して得た量以上とすること。 イ 小区画型ヘッドは第3-7表によること。 第3-7表 区 湿 分 ヘッドの個数 (6)項ロ又は(16 の 2)項の部分のうち(6)項ロの用途に 供されるもの(延面積が 1000 ㎡未満のもの) 4 地階を除く階数が 10 以下の防火対象物 ((6)項ロで延面積が 1000 ㎡未満のものを除く) 8 地階を除く階数が 11 以上の防火対象物 12 式 水 量(㎥以上) ヘッドの個数に 1.0 を乗じた量 注1 ヘッドの設置個数が、第3-7表に掲げるヘッドの個数に満たないときは、当該設置個数 とする。 注2 他の消防用設備等と兼用する場合は、それぞれの規定水量を加算して得た量以上とすること。 217 第4章 消防用設備等の技術基準 ウ 側壁型ヘッドは第3-8表によること。 第3-8表 ヘッドの個数 防火対象物の区分 湿 式 地階を除く階数が 10 以下の防火対象物 8 地階を除く階数が 11 以上の防火対象物 12 乾式又は予作動式 水 量 (㎥以上) 湿式の個数に1.5 を ヘッドの個 乗じた個数 数に 1.6 を (小数点以下を切り 乗じた量 上げ整数とする。) 注1 ヘッドの設置個数が、第3-8表に掲げるヘッドの個数に満たないときは、当該設置個数 とする。 注2 他の消防用設備等と兼用する場合は、それぞれの規定水量を加算して得た量以上とすること。 (2)開放型スプリンクラーヘッドの個数及び水量は第3-9表によること。 第3-9表 区 分 (6)項ロ又は(16 の 2)項の部分のうち(6)項 ロの用途に供されるもの (延面積が 1000 ㎡未満のもの) ヘッドの個数 水量(㎥以上) 4 (スプリンクラーヘッドの設 置個数が4に満たないときに あっては、当該設置個数) ヘッドの個数に (6)項ロのうち地階を除く階数が 10 以下のも 最大の放水区域に設置さ 1.6 を乗じた量 の(延面積が 1000 ㎡未満のものを除く) れる個数に1.6を乗じた数 舞台部が 10 階以下の階に存するもの ヘッドの設置個数が最も 舞台部が 11 階以上の階に存するもの 多い階の当該設置個数 注 他の消防用設備等と兼用する場合は、それぞれの規定水量を加算して得た量以上とすること。 (3)放水型スプリンクラーヘッドの水量は第3-10 表によること。 第3-10 表 種 別 固定式ヘッド 可動式ヘッド 水 量 (㎥以上) 面積が最大となる放水区域に設置されたすべての固定式ヘッドを同時に 20 分間放水することができる量以上の量 (同時開放ヘッド数×当該ヘッド放水量(L/min)×20 分間以上) 可動式ヘッドを 20 分間放水することができる量以上の量 (ヘッド放水量(L/min)×20 分間以上) 注 他の消防用設備等と兼用する場合は、それぞれの規定水量を加算して得た量以上とすること。 (4)有効水量の算定 第2屋内消火栓設備4(2)を準用すること。 (5)貯水槽の構造等 第2屋内消火栓設備4(3)を準用すること。 218 第3 スプリンクラー設備 6 放水性能 第3-6表から第3-9表までに定めた個数のヘッドを同時に使用した場合、各ヘ ッドの先端においては、第3-11 表によること。 第3-11 表 ヘッドの種別等 標準型ヘッド 閉鎖型スプリンクラーヘッド 放水圧力(以上) 放水量(以上) 0.1M㎩ 80L/min (ラック式倉庫 114L/min) 50L/min 小区画型ヘッド 側壁型ヘッド 開放型スプリンクラーヘッド 10 階以下の階 0.1M㎩ 80L/min 11 階以上の階 7 加圧送水装置 (1)ポンプを用いる場合 ア 設置場所等 第2屋内消火栓設備5(1)アを準用すること。 イ 吐出量 (ア)ポンプの吐出量 標準型ヘッド、小区画型ヘッド、側壁型ヘッドを用いるものにあっては、 第3-6表から第3-8表まで、開放型ヘッドを用いるものは、第3-12 表 に定める個数に、第3-13 表のポンプの基本吐出量を乗じて得た量以上の量と すること。 第3-12 表 区 分 ヘッドの個数 (6)項ロ又は(16 の 2)項の部分のうち(6)項 ロの用途に供されるもの (延面積が 1000 ㎡未満のもの) (6)項ロのうち地階を除く階数が 10 以下のも 最大の放水区域に設置される個数 の(延面積が 1000 ㎡未満のものを除く) 舞台部が 10 階以下の階に存するもの 舞台部が 11 階以上の階に存するもの ヘッドの設置個数が最も多い階の当該設置個数 第3-13 表 ヘッドの種別 閉 鎖 型 ポンプの基本吐出量 標 準 型 90L/min(ラック式倉庫 130L/min) 小区画型 60L/min 側 壁 型 90L/min 開 放 型 219 第4章 消防用設備等の技術基準 (イ)棟が異なる防火対象物で加圧送水装置を兼用する場合 第2屋内消火栓設備5(1)ウ(ウ)を準用すること。 ウ 全揚程 (ア)ポンプの全揚程は、次の式により求めた値以上の値とすること。 H=h1+h2+10m H :ポンプの全揚程(m) h1 :配管の摩擦損失水頭(m) h2 :落差(吸水管のフート弁から最上階のスプリンクラーヘッドまで の垂直距離(m) ) (イ)ポンプの吐出量が定格吐出量の 150%となるときの全揚程は、定格全揚程の 65%以上となること。 エ 電動機 第2屋内消火栓設備5(1)オを準用すること。 オ 呼水装置 第2屋内消火栓設備5(1)カを準用すること。 カ ポンプ性能試験装置 第2屋内消火栓設備5(1)キを準用すること。 キ 水温上昇防止用逃し装置 第2屋内消火栓設備5(1)クを準用すること。 ク フート弁 第2屋内消火栓設備5(1)ケを準用すること。 ケ 圧力計及び連成計 第2屋内消火栓設備5(1)コを準用すること。 コ 機器 第2屋内消火栓設備5(1)サを準用すること。 (2)高架水槽を用いる場合 ア 落差(水槽の下端からスプリンクラーヘッドまでの垂直距離をいう。 ) 高架水槽の必要な落差は、次の式により求めた値以上の値とすること。 H=h1+10m H :必要な落差(m) h1 :配管の摩擦損失水頭(m) イ 構造 水位計、排水管、溢水用排水管、補給水管及びマンホールを設けること。 (第 2屋内消火栓設備第2-11 図参照) (3)放水圧力が1M㎩を超えないための措置 第2屋内消火栓設備5(3)アからウ及びオを準用すること。 220 第3 スプリンクラー設備 8 配管等 第2屋内消火栓設備6((1)なお書き、(10)、 (11)及び(13)ア(ア) 、 (ウ)を除 く。)を準用するほか、次によること。なお、配管の名称は第3-9図によること。 凡例 補助高架水槽 給水主管 配水主管 配水管 枝 管 巻出し管 流水検知装置 P スプリンクラーポンプ スプリンクラーヘッド 第3-9図 (1)配管のうち給水主管及び配水主管の呼び径は、配管摩擦損失計算によること。 なお、ポンプ吐出量に応じた給水主管及び配水主管の呼びの目安は第3-14 表の とおり。 第3-14 表 ポンプ吐出量 900L/min 未満 900L/min 以上 1800L/min 未満 1800L/min 以上 2700L/min 未満 2700L/min 以上 3600L/min 未満 3600L/min 以上 呼び径 100A未満 100A以上 150A以上 150A以上 200A以上 (2)配水管又は枝管の呼び径は、配管摩擦損失計算又は第3-15 表によること。 第3-15 表 ヘッドの合計個数 2 個以下 3 個以下 5 個以下 10 個以下 20 個以下 管の呼び径 25A 32A 40A 50A 65A 注 枝管に取り付けるヘッド数は、配水管から片側5個以下とする。 21 個以上 80A (3)補助用高架水槽から主管までの配管は、管の呼び径 50A以上とし、かつ、補助用 川崎市運用基準 高架水槽の有効水量を1㎥以上とすること。ただし、当該水槽の水位が低下した場 合に管の呼び径 20A以上の配管により自動的に給水できる装置を設けた場合には、 当該水量を 0.5 ㎥以上とすることができる。 9 起動装置 (1)閉鎖型スプリンクラーヘッドを用いる場合 自動火災報知設備の感知器の作動又は流水検知装置若しくは起動用水圧開閉装置 (起動用圧力タンク)の作動と連動して加圧送水装置を起動するものであること。 221 第4章 消防用設備等の技術基準 ア 起動用水圧開閉装置を用いる場合は、第2屋内消火栓設備8(1)イ( (イ) 及び(キ)を除く。 )を準用するほか、次によること。 (ア)起動用水圧開閉装置の水圧開閉器の位置における配管内の圧力が、次のaか らcまでのいずれか高い方の圧力の値に低下するまでに起動するよう調整され たものとすること。 (第3-10 図参照) a 最高位又は最遠部のヘッドの位置から起動用水圧開閉装置の水圧開閉器ま での落差(H1)による圧力に 0.15M㎩を加えた値の圧力 b 補助用高架水槽の位置から起動用水圧開閉装置の水圧開閉器までの落差 (H2)による圧力に 0.05 M㎩を加えた値の圧力 c 補助散水栓を設置するものは、次の各数値に 0.3M㎩を加えた値の圧力 (a)最高位の補助散水栓の位置から起動用水圧開閉装置の水圧開閉器までの 落差(H3) (b)補助散水栓の弁・ホース・ノズル等の摩擦損失としてあらかじめ算定さ れた数値(鑑定機器の仕様書に明示されたもの…H0)(第3-10 図参照) 補助用高架水槽 最高位又は最遠部 のヘッド H2 + 0.05M㎩ H1 + 0.15M㎩ 水圧開閉器の位置 最高位の補助散水栓 H3+H0+0.3M㎩ 起動用水圧開閉 装置 P 第3-10 図 補助用高架水槽 イ 流水検知装置(自動警報弁に限る。) 最高位又は最遠部 のヘッド を用いる場合は、補助用高架水槽から H の最高位又は最遠部のヘッドの位置ま での落差(H)による圧力が 0.15M㎩ H≧0.15M㎩(15m) 以上とすること。 (第3-11 図参照) P 第3-11 図 (2)開放型スプリンクラーヘッドを用いる場合 ア 自動式起動方法 自動火災報知設備の感知器の作動又は火災感知用ヘッドの作動若しくは開放に よる圧力検知装置の作動と連動して、加圧送水装置及び一斉開放弁を起動するこ とができるものとすること。ただし、自動火災報知設備の受信機若しくはスプリ 222 第3 スプリンクラー設備 ンクラー設備の表示装置が防災センター等に設けられ、又は規則第 14 条第1項 第 12 号の規定若しくは規則第 24 条第9号の規定により総合操作盤が設けられて おり、かつ、火災時に直ちに手動式の起動装置により加圧送水装置及び一斉開放 弁を起動させることができる場合にあっては、この限りでない。 イ 手動式起動方法 (ア)直接操作又は遠隔操作により、それぞれ加圧送水装置及び手動式開放弁又は 加圧送水装置及び一斉開放弁を起動することができるものとすること。 なお、手動開放弁又は一斉開放弁は、次によること。 a 一斉開放弁の起動操作部又は手動式開放弁(30 秒以内に全開できるものに 限る。)は、一の放水区域につき、異なる場所に2以上設けること。 b 一斉開放弁又は手動式開放弁にかかる圧力は、当該各開放弁の最高使用圧 力以下とすること。 c 一斉開放弁の起動操作部又は手動式開放弁は、開放型スプリンクラーヘッ ドの存する階で、火災のとき容易に接近することができ、かつ、床面からの 高さが 0.8m以上 1.5m以下の箇所に設けること。 d 一斉開放弁又は手動式開放弁の二次側配管の部分には、当該放水区域に放 水することなく当該弁の作動を試験するための装置を設けること。 e 手動式開放弁は、当該弁の開放操作に必要な力が 150N以下のものとする こと。 (イ)2以上の放水区域を有するスプリンクラー設備にあっては、放水区域を選択 することができる構造とすること。 (ウ)2以上の放水区域を設けるときは、各手動起動装置の受持つ放水区域図を表 示すること。この場合、起動装置についても放水区域図の受持ち区域と同一の 色分けを施す等明示すること。 (エ)起動装置である旨の表示及び操作方法を明示した標識を設けること。 10 自動警報装置 自動警報装置は、次によること。ただし、自動火災報知設備又は自動火災報知設備 と連動の放送設備により有効に警報が発せられる場合は、音響警報装置を設けないこ とができる。 (1)音響警報装置は、ウォーターモーターゴング(水車) 、ベル等によるものとする こと。 (2)スプリンクラーヘッドの開放又は補助散水栓の開放弁の開放により警報を発する ものとすること。 (3)発信部は、各階又は放水区域ごとに設けるものとし、当該発信部には、流水検知 装置又は圧力検知装置を用いること。 (4)前(3)の流水検知装置又は圧力検知装置にかかる圧力は、当該流水検知装置又 223 川崎市運用基準 第4章 消防用設備等の技術基準 は圧力検知装置の最高使用圧力以下とすること。 (5)受信部には、スプリンクラーヘッド又は火災感知用ヘッドが開放した階又は放水 区域を覚知できる表示装置を防災センター等に設けること。ただし、総合操作盤が 設けられている場合にあっては、この限りでない。 (6)一の防火対象物に2以上の受信部が設けられているときは、これらの受信部のあ る場所相互間で同時に通報することができる設備(インターホン、内線電話等)を 設けること。 11 流水検知装置 (1)流水検知装置の一次側には、圧力計を設けること。 (2)流水検知装置の二次側に圧力の設定を必要とするスプリンクラー設備にあっては、 当該流水検知装置の圧力設定値よりも二次側の圧力が低下した場合に自動的に警報 を発する装置を設けること。 (3)一の流水検知装置が受け持つ区域は、3000 ㎡以下(工場、作業場等で主要な出入 川崎市運用基準 口から内部を見とおすことができる場合にあっては 12000 ㎡以下)とし、2以上の 階にわたらないこと。ただし、防火対象物の階で設置されるヘッドの個数が 10 個未 満で、かつ、当該階が自動火災報知設備の技術上の基準に従い、有効に警戒されて いる場合は、2以上の階を持つことができる。 (4)流水検知装置の一次側直近には、制御弁を設けること。 (5)流水検知装置は、点検に便利で、かつ、火災等の災害による被害を受けるおそれ が少ない箇所に設けること。 (6)閉鎖型スプリンクラーヘッドのうち小区画型ヘッドを用いるスプリンクラー設備 の流水検知装置は、予作動式を含め湿式のものとすること。 (7)ラック式倉庫に設ける流水検知装置は、予作動式以外のものとすること。 12 送水口 (1)消防ポンプ自動車が容易に接近することができる位置に双口形の送水口を設ける こと。 (2)送水口は、専用とすること。 (3)送水口の結合金具は、呼称 65 の差込式のものとし、地盤面からの高さが 0.5m以 上1m以下で、かつ、送水に支障のない位置に設けること。 (4)送水口は、当該スプリンクラー設備の加圧送水装置から流水検知装置若しくは圧 力検知装置又は一斉開放弁若しくは手動式開放弁までの配管に、専用の配管をもっ て接続すること。 (5)閉鎖型スプリンクラーヘッドを用いる設備の送水口は、階の警戒面積が 3000 ㎡ を超えるごとに1個以上(3個を超えるときは、3個とする。 )を設置すること。 (6)送水口からスプリンクラー設備の配管に至る配管の内径は、100mm以上とする こと。 224 川崎市運用基準 第3 スプリンクラー設備 (7)送水口の直近の配管には、逆止弁、止水弁及び排水弁(設置位置は送水口と逆止 弁との間)を設けること。 (8)送水口には、その直近の見やすい箇所に「スプリンクラー用送水口」である旨及 びその「送水圧力範囲」を表示した標識を設けること。 13 へッドの配置・設置方法等 (1)閉鎖型スプリンクラーヘッドは、その取り付ける場所の正常時における最高周囲 温度に応じて、第3-16 表で定める標準温度を有するものを設けること。 第3-16 表 取り付ける場所の最高周囲温度 39℃未満 39℃以上 64℃未満 64℃以上 106℃未満 106℃以上 標示温度 79℃未満 79℃以上 121℃未満 121℃以上 162℃未満 162℃以上 (2)スプリンクラーヘッドは、天井又は小屋裏に、その各部分からの一のスプリンク ラーヘッドまでの水平距離が第3-17 表に掲げる数値以下となるように設けること。 第3-17 表 水平距離 ヘッドの種別 防火対象物又はその部分 高感度型以外 高感度型 (Xの値) 注1 舞 台 部 開放型スプリンク (6)項ロ又は(16 の 2)項の部分のうち(6) ラーヘッド 閉鎖型スプリンクラーヘッド 標準型ヘッド 項ロの用途に供されるもの 指定可燃物(指定数量の 1,000 倍以上貯 蔵・取扱い) 棚類等を設けた部分 ラック式倉庫 天井等の部分 厨房等の部分 地下街 その他の部分 厨房等の部分 準地下街 その他 耐火構造以外 の部分 耐火構造 (6)項ロ又は(16の 2)項の部分のうち (6)項ロの用途に 供されるもの 1.7m以下 0.75 2.5m以下 2.1m以下 1.7m以下 2.1m以下 1.7m以下 2.1m以下 2.3m以下 0.75 0.9 0.75 0.9 1.0 耐火建築物以外 2.1m以下 0.9 耐火建築物 2.3m以下 1.0 2.1m以下 2.3m以下 0.9 1.0 耐火建築物以外 耐火建築物 宿泊室等の部分 (6)項ロ又は(16 の 2)項の部分のうち(6) 項ロの用途に供されるもの その他 小区画型 ヘッド 1.7m以下 2.6m以下、かつ、 13 ㎡/ヘッド(1種) 水平方向の両側にそれぞれ 1.8m以内、かつ、前方 3.6 m以内に包含(1種) 高天井の部分 ヘッドの性能に応じて火災 放水型ヘッド等 (6)項ロ又は(16 の 2)項の部分のうち(6) を有効に消火できるように 設置 注2 項ロの用途に供されるもの 注1 ヘッドの性能に応じた算定 R=X・r R:スプリンクラーヘッドまでの水平距離(m) r:スプリンクラーヘッドの有効散水半径 注2 「放水型ヘッド等を用いるスプリンクラー設備の設置及び維持に関する技術上の基準の細 目(平成8年8月 19 日付け消防庁告示第6号) 」を参照 側壁型ヘッド 宿泊室等及び廊下、通路等の部分 225 第4章 消防用設備等の技術基準 (3)開口部(防火対象物の 10 階以下の部分にある開口部にあっては、延焼のおそれ のある部分(建基法第2条第6号) )には、その上枠に当該上枠の長さ 2.5m以下ご とに一のヘッドを設けること。ただし、防火対象物の 10 階以下の部分にある開口部 で防火設備が設けられているもの又は規則で定められているところにより、ドレン チャー設備が設けられている開口部については、この限りでない。 (4)閉鎖型スプリンクラーヘッドの配置 標準型ヘッドの配置は、原則として格子配置(正方形又は矩形)とすること。 川崎市運用基準 (第3-12 図、13 図参照) 正方形配置(各部分からの水平距離 2.3mの場合) 3.25m 3.25m 3.25m 3.25m 第3-12 図 矩形配置(各部分からの水平距離 2.3mの場合) 4.60m 4.60m 4.60m 4.60m 第3-13 図 (5)閉鎖型スプリンクラーヘッドのうち標準型ヘッド(小区画型ヘッドを除く。 )を 設ける場合は、前(1) 、 (2)及び(4)によるほか、次によること。 ア 設置することができるヘッドの区分は、第3-18 表によること。 第3-18 表 感度の種別 有効 散水半径 r2.3 1種 2種 ○ ○ ○ × (高感度型) 注1 ○印は、1種又は r2.3 に該当する標準型ヘッドを示す。 注2 ×印は、設置することができないもの。 r2.6 イ デフレクターから下方 0.45m(易燃性の可燃物を収納する部分に設けられるヘ ッドにあっては 0.9m)以内で、かつ、水平方向 0.3m以内は、空間を確保するこ と。なお、デフレクターから下方の 0.45m以内の水平方向には、努めて散水障害 となるものを設け、又は置かないこと。 (第3-14 図参照) 226 川崎市運用基準 第3 スプリンクラー設備 取付面 0.45m以内(易燃性の可燃物 0.9m) 0.3m以内 物 品 等 物品等 第3-14 図 ウ スプリンクラーヘッドの軸心が、当該ヘッドの取付面に直角であること。 (第3-15 図参照) 傾斜天井 0.3m以下 デフレクター 取付面とヘッド軸心は直角 第3-15 図 エ スプリンクラーヘッドは、当該ヘッドの取付面から 0.4m以上突出したはり等 によって区画された部分ごとに設けること。ただし、当該はり等の相互間の中心 距離が 1.8m以下である場合は、この限りでない。 オ デフレクターと当該ヘッドの取付面との距離は、0.3m以下であること。 カ 給排気用ダクト・棚等で、その幅又は奥行が 1.2mを超えるものがある場所に は、当該ダクト等の下面にもヘッドを設けること。 キ 開口部に設けるヘッドは、開口部の上枠より 0.15m以内の高さの壁面に設ける こと。 ク はり、たれ壁等がある場合のヘッドの設置は、原則として第3-16 図及び第 3-19 表によること。ただし、H及びDの値についてはヘッドからの散水が妨げ られる部分が他ヘッドにより有効に警戒される場合にあっては、この限りでない。 第3-19 表 0.3m以下 H D 保有空間 0.45~0.9m 第3-16 図 D(m) H(m) 0.75 未満 0 0.75~1.0 未満 0.1 未満 1.0~1.50 未満 0.15 未満 1.50 以上 0.3 未満 227 川崎市運用基準 第4章 消防用設備等の技術基準 ケ ルーバー等(取り付けヘッドの作動温度以下で溶融等し、かつ、熱感知の障害 とならないものを除く。 )開放型の飾り天井が設けられる場合にあっては、飾り 天井の下方にもヘッドを設けること。ただし、格子材等の厚さ、幅及び取り付け 状態が著しく散水を妨げるものではなく、開放部分の面積の合計が飾り天井の 70%以上であり、かつ、ヘッドのデフレクターから飾り天井の上部までの距離が 0.6m以上となる場合にあっては、下方のヘッドを設けないことができる。 コ 傾斜天井等にヘッドを設ける場合は、次によること。 (ア)スプリンクラーヘッドを取付ける面の傾斜が3/10(17 度)を超えるもの 屋根又は天井の頂部より当該頂部に最も近いヘッドに至るまでの間隔は、当 該傾斜面に平行に配置されたヘッド相互間の間隔の1/2以下の値とし、かつ、 当該頂部からの垂直距離が1m以下となるように設けること。ただし、当該頂 部のヘッドが設けられるものにあっては、この限りでない。 (第3-17 図参照) (断面図) (平面図) L:第3-12,13 図参照 第3-17 図 (イ)スプリンクラーヘッドを取付ける面の傾斜が1/1(45 度)を超えるもの 屋根又は天井とヘッドとの水平距離を 0.6m以上とすれば、屋根又は天井の 頂部からの垂直距離は、1mを超えて設けることができる。 (第3-18 図参照) 1m超過 0.6m 0.6m 以上 以上 第3-18 図 サ ラック式倉庫に設ける場合は、 「ラック式倉庫の安全対策ガイドラインについ て」 (平成 10 年8月 17 日付け 10 川消予第 595 号) 、 「ラック式倉庫のスプリンク ラー設備の解説書について」 (平成 11 年6月 29 日付け 11 川消予第 235 号)及び 前(1)から(5)コまでによるほか、次によること。 (第3-19 図参照) 228 川崎市運用基準 第3 スプリンクラー設備 (ア)ヘッドの制限 ラック式倉庫に設けるヘッドは、標準型ヘッドのうち有効散水半径が 2.3 の もので、かつ、ヘッドの呼び径が 20 のものに限る。 (イ)棚又はこれに類するもの(以下「ラック等」という。 )を設けた部分 ラック等を設けた部分の各部分から一のヘッドまでの水平距離が 2.5m以下 となるように、かつ、ラック式倉庫の等級に応じ、第3-20 表に定める高さに つき1個以上設けること。 第3-20 表 等級 高さ(m) Ⅰ、Ⅱ及びⅢ 4 Ⅳ 6 (ウ) (イ)のほか、消防庁長官が定めるところにより、ラック式倉庫の等級及び水 平遮へい板(ラック等を設けた部分の内部を水平方向に遮へいする板をいう。 ) の設置状況に応じて、火災を消火できるように設けること。 (エ)ラック等を設けた部分以外 の部分 ヘッドは、天井又は 小屋裏に、当該天井又は小屋 裏の各部分から一のヘッドま 天井用ヘッド(水平距離 2.1m以下) 6m 以下 4m 以下 6m 以下 収納物 での水平距離が 2.1m以下と (Ⅳの場合) なるように設けること。 6m 以下 効果をあげるため、次によるこ クレーン クレーン通路 (オ)ヘッドは、火災感知及び消火 と。 a ラック等を設けた部分に設 6m 以下 4m 以下 (Ⅰ・Ⅱ及び Ⅲの場合) 4m 以下 けるヘッドには、他のヘッド から散水された水がかかるの ラック内ヘ 4 m ッド(一段 以下 毎の千鳥配 置で、水平 4 m 距離2.5m 以下 以下) FL FL 第3-19 図 を防止するための措置を講ず ること。 b ヘッドは2段以上となる場合は、上段のヘッド間の中間に下段のヘッドが 配置されるように上下に千鳥形に設けること。 (カ)ラック等を設けた部分には、次に定めるところにより水平遮へい板を設ける こと。 ただし、ラック式倉庫の等級がⅢ又はⅣであり、かつ、消防庁長官が定める ところによりヘッドが設けられている場合は、この限りでない。 a 材質は、難燃材料とすること。 229 第4章 消防用設備等の技術基準 b ラック等との間に延焼防止上支障となるすき間を生じないように設けるこ と。 c ラック式倉庫の等級に応じ、第3-21 表に定める高さごとに設けること。 この場合において、天井又は小屋裏は、水平遮へい板とみなす。 第3-21 表 等級 高さ(m以内) Ⅰ 4 Ⅱ及びⅢ 8 Ⅳ 12 (6)小区画型ヘッドを設ける場合は、前(1) 、 (2)及び(5)ウ、エ(ただし書き を除く。 ) 、オ、カによるほか、次によること。 ア スプリンクラーヘッドは、令別表第1(5)項若しくは(6)項又は(16)項 ( (5)項又は(6)項の用途に供される部分)で、宿泊室等に設けること。 なお、宿泊室等には、宿泊室、病室、談話室、娯楽室、居間、寝室、教養室、 休憩室、面会室、休養室等が該当する。 イ スプリンクラーヘッドは、天井の室内に面する部分に設けること。 ウ 同一の宿泊室等に2以上のヘッドを設ける場合は、次によること。 H8.6.11 (ア)ヘッド相互の設置間隔が、3m以下とならないように設置すること。 消防予第 115 号 ただし、相互の小区画ヘッド間に遮水のための垂れ壁、専用板等を設けるな ど隣接する小区画ヘッドが濡れないための措置を講じた場合は、この限りでない。 (イ)デフレクターから下方 0.45m以内で、かつ、水平方向 0.3m以内には、何も 設けられ、又は置かれていないこと。さらに水平方向の壁面までの間の範囲に ついても、努めて空間を確保すること。 (第3-20 図参照) 天井 小区画ヘッド 壁 0.3m以内 0.5m以内 0.45m以内 何も設けられ、又は置かれていない部分 法令上何も設けられ、又は置かれていないこととされている部分 第3-20 図 (7)側壁型ヘッドを設ける場合は、前(1) 、 (2)及び(5)ウ、カによるほか、次 によること。 ア スプリンクラーヘッドは、令別表第1(5)項若しくは(6)項又は(16)項 ( (5)項又は(6)項の用途に供される部分)で、宿泊室等及び廊下、通路、 フロント、ロビーその他これらに類する部分に設けること。 230 第3 スプリンクラー設備 イ スプリンクラーヘッドは、壁の室内に面する部分に設けること。 ウ スプリンクラーヘッドは、床面の各部分が一のスプリンクラーヘッドにより防 護される床面の部分(スプリンクラーヘッドを取り付ける面の水平方向の両側に それぞれ 1.8m以内、かつ、前方 3.6m以内となる範囲を水平投影した床面の部 分をいう。 )に包含されるように設けること。 エ スプリンクラーヘッドは、ヘッドを取り付ける面から 0.15m以内となるように 設けること。 オ デフレクターは、天井面から 0.15m以内となるように設けること。 カ 側壁型ヘッドのデフレクターから下方 0.45m以内で、かつ、水平方向 0.45m 以内には、何も設けられ、又は置かれていないこと。さらに水平方向についても、 努めて空間を確保すること。 (第3-21 図参照) 法令上何も設けられ、又は置かれていないこととされている部分 何も設けられ、又は置かれていない部分 0.45m以内 r0.45m以内 r0.45m以内 壁 3.6m以内 側壁型ヘッド 側壁型ヘッド 第3-21 図 (8)種別の異なるヘッドを用いるスプリンクラー設備(高天井の部分に設ける放水型 消防予第 115 号 ヘッド等を除く。 )を設ける場合は、次によること。 ア 同一階の配管系に放水量の異なるスプリンクラーヘッド又は補助散水栓が設け られる場合の流水検知装置の検知流量定数については、第3-22 表によること。 第3-22 表 同一階の配管系の組み合せ 50 検知流量定数の区分 60 50・60 併用 標準型ヘッド(小区画型ヘッドを除く。) 及び補助散水栓 ○ ○ 側壁型ヘッド及び補助散水栓 ○ ○ 標準型ヘッド(小区画型ヘッドを除く。 ) 及び小区画型ヘッド ○ ○ 側壁型ヘッド及び小区画型ヘッド ○ ○ 小区画型ヘッド及び補助散水栓 ○ イ 水源水量、ポンプの吐出量等にあっては、その値が最大となる種別のスプリン クラーヘッドに係る規定により算出すること。 ウ 種別の異なるスプリンクラーヘッド(放水量又は感度の種別等)は、同一階の 同一区画(防火区画されている部分、たれ壁で区切られた部分等であって、当該 部分における火災発生時において当該部分に設置されているスプリンクラーヘッ 231 H8.6.11 第4章 消防用設備等の技術基準 ドが同時に作動すると想定される部分をいう。 )内に設けないこと。ただし、感度 の種別と放水量が同じスプリンクラーヘッドにあっては、この限りでない。 エ 同一階の配管系に放水量の異なるスプリンクラーヘッド又は補助散水栓が設け られる場合の当該配管の末端に設ける末端試験弁は、当該流水検知装置の検知流 量定数に相当する放水性能を有するオリフィス等の試験用放水口を設けること。 (9)開放型スプリンクラーヘッドを設ける場合は前(2)によるほか、次によること。 ア 放水区域の数 (ア)一の舞台部につき4以下とし、2以上の放水区域を設けるときは、火災を有 効に消火できるように隣接する放水区域が相互に重複するように設けること。 (第3-22 図、第3-23 図参照) 2 3 0.5m 以内 1 4 0.5m 以内 第3-22 図 舞 1 2 観 台 3 舞 4 第3-23 図 客 台 2 3 1 4 観 客 (イ)2以上の放水区域を設ける場合の一の放水区域の面積は、100 ㎡以上とする 川崎市運用基準 こと。 (ウ)放水区域を分割する場合は、前(ア)の例により設けること。ただし、ポン プの吐出量が 5000L/min 以上となる場合にあっては、5分割以上とすること ができるものとすること。 イ 舞台部の天井又は小屋裏で室内に面する部分及びすのこ又は渡りの下面の部分 に前(5)イ及びウにより設けること。ただし、すのこ又は渡りの上部の部分に 可燃物が設けられていない場合は、当該天井又は小屋裏の室内に面する部分には スプリンクラーヘッドを設けないことができる。 (第3-24 図参照) 232 川崎市運用基準 第3 スプリンクラー設備 可燃物がなければ省略できる。 すのこ 開口部が総面積の 70%以上ならヘッドは省略できる。 渡り 舞 台 第3-24 図 ウ スタジオ部分及び脇舞台の天井(ぶどう棚が設けられている場合にあっては、 当該ぶどう棚の下面)に設けること。 エ ぶどう棚の上部に電動機、滑車及びワイヤーロープ等以外の可燃性工作物を設 ける場合は、ぶどう棚の上部に閉鎖型スプリンクラーヘッドを設けること。 (10)地下街に設ける場合は、前(1) 、 (2) 、 (4)及び(5)アからカまでによるほ か、ヘッドは、天井の室内に面する部分及び天井裏の部分に設けること。ただし、 天井の室内に面する部分の仕上げを不燃材料でした部分又は天井裏の高さが 0.5m 未満の部分にあっては、天井裏の部分に設けないことができる。 (11)準地下街に設ける場合は、前(1) 、 (2) 、 (4)及び(5)アからカまでによる ほか、ヘッドは、天井の室内に面する部分に設けること。 (12)放水型ヘッド等を設ける場合は前(2)によるほか、次によること。 H8.8.19 消防庁告示第 6 号 H8.9.10 ア 放水部の性能 (ア)加圧された水を第3-22 表に掲げる有効放水範囲内に有効に放水することが 消防予第 175 号 できること。 第3-22 表 ヘッドの種別 有効放水範囲 当該ヘッドの使用圧力の範囲内において放水し た場合に、1分間当たりの放水量を 5L/㎡で除し (指定可燃物以外) て得られた範囲内で、かつ、1㎡当たりの散水量 が 1.2L/min 以上となる範囲とすること。 小型ヘッド 固定式ヘッド 大型ヘッド (指定可燃物) 可動式ヘッド 当該ヘッドの使用圧力の範囲内において放水し た場合に、1分間当たりの放水量を 10 L/㎡で除 して得られた範囲内で、かつ、1㎡当たりの散水 量が 2.4L/min 以上となる範囲とすること。 放水部を任意の位置に固定した状態で当該ヘッ ドの使用圧力の範囲内において放水した場合に、 1㎡当たりの散水量が小型ヘッドにあっては 5L/min 以上、大型ヘッドにあっては 10L/min 以上 となる範囲とすること。 20 ㎡以上であること。 233 第4章 消防用設備等の技術基準 (イ)可動式ヘッドの放水部を稼働させることにより放水範囲を変える場合の有効 放水範囲は、相互に重複していること。 イ 設置の基準 (ア)固定式ヘッド a 放水区域は、高天井となる部分における床面を固定式ヘッドの放水により 有効に包含し、かつ、当該部分の火災を有効に消火できるように設けること。 b 一の放水区域は、その面積が 100 ㎡以上になるように設けること。ただし、 高天井となる部分の面積が 200 ㎡未満である場合にあっては、一の放水区域 の面積を 100 ㎡未満とすることができる。 c 二以上の放水区域を設けるときは、火災を有効に消火できるように隣接す る放水区域が相互に重複するようにすること。 (第3-25 図参照) AとBの重複部分 高天井の部分 BとCの重複部分 放水区域 C 放水区域 B 放水区域 A 第3-25 図 d 放水区域は、一又は複数の固定式ヘッドの有効放水範囲に包含されるよ うに設けること。 (第3-26 図参照) 固定式ヘッドAからEまで A B 放水区域 C D E 第3-26 図 e 放水区域は、警戒区域を包含するように設けること。 f 固定式ヘッドの周囲には、当該固定式ヘッドによる散水の障害となるよう な物品等が設けられ又は置かれていないこと。 (イ)可動式ヘッド a 放水区域は、高天井となる部分における床面を可動式ヘッドの放水により 有効に包含し、かつ、当該部分の火災を有効に消火できるように設けること。 b 放水区域は、警戒区域を包含し、かつ、可動式ヘッドの有効放水範囲に包 含されるように設けること。 (第3-27 図参照) 234 第3 可動式ヘッド スプリンクラー設備 感知器 床面 警戒区域 放水区域 有効放水区域 第3-27 図 c 可動式ヘッドの周囲には、当該可動式ヘッドによる散水障害となるような 物品等が設けられ又は置かれていないこと。 (ウ)感知部 a 警戒区域は、高天井となる部分の床面火災を有効に感知できるように設け ること。 b 隣接する警戒区域は、相互に重複するように設けること。 c 感知部は、当該感知部の種別に応じ、火災を有効に感知できるように設け ること。 d 感知部は、感知障害が生じないように設けること。 e 感知部が走査型(火災により生じる炎を検知する部分(以下「検知部」と いう。 )が上下左右に自動的に作動するものをいう。以下同じ。 )のものにあ っては、次によること。 (a)警戒区域は、監視視野に包含されるように設けること。 (b)初期の監視状態から作動し、一連の監視後において初期の監視状態に復 するまでの時間が、60 秒以内となるように設けること。 (エ)感知部及び放水部の連動等 a 放水型ヘッド等の感知部が火災を感知した旨の信号を発した場合(自動火 災報知設備と連動するものにあっては、当該自動火災報知設備からの火災信 号を受信した場合)には、火災が発生した警戒区域を受信部に表示するとと もに、当該警戒区域に対応する放水区域に放水を自動的に開始することがで きるものであること。 b 放水区域の選択及び放水操作は、原則として、自動放水とすること。ただ し、次のいずれかに該当する場合にあっては、放水操作を手動で行うことが できる。 (a)当該防火対象物の防災要員により当該高天井の部分における火災の監 視及び現場確認並びに速やかな火災初期対応を行うことができる場合 (b)当該高天井の部分の利用形態により、非火災報が発生しやすい場合 (c)その他、当該高天井の部分の構造、使用形態、管理方法等の状況に応 235 第4章 消防用設備等の技術基準 じ、放水操作を手動で行うことが適当と判断される場合 c 放水操作を手動で行う場合にあっては、次によること。 (a)管理、操作等のマニュアルが作成されていること。 (b)防災センター等において、自動又は手動の状態が表示されること。 (c)操作者は、当該装置について習熟した者とすること。 d 防災センター等以外の場所において操作できるものにあっては、次による こと。 (a)操作可能なそれぞれの場所において、その時点での操作権のある場所 が明確に表示されること。 (b)操作可能なそれぞれの場所において、操作状況が監視できること。 (c)操作可能な場所相互間で同時に通話できる設備を設けること。 (d)操作可能な場所には、放水型ヘッド等により警戒されている部分を通 過することなく到達できること。 (オ)高天井の部分と高天井以外の部分が、区画されていない場合の取扱い 高天井の部分と高天井以外の部分とが床、壁等により区画されていない場合 には、次により設置すること。 a 火災を有効に消火できるように、それぞれの部分に設置されたスプリンク ラーヘッドの放水区域等が相互に重複するように設置すること。 (第3-28 図参照) 放水型ヘッド等 閉鎖型ヘッド等 高天井の部分 高天井以外の部分 床面 閉鎖型ヘッドの放水区域 放水型ヘッドの放水区域 第3-28 図 b 境界部分にたれ壁を設ける等、それぞれの部分に設置されたスプリンク ラーヘッドの感知障害、誤作動等を防止するための措置を講じること。 (第3 -29 図参照) 天井 高天井の部分 高天井以外の部分 たれ壁その他これらと同等以上に煙の流動 を妨げる効力のあるもの(不燃材料で、かつ、 高さ 500mm 以上のたれ壁等) 床面 第3-29 図 236 第3 スプリンクラー設備 c 一のスプリンクラー設備に放水型ヘッド等と放水型ヘッド等以外のスプリ ンクラーヘッドが使用される場合であって、それぞれの種別のスプリンクラ ーヘッドから同時に放水する可能性のある場合にあっては、当該スプリンク ラー設備の水源水量、ポンプの吐出量等については、それぞれの種別のスプ リンクラーヘッドについて規定される量を合算した量とすること。 ウ 高天井の取扱い 高天井の部分については、次によること。 (ア)床面から天井までの高さについては、次により測定すること。 a 天井のない場合については、床面から屋根の下面までの高さ。 (第3-30 図参照) 天井がある場合 天井がない場合 屋 根 天 井 高さ (屋根の下面) 天井までの高さ 床 面 第3-30 図 b 防火対象物の部分が高天井の部分に該当するか否かについては、当該防火 対象物内の同一の空間としてとらえることのできる部分(防火区画等されて いる部分)の床面から天井までの平均高さではなく、個々の部分ごとの床面 から天井までの高さ。(第3-31 図参照) ・①及び⑤の高さ 6m又は 10m以下 ・②、③及び④の高さ 6m又は 10mを超える 同一空間内 ① ② ③ ④ ⑤ 高天井の部分(放水型ヘッ ドが必要となる部分) ②、③及び④ 床面 第3-31 図 c 天井が開閉する部分については、当該天井が閉鎖された状態における床面 からの高さ。 (イ)次のいずれかに該当する部分については、高天井の部分に該当しないものと する。 a 階段又はエスカレーターの付近に設けられている小規模な吹抜け状の部分 (概ね 50 ㎡未満) (第3-32 図参照) 237 第4章 消防用設備等の技術基準 エスカレーター 小規模な吹抜け エスカレーター 第3-32 図 b 天井又は小屋裏で傾斜を有するものである等の理由により、床面から天井 までの高さが、局所的に6m又は 10mを超える部分(概ね 50 ㎡未満) (第3-33 図参照) 明かり窓、排煙口などの 部分 屋根の頂部 ① ② ・①及び② 6m又は 10mを 超える部分 ・概ね 50 ㎡未満 床面 第3-33 図 エ 感知部の構造及び性能 (ア)感知部は、火災報知設備の感知器及び発信機の技術上の規格を定める省令 (昭和 56 年自治省令第 17 号)に定める感知器の構造及び性能に係る基準に適 合するもの又はこれらと同等以上の構造及び性能を有するものであること。 ただし、自動火災報知設備の感知器により、火災を有効に感知し、かつ、警戒 区域内の感知器の火災信号と連動して当該警戒区域に対応する放水区域に設置 されている放水部から放水ができる機能を有する場合にあっては、感知部を設 けないことができる。 (イ)感知部の可動する部分にあっては、円滑に作動するものであること。 (ウ)感知部が走査型のものにあっては、次によること。 a 一の監視視野(検知部を任意の位置に固定した場合における火災により生 ずる炎を検知することができる範囲をいう。以下同じ。 )は、高天井となる部 分における床面で発生した火災を有効に検知できる範囲であること。 b 監視視野は、相互に重複していること。 c 初期の監視状態から作動し、一連の監視後において初期の監視状態に復す るまでの時間は、60 秒以内であること。 オ 表示等 (ア)放水型ヘッド等には、次に掲げる事項を見やすい箇所に容易に消えないよう に表示すること。この場合において、e及びfに掲げる事項については、ケー スに入れた下げ札に表示することができる。 a 製造者名又は商標 238 第3 スプリンクラー設備 b 製造年 c 種別、型式 d 使用圧力範囲(M㎩)及び放水量(L/min) e 有効放水範囲(㎡) f 取扱方法の概要及び注意事項 (イ)下げ札は、放水型ヘッド等の付近の見やすい場所に設置すること。この場合 において、同一種類の放水型ヘッド等が複数存する場合には、当該表示の確認 に支障のない範囲で下げ札を兼用してさしつかえないものであること。 (ウ)下げ札について、当該放水型ヘッド等の表示に係るものであることが明らか となるようにしておくこと。 (エ)下げ札による表示は、当該防火対象物の使用開始までの間行うこととし、使 用開始後、下げ札は防災センター等において保管すること。 カ 放水型ヘッド等が設けられている部分には、加圧送水装置の最大能力の水量を 有効に排水できる大きさ及びこう配を有する排水設備が設けられていること。た だし、建築構造上、当該スプリンクラー設備及び他の消防用設備等に支障を与え るおそれがなく、かつ、避難上及び消火活動上支障がないと認められる場合にあ っては、この限りでない。 キ 放水型ヘッド等を用いるスプリンクラー設備は、日本消防検定協会において評 価等を受けたものであること。 14 ヘッドの保護 天井面が低く、また荷物等の搬送がひんぱんで、ヘッドに衝動が加わると予測され る部分のヘッドには、保護網を設けること。 15 補助散水栓 (1)加圧送水装置 加圧送水装置の全揚程及び落差については、前7(1)ウ(ア)及び(2)アに より求められた値とすること。 (2)性能 設置されるいずれの階においても、当該階のすべての補助散水栓(設置個数が2 を超えるときは2個(隣接する補助散水栓のホース接続口相互の水平距離が 30mを 超える場合は1個)の補助散水栓とする。 )を同時に使用する場合に、それぞれのノ ズルの先端において、放水圧力が 0.25M㎩以上で、かつ、放水量が 60L/min 以上 の性能のものとすること。 (3)水平距離 防火対象物の階ごとに、その階の各部分から一のホース接続口までの水平距離が 15m以下となるように設けること。ただし、スプリンクラーヘッドが設けられてい る部分に補助散水栓を設ける場合にあっては、この限りでない。 239 川崎市運用基準 第4章 消防用設備等の技術基準 なお、ホースを伸長する経路、ホースの長さ、放水距離等を考慮し有効に消火で S22.7.30 22 川消予第 583 号 きるように設けること。 (4)表示等 ア 補助散水栓箱には、その表面に「消火用散水栓」又は「消火栓」と表示すること。 なお、 「消火栓」と表示したものは、箱内又は扉の表面に「補助散水栓」である 旨の表示がされていること。 イ 補助散水栓の上部には、取付け面と 15 度以上の角度となる方向に沿って 10m 離れたところから容易に識別できる赤色の灯火を設けること。 (5)ノズルには、容易に開閉できる装置を設けること。 (6)補助散水栓の開閉弁は、床面からの高さが 1.5m以下の位置に設けること。 (7)消防用ホースは、延長及び格納の操作が容易にできるよう収納されていること。 16 制御弁 (1)防火対象物の階(閉鎖型スプリンクラーヘッド) 、配管の系統(ラック式倉庫) 又は放水区域(開放型スプリンクラーヘッド)ごとに床面からの高さが 0.8m以上 1.5m以下の箇所に設けること。 (2)みだりに閉止できない措置(封板等)を講ずること。 (3)その直近の見やすい箇所に「制御弁」である旨の標識を設けること。 17 末端試験弁 閉鎖型スプリンクラーヘッドを用いるスプリンクラー設備の配管の末端には、流水 検知装置又は圧力検知装置の作動を試験するための弁を、次により設けること。 (1)流水検知装置又は圧力検知装置の設けられる配管の系統ごとに 1 個ずつ、放水圧 力が最も低くなると予想される配管の部分に設けること。 (2)末端試験弁の一次側には圧力計が、二次側にはスプリンクラーヘッドと同等の放 水性能を有するオリフィス等の試験用放水口が取付けられているものとすること。 (3)末端試験弁には、その直近の見やすい箇所に「末端試験弁」である旨を表示した 標識を設けること。 (4)容易に点検できる場所に設けること。 (5)排水に専用の配管を用いる場合は、試験弁の配管口径以上の管径とし、かつ、排 水ます等へ有効に排水できること。 18 乾式又は予作動式の流水検知装置を用いたスプリンクラー設備 (1)設置対象 川崎市運用基準 ア 常時配管内を湿式とすることにより、凍結による障害が生ずるおそれがある場 所 イ 水損による被害が著しく多いと認められる場所(予作動式に限る。) (2)加圧装置 川崎市運用基準 ア 乾式又は予作動式の流水検知装置の二次側の空気を加圧するための加圧装置は、 240 第3 スプリンクラー設備 専用のコンプレッサーを用いる方式とすること。 イ 能力は、乾式又は予作動式の流水検知装置の二次側配管の圧力設定値まで加圧 するために要する時間が 30 分以内のものとすること。 ウ 加圧装置の配管は、第2屋内消火栓設備を準用するほか、亜鉛メッキ等による 防食処理を施すこと。 エ コンプレッサーは、常用電源回路の分電盤から専用とし、他の動力回路の故障 による影響を受けるおそれのないものにあっては非常電源を設けないことができ る。 (3)配管等 乾式又は予作動式の流水検知装置の二次側配管には、当該配管内の水を有効に排 出できるように弁を設けるとともに、次の措置を講ずること。 ア 配水管及び枝管にあっては、配管 10mにつき4cm 以上の勾配を施すこと。 イ 配水主管にあっては、配管 10mにつき2cm 以上の勾配を施すこと。 ウ スプリンクラーヘッドが、開放した場合に 1 分以内に当該スプリンクラーヘッ ドから放水できるものとすること。その措置は、第3-24 表に示す流水検知装置 の呼び径に応じた当該流水検知装置二次側の配管容積とすること。ただし、弁急 速開放機構又は空気排出器を設ける場合は、この限りでない。 第3-24 表 流水検知装置の呼び径(A) 二次側の配管容積(L) 50 70 以下 65 200 〃 80 400 〃 100 750 〃 125 1,200 〃 150 2,800 〃 200 2,800 〃 エ 乾式又は予作動式の流水検知装置及び一斉開放弁の二次側配管の防食処理は、 第3-25 表に示す管及び管継手等を用いる配管施工によること。 第3-25 表 JIS 規格・名称 管 JISG 3442(水道用亜鉛メッキ鋼管) JISG 3452(配管用炭素鋼鋼管のうち白管) 管継手 JISB 2210(鉄鋼製管フランジの基準寸法のうち呼び圧力5K、10K又 は 16Kの使用圧力に適合する基準寸法のもので溶融亜鉛メッキを施 したねじ込み式に加工されたもの) JISB 2301(ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手のうち、溶融亜鉛メッキを施 したもの) 241 第4章 消防用設備等の技術基準 (4)減圧警報装置 流水検知装置の圧力設定値よりも二次側の圧力が低下した場合に、防災センター 等に自動的に警報及び表示ができる装置を設けること。 (5)感知部 予作動式流水検知装置を作動させるための感知部は、次によること。 ア 感知部は、専用の感知器とすること。 ただし、スプリンクラー設備及び自動火災報知設備の機能に影響を及ぼさない 場合で、かつ、放水区域と自動火災報知設備の警戒区域の範囲を同一とした場合 にあっては、自動火災報知設備の火災信号により予作動式流水検知装置を作動さ せることができる。 イ 感知部と予作動式流水検知装置とは常時連動状態とし、前アの自動火災報知設 備の火災信号を受信機からの移報信号により送出する場合には、移報信号を容易 に停止しない措置を講じること。 ウ 防災センター等から遠隔で連動を制御できるボタン等を設ける場合には、容易 に連動を解除できない措置を講じること。 エ 前ウの遠隔の連動ボタンには、予作動式流水検知装置との連動装置である旨の 表示をすること。 (6)スプリンクラーヘッド 乾式又は予作動式の流水検知装置の二次側に設けるスプリンクラーヘッドは、デ フレクターがスプリンクラーヘッドの取付け部より上方になるように取り付けて使 用するスプリンクラーヘッドとすること。ただし、凍結するおそれのない場所に設 ける場合は、この限りでない。 (7)補助散水栓 乾式又は予作動式の流水検知装置を設置してあるスプリンクラー設備に補助散水 栓を設置する場合は、前 15 によるほか、次によること。 ア 補助散水栓の配管は、乾式又は予作動式の流水検知装置等の二次側からは分岐 しないこと。 イ 補助散水栓の配管は、補助散水栓専用の流水検知装置等の二次側配管から分岐 すること。 242 第3 スプリンクラー設備 (8)系統例図 ア 乾式(第3-34 図参照) 試験弁 排水弁 末端試験弁 P.S.P.S P.S. 乾式 流水検知装置 COMP レギュレーター P 第3-34 図 イ 予作動式(第3-35 図参照) 制御部 試験弁 感知器 排水弁 末端試験弁 P.S. 予作動式 流水検知装置 P 第3-35 図 19 特定施設水道連結型スプリンクラー設備 (1)設置対象 次の防火対象物又はその部分には、特定施設水道連結型スプリンクラー設備を設 置することができる。 ア (6)項ロに掲げる防火対象物で延べ面積が 1000 ㎡未満のもの イ (16 の2)項に掲げる防火対象物で(6)項ロの用途に供される部分の延べ面積が 1000 ㎡未満のもの((16 の2)項に掲げる防火対象物で、延べ面積が 1000 ㎡以上 のものを除く。 ) 243 第4章 消防用設備等の技術基準 (2)水源の水量(受水槽式) 水源の水量は第3-26 表によること。 第3-26 表 ヘッドの 種 別 小区画ヘ ッド・開 放型ヘッ ド 区 分 ヘッドの個数 水 量(㎥以上) 室内に面する部分の内装仕上げを 準不燃材料でしたもの 1.2 室内に面する部分の内装仕上げを 準不燃材料以外でしたもの 4 ヘッドの個数に 0.6 を乗じた量 注1 ヘッドの設置個数が、第3-26 表に掲げるヘッドの個数に満たないときは、当該設 置個数とする。 注2 直結・受水槽補助水槽併用式については、加圧送水装置の補助水槽と配水管から補 給される水量を併せた水量が、第3-26 表の水量となるようにする必要があること。 この場合、補助水槽には、第3-26 表の水量の2分の1以上貯留するよう指導する こと。 (3)放水性能 最大の放水区域に設置される個数(当該設置個数が4以上の場合にあっては4) のヘッドを同時に使用した場合、各ヘッドの先端においては、第3-27 表によるこ と。 第3-27 表 ヘッドの 種 別 小区画ヘ ッド・開 放型ヘッ ド 区 分 放水圧力(以上) 放水量(以上) 室内に面する部分の内装仕上げを 準不燃材料でしたもの 0.02M㎩ 15L/min 室内に面する部分の内装仕上げを 準不燃材料以外でしたもの 0.05M㎩ 30L/min (4)加圧送水装置 前7(1)カ、ク、ケ、コ、 (2)イ及び(3)によるほか、次によること。 ア ポンプを用いる場合 (ア)ポンプの吐出量 小区画型ヘッドを用いるものにあっては、第3-7表に定める個数に、20L /min(室内に面する部分の内装仕上げを準不燃材料以外でしたものにあっては 35L/min)を乗じて得た量以上の量とすること。 (イ)全揚程 ポンプの全揚程は、次の式により求めた値以上の値とすること。 H=h1+h2+2m(室内に面する部分の内装仕上げを準不燃材料以外で したものにあっては5m) H :ポンプの全揚程(m) h1 :配管の摩擦損失水頭(m) h2 :落差(吸水管のフート弁から最上階のスプリンクラーヘッドまで の垂直距離(m) ) 244 H21.3.31 消防予第 131 号 第3 スプリンクラー設備 イ 高架水槽を用いる場合 高架水槽の必要な落差は、次の式により求めた値以上の値とすること。 H=h1+2m(室内に面する部分の内装仕上げを準不燃材料以外でしたもの にあっては5m) H :必要な落差(m) h1 :配管の摩擦損失水頭(m) (5)配管等 配管、管継手、バルブ類は、次によること。ただし、火災時に熱を受けるおそれ がある部分に設けられるもの以外のもの(内装仕上げを難燃材料でした壁又は天井 H20.12.26 消防庁告示第 27 号 の裏面に設けるもの)にあっては、水道法(昭和 32 年法律第 177 号)第 16 条に規 定する基準によることができる。 ア 配管 配管は、次の(ア)又は(イ)に掲げるものを使用すること。 (ア)JIS G 3442、G 3448、G 3452、G 3454 若しくはG 3459 に適合する管又はこれらと H21.3.31 消防予第 390 号 同等以上の強度、耐食性及び耐熱性を有する金属性の管 なお、第3-28 表に掲げる管種については、上記に適合するものとして用い ることができる。 第3-28 表 管 種 (規 格) 元となっている管 水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管 配管用炭素鋼鋼管(JIS G3452) (JWWAK116(VA、VD)) (黒管) 水道用ポリエチレン粉末ライニング鋼管 (JWWAK132(PA、PD)) 水道用耐熱硬質塩化ビニルライニング鋼管 (JWWAK140) フランジ付硬質塩化ビニルライニング鋼管 (WSP011) フランジ付ポリエチレン粉体ライニング鋼管 (WSP039) フランジ付耐熱性樹脂ライニング鋼管 (WSP045) 水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管 水配管用亜鉛メッキ鋼管 (JWWAK116(VB)) (JIS G3442) 水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管 配管用炭素鋼鋼管(JIS G3452) (JWWAK132(PB)) (白管) 注 VA、PA(外:一次防錆塗装、 、内:硬質塩化ビニル、ポリエチレン) VB、PB(外:亜鉛メッキ、内:硬質塩化ビニル、ポリエチレン) VD、PD(外、内:硬質塩化ビニル、ポリエチレン) (イ)合成樹脂製の管及び管継手の基準(平成 13 年消防庁告示第 19 号。以下「合 成樹脂告示」という。 )に定める基準に適合する合成樹脂製の管 イ 管継手 管継手は、次の(ア)から(ウ)までに掲げるものを使用すること。 245 第4章 消防用設備等の技術基準 (ア)第3-29 表の左欄に掲げる種類に従い、それぞれ同表の右欄に定める日本 工業規格に適合する管継手又はこれと同等以上の強度、耐食性及び耐熱性を有 する金属製の管継手 第3-29 表 種 フランジ継手 類 日本工業規格 ねじ込み式継手 B2220又はB2239 溶接式継手 B2220 B2301、B2302又はB2308の うち材料にG3214(SUS F 30 フランジ継手以外 ねじ込み式継手 4又はSUS F 316に限る。 )又は G5121(SCS13又はSCS14に の継手 限る。 )を用いるもの 溶接式鋼管用継手 B2311、B2312又はB2313 (G3468を材料とするものを除く。 ) (イ)合成樹脂告示に適合する合成樹脂製の管継手 (ウ)合成樹脂製の管を接続するものの当該接続部分にあっても金属製の管継手を 用いることができること。 ウ バルブ類 バルブ類は、次の(ア)から(ウ)までに定めるところによること。 (ア)材質は、JIS G 5101、G 5501、G 5502、G 5705(黒心可鍛鋳鉄品に限る。 ) 、 H 5120 若しくは H 5121 に適合するもの又はこれらと同等以上の強度、耐食性 及び耐熱性を有するものであること。 (イ)開閉弁、止水弁及び逆止弁にあっては、JIS B 2011、B 2031 若しくは B 2051 に適合するもの又はこれらと同等以上の性能を有するものであること。 (ウ)開閉弁又は止水弁にあってはその開閉方向を、逆止弁にあってはその流れ方向 を表示したものであること。 (6)起動装置 ア 閉鎖型スプリンクラーヘッドを用いるもの 自動火災報知設備の感知器の作動又は流水検知装置若しくは起動用水圧開閉装 置の作動と連動して加圧送水装置を起動するものであること。 イ 開放型スプリンクラーヘッドを用いるもの 自動火災報知設備の感知器の作動又は火災感知用ヘッドの作動若しくは開放に よる圧力検知装置の作動と連動して、加圧送水装置及び一斉開放弁(加圧送水装 置を設けないものにあっては、一斉開放弁)を起動することができるものとする こと。 (7)ヘッドの配置・設置方法等 前 13(6) ( (6)アを除く。 )を準用すること。 246 第3 スプリンクラー設備 (8)制御弁 防火対象物又はその部分ごとに設けること。 (9)末端試験弁(小区画ヘッドを用いるもの) 前 17 を準用すること。ただし、配管の末端の放水圧力及び放水量を測定すること ができるものにあっては、末端試験弁を設けないことができる。 (10)スプリンクラーヘッド スプリンクラーヘッドは、次のア又はイに掲げるものを用いること。 ア 水道連結型ヘッド(小区画ヘッドのうち、配管が水道の用に供する水管に連結 されたスプリンクラー設備に使用されるヘッドをいう。 ) イ 閉鎖型スプリンクラーヘッドの技術上の規格を定める省令第 16 条の規定に基づ き、基準の特例を適用したヘッドのうち第3-30 表に掲げるもの。 第3-30 表 種 類 型 式 番 号 閉鎖型スプリンクラーヘッド(コンシールド型)K30 ス第13~82~1号 閉鎖型スプリンクラーヘッド(住宅用)K43 ス第16~3号 閉鎖型スプリンクラーヘッド(住宅用)K43 ス第16~3号~1 閉鎖型スプリンクラーヘッド(住宅用)K43 ス第17~21号 閉鎖型スプリンクラーヘッド(コンシールド型)K30 ス第18~6~1号 閉鎖型スプリンクラーヘッド(住宅用)K30 ス第18~7~1号 注 各ヘッドについては、メーカーの指定する圧力で放水できるよう設置すること。 20 開口部に設置するドレンチャー設備 前 13(3)に定める開口部のスプリンクラーヘッドは、次によりドレンチャーヘ ッドを設けた場合は、設けないことができる。 (1)水源 ドレンチャーヘッドの設置個数(当該設置個数が5を超えるときは5とする。 ) に 0.4 ㎥を乗じて得た量以上の量となるように設けること。 (2)加圧送水装置 加圧送水装置の設置場所は、第2屋内消火栓設備5(1)アを準用すること。 (3)性能 すべてのドレンチャーヘッド(当該設置個数が5を超えるときは5とする。 )を 同時に使用した場合に、それぞれのヘッドの先端において、放水圧力 0.1M㎩以上 で、かつ、放水量が 20L/min 以上とすること。 (4)起動装置 前9(2)を準用すること。 (5)配管等 247 第4章 消防用設備等の技術基準 ア 配管の口径は、ドレンチャーヘッド口径及びドレンチャーヘッド設置個数に応 じ、第3-31 表による口径以上とすること。この場合、配水管上のドレンチャー ヘッドの取付け間隔が 3.6mを超えるものは、最低許容口径より1ランク上の口 径以上とすること。 第3-31 表 管の呼び径 ヘッド口径9.5mm ヘッド数 32 2 4 〃 8.0mm 3 6 〃 6.5mm 5 6 40 50 65 80 90 100 125 150 100 6 10 20 36 55 72 100 を超える 取付け許容 25 イ 配管方式は、中央給水方式とし、片側の配管上のドレンチャーヘッド数は6個 以下とすること。 (6)自動警報装置 前 10 を準用すること。 (7)ドレンチャーヘッド ア 開口部の上枠に当該上枠の長さ 2.5m以下ごとに1個設けること。 イ 開口部の上枠に突出物及び障害物を考慮し、開口部全面に水幕が十分に覆うよ う配置すること。 (8)放水区域 2以上の放水区域を設ける場合の一の放水区域の長さは 25m以上とすることとし、 可能な限り、設置建築物に1の側面は同一放水区域とすること。 (第3-36 図参照) 建 築 物 同一放水区域とする 同一放水区域とする 第3-36 図 (9)制御弁 ア 防火対象物の階ごとに、その階の床面からの高さが 0.8m以上 1.5m以下の位置 に設けること。 イ その直近の見やすい位置に「ドレンチャー用制御弁」である旨の標識を設ける こと。 21 配管等の摩擦損失計算等 第2屋内消火栓設備5(1)エ(ウ)を準用すること。 22 耐震措置 第2屋内消火栓設備 10 を準用すること。 23 電源等 第2屋内消火栓設備 11 を準用すること。ただし、特定施設水道連結型スプリンク 248 第3 ラー設備にあっては、非常電源を設けないことができる。 24 総合操作盤 第 29 総合操作盤を準用すること。 25 スプリンクラー設備構成例図 (1)閉鎖型・開放型(第3-37 図参照) PS 流水検知装置 ベル(音響警報装置) B 制御弁 補助散水栓 閉鎖型 末端試験弁 閉鎖型スプリンクラーヘッド 閉鎖型スプリンクラーヘッド(火災感知用) 開放型 (舞台部) フート弁 圧力タンク 起動用 性能試験用配管 制御盤 P M P B 手動式開放弁 呼水槽 開放型スプリンクラーヘッド 止水弁 試験用配管 一斉開放弁 P 送水口 表示装置 制御盤 水 源 受信機 第3-37 図 (2)放水型・閉鎖型(第3-38 図参照) 火災感知部 照準カメラ 放水 制御盤 可動式ヘッド 火災感知器 固定式ヘッド 固定式ヘッド 放水 制御盤 閉鎖型スプリンクラーヘッド 放水 制御盤 送水口 防災センター 監視 制御盤 補助散水栓 排 水 PS 閉鎖型ヘッド 用ポンプ 起動用水圧開閉装置 (圧力タンク) 呼水槽 呼水槽 ポンプ 放水型ヘッド 制御盤 等用ポンプ 水 源 第3-38 図 249 ポンプ 制御盤 スプリンクラー設備 第4章 消防用設備等の技術基準 26 特例基準 (1)令第 12 条第2項第3号により開口部に設置することとされているヘッドは、令 特例申請は省略 第 32 条を適用し、令第 12 条第2項第2号に規定する水平距離のヘッドにより代替 することができる。 (2)NS(ニュースプリンクラー)システムを設置する場合には、令第 32 条の適用 H5.5.20 川消予第 139 号 を受けること。 (3)規則第 13 条の2第4項第1号ロの規定により、その下面にもヘッドを設けなけ 特例申請は省略 ればならないとされるダクト等のうち、次のア及びイに該当するものにあってはそ の上部に、ウに該当するフードにあっては、その下部に令第 32 条を適用しヘッド を設置しないことができる。 ア ダクト等を取り付ける床又は壁が不燃材料で造られていること。 イ ダクト等(ダクトにあっては、被覆材料を含む。 )が不燃材料で造られ、かつ、 その上部に可燃物が存置されていないこと。 ウ 厨房等のフードで、フード等用簡易自動消火装置を設けているもの (4)高天井の部分の床面が、隣接する高天井以外の部分に設置された閉鎖型スプリン 特例申請は省略 クラーヘッドにより有効に包含される場合には、当該高天井の部分については、令 第 32 条を適用し放水型ヘッド等を設置しないことができる。 (5)高天井以外の部分の床面が、隣接する高天井の部分に設置された放水型ヘッド等 により有効に包含される場合には、当該高天井以外の部分については、令第 32 条 を適用し当該放水型ヘッド等以外のスプリンクラーヘッドを設置しないことができ る。この場合において、高天井以外の部分に係る感知障害のないように特に留意す ること。 (6)高天井の部分のうち、次のいずれかに該当するものにあっては、令第 32 条を適 用し放水型ヘッド等その他のスプリンクラーヘッドを設置しないことができる。 (特定用途防火対象物(体育館部分を除く。 ) 、地階、無窓階又は 11 階以上の階を 除く。 ) ア 体育館(主として競技を行うために使用するものに限る。 ) 、ロビー、会議場、 通路その他これらに類する部分(屋内ゲートボール場、屋内射撃場、プール、ス カッシュ場、フロント、ホール、ダンスフロア等)であって、次のすべてに適合 する部分 (ア)当該部分の壁及び天井の仕上げが準不燃材料でなされていること。 (イ)当該部分において火気の使用がないこと。 (ウ)当該部分に多量の可燃物が存しないこと。 イ 前ア(イ)及び(ウ)の要件に適合するほか、床面積がおおむね 50 ㎡未満で ある部分 250 特例申請は省略