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2010/05/06
1 量子物理工学 神戸大学工学部 小川 2010/05/06 I 電気電子工学科 真人 QPE-1 2 前々回のポイント Einstein 光 E = hω • 波の性質 (電磁波) • 粒の性質 (フォトン) p = hk = h λ Schrödinger 方程式へ de Broglie • 波の性質 (物質波) 物質 • 粒の性質 (粒子) 2010/05/06 QPE-1 3 1 日付 4月 15日 内容(あくまで予定) 古典力学の限界と量子力学の萌芽 2 4月 22日 続き+波動の基本的性質 3 5月 6日 平面波,シュレディンガー方程式 4 5月13日 波動関数,固有値と固有関数(1) 5 5月20日 固有値と固有関数(2),期待値(1) 6 5月27日 中間テスト(1) 7 6月 3日 期待値(2) 8 6月10日 演算子,交換関係 9 6月17日 波束,エーレンフェストの定理 10 6月24日 中間テスト(2) 11 7月 1日 確率流,不確定性原理 12 7月 8日 自由粒子,井戸の中の粒子(無限大閉じ込め) 回 13 7月15日 14 7月22日 2010/05/06 15 7月29日/8月5日 備考 有限閉じ込め,量子井戸,量子細線,量子ドット 期末テスト直前ゼミ? 期末試験 QPE-1 4 3 3 量子物理工学Ⅰ 2010/05/06 QPE-1 5 ポイント(1) • xの正方向に進む波長λ,角周波数ωの正 弦波は ⎞ ⎛ 2π y (x, t ) = A cos⎜ x − ωt + δ ⎟ = A cos(kx − ωt + δ ) ⎠ ⎝ λ • (古典的な)波動方程式は 2 ∂ 2 y ( x, t ) ∂ y ( x, t ) 2 =v 2 ∂t ∂2x 2010/05/06 QPE-1 6 ポイント(2) 位相速度と群速度 なぜ下のような違いが出てくるか。 位相速度=位相一定の点の移動速度: 一般の波…正弦波の重ね合わせ 群速度=包絡線の移動速度 vp = 2010/05/06 vp = vg = ω k dω dk ω k QPE-1 7 古典的な波の式(波動関数) B A C yA(x,t0) y(x,t) X A点とC点の時間差: t 0 = t − x v C点の変位はt0での A点の変位と同じ: y ( x, t ) = y A (t0 ) y ( x, t ) = A cos(kx − ωt + δ ) 角周波数とは? 波数とは? 振幅とは? 周期とは? 2010/05/06 QPE-1 8 (ちょっと待った) 古典的な波動方程式 ⎛ ∂2 1 ∂2 ⎞ ⎜⎜ 2 − 2 2 ⎟⎟u ( x, t ) = 0 v ∂t ⎠ ⎝ ∂x (例) (一般解) (2.1) ∂ 2 E(r, t ) =0 ∇ E(r, t ) − ε 0 μ 0 2 ∂t 2 u ( x, t ) = f ( x + vt ) + g ( x − vt ) (正弦波の解(の1つ)) (どこかで見た?) (どこかで見た?) u ( x, t ) = A cos(kx − ωt ) ⎡~ ⎤ u ( x, t ) = Re ⎢A exp j (kx − ωt )⎥ = A cos(kx − ωt + δ ) ⎣ ⎦ (phaser表示→物理量は「実数」) 2010/05/06 QPE-1 9 物質波としての粒子の速度はどっち(p.29) • 位相速度? • 群速度? 2010/05/06 vp = ω k dω vg = dk QPE-1 10 平面波(1) 位相=一定 の面 が平面である波 直線じゃないかって? 2010/05/06 QPE-1 11 平面波(2) 位相=一定 の面 が平面である波 Ψ (r, t ) = A exp[− i (ωt − k ⋅ r )] ~ 2010/05/06 位相 QPE-1 12 古典的物理の破綻は分かった. では, 新しい現象を支配する式は? Schrödinger方程式 第2章量子力学の基礎 2010/05/06 QPE-1 13 保存力場 ポテンシャルエネルギー F = −∇V (r ) dV F =− dx (1次元の場合) 粒子の運動方程式 d 2r (t ) m =F 2 dt dr ( m&r& = F ) 導いてください F (r ) ⋅ d r P1 VP2 − V = − ∫ F(r ) ⋅ dr P2 P1 1 2 mx& + V ( x ) = E =(一定)かつ(連続量) 2 2010/05/06 P2 F (r ) CP1 エネルギー保存 QPE-1 14 解析力学 "力学・解析力学 (岩波基礎物理シリーズ (1)) • ラグランジアン(Lagrangean)~作用 1 2 L = mr& (t ) − V (r ) 2 (Lagrangean) d ⎛ ∂L ⎞ ∂L =0 ⎜ ⎟− dt ⎝ ∂r& ⎠ ∂r (Lagrangeの運動方程式) Joseph Louis Lagrange • ハミルトニアン(Hamiltonian)~全エネルギー H = q& ⋅ p − L = 1 2 mr& (t ) + V (r ) 2 William Hamilton 2010/05/06 QPE-1 15 de Broglie & Einsteinの関係を満た すにはどうする? • 波の性質 (電磁波) • 粒の性質 (フォトン) 光 h E = hω p = hk = de Broglie • 波の性質 (物質波) • 粒の性質 (粒子) 物質 2010/05/06 λ Schrödinger 方程式へ QPE-1 16 Schrödinger方程式 de Broglie 物質 E = hω • 波の性質 (物質波) • 粒の性質 (粒子) p = hk = h λ 波の性質をみたすような粒子の方程式 Schrödinger方程式へ 2010/05/06 QPE-1 17 Schrödinger方程式 H = T +V ■ 古典的なハミルトニアン(全エネルギー) 演算子への置き換え h ∂ p → pˆ = i ∂x Ψ ( x, t ) x → xˆ = x → H → Hˆ :波動関数に作用させて h ∂ ˆ HΨ ( x , t ) = − Ψ ( x, t ) i ∂t (時間に依存する) Schrödinger方程式 2010/05/06 QPE-1 18 Schrödinger方程式の例 (自由粒子→3章) p2 H =T = 2m ポテンシャルは働かない (運動エネルギー)のみ v ⎯→ pˆ x = p x ⎯⎯ ⎯ 演算子化 h ∂ i ∂x ∂ ˆ E ⎯⎯ ⎯ ⎯→ E = ih ∂t 演算子化 2 2 2 ˆ h ∂ h ∂ 1 p p ⎛ ⎞ → Hˆ = = H= ⎜ ⎟ =− 2m 2m ⎝ i ∂x ⎠ 2m ∂x 2 2m 2 2 ∂ h2 ∂2 − Ψ ( x, t ) = ih Ψ (x, t ) 2 2m ∂x ∂t 自由粒子の(時間に依存する) Schrödinger方程式 QPE-1 19 Schrödinger方程式の例 (調和振動子→6章) どこかでやったことがある yes 理解して下さい no やって下さい 2010/05/06 QPE-1 20 まとめを兼ねた問 • • • • 位相速度とは? 群速度とは? 平面波の式は? 粒子の全エネルギーを運動量とポテンシャル で表すと? • de BroglieとEinsteinの関係式は? • 平面波の式が上2式を満たすにはどんな演 算を施さないといけないか?→Schrödinger 方程式 2010/05/06 QPE-1