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新しい年を迎えて - 伊丹市立総合教育センター
新しい年を迎えて 伊丹市立総合教育センター主幹 市川 薫 先日、20数年ぶりに教え子たちの同窓会に招かれました。彼らもすでに40歳前半、 職場では中堅として活躍しています。その中のある卒業生が先生久しぶりです」と「○○ インテリア ○○○○」と名刺を差し出し、昔なつかしい話となりました。その話の中で 「先生、僕が今の仕事をしているのは、中学校時代の授業(技術科)の影響が大きかった のです。授業が楽しく、理解もでき成績も他の教科に比べて良かったのです。そのこと が自信となり工業高校に進学し、今の職業につき自営でやっています。」と目を輝かせて 語ってくれました。私の頭には、中学校3年生位から学習 態度、生活態度とも前向きに なり、胸を張って卒業していった彼の姿がよみがえり大変感慨深い思いをしました。 昨年、国立教育政策研究所が文部科学省委嘱の研究を受け、「学習意欲に関する調査研 究」の概要を発表しました。平成12年度から13年度の2年間にわたって、東京都、岐 阜県の小・中・高校生約1400名とその保護者に対してアンケート調査と聞き取り調査 を行ったものです。 一部概要を紹介します。中学生に対しての調査ですが、 学習に対してとてもやる気になる」「やる気になる」 ベスト5 1 . 授 業 が よ く 分 か る 時 94.0 % 2 . 授 業 が お も し ろ い 時 91.8 % 3 . 将 来 つ き た い 職 業 に 関 心 を 持 っ た 時 90.5 % 4 . 成 績 が 上 が っ た 時 87.1 % 5 . 将 来 行 き た い 学 校 が は っ き り 決 ま っ た 時 86.8 % 学習に対して「とてもやる気がなくなる」「やる気がなくなる」 ワ ー ス ト 5 1 . 授 業 が つ ま ら な い 時 95.0 % 2 . 授 業 が よ く 分 か ら な い 時 94.0 % 3 . 家 族 の 仲 が 悪 か っ た り し て い や な 時 75.4 % 4 . 母 親 に 「 勉 強 し な さ い 」 と 言 わ れ た 時 73.5 % 1 . 家 の 人 に 友 達 と 比 べ ら れ た 時 69.4 % と、学習の意欲に関しては、授業が「分かる」「分からない」、「おもしろい」「つ まらない」が大きく関係していると報告されています。このことは、生徒たちの生活ぶり にも大きく関係していると推察され、20数年前も今も変わっていないことが卒業生から 窺われました。教師の勝負は、「授業」であり、授業の実践にあたっては、創意工夫が必 要であること。また、評価についても、生徒の意欲につながるものであることの必要性が 強く感じられました。 ∼ 相談者自らの変化をもとめ、「尊 敬 ・受 容 ・共感」の姿勢で 、相談者のこころに傾聴しています ∼ 教 育 相 談 室 に は 、心 理 士 7名 が 所 属 し 、幼 稚 園 か ら 高 校 ま で 、市 内 の 園 児 ・児 童 ・生 徒 お よ び そ の 保 護 者 や 学 校 関 係 者 を 対 象 と し て 、心 理 相 談 (心 の サ ポ ー ト)を 行 っ て い ま す 。相 談 の ス タ イ ル と し て は 、電 話 相 談 、継 続 面 接 相 談 (カウンセリング、遊 戯 療 法 ・箱 庭 療 法 な ど の セ ラ ピ ー )、医 療 相 談 (精 神 科 の 医 師 に よ る 面 接 相 談 )、お よ び 、障 害 を も っ た 子 ど も た ち へ の サ ポ ー ト相 談 (面 接 に よ る 療 育 相 談 )、教 職 員 自 身 の 心 の 相 談 (面接カウンセリング)な ど を 行 っ て い ます。 ま た 、教 職 員 を 対 象 と し た 、子 ど も 理 解 の 基 本 と な る べ き カ ウ ン セ リ ン グ マ イ ン ド に つ い て の 研 修 、軽 度 の 発 達 障 害 (L D ・A D H D ・高 機 能 自 閉 症 ・ア ス ヘ ゚ ル カ ゙ ー な ど )を も つ 子 ど も た ち が 、学 校 生 活 に お い て 、こまったり、自 信 を な く す こ と に よ り 二 次 障 害 (学 校 回 避 ・集 団 不 適 応 ・情 緒 不 安 定 な ど )と な ら い な い よ う 、学 校 で で き る 見 た て と 対 応 に つ い て の 研 修 な ど も す す め て い ます。 1 教 育 相 談 (心 理 相 談 ) 対 象 者 相談内容 相談日時 相談形態 相談手続 相 談 員 2医療相談 対 象 者 相談内容 相談日時 相談形態 相談手続 相 談 者 幼 稚 園 児 、小 学 生 、中 学 生 、高 校 生 、そ の 他 18歳 ま で の 青 少 年 や そ の 保 護 者 、 教員 「不 登 校 」・「情 緒 不 安 」・「不 適 応 行 動 」・「友 人 関 係 」・「発 達 」・「学 習 」 等 月 曜 日 か ら 金 曜 日 午 前 9時 か ら 午 後 6時 子 ど も 面 接 (遊 戯 療 法 ・箱 庭 療 法 ・カ ウ ン セ リ ン グ な ど )、親 面 接 (カウンセリング)、親 子平行面接 本 人 か ら 、親 ・関 係 者 か ら 、学 校 ・関 係 機 関 か ら の 申 し 込 み 心理士等 幼 稚 園 児 、小 学 生 、中 学 生 、高 校 生 や そ の 保 護 者 、教 員 「心 の 病 」・「情 緒 不 安 」・「場 面 緘 黙 」・「対 人 関 係 の 希 薄 」 等 毎 月 第 2火 曜 日 午 後 1時 30分 か ら 午 後 3時 30分 子ども・親 ・教 師 ・関 係 者 と の 面 接 (同 室 を 基 本 と す る ) 親 ・関 係 者 ・教 師 か ら の 希 望 を 受 け た 学 校 長 か ら の 書 類 申 し 込 み 県立光風病院 精神科 中井祥博医師 3 コンサルテイション(教 育 支 援 ) ①教職員支援 対 象 者 教職員 相 談 内 容 「個 人 的 な 悩 み 」・「職 務 上 の 悩 み 」・「人 間 関 係 に つ い て の 悩 み 」 等 ②障害のある子どもへの療育支援 対 象 者 障 害 児 と そ の 保 護 者 、教 員 相 談 内 容 「言 葉 や 学 習 の お く れ 」・「情 緒 不 安 」・「不 適 応 行 動 」等 相 談 日 時 毎 週 土 曜 日 午 前 9時 か ら 午 後 5時 ま で 相 談 手 続 本 人 か ら 、親 ・関 係 者 か ら 、学 校 ・関 係 機 関 か ら の 申 し 込 み (要 予 約 ) 相 談 員 学校心理士 相 談 は 、1回 50分 程 度 で す 。 1回 限 り の 単 発 的 な 相 談 か ら 継 続 的 な 相 談 ま で お受けし て お り ま す 。 電 話 780− 2484 総 合 教 育 セ ン タ ー 相 談 部 本年度も18の研究員講座・情報実技講座で熱心な研修活動が繰り広げられました。そ の一端を紹介し、交流し合う場として「平成14年度伊丹市立総合教育センター研究発表 会」を開催することになりました。詳細は、改めてご案内いたします。 平成15年2月18日(火) 午後3時30分から 「学級経営研究員講座」 発表者:伊丹市立南小学校 奥村恵子 教諭 「心身障害児教育研究員講座」 発表者:伊丹市立伊丹小学校 後藤千春 教諭 「幼児教育研究員講座」 発表者:伊丹市立おぎの幼稚園 箟 智 代 園長 「現代子ども考研究員講座」 発表者:伊丹市立西中学校 中野典子 教諭 第 4回 自 然 観 察 研 修 会 野鳥観察会 伊 丹 市 の 自 然 の 宝 庫 で あ る『昆陽池』 に 今年も冬鳥が飛来してきています。 私たちのまわりから年々減少している自然環境。 “伊丹ならではの自然”を見直す機会として、 「野鳥観察会」 を計画しています。伊丹市民にも 広報をとおして参加を呼びかけています。 土曜日ですので、自主研修として、お友達と…ご家族と… もちろんお一人でも…気軽にご参加ください。 いままで知らなかった『昆陽池』の姿が見られるかも?!! ★日 時★ 平成15年1月25日(土)午後2時∼4時 雨天等中止の場合は、2月1日(土)同時間帯 ★場 ★講 所★ 師★ 昆陽池公園内(集合場所:観察橋前) 日本野鳥の会兵庫県支部会員 総合教育センターではかねてより、伊丹市の教育基本方針の一つ「開かれた 学校園づくり」の中でも、特に「教育情報を開く」という観点から学校園ホー ムページの開設を支援してきました。 現在、幼稚園では全園、小学校16校、中学校全校、養護学校、高等学校2 校が自校ホームページを持ち、情報発信を始めています。 子どもたちのいきいきとした学校園生活をインターネットを通じて見ること ができると同時に、その学校園ならではの特色ある教育活動を知ることができ ると市民の皆様からも好評をいただいています。 また、小学校のコンピュータ教室の設置も本年度ですべてが終わり、総合的 な学習の時間や教科学習の中での使用がされています。 本年度は、特にコンピュータ教室の地域への開放をお願いしてきましたとこ ろ、半数近くの学校で実践されました。夏休み中の児童への開放や、保護者対 象の講習会、親子パソコン講習会など、様々な形態で学校ごとの工夫をこらし た運営がなされていました。総合教育センターとしても、それらの学校に職員 やIT教育指導補助員を講師として派遣するなどの支援をしてきました。 学校には、パソコン教室だけでなく、各種特別教室のように、地域住民の学 習施設としてふさわしい環境があり、講師及びその支援者として能力のある教 職員がいます。 一方、地域には様々な活動をするグループや、いろいろな分野ですぐれた技 術を持たれた方が多数おられます。 今後はそうした地域のグループや人材に学校を開放し、学校施設を利用した 特色ある社会教育活動を展開していくことが、開かれた学校づくりを進めてい く上で大切なことと考えます。 学校は今、子どもから大人までの身近な地域の学習・文化・スポーツ活動の 拠点として、ひいては地域のコミュニティの拠点としての役割を担うことが求 められています。様々な課題はありますが、先ずは計画と実行、そして、反省 を繰り返す中で、一歩一歩前進する必要があると考えています。 【総合教育センタ−の開館時間】 月∼金 午前9時∼午後9時 土 午前9時∼午後5時 休館日 日 曜 ・ 祝 日 発行 所在地 TEL FAX 伊丹市立総合教育センタ− 〒 664-0898 伊丹市千僧1丁目1番地 072−780−2480 072ー780−2482