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-2- は人気が高いです。人気がある、ということ は長く住んでもらえる

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-2- は人気が高いです。人気がある、ということ は長く住んでもらえる
は人気が高いです。人気がある、ということ
は長く住んでもらえる・・・すなわち「空室
になりにくい」ということです。
では、行き届いた管理とは?・・どんなもの
でしょうか。
まずは、物件のす
べての共用部分が
「綺麗で整頓され
ている」というこ
とでしょう。建物
の外側もエントラ
ンスも通路も駐輪スペースも・・・です。季
節の花が綺麗に咲いていたら誰でも心が和み
ます。反対に通路にゴミがいつも放置されて
いるところに、いつまでも住みたいとは思わ
ないでしょう。人気のあるお店、ホテルや旅
館は、清潔感や季節感が演出されていますね。
つぎに、「生活ルールが順守さるている」こ
と。生活音やゴミ出しのルールが守れない入
居者がいると「住みにくい」物件になってし
まいます。ルールを破る人がいたら注意され
て、しっかりと対処されている管理は「快適
な暮らし」を保証してくれます。
そして、「セキュリティが守られている」こ
と。物件のグレードに見合ったレベルの「安
全性」が確保されていることです。
これらは「お金をかける」というより、オー
ナーや管理会社が「気付き、努力する」部分
が大きいですね。
「差別化ができていること」
物件の魅力維持にとって2番目のポイント
として「ライバルとの差別化」は重要です。
オーナーさんと同じタイプの物件は同じエリ
アに数多く供給されていますね。たとえ2L
DKのマンションでも珍しくはありません。
新築も次々と供給されています。今この時、
同じタイプの多くのライバル物件が「入居募
集」していることでしょう。その中で選んで
もらうためのキーワードが「差別化」です。
たとえば、不人気の和室を洋室に変更する
のは「差別化」にはなりません。同じことは
ライバル物件でも実施されていて、珍しいこ
とではありません。でも、高級な畳(たとえ
ば琉球畳やカラー畳など)を使ったら「差別
化」になるのではないでしょうか。そのよう
な物件は、あまり聞いたことはありませんか
ら。襖(ふすま)に、洋風でモダンな素材や
-2-
デザインを取り入れても「差別化」になりま
す。「行き届いた管理」も実は同じです。
四季ごとに、それぞれの季節の花が咲き誇っ
ていたら、大きな差別化になりますね。
差別化とは「特徴がある」ということでもあ
ります。築15年の何の変哲もないキッチン
でも、キッチンセットが「真っ赤」に化粧直
しされていたら特徴的です。(もちろんセン
スの問題はありますけど・・・)。これなら
塩ビシールを貼るだけなので費用もあまりか
かりません。差別化を実現するのはお金では
なく、アイデアなのです。
「家賃が適正であること」
3番目のポイントは家賃設定です。お客様(入
居者)はインターネットで探し、気になった
物件を不動産会社に問い合わせる、という行
動をとります。まず第一関門で選んでもらう
ためには「家賃設定」が重要なことはご理解
いただけるでしょう。オーナーの基本は「な
るべく高く貸したい」です。収益をあげるた
めに経営しているのですから当たり前のこと
ですね。ただし、「家賃を決めるのはお客様
(入居者)」ということも理解しておく必要
があります。
「適正な家賃」とは、決めやすくするために
家賃を低くすることではありません。
1000円でも2000円でも高く貸した
い、と考える中で、
お客様(入居者)に
選んでもらえる価格
ゾーンにオーナーの
物件を置くことです。
そのために、オーナ
ーご自身も「適正家
賃の相場感覚」を養っておいた方がいいでし
ょう。方法は難しくありません。インターネ
ットという便利な道具を活用しましょう。
そして、複数の不動産会社にリサーチすれば
いいのです。そのうえで、プロ(不動産会社)
の提案に耳を傾けてください。
「物件の魅力を高く維持する」ためには、
基本の4項目(立地・建物・間取・設備)に
プラスして、「行き届いた管理」を続けるこ
と、「差別化する」こと、「適正家賃を設定」
することがポイントです。たとえ4項目が多
少は劣っていてもカバーすることが可能で
す。4項目とも勝っているなら「鬼に金棒」
ですね。
さて、物件に魅力があったとてしても、
お客様(入居者)に知ってもらえなかった
ら、部屋まで見に来てくれません。お客様
に知ってもらうための重要なポイントは、
不動産会社の営業スタッフに、オーナーの
物件を「知ってもらう」ことです。ただ「知
ってもらう」だけでなく「紹介しよう」と
思ってもらうことです。
あの 物件は「管理がい いから」とか、「特
徴が あるから」とか、「 決めやすいから」
とか、だから「紹介しよう」と思ってもら
えたらベストです。そのためにオーナーに
「何ができるか」を考えます。たとえば、
エリアの主だった不動産会社をすべて訪問
して依頼する、という方法もありますが、
手間も時間もかかるので現実的ではありま
せんね。ならば、それを代わりにやってく
れる不動産会社に募集を依頼する、という
方法もあります。いずれにしても、募集を
依頼した1社だけでなく、多くの不動産会
社が「知っている」という状態を作った方
が、お客様(入居者)に見てもらえる可能
性が高まるのは確かです。
そして、最後の最後に申し上げたいポイ
ントは「オーナーが経営に参加すること」
です。なぜこのようなことを申し上げるか、
というと、オーナーさんに参加していただ
けないと「行き届いた管理」も「差別化」
も「適正家賃」も、すべて実現できないか
らです。経営者としてのオーナーのご参加
があって、はじめて「物件の魅力を高く維
持する」ことが可能になります。そういう
意味で「任せっきり」でなく、賃貸経営の
最前線に参加していただきたい、と申し上
げたいのです。
私たちのような「オーナーの収益に貢献し
たい」と願っている不動産会社の先頭に、
ぜひ立ってください。
Q.所有しているアパートが10年を超えました。
そろそろリフォームに手をかける時期に入ったと思っ
ていますが、賃貸経営のリフォームに対する考え方を
教えてください。
A.退室時に次の募集のために行うリフォ
ームには3種類あると思います。
ひとつめは「原状回復のためのリフォー
ム」です。前の入居者が暮らしたことによ
って劣化した部分を「元に戻す」工事です
ね。具体的には畳や襖の表替えや壁クロス
の貼り換えとルームクリーニングなどで
す。入居者が故意や過失で壊したところの
修繕もあるでしょ
う。これにより取
り替えたところは
新しくなります
が、基本的な設備
や建具等は「その
まま」なので、徐々に古さが目立ってきま
す。築10年を迎えたとのことですから、
そろそろ目立ち始めたのではないでしょう
か。各扉のノブや蛇口、窓枠や敷居、木製
やプラスチック製で出来た部分の傷や色の
変化などです。
これらは「原状回復のためのリフォーム」
では修正されない部分ですから、早ければ
築5年を過ぎたくらいから「その劣化」が
目立ち始めるでしょう。
それを払拭するのが二番目の「新しさを取
り戻すリフォーム」です。
Q.具体的にはどんな項目ですか?
A.具体的には前述した扉のノブや蛇口を
磨いたり取り替えたり、窓枠や敷居などの
木製部分をペンキやオイルステンで上塗り
したり、変色や欠けたプラスチック部分を
取り替えたり、等の項目です。
フローリングの補修、クッションフロアな
ら貼り換え、カーテンレールやサッシの網
戸の取 り替え 等、「原状回 復リフォー ム」
では通 常は手 を入れない箇 所です。「 まだ
使える」という理由で放置しておくと、内
見したお客様からは「古臭さ」を感じ取ら
れてしまいます。少なくとも10年を過ぎ
たら、退室のたびに予算をとって実施する
ことをお勧めします。
予算の目安は「原状回復リフォーム+家賃
の1ヶ月分」程度ではないでしょうか。
Q.三つ目のリフォームとは?
A.みっつめは「物件の魅力を高くするた
めのリ フォー ム」です。「 差別化のリ フォ
ーム」と言ってもいいでしょう。築10年
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の物件が10年前の状態に戻っても競争力
としては十分ではありませんね。そこで、
同じタイプのライバル物件との違いを打ち
出すために行います。
Q.費用がかかりそうですね。
A. 大 事 な の
は費用対効果
です。「 家賃 を
値下げ」した
場合より収益
が下がってし
まうのでは意
味がありません。まずは少ない予算で、ど
れだけのことが出来るか工夫をすべきでし
ょう。テーマは「差別化」
「オンリーワン」
です。
・高性能な照明器具や可動式ライトに取り
替える
・高級クロス(1000番クロス等)を採
用する
・高級な畳(カラーや琉球等)を採用する
・キッチンの扉を塩ビ製化粧シートでリメ
イクする
・ユニットバスの一面を塩ビ製化粧シート
と大判ミラーでリメイクする
・壁面収納を設置する など。
少ない予算で差別化する方法は、工夫次第
で色々 とあ ります。「差別化リ フォーム」
は費用をかけるばかりではありません。
Q.間取を変更したり水回りの設備を入れ
替えるようなリフォームは?
A.明確な用語の定義はないのですが、間
取変更を伴うような工事は「リニューアル」
と称してリフォームと区別しています。ユ
ニットバスやキッチンセットの入れ替え
も、こちらに分類していいと思います。
リニューアル工事の目的も「物件の魅力ア
ップ」「差別化」ですが、かける費用と回
収期間が異なりますね。
現在は築10年ですのでリニューアル工事
はまだ先の話になりますが、「やるかやら
ないか」の判断の元となるのは、「築何年
まで建物を利用するか」という大家さんの
思惑です。築25年位で建て替えなら「差
別化リフォーム」のみで対応も可能なので
はないでしょうか(外壁塗装は必要になり
ますが)。キッチン、トイレ、洗面等の水
回り設備も部分的な手直しでも対応可能で
しょう。あるいは13~15年の時点で取
替えを実施しても回収は可能です。
しかし、築40年位まで建物を利用するな
ら、間取変更を伴うリニューアル工事をし
ても回収期間は十分にあります。ユニット
バスを含めた設備も築20年の時点で取替
えた方が効率がよいのではないでしょう
か。そのために貯蓄をしておくか、ローン
の繰り延べ返済等の計画を立てておきまし
ょう。
このようにリ
ニューアル工
事は、ある程
度の中期的な
視野で考えて
おくべきなのですが、築10年なら十分に
間に合いますね。いずれにしても、今大切
なのは「差別化のためのリフォーム」を退
去のたびに、コツコツと実施しておくこと
でしょう。
「予防メンテナンス」
建物や設備は、新規に完成した「その瞬
間」から老朽化が始まります。30年から
50年の建物の一生の間に、修繕や取替え
をしなければならないのが宿命です。
オーナーが負担する費用の大部分をメンテ
ナンス費が占めていることはご存じでしょ
う。賃貸経営は「収益」が目的ですから「費
用」はなるべく抑えなければなりません。
メンテナンス費を効率よく使うためには、
定期的な点検と「早め」の処置が欠かせな
いのです。これが「予防メンテナンス」で
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す。壊れてから行う「緊急メンテナンス」
では、負担する費用が格段に増えてしまい
ます。この予防メンテナンスを行うために
は、 ・予算も含めた修繕計画があり、
・定期的な現場での点検を怠らず、
・必要な処置を早めに行う、ことが必要で
す。そのためのキャッシュを貯めておくこ
とも・・・。 もうひとつ、予防メンテナ
ンスを行うことによって「入居者に快適に
暮らしてもらう」ことに繋がります。「収
益」を確保するためには重要な考え方です。
■ 発 行 日 ; 2013.2.1
第 1 巻 7 号
■ 発 行 所 ;株 式 会 社 フ ァ ー ス ト ホ ー ム
名 古 屋 市 南 区 内 田 橋 1 丁 目 6 番 2 号 フ ァ ー ス ト ビ ル 1F
■ 発 行 人 ;山 内
義 洋
TEL.052-698-2224
http://www.first-hm.com/
今月のトピックス
●空室対策実践塾 「物件の魅力を高く維持するには」
●賃貸Q&A 「築10年アパートのこれからのリフォームを教えてください」
●必要な「こ・と・ば」 「予防メンテナンス」
2月の花
山茱萸 (さんしゅゆ)
水木(みずき)科。
原産地
中国・朝鮮半島
開花時期は2月20日~4月10日頃。中国と朝鮮半島が原産地で、江戸の
享保年間に朝鮮経由で種子が日本に持ち込まれ、薬用植物として栽培されるよ
うになりました。日本では観賞用として庭木などにも利用されています。
「さんしゅゆ」の和名の由来は中国名「山茱萸」の音読み。「茱萸」はグミの
ことで、秋にはグミのような実がなります。赤く熟して食べられるらしい(?)。
その赤い実を珊瑚に例えて、「アキサンゴ」とも呼ばれます。または、“木全体が早春の光を浴び
て黄金色に輝く”ことから「春黄金花(はるこがねばな)」とも呼ばれています。
「物件の魅力を高く維持するには」
繁忙期も終盤になりました。オーナー様の物件はすでに満室になりましたでしょう
か。実践的な空室対策について今月もお届けいたします。今回のテーマは、「差別化
できていますか?」「経営に参加していますか?」です。最後までお読みください。
高い入居率を維持するための必須条件は
「物件の魅力を高く維持すること」ですね。
お客様(入居者)が物件のどこに魅力を感
じるか、それはお客様によってさまざまで
すが、一般的には以下の4項目が重要だと
言われるでしょう。
まず「立地」。街の中のどの辺に位置して
いるか、最寄駅からの距離とか、学校やス
ーパーは近くにあるかなど、大きな要素で
す。
次は「建物」。
鉄筋コンクリ
ート造や木造
といった構造
や外観のデザ
インなど。
あるいは階数や規模を重要視するお客様も
多くいます。
そして「間取」。いま人気なのは部屋の数
より広さです。リビングも各部屋も収納も
「広さ」が求められています。そして水回
り設備の使いやすい配置も大切です。
最後に 「設備」。生活の安 全性や便利 性を
向上させる設備が増えていて、それに合わ
せてお客様(入居者)の要望も多様になっ
ています。
「物件の魅力」というと一般的に以上の
4項目が浮かびますが、これらに費用をか
けて「もっと良くしましょう」というのは
「当たり前すぎる」話ですね。今回のテー
マでは「お金をかける」より「工夫と努力
で物件の魅力を高くする」ことに重点をお
いてみます。
「管理が行き届いていること」
どんなに便利な立地でも、建物の外観が
素敵でも、間取が広くて設備が整っていて
も「管理がズサン」だったら魅力は半減し
てしまいます。逆に、4項目に劣っていた
として も、「 管理が行き届 いている」 物件
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