オナモミ オナモミ中毒に注意しましょう。

◎ オナモミ中毒
オナモミ中毒に
中毒に注意しましょう
注意しましょう。
しましょう。
オナモミは、日本各地に自生するキク科の一年草です。その実は、トゲトゲ
で「ひっつき虫」と呼び、子供の頃、友達の服にくっつけて遊んだ人も多いと
思います。
し か し 、 そ の 種 子 や 葉 に は 、「 カ ル ボ キ シ ア ト ラ ク テ ィ ロ シ ド 」 と い う 有 毒
成分が含まれており、これを食べた牛が中毒死する事例が全国で数例発生。
本 県 で も 平 成 25 年 3 月 発 生 が あ り 、 繁 殖 和 牛 5 頭 が 死 亡 し ま し た 。
『原因』
オナモミが混入した野草地のラップサイレージを給与したところ、食欲旺盛
な上位の牛が発症、下位の牛は軽症、給与しなかった育成牛は、無症状。
給与されていた野草地
のラップサイレージと
混入したオナモミ種子
『症状』
突然、元気がなくなり、起立不能、神経症状、呼吸困難となり、低血糖や肝
臓 、 腎 臓 の 障 害 が み ら れ ま す 。 重 症 例 で 12 ～ 24 時 間 で 死 亡 し 、 死 亡 牛 の 肛 門
や鼻などから出血がみられる事例もあるため、炭疽や気腫疽、悪性水腫、ボツ
リヌス症などの伝染病や硝酸塩中毒との鑑別が必要です。
本県の事例でも、朝は元気に餌を食べていた牛が、その日の夕方には元気が
なくなり、起立不能、神経症状を呈し、次々と死亡しました。
死 亡 し た 2 頭 の 牛 を 解 剖 す る と 、 第 一 胃 の 内 容 物 1kg 当 た り 50 個 以 上 の オ ナ
モ ミ が 見 つ か り ま し た 。 1 頭 あ た り の 内 容 物 が 平 均 50kg で し た の で 2,500 個 以
上の種子を食べていたことになります。
死亡した牛の第一胃から見つかったオナモミの種子
『対策』
☆ 採草地にオナモミを見つけたら、結実する 8 月上旬までに刈り取りし、
ラップサイレージへの混入を防止しましょう。
☆
もし、給与中の餌の中にオナモミを見つけた場合には、直ちに給与を中
止しましょう。
☆
対 症 療 法 と し て 、 他 県 の 事 例 で は 、 25% の ブ ド ウ 糖 の 補 液 、 活 性 炭 や ウ
ルソ剤の経口投与により軽症な牛は、改善の認められました。しかし、神
経症状を呈した重症牛は効果が無く死亡してしまったようです。
☆
牛の様子がいつもと違うと感じた時には、直ぐにかかりつけの獣医師、
家畜保健衛生所に相談してください。
飼料が
飼料が高騰を
高騰を続ける中
ける中、自給飼料を
自給飼料を確保することは
確保することは、
することは、大変重要ではあります
大変重要ではあります
が、万が一、飼料の
飼料の中に有毒な
有毒な植物が
植物が混入し
混入し、その餌
その餌を食べた牛
べた牛が死んでしまっ
ては、
ては、大変です
大変です。
です。
今回の
今回の事例を
事例を教訓とし
教訓とし、
とし、畜主の
畜主の皆様におかれましては
皆様におかれましては、
におかれましては、日々の
日々の飼養管理にご
飼養管理にご注
にご注
意をお願
をお願いします。
いします。