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生きる力にあふれる 児童の育成をめざして
平成18年度 研修のまとめ 生きる力にあふれる 児童の育成をめざして ―情報科を通して、「伝え合う力」を高める― 生駒市立生駒台小学校 目次 Ⅰ はじめに ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1 Ⅱ 研究組織 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2 Ⅲ 年間研修計画 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥3 Ⅳ 平成18年度研修成果の報告 1 Ⅴ Ⅵ 教科等教育課程についての研修 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥4 情報4部会の実践報告 1 カリキュラム・評価部会 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5∼12 2 教材開発・情報モラル部会 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥13∼26 3 校内・教室掲示部会 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥27∼30 4 HP作成・機器管理部会 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥31∼36 各学年の実践報告 1年の取組 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥37∼46 2年の取組 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥47∼56 3年の取組 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥47∼72 4年の取組 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥73∼81 5年の取組 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥82∼92 6年の取組‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥93∼100 ◎ 研究授業 授業実践パンフレット 2年生 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥101 3年生 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥102 5年生 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥103 Ⅰ は じ め に 昨今コミュニケーション力の不足が大きく取り上げられています。そして伝 え 合 う 力 の 育 成 が 教 育 の 中 で 大 き な 位 置 を 占 め る よ う に な っ て き ま し た 。ま た 、 教育の分野だけではなく生活全般にわたり、パソコンをはじめとする情報機器 の活用場面が日常的になってきました。こういった時代の流れを鑑みますと、 教科「情報科」を設定する意義は、誠に大きなものがあります。 情報科に取り組んで3年を経過しました。初めの頃は、戸惑うことが多くあ り 、そ の 都 度 議 論 を 重 ね 、方 向 を 定 め 、実 践 、検 証 そ し て 新 た な 実 践 へ と 、Plan Do Check Action を 繰 り 返 し て き ま し た 。 お か げ さ ま で 一 定 の 成 果 を 見 る ことが出来、うれしく思っています。奈良教育大学小柳和喜雄先生、生駒市教 育委員会指導主事伊藤英治先生のご指導のたまものと、心より御礼申し上げま す。ありがとうございました。 初めての取組みでありましたが、多くのことを学ばせていただきました。そ の中から、ここでは3つだけあげておきたいと思っています。 そ の 一 つ は 、授 業 の ね ら い の 明 確 な 位 置 づ け が 出 来 る よ う に な っ た こ と で す 。 情報科で修得する内容(3領域)を、個々の独立したものではなく集合体とし て捉え、より適切な授業を組み立てることができるようになったことです。 二つ目は、情報モラルに関する指導系統が、整理できたことです。各学年で 行 う べ き 情 報 モ ラ ル の 学 習 を 、発 達 年 齢 に そ っ た 縦 の 系 列 で 整 理 が で き ま し た 。 情報モラルを主目標とする授業とモラルについての認識や技術を留意事項的に 取り扱う通常の授業を、うまく重ね合わせてモラルの育成を図ってきました。 そうすることで実践的判断力や行動力がより効果的に培われると考えています。 三つ目は、メディアリテラシー教育を視野に入れてきたことです。今まで以 上に各情報媒体の長所短所などの特徴を理解させることに心掛けました。そし て、情報媒体の特徴をふまえて情報を理解したり、内容を理解した上で適切な 情報媒体を活用したりして、より主体的に情報に対応できる力を育むことが出 来ればと考えています。 終わりになりましたが、ご指導いただきました生駒市教育委員会ならびに講 師の先生に衷心より御礼申し上げますとともに、今後も変わらぬご支援ご指導 をお願い申し上げ、巻頭の挨拶といたします。 平成19年3月 生駒台小学校長 1 森 井 惠 治 Ⅱ 研究組織 1 研究組織の概要 カリキュラム・評価部 教材開発・情報モラル部 学習指導研修部 情報4部会 校内・教室掲示部 HP作成・機器管理部 研修部 人権・障害児教育研修部 2 研究組織の名称・役割・研究担当者 学習指導研修部 (全体的な研修の方針・計画の作成、情報科についての研修の方針・ 計画の作成) 各学年・専科から各1∼2名 情報 4 部会 カリキュラム・評価部(情報科についての、年間学習計画作成、評価規準作成) 各学年・専科から各1∼2名 教材開発・情報モラル部(教材開発と、情報モラルについて研究) 各学年・専科から各1∼2名 校内・教室掲示部(校内や教室に情報についての掲示物を作成) 各学年・専科から各1∼2名 HP作成・機器管理(ホームページ作成・機器の紹介・メンテナンス) 各学年・専科から各1∼3名 人権・障害児教育研修部 各学年・専科から各1∼2名 2 Ⅲ 研修年間計画 月 4 5 6 7 日 曜日 7 水 全体 21 金 学年 10 水 全体 24 水 情4部会 5 内容 本年度年間計画作成 ○ ○ ○ 研修計画提案 本年度年間計画検討 ○ ○ 月 四部会 14 水 学年 16 金 情4部会 21 水 四部会 28 水 全体会 5 教科 人権・障害 金 四部会 12 10 8 形態 ○ ○ 第1回研究授業3年 ○ 全教科年間計画作成 水 情4部会 月 四部会 前期 学年 23 水 全体 28 月 情4部会 29 火 全体 9 13 水 四部会 10 13 金 情4部会 18 水 学年 ○ 24 火 全体 ○ 第2回研究授業5年 31 火 全体 ○ 市教振講演会 11 12 1 2 3 8 ○ 全教科年間計画完成 ○ 情報モラルの指導と関わっての研修会(小柳先生を招いて) 水 四部会 15 水 情4部会 ○ 17 金 学年 ○ 21 火 全体 ○ 24 金 四部会 6 特別支援教育に関する教職員の研修 第3回研究授業2年 水 情4部会 13 水 四部会 17 水 全体 19 金 情4部会 29 月 四部会 31 水 学年 ○ 各学年の研修のまとめ 14 水 全体 ○ 研修評価 21 水 全体 ○ 2 ○ ○ 金 四部会 3 Ⅳ 平成18年度研修成果の報告 1 教科等教育課程についての研修 研修名 教科等教育課程 課 題 生きる力にあふれる児童の育成を目指して ー情報科を通して、伝え合う力を高めるー (生駒台小学校) 子どもたちが、生きる21世紀の社会は、多様な変化が急激に進んでいく先行き不透明 な社会である。その社会の変化に対応し、たくましく生き抜いていく「生きる力」の育 成が大きな課題となっている。 現代は、情報化が急激に進展し,ⅠT革命といわれるように、社会に大きな変化をも たらし、普段の生活にも影響を与えている。この情報あふれる社会にあって、子どもた ちに、情報活用能力を身に付けさせることは、これから必要不可欠となってくる。情報 設 定 活用能力とは、自ら情報を求め、収集し、適切に判断し、発信していく力であり、情報 活用能力を身に付けることで、「生きる力」を育成できると思われる。 理 由 また、人と人との関係が希薄な現代において、感動する心や、他者を思いやり認め合 う心など、豊かな人間性をはぐくむことも大切である。情報を発信することは、相手が あってのことであり、情報を相手に合わせて発信し、感想を交流することで、伝え合う 力を高め、豊かな人間性をはぐくむことができると考えた。 そこで、情報科を通して、情報活用能力を身に付けさせるとともに伝え合う力を高め、 生きる力にあふれる児童を育成したいと考えて上記の課題を設定した。 本年度研修内容について提案・検討。研修計画を立案。研修体制について話し合い、情 4月 報4部会を立ち上げる。 5月 各学年全教科の年間計画作成計画を立てる。 6月 研究授業3年「おもしろいもの、見つけた」を通して、講師を招聘し、研修テーマに 沿って研修。 7月 全教科年間計画作成。 8月 全教科年間計画完成。講師を招聘し、情報モラルについての研修。 研 9月 情報科評価規準の見直しと、授業実践に向けて学年研修。 修 経 10月 研究授業5年「インタビューをしよう」を通して、講師を招聘し、研修テーマに沿って 研修。 過 研究授業2年「虫はかせになろう」を通して、講師を招聘し、研修テーマに沿って研 11月 修。 12月 各学年で取組や学校全体の研修について反省。 1月 各学年授業実践のまとめと反省。 2月 研修評価と来年度に向けての話し合い。 3月 来年度に向けての話し合い。 研 修 成 果 ○ 情報科のみならず、全教科の年間計画を作成し、単元ごとの評価規準の見直しをしたこと で、単元の配列の有効性を意識しながら、何を重点にして指導し、どのような力をつけるの かを明確にして、授業を展開することができた。 ○ 各学年の実践や研究授業を通して、情報モラルをどのように捉えさせていくかを重点的に研 修し、縦の系列を共通認識することができた。また、具体的な学習活動例を明らかにするこ ともできた。 ○ 情報4部会(カリキュラム・評価部,情報モラル・教材開発部,情報科掲示部,ホームペー ジ作成・機器管理部)が、目的意識をより明確に持ち、昨年以上にスムーズに機能するよう になった。また、一人一人の情報科への理解が深まった。 <今後の課題> ○ 各学年の年間計画・評価規準については、実践に基づき毎年検討していく必要がある。 ○ 情報科の内容や情報モラルについての具体的な教材開発が今後も必要である。 ○ 教職員の入れ替わりに伴い、今まで研修して来た内容の伝達・継承を確実に行っていかなけ ればならない。 4 Ⅴ 情報四部会実践報告 1.カリキュラム・評価部会 (1)年間の取り組み 月 活 動 内 容 4月 前年度の実践を参考に各学年の目標・活動を見直し、今年度 5月 の活動計画を立てる。 6月 全教科の年間計画作成の計画と作成 7月 全教科年間計画の作成・手順の確認 8月 年間計画の印刷・製本・配布 9月 情報科評価規準の見直し・作成 10 月 情報科評価規準の作成・カリキュラムの重点項目の見直し 11 月 全教科評価規準の作成・カリキュラム一覧表の完成 12 月 全教科評価規準の作成 1月 年間の反省・成果と課題話し合い 2月 カリキュラム内容一覧表の作成 (2)成果と課題 成果 ・本年度からの実施となる教科も含め、全教科の年間指導計画を完成することが出来た。 教員に冊子の配布が完了した。 ・全教科の評価規準を作成し、必要な時に随時利用できるように、PCの共有フォルダに 保存した。 ・情報科評価規準の整理・見直しを行う。 ・重点項目の再確認により、教材の押さ所や学年に応じた内容が明確になり整理された。 ・年間計画の見直しによって、より学年のニーズに合った新しい教材を入れたり、配列の 変更をしたりすることができた。 課題 ・内容の有効性・時間配分等を考えながらの年間計画の見直しは、本年度の実践を基にし て、今後も続けていく必要がある。 ・教職員の入れ替わりや、担当学年の変更があるので、次の学年に改善点を忘れることな く伝達していかなければならない。 ・情報科の目標と国語の「聞く・話す」分野での目標との違いを、明確に整理していかな くてはならない。 5 カリキュラム内容一覧表 生駒台小学校 内容 A(1) 学年 1年生 2年生 3年生 4年生 5年生 6年生 単元名 ア おはなしよんで どうぞよろしく たんけんしたよみつけたよ こんぴゅーたしつで ほんとなかよし みんなにしらせたいこと じどうしゃくらべ こんぴゅーたしつで わたしはなんでしょう おみせやさんごっこをしよう どうぶつのあかちゃん こんぴゅーたしつで 春を見つけたよ かんさつ名人になろう(夏野菜の観察) 本のしょうかいをしよう 海の生きものカードを作ろう 音やようすをあらわすことばのはっぴょうかいをしよう はっぴょうかいのしょうたいじょうをつくろう おもしろいもの、見つけた 校区の様子を知らせよう 昆虫のつくりとからだを知ろう しょうたいじょうを作ろう お店で働く人やその仕事の工夫をみんなに伝えよう くらしのうつりかわりを調べよう キーボードを使って 奈良県のガイドブックを作ろう イ ウ ア イ C(1) ウ ア イ ◎ ウ ◎ ◎ ○ ○ ◎ ○ ◎ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ◎ ○ ○ ◎ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ ◎ ○ ○ ○ ◎ ○ ◎ ○ ○ ○ 奈良県のガイドブックを使って奈良県の市町村を知らせよう つぶやきを言葉に 表とグラフ 野外活動の思い出ページを作ろう 守ろうネチケット(1) 守ろうネチケット(2) インタビューをしよう ○ メディアとの付き合い方(1)電子と紙を比べよう メディアとの付き合い方(2)ポスターを読み解こう メディアとの付き合い方(3)学校を紹介する番組を作ろう ○ クイズ!生駒台! ワクワクドキドキ修学旅行 世界を紹介するプレゼンテーションを作ろう ○ 守ろうネチケット(3) 私の6年間 6 B(1) ○ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ○ ○ ◎ ○ ○ ○ ◎ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ○ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ ○ ○ ○ ◎ ◎ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ◎ ○ ◎ ◎ ○ ○ ○ ○ ○ ○ <1年生用> 資料の中から必要な情報を集め、集めた 学年目標 情報をもとに、伝えたいことを自分なりに 表現する。 単元名 4月 「おはなしよんで」 本を読んだ 文章や写 発信する情 り、話を聞い 真、絵などの 報を簡単な たりしながら 情報に慣れ 文章にまと 情報を集め 親しむ。 める。 る。 興味を持って、友達の発表を聞いたり、 情報機器の基本的な操作ができるように 作品を見たりして、良いところを自らの作 する。 品作りなどに生かそうとする態度を育て る。 情報機器の 扱いについ て、決まりを 守る。 マウスを使っ デジタルカメ 自分の作品 た文字入力 ラの操作を を進んで発 操作や音声 する。 表する。 入力をする。 ◎ ◎ ・読み聞かせに興味を持つ。 ・図書室での約束、使い方を身 成:いろんな本を興味を持って見たり、探 につける。 したりできた。 ・好きな本を探して読み、読書の 楽しさを知る。 5月 「どうぞよろしく」 成:教師の読み聞かせを興味を持って聞 くことができた。 ○ ◎ ◎ ○ ◎ ・学校探検で自分が見つけたこ と、聞いてきたことなどを文字や 成:興味を持続させながら、学校内を回っ 絵でかーどに書き、発表会を開 たり、知りたいことを質問したりして、情報 く。 を集めることができた。 ◎ 成:自分が見つけたものを1つ選んで友 達に知らせることができた。 課:みんなに十分聞こえる声の大きさで 発表することが課題である。 6月 「こんぴゅーたしつで」 ◎ ○ 成:コンピュータ室での約束を守りなが ら、指示に従ってマウスを操作できた。ス マイルペイントの使い方を知り、マウスを 使って絵を描くことができた。 ・コンピュータ室での約束や各部 の名称、マウスの使い方を知る。 ・スマイルペイントを使ってお絵 かきをしたり、互いの作品を見合 う。 7月 「ほんとなかよし」 ◎ 成:楽しんで名刺交換に参加した。 課:名刺を交換することに気を取られ、自 己紹介がうまくできなかった。 ・自分を紹介する名詞を見せて、 成:自分の名前を丁寧に名刺に書くこと 学級の友達と言葉を交わしなが ができた。 らやりとりをする。 5月 「たんけんしたよみつけたよ」 相手の発表 進んで、話を を興味を持っ 聞いたり、読 て見たり聞い 書をしようと たりする。 したりする。 ○ ◎ 成:おもしろかった本や好きな本を友達に 紹介することができた。 ・書名や著者名を書いて「紹介 課:紹介カードを書く予定だったが、実際 カード」を書き、本の紹介をする。 にはできなかった。簡単なカードを作るこ とができれば良かったと思う。 9月 「みんなにしらせたいこと」 ○ ◎ 成:くらしの中の出来事から知らせたいこ とを一つ選んで、発表することができた。 課:時間が長くなると、興味を持続させて 友達の話を聞くことが難しかった。 ・夏休みの出来事などを友達に 知らせる。 ・興味を持って友達の話を聞く。 10月 「じどうしゃくらべ」 ◎ ◎ ◎ 11月 「こんぴゅーたしつで」 ○ ◎ 成:コンピュータ室での約束を守りなが ら、指示に従ってマウスを操作できた。ク リックパレットの使い方を知り、楽しみな がら言葉集めができた。 ・クリックパレットを使って、自分 の名前や友達の名前を文字入 力する。二人でクリックパレットを 使いながら、しりとり遊びをする。 ○ ○ ◎ 成:クイズ形式なので意欲的に問題作り ・図書室で、昆虫や生き物の図 に取り組めた。 鑑を見つけ「わたしはなんでしょ 課:実際には昆虫や生き物の枠を外し、 う」カードを作る。 生活の道具を選ぶ児童が多かった。 1月 「おみせやさんごっこをしよう」 ◎ 成:OHCなどを使い、自動車の絵を紹介 しながら説明を読ませることで、聞き手に も分かりやすい発表ができた。 成:興味を持って調べ、好きな自動車を ・図書室の絵本や図鑑で自動車 一つ選んで紹介することができた。 について調べ、カードを作り、友 課:図鑑の説明を、分かりやすく書き直す 達と読み合う。 ことは児童には難しい。 12月 「わたしはなんでしょう」 ◎ ○ ◎ 成:他のクラスに問題を出しに行く設定に した。そのため日ごろ知らない友達の発 表を聞くことができ、また自分の発表意 欲も高まった。 ◎ ◎ ・お店の品物、宣伝のチラシの作 成:グループで意欲的にお店作りに取り組め た。事前にやり取りのCDを聞くことで、店の人 り方を話し合い、お店を開く。 ・客や店の人の役に分かれてや の文句も覚え、上手に宣伝もしながら楽しくお 店屋さんごっこができた。 ◎ 課:買い物に夢中になり、店の人とのやり 取りや、質問などが十分にできないまま の児童もいた。 りとりをする。 2月 「どうぶつのあかちゃん」 ◎ ◎ ◎ 成:動物の赤ちゃんに興味を持って読む ・図書室の本や図鑑で動物の赤 ことができた。 ちゃんについて調べ、紹介カード 課:紹介カードを書く予定だったが、実際 を作り発表する。 にはできなかった。 課:紹介カードを書く予定だったが、実際 にはできなかった。簡単なカードを作り、 発表まで出きれば良かったと思う。 3月 「こんぴゅーたしつで」 ・クリックパレットを使って、国語の教 科書の説明文や詩などを文字入力 する。 ・1年間に作ったカード類を整理し、 一太郎スマイルで表紙を作成する。 ◎ ○ ◎ 成:クリックパレットを用いて、教科書のひら がなで書かれた教材を文字入力することに よって、長い文にも抵抗なく取り組むことがで きた。 課:入力の速さには個人差が大きかった。 7 <2年生用> 学年目標 単元名 興味を持って、友達の発表を聞いたり、 資料の中から必要な情報を集め、集めた 情報機器の基本的な操作ができるように 作品を見たりして、良いところを自らの作 情報をもとに、伝えたいことを自分なりに 品作りなどに生かそうとする態度を育て する。 表現する。 る。 本を読んだ 文章や写真、 り、話を聞い 絵などの情 たりしながら 報に慣れ親 情報を集め しむ。 る。 4月 「春をみつけたよ」 マウスを使っ 発信する情 情報機器の デジタルカメ 自分の作品 た文字入力 報を簡単な 扱いについ ラの操作を を進んで発 操作や音声 文章にまとめ て、決まりを する。 表する。 守る。 入力をする。 る。 ◎ ○ 相手の発表 を興味を持っ て見たり聞い たりする。 進んで、話を 聞いたり、読 書をしようと したりする。 ◎ 成:デジカメの扱い方を理解した上で、写 ・デジカメを使って、見つけた春を 成:楽しみながら自分なりの春を見つける 真を撮ることができた。 ことができた。 課:注目した部分がどこかわかるように撮 撮影する。 影する。 5月 「かんさつ名人になろう」 ・デジカメを使って、育てた野菜 の注目する部分を撮影する。 ◎ 成:育てた野菜の変化に気づき、進んで 記録することができた。 7月 「本のしょうかいをしよう」 ・クリックパレットを使って、紹介し たい文の文章をパソコンで入力 する。 ・友だちにおすすめの本を紹介 する。 ○ 成:注目した部分が分かるように撮影でき 成:調べたことを、発表することができた。 課:みんなに聞こえるような声の大きさで た。 発表する。 課:画像がぶれないように、撮影する。 ◎ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ○ 成:自分の紹介文を進んで発表できた。 課:興味を持って、友だちの発表を聞く。 ◎ ○ 成:調べたい虫について、図鑑や本の中 成:興味を持って、友だちの発表を聞き、 成:注目した部分が分かるように撮影でき から必要な情報を集めることができた。 分からないことを質問することができた。 た。 課:参考となる文章を書き換えるなど、発 課:みんなに聞こえるような声の大きさで 課:画像がぶれないように、撮影する。 信する情報を簡単な文章にまとめる。 発表する。 1月 「はっぴょう会のしょうたいじょうを作 ◎ 成:マウスを使って、文字入力をすること ができた。 課:文字入力の習熟を図る。 ・テンプレートを利用し、おうちの 人への招待状作りをする。 2月 「音やようすをあらわすことばの 3月 はっぴょう会をしよう」 ◎ 成:おすすめしたいところを簡単な文章に 成:マウスを使って、文字入力を行うこと まとめることができた。 ができた。 課:たくさんの本の中から情報を集め、ま 課:文字入力の習熟を図る。 とめる。 9月 「虫はかせになろう」 ・興味を持った虫について発表す る。 ・興味を持って友だちの発表を聞 く。 ◎ ○ ○ ○ ◎ 成:興味を持って、友だちの発表を聞くこ とができた。 課:みんなに聞こえるような声の大きさで 発表する。 成:クイズ作りに必要な情報を収集するこ ・自分たちのつくったクイズが分 とができた。 かりやすく伝わるように内容や発 課:伝えたい事柄を適切に選び、簡単な 表の仕方を考える。 文章にまとめる。 8 <3年生用> 情報通信ネットワークを利用して情報を 伝えたいことを表現したり、情報通信ネッ 情報を共有することの良さに気づくととも 学年目標 集めたり、文章や画像資料を組み合わせ トワークを利用したりするための基本的な に、正しい情報を発信しようとする態度を て受け手にわかりやすく表現したりできる 操作ができるようにする。 ようにする。 単元名 おもしろいもの、見つけた ~ 4 月 7 月 表題や画像 を見て、どん な情報が提 示されている か予想する。 収集したい 情報を見つ け、必要と思 う内容を取り 出す。 ○ 画像資料と 文章を適切 に関係づけ て、簡潔に表 現する。 ◎ 学校の中でおもしろいものを見つ 成:見つけたおもしろいものの写真を撮 け、おもしろいと思ったところやそ り、それと関係づけて、簡潔な紹介文を の様子・場所を発表名人を使っ 書くことができた。 て発表する。 校区のようすを知らせよう 情報通信 ネットワーク クリップボー 上で適切にリ ドを利用す ンクをたどっ る。 て、情報を閲 覧する。 ○ こん虫のつくりと体を知ろう(こん 虫トリビア) ○ ○ ローマ字入 発信された 力の方法を 正しい情報を 情報を見て、 理解し、キー 発信しようと 良い点を見 ボードを使っ つけたり、質 する。 て文字入力 問したりする する。 受け手の意 見や質問に 基づいて、発 表や作品を 訂正する。 ○ ○ ◎ 成:友だちの発表を聞いて、よい点を見つ 成:発表画面にあった絵や模様を入れる けたりわからないところを質問したりでき ことができた。 た。 ◎ 成:地域の人のお話を聞いて紹介したい 校区のようすを撮影した写真や、 と思うポイントを選んで文章にまとめ、グ 絵地図・スケッチなどを元に、校 ループで協力して発表資料の新聞を作る 区を紹介する。 ことができた。 9月 育てる。 成:地域の人のお話や調べたことから、 校区についての正しい情報を伝えること ができた。 ◎ ◎ ○ ○ インターネットのこん虫について 成:インターネットを使って調べ、紹介され 成:適切にリンクをたどって、情報を閲覧 成:友だちの発表を聞いて内容の面白い のサイトを見て、興味を持った内 ている内容の大体を理解して、メモをとる できた。 点について知り、共感できた。 ことができた。 容について、くわしく調べる。 10月 しょうたいじょうを作ろう ○ 課:絵や飾り枠は、事前に用意したものに 成:目的に合わせて必要な情報を選ん したが、いくつかテンプレートに用意して で、書き表すことができた。 おき、その中から児童に選ばせたい。 おうちの人に、音楽会の招待状 を作る。 お店やさんのひみつをさぐれ ~ 1 0 月 1 2 月 ○ ◎ ○ ○ ○ ◎ 成:グループでまとまりのある発表ができ るように、お互いに発表内容を確認しあ えた。他のグループの発表を聞いて、よ い点を見つけることができた。 お店屋さんの秘密について、伝 成:伝えたいものにふさわしい写真を選 えたいものを見つけ、発表名人を び、それと関係づけて、簡潔な紹介文を 使ってわかりやすく簡潔にまと 書くことができた。 め、発表する。 くらしのうつりかわりを調べよう ○ ◎ ○ ◎ ~ 1 月 3 月 昔の道具について調べ・発表名 人を使って簡単にまとめ、発表す る。 成:インターネットの使い方に慣れ、興味を 成:他グループの発表を聞いて、よい点 もった事柄について、簡潔にメモをとることが 成:クリップボードの使い方を思い出しな を見つけたり分からないところを質問した できた。画像資料を選び、簡潔にその説明文 がら、すばやく文章入力ができた。 りできた。 を書くことができた。 9 <4年生用> 情報通信ネットワークを利用して情報を 伝えたいことを表現したり、情報通信ネッ 情報を共有することの良さに気づくととも 学年目標 集めたり、文章や画像資料を組み合わせ トワークを利用したりするための基本的な に、正しい情報を発信しようとする態度を て受け手にわかりやすく表現したりできる 単元名 表題や画像 を見て、どん な情報が提 示されている か予想する。 収集したい 情報を見つ け、必要と思 う内容を取り 出す。 画像資料と 文章を適切 に関係づけ て、簡潔に表 現する。 情報通信 ネットワーク クリップボー 上で適切にリ ドを利用す ンクをたどっ る。 て、情報を閲 覧する。 キーボードを使って 1 ~ ○ ◎ ○ ~ 成果:副読本に頼らず、自分たちの力で 市町村のことを調べてまとめることができ た。 課題:取り出した画像の理解と説明が不 十分なところがあった。市町村について の図書資料が少ない。インターネットの ホームページやパンフレット等を前もって 教師が用意する必要がある。 ○ ◎ 成果:1学期よりローマ字入力が上達し た。また、クリップボードや貼り付け方を 獲得できた。 課題:入力の仕方やスピードの個人差が 大きい。ローマ字を覚えていない児童の 手だてが必要。 キーボードを使って 2 ○ ◎ ○ 成果:情報の内容を自分のものにして発 信できた。分からない情報については、 お互いに教え合っていたのがよかった。 参考資料を明記することを意識づけられ た。 課題:内容について点検し合う時間が取 れればよかった。 ◎ 2 月 成果:キーボードの扱い(変換、確定、そ の他の記号)についての習熟を深められ た。 ・分かりやすい詩を題材にローマ 字入力で練習する。 つぶやきを言葉に 受け手の意 見や質問に 基づいて、発 表や作品を 訂正する。 成果:ホームポジションを守りながら、1字 1字打つことができるようになった。キー ボー島アドベンチャーで、楽しんで学習で きた。ローマ字の学習を早めにもってきた のがよかった。 課題:ホームポジションに慣れないうちか ら速く入力しようとして、指の動きとポジ ションがくずれてしまう児童への手立てが 必要である。 ・キーボー島ドアドベンチャーを 7 使ってローマ字入力の練習をす 月 る。 9 ・インターネットや図書資料等を 月 見て、伝えたい市町村の情報を 集める。 2 ・画像資料と文章を適切に関連 月 づけて、簡潔に表現する。 ・クリップボードを使ったり、文章 を入力したりして市町村のガイド ブックを作成する。 ローマ字入 発信された 力の方法を 正しい情報を 情報を見て、 理解し、キー 発信しようと 良い点を見 ボードを使っ つけたり、質 する。 て文字入力 問したりする する。 ◎ 4 月 奈良県のガイドブックを作ろう 育てる。 操作ができるようにする。 ようにする。 ◎ ○ ・日頃見慣れた場面をデジタルカ 3 メラで撮り、その画像と言葉を適 成果:画像を取り入れることで、感動の 月 切に関連づけて詩をつくる。 あったものをより詳しく見て再発見がで ・クリップボードで画像を取り込 き、言葉での表現に生かすことができた。 み、ローマ字入力で文字入力し、 ソフトの扱いについての理解も深まった。 詩集をつくる。 ◎ 成果:ローマ字入力が速く間違いなくでき る児童が増えてきた。 課題:入力の仕方やそのスピードの個人 差も大きいので、手だてを考え、これから も継続して練習していく必要がある。 10 ○ <5年生用> 情報を効率的に収集するとともに、写真 扱う情報の特性を理解し、必要に応じて ソフトウェアを選択できるようにするととも 情報を発信するに当たって、自他の権利 に、ソフトウェアの機能について基本的な や安全を守ろうとする態度を育てる。 操作ができるようにする。 を発信できるようにする。 学年目標 グラフなどを活用し、効果的な表現の仕 方を工夫して、わかりやすく的確な情報 単元名 必要な情報 を見通しを 持って収集 するために 適切な方法 を選択する。 ソフトウェア 得た知識が 受け手に効 情報全体の 情報の特性 集めた数値 の機能を理 正しい情報 果的な情報 著作権につ 構成を工夫 を理解し、適 データの統 解し、必要な であるか検 自他の情報 の提示の仕 いて理解す して表現す 切に利用す 計処理をす ソフトウェア 証しようとす を守る。 方を工夫す る。 る。 る。 る。 を選んで利 る態度を身 る。 用する。 につける。 4月 表とグラフ ◎ ◎ ・数量を分類整理したり、棒グラ 成:受け手を意識して、より見やすく表す 成:エクセルを習得し、表の作成やグラフ フや折れ線グラフを用いて表し グラフはどれかを考えることができた。 処理ができるようになった。 たりする。 6月 野外活動の思い出ページを 作ろう ・野外活動でのワークの様子 や、学んだことの中で、印象に 残ったこと、知らせたいことを中 心に画像と文章で表す。 ◎ ◎ 成:見出し文字や色等を意識しながら、 画像と文字の効果的な組み合わせ方を 考えてホームページを作成することがで きた。 課:児童のタイピングの速さにばらつきが ある。 成:ホームページビルダーを用い、ホー ムページを作成することができた。 課:表の枠の大きさそろえも児童の手で できる方法を検討する必要がある。 7月 守ろうネチケット(1) ◎ 成:情報を発信する際のルールやマナー に対する意識が高まった。 課:話を発展しやすいテーマ選びが必要 である。 ・インターネットを利用するに当 たってのルールやマナー(チャッ トへの書き込み、個人情報の扱 い方等)について学習する。 9月 守ろうネチケット(2) ◎ ・知りたいことを整理してインタ ビューする項目を作成する。 ・相手の話の中心に気をつけて 聞く。 ・受け手に効果的な情報の提示 の仕方を工夫する。 1月 ○ ○ ◎ ◎ 成:繰り返し指導により、画像の効果的な 配置や順序を意識して資料作成できるよ うになってきた。 課:発表する時の視線や話し方などの いっそうの指導が必要である。 ◎ ○ ○ ○ ○ 成:インタビューの際に必要な許諾やフィ ルムの選択・使用法への意識が高まっ た。 課:グループ活動だけでなく、個々に行っ た場合にも個人情報保護に関わった行 動が自然にできるようにしていきたい。 ○ ○ ◎ ○ 成:ポスターを鵜呑みにせず、作り手の 意図を意識して見ることが出来るように なった。 課:ポスターは、容易に集められるもので はなので、冬休みからゆとりを持って児 童に収集させていくようにしなければなら ない。 ・ポスターの読み解きを通して、 送り手の意図に気づき、受け手 としては、送り手の意図を理解し た上で、どんな視点でポスターを 眺めたらいいのかを学習する。 ・自分の伝えたいことを相手に伝 えるためには、使う映像や言葉 3月 を工夫する必要があることを理 解する。 ◎ 成:手書きの資料とICT機器を活用したも のの長所・短所を知ることが出来た。 成・課:常に情報の真偽を確かめる習慣 課:状況に応じて使い分けることが出来 をつけるようにしなくてはならない。 るようにしていきたい。 2月 メディアとの付き合い方(2)「ポス メディアとの付き合い方(3) 「学校を紹介しよう」 ○ 成:デジカメの動画機能を扱うことができ るようになった。 課:手振れ・背景選択等への配慮や技術 の向上のため、繰り返し使用することが 必要である。 メディアとの付き合い方(1) 「電子と紙を比べよう」 ・コンピューターと紙に書かれた ものを比べ、それぞれの特徴が 分かり、目的に合った情報手段 を選択しようという意識を持つ。 2月 ◎ 成:情報を発信する際のルールやマナー に対する意識が高まった。 課:今後継続的に学習を行い、定着を図 る必要がある。 ・インターネットを利用するに当 たってのルールやマナー(個人 情報の扱い方、著作権、肖像権 等)について学習する。 10月 インタビューをしよう ◎ ○ ◎ ◎ 成:1学期に学習したことを生かし、自分 で構成を考えて作成できるようになった。 課:製作したいページへの意欲に個人差 があるので、個別指導が必要である。 ◎ ○ 成:画像の貼り付けやエクセルを使った グラフの作成などが、必要に応じて出来 るようになってきた。 課:表やグラフなどの作成法は忘れがち になるので、繰り返し使用し、定着させな ければならない。 11 成:ポスターの発信者の意図を読み、自 分に必要な物かどうかを判断しなくては ならないことに気づけた。 課:情報に流されずに選択する実践力を 付けていく必要がある。 ○ ○ ○ 成:肖像権を意識して、画像の選択が出 来るようになった。 課:校外に発信する場合、内容・写真等 詳細に点検する必要がある。また、承諾 も慎重に取らなくてはならない。 <6年生用> 情報を効率的に収集するとともに、写真 扱う情報の特性を理解し、必要に応じて 発信できるようにする。 操作ができるようにする。 ソフトウェアを選択できるようにするととも 情報を発信するに当たって、自他の権利 学年目標 グラフなどを活用し、効果的な表現の仕 方を工夫して、わかりやすく的確な情報を に、ソフトウェアの機能について基本的な や安全を守ろうとする態度を育てる。 単元名 必要な情報 を見通しを 持って収集 するために 適切な方法 を選択する。 クイズ!生駒台! 受け手に効 情報の特性 集めた数値 情報全体の 果的な情報 を理解し、適 データの統 構成を工夫 の提示の仕 切に利用す 計処理をす して表現す 方を工夫す る。 る。 る。 る。 ○ ◎ ○ 得た知識が ソフトウェア 正しい情報 の機能を理 著作権につ であるか検 自他の情報 解し、必要な いて理解す 証しようとす を守る。 ソフトウェア る。 る態度を身 を選んで利 につける。 用する。 ○ 成:受け手(1年生)が必要とする情報を 成:パワーポイントの基本的操作に習熟 収集し、写真や具体物などを効果的に した。 使って、表現できた。 課:受け手を意識した表現方法・話し方に 5 ・パワーポイントを使ってクイズを 個人差があり、うまく表現できない子への 指導。 月 つくる。 ∼ 4 月 ドキドキワクワク修学旅行 ○ ◎ ○ 成:実際に体験したことをもとに情報を整 理し発信することができた。 課:発表の内容が、不十分な児童への指 導。 ∼ 6 月 課:複数の情報源から情報を得て、検証 する。 7 ・修学旅行について、知らせたい 月 ことや見どころを5年生に伝える。 世界を紹介するプレゼンテーショ ンをしよう ∼ 9 月 1 ・紹介したい国について情報を集 1 め、必要に応じた内容でプレゼン 月 テーションをつくる。 ◎ ◎ ○ 守ろうネチケット(3) ◎ ◎ ○ ○ 成:写真をうまく活用し、一人一人自分の 成:適切なソフトウェアを選ぶことができ 思いを表現できた。 た。 ∼ 1 月 ◎ ◎ 成:情報モラルのまとめとして、一人一人 がどれだけできているかを再確認し、さら に深めることができた。 1 2 ・インターネットを利用するに当 月 たってのルールやマナーについて 学習する。 わたしの6年間 ◎ 成:様々な媒体から情報を集め活用する 成:効果的な画像を取り入れたり、アニ 成:情報を引用する場合の著作権につい メーションを活用したりすることができた。 て、意識している。 ことができた。 課:見る人にほんとうに見やすいかどうか の判断ができていない児童への指導。 ・適切なソフトを選び、小学校生 3 活を振り返って、家の人に紹介 月 する。 12 2 教材開発・情報モラル部会 (1)年間の取り組み 6月2日 第1回 10月13日 第5回 6月19日 第2回 11月15日 第6回 7月7日 第3回 12月6日 第7回 8月30日 第4回 1月19日 第8回 (2) 取組の内容 ①第1回教材開発・情報モラル研究部会 ・情報科・各教科の指導で使える教材の開発、アイデア、資料等を考える。 ・1年生から6年生まで系統立てて指導する情報モラルの内容を考える。 ・プロジェクターを用いた授業の紹介と研修 ・リンク集の紹介 ②第2回教材開発・情報モラル研究部会 ・情報モラルの表をもとに、年間計画の中で授業に生かせるところを検討する。 ・授業等で用いたサイトを学年でまとめていく。 ③ 第3回教材開発・情報モラル研究部会 ・メディアとのつきあい方学習実践研究会の紹介 ・教室での情報機器の活用の様子 ④ 第4回教材開発・情報モラル研究部会 ・情報社会に参画する態度(情報モラル)の学年ごとの整理を行う。 内容・縦のつながり・分類分け(小柳先生の講義より下図参照) ・教室での情報機器の活用の記録について ・教材リンク集について ⑤第5回教材開発・情報モラル研究部会 ・教室での情報機器の活用の記録について ・情報機器を活用した教材作り ⑥第6回教材開発・情報モラル研究部会 ・ソフトウェアの紹介 ア.ステラナビゲータ イ.google earth/map ⑦第7回教材開発・情報モラル研究部会 ・オアシスプロジェクトの紹介 ・情報教育実施校での研修内容の紹介 ⑧第8回教材開発・情報モラル研究部会 ・研究紀要について ・本部会の成果と課題について 13 (3) 取組の実際 情報社会に参画する態度 情報に対する態度 高 中 低 情報モラル ・知的所有権等の理解と尊重を する。 (作品を作っていく過程で著作 権や肖像権を意識させる。) ・得た情報が正しいかどうか検証 する。 ・掲示板やチャットなどネットワー クを利用してコミュニケーション をする際のルールやマナーを知 る。 ・顔の見えない相手に対して思い やりを持つ。 ・ウィルスメール等の仕組みや自 分が受ける被害を知る。 ・正しい情報を発信しようとする。 ・共有することの良さを知る。 ・誤った情報は、人に影響を与え ることに気づく。 ・受け手の意見や質問について 発表や作品を改善する。 ・相手の気持ちを考えた言葉遣い をする。 ・個人情報の大切さを知る。 (氏名、住所、ID、パスワード等) ・インターネットの安全な使い方を 知る。 ・楽しんで発表したり、話したりす る。 ・相手の発表や意見を興味を持っ て聞く。 ・内容に沿った質問をする。 ・進んで本を読む。 ・話し手の顔を見て聞く。 ・相手を見て、はっきり大きな声で 話す。 今年度は、 1.情報社会に参画する態度(情報に対する態度・情報モラル)について、児童の発 達段階や実態に合わせながら、どのように捉えさせていくか。 2.情報機器を活用し、児童にわかりやすい授業を展開する。 の2点を重点的に研修を行った。これにより、 ○縦の系列を共通認識することができた。 下の学年で学んだことは、引き続き児童の実態に応じて、上の学年でも振り返り ながら、繰り返し螺旋状に学習していくことが大切である。例えば、著作権につい て は 、 3年 生 か ら 授 業 で 触 れ る が 、 詳 し い 内 容 は 5年 生 で 学 習 す る な ど で あ る 。 ○具体的な学習活動例を明らかにすることができた。 情報科をはじめとして、他教科でも学習することで、情報社会に参画する態度に 対 す る 意 識 が 高 ま っ た 。 ま た 、 授 業 で 45 分 間 全 て を 情 報 社 会 に 参 画 す る 態 度 の 育 成 を ね ら い と す る の で は な く 、 導 入 の 5分 間 や 具 体 的 な 活 動 中 に 取 り 入 れ る こ と で 、 考える機会を増やし、児童の実践的判断力や行動力がより効果的に培われるように 取り組んだ。 ○各学年で工夫して情報機器の活用を行い、様々な授業実践を行うことが できた。 14 情報機器を活用した授業の記録 学年 日時 1 年 11月18日 生 6月9日 2 年 生 単元 使用機器 活用方法 成果と課題 国語 じどう車くらべ (成果)調べた自動車の絵が大きく見 子どもがかいたカードの自動車の せられ、子どもたちは集中して見てい OHC、テレビ 絵を写す。 た。(課題)話を聞くより、絵を見ること に集中していた。 図工 これいいかんじ 作品が壊れやすいためデジタルカメラ 図工作品をデジタルカメラで撮影し デジタルカメラ で撮って、テレビを見ながらの発表な テレビに映しながら工夫したことな テレビ のでみんなに分かりやすかった。後ろ どを発表 の壁面にも掲示できた。 12月11日 国語 1本の木 いろいろな校内の木を描いた子ど 絵が小さく細かいところまで詳しく描い デジタルカメラ もの絵をデジタルカメラで撮影しテ ているので、デジタルカメラに撮しての テレビ レビに映しながら木の描き方を発 発表はみんなに分かりやすかった。後 表 ろの壁面にも掲示できた。 1月15日 国語 何に見えるかな 紙を自由に破り、デジタルカメラで 切った紙が小さく見えにくいので、テレ デジタルカメラ 撮影しテレビに映しながら何に見 ビに映しての発表はみんなに分かりや テレビ えるか発表 すかった。 1月19日 図工 ざいりょうの へんしん 作品が壊れやすいためデジタルカメラ 図工作品をデジタルカメラで撮影し デジタルカメラ に撮ってテレビを見ながらの発表なの テレビに映しながら工夫したことな テレビ でみんなに分かりやすかった。後ろの どを発表 壁面にも掲示できた。 1月26日 生活 (性教 育) 命のはじまり 妊娠中の胎児の写真(エコー)をス 本物の写真を見ることでお腹の中で大 デジタルカメラ キャナで取り込み、デジタルカメラ きくなる様子がよく分かり、命の大切さ テレビ にデーターを入れてテレビで映し を感じることができた。 ながら、授業を進めた。 9月 理科 昆虫をさがそう 9月下旬 国語 道あん内をしよう 10月 算数 長方形と正方形 図工 そのときの 絵本を大きな画面に映して読み聞 気持ちを大切 パワーポイント 大きく見せられたことで集中できた。 かせをした。 に 3 年 生 11月下旬 11月下旬 11月 1月下旬 1学期 2学期 2学期 4 年 生 教科 2学期 2学期 ビデオ テレビ チョウの育ち方・バッタの育ち方の 実際にはなかなか見られない映像を 分かるビデオ 見られたことで子どもたちの興味が高 を見た。 まった。 教科書の地図を映しだして、一人 プロジェクター ひとりの 全員が同じ物を見て授業に参加する パワーポイント 道案内が全員に見られるようにし ため分かりやすかった。 た。 OHC テレビ 直角三角形・長方形の細かい貼り 学習の流れがつかみやすかった。 付けを映しだして授業を行った。 調べてきた店の工夫について、子 社会 どもたちが行うプレゼンテーション お店たんけん パワーポイント 学習の流れがつかみやすかった。 &情報 の具体例を教師が制作して見せ た。 同じ画面を見て授業できるのは良かっ 生駒市の 社会 フォトビジョン グラフを映しだして授業を行った。 た。 課題:もっと動作をスムーズに出 人々の働き 来るように。 プロジェクター 重さのサイトをプロジェクターに映 大きく目盛りが映るので、目盛りが読 算数 重さ フラッシュサイ し出して みやすく、いつもより集中して授業に ト 授業を行った。 取り組めた。 グラフのかきかた→ グラフのどこ 点のかく場所が正確にわかる。グラフ パソコン 算数 折れ線グラフ に点をつけるのかや縦軸、横軸の の読み取りもよくできた。大きなスク プロジェクター 目盛りの読み方を学習 リーンに映さないと見えにくい。 教科書と同じ表が映すつし出されるの でどこに記入すればよいのかすぐ分か フォトビジョン 算数 整理のしかた 整理表を黒板に映しし出す る。カーテンを閉めるので教室が暗く プロジェクター なる。 1リットル升に水を入れる感じがするの パソコン 1リットル升を使って、1より小さい で子どもたちが興味をもった。ものさし 算数 小数 プロジェクター 量を小数で表す。 は、めもりが細かすぎて後部座席の子 が見えない。 警察署や、消防所に見学に行かない ので、教科書の写真だけでは少々飽 パソコン 導入でのクイズ 社会 安全なくらしを守る きてしまうので、色々な写真をみせな プロジェクター がらクイズなどをした。楽しんでいたが 「学び」としては、疑問でした。 吉野杉や、平城京跡の写真が少な 地域の発展に パソコン 社会 写真の提示 かったので、色々見せられてよかっ つくした人々 プロジェクター た。 15 2学期 5 年 生 算数 パソコン プロジェクター 写真の撮影・提示・クイズ デジカメ パソコン 角度の測り方、かきかた プロジェクター 3学期 算数 角と角度 1学期 理科 動物の たんじょう 6月 算数 三角形と角 9月 理科 私たちの 気象台 11・12月 算数 図形の面積 2月 算数 円の面積 全学期 算数 理科 社会 全単元 1学期(7月) 算数 体積 1・2学期 社会 歴史 2学期 理科 火山と地震 2学期(12月) 保健体育 6 年 生 三角形 たばこ・ドラッ グ・アルコール の被害 テレビ 顕微鏡 メダカの卵をシャーレに入れ、顕微 鏡の映像をテレビに映し、廊下に 常設しておく。 児童が考えた角度の出し方をOH OHC Cとプロジェクターを用いて、拡大 プロジェクター して投影し、説明時に活用する。 パソコン プロジェクター ムービーメー カー スマートボード 高知大学気象情報頁 (http://weather.is.kochi-u.ac.jp/) を活用することにより、最近の雲の 動きを動画にして提示し、気象に ついての授業を行う。 平行四辺形や台形などの面積の パソコン 公式を考えさせるとき、図形を動 プロジェクター 画で動かし(http://www.dainippon(スマートボー tosho.co.jp/mext/nhk/es_02/es_02_2.h ド) tm#21)、児童の理解をすすめる。 パソコン プロジェクター 円の面積の求め方を視覚的に理 (スマートボー 解する ド) パソコン NHKデジタル教材・オアシスプロ プロジェクター ジェクトを活用して、映像を見せる (スマートボー ことにより、児童の理解をすすめ ド) る。 学校内で、色々な三角形を見に行った のは、楽しかったようだ。 子どもと同じ分度器を使っているの で、よくわかる。5や10などきりのいい 角度は読めるが細かいのは読みにく い。 画面を通して、卵の様子を共有できる ので、学習効果が高い。 シャーレに日付を記入しておくことで、 卵の成長の様子がとてもよくわかる。 卵の心臓の鼓動や血流の様子がとて もわかりやすい。 自分の机の上で考えた三角形の色紙 (教科書に付属)をそのまま使って説 明できるので、発表しやすい。 自分と同じ色板がスクリーンに投影さ れるので、理解しやすい。 スマートボードを使用することにより、 ペンを持つと動画が停止し、記入でき るので、説明しやすい。 最近の気象衛星の画像を使用できる ので、雲の動きと実際の天気の比較を 行いやすい。 三角形と角と同じ。 実際に動画で図形を変形させることに より、公式の意味が理解しやすい。 発展的な学習である「ひし形・台形」の 公式の理解が9割の児童でできた。 上記図形の面積と同じ。 具体的な映像を通して、教師が補足説 明をすることにより、児童が理解しや すい。 見取り図の辺や頂点が、展開図のどこ フォトビジョン 立体の辺や頂点、平行な辺や垂 に対応しているのかを理解させる時に マグネットスク 直な辺などを指導するときに使用 かなり有効だった。設定をうまくしない リーン した。 とぼけてしまって後ろに座っている児 童は見づらいのが難点である。 教科書にのっていないことも出てくる ので、興味をもって子どもたちは見て 授業後、知識の定着を目的にビデ ビデオ教材 いた。歴史の流れがわかりやすく説明 オを見た。 されているものも多く、理解が深まっ た。夏の暑い時期に最適。 教科書にのっていないことも出てくる ので、興味をもって子どもたちは見て 授業後、知識の定着を目的にビデ ビデオ教材 いた。図や動画などがわかりやすく視 オを見た。 覚的に現象の原理をとらえることがで きた。 ビデオ教材 授業後、知識の定着を目的にビデ ナレーションがわかりやすく理解が深 オを見た。 まった。 動画では、項目の割合が数字だけで パソコン インターネット上にある100人の なく、グラフになって視覚的にとらえや 3学期(1月) 総合 平和学習 プロジェクター 村だったらの動画を映し、子どもた すくなっているので、自分たちのおか スクリーン ちに見せた後、意見交流をした。 れている状況を理解し、考えさせる きっかけになった。 NHKのサイト・地球データマップを 視覚的に世界の現状を知ることができ パソコン 見て、飢える国・飽食の国につい るため、理解しやすい。また、資料の 3学期 総合 平和学習 プロジェクター て考えたり、戦争や平和について 量も多いので長期的に使うことのでき スクリーン 考えたりした。 るサイトである。 休み時間を使って、資料を用意した インドネシアの文化を教えてくれた り、発表の練習をしたりした。教師の手 スライド アデさんに、日本の文化と四季に を借りず自分たちの力でやったが、本 3学期(2月) 総合学習 他文化理解 パソコン ついて、パワーポイントで作った資 番では完成度の高い発表ができた。 プロジェクター 料を使って紹介した。 今までの情報科での取り組みが子ど もの力になっていることを実感した。 国連・ユニセフ・ユネスコ・NGO・N 難しい言葉が多いため、理解できない PO・ジャイカのページをもとに、世 内容も多くあった。キッズページを中心 パソコン 3学期(2月) 社会 日本人の役割 界の現状を知り、自分たちに今で に調べ学習を行う事が有効だと思う。 (パソコン室) きる国際貢献について考え新聞等 また、道徳や総合などと合科的に進め にまとめた。 ていくと良い。 社会や、総合の平和学習と内容が重 自然を守るためにどのような取り 自然と共 パソコン なるグループもあった。無理に区別す 3学期(2月) 理科 組みがされているか調べて、グ に生きる (パソコン室) るのではなく。同じ課題意識を持たせ ループでまとめて発表した。 て学習をすすめさせると良い。 16 1年生 <2学期> 1.国語科「じどう車くらべ」 ・ OHC を使って、自動車の絵をテ レビで写し、下部に書いた自動車 についての説明をする。みんなの 前で発表するため、絵を大きく見 ることができ、説明しやすい。 2年生 <1学期> 1.これいいかんじ(図工) 図工作品をデジタルカメラで撮影しテレビに映しながら、工夫したことや頑張ったこと をみんなの前で、発表した。作品が壊れやすいため、持って発表するより堂々と大きな声 で発表できた。 <2学期> 2.1本の木(国語) 説明文「1本の木」を学習し、校内にあるいろいろな木(教師が何枚かデジタルカメラ で撮っておいた木)をテレビで見たり観察したりした後、ムリーナさんの描き方で、校内 にある木の絵を描いた。みんなの前で自分の見つけた木の絵の描き方を説明するのに、絵 が小さく細かいところが見えにくいので、絵をデジタルカメラに撮ってテレビに映しなが ら発表した。 17 <3学期> 1.何に見えるかな(国語) ひとりずつ折り紙を自由にちぎって形を作り、4∼5人グループになって何に見えるか 話し合う。その後、グループで出たいろいろな見え方とその理由について、クラスのみん なに発表する。発表時ちぎった紙が小さくみんなに見えにくいため、デジタルカメラに撮 って、テレビに映しながら発表した。 2.ざいりょうのへんしん(図工) 図工作品をデジタルカメラで撮影しテレビに映しながら、工夫したことや頑張ったこと をみんなの前で、発表した。作品が壊れやすいため、持って発表するより堂々と大きな声 で発表できた。 3.命のはじまり(性教育) 生活科「みんなおおきくなったよね」と関連して、命の始まりの学習をした。 妊娠中の胎児が育つ様子がよく分かるように、絵で示した後に、本物の胎児のエコー写真 をスキャナで取り込み、デジタルカメラにデーターを入れてテレビで映しながら授業を進 めた。 4週目 17週目 8週目 12週目 23週目 23週目 18 17週目 17週目の3D写真 3年生 1.国語 目標 単元名:道あんないをしよう :順序が分かるように、話したり聞いたりすることが出来る 【授業内容】 教科書にある地図をスクリーンに映し出して、(右の図)自 分が案内したい場所に聞き手がたどりつけるかという授業を行 った。 まず2人のペアを組む(道の案内役・案内してもらう役)。 1人が先に考えた道案内の原稿を読み、聞き手が案内通りに道 を進んでいけるかで話し方(順序)の中身を確かめた。 【成果と課題】 クラス全員が同じスクリーンを見て授業に参加するため、集中して授業に参加すること が出来た。一人ひとりの道案内によって、聞き手がどのように地図を進んでいくのかを見 ていけたので良かった。 聞き手が地図上で動く自分を置き換えることができず、思うようには進んでいくことが できていなかった。 2.算数 目標 単元名:重さ :重さを秤で調べることを通して、秤の目盛りの読み方を理解する。 【授業内容】 教科書の秤の目盛りを大きく黒板に書いて説明したり、実際の秤で目盛りを読むことは 行ったが、まだまだ理解不足を感じたので、インターネットのフラッシュサイト(研修で 紹介してもらった)を使用して一目盛りの重さから、秤の針が指す目盛りが読めるよう指 導した。 3年算数フラッシュサイト(教育出版)http://homepage2.nifty.com/in/san/3/3nen.htm 【成果と課題】 個々に教科書の目盛りや秤で量るよりも、黒板にはったスクリーンのほうが、一目盛り が大きくうつるので、子どもたちは目盛りが読みやすかったようである。目盛りが読めて うれしかったと話す子もいた。 このサイトでは、一目盛りの重さの求め方から始まるので、子どもたちは理解しやすか ったようである。その後に先生問題が出てきて、クイズ感覚で楽しく取り組めた。さらに、 最後に行ったプリントの正解率は高かった。 19 4年生 1.社会科 「安全なくらしを守る」 (なぽくん) ・ふせごう交通事故や盗難事件 奈良県 なぽくん 導入で、パワーポイントを使って、全国の警察マスコットを紹介した。 子どもは、警察に対して、少しこわいイメージがあったが、奈良県のナ ポくんや、他の都道府県のかわいいマスコットを見て、少しイメージが 変わって興味をもったという子どもがいた。 警視庁のホームページは充実していて、塗り絵やクイズや歌があるの で利用した。 「地域の発展につくした人々」 ・山林の開発、文化財を守る、では、資料の数(写真など)が少なかったので、吉野すぎの様 子や、平城宮跡の写真などを紹介した。 2.算数科「三角形」 ・導入で、学校にある三角形を探しに行き、デジカメを使って、見つけた三角形の写真を撮っ た。パワーポイントを使って各班の写真を一枚ずつスライドにして、みんなで、どこにどん な三角形があるか考えた。 (撮影した写真) (みんなが学校で撮影した三角形) 4班 ・コンパスでの作図 パワーポイントのアニメーションを使って、三角形の作図の説明をした。 二等辺三角形をかこう! ちょう点 てい辺 20 4年生 算数 算数 情報機器を利用して 4年3学期 算数 4年2学期 単元「小数」 単元「角と角度」 使用機器― パソコン、プロジェクター 使用機器―パソコン、プロジェクター 活用方法― 角の測り方、角のかきかた 活用方法―水のかさの表し方 成果と課題 子どもたちが使っている分 成果と課題―小数の導入は水のかさであ 度器と同じものが使われているので右 る。1ℓますに10メモリがつけられて 読みでも左読みでも練習できる。 いるので、読みやすい。下から水が入 角をかくときの大事なところ例えば分 る映像になっているので子どもたちが 度器の中心と0度の線をどこにあわせ 興味をもって学習できた。ランダムを るとよいかなど映像をみるとすぐわか 押すといろいろな問題が出てきて楽し る。いつも教師の体で見えにくいとこ みながら学習できた。かさの次は長さ ろである。課題はメモリが細かいので になっている。ものさしのめもりが細 5度や10度などきりのいい数字なら かくて後部座席の子どもは見えにくい。 よいが2度や3度など細かいものにな 紙テープに書くほうがよく見えるよう ると後部座席の子どもが見えにくい。 である。 4年1学期 「折れ線グラフ」 角度を読む練習をしている。テンポよく グラフのどこに点をつけるのかがよくわ 次の問題が出せる。子どもたちもしっか かった。メモリの読み方も何回も練習で り見て答えていた。 きた。 21 5年生 <1学期> 1.動物のたんじょう(理科) メダカの卵を観察するとき、普通の顕微鏡では観察したものを他人と情報を共有するこ とが難しい。そのため、テレビと接続できる顕微鏡を用い、映像をテレビに映すことで、 情報を共有できると考えた。その方法として、以下のようにした。 ・メダカの卵をシャーレに入れ、生まれた日付をシャーレに記入しておく。 ・生まれた日付の違うシャーレをたくさん置いておく。 ・廊下に常設し、児童がいつでも観察できるようにし ておく。 児童は、授業以外にも休み時間に卵を観察していた。 成果として次の3つが挙げられる。 ・画面を通して、卵の様子を共有できるので、学習効 果が高い。 ・シャーレに日付を記入しておくことで、卵の成長の様子がとてもよくわかる。 ・卵の心臓の鼓動や血流などの様子がとてもわかりやすく、実際にテレビを使って説明で きるので、児童が理解しやすい。 補足として、プロジェクターにも接続してみたが、画像がぼやけてしまい、テレビの方 が鮮明に映像を映し出すことができた。 2.三角形と角(算数) 児童が考えた三角形の内角の和の求め方を、OHCとプロジェクターを用いて拡大投影 し、説明時に情報機器を活用した。 成果として、 ・自分の机の上で考えた三角形の色紙(教科書に付属)をそのまま使って説明できるので、 発表しやすい。 ・聞いている児童も、自分と同じ色板がスクリーンに投影されるので、理解しやすい。 の2点が挙げられる。マグネットスクリーンにマーカーで書き込むこともできるので、発 表者が他の児童に自分の考えをわかりやすく説明できた。 <2学期> 1.私たちの気象台(理科) 天気の移り変わりや季節により雲の動き方が違うことを学習する単元である。高知大学 気象情報頁(http://weather.is.kochi-u.ac.jp/)を活用することにより、最近の雲の動 きを動画にして提示し、気象についての授業を行う。最近の雲の動きを動画にしてみせる ことで、児童の意欲や実際の天気を確認できることから理解が進むと考えられる。以下の 手順で、動画を作成し、授業を行った。 (1)高知大学気象情報頁の保存書庫のリンク→<http://weather.is.kochi-u.ac.jp/sat/ gms.fareast/> おなじみ 日本付近の画像。のフォルダより、必要な画像をダウンロ ードする 。(ダウンロード支援ソフトを用いると便利。相手のサーバーに負荷をか 22 けすぎないように気をつける。) (2)Windows付属のムービーメーカーを用い、画像をつなげて動画にする。 (3)スクリーンには、できればスマートボードを使用する。 成果としては、以下の3点が挙げられる。 ・動画で見ることにより、季節による雲の動き方 の特徴などが、一目瞭然である。 ・スマートボードを使用することにより、ペンを 持つと動画が停止し、記入できるので、説明し やすい。 ・最近の気象衛星の画像を使用できるので、雲の 動きと実際の天気の比較を行いやすい。 2.図形の面積(算数) 平行四辺形や台形などの面積の公式を考えさせるとき、図形を動画で動かし、児童の理解 をすすめた。 (活用したICT) ・コンピュータ、スピーカ・実物投影機(OHC)・プロジェクタ (活用したWebコンテンツ) ・「算数・数学の思考過程をイメージ化する動画素材集」 URL:http://www.dainippon-tosho.co.jp/mext/nhk/es_02/es_02_2.htm#21 (成果) ・児童が公式を用いた求め方を発表するときに、ICTを活用することにより、自分が考 えた図(学習プリントやノート)そのものを大きく示しながら発表できた。そのた め、発表を聞く児童が理解しやすかった。 ・児童の説明の発表後、Webコンテンツ(動画クリップ)を再生することで、視覚的に イメージをつかみやすく、公式の導き方への理解がより深まった。 <全学期> 1.全単元(算数・理科・社会) 校内LANが設置されていることを生かして、NHKデジタル教材・オアシスプロジェクト を活用し、映像を見せることにより、児童の理解をすすめた。利用の仕方は、単元・教材 に合わせて、クリップと呼ばれる、1,2分程度の映像を用いたり、15分の番組全体を 視聴したりした。 成果として、具体的な映像を通して、 教師が補足説明をすることにより、児 童が理解しやすかった。 23 6年生 <1学期> 1.ものの燃えかた(理科) 6年生の理科は、燃焼や呼吸など酸素や二酸化 炭素などの気体について学習することが多い。そ のため気体検知管を使うことが多いが、使い方が 少し複雑で、正しく使わないと、正確なデータを 得ることができない。本単元で、児童は初めて気 体検知管を使用するため、教科書で指導した上に、 NHK「理科6年情報局」サイト上の動画を使って、 使い方を十分に理解させた。 また、教材も豊富なので学習の復習や発展に動画を見せることも効果的だと思う。 参考・・・http://www.nhk.or.jp/school/research/index.html 2.直方体と立方体 児童の空間認識には差がある。見取り図の頂点や辺・面が、展開図のどの部分にあたる のか考える内容は、教科書の図と、言葉での説明だけでは十分に理解させることは難しい。 そこで、教科書の図をフォトビジョンでスクリーンに拡大して映し、説明した。スクリー ンには、赤や青のペンで書き込むことができるので、見取り図の一辺を赤でなぞり、展開 図のどの辺に対応しているか考えさせた後、展開図の辺を赤でなぞった。視覚的にとらえ ることができるため、対応する辺や面が一つ分かれば、多くの児童が自分でイメージし、 他の面や辺についても考えて いた。 また、丁寧に一つずつ確認 することによって、多くの児 童に理解させることができた し、展開図を実際に書く学習 にもスムーズにつなげること (見取り図) (展開図) ができた。 また、辺や面の垂直・ 平行関係も同じように指 導した。ここでは、立体 模型も同時に使った。 (辺と辺の垂直関係) 24 (辺と面の垂直関係) <3学期> 3.他文化交流(総合学習) インドネシアの言葉や文化について教えて くださったアデさんに、お礼として、日本の 四季と伝統について伝えることにした。まず 4つのクラスを春夏秋冬にそれぞれ分け、そ の季節に行われる行事や使われる道具、食べ 物について調べさせ、スライドにまとめさせ た。次に、伝統を相撲・空手・剣道、囲碁・ 将棋、昔話、茶道の4つに決め、担当するク ラスを決めた。四季と同じようにスライドを (夏の紹介スライドの一部) 作り説明し、実際に体験してもらうことにし た。 クラスから有志を募り、休み時間にスライ ドの作成と発表をさせた。どのグループも担 任がついて指導することはあまりなかった が、短い時間で資料を探し、スライドを作成 し、発表練習をすることができた。参考資料 を忘れずに書いたり、目を見てはっきり発表 したりと今までの情報科での取り組みで、児 (相撲の紹介スライドの一部) 童に力がついていることを実感した。 4.平和学習(総合学習) 1学期は、修学旅行に向けて太平洋戦争や原爆による被害などを学んできた。3学期は、 世界の人々と自分を比べることで、自分の置かれている状況を知り、自分にできることは 何かを考えさせることにした。そこで、NHKの地球 データマップのサイトを利用して、戦争の発生地を 知り、原因は何かを考えさせた。主に飢餓や難民、 所得と戦争の関係について取り上げたが、温暖化や 汚染などの環境問題やエネルギー問題などについて もふれた。社会や理科の最後の単元も同様の内容に なっているため合科的にすすめるとより一層理解が 深められる。 25 (4) 成果と課題 成果 ・教科指導に使えるサイトや情報機材の収集ができたのが良かった。情報機器に関する知識 が増えたように思う。 ・少人数担当として授業に参加するときも、情報モラルについて少しは意識して、児童に指 導することができた。 ・学年で、情報機器を利用しようとする意識が少しでも高まったと思う。 ・情報機器の使い方や授業に使える教材を研究できて良かった。 ・校内LANを活用した授業方法や、情報科以外の他教科での情報機器の活用方法がたくさん 研究できたのが良かった。 ・モラルに関しては、中学年は聞く態度・話す態度(相手の気持ちを考えた言葉遣いをする。) という視点での取り組みですが、どの教科にも通ずることなので、発表の時には教師の声 かけもあり、子どもたち自身も気をつけていたように思う。 ・昨年度は、個人的には情報機器を活用することができなかった。しかし今年度は、情報4 部会で他の学年と情報交換したり、機器の使い方を学習したりすることにより、少しでも 前向きに機器の使用を考えることができて良かった。 ・マグネットスクリーンやプロジェクターを使用することが出来ず、デジタルカメラとテレ ビのみの授業となったが、情報科の授業以外の教科にも何度か使用することが出来、他の クラスにも授業例を紹介することができた。 ・フォトビジョンや、デジタルビデオを使って教科書の内容をスクリーンに映すというのは 算数の立体の学習でかなり役に立った。子どもの理解度がぐっと上がったと思う。 ・ステラナビゲーターやグーグルマップ・グーグルアースなど教材研究等に利用できそうな ツールを知ることができた。 課題 ・自分が授業で利用する機会を増やし、研究したことを定着していきたい。 ・まだプロジェクターの用意をするのに時間がかかるのと、いざ使おうとしてもスムーズに 授業に活かせていないというのを感じるので、改善していきたい。 ・3年生の校区たんけんの前に、機材の存在や活用方法を知っていたら地図をみんなで見る ことができたし、もっと分かりやすい授業ができたのではないかと思った。 ・来年度は、年間計画を立ててマグネットスクリーンやプロジェクターなどの情報機器を使 用していきたいと思う。 ・視聴覚機器をテレビ室におくなど管理ができたが、スクリーンやビデオカメラなどは数が 足りないので、各学年に一つずつほしい。 ・視聴覚機器を用いた授業を年度当初に学年で検討し合う必要があると思う。部会のメンバ ーだけが実践している学年もあり、成果や反省が出にくい。 26 3 校内・教室掲示部会 1.情報掲示物のねらい (1)情報科における作品の掲示を通して、学習活動の実際を広く全校児童に知らせ る。それにより、他学年の活動状況を分かり合えるようにする。 (2)正確な情報を伝達するための、話す力・聞く力を高めるため、全校規模での話 し方や聞き方のマニュアルの作成に向けての検討をする。 2.年間の取り組み 日時 内容 第1回 4月 掲示部会の活動内容の確認 第2回 5月 話し方聞き方の課題についての話し合い 第3回 6月 低中高での「話し方名人」の検討 第4回 7月 (なし) 第5回 8月 「話し方名人」の掲示物作成と掲示 第6回 9月 情報科作品の掲示貼り替え 第7回 10月 発表モデルの掲示物作成についての話し合い 第8回 11月 発表モデル作成役割分担 第9回 12月 発表モデル掲示物の作成 第 10回 1月 今年度の反省と紀要原稿の検討 3.取り組みの実際 <1学期> 資料1 話 し 方 名 人( 低 学 年 ) ①今年度は話し方の指導に重点を置き、低中高別に 分けて「話し方名人」を作成した。また、声の音 量 調 節 の 掲 示 物 も 作 成 し て 、一 緒 に 教 室 に 掲 示 し 、 話す力を高めるために活用することとした。 (資料1、2) ア「話し方名人」 (中学年)みんなの顔を見て、 大きな声ではっきりと、 伝えたいことを考えて話す。 (高学年)みんなの顔を見て、 声の大きさ、速さに気を付けて、 伝えたいことをまとめて話す。 ②聞き方に関しては、昨年度と同じように、聞き方 「あいうえお」をもとに、落ち着いて話が聞けるよう指導を続ける。 ※参考資料 植松雅美 編著「ひと目で分かる国語授業のすべて」 東洋館出版社 27 <2学期> ① 情 報 科 作 品 の 掲 示 を 継 続 し て 行 う 。( 資 料 3 ) 資料2 声の階段 ②発表モデルの作成に必要な資料(発表時の写真 等を集める。 ③作成のための役割分担をし、A4サイズで作成 する。 <3学期> ①今年度、各学年で行った発表を伴う学習をふり 返って、様々な発表形態を写真と共に紹介する シートを作成し、情報掲示板に掲示する。 (資料4) ②本年度の成果と課題を話し合う。 ※参考資料 京都府藤城小学校研究発表資料 4.成果と課題 (1)掲示板を設置して2年目になるので、どの時期にどのような掲示物を貼ればい いのか見通しがたち、掲示板を有効に活用することができた。 ( 2 )「 話 し 方 名 人 」 や 「 声 の も の さ し 」 を 低 中 高 別 に 作 成 し て 教 室 に 掲 示 し た こ と で、話し方の指導に役立てることができた。特に低学年においては、学習の基 本 的 な 習 慣 を 徹 底 さ せ る 上 に お い て も 常 に 活 用 す る こ と が で き 、大 変 役 立 っ た 。 ( 3 )「 聞 き 方 あ い う え お 」 や 「 話 し 方 名 人 」 な ど の 掲 示 物 を 、 教 室 移 動 に 伴 い 、 年 度当初に貼り替えたり過不足を増し刷りするなどして、どの教室にも引き続き 掲示するようにしたい。 (4)今年度は昨年度の課題にあげられていた低中高別の話型モデルを作成すること ができなかった。各学級・学年で、どのような発表のさせ方をしているのか、 もっと情報交換ができればよかったと考える。来年度は、部会の中で情報交換 の場を設け、その中から話形モデルの作成に向けて検討していけばよいのでは ないかと思う。 資料3 情報掲示板 28 資料4 発表モデルの掲示物 29 30 4 1 HP作成・機器管理部会 年間計画 日時 内容 6月 第1回 HP作成・情報機器管理部会 第2回 HP作成・情報機器管理部会 7月 第3回 HP作成・情報機器管理部会 8月 第4回 HP作成・情報機器管理部会 10月 第5回 HP作成・情報機器管理部会 1月 第6回 HP作成・情報機器管理部会 備考:部会日以外に、必要なときはメンテナンスを行う。 また、各学年が行事ごとに記録をとり、適時ホームページを作成する。 2 実践 <1学期> (1)第1回 HP作成・情報機器管理部会 ・ 学校ホームページを閲覧して、その内容を把握する。 ・ 学年・専科で二人組を作り、学校ホームページの内容を確認し、検討する。 ・ 記録写真を撮る時の注意事項について確認する。 ・ ホームページ作成の研修を行う。(ホームページ作成マニュアルを配布。) (2)第2回 HP作成・情報機器管理部会 ・ パソコン室児童機の一太郎スマイルの組設定をする。 ・ ホームページ作成の期日を設定する。 ¾ 期日:行事の2週間後まで (3)第3回 HP作成・情報機器管理部会 ・ ホームページ作成の期日について再度確認する。 ・ 持ち出し用機器(プロジェクター等)の管理・貸し出し方法を決める。 ¾ それぞれの貸し出し表を作り、個別の棚に張り付ける。 ¾ 全体で把握できるように機器ごとに日程表を作成する。 ¾ 持ち出している学年・組がわかるように、プレート等を用意する。 31 <夏休み> (1)第4回 HP作成・情報機器管理部会 ・ 学校ホームページの運営について検討する。 ¾ 基本的に対象者をどうするか。 ¾ 言葉づかいや漢字・仮名の使い方をどうするか。 ¾ ホームページのリニューアルが必要か。 ・ 持ち出し用機器(プロジェクター等)の管理・貸し出し方法を決める。 ※ 夏休みの間に、職員室に機器管理用の棚が設置される予定だったので、第3回HP作成・情報 機器管理部会において、持ち出し用機器の管理・貸し出し方法について検討したが、結局棚は 設置されなかった。 <2学期> (1)第5回 HP作成・情報機器管理部会 ・ 学校ホームページの運営について検討する。 ¾ 基本的に対象者をどうするか。 → ¾ 言葉づかいや漢字・仮名の使い方をどうするか。 → ¾ ¾ 基本的に保護者・地域向けにする。 大人向けの言葉・仮名遣いにする。 ホームページのリニューアルが必要か。 → 「子供の広場」を各学年ごとにしたほうがよい。 → 「学校たんけん」が古い情報のままなので、新しく作り直した方がよい。 その他 → ホームページを作る際に、文章やレイアウトを考えることが負担になるので、 変に凝りすぎないで、手軽に作れるような形にする。 ・ 各学年で担当のホームページを作成する。 <3学期> (1)第6回 HP作成・情報機器管理部会 ・ 今年度の成果と課題を考える。 ・ 各学年でホームページを作成する。 32 3 成果と課題 (1) 成果 ・ 各学年で2人体制をとったので、仕事を分担して負担を減らすことができた。 ・ ホームページを手軽に作れるような形にするという意識付けができたのでホームページ作 成に取りかかりやすくなった。 ・ ホームページ作成の基準を改めたことで、ホームページ全体の言葉や文章が統一された。 ・ 「子供の広場」や「学校たんけん」をリニューアルすることができた。 ・ 個人情報に対する意識が高まった。 (2) 課題 ・ 学年のホームページ作成が滞ることが多いので、仕事分担の検討をして、行事が終わった らすぐに取りかかれるようにしたい。 ・ 手軽に作れるホームページのひな形や研修ができていなかったので、する必要があった。 ・ 学校ホームページ全体のリニューアルが必要ではないか。 <学校ホームページ表紙> ※ スクールボランティアのページが新たに作成された。 33 <今年度学校ホームページの更新状況> <新しく更新した「学校たんけん」のページ> <スクールボランティアのページ> <スクールボランティア活動ニュース> 34 <新しく更新した「子どもの広場」のページ> <1年生> <2年生> <3年生> 35 <4年生> <6年生> <5年生> 36 1年の取り組み 1 年間計画 単元名 4月 ・おはなし よんで ・どうぞ よろしく 5月 主な学習内容 使用ソフト・ 指導時間 機器 ・読み聞かせに興味を持つ。 ・図書室での約束、使い方を身につけ る。 ・好きな本を探して読み、読書の楽しさを 知る。 ・自分を紹介する名刺を見せて、学級の 友達と言葉を交わしながらやり取りをす る。 3 2 ・たんけんしたよ み つけたよ ・学校探検で自分が見つけたこと、聞い てきたことなどを文字や絵でカードに書 き、発表会を開く。 4 6月 ・こんぴゅうたしつで (P) ・コンピュータ室での約束、各部の名称、 一太郎スマ イル マウスの使い方を身につける。 ・スマイルペイントを使ってお絵かきをし たり、互いの作品を見合う。 2 7月 ・ほんとなかよし ・書名や著者名を書いて、「紹介カード」 を書き、本の紹介をする。 2 9月 ・夏休みの出来事などを友達にしらせた ・みんなにしらせたい り、友達の話を興味を持って聞いたりす こと る。 2 ・じどうしゃくらべ ・図書室の絵本や図鑑で自動車について 調べ、カードを作り、友達と読み合う。 4 11月 ・こんぴゅうたしつで (P) ・クリックパレットを使って、自分の名前や 一太郎スマ 友達の名前を文字入力する。二人でク イル リックパレットを使いながら、しりとり遊び をする 2 12月 ・わたしは なんでしょ ・図書室で、昆虫や生き物の図鑑を見つ う け、「わたしはなんでしょう」カードを作る。 3 1月 ・お店の品物、チラシの作り方について ・おみせやさんごっこ 話し合ったり、お客とお店の人になってや をしよう りとりをしたりする。 4 2月 ・図書室の絵本や図鑑で動物の赤ちゃん ・どうぶつのあかちゃ について調べ、紹介カードを作り発表す ん る。 4 10月 3月 ・こんぴゅうたしつで (P) ・クリックパレットを使って国語の教科書 一太郎スマ イル の説明文や詩などを文字入力する。 ・1年間に作ったカード類を整理し、一太 郎スマイルで表紙を作成する。 (P)は、パソコンを使う授業です。(6時間) 37 2 2 実践 〈1学期〉 1.おはなしよんで(情報科3時間) (1)目標 先生が読むお話を聞き、お話の世界を楽しんで興味を広げる。 (2)指導の実際 ①先生の読み聞かせを興味を持って聞く。 ②図書室での約束、使い方を確認する。 ③好きな本を探して読む。 2.どうぞよろしく(情報科2時間・国語科2時間) (1)目標 自分の名前を書いて友達と交流し、書いたものが伝わる喜びを知る。 (2)指導の実際 ①自分を紹介する名前を書いた名刺を作る。 ②学級の友達とことばを交わしながら名刺交換をする。 「○○○○です。どうぞよろしくおねがいします。 」 自己紹介カード 3.たんけんしたよ みつけたよ(情報科4時間・国語科1時間) (1)目標 見つけたことを書いたり話したりして友達と知らせ合い、文字・口頭での伝え合いの楽し さを知る。 (2)指導の実際 ①全員で学校探検カードを見ながら学校探検をした後、グループに分かれて、さらに詳しく知りた い場所に行って、絵をかいたりインタビューしたりする。 ②学校探検で見つけたこと、聞いてきたことなどを文字や絵でカードに書く。 ③自分が一番伝えたいことを選び、相手にわかりやすく伝えるために表現を工夫する。 ④発表の練習をし、学校探検発表会をする。 生活科ノート 学校探検カード (3)学習の様子 初めての学校探検は、2年生と一緒にまわり、いろんなところを案内してもらい興味をもった児童 が多かった。2回目は、自分が興味を持った場所に行ったこともあり、詳しくていねいにカードを仕 上げ、しっかり発表することができた。その後も、自主的に学校探検に出かける児童の姿が多く見ら れた。 38 学校探検のようす 発表カード 4.こんぴゅうたしつで(情報科2時間) (1)目標 コンピュータ室での約束や各部の名称、マウスの使い方を知る。 (2)指導の実際 ①コンピュータ室での約束、各部の名称を覚え、指示に従ってマウスを操作する。 ア.一太郎スマイルをダブルクリックし、お絵かきを開く。 イ.ドラッグの仕方を知り、絵をかく。 ウ.筆やバケツなどの選び方や、スタンプやグラデーションの入れ方を知る。 エ.色の選び方を知り、いろんな色を使ってかく。 オ.できた作品の発表会をする。 できあがった作品 5.「ほんとなかよし」(情報科2時間) (1)目標 今までに読んでおもしろかった本や好きな本を友達に紹介する。 (2)指導の実際 ①好きな本を探して読む ②自分のおすすめの本を友達に紹介する。 39 <2学期> 1.じどう車くらべ(情報科 (1)目標 4時間) 図書室の絵本や図鑑で自分の興味を持った自動車について調べ、カードにまとめたこ とをみんなに発表することができる。 (2)指導の実際 ①自分が調べたい自動車を決める。 ②調べたい自動車についてかいてある本を見つける。 ③調べた自動車について、絵と文でまとめる。 ④みんなに発表する。 発表カード (3)学習の様子 自分が興味を持ったものについて、絵本や図鑑を使って調べる学習は、この単元が初めてである。 たくさんある情報の中から、自分の知りたい情報だけを選んでまとめるのは、大変時間を要した。 そのために、時間配当を検討してみる必要がある。 2.こんぴゅうたしつで(2)(情報科 (1)目標 2時間) クリックパレットを使って、文字入力をする。 (2)指導の実際 ①クリックパレットの使い方を知る。 ア. 「かくてい」 、「とりけし」、ひらがな、カタカナの切りかえ方 ②冬の言葉あつめをする。 ③二人一組で、しりとり遊びをする。 40 授業風景 児童作品 (3)学習の様子 1学期の、一太郎スマイルのペイントを使って絵を描く学習では、マウスに慣れることを目標 とした。今回は、前回のクリックの学習の発展として、クリックパレットで文字入力をした。 また、文字入力の仕方を学習することで、2年生、3年生の学習へとつなげていく。 ※冬の言葉あつめの発展学習として、あつめた言葉を使って、かるた作りをした。 児童作品 41 情報科学習指導案 平成18年12月11日(月) 1年3組34名(男子16名 3校時 指導者 場所 1 単元名 2 単元の目標 教諭 原田 佳世 講師 木内 全 女子18名) パソコン室 「こんぴゅうたしつで(2)」 (1)マウスを適切に操作し、クリックパレットで文字入力をすることができる。 (2)パソコン室のきまりを守ることができる。 3 指導について 子どもたちは1学期の情報科で、初めてパソコン室に入り、パソコン室のきまりについて学習した。 また、パソコンを使うにあたっての「マウス」や「クリック」、 「ダブルクリック」、 「ドラッグ」の言 葉についても学習した。そして、初めてのパソコン学習では、マウスに慣れるということをめあてに、 一太郎スマイルを使って、クリックやドラッグの操作を混ぜながら、画面いっぱいに一人一人が思い 思いの絵を描いた。 2学期では一歩進んで、マウスを使ってクリックパレットでの文字入力をする。 本学級の子どもたちは、情報科の授業を大変楽しみにしている。初めてのパソコン学習に子どもた ちは生き生きと意欲的に取り組んでいる。しかし、パソコンでこんな楽しいことができるんだと喜ん でいる子がいる反面、ドラッグ操作が入っていたために、思うようにマウスが使えずなかなか絵が描 けないでいる子もいた。そこで、今回はクリック操作だけにしぼり、どの子どもたちも思い通りにマ ウスを使い、楽しく取り組めるようにと考えた。 本時では、国語科「あつまれ、ふゆの ことば」の学習と関連づけて、「ふゆ」から連想する言葉 を集める。そして、集めた言葉をクリックパレットで文字入力をするという学習の流れとした。子ど もたちにとってクリックパレットを使うのはこれが初めてである。ひらがなと五十音表については既 習済みであるが、もう一度確認しながらすすめていきたい。次時では、クリックパレットを使って二 人一組でしりとり遊びをする。 指導にあたって、まず1学期に学習したパソコン室のきまりと、マウスの持ち方や操作の仕方につ いて確認し、クリックパレットを使った文字入力が着実に身につくようにしたい。 42 4 指導計画 第一次 (全2時間) 5 クリックパレットを使って、文字入力をする。(2時間)本時第1時 本時案 (1)ねらい マウスを適切に操作し、クリックパレットで文字入力をすることができる。 (2)展開 学習活動 1 パソコン室のきま りを確認する。 2 マウスの持ち方や 操作の仕方を確認 指導上の留意点 4 クリックパレット などについては簡単に確認しておく。 ・マウス、クリック、ダブルクリック の確認をする。 ・文字入力の仕方について説明する。 ○かくてい、×とりけしの使い方に 名前を入力する。 ついておさえる。 クリックパレット ・「ふゆ」から浮かんでくる言葉を発表 とができる。 C(手立て) クリックパレッ トを大きく拡大 し、五十音表を見 やすくする。 ・カタカナの入力について説明する。 で、「ふゆ」から浮 かんでくる言葉を 入力する。 6 クリックパ 入力をするこ させる。 5 B レットで文字 を使って、自分の 言葉集めをする。 評価規準 ・事前に自教室でパソコン室の入り方 する。 3 学習活動における 次時の予告を聞く。 ・クリックパレットを使って、しりとり 遊びをすることを伝え、次時に向けて の意欲を高める。 43 <3学期> 1.おみせやさんごっこをしよう(情報科7時間) (1)目標○売る品物の良さがわかるように、ちらしの内容を考えて書くことができる。 ○お客とお店の人になって売り買いのやりとりをして、楽しみながら自分の思いを伝え合うこ とができる。 (2)指導の実際 ①グループごとにやりたいお店を決めて、売りたいものを考える。(2時間) ②「おみせやさんごっこ」に必要なものを考えて作る。(2時間) ・ お客さんをひきつけるためのちらしの内容を考える。 ・ 品物のよさをアピールする文章や言葉、絵を工夫する。 ◎ 必要なもの ・品物 ・ちらし ・値札 ・お金 ・お財布 ・お店の看板 ③話し方や聞き方を考えながら、「おみせやさんごっこ」の練習をする。 (2時間) ・ 実際のお店の人やお客さんのやり取りを思い出し、どのように言えばよいのか考える。 ・ グループの中で、お客とお店屋さんとに分かれ、売り買いの練習をする。 ④お客とお店の人に分かれて、「おみせやさんごっこ」をする。(1時間) ・ お客は買いたいものがはっきりと伝えられるように、お店の人の役は、品物が多く売れるように、 言い方を考えながらやりとりする。 (3)学習の様子 グループで協力しながらいきいきと取り組むことができた。家庭から本物のちらしを持ってきたり、 お店の商品の陳列の様子を見てきたことを話し合ったりして、広告の文や言葉、絵などを書いたり、 商品作りをしたりした。「おみせやさんごっこ」の当日は、大きな声で呼び込みをしたり、丁寧に商 品の説明をしていた。 ちらしや「おみせやさんごっこ」の様子 44 2.わたしはなんでしょう(情報科4時間) (1)目標◎問題を出したり、質問したりしてやり取りをしながらクイズを楽しむことができる。 ○当ててほしいものの特徴を聞き手にわかりやすく話すことができる。 ○姿勢に注意してはっきりと話すことができる。 ○友達の話の大事なことをきちんととらえて話を聞くことができる。 (2)指導の実際 ①ゲームのやり方を知る。 (1時間) ・ 教師の出すクイズに答え、ゲームに関心を持つ。 ・ 教科書や CD を利用してゲームのやり方を理解する。 ②問題文を作る練習をする。 (1時間) ・ ワークシート(資料1)を利用する。 ・ 当ててほしいものの特徴を見つける。 (・大きさ ・長さ ・形 ・色 ・使い方 ・働きなど) ③ゲームの問題作りと答えの絵をかく。 (1時間) ・ 画用紙に答えの絵をかき、問題文をはりつける。 ・ 問題文はワークシートを利用する。 (資料2) ④聞き方・話し方に気をつけて楽しく「わたしはなんでしょう」のゲームをする。 ・ 他のクラスに行って問題を出す。 (3)学習の様子 まず自分のクラスで、問題を出し答えてもらうようにした。練習したことで他のクラスに行っても 臆せず大きな声ではっきりと問題を出したり、答える人を指名したりすることができた。 資料1 資料2 答えの絵 ゲームの様子 45 3.こんぴゅうたしつで (情報科2時間) (1) 目標 ○クリックパレットを使って文字入力ができる。 ○マウスを上手に使うことができる。 (2) ① ・ ・ ・ ② ・ 3 指導の実際 一太郎スマイルのクリックパレットを使って入力の練習をする。 国語の教科書にある「あめふりくまの子」の詩を入力する。 「かくてい」を2回クリックして改行。 「くうはく」をクリックして分かち書き。 同様にクリックパレットを使って入力の練習をする。 国語の教科書にある「はなのみち」の文章を入力する。 成果と課題 (1) 成果 ・ 一昨年からの流れで年間の計画が当初からほぼ出来上がっていたので、見通しを持って1年間取り組むこ とができたのは良かった。 ・ 学期に一回のコンピューター室での学習は、子ども達も大変楽しみにしており、意欲的に取り組む姿が見 られた。 ・ 昨年度の反省から、今年度は国語科の「じどう車くらべ」の発展として他の自動車についての説明文を書 く学習を、情報科の一つの単元として位置づけて取り組んだ。自動車に興味を持つ児童が多いため、意欲的 に絵本や図鑑などで調べる姿が見られ、情報収集の方法として本を利用する学習には適していると思われる。 (2) 課題 ・ 年間計画の上で設定した学習も、始まってみると時間が足りず実際にはできなかった学習もあった。7月 の「ほんとなかよし」では、面白かった本や、好きな本の紹介カードを書く予定だったが、実際には口頭で 紹介しただけに終わっている。また、12月教材の「わたしはなんでしょう」は、クイズ形式で進める楽し い学習であるが2学期末に行うことができず、2月にずれ込んでしまった。そのため、2月教材の「どうぶ つの赤ちゃん」の単元では、紹介カード作りにまで至らなかった。 前述の「じどう車くらべ」など昨年度の年間計画よりも単元が増えた関係もあるが、他の行事との兼ね合 いも考え、もう少し余裕を持って計画を組んでいく必要がある。 46 2年の取り組み 1 年間計画 単元名 4月 ・春を見つけたよ 5月 ・かんさつ名人になろう (夏野菜の観察) 主な学習内容 ・知らせたいことを探し、デジタルカメ ラを利用しながら必要な情報を収集し、 発表しあう。 7月 ・好きな図書を選び、おすすめの理由が 分かるように文にまとめ、発表し合う。 ・本のしょうかいをしよ デジタルカメラやクリックパレットを使 う って紹介文を作る。本の紹介に書かなけ ればならない項目を知る。本の表紙や絵 を利用するときの約束を知る。 11 月 12 月 ・虫はかせになろう (予備) 3 3 ・好きな虫について図書資料で調べ、初 めて知ったことや驚いたことを虫カード にまとめる。 ・調べたもの・作ったものを発表会でい ろいろな方法で紹介しあう。 ・利用した本の名前や写真の出典を明ら かにする。 4 デジカメ・クリ ックパレット 3 2 デジカメ OHC 4 4 (予備) 2 1月 2月 指導 時間 デジカメ 6月 10 月 デジカメ ・観察をするときの観点を知り、相手に 分かりやすく伝えられるように文にまと める。 ・野菜の成長の様子について、知らせた いことが伝えられるように気をつけてデ ジタルカメラで撮影する。 9月 使用ソフト・機 器 7 ・「音やようすをあらわ すことば」のはっぴょう かいをしよう ・はっぴょうかいのしょ うたいじょうをつくろ う (予備) ・自分たちのつくったクイズが分かりや すく伝わるように内容や発表の準備をす る。 ・テンプレートを利用し、おうちの人へ の招待状作りをする。招待状に書かなけ ればならない項目を知る。 (予備) 3月 クリックパレッ ト 2 1 47 2 実践 <1学期> 1.今週のニュース 国語の教科書の文例を参考にし、ふだんの生活で発見したことや気付いたこと、友だちに知らせ たいことをプリントに書き、みんなの前でスピーチした。 2.春を見つけたよ 生活科と関連づけ、春の自然が感じられるものをテーマに、グループで1台デジタルカメラを持 って校内を散策した。発見したものをデジタルカメラで記録し、友だちに知らせたいことや気づい たこと等の説明を書き、できあがったものをもとに、スピーチを行った。 デジタルカメラを初めて使うに当たり、情報科担当教師より、使い方の約束や電源の入れ方、撮 影の仕方、撮影したものの確認の仕方などの説明を受けた。その後、各自の選んだ題材を撮影した。 対象物をうまく捉えられなかったり手ぶれしてしまったりして、撮影をし直した児童もいたが、自 分の手でデジタルカメラを使えたということに喜びを感じたようである。写真を利用することで、 その様子がより明確に思い出され、絵を描いて説明するより、相手に分かりやすいものとなり、ま とめる時間も短縮された。 48 3.かんさつ名人になろう(夏野菜の観察) 「春を見つけよう」で学習したことをもとに、生活科で育てている各自の夏野菜の様子を友だち や家の人に分かりやすく伝えることにした。国語の教科書にある「かんさつ名人になろう」の観察 記録をするときの視点を学習した後、文例を参考にしながら自分の野菜を実際に観察し、ワークシ ートにまとめていった。自分が育てている野菜がどんな様子で生長しているのか、どんなことを相 手に知らせたいのか、各自の視点を持って観察をした。デジタルカメラでの撮影では、知らせたい 部分を大きく撮ったりその部分がよく分かるように角度を考えて撮ったりした。写真で記録を残す ことで、生長の様子をより正しく知らせることができた。 4.本の紹介をしよう 図書資料からの情報を得たり、紹介したりするために図書室の時間や台小タイムに設けた読書の時 間を利用して、いろいろなジャンルの本を読んだ。その中で自分の好きな本を選び、友だちに紹介 した。一番お勧めの本についてプリントにまとめ、他の人が読みたくなるように説明の文や絵を描 いた。 絵の下に、前もってまとめておいた説明の文をクリックパレットを使って入力した。1年生の時 にひらがな・カタカナ入力の仕方を学んでいるが、漢字や数字などの入力の仕方、フォントの変え 方や空白の空け方などの説明を受けた後、各自で入力していった。文字探しや変換、取り消しなど に時間がかかったが、とても熱心に文字を拾うことができ、徐々にスピードをあげて入力していけ た。活字を使うことによって、美しくまとめることができ、作り上げたものを後日掲示したが読み やすいものになり、さらに、互いの参考になった。 49 <2学期> 1.虫はかせになろう 前年度、2年生は2学期に「海の生き物カードをつくろう」を学習していた。今年度は、テーマを 「海の生き物」から「虫」に変更して発表活動を展開することとした。子ども達にとってより身近な 生き物である「虫」をテーマとすることで、意欲をもって学習活動に取り組めるのではないかと考え たからである。 情報科学習指導案 平成18年11月21日(火) 4校時 2年4組 37名(男子20名 女子17名) 指導者 教諭 西久保 有紀 教諭 渡邉 満里子 講師 木内 全 場所 2年4組 教室 1 単元名 2 単元目標 「虫はかせになろう」 (1) 絵や写真などの資料を見たり、本を読んだりしながら、情報を収集することができる。 (2) 相手にわかりやすく情報を伝えることができる。 (3) 相手の発表を興味を持って見たり、聞いたりすることができる。 3 指導について 2学期に生活科で虫たんけんをした。校区の公園にも出かけて虫たんけんをしたが、いろいろな種 類の虫を見つけたり、虫の様子を観察したりすることに大いに興味を示し、どの子も生き生きと活動 していた。子どもたちは、虫に対して思っていた以上の興味を示していた。そこで、情報科の単元を 「虫はかせになろう」と設定し、学習意欲を継続させ、情報の収集や表現に意欲的に取り組み、情報 科の目標に迫ろうと考えた。 本学級の子どもたちは、明るく活発である。しかし、発表の声が小さい子が多く、発表内容はすば らしいのに聞き手にそのよさが十分に伝わっていない場面が見受けられる。また、友達の発表を最後 まで集中して静かに聞くことが困難な子もいる。そのため、子どもたちみんなが好きな「虫」をテー マに発表活動を展開することで、自信をもって大きな声で話す力や、最後まで集中して話を聞く力を 身につけさせたいと考えた。 本学年の情報科では、「春を見つけたよ」、「かんさつ名人になろう」、「本のしょうかいをしよう」 を学習してきた。子どもたちの自然に対する興味や関心は高く、「春を見つけたよ」、「かんさつ名人 になろう」では、デジタルカメラを使って、見つけた春や育てている野菜を撮影し、見たことや思っ たことを写真と組み合わせて、わかりやすく文章にまとめる学習を行った。「本のしょうかいをしよ う」では、クリックパレットを使い、パソコンで文字入力をし、一人ずつ発表をした。 国語科の学習「あったらいいな、こんなもの」では、「友達にわかりやすく話そう」をめあてに二 人一組での発表をした。そこでは、自分達の考えをわかりやすい文章で表現したり、何度も発表練習 をしたりと、子どもたちは意欲的に活動に取り組んだ。 50 今回は情報機器だけに限らず、クイズや紙しばいなど自分達がやってみたいと思う発表方法を選択 させ、グループで発表することにした。様々な表現方法を知り、経験することで、よりわかりやすく 情報を伝える力を身につけさせたい。また、相手にわかるように大きな声で発表すること、相手の発 表をしっかり聞くことを重点的に指導していきたい。 4 指導計画(全 13時間) 第1次 昆虫が載っているホームページを閲覧する。 (1時間) (虫たんけんをし、虫の採集および観察を行う。(生活科)) 5 第2次 図書資料から紹介したい虫をさがす。 (2時間) 第3次 発表方法を考える。(1時間) 第4次 発表原稿と資料を作る。(4時間) 第5次 発表練習をする。(4時間)本時第3時 第6次 2年生で発表会をする。(1時間) 本時案 (1)ねらい ・相手にわかりやすいように大きな声で発表することができる。 ・よいところや直したらいいと思うところを考えながら、発表を聞くことができる。 (2)展開 学習活動 指導上の留意点 1.発表するときの話し方と聞き 方を確認する。 ・ 話し方 クラス全体に聞こえる ような大きな声で話す。 ・ 聞き方 最後まで集中して話を 聞く。クイズ問題は、話し手の 指示を最後まで聞いてから答え る。 2.4つのグループが発表する。 ・ グループで発表する。 ・ チェックシートを記入する。 ・ 聞いている児童は、よくなっ た点や直したらいいと思う点 を発表する。 (以後、4番目のグループまで同 様にして発表する。 ) ・ チェックにつまずいている児童 には個別にアドバイスする。 3.次時の予告を聞く。 ・ 発表会に向けての意欲と自信を 高めさせる。 51 学習活動における 評価規準 B 大きな声で発表する ことができる。 チェックシートに気 づいた点を書いている。 C(手だて) 大きな声で話すよう に促す。 発表の仕方や内容を 思い出させる。 虫たんけんの様子(第1次) 図書資料からのメモ(第2次) 発表方法についての学習シート(第3次) 発表原稿(第4次) 52 発表原稿(弟4次) 発表の構成(第4次) 発表練習(第5次) 発表会(第6次) 53 ふりかえりシート 研究討議より (1)成果 ・相手にわかるように大きな声で発表する「話し方」と、相手の発表をしっかりと聞く「聞き方」に 注意しながら、発表練習をすることができた。 ・子ども達が興味をもっている「虫」をテーマにしたことで、意欲的に学習に取り組むことができた。 また、最後にクラス同士で発表会をすることで、誰に対して伝えたいかを明確にすることができた。 ・発表練習を相互に行い評価することで、「いいところ」や「なおしたらいいところ」を全体で確認 することができた。 ・伝えたいことをよりわかりやすく伝えるための様々な方法を、知って活用できるようになった。特 に、「ペープサート」、「デジタルカメラとテレビの利用」、「指示棒」についてのよりわかりやすい 見せ方について、発表練習を通して子ども達に気づかせることができた。 (2)課題 ・表現方法を洗練化する必要があった。特に、ペープサートは小さかったため、内容のよさを聞き手 に十分伝えきることができなかった。 ・発表者と発表資料との距離が遠かったため、聞き手はどちらを見ながら発表を聞いてよいのか戸惑 っていた。また、教師が発表資料を黒板に貼るために、発表者と発表資料との間に入って立ってい たため、発表がスムーズにできなかったグループがあった。発表者と発表資料との位置、また、教 師の立ち位置を考える必要があった。 ・発表内容とは関係のないクイズもあった。そのため、発表内容と関係づけるクイズを作成させる必 要があった。発表の要点をクイズにして出題することができれば、発表の大切なところを聞き手に 印象づけることができたのではないかと考えられる。 54 <3学期> 1 はっぴょう会のしょうたいじょうを作ろう 学年最後の参観日に向けて国語学習発表会を計画した。各クラス 8班に分かれ、1年間に習った国語の単元から自分たちで決めたテ ーマを発表することにした。情報機器を使ったクイズやペープサー ト・絵本・紙しばいなどさまざまな発表方法で取り組んだ。 国語学習発表会に向けて、おうちの人への招待状作りをした。情 報の時間に一太郎スマイルを使い、クリックパレットから文字をひ ろい作成した。 「本のしょうかいをしよう」以来のパソコン操作であ ったので最初はとまどう子も見られたが、徐々に慣れてきて自分で 考えた招待文をきちんと入力することができた。 2.「音やようすをあらわすことば」のはっぴょう会をしよう 国語の「音やようすをあらわすことば」を学習した後、図書室や教室にある本から、さまざまな音や ようすをあらわす言葉をみつけ発表し合った。マンガ本からおもしろい言葉を見つける子が多く、作者 が考え出したことばを取り上げていた。 国語学習発表会で「音やようすをあらわすことばクイズ」に取り組んだ班もあった。 ・一枚の絵から、音を表す言葉を連想することば当てクイズ ・「カクカクカク」等のことばから様子を連想するクイズ ・CDからながれる音から、ことばや様子を連想するクイズ ・物語の一場面から、音や様子をあらわす言葉を連想するクイズ テーマを決めてから、問題を考えたり、どうすればルールがわかりやすく説明できるか話し合ったりと、 協力しながら準備を進めた。カードなどの準備物の作製よりも、発表原稿を考えるほうが難しかったよ うである。 また声の大きさや話す速さ、資料の見やすさなどを考えな がら練習に取り組んだ。 「虫はかせになろう」で班で発表する ことを経験しているので、どの班も協力しながら比較的スム ーズに準備を進めることができた。8班あったので、1班ご との発表時間は短かったが練習の成果が発揮され、声も大き く、内容も各班それぞれ工夫を凝らした楽しい発表会となっ た。 55 3 成果と課題 (1)成果 ・1年生で、パソコンの基本的な操作に触れる機会を全員が持っているので、子どもたちは情報 の時間を楽しみにし、意欲的に集中して取り組むことができた。また基本的操作の習熟へとつ ながった。 ・図書を読書の楽しみに利用するだけではなく、さまざまな情報を得たり、伝えたりするための 手段として利用できることを知り、活用できた。 ・デジタルカメラを使った教材として、「春を見つけたよ」「かんさつ名人になろう」「本のしょ うかいをしよう」以外に図工の作品「これいいかんじ」「ざいりょうのへんしん」にも取り組 み、技能を習得することができた。 ・子どもたちは、伝えたいことを聞く人によく分かるように大きな声ではっきり話す「話し方」 と、相手の発表をしっかり聞く「聞き方」をめあてに取り組んだので、 「話す力」 「聞く力」が ついてきた。 ・伝えたいことを、さまざまな表現方法で伝える方法があることを知り、班で協力しながら取り 組むことができた。 (2)課題 ・低学年における「話し手の顔を見て聞く」 「相手を見て、はっきり大きな声で話す」という「情 報モラル」の位置づけがあいまいであった。中・高学年とのたてのつながりも薄いように思わ れる。 ・情報科としての「話す・聞く」の単元と国語科としての「話す・聞く」の単元の区別がつきに くかった。それぞれの教科のねらいと課題を明確にしておく必要がある。 ・デジタルカメラの活用は年間を通して定期的に行うことができたが、パソコン室での学習は5 時間程度だった。もう少し活用できる時間の確保をするべきであった。と同時に情報機器の扱 いについてのきまりや約束をきちんと示すことがますます大切になると思われる。 56 3年の取り組み 1 年間計画 単元名 主な学習内容 ・校内にあるおもしろい場所やものを見つ け、カードに記入する。 ・友だちに知らせたいものを選び、デジタ ルカメラで写す。 4月 5月 ・おもしろいもの、 見つけた 6月 ・写真やメモをもとに、紹介文(下書き) を書く。 ・発表名人の使い方を知る。 ・写真の貼り付けをする。 ・見出しや飾り付けをする。 ・紹介文(下書き)を見ながら、文字を入 力する。 ・自分が見つけたおもしろいものを友だ ちに知らせる。 使用ソフト・機器 指導時間 デジカメ 3 4 はっぴょう名人 (PowerPoint) 4 ・友だちの作品を見て、相手の気持ちを 考えながら、相手に分かるように感想を 書く。 7月 ・友だちの作品や感想ページを見て、互 いに交流する。 ・小学校のホームページを見ながら、 ・学校のホームページ Internet Explorerの利用に慣れる。 を見よう Internet 9月 ・インターネットによる情報収集を知る。 ・昆虫のつくりとからだ Explorer ・インターネットを利用するときのルール を知ろう や マナーを知る。 ・しょうたい状を作ろう ・おうちの人に、音楽会の招待状を作 る。 2 3 一太郎スマイル 1 ・働く人やその仕事の工夫・努力を調 はっぴょう名人 ・はたらく人やそのしご べ、友だちに、わかりやすく伝えて、交流 デジカメ とをみんなにつたえよう する。 12 10月 11月 12月 1月 ・ 昔のくらしのようすを知るために、本・ 聞き取り・Internet Explorerなどを利用 ・くらしのうつりかわりを して調べる。 2月 調べよう ・ 調べたことを表現方法を工夫して、人 に伝える。 3月 57 デジカメ はっぴょう名人 Internet Explorer 等 6 2 実践 〈1学期〉 情報科学習指導案 平成18年6月28日(水)4校時 3年5組 指導者 場所 1.単元名 33名 (男子17名 教諭 樫原 恵 講師 木内 全 女子16名) コンピュータ・ルーム おもしろいもの、見つけた 2. 単元の目標 ・自分たちに必要な情報を校内から探そうとする。 ・興味をもったものについて、伝えたいことを分かりやすく表現することができる。 ・プレゼンテーションソフトウェアの基本的操作をすることができる。 ・発表を聞いて、良い点を見つけたり、分からないことを質問したりする。 ・情報を共有することの良さと相手の立場を考えることの大切さに気付く。 3.指導について この単元は、国語科の教材「おもしろいもの、見つけた」と関連付け、自分が見つ けたおもしろい場所を、発表名人(プレゼンテーションソフトウェア)で作ったスラ イドを見せながら、友達に紹介する学習である。子どもたち一人一人の感性を生かす ことができ、また子どもたち自身も楽しんで学習に取り組むことができる内容である と考える。 子どもたちは、昨年度デジタルカメラやクリックパレットの基本的な操作を学び、 観察カードや生き物紹介カードなどを作成している。デジタルカメラの扱いにもだい ぶ慣れ、ほとんどの子どもは、カメラを起動させたり、写真を撮ったりすることがで きる。また、子どもたちは、パソコンなどの機器に触れることをとても楽しみにして おり、どの子も意欲的に学習に取り組んでいる。しかし、情報科の学習を進めていく 上 で の 基 本 的 な 力 と な る 「 聞 く ・ 話 す 」「 読 む ・ 書 く 」 な ど の 国 語 力 が ま だ ま だ 十 分 とは言えない。自分の思いを相手に分かるように伝え、相手の考えをうまく受け止め るためには、国語科の時間を中心として、今後も情報科の基本となる力をはぐくむよ うな授業を進めていくことが大切であると考える。 今回は、昨年度使い方を覚えたデジタルカメラの操作の仕方を思い出しながら、手 ぶれを防ぎ、光の加減や写したいものの大きさなどを調節し、自分が伝えたいものを うまく写せるよう、デジタルカメラの扱いにより慣れることができるようになればと 考えている。また、パソコンを使ったスライド作りを通して、情報機器の扱いの幅を 58 広げ、写真と文章をうまく組み合わせて、受け手に分かりやすく表現する方法を学ば せたい。 今年度の研修の課題として、昨年度末に立てた情報モラルの系統表を参考にしなが ら、情報モラルについての授業プランを考えていくことがあげられている。それを踏 まえて、学習の最後に掲示板の利用を考えた。掲示板を利用することにより、多くの 意見交流ができ、情報を共有することの良さや相手の気持ちを考えた言葉遣いの大切 さ等に気付かせることができる。しかし、本校のパソコン環境下では、個々の作品に 掲示板をつけることが難しかったため、今回は自分が作ったスライドの2ページ目に 書く欄を設け、そこに感想等を書かせることにした。 4.指導計画と主な学習内容 (全13時間) 第1次「校内にあるおもしろいを見つけよう」2時間 ・校内のおもしろい場所やものを見つけ、カードに記入する。① ・友達に知らせたいものを選び、デジタルカメラで写す。② 第2次「紹介文を書こう」2時間 ・写真やメモをもとに、紹介文(下書き)を書く。③④ 第3次「スライドを作ろう」4時間 ・発表名人の使い方を知る。⑤ ・写真の貼り付けをする。⑥ ・紹介文(下書き)を見ながら、文字を入力する。⑦ ・見出し、飾りをつける。⑧ 第4次「発表会をしよう」5時間(本時4/5) ・自分が見つけたおもしろいものについてグループ内で発表会をする。⑨ ・各グループで選んだお薦めの発表について発表会をする。⑩⑪ ・パソコンで友だちの作品に感想を書く。⑫ ・友だちの作品や感想を読み合う。⑬ 5.本時案① (1)ねらい ・校内のおもしろい場所やものを見つけ、カードに記入することができる。 (2)展開 学 1 習 活 動 本時の課題を知る。 指 導 上 の 留 意 点 ・国語の教科書(上P40) の本文や写真、昨年度の3 年生が作った作品などを見 せ、学習内容を大まかにと らえさせる。 59 学習活動における評価規準 2 校内のおもしろい場所 ・活動の様子を見守り、必要 B4つの項目(見つけたも やものを見つけ、カード に応じてアドバイスをす のの名前、おもしろいと に記入する。 る。 思ったわけ、様子、見つ けた場所)について、わ かるようにカードに書い ている。 C(手だて) おもしろいものをうまく 見つけられない場合は、 グループの友だちのカー ドを参考にさせたり、一 緒に回りながらアドバイ スしたりして、個別に対 応する。 本時案② (1)ねらい ・自分が見つけたおもしろいものの中から友だちに知らせたいことを選び、デジ タルカメラで写すことができる。 (2)展開 学 習 活 動 指 導 上 の 留 意 点 学習活動における評価規準 1.本時の課題を知り、デ ・2年生で撮った野菜の写真 ジタルカメラの操作の仕 の撮り方を思い出させ、自 方を確認する。 分が伝えたいものをうまく 写すためのポイントを確認 しておく。 *手ぶれを防ぐ。 *写したいものの大きさを 考える。 (全体又は部分) *光の加減など 2.みんなに知らせたいも ・グループ(4,5人)に1 B何を知らせたいのか、わ のを選び、写真を撮る。 台デジタルカメラを渡し、 かるように写真が撮れて 順番に写すようにさせる。 いる。 ・全員撮り終わったグループ C(手だて) からパソコンルームにカメ 60 うまく撮れていない場合 ラを持って行き、印刷して は、もう一度取り直しを もらうようにする。 させる。 本時案③④ (1)ねらい ・写真やメモをもとにして、自分が見つけたおもしろいものが相手に伝わるよう に紹介文を書くことができる。 (2)展開 学 習 活 動 1.本時の課題を知る。 指 導 上 の 留 意 点 学習活動における評価規準 ・読み手を引きつける題名を 考えさせる。 ・①はじめの文、②おもしろ いと思ったわけ、③そのも の(場所)の詳しい様子、 ④見つけた場所、⑤終わり の文など、読み手にうまく 伝わるようにするために必 要な内容を入れて書かせ る 。( 実 際 に 教 師 が 例 文 を 示 す と よ い 。) ・相手によく伝わる説明にな るように、②③④の順番を 自分で考えさせる。 2.紹介文を書く。 ・作業に個人差が表れる活動 B見つけたおもしろいもの 場面なので、時間に幅を持 が、相手に伝わるように たせ、2時間扱いとした。 紹介文を書いている。 ・紹介文ができあがったら、 見直しをしたり、友だちと C(手だて) 交換して読み合ったりしな 文章表現でつまずいてい がらうまく伝わるか確かめ る場合は、個別にアドバ させる。 イスしたり、教師の例文 や友だちの紹介文を参考 にさせたりする。 写真が説明と合っていな い場合には、本人が望め 61 ば写真を取り直しさせ る。 本時案⑤ (1)ねらい ・「 発 表 名 人 」 の 基 本 的 な 使 い 方 を 知 り 、 文 字 を 入 力 し た り 、 文 字 の 大 き さ を 変 えたりすることができる。 (2)展開 学 習 活 動 指 導 上 の 留 意 点 学習活動における評価規準 1 . 本 時 の 課 題 を 確 認 し 、 ・「 発 表 名 人 」 は 2 年 生 の 時 「発表名人」の基本的な に一度使っているが、あら 使い方を知る。 かじめ枠を用意して、その 中に文字などを入れる方法 で行った。ここでは、白紙 に文字を貼り付けたり、文 字の大きさを変えたりする ことを中心に指導する。 2 .自 分 の 名 前 を 入 力 す る 。 B発表名人を使って、自分 の名前をクリックパレッ トを使って入力し、白紙 に貼り付けている。 C(手だて) やり方がわからないとこ ろを個別に繰り返し指導 する。 本時案⑥ (1)ねらい ・発表名人を使って、画像を貼り付けたり、画像の大きさを変えたりすることがで きる。 (2)展開 学 習 活 動 指 導 上 の 留 意 点 1.本時の課題を確認し、 ・等比倍率で拡大・縮小させ 62 学習活動における評価規準 写真の貼り付けや大きさ るには、カーソルを写真の を変える方法について知 角の部分に合わせてドラッ る。 グすることを知らせる。 2.写真を貼り、大きさを ・写真が保存されている場所 Bカードの上部に、名前や 調節する。 から自分の写真を探し、貼 タイトルと重ならないよ り付けさせる。 うに大きく拡大して写真 ・紙の上の部分に写真をでき を貼り付けている。 るだけ大きく拡大して貼 り、見やすく調節させる。 C(手だて) 操作の仕方がわからなく なった場合は、個別に指 導する。 本時案⑦ (1)ねらい ・紹介文(下書き)を見ながら、クリックパレットを使って文字を入力をするこ とができる。 (2)展開 学 習 活 動 指 導 上 の 留 意 点 学習活動における評価規準 1.本時の課題を知り、ク ・1時間にたくさんの文字を リックパレットの使い方 打たなくてはいけないた を確かめる。 め、あとの活動がスムーズ に進むように、クリックパ レットの基本的な操作の仕 方を再度確認しておく。 *文字を消し方 *空白の開け方 *漢字変換の仕方など Bクリックパレットを使っ 2.紹介文の下書きを見な て自分の紹介文をだいた がら、クリックパレット い最後まで打ち込んでい を使って文字入力をする。 る。 C(手だて) 文字入力の仕方でわから 63 ないことがあれば、個別 に指導する。 休み時間を使って完成さ せられるようにする。 本時案⑧ (1)ねらい ・カードが見やすくなるように工夫して、見出しや飾りを付けることができる。 (2)展開 学 習 活 動 指 導 上 の 留 意 点 学習活動における評価規準 1.本時の課題を確認し、 ・イラストを付けるときは、 見出しや飾りの付け方を 自分が紹介したいものに関 知る。 係のあるものを選び、あま りたくさん付けて見づらく ならないように気をつけさ せる。 ・背景を選ぶときは、文字が 読みにくくならないように 気をつけさせ、場合によっ ては文字の大きさや色など を変える必要があることも 知らせておく。 2.見出しや飾りを付け、 ・イラストや背景を付けるこ B見出し、イラスト、背景 カードを完成させる。 とに気をとられ、見やすい を付け、相手に見やすい カード作りから離れている カードに仕上がってい 場 合 は 、活 動 中 回 り な が ら 、 る。 個別に指導する。 C(手だて) 飾りなどの付け方がわか らない場合は、再度指導 する。 見やすいカードになって いない場合は、どこをど う変えればいいのかアド バイスする。 64 本時案⑨ (1)ねらい ・自分の作品を発表し、互いに感想を言ったり、質問をしたりして、グループ内 で交流することができる。 (2)展開 学 習 活 動 指 導 上 の 留 意 点 学習活動における評価規準 1.本時の課題を知る。 2.グループ内で自分が見 ・発表者は原稿を見ながら話 B 進んで感想を言った つけたおもしろいものを すので、聞き手が分かりや り、質問をしたりしてい 発表し合う。 すいように写真だけ別に印 る。 刷して用意しておくとよ い。 C(手だて) 友だちの感想等を参考に ・一人一人の発表について発 させ、短い言葉でもいい 表後に感想を話したり質問 ので、話す機会を作る。 をしたりして交流の時間を とる。 Bなぜ、その作品をグルー プの代表に選んだのか、 理由がわかるようにカー ドに書いている。 C(手だて) 3.グループの中から代表 ・グループ全員が発表し終わ 友だちの感想等を参考に を選び、お薦めカードを ったあと、良いと思った作 させながら作品の良さに 書く。 品を1つ選んでカードに書 目を向けて書くよう助言 かせ、相談して代表を決め する。 させる。 *よく見つけたなあ。 ・お薦めカードに書くとき は、代表に選んだ作品のど んなところがよかったの か、また、聞き手に期待感 を持たせるような内容にな るよう、工夫させる。 4.次時の発表会に向けて ・時間があれば練習をさせ 役割分担をする。 る。 65 *なるほど。すごい。 *自分も行って見てみた い。 *写真と文がぴったり。 など 本時案⑩⑪ (1)ねらい ・各グループのお薦め発表を聞き、感想を言ったり、質問をしたりして、交流 することができる。 (2)展開 学 習 活 動 1.本時の課題を知る。 指 導 上 の 留 意 点 学習活動における評価規準 ・交流の時間を十分にとるた め、2時間に分けて4班ず つ発表させる。 2.各グループのお薦め発 ・メモが必要な場合は、メモ 表を聞く。 をとらせるようにする。 (メ モ用紙の用意) 3.感想や質問などを発表 ・友だちの作品の良いところ B し合う。 に目を向けさせる。 進んで感想を言った り、質問をしたりしてい る。 ・わからないことはそのまま C(手だて) にせず、質問して確かめる 友だちの感想等を参考に ようにさせる。 させ、短い言葉でもいい ので、話す機会を作る。 4.心に残った作品の感想 ・友だちの感想も参考にしな Bなぜ、その作品が一番心 を書く。 がら、選んだ理由がわかる に残ったのかわかるよう ように感想を書かせる。 に書いている。 C(手だて) 書けない場合には、お薦 めポイントや友だちの感 想を手がかりにして、書 くよう助言する。 本時案⑫ (1)ねらい ・相手の気持ちを考え、相手に分かるように感想を書くことができる。 (2)展開 学 習 活 動 指 導 上 の 留 意 点 66 学習活動における評価規準 1 本時の課題を知る。 ・どんなところに気をつけて 書いたらいいのか、例文を あげて考えさせる。 2 感想を書く ・友達の作品の良いところを B友達の作品のどんなとこ 見つけて感想を書かせる。 ・感想を書く際、どんなとこ ろが良かったのか、分か るように書いている。 ろが良かったのか、相手に C(手だて) 分かるように書かせる。 書きたいことが思い浮か ・質問やアドバイスがあれば ばない場合は見る視点な 書いてもいいが、相手の気 どのヒントを与える。 持ちを考えた表現にするこ とが大切だということに気 付かせる。 3 自分の作品の感想を読 ・感想を読んでどんなところ む。 がうれしかったのかなど、 思ったことを話させる。 ・感想を紹介し、良い点に気 づかせる。 4 次時の予告を聞く。 ・次時は他のクラスの作品を 見ることを知らせ、期待感 をもたせる。 本時案⑬ (1)ねらい 友だちの作品や感想を読み、交流を深める。 (2)展開 学 習 活 動 指 導 上 の 留 意 点 学習活動における評価規準 1.本時の課題を確かめ、 ・事前に3年生全員の作品や パソコンで友だちの作品 感想を読むことができるよ や感想を読むための操作 うに準備しておく。 の方法を知る。 2.友だちの作品やそれに ・たくさんの作品やそれにつ B友だちの作品(感想)を 67 ついて書かれた感想を読 いて書かれた感想を読み合 興味を持って読んでい む。 うことで交流を深めさせ る。 る。 C(手だて) 友だちがおもしろいと思 った作品を紹介するなど して、興味が持てるよう に声をかける。 (参考資料) ・授業に役立つ教育情報サイト キ ュ ー ブ ラ ン ド Web http://www.cubeland.net/index.htm (児童の作品から) 68 69 <2学期> 1. 昆虫のつくりと体を知ろう (1)インターネット検索 理科の「こん虫をさがそう」で昆虫の体のつくりを学習した後、昆虫に関するホ ―ムページを閲覧した。インターネットを使用するのは、初めてだったため、予め 閲覧するホームページを選択しておき、その中から必要な情報を選んだ。以前から 子どもたちは昆虫に興味を持っていたため、意欲的に取り組むことができた。 (2)昆虫トリビア発表会 「なるほど」「おもしろいなあ」と思ったものを「こん虫トリビア」として文章に まとめ、発表会を行った。 ( 2. 発表会の様子 ) ( 発表原稿 ) しょうたいじょうをつくろう 音楽会の招待状をおうちの人に書き、クリックパレットの扱いに慣れることができ た。 3. お店屋さんのひみつをさぐれ (1)お店たんけん 社会科「店ではたらく人びとのしごと」で、いそかわ、ぴっくり通りに出かけた。 1~2グループに1台デジカメを持ち、お店の工夫を見つけて写真に撮った。店の外 観や売り場の様子を観察し、お店の人や買い物をしている人にインタビューした。デ ジカメは2学年から繰り返し使用してきたので、ピントやブレに気をつけながら、写 真を撮影することができた。 70 (2)グループでの発表に向けた話し合い、発表原稿作り 見学で学習した店の工夫について、意見交換しながらグループごとにテーマをしぼ った。さらに一人一人の担当する内容を決め、担当する発表内容を文章でまとめた。 (3)スライド作り プレゼンテーションソフトウェア(はっぴょう名人)を使用し、一人一枚(1グル ープ、4~5枚)のスライドを作成した。どのようなスライドが見やすいのか考え、 発表原稿を基に下書きをした。見出し、写真、簡潔な説明のバランスを考えながら、 図に表した。スライドは簡潔な言葉で見やすく作成することを学び、文章から大切な 言葉のみを選び出すことができた。一目で見てわかりやすいように、壁紙やイラスト を選び、スライドを完成させた。 グループで分担してスライド作りをしたのは今回が初めてだったが、発表がより効 果的になるよう、配置や発表順を考えながら取り組むことができた。また、グループ で一つの作品を作り上げる喜びを感じ、わからないところは助け合う姿が見られた。 ( スライド作り ) (4)発表会 グループ毎でスムーズに、わかりやすく伝えられるよう、発表練習を行った。発表 会では、それぞれのグループのよかったところ、わかりにくかったところについて相 互評価を行った。スーパーマーケット、商店街の情報交換ができ、とても有意義な時 間を持つことができた。 ( グループ発表の様子 ) ( 71 スライドの活用 ) 〈3学期〉 1. むかしのくらしを調べよう (1)おうちの人にインタビューをする。 冬休みに父母や祖父母にそれぞれの子どもの頃の生活の様子をインタビューした。 調べたことを発表し合うことで、さらに関心を持つとともに、より深く調べたいこと や知りたいことを選んだ。 (2)インターネットで調べよう 昔に使われていた様々な道具をインターネットで調べる。 家の人から聞いてきた道具や教科書などで見た道具をホームページ上で確かめたり、 その使い方を調べたりした。また、関連する道具についても興味を持つ。(検索する ホームページはあらかじめ教師が選んでおく 。 ) (ホームページの検索) (展示物の見学) (民家の見学) (3)民俗博物館を見学しよう 社会見学を通して実際の道具や民家の様子を知り、暮らしの変化や昔の人々の工夫 や知恵に気づく。興味を持ったものや発表したいものをしおりにメモしたりデジカメ で撮影したりした。 (4)発表スライドシートをつくろう 学習のまとめとして個人で作った「昔のくらし新聞」をもとに、みんなに知らせた い事を選び、はっぴょう名人を使用して、グループでスライドを作る。お店調べでの スライド作りを思い出し、分かりやすいものになるように気をつけるようにした。 (5)発表し合おう 聞き手に分かりやすい発表になるように注意する。質問したり、初めて知ったこと を述べたりしながら交流をする。 3 成 果 と 課 題 (1)成果 ・はっぴょう名人の使い方に慣れ、知らせたい物がよく分かるものにするにはどのよ うなスライドにしないといけないかを考えることができるようになった。(写真、見 出し、簡単な説明、効果的な壁紙や飾り) ・インターネットや書籍を利用しての情報収集についての簡単な理解ができた。情報 モラルとして、使用したサイトや出版物についての情報を記録する必要を知った。 (2)課題 ・利用する情報を的確に選んだり、簡単にメモしたりする事が難しい児童が多い。 「自分がはっきりと分かっている事や理解している事でないと他の人に伝えられない」 ということの理解が弱い児童もいる。いずれも他教科や様々な発表交流の場を通じて意 識させていく必要がある。 72 4年の取り組み 1 年間計画 単元名 主な学習内容 ソフト・機器 指導時間 4月 ・キーボードを使って ・ローマ字の学習をふまえ、キー ( 1 ) ボ ー ド を 適 切 に 使 っ て 文 字 入 力 に Internet 5月 習熟する。 12 Explorer 6月 ( タイピングソフト ) キーボー島 7月 アドベンチャー 9月 ・奈良県のガイドブッ ・自分の調べたい市町村を決め、 クを作ろう そ の 市 町 村 に つ い て 情 報 を 集 め 、 Internet 必要と思われるものを取り出して 16 Explorer いく。 10月 ・自分の調べたい市町村につい 一太郎スマイル て、インターネット等で取り出し て お い た 資 料 、 ま た 、 図 書 の 本 な Power Point ど を 通 し て 調 べ た こ と 、 聞 い た こ ( はっぴょう名人 ) 11月 となどをもとに、分かったことを まとめる。 ・各自が調べた市町村のことを、 ソフトを利用し文章や画像資料を 12月 組み合わせ、受け手に分かりやす いように、まとめて伝える準備を する。 1月 ・奈良県のガイドブッ ・自分の調べた市町村について、 クを使って、奈良県の みんなに発表をする。 市町村を知らせよう 一太郎スマイル 4 ・発表会の中で、分からないこと を 質 問 し た り し な が ら 、 正 確 な 情 Power Point 2月 報を共有する。 ( はっぴょう名人 ) ・キーボードを使って ・文字入力の習熟をする。 キーボー島 (2) アドベンチャー 3月 ・つぶやきを言葉に ・印象に残った画像を取り込み、 感動を言葉に表す。 ・詩の形でまとめ、画像と共に詩 集をつくる。 73 Word 3 2 実践 〈1学期〉 文字入力の仕方については、3年生までは、クリックパレットを使ってマウスの操作だけで入力 していた。しかし、4年生では、国語科でローマ字を学習するので、情報科においてもキーボード を使用してローマ字で文字入力をさせたいと考えた。そのため、国語科のローマ字学習の単元を年 度当初に変更し、学習帳を使って50音の基本を学習しながら、情報科の時間に習熟(練習)と文 字入力の方法の学習と同時に進めていった。 【キーボー島アドベンチャー(タイピングソフト)を使用しての学習】 まず、キーボードを使って文字入力するための正しい姿勢を確認した。そして、インターネッ トのウェブ上の教育サイト「キーボー島アドベンチャー」を使用して、基本的なキー配列・ホー ムポジション・各指の役割を覚えた。このタイピングソフトはトレーニングができるようになっ ていて、表示された文字や単語を入力し、その速さと正確さが点数で表されるものである。 児童はゲーム感覚で楽しみながらローマ字入力の練習ができた。また、進むに従って級が上が り認定証がもらえることもあり、友達と競い合いながら進めることができた。1学期末までにブ ラインドタッチができるようになった児童もいるが、ローマ字表を見ながら手元を見ながらしか できない児童も多かった。 (ア)1文字ずつ練習か単語練習かを選ぶ。 (ウ)ローマ字入力の練習をする。 (イ)ホームポジションを確認する。 (エ)結果(速さ・正確さ)が表示される。 74 〈2学期〉 2学期は、インターネットを利用して情報を集めたり、文章や画像資料を組み合わせて受け手に わかりやすく表現したりできるようにすることを中心に取り組んだ。まず情報収集の手段として、 インターネット検索の方法について学習した。調べたい内容のキーワードの決め方を確認し、それ を入力し、適切にリンクをどって、自分が必要とする情報を集める練習をさせた。 その後、社会科の学習と関連させ 、「奈良県のガイドブックを作ろう」という単元を設定し、学 習を進めた。子どもたちは、みんなに知らせたいと思う市町村を選び、主にインターネットから情 報を集め、プレゼンテーションソフトを使ってまとめた。 1.インターネット検索をしよう 情報の収集手段として、これまで図書を主に活用してきたが、インターネット上の豊富な情報 もあわせて活用していくことが必要であると考えた。そして、その膨大な情報の中から自分が必 要とする情報を探し出すことがとても重要である。 インターネットの検索サイトを使用し、キーワードを入力しながら必要とする情報を絞ってい く方法を、コンピュータ画面を見ながら説明した。そして実際にそれぞれが、自分が調べたい市 町村を選び、何について調べたいか考え、キーワード検索しながら情報を集めていった。 2.奈良県のガイドブックを作ろう (1)伝えたい市町村の情報を収集する。 奈良県の中で自分が友だちに知らせたいと思う市町村を選び、その市町村について情報(資 料)を集めた。情報手段(資料)としては、社会科で使用している『奈良県のくらし』、イン ターネット上の市町村に関するサイト、夏休み中に集めたパンフレットなどである。 (2)集めた情報から、伝えたい事柄や大切な事柄を精選、自分の言葉でまとめる。 集めたたくさんの情報の中から、自分が伝えたいと思うことを選ぶ段階へと進めた。そし て、資料の文章をそのまま写すのではなく、内容をしっかり理解し自分の言葉で文章を作るよ うに指導した。また、調べた内容について自分が考えたことや思ったこともまとめるようにさ せた。自他の権利や情報を守ることの大切さを考え、著作権などを少しずつ意識していけるよ うにするために、参考資料・出展をきちんと書き込むことを助言した。 (3)プレゼンテーションソフトを利用し、文章や画像資料を組み合わせてまとめる。 下書きした市町村の紹介をプレゼンテーションソフト(パワーポイント)を活用し、文章と 画像資料を適切に取り込んでまとめる学習である。その際、スライドを何枚も使って表現す るのは高学年で学習するので、一枚のスライドにまとめるようにした。また、アニメーショ ン効果や背景も使わないようにさせた。 パワーポイントの基本的な操作として、次のことを学習した。 ・文字の大きさ、字体、色の変更 ・文字枠の挿入、削除、移動、色の変更 ・画像のコピー、貼り付け → (クリップボードの活用) ・画像の大きさの変更、移動 75 下書きを一度打ち込んで、スライドを見直し、文章の校正やレイアウトの変更をする。これは、 ローマ字入力を実際に活用できるいい機会になったが、個人差があった。 情報科学習指導案 平成 18 年 11 月 17 日(金) 4 校時 4 年 4 組 36 名(男子 20 名 女子 16 名) 指導者 場所 1.単元名 教諭 尾関 美和 講師 木内 全 パソコン教室 奈良県のガイドブックを作ろう 2.単元の目標 ・ インターネットや図書資料などから、自分が伝えたい市町村の情報を探し出す。 ・ 集めた情報から、伝えたい事柄や大事な事柄を精選し、自分の言葉でまとめる。 ・ プレゼンテーションソフトを利用し、文章や画像資料を組み合わせてまとめる。 3.指導について 子どもたちは 3 年生の情報科で、「はっぴょう名人」を使って、写真と簡潔な紹介文の資料で発 表するという学習をした。4 年生の 1 学期には国語科の学習で、自分が伝えたいことを記事にし壁 新聞を作る学習を経験してきた。社会科では、単元のまとめとして学習した内容を新聞にまとめて きた。それぞれの学習で、写真を資料としてつけたり、グラフにまとめたり、絵を描いたりして、 より分かりやすくなる工夫をしてきた。そこで情報科では、社会科の「わたしたちの住んでいる県」 で、奈良県の市町村の様子について学習することと関連付けて、奈良県のガイドブックを作成する 学習に取り組むことにした。ガイドブックには、調べた事柄の説明文と、分かりやすくするための 資料として写真やグラフ・表を用いる。各市町村の情報は、社会科で使用している副読本『奈良県 のくらし』や他の図書資料を利用するが、図書資料だけでは十分でないため、インターネットを利 用することにした。また、紙面作りには、画像の張り付けや、移動が比較的容易であるプレゼンテ ーションソフトを利用することにした。 本学級の子どもたちは元気で、色々なことに興味を持ち、ふだんから疑問に思ったことは、すぐ に辞書や図鑑で調べたり、身近な大人に聞いたりしている。そしてインターネット検索の方法につ いて学習した子どもたちの情報収集の幅はいっそう広がってきている。インターネット上には膨大 な情報があり、その中から自分が必要とする情報を探し出し、集めた情報の中から、自分が伝えた いと思う事を選ぶことがとても重要である。また、インターネットのホームページでは、4年生で はわかりにくい言葉や表現を使っていることが多い。そのため、資料の文章をそのまま写すのでは、 相手に伝わりにくい。そこで、内容をしっかり理解し自分の言葉で文章を作らせるようにする。 指導にあたって、 ・相手にわかりやすく伝えるための工夫として、文字の大きさや、色をかえることに気づかせ、資 76 料作りをさせる。 ・情報収集の際には、調べたい市町村の一つの特徴にこだわらず、幅広く情報を集めさせる。 ・著作権を意識するために、情報源である URL や図書名、出版社名をきちんと書き込ませる。 の 3 点に留意する。 4.指導計画 (全 16 時間) 第一次 自分の調べたい市町村を決め、情報収集をする。 (5時間) 第二次 集めた情報から、伝えたい事柄や大切な事柄を精選し、自分のことばでまとめる。 (5時間) 第三次 プレゼンテーションソフトを利用し、文章や画像資料を組み合わせてまとめる。 (6時間)本時 第2時 5.本時案 (1)ねらい ・相手にわかりやすくするために文字の色や大きさを工夫してガイドブックを作る。 (2)展開 学習活動 指導上の留意点 学習活動における 評価規準 1 参 考 資 料 の 名 前 が 表 記 ・参考資料を表記することを確認 されていることを確認する 。 させる。 2 ガ イ ド ブ ッ ク の 文 字 の ・教師がスライドを提示し、相手 大 き さ や 、 色 な ど に つ い て にわかりやすくするには、どんな B 考える。 相手に伝わりやすい 工夫が必要か考えさせる。 文字の大きさや、色 ①文字の大きさを工夫する。 にすることができる ②文字の色を工夫する。 C(手だて) 3 相 手 が 見 や す い よ う に ・見やすく、分かりやすくすると 自分のスライドで相手 自 分 の ガ イ ド ブ ッ ク の 文 字 いう目的を確認させる。 に伝えたい部分はどこ の大きさや色に工夫を加え か指摘させる。 る。 77 ・児童が作ったスライド 〈3学期〉 年度当初の計画では、2学期に作成した「奈良県ガイドブック」をもとに発表会をする予定であ ったが、その作成過程で文章入力の習熟度が不十分であることが見えてきた。自分の思いや考えを 文章で表現するためには、やはり文字・文章入力のスキルを上達させることが重要である。そこで 計画を変更し、ローマ字入力の力や基本的な操作の仕方を再度確認し、よりスムーズに文字をさら に文章を入力できるように練習することにした。 1学期に学習した「キーボー島アドベンチャー」で、文章入力の級まで進んでいる児童は少なか った。文章を入力するためには、一文字ずつの入力ではなく、単語を認識しながら入力しなければ 78 ならない。そこで、児童が読みやすい、短い詩を教材として用意し、それをワードで入力するとい う学習を行った。 さらに、その学習を生かし、校内の場所や物で印象に残ったことを写真に撮り、それを詩にして 作品に仕上げることにした。 1.視写しよう 児童が読みやすい、短い詩として、金子みすずの作品を取り上げた。これらは普段の生活に見 られる様子をひらがなを中心に表現していて、わかりやすく読みやすいと考えた。児童は言葉の 意味を理解しながら、文章の入力に熱心に取り組むことができた。 「海とかもめ」 海は青いとおもってた だのに 今見る かもめは白いと思ってた この海も みな知ってるとおもってた 空は青いと知ってます みんな見てます かもめのはねも ねずみ色 だけどもそれはうそでした 雪は白いと知ってます 知ってます けれどもそれもうそかしら 「こころ」 おかあさまはおとなで大きいけれど だって おかあさまのおこころはちいさい おかあさまはいいました ちいさいわたしでいっぱいだって わたしは子どもでちいさいけれど ちいさいわたしのこころは大きい だって大きいおかあさまで まだいっぱいにならないで いろんなことをおもうから 「わたしと小鳥とすずと」 わたしが両手をひろげても とべる小鳥は お空はちっともとべないが わたしのように わたしがからだをゆすっても あの鳴るすずは すずと小鳥と みんなちがって 地面をはやくは走れない きれいな音ではないけれど わたしのようにたくさんお歌は知らないよ それからわたし みんないい 2.詩を作ろう「つぶやきを言葉に」 今年度、デジタルカメラで写真を撮るという活動をしていなかった。そこで一人一人がデジタ ルカメラを持って、印象に残った場所や物を写真に撮ってくるようにした。その中で写真を撮る 時の注意点や操作の仕方を学んでいけるようにした。児童自身がデジタルカメラで撮ってきた画 像をカードリーダーに差し込み、自分のホルダーに保存させた。その画像を題材にして詩を作ら せ、最後に画像と詩を組み合わせて作品にした。 79 3 (1) 成果と課題 成果 ・ホームポジションを守ることを意識しながら、ローマ字入力を一字一字打つことができるよう になった。 ・ローマ字の学習を進めることは、ローマ字入力の習熟の必須条件であるので、国語学習の中で 一学期当初より始めたことは大きな効果があった。 ・技術の獲得能力は子どもたちにとってゲーム感覚で入っていくので、教師が思う以上に子ども たちは早く覚えていくことができた。 ・奈良県の市町村のガイドブック作りでは、ホームページ「奈良県のくらし」等を参考にしなが ら自分たちの力で市町村について調べまとめることができた。 ・クリップボードを利用することができるようになり、画像などのコピーや貼り付けを自分です ることができるようになった。 ・ガイドブック作りは、ローマ字入力の習熟も含めて、手元に作品が残り、子どもたちに自信を 与えることができた。 ・コンピュータの技能を使って、いろいろな情報の取り入れ方を学ばせることができた。 ・情報科の専科の教師がいることで、より専門性の高い授業ができ、その存在は大きいと考える。 ・詩の学習では、画像を取り入れることで、感動のあったものをより詳しく見て再発見ができ、 言葉での表現に生かすことができた。 80 (2) 課題 ・ローマ字入力の仕方やそのスピードの個人差も大きいので、手だてを考え、これからも継続し て練習していく必要がある。 ・ガイドブック作りでは、ホームページに頼りすぎた感がある。目的意識を明確にしながら情報 収集を行い、自分なりにどう選択し、加工していくことができるかがポイントである。 ・資料集めには図書もあるが、県の市町村に関する図書資料が少なかった。図書室の充実や他施 設(図書会館など)の活用がより重要になると考える。また、パンフレット等、教師側で随時、 集めておくことも必要かと思われる。 ・インターネットから市町村に関する情報を取り入れる際、情報量がとてもたくさんあるので、 目的や情報発信の相手をはっきりさせて検索させていく必要があった。また、どういうサイトが あるかを、教師が前もって調べて用意しておくことも大事である。 ・ガイドブックを誰に伝えるのかという対象をはっきりさせて、対象に応じた表現の仕方の工夫 が必要である。 81 5年の取り組み 1 年間計画 単元名 主な学習内容 使用ソフト・機器 指導時間 4月 ・表とグラフ ・数量を分類整理したり、棒グラフや折 れ線グラフを用いて表したりする。 Excel 5 5月 6月 ・野外活動の思い出ペー ・野外活動の思い出をホームページビル デジカメ、ホーム ジを作ろう ダーで作成する。 ページビルダー 6 7月 ・守ろうネチケット(1) ・インターネットを利用するに当たっての ルールやマナーについて学習する。 JAチャット (チャット) 1 9月 ・守ろうネチケット(2) ・インターネットを利用するに当たっての ルールやマナーについて学習する。 JAチャット (チャット) 2 ・委員会やクラブの活動について、取材 をし、4年生にわかり易く紹介する。 ・インタビューする際の準備・マナーや気 をつけることについて学習し、実際にイ デジカメ、 PowerPoint、 ンタビューする。 プロジェクター ・ビデオの撮り方を学習する。 ・ビデオの編集をしたりやパワーポイント を使ったりして資料を作成して発表す る。 12 1月 ・コンピューターと紙でかかれたものを比 ・メディアとの付き合い方 べそれぞれの特徴を知り、それを考えて プロジェクター 紙と電子を比べよう 使えるようになる。 2 2月 ・ポスターの読み解きを通して送り手の ・メディアとの付き合い方 意図に気づき、どんな視点でポスターを (各種ポスター) ポスターを読み解こう 眺めたらいいかを知る。 2 3月 ・メディアとの付き合い方 ・学校紹介をホームページビルダーで作 デジカメ、ホーム 学校を紹介しよう 成する。 ページビルダー 5 10月 11月 ・インタビューしよう 12月 82 2 実践 〈1学期〉 1 .表とグラフ 表計算ソフト(Excel)を使って 、データを表にしたり 、グラフに表したりすることを指導した 。 身につけさせたい力としては以下の点である。 ・セルへの入力(セルの枠内に文字や数字を打ち込む 。)ができる。 ・罫線をひくことができる。 ・データの並べ替えができる。 ・データの合計を関数を用いて計算できる。 ・データを棒グラフや折れ線グラフで表す ことができる。 ◎エクセルの学習をした後、国語科の発表に 活かすことができた。 ∼「人と物との付き合い方」の発表にて∼ 2 .野外活動の思い出ガイドブックを作 ろう 野外活動で撮ってきた中で、特に 伝えたい思い出の写真を4枚選び、 そのときの体験談やエピソード、4 年生へのアドバイスを文章で付け加 えた。 一人1ページを受け持ち、クラス で1冊のガイドブックに仕上げ、4 年生にプレゼントした。 ソフトは、ホームページビルダー を使用した。野外活動に行く前に、 昨年度の5年生のページを見せて 作成する意欲を高めた。 それぞれに、背景や文字の色・大 きさ・形を工夫し、自分なりのペー ジを作ることができた。 身につけさせたい力としては以下の点である。 ・写真を取り込むことができる。 ・文字の大きさや色、背景と文とのバランスなどを考えて、見やすいページを作成すること ができる。 83 3 .守ろうネチケット 事前に子どもたちにアンケートを取り、チャットに対する関心度をチェックしてから、 指導した。人数は少なかったが、実際にチャットや電子掲示板を使って、不特定多数の人と 文字での会話をしている子どもがいることが分かった。 身につけさせたい力としては以下の点である。 ・インターネット上でのエチケット(ネチケット)を守り、楽しいコミュニケーションの場 として利用することができる。 ・トラブルを回避するための正しい使い方を知る。 授業の流れとしては、 第1時・第2時 チャットを使って実際やりとりする中で 、あらしやなりすましなどの用語を説明したり 、 その相手に対する対処法なども指導した。そして、相手の気持ちを考えてやりとりすることの大 切さを学習した。 第3時 C ○(コピーライト)のマークや嘘の生駒台小学校のホームページを使って、著作権や個 人情報について の学習をした。 この学習で大切なことは、 ・個人情報を流さない。 ・正しい情報を発信する。 ・相手の気持ちを考える。 この3点に重点を置いて指導した。 6年生でも引き続き具体例を挙げながらネチケットの学習を行い、マナーを守る大切さを教え る必要があると考える。 84 <2学期> 1. インタビューをしよう 5年生になって委員会・クラブ活動が始まり、子どもたちは意欲的に活動に取り組んでいる。 しかし、自分が所属している委員会・クラブ以外の活動内容を知る機会が少ない。そこで、1学 期の国語科の教材「インタビュー名人になろう」と関連付け、それぞれの活動内容を紹介するこ とにした。その資料の作成にあたっては、主にビデオ映像を活用することとした。その利点とし て、次の3点が挙げられる。 ・その人の生の声や表情などを生き生きととらえることで、より説得力のある情報を伝えること ができる。 ・インタビュー練習において即時にその映像を振り返って見ることで、質問の間のとり方などの インタビュー技術の向上が図れる。 ・これまでは写真や絵、文字などを用いた表現方法を習得してきたが、ビデオ映像を扱うことで 新しい表現方法を身に付けることができる。 さらに、今まで活用してきた表現方法も活用し、効果的に伝えるにはどのようにしたらよいか を考えながら発表内容をまとめていった。 (1) 調べる委員会・クラブ を決定し、インタビューの内 容を考える。 グループ(3,4人)を作 り、担当を決定した。その後 ワークシートを活用し、担当 の先生へのインタビュー内容 を考えた。内容を考える際に は、4年生が何を知りたいか を話し合わせた。挨拶やお礼 の言葉などのインタビューの 方法についても学習した。 (2) 資料1 基本的な撮影の練習をする。 教師がインタビューの見本映像を用意し、基本的な撮影の知識を指導した。主に「手ぶれ」 「逆 光」「背景」「距離」について取り上げた。 ( 3) カメラワーク(構図)を考えて撮影する。 ビデオ映像を用いる際の工夫として、カメラ ワーク(構図)にこだわることにした。3つの パターンを提示し、どのように撮ると自分たち の伝えたい内容が伝わりやすいのか、グループ ごとに撮影して確かめた。その後、相談して次 回のインタビューのカメラワークを決定した。 自分たちで新しいカメラワークを見つけ出すグ ループもあった。 資料2 85 (4) 先生・児童にインタビューをする。 休み時間を活用し、インタビューをしに行った。前もっ て先生方に日時のアポイントをとり、インタビュー内容を 伝え、子どもたち自身も十分に内容を把握してから臨んだ。 また、肖像権等の許可を得ることの大切さも指導した。 (5) 発表内容を考え、プレゼン資料を作成する。 インタビューしたことの中から何を発表するかを選び、 パワーポイントでプレゼンテーション資料を作成した。4 年生に伝えるにあたって、どんな情報を知りたいのかを考 えて内容を選ぶように再度指導した。また、各自担当のペ ージを決め、写真をできるだけ大きく表示するよう指導し た。 (6) 発表練習をする。 互いに発表を聞き 資料3 合い、よいところや改 善した方がよいところ などをアドバイスカー ドに記入し、本番への 参考とした。 (7) 資料5 4年生に発表する。 発表時は、4年生に感想や質問をワークシート書いても らい、質問には後日答えた。自分たちでも振り返りをした。 資料4 資料6 資料7 86 <参考資料> 第3次の板書と主な流れ ◎…発問 ●…児童の発言 ◎撮影する時に気をつけることはどんなことがある か。 ●手ぶれしない。逆光にならないようにする。背景 が騒がしくならないようにする。相手との距離を 考える。 ◎人物が大きくはっきりと映っているのはよいのだ ろうか。 ●個人情報なのでいけないと思う。 (肖像権の説明。) <5分> ◎カメラワーク(構図)にはどんなものがあるだろ うか。 ●インタビューする人・受ける人が映っている。受 ける人だけが映っている。 <10分> (グループごとにいくつかのカメラワークで撮影す る。) (自分たちの使いたいカメラワークを決める。) <20分> ◎選んだカメラワークとその理由を発表しよう。 ●ア.する人と受ける人の両方が映るから。 ●イ.受ける人の表情がよく伝わるから。 ●ウ.する人と受ける人の両方が映り、どちらがメイ ンかよく分かるから。 ●エ.する人と受ける人のどちらも映り、表情もよく 伝わるから。 ◎それぞれの映像を見て、よいところや工夫が必要 なところを発表しよう。 ●ウ.する人の後ろ姿が大きすぎると気になるので、 受ける人を大きく映した方がよい。 ●エ.する人と受ける人の画面を切り換えるとき、言 葉が先に流れてしまうので、カメラを待って話し た方がよい。 <10分> 87 情報科学習指導案 平成 18 年 10 月 24 日(火) 4校時 5年3組 34 名(男子 18 名 女子 16 名) 指導者 教諭 石橋 裕佳子 講師 木内 全 場所 5年3組 教室 1 単元名 「インタビューをしよう」 2 単元目標 (1)委員会やクラブの情報を集め、受け手に効果的な情報の提示の仕方を工夫 する。 (2)図や写真、映像、グラフ、音声情報などの特性を理解し、適切に利用する。 (3)自他の情報を守る意味を理解し、その態度を身に付ける。 3 指導について 5年生になって始まった委員会やクラブ活動に、子どもたちは生き生きと意 欲的に取り組んでいる。学校全体に関わる仕事を任されていることや、高学年 のみの活動にやりがいや喜びを感じているようである。 しかし、各取組を朝の会や終わりの会などの場で報告しあってはいるが、時 間が短くその内容を十分に伝えられていない。 そこで、1学期に国語科で学習した教材「インタビュー名人になろう」と関 連付け、委員会やクラブの活動内容を紹介することにした。資料の作成にあた っては、主にビデオ映像を活用したいと考えた。今回ビデオ映像を扱う利点と して、以下のことが挙げられる。 ① その人の生の声や表情などを生き生きととらえることで、より説得力の ある情報を伝えることができる。 ② インタビュー練習において即時にその映像を振り返って見ることで、質 問の仕方や間のとり方などのインタビュー技術の向上が図れる。 ③ これまでは写真や絵、文字などを用いた表現方法を習得してきたが、ビ デオ映像を扱うことで新しい表現方法を身に付けることができる。 さらに、今まで利用してきた表現方法も活用し、効果的に伝えるにはどのよ うにしたらよいか考えながら作成することで、様々な表現方法を定着させてい きたい。 本単元ではビデオ映像を用い、その伝え方の工夫として、インタビュー映像 のカメラワーク(構図)にこだわらせてみようと考えた。そこで、どのように 撮ると自分の伝えたい内容が伝わりやすいのか、意図を持って撮らせることに した。 また、情報モラルに関しては、普段の授業の中でくり返し取り上げることに よって、児童に定着させやすいと考える。そこで、本時においても短時間では あるが「肖像権」について考える場面を設定した。 そして最終的には、クラス内で発表した後、来年度活動を始める4年生に紹 88 介する。そのことにより、それぞれの活動内容や思いをより一層理解すること ができると考える。 4 指導計画 (全12時間 *休み時間を除く) 第1次 調べる委員会・クラブを決定し、インタビューの内容を考える。 (2時間) 第2次 基本的な撮影の練習をする。(1時間) 第3次 カメラワーク(構図)を考えて撮影する。(本時) 第4次 先生・児童にインタビューをする。(1時間、休み時間) 第5次 発表内容を考え、プレゼン資料を作成する。 (3時間、クラブ・委員会の時間を含む) 第6次 発表練習をする。(3時間) 第7次 4年生に発表する。(1時間) 5 本時案 (1)ねらい ・よりよいカメラワーク(構図)を見つけることができる。 (2)展開 学習活動 指導上の留意点 学習活動における評価基準 1 教 師 が 用 意 し た イ ・よりよい映し方を確認 ン タ ビ ュ ー 写 真 を させる。 見 て 、 前 時 の 復 習 ・肖像権についても触れ をする。 る。 2 イ ン タ ビ ュ ー の カ ・二者の立ち位置やカメ メ ラ ワ ー ク に つ い ラの位置を多様に考え て考える。 させる。 3 撮影する。 4 ・ワークシートを活用し 自分の意図に合ったカ メラワークを選ばせ る。 ・三者(カメラマン、イ ンタビューする人、さ れる人)に分かれて活 動させる。 互いの映像を見て、 ・カメラワークを工夫し 感想を出し合う。 た映像の良さに気づか せる。 89 B よりよいカメラワーク を選ぶことができる。 C(手立て) どういう意図を持って 撮影しているかを考え させる。 <3学期> 1. 比べてみよう ~コンピュータ派 紙派~ (全1時間) 3学期は、さまざまな情報を扱うに当たって考えを深めることができるよう、「メディアとの つきあい方学習実践研究会」(http:// mdtk.mlk5.net/)の実践事例を参考に 授業を組み立てた。(ア・イ)これまで 活用してきたコンピュータと紙の活用 方法を項目ごとに見直すことで、情報 活用方法の整理ができると考えた。 最初に児童を機械的に「コンピュー タ派」と「紙派」の2つに分け、<調 べる><まとめる><発表する>の3 つの観点でそれぞれの利点を個人・グ ループで話し合わせた。次に、考えた 意見を順番に発表させ、板書し児童全 図1 員がそれぞれの利点を比較できるよう にした。最後に、自分の考えをワークシート(図1)に記入した。 (児童の考え) ・私は、コンピュータも紙も良い所がこんなにあることに、とてもビックリしました。私は、紙の 方が絶対便利だ(すぐに消せないけど)と思っていました。でも、パソコンは、すぐに文字を消 せるし、色もカラフルにできるし、文字の太さ・大きさ・形・色を簡単に変えられます。インタ ビューもそのまま聞かせることもできるし、パソコンの良い所もたくさん知りました。これから は、紙とパソコンの両方を使い分けて、発表などをやっていこうと思います。 ・初めからコンピュータの方が良いと勝手に決めていたけれど、今日の学習で、紙に書いた方が良 い点を発見して良かったです。やっぱり方法は、一つに固めずに、いろいろな方法を考えてやっ た方が良いなあと改めて思いました。 ・コンピュータと紙は、どちらも同じくらい良いところや悪いところがあるけれども、コンピュー タと紙の良いところを使って、効率よくできるようにどちらも使いたいです。どちらも使いやす いように工夫して、これからもいろいろなことに取り組んでいきたいと思います。 2. ポスターを読み解こう (全2時間) 児童は、これまで情報科に限らず様々な教 科で、新聞や模造紙などを使って発表を行っ てきた。実際の社会で使われているポスター を読み解き、工夫を見つけることで、受け手 によりわかりやすく自分の考えを伝えること ができると考えた。 授業で使用するポスターは、学習意欲を高 めるためにも、事前に児童に集め方等の指導 を行い、児童自身に集めさせた。ポスターに 90 図2 ある基本的な事柄(キャッチコピーや色づかいなど)を導入部分で説明するため、それに必要な ポスターは教師が用意をした。 グループで、ポスターに使われている工夫や特徴を話し合い、気づいたことを付箋を用いて記 録し、意見を発表した。最後に自分の考えをワークシート(図2)に記入した。 (児童の考え) ・今までポスターを見て、素通りしていたけれど、ポスターに も色々工夫してあるんだなと思った。みんなのポスターを見る と、形や商品にあった背景を使ったり、お客様に合うようにポ スターを作っていることがわかった。また、買いたいという意 識を持たせることもわかった。 ・背景の色がどれも工夫されていると思いました。その商品に あった形などを使って、すごくイメージがふくらんで買いた くなるような感じでした。文字は、大きな文字でキャッチコピーを書いて、アピールをしてあ りました。 ・私は、やっぱりポスターは 、「説明」が一番 大事と思っていました。でも 、「色 」「背景」 なども、とってもとっても大事な役割をして いるんだなあと思いました。模造紙に書くと きも、ポスターの学習をうまく使ってやりた いと思います。 3. 生駒台小学校を紹介しよう (全5時間) 児童は、1学期に野外活動の紹介でホームページの作成を行った。今回は、さらにホームペー ジでの表現技能を高めるために、生駒台小学校の紹介をテーマに授業を行うことにした。表現方 法は、ただ写真を貼り説明文を記入するだけでなく、音声を挿入したりアンケート結果を表計算 ソフトを用いてグラフ化したりして、これまでの学習を生かして工夫をするように指導を行った。 使用する写真や文章は、肖像権等の個人情報にも充分留 意し、作成するように意識を持たせた。 また、期間限定(今年度3月末まで)で、生駒台小学 校のホームページに児童作品として、一般公開をして情 報発信を行った。 91 3 成果と課題 (1) 成果 ・ エクセルの使用法の学習を行ったことで、情報科の授業にとどまらず、社会科新聞や算数の円グラ フや帯グラフのまとめ・学習発表会等、他教科での発表に利用しようという児童が増えてきた。 ・ チャットの学習の際、個人情報を守ることや正しい情報を発信する必要性を感じさせることができ た。また、チャットはパソコンの向こうにも人がいることを実感させることのできる教材であり、画 面に現われる文字から、相手を大事にする必要があることを如実に感じさせることができた。 C コピーライトマークを見つける活動をした。これにより、自分たちの身近に著 ・ 著作権の学習で、○ 作権を持つものが多い事に、改めて気づくことができた。 ・ 「インタビューをしよう」の学習の際、4年生にクラブ・委員会の様子を伝えるという相手意識を 持たせたので、資料作成の意欲を高いままに継続させることができた。 ・ 今回、「インタビューをしよう」は2学期に行った。4年生にとって、委員会・クラブの活動紹介 は、実際に訪問する3学期が好都合である。しかし、資料の制作時間と発表時期・児童の意欲の持続 期間を考え合わせるとこの時期が良いと考えられる。 ・ パソコンの活用だけでなく、メディアリテラシーという視点から、3学期教材に「電子と紙を比べ よう」と「ポスターを読み解こう」を加えてみた。情報の伝達法や収集法などに関わって、それぞれ の利点や問題点を系統的に整理することができ、児童の中には、場に応じた使い方をしようという意 識が芽生え始めた。さらに、キャッチコピーや魅力的な画像に惑わされることなく、落ち着いて自分 に必要な情報を取捨選択する必要があることも感じ始めている。 ・ 関心意欲を高めるために、ポスターは児童にも集めさせた。こ (資料 8) の活動の中で、入手の難しい物もあり、身近なところで著作権や 肖像権が守られていることを実感することができた。(資料 8) ・ 複数の意見やアイデアを整理する際、国語科でも学習した付箋 を利用した。この方法は、情報整理・分類の手法として定着しつ つある。 ・ 三学期に行ったホームページ作りでは、一学期に作成した「野 外活動の報告」同様、パワーポイントを再び利用した。二学期に 学習した動く映像の撮り方や写真の選択法などを活かし、何が有 効な表現法なのかを再確認しながら、自分で考え構成していくこ とができたので、制作意欲はそがれることがなかった。 ・ 年間を通じてモラル学習を各時間の中に少しずつ入れ、意識の 定着を図ってみた。これにより、記事を引用した時の出典の記述 や、掲載可能な画像を選択しなければならないという言葉が、児 童の口から自然と話されるようになってきた。 (2) 課題 ・ 大半の児童は、チャットの際相手の情報を正しく受け止め、返信しようと努めていたが、中には荒 らしを行う児童もおり、繰り返し発信内容の自己責任や、画面の向こうにいる人を大切に思うことの 重要性について意識させることが必要である。 ・ 上記のことだけでなく、マナーに関することは、今後も螺旋的に学ばせることが必要である。 ・ 著作権学習を今年度は「インタビュー」学習の前に行ったが、他の授業にも活かせるので、5年の 初旬(エクセル学習の次)に行った方が良いと思われる。 ・ ポスターの読み解きは少々難しいが、キャッチコピーや、ボディーコピーなど、今後に生かせるも のが多いので、児童により分かりやすい物を事前に選んでおく必要がある。また、ポスターは冬休み の間に集めさせておくと様々なものが手に入りやすいと思われる。 ・ 情報管理や映像の処理は、情報科担当の教師に依存している部分が大きいので、各個人の技量の向 上とともに、時間の確保や環境整備を進める必要がある。 92 6 年の取り組み 1. 年間計画 単元名 主な学習内容 使用ソフト・機器 指導時間 4月 ・クイズ!生駒台! ・どんな学校紹介をするか考え、学校紹 Power Point 介のクイズを作成する。 4 ・ワクワクドキドキ 修学旅行 ・コンピューターを使って、5年生に修学 ホームページビ 旅行の見どころや学んできたことを知ら ルダー・ せる。 Power Point 11 ・目的や意図にあった情報を広く集め る。 ・情報モラルなどを判断して伝えたい情 報を選択したり、伝え方を考えたりす Excel・Word・ る。 Power Point・ ・世界を紹介するプレ ・プレゼンテーションを制作する。・発表 10月 ゼンテーションをしよう しあい、より効果的なプレゼンテーション ホームページビ ルダー になるよう工夫する。 ・相手にとって聞きやすい話し方を工夫 する。 11月 ・音声・画像・グラフなどを効果的に活用 する。 9 5月 6月 7月 9月 12月 ・守ろうネチケット(3) ・自他の情報を守るため、ネット社会の 危険を知り、ネットマナーを身につけさ せる。 3 1月 2月 ・私の6年間 ・小学校6年間を振り返り、自分の6年 間を紹介するプレゼンテーションを制作 する。 ・各自CD-ROMに残し、卒業記念とす る。 3月 93 Excel・Word・ Power Point・ ホームページビ ルダー 8 2. 実践 <1 学期> 1. クイズ!生駒台!(4時間) 1年生に生駒台小学校のことを楽しく紹介するという目的でクイズ作りをした。まず班ごとに、 テーマを決めて、どんな問題を作るか話し合った。次に、テーマに沿って一人一問ずつクイズのス ライドを作った。パワーポイントを使ったことがあるので、アニメーション機能を効果的に使うと いうことに気をつけてスライド作りをした。(図1)作品が完成したら、班で話し合いをし、だれ の作品を使うか決めた。決まった班から、発表の練習や手直し、パソコン以外の小道具作りをした。 本番では、1年生にクイズを出すので、スライドの工夫だけでなく、答えを発表する時にも、実物 を見せる・選択肢を用意するなど分かりやすく楽しんでもらえるように、いろいろと工夫できた。 (図2) ( (図1)クイズを作る 2. ワクワクドキドキ修学旅行 (全11時間) 修学旅行で学んだことを、パワーポイントを使って、5年 生に紹介する単元である。5,6人で1グループとし、楽し かったこと、学んだこと、アドバイスなどを伝えることを、 目標とした。まず、発表したい内容を自分たちで考え、分担 し、それに合う写真を選んだ。 写真は、教師が修学旅行で 撮ったものの中から選んだ。スライドは、タイトルと写真を 中心とした簡単な作りとし、発表練習に時間が取れるように した。 (図2) 94 発表後、自分たちの記録として、ホームページビルダーを用い、修学旅行の思い出となる作品を 各自で作った。(図3)なお、作る時は、まず、ワークシートに記入して、内容を整理し、写真を 選んでからホームページを作成した。(図4)また、今回5年生に発表するとともに、修学旅行記 思い出リレーと題して、保護者にも発表をした。スライドは同じでも、話す内容を相手によって変 えて発表できた。 (図3)発表のスライド (図4)修学旅行ホームページ 95 〈2学期〉 (1)「世界を紹介するプレゼンテーションをしよう」 児童自身が行ってみたいと思う国について情報を集めたり調べたりする。それらをもとにプレゼン テーションソフトを使ってスライドを作り発表する単元である。 資料として、図書会館から世界の国に関する図書を100冊程度借り、いつでも児童が自由に利用 できるようにした。さらに図書室の本や旅行会社の無料パンフレット、ガイドブック、インターネッ トのサイトなど様々な方法で必要な情報を集め、その中から紹介したいテーマにあった情報を選んで いった。 その際に情報の扱いについて次の二点を重点的に指導した。 ・ インターネット上の情報には信頼性の低いものや個人が作成したサイトもあるので、情報を検 証してから使用すること。例として、公的機関が作成している信頼性の高いサイトや他の資料を あたってみるなどの検証方法を示した。 ・ 集めた情報には著作権があり勝手に引用したり使うことはできないこと、参考資料としてスラ イドの最後に明記する必要があることをあらかじめ児童に伝え、その資料を収集した出典をきち んと記録しておくことを伝えた。 スライド作成の前にワークシートを使ってスライドに使う情報を書き出し、足りない資料や更 に調べたい項目を明確にした。(資料5) 資料5 集めた資料をもとに、パワーポイントで発表用のスライドを作成した。児童は 1 学期の「クイズ生駒 台」や「ドキドキワクワク修学旅行」でもこのプレゼンテーションソフトを使用しており、操作に慣れ ており、手際よく作業を進めていた。しかし、この時点では発表時に使用するという意識が薄く、文字 フォントの大きさ・色・字体などに配慮できていない児童もいた。そこで実際にプロジェクターで映し ながら映像を確認しグループ内のメンバーで確認し合いながら修正を加え、見やすいスライドに仕上げ ることができた。(資料5) 96 スピーチの内容についても聞き手が関心を持って聞くことができるようにクイズを入れたり、聞き手 に挙手してもらう問いかけの場面を作ったり工夫をすることができた。 発表会では、聞き手は評価カードを記入し、発表者のよい点を見つけながら聞くようにした。 (図2) スライド見やすさや発表の仕方はもちろん、内容のわかりやすさやとりあげたことが適切であるかどう かまで興味をもって聞く事ができた。 資料6 図2 97 <3学期> 1.守ろうネチケット(3) 本学年の児童は、5年生の時に情報モラルに関して、電子掲示板やチャットの利用の仕方、それらを 利用する際のルールやマナーについて学習した。6年生になって、携帯電話を持つ児童も増えており、 1学期には、児童がチェーンメールを受信し、対処に困ってしまったことがあった。これをきっかけに、 この1年で、子どもたちがネットワークにふれる機会がますます増えたことを実感した。児童が身につ けてきた情報モラルを整理し、より深める学習が必要であると考えこの単元を設定した。 児童に身近な問題を扱った読み物資料を提示し、疑似体験させて、一人一人がどう行動すればよいの かを考えられるようにした。さらに、その考えを電子掲示板に書き込ませ、意見を共有させた。様々な 意見を電子掲示板で見、発表で聞 くことによって、どうするべきか 再度考えさせ、児童が実生活で困 ったときにより良い対処をできる ように学習の展開を工夫した。 ① 知的財産権と著作権 読み物資料(図1-a)を段階的 に見せていき、登場人物の気持ち や考えを十分理解させてから次の ステップに進むようにした。また、 ワークシート(図1-b)は初めの 考えと授業後の考えが比べられる ようにし、わかったことだけでな (図1-a) (図1-b) く、今後自分は何に気をつけて生 活していくかを考え、書かせるよ うにした。 ② 転送メールやチェーンメー ル ①と同様に読み物資料(図2- a)とワークシート(図2-b)、掲 示板を使用した。また、転送やチ ェーンメールという言葉を知らな い児童もいるため、転送は資料を 読んだ後、チェーンメールは子ど もの意見が出た後に資料(図2- c)(図2-d)を使って説明した。 (図2-a) 98 (図2-b) ③ 個人情報やパスワード (図2-c) (図2-d) ①と同様に読み物資料(図3―a)とワークシート、掲示板を 使用した。パスワードの意味を知らない児童もいるため、資料 (図3―b)を使い、 「何かしようとする時に必要なかぎ」とい う説明をした。パスワードも個人情報の一つだということを覚 えている児童もたくさんおり、 「人目につかないところで、自分 が忘れてしまわない身近な場所に保管しておくことが大切」や 「普段から大切なものを入れておく場所を決めておく」という 意見もでた。自分にとって一番いい方管理の仕方を見つけるこ とも大事だとまとめた。 2.わたしの6年間 (図3-a) 情報科のまとめとして、6年間思い出を写真や文であらわす 学習を行った。思い出は学校生活のものでも家庭生活のもので も良いことにし、プライベートな内容もあるため、発表はせず、 家庭で見る作品とした。 まず、各学年での内容を下書きさせた。内容に条件はつけず 自由に書かせたが、以前、からかいや悪口につながる表現を使 う児童がいたので、今後作品を見たときにいやな気持ちになら ないように、いい思い出について書かせることにした。その後、 Word か PowerPoint のどちらかを選ばせ入力させた。写真は児 童が入力している間に各自が持ってきたものを教師がスキャナ で取り込んだ。操作方法はほとんどの児童が覚えており、スム ーズに学習に取り組むことができた。 99 (図3-b) 3 成果と課題 (1)成果 ・一年生に対して生駒台小学校に関するクイズをしたり、五年生に対して修学旅行の紹介をし たりする学習では、自分たちが実際に経験したことをもとにすることができ、目的意識がはっ きりしているので、最後まで意欲を持って取り組むことができた。 ・誰にどういうことを伝えるのか、そのためにどういう情報が必要であるのかを考えて、情報 収集や情報処理ができるようになった。 ・自分が得た知識が正しい情報であるかを、いつも確かめようという意欲や態度は身に付いて きた。 ・情報モラルについて、個々の児童の課題を再確認でき、さらに、深めることができた。 ・児童のそれぞれの考えを掲示板に書き込み、全員の意見を一斉に見られるようにしたことは、 教師が前もって児童個人の考えを把握することができ、児童も短い時間で全員の考えを見るこ とができるので、とてもよかった。 ・情報モラルの学習で、児童が実施に遭遇しそうな場面を読み物資料にして活用したことは、 児童が疑似体験をすることができてよかったと考える。 ・プレゼンテーションをするときに、スライドや原稿の文を読むだけではいけないことを意識 して指導してきたので、伝える相手の顔を見て自分の言葉で話せるようになってきた。 (2)課題 ・プレゼンテーションのスライドは、どの児童も文字・画像・レイアウトなどを工夫しながら 作ることができるようになってきたが、話し方や話の構成はまだまだ個人差が大きい。 ・世界の国々を紹介する学習では、自分が実際に経験していないことなので、課題意識を持ち にくく発表しにくかったようである。やはり、児童が興味・関心を持てる学習内容を考える必 要がある。 ・児童がコンピュータやその他の情報機器に触れる機会が多くなり、情報モラルや著作権につ いても今後ますます多様化・複雑化していくので、情報の重要性や危険性を知り、情報の望ま しい利用の仕方について考えていけるように、継続して指導していく必要がある。 ・情報モラルの学習で活用した資料は、インターネット上の情報モラルに関するサイトを参考 にした。教材開発も大切であるが、インターネット上のサイトからよい資料を利用していくこ とも大事であると考える。 ・学校の情報科で児童がどのようなことを学習しているのかを、保護者に知ってもらう機会を もっと増やしていかなければならない。 100 虫博士になろう 生駒台小学校 2年4組 ③次時に向けて アドバイスを元に、本番までにどんな工夫がいるかを確認する。 発表相手を確認することで、本番の発表への意欲を高める。 授業研究 2006.11.20 西久保 有紀、木内 全 単元目標 (1) 絵や写真などの資料を見たり、本を読んだりしながら、情報を収集することができる。 (2) 相手にわかりやすく情報を伝えることができる。 (3) 相手の発表を興味を持って見たり、聞いたりすることができる。 今回の学習で… 本時のねらい 学べたこと (1) 相手にわかりやすいように大きな声で発表することができる。 ・発表の声が小さい子が多く、発表内容はすばらしいのに聞き 手にそのよさが十分に伝わっていない。 ・大きな声で、はっきりと発表することを特に意識する。 • 子どもたちが伝えたいこと、興味のあることをテーマに。 • 誰に対して伝えたいかも明確に。 • 今日の情報科としてのめあてをみんなで確認している点。 ¾ 相互評価でめあてに即して「いいところ」「なおすところ」を確認。 ¾ 終わりには、「これが達成できたかどうかみんなで確認」 → 口頭で or 振り返りカードで • みんなに伝えたいことを、よりわかりやすくする様々な方法をやらせてみせて、 みんなのものにしている点。 ¾ 「ペープサート」「動作化」「カメラとテレビの利用」「指示棒の活用」 ¾ 見せ方について、気づかせ方、気づかせる問い。 (2) よいところや直したらよいと思うところを考えながら、発表を 聞くことができる。 ・発表のよいところや、直した方がよいところを考えることで、最後まで集中して聞く姿勢を作る。 (以下、研究協議・小柳先生の講評より) 本時の展開 ①発表するときの話し方と聞き方を確認 • 特に大事な点にマークをつけて、めあてを明確にする。 気づいたこと • クイズと発表内容を関連付ける。 → 発表側「発表の要点を絞る。強調して伝える。」 → 聞く側「意識的に聞く。聞き取ろうとする。」 ②4つのグループが発表 • 発表方法については、クイズや紙しばいなど自分達がやってみたいと 思うものを選択した。 • 様々な表現方法を知り、経験することで、よりわかりやすく情報を伝える力を身につけさせる。 • 発表者と見せるものの位置関係(また見せ方)を考える。 ☆発表者と見せるものの位置。 ☆発表のときの先生の位置。 正面に立って 横から見守る • 相互評価での意味づけ・位置づけ→チャレンジ課題へ 資料の中から必要な情報を集め、集めた 情報機器の基本的な操作ができるように 学年目標 情報をもとに、伝えたいことを自分なりに表 する。 現する。 単元名 「虫博士になろう」 ・興味を持った虫について発表す る。 ・興味を持って友だちの発表を聞 く。 101 本を読んだ 文章や写真、 発信する情 情報機器の り、話を聞い 絵などの情 報を簡単な文 扱いについ たりしながら 報に慣れ親し て、決まりを 章にまとめ 情報を集め む。 守る。 る。 る。 ○ ◎ 興味を持って、友達の発表を聞いたり、作 品を見たりして、良いところを自らの作品作 りなどに生かそうとする態度を育てる。 マウスを使っ デジタルカメ 自分の作品 た文字入力 ラの操作をす を進んで発表 操作や音声 る。 する。 入力をする。 ○ ◎ (成果)調べたい虫について、図鑑や本の (成果)注目した部分が分かるように撮影 中から必要な情報を集めることができた。 できた。 (課題)参考となる文章を書き換えるなど、 (課題)画像がぶれないように、撮影する。 発信する情報を簡単な文章にまとめる。 ○ 相手の発表 を興味を持っ て見たり聞い たりする。 進んで、話を 聞いたり、読 書をしようとし たりする。 ◎ ○ (成果)興味を持って友だちの発表を聞き、 分からないことを質問することができた。 (課題)みんなに聞こえるような声の大きさ で発表する。 面白いものみつけた ④次時に向けて • 他のクラスの作品を見ることを伝えて、期待感を持たせる。 生駒台小学校 授業研究 2006.6.28 3年5組 樫原 恵、木内 全 単元目標 (1) 自分たちに必要な情報を校内から探そうとする。 (2) 興味をもったものについて、伝えたいことを分かりやすく表現することができる。 (3) プレゼンテーションソフトウェアの基本的操作をすることができる。 (4) 発表を聞いて、良い点を見つけたり、分からないことを 質問したりする。 (5) 情報を共有することの良さと相手の立場を考えることの 大切さに気付く。 補足(授業をするまでに) • 今回、掲示板を使っての意見交流を図ったが、現時点でのパソコン環境の問題で不可能 であった。そこで、作品の2ページ目に感想を書くページを作り、そこに書き込むこと にした。 今回の授業で • 悪い事例→良い事例を題材に、対話を通じてこれからの読み解き方、表現の仕方を導 く。 • 学んだ結果がすぐに共通確認できる(醍醐味・満足感を与える) ¾ 相手に読んで欲しいところを読んでもらえた経験 ¾ 相手が読んで欲しいところをつかんで、それを表現する経験 本時のねらい (1) 相手の気持ちを考え、相手に分かるように感想を書くことが出来る。 (以下、研究協議・小柳先生の講評より) 本時の展開 ①本時の課題を知る。 • 悪い事例・良い事例から、どんなところに気をつけて 書いたらいいのか考える。 • 「誤りがちな点」→「お手本」へ ☆ある子・ある場面での良い点をほめることで、それを全体に広げる。 今後の学習で・・・ • 情報モラルの指導を進めていくにあたり、どのような手法を用いていくか。 ¾ 1年生・・・絵で(その場で) ¾ 2年生・・・写真を OHC で(その場で) ¾ 3年生・・・パソコンを使って(掲示板で意見交換) 今後の掲示板の活用方法は・・・? ②友達の作品を見て、感想を書く。 • 作品の良いところを探して書く。 • 質問やアドバイスも書いても良いが、相手の気持ちを 考えた表現にする。 • 思いが伝わらない例・お手本となる例・そのやり方を導く(ワンポイントで) ¾ 写真の取り方、表現の仕方(2年生から3年生にかけて) ¾ タイトルのつけ方(3年生) ¾ 文章の書き方(3年生から4年生?) ¾ 配置、レイアウト、見せ方(3年生から4年生?) 情報通信ネットワークを利用して情報を 伝えたいことを表現したり、情報通信 学年目標 集めたり、文章や画像資料を組み合わ ネットワークを利用したりするための基 せて受け手にわかりやすく表現したりで ③自分の作品の感想を読む。 • 感想を読んで、どんなところ がうれしかったのか発表する。 • 感想を紹介し、良い点に気づかせる。 本的な操作ができるようにする。 きるようにする。 単元名 おもしろいもの、見つけた 表題や画像 収集したい を見て、どん 情報を見つ な情報が提 け、必要と 示されてい 思う内容を るか予想す 取り出す。 る。 ○ 画像資料と 文章を適切 に関係づけ て、簡潔に 表現する。 ◎ 情報通信 ネットワーク クリップボー 上で適切に ドを利用す リンクをた る。 どって、情報 を閲覧する。 ○ 情報を共有することの良さに気づくとと もに、正しい情報を発信しようとする態 度を育てる。 ローマ字入 力の方法を 正しい情報 理解し、キー を発信しよう ボードを使っ とする。 て文字入力 する。 ○ 発信された 情報を見 て、良い点 を見つけた り、質問した りする 受け手の意 見や質問に 基づいて、 発表や作品 を訂正する。 ◎ ○ 学校の中でおもしろいものを見つ (成果)友だちの発表を聞いて、よい点 (成果)見つけたおもしろいものの写真 (成果)発表画面にあった絵や模様を入 け、おもしろいと思ったところやそ を見つけたりわからないところを質問し を撮り、それと関係づけて、簡潔な紹介 れることができた。 の様子・場所を発表名人を使って たりできた。 文を書くことができた。 発表する。 102 インタビューをしよう 生駒台小学校 5年3組 石橋 授業研究 2006.10.24 裕佳子 木内 全 さらに子どもたちが構図の理解を深めていくために 背景・立つ位置・明るさ・背景色と被写体の服色 単元目標 (1)委員会やクラブの情報を集め、受け手に効果的な情報の提示の仕方を工夫する。 (2)図や写真、映像、グラフ、音声情報などの特性を理解し、適切に利用する。 (3)自他の情報を守る意味を理解し、その態度を身に付ける。 本時のねらい ○よりよいカメラワーク(構図)を見つけることができる。 ・各取組を朝の会や終わりの会などの場で報 告しあってはいるが、時間が短くその内容を 十分に伝えられていない。 ・伝え方の工夫として、インタビュー映像のカ メラワーク(構図)にこだわらせる。 ・「肖像権」について考える場面を設定する。 フレームの中の被写体とカメラポジション・カメラアングル 今後の学習で・・・(補足説明) 本時の授業より ●こんな場面やこのような映像を撮りたいときは、このカメラワークという知識・理解へ (以下、補足説明まで授業後の小柳先生の講評より) ○目的に一番適しているものは? 導入約10数分間に子どもたち が集中できた秘密は何か? ○プロは? なぜスムーズに撮影活動に入れたのか ●今回は、1 つのカメラだけで表現。編集が出来るなら、2 カメ、3 カメ表現が出来るという知識へ ★ 内容は表現の仕方と密接に結びついているという知識・理解へ 既習事項をしっかり確認 本日の活動の明確化 チャレンジ課題の提示 深い活動を導く、わかりやすい、答え やすいワークシート 単元の成果と課題 学年目標 打ち合わせの時間の確保 日常生活から具体的イメージの喚起 なぜグループの意見をうまくまとめることを 導けたのか なぜまとめで自発的に子どもの意見や感想 を導けたのか 単元 名 10月 インタビューをしよう 書き込む前の振り返りの時間の確保 「アイウエ」すべてについて発言機 会を作った(立場を取らせることで 明確な理由付けを導いた) オンサイトでの試行錯誤 シンプルに書き込みやすい ワークシート ・知りたいことを整理してイ ンタビューする項目を作成 する。 ・相手の話の中心に気をつ けて聞く。 ・受け手に効果的な情報の 提示の仕方を工夫する。 実際どのように見えるかを実感とし て理解・確認 103 情報を効率的に収集するとともに、 写真グラフなどを活用し、効果的な 表現の仕方を工夫して、わかりや すく的確な情報を発信できるように する。 必要な情 情報全体 受け手に 報を見通し の構成を 効果的な を持って収 工夫して表 情報の提 集するため 現する。 示の仕方 に適切な を工夫す 方法を選 る。 択する。 ○ ○ ◎ 成:繰り返し指導により、画像の効 果的な配置や順序を意識して資料 作成できるようになってきた。 課:発表する時の視線や話し方な どのいっそうの指導が必要である。 扱う情報の特性を理解し、必要に 応じてソフトウェアを選択できるよう にするとともに、ソフトウェアの機能 について基本的な操作ができるよ うにする。 情報の特 集めた数 ソフトウェ 性を理解 値データの アの機能 し、適切に 統計処理 を理解し、 利用する。 をする。 必要なソフ トウェアを 選んで利 用する。 ◎ ○ 成:デジカメの動画機能を扱うこと ができるようになった。 課:手振れ・背景選択等への配慮 や技術の向上のため、繰り返し使 用することが必要である。 情報を発信するに当たって、自他 の権利や安全を守ろうとする態度 を育てる。 著作権に ついて理 解する。 ○ 得た知識 自他の情 が正しい情 報を守る。 報であるか 検証しよう とする態度 を身につけ る。 ○ ○ 成:インタビューの際に必要な許諾 やフィルムの選択・使用法への意 識が高まった。 課:グループ活動だけでなく、個々 に行った場合にも個人情報保護に 関わった行動が自然にできるよう にしていきたい。