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自民党 2016年度税制改正大綱(案)

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自民党 2016年度税制改正大綱(案)
平成 28年 度税制改正大綱 (案)
平成 27年 12月 10日
民
主 党
自 由
次
―――――- 1
第 一 平 成 2 8 年 度税制 改 正の基 本的考 え方 ―――一―一 ――――――――――
…………………――- 1 6
第 二 平 成 2 8 年 度 税制 改 正の 具体 的 内 容 ―……………………………………
- 個 人所 得課税 ―――――一―………………………………………………………………………………… 1 6
_ 資 産課 税 ――一―――――――――――一―――一―――一――…………………………………………… 4 0
法 A 尋晨税 ――一――――――――――――――――――――一――………………………………………… 5 4
-
―
四
消
費
課
―
―
一
―
―
―
―
―
一
―
―
―
―
一
―
―
一
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
一
―
―
一
―
―
―
―
―
一
―
―
-
7 6
税
――――――――――――一―――――――………………………………………………………… 8 7
五
国 際課税
六
―――――――ニー_ _ _ _ _ ― ――――――――――――――――――――――- 9 4
: 境塞望
納 移色] 蒙
4賭
七 藤] ガ
逸―――一―――――――――――――――――――――――――――一――――――――――――- 1 0 1
第二
検 討事 項
――――――――――一―――一――‐―――――――――――…………………………………… 1 0 3
付記】移転価格税制に係る文書化―――――一―――一―――一 ――一――――――――一一-106
【
第 一 平 成 2 8 年 度 税制 改 正 の 基本 的考 え方
大胆 な金融
安倍 内閣は この 3年 間、デ フ レ脱却 と経済再 生 を最重 要課題 とし、 「
三本 の矢」 か ら
民間投資 を喚起す る成長戦略」 の 「
政策」、 「
機動的 な財政政策」、 「
なる経済政策 を一 体的 に推進 して きた。 そ の結果 、雇用 は 100万 人以 上増加 し、有
効求人倍率 は 23年 ぶ りの高 さとな った。賃 上げ率は 17年 ぶ りの高水準 であ り、企
業 の経常利益 は過去最高水準である。 企 業収益 の拡大 が雇用 の増加や 賃 金上昇 につ
なが り、それ が消費や投資 の増加 に結び付 く とい う経済 の 「
好循環」 が生まれ始 め
てい る。 日本 経済 はデ フ レ脱却まで も う一息 の ところまできてい る。
他方、少子高齢化 が構造的な課題 となつてお り、そ の進展 は、労働供給 の減少、
国民 の将来 へ の不安 ・悲観 へ とつ なが る ことで 、経済成長 の隆路 とな つてい る。安
三本 の 矢」 を一 層強化 して 「
希望 を生み出す強 い経済」 を確 立 す ると
倍 内閣 は 、 「
ともに 、 「
安 心 につ な が る社会保 障」 を構築す る とい う、
夢 を紡 ぐ子育 て支援」、 「
ー
「
新 ・三 本 の矢」 に よ り、少子高齢化 に歯 止 めをかけ、50年 後 も人 ロ 億人 を維
持す るこ とを 目指 して い る。高齢者 も若者 も、女性 も男性 も、難病や障害 を抱 える
人 も、誰 もがチ ャ ン ス を保 障 され、 自己 の能力 を最大限 に発揮す る こ とので きる
一億総活躍社会」 を創 り上げて い く必要 がある。
「
この よ うな状況 の 下、経済 の 「
好循環」 を確実なものにす るため、税制 におい て
も、企業 が収益力 を高 め、前向きな国 内投資や賃金 引上げに よ り積極 的に取 り組 ん
で い くよ う促 してい く必要 がある。 こ うした観点 か ら、成長 志 向 の法人税改革 を更
に大胆 に推進 し、制度改 正 を通 じた課税 ベ ー スの拡大等によ り財源 を しつか りと確
20%台 」へ の 引下げ を実現す る。
保 しつつ 、法人実効税 率 の 「
また、少子高齢化 に歯止 めをかけるためには、結婚 ・子育て の希望を実現 しに く
い状況 を克服 し、子育 てにや さ しい社会 を創 る必要 が ある。女性 の活躍 を促進す る
とともに、生まれ て きた子 どもたちが、意欲 と能力 に応 じて、家庭 の経済事情 によ
って左 右 され る ことな く質 の高 い教育を受 け られ るよう、未来 へ の投資 としての教
育再生 を進 める こと も重要 である。税制 にお いて も、働 く意欲 の ある女性 に とって
働 きやす い環境 を整備す るための見直 しを、丁寧 に検討 してい く。 また 、若 い世代
が結婚 し子 どもを産み育てやす い環境 を整備す るとともに、就学困難 な学生 の支援
等 を行 う。
- 1 -
好循環」 に向けた動 きは、地 方 へ と波及 しつつ あるものの、未 だ地域間
経済 の 「
一
でぼらつきが見られる。また、日本全体が人口減少局面にある中で、東京 極集中
地
の傾向が加速 してお り、地方 の人 口減少 は深刻である。 このよ うな状況 の 中、 「
方創生 」 を実現す るためには、各地方公共団体が 自らの発想 で特色 を持 つた地域づ
くりを進 めてい くことが重要である。地方分権 の更な る推進 とその基盤 となる地方
税財源 の充実確保 を図るとともに、地方法人課税 のあ り方 の見直 し等を通 じて、税
ー
源 の偏在性 が小 さく税収 が安定的 な地方税体系の構築 を進 める。 また、公共サ ビ
スの対価 を広 く公 平 に分 かち合 うとい う地方税 の応益課税 を強化す るとともに、そ
の他 の税制面 の所要 の措置 を講ず る。
近年、 グ ローバル 企業が国際課税 ル ールの隙間や抜け穴を利用 して行 う租税回避
が国際的 な問題 とな つてい る。 この問題 に各国が協調 して対応す るた め、G20・ O
BEPS(注
ECDを 中心に 「
)プ ロジェク ト」が推進 され、本年 10月 に最終報
ー
ー
告書が公 表 された。本 プ ロジェク トは、国際課税ル ル を現代 の グ ロ バル な ビジ
ネスモ デルに適合す るよう再構築 し、国際的な租税回避 を防止す ることにより、納
税者 の信頼 を確保 し、国内外 の企業 の競争条件 を公平化す るものである。わが国 に
おいて も、本 プ ロジ ェク トワ趣旨を踏ま え、国境 を越えた取引 に係 る課税 の適正化
)
及び円滑化 を段 階的に図つてい く。
源浸食 と利益移転
(注)Base Erosion and Profit Shifting:税
また、わが国 の経済社会 の変化や国際的な取組みの進展状況等 を踏 まえつつ 、担
税力 に応 じた新た な課税 について検討 を進 めてい く。
復興 ・泊J生期間」にお
東 日本大震災 か らの復興 について、平成 28年 度以降 の 「
いても、税制面 か らの支援 をしつか りと継続す る。
一
税制改正に当た つては、足下の経済情勢へ の適切な対応 が重要 である 方、中長
期的な課題 にも責任 をもつて取 り組 まなければならない。税制 は社会 のあ り方 に密
接 に関連す るものである。産業構造、人 々の働き方、家族 や 地域 のあ り方等 の社会
構造 が大きく変化 してい る中で、税制 の構造に踏み込んだ大胆な見直 しを行 うこと
・
が必要 であ り、格差 の固定化 につ なが らない よう機会 の平等や世代間 世代内の公
平 の実現、簡素な制度 の構築 といつた考 え方 の下、検討 を進 める。 その際、経済再
生 と財政健全化 を両立す ることがわが国の最重要課題 である ことを踏 まえ、2020
年度 の基礎的財政収支黒字化 目標 との整合性を念頭 に置 く必要 がある。
-2-
以 下、平成 28年 度税制改 正の主要項 目及び今後 の税制改 正に当た つての基本的
考 え方 を述べ る。
1 デ フ レ脱却 ・日本経 済再 生 に向けた税制措置
(1)成 長志 向 の法人税改革
20%台 」 の実現
① 法 人実効税率 「
「
課税 ベ ー ス を拡 大 しつつ 税率 を引き下げ る」 とい う考 え方 の 下 、平成
27年 度 に着手 した成長 志 向 の法人税改革 を、更 に大胆 に推 進す る。 法人課
稼 ぐ力」 の ある企 業等 の
税 をよ り広 く負担 を分か ち合 う構造 へ と改革 し、 「
税負担 を軽減す ることに よ り、企業に対 して 、収益力拡 大に向けた前 向きな
投資や、継続 的 ・積極 的な賃 上 げが可能な体質 へ の転換 を促す。
改革初年度 の平成 27年 度税制改正にお いて は、欠損金繰越控除 の段階的
見直 し、受取配 当等益金不算入 の見直 し、法人事業税 の外形標準課税 の段階
的拡大及 び租税特別措 置 の 見直 しによ り財源 を確保 しつつ 、税率 を引 き下げ、
法人実効税率 (従前 34.62%)を 平成 27年 度 に 32.11%と した。
平成 28年 度税制改 正 にお いて も、引き続 き、租税特別措置 の見直 しに取
り組む。特 に、生産性 向上設備投資促進税制 につい ては、予定 どお りの縮減
を行 うとともに、企業 の投資判断 の前倒 しを促す よ う、平成 28年 度末 の適
一
用期限をもつて廃止 す るもの とす る。 また、減価償却 について、建物 と 体
的に整備 され る建物附属設備や、建物 と同様 に長期安定的に使用 され る構築
一
物 について、償却方法 を定額法 へ と 本化す る。更 に、平成 27年 度税制改
正で決定 した欠損金繰越控除 の見直 しについ て 、改革 に伴 う企 業経営 へ の影
響 を平準化す る観点 か らの更 なる見直 しを行 う。 これ らの制度改正 に よ り財
9%)を 、平成 28年 度 に 23.4%、
源 を確保 して 、法人税率 (平成 27年 度 23。
更に平成 30年 度 に 23.2%に 引き下げ る。
地方法人課税 にお い ては、大法人向けの法人事業税 の外形標準課税 につい
て 、平成 27年 度税制改正 にお いて平成 28年 度 に 8分 の 4と す る こととした
が 、地域 で雇用 を支 える中堅企業へ の影響 に十分配慮 しつつ 、平成 28年 度
に 8分 の 5へ と拡大 す る。 これ とあわせて、所得割 (地方法人特別税 を含
-3-
む。)の 標準税率 (平成 27年 度 6.0%)を 、平成 28年 度 に 3.6%に 引き下げ
る。
この結果、国 ・地方 を通 じた法人実効税率は平成 28年 度 に 29.97%と な
り、 日標 としていた 「
20%台 」を改革 2年 目に して実現す る。更 に平成 30
年度 には、29.74%と なる。 なお、企業部門 に対 していわゆる先行減税 を含
む 「
財源 なき減税」を重 ね ることは、現下の厳 しい財政事情や企業部門 の内
部留保 (手元資金)の 状況等 に鑑みて、国民の理解 を得 られない。 このため、
ー
税 率引下げに当た つては、制度改正を通 じた課税ベ スの拡大等 によ り財源
を しつか りと確保す ることとした。
20%台 」の実現 を受 けて、改革 の趣 旨を踏 ま
経済界 には、法人実効税率 「
え、経済 の 「
好循環」 の定着 に向けて一層貢献す るよう、強 く求める。現在、
一
企業 の内部留保 は 350兆 円を超 え、手元資金 も増 えてい る 方で、大企業 の
設備投資 は伸び悩 んでい る。 足下では賃上げに向けた動きも見 えてきてい る
ものの、労働分配率は低下 してい る。企業経営者 がマイ ン ドを変え、内部留
保 (手元資金)を 活用 して、投資拡大や賃 上げ、更 には取引先企業へ の支払
単価 の改善 などに積極 的 に取 り組む ことが、何 よ りも重要な局面 となってい
る。今後、 こ うした経済界 の取組状況等 を見極 めつつ、企業の意識や行 動 を
変革 してい くための方策等 についても検討 を行 う。
② 法 人税制 をめぐる諸課題
イ 租 税特別措置 につい ては、特定の政策 目的を実現す るために有効な政策
手法 とな りうる一方 で、税負担 の歪みを生 じさせ る面があることか ら、真
に必要なものに限定 してい くことが重要 である。 このため、毎年度、期限
が到来す るもの を中心に、各措置 の利用状況等 を踏まえつつ 、必要性や政
ー
策効果 をよく見極 めた上で、廃止を含 めてゼ ロベ スで見直 しを行 う。 ま
た、租税特別措置 の創設 ・拡充を行 う場合 は、財源 の確保や、全体 の項 目
数 をいたず らに増加 させないこ とに配意す る。
口 地 方法人課税 につい ては、大法人向 けの法人事業税 の外形標準課税 の拡
大も踏 まえ、分割基準や資本割 の課税標準の あ り方等 について検討す る。
0
あわせ て、外形標準課税 の適用対象法人の あ り方につい て も、地域経済
企 業経営へ の影響 も踏 まえなが ら引き続き慎重 に検討 を行 う。
-4-
ハ 中 小法人課税 については、実態 を丁寧 に検証 しつつ 、資本金 1億 円以下
の法人に対 して一律 に同一 の制度 を適用 して い る ことの妥 当性 につい て、
検討 を行 う。資本 金以外 の指標 を組み合 わせ ること等 によ り、法人 の規模
や活動実態等 を的確 に表す基準に見直す ことについて検討す る。
そ の上で 、 中小法人 の うち 7割 が赤字法人 であつて一部 の黒字法人 に税
負 担 が偏 つてい る ことや、大法人 と中小法人 の制度格差 が拡大 してお り、
中小法人が大法人 へ と成長 してい く意欲 を損 ない かねない ことを踏 まえ、
中小法人向けの制度 の全般 にわた り、各制度 の趣 旨や経緯 も勘案 しなが ら、
引 き続 き、幅広 い観 点か ら検討 を行 う。
二 協 同組合等課税 につい ては、組合 によつて事業規模や事業 内容が区々で
あるが、同一 の制度 が適用 されてい る。 そ うした実態 を丁寧 に検証 しつつ 、
組合制度 の趣 旨も踏 まえなが ら、検討 を行 う。 そ の上で 、特 に軽減税率 の
あ り方について 、事業分量配 当の損金算入制度 が適用 され る中で過剰 な支
援 となつてい ないか といつた点 も勘案 しつつ 、平成 27年 度税制改正にお
ける受取配 当等益金不算入 の 見直 しの影響 も考慮 しなが ら、今般 の法人税
改革 の趣 旨に沿 つて 、引き続 き検討 を行 う。
ホ 公 益法人等課税 につい ては、非収益事業 について 民間競合 が生 じてい る
のではない か との指摘 がある一方で、関連制度 の見直 しの動 きも見 られて
お り、実効的 な対応 となるか ど うか 、動向 をよく注視す る。 あわせ て、収
益事業へ の課税 にお い て 、軽減税率 とみな し寄附金制度 が ともに適用 され
点につい て実態 を丁寧 に検
るこ とが過剰 な支援 とな ってい ないか といつた′
証 しつつ 、課税 の あ り方 につい て 引き続 き検討を行 う。
今後 とも、国際競争条件 や社会構造 の変化 に応 じて、法人課税 の あ り方につ
い て 、必要な見直 しを行 う。
(2)グ ロー バル な投資 ・経済交流 の促進
日本 と諸外国 ・地域 との間 の二重課税 リス クを排除 し、法 的安定性 を高める
一
等 によ り、 グ ローバ ル な投資 ・経済交流 の 層 の促進 を図 る。
所得 に対 す る租 税 に関す
日本 と台湾 との投資 ・経済交流 を促進す るため、 「
る二 重課税 の回避及 び 脱税 の防止のための公益財団法人 交流協会 と亜東関係協
-5-
会 との間 の取決 め 」 (以下 「日台民間租税取決 め」 とい う。)に 規定 され た内容
を 日本で実施す るための国 内法 を整備す る。
更に、健全 な国際的投資交流 の促進 によ りわ が国経済 を活性 化す る等 の観点
ー
か ら、今後 とも租税条約 の締結 ・改IEを推進 し、租税条約ネ ッ トワ クの迅速
な拡 充 に努 める。 また、そ の実現 に向けて、関係 当局 の体制強化等 を進 める。
(3)地 域 の 中小 企 業 による設備投資 の支援
わが 国 の経済 は緩 や かな回復基調 にあるが、地方 によつては経済環境 に厳 し
さがある。 ロー カ ル ・アベ ノ ミクスの更な る浸透 による地域経済 の活性化 に向
けて、地域 の 中小 企 業 による設備投資 の促 進 を図るた め、固定資産税 の時限的
な特例措置 を創設す る。
なお、固定資産税 が市町村財政 を支 える安定 した基幹税 であることに鑑 み、
償却資産 に対す る固定資産税 の制度 は堅持す る。
2 少 子化対策 ・女性 活躍 の推進 ・教育再生等 に向けた取組み
(1)少 子化 へ の対応 、働 き方 の選択に対す る中立性 の確保等 の観 点 か らの個人所
得課税 の 見直 しに向けた検討
個人所得課税 に つい ては、平成 6年 の税 制改革 にお い て 中堅所得層以 上に対
す る税負担 の累進緩和 を行 つてか ら約 20年 が経過 した。 この間、 わが国 の社
会 ・経済 は著 しい 構造変化 を遂 げてい る。非 正 規雇用 比率は上昇 を続 け、正 規
雇用労働者 の よ うには勤続年数 に応 じた収入 の増加 を見込 めない者 が増 えてい
る。 こ うした 中、結婚や 出産 をす る経 済的余裕 がない若者 が増 えてお り、結婚
や子育 てに関す る希望 を実現 しに くい状況 にある。 生活 を支 えるために夫婦 と
もに働 く世帯 が増 加 して い るな ど、働 き方 に も大きな変化 が生 じて い る。
点か ら、
こ うした構造変化 を踏 まえ若年層 ・低所得層 の生活基盤 を確保す る観 ′
所得 の拡大につ なが る各般 の政策 を推進す る とともに、税制、社会保 障制度 、
一
労働政策等 の面 で総合的 な取組み を進 める必要がある。そ の 環 として、個人
所得 課税 について 、税収 中立の考 え方 の 下、以下の とお り各種控除や税率構造
の総合 的 ・一 体的 な見直 しを丁寧 に検討す る。
若年層 ・低所得 層 に配慮す る観 点 か ら、所得再分配機能 を高 めるための人的
控除等 の 見直 しを行 う中で、働 きたい女性 が就業調整 を行 うことを意識 しな く
-6-
て済むよ うな仕組みを構築す る方向で検討を進 める。 そ の際、家庭 内や地域 に
おいて女性 が果 た してい る役割 を正 しく評価す るとともに、家族 の形成を社会
全体で支 えてい く必要 があることに留意 しなければならない。
子 どもを産み育 てやす い環境 を整備す る観点から、子 ども ・子育て支援新制
度 の実施状況 な ど、現物給付 も含 めた歳出面での対応 との関係 を整理 しつつ、
子育て支援 に係 る税制 のあ り方につい て検討す る。
雇用 の流動化や、労働者に近い形態 で働 く自営業主の割合 の増加 など、働き
方 が多様化 してい ることを踏まえ、所得 の種類 に応 じた控除 と人的な事情に配
慮 した控除の役割分担 を含 め、各種控除 のあ り方を検討す る。 あわせて、老後
の生活な ど各種 の リス クに備 える自助努力を支援するための企 業年金、個人年
金、貯蓄 ・投資、保険等 に関連する諸制度 のあ り方について、社会保 障制度 を
補完する観 点や働 き方 の違 い等に よつて有利 0不 利 が生 じない よ うにす るなど
公平な制度 を構築す る観点か ら幅広 い検討 を行 う。
なお、金融所得 に対す る課税 のあ り方については、法人実効税率 の引下げも
踏 まえ、税負担 の垂直的 な公平性等 を確保する観点か ら、検討す る。
また、社会 ・経済 の構造変化 を踏ま え若年層 ・低所得層 の生活基盤 を確保 し
てい くためには、各 々の地域において地方公共団体が提供す る行政サー ビスの
充実や質 の向上が不可欠である。個人住民税 については、そ の財源確保 の面で
最 も重要な税 であるとともに、応益課税 の観 点か ら広 く住民が負担 を分 かち合
う仕組み となってい ることも踏 まえ、制度 のあ り方を検討 してい く。
(2)三 世代同居 に対応 した住宅 リフォー ムに係 る特例の導入
出産 ・子育 ての不安や負担 を軽減す る ことが重要な課題 であることを踏 まえ、
世代間の助 け合 い による子育てを支援す る観点か ら、三世代同居 に対応 した住
宅 リフォームに関 し、借入金 を利用 して リフォー ムを行 つた場合や 自己資金で
リフォー ムを行 つた場合 の税額控除制度 を導入す る。
(3)個 人寄附 に係 る寄附金税制 の見直 し
寄附金税制 については、平成 25年 度以降の与党税制改正大綱 において検討
事項 とされてきた ことを踏 まえ、多角的な観点か ら検討 を行 つてきた。
平成 27年 度税制改正においては、少子化 の進展に伴 い園児等 の数 が減少 し
てい く中で、教育 ・子育ての環境 の充実 を図る観点から、学校法人等への個人
-7-
寄附 に係 る税額控除 につい て 、必要 となる寄附者数 の要件 を定員数 に応 じて緩
和 した。
平成 28年 度税制改正においては、経済的 な理由で修学 が困難な学生に対 し
て支援を行 うことにより、意欲 と能力 の ある者 が希望す る教育を受けられるよ
うにする観点 か ら、国立大学法人等 の行 う学生の修学支援事業 のために充て ら
れ る個人寄附について税額控除制度 を導入す る。
また、公益社団 0財 団法人、学校法人、社会福祉法人及び更 生保護法人 とい
った一定 の公 益性 が担保 され、個人寄附 に係 る税額控除 が認 め られ てい る法人
全般 について 、小規模 な法人 の事務負担能力 に配慮 し、公益活動 を促進す る観
点 か ら、税額控除の対象 となるために必要な寄附者数 の要件 を事業規模 に応 じ
て緩和す る。
更に、現在、寄附金控除 の適用を受 ける際 に確定申告書 に添付することとさ
れてい る領収書 は寄附金 の受領者 か ら書面で交付 を受けたもの に限 られてい る
が、寄附金 の受領者 の事務負担や コス トの軽減を図 る観 点か ら、電子メール で
受 け取 つた電子デー タを一 定の方法 によ り印刷 した書面 を追加す る。
わが国の寄附金税制 は、主要諸外国にはない税額控除の選択制 が とられてい
るな ど充実 した もの とな ってい るが、 これ らの改正により、寄附金税制 の包括
的な見直 しが実現す ることとなる。 その効果 を踏 まえつつ 、社会 の変化 に合 わ
せた制度 の点検 を行 つてい く。新たな寄附金税制の下、寄附文化 の醸成に向け
た関係者 の更な る取組みを期待する。
(4)社 会保障関連 の税制 上の措置
① セ ルフメデ ィケー シ ョンの推進
適切な健康管理 の下で医療用医薬 品か らの代替を進 める観点か ら、検診、
予防接種等 を受 けてい る個人 を対象 として、いわゆるスイ ッチ OTC医 薬品
の購入費用 についてセル フメデ ィケー シ ョン (自主服薬)推 進 のための所得
控除制度 (医療費控除 の控除額計算 上の特例措置)を 導入す る。今後、医療
費控除 に係 る執行面の実情等も踏 まえ、新制度 の円滑かつ適 正な実施を確保
す る観 点 か らの環境整備 を行 う。
かか りつ け薬局の機能強化 のため、中小企業者 が開設す る健康サポー ト薬
局に係 る不動産取得税 について、課税標準の特例措置を導入す る。
-8-
② 介 護保険料 等 に係 る社会保険料控除 の見直 しに 向けた検討
公的年金 か ら天 引き され る介護保険料 については、そ の年金 の受給者 と生
計 を一 にす る納税者 にお い て社会保険料控 除 の適用 を受 け られず、そ の年金
受給者 の所得 金額 が小 さい と誰 の所得 か らも控除 で きない との 問題 が指摘 さ
一
れ てい る ことを踏 まえ、納税者 と生計 を にす る配偶者 ・親族 の負担す べ き
社会保険料 に係 る社会保険料控除 について は、以下 の とお り見直 しを行 う方
向で検討す る こととし、納税者 へ の影響や執行 可能性 を見極 めた上で、平成
29年 度税制改正 にお いて結論 を得 る。
【
現行 】
自己 と生計 を一 にす る配偶者 ・親族 の負担す べ き社会保 険料 につい て、
納税者 が支払 つた場合 に控除を受 け られ る。
見直 しの方 向性 】
【
自己 と生計 を一 にす る配偶者 ・親族 の負担す べ き社会保険料 につい て、
配偶者 ・親族 の合計所得金額 が基礎控 除額 (38万 円)以 下 で ある場合
に、納税者 にお い て控除を受 けられ る。
(備考)配 偶者 ・親族 の合計所得 金額 が基礎控 除額 を超 える場合 には、
配偶者 ・親族 自身 が控除を受 ける こととなる。
3 地 方創生 の推進 ・特区 に係 る税制 上 の支援措置
(1)地 方法人課税 の偏在是正
地方創生 を推進す るた めには 、地方公共 団体 が安定的 な財政運営 を行 うこと
のできる地方税体系 を構築す る必要 がある。 こ うした観 点 も踏 まえ、地方法人
課税 について は、消費税率 (国 ・地方)8%段
階 の措置 に 引き続 き、消費税率
10%段 階 にお いて も、地域間 の税源 の偏在性 を是正 し、財政力格差 の縮小 を図
るための措置 を講ず る。 また 、地方 法人特別税 ・譲与税 を廃 止 し、法人事業税
に復元す るとともに、 これに代わる偏在是正措置 を講ず る。
具体的 には、法人住 民税法人税割 の税率 を引き下げる とともに、地方法人税
の税率 を当該引下げ分相 当引上げ、その税収全額 を交付税及び譲与税配付金特
・
別会計 に直接繰 り入れ、地方交付税原資 とす る。更 に、地方法人特別税 譲与
税 に代 わる偏在是 正 措置 に伴 う市町村 の減収補 てん、市町村間 の税源 の偏在性
-9-
一
の是正及 び市町村 の財政運営 の安定化 を図る観点 から、法人 事業税 の 定害J合
を市町村 に交付す る制度 を創設す る。 なお、 この偏在是 正 によ り生 じる財源
(不交付団体 の減収分)を 活用 して、地方財政計画に歳出を計上す る。
(2)東 京圏へ の人 口集 中の是正 ・各地域 での住 みよい環境 の確保
① 地 方拠点強化税制 の拡充
平成 27年 度税制改正にお い て地方拠点強化税制を創設 し、本社機能等を
東京圏 か ら地方 に移転 した り、地方 にお いて本社機能等を拡充す る企業 を対
象 として、建物等 に係 る投資減税及び雇用促進税制 の特例を導入 した。今 回、
一
雇用促進税制について、 定 の調整措置を講 じた上で所得拡大促進税制 との
併用 を可能 とす ることにより、地方 において雇用 を増やす企業の取組みを更
に後押 しす る。
なお、本税制 は、地方公共団体 における計画的 ・戦略的 な企業誘致 の取組
みを前提 とす るものであ り、 こ うした観 点か ら、対象地域 の設定な ど、制度
の運用状況 を注視す る。
② 地 方創生応援税制 (企業版 ふ るさと納税)の 創設
地方公共団体が地方創生の ために効果 的な事業を進めてい く際 に、事業 の
趣 旨に賛同す る企業 が寄附を行 うことにより、官民挙 げて当該事業 を推進す
る ことができるよう、地方創 生応援税制 (企業版ふ るさと納税)を 創設す る。
対象事業 を国が認 定する枠組み の整備を前提 として、当該事業 に対す る企業
の寄附 について、現行 の損金算入措置に加 えて、法人事業税 ・法人住民税及
び法人税 の税額控除 を導入 し、寄附金額 の約 6割 の負担 を軽減す る。
③ 地 方 を訪れ る外国人旅行者 向け消費税免税 制度 の拡充
好調 に拡大す る外国人旅行者 による旅行消費の経済効果 を地方に波及 させ
る観点 か ら、一般物品に係 る購入下限額 を引き下げ るなど、外国人旅行者向
け消費税免税制度 を拡充す る。
④ 空 き家を売却 した際の譲渡所得 の特別控除の導入
適切 な管理 が行われ てい ない空き家 が地域住民の生活環境 に悪影響 を及ぼ
してい ることを踏 まえ、 こ うした空き家 の発生を抑制す る観 点か ら、相続 に
よ り生 じた空き家 であって旧耐震基準 しか満た してい ない ものに関 し、相続
人 が必要な耐震改修又 は除却 を行 つた上で家屋又は土地 を売却 した場合 の譲
-10-
渡所得 について特別控除を導入す る。
なお、住宅市場 に係 る対策につい ては、昨年末 の経済対策 を含 む これまで
の措置 の実施状況や今後 の住宅着 工の動向等 を踏 まえ、必要な対応 を検討す
る。今後 とも、住 宅投資 の波及効果 に鑑 み、住宅市場 の動向 を幅広 い観 点か
ら注視す る。
⑤ 通 勤手当の非課税限度額 の引上げ
通勤手 当の非課税限度額 について、新幹線 を利用 した地方か ら大都 市圏ヘ
の通勤な ど、近年 における通勤手当の実態等 を踏 まえ、引上げを行 う。
(3)国 家戦略特区 ・国際戦略総合特区
岩盤規制改革の突破 口」 とい う制度趣 旨を踏 まえ、大胆な
国家戦略特区の 「
規制改革 によつて生まれ る革新的な ビジネ スの成長を支援す るため、そ うした
ビジネスの担 い手 となる創業後 5年 以内の企業 について、一定要件 の下で課税
所得 の 2割 を控除す る制度 を導入す る。
他方、国際戦略総合特区も含 めた特区関係 の税制のあ り方については、区域
の設定状況や各区域 の事業 の実施状況 を見極めつつ、各税制措置 の役割分担 の
整理や、特区に指定 されなかつた地域 とのバ ラ ンスの確保等 の観 点か ら、引き
続 き検討す る。
なお、特区の事業が十分 な効果を発揮するた めには、国、地方公共団体及び
民間事業者 の緊密 な連携 が必要であ り、事業推進 のため、地方公共団体をは じ
め地方における関係者 の 自主的な取組みが求め られる。
4 消 費税 の軽減税率制度
5 車 体課税 の見直 し
自動車取得税 については、平成 26年 度与党税制改正大綱等を踏 まえ、消費税
率 10%へ の引上げ時である平成 29年 4月 1日 に廃止す るとともに、自動車税及
び軽 自動車税 において、自動車取得税 のグ リー ン化機能 を維持 ・強化す る環境性
能割 をそれぞれ平成 29年 4月 1日 か ら導入する。
- 1 1 -
環境性能割 にお いては、税率区分 として平成 32年 度燃費基準 を用い るととも
に、平成 27年 度燃費基準 も一部用 い ることとし、 自動車 の消費を喚起す る と と
もに、 自動車取得税 の廃止 と環境性能割 の導入 を通 じた負担 の軽減 を図る。環境
性能割 の税率区分 については、技術開発 の動向や地方財政へ の影響等 を踏 まえ、
2年 毎に見直 しを行 う。
ー
平成 27年 度末 で期限切 れ を迎える自動車税 のグ リ ン化特例 (軽課)に つい
ては、基準の切 り替 えと重点化 を行 つた上で 1年 間延長す る。 また、同 じく平成
27年 度末 で期限切 れ を迎 える軽 自動車税 の グ リー ン化特例 (軽課)に つい ては、
1年 間延長す る。 なお、環境 性能割 を導入す る平成 29年 度以後 の 自動車税及 び
軽 自動車税 のグ リー ン化特例 (軽課)に ついては、環境性 能割を補完す る制度 で
あることを明確化 した上で、平成 29年 度税制改正において具体的 な結論を得 る。
自動車重量税 に係 るエ コカー減税 の見直 しについては、燃費水準が年 々向上 し
てい る ことを踏 まえ、燃費性能 がより優れた 自動車の普及 を継続的 に促す構造 を
確 立す る観点か ら、平成 27年 度与党税制改正大綱に沿 つて検討 を行 い、平成 29
年度税制改正にお いて具体的 な結論を得 る。その際、累次の与党税制 改正 大綱 に
則 り、原因者負担 ・受益者負 担 としての性格等を踏 まえる。
なお、消費税率 10%へ の 引上げの前後 における駆 け込み需要及 び反動減 の動
向、 自動車をめ ぐるグローバ ル な環境、登録車 と軽 自動車 との課税 のバ ランス、
ー ー
自動車 に係 る行政サー ビス等 を踏 まえ、簡素化、 自動車ユ ザ の負 担 の軽減 、
・
グリー ン化 を図る観 点か ら、平成 29年 度税制改 正において、安定的な財源 を確
保 し、地方財政 に影響 を与えない よ う配慮 しつつ 、 自動車の保有 に係 る税負担 の
軽減 に関 し総合的 な検討 を行 い、必要な措置を講ずる。
6 国 境 を越えた取引 に係 る課税 の国際的調和 に向けた取組み
ー
近年、企業が調達 ・生産 ・販売 ・管理等 の拠点をグ ロ バルに展開 し、電子商
ー
取引も急増す るな ど、グ ロ バル な ビジネ スモデルの構造変化が進む 中、 この構
ー
造変化 に各国の税制 や国際課税ル ルが追いつかず 、多国籍企業の活動実態 とル
ール の間 にずれ が生 じてい る。本年、 G2000ECDが
とりま とめた 「BEPS
プ ロジ ェ ク ト」 は 、多国籍 企業 が この よ うなずれ を利用す る ことで、課税所得 を
人為 的 に操作 し、課税逃 れ を行 うこと (BEPS)が
-12-
ない よ う、各国政府 や 多国
籍企 業 の透明性 を高める とともに、各国 の税制や国際課税 ル
ール を現代 のグ ロー
バル な ビジネ スモ デル に適合す るよ う再構築す る取組み であ る。
こ うした取組み を通 じて、各 国 が協調 して税制 の国際的調和 を図 ることによ り、
国際的な租税回避 を効果 的に防止 す る こ とが可能 とな り、公 平 な課税 を実現 し、
一
税制に対す る納税者 の信頼 を確保す る こととなる。 また、わが国 の企業は 般的
に国際的な租税回避 を行 うことが少 ない と言 われてい るが 、 そ うした行 き過 ぎた
節税 を行 わない企 業 の競争条件 を改善す る ことに もつ なが る。
今後 は、本 プ ロジ ェ ク トの 15の 具体的行動計画 に対応 して示 された各勧告 を
踏 まえ、各国 にお いて実施 のための国内法整備 が数年 か けて行 われてい くこ と と
なる。
わが 国 にお いて は、 こ うした グ ロー バル な取組み の趣 旨を十分 に踏 まえ、国境
を越 えた取 引 に係 る課税 の適 正 化及 び 円滑化 に既 に着手 してお り、今後 も段階的
に着 実 に取 り組 んで い く。
平成 27年 度税制改正 にお いて は、国外事業者 が 国境 を越 えて行 う電子商取引
の消費税 の課税対象化や、外国子会社 の所在 地国において損金 に算入 され る配 当
ロジ
の外国子会社配 当益金不算入制度 の適 用対象 か らの除外 な ど、 「BEPSプ
ェク ト」 の議論 の 中で先行 して結論 を得 た分野 について対応 を行 つた。
・
平成 28年 度税制改正 にお い ては、経済界 の コンプ ライ ア ンス コス トに配慮
ー
しつつ 、多国籍 企 業 グル ー プの透明性 を高める観点 か ら、多国籍企業 グル プの
活動状況 に関す る情報 につい て 、国際 的に共通 の様式 に基 づ き報告す ることを求
める等 の制度 を国際的に合意 された ス ケ ジ ュール に沿 うよ うに整備す る。
7 森 林吸収源対策
2020年 度及 び 2020年 以降 の温室効果 ガ ス削減 目標 の達成 に向けて、森林吸収
源対策及 び地方 の地球温暖化対策 に関す る安定的な財源 の確保 につい て の新 たな
仕組み として、以下 の措置 を講ず る。
ー
(1)エ ネル ギー起源 C02の 排 出抑制 の ための本質バ イオマスのエネル ギ 利用や
木材 のマ テ リアル利用 を普及 してい くことは、森林吸収源 対策 の推進 に も寄 与
す る ことか ら、地球 温暖化対策 のための税 につい て、そ の本格的な普及 に向け
たモ デ ル 事業や技術開発、調 査 へ の活用 の充実 を図る こととし、経済産業省 、
-13-
環境省、林野庁 の 3省 庁は連携 して取 り組む。
(2)森 林整備や木材利 用 を推進す るこ とは 、地球温暖化防止のみな らず 、国土
の保全や地方創 生 、快適 な生活環境 の創 出な どにつ なが り、そ の効果 は広 く
国民一人 一人 が恩恵 を受 けるもので ある。 しか しなが ら、森林現場 には、森
林所有者 の特定困難や境界 の不明、担 い手 の不足 といつた、林業
・山村 の疲
弊 によ り長年 にわた り積み重 ね られ てきた根本的な課題があ り、 こ うした課
題 を克服する必要 がある。
このため、森林整備等 に関す る市町村 の役割 の強化や、地域 の森林 ・林業
を支 える人材 の 育成確保策 につい て必要 な施策 を講 じた上で、市町村 が主体
とな つた森林 ・林業施策 を推進す る こととし、 これに必要な財源 として、都
市 ・地方 を通 じて 国 民に等 しく負担 を求 め、市町村 による継続 的 かつ安定的
な森林整備等 の財源 に充 てる税制 (森林環境税 (仮称))等 の新 たな仕組 みを
検討す る。その時期 については、適切 に判断す る。
8 復 興支援 のための税制 上 の措置
ー
復興 ・創 生期間」 は、復興の新 たなステ ジ として、被
平成 28年 度以降 の 「
災地 の 「自立」 につ なが り、地方創生 のモデル となるような復興 の実現を目指す。
況を踏 まえつつ 、 しつか りと支援 を継続す
このため、税制面 で も、復興 の進1//1状
る。 そ の際、特 に原子力事故災害 の被災地域 については、復興 に向けた取組みが
より長期 にわたると想定 される ことを踏 まえて対応す る。
・
復興特区の税制 について、機械装置等 の特別償却 税額控除、被 災雇用者等 を
雇用 した場合 の税額控除、開発研究用資産 の特別償却等及 び新規 立地促進税制
一
(再投資等準備金及び再投資設備等 の特別償却)に ついて、 定の見直 しを行 い
つつ 、適用期 限を 5年 延長す る。そ の際、被 災地の実情等を踏 まえ、特別償却 ・
税額控除の対象 となる建 築物 の要件や、新規 立地促進税制 における中小法人の投
資規模要件 を緩和す る。
被災地におけるイ ンフ ラ整備 を後押 しす る観 点から、防災集 団移転促進事業 の
移転元地を利活用す るために土地交換を行 つた場合の登録免許税 に係 る特例措置
を創設す る。特定資産 の買換 え特例について、買換先 を被災地 に限定 した上で、
適用期限 を 5年 延長す る。更 に、地方公共 団体等 に土地を譲渡 した場合 の 2,000
-14-
万円特別控除 の特例措置 につい て も、適用期 限を 5年 延長す る。
被災代替資産等 の特別償却 につい て、適用実績や利用見 込み を踏 まえて対象資
産 を見直 した上で 、適用期限 を 3年 延長す る。被災代替償却資産 に係 る固定資産
税 の課税標準 の特例措置や、被災 自動車 ・代替 自動車等 に係 る自動車重量税 ・白
動車税 ・軽 自動車税 の非課税措置等 につい て も、適用期 限を 3年 延長す る。
9 円 滑 ・適 正な納税 のための環境整備
国税 の納付手段 の多様化 を図 る観 点か ら、イ ンターネ ッ ト上でのク レジ ッ トカ
ー ドによる納付 を可能 とす る制度 を創設す る。 また、最近における相続財産 の構
成 の変化等 を踏 まえつつ 、相続税 の物納財産 の順位 のあ り方 につい て検討 を進 め
てい く。
当初 申告 の コンプ ライア ンス を高める観 点か ら、調査 を行 う旨等 を納税者 に通
算税 の措
知 した後 か ら更正 予知までの間 に修正 申告等 がな され た場合 の新 たなカロ
算税 の加
置、及び短期間 に繰 り返 して無 申告又は仮装 ・隠薇 が行 われた場合 のカロ
重措置 を導入す る。
マ イナ ンバ ー の記載 に係 る本人確認手続や マイナ ンバ ー記載書類 の管理 負担 に
配慮 し、一 定 の書類 につい てマイナ ンバ ー の記載 を不要 とす る見直 しを行 う。
都道府県知事 が 市町村長 の同意 を得 て行 う個人住民税 の滞納 処分等 の対象 につ
いて所要 の見直 しを行 う。
電子情報処理組織 (eLTAX)に よ り行 う給与所得 に係 る特別徴収税額通知 (特
別徴収義務者用)に つい て 、特別徴収義務者 の同意 が ある場合にお ける到達時期
に係 る規定 の整備 を行 うな ど、ICTを
活用 し、税務 手続 を含 めた地方税 の税務
システ ムの高度化 を更に進 める。
また、税制 を円滑 かつ公 平 に執行す るた め、必要な定員 の確保等 の税務執行体
制 の一層 の充実 を図 る。
-15-
第 二 平 成 28年 度税制改 正の具体 的内容
一 個 人 所得課税
1 住 宅 0土 地税制
(国 税 )
〔
新設〕
(1)空 き家 に係 る譲渡所得 の特別控除 の特例 の創設
相続 の 開始 の 直前 にお い て被相続 人 の居住 の 用 に供 され て い た家 屋 (昭和
56年 5月 31日 以前 に建築 され た家屋 (区分所 有建築物 を除 く。)で あ つて 、
当該相続 の開始 の直前 にお い て当該被相続人以外 に居住 を してい た者がい なか
つた もの に限 る。 以下 「
被相続人 居住用家屋」 とい う。)及 び 当該相続 の開始
の直前 にお いて 当該被相続 人居住用家屋 の敷 地 の用 に供 され て い た土地等 を当
該相続 に よ り取得 を した個人 が、平成 28年 4月 1日 か ら平成 31年 12月 31日
まで の間 に、次 に掲 げる譲渡 (当該相続 の時 か ら当該相続 の 開始 があつた 日以
後 3年 を経過す る 日の属す る年 の 12月 31日 までの間 に した もの に限るもの と
し、 当該譲渡 の対価 の額 が 1億 円 を超 えるもの を除 く。)を した場合 には、当
円特別
該譲渡 に係 る譲渡所得 の金額 について居住用財産 の譲渡所得 の 3,000万。
控除 を適用す ることができる こととす る。
① 当 該被相続 人居住用家 屋 (次に掲 げる要件 を満たす ものに 限 る。)の 譲渡
目続人居住用家屋 とともにす るそ の敷地 の用 に供 され てい る土地
又は当該被本
等 の譲渡
イ 当 該相続 の時 か ら当該譲渡 の時まで事業 の用、貸付 けの用又は居住 の用
に供 され ていた ことがない こ と。
口 当 該譲渡 の時にお い て地震 に対す る安全性 に係 る規定又 は これに準ず る
基準 に適合す るもので ある こと。
② 当 該被相続 人居住 用家屋 (イに掲 げる要件 を満たす もの に限 る。)の 除去ロ
を した後 にお けるそ の敷地 の用 に供 されていた土地等 (口に掲 げる要件 を満
たす ものに限 る。)の 譲渡
イ 当 該相続 の時 か ら当該除却 の時まで事業 の用、貸付 けの用又 は居住 の用
に供 され ていた ことがない こと。
-16-
口 当 該相続 の時か ら当該譲渡 の時まで事業 の用、貸付 けの用又 は居住 の用
に供 され てい た ことがない こ と。
(注 1)当 該譲渡 の対価 の額 と当該相続 の時 か ら当該譲渡 を した 日以後 3年 を経
過す る 日の属す る年 の 12月 31日 までの 間 に当該相続 に係 る相続人 が行 つ
一
た当該被相続人居住用家屋 と 体 として当該被相続人 の居住 の用 に供 され
てい た家屋 又は土地等 の譲渡 の対価 の額 との合計額 が 1億 円を超 える場合
には、本特例 は適用 しない。
(注 2)本 特例 は、確 定 申告書 に、地方公共団体 の長等 の 当該被相続人居住用家
屋及び 当該被相続人居住 用家屋 の敷地 の用 に供 されてい た土地等が 上記①
又は② の要件 を満たす ことの確認 を した 旨を証す る書類そ の他 の書類 の添
付 がある場合 に適用す るもの とす る。
(注 3)相 続財産 に係 る譲渡所得 の課税 の特例 との選択適用 とす るほか、居住用
財産 の買換 え等 の特例 との重複適用そ の他所 要 の措置 を講ず る。
(2)住 宅 の三世代同居改修 工事等 に係 る特例 の創設
① 住 宅 の三世代 同居改修 工事等 に係 る住宅借入金等 を有す る場合 の所得税額
の特別控除 の控除額 の特例
一
イ 個 人 が 、そ の者 の所有す る居住用 の家屋 につい て 定 の三世代同居改修
三 世代同居改修 工事等」 とい う。)を して 、
工事 を含む増改築等 (以下 「
当該居住用 の家屋 を平成 28年 4月 1日 か ら平成 31年 6月 30日 まで の 間
にそ の者 の居住 の用 に供 した場合 を特定 の増改築等 に係 る住 宅借入 金等 を
有す る場合 の所得税額 の特別控除 の控除額 に係 る特例 の対象 に追加 し、 そ
の三世代同居改修 工事等に充 て るために借 り入れた次 に掲 げる住宅借入金
等 の年末残高 (1,000万 円を限度)の 区分 に応 じ、それ ぞれ次に定める割
合 に相 当す る金額 の合計額 を所得税 の額 か ら控除す る。 この特例は、住宅
の増改築 等に係 る住宅借入金等 を有す る場合 の所得税額 の特別控除 との選
択適用 とし、控除期間は 5年 とす る。
(イ)一 定 の三世代 同居改修 工事 に係 る工事費用 (250万 円を限度)に 相 当
す る住宅借入金等 の年末残高 2%
(口)(イ )以 外 の住 宅借入金等 の年末残高 1%
一
(注 1)上 記 の 「 定 の三世代同居改修 工事」 とは、①調理室、②浴 室、③
-17-
便所 又は④玄関 のいずれかを増設す る工事 (改修後、① か ら④ まで の
いずれ か 2つ 以 上が複数 となるもの に限る。)で あつて、そ の工事費
用 (補助金等 の交付 がある場合 には、当該補助金等の額 を控除 した後
の金額)の 合計額 が 50万 円を超 えるもの をい う。
(注2)適 用対象 となる住宅借入金等 は、償還期間 5年 以上 の住 宅借入金等
とす る。
(注3)三 世代同居改修 工事等 の証明書 の発行 は、住 宅の品質確保 の促進等
に関す る法律に規定す る登録住宅性能評価機関、建築基準法 に規定す
る指定確認検査機関、建築士法 の規定 によ り登録 された建築士事務所
に所属す る建築 士又は特定住宅瑕疵担保責任 の履行 の確保等 に関す る
法律 の規定 による指定を受けた住宅瑕疵担保責任保険法人 が行 うもの
とす る。下記② イにおいて同 じ。
(注4)そ の他 の要件 は、現行 の住宅 の増改築等 に係 る住宅借入金等 を有す
る場合 の所得税額 の特別控除の要件 と同様 とす る。
口 二 以 上の増改築等 を した場合 の控除額 の計算 の調整措置その他所要 の措
置 を講ず る。
② 既 存住 宅に係 る三世代同居改修 工事 をした場合 の所得税額 の特別控除
一
イ 個 人 が 、そ の者 の所有す る居住用 の家屋について 定の三世代同居改修
工事を して 、 当該居住用 の家屋 を平成 28年 4月 1日 から平成 31年 6月
30日 までの間 にそ の者 の居住 の用 に供 した場合 を既存住宅 に係 る特定 の
改修 工事 を した場合 の所得税額 の特別控除の適用対象 に追加 し、その三世
代同居改修 工事に係 る標準的な工事費用相当額 (250万円を限度)の 10%
に相当す る金額 をそ の年分 の所得税 の額 か ら控除す る。
一
(注 1)上 記 の 「 定 の三世代同居改修 工事」 とは、①調理室 、②浴室、③
便所又 は④玄関 のいずれかを増設す る工事 (改修後、① か ら④ までの
いずれ か 2つ 以 上が複数 となるものに限 る。)で あつて 、その工事 に
係 る標 準的な工事費用相当額 (補助金等 の交付 がある場合 には、 当該
補助金等 の額 を控除 した後 の金額)が 50万 円を超える こと等 の要件
を満 たす もの をい う。
標準的な工事費用相当額」 とは、三世代同居改修工事 の改
(注2)上 記 の 「
-18-
修部位 ごとに標準的 な工事費用 の額 として定め られた金額 に当該 三世
代同居改修 工事を行 つた箇所数 を乗 じて計算 した金額 をい う。
(注3)そ の年 の前年以前 3年 内の各年分 において本税額控除 の適用を受け
た者は、その年分 にお いては本税額控除の適用 を受ける ことはできな
い
。
(注4)そ の年分 の合計所得金額 が 3,000万円を超える場合 には、本税額控
除は適用 しない。
口 上 記イの税額控除 は、確定 申告書に、当該控除 に関す る明細書、三世代
同居改修 工事 が行 われた家屋 である旨を証する書類及び登記事項証明書そ
の他 の書類 の添付 がある場合 に適用す るもの とす る。
ハ 上 記イ の税額控除は、住 宅借入金等 を有する場合 の所得税額 の特別控除
又は特定の増改築等 に係 る住宅借入金等 を有する場合 の所得税額 の特別控
除 の控除額 に係 る特例 の適用を受ける場合 には、適用 しない。
〔
延長 ・拡充〕
(1)都 市再開発法 の改正を前提 に、次 の措置 を講ず る (法人税 について も同様 と
す る。
)。
一
① 換 地処分等 に伴 い資産 を取得 した場合 の課税 の特例 の適用対象 に、第 種
市街地再開発事業が施行 された場合 においてその資産 に係 る権利変換 により
個別利用区内の宅地等を取得 した ときを加える。
一
② 収 用等 の場合 の 5,000万円特別控除等について、第 種市街地再開発事業
が施行 された場合 のやむを得 ない事情 により個別利用区内 の宅地へ の権利変
換 を希望せず、一定 の補償金 を取得す るときを対象 とす るとともに、そのや
むを得ない事情 は、用途 の制限につ き既存不適格であることとす る。
③ そ の他所要 の措置を講ず る。
(2)農 村地域 工業等導入促進法施行令 の改正を前提に、農村 地域 工業等導入促進
法 の農村地域に係 る人 口規模要件 の緩和後 も引き続き、同法 の規定 により農村
地域においてのみ定 めることができる実施計画 に定められた 工業等導入地区内
の一定 の土地等を工場用地等 の用 に供す るために譲渡 した場合 を農 地保有 の合
理化等 のために農地等 を譲渡 した場合 の 800万 円特別控除 の対象 とす る。
(3)特 定の居住用財 産の買換 え及び交換 の場合 の長期譲渡所得 の課税 の特例 の適
-19-
用期限を 2年 延長す る。
(4)居 住用財産 の買換 え等 の場合 の譲渡損失 の繰越控除等 の適用期限を 2年 延長
する。
(5)特 定居住用財産 の譲渡損失 の繰越控除等 の適用期限 を 2年 延長す る。
(6)次 に掲げ る住宅取得等 に係 る措置 について、現行 の居住者 が満 たすべ き要件
と同様 の要件 の下 で、非居住者期間中に住 宅 の新築若 しくは取得又 は増改築等
をした場合について も適用 で きることとす る。
① 住 宅借入金等 を有す る場合 の所得税額 の特別控除
② 特 定 の増改築等 に係 る住宅借入金等 を有す る場合 の所得税額 の特別控除の
控除額 に係 る特例
③ 既 存住宅 の耐震改修 をした場合 の所得税額 の特別控除
④ 既 存住宅に係 る特定の改修 工事を した場合 の所得税額 の特別控除
⑤ 認 定住宅 の新築等 をした場合 の所得税額 の特別控除
⑥ 東 日本大震災 の被災者等 に係 る住 宅借入金等を有する場合 の所得税額 の特
別控除等 の重複適用 に係 る特例
⑦ 東 日本大震災 の被災者等 に係 る住宅借入金等を有す る場合 の所得税額 の特
別控除 の控除額 に係 る特例
(注)上 記 の改正は、非居住者 が平成 28年 4月 1日 以後 に住宅の新築若 しくは
取得又は増改築等 をす る場合について適用す る。
〔
縮減〕
(1)住 宅借入金等 を有す る場合 の所得税額 の特別控除及び特定 の増改築等 に係 る
住宅借入金等を有す る場合 の所得税額 の特別控除の控除額 に係 る特例 の適用対
象 となる省 エネ改修 工事に係 る省 エネ要件 の緩和措置 は、適用期限 の到来 をも
つて廃 止す る。
(地方税)
〔
新設〕
(1)空 き家 に係 る譲渡所得 の特別控除の特例 の創設
相続 の開始 の 直前 にお い て被相続人 の居住 の用 に供 され て い た家屋 (昭和
56年 5月 31日 以前 に建築 された家屋 (区分所有建築物 を除 く。)で あつて、
当該相続 の開始 の直前 において 当該被相続人以外 に居住 を していた者がいなか
-20-
つた ものに限 る。以下 「
被相続人居住用家 屋」 とい う。)及 び当該相続 の 開始
の直前 において 当該被相続人居住用家屋 の敷地 の用 に供 され ていた土地等 を当
該相続 によ り取得 を した個人 が、平成 28年 4月 1日 か ら平成 31年 12月 31日
までの間 に、次 に掲げる譲渡 (当該相続 の時か ら当該相続 の 開始 があつた 日以
後 3年 を経過す る 日の属す る年 の 12月 31日 まで の間 に した もの に限るもの と
し、当該譲渡 の対価 の額 が 1億 円を超 えるもの を除 く。)を した場合 には 、当
該譲渡に係 る譲渡所得 の金額 につい て居住用財産 の譲渡所得 の 3,000万 円特別
控除を適用す る ことがで きる こととす る。
① 当 該被相続人居住用家屋 (次に掲 げ る要件 を満たす ものに 限 る。)の 譲渡
又は当該被相続人居住用家屋 とともにす るそ の敷地 の用 に供 されてい る土地
等 の譲渡
イ 当 該相続 の 時か ら当該譲渡 の時まで事業 の用、貸付 けの用又 は居住 の用
に供 され て い た ことがない こと。
口 当 該譲渡 の時にお いて地震 に対 す る安全性 に係 る規定又は これに準ず る
基準に適合す るもので あること。
② 当 該被相続人居住 用家屋 (イに掲 げ る要件 を満たす もの に限 る。)の 除却
をした後 にお けるそ の敷地 の用 に供 され ていた土地等 (口に掲 げ る要件 を満
たす もの に限 る。)の 譲渡
イ 当 該相続 の 時か ら当該除却 の時まで事業 の用、貸付 けの用又は居住 の用
に供 されて い た ことがない こと。
口 当 該相続 の 時 か ら当該譲渡 の時まで事業 の用、貸付 けの用又 は居住 の用
に供 され て い たことがない こと。
(注 1)当 該譲渡 の対価 の額 と当該相続 の時 か ら当該譲渡 を した 日以後 3年 を経
過す る 日の属す る年 の 12月 31日 まで の間 に 当該相続 に係 る相続人 が行 つ
た当該被相続人居住用家屋 と一体 として当該被相続人 の居住 の用に供 され
ていた家 屋又 は土地等 の譲渡 の対価 の額 との合計額 が 1億 円を超 える場合
には、本特例 は適用 しない。
目続人
(注 2)本 特例 は、個人住 民税 の 申告書 に、地方公共団体 の長等 の 当該被本
居住用家屋及び当該被相続人居住用家屋 の敷地 の用 に供 され て い た土地等
が上記①又 は② の要件 を満たす ことの確認 を した 旨を証す る書類そ の他 の
-21-
書類 の添付 がある場合に適用す るもの とす る。
(注 3)相 続財産 に係 る譲渡所得 の課税 の特例 との選択適用 とす るほか、居住用
財産 の買換 え等 の特例 との重複適用その他所要 の措置 を講ず る。
〔
延長 ・拡充〕
(1)都 市再開発法 の改正を前提 に、次 の措置 を講ずる。
一
① 換 地処分等 に伴 い資産 を取得 した場合 の課税 の特例 の適用対象 に、第 種
市街地再開発事業 が施行 された場合 にお いてその資産 に係 る権利変換 により
^
個別利用区内の宅地等を取得 した ときを加 える。
一
② 収 用等 の場合 の 5,000万円特別控除等 について、第 種市街地再開発事業
が施行 された場合 のやむを得ない事情 により個別利用区内の宅地へ の権利変
換 を希望せ ず、一定の補償金 を取得す るときを対象 とす るとともに、そのや
む を得 ない事情 は、用途 の制限 につ き既存不適格 であることとす る。
③ そ の他所要 の措置 を講ずる。
(2)農 村地域 工業等導入促進法施行令 の改正を前提に、農村 地域 工業等導入促進
法 の農村 地域 に係 る人 口規模要件 の緩和後 も引き続 き、同法 の規定 により農村
地域 にお いてのみ定めることがで きる実施計画 に定められ た工業等導入地区内
の一 定の土地等 を工場用地等 の用 に供す るために譲渡 した場合 を農地保有の合
理化等 の ために農 地等を譲渡 した場合 の 800万 円特別控除 の対象 とす る。
(3)特 定の居住用財産 の買換 え及び交換 の場合 の長期譲渡所得 の課税 の特例 の適
用期限を 2年 延長す る。
(4)居 住用財産 の買換 え等 の場合 の譲渡損失 の繰越控除等 の適用期限 を 2年 延長
す る。
(5)特 定居住用財産 の譲渡損失の繰越控除等 の適用期限 を 2年 延長す る。
べ
(6)次 に掲 げる住宅取得等 に係 る措置 について、現行 の居住者 が満 たす き要件
と同様 の要件 の下で、非居住者期間中に住宅の新築若 しくは取得又は増改築等
を した場合につい て も適用できることとす る。
① 住 宅借入金等 を有す る場合 の個人住 民税額 の特別控除
② 東 日本大震災 の被災者等 に係 る住 宅借入金等を有す る場合 の個人住民税額
の特別控除等 の重複適用 に係 る特例
③ 東 日本大震災の被災者等 に係 る住宅借入金等を有す る場合 の個人住民税額
-22-
¨
の特別控除の控除額 に係 る特例
(注)上 記 の改正は、非居住者 が平成 28年 4月 1日 以後 に住 宅の新築若 しくは取
得又は増改築等 をす る場合について適用する。
2 金 融 ・証券税制
(国税 ・地方税)
〔
延長 ・拡充〕
(1)非課税 口座内の少額 上場株 式等に係 る配当所得及び譲渡所得等 の非課税措置
(NISA)に
ついて、次 の措置を講ず る。
① 非 課税適用確認書 の交付申請書 について、基準 日における国内の住所 の記
載及び当該住所 を証す る書類 の添付を不要 とす る。 これに伴 い、平成 30年
以後 の勘 定設定期間を、平成 30年 1月 1日 か ら平成 35年 12月 31日 まで と
する。
② 平 成 29年 分 の非課税管理勘 定が設定 されてい る非課税 口座 を平成 29年
10月 1日 にお いて 開設 してい る居住者等 で 、同 日にお いてそ の者 の個人番
号を当該非課税 口座 が開設 されてい る金融商品取引業者等 の営業所 の長 に告
知を してい るものは、同 日に当該金融商品取引業者 等 の営業所 の長 に対 し、
平成 30年 1月 1日 か ら平成 35年 12月 31日 までの勘定設 定期間が記載 され
るべ き非課税適用確認書 の交付 申請書の提出を した もの とみなす。 ただ し、
当該居住者等 か ら当該金融商品取引業者等 の営業所 の長に対 し、平成 29年
9月 30日 までに、非課税適用確認書の交付 申請書 の提出があつたもの とみ
なされ ることを希望 しない 旨の 申出があつた場合 には、 この限 りでない。 な
お、当該金融商 品取引業者等 の営業所 の長 は、当該居住 者等 に対 し、平成
29年 10月 15日 までに、非課税適用確認書 の交付 申請書 が提出されたこと
となる旨の通知を しなければならない。
③ 非 課税 口座 を開設 してい る居住者等が出国 により非課税 口座を廃止す る場
合 において、その者 が 出国の 日の 3月 前の 日における有価証券等 の価額によ
り国外転出をす る場合 の譲渡所得等 の特例 の適用を受 けるときは、その非課
税 口座内の上場株式等 を、出国の 日の 3月 前 の 日の価額 により譲渡 し、かつ、
再び取得 したもの として譲渡所得等 の非課税措置 を適用す る。
(注 1)上 記① の改正は、平成 30年 以後 の勘 定設定期間 に係 る非課税適用確認
-23-
書 の交付 申請書 につい て適用 す る。
(注 2)上 記③ の改正 につい ては 、未成年者 口座 内の少額 上 場株 式等 に係 る譲渡
つい て も同様 とす る。
所得等 の非課税措置 (ジュニ アNISA)に
(2)地 域再 生法施行規則 の改正 を前提 に、エ ンジェル税制 (特定新規 中小会社 が
発行 した株式 を取得 した場合 の課税 の特例)の 適用対象 となる株式 の範囲 に、
特定地域再 生事業 を行 う株式会社 で次 の① に掲げる要件 を満たす ことにつ き平
成 28年 4月 1日 か ら平成 30年 3月 31日 までの間 に認 定地方公共団体 の確認
を受 けた ものが 当該確認 を受 けた 日か ら 3年 以内 に発行す る株式 (居住者 等 と
の投資契約 の締結 日において 当該株式会社 が次 の① イ か らヌまで及び② に掲 げ
る要件 を満 たす場合 における当該株式 に限 る。)を カロえる。 これに伴 い 、エ ン
ジ ェル 税制 (特定中小会社 が発行 した株式 の取得 に要 した金額 の控除等 の特例
及 び特定 中小会社 が発行 した株 式 に係 る譲渡損失 の繰越控除等 の特例)の 適用
対象 となる株式 の範 囲か ら、特定地域再 生事業 を行 う株式会社 が発行す る株 式
を除外す る。
① 認 定地方公共団体 の確認 の 日におい て次 に掲げ る要件 を満た して い る こ と。
イ 次 に掲げ る事業 を専 ら行 う株 式会社 であるこ と ((イ )に 掲げ る事業 を
専 ら行 う株 式会社 を除 く。)。
(イ)集 落生活 圏 の住民 の共 同 の福祉又 は利便 のために必要な施設 の整備又
は運営 に関す る事業
´
(口)集 落生活圏 における就業 の機会 の創 出 に資す る施設 の整備又 は運営 に
関す る事業
口 常 時雇用す る従業員 の数 が 2人 以 上であるこ と。
ハ 前 事業年度 の売 上高 に占める営業利益 の割合 が 2%を 超 えてい ない こと
(設立事業年度 を経過 してい ない会社 を除 く。)。
二 設 立の 日後 10年 未満 であること。
ホ 中 小企業者 であること。
へ 特 定 の株 主 グル ー プの有す る株式 の総数 が発行済株 式 の総数 の 6分 の 5
を超 える会社 でない こと。
卜 金 融商 品取引所 に上場 され てい る株式等 の発行者 である会社 でない こと。
一
チ 発 行済株 式 の総数 の 2分 の 1を 超 える数 の株式 が の大規模法人及 び 当
-24-
該 大規模法人 と特殊 の関係 の ある法人 の所有 に属 してい る会社又 は発行済
株式 の総数 の 3分 の 2以 上が大規模法人及び当該大規模法 人 と特殊 の 関係
の ある法人 の所有 に属 してい る会社 でない こと。
り 払 込み によ り当該会社 の株式 の取得 をす る者 と投資契約 (当該投資契約
に係 る払込金 を、事業実施計画 に記載 された事業 の用 に供す る旨の記 載 が
あるものに限 る。)を 締結す る会社 であること。
ヌ そ の会社 の営 む事業 が公 序良俗 に反 してお らず、 かつ 、風俗営業 に該 当
しない こ と。
② 投 資契約 の締結 日において次 に掲げる要件 を満た してい る こと。
イ 設 立 の 日後 10年 未満 であること。
口 常 時雇用す る従業員 の数 が認定地方公共団体 の確認 を受 けた 日における
数 以 上である こと。
ハ 当 該確認 を受 けた 日の属す る事業年度 の翌事業年度以後 に 出資 を受 ける
場合 には、常時雇用す る従業員 の数 が前事業年度末 の数 よ りも 2人 (商業
又 はサ ー ビス業 に属す る事業 を主たる事業 として営 む会社 にあ つて は 1人 )
以 上増 加 してい ること。
(3)総 合特別 区域法施行規則 の改 正 を前提 に、特定新規 中小会社 が発行 した株式
を取得 した場合 の課税 の特例 について、適用対象 となる総合特別 区域法 の指定
会社 を、地域活性化総合特別 区域 の うち、市街化 区域 の 区域又 は区域 区分 に関
す る都 市計画 が定め られてい ない都市計 画区域 (用途地域 が 定 め られてい る区
域 に限 る。)内 においてのみ特定地域活性化事業 を行 う株 式会社 とした上 、同
法 の指定会社 に係 る同法 の指定期限 を 2年 延長す る。
(注)上 記 の改 正は 、平成 28年 4月 1日 以後 に総合特別 区域法 の指定を受 ける
指定会社 につい て適 用す る。
(4)上 場株 式等 に係 る譲渡損失 の損益通算及 び繰越控除 の 対象 となる上場株式等
の譲渡 の範囲 に、国外転出 をす る場合 の譲渡所得等 の特例又 は贈与等 によ り非
居住者 に資産 が移転 した場合 の譲渡所得等 の特例 の適用 によ り行 つた もの とみ
な され た譲渡 を加 える。
告知等」 とい う。)を す る
(5)個 人 が次 に掲 げ る告知又は告知書 の提 出 (以下 「
場合 にお いて 、そ の告知等 を受 ける者 が 、そ の告知等 をす る者 の個人番号そ の
-25-
他 の事項 を記載 した帳簿 を備 えてい るときは、 当該告知等 をす る者は、当該告
ヘ
知等 を受 ける者 に対 して、当該告知等 をする者 の個人番号 の告知又 は告知書
のそ の者 の個人番号 の記載 を要 しない もの とす る。
① 利 子 ・配当等 の受領者 の告知
② 無 記名公社債 の利子等 に係 る告知書 の提出
③ 譲 渡性預金 の譲渡等 に関す る告知書 の提出
④ 株 式等 の譲渡 の対価 の受領者 の告知
l
l
l
⑤
⑥
⑦
交 付金銭等 の受領者 の告知
償 還金等 の受領者 の告知
信 託受益権 の譲渡 の対価 の受領者 の告知
③ 先 物取引の差金等決済をする者 の告知
⑨ 金 地金等 の譲渡 の対価 の受領者 の告知
⑩ 特 定 口座開設届出書 の提出をす る者 の告知
① 非 課税適用確認書 の交付申請書 の提出をす る者 の告知
⑫ 非 課税 口座開設届出書 の提出をす る者 の告知
l
⑬
未 成年者非課税適用確認書 の交付 申請書 の提出をす る者 の告知
⑭ 未 成年者 口座開設届出書 の提出をす る者 の告知
⑮ 国 外送金等 をす る者 の告知書 の提出
⑩ 国 外証券移管等 をす る者 の告知書 の提出
〔
廃止 ・縮減〕
(1)無 記名 の公社債、無記名 の株式又 は無記名 の投資信託等 の受益証券 について、
そ の元本 の所有者以外 の者 が利子 ・配当等 の支払 を受ける場合 には、その元本
の所有者 が利子 ・配 当等 の支払 を受 けるもの とみなす措置 を廃止す る。
(2)特 定 の取締役等が受け る新株予約権等 の行使 による株式 の取得 に係 る経済的
利益 の非課税等 (ス トックオプシ ヨン税制)の うち特定多国籍企業による研究
開発事業等 の促進 に関す る特別措置法 に係 る措置について、適用期限 の到来を
もつて廃 止す る。
(3)先 物取引 に係 る雑所得等 の課税 の特例及び先物取引の差金等決済 に係 る損失
の繰越控 除 について、適用対象 となる先物取引の範囲か ら次に掲げる取引 を除
外す る。
-26-
① 商 品先物取引業者以外 の者 を相手方 として行 う店頭 商品 デ リバ テ ィブ取 引
一
② 金 融商 品取引業者等 (金融商品取引業者 の うち第 種金融商 品取引業 を行
う者又 は登録金融機 関をい う。)以 外 の者 を相手方 として行 う店頭デ リバ テ
ィブ取引
(注)上 記 の改正 は、平成 28年 10月 1日 以後 に開始す る先物取 引 について適用
す る。
3 復 興支援 のため の税制 上 の措置
(国 税 )
(1)特 定住 宅被 災市町村 の 区域 内 の土地等 を地方公共団体等 に譲渡 した場合 の
2,000万 円特別控除 について 、適用対象 となる事業は東 日本 大震災 か らの復興
のための事業 であることを明確化 した上 、適用期 限を 5年 延長す る (法人税 に
つい て も同様 とす る。)。
一
一
(2)特 定被災 区域 内にお い て防災集団移転促進事業 と 体 で行 われ る 団地 の津
波防災拠点市街 地形成施設 の整備 に準ず る事業 の用に買 い取 られ る土地等 であ
る ことにつ き国土交通大臣等 の証明を受 けたもの を地方公共団体 に譲渡 した場
合 の 5,000万 円特別控除等 の簡易証明制度 の適用期限を 3年 延長す る (法人税
につい て も同様 とす る。)。
(3)復 興指 定会社 が発行 した株 式 を取得 した場合 の課税 の特例 につい て、対象 と
なる東 日本大震災復興特別区域法 の指定会社 に係 る同法 の指定期限 を 5年 延長
す る。
(4)被 災 した法人 につい て債務 処理計画 が策定 された場合 の課税 の特例 につい て、
適用対象 となる内国法人 の範囲 を、 そ の 内国法人 が金 融機 関 か ら受 けた事業資
金 の貸付 けに係 る債務 の弁済 につ き中小企業者等 に対す る金融 の 円滑化 を図 る
ための臨時措置 に関す る法律 の施行 の 日 (平成 21年 12月 4日 )か ら平成 28
年 3月 31日 ま での間 に条件 の変更 が行 われた もの とした上、適用期 限を 3年
延長す る。
(地方税)
(1)特 定住宅被 災市町村 の 区域 内 の 土地等 を地方公共団体等 に譲渡 した場合 の
2,000万 円特別控除 について 、適用対象 となる事業は東 日本 大震災 か らの復興
のための事 業 であることを明確化 した上 、適用期限 を 5年 延長す る。
-27-
一
一
(2)特 定被災区域 内において防災集団移転促進事業 と 体 で行われ る 団地の津
波防災拠点市街地形成施設 の整備に準ず る事業 の用 に買い取 られ る土地等 であ
ることにつ き国土交通大臣等 の証明 を受 けたものを地方公共団体に譲渡 した場
合 の 5,000万円特別控除等 の簡易証明制度 の適用期限を 3年 延長す る。
(3)被 災 した法人 について債務処理計画 が策定 された場合 の課税 の特例 について、
適用対象 となる内国法人 の範囲 を、そ の内国法人が金融機関か ら受けた事業資
金 の貸付 けに係 る債務 の弁済 につ き中小企業者等 に対す る金融 の 円滑化 を図る
ための臨時措置 に関す る法律 の施行 の 日 (平成 21年 12月 4日 )か ら平成 28
年 3月 31日 までの間 に条件 の変更が行 われたものとした上、適用期限 を 3年
延長す る。
4 租 税特別措置等
(国 税 )
〔
新設〕
(1)セ ル フメデ ィケー シ ョン (自主服薬)推 進 のためのスイ ッチ OTC薬
控除
(医療費控除 の特例)の 創設
適切な健康管理 の下で医療用医薬品か らの代替 を進める観 点 か ら、健康の維
一
持増進及び疾病 の予防へ の取組 として 定の取組を行 う個人 が 、平成 29年 1
一
月 1日 か ら平成 33年 12月 31日 までの間に、自己又は自己 と生計を にする
一
配偶者そ の他 の親族 に係 る 定のスイ ッチOTC医 薬品の購 入 の対価 を支払 つ
た場合において、そ の年中に支払 つたそ の対価 の額 (保険金、損害賠償金その
他 これ らに類す るものにより補填 され る部分 の金額を除 く。)の 合計額 が 1万
2千 円を超 えるときは、そ の超える部分 の金額 (その金額が 8万 8千 円を超 え
る場合 には、 8万 8千 円)に ついて、そ の年分 の総所得金額等 か ら控除する。
一
(注 1)上 記 の 「 定の取組」 とは、次 の検診等又は予防接種 (医師 の関与があ
るもの に限る。)を い う。
① 特 定健康診 査
② 予 防接種
③ 定 期健康診断
④ 健 康診 査
⑤ が ん検診
-28-
一定 のスイ ッチOTC医
(注2)上 記 の 「
一
薬 品」 とは、要指導医薬 品及び 般用
医薬品の うち、医療用か ら転用 された医薬品 (類似 の医療用医薬 品が医療
保険給付 の対象外 の ものを除 く。)を い う。
(注3)本 特例 の適用 を受ける場合 には、現行 の医療費控除 の適用を受け ること
ができない。
〔
延長 ・拡充等〕
(1)公 益法人等に寄附を した場合 の所得税額 の特別控除制度 について、次 の措置
を講ず る。
① 適 用対象 となる公益法人等 の年平均 の判定基準寄附者数に よ り判定す る要
パ ブ リック ・サポー ト ・テ ス トの絶対値要件」
)に つい て、
件 (いわ ゆ る 「
公益法人等 の各事業年度 の公益 目的事業費用等 の額 の合計額 が 1億 円 に満 た
ない場合 には、年平均 の判定基準寄附者数 が 100人以 上であることとす る要
件 (現行要件)を 、その公益 目的事業費用等 の額の合計額 を 1億 で除 した数
に 100を 乗 じた数 (最低 10人 )以 上であることとす るとともに、そ の判定
基準寄附者 に係 る寄附金 の額 の年平均 の金額 が 30万 円以上であるこ ととす
る要件を加 える。
公益法人等」 とは、公益社団法人及び公益財団法人、学校法
(注 1)上 記 の 「
人及 び準学校法人、社会福祉法人並びに更生保護法人をい う。
ヽ
公益 目的事業費用等」 とは、公益社団法人及び公益財 団法人
(注2)上 記 の 「
にあつては公 益 目的事業費用、学校法人及び準学校法人 にあつては私 立
学校等 の経営 に関す る事業 の費用、社会福祉法人 にあつて は社会福祉事
業費用、更生保護法人にあつては更生保護事業費用 をい う。
② 特 例 の対象 となる寄附金 の範囲 に、国立大学法人、公立大学法人、独 立行
政法人国立高等専門学校機構又は独 立行政法人 日本学生支援機構 の うちいわ
パ ブ リック ・サポー ト ・テス ト要件」及び情報公 開に関す る要件 を満
ゆる 「
たす ものに対す る寄附金であつて、その寄附金 が学生等に対す る修学 の支援
のための事業 (以下 「
修学支援事業」 とい う。)に 充 て られ る ことが確実な
もの として次に掲げる要件を満 たす こ とを所管庁が確認 したもの を加 える。
修学
イ 各 法人が当該寄附金 を修学支援事業 のための独 立 した基金 (以下 「
支援事業基金 」 とい う。)を 設 けて管理 し、他 の財源 と区分 して経理 して
-29-
い る こと。
口 修 学支援 事業基金 か らの使途 が各法人 の行 う次 に掲 げる事業 (経済的理
由によ り修学 が困難 な学生等 を対象 とす るもの に限 る。)に 限 定 されて い
る こと。
一
(イ)授 業料、入学料 又は寄宿料 の全部又は 部 の免 除 そ の他学 生等 の経済
的負担 の軽減 を図る事業
(口)学 資 を貸 与又は支給す る事業
へ
(ハ)法 人 が教 育研究 上の必要がある と認 めた学 生等 による海外 の留学 に
係 る費用 を負担す る事業
(二)各 法人 の規則 で定めるところによ り、 当該法人 が学 生 の資質 を向上 さ
せ る ことを主た る目的 として 、学生 を教育研究 に係 る業務 に雇用す るた
めの費用 を負担す る事業
ハ 各 法人 は事 業年度終 了後 3月 以内 に修 学支援 事業基 金 へ の受入額、修学
支援事業基金 か らの支出額等 の明細書 を監査を経 た上 で所管庁 に提出す る
こと。
(注)上 記 の改正は 、平成 28年 分以後 の所得税 につい て適用す る。
(2)国 等 に対 して重要有形民俗 文化財 を譲渡 した場合 の譲渡所得 の課税 の特例 の
適用期限 を 2年 延長す る。
〔
縮減等〕
(1)債 務処理計画 に基 づ き資産 を贈 与 した場合 の課税 の特例 につい て、適用対象
とな る内国法人 の範囲 を、そ の 内国法人 が金 融機関 か ら受 けた事業資金 の貸付
け に係 る債務 の弁済 につ き中小企 業者等 に対す る金融 の 円滑化 を図 るための臨
時措置 に関す る法律 の施行 の 日 (平成 21年 12月 4日 )か ら平成 28年 3月 31
日ま で の間 に条件 の変更 が行 われた もの とした上、適用期限 を 3年 延長す る。
(地方税 )
〔
新設〕
ー
(1)セ ル フ メデ ィケ シ ョン (自主服薬)推 進 のための ス イ ッチ OTC薬
控除
(医療費控 除 の特例)の 創設
適切 な健康管理 の下 で医療用医薬 品か らの代替 を進 める観点 か ら、健康 の維
一
持増進及 び疾病 の予防へ の取組 として 定 の取組 を行 う個人 が、平成 29年 1
-30-
′
一
月 1日 か ら平成 33年 12月 31日 までの間に、 自己又は 自己と生計 を にす る
配偶者その他 の親族 に係 る一 定 のスイ ッチ OTC医 薬品 の購入 の対価 を支払 つ
た場合 において、その年 中に支払 つたその対価 の額 (保険金、損害賠償金 そ の
他 これ らに類す るものによ り補填 され る部分 の金額 を除 く。)の 合計額 が 1万
2千 円を超 えるときは、その超 える部分 の金額 (その金額 が 8万 8千 円を超 え
る場合 には、 8万 8千 円)に ついて、そ の年分 の総所得 金額等 か ら控除する。
一 定の取組」 とは、次 の検診等又は予防接種 (医師 の関与があ
(注 1)上 記 の 「
るものに限る。)を い う。
① 特 定健康診査
・
② 予 防接種
③ 定 期健康診断
④ 健 康診査
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⑤ が ん検診
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保険給付 の対象外 の もの を除 く。)を い う。
(注 3)本 特例 の適用 を受 ける場合 には、現行 の 医療費控 除 の適用 を受 ける こ と
がで きない。
延長 ・拡充等〕
〔
(1)国 等 に対 して重要有形民俗文化財 を譲渡 した場合 の譲渡所得 の課税 の特例 の
適用期限を 2年 延長す る。
資産 の取得価額 を必要経費 に算入す る特例 の適
(2)中 小企業者等 の少額減価償 去「
用期限を 2年 延長す る。
(3)探 鉱準備金制度及 び新鉱床探鉱費 の特別控除制度 につい て、次 の措置 を講ず
る。
① 積 立てを した年 の翌年 1月 1日 か ら 5年 (現行 :3年 )を 経過 した準備 金
の金 額 につい て 、取 り崩す こととす る見直 しを行 う。
② 探 鉱準備金制度 の適用期 限を 3年 延長す る。
〔
縮減等〕
(1)債 務処理計画 に基づ き資産 を贈与 した場合 の課税 の特例 につい て 、適用対象
-31-
│
とな る内国法人 の範囲 を、そ の内国法人 が金融機 関か ら受 けた事業資金 の貸付
けに係 る債務 の弁済 につ き中小企 業者等 に対す る金融 の 円滑化 を図るため の臨
時措置 に関す る法律 の施行 の 日 (平成 21年 12月 4日 )か ら平成 28年 3月 31
日までの間 に条 件 の変更 が行 われた もの とした上、適用期限 を 3年 延長す る。
(2)金 属鉱 業等鉱 害防 止 準備金制度 につい て 、準備 金 積 立率 を 80%(現
行 :
100%)に 引き下 げた上 、 そ の適用期限を 2年 延長す る。
(3)特 定災害防 止 準備金制度 につい て 、先行積 立てに係 る積 立額 が必要経費 に算
´
入 できない こ とを明確化 した上 、そ の適用期限 を 2年 延長す る。
5 そ の他
(国 税 )
(1)非 課税所得 につい て 、次 の措置 を講ず る。
① 義 務教育学校 の児童又 は生徒が、そ の学校 の長 の指導 を受 けて預 入等 を し
た預貯 金等 の利子等 につい て 、小学校及 び 中学校 の児童又 は生徒 と同様 に、
所得税 を課 さない。
② 通 勤手 当 の非課税 限度額 を月額 15万 円 (現行 :10万 円)に 引き上 げる。
③ 学 資 に充 て るため給付 され る金 品 の うち非課税所得 とな らない給 与そ の他
対価 の性質 を有す るものか ら、給 与所得 を有す る者 がそ の使用者 か ら通常 の
給与 に加 算 して受 けるもので あ つて 、次 に掲 げるもの以外 の もの を除外す る。
イ 法 人 である使用者 か らそ の法人 の役員 に対 して給付 され るもの
口 法 人 で ある使用者 か らそ の法人 の使用人 (役員 を含む。)の 配偶者 そ の
他 のそ の使用人 の特殊関係者 に対 して給 付 され るもの
ハ 個 人事業 主 か らそ の個人事業 主 の営む事業 に従事す る親族 (生計 を一 に
す る者 を除 く。)に 対 して給付 され るもの
二 個 人事業 主 か らそ の個人事業 主 の使用人 の配偶者 そ の他 のそ の使用人 の
特殊関係者 に対 して給付 され るもの
べ
(注 1)上 記② の改正 は、平成 28年 1月 1日 以後 に受 ける き通勤手 当につい
て適用す る。
(注 2)上 記③ の改 正 は、平成 28年 4月 1日 以後 に給付 され る金品につい て適
用す る。
(2)生 命保険料 控 除 、地震保険料控 除又は寄附金控除 の適用 を受 ける際 に確定 申
-32-
「
告書等 に添付等 をす る こととされて い る控除証明書又 は領収書 の範囲 に、保険
会社等又 は寄附金 の受領者 か ら電磁的方法 によ り交付 を受 けた 当該控除証明書
一
又は領収書 に記載す べ き事項 が記録 された電磁的記録 を 定 の方法に よ り印刷
した書面 で 、真 正性 を担保す るため の所要 の措置 が講 じられ て い るもの として
国税庁長官 が定 めるもの を加 える。
(注)上 記 の改 正は、平成 30年 分以後 の所得税 につい て適用す る。
一
(3)農 業協同組 合法等 の 部 を改正 す る等 の法律 の施行 に伴 い 、次 の措置 を講ず
る。
① 農 林 中央 金庫 が主務大臣の認可 を受 けて子会社 とした特定業務 を営む特定
承継会社 について 、銀行 と同様 の取扱 い とす る所要 の措置 を講ず る。
② 農 業 生産法人制度 の見直 しに伴 う所要 の措置 を講ず る。
③ そ の他所要 の措置 を講ず る。
(4)確 定給付 企 業年金法等 の改正 を前提 に、企 業年金等 め掛金等 の必要経費算入
の対象 に次 の掛金等 を加 えるとともに、そ の掛金等 に係 る従業 員 の給 与所得 の
金額 の計算 上 、そ の掛金等 を収入金額 に算入 しない こととす るほか、確定給付
企業年金法 に基 づ く給付等 につい て 、現行 の税制 上 の措置 を適用す る。
① 事 業 主 が将来 の財政悪化 を想定 して計画的 に拠出す る掛金
② 事 業主 が拠 出す る掛金 で給付増 減調整 により運用 リス クを事業主 と加入者
とで分担す る企業年金に係 るもの
③ 複 数事業 主制度 における厚生労働大臣の承認等を受 けて実施事業所 を減少
一
させ る特例 によ りそ の減少 の対象 となる事業主 が 括拠 出す る掛金
(5)給 与所得者 の特定支 出控除 の特例 の対象 となる特定支 出 の範 囲 か ら、雇用保
険法 の教育訓練給付金及び母子及 び父子並びに寡婦福祉法 の 自立支援教育訓練
給付金 が支給 され る部分 の支出 を除外す る。
国外転出時課税制度」 とい
(6)国 外転出 をす る場合 の譲渡所得 等 の特例 (以下 「
う。)及 び 贈 与等 に よ り非居住者 に資産 が移転 した場合 の譲 渡所得等 の特例
贈 与等時課税制度」 とい う。)に ついて 、次 の措置 を講ず る。
(以下 「
① 相 続 の 開始 の 日の属す る年 分 の所得税 につい て贈与等 時課税制度 の適用を
受 けた居住者 につ き次に掲げる事 由が生 じた ことによ り、非居住者 に移転 し
た有価証券等又 は未決 済信用 取引等若 しくは未決 済デ リバ テ ィブ取引 に係 る
-33-
´
対象資産」 とい う。)力 `当初 申告 と異 なる こととな つた場合 に
契約 (以下 「
は、 そ の居住者 の相続人 は、そ の事 由が生 じた 日か ら4月 以 内に、そ の相続
の 開始 の 日の属す る年分 の所得税 に つい て 、税額 が増加す る場合等 には修 正
申告書 を提 出 しなければな らない こ ととし、税額 が減少す る場合等 には更正
の請求 がで きる こととす る。
イ 未 分割財産 につい て民法 の規定 に よる相続分 の割合 に従 つて対象資産 の
移転 があ つた もの として贈与等時課税制度 の適用 があつた後 に、遺産分割
が行 われ た こ と。
口 強 制認 知 の判決 の確定等 により相続人 に異動 が生 じた こ と。
ハ 遺 留分 による減殺 の請求に基 づ き返還す べ き、又は弁償す べ き額 が確定
した こと。
二 遺 贈 に係 る遺言書 が発見 され、又 は遺贈 の放棄 があ つた こと。
ホ 相 続等 によ り取得 した財産 につ いての権利 の帰属 に関す る訴 えについ て
の判決 が あ つた こと。
へ 条 件付 きの遺贈 につい て 、条件 が成就 したこと。
② 対 象 とな る有価証券等 の範囲か ら、新株予約権 そ の他 これ に類す る権利 で
株式 を無償 又 は有利 な価額 により取得す る ことができるものの うち、そ の行
一
使 による所得 の全部又は 部 が国内源泉所得 となるもの を除外す る。
③ 国 外転出時課税制度 又は贈与等時課税制度 の適用 がある場合 の納税猶予 に
係 る期限 の満 了 に伴 う納期限を、国外転出 の 日又は贈与 の 日若 しくは相続 の
国外転 出等 の 日」 とい う。)か ら 5年 4月 を経過す る 日
開始 の 日 (以下 「
(現行 :5年 を経過す る 日)と す る。
④ 国 外転 出等 の 日の属す る年分 の所得税 につ き国外転 出時課税制度又 は贈与
等時課税制度 の適用 を受 けてい ない 場合 には、そ の国外転出 の時に保有等 を
して い る対象資産又 は贈 与若 しくは相続 により移転 した対象資産 につい て 、
取得価額 をそ の 国外転出の時又は贈 与若 しくは相続 の時にお ける価額 をもつ
て取得 した もの とみなす措置等 を適用 しない。
⑤ 国 外転 出時課税制度 の適用 を受 け た者 で納税猶 予 の適用 を受 けてい る者 が 、
国外転 出 の後 に有価証券等 の譲渡等 を した場合 にお いて 、そ の譲渡等 をした
有価証券 等 がそ の国外転出 の時にお い て有 してい た ものであるか どうかの判
-34-
定は、次に定 めるところによる。
納税猶予 の適用 を受け
イ 「 納税猶予 の適用を受けてい る有価証券等」 と 「
納税猶予の適用 を受けてい ない有価証
てい ない有価証券等」 に区分 し、 「
納税猶予 の適用 を受け
券等」か ら先に譲渡 したもの とす る。 この場合の 「
てい る有価証券等」 には、贈与等により取得 した有価証券等 でその贈与者
等 が納税猶予 の適用を受けてい るものを含むもの とす る。
口 「 納税猶予 の適用を受けてい る有価証券等」を譲渡 したもの とされる場
合 には、先 に取得 した ものか ら先 に譲渡 したもの とす る。
⑥ そ の他所要 の措置 を講ず る。
(注1)上 記① の改正は、平成 28年 1月 1日 以後 に上記① イか らへ まで の事由
が生 じた場合 について適用する。
(注2)上 記② の改正は、平成 28年 分以後 の所得税 につい て適用す る。
(注3)上 記③ の改正は、平成 28年 1月 1日 以後 に納税猶 予に係 る期限の満了
日が到来す る場合 について適用す る。
(注4)上 記④ の改正は、平成 28年 1月 1日 以後に帰国等 をした場合 について
適用する。
(注5)上 記⑤ の改正は、平成 28年 1月 1日 以後 の譲渡等 について適用す る。
(7)給 与等、公的年金等又は退職手当等 の支払者 に対 して次 に掲げ る申告書 の提
出をす る場合において、その支払者 が、 当該提出をす る者 の個人番号及 び当該
申告書 に記載す べ き控除対象配偶者又は扶養親族等の個人番号その他 の事項 を
記載 した帳簿 を備 えてい るときは、当該提出 をする者は、当該 申告書 に、その
帳簿 に記載 された個人番号 の記載を要 しないものとす る。
① 給 与所得者 の扶養控除等 (異動)申 告書
② 従 たる給与につい ての扶養控除等 (異動)申 告書
③ 退 職所得の受給 に関す る申告書
④ 公 的年金等 の受給者 の扶養親族等 申告書
(注)上 記 の改正は、平成 29年 分以後 の所得税 について適用す る。
(8)外 国親法人等 か ら付与 された株式等 を取得す る権利 の行使等 に関す る調書 の
対象 となる経済的利益 の供与等 を受けた者 の範囲に、次 に掲げ る者 をカロえる。
① 外 国法人の子会社 である内国法人等 の役員又 は使用人 であつた居住者
-35-
② 外 国法人 の子会社 である内国法人等 の役員又は使用人である非居住者 (当
該 内国法人等 の役員又 は使用人であつた者 を含む。)で 国内源泉所得 となる
経済的 な利益 の供与等を受 けた者
(9)原 子力発電におけ る使用済燃料 の再処理等 のための積 立金 の積 立て及び管理
に関す る法律 の改正 を前提に、使用済燃料再処理等機構 (仮称)を 公共法人等
(所得税 法別表第一)と する。
(10)特 定 B型 肝炎 ウイルス感染者給付金等 の支給 に関す る特別措置法 の改正を
前提 に、同法 の特定 B型 肝炎 ウイルス感染者給付金等について、引き続 き所得
税 を課 さないこととす る。
(11)児 童扶養手当法 の改正 を前提 に、同法 の児童扶養 手当について、引 き続き
次 の措置 を講ずる。
① 所 得税 を課 さない。
② 国 税 の滞納処分による差押 えを禁止す る。
(12)母 子及 び父子並びに寡婦福祉法 の 自立支援教育訓練給付金及 び高等職業訓
練促進給付金について、所要 の法令改正を前提に、引 き続き次 の措置 を講ず る。
① 所 得税 を課 さない。
② 国 税 の滞納処分 による差押 えを禁止す る。
一
(13)戦 傷病者等 の妻 に対す る特別給付金支給法 の 部改正によ り新たに支給 さ
れ る こととなる特別給付金につい て、次 の措置を講ず る。
① 所 得税 を課 さない。
② 国 税 の滞納処分 による差押 えを禁止す る。
(14)障 害者 の 日常生活及 び社会生活を総合的 に支援す るための法律 の改正を前
提 に、同法 の 自立支援給付 につい て、引き続 き次の措置を講ず る。
① 所 得税 を課 さない。
② 国 税 の滞納処分 による差押 えを禁止す る。
(15)児 童福祉法 の改正 を前提に、同法の障害児通所給付費等 として支給 される
金品について、引き続 き次の措置を講ず る。
① 所 得税 を課 さない。
② 国 税 の滞納処分 による差押 えを禁止す る。
(16)雇 用保険法 の失業等給付等 について、雇用保険法等 の改正 を前提に、引き
-36-
続 き次 の措置 を講ず る。
① 所 得税 を課 さない。
② 国 税 の滞納 処分 による差押えを禁止す る。
(地方税)
〈
個人住民税〉
(1)非 課税所得 について 、次 の措置を講ず る。
① 義 務教育学校 の児 童又は生徒 が、そ の学校 の長 の指導 を受 けて預入等 を し
た預貯金等 の利子等 につい て、小学校及 び中学校 の児童又 は生 徒 と同様 に、
個人住民税 を課 さない。
② 通 勤手 当の非課税限度額 を月額 15万 円 (現行 :10万 円)に 引 き上げる。
③ 学 資 に充 て るため給付 され る金品の うち非課税所得 とな らない給与 そ の他
対価 の性質 を有す るものか ら、給 与所得 を有す る者 がそ の使用者 か ら通常 の
算 して受 けるもので あつて、次 に掲 げるもの以外 の もの を除外す る。
給与 にカロ
イ 法 人 である使用者 か らその法人 の役員 に対 して給付 され るもの
口 法 人 である使用者 か らそ の法人 の使用人 (役員 を含 む 。)の 配偶者 そ の
他 のそ の使用人 の特殊 関係者 に対 して給付 され るもの
ハ 個 人事業主 か らそ の個人事業 主 の営む事業 に従事す る親族 (生計 を一 に
す る者 を除 く。)に 対 して給付 され るもの
二 個 人事業 主か らそ の個人 事業主 の使用人 の配偶者そ の他 の そ の使用人 の
特殊関係者 に対 して給付 され るもの
(注 1)上 記② の改 正は、平成 28年 1月 1日 以後 に受 けるべ き通勤手当 につい
て適用す る。
(注 2)上 記③ の改 正は、平成 28年 4月 1日 以後 に給付 され る金 品につい て適
用す る。
(2)生 命保険料控 除、地震保険料控除又 は寄附金控除 の適用 を受 ける際に個人住
民税 の 申告書等 に添付等 をす るこ ととされてい る控除証明書又 は領収書 の範囲
に、保険会社等又 は寄附金 の受領者 か ら電磁的方法 によ り交付 を受 けた当該控
一
除証明書又は領収書 に記載す べ き事項 が記録 された電磁的記録 を 定 の方法 に
よ り印刷 した書面 で 、真 正性 を担保す るための所要 の措置 が講 じられてい るも
の を加 える。
-37-
(注)上 記の改正は、平成 31年 度以後 の年度分 の個人住民税 について適用す る。
一
(3)農 業協同組合法等 の 部 を改正す る等 の法律 の施行 に伴い 、農業生産法人制
度 の見直 しに伴 う所要 の措置 を講ず る。
(4)確 定給付企 業年金法等 の改正を前提 に、企業年金等 の掛金等 の必要経費算入
の対象 に次 の掛金等 を加 えるとともに、その掛金等 に係 る従業員 の給与所得 の
金額 の計算上 、その掛金等 を収入金額 に算入 しない こととす るほか、確定給付
企 業年金法に基 づ く給付等について、現行 の税制上 の措置 を適用す る。
① 事 業主が将来 の財政悪化 を想定 して計画的に拠出す る掛金
入者
② 事 業主が拠 出す る掛金で給付増減調整により運用 リス クを事業主 とカロ
とで分担す る企業年金 に係 るもの
③ 複 数事業 主制度 における厚生労働大臣の承認等 を受けて実施事業所 を減少
一
させ る特例に よりそ の減少 の対象 となる事業主が 括拠出す る掛金
(5)給 与所得者 の特定支出控除の特例 の対象 となる特定支出の範 囲 か ら、雇用保
険法 の教育訓練給付金及び母子及び父子並びに寡婦福祉法の 自立支援教育訓練
給付金 が支給 される部分 の支出 を除外す る。
(6)所 得税 における国立大学法人等へ の個人寄附 に係 る税額控除の導入等 に伴 い、
所 要 の措置 を講ず る。
(7)特 定 B型 肝炎 ウイルス感染者給付金等 の支給に関す る特別措置法 の改正を前
提 に、同法 の特定 B型 肝炎 ウイルス感染者給付金等 について、引 き続き個人住
民税 を課 さない こととす る。
(8)児 童扶養手当法 の改正を前提 に、同法 の児童扶養 手当について、引き続 き次
の措置 を講ず る。
① 個 人住民税 を課 さない。
② 地 方税 の滞納処分による差押 えを禁止する。
(9)母 子及び父子並びに寡婦福祉法 の 自立支援教育訓練給付金及び高等職業訓練
促進給付金 について、所要 の法令改正を前提に、引 き続き次 の措置 を講ず る。
① 個 人住民税 を課 さない。
② 地 方税の滞納処分 による差押 えを禁止する。
一
(10)戦傷病者等 の妻 に対す る特別給付金支給法 の 部改正により新 たに支給 され
ることとなる特別給付金について、次 の措置 を講ず る。
-38-
① 個 人住民税 を課 さない。
② 地 方税 の滞 納処分に よる差押えを禁止す る。
(11)障害者 の 日常生活及び社会生活を総合的に支援す るための法律 の改正を前提
に、同法 の 自立支援給付 につ いて、引き続 き次 の措置 を講ず る。
① 個 人住民税 を課 さない。
② 地 方税 の滞納処分に よる差押 えを禁止す る。
(12)児童福祉法 の改正を前提 に、同法 の障害児通所給付費等 として支給 され る
金品について、引 き続 き次の措置 を講ず る。
① 個 人住民税 を課 さない。
② 地 方税 の滞 納処分に よる差押 えを禁止す る。
(13)雇用保険法 の失業等給付等 について、雇用保険法等 の改 正 を前提に、引き
続き次 の措置を講ず る。
① 個 人住民税 を課 さない。
② 地 方税 の滞 納処分に よる差押えを禁止す る。
(14)寄 附金税額控除制度 について、特定公益増進法人 である独立行政法人国際
観光振興機構 が国際会議等の主催者 に代 わつて寄附金 を募集 し、その国際会議
等 の主催者 に交付す る制度の対象 となる国際会議等の要件 を緩和す る。
(15)国庫補助 金等 の総収入金額不算入制度について、対象 となる国庫補助金等
の範囲に国 立研究開発法人新エネルギー ・産業技術総合開発機構法 に基づ く助
成金 で次世代火 力発電等技術開発 (仮称)等 に係 るもの を力日える。
(16)国税 における諸制度 の取扱 い等を踏 まえ、その他所要 の措置 を講ず る。
(17)農林 中央金庫及び特定農水産業協同組合等 による信用事業 の再編及び強化
に関す る法律 の改正により、農業協同組合等 の信用事業 の譲渡先 として特定承
継会社 が暫定的 に設けられることに伴い、所要 の措置 を講ず る。
〈
国民健康保険税〉
(18)国 民健康保険税 の基礎課税額等 に係 る課税限度額 につい て 、次 の とお りと
す る。
① 基 礎課税額 に係 る課税限度額を 54万 円 (現行 :52万 円)に 引き上げる。
② 後 期高齢者支援金等課税額に係 る課税 限度額 を 19万 円 (現行 :17万 円)
に引き上 げる。
-39-
(19)国 民健康保険税 の減額 の対象 となる所得 の基準 について、次 の とお りとす
る。
① 5割 軽減 の対象 となる世帯の軽減判定所得 の算定 において被保険者 の数 に
乗ずべ き金額 を 26.5万 円 (現行 :26万 円)に 引き上げる。
② 2割 軽減 の対象 となる世帯の軽減判定所得 の算定 において被保険者 の数 に
乗ずべ き金額 を 48万 円 (現行 :47万 円)に 引き上げる。
二 資 産課税
1 復 興支援 のため の税制上の措置
(国 税 )
〔
新設〕
〈
登録免許税〉
(1)復 興整備事業 (被災市町村 が集団移転促進事業により取得 した土地を利用す
る事業に限る。)が 実施 され る一 定の区域内の土地に関す る権利 を有す る者 が、
平成 28年 4月 1日 か ら平成 33年 3月 31日 までの間 に当該復興整備事業 の用
に供するため当該土地 に関す る権利 を当該被災市町村 に対 し交換 により譲渡 し、
当該交換 により当該区域外 の土地 の所有権 を取得 した場合 における当該土地 の
所有権 の移転登記 に対す る登録免許税 を免税 とする措置 を講ず る。 )
〔
延長〕
〈
登録免許税等〉
(1)株 式会社商 工組合中央金庫 が受 ける抵 当権 の設定登記等に対す る登録免許税
の税率 の特例 に係 る適用期間の延長 の特例 について、次 の とお り、その適用期
限を平成 33年 3月 31日 まで延長す る。
① 不 動産等 の抵 当権 の設定の登記又は登録 (本則 :1,000分 の 4)
イ 平 成 28年 4月 1日 か ら平成 31年 3月 31日 まで 1,000分 の 2
口 平 成 31年 4月 1日 か ら平成 33年 3月 31日 まで 1,000分 の 3
② 航 空機等 の抵 当権 の設定の登記又 は登録 (本則 :1,000分 の 3)
イ 平 成 28年 4月 1日 か ら平成 31年 3月 31日 まで 1,000分 の 1.5
口 平 成 31年 4月 1日 か ら平成 33年 3月 31日 まで 1,000分 の 2.5
③ 工 場財団等 の抵当権等 の設定の登記又 は登録 (本則 :1,000分 の 2.5)
-40-
イ 平 成 28年 4月 1日 か ら平成 31年 3月 31日 まで 1,000分 の 1.5
口 平 成 31年 4月 1日 か ら平成 33年 3月 31日 まで 1,000分 の 2
(2)東 日本大震災によ り被災 した鉄道事 業者 が取得 した鉄道施 設 に係 る土地 の所
有権 の保存登記等 に対す る登録免許税 の免税措置 の適用期限を 2年 延長す る。
(3)独 立行政法人 中小企 業基盤 整備機構 が建 築 した仮設建 築物 に係 る所有権 の保
存登記 に対す る登録免許税 の免税措置 の適用期限 を 2年 延長す る。
(4)独 立行政法人 中小 企 業基盤 整備機構 が作成す る不動 産 の譲渡 に 関す る契約書
等 の印紙税 の非課税措置 の適用期限を 2年 延長す る。
(地方税)
〔
延長〕
〈
固定資産税 ・都 市計画税〉
(1)独 立行政法人 中小 企 業基盤 整備機構 が行 う仮設施設整備事業 によ り整備 した
施設 に係 る固定資産税及 び都市計画税 の非課税措置の適用期限を 2年 延長す る。
資産 に代 わる もの として一 定 の被災
(2)東 日本大震災 によ り滅失 ・損壊 した償去「
地域 内で取得等 を した償却資 産 に係 る固定資産税 の課税標準 の特例措置 の適用
期限 を 3年 延長す る。
(不動産取得税〉
(3)独 立行政法人 中小企 業基盤 整備機構 が行 う仮設施設整備事業に よ り取得す る
施設 に係 る不動産取得税 の非課税措置 の適用期限 を 2年 延長す る。
2 農 地保有 に係 る課税 の強化 ・軽減
(地方税)
〔
新設〕
(1)利 用 の効 率化及 び 高度化 の促進 が必要な農地 の保有 に係 る課税 の強化
・軽減
につい て 、次 の とお りとす る。
① 農 地保有に係 る課税 の強化
農 地法に基 づ く農業委員会 による農 地 中間管理機構 の農 地中間管理権 の取
得 に関す る協議 の勧告 を受 けた遊休農地 につい て、固定資産税 にお ける農地
の評価 にお いて農地売買 の特殊性 を考慮 し正 常売買価格 に乗 じられてい る割
合 (平成 27年 度 の評価替 えにおいて 0.55)を 乗 じない こととす る等 の評価
方法 の変更 を平成 29年 度 か ら実施す るため、所要 の措置 を講ず る。
-41-
② 農 地保有 に係 る課税 の軽減
所有す る全ての農地 (10a未 満 の 自作地 を除く。)に 農 地中間管理事業 の
ための賃借権等を新 たに設 定 し、かつ、 当該賃借権等 の設定期間が 10年 以
上である農地に係 る固定資産税及 び都市計画税について、課税標準 を最初 の
3年 間価格 の 2分 の 1(賃 借権等 の設定期間が 15年 以上である農 地につい
ては最初 の 5年 間価格 の 2分 の 1)と す る措置 を 2年 間 に限 り講ず る。
3 租 税特別措置等
(国 税 )
〔
新設〕
〈
印紙税)
(1)高 等学校、大学等 の生徒又は学生 で経済的理由により修学 に困難がある者 に
一
対 して無利 息その他 定 の条件 で行 われる学資 としての資金 の貸付け (文部科
学大臣の確認 を受けたものに限る。)に 係 る消費貸借契約書 の うち、平成 28年
4月 1日 か ら平成 31年 3月 31日 までの間に作成 されるもの には、印紙税 を課
さない こととす る。
〔
延長 ・拡充等〕
〈
相続税 ・贈 与税〉
(1)農 地等に係 る相続税 ・贈与税 の納税猶予制度 について、次 の見直 しを行 う。
① 贈 与税 の納税猶予 を適用 してい る場合 の特定貸付けの特例 について、農地
中間管理事業 のために貸 し付 ける場合 にあつては、受贈者 の納税猶予の適用
期間要件 (現行 :10年以上 (貸付 け時 におい て65歳未満 の場合 には、20年以
上))は 適用 しない。
② 贈 与税 の納税猶予 の適用を受 けることができる者 を認定農業者等 に限るこ
ととす る。
③ 特 例適用農 地等に区分地上権が設定 され た場合 において も、農業相続人等
がそ の特例適用農地等 の耕作を継続 してい るときは、納税猶予 の期限は確定
しない こととす る。
④ 農 地法 の改正に伴 い、農業生産法人制度 の見直 しに伴 う所要 の措置を講ず
る。
(注)上 記① の改正は平成 28年 4月 1日 以後 の貸付けについて、上記② の改正
-42-
は同 日以後 の贈 与につい て、上記③ の改正 は同 日以後 の 区分地 上権 の設定 に
つい て、それぞれ適用す る。
一
(2)直 系尊属 か ら結婚 ・子 育 て資金 の 括贈与 を受 けた場合 の贈 与税 の非課税措
置 につい て、そ の対象 となる不妊治療 に要す る費用 には薬 局 に支払われ るもの
が含 まれ る こ と等 を明確化す る。
(登録免許税〉
(3)特 定創業支援事業 による支援 を受 けて行 う株 式会社 の設 立の登 記に対す る登
録免許税 の税率 の軽減措置 について 、次 の措置 を講 じた上 、 そ の適用期限を 2
年延長す る。
① 適 用対象 に次 に掲 げる会社 の設 立の登記 をカロえ、当該登記 に対す る登録免
許税 の税率 をそれぞれ次 の とお り軽減す る。
イ 合 同会社 1,000分 の 3.5(最 低税額 3万 円)(本 則 :1,000分 の 7(最
低税額 6万 円))
口 合 名会社又 は合資 会社 1件 につ き 3万 円 (本則 :1件 につ き 6万 円)
② 事 業 を開始 した 日以後 5年 を経過 していない 個人 が特定創業支援事業 に よ
る支援 を受 けた場合 にお ける会社 の設 立の登記 を適用対象 に加 える。
(4)国 際船舶 の所有権 の保 存登記等 に対す る登録免許税 の税率 の軽減措置 につ い
て 、次 の適用要件 の見直 しを行 った上 、そ の適用期限を 2年 延長す る。
① 総 トン数 1万 トン以 上 の国際船舶 に限定す る。
② 建 造 された 日か ら 5年 を経過 してい ない ことに代 えて、寄港国検査 (いわ
ポー トステー トコン トロール 」
)に よる拘留実績がない こととす る。
ゆる 「
(5)鉄 道事業者 が取得 した 特定 の鉄道施設 に係 る土地等 の所有権 の移転登記等 に
対す る登録免許税 の免税措置 につい て 、旅客鉄 道株式会社及 び 日本貨物鉄道株
式会社 に関す る法律 の改 正 に伴 う所要 の規定 の整備 を行 つた上 、そ の適用期 限
を 7年 延長す る。
(6)特 定 の社債的受益権 に係 る特定 目的信託 の終了 に伴 い信託財 産 を買い戻 した
場合 の所有権 の移転登記等 に対す る登録免許 税 の免税措置 の適用期限を 3年 延
長す る。
(7)特 定認定長期優良住 宅 の所有権 の保存登記等 に対す る登録免許税 の税率 の軽
減措置 の適用期限 を 2年 延長す る。
-43-
│
(8)認 定低炭素住 宅 の所有権 の保存登記等 に対す る登録免許税 の税率 の軽減措置
の適用期限 を 2年 延長す る。
(9)特 定 の増改築等 が され た住 宅用家屋 の所有権 の移転登 記に対す る登録免許税
の税率 の軽減措置 の適用期限 を 2年 延長す る。
(10)マ ンシ ョン建 替事業 の施行者等 が受 ける権利変換 手続開始 の登記等 に対す
る登録免許税 の免税措置 の適用期限を 2年 延長す る。
(11)農 地 中間管理機構 が農 用地等 を取得 した場合 の所有権 の移転登記 に対す る
登録免許税 の税率 の軽減措置 の適用期限 を 2年 延長す る。
(12)産 業競争力 強化法 に規定す る認 定事業再編計画 等又 は認定 中小企業承継事
業再 生計画 に基 づ き行 う登記 に対す る登録免許税 の税率 の軽減措置 につい て 、
そ の適用対象 か ら認定中小 企 業承継事業 再生計画 に係 る登記 を除外 した上、そ
の適用期限を 2年 延長す る。
一
(13)預 金保険法 に規定す る第 号措置 を行 うべ き旨の 内閣総理大 臣 の決定等 に
基 づ く預金保険機構 による金融機 関等 の株 式 の 引受 け等 に伴 い 、当該 金融機 関
等 が受 ける資本金 の額 の増 加 の登記等 に対す る登録免許税 の税率 の軽減措置 の
適用期限 を 2年 延長す る。
(14)認 定特定民間 中心市街 地経 済活力 向上事 業計画 に基 づ き不動 産 を取得 した
場合 の所有権 の移転登記 等 に対す る登録免許税 の税率 の軽減措置 の適用期限 を
2年 延長す る。
(15)金 融機 能 の強化 の た め の特別措置 に関す る法律 に規定す る経営強化計画 に
基 づ き行 う登記 に対す る登録免許税 の税率 の軽減措置 の適用期限 を 1年 延長す
る。
〔
廃止〕
登録免許税 )
〈
(1)特 定空港運営 事業 に係 る公共施設等運営権 の設定 登録 に対す る登録免許税 の
税率 の軽減措置 は、適用期限 の到来 をもつて廃 止す る。
(2)信 託会社等 が地方公共団体 との信託契約 に基 づ き建築す る特定施設 に係 る土
地等 の所有権 の信託登記 に対す る登録免許税 の免税措置 は、適用期 限 の到来 を
もつて廃 止す る。
(地方税)
-44-
〔
新設〕
〈
固定資産税 ・都市計画税〉
(1)景 観法 の規定 により指定 を受 けた景観重要建造物の うち世界遺産 に登録 され
た一定 の固定資産 に係 る固定資産税及 び都市計画税について 、課税標準 を価格
の 3・
分 の 1と す る措置を講ず る。
(2)中 小企業 の生産性向上に関す る法律 (仮称)の 制定 を前提 に、中小企業者等
が、同法 の施行 の 日か ら平成 31年 3月 31日 までの間において、同法 に規定す
一
る認定生産性向上計画 (仮称)に 記載 された生産性向上設備 (仮称)の うち
る固定資産税
定の機械及 び装置 の取得を した場合 には、当該機械及び装置 に係‐
について、課税標準 を最初 の 3年 間価格 の 2分 の 1と す る措置 を講ず る。
中小企業者等」 とは、次の法人又は個人 をい う。
(注 1)上 記 の 「
① 資 本金 の額又 は出資金 の額 が 1億 円以下の法人
② 資 本若 しくは出資を有 しない法人 の場合、常時使用す る従業員 の数
が 1,000人以下 の法人
③ 常 時使用す る従業員 の数 が 1,000人以下の個人
一定の機械及び装置」 とは、次 の① か ら③ までのいずれ にも
(注2)上 記 の 「
該 当す るものとす る。
① 販 売開始 か ら 10年 以内の もの
ー
② 旧 モデル比で生産性 (単位 時間当た りの生産量、精度、エネルギ
効率等)が 年平均 1%以 上向上す るもの
③ l台 又は 1基 の取得価額 が 160万 円以上の もの
(3)防 災上重要な道路 における無電柱化 のため、道路の地下に埋設するために新
設 した電線等 に係 る固定資産税 について、課税標準を最初 の 4年 間価格 の 3分
の 2(道 路法 に基づ き道路上における電柱 の 占用を禁止 す る区域 として指定 さ
れた区域 の道路 の地下に埋設す るために新設 した電線等 については最初 の4年
間価格 の 2分 の 1)と す る措置 を 3年 間に限 り講ずる。
(不動産取得税 〉
ー
(4)中 小企業者 が取得す る健康サ ポ ト薬局 の用に供する不動産 に係 る不動産取
得税 について、当該不動産 の価格 の 6分 の 1に 相当す る額 を価格 か ら控除す る
課税標準 の特例措置 を 2年 間 に限 り講ず る。
-45-
(事業所税〉
(5)原 子力発電 にお ける使用済燃料 の再処理等 の ため の積 立金 の積 立て及 び管 理
に関す る法律 の 改正に伴い、使用済燃料 再処理等機構 (仮称)の 行 う収益事業
以外 の事業 に係 る事業所税について、非課税 とする措置を講ず る。
〔
延長 ・拡充等〕
(固定資産税 ・都 市計画税〉
ー
(1)電気事業者 に よる再生可能エネルギ 電気 の調達 に関す る特別措置法 に規定
,す る一定 の認定発 電設備 に係 る固定資産税 の課税標準 の特例措置 について、次
の とお り見直 しを行 つた上、その適用期限を 2年 延長す る。
① 太 陽光発 電設備 については、同法 に規定す る認定発電設備 の対象外 であつ
て政府 の補助 を受けて取得 した一定の設備 に適用対象 を見直 した上、価格 に
次 の割合 を乗 じて得 た額 を課税標準 とす る。
イ 大 臣配分資 産又は知事配分資産 3分 の 2
口 そ の他 の資産 3分 の 2を 参酌 して 2分 の 1以 上 6分 の 5以 下 の範囲 内
において市町村 の条例で定める割合
② 風 力発電設備 については、価格 に次 の割合を乗 じて得た額を課税標準 とす
る。
_
イ 大 臣配分資産又は知事配分資産 3分 の 2
口 そ の他 の 資産 3分 の 2を 参酌 して 2分 の 1以 上 6分 の 5以 下 の範囲 内
において市町村 の条例で定 める割合
③ 水 力発電設備 及び地熱発電設備 については、価格 に次 の割合 を乗 じて得 た
額 を課税標 準 とす る。
ィ 大 臣配分資産又は知事配分資産 2分 の 1
口 そ の他 の資産 2分 の 1を 参酌 して 3分 の 1以 上 3分 の 2以 下の範囲 内
において市町村 の条例 で定める割合
一
④ バ イオマス発電設備 については、適用対象 を 定の規模未満 の設備 に限定
した上、価格 に次 の割合 を乗 じて得 た額 を課税標準 とす る。
イ 大 臣配分資 産又は知事配分資産 2分 の 1
口 そ の他 の資産 2分 の 1を 参酌 して 3分 の 1以 上 3分 の 2以 下の範囲 内
において市町村 の条例 で定 める割合
-46-
(2)鉄軌道事業者 が政府 の補助を受けて取得 した車両の運行 の安全性 の向上に資
す る一定 の償却資産 に係 る固定資産税 の課税標準 の特例措置 について、対象 に
係 る補助金 の範囲 を拡充す る。
(3)鉄 道事業者等 がそ の事業 の用に供する鉄道施設等を高齢者、障害者等 の移動
等 の円滑化 の促進 に関す る法律 に規定す る公共交通移動等円滑化基準 に適合 さ
一
せ るために実施す る一定の鉄道駅等 の改良工事 により取得 した 定 の家屋及び
償却資産 に係 る固定資産税及び都市計画税 の課税標準 の特例措置 について、 ホ
ー ム ドアの対象範囲 に、高齢者、障害者等 の移動等の 円滑化 の促進 に関す る法
律 に基づ く移動等 円滑化基本構想 に位置付 けられ た鉄道駅等 を加 えた上、そ の
適用期限を 2年 延長す る。
(4)流 通業務 の総合化及び効率化 の促進 に関す る法律 の認定を受けた事業者 が、
一
総合効率化計画 に基 づ き取得 した 定の家屋及び償却資産 に対 して 、同法 の改
正 を前提に、 2年 間 に限 り次の措置 を講ず る。
① 認 定を受 けた事業者 が総合効率化計画 に基づ き取得 した特定倉庫 に係 る固
定資産税及び都 市計画税 について、課税標準 を最初 の 5年 間価格 の 2分 の 1
とし、当該特定倉庫 の附属機械設備 に係 る固定資産税 について、課税標準を
最初 の 5年 間価格 の4分 の 3と す る。
② 認 定を受けた 日本貨物鉄道株式会社以外 の鉄道事業者等が総合効 率化計画
に基づ き取得 した貨物用鉄道車両 を鉄軌道事業者 が取得 した新造車両 に係 る
固定資産税 の課税標準の特例措置 の対象 に加 える。
③ 認 定を受けた 日本貨物鉄道株式会社以外 の鉄道事業者等が総合効率化計画
に基づ き取得 した貨物搬送装置 に係 る固定資産税 について、課税標準 を最初
の 5年 間価格 の 5分 の 3と す る。
(5)耐 震改修等 を行 つた住宅に係 る固定資産税 の減額措置 について 、次 の とお り
見直 しを行 う。
① 耐 震改修 を行 つた住宅に係 る固定資産税 の減額措置 の適用期限 を 2年 3月
延長す る。
② バ リア フ リー改修 を行 つた住宅に係 る固定資産税 の減額措置 について、次
のとお り見直 しを行 つた上、その適用期限を 2年 延長す る。
イ 対 象 となる住宅 について 、平成 19年 1月 1日 に存 していた住 宅から新
-47-
築 され た 日から 10年 以上を経過 した住宅 とする。
口 床 面積要件 (改修後 の住宅 の床面積 が 50ピ 以上)を 追加す る。
ハ エ 事費要件 について、50万 円超 (地方公共団体 か らの補助金等をもつ
て充 てる部分 を除 く。
)か ら 50万 円超 (国又は地方公共団体 か らの補助金
等 をもつて充てる部分 を除 く。)と する。
③ 省 エ ネ改修 を行 つた住宅に係 る固定資産税 の減額措置 について、次 の とお
り見直 しを行 つた上、その適用期限を 2年 延長する。
イ 床 面積要件 (改修後 の住 宅 の床面積 が 50ピ 以上)を 追加す る。
口 工 事費要件 について、50万 円超 か ら 50万 円超 (国又は地方公共団体 か
らの補助金等 をもつて充 てる部分を除 く。)と す る。
一
(6)国 家戦略特別区域法 に基づ く特定中核事業 の うち医療分 野 における 定 の研
究開発 に関す る事業 の実施 主体 として同法 の認定区域計画 に定められ た者 が国
一
家戦略 特別 区域内 にお いて取得 した当該研究開発 の用 に供す る 定 の設備等
(法人税 の特別償却 の対象 となるものに限る。)に 係 る固定資産税 の課税標準
の特例措置 の適用期限を 2年 延長す る。
(7)ラ ジオ放送 を行 う基幹放送事業者 又は基幹放送局提供事業者 が取得 した災害
対策 のための一定の無線設備 に係 る固定資産税 の課税標準 の特例措置 の適用期
限を 2年 延長す る。
(8)農 林漁業有機物資源 のバイオ燃料 の原材料 としての利用 の促進 に関す る法律
の認定を受 けた事業者 が取得 した一定のバイオ燃料製造設備 に係 る固定資産税
の課税標準 の特例措置 の適用期限 を 2年 延長す る。
(9)都 市再 生特別措置法 に規定す る認定誘導事業者が誘導施設 の整備 に係 る事項
が記載 され た立地適正化計画 に基づ き整備 した公共施設等 の用に供す る家屋及
び償却資 産 に係 る固定資産税及 び都市計画税 の課税標準 の特例措置 について、
次 の とお り見直 しを行 った上、そ の適用期限 を 2年 延長す る。
① 家 屋 については、価格 に 5分 の 4を 参酌 して 10分 の 7以 上 10分 の 9以 下
の範囲 内において市町村 の条例 で定める割合を乗 じて得 た額 を課税標準 とす
る。
資産 については、価格 に次 の割合 を乗 じて得 た額 を課税標準 とす る。
② 償 去「
イ 大 臣配分資産又は知事配分資産 5分 の4
-48-
口 そ の他 の資産 5分 の 4を 参酌 して 10分 の 7以 上 10分 の 9以 下 の範 囲
内にお い て市町村 の条例 で定 める割合
(10)東 日本 高速道路株 式会 社、首都 高速道路株 式会社 、 中 日本 高速道路株 式会
社、西 日本高速道路株 式会 社、阪神 高速道路株 式会社及び本州 四国連絡高速道
路株式会社 が一定 の事業 の用 に供す る固定資産 並びに独 立行政法人 日本高速道
路保有 ・債務 返 済機 構 が 一 定 の業務 の用に供す る 固定資産 に係 る固定資産税及
び都市計画税 の非課税措置 の適用期限を 10年 延長す る。
(11)国 内路線 に就航す る航空機 に係 る固定資産税 の課税標準 の特例措置 の適用
期限 を 2年 延長す る。
(12)整 備新幹線 の開業 に伴 い旅客鉄道株 式会社等 よ り譲渡 を受 けた並行在来線
の鉄道施設 の用に供す る一 定 の固定資産 に係 る固定資産税 及 び都市計画税 の課
税標準 の特例措置 の適用期 限 を 7年 延長す る。
(13)新 築住 宅に係 る固定資 産税 の税額 の減額措置 の適用期 限 を 2年 延長す る。
(14)新 築 の認 定長期優 良住宅 に係 る固定資産税 の税額 の減額措置 の適用期 限 を
2年 延長す る。
(15)津 波防災 地域 づ く りに関す る法律 に規定す る推進計画 区域 にお い て 、同法
に規定す る推進計画 に基 づ き新 たに取得等 された津波対策 の用 に供す る償却資
産 に係 る固定資産税 の課税標準 の特例措置 につい て 、次 の とお り見直 しを行 つ
た上 、そ の適用期限を 4年 延長す る。
① 大 臣配分資産又は知事配分資産 2分 の 1
② そ の他 の資産 2分 の 1を 参酌 して 3分 の 1以 上 3分 の 2以 下 の範囲 内に
お い て市町村 の条例 で 定 める割合
(不動産取得税〉
(16)農 地等 に係 る不動産取得税 の徴収猶 予制度 につい て、次 の 見直 しを行 う。
① 不 動産取得税 の徴収猶予 を適用 してい る場合 の特定貸付 けの特例 につい て、
農 地 中間管理事業 の ために貸 し付 ける場合 にあ つては、受贈者 の徴収猶予 の
適用期間要件 (現行 :10年以 上 (貸付 け時 にお い て65歳未満 の場合 には 、20
年以 上))は 適用 しない。
② 不 動産取得税 の徴収 猶予 の適用 を受 ける ことができる者 を認定農業者等 に
限 る こととす る。
-49-
③ 特 例適用農地等 に区分地 上権 が設定 された場合 にお いて も、受贈者 がその
特例適用農 地等 の耕作 を継続 してい るときは、徴収猶 予 の期限 は確定 しない
こととす る。
(注)上 記① の改正は平成 28年 4月 1日 以後 の貸付 けについ て、上記② の改正
は同 日以後 の不動産 の取得 につい て 、 上記③ の改 正は同 日以後 の 区分地 上権
の設定 について 、それ ぞれ適用す る。
一
(17)都 市再開発法 の改 正 を前提 に、第 種市街 地再開発事業 に新 たに導入 され
る個別利用区へ の権利変換手法 によ り、従前 の権利者 が取得す る個別利用 区内
の 土地に係 る不動産取得税 につい て、現行 の市街地再開発事業 の施行 に伴 い 従
前 の権利者 が従前 の宅地等 に対応 して取得す る不動産 に係 る不動産取得税 の課
税標 準 の特例措置 と同様 の措置 を講ず る。
)河 川法 に規定す る高規格堤防 の整備 に係 る事業 のために使用 され た土地 の
(1急
上 に建 築 されて い た家屋 につい て移転補償 金 を受 けた者 が当該土 地 の上に取得
す る代替家屋 に係 る不動産取得税 の課税標準 の特例措置 の適用期限 を 2年 延長
す る。
(19)東 日本高速道路株 式会社 、首都高速道路株式会社 、中 日本高速道 路株式会
社 、西 日本高速道路株式会社 、阪神高速道路株 式会社及 び本州 四国連絡高速道
路株 式会社が取得す る一 定 の事業 の用 に供す る不動産並びに独立行政法人 日本
一
高速 道路保有 ・債務返済機構 が取得す る 定 の業務 の用 に供す る不動産 に係 る
不動産取得税 の非課税措置 の適用期限 を 10年 延長す る。
(20)不 動産取得税 につい て 、新築住 宅 を宅地建物取 引業者等 が取得 した もの と
み なす 日を住 宅新築 の 日か ら 1年 (本則 6月 )を 経過 した 日に緩和す る特例措
置 の適用期限 を 2年 延長す る。
(21)新 築住 宅特例適用住 宅用土地に係 る不動産取得税 の減額措置 (床面積 の 2
倍 (200ピ を限度)相 当額 の減額)に つい て、土地取得後 の住 宅新築 まで の経
過年数要件 を緩和す る特例措置 の適用期限を 2年 延長す る。
(22)マ ンシ ョンの建替 え等 の 円滑化 に関す る法律 に規定す る施行者又 はマ ンシ
ョン敷 地売却組合 が取得す る要除却認定 マ ンシ ョン及 びその敷地 に係 る不動産
取得税 の非課税措置 の適用期限を 2年 延長す る。
(23)整 備新幹 線 の開業 に伴 い旅客鉄道株 式会社等 よ り譲渡を受 けた並行在来線
-50-
の鉄道施設 の用に供す る一定 の不動産 に係 る不動産取得税 の非課税措置 につい
て、旅 客鉄道株 式会社及び 日本貨物鉄道株式会社 に関す る法律 の改正 に伴 う所
要 の措置 を講 じた上 、そ の適用期限を 7年 延長す る。
(24)新 築 の認定長期優 良住宅 に係 る不動産取得 税 の課税標 準 の特例措置 の適用
期限 を 2年 延長す る。
〈
事業所税〉
(25)民 間都 市開発推進機構 が行 う共 同型 都 市再構築業務 につい て 、都市再 生特
別 措置法 の改正後 も引き続 き収益事業以外 の事業 として 、事業所税 の非課税措
置 を講ず る。
(26)特 定農産カロエ業経営改善臨時措置法 に規定す る承認 計画 に基 づ き特定農産
エ業者等 が事業 の用に供す る一 定 の施設 に対す る資産割 に係 る事業所税 の課
カロ
税標準 の特例措置 の適用期限を 2年 延長す る。
〔
廃 止 ・縮減等〕
〈
固定資産税 ・都市計画税)
(1)郵 政 民営化 に伴 い合併前 の郵便事業株 式会社及び郵 便局株式会社 が 日本郵政
公 社 か ら承継 し、 かつ 、 日本郵便株式会社 が所有す る一 定 の 固定資産 に係 る固
定資産税及 び都市計画税 の課税標準 の特例措置 につい て 、課税標 準 を価格 の 5
分 の 4(現 行 :5分 の 3)と した上 、そ の適用期限を 2年 延長す る。
(2)公 害防止 用設備 に係 る固定資産税 の課税標準 の特例措置 につい て、次 の とお
り見直 しを行 つた上、その適用期限を 2年 延長す る。
ー
① テ トラクロロエ チ レン溶斉J及び フ ッ素系溶剤 を使用す る ドライク リ ニ ン
グ機 に係 る活性炭利用吸着式処理装置につい て、適用対象 を中小企業者等に
限定す る。
② ご み処理施設 の うち石綿含有廃棄物無害化 処理用設備 を適用対象 か ら除外
し、 一般廃棄物最終処分場 につい ては、課税標準 を価格 の 3分 の 2(現 行 :
2分 の 1)と す る。
一
(3)成 田国際 空港株式会社 がそ の事業 の用 に供す る 定 の施設 に係 る固定資産税
及び都 市計画税 の課税標準 の特例措置 につい て 、課税標 準 を価格 の 8分 の 7
(現行 :6分 の 5)と した上 、そ の適用期限を 2年 延長す る。
(4)地 域公共 交通 の活性化及び再生 に関す る法律に規定す る鉄道事業再構築事業
-51-
│
一
を実施す る路線 にお いて政府 の補助 を受けて取得 した 定の家屋及 び償却資産
一
に係 る固定資産税及 び都市計画税 の課税標準 の特例措置 について、 定の補助
金を対象か ら除外 した上、その適用期 限を 2年 延長す る。
一
(5)日 本貨物鉄道株 式会社 が取得 した新 たに製 造 された 定 の機関車又は コンテ
ナ貨車 に係 る固定資産税 の課税標準 の特例措置 について、適用要件 を見直 した
上、その適用期限 を 2年 延長す る。
(6)農 業協同組合等 が取得 した農林漁業者 の共同利用 に供す る機械及 び装置 に係
一
る固定資産税 の課税標準 の特例措置 について、 定の資金 の貸付 けを受けて取
得 した機械及 び装置 を特例措置 の対象 か ら除外す る。
(7)九 州旅客鉄道株 式会社 が所有等 をす る固定資産 に係 る固定資産税及 び都 市計
画税 について、次 の措置 を講ず る。
① 国 鉄改革に よ り九州旅客鉄道株 式会社 が承継 した本来事業用固定資産 に係
る固定資産税及 び都市計画税 の課税標準 の特例措置 を廃止す ることとし、平
成 28年 度 につい ては、課税標準 を価格 の 5分 の 3と す る経過措置 を講ず る。
② 九 州旅客鉄道株式会社 が所有 し又は借 り受けている固定資産 に係 る固定資
産税及び都市計画税 の課税標準 の特例措置 を廃止す ることとし、次 の とお り
経過措置 を講ず る。
イ 平 成 28年 度 課 税標準 を価格 の 2分 の 1
口 平 成 29年 度 課 税標準 を価格 の 5分 の 3
ハ 平 成 30年 度 課 税標準 を価格 の 5分 の 3
_
③ そ の他所要 の措置を講ず る。
(8)東 日本大震災 により滅失 ・損壊 した鉄道施設等 に代 わるもの として災害復 旧
事業費補助 を受けて取得等 をした償却資産 に係 る固定資産税 の課税標準 の特例
措置 を廃止す る。
・
(9)東 日本大震災 によ り滅失 ・損壊 した旅客鉄道株式会社等 か ら無償譲渡を受け
た特定地方交通線 の鉄道施設等 に係 る特例措置の適用 を受けていた家屋及び償
却資産 に代 わるもの として取得等を した家屋及び償却資産 に係 る固定資産税 の
課税標準 の特例措置 を廃止す る。
一
(10)大都 市地域 における宅地開発及 び鉄道整備 の 体的推進に関す る特別措置
法に規定する特定鉄道事業者 が新 たな営業路線 の開業 のために新設 した線路設
-52-
備等 に係 る固定資産税 の課税標準 の特例措置 を廃 止す る。
4 そ の他
(国 税 )
(1)贈 与税 の配偶者控除 につい て、そ の適用 を受 けるための申告書 に添付す べ き
登記事項証明書 を、居住用不動産 を取得 した ことを証す る書類 に変更す る。
(注)上 記 の改 正 は 、平成 28年 1月 1日 以後 に贈 与によ り取得す る財産 に係 る
贈与税 につい て適用す る。
(2)株 式 を発行 した法人等 を委託者 とす る金銭 の信託契約 であ つて 、 そ の信託契
約 に係 る信託 の受託者 が 、当該株式 の取得 をす るとともに、 当該 委 託者 の従業
員等 に勤続年数 そ の他 の事 由を勘案 して定 め られた基準 に応 じて当該株 式 の交
付 を行 うことを定 める規則 に従 い 当該株式 の交付 を行 うこととされ てい る信託
等 (いわ ゆ る 「日本版 ESOP信
託」)に つい ては 、信託 に 関す る受益者別
(委託者別)調 書 の提 出を不 要 とす る。
(3)学 校教育法 の改 正に伴 い 、義務教育学校 につい て、学校法人 が取得す る校舎
等 の所有権 の移転登記等 に対す る登録免許税 の非課税措置 (登録免許税 法別表
第 二)等 を適用す る。
(4)児 童福祉法等 の 改正 を前提 に、新 たに社会福祉事業 に位置付 け られ る事業等
につい て、社会福祉 法人 が社会福祉事業 の用 に供す るために取得す る不動産 に
係 る所有権 の移転登記 等 に対す る登録免許税 の非課税措置 (登録免許税 法別表
第 二)等 を適用す る。
(5)障 害者 の 日常生活及 び社会 生活 を総合的 に支援す るための法律等 の改正 を前
提 に、改正後 の 障害福祉サー ビス事業等 につい て 、社会福祉法人 が社会福祉事
業 の用に供す るた めに取得す る不動産 に係 る所有権 の移転登記等 に対す る登録
免許税 の非課税措置 (登録免許税法別表第 二)等 を適用す る。
(6)農 林 中央金庫及 び特定農水産業協同組 合等 による信用事業 の再編及 び強化 に
関す る法律 の改 正 に伴 い 、農林 中央金庫 が主務 大臣の認可 を受 けて子会社 とし
た特定業務 を営む特定承継会社 につい ては、相続税、贈 与税 、登録免許税 及び
印紙税 に関す る法令 の適用 上 、銀行等 と同様 の取扱 い とす る所要 の措置 を講ず
る。
(7)都 市再開発法 の改正 を前提 に、市街地再開発事業 の拡充後 も、市街 地再開発
-53-
事業 の施行 のため必 要な土地又は建物 に関す る登記 に対す る登録免許税 の非課
税措置 を適用 し、市街 地再開発組合 を引き続 き印紙税 の非課税 法人 とす る。
一
(8)戦 傷病者等 の妻 に対す る特別給付 金支給法 の 部改正 に よ り新た に支給 され
る こととな る特別給付金 について 、特別給付金 に関す る書類及 び特別給付金国
債 を担保 とす る金銭 の貸借 に関す る書類 には、印紙税 を課 さない こととす る。
(地方税)
(1)行 政手続 にお ける特定 の個人 を識別す るための番号 の利用等 に関す る法律 に
規定す る個人番号又 は法人番号 の利用開始 に伴 い、固定資産課税 台帳 の閲覧制
度 について 、所要 の措置 を講ず る。
一
(2)国 立研究開発法人 日本原子力研 究開発機構 の 部業務 を承継す る国立研究開
ヘ
発法人放 射線 医学総合研究所 の国 立研究開発法 人量子科学 技術研 究開発機構
の改組後 も、現行制度 と同様 の措置 を講ず る。
(3)独 立行政法人労働 安全衛 生総合 研究所 を統合する独 立行政法人労働者健康 福
祉機構 の独 立行政法人労働 者健康安 全機構 へ の改組後 も、現 行制度 と同様 の措
置 を講ず る。
(4)国 立研究 開発法人農 業 生物資源研究所、国立研究開発 法人農業環境技術研 究
・
ー
所及 び独 立行政法人種苗 管理 セ ン タ を統合す る国 立研究開発 法人農業 食 品
産業技術総 合研究機 構 につい て 、現行 制度 と同様 の措置 を講ず る。
セ ンター
(5)独 立行政法 人水産 大学校 を統合す る国立研究開発法人水産総合 研究
の 国 立研 究開発 法人水産研究 ・教育機 構 へ の改組後 も、現行 制度 と同様 の措置
を講ず る。
(6)学 校教育法 の改 正による義務教 育学校 の創設 に伴 い 、所 要 の措置 を講ず る。
い
(7)農 地法 の 改 正 による農業 生産法人 の名称変更等 が行 われ る ことに伴 、所 要
の措置 を講ず る。
〓一
1
法人課税
成長 志向 の法人税改革
(国 税 )
( 1 ) 法人税 の税率 ( 現行 : 2 3 . 9 % ) に ついて、次 の とお り、段階的に引き下げ る。
-54-
① 平 成28年4月 1日 以後 に開始する事業年度 について、23.4%と す る。
② 平 成30年4月 1日 以後 に開始す る事業年度 について、23.2%と す る。
(2)租税特別措置 の見直 し
① 生 産性向上設備等 を取得 した場合 の特別償却 又は税額控除制度 (生産性 向
上設備投資促進税制)は 、適用期限 をもつて廃 止することとし、関係規定 を
削除す る (所得税 につい て も同様 とする。)。
(注1)普 通償却限度額 との合計 でその取得価額 までの特別償却 ができる措置
(即時償却)及 び税額控除率の上乗せ措置 は、平成 28年 3月 31日 とさ
れ てい る適用期限を延長 しない。
(注2)上 記 の関係規定 の削除は、平成 29年 4月 1日 か ら施行す る。
② 他 の特例措置 について、所要 の見直 しを行 う。 (後掲)
(3)減 価償却制度 について、次 の見直 しを行 う。
平成28年4月 1日 以後 に取得をする建物附属設備及び構築物並びに鉱業用 の
建物 の償却 の方法 につい て、定率法 を廃止 し、 これ らの資産 の償却 の方法を次
の とお りとす る (所得税 について も同様 とす る。)。
資 産
の
区 分
償
却
方
法
建物 附属設備 及 び構 築物 ( 鉱業用 の これ 定額法
らの資産 を除 く。)
鉱業用減価償却資 産 (建物 、 建物附属設 定額法又は生産高比例法
備及 び構 築物 に限 る。)
(注)リ ー ス期間定額法、取替法等 は存置す る。
(4)欠損金 の繰越控除制度等 について、次の見直 しを行 う。
① 平 成 27年度税制改正において講 じた青色申告書を提出 した事業年度 の欠損
金 の繰越控除制度、青色 申告書 を提出 しなか つた事業年度 の災害 による損失
金 の繰越控除制度及 び連結欠損金 の繰越控除制度 における控除限度額 の段階
的な引下げ措置 について、次 の とお りとする。
-55-
平成 27年 度税制改 正 後
事業年度開始 日
改
控除限度割合
事業年度開始 日
平成 27年 4月 ∼
平成 27年 4月 ∼
案
正
控除限度割 合
100ジ
)6D65
平成28年 3月
D65
100ジ
)σ
平成 29年 3月
平成 28年 4月 ∼
D60
100ジ
)θ
平成29年 3月
平成 29年4月 ∼
平成 29年 4月 ∼
)50
100夕
〉σ
100う
)`D55
平成30年 3月
平成 30年 4月 ∼
100多)6D50
② 、平成 27年度税制改正 にお いて講 じた次 の措置 (平成 29年 4月 1日 施行)に
ついて 、平成 30年 4月 1日 か ら施行 し、同 日以後 に開始す る事業年度 にお い
て生ず る欠損金額 につい て適用す る こととす る。
イ 青 色 申告書 を提 出 した事 業年度 の欠損 金 の繰越期間、青 色 申告書 を提 出
しなか つた事業年度 の災害 による損失金 の繰越期 間及 び連結欠損金 の繰 越
期間 を10年 (現行 :9年 )に 延長す る措置
口 青 色 申告書 を提出 した事業年度 の欠損金 の繰 越控除制度 、青 色 申告書 を
提 出 しなか つた事業年度 の災害 による損失金 の繰越控 除制度 及 び連結欠損
金 の繰越控除制度 の適用 に係 る帳簿書類 の保存要件 にお け る保存期間 を10
年 (現行 :9年 )に 延長す る措置
ハ 法 人税 の欠損金額 に係 る更正 の期間制限 を10年 (現行 :9年 )に 延長す
る措置
二 法 人税 の欠損金額 に係 る更正の請求期間 を10年 (現行 :9年 )に 延長す
る措置
(地方税 )
(1)法 人事業税 の税率引下げ と外形標準課税 の拡大
① 法 人事業税 の税率 の改正
資本 金」 とい う。)1億
資本 金 の額 又 は 出資 金 の額 (以下 「
円超 の普通法
人 の法人事業税 の標準税 率 を次 の とお りと し、平成 28年 4月 1日 以後 に開
-56-
始す る事業年度 か ら適用す る。
付加価値割
資本害1__
所 得 割
年 400万 円以 下 の所得
年 4 0 0 万 円超 8 0 0 万 円
以下 の所 得
年 800万 円超 の所得
現行
改正案
平成 27年 度
0。72%
0.3%
3.1%
(1.6%)
平成 28年 度_
1.2%
0.5%
1.9%
(0.3%)
2.7%
(0.5%)
3.6%
7%)
(0。
4.676
(2.3%)
b
6.0ツ
(3.1%)
コ内の率 は、地方法人 特 別税 等 に関す る暫定
(注 1)所 得割 の税 率下段 のカ ッ
率 の制限税 率 を標準 税 率 の 2倍 (現
当該税
り、
であ
の
率
税
用後
法適
措置
2倍 )に 引き上げる。
行 :1。
の所得
又 は事業所 を設けて事業 を行 う法人
(注 2)3以 上 の都 道府 県 に事務所
の適用 はない。
害1に係 る税率 については、軽減税率
正
② 地 方法人特別税 の税率の改
特別税の税率 を次 のとお りとし、平
の地方法人
の
通法人
普
超
1億
円
金
資本
る事業年度 か ら適用す
成 28年 4月 1日 以後 に開始す
平成 27年 度
付 加 価 値 割 額 、資 本 割 額 及
る。
平成 28年 度
び
所得害1 額の合算額 によつて法
人事業税 を課 税 され る法人 の
所得 害1額に対す る税率
③
担変動 の軽減措置
法人事業税 の税 率 の改正 に伴 う負
29年 3月
の ち平成 28年 4月 1日 か ら平成
資本 金 1億 円超 の普通法人 う
に
る付 加価値額 が 40億 円未 満 の法人
31日 ま での間 に開始す る事業 年度 に係
本割 額及 び所得割 額 の合算額
っぃて 、 当該 事業年 度 に係 る付加価値害J額、資
`
3月 31日 現 在 の付加価値割、資
事業税 額」 とい う。)力 平成 28年
(以下 「
のそれぞれ の課税標 準 に乗 じて計算 し
年度
事業
を当該
率
1の税
害
び
所得
本割 及
ついては
加価値 額 が 30億 円以 下 の法人 に
つては、付
にあ
合
える場
を超
た額
40億
じた額 を、付 加価値 額 が 30億 円超
そ の超 える額 に 4分 の 3の 割合 を乗
の 3か ら 0
の超 える額 に付加価値額 に応 じて 4分
円未満 の法人 についてはそ
-57-
の 間 の割合 を乗 じた額 を、それぞれ 当該事業年度 に
係 る事 業税 額 か ら控除す
る措置 を講ず る。
資本金 1億 円超 の普通法人の うち平 成 29年 4月 1日 か ら平
成 30年 3月
31日 までの間に開始 す る事業年度 に係 る付加価
値額 が 40億 円未 満 の法人に
つ い て、当該事 業年度 に係 る事業税 額 が
平成 28年 3月 31日 現在 の付加価値
割及び資本割 の税率 を当該事業年度 の それぞれの課税標準に じて
乗
計算 した
額 と同 日現在 の所得割 の税率 に同 日現在 の地方法人特別 税相 当分 の
率 を加 え
た率 を 当該事 業年度 の所得割 の課税標 準 に乗 じて
計算 した額 との合計 額を超
える場合 にあっ ては、付加価 値額が 30億 円以 下 の法人につい
てはそ の超 え
る額 に 2分 の 1の 割合 を乗 じた額 を、付加 価値額 が 30億
円超 40億 円未満 の
法人 については そ の超 える額 に付カロ
価値 額 に応 じて 2分 の 1か ら0の 間の割
合 を乗 じた額 を、それぞれ 当該 事業年度 に係 る事 業税額か ら
控 除す る措置 を
講ず る。
資本金 1億 円超 の普通法人の うち平成 30年 4月 1日 か ら
平成 31年 3月
31日 までの間 に 開始 す る事 業年度 に係 る付カロ
価値 額 が 40億 円未 満 の法人に
つい て、当該事 業年度 に係 る事 業税額が 平成 28年 3月
31日 現在 の付加 価値
割及び資本割 の税率 を当該事業年度 の それぞれ の課税標準に じて
乗
計算 した
額 と同 日現在 の所得割 の税率 に同 日現在 の地方法人特別 税相 当 の
分 率 を加 え
た率を当該事 業年度 の所得割 の課税標準 に乗 じて計算 した
額 との合計額 を超
える場合 にあっ ては、付加価値 額 が 30億 円以 下 の法人 につい
てはそ の超 え
る額 に 4分 の 1の 割合 を乗 じた額 を、付加 価値額が 30億 円超 40億
円未満 の
法人 については そ の超 える額 に付カロ
価値額 に応 じて 4分 の 1か ら0の 間 の割
合 を乗 じた額 を 、それぞれ 当該事 業年度 に係 る事 業税額 か ら
控除す る措置 を
講ず る。
④ そ の他
そ の他所要 の措置 を講ず る。
(2)租 税特別措置 の 見直 し
① 生 産性 向上設 備 等 を取得 した場合 の特別 償却又は税額控 除制度
(生産性 向
上設備投資促進 税制)は 、適用 期限をもって廃 止す ることとし
、関係 規定を
削除す る。
-58-
(注 1)普 通償却 限度額 との合計 でそ の取得価額 まで の特別償却 ができる措置
(即時償却)及 び税額控 除率 の上乗 せ 措置 は、平成 28年 3月 31日 とさ
れてい る適用期限 を延長 しない。
(注 2)上 記 の 関係規定 の削除 は、平成 29年 4月 1日 か ら施行す る。
② 他 の特例措置 について 、所要 の見直 しを行 う。 (後掲)
(3)法 人住民税及 び 法人事業税 につい て、欠損金 の繰越控 除制度等 に 関す る国税
にお ける諸制度 の取扱 い を踏 まえ、所要 の措置 を講ず る。
2 地 方法人課税 の偏在是正
(1)法 人住民税法人税割 の税率 の改正
法人住民税法人税割 の税率 を次 の とお りとし、平成 29年 4月 1日 以後 に開
夕
台す る事業年度 か ら適用す る。
現 行
改
[標準税率] [制
限税率] [標
道府県民税法人税割
3.2%
市町村民税法人税割
9。
4.2%
7%
12.1%
1.0%
6.0%
正 案
準税率] [制
限税率]
2.0%
8,4%
(2)地 方法人税 の税率 の改正
3%(現 行 :4.4%)に 引き上げ、平成 29年 4月 1
地方法人税 の税率 を 10。
日以後 に開始す る事業年度 か ら適用す る。
(3)地 方法人特別税及 び地方法人特別譲与税 の廃 止
① 平 成 29年 4月 1日 以後 に開始す る事業年度 か ら地方法人特別税 は廃 止 し、
法人事業税 に復 元す る。
② 地 方法人特別譲 与税 は、平成 30年 8月 譲与分 をもつ て廃 止 す る。
(4)法 人事業税交 付金 の創設
一
平成 29年 度 か ら、法人事業税 の 部 を都道府県か ら市町村 に交付す る制度
を創設す る。
① 道 府県は、納付 された法人事業税 の額 の 100分 の 5.4に 相 当す る額 を市町
村 に対 して交付す る。
4に 相 当す る額 を市町村 に
② 都 は、納付 された法人事業税 の額 の 100分の 5。
対 して交付 し、特別区相 当分につい ては 、特別 区財政調整交付 金 の財源 とす
る。
-59-
③ 上 記①及び②の市町村に対す る交付については、従業者数 を基準 として行
つ。
(注 1)平 成 29年 度 の①及 び② の交付率 については、所要 の経過措置 を講ず る。
(注 2)平 成 29年 度 か ら平成 31年 度 まで の間 の③ の交付基準 について は、所要
の経過措置 を講ず る。
(5)そ の他
そ の他所要 の措置 を講ず る。
3 そ の他 の地方創生 の推進 ・特区 に係 る税制 上 の支援措置
(国 税 )
〔
新設 ・拡充〕
(1)地 方拠点強化税制 の拡充
雇用者 の数 が増加 した場合 の税額控除制度 (雇用促進税制)の うち地方活力
向上地域特 定業務施設整備計画 に係 る措置について、雇用者 給与等支給額 が増
加 した場合 の税額控除制度 と重複 して適用できることとす る (所得税 につい て
も同様 とす る。)。なお、重複 して適用す る場合 には、雇用者 給 与等支給額 が増
額 か ら、
加 した場合 の税額控除制度 の適用 の基礎 となる雇用者給与等支給増カロ
一
雇用促進税制 の適用 の基礎 とな つ た増加雇用者 に対す る給与等支給額 として
定 の方法 によ り計算 した金額 を控 除す る。
(2)地 方創 生応 援税制 (企業版 ふ る さと納税)の 創設
地域再生法 の改正 を前提 に、青 色 申告書 を提出す る法人 が 、地域再 生法 の改
正 法 の施行 の 日か ら平成 32年 3月 31日までの間 に、地域再生法 の認定 地域再生
計画 に記載 された同法 の地方創生推進寄附活用事業 (仮称)に 関連す る寄附金
を支 出 した場合 には、そ の支出 した 寄附金 の額 の合計額 の20%か らそ の寄附金
の支 出 につい て法人住 民税 の額 か ら控除 され る金額 を控除 した金 額 とそ の支出
した寄 附 金 の額 の合計額 の10%と の うちいずれ か少ない金額 の税額控除 ができ
る こととす る。ただ し、控除税額 は、当期 の法人税額 の 5%を 上 限 とす る。
(3)国 家戦 略特別 区域 における指定法人 の所得 の特別控除制度 の創設
国家戦略 特別区域法 の改正に よ り法人 の指定制度 が創設 され る ことを前提 に、
青色 申告書 を提 出す る内国法人 で 、国家戦略特別区域 の指定 の 日以後 に設立 さ
れ、同区域 内に本店又 は主たる事務所 を有 し、専ち特定事業 (注 1)を 営む も
-60-
のであって 、国家戦略特別 区域法 の改正 法 の施行 の 日か ら平成 30年 3月 31日ま
での間 に国家戦略特別区域担 当大臣の指定 を受 けた法人 (同区域 外 の事業所 に
お いて一 定 の業務 (注 2)以 外 の業務 を行わない もので ある こと、そ の事業所
に勤務す る従業員 の数 の合計 がそ の法人 の常時使用す る従業員 の数 の20%以 下
で あること等 の要件 を満 たす もの に限 る。)に ついては、 そ の設 立の 日か ら 5
年 間、所得 の金額 の20%の 所得控除 ができることとす る。
(注 1)本 措置 の対象 となる特定事業は、国家戦略特別 区域法 の規制 の特例措置
イ
が重要な役割 を果たす事業 で 、医療、国際及 び農業分野 の事業並びに 「
ンター ネ ッ トそ の他 の情報通信技術 を活用 し、物 品による情 報 の収集 、蓄
積、解 析又 は発信及 び 当該情報 を活用 した物 品の 自律的な作動 を可能 とす
一
るために必要 な技術 の研究開発又 はその成果 を活用 した 定 の事業」 とす
る。
(注 2)一 定 の業務 とは 、調 査、広告宣伝等 の業務 (補助的 な もの に限 る。)と
す る。
ヽ
なお、 この措置 の適用 を受 ける事業年度 にお いて は、国家戦略 特別 区域 にお
い て機械等 を取得 した場合 の特別償却等又 は法人 税額 の特別控除制度 及 び 国際
又 は法人税額 の特
戦略総合特別 区域 において機械等 を取得 した場合 の特別償 去「
別控除制度 は、適用 しない こととす る。
(地方税)
〔
新設 0拡 充〕
(1)地 方拠点強化税制 の拡充
中小企 業者等 の雇用者 の数 が増加 した場合 の税額控除制度 (雇用促進税制)
の うち地方活力 向上地域特 定業務施設整備計画 に係 る措置について、雇用者給
与等支給額 が増 加 した場合 の税額控除制度 と重複 して適用できる こととす る。
なお、重複 して適用す る場合 には、雇用者給与等支給額 が増加 した場合 の税額
控除制度 の適用 の基礎 となる雇用者給与等支給増 加額か ら、雇用促進税制 の適
一
用 の基礎 とな つた増加雇用者 に対す る給与等支給額 として 定 の方法 によ り計
算 した金 額 を控除す る。
(2)地 方創 生応援税制 (企業版 ふ るさと納税)の 創設
-61-
地域再生法 の改正を前提に、青色 申告書 を提出す る法人 が、地域再生法 の改
正法 の施行 の 日か ら平成 32年 3月 31日 までの間 に、地域再生法 の認定地域再
生計画に記載 された同法 の地方創生推進寄附活用事業 (仮称)に 関連す る寄附
金 を支出 した場合 には、法人事業税及 び法人住民税 か ら次 の とお りそれぞれ税
額控除ができる措置を講ず る。
① 平 成 29年 3月 31日 までに開始す る事業年度 につい ては、当該寄附金 の合
計額 の 10%を 当該事業年度 に係 る法人事業税額 か ら、当該合計額 の 5%を
当該事業年度 に係 る法人道府県民税法人税割額か ら、当該合計額 の 15%を
当該事業年度 に係 る法人市町村民税法人税割額 か らそれぞれ税額控除ができ
る こととす る。ただ し、控除税額 は、 当期 の法人事業税額 の 20%、 法人道
府県民税法人税割額 の 20%、 法人市町村 民税法人税割額 の 20%を 上限 とす
る。
② 平 成 29年 4月 1日 以後 に開始す る事業年度 については、当該 寄附金 の合
計額 の 10%を 当該事業年度 に係 る法人事業税額か ら、当該合計額 の 2.9%を
当該事業年度 に係 る法人道府県民税法人税割 額 か ら、当該合計額 の 17.1%
を当該事業年度 に係 る法人市町村民税法人税割額 か らそれぞれ税額控除がで
きる こととす る。た だ し、控除税額 は、当期 の法人事業税額 の 15%、 法人
道府県民税法人税割額 の 20%、 法人市町村民税法人税割額 の 20%を 上限 と
す る。
③ そ の他所要 の措置 を講ず る。
(注)2以 上 の都 道府県又 は 2以 上の市町村 にお いて事務所又 は事業所を有す る
法人 の関係都 道府県又は関係市町村 ごとの控除税額 については、法人事業税
か らの控除税額 は課税標準額 を基準 として接分 し、法人住 民税 か らの控除税
額 は従業者数 を基準 として按分す ることとす る。
4 復 興支援 のための税制上 の措置
(国 税 )
〔
延長 ・拡充等〕
(1)復 興産業集積 区域等 にお いて機械等 を取得 した場合 の特別償却又は税額控 除
制度 の うち復興 産業集積 区域 に係 る措置 について、次 の措置 を講 じた上、そ の
適用期限 を 5年 延長す る (所得税 についても同様 とす る。)。
-62-
① 機 械 装置 の特別償却率を50%(平 成 31年4月 1日 以後 に取得等 をす るもの
につい ては、34%)(現 行 :普 通償却限度額 との合計 でそ の取得価額 まで の
特別償却 (即時償却))と し、機械装置 の うち同 日以後 に取得等 をす るもの
の税額控 除率 を10%(現 行 :15%)に 引 き下げ、建物等及 び構 築物 の うち同
日以後 に取得等 をす るものの特別償却率 を17%(現 行 :25%)に 、税額控 除
率 を 6%(現
行 :8%)に
、それぞれ引き下げる。
(注)福 島県 の地方公共団体 の指定 を受 けた法人 が取得等 をす るもの につい て
は、現行 どお りとす る。
② 建 築物整備 事業 の用 に供す る建物等 の範囲 に、認定 まちなか再生計画 に基
づ くもので次 の とお り現行 要件 を見直 した要件 を満 たす もの を加 える。
イ 耐 火建築物 で あることとの要件 を除外す る。
口 延 べ 面積 の下限要件 を750ポ (現行 :1,500ピ)に 引き下げ る。
ハ 地 上 階数 が 3以 上であ り、か つ 、避難用屋 上広場 が設 け られてい る こと
との要件 を除外す る。
二 居 住者等 の利便 の増進 に寄与す る施設 の整備費 の 下限要件 を2,500万円
(現行 :5,000万円)に 引き下げ る。
(2)復 興産業集積 区域 にお いて被災雇用者等 を雇用 した場合 の税額控除制度 につ
い て 、そ の適用期限 を 5年 延長す る とともに、平成31年 4月 1日 以後 に指定 を
受 けた法人 の税額控除率 を 7%(現
行 :10%)に 引き下 げる (所得税 につい て
も同様 とす る。)。
(注)福 島県 の地方公共団体 の指定 を受けた法人 について は、現行 どお りとす る。
(3)復 興産業集積 区域 における開発研 究用資産 の特別償却制度等 について 、特別
償却率 を50%(平 成 31年4月 1日 以後 に取 得等 をす るものについ ては 、34%)
(現行 :普 通償却限度額 との合計 でそ の取得価額 まで の 特別償却 (即時償却))
とした上 、 そ の適用期限を 5年 延長す る (所得税 につい て も同様 とす る。)。
(注)福 島県 の地方公共団体 の指定 を受 けた法人 が取得等 をす るもの につい ては 、
現行 どお りとす る。
(4)被 災代替資産等 の特別償却制度 について 、次 の見直 しを行 つた上 、そ の適用
期限 を 3年 延長す る (所得税 につい て も同様 とす る。)。
① 対 象資産 か ら非 自航作業船、航 空機 、二輪 の小型 自動車、検 査対象外軽 自
-63-
動車、小型特殊 自動車、原動機 付 自転車及 び鉄道車両を除外す る。
② 建 物等及び構築物 の特別償却率 を10%(中 小企業者等 は 12%)(現 行 :
15%(中 小企業者等は18%))に 、機械装置、船舶及 び車両運搬具 の特別償
却率 を20%(中 小企業者等 は24%)(現 行 :30%(中 小企業者等 は36%))
に、それぞれ引き下げる。
③ 被 災区域 の定義 について、実質的に事業又は居住 の用に供す る ことがで き
な くな つた建物等又は構築物 の敷地が対象区域であることを明確化す る。
(5)再 投資等準備 金制度について、次 の措置 を講 じた上 、そ の適用期限を 5年 延
長す る。
① 中 小企業者等 について は、指定 があ つた 日を含 む事業年度 にお いて3,000
万円以上の投資 をす ることとの要件 を満た していない場合 であ って も、同 日
を含む事業年度開始 の 日か ら 3年 間で5,000万円以上 の投資 を してい る場合
には、 そ の投資額 の 累計 が5,000万円 に達 した事 業年度以 後 の各事業年度
(その達 した事業年度 か らその指定があった 日以後 5年 を経過す る日を含む
事業年度 まで の各事業年度 に限る。)に おいて本制度 を適用 で きることとす
る。
② 準 備 金 の取崩 し期間 を 5年 間 (現行 :10年間)に 短縮す る。
(注)上 記 の改正は、平成28年4月 1日 以後 に指定を受けた法人について適用す
る。
(6)震 災特例法 に係 る特定 の資産 の買換 えの場合等の課税 の特例 について、被災
区域 である土地等又は建物等 か ら国内にあ る土地等又は事業用 の減価償去,資産
へ の買換 えに係 る買換資産 の対象区域 を被災区域又は東 日本大震災復興特別区
域法 の特定被災区域 に限定 した上、その適用期限を 5年 延長す る (所得税 につ
いても同様 とす る。
)。
(地方税)
〔
延長〕
(1)株 式会社東 日本大震災事業者再生支援機構 に係 る法人事業税 の資本割 の課税
標準 の特例措置 の適用期限 を 5年 延長す る。
5 円 滑 ・適正な納税 のための環境整備
(国 税 )
,
-64-
(1)現 物出資 につい て 、次 の見直 しを行 う。
① 外 国法人 に対す る現物 出資 の うちそ の移 転す る国 内資産 の全 て を恒久的
施設 に直接帰属 させ るもの につい て 、適格現 物出資 の対象 にカロえ る。 ただ
し、国内不動産 そ の他 の恒久的施設 か ら国外本店等 へ の 内部取 引 が帳簿価
額 で行 われた もの とな る国内資産 が含 まれ る場合 には 、現物 出資後 これ ら
の 国 内資産 につ い て内部取 引 を行 わない こ とが見込 まれ て い る場合 に限 る。
② 次 の現物出資 につい て、適格現物出資 の対象 か ら除外す る。
イ 内 国法人 が行 う外 国法人 に対す る現物 出資 の うち、そ の現物 出資 の 日以
前 1年 以内 にそ の内国法人 の本店等 か らの内部取引によ り国外 事業所資産
とな った資産 (現金 、預貯 金、棚卸資産及 び有価証券 を除 く。)を そ の外
国法人 の恒久的施設以外 の事業所 に直接帰属 させ るもの
口 外 国法人 が行 う現物出資 の うちそ の移転す る国外事業所資産 を他 の外国
法人 の恒久的施設 に直接帰属 させ るもの
(2)投 資法人 に係 る課税 の特例及 び特定投資信託に係 る受託法人 の課税 の特例 に
つい て 、特定 の資産 の割合 が総資産 の50%を 超 えてい る こととす る要件 にお け
る特定 の資産 の うち匿名組合契約等 に係 る権利 を、主 として有価証券 、不動産
等 に対す る投資 として運用す る ことを約す るもの に限 る こととす る。
6 そ の他 の租税特別措置等
│
(国 税 )
〔
拡充等〕
制度 につい て 、流通業務 の総合化及 び効率化 の促進
(1)倉 庫用建物等 の割増償 去「
に関す る法律 の改正 を前提に、対象 となる倉庫用建物等 の要件 を見直す ととも
に、貸付 けの用 に供す るもの を対象 か ら除外 した上、そ の適用期限を平成 30年
3月 31日とす る (所得税 につい ても同様 とす る。)。
(注)改 正前 の流通業務 の総合化及 び効率化 の促進 に関す る法律 の認 定又は確認
を受 けた者 が取得等 をす る倉庫用建物等 について、所要 の経過措置 を講ず る。
(2)都 市再開発法 の改 正を前提 に、次 の措置 を講ず る。
① 換 地処分等 に伴 い資産 を取得 した場合 の課税 の特例 の うち完全支配関係 が
ある法人 の間で譲渡 された譲渡損益調整資産 の譲渡利益額 を引き続 き計上 し
ない こととす る措置につい て 、対象 に都市 再開発法 の個別利用 区内 の宅地 ヘ
-65-
の権利変換 を加 える。
② 特 定 の資産 の買換 えの場合等 の課税 の特例 の うち市街 地再開発事業 による
一
買換 えについて、個別利用区が設定 され る第 種市街 地再開発事業 の実施に
伴 い 取得す るもの (再開発会社 が権利変換 により取得す るもの等 を除 く。)
について も対象 とす る (所得税 について も同様 とする。)。
③ そ の他所要 の措置 を講ずる。
(3)投 資法人 に係 る課税 の特例 について、次 の措置 を講ず る。
① 特 定 の資産 の割合 が総資産 の50%を 超えていることとす る要件について、
特定 の資産 の範囲に再生可能 エネルギー発電設備 を含 めることができる期間
を再生可能 エネル ギー発電設備 を最初に賃貸 の用に供 した 日か ら20年 (現
行 :10年)以 内に終了す る各事業年度 とす る。
② 投 資法人 の支払配当等 の額 が配 当可能利益 の額 の90%を 超 えてい ることと
す る要件における配 当可能利益 の額 について、原則 として純資産控除項 目の
額 の うち前期繰越利益 の額 を超 える部分 の金額を控除す る等 の調整措置を講
ず る。
(注)上 記 の改正は、平成28年4月 1日 以後 に行 う支払配当等 について適用す
る。
〔
延長〕
(1)交 際費等 の損金不算入制度 につい て、その適用期限を 2年 延長す るとともに、
接待飲食費 に係 る損金算入 の特例及 び 中小法人に係 る損金算入 の特例 の適用期
限を 2年 延長す る。
(2)中 小企業者等以外 の法人 の欠損金 の繰戻 しによる還付制度 の不適用措置 の適
用期限 を 2年 延長す る。
〔
廃止 ・縮減等〕
(1)エ ネルギー環境負荷低減推進設備等を取得 した場合 の特別償却又は税額控除
制度 (環境関連投資促進税制)に ついて、次 の見直 しを行 つた上、その適用期
)。
限を 2年 延長す る (所得税 について も同様 とす る。
限度額 との合計でそ の取得価額 までの特別
① 風 力発電設備 について普通償去「
)を 廃止す る。
償却 がで きる措置 (即時償去「
② 対 象資産 について、太陽光発電設備 を電気事業者に よる再生可能エネルギ
ー66-
′
―電気 の調達 に関す る特別措置法 の認定発電設備以外 の もの とす る等 の見直
しを行 う。
③ 税 額控除の対象資産 か ら車両運搬具を除外する。
(2)国 家戦略特別区域 にお いて機械等を取得 した場合 の特別償却等又 は法人税額
の特別控除制度について、次 の見直 しを行 つた上、そ の適用期限を 2年 延長す
る。
① 特 定中核事業の用に供 される一定の機械装置及 び 開発研究用器具備 品につ
い て普通償却限度額 との合計 でそ の取得価額 まで の特別償却 がで きる措置
(即時償却)を 廃止す る。
② 繰 越税額控除制度 を廃止する。
(3)国 際戦略総合特別区域 にお いて機械等 を取得 した場合 の特別償却又 は法人税
額 の特別控除制度について、次 の見直 しを行 つた上、そ の適用期限を 2年 延長
す る。
.① 特 別償却率を、機械装置及 び器具備 品については40%(現 行 :50%)に 、
建物等及び構築物については20%(現 行 :25%)に 、それぞれ引き下げる。
② 税 額控除率 を、機械装置及 び器具備 品については12%(現 行 :15%)に 、
建物等及び構築物については 6%(現
行 :8%)に
、それぞれ引き下げる。
③ 繰 越税額控除制度を廃止 する。
(4)雇 用者 の数 が増加 した場合 の税額控除制度 (雇用促進税制)に ついて、次 の
見直 しを行 う。
① 地 方活力向上地域特定業務施設整備計画 に係 る措置以外 の措置 について 、
適用の基礎 となる増加雇用者数 を地域雇用開発促進法 の同意雇用開発促進地
域 内にある事業所における無期雇用かつフル タイムの雇用者 の増加数 (新規
雇用 に限るもの とし、そ の事業所の増加雇用者数及 び法人全体 の増加雇用者
)と した上 、その適用期限を 2年 延長す る (所得税 につい
数 を上限 とす る。
ても同様 とする。
)。
(注)上 記 の改正に伴 い 、雇用者給 与等支給額が増加 した場合 の税額控除制
度 の適用 の基礎 となる雇用者給与等支給増加額 か ら本措置 の適用 の基礎
とな つた増加雇用者 に対 す る給与等支給額 として 一定 の方法によ り計算
した金 額 を控除 した上 、雇 用者給与等支給額 が増 加 した場合 の税額控除
-67-
制度 と本措置 とを重複 して適用できる こ ととす る。
② 合 併、分割等 があ つた場合 の増加雇用者数 の調整 計算 につい て所要 の措置
を講ず る。
制度 につい て、対象設備 か らフ ッ素系溶剤 に係 る
(5)公 害防止 用設備 の特別償 去「
活性炭吸着 式回収 装置 を含 む ドライ ク リー ニ ン グ機 を除外 した上、そ の適用期
限 を 1年 延長す る (所得税 について も同様 とす る。)。
(6)特 定農産加 工 品生産設備 の特別償却制度は、適用期 限 の到来 をもつて廃 止 す
る (所得税 につい て も同様 とす る。)。
(7)特 定信頼性 向上設備等 の特別償却制度 につい て 、次 の見直 しを行 う。
・
① 特 定信頼性 向上設 備 に係 る措置 につい て、特定通信 放 送開発事業実施 円
滑化法 の改 正 を前提 に、同法 の通信 ・放送施設等分散事業 (仮称)に 関す る
実施計画 に係 る措 置 とした上、そ の適用期限 を 1年 10月延長す る。
② 災 害対策用基幹放 送設備等 に係 る措置は、適用期限 の到来 をもつて廃 止 す
る。
(8)障 害者 を雇用す る場合 の機械等 の割増償却制度 について、対象資産 を障害者
が 労働 に従事す る事業所 にあるもの に限定 し、圧縮記帳 の特例 と重複 して適用
で きない こととす る等 の見直 しを行 つた上 、そ の適用期限 を 2年 延長す る (所
得税 につい て も同様 とす る。)。
(9)サ ー ビス付 き高齢者 向 け賃貸住宅 の割増償 却制度 につい て 、割増償却 率 を
10%(耐 用年数 が35年 以 上であるもの につい ては、 14%)(現 行 :14%(耐
用
年数 が35年以 上であ るもの について は、20%))に 引き下 げ た上 、そ の適用期
限 を 1年 延長す る (所得税 について も同様 とす る。)。
(10)海 外投資等損失準備 金制度 につい て 、資源探鉱 事業法人及 び資源探鉱投資
法人 に係 る準備金積 立 率 を70%(現 行 :90%)に 引き下 げ、資源探鉱事業法人
の範 囲等 の明確化 を行 つた上 、そ の適用期限 を 2年 延長す る。
(11)金 属鉱 業等鉱 害防 止 準備 金制度 につい て 、準備 金積 立 率 を80%(現 行 :
100%)に 引き下 げた上 、 そ の適用期限を 2年 延長す る (所得税 につい て も同
様 とす る。)。
(12)特 定災害防止 準備 金制度 につい て 、先行積 立てに係 る積 立額 が損金 の額 に
算入 で きない こ とを明確化 した上 、そ の適用期限を 2年 延長す る (所得税 につ
-68-
いて も同様 とす る。)。
(13)新幹線鉄道大規模改修準備 金制度は、所要 の経過措置 を講 じた上 、廃止す
る。
(14)保険会社等 の異常危険準備 金制度につい て、火災等 共済組合 が行 う火災共
済の洗替保証限度額等 を正味収入共済掛金 の45%(現 行 :60%)に 、火災共済
協同組合連合会 が行 う火災共済 の洗替保証限度額等 を正味収入共済掛金 の60%
(現行 :75%)に 、それぞれ引き下げた上、火災保険等及び火災共済に係 る特
例積立率 の適用期限を 3年 延長す る。
(15)探鉱準備金又 は海外探鉱準備金制度及 び新鉱床探鉱費又 は海外新鉱床探鉱
費 の特別控除制度 について、次 の見直 しを行 うとともに、探鉱準備金又 は海外
探鉱準備金制度 の適用期限を 3年 延長す る (所得税 について も同様 とする。)。
① 積 立事業年度終了の 日の翌 日か ら 5年 (現行 :3年 )を 経過 した準備金 の
金額 につい て、取 り崩す こととす る。
② 海 外探鉱準備金制度 における海外 自主開発法人の要件 について、次 の見直
しを行 う。
イ 「 その国内鉱業者等 の役員及びその国 内鉱業者等又はそ の子会社 の技術
者 が派遣 され ていること」 との要件 について、役員 に重要な使用人 をカロえ
るとともに、技術者 か ら重要な使用人 を除外する。
口 「 国 内鉱業者等 か ら20%以 上かつ 国 内鉱業者等及 び共 同出資法人 か ら
25%以 上 の出資又は長期 の資金 の貸付 けを受けていること」 との要件 につ
いて、国 内鉱業者等 からの長期 の資金 の貸付けを除外す る。
③ 新 鉱床探鉱費 の範囲か ら長期 の資金 の貸付けを除外す る。
④ 繰 越欠損金 の うちに控除できない金額があることによ り生 じた所得金額 に
ついては、新鉱床探鉱費又は海外新鉱床探鉱費 の特別控除制度 による控除の
対象外 とす る。
⑤ 新 鉱床探鉱費 である出資について、新鉱床探鉱費又 は海外新鉱床探鉱費 の
特別控除制度 と海外投資等損失準備金制度 とを重複 して適用できない ことを
明確化す る。
(16)国 際戦略総合特別区域 における指定特定事業法人 の課税 の特例は、適用期
限の到来をもつて廃止す る。
-69-
(17)中 小企業者 等 の少額減価償却資産 の取得価額 の損金算 入 の特例 について、
対象 とな る法人 か ら常時使用す る従業員 の数 が1,000人を超 える法人 を除外 し
た上 、そ の適用期限を 2年 延長す る (所得税 について も同様 とす る。)。
(18)中 小企業者 の事業再 生に伴 い特定 の組合財産 に係 る債務免 除等 がある場合
の評価損益等 の特例 につい て 、次 の見直 しを行 った上、そ の適用期限 を 3年 延
長す る。
① 対 象 となる中小企業者 の範 囲 を、金融機 関か ら受 けた事業資金 の貸付け に
係 る債務 の弁済 について 中小企業者等 に対す る金融 の 円滑化 を図 るた めの臨
時措置 に 関す る法律 の施行 の 日 (平成 21年12月4日 )か ら平成 28年 3月 31日
まで の 間 に条件 の変更 を受 けた もの に限定す る。
② 確 定 申告書 に添付すべ き書類 につい て 、再建計画 に係 る計画書 の記載事項
か ら再生債権 の取得対価 の額 を除外す るとともに、第 二者 に よる確認書類 の
記載事項 に再生債権 の取得対価 の額 が適 正であることを確認 した 旨を加 える。
(19)農 林 中央金庫等 の合併 に係 る課税 の特例 につい て、適用対象 か ら農林 中央
金庫 と信用農 業協 同組合連合会 との合併 を除外 した上、そ の適用期限 を 3年 延
長す る。
(地方税)
〔
延長 ・拡充等〕
(1)ガ ス供給業 を行 う法人 の事業税 の課税標準 である収入金額 を算 定す る場合 に
お いて控除 され る収入金額 の範囲 に、他 の ガス供給業 を行 う法人 か ら託送供給
を受 けてガ スの供給 を行 う場合 の 当該供給に係 る収入金額 の うち、 ガ ス事業法
に規定す る大 口供給 に応 じるガ スの供給 に係 る託送供給 の料金 として支払 うベ
き金額 に相 当す る収入金額 を追加す る課 税標準 の特例措置 の適用期限を 3年 延
長す る。 また 、 ガ ス事業法 の 改正 による事業類型 の見直 し等 に伴 う所要 の措置
を講ず る。
〔
廃止 ・縮減等〕
(1)国 家戦略特別 区域にお いて機械等 を取得 した場合 の特別償却制度 等 につい て 、
一
特定 中核事業 の用 に供 され る 定 の機械装置及び開発研究用器具備 品につい て
普通償 却限度額 との合計 でそ の取得価額 まで の特別償却 がで きる措置 (即時償
却)を 廃 止 した上 、その適用期 限を 2年 延長す る。
-70-
(2)国 際戦略総合特別区域 において機械等 を取得 した場合 の特別償却制度 につい
て、特別償却率 を、機械装置及び器具備 品については 40%(現 行 :50%)に 、
建物等及 び構 築物 については 20%(現 行 :25%)に
、それぞれ 引き下げた上 、
その適用期限を 2年 延長す る。
(3)中 小企業者等 の雇用者 の数 が増加 した場合 の税額控除制度 (雇用促進税制)
について、次 の見直 しを行 う。
① 地 方活力向上地域特定業務施設整備計画 に係 る措置以外 の措置 について、
適用 の基礎 となる増加雇用者数を地域雇用開発促進法 の同意雇用開発促進地
域内にある事業所 における無期雇用 かつ フル タイ ムの雇用者 の増加 数 (新規
雇用 に限るもの とし、その事業所 の増加雇用者数及び法人全体 の増加雇用者
数 を上限 とす る。)と した上、その適用期限を 2年 延長する。
(注)上 記 の改正に伴い、雇用者給与等支給額が増加 した場合 の税額控除制度
の適用 の基礎 となる雇用者給与等支給増カロ
額 から本措置 の適用 の基礎 とな
った増加雇用者 に対する給与等支給額 として一定 の方法に よ り計算 した金
額を控除 した上、雇用者給与等支給額 が増加 した場合 の税額控除制度 と本
措置 とを重複 して適用で きることとす る。
② 合 併、分割等 が あつた場合 の増加雇用者数 の調整計算 につい て所要 の措置
を講ず る。
九州旅客鉄道株 式会社に係 る法人事業税 の資本害1の課税標準 の特例措置を廃
(4)`
止す ることとし、資本金等 の額か ら、事業年度 の区分 に応 じ次 に掲げ る金額を
それぞれ控除す る経過措置 を講ず る。
① 平 成 28年 4月 1日 か ら平成 29年 3月 31日 までの間 に開始す る事業年度
資本準備金 の額 から資本金 の額を控除 した金額
② 平 成 29年 4月 1日 か ら平成 30年 3月 31日 までの間 に開始す る事業年度
資本金 の額及 び資本準備 金の額 の合計額 に4分 の 3の 割合 を乗 じて得 た金
額
③ 平 成 30年 4月 1日 か ら平成 31年 3月 31日 までの間に開始す る事業年度
資本金 の額及 び資本準備金 の額 の合計額 に 2分 の 1の 割合を乗 じて得 た金
額
その他
-71-
(国 税 )
(1)組 織再編税制 について、次の見直 しを行 う。
株 式交換等」 とい う。)に 係 る税制 につい
① 株 式 交換又は株式移転 (以下 「
て、次 の見直 しを行 う。
イ 共 同事業を行 うための株式交換等 に係 る適格要件 の うち役員継続 要件 に
つい て、株 式交換等前 の特定役員の全てがその株式交換等 に伴 って退任 を
す る株式交換等 でないこととす る。
口 適 格株式交換等 により親法人 が取得す る子法人株式 の取得価額 について、
株主 が50人以上である子法人 の場合 には、その子法人 の直前 の 申告におけ
る簿価純資産価額 にその後 の資本金等 の額等 の増減 を調整 したもの とす る。
ハ そ の他適格要件 について 、所要 の措置 を講ず る。
② 共 同事業を行 うための新設合併、新設分割又 は株式移転に係 る適格要件 の
うち株式継続保有要件 の判定 について明確化する。
(2)公 益法人等 の収益事業 に係 る課税 について、次の見直 しを行 う。
① 都 市再生特別措置法 の改正を前提 に、民間都市開発推進機構 が参加業務 と
して行 う不動産販売業及び不動産貸付業 について、その支援限度額 の算定対
象 となる施設に同法 の整備計画 に記載 された国際競争力強化施設 (仮称)が
追カロされた後 も、引き続き収益事業 か ら除外する。
② 独 立行政法人中小企業基盤整備機構法施行令の改正を前提に、独 立行政法
人 中小企業基盤整備機構 が小規模企業共済契約者等 に対す る貸付業務 として
行 う金銭貸付業 について、その貸付対象者 に農事組合法人 が追加 された後 も、
引き続 き収益事業か ら除外す る。
(3)法 人 の支給す る役員給与 について、役員 か ら受ける将来 の役務 の提供 の対価
として交付す る一定の譲渡制限付株式 による給与について の事前確定 の届出を
己資本利益
不要 とす るとともに、利益連動給与の算定指標 の範囲 にROE(自
一
率)そ の他 の利益 に関連する 定 の指標 が含まれ ることを明確化す る。
(4)寄 附金 の損金不算入制度について、特定公 益増進法人 である独立行政法人国
際観光振興機構 が国際会議等 の主催者に代 わ つて寄附金 を募集 し、その国際会
議等 の主催者 に交付す る制度 の対象 となる国際会議等 の要件 を緩和す る (所得
税 につい て も同様 とす る。)。
-72-
(5)国庫補助金等 で取得 した固定資産等 の圧縮額 の損金算入制度 の対象 となる国
庫補助金等 の範囲について、次 の見直 しを行 う (次の②及び③ の見直 しは、所
得税 について も同様 とす る。)。
① 日 本国有鉄道清算事業団の債務等 の処理に関す る法律に基づ く独 立行政法
人鉄道建設 0運 輸施設整備支援機構 の助成金で鉄道施設等 の安全対策 に対す
る追加的支援に係 るものを加える。
② 国 立研究開発法人新 エネルギー ・産業技術総合開発機構法 に基づ く助成金
で次世代火力発電等技術開発 (仮称)等 に係 るもの を加 える。
③ 公 共用飛行場周辺 における航空機騒音による障害 の防止等 に関す る法律 に
基づ く独 立行政法人空港周辺整備機構、成 田国際空港株式会社及び新関西国
際空港株 式会社 の補助金 を除外する。
④ 電 波法 の特定周波数変更対策業務 に基づ く指定周波数変更対策機関の給付
金 を除外する。
一
(6)法 人 が、個人か ら受け る将来 の役務 の提供 の対価 として 定 の譲渡制限付株
式 を交付 した場合 には、その役務 の提供 に係 る費用 の額 は、原則 として、その
譲渡制限付株 式 の譲渡制限が解 除された 日の属す る事業年度 の損金 の額 に算入
す る措置 を講ず る。
(注)上 記 の改正は、平成28年4月 1日 以後 に交付 の決議 がされ る譲渡制限付株
式について適用す る。
(7)公 益法人等 が普通法人 に移行する場合 の所得 の金額 の計算 について、医療法
施行令等 の改正を前提に、社会医療法人の認定を取 り消 された医療法人が、救
急医療等確保事業 に係 る業務 の継続的な実施に関する計画が適 当である旨の都
道府県知事 の認定 を受けた場合 には、課税対象 となる累積所得金額 か らその計
画 に記載 された救急医療等確保事業 に係 る業務 の実施 に必要な施設及び設備 の
取得価額 の見積額 の合計額 を控除で きる措置を講ず る こ と等によ り、課税 を繰
り延べ る こととす る。
(8)確 定給付企業年金法等 の改正を前提 に、企業年金等 の掛金等 の損金算入 の対
象 に次 の確定給付企業年金 の掛金等 を加 えるとともに、その掛金等 に係 る積 立
金 を退職年金等積 立金に対す る法人税 の課税対象 に加 える。
① 事 業主が将来 の財政悪化 を想定 して計画的 に拠出す る掛金
-73-
② 事 業主が拠 出す る掛金で給付増減調整 によ り運用 リス クを事業主 と加入者
とで分担す る企業年金 に係 るもの
③ 複 数事業主制度にお ける厚生労働大臣の承認等を受けて実施事業所を減少
させ る特例によりそ の減少 の対象 となる事業主が一括拠出す る掛金
(9)義 務教育学校 を設置す る学校法人 に対する寄附金 について、小学校及び中学
校 を設置す る学校法人 に対す る寄附金 と同様 に 、指定寄附金等 の対象 とす る
(所得税 について も同様 とす る。)。
(10)農 協改革等 に伴 い、次 の措置 を講ず る。
① 農 業協同組合中央会制度 の廃止により農業協 同組合中央会 の存続中央会ヘ
の移行措置 が講 じられたこと等に伴 い、特定中小企業者等 が経営改善設備 を
取得 した場合 の特別償却又は税額控除制度 における認定経営革新等支援機関
に準ずるものについて、都道府県農業会議 を除外 した上 、農業協 同組合中央
会 を存続 中央会 とす る規 定 の整備 を行 う (所得税 について も同様 とす る。)。
② 農 業協同組合法 の改正により農業協同組合等 の新設分割制度 が創設 された
ことに伴 い、分割対価 が分割法人の組合員 に直接交付 され る分割に係 る規定
の整備 を行 う。
③ 農 林中央金庫及 び特定農水産業協同組合等 による信用事業 の再編及び強化
に関す る法律 の改正に伴 い、農林中央金庫が主務大臣の認可を受けて子会社
とした特定業務 を営む特定承継会社 について 、銀行 と同様 の取扱 い とする所
要 の措置を講ず る。
④ 農 地法の改正に伴 い、次 の制度 について、農業生産法人 の議決権要件及び
役員 の農作業従事要件 の緩和並びに名称変更等 に伴 う所要 の規定 の整備 を行
う。
イ 農 業経営基盤強化準備金制度
口 農 地保有 の合理化 のために農地等を譲渡 した場合 の800万円特別控除
ハ 農 業生産法人の 内用牛 の売却 に係 る所得 の課税 の特例
(11)原 子力発電 における使用済燃料 の再処理等 のための積 立金 の積 立て及び管
理 に関す る法律 の改正 を前提に、次 の措置を講ず る。
① 使 用済燃料再処理等機構 (仮称)を 公益法人等 (法人税法別表第二)と す
る。
-74-
② 使 用済燃料再処理準備金制度は、所要の経過措置 を講 じた上、廃止する。
(地方税)
(1)次の①か ら③ に掲げる場合における法人の事業税の課税標準の算定に係る従
業者数 については、当該事業年度 に属する各月の末 日現在 における従業者数 を
合計 した数値 (当該事業年度中に月 の末 日が到来 しない場合 には、当該事業年
度終了の 日現在 における数値)に よることとする。
① 内 国法人が事業年度 の中途において国外 の事業を開始又は廃止 した場合
② 資 本金 1億 円超 の普通法人が事業年度の中途 において非課税事業又は収入
ロ
金額課税事業を開始又は廃止 した場合
③ 非 課税事業又 は収入金額課税事業 を行 う資本金 1億 円超 の普通法人 が事業
年度 の 中途 にお い てそ の他事業 を開始又は廃 止 した場 合
課税標準 の算定期間 の 中途 にお いて 国外 の事業を開始又 は廃 止 した場合 には 、
国内 に主たる事 務所又 は事業所 を有す る個人で国外 の事業 を行 うもの に係 る事
業税 の課税標準 の算定 に係 る従業者数 につい ては、当該算定期間 に属す る各月
の末 日現在 にお ける従業者数 を合計 した数値 (当該算定期 間 中に月 の末 日が到
来 しない場合 には、当該算定期間 の末 日現在 にお ける数値)に よることとす る。
一
(2)独 立行政法人国 立大学財務 0経 営 セ ンター の 部業務 を承継す る独立行政法
人大学評価 ・学位授与機構 の独 立行政法人大学改革支援 ・学位授与機構 へ の改
組後 も、引き続 き非課税独 立行政法人 とす る (非課税独 立行 政法人 の規定 があ
るそ の他 の全て の税 日につい て も同様 とす る。)。
(3)国 立研究開発法人港湾 空港技術研 究所及 び 国立研究開発法人電 子航法研究所
を統合す る国立研究開発法人海 上技術安 全研究所 の国立研究開発法人海 上 ・港
湾 ・航空技術研究所 へ の改組後 も、引き続 き非課税独 立行政法人 とす る (非課
税独 立行政法人 の規定 があるそ の他 の全て の税 目につい て も同様 とす る。)。
(4)独 立行政法人交通安全環境研究所 を統合 す る自動車検 査独 立行政法人 の独 立
行政法人 自動車技術総合機構 へ の改組後 も、引き続き非課税独 立行政法人 とす
る (非課税独 立行政法人 の規定があるそ の他 の全ての税 目につい て も同様 とす
る。)。
(5)独 立行政法人航海訓練所 を統合す る独立行政法人海技教育機構 につい て、引
き続 き非課税独 立行政法人 とす る (非課税独 立行政法人 の規定 があるそ の他 の
-75-
全ての税 目につい て も同様 とする。)。
(6)国 税 における諸制度 の取扱 い等を踏 まえ、その他所要 の措置 を講ずる。
四 消 費課税
1 消 費税 の軽減税率制度
2 車 体課税 の見直 し
(地方税)
(1)自 動車取得税 の廃止
自動車取得税 は、平成 29年 3月 31日 をもつて廃 止す る。
同 日までの 自動車 の取得に対 して課す る自動車取得税 については、なお従前
の例 によるな ど、所要 の措置 を講ず る。
(2)自 動車税及 び軽 自動車税 における環境性能割 (仮称)の 創設
自動車税及 び軽 自動車税にそれぞれ環境性能割 (仮称)を 設 ける。 これに伴
い 、現行 の 自動車税 を自動車税排気量割 (仮称)と し、現行 の軽 自動車税 を軽
自動車税排気量割 (仮称)と す るなど、所要 の措置を講ず る。
環境性能割」 とい う。)は 、
自動車税及 び軽 自動車税 の環境性能割 (以下 「
次 の とお りとす る。
① 納 税義務者等
環境性能割は、 自動車の取得 が行 われた際に、当該 自動車 の主たる定置場
の所在地において、当該 自動車 を取得 した者 に課す る。
一
(注)課 税対象 となる自動車は、現行 の 自動車取得税 の対象 と同 とす る。 ま
た、国等に対す る非課税、相続 による取得 に対す る非課税 な ど、所要の非
課税規定等 を設 ける。
② 課 税 主体
環境性能割は、登録車 については 自動車税環境性能割 として道府県が課 し、
-76-
軽 自動車 については軽 自動車税環境性能割 として市町村が課す税 とする。
ただ し、軽 自動車税環境性能割 は、 当分 の間、道府県が賦課徴収等を行 う
もの とす る。
登録車」とは、普通 自動車及び三輪以 上の小型 自動車 をい う。
(注1)上 記 の 「
軽 自動車」 とは、三輪以上 の軽 自動車をい う。
(注2)上 記 の 「
(注3)道 府県 が賦課徴収す る軽 自動車税環境性能割 については、市町村 が徴
収取扱費 を負担する。
③ 課 税標準 と免税点
環境性能割 の課税標準 は、 自動車 の取得価額 とし、免税 点は、50万 円 と
する。
④ 徴 収 の方法
環境性能割 は、申告納付 とす る (申告書 に証紙を貼 つて納付す る方法を原
則 とし、現金に よる納付 も可能 とす る。)。
⑤ 環 境性能 に応 じた税率の適用及び非課税
イ 次 に掲げる自動車 に係 る環境性能割 を非課税 とす る。
(イ)電 気 自動車
(口)天 然ガス 自動車で平成 21年 排出ガ ス規制 に適合 し、かつ 、平成 21年
排出ガス基準値 より10%以 上窒素酸化物 の排出量が少ない もの
(ハ)プ ラグイ ンハイブ リッ ド自動車
(二)乗 用車 で平成 17年排出ガス規制 に適合 し、かつ 、平成 17年 排出ガス
出量が少 ない 自動車 の うち、平
基準値 よ り 75%以 上窒素酸化物等 のリト
成 32年 度燃費基準値 よ り 10%以 上燃費性能の良い もの (揮発油を内燃
)
機関の燃料 とす る自動車に限る。
(ホ)車 両総重量が 2.5t以下のバ ス 0ト ラックで平成 17年 排出ガス規制 に
適合 し、かつ 、平成 17年 排出ガス基準値 より 75%以 上窒素酸化物等 の
排出量が少ない 自動車の うち、平成 27年 度燃費基準値 より 20%以 上燃
費性能の良い もの (揮発油 を内燃機関の燃料 とす る自動車に限る。)
(へ)車 両総重量 が 2.5tを超え 3.5t以 下のバ ス ・トラックで平成 21年 排
出ガス規制 (揮発油 を内燃機関 の燃料 とす る自動車にあつては、平成
17年 排出ガス規制)に 適合 し、かつ 、平成 21年 排出ガス基準値 より
-77-
10%以 上 (揮発油 を内燃機 関 の燃料 とす る自動車 にあ つては、平成 17
年排 出 ガ ス基準値 よ り 75%以 上)窒 素 酸化物等 の排 出量 が少 ない 自動
車 の うち、平成 27年 度燃費 基準値 より 10%以 上燃費性 能 の良い もの
・
(卜)車 両総重 量 が 2.5tを超 え 3.5t以 下 のバ ス トラックで平成 21年 排
出 ガ ス規制 に適合す る自動車 (揮発油を内燃機 関 の燃料 とす る自動車に
あ つて は、平成 17年 排 出 ガ ス規制 に適合 し、 かつ 、平成 17年排 出ガ ス
基準値 よ り 50%以 上窒素酸化物等 の排 出量が少 な い 自動車)の うち、
平成 27年 度燃費基準値 よ り 15%以 上燃費性能 の 良 い もの
(チ)平 成 21年 排出ガ ス規制 に適合す る乗用車 (軽油 を内燃機 関 の燃料 と
す る 自動車 に限 る。)
(り)車 両総重 量 が 3.5tを超 えるバス ・トラ ックで 平成 28年 排 出ガ ス規制
に適合す る自動車又は平成 21年 排出ガ ス規制 に適合 し、かつ 、平成 21
年排 出 ガ ス基準値 よ り 10%以 上窒素酸化物等 の排 出量 が少 な い 自動車
の うち、平成 27年 度燃費基準値 よ り 10%以 上燃 費性 能 の良い もの (軽
油 を内燃機 関 の燃料 とす る 自動車 に限る。)
(ヌ)車 両総重量が 3.5tを超 えるバ ス ・トラ ックで平成 21年 排出ガ ス規制
に適合す る 自動車 の うち、平成 27年 度燃費基準値 よ り 15%以 上燃費性
)
能 の 良い もの (軽油 を内燃機 関 の燃料 とす る自動 車 に限 る。
口 次 に掲 げる 自動車に係 る環境性能割 の税率を 1%(一
定税率)と す る。
(上記 イに該 当す るもの を除 く。営業用 の 自動車につい ては、当分の間、
0.5%(一 定税率)と す る。)
(イ)乗 用車 で 平成 17年ツト出 ガ ス規制 に適合 し、 かつ 、平成 17年排 出ガス
基準値 よ り 75%以 上窒 素酸化物 等 の排 出量 が少 な い 自動車 の うち、平
成 32年 度燃費基準 を満 たす もの (揮発油を内燃機 関 の燃料 とす る自動
車 に限る。)
(口)車 両総重量 が 2.5t以 下 のバ ス ・トラックで 平成 17年 排 出ガ ス規制 に
適合 し、 か つ、平成 17年 排 出ガ ス基準値 よ り 75%以 上窒素酸化物等 の
排 出量 が少 ない 自動車 の うち、平成 27年 度燃費基準値 より 15%以 上燃
)
費性能 の良い もの (揮発油 を内燃機関の燃料 とす る自動車 に限 る。
(ハ)車 両総重 量 が 2.5tを 超 え 3.5t以 下のバス ・ トラ ックで平成 21年 ツト
-78-
出ガ ス規制 (揮発 油 を内燃機 関 の燃料 とす る 自動 車 にあ つて は 、平成
17年 排 出ガ ス規制)に 適合 し、 かつ 、平成 21年 排 出 ガ ス基準値 よ り
10%以 上 (揮発油 を内燃機 関 の燃料 とす る自動車 にあ つて は、平成 17
年排 出ガ ス基準値 よ り 75%以 上)窒 素酸化物等 の排 出量 が少 ない 自動
車 の うち、平成 27年 度燃費基準値 より 5%以 上燃費性能 の 良い もの
(二)車 両総重量 が 2.5tを 超 え 3.5t以 下のバ ス ・トラックで平成 21年 ツト
出ガ ス規制 に適合す る自動車 (揮発油を内燃機 関 の燃料 とす る自動車 に
あつては、平成 17年 排出ガ ス規制 に適合 し、 かつ 、平成 17年 排出 ガ ス
基準値 よ り 50%以 上窒素酸化物等 の排 出量 が少 な い 自動車)の うち、
平成 27年 度燃費基準値 よ り 10%以 上燃費性 能 の 良い もの
(ホ)車 両総重量 が 3.5tを 超 えるバ ス ・トラ ックで平成 28年 排出ガ ス規制
に適合す る自動車又 は平成 21年 排出ガ ス規制 に適合 し、 かつ 、平成 21
年排 出ガ ス基準値 よ り 10%以 上窒素酸化物等 の排 出量 が少 な い 自動車
の うち、平成 27年 度燃費基準値 よ り 5%以 上燃 費性 能 の 良い もの (軽
油 を内燃機関 の燃料 とす る自動車に限る。)
(へ)車 両総重量 が 3.5tを 超 えるバス ・トラ ックで平成 21年 排出 ガス規制
に適 合す る自動車 の うち、平成 27年 度燃費基準値 よ り 10%以 上燃 費性
能 の 良い もの (軽油 を内燃機 関 の燃料 とす る自動 車に限 る。)
ハ 次 に掲 げる 自動車 に係 る環境性能割 の税率 を 2%(一
定税率)と す る。
(上記 イ又は 口に該 当す るもの を除 く。営業用 の 自動車 については、 当分
の間、1%(一
定税率)と す る。)
(イ)乗 用車 で平成 17年 排 出ガ ス規制 に適合 し、かつ 、平成 17年 排 出ガ ス
基準値 よ り 75%以 上窒素酸化物等 の排 出量 が少 な い 自動 車 の うち、平
成 27年 度燃費基準値 よ り 10%以 上燃費性能 の 良い もの (揮発 油を内燃
機関 の燃料 とす る自動 車に限 る。)
(口)車 両総重 量が 2.5t以 下 のバス ・トラックで平成 17年 排 出ガ ス規制 に
適合 し、 かつ、平成 17年 排 出ガス基準値 よ り 75%以 上窒 素酸化物等 の
排出量 が少ない 自動車 の うち、平成 27年 度燃費基準値 よ り 10%以 上燃
)
費性能 の良い もの (揮発油 を内燃機関の燃料 とす る自動車 に限る。
(ハ)車 両総重量が 2.5tを超え 3.5t以下のバス ・トラックで平成 21年 排
-79-
出ガ ス規制 (揮発 油 を内燃機 関 の燃料 とす る 自動車 にあ つて は 、平成
17年 排 出ガ ス規 制)に 適合 し、かつ 、平成 21年 排 出ガ ス基準値 よ り
10%以 上 (揮発 油 を内燃機 関 の燃料 とす る自動車にあ つ ては 、平成 17
年排 出ガ ス基準値 よ り 75%以 上)窒 素酸化物等 の排 出量 が少 ない 自動
車 の うち、平成 27年 度燃費基準 を満たす もの
(二)車 両総重量 が 2.5tを 超 え 3.5t以 下のバ ス ・トラックで平成 21年 排
出ガス規制 に適合す る自動車 (揮発油を 内燃機 関 の燃料 とす る自動車 に
あつては、平成 17年 ツト
出ガス規制 に適 合 し、 かつ、平成 17年 排 出ガ ス
基準値 よ り 50%以 上窒 素酸化物等 の排 出量 が少 ない 自動車)の うち、
平成 27年 度燃費基準値 よ り5%以 上燃費性能 の 良い もの
(ホ)車 両総重量 が 3.5tを 超 えるバ ス ・トラ ックで平成 28年 排 出ガ ス規制
に適合す る自動 車又 は平成 21年 排 出ガ ス規制 に適合 し、 かつ 、平成 21
年排 出ガ ス基準値 よ り 10%以 上窒 素酸化物等 の排 出量 が少 ない 自動車
の うち、平成 27年 度燃費基準 を満 たす もの (軽油 を内燃機 関の燃料 と
す る自動車 に限 る。)
(へ)車 両総重量 が 3.5tを 超 えるバ ス ・トラックで平成 21年 排 出ガ ス規制
に適合す る 自動 車 の うち、平成 27年 度燃費基準値 よ り 5%以 上燃費性
能 の 良い もの (軽油 を内燃機 関 の燃料 とす る自動車に限 る。)
ニ イ か らハ まで に掲 げ る 自動車以外 の 自動車 に係 る環境性 能割 の税 率 を
3%(一
定税率)と す る。 (営業用 の 自動車及 び軽 自動車 につい ては 、当
分 の間、 2%(一
定税率)と す る。)
⑥ 用 途、構造等 による特例措 置
一
イ 都 道府県 の条例 で定める路線 の運行 の用 に供す る 般乗合用 のバ ス に係
る環境性能割 につい て 、非課税 とす る措 置 を平成 29年 4月 1日 か ら 2年
間 に限 り講ず る。
口 公 共交通移動等 円滑化基準 に適合 したノ ンステ ップバ ス及 び リフ ト付 き
バ ス並び にユニバ ー サル デザイ ン タクシー (新車 に限 る。)に 係 る環境性
能割 につ い て 、現行 の 自動車取得税 と同様 の課税標 準 の特例措置 を平 成
29年 4月 1日 か ら 2年 間 に限 り講ず る。
ハ 車 両安定性 制御 装置又 は衝 突被害軽減 制動制御装置 を搭載 した 自動車
-80-
(新車 に限る。)に 係 る環境性能割 について、現行 の 自動車取得税 と同様
の課税標準 の特例措置を平成 29年 4月 1日 から2年 間 に限 り講ず る。
二 被 災代替 自動車 の取得 に係 る環境性能割について、非課税 とす る措置を
平成 29年 4月 1日 か ら 2年 間 に限 り講ず る。
⑦ 市 町村交付金
道府県は、 自動車税環境性能割 について、その税収 か ら徴税 に要す る経費
に相 当す る額を控除 した額 の 100分 の 65を 市町村に交付す るもの とする。
交付基準等は、現行 の 自動車取得税交付金 の交付基準等 と同一 とす る。
③ 施 行期 日
平成 29年 4月 1日 か ら施行 し、同 日以後 の 自動車 の取得に対 して課す る
環境性能割 について適用す る。
│
⑨ 税 率適用基準 の見直 し
│
上記⑤ に定める税率適用基準 については、 2年 ご とに見直す もの とする。
⑩ そ の他
│
│
課税標準 の算定方法、納付 の手続き、滞納処分、罰則等 に関す る所要 の規
定を整備する。
(3)グ リー ン化特例 の見直 し及び延長
│
│
自動車税及び軽 自動車税において講 じている燃費性能等 が優れた 自動車の税
率を軽減 し、一定年数を経過 した 自動車の税率 を重くす る特例措置 (いわゆる
「
グリー ン化特例」
)に ついて、次 の とお り適用期限を 1年 延長す る。
① 自 動車税 の グ リー ン化特例 (軽課)
平成 28年 度 に新車新規登録 された 自動車について、以下 の とお り、当該
登録 の翌年度 に特例措置を講ず る。
イ 次 に掲げ る自動車について、税率を概 ね 100分の 75軽 減す る。
(イ)電 気 自動車
(口)天 然 ガス 自動車で平成 21年 排出ガス規制 に適合 し、 かつ、平成 21年
排出ガス基準値 よ り10%以 上窒素酸化物の排出量が少 ない もの
(ハ)プ ラグイ ンハイブ リッ ド自動車
出ガス基準値 よ
(二)平 成 17年 排出ガス規制 に適合 し、かつ、平成 17年 ツト
り 75%以 上窒素酸化物等 の排出量が少ない 自動車 の うち、平成 32年 度
-81-
│
│
│
燃費基準値 よ り 10%以 上燃費性能 の 良い もの (揮発油 を内燃機関の燃
し
とす る自動車 に限る。)
料
(ホ)平 成 21年 排出ガス規制 に適合す る乗用車 (軽油 を内燃機関の燃料 と
する自動車 に限る。)
口 平 成 17年 ツト
出ガス規制 に適合 し、かつ、平成 17年排 出ガ ス基準値 よ り
75%以 上窒素酸化物等の排出量が少 ない 自動車の うち、平成 27年 度燃費
基準値 よ り 20%以 上燃費性能 の良い もの (揮発油 を内燃機 関の燃料 とす
る自動車 に限る。)に ついて、税率 を概ね 100分の 50軽 減す る。
② 自 動車税 のグ リー ン化特例 (重課)
現行 の グ リー ン化特例 (重課)の 適用期限を 1年 延長 し、平成 29年 度分
を特例措置 の対象 とす る。
ー
③ 軽 自動車税 の グリ ン化特例 (軽課)
現行 のグ リー ン化特例 (軽課)の 適用期限を 1年 延長 し、平成 28年 度 に
)に ついて適用す る。
新規取得 した三輪以上の軽 自動車 (新車 に限る。
(4)そ の他
そ の他所要 の措置を講ず る6
3 地 方創生 の推進 に係 る税制上の支援措置
(国 税 )
(1)外 国人旅行者 向け消費税免税制度 (輸出物 品販売場制度)に ついて、次の見
直 しを行 う。
① 免 税販売 の対象 となる下限額については、次の とお りとす る。
イ ー 般物品 5千 円以上 (現行 :1万 円超)
口 消 耗品 5千 円以上 (現行 :5千 円超)
② 外 国人旅行者 が輸出物品販売場 で免税対象物 品を購入す る場合 におい て、
当該物品の輸出 に係 る運送契約 をそ の場 で締結 し、かつ、当該物 品を当該運
送契約 に係 る運送事業者 (当該運送契約に係 る代理人を含む。)に 引き渡す
場合 における免税販売手続 については、購入記録票 の作成 を省略す る等、そ
の簡素化 を行 う。
③ 大 規模 小売店舗 を設置 してい る者が商店街振興組合又 は中小企業等協同
組合法上の組合 の組合員 である場合 には、当該大規模小売店舗 とこれ らの組
-82-
合 に係 る地区又 は地域 を一 の特定商業施設 として、手続委託型輸 出物品販売
場 の設置 を認 め る。
④ 免 税販売 の 要件 であ る外 国人旅行者 か ら提 出を受 け た購入者 誓約 書 の保
存 につい ては、 そ の旅行者 か ら提供 を受 けた当該書類 の記載事項 に係 る電磁
的記録 の保存 に代 えることがで きる こととす る。
⑤ そ の他所要 の措置 を講ず る。
(注)上 記 の改正は 、平成 28年 5月 1日 以後 に行 われ る課 税資産 の譲渡等又 は
輸出物 品販売場 の許可 申請 について適用す る。
4 復 興支援 のための税制 上の措置
(国 税 )
〔
延長〕
(1)被 災酒類製造者 が移 出す る清酒等に係 る酒税 の税率 の特例措置 の適用期限を
2年 延長す る。
(2)被 災 自動車等 に係 る自動車重量税 の還付措置 の適用期 限を 3年 延長す る。
(3)被 災 自動車等 の使用者 であ つた者が取得す る自動車に係 る自動車重量税 の免
税措置 の適用期限 を 3年 延長す る。
(地方税)
〔
延長〕
〈自動車取得税)
(1)被 災代替 自動車 の取得 に係 る自動車取得税 の非課税措置 の適用期限 を 1年 延
長す る。
(自動車税 ・軽 自動車税)
(2)自 動車税及 び軽 自動車税 の非課税措置 の適用期限を次 の とお り 3年 延長す る。
① 平 成 28年 度 に被災代替 自動車等 として取得 された 自動車等 については平
成 28年 度分及 び 平成 29年 度分 の、平成 29年 度 に被災代替 自動車等 として
取得 された 自動 車等 につい ては平成 29年 度分及び 平成 30年 度分 の、平成
30年 度 に被災代替 自動車等 として取得 された 自動車等 につい ては平成 30年
31年 度分 の 自動車税及 び軽 自動車税 を非課税 とす る措 置 を講
度分及 び平成 ・
ず る。
5 租 税特別措置等
-83-
(国 税 )
〔
延長 0拡 充等〕
ー
(1)入 国者 が輸入す る ウイスキ 等 に係 る酒税 の税率 の特例措置 の適用期限 を 1
年延長す る。
(2)ビ ール に係 る酒税 の税率 の特例措置 の適用期限を 2年 延長す る。
(3)入 国者 が輸入す る紙巻 たば このたばこ税 の税率の特例措置 の適用期限 を 1年
延長す る。
(4)特 定離島路線航 空機 に積み込まれ る航空機燃料に係 る航空機燃料税 の税率 の
特例措置 について、次 の見直 しを行 う。
① 適 用対象 となる路線 の範囲 に、離島 と成 田国際空港 との間の路線 を加える。
② 離 島 と大阪国際空港又 は関西国際空港 との間の路線 の指定要件 を緩和す る。
③ 適 用対象 となる路線 の指定手続 を簡素化す る。
出ガス性能及び燃費性能 の優 れた環境負荷 の小 さい 自動車 に係 る自動車重
(5)ツト
ー
)の 適用
量税 の免税等 の特例措置 (いわ ゆ る 「自動車重量税 のエ コカ 減税」
・
対象 となる自動車 の範囲 に、車両総重量が 7.5tを 超 えるバス トラックで平
成 28年 デ ィーゼル 重量車排出ガ ス規制 に適合 し、かつ 、平成 27年 度燃費基準
を満たす もの を加 える。
(
(地方税)
〔
延長 ・拡充等〕
〈自動車取得税 〉
(1)排 出 ガ ス性 能及 び燃費性 能 の優 れた環境負荷 の小 さい 自動車 (新車 に限 る。)
エコ
に対 して課す る自動車取得税 に係 る特例措置 (いわ ゆ る 「自動車取得税 の
カ ー 減税 」
)の 適用対象 となる 自動車 の範囲 に、車両総重 量 が 7.5tを 超 える
バス ・トラックで平成 28年 デ ィー ゼル 重量車排出ガ ス規制 に適合 し、かつ 、
平成 27年 度燃費基準 を満たす もの を加 える。
一
バス に係 る自
(2)都 道府 県 の条例 で定 める路線 の運行 の用 に供す る 般乗 合用 の
動車取得税 の非課税措置 の適用期限 を 1年 延長する。
6 そ の他
(国 税 )
(1)事 業者 向け電気 通信利用役務 の提供 に係 る消費税 の 内外判定基準 の見直 し
-84-
① 国 内事業者が所得税法又 は法人税法上の国外事業所等 において受ける事業
者向け電気通信利用役務 の提供 の うち、国内以外 の地域 にお いて行 う資産 の
譲渡等 にのみ要す るものについては、当該事業者向 け電気通信利用役務 の提
供 に係 る特定仕入れ が国内以外 の地域において行われ たもの とす る。
② 国 外事業者 が所得税法又は法人税法上の恒久的施設 において受ける事業者
向け電気通信利用役務 の提供 の うち、国内において行 う資産 の譲渡等 に要す
るものについては、当該事業者向け電気通信利用役務 の提供 に係 る特定仕入
れが国内において行われ たもの とす る。
・
③ そ の他所要 の措置を講ず る。
(注)上 記 の改正は、平成 29年 1月 1日 以後 に行われ る特 定仕入れ について適
用する。
、
(2)高 額資産 を取得 した場合 における消費税 の中小事業者 に対す る特例措置 の適
用関係 の見直 し
① 事 業者 (免税事業者 を除 く。)が 、簡易課税制度 の適用を受 けない課税期
間中に国 内における高額資産 の課税仕入れ又 は高額資産 の保税地域 か らの引
高額資産 の仕入れ等」 とい う。)を 行 つた場合 には、当該高額
取 り (以下 「
資産 の仕入れ等 の 日の属す る課税期間か ら当該課税期間の初 日以後 3年 を経
過する日の属す る課税期間までの各課税期間においては、事業者免税点制度
及び簡易課税制度は、適用 しない。
高額資産」 とは、一 取引単位 につ き、支払対価 の額 が税抜
(注)上 記 の 「
1,000万円以上の棚卸資産又は調整対象固定資産 とす る。
② 自 ら建設等 をした資産 については、建設等に要 した費用 の額 が税抜 1,000
万円以上 となった日の属す る課税期間か ら当該建設等 が完 了 した 日の属す る
課税期間 の初 日以後 3年 を経過す る日の属する課税期間 まで の各課税期間に
おいて、上記① の措置 を講ず る。
③ そ の他所要 の措置 を講ず る。
(注)上 記 の改正は、平成 28年 4月 1日 以後 に高額資産 の仕入れ等 を行 つた場
合 につい て適用する。ただ し、平成 27年 12月 31日 までに締結 した契約 に
基 づ き平成 28年 4月 1日 以後 に高額資産の仕入れ等 を行 つた場合 には、適
用 しない。
-85-
(3)外 国人旅行者 向け消費税 免税制度 (輸出物 品販売場制度)に お ける免税対象
物 品 か ら、金又は 白金 の地金 を除外す る。
(注)上 記 の改正は 、平成 28年 4月 1日 以後 に行 う課税資産 の譲渡等 につい て
適用す る。
(4)学 校教育 法 の改 正に よ り創設 され る義務教育学校 に係 る教科 用 図書 の譲渡 、
授業料等 につい て 、消費税 を非課税 とす る。
ー
定に係 る関税暫定措置法 の改 正 を前
(5)環 太平洋 パ ー トナ シ ップ (TPP)協
提 に 、消費税 について所要 の措置 を講ず る。
(6)農 林 中央 金庫及 び特定農水産業協同組合等 による信用事 業 の再編及 び 強化 に
関す る法律 の改正 に伴 い 、農林 中央 金庫 が主務大臣 の認可 を受 けて子会 社 とし
た特定業務 を営 む特定承継会社 について は、消費税 に関す る法令 の適用上、銀
行 と同様 の取扱 い とす る所要 の措置 を講ず る。
(7)国 民健康保険法等 の 改 正 によ り創設 され る患者 申出療養 に基 づ く保険外併用
療養 費 の支給 に係 る療養 について、 消費税 を非課税 とす る。
(8)児 童福祉法等 の改正 を前提 に、新 たに社会福祉事業 に位置付 け られ る事業等
につい て 、消費税 を非課税 とす る。
(9)障 害者 の 日常生活及 び社会生活 を総合的 に支援す るた めの法律等 の改 正 を前
ー
提 に 、改正 後 の障害福祉 サ ビス事業等 につい て 、消費税 を非課税 とす る。
(10)構 造改革特別 区域法 に規定す る酒税法 の特例 につい て 、農 地法 の改 正 に よ
る農業生産法人制度 の 見直 し等 に伴 う所要 の措置 を講ず る。
(11)関 税 の輸 出入 申告官署 の 自由化 に係 る関税法 の改 正 に伴 い 、 内国消費税 の
申告書 の提出先等 に関す る所要 の措置 を講ず る。
(地方税)
(1)地 方消費税 に係 る徴収取扱費 につい て 、所要 の経過措置 を講 じた上、次 の 見
直 しを行 う。
改 正案
現 行
① 譲 渡割 に係る徴収取扱費
① 譲 渡割 に係る徴収取扱費
徴収取扱費算定期間に各都道府
-86-
徴収取扱費算定期間に各都道府
県 に払 い 込むべ き譲渡割 と して納
県 に払 い 込む べ き譲 渡割 と して納
付 され た 額 の総額 (社会保 障財源
付 され た額 の総額 (社会保 障財源
化 分 を除 く。)×
0。45%
化分 を除 く。)×
0.55%
② 貨 物割に係 る徴収取扱費
② 貨 物割に係 る徴収取扱費
徴収取扱費算定期間に各都道府
徴収取扱費算定期間 に各都道府
県 に払 い込むべ き貨物割 として納
県に払い込むべ き貨物割 として納
付 された額 の総額 (社会保障財源
付 された額 の総額 (社会保障財源
化分 を除 く。)× 0.50%
化分を除 く。)× 0.55%
(2)学校教育法 の改正による義務教育学校 の創設 に伴い、 ゴル フ場利用税 につい
て所要 の措置を講ず る。
五 国 際課税
1 日 台民間租税取決 めに規定 された内容 の実施 に係 る国内法 の整備
(国 税 )
日台民間租税取決 めに規定 された内容を実施するため、台湾においてわが国の
相互主義」 と
居住者又は内国法人 に対 して同様 の権利 が認 められること (以下 「
い う。)を 条件 として、次 の措置を講ず る。
(1)双 方居住者 の振分けル ール
わが国 と台湾の双方 の居住者 に該 当す る者について、恒久的住居 の所在等 を
基準 とした振分 けルールに基づ き、台湾 の居住者 に振 り分け られ る者 にあつて
はわが国の非居住者 とみなし、いずれか一方 の居住者に振 り分 けられない者 に
あつては下記 (2)④ 二及 びホの措置 は適用 しない。
(2)台 湾居住者等 の所得 に対す る所得税又は法人税 の非課税等
① 事 業所得 に対す る所得税又 は法人税 の非課税
台湾居住者 (非居住者又は外国法人で、台湾 の法令にお い て、台湾 の居住
者 として租税 を課 され るもの とされてい るもの (台湾 の権限 のある機関を含
有す る事業所得 の うち日本国 内にある事業所等
む。
)を い う。以下 同 じ。)力`
に帰せ られない もの等 について、所得税又は法人税を非課税 とする。
② 配 当等に対す る所得税又は法人税 の軽減又は非課税
イ 台 湾居住者 が支払 を受ける一定の配当、利子又は使用料 (以下② におい
-87-
て 「
対象配 当等」 といい 、下記 口又 はハ の適用 があるもの を除 く。)に つ
い て 、所得税 又 は法人税 の税額 を当該対象配 当等 の 10%相 当額 に軽減す
る。
口 台 湾 の権限 のある機 関等 が支払 を受 ける一定 の利子及 び台湾居 住者 (台
一
湾 の権限 の あ る機 関等 を除 く。)が 支払 を受 ける 定 の利子 (台湾 の輸 出
入銀行等 によ り債務保証等 が され た債権 に係 るもの に限 る。)に つい て 、
所得税又 は法人税 を非課税 とす る。
ハ 発 行時 に源泉徴収 の対象 とされた割 引債 の発行者 は、台湾居住者 に対 し
当該割引債 の償 還差益 の支払 をす る場合 には、当該台湾居住 者 に対 し、そ
一
の源泉徴収 され た所得税 に相 当す る金額 の全部又は 部 を還付す る。
(注 1)上 記 の措置 は、台湾居住者 の 日本 国 内にある事業所等 に帰 せ られ る対
象配 当等 について は 、適用 しない。
(注 2)上 記 の措置 は、対象配 当等 の額 が独立企業間価格 を超 える ときは、そ
の超過額 について は、適用 しない。
(注 3)一 定 の利子 又は使用料 について 、 わが国 の 国 内法に定 める租税条約 に
異 なる定 めがある場合 の国 内源泉所得 に関す る取扱 い と同様 の措置 を講
ず る。
③ 資 産 の譲渡所得 に対す る所得税又 は法人税 の非課税
台湾居住 者 が有す る資産 の譲渡所得 (恒久的施設帰属所得 又 は国 内資産譲
一
渡所得 の うち 定 の もの及 び工業所有権 等 の譲渡所 得 に限 る。)に つい て 、
所得税 又は法人税 を非課税 とす る。
④ 人 的役務提供対価等 に対す る所得税 の非課税
一
イ 台 湾居住者 が支払 を受 ける 定 の報酬 について 、当該 台湾居住者 が短期
滞在者 に該 当す る等 の場合 には、所得税 を非課税 とす る。
口 台 湾居住者 が支払 を受 ける一 定 の給 与 (内国法人 の役員 として行 う勤務
に基因す るも の を除 く。 ハ にお いて 同 じ。)に ついて 、 当該台湾居住者 が
短期滞在者 に該 当す る等 の場合 には、所得税 を非課税 とす る。
ハ 台 湾居住者 が支払 を受 ける一 定 の報酬 又は給与 の うち 日本 国外 において
行 う役務 提供又 は勤務 に基因す るもの について 、所得税 を非課税 とす る。
(注 1)上 記 の措置 は、芸能人等 として 日本国内にお いて行 う役務提 供又は勤
-88-
務 に基因す るもの につい ては、適用 しない。
(注 2)納 税 申告書 の提 出等 を した台湾居住者 が短期滞在者 に該 当す ること等
となつた場合 には、 そ の該 当す る こと等 となつた 日か ら4月 以内 に、更
正 の請求 によ り上記 の措置 の適用 を受 ける ことがで きる こととす る。
(注 3)源 泉分離課税 の対象 とされ る台湾居住者 が短期滞在者 に該 当す る こと
とな った場合 には 、還付 申告書を提 出す る ことに よ り上記 の措置 の適用
を受 ける ことがで きる こ ととす る。
二 台 湾居住者等 で一 定 の要件 を満たす ものが台湾 の権限 の ある機 関等 か ら
支払 を受 ける一 定 の給 与等又は年金 について 、所得税 を非課税 とす る。
ホ 台 湾居住者等 で一 定 の要件 を満たす学生等 が支払 を受 ける 日本 国外 か ら
の一 定 の給付 につい て 、所得税 を非課税 とす る。
(注 1)上 記 の措置 は、そ の適用対象 となる国内源泉所得 に 関 し、台湾居住者 又
一
はそ の関係者 による当該国内源泉所得 の基因 となる行為 の主た る 目的 の
つ が 、上記 の措置 の適用 を受 ける ことである場合 には、適用 しな い。
(注 2)わ が国 と台湾 で課税 上 の取扱 いが異 なる事業体 に対す る上記 の措置 の適
用 につい て 、 わが国 の国 内法に定めるわが国 と租税条約 の相手国等 で課税
上の取扱 いが異 なる事業体 へ の租税条約 の適用 に関す る措置 と同様 の措置
を講ず る。
(注 3)上 記 の措置 の うち源泉徴収 による所得 税 につ き軽減又 は非課税 の適用 を
受 けよ うとす る台湾居住者等 につい て 、 わが国の国 内法 に定める租税条約
の適用手続 に 関す る措置 と同様 の措置 を講ず る。
(3)台 湾 における移転価格課税 に係 る対応的調整
内国法人等 に係 る台湾 の関連者 との間 で行 う取引に関 し、そ の価格 が独 立企
業間価格 と異 なる こ とによ り当該内国法人等 の所得 が過 大 となる場合 において、
国税 庁長官 の確認 を受 けた ときは、当該取引 は独立企業間価格 で行 われた もの
として課税所得 を計 算す る。
(4)国 税 庁長官 の確認 があ つた場合 の更正 の請求 の特例等
① 納 税 申告書 の提 出等 を した者 は、上記 (2)の 措置 の適用 に よ り課税標準
等又 は税額等 が過大 となる場合 にお いて 、国税 庁長官 の確認 があ つた ときは、
そ の確認 の 日か ら 2月 以内 に、更正の請求 により上記 (2)の 措置 の適用 を
-89-
受 ける ことがで きる。
② 台 湾居住者等 が有す る所得 につ き上記 (2)の 措置 の適用 によ り源泉徴収
に よる所得税 に係 る過誤納 が あ つた場合 にお いて 、国税 庁長官 の確認 があつ
た ときは、税務署長 は、当該所得 に係 る源泉徴収義務者 に対 し、そ の過誤納
金 に相 当す る給付金 を支給す る。 ただ し、 当該過誤納金 につ き還付請求 をす
る ことができる場合 には、 この限 りでない。
(5)台 湾 の租税 に関す る権 限 の ある機 関へ の情報 提供
台湾 の租税 に関す る権限 の ある機 関 に対 し、租税 に関す る情報 の提供 を行 う
ことができる旨の規定 を設 ける。
(6)そ の他所要 の措置 を講ず る。
(注)上 記 の改正は、台湾 にお いて相 互主義 が確保 され るために必要 な手続 が完 了
す る時期 に合わせて実施す る。
(地方税)
(1)個 人住民税及 び法人住民税 につい て、 日台民間租税取決 めに規 定 された内容
の 実施 に 関す る国税 の取扱 い に準 じて所要 の措置を講ず る。
(2)そ の他所要 の措置 を講ず る。
(注)上 記 の改正は、台湾 にお いて相 互主義 が確保 され るために必要 な手続 が完
了す る時期 に合わせ て実施す る。
2 移 転価格税 制 に係 る文書化
(国 税 )
移 転価格税 制 に係 る文書化制度 につい て、 「BEPSプ
ロ ジェク ト」 の行動計
画 に対応 して示 された勧告 を踏 まえ、次 の措置 を講ず る。
(1)国 別報告事項
ー
多国籍 企業 グル プの最終親事業体 である内国法人等 は、当該多国籍企 業 グ
ル ー プが事 業 を行 う国 ごとの収入金額、税引前 当期利 益 の額、納付税額そ の他
必要 な事項 (国別報告事項)を 、最終親 事業体 の会計年度終了 の 日の翌 日か ら
Tax)に よ り、
1年 を経過す る日までに、電子情報 処理組織 を使用す る方法 (e―
税務 署長 に提供 しなければな らない こととす る。
(注)上 記 の改正は、平成 28年 4月 1日 以後 に開始す る最終親事業体 の会計年
度 に係 る国別報告事項 につい て適用す る。
-90-
(2)事 業概況報告事項 (マス ター フ ァイル)
多国籍企業 グループの構成事業体 である内国法人等 は、当該多国籍企業 グル
ー プの組織構造、事業の概要、財務状況 その他必要な事項 (事業概況報告事項)
を、最終親事業体 の会計年度終了の 日の翌 日から 1年 を経過す る日までに、電
Tax)に より、税務署長 に提供 しなければ
子 情報処理組織 を使用す る方法 (e―
な らないこ ととする。
(注)上 記の改正 は、平成 28年 4月 1日 以後 に開始す る最終親事業体 の会計年
度 に係 る事業概況報告事項 について適用する。
ー
(3)独 立企業間価格 を算定す るために必要 と認 められる書類 (ロ カルファイル )
国外関連取引に係 る独立企業間価格 を算定するために必要 と認められ る書類
(電磁的記録 を含 む。)を 確定申告書 の提出期限 までに作成 し、原則 として、
7年 間保存 しなければならないこととす る等の所要の整備 を行 う。
(注)上 記 の改正は、平成 29年 4月 1日 以後 に開始す る事業年度分 の法人税 に
ついて適用する。
(上記 2に つき付記参照)
3 外 国子会社合算税制等 の見直 し
(国 税 )
外国子会
内国法人等 の特定外国子会社等に係 る所得 の課税 の特例 (いわゆる 「
社合算税制」
)等 について、次 の見直 しを行 う。
(1)本 税制 の適用除外基準 の適用方法 について、次 の見直 しを行 う。
① 一 の 内国法人等 によつてそ の発行済株式等 の全部 を直接又は間接 に保有
されてい る等 の要件 を満たす特定外国子会社等 (英国 ロイ ズ市場 にお い て
保険業 を行 うものに限る。以下 (1)に お いて同 じ。)の 実体基準又は管理
一
支配基準 の判定 につい て 、当該 の内国法人等に よつてそ の発行済株 式等
の全部 を直接又 は間接 に保有 されてい る等 の要件 を満 たす他 の特定外国子
会社等 がそ の特定外国子会社 等 の本店所在地 国 にお い て実体基準又は管理
支配基準 を満た してい る場合 には、そ の特定外国子会社等 は実体基準又は
管理支配基準を満 たす もの とす る。
一
② 非 関連者基準 の判定上 、 の内国法人等 によって そ の発行済株式等 の全
部 を直接又は間接 に保 有 され てい る等 の要件 を満たす特定外国子会社等 が
-91-
当該 一 の 内国法人等 に よつ てそ の発行済株 式等 の全部 を直接 又は間接 に保
有 され て い る等 の要件 を満 たす 他 の特定外国子会社等 との 間 で行 う取 引 に
つい ては、関連者取 引 に該 当 しない もの とす る。
③ そ の他所要 の措置 を講ず る。
(2)本 税制 の適用 がある場合 の外国税額控除 の対象 となる外国法人税 の額 は、特
定外国子会社等 が納付 した外 国法人税 の額 に本 税制 による合算所得 の特定外国
子会社等 の所得 に対す る割合 (合算割合)を 乗 じて計算 され るが、特定外国子
会社等 が子会社 (持株割合 25%以 上等 の要件 を満 たす法人 をい う。)か ら受 け
る配 当等 の うち外国法人税 の課税標準 に含 まれな い もの は 、 当該合算割合 の計
算 に係 る特定外 国子会社等 の所得 か ら除外す る。
(3)特 殊関係株 主等であ る内国法人等 に係 る特定外国法人 に係 る所得 の課税 の特
例 につい て、上 記 (2)と 同趣 旨の改正 を行 う。
(注)上 記 の改正は、特定外 国子会社等 の平成 28年 4月 1日 以後 に開始す る事業
年度 か ら適用す る。
(地方税)
国内 に住所 を有す る者等 の特定外国子会社 等に係 る所得 の課税 の特例 (いわ ゆ
る 「
外 国子会社合算税制 」)の 適用除外基準 の適用方法 につい て 、次 の見直 しを
行 う。
(1)一 の国内 に住所 を有す る者等 によつてそ の発行済株 式等 の全部 を直接又 は間
接 に保有 されてい る等 の要件 を満たす特定外国子会社等 (英国 ロイ ズ市場 にお
い て保険業 を行 うもの に限 る。以下同 じ。)の 実体基準又 は管理支配基準 の判
定 につい て 、当該 一 の 国 内に住所 を有す る者等 によつてそ の発行済株式等 の全
部 を直接又は間接 に保 有 されてい る等 の要件 を満 たす他 の特定外国子会社等が
そ の特定外国子会社 等 の本店所在 地 国 におい て実体基準又 は管理支配基準 を満
た してい る場合 には、 そ の特定外国子会社等 は実体基準又は管理支配基準 を満
たす もの とす る。
一
(2)非 関連者基準 の判定 上 、 の国内 に住所 を有す る者等に よつてそ の発行済株
式等 の全部 を直接又 は間接 に保有 されてい る等 の要件 を満たす特定外国子会社
等 が当該 一 の国内 に住所 を有す る者等 によつてそ の発行済株 式等 の全部 を直接
又 は間接 に保有 され てい る等 の要件 を満たす他 の特定外国子会社等 との間 で行
-92-
う取引につい ては、関連者取引 に該 当 しない もの とす る。
(3)そ の他所要 の措置 を講ずる。
4 店 頭デ リバ テ ィブ取引に係 る証拠金 の利子 の非課税制度 の拡充
(国 税 )
金融商 品取 引業等 に関す る内閣府令 の改正を前提 に、本制度 の対象 となる店頭
デ リバ テ ィブ取引 の範囲 につい て見直 しを行 う。
5 振 替社債 等 の利子等 の非課税制度 の適用期限 の延長
(国 税 )
非居住者又 は外 国法人 が次 に掲 げる振替社債等 につい て受 ける利子等 の非課税
制度 について適用期 限を 3年 延長す る。
(1)振 替特定 目的信託受益権 の うち社債的受益権
(2)東 日本大震災復興特別 区域法 に規定す る特定地方公共団体 との間 に完全支配
関係 がある内国法人 が発行す る利益連動債 (地方 公共団体 が債務保証 をしない
ものに限 る。)
6 国 際課税原則 の帰属 主義 へ の変更 の 円滑な実施
(国 税 )
平成 26年 度税制改正で措置 された国際課税原則 の帰属 主義 へ の変更 (平成 28
年 4月 1日 施行)を 円滑 に実施す るため、次 の措置 を講ず る。
(1)内 国法人 の外国税額控除 に係 る国外所得金額 の計算 につい て 、国外事業所等
帰属所得 の金額 が零 を下回る場合 にはそ の下回る金額 である 旨及 び国外所得金
額 (国外事業所等帰属所得 とそ の他 の 国外源泉所得 の合計額)が 零 を下回 る場
合 には零 である旨 を明確化す る。
(2)外 国法人 (過去 に恒久的施設 を有 して いた外国法人 に限 る。)が 適格合併等
に より恒久的施設 を有す ることとな つた場合 には、そ の外国法人 が過 去に有 し
て いた恒久的施設 に係 る欠損金 の繰 越控除は認 めない 旨 を明確化す る。
(3)そ の他所要 の措置 を講ず る。
(地方税)
.
(1)個 人住民税 、法人住 民税及 び事業税 につい て、国際課税原則 の帰属 主義 へ の
変更 の 円滑な実施 に関す る国税 にお ける諸制度 の取扱 い を踏 ま え、所要 の措置
を講ず る。
-93-
六 納 税環境整備
1 ク レジ ッ トカ ー ド納付制度 の創設
(国 税 )
ー
国税 の納付手続 について、国税 を納付 しよ うとす る者が ク レジ ッ トカ ドに係
る事 項 につ きイ ン ターネ ッ トを利用 して行 う入力 によ り納付 しよ うとす る場合 に
は、国税 庁長官 が指定す る納付受託者 に納 付 を委託す る ことができる こととす る。
この場合 にお い て 、納付受 託者 が 国税 の納付 を しよ うとす る者 の委託 を受 けた と
きは 、そ の委託 を受 けた 日に国税 の納付 があつた もの とみな して、延滞税、利 子
税等 に関す る規定 を適用す るほか 、納付受託者 の納付義務 、帳簿保存 義務、納付
受託者 の指定 の取消 し等について所要 の措置 を講ず る。
(注)上 記 の改 正 は、平成 29年 1月 4日 以後 に国税 の納付 を委託す る場合 につい
て適用す る。
2 加 算税制 度 の 見直 し
(国 税 )
加 算税制度 につ いて、次 の見直 しを行 う。
(1)調 査 を行 う旨、調 査対象税 目及び調査対象期間の通知以後、かつ 、そ の調 査
更正 予
があることに よ り更正 又は決定 があるべ き ことを予知 ((2)に お いて 「
知 」 とい う。)す る前 に され た修正 申告 に基 づ く過 少 申告 加 算税 の割合 (現
つい ては 5%(期 限内申告税額 と 50万 円 のいずれ か多 い額 を超
行 :0%)に
える部分 は 10%)と
合 (現行 :5%)に
し、期限後 申告又 は修 正 申告 に基 づ く無 申告加算税 の割
つい ては 10%(納 付す べ き税額 が 50万 円を超 える部分 は
15%)と す る。
(注 1)次 の修 正 申告等 については、上記 (1)の 加 算税 の対象 としない。
① 次 の よ うに調 査対象 を区分す る場合 において 、調 査対象 とな らない部
分 に係 る修 正 申告
イ 調 査 の事前通 知 の際 に納税者 の 同意 の上 、移転価 格調 査 とそれ以外
の部分 の調 査に区分す る場合
ロ ー 部 の連結子法人 の調 査 を行 わないこととした場合
② 他 の税 目におけ る更正 の請求 に基づ く減額更 正 に伴 い 、調 査対象税 目
-94-
にお い て必要 となる修 正 申告等
③ 相 続税又 は贈 与税 につい て、遺産分割 が確定す るな どして任意 に行 う
修 正 申告等
(注 2)源 泉所得税 の不納付加算税 につい ては 、 上記 (1)の 見直 しの 対象 とし
ない。
(2)期 限後 申告若 しくは修正 申告 (更正 予知 に よるものに 限 る。)又 は 更 正若 し
あ つた場合 にお
くは決定等 (以下 (2)に お いて 「
期限後 申告等」 とい う。)力 `
い て 、そ の期限後 申告等 が あ つた 日の前 日か ら起算 して 5年 前 の 日まで の間 に、
そ の期限後 申告等 に係 る税 目について無 申告加算税 (更正 予知 によるものに限
る。)又 は重カロ
算税 を課 された ことが ある ときは、その期 限後 申告等 に基 づ き
課す る無 申告カロ
算税 の割合 (15%、 20%)又 は重加算税 の割合 (35%、 40%)
について 、それぞれそ の割合 に 10%加 算す る措 置 を講ず る。
(注)過 少 申告加 算税及 び源 泉所得税 に係 る不納付加 算税 につい ては 、 上記 (2)
の見直 しの対象 としない。
(3)そ の他所要 の措置 を講ず る。
(注)上 記 の改正は、平成 29年 1月 1日 以後 に法定 申告期 限 が到 来す る国税 につ
い て適用 す る。
3 マ イナ ンバー記載 の対象書類 の見直 し
(国 税 )
提 出者等 の個人番号 (マイナ ンバ ー)を 記載 しな けれ ばな らない こととされて
い る税務関係書類 (申告書及 び調書等 を除 く。)の うち、次 に掲 げ る書類 につい
て、提 出者等 の個人番号 の記載 を要 しない こととす る。
(1)申 告等 の主たる手続 と併せて提出 され、又 は申告等 の後 に関連 して提出 され
る と考え られ る書類 (例 :所 得税 の青色 申告承認 申請書、消費税簡易課税制度
選択届出書、納税 の猶予 申請書)
(2)税 務署長等 には提 出 されない書類 であつて提 出者等 の個人番号 の記載 を要 し
ない こととした場合であ つて も所得把握 の適 正化 ・効率化 を損 なわない と考 え
られ る書類 (例 :非 課税貯蓄 申込書、財産形成非課税住 宅 貯蓄 申込書、非課税
口座廃 止届出書)
(注 1)上 記 (1)の 改正 は、平成 29年 1月 1日 以後 に提 出す べ き書類 について適
-95-
用す る。
上記 (2)の 改正は、平成 28年 4月 1日 以後 に提出すべ き書類 について適
用す る。
(注 2)上 記 の改正の趣 旨を踏 まえ、個人番号 の記載 を要 しない こととす る上記
(1)の 書類 につい ては、施行 日前において も、運用 上 、個人番号 の記載 が
な くとも改 めて求めないこ ととする。
(備考)日 本年金機構 における個人情報流出問題 を契機 と して、行政機関等がオン
ライ ン手続によ り利用者 か ら個人番号の提供 を受ける際 のセキュ リティ対策
e―
が重 要視 され ていることを踏 まえ、平成 27年 度税制改正で決定 された 「
Taxの 新 たな認証方式」 について、納税者利便 にも配意 しつつ、早期 にセ キ
ュ リテ ィ対策やな りす ま し対策 について再検討 を行 つた上で実施す る。
(地方税)
提出者等 の個人番号 (マイナ ンバー)を 記載 しなければな らないこととされ
てい る地方税関係書類 について、次 の見直 しを行 う等 の所要 の措置を講ず る。
(1)地 方税 関係書類 の うち、申告等 の主たる手続 と併せて提出 され、又は申告等
の後 に関連 して提出 され ると考えられる一定の書類 について、提出者等 の個人
番号 の記載 を要 しないこ ととす る。
(2)給 与等、公的年金等又 は退職手当等 の支払者に対 して次 に掲げる申告書の提
出をす る場合 において、その支払者 が、当該提出をす る者 の個人番号及 び当該
申告書 に記載すべ き控除対象配偶者又は扶養親族等 の個人番号その他 の事項を
記載 した帳簿 を備 えてい るときは、当該提出をす る者 は、当該 申告書 に、その
帳簿 に記載 された個人番号の記載 を要 しない もの とす る。
① 給 与所得者 の扶養親族申告書
② 公 的年金等受給者 の扶養親族 申告書
③ 退 職所得 申告書
一
(注)上 記 の改正は、国税 における手続 と 体的 に行われ ると考えられ る手続につ
いて は、 当該国税 における手続 の適用開始時期 と合 わせて適用を開始するもの
とす る。 また、それ以外 の手続に係 る適用 の開始時期 については、地方公共団
体 における円滑な施行 が可能 となるよう所要 の措置 を講ず る。
4 国 税関係 書類 に係 るスキャナ保 存制度 の見直 し
-96-
(国 税 )
国税関係書類 に係 るスキ ャナ保存制度 について、次 の見直 しを行 う。
(1)国 税関係書類 (契約書、領収書等 の重要書類 に限る。以下 (1)に お い て同
じ。)の 受領等 をする者が ス キャナで読み取 りを行 う場合 には、次 に掲げ る事
項 をスキャナ保存 に係 る承認 の要件 とす る。
① 国 税関係書類 の受領等後、当該受領等 をする者 が 当該国税関係書類 に署名
を行 った上で、特 に速やか (3日 以内)に タイ ムス タ ンプを付す こととす る。
② 記 録す る国税関係書類 が 日本 工業規格 A列 4番 以下 の大きさである場合 に
は、国税関係書類 の大 きさに関する情報 の保存を要 しないこ ととする。
③ 適 工事務処理要件 の うち、相互けん制要件及 び定期検査要件 について、次
の とお りとする。
イ 相 互けん制要件 について、国税関係書類 の受領等をす る者以外 の者 が記
録事項 の確認 (必要に応 じて原本 の提出を求める ことを含 む。)を 行 うこ
ととす ることで足 りる こととす る。
口 定 期検査要件 につい て、定期検査を了す るまで必要 とされてい る国税関
係書類 の原本保存 を本店、支店、事務所、事業所そ の他 これ らに準ず るも
のにおいて行 うこととす る。 ,
④ 小 規模企業者 (中小企 業基本法 に定める小規模企業者 をい う。)で ある場
合 にあつては、上記③ 口の定期検査要件 について、税務代 理人による検 査
とす る ことによ り、上記③イ の相 互 けん制要件 を不要 とす る ことがで きる
こととす る。
(2)そ の他
一
① ス キャナ について、原稿台 と 体 となったものに限定す る要件 を廃止す る。
ー
② ス キャナに係 る階調 の要件について、デ ジタルカ メ ラ、スマ トフォ ン等
の機器 に対応 した取扱 い を行 うこととす る。
③ そ の他所要の措置を講ず る。
スキャナ」 とは、原稿 をデ ジタル画像 にデー タ変換す る入力装置
(注 1)上 記 の 「
を指 し、デ ジタルカメラや スマー トフォ ン等 の機器 も含まれ る。
(注 2)上 記 の改正は、平成 28年 9月 30日 以後 に行 う承認 申請について適用す る。
5 そ の他
-97-
(国 税 )
(1)最 高裁判決 (平成 26年 12月 12日 )を 踏 まえ、申告を した後 に減額更正が
され、その後更 に増額更正又は修正 申告 があつた場合 における延滞税等 につい
て、次 の措置 を講ず る。
① 増 額更正等により納付すべ き税額 (その 申告 により納付すべ き税額 の うち、
減額更正前 に納 付 が された部分に限 る。)に ついて、その 申告 によ り納付す
べ き税額 の納付 日か ら増額更正等 までの間 (減額更正が納税者か らの更正の
請求 に基づ きされたものである場合にあつては、その減額更正が された 日か
ら 1年 を経過す る日までの期間 を除 く。)は 、延滞税 を課 さない こととす る。
申告 により納付すべ き税額」 の うち、未納 の税額 につい ては、
(注 1)上 記 の 「
減額更正 (減額更正が納税者 か らの更正の請求 に基づ きされ たもので あ
る場合 にあつて は、その減額更正が された 日か ら 1年 を経過す る日)ま
での間、延滞税 の対象 とす る。
(注 2)上 記 の改正は、平成 29年 1月 1日 以後 の期間に対応す る延滞税 につ
いて適用す る。
② 増 額更正等 により納付すべ き税額 (その期限内申告があった場合 において、
算税 を課 さない
)に つい ては、カロ
そ の 申告税額 に達す るまで の部分 に限る。
ことを法令上明確化す る。
(注)上 記 の改正は、平成 29年 1月 1日 以後 に法定申告期限が到来す る国税
について適用す る。
③ そ の他所要 の措置 を講ず る。
(2)法 人の分割又は合併 につ き無効 の訴 えに係 る請求を認容す る判決 が確定 した
場合 における徴収手続 について、次 の措置 を講ず る。
① 分 割等を した法人 は、分割 によ り事業を承継 した法人等 の分割等 の 日後 に
納税義務 の成立 した国税 について、連帯 して納付す る義務を負 うこととす る。
② そ の他所要 の措置 を講ず る。
(注)上 記 の改正は、平成 29年 1月 1日 以後 に行われ る分割等 について適用す
る。
(3)事 業 を譲 り受けた者 の第二次納税義務 について、次 の見直 しを行 う。
一
① 第 二次納税義務 の対象 となる者 の範囲 を納税者 と生計を にす る親族等又
-98-
は特定支配関係同族会社 に限ることとす る。
② 事 業 の譲受人が同一 とみ られる場所 において事業 を営ん でい るとの要件 を
廃止す る。
③ 第 二次納税義務 の責任 について、譲受財産の価額を限度 とす る。
特定支配関係同族会社」 とは、 1株 主グル ー プの所有株式数 が
(注 1)上 記 の 「
会社 の発行済株 式 の 50%を 超 える場合等におけるそ の会社をい う。
(注2)上 記 の改正は、平成 29年 1月 1日 以後 に滞納 とな った国税 (同日前 に
事業 を譲 り受 けた場合 における当該事業に係 るもの を除 く。)に ついて適
用す る。
(4)口 座振替納付 に係 る領収証書 の発行方法 の見直 しを踏 まえ、金融機関へ送付
する納付書 の様式 について、所要 の措置 を講ずる。
(注)上 記 の改正は、平成 29年 1月 1日 か ら適用する。
(5)農 林中央金庫及 び特定農水産業協同組合等 による信用事業 の再編及 び強化 に
関す る法律 の改正に伴い、納税貯蓄組合預金について、農業協同組合連合会を
指定金融機関 の対象 とす るとともに、農林中央金庫が主務大臣 の認可 を受 けて
子会社 とした特定業務を営む特定承継会社 を銀行 と同様 の取扱 い とす る等所要
の措置 を講ず る。
(地方税)
(1)都 道府県知事 が市町村長 の同意 を得 て行 う個人住民税 の滞納 処分等 について、
当該年度 の前年度分 までの個人住 民税 を滞納 している者以外 の者 の当該年度分
の滞納 に係 る徴収金を対象 に加 えるため所要の措置を講ず る。
(2)電 子情報処理組織 (eLTAX)によ り行 う給与所得 に係 る特別徴収税額通知
(特別徴収義務者用)に ついて、特別徴収義務者 の同意 がある場合 には、当該
通知 の内容 が電子情報処理組織に記録 され 、市町村が、そ の 旨を事前に登録 さ
れた当該特別徴収義務者 の電子メールア ドレス宛 に送信 した ときに、到達 した
もの とみなす もの とす る。
(3)カロ
算金制度 について、次の見直 しを行 う。
① 期 限後 申告若 しくは修正申告 (更正又は決定があるべ き ことを予知 (以下
更正予知」 とい う。)し て されたものでない もの等を除 く。)又
① におい て 「
)力`あつた
期限後 申告等」 とい う。
は更正若 しくは決定 (以下①において 「
-99-
場合 において 、その期限後申告等があつた 日の前 日か ら起算 して 5年 前の 日
までの間 に、そ の期限後申告等 に係 る税 目について不申告加算金 (更正予知
によらない もの等を除 く。)又 は重力日
算金 を課 された ことがあるときは、そ
の期限後 申告等 に基づ き課す る不申告カロ
算金 の割合 (15%、 20%)又 は重カロ
算金 の割合 (35%、 40%)に ついて、それぞれその割合 に 10%加 算す る措
置 を講ず る。
(注)過 少申告加算金については、上記 の見直 しの対象 としない。
② その他所要 の措置を講ず る。
(注)上 記 の改正は、平成 29年 1月 1日 以後 に申告書 の提出期限が到来す る地
方税について適用す る。
(4)最 高裁判決 (平成 26年 12月 12日 )を 踏 まえ、個人住民税、法人住 民税及
び事業税に係 る延滞金 の計算期間等 について、国税 における延滞税 の計算期間
等 の見直 しに準 じて所要の措置 を講ず る。
(注)上 記 の改正は、平成 29年 1月 1日 以後 の期間に対応す る延滞金又は同 日
以後 に申告書 の提出期限が到来す る地方税について適用す る。
(5)法 人 の分割又 は合併につ き無効 の訴 えに係 る請求を認容す る判決が確定 した
場合 における徴収手続 について、次 の措置を講ずる。
① 分 割等を した法 人は、分割 により事業を承継 した法人等 の分割等 の 日後 に
納税義務 の成 立 した地方税 について、連帯 して納付す る義務 を負 うこととす
る。
② そ の他所要 の措置を講ず る。
(注)上 記の改 正は、平成 29年 1月 1日 以後 に行われ る分割等 について適用す
る。
(6)事 業を譲 り受 けた者 の第 二次納税義務 について、次 の見直 しを行 う。
一
① 第 二次納税義務 の対象 となる者 の範囲 を納税者 と生計を にす る親族等又
は特定支配関係 同族会社に限ることとす る。
② 事 業 の譲受人 が同一 とみ られ る場所 において事業 を営んでい るとの要件 を
廃止す る。
③ 第 二次納税義務 の責任 について、譲受財産 の価額 を限度 とす る。
-100-
(注 1)上 記 の 「
特定支配関係 同族会社」 とは 、1株 主 グル ー プ の所有株 式数 が
会社 の発行済株 式 の50%を 超 える場合等 におけるそ の会社 をい う。
(注2)上 記 の改正 は、平成 29年 1月 1日 以後 に滞納 とな った地方税 (同日前 に
事業 を譲 り受 けた場合 にお ける当該事業 に係 るもの を除 く。)に つい て適
用す る。
七 関 税
1 暫 定税率 の適用期限 の延長等
(1)平 成 28年 3月 31日 に適 用期限 の到来す る暫定税率 (431品 日)に つい て、
そ の適用期限を平成 29年 3月 31日 まで延長す る。
(2)平 成 28年 3月 31日 に適用期限 の到来す る特別 緊急関税制度及 び牛 肉 ・豚肉
に係 る関税 の緊 急措置 (牛肉 の発動基準数量 の算定基礎 の特例 を含 む。)に つ
(
い て 、そ の適用期 限を平成 29年 3月 31日 まで延長す る。
2 個 別 品 目の関税率 の見直 し
(1)義 務教育学校制度 の施行 に伴 い 、給食 に使用 され る脱脂粉乳 に対す る関税減
税措置 の対象 に、義務教育学校 を追加す る。
(2)バ イオエ タノー ルの暫定税率 を無税 とす る。
(3)そ の他所要 の措置 を講ず る。
3 「 輸 出入 してはな らない貨物」へ の営業秘密侵害品の追カロ
企 業 か ら不正 に流 出 した技術 によ り生産 された物 (営業秘密侵害 品)を 、関税
法上 の水際取締 りの 対象 とす る。
4 輸 出入 申告官署 の 自由化等
輸 出入 しよ うとす る貨物 が置 かれ てい る場 所 を所轄す る税 関官署 に対 して輸出
入 申告 を行 う原則 は維持 しつつ 、 AEO(認
定事業者)の うち輸出入者及び通関
業者等 につい ては、 いずれ の税関官署 に対 して も輸 出入 申告 を行 うことを可能 と
す る。
これ に伴 い 、通関業者 の業務 を各税関の管轄 区域内に制 限す る規定 を廃止す る。
また 、昨今 の通関手続 を取 り巻 く環境 の変化等 に対応す るため、通関業制度 の見
直 しを行 う。
5 HS条
約 2017年 改正 に対応す るための関税率表 の改訂
101-
平成 29年 1月 1日 か ら適用 され る、HS条 約 (商品の名称及び分類 について
の統― システ ムに関す る国際条約)の 改正に伴い 、関税率表 の改訂 を行 う。
6 納 税環境整備等
(1)納 税環境整備 に係 る内国税 の規定を踏 まえ、郵便又は信書便 により納税申告
書等 が提出 された場合 の発信主義 の適用等 に係 る規定を整備す る。
(2)行 政不服審査法 の改正 を踏まえ、関税等不服審査会へ の諮問事項を追加す る。
7 環 太平洋 パー トナー シ ップ協定関連
環太平洋パ ー トナー シ ップ (TPP)協
定 に関 し、今後、署名 を経て協定文が
確定 され、必要な法制度 と併せ 、必要な時期に国会 に提出 され る際には、関税制
度 につ き以下の措置を講ずる。
(1)原 産地手続等 の規定 の整備
① 我 が国に輸入 され る貨物 の原産性等 を確認す るために税関が行 う調査
② 我 が国か ら輸出 された貨物 の原産性 に関す る輸出先税関へ の協力
(2)セ ー フガー ド手続等 の規定の整備
① TPP協
定締約国か らの輸入 が急増 した場合、② TPP協
定締約国が協
定に違反 した場合、③ TPP協 定締約国か らの牛肉、豚 肉な どの特定品 目の
輸 入数量 が一 定の水準を超 えた場合等 に、それぞれ関税率 を引き上げる手続
規定 の整備
(3)そ の他所要 の措置
-102-
第 二 検 討事項
1 年 金課税 については、少子高齢化 が進展 し、年金受給者 が増大す る中で、世代
間及び世代内の公平性 の確保や、老後を保障する公的年金、公的年金を補完す る
企業年金 を始めとした各種年金制度間のバ ランス、貯蓄商 品に対す る課税 との関
連、給与課税等 とのバ ランス等 に留意 して、年金制度改革 の方向性 も踏 まえつつ 、
拠出 ・運用 ・給付 を通 じて課税 のあ り方を総合的に検討す る。
2 デ リバ テ ィブを含 む金融所得課税 の更な る一体化 につい ては、投資家が多様 な
金融商品 に投資 しやすい環境 を整備 し、証券 ・金融、商品を一括 して取 り扱 う総
合取引所 の実現 にも資する観 点 か ら、多様 なスキー ムによる意図的な租税回避行
為を防止す るための実効性 ある方策 の必要性を踏 まえ、検討す る。
3 小 規模 企業等に係 る税制 のあ り方については、個人事業 主 、同族会社、給与所
得者 の課税 のバ ランス等 に も配慮 しつつ 、個人 と法人成 り企業に対す る課税 のバ
ランスを図るための外国の制度 も参考に、今後 の個 人所得課税改革 において所得
の種類に応 じた控除 と人的な事情 に配慮 した控除の役割分担 を見直す ことを含 め、
所得税 ・法人税 を通 じて総合的 に検討す る。
4 寡 婦控除 については、家族 の あ り方にも関わる事柄 であることや他 の控除 との
関係 にも留意 しつつ 、制度の趣 旨も踏 まえなが ら、所得税 の諸控除 のあり方 の議
論 の 中で検討 を行 う。
5 個 人事業者 の事業承継 に係 る税制上 の措置 については、現行制度 上、事業用 の
宅地について特例措置があ り、既に相続税負担 の大幅な軽減 が図 られてい ること、
事業用資産以外 の資産を持つ者 との公平性 の観点 に留意す る必要 があること、法
人は株 式等が散逸 して事業 の円滑な継続 が困難 になるとい う特別 の事情により特
例 が認 め られ ているのに対 し、個人事業者 の事業承継 に当た つては事業継続 に不
可欠な事業用資産 の範囲を明確にす るとともに、その承継 の 円滑化 を支援す るた
めの枠組みが必要であること等 の問題 があることに留意 し、既存 の特例措置 の あ
-103-
り方 を含 め、引き続 き総合的 に検討す る。
また 、取引相場 の ない株 式 の評価 につい ては、企 業 の組織形態 が業種や規模 、
上場 ・非 上場 の別 に よ り多様 であることに留意 しつつ、相続税法 の時価主義 の下
で 、比 較対象 となる上場会社 の株価 並びに配当、利 益及び純資産 とい う比 準要素
の適切 なあ り方 につい て 早急 に総合的 な検討 を行 う。
6 都 市農業につい ては 、今後策定 され る 「
都市農業振興基本計画」 に基 づ き、都
市農 業 のための利用 が継続 され る土地に関 し、市街化 区域外 の農地 とのバ ランス
に配 慮 しつつ土地利用規制等 の措置 が検討 され ることを踏 まえ、生産緑地 が貸借
され た場合 の相続税 の納税猶予制度 の適用 な ど必要な税制上 の措置 を検討す る。
7 日 本郵便株 式会 社等 に係 る税制上 の措置 につい ては、郵政事業 のユニバ ー サル
サ ー ビスの安定的確保 の た めに必要な措置 の実現 に向けた検討 とともに、引き続
き所 要 の検討 を行 う。
8 医 療 に係 る消 費税 等 の税 制 の あ り方 について は、消 費税率 が 10%に 引き上げ
られ る ことが予定 され る中、医療機 関の仕入れ税額 の負担及 び患者等 の負担 に十
分 に配慮 し、関係者 の負担 の公 平性 、透明性 を確保 しつつ抜本的 な解 決 に向けて
適切 な措置 を講ず る こ とができるよ う、実態 の正確 な把握 を行 う。税制 上の措置
につ いて、医療保険制度 にお ける手 当の あ り方 の検討等 とあわせ て 、医療関係 者、
保険者等 の意見、特 に高額 な設備投資にかかる負担 が大 きい との指摘等 も踏 まえ、
平成 29年 度税制改正 に際 し、総合的 に検討 し、結論 を得 る。
9 国 境 を越 えた役務 の提供 に対す る消費税 の課税 の あ り方 につい ては 、平成 27
年度税制改正の実施状況 、国際機関等 の議論、欧州諸国等 にお ける仕向地主義 に
向け た対応、各種取 引 の実態等を踏 まえつつ 、課税 の対象 とす べ き取引 の範 囲及
び適 正 な課税 を確保す るた めの方策 について引 き続 き検討 を行 う。
10 酒 税 については、同一 の分類 に属す る酒類間 における税率格差 が 、商品開発や
販売数量 に影響 を与 え、そ れがひい ては、酒税 の減収 にもつ なが つてい る。
-104-
このため、類似す る酒類間の税負担 の公 平性 の観 点や厳 しい財政状況、財政物
資 としての酒類 の位置付け等 を踏 まえ、同一 の分類 に属す る酒類間 の税率格差 を
縮小 ・解消す る方向で見直 しを行 うこととし、速や かに結論を得 る。その際、消
費者 の影響緩和や酒類製造者 の商品開発 に配慮す るため、一定 の経過期間の下で
段階的に実施す ることとし、税率構 造 の簡素化や各酒類 の定義 の見直 し等 も検討
す る。
また、平成 26年 6月 に、アル コール健康障害対策基本法 が施行 された ことに
も留意す る。
11 原 料用石油製 品等 に係 る免税 ・還付措置 の本則化 につい ては、引 き続 き検討す
る。
12 外 国子会社合算税制 につい ては、喫緊 の課題 とな つてい る航空機 リー ス事業 の
取扱 いや トリガー税率 の あ り方 、租税回避 リス クの 高い所得 へ の対応等 を含 め、
外国子会社 の経済 実体に即 して課税 を行 うべ きとす るBEPS(税
源浸食 と利益
移転)プ ロジェク ト最終報告書 の基本的な考 え方 を踏 まえ、軽課税 国 に所在す る
外国子会社 を利用 した租税 回避 の防止 とい う本税制 の趣 旨、 日本 の産業競争力や
経済 へ の影響、適 正 な執行 の確保等 に留意 しつつ 、総合 的な検討 を行 い 、結論 を
得 る。
13 事 業税 にお ける社会保険診療報酬 に係 る実質的非課税措置及 び 医療法人 に対す
る軽減税率 につい ては 、税負担 の公 平性 を図 る観 点や、地域 医療 の確保 を図 る
観点 か ら、 そ の あ り方につい て検討す る。
14 現 在 、電気供給業、ガ ス供給業及 び保険業 につい ては、収入金額 による外形 標
準課税 が行 われ てい る。今後、 これ らの法人 の地方税体系全体 にお ける位置付
けや個 々 の 地方公 共団体 の税収 に与 える影 響等 も考慮 しつつ 、 これ らの法人 に
対す る課税 の枠組み に 、付 加価 値額及 び 資本金等 の額 に よる外形 標準課税 を組
み入れ てい くことについ て 、引き続 き検討す る。
-105-
付記 】移転価 格税制 に係 る文書化
【
(国 税 )
一 国 別報告事項
1 概 要
多国籍 企 業 グル ー プに係 る国別報告 事項 の提供義務者 である法人は、当該多国
籍 企業 グル ー プに係 る国別報告事項 を、最終親事業体 の会計年度終 了 の 日の翌 日
Tax)に よ
か ら 1年 を経過す る 日までに、電 子情報処理組織 を使用す る方法 (e―
り、税務署長 に提供 しなけれ ばな らな い こととす る。
2 多 国籍 企 業 グル ー プの範囲
適用 され る会計基準 にお いて 、連結財務諸表 を作成す べ き企 業集 団 (その連結
財務諸表 にお ける連結親会社 が他 の連結財務諸表 にお ける連結子会社 となる企業
集 団 を除 く。)で 、税務 上の居 住 地国 (恒久的施設及 び外 国 にお ける恒久的施設
に相 当す るものの所在 地国を含む。)が 異な る 2以 上 の事業体 を含む もの とす る。
3 構 成事業体 の範 囲
(1)適 用 され る会計基準 にお いて 、連結財務諸表 に財産及 び損益 の状況 が連結 し
て記載 され る事業体
(2)規 模 の重要性 を理 由 として連結 の範囲 か ら除外 され る事業体
4 国 別報告事項 の項 目
ー
多国籍企 業 グル プが事 業活動 を行 う国 ごとの収入金額、税 引前 当期利益 の額、
ロジェク ト」 の勧 告 で示 された O
納付税額 そ の他必要 な事項 とし、 「BEPSプ
ECD移
移転価格 ガイ ドライ ン改定案」
転価格 ガイ ドライ ン第 5章 改定案 (以下 「
とい う。)の 別添 3に 示 された記載項 目と同様 とす る。
5 提 供義務者
国別報 告事項 の提供義務 者 は、下記 (1)又 は (2)に 掲げ る者 とす る。
ー
(1)多 国籍企 業 グル プ の最終親 事業体 (構成事業体 の うち、他 の構成事業体 を
支配す るもの をい う。以下 同 じ。)又 は代理親事業体 (国別報告 事項 を提供す
ー
る者 として最終親事業 体 が指定 した 当該多国籍企業 グル プの構成事業体をい
う。以下 同 じ。)で ある内国法人
ー
(2)多 国籍 企 業 グル プ の構成事業体 である内国法人 (最終親 事業体又は代理親
事業体 に該 当す るもの を除 く。以下 (2)に おいて 同 じ。)又 は恒久的施設 を有
-106-
す る外国法人
なお、多国籍企業 グル ー プの構成事業体 である内国法人及 び 恒久的施設 を有
す る外 国法人 が複数 ある場合 には、 これ らの法人 を代表す る 1社 のみ が 国別報
告事項 を提供すれば足 りる こととす る。
(注)上 記 (2)に 掲 げ る者 が提供義務者 となるの は、わ が 国 の 国税 当局 が 、多
国籍企 業 グル ー プの最終親事業体 (代理親事業体 の指定 がある場合 には代理
親事業体)の 居住地国 (わが 国 が締結 した租税条約等 の相手国 に限 る。)を
通 じて 当該多国籍企業 グル ー プに係 る国別報告事項 の提供 を受 ける こ とがで
きない と認 め られ る場合 に限 る。
6 提 供義務者等 に関す る国税 当局 へ の報告義務
多国籍企 業 グル ー プに係 る国別 報告事項 の提供義務者等 を明 らかにす るために、
国別報告事項 の提供義務者及 び 国 内に所在す る他 の構成事業体 の名称、所在 地そ
Tax)に よ り、税務署
の他必要な事項 を、電子情報処理組織 を使用す る方法 (e―
長 に提供 しなければな らない こととす る。
7 国 別報告事項 の提供義務 の免除
ー
直前会計年度 の連結総収入金額 が 1,000億円未満 の多国籍 企業 グル プについ
ては 、国別報告事項 の提供義務 を免除す る。
8 使 用言語
英語 とす る。
9 提 供義務 の担保策
国別報告事 項 を期限内に税務署長 に提供 しない場合 の罰則 を設 ける。
10 適 用時期
上記 の改 正は、平成 28年 4月 1日 以後 に開始す る最終親事業体 の会計年度 に
係 る国別報告事項 につい て適 用す る。
二 事 業概況報告事 項 (マス ター フ ァイル )
1 概 要
多国籍企業 グル ー プに係 る事業概況報告 事項 の提供義務者 である法 人 は 、当該
多国籍 企業 グル ー プ に係 る事業概況報告事項 を、最終親 事業体 の会計年度終了の
日の 翌 日か ら 1年 を経過す る 日までに、電子情報 処理組織 を使用す る方法 (e―
-107-
Tax)に より、税務署長 に提供 しなければならないこととす る。
2 多 国籍企業 グループの範囲
適用 され る会計基準 において、連結財務諸表 を作成す
べ き企業集団 (その連結
財務諸表 における連結親会社 が他 の連結財務諸表 における連結子会社 となる企業
集団 を除 く。)で 、税務 上 の居住地国 (恒久的施設及 び外国におけ る恒久的施設
に相 当す るものの所在 地国 を含 む。)が 異な る2以 上 の事業体 を含む もの とす る。
3 構 成事業体 の範囲
(1)適 用 され る会計基準 にお いて、連結財務諸表 に財産及 び損益 の状況 が連結 し
て記 載 され る事業体
(2)規 模 の重要性 を理 由として連結 の範囲か ら除外 され る事業体
4 事 業概況報告事項 の項 目
ー
多国籍企業 グル プの組織構造、事業 の概要、財務状況 その他必要な事項 とし、
移転価格 ガイ ドライ ン改定案 の別添 1に 示 された記載項 目と同様 とす る。
5 提 供義務者
ー
事業概況報告事項 の提供義務者 は、多国籍企業グル プ の構成事業体 である内
国法人 又 は恒久的施設 を有す る外国法人 とす る。
なお、多国籍企業グループの構成事業体である内国法人及 び恒久的施設 を有す
る外国法人 が複数 ある場合 には、 これ らの法人を代表す る 1社 のみが事業概況報
告事項 を提供すれ ば足 りることとす る。
6 提 供義務者等に関す る国税 当局へ の報告義務
多国籍企業 グル
ー プに係 る事業概況報告事項 の提供義務者 等を明 らかにするた
めに、事業概 況報告事項 の提供義務者及び国内に所在す る他 の構成事業体 の名称 、
―
所在 地そ の他 必要な事項 を、電子情報 処理組織 を使用す る方法 (ёTax)に よ り、
税務署 長 に提供 しなければな らない こととす る。
7 事 業概況報告事項 の提供義務 の免除
直前会計年度 の連結総収入金額 が 1,000億円未満 の多国籍企業グル
ては、事業概況報告事項 の提供義務 を免除す る。
8 使 用言語
日本語 又は英語 とす る。
′
9 提 供義務 の担保策
-108-
ープについ
事業概況報告事項 を期限内に税務署長 に提供 しない場合 の罰則 を設 ける。
10 適 用時期
上記 の改正は、平成 28年 4月 1日 以後 に開始す る最終親事業体 の会計年度 に
係 る事業概況報告事項につい て適用す る。
三 独 立企 業間価格 を算 定す るために必要 と認 め られ る書類 (ロー カル フ ァイル )
1 概 要
国外 関連取引 を行 つた法人は、当該国外関連取引 に係 る独立企業間価格 を算定
す るために必要 と認 め られ る書類 (電磁的記録 を含む。以下 「ロー カル フ ァイル 」
とい う。)を 確定 申告書 の提 出期限 までに作成 しな ければな らない こ ととす る。
2 ロ ー カル フ ァイ ルの項 目
租税特別措置法 施行規則第 22条 の 10第 1項 各号 に掲 げ る書類 につい て記載項
目の 明確化等 の所要 の整備 を行 うと ともに、移転価格 ガイ ドライ ン改定案 の別添
2に 示 された記載項 目を当該各号 に掲げる書類 に追加す る こ ととす る。
3 保 存期間 0保 存場所等
ロー カル フ ァイル は、原則 として、確定 申告書 の提出期 限 の翌 日か ら 7年 間、
国外関連取引 を行 つた法人 の国 内事務所 に保存 しな けれ ばな らない こととす る。
なお 、書類 の原本 が国内 にある場合 は原本 を、書類 の原本 が 国外 にある場合 は
写 しを保存す るもの とす る。
4 同 時文書化義務 が免除 され る国外関連取引
一 の 国外関連者 との前期 (前期 がない場合 には当期)の 取引金額 (受払合計)
が 50億 円未満 であ り、かつ 、 当該 一 の国外 関連者 との前期 (前期 がない場合 に
―
は当期)の 無形資産取引金額 (受払合計)が 3億 円未満 である場合 には、当該
の国外 関連者 との 当期 の国外 関連取引 につい ては、 ロー カル フ ァイル の確定 申告
同時文書化 義務」 とい う。)を 免 除
書 の提 出期限 まで の作成 ・保存義務 (以下 「
す る。
5 文 書化 の担保策
ロー カル フ ァイル 等 の提示又 は提 出 (以下 「
提 出等」 とい う。)が ない場合 の
同業者調査」 とい
推定課税及 び 同種 の事業 を営む者 に対す る質問検査 (以下 「
う。)の 要件 を明確化す る観 点 か ら、次 の整備 を行 う。
-109-
(1)同 時文書化義務 の ある国外関連取 引 に係 る推定課税等
・
次 に掲 げる場合 に該 当す るときは、推定課税 同業者調 査 を行 うことができ
‐
る こととす る。
① 同 時文書化義務 の ある国外 関連取引 につい て、国税 当局 の 当該職員 が、 ロ
ー カル フ ァイル の提 出等 を求 めた場合 にお い て 、45日 以 内 の期 日で 当該職
員 が指定す る日ま でに提出等 がなか つた とき
② 同 時文書化義務 のある国外関連 取引について 、国税 当局 の 当該職員 が 、 ロ
ー カル フ ァイル の作成 の基礎 となる資料及び関連す る資料等 の独 立企 業間価
格 を算 定す るために重要 と認 め られ る書類 の提出等 を求 めた場合 にお いて 、
60日 以 内 の期 日で当該職員 が指定す る日までに提 出等 がなか つた とき
(2)同 時文書化義務 の な い 国外関連取引 に係 る推 定課税等
ー
同時文書化義務 の な い 国外 関連取引 につい て 、国税 当局 の 当該職員 が 、 ロ
カル フ ァイル に相 当す る資料等 の独 立企業間価 格 を算定す るために重要 と認 め
られ る書類 の提 出等 を求 めた場合 にお いて 、60日 以内の期 日で当該職員 が指
・
定す る 日ま でに提 出等 がなか つた ときは、推 定課税 同業者調 査を行 うことが
で きる こととす る。
6 そ の他
そ の他所要 の措置 を講ず る。
7 外 国法人 の 内部取引 に係 る課税 の特例、内国法人 の国外所得 金 額 の計算 の特例
等 の各種制度 における内部取引 に係 る文書化制度 の整備
外 国法人 の 内部取引 に係 る課税 の特例、内国法人 の国外所得 金額 の計算 の特例、
連結法人 の連結国外所得 金額 の計算 の特例、非居住者 の 内部取引 に係 る課税 の特
例及 び居 住者 の 国外所得 金額 の計算 の特例 につい て、 上記 と同様 に、内部取引に
係 る独 立企 業間価格 を算定す るた めの文書化制度 の整備 を行 う。
8 適 用時期
上記 の改 正 は、平成 29年 4月 1日 以後 に開始す る事業年度分 の法人税及 び平
成 30年 分以後 の所得税 について適用す る。
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