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平成13年度(1月~12月)

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平成13年度(1月~12月)
平成13年1月11日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
東京都立科学技術大学事務局教務課
電話 042-585-8611(直通)
東京都立短期大学事務局学務課
電話 042-543-3001(内線 105)
東京都立大学教養部入試課
電話 0426-77-2391(直通)
東京都立保健科学大学事務局教務課
電話 03-3819-1405(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第250報)
三宅島等火山・地震活動による被災者への授業料等の減免について
都立の四大学では、三宅島等で火山・地震活動により被災された進学希望者を対象に、
下記のとおり、大学における授業料等の減免措置を講ずる。
記
1
対象者
(1) 三宅島火山活動の被災者
進学希望者本人又は進学希望者の学資を主に負担する者が、三宅村への災害救助法
適用日(平成 12 年 6 月 26 日)現在、三宅村の住民であったもの
(2) 新島及び神津島近海地震活動の被災者
進学希望者本人又は進学希望者の学資を主に負担する者が、新島村又は神津島村へ
の災害救助法適用日(新島村:平成 12 年 7 月 1 日、神津島村:平成 12 年 7 月 15 日)
現在、新島村又は神津島村の住民であり、かつ、公的機関の発行する罹災証明書等の
発行を受けることのできるもの
2
減免の対象
(1) 入学考査料
(2) 入学料
(3) 授業料
3
実施大学
(1) 東京都立科学技術大学
日野市旭が丘6−6
(2) 東京都立短期大学
昭島市東町3−6−33(昭島キャンパス)
(3)
(4)
中央区晴海1−2−2(晴海キャンパス)
東京都立大学
八王子市南大沢1−1
東京都立保健科学大学
荒川区東尾久7−2−10
平成13年1月12日
午後1時00分
東京都災害対策本部
連絡先
福祉局国民健康保険部指導課
03−5320−4163(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第251報)
三宅島、新島、神津島近海地震等に係る義援金の各村への第3回配分について
三宅島・新島・神津島近海地震等に係る義援金について、本日、第3回目の配分を行いま
したのでお知らせします。
なお、3村への配分額については、昨年 10 月 20 日に開催された「東京都義援金募集配分
委員会」において、第2回目以降の配分割合が定められましたので、その割合に従っており
ます。
1.配分総額
4億円
2.3村への配分額
+−−−+−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−+
│村 名│ 今回の │
第1回 │ 第2回 │ 第1回∼第3回の│ 配分率 │
│
│ 配分額 │
配分額 │ 配分額 │ 配分額合計
│
│
+−−−+−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−+
│三宅村│ 3億円 │7億5千万円│ 3億円 │ 13億5千万円 │
75%│
+−−−+−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−+
│新島村│ 6千万円│1億5千万円│ 6千万円│
2億7千万円 │
15%│
+−−−+−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−+
│ 4千万円│
1億8千万円 │
10%│
│神津島村│ 4千万円│1億円
+−−−+−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−+
│ 計 │ 4億円 │10億円
│ 4億円 │ 18億円
│ 100%│
+−−−+−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−+
3.現在までに東京都に寄せられた義援金の額(既配分額を含む。)
+−−−−−−−−−−−−−−−−+
│ 1,830,586,362 円│ (1月5日現在)
+−−−−−−−−−−−−−−−−+
※
義援金の受付けは、現在も行っております。
平成13年1月12日
午後2時00分
東京都災害対策本部
東京都災害対策本部の対応等について(第252報)
「三宅島民情報ネットワーク」構築に伴うパソコン講習会について
三宅村では、東京都労働経済局の協力を得て、インターネットによる三宅島民情報ネット
ワーク構築に向けて、電子メール・インターネットの利用を目的としたパソコン講習会を下
記のとおり開催します。
記
1.
開催日時・会場
1)平成13年1月18日(木) 10:00∼16:00(予定)
都立板橋技術専門校
郵便番号 174-0041
板橋区舟渡2−2−1
2)平成13年1月19日(金) 10:00∼16:00(予定)
都立江戸川技術専門校
郵便番号 132-0021
江戸川区中央2−31−27
※募集人員各20名
2.対象
三宅村民
3.申し込み先
申し込みは1月16日まで三宅村新宿総合事務所電話して下さい。
三宅村新宿総合事務所
電話03−5321−1111(内線45−641・45−611)
平成 13 年1月 19 日
15時30分
東京都災害対策本部
連絡先 東京都立産業技術研究所
03−3909−2281(直通)
03−3909−2456(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第253報)
三宅島火山灰を利用した三宅ガラス(仮称)の開発について
労働経済局の産業技術研究所では、三宅島火山灰を利用したガラス製品等の研究開発を進め
ています。
このたび火山灰を利用した三宅ガラス(仮称)を開発しました。
1.概要
三宅島火山灰10%程度をガラス原料に添加して、マリンブルーのガラス製造技術を開
発し、3種類のガラス製品 (モール付グラス、小鉢、一口グラス)を試作しました。
2.開発製品の特徴
(1)三宅島火山灰に含まれる鉄分の効果により、クリアな青色のガラスを実現することが
できました。
(2)通常のガラス製造は、泡を排出するため酸化アンチモン等の泡切剤を加えますが、三
宅島火山灰にはガラスの中の泡を排出する硫酸カルシウムが含まれているため、泡切剤
を使用しなくても泡を排出できることが分かりました。
(3)熱線(赤外線)と紫外線のカット作用があることが分かりました。特に、赤外線につ
いては、一般の熱線吸収ガラスと比べて、カット効果が大きいことが分かりました。
3.火山灰を用いたガラス製品の活用
今回試作した三宅ガラス(仮称)は市販のガラス製品と同等の品質であり、加えて特徴で
あるマリンブルーの色は三宅島の美しい海の色をイメージさせる色です。これらのことから、
三宅島復興の際に新しい特産品として十分観光などの産業振興に貢献できるものと考えられ
ます。また、熱線をカットする性質から窓ガラス等に使用すると、外からの熱線を遮断する
ため、冷房時等の省エネ効果が期待できます。
4.今後の取組について
産業技術研究所においては、ガラス製品の実用化に向けてさらに開発を進めます。
また、ガラス製品の他にも、以下のような開発等に取り組んでいきます。
(1)企業との共同による「火山灰を利用した高機能ゼオライト製品(土壌改良材)」
(2)「水プラズマ溶射技術を利用した陶磁質タイル、セラミックコーティング製品」等
平成13年2月2日
午後3時00分
東京都災害対策本部
福祉局国民健康保険部指導課
03−5320−4163
東京都災害対策本部の対応等について(第254報)
新島村長、神津島村長からの災害義援金のお礼について
新島村、神津島村両村長から全国の方々に三宅島・新島・神津島近海地震等に係る義援
金に対するお礼がありましたのでお知らせいたします。
両村長からのお礼状は別紙のとおりです。
また、両村の申し出により、第4回目以降の義援金は、三宅村へ全額配分します。
なお、配分の変更については、東京都義援金募集配分委員会の了承をいただいておりま
す。
【参
考】
1.義援金の状況(1月31日現在)
1,874,337,709円
2.3村への配分額
+−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−+
│
│ 第1回
│ 第2回
│ 第3回
│ 第1回∼第3回 │配分率 │
│村 名│
配分額 │
配分額 │
配分額 │ 配分額合計
│
│
│
│(10月20│(11月30│(1月12 │
│
│
│
│ 日配分) │ 日配分) │ 日配分) │
│
│
+−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−+
│三宅村│7億5千万円│ 3億円
│ 3億円
│ 13億5千万円 │ 75%│
+−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−+
│新島村│1億5千万円│ 6千万円 │ 6千万円 │
2億7千万円 │ 15%|
+−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−+
│ 4千万円 │ 4千万円 │
1億8千万円 │ 10%│
│神津島村│1億円
+−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−+
│ 計 │10億円
│ 4億円
│ 4億円
│ 18億円
│100%│
+−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−+
3.義援金配分残額(1月31日現在)
74,337,709円
(別紙)
全国の皆様
へ
東京都新島村長
東京都神津島村長
出川長芳
清水民也
災害義援金の御礼について
昨年の、新島・神津島近海地震災害につきましては、日本全国の皆様から心暖かい義援金
をいただき、大変ありがとうございました。村民一同、心より感謝いたしております。
新島・神津島両村は、これまでに3回、4億5千万円の義援金をいただき、全住民に配分
し、地震災害から立ち上がりつつあります。
両村とも、昨年の暮れに災害対策本部を解散し、災害復興本部に切り替え、島の復興に取
り組んでおります。年が明けましてからも、全国の皆様から、引き続き、ご支援の義援金を
お寄せいただいておりますが、両村といたしましては、既に、十分の義援金をいただいてお
りますので、今後は、現在でも大変な状況にあります、友島の三宅島の村民のために、是非、
お役立ていただければと思います。
両村とも、全国の皆様からいただいた暖かい励ましを糧といたしまして、立派に復興を果
たすことをお約束いたします。
全国の皆様、誠に、ありがとうございました。
【問い合わせ先】
新島村総務課
神津島村福祉課
東京都福祉局国民健康保険部指導課
04992−5−0240
04992−8−0011
03−5320−4163
平成13年2月8日
11時00分
東京都災害対策本部
連絡先
衛生局医療計画部看護課
03-5320-4442
高齢者施策推進室施設事業部施設経営課
03-5320-4589
東京都災害対策本部の対応等について(第255報)
三宅島等火山・地震活動による被災者への
都立看護専門学校の授業料等の減免について
都立看護専門学校(衛生局所管10校及び高齢者施策推進室所管1校)では、三
宅島等で火山・地震活動により被災された進学希望者を対象に、下記のとおり授業
料等の減免措置を講じますのでお知らせします。
また、都内の民間等看護婦等養成所に対しても、授業料等の減免について協力を
依頼しているところです。
記
1 対象者
(1) 三宅島火山活動の被災者
進学希望者本人又は進学希望者の学資を主に負担する者が、三宅村への災害
救助法適用日(平成 12 年 6 月 26 日)現在、三宅村の住民であった者
(2) 新島及び神津島近海地震活動の被災者
進学希望者本人又は進学希望者の学資を主に負担する者が、新島村又は神津島
村への災害救助法適用日(新島村:平成 12 年 7 月 1 日、神津島村:平成 12 年 7 月 15
日)現在、新島村又は神津島村の住民であり、かつ、公的機関の発行する罹災証明
書等の発行を受けることのできる者
2
減免の対象
(1) 入学試験料
(2) 入 学 料
(3) 授 業 料
3
実施看護専門学校
(1) 公衆衛生看護専門学校 文京区本駒込 33-18-22
(2) 広尾看護専門学校 渋谷区恵比寿 2-34-10
(3) 豊島看護専門学校 板橋区栄町 34-1
(4) 荏原看護専門学校 大田区東雪谷 4-5-28
(5) 松沢看護専門学校 世田谷区上北沢 2-1-6
(6) 府中看護専門学校 府中市武蔵台 2-27-1
(7) 大塚看護専門学校 文京区大塚 4-21-5
(8) 北多摩看護専門学校 東大和市桜が丘 3-44-10
(9) 青梅看護専門学校 青梅市大門 3-14-1
(10) 南多摩看護専門学校 多摩市山王下 1-18-1
電話 03-3827-7581
電話 03-3443-0642
電話 03-3962-6621
電話 03-3727-2961
電話 03-3304-2771
電話 042-324-6411
電話 03-3947-5061
電話 042-567-0331
電話 0428-31-9051
電話 042-389-6601
(11)
板橋看護専門学校
板橋区仲町 1-1
電話 03-3972-5638
平成13年2月13日
午後4時00分
東京都災害対策本部
連絡先
衛生局生活環境部獣医衛生課
03-5320-4412
東京都災害対策本部の対応等について(第256報)
三宅島島外避難に伴う動物救援施設の設置について
都は、現在、島外避難に伴い避難させたペットを(社)東京都獣医師会と連携して、
一時預かり・飼育管理を行っています。
避難の長期化に伴い、昨年12月、(社)東京都獣医師会をはじめ動物愛護団体で構
成する「三宅島噴火災害動物救援本部」が設置されました。
これを受けて都は、東京都地域防災計画に基づき、同本部が救援活動を行う場として
動物救援施設「三宅島噴火災害動物救援センター」を設置します。
なお、同センターの運営等に関しては、都、三宅村及び救援本部の三者で本日協定を
締結したところです。
記
1
名 称
三宅島噴火災害動物救援センター
2
場 所
日野市石田 236
※ 東京都動物保護相談センター多摩東支所に隣接する下水道局流域下水道本部
浅川処理場内用地に設置する。
3
期 間
平成 13 年 3 月下旬から(原則として避難指示解除まで)
4
規 模
敷地面積 約 2,000 平方m
動物舎(2 階建て) 犬 90 頭、猫 120 頭、合計 210 頭収容
作業棟、治療棟、隔離棟、駐車場(30 台)
※ 動物舎に附属するパドック(運動場)等は救援本部が設置する。
5
運営方法
救援本部が運営する。
救援本部は運営費用として広く義援金の募集を行う。
参 考
三宅島噴火災害動物救援本部
救援本部は、動物愛護精神及び人間と動物の絆を守る観点から、三宅島噴火災害に際し、被
災した動物の救援などを行うことを目的として設立されました。(平成 12 年 12 月設立)
1 構成団体(順不同)
(社)東京都獣医師会
(財)日本動物愛護協会
(社)日本動物福祉協会
(社)日本愛玩動物協会
(社)東京都動物保護管理協会
2
3
4
5
救援本部長
(社)東京都獣医師会会長
辻
弘一
主な活動
(1) 飼い主の所有する動物の一時的な飼育管理
(2) 飼育管理中に疾病に罹り、あるいは負傷した動物に対する処置
(3) 飼い主から動物飼育の継続が困難であると明確に意思表示された場合、飼育を希望す
る者で、適正に飼育できると認めるものに対する動物の譲渡
(4) その他飼い主からの動物に係る相談等
救援本部事務局
郵便番号 107-0062
港区南青山一丁目1番1号 (社)東京都獣医師会内
電話番号 03-3475-1701
ホームページアドレス http://miyake-a-save.cool.ne.jp/
義援金の受付
受付機関名
三宅島噴火災害動物救援本部
振込口座
(銀行名・支店名)さくら銀行 青山支店
(口座名)三宅島噴火災害動物救援本部
(口座番号)普通口座 6557259
平成13年2月13日
午後6時15分
東京都災害対策本部
<連絡先>
高齢者施策推進室保健福祉部医療助成課
03-5320-4282
福祉局障害福祉部計画課
03-5320-4142
東京都災害対策本部の対応等について(第257報)
老人医療費助成制度(福)・心身障害者医療費助成制度(障)
対象者の一部負担金の免除について
(三宅島等火山・地震活動による被災者)
三宅島等火山・地震活動により被災された方を対象に、都の標記医療費助成制度について、
下記のとおり一部負担金の免除を行うことになったので、お知らせします。
記
1
対象者
標記医療費助成制度の対象者で、次の要件のいずれにも該当する者(老人 保健法の一
部負担金減免基準と同様)
(1) 三宅島等火山・地震活動により住宅等に著しい損害を受けた者、若しくは事業ま
たは業務の休廃業または失業等により収入が著しく減少した者
(2) 三宅村民税非課税または、三宅村民税を減額又は免除された者
2 免除の内容
(1) 免除の額 ; 医療費助成制度一部負担金(入院時食事療養費標準負担額を除く)
(2) 免除の期間; 申請日から6か月
(参考)三宅村の対応
上記都制度以外の対応については、別紙のとおりです。
(別紙)
平成13年2月13日
三宅村国民健康保険制度・老人保健制度(老)・ひとり親家庭医療費助成制度(親)対象
者の一部負担金の減免及び三宅村介護保険の利用者の利用料の軽減について
三宅村では、国民健康保険の被保険者・老人保健受給者・ひとり親家庭医療費助成対象者
の方で、病院等の窓口に支払う医療費の一部負担金(自己負担分)の支払いが困難な方につ
いては、一部負担金の減額・免除・支払猶予の申請受付を開始いたしました。
また、三宅村介護保険の利用者の方で、サービスを利用する際の利用料の支払いが困難な
方については、利用料軽減の申請受付を開始いたしました。
平成13年2月16日
午前11時00分
東京都災害対策本部
連絡先
総務局災害対策部防災計画課
03−5388−2451(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第258報)
三宅島火山活動検討委員会の開催について
第3回三宅島火山活動検討委員会を下記のとおり開催します。
記
1
2
3
開催日時
平成13年2月20日(火)
開催場所
都庁第一本庁舎北塔42階
10時00分から
特別会議室C
検討テーマ
(1) 三宅島火山活動の状況について
(2) その他
平成13年2月20日
午後4時00分
東京都災害対策本部
連絡先
総務局災害対策部防災計画課
03−5388−2451
東京都災害対策本部の対応等について(第259報)
三宅島火山活動検討委員会の検討結果について
本日行われた第3回三宅島火山活動検討委員会の検討結果は、別紙のとおりです。
(別紙)
第3回三宅島火山活動検討委員会報告
日時:平成13年2月20日(火)午前10時∼12時
場所:東京都庁第1本庁舎北塔42階特別会議室C
1
三宅島での活動状況
(1) 神津島から三宅島への移動手段の変更(ヘリコプター・えびね丸)
(2) 島内作業における監視体制及び作業基準の変更
(3) 都道、林道の被災・復旧状況
2
火山活動の状況
(1) 火口の表面温度について
9月から上昇を続け、12月には火映現象も見られたが、その後は頭打ちの状態
で特に変化はない。
(2) 地殻変動について
11月頃止まったような印象を受けたが、変動量は小さいものの、その後も続い
ている。1月頃、変動が加速したようにも見える。観測期間が短いので何とも言え
ない。
(3) 低周波地震について
1月下旬に低周波地震が発生したが、その後は観測されていないので、特に気に
することはない。
(4) マグマ量の根拠及び火山ガスの放出について
・予知連では地下に10立方キロのマグマがあると見積もりが出されたが、仮説
に基づく見積もりであり、確実なものではない。
・火山ガスの放出がいつまで続くのかについては、予知連でもかなり議論したが、
地下のマグマ量、マグマ中の硫黄含有量、マグマ中のガスの放出比率などが不確
実であるので、単純に計算できるものではない。
・放出しているガス量が変動しているかどうかは、もう少し継続して観測しない
と何とも言えない。
(5) 今後の観測体制について
火山活動の状況をより詳しく把握するためには、都道周辺・山腹での観測に加え
て、火口近傍での観測や地震探査、比抵抗構造調査など、さらに充実することが望
ましい。
3
その他
次回は火山活動の状況に変化が見られる場合、あるいは、都として意見を伺う必要
が生じた場合に開催する。
平成13年2月21日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境評価部広域監視課
03-5388-3567(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第260報)
三宅島の雄山噴火に伴う高濃度ガス連続自動測定結果について(その3)
(12月13日 ∼ 2月15日)
東京都では、阿古今崎、三宅島空港及び三宅支庁の3地点で、気象庁等からの電力の供給
を得ながら、火山性がすの高濃度に対応した連続自動測定を続けています。このたび、12
月13日から2月15日までの3地点の測定結果をとりまとめましたので、お知らせいたし
ます。
1 測定内容
(1)測定地点
阿古今崎、三宅島空港、三宅支庁
(2)測定期間
平成12年12月13日 1時 ∼ 平成13年2月15日24時
(3)測定項目
二酸化硫黄及び硫化水素
(4)測定方法
・二酸化硫黄:紫外線蛍光法(0.1∼100ppm)
・硫化水素:定電位電解法(0.1∼ 50ppm)
2
測定結果
雄山から連日多量の火山性ガスが放出されており、風向きや風速等の気象条件によって
は火山性ガスの濃度が高くなっている地点がある。測定地点が風下寄りになる時に二酸化
硫黄等の濃度が高くなっており、このような時の二酸化硫黄濃度は、環境基準に比べ高い
レベルにある。
(1)二酸化硫黄
期間中の1時間値の最高値は、三宅島空港の 12.0ppm(12 月 13 日 1 時)であった。
阿古今崎での最高値は 2.4ppm(1 月 7 日 13 時)、三宅支庁では 6.1ppm(1 月 9 日 24 時)
となった。5分値の最高値は三宅島空港の 15.5ppm(12 月 13 日 0 時 30 分)であった。
三宅島空港は、日平均値及び1時間値の環境基準の超過割合も最も多く、それぞれ 69%、
46%であった。これは、この期間西あるいは北西寄りの風の割合が多く、風速の強い時に、
噴出ガスの吹きおろし並びに気層の混合が起こるためと考えられ、気象庁測定の風速と照合
すると、風速 5m/s を超えると濃度が上昇する傾向があった。
(2)硫化水素
期間中の1時間値の最高値は、三宅島空港の 2.9ppm(1 月 28 日 6 時)であった。
阿古今崎での最高値は 0.6ppm(1 月 7 日 13 時)、三宅支庁では 1.5ppm(1 月 9 日 24 時)と
なった。
なお、5分値の最高値は、三宅島空港の 3.9ppm(1 月 28 日 3 時 40、50 分及び 2 月 2 日
2 時 45 分)であった。
総括表(二酸化硫黄)
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
|
│測定日数│日平均値│時間値 │5分値 │日平均値│1時間値│5分値 │
│最高値 │最高値 │最高値 │
│測定地点│
│>0.04ppm│> 0 . 1 p p m│>2ppm
│[ppm]
│[ppm]
│
│
│(時間)│日数(割合)│時間(割合)│回数(割合)│[ppm]
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
65 │
6
│
52
│
12
│ 0.22 │
2.4 │
5.6 │
│阿古今崎│
│
│
│
│
│
│
│
│
│ (1559)│ (9 %)│ (3 %)│ (0.1%)│
(1/7)│(1/7,13)│(1/7,12:40)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
29 │
20 │
281 │ 1422 │ 3.75 │ 12.0 │ 15.5 │
│三宅島 │
│
│
│
│
│
│
│
│空港
│ (612) │ (69%) │ (46%) │ (19%) │ (2/11)│(12/13,01)│(12/13,0:30)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
60 │
6
│
44 │
96 │
0.60 │
6.1 │ 9.5
│
│三宅支庁│
│
│
│
│
│
│
│
│
│ (1410)│ (10%) │
(3%) │ (0.6%)│ (1/25) │(1/9,24)│(1/9,23:00)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
(備考)三宅島空港は、電源調整のため次の期間は欠測であった。
12/13 14 時∼12/20 11 時、12/23 13 時∼1/11 11 時、1/12 13 時∼1/24 11 時
2/9 13 時∼ 2/11 4 時
[参考]
1 二酸化硫黄の環境基準:日平均値 0.04ppm 1時間値 0.1ppm
防毒マスクを装着しない場合の許容濃度基準:2ppm
2
二酸化硫黄の人体への影響(健康な方) (喘息体質の方は要注意)
0.5∼1ppm 臭気を感じる
2∼3ppm 刺激臭となり不快感を覚える
5∼10ppm 鼻やのどに刺激、咳がでる
20ppm 目に刺激、咳がひどくなる
3
平成 12 年 11 月 15 日∼12 月 12 日の二酸化硫黄の測定結果(その1及びその2のまとめ)
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│測定日数│日平均値│時間値 │5分値 │日平均値│1時間値│5分値 │
│測定地点│
│>0.04ppm│>0.1ppm │>2ppm
│最高値 │最高値 │最高値 │
│
│(時間)│日数(割合)│時間(割合)│回数(割合)│ [ppm] │ [ppm] │ [ppm] │
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
26 │
5
│
32 │
41 │ 0.79 │
5.1 │
8.0 │
│阿古今崎│
│
│
│
│
│
│
│
│
│ (590) │ (20%) │
(5%)│ (0.6%)│(11/19) │(11/19,11)│(11/19,10:45)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
6
│
5 │
35 │
245 │ 5.79 │ 10.2 │ 15.3 │
│
│
│
│
│
│
│
│三宅島空港│
│
│ (101) │ (80%) │ (35%) │ (20%) │(12/12) │(12/12,24)│(12/10,21:40)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
8 │
1
│
6
│
0
│ 0.09 │ 1.1
│
1.4 │
│三宅支庁│
│
│
│
│
│
│
│
│
│ (180) │ (10%) │ (3%) │
(0%) │(12/10) │(12/10,02)│(12/10,01:35)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
(備考)各測定地点の測定開始日は次のとおり
(1) 阿古今崎:11/15 13 時 (2) 三宅島空港:12/7 16 時 (3) 三宅支
庁:12/7
16 時
平成13年2月21日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
住宅局管理部財産管理課
03-5320-5040
東京都災害対策本部の対応等について(第261報)
三宅島避難住民に対する都営住宅等使用許可期間の延長について
三宅島火山活動に伴う避難住民に対する、都営住宅等の現在の使用許可期間がまもなく
終了するので、下記のとおり延長することとしたのでお知らせします。
記
1
延長期間
現使用許可期間の終了日の翌日から引き続き3か月間。ただし、3か月経過の時点で
帰島が困難な状況が続いていれば、さらに延長を行う。
2
最も早く使用許可を受けた者の現使用許可期間終了日
平成13年2月25日
3
使用料
引き続き免除とする。
4
他の事業主体における取扱い
今回住宅提供に協力をしていただいている都内の区・市、近県・市、東京都住宅供給
公社、都市基盤整備公団に対しても、3か月間の期間延長をしていただくよう要請する。
〔参考〕 三宅島避難住民への住宅提供戸数(平成13年2月20日現在)
+−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−−+
│
│都営住宅等│ 区・市 │ 近県・市│ 公 社 │ 公 団 │ 合
計 │
+−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−−+
49│
27 │
142│
44 │ 1,014│
│提供戸数│ 752 │
+−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−−+
*「都営住宅等」は、都民住宅を含む。
平成13年2月23日
午後3時30分
東京都災害対策本部
連絡先
総務局災害対策部応急対策課
03-5388-2455
建設局道路管理部保全課
03-5320-5290
河川部
防災課
03-5320-5430
東京都災害対策本部の対応等について(第262報)
三宅島のインフラ復旧及び泥流対策等について
三宅島における火山活動観測体制の強化を図るとともに、当面、次のようなインフラ復
旧及び泥流対策等に取り組む。
なお、専門家などを中心に、三宅島の夜間滞在を実施し、観測、安全確認、復旧のため
の技術的調査なども行う。
1.当面のインフラ復旧について
+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│施設名 │当 面 の 対 策 内 容
│
+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
|
|・ 三宅一周の都道でくり返し仮復旧を進めており、立根∼芦穴間約 500m │
│
│ を除き、最低一車線確保済。立根、芦穴等で仮橋を設置し、全周を確保。│
│
│・ 山腹の火山観測機器設置箇所までの通行を確保するため、雄山環状線 │
│道 路 │ (はちまき道路)の一部を含む林道・村道6路線で、くり返し仮復旧を │
│
│ 継続。
│
│
│・ 水源施設の復旧作業に必要な通行を確保するため、金層線で仮復旧を │
│
│ 実施。
│
+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│
│・ 三池港、阿古漁港で資材運搬の貨物船等の一部暫定使用開始に向けて │
│ 港
│ 航路・泊地の浚渫を実施。
│
│
│・ 坪田漁港、湯の浜漁港で仮設係留施設を設置し、一部暫定使用開始済。│
+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│
│・ 三宅島空港は、滑走路の泥流除去等により、施設を使用可能にする。 │
│空港等 │・ ヘリポートは、三宅島空港に加え、三宅中学校と阿古地区の仮設ヘリ │
│
│ ポート計3箇所を確保済。
│
+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│
│・ 金層第2水源の泥土除去1箇所、金層第1水源のポンプ、南風平第1 │
│水 道 │ 水源ポンプの取替等を2箇所、送水管の復旧を6箇所で実施。
│
│
│・ 生コンプラント等工事用資材供給施設への給水の準備を進めている。 │
│
│・ 三宅村役場や三宅支庁等活動拠点へ水の供給を行い、生活用水を確保。│
+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│電 気 │・ 都道沿いで2月中旬から通電開始。今後、24時間送電に向け準備中。│
│ (東電)│
│
+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│電 話 │・ 都道沿い電話の確保に向け、施設の早期点検及び、非常用発電機オー │
│(NTT)│ バーホールを3箇所、非常用蓄電池取替えを3箇所で実施。なお、当面 │
│
│ は、衛星携帯電話を継続して使用。
│
│
│・ 東京電力の24時間送電に合わせ、早期復旧に向け調整中。
│
+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
2.当面の泥流対策等について
+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│対策区分│当 面 の 対 策 内 容
│
+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│
│・ 泥流監視装置の設置(センサー、雨量計、ITV等) (12沢)
│
│砂防工事│・ 家屋等の被害拡大防止のため、
│
│
│
①沢筋における応急流木止めの設置に着手
(10沢)
│
│
│
既設砂防ダムの泥土、岩等の除石に着手
(6箇所)
│
│
│
②沢筋以外の地域での大型土のう積み等の設置に着手(適 宜)
│
│
│・ 砂防工事で使用する鋼矢板・コンクリートブロック等の資機材の
|
|
|
工場製作
(16沢)
│
+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│治山工事│・ はちまき道路より上の山腹の荒廃に対処するため、ヘリコプターに
│
│
│ よる種まきの準備
│
+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│降雨時の│・ 降雨時に避難する区域(泥流危険想定区域)の現地確認、
│
│避難態勢│ 避難所・避難場所の選定
│
│
│
避難が必要となる棟数 概ね900棟(全棟数 概ね1800棟)
│
+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│住 宅 │・ 現地調査を行って、損壊を受けている家屋の実態を把握し、村の住宅 │
│
│ 復旧への取り組み等を支援。
│
+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│降灰対策│・ 宅地内の降灰等の状況を調査し、村への国庫補助の導入について国と │
│
│ 調整。
│
+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
3.本格的なインフラ復旧及び泥流対策等について
本格的なインフラ復旧及び泥流対策等については、常駐作業が可能となり次第、
応急復旧及び本復旧を段階的に実施していく。
(参考)
対策内容は、下記の関係機関で構成される「三宅島泥流対策・インフラ復旧プロ
ジェクトチーム」の検討結果に基づいている。
【関係機関】
・東京都(総務局・都市計画局・衛生局・労働経済局・住宅局・建設局・港湾局・
水道局の8局)
・三宅村
・東京電力㈱
・東日本電信電話㈱
平成13年2月26日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境改善部環境保安課
03-5388-3540
東京都災害対策本部の対応等について(第263報)
三宅島のLPガス使用再開に向けた設備点検調査について
三宅支庁等の活動拠点におけるLPガスの使用が再開できるよう、社団法人東京都エルピ
ーガス協会の協力を得て、点検調査を実施します。
1
目的
昨年9月以来島内のLPガス設備は使用されておらず、火山灰、火山性ガス等によるガス
メータ(安全装置が内蔵されている。)、圧力調整器等への被害も予想されます。そのため、
LPガスの使用再開に先立ち、保安の確保のために必要な点検を行い、必要に応じ供給機器
の交換等を行うこととしました。
2
点検対象
三宅支庁、東京電力、警察署、NTTの庁舎等
3
実施体制
環境局職員2名、社団法人東京都エルピーガス協会2名、三宅島3事業者4名、その他、
神津島の2事業者の協力を得て実施します。
4
日程
2月27日から3月1日の3日間で点検、調査、改善作業を行います。
これにより、点検の完了した設備については、LPガスの使用が可能となります。
平成13年2月27日
午後2時30分
東京都災害対策本部
連絡先
財務局経理部契約調整担当
03-5388-2608
労働経済局労政部就業推進課
03-5320-4640
東京都災害対策本部の対応等について(第264号)
三宅島島民の就労に関する契約上の取り組みについて
全島避難が続く三宅島島民の方々の就業につきましては、高齢者を中心に厳しい状況が続
いています。
東京都は、こうした状況を受けて、島民の就労機会を確保するため、都発注の公共事業に
おいて、下記のとおり取り組むこととしましたので、お知らせします。
記
1
建設業者等への働きかけと国や三宅村との連携
都が発注する公共事業において、建設業者等に三宅島島民の雇用を積極的に働きかける
とともに、国や三宅村と密接に連携し、三宅島避難島民、特に高齢者の就労機会の確保を
図ります。
2
仕様書への記載
履行場所、業務内容に留意しつつ事業を選定し、仕様書に三宅島避難島民の雇用につい
て記載することとします。
・工事請負の仕様書記載例
「工事の施工にあたり、普通作業または軽作業について、三宅村に住所を有する者の雇用の
確保に努めるものとする。」
3
積極的な就業情報の提供
・
「東京都高年齢者就業相談所」
(都内15ヶ所)、
「ハローワーク」
(都内18ヶ所)にお
いて、請負者等からの三宅島島民対象の求人を受け付けます。
・三宅村役場でも請負者等からの相談に応じます。
・労働経済局労政部ホームページ「TOKYO はたらくネット」
(http://www.hataraku.metro.tokyo.jp)等でも請負者の求人情報を提供します。
平成13年2月27日
午後2時30分
東京都災害対策本部
連絡先
建設局河川部防災課
〃
計画課
三宅支庁土木課
03-5320-5430
03-5320-5414
03-5320-7871
東京都災害対策本部の対応等について(第265報)
三宅島での無人化ヘリコプターによる現地調査について
三宅島において、無人化ヘリコプターによる低空からの調査を試行したところ、情報
の有効性が確認されたので、今後順次調査を実施することとしました。
なお、詳細な調査日程については、関係機関との調整を進め、決定する予定です。
1.無人化ヘリコプターによる試行調査
(1)試行箇所 坊田沢、川田沢、仏沢
(2)試行期間 平成13年2月12日(月)∼15日(木)
(3)実施機関 建設局河川部、三宅支庁土木課、国土交通省土木研究所
2.実施状況
GPS無人・自律ヘリコプターの機体に、デジタルビデオカメラを搭載して、地
上基地局から遠隔指令により、それぞれの沢の荒廃状況について調査記録しました。
3.成果
雄山中腹部の沢(主に、林道雄山環状線から下流域)を低空から機動的に観察す
ることにより、地上からの調査では得られなかった現地の状況データの収集ができ
ました。
調査結果概要:(1)沢沿いに倒木や流木が数多くある状況を確認
(2)沢がV字型に深く侵食されている状況を確認
(3)流域内で数多くの土石(大きいもので1mを超える石)を確認
この成果や、今後の調査結果は、職員の常駐体制による本格的な復旧工事や作業
の安全対策に役立てていきます。
なお、編集したビデオを提供いたします。
※ 参考 GPS無人・自律ヘリコプターの観測範囲は2㎞圏となっています。
平成13年2月28日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
建設局道路管理部保全課
03-5320-5290(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第266報)
三宅島一周都道における仮橋の設置について
三宅島を一周する都道212号線は、泥流等による被害に対し、これまで繰り返し仮復旧
を進めてきましたが、島南部の立根∼芦穴間約500mは道路決壊、土砂堆積によって通行
止めとなっています。また、仏沢付近は降雨のたびに道路が決壊しています。
このため、都道の決壊箇所に仮橋を設置し、全周にわたって最低一車線の通行を確保して
まいります。
記
1.設置箇所
2.規
都道212号線のうち、立根、芦穴、仏沢の3箇所
模
+−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+
│
│設 置 箇 所
│延
長
│幅
員 │ 構
造
│
+−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+
│(1)│立根:三宅村阿古立根 │約 35m │約 4m │ 鋼I桁
│
+−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+
│(2)│芦穴:三宅村坪田芦穴 │約 20m │約 4m │ 鋼I桁
│
+−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+
│(3)│仏沢:三宅村坪田仏沢 │約 24m │約 6m │ 鋼I桁
│
+−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+
3.設置方法
仮橋の設置は、鋼材で造った架台(橋台)の上に内地から運搬した自走式
大型クレーン(200t吊)によって、一括架設します。
4.予
定
○ 平成 13 年 3 月 2 日午前 9:00∼
○ 平成 13 年 3 月 4 日午後 8:00∼
○ 平成 13 年 3 月 5 日午前 9:00∼
仮橋用資機材 積み込み開始(東京港芝浦埠頭)
仮橋用資機材船
出港(東京港芝浦埠頭)
仮橋用資機材 150tクレーンによる荷下ろし開始
(三宅島三池港)
○ 平成 13 年 3 月 6 日から
立根、仏沢、芦穴の順で工事着手
(3箇所での仮橋設置期間は、着手後約1箇月程度を予定していますが、天候、
火山ガスの状況等によって、工事期間が延びる場合があります。)
平成13年3月7日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境評価部広域監視課
03-5388-3567
東京都災害対策本部の対応等について(第267報)
三宅島の雄山噴火に伴う高濃度ガス連続自動測定結果について(その4)
(2 月 16 日 ∼ 2 月 28 日)
東京都では、阿古今崎、三宅島空港及び三宅支庁の3地点で、気象庁等からの電力の供
給を得ながら、平成 12 年 11 月から火山性ガスの高濃度に対応した連続自動測定を続けて
います。このたび、2 月 16 日から 2 月 28 日までの3地点の測定結果をとりまとめました
ので、お知らせいたします。
1 測定内容
(1)測定地点
(2)測定期間
(3)測定項目
(4)測定方法
:
:
:
:
阿古今崎、三宅島空港、三宅支庁
平成 13 年 2 月 16 日 1 時 ∼ 平成 13 年 2 月 28 日 24 時
二酸化硫黄及び硫化水素
[二酸化硫黄] 紫外線蛍光法(0.1∼100ppm)
[硫化水素] 定電位電解法(0.1∼ 50ppm)
2
測定結果
雄山から連日多量の火山性ガスが放出されており、風向きや風速等の気象条件によっ
ては火山性ガスの濃度が高くなっている地点がある。測定地点が風下寄りになる時に二
酸化硫黄等の濃度が高くなっており、このような時の二酸化硫黄濃度は、環境基準に比
べ高いレベルにある。
(1)二酸化硫黄
期間中の1時間値の最高値は、三宅島空港の 11.4ppm(2 月 19 日 6 時)であった。
阿古今崎での最高値は 0.5ppm(2 月 27 日 8 時)、三宅支庁では 0.1ppm(2 月 22 日 20
時、21 時)となった。5分値の最高値は三宅島空港の 15.4ppm(2 月 19 日 5 時 50 分)で
あった。
三宅 島空港は、 日平均 値及 び1時間値 の環境 基準の超過割合 も最も 多く、それぞれ
62%、35%であった。これは、この期間西あるいは北西寄りの風の割合が多く、風速の
強い時に、噴出ガスの吹きおろし並びに気層の混合が起こるためと考えられる。
(2)硫化水素
期間中の1時間値の最高値は、三宅島空港の 2.2ppm(2 月 19 日 6 時、25 日 21 時)で
あった。阿古今崎、三宅支庁では硫化水素は検出されなかった。
なお、5分値の最高値は、三宅島空港の 3.5ppm(2 月 19 日 7 時 25 分)であった。
総括表(二酸化硫黄)
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│5分値 │測定地点│>0.04ppm│>0.1ppm │ >2ppm │最高値 │最高値 │最高値 │
│
│(時間)│日数(割合)│時間(割合)│回数(割合)│ [ppm] │ [ppm] │ [ppm] │
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
13 │
1 │
4 │ 84 │ 0.05 │
0.5 │
1.0 │
│阿古今崎│
│
│
│
│
│
│
│
│
│ (290) │
(8%)│ (1.4%)│ (2.4%)│ (2/27)│(2/27,08)│(2/27,08:00)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
13 │
8 │ 113│ 458│ 4.32 │
11.4│ 15.4 │
│
│
│
│
│
│
│
│三宅島空港│
│
│ (312) │ (62%) │(35.3%) │(12.2%) │ (2/19)│(2/19,06)│(2/19,05:50)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
13 │
0 │
1 │
0 │ 0.01 │
0.1 │
0.3 │
│三宅支庁│
│
│
│
│
│
│
│
│
│ (312) │
(0%) │ (0.3%)│ (0%) │ (2/22)│(2/22,20)│(2/22,19:55)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│ [参考]
│
│ 1 二酸化硫黄の環境基準 : 日平均値 0.04ppm 1時間値 0.1ppm
│
│
防毒マスクを装着しない場合の許容濃度基準:2ppm
│
│ 2 二酸化硫黄の人体への影響(健康な方) (喘息体質の方は要注意)
│
│
0.5 ∼1ppm 臭気を感じる
│
│
2
∼3ppm 刺激臭となり不快感を覚える
│
│
5
∼10ppm 鼻やのどに刺激、咳がでる
│
│
20ppm 目に刺激、咳がひどくなる
│
│ 3 過去の最大値(1時間値)
│
│
二酸化硫黄:12.0ppm(三宅島空港12月13日) 硫化水素 :2.9ppm
│
│
(三宅島空港1月28日)│
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
平成13年3月19日
午後6時00分
東京都災害対策本部
連絡先
労働経済局農林水産部農政課
03−5320−4812
労政部計画課
03−5320−4642
東京都災害対策本部の対応等について(第268報)
三宅島「げんき農場(仮称)」を開設します!
(三宅島特産農産物種苗等の栽培・保全等事業)
三宅島から避難されている島民の方々を雇用して、都内で、島の特産農産物等を生産し、
帰島後の速やかな営農再開の一助とするため、三宅島「げんき農場(仮称)」を開設しますので、
お知らせします。
記
○三宅島特産農産物種苗等の栽培・保全事業
・「げんき農場(仮称)」では、三宅島の特産農産物(赤芽イモ、アシタバ、サツマイ
モ等)の栽培し、帰島後の速やかな営農再開を目指します。
・実施期間は、平成13年4月から1年間
・農場用地は、八王子市宇津木の都立小宮公園の隣接地
約30,000㎡の面積で、東京都住宅供給公社所有地を借り受けて実施します。
・雇用する人数は、1日当たり50人で、延べ約9,000人日を予定しています。
○期待される効果
・農家の営農意欲の維持ができます。
・企業等への就職困難な方への雇用機会を確保します。
・島民の交流・情報交換の場となります。
平成13年 3月21日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境評価部広域監視課
5388-3567
東京都災害対策本部の対応等について(269報)
三宅島の雄山噴火に伴う高濃度ガス連続自動測定結果について(その5)
(3月1日 ∼ 3月 15 日)
東京都では、阿古今崎、三宅島空港及び三宅支庁の3地点で、気象庁等からの電力の供
給を得ながら、平成 12 年 11 月から火山性ガスの高濃度に対応した連続自動測定を続けて
います。このたび、3月1日から3月 15 日までの3地点の測定結果をとりまとめましたので
お知らせいたします。
1 測定内容
(1)測定地点
(2)測定期間
(3)測定項目
(4)測定方法
:
:
:
:
阿古今崎、三宅島空港、三宅支庁
平成 13 年3月1日 1 時 ∼ 平成 13 年3月 15 日 24 時
二酸化硫黄及び硫化水素
[二酸化硫黄] 紫外線蛍光法(0.1∼100ppm)
[硫化水素] 定電位電解法(0.1∼ 50ppm)
2
測定結果
雄山から連日多量の火山性ガスが放出されており、風向きや風速等の気象条件によっ
ては火山性ガスの濃度が高くなっている地点がある。測定地点が風下寄りになる時に二
酸化硫黄等の濃度が高くなっており、このような時の二酸化硫黄濃度は、環境基準に比
べ高いレベルにある。
(1)二酸化硫黄
期間中の1時間値の最高値は、三宅島空港の 9.0ppm(3 月 15 日 19 時)であった。
阿古今崎での最高値は 0.1ppm(3 月 3 日 5 時)、三宅支庁では 1.5ppm(3 月 4 日 3 時)
となった。5分値の最高値は三宅島空港の 13.6ppm(3 月 15 日 16 時 10 分)であった。
三宅島空港は、日平均値及び1時間値の環境基準の超過割合も最も多く、それぞれ
73%、44%であった。これは、この期間西あるいは北西寄りの風の割合が多く、風速
の強い時に、噴出ガスの吹きおろし並びに気層の混合が起こるためと考えられる。
(2)硫化水素
期間中の1時間値の最高値は、三宅島空港の 2.2ppm(3 月 7 日 17 時)、三宅支庁で
は 0.2ppm(3 月 1 日 2 時)であった。阿古今崎では硫化水素は検出されなかった。
なお、5分値の最高値は、三宅島空港の 3.4ppm(3 月 15 日 15 時 45 分)であった。
総括表(二酸化硫黄)
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│測定日数│日平均値│時間値 │5分値 │日平均値│1時間値│5分値 │
│測定地点│
│>0.04ppm│>0.1ppm │>2ppm
│最高値 │最高値 │最高値 │
│[ppm]
│[ppm]
│
│
│(時間)│日数(割合)│時間(割合)│回数(割合)│[ppm]
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│ 7
│ 0
│ 1
│ 0
│ 0.01 │ 0.1
│
0.3 │
│阿古今崎│
│
│
│
│
│
│
│
│
│ (139) │ (0%) │ (0.7%)│ (0%) │(3/3)
│(3/3,05)│(3/3,05:45)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
15 │
11 │ 160
│ 927
│ 3.33 │
9.0 │
13.6│
│
│
│
│
│
│
│
│三宅島空港│
│
│ (360) │ (73%) │ (44%) │(21.5%) │ (3/9) │(3/15,19)│(3/15,16:10)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│ 15
│ 1
│
8
│
3 │
0.18 │ 1.5
│
3.2 │
│三宅支庁│
│
│
│
│
│
│
│
│
│ (359) │ (7%) │ (2%) │ (0.1%)│ (3/4) │(3/4,03)│(3/4,03:20)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
(注) 阿古今崎は、データ収集装置故障のため 3 月 8 日以降欠測
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│[参考]
│
│1 二酸化硫黄の環境基準 : 日平均値 0.04ppm 1時間値 0.1ppm
│
│
防毒マスクを装着しない場合の許容濃度基準:2ppm
│
│2 二酸化硫黄の人体への影響(健康な方) (喘息体質の方は要注意)
│
│
0.5 ∼1ppm 臭気を感じる
│
│
2 ∼3ppm 刺激臭となり不快感を覚える
│
│
5 ∼10ppm 鼻やのどに刺激、咳がでる
│
│
20ppm 目に刺激、咳がひどくなる
│
│3 過去の最大値(1時間値)
│
│
二酸化硫黄:12.0ppm(三宅島空港 12 月 13 日)
│
│
硫化水素:2.9ppm(三宅島空港 1 月 28 日)
│
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
平成13年3月26日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連
絡 先
交通局自動車部車両課
℡03-5320-6128(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第270報)
三宅村に都営バス車両を寄贈いたします
このたび、交通局では、都営バス2両を三宅村に寄贈することといたしました。
これは、三宅村の児童・生徒の通学用バスとして利用するため、都営バスを無償で
譲渡願いたいとの三宅村からの依頼に対し、3月末除籍予定の車両を寄贈することに
したものです。
なお、ボディーカラーについては現行の都営バスカラーとし、行き先表示は「三宅
村教育委員会」となります。
【参 考】
・引渡し車両:平成2年度初度登録車
・引渡予定日:平成 13 年 3 月 28 日(水)
・運行経路 :武蔵村山団地∼都立秋川高校(予定)
平成13年3月27日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
労働経済局労政部就業推進課
03−5320−4661
東京都災害対策本部の対応等について(第271報)
三宅村シルバー人材センター立川支所の開設について
三宅村シルバー人材センターについては、昨年9月よりシニアワーク東京(千代田区飯
田橋 3-10-3)内に臨時事務所を開設しておりますが、この度、多摩地域へ避難されている
高齢者の方々の支援強化を図るため、国や関係機関の協力のもとに、東京都立川地域防災
センター内に立川支所を開設することと致しましたので、お知らせします。
なお、立川支所にはパソコンを6台、飯田橋の本部にも4台設置し、簡単な講習会や事
務局・会員間での相互交流を図るスペースを設けることとしております。
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
| 1 名 称
「三宅村シルバー人材センター立川支所」
|
| 2 開設日
3月30日(金)より業務を開始します
|
|
(3月28日中に最終機材等搬入予定)
|
| 3 場 所
東京都立川地域防災センター3階
|
|
東京都立川市緑町3233−2
|
|
電 話 042−548−3717
|
|
FAX 042−548−3717
|
| 4 概 要
・多摩地域を中心にした新規会員の入会相談・受付の取次ぎ
|
|
・インターネットを活用した就業の場の開拓及び会員への提供
|
|
・高齢者でもわかりやすいパソコン教室
|
|
・会員や避難住民との交流広場
|
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
平成13年3月28日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
三宅村新宿総合事務所
総務課企画係
03-5320-7824(直通)
三宅支庁 臨時連絡所
総務課行政係
03-5320-7854(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第272報)
三宅村・三宅支庁共同ホームページアドレス等の変更について
三宅村と三宅支庁が共同で開設しているホームページアドレスおよび三宅村電子メールア
ドレスが4月1日より変わります。
なお、現在のアドレスにアクセスされても、3ヶ月間は転送されるように設定されていま
す。
新しいアドレスは次のとおりです。
1.ホームページアドレス
http//:www.miyakemura.com
2.三宅村電子メールアドレス
[email protected]
平成13年3月29日
午後3時30分
東京都災害対策本部
連絡先
労働経済局水産試験場資源管理部
03−3433−3254(直通)
03−3433−3253(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第273報)
三宅島沿岸漁場の調査結果について
東京都水産試験場が三宅島沿岸の磯根漁場で火山灰の堆積状況を調査したところ、
昨年8月に比べ、海中の火山灰・火山れきは減少していることが分かりました。
記
1.調査
・平成13年3月20日に三宅島の東∼北側5ヶ所のトコブシ・テングサなどの優良
漁場で潜水調査しました。
2.降灰の影響
・昨年からの降灰により火山灰が堆積していた漁場では、そのほとんどが流出し、現
在ではテングサやトサカノリ・トコブシ・イセエビなどへの影響は少なくなってい
ます。
3.泥流の影響
・一方、泥流が流入した漁場では火山噴出物の堆積量は減少しているものの、依然と
して岩の下部を覆っており、テングサやトコブシの生育を妨げています。
三宅島噴火災害漁場の地点別状況(平成13年3月20日調査)
1.アラキ(テングサ・トコブシ・イセエビ・トサカノリ漁場)
泥流の流入した地点。
昨年8月:火山灰の濁りのため海底付近は暗黒状態。海底に手を差し入れた感触では
表面に粘土様の堆積物が 10∼20cm、その下に礫。
本年3月:水深6∼7m付近では砂礫は少なく小転石の間に残る程度であるが、岩の表面
は付着生物の死滅により白化しており、かつては砂礫中に埋没していたものと思われる。水
深8m付近では岩の間を砂礫が埋めており、砂礫の厚さは 10∼20cm、低い岩の上面は白化し
ているが、高い岩の上部はテングサ・トサカノリなどの海藻が普通に着生している。水深 10
m付近は大きな岩が点在し、その間は砂礫帯となっている。岩の下部側面は下から 60∼80cm
程度が白化しており、一時はこのレベルまで砂礫に覆われていたことを示している。堆積物
の粒は荒いことから、噴火により空から降下したものではなく、泥流によって流入したもの
と考えられる。トコブシの成貝は見られなかった。
2.オオハシ(テングサ・トコブシ・イセエビ・トサカノリ漁場)
泥流の流入した地点。
昨年8月:一帯は濁りが強く調査不能。南側の濁りの弱い地点でも海底は暗黒。
本年3月:水深5mより浅い場所は砂地になっており、砂には細かい火山灰様のものも含
まれる(噴火前は岩礁)。水深が深くなるにつれ堆積する砂礫の粒子が荒くなり、また岩が現
れてくるが、低い岩の表面は白化している。水深7mでは岩と砂礫の面積はほぼ半々である。
岩の下部は砂礫に埋まりトコブシの生息空間はほとんどなく、岩間に木片の挟まった場所が
多かった。高い岩の上部にはテングサ類が普通に着生していた。
3.アカバッケ(テングサ・トサカノリ漁場)
降灰のあった地点
昨年8月:未調査
本年3月:岩盤帯で、火山灰、礫は少ない。水深6∼7mではサンゴモ類が多く、8∼10
mでは所々テングサの群落がみられ、降灰による大きな被害は認められなかった。
4.ミノワ(テングサ・トコブシ・イセエビ・トサカノリ漁場)
降灰のあった地点
昨年8月:岩間に粘土様の火山灰が5cm程度堆積。
本年3月:岩礁地帯で、岩間の火山灰は流出しており、海藻類の着生、イセエビの生息を
確認した。トコブシは1個体のみ確認したが、確認数は8月より減少していた。
5.大久保港西(トサカノリ漁場)
降灰のあった地点
昨年8月:この地点は未調査。大久保浜の東側では海底に数センチ火山灰堆積。
本年3月:巨岩帯で、岩上に火山灰は少なく、海藻類が着生していた。トサカノリは葉長
2∼3cmと芽生えの状態であったが、着生数は普通であった。
平成13年3月30日
午前10時00分
東京都災害対策本部
連絡先
労働経済局商工振興部金融課
03−5320−4795(直通)
労働経済局農林水産部農政課
03−5320−4817(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第274報)
災害復旧資金融資及び利子補給について
この度、三宅島火山活動及び新島・神津島近海地震等により被害を受けた商工業者及び農
林漁業者に対する都及び政府系金融機関の災害復旧資金について受付期間の延長を行うこと
としました。
また、島外避難が長期化し事業の資金繰りに支障をきたしている三宅島商工業者及び農林
漁業者の金融の円滑化を図るため、災害前に借入れた既往債務について、当面1年間金融機
関に対して元金据置措置の協力を求めるとともに、その間の金利について東京都、国及び三
宅村で利子補給措置を実施することとしました。
1
申し込み期間の延長(平成13年)
対象者:三宅島火山活動及び新島・神津島近海地震等により被害を受けた者
既に実施している都及び政府系金融機関の災害復旧のための資金貸
付及び利子補給措置ついて、受付期間が平成13年3月30日であっ
たものを同年9月28日までに延長いたします。
2
既往債務に対する利子補給(追加実施するもの)
災害発生前に借り受けた既往債務について、商工系政府系金融機関(農林漁
業関係は別途対応)及びその他金融機関の協力を得、1年間の元金据置措置を
執ることにより、その間に発生する利息分を東京都、国及び三宅村が金融機関
に対し利子補給を行います。
○対象者:三宅島商工業者及び農林漁業者
○対象債務:平成12年6月26日以前に借入が行われた債務(事業資金)
○適用範囲:平成13年4月1日以降、金融機関と条件変更の手続を行った
場合に、それ以降平成14年3月31日までに発生する利息を
都等が負担します。
平成13年4月12日
午後2時30分
東京都災害対策本部
連絡先
産業労働局農林水産部農政課
03−5320−4812(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第275報)
三宅島「げんき農場」の開園について
(三宅島特産農産物種苗等の栽培・保全等事業)
三宅島から避難されている島民の方々を雇用して、島の特産農産物等を生産し、帰
島後の速やかな営農再会の一助とするため、三宅島「げんき農場」を下記のとおり開
園することとなりましたので、お知らせします。
記
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│
│
│
1 応募状況
95人(別紙参照)
│
│
│
│
2 雇用人員
50人(採用決定は4月16日(月))
│
│
│
│
3 雇用開始
平成13年4月23日(月)
│
│
(当日は13時30分から現地説明会を行います)
│
│
│
│
4 開 園 式
平成13年5月上旬予定
│
│
(詳細については別途お知らせいたします)
│
│
│
│
5 場
所
八王子市宇津木町の都立小宮公園の隣接地
│
│
│
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
別
紙
【応募状況について】
+−−−−−−−−+
│1 応募人数
│
+−−−−−−−−+
95人
内
訳
男性
女性
(夫婦
47人
48人
10組)
+−−−−−−−−−−−+
│2 年齢別応募状況
│
+−−−−−−−−−−−+
最年長
最年少
平均年齢
79歳
30歳
66.5歳
+−−−−−−−−−−−+
│3 地域別応募状況
│
+−−−−−−−−−−−+
居住地
八王子市
その他市町村
53人
12人
武蔵村山市
23区
19人
11人
平成13年4月12日
午後5時00分
東京都災害対策本部
連絡先
建設局道路管理部保全課
03-5320-5290
東京都災害対策本部の対応等について(第276報)
三宅島一周都道の立根(たつね)地区で仮橋の架設工事を進めています
−都道の全周にわたる通行の確保に向けて−
三宅島を一周する都道212号線のうち、島南部の阿古・立根地区では、泥流発生によっ
て都道が決壊し、昨年9月下旬以降通行が不能となっています。
このため、東京都は、緊急時等の通行を可能とする仮橋の設置工事を行なっていますが、2
00トン吊クレーンによる長さ約35メートルの仮橋の主桁の架設作業は、下記の日程で実
施いたします。
記
1.設置箇所
都道212号線の阿古・立根地区
2.仮橋規模
+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+
│設 置 箇 所
│ 延
長
│ 幅 員 │
構 造
│
+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+
|立根:三宅村阿古立根 │約 35m
│約 4m │
鋼 桁
│
+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+
3.設置方法
仮橋の設置は、鋼材で造った架台(橋台)の上に内地から運搬した自走式
大型クレーン(200t吊)によって吊り上げ、一括して架設します。
4.施工日程
(1)
(2)
平成13年4月14日(土):主桁架設の準備作業
平成13年4月16日(月)
10:00∼11:00 : 主桁の一括架設
(天候、火山ガスの状況等によって、当日、作業ができない場合は順延します。)
平成13年4月16日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局自然環境部計画課
03-5388-3538
東京都災害対策本部の対応について(第277報)
三宅島自然環境調査結果について
東京都では、平成12年7月8日からの三宅島雄山の噴火による火山灰の噴出や泥流、火
山性ガスの放出等の火山活動が三宅島の動植物に与えている影響について調査した結果をと
りまとめましたので、お知らせいたします。
1
調査期間
平成13年2月∼3月
2
調査結果
(1)植生調査
噴火によりもっとも大きな影響を受けたのは山頂部であり、大規模な陥没に
より、環境庁(1980)の「日本の重要な植物群落」に指定されている火山
草原群落が完全に消滅した。
この群落には三宅島内での分布が限られている種が多く含まれており、イズ
ノシマコメツツジやイズノシマウメバチソウなどの種が島内で絶滅した可能性
がある。
土石流が発生した地域でも植生が完全に破壊された場合が多かった。
また、火山灰や火山ガスの影響については、島の東部から南部にかけて常緑
広葉樹の全面落葉や針葉樹の褐色化が見られ、特に冬期に風下となる島の東側
の被害が著しかった。
(2)鳥類調査
鳥の種数、個体数とも通常年の同時期と比べて非常に少なかった。特に植生
や地形に被害が比較的に大きかった阿古や三池から坪田にかけての地域では3
分の1から4分の1以下で、種によっては観察されなかった。
被害が甚大な山頂部には鳥類はほとんど生息していないと予想されるが、植
生の被害が予想以上に小さかった地域も種数や個体数の減少が確認された。
三宅島の噴火後、伊豆諸島の新島では、アカコッコが例年よりも多く観察さ
れた。
なお、今年度も三宅島の動植物現況調査を行う予定です。
平成12年度三宅島動植物現況調査結果概要
Ⅰ
調査日
1 踏査による調査
2 ヘリコプタ−からの調査
平成13年2月9日、2月13日∼15日、3月8日
平成13年3月21日
Ⅱ 調査方法
1 植生調査
(1) 上空からの調査
ヘリコプター上から植生の概観を調査した。
(2) 地上からの調査
三宅島一周道路から植生の概観を調査した。
(3) 定点調査
コドラートやリタートラップを設置して調査した。
2 鳥類調査
(1) 定点センサス
15分の間に調査地点に現れた鳥類の種と数を記録した。
(2) ロードサイドセンサス
調査ルートを設定して、両側各25m以内に現れた鳥類の種と数を記録した。
Ⅲ
調査結果
1 植生調査
(1)全体としての被害の概要は次のとおりだった。
1) 山頂部とその周辺
被害が甚大であった。
環境庁の「日本の重要な植物群落」に選定されている火山草原群落が消失した。
2) 中腹部
被害が甚大であったが、冬季の落葉期であつたため、土石流発生箇所以外では、
被害程度が判定しにくかった。
3) 山麗部
被害が軽微であった。
(2)島の常緑広葉樹林の地域別の状況は次のとおりだった。
1) 島の北西部
満願寺のスダジイ林では、樹木被害はほとんど見られなかった。
2) 島の北東部
椎取神社のスダジイ林では、土石流の堆積地では樹木被害が著しかったが、土
石流の影響を免れた場所では被害が見られなかった。
3) 島の東部
三宅島空港脇の常緑広葉樹であるタブノキ林(スタジイ、ホルトノキを多く混
4)
5)
2
生)のうち,全面落葉していたのは23%で、そのほとんどはホルトノキであっ
た。
三宅島空港付近は冬期は風下になるので、火山ガスの影響を強く受けていたと
考えられる。
島の南部
大路池のスタジイ林とタブノキ林のそれぞれの15%が全面落葉していたが、
そのほとんどがホルトノキとクロガネモチであった。
島の南西部
富賀神社のタブノキ林では43%と最も多く全面落葉していたが、火山ガスだけ
でなく、冬期の潮風が複合して影響した可能性もある。
鳥類調査
(1)鳥の種数、個体数とも通常年の同時期と比べて非常に少なく、特に植生や地形に
被害が比較的に大きかった阿古、及び三池から坪田にかけての地域は次のとおりだ
った。
1) メジロ、ウグイス、シジュウカラ
通常の3分の1か4分の1以下
2) アカコッコ、ヤマガラ、ミソサザイ
1)よりもさらに少なかった。
3) カラスバト、コマドリ、コジュケイ
一度も観察されなかった。
(2)被害が少なかった伊豆や神着では次のとおりだった。
1) ヤマガラ、ウグイス
通常の3分の1以下と推定された。
2) コゲラ、イソヒヨドリ、ツグミ
比較的に目についた。
3) ヒヨドリ
例年と比べてそう大きく減少してないようだった。
(3)その他に次の鳥が注目された。
1) カラス(ハシブトカラス)
ネコに与えた餌をめぐってネコとの間で、あるいはカラス同士で少なからず争い
が見られたが、島全体では明らかに減少していた。
2) スズメ
長野県の山村でも人が離村するとスズメがいなくなることは知られているが、人
がいなくなった三宅島全体からほとんど姿を消してしまった。
(4)また、三宅島以外の地域の観察結果は次のとおりだった。
1) 伊豆諸島の新島
例年になくアカコッコが多く見られた。
2) 横浜市
3)
通常はまったく見られないアカコッコが秋冬期に観察された。
逗子市
夏の終わりにイイジムシクイ初記録された。
平成13年4月16日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
都立産業技術研究所八王子庁舎
0426-42-7175
東京都災害対策本部の対応等について(第278報)
三宅島火山灰の染色等への応用
産業労働局の産業技術研究所では、三宅島の火山灰を活用した製品等の研究開発を進めて
います。先日お知らせしました「三宅ガラス」に引き続き、火山灰が染色等に応用出来るこ
とが確かめられましたのでお知らせします。
1 概要
・ 三宅島火山灰に含まれる金属成分を染色に利用したり、火山灰をプリントに利用すること
によって、様々な繊維製品を試作しました。
2
今回の技術の特徴
1) 植物染料で繊維を染める際に、その定着と発色を助けるために三宅島火山灰の鉄分な
どの抽出成分を用いたり、水に分散させた泥水状の火山灰を用いて、良好な発色の製品が得
られました。
2) プリントの際に用いる色剤に、粒度を調整した火山灰を混合使用する事により、深み
のある製品が得られました。
3 繊維製品への活用
・ 本技術を応用した多くの製品作りが可能です。当研究所では、今回、スカーフ、コースタ
ー、ランチョン等を試作してみました。
(試作品につきましては、都立産業技術研究所八王子
庁舎の施設公開(4月17,18日実施)の場で展示いたします)。
4 今後の取り組み
・ 三宅島火山灰に加えて、植物染料として三宅島に自生する植物(シイの木など)を用いる
などによって、染色資材のすべてを島内でまかなうことができます。この実用化に向けた開
発を進めていきます。
平成13年4月17日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
建設局道路管理部保全課
03-5320-5290
東京都災害対策本部の対応等について(第279報)
三宅島一周都道・立根(たつね)地区の仮橋が完成します
─── 都道の通行を島内全周にわたって確保───
三宅島を一周する都道212号線のうち、昨年9月下旬以降通行不能となっていた島南部
の阿古・立根地区での仮橋設置工事が平成13年4月18日に完了し、交通開放します。
立根地区の交通開放により、島内全周にわたり緊急時等の通行が可能となります。
記
1.仮橋完成箇所
都道212号線の阿古・立根地区
2.仮橋の規模
+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−+−−−−−+
│ 設 置 箇 所
│
延 長
│ 幅 員 │ 構 造 │
+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−+−−−−−+
│立根:三宅村阿古立根 │約 35m
│約 4m │ 鋼 桁 │
+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−+−−−−−+
3.交通開放日
平成13年4月18日(水)
(天候、火山ガスの状況等によって、交通開放日が延びる場合があります。)
平成13年4月20日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先:
総務局災害対策部
03-5320-7871
三宅支庁土木港湾課
03-5320-7864
東京都災害対策本部の対応等について(第280報)
「三宅島災害対策技術会議」(非公開)を設置します
三宅島における災害復旧活動については、これまで災害対策本部の下に設置した「三宅島
泥流対策・インフラ復旧プロジェクトチーム」において各事業間の協議・調整を行ってきま
したが、今後、本格的な復旧に向けた新たな展開が必要なことから、新たに「三宅島災害対
策技術会議」として再編し、技術上の検討や連絡調整を行っていきます。
1 会議の目的
* これまでの応急的な対策等に加え、本格的な復旧に向け、道路、砂防、林道・治山、港湾・
海岸、水道、電気・電話、住宅を含めた総合的な検討や連絡調整等を、各部局連携のもと行
っていきます。
* 復旧作業の効率に大きく影響する夜間常駐化の動きなど、現地の作業環境との調整を十分
図りながら、進行管理等を行っていきます。
2
*
*
*
*
*
*
会議の対象項目
三宅島災害に関する被害状況の把握
各局事業の進行管理
夜間常駐の状況、火山情報、気象情報など、現地作業環境の情報把握および調整
各局の事業間の連絡調整
新たに取り組むべき事業(危険区域の設定を含む)に関する技術的検討
その他技術情報の共有化等
3 会議のメンバー
* 総務局災害対策担当部長を座長とし、関係局の部長等をメンバーとします。
* 会議のもとに、「道路・インフラ」「降灰・泥流」「住宅関連」の3つの幹事会を置き、関
係課長等を幹事とします。
* 会議の事務局は総務局災害対策部に置きます。
4 開催日時
* 第1回会議を5月7日(月)13時15分より都庁第2本庁舎31階特別会議室22で開
催します。
三宅島災害対策技術会議の位置づけ
+−−−−−−−−−+
│東京都災害対策本部│
+−−−−−−−−−+
│
(仮復旧)
│
−+
+ 三宅島泥流対策・インフラ復旧P.T |
│
|
+−道路・インフラ対策分科会
|→
│
|
+−降灰・泥流対策分科会
|
−+
「三宅島災害対策技術会議」会議委員名簿
座
委
長
員
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
総務局局務担当部長(災害対策担当)
都市計画局施設計画部長
都市計画局開発計画部長
都市計画局建築指導部長
環境局環境評価部長
衛生局参事(生活環境技術担当)
産業労働局農林水産部長
住宅局開発調整部長
建設局道路保全担当部長
建設局河川部長
建設局土木技術研究所長
港湾局離島港湾部長
水道局給水部長
三宅村助役
+−−−−−−−−−+
│東京都災害対策本部│
+−−−−−−−−−+
│(応急復旧・本格復旧)
│
+三宅島災害対策技術会議
|(ワーキング)
→
+−幹事会(道路・インフラ)
│
+−幹事会(降灰・泥流)
│
+−幹事会
(住宅関連)
平成13年4月20日
午後3時00分
東京都災害対策本部
連
絡 先
総務局災害対策部応急対策課
03-5388-2455
+−−−−−−−−−−−−−−+
|政府非常災害対策本部同時発表|
+−−−−−−−−−−−−−−+
東京都災害対策本部の対応等について(第281報)
三宅島島内における夜間滞在の試行の開始について
別紙のとおり、夜間滞在の試行を開始しますのでお知らせします。
なお、政府非常災害対策本部(事務局:内閣府)からも同様の発表がなされます。
三宅島島内における夜間滞在の試行の開始について
平成13年4月20日
東京都災害対策本部
政府非常災害対策本部
1.三宅島においては依然として活発な火山活動が継続しており、特に全島避難の要因でも
ある多量の火山ガスの放出は、現時点では終息する見通しが立たないところである。
2.東京都及び政府においては、火山活動が沈静化した場合に、住民の方々の一刻も早い帰
島を実現するため、帰島時期の判断等を適切に行うことを可能とするとともに、早急に本格
的復旧作業に着手できるよう、ア 火山観測・監視体制の強化、イ 主要都道、電力等のラ
イフラインの維持・復旧等を達成することを目指し、両者の密接な連携の下、これまで島内
における各種作業及び工事関係者の安全確保のための対策を実施しているところである。
3.さらに、事態の長期化に伴い、泥流により道路・家屋へ被害が及ぶ事態が拡大しており、
泥流流路工事の実施等の被害防止対策の推進が喫緊の課題になっている。
4.三宅島における作業を効率的に実施するため、島内の既存の堅固な建物に火山ガスに対
する安全対策を施した施設(クリーンハウス)を整備する等万全の安全対策を講じて島内夜
間滞在を実施することとしており、来週、昼間の避難訓練等を実施した上で、4月29日を
目途に、防災機関職員、火山の専門家等20名程度による夜間滞在の試行を開始する予定で
ある。
5.夜間滞在の試行においては、本格的な夜間滞在に向けて、1月程度、火山ガスに対する
安全対策を施した建物(クリーンハウス)や緊急時の避難体制の安全性の検証等を行うこと
とする。
6.これらを踏まえ、6月中を目途に、本格的な夜間滞在を開始する予定である。
(別
紙)
1.火山ガスの現状と火山活動の見通し
三宅島では、現在、多量の火山ガスを山頂火口から連続的に放出する火山活動が続いてい
る。噴煙についても山頂火口から連続的に噴出されているものの、まとまった量の降灰を山
麓までもたらす規模の噴火活動は、昨年9月以降発生していない。
地震活動・地殻変動に大きな変化は見られず、当面は現状と同様の活動が継続するものと
思われるが、爆発的な噴火活動の可能性は完全には否定できない。
このような火山活動の島内山麓部への影響については以下のとおり。
(1)火山ガス
風下側に当たる領域では火山ガスが流れてくる可能性があり、実際に観測されている。
風が弱い等の気象条件においては、島内が広くガスに覆われる可能性もある。特に窪地な
どガスの溜まりやすい場所については、注意が必要である。
(2)爆発的噴火
山麓の林道雄山環状線(鉢巻き道路)の外側(海側)領域(C3領域)に噴石・火砕流
をもたらす規模の噴火の可能性は、完全には否定できない。しかしながら、現在のところ、
このような規模の噴火が発生すると思われる異常な現象は見られていない。
(3)泥流
これまでの噴火により火山灰が堆積しており、降雨による泥流発生の危険がある。
2.今後の島内作業
三宅島噴火災害に関して、東京都及び政府においては、火山活動が沈静化した場合に、
住民の方々の一刻も早い帰島を実現するため、帰島時期の判断等を適切に行うことを可能
とするとともに早急に本格的復旧作業に着手できるよう、火山等の観測体制の強化、主要
都道、電力等のライフラインの維持等を達成することを目指し、これまで島内における各
種作業及び作業員等の安全確保のための対策を実施しているところである。
これに加え、事態の長期化に伴い、泥流等により、応急復旧された道路等が再度被害を
被るほか、避難者家屋等へ被害が及ぶ事態が拡大しており、泥流流路工事等を実施するこ
とによる泥流被害の防止対策の推進が喫緊の課題となっている。
(1)島内において実施する必要がある主な作業
ア 泥流流路工事、砂防工事
島内に堆積した火山灰等を原因とする島内の被害の拡大を防止するため、泥流等の発
生の可能性がある全27渓流のうち、特に集落付近の16箇所について緊急に泥流流路
工事、砂防工事を実施する必要がある。
イ 本格的復旧工事の基礎調査
火山活動が沈静化した場合、早急に本格的復旧作業に着手するため、道路、水道等の
本格的復旧のための基礎調査、計画策定等を必要に応じて実施する必要がある。
ウ ライフライン等の維持
火山活動が沈静化した場合、早急に本格的復旧作業に着手する環境を整えるため、泥
流等により機能障害を生じた道路、電力等の維持・復旧作業を行う必要がある。
エ 火山活動の観測
島内における安全を確保するとともに、帰島時期の判断等を適切に行うため、山麓部
に加えて山腹部等において、気象庁職員等の火山専門家による火山活動の観測等を行う
必要がある。
(2)昼間における島内作業に当たっての安全対策等
昼間における島内作業実施に当たっての安全確保等については、平成12年12月8日東
京都災害対策本部・政府非常災害対策本部決定によるものとする。
3.夜間滞在の進め方
(1)夜間滞在の実施の趣旨
2.
(1)の島内作業、特に緊急に実施する必要がある泥流対策を効率的かつ集中的に実
施するため、島内作業の体制を強化し、これまでの神津島からの通勤方式に加えて、万全
の安全対策を講じた上で三宅島における工事関係者等の島内夜間滞在を実施する。
(2)クリーンハウスの設置
夜間滞在場所として三宅島島内に東京都がクリーンハウスを設置する。クリーンハウ
スについては、以下の安全性能等を確保するものとする。
・高濃度の火山ガスを除去する能力を有する脱ガス装置を設置する。脱ガス装置は故
障等に備え、2機設置する。
・平成12年8月18日の噴火と同程度の噴火により噴出される噴石に対しても安全
な構造・強度を有する建築物とし、窓には鉄板、強化樹脂等により覆いを設ける。
・設置位置は泥流被害のおそれがある箇所は避けるとともに、港湾及びヘリポートま
での避難路を常時確保する。
・無線通信機器を配備する。
・発動発電機を装備し、電力の二重化対策を施す。
・脱ガス装置のフィルター、防毒マスク、火山ガスの検知器、食・飲料について数量
に十分に余裕をもって常備する。
(3)夜間滞在の体制
三宅島での夜間滞在については、防災機関職員、火山の専門家等20名程度による試
行により安全対策を検証し、夜間滞在する工事関係者等の規模を、安全対策の実施状況
を踏まえつつ、段階的に拡大するものとする。
(6月を目途に100∼150人規模の夜
間滞在を実施予定。8月頃を目途に250∼300人規模の夜間滞在を実施予定。)
(4)夜間滞在に当たっての安全対策
夜間滞在に当たっては、万が一にも滞在者の生命、身体に危害を及ぼすことがないよ
う、試行期間等に安全対策について十分な調査・検証を行い、これを踏まえて、万全の
安全対策を講じる。
4.夜間滞在の試行の内容
(1)試行の時期、人員構成
夜間滞在に先立ち、昼間における避難訓練等を実施し安全性を確認した上で、4月2
9日を目途に、火山の専門家及び防災機関職員からなる約20名の夜間滞在の試行を開
始し、1月間程度、安全対策等についての調査・検証を行う。夜間滞在場所は三宅島伊
豆地区の東京都三宅支庁第2庁舎をクリーンハウス化して使用する。
(2)試行により調査・検証する内容
試行により、工事関係者等による夜間滞在実施時の安全対策、夜間滞在実施の基準、
緊急避難体制等を調査・検証し、成案を作成する(具体的調査・検証項目の例は以下の
とおり)。
・クリーンハウスの性能試験(室内加圧情況、ガス防御効率、ガスの室内外濃度差)
・クリーンハウス関連機器の検査(ガス検知器精度、脱ガスフィルター交換、電力停供給停
止時の性能検査)
・居住性能(水・食料、トイレ、生活環境)
・情報伝達訓練
・空港、ヘリポート、港湾の照明訓練
・夜間の自動車、徒歩による夜間の避難訓練(ガスマスク着用)
・夜間の緊急ヘリ脱出訓練(照明、通信、撤収確認等)
・夜間の船舶による脱出訓練(照明、通信、撤収確認等)
(3)試行期間における安全対策
1)クリーンハウスの安全性能等について、試行に先立ち確認を行うとともに、試行開始
後において安全性能等に障害が発生していないことについて常時確認を行う。
2)火山活動、火山ガス濃度、クリーンハウスの作動状況、天候等により、夜間滞在を行
うことが不適切と認められる場合には、夜間滞在を行わず、あらかじめ島外に退去する。
3)島外緊急避難を要する事態が生じた場合に備え、緊急避難体制の確保に万全を期する。
・クリーンハウス周辺の港(大久保漁港又は湯の浜漁港)に東京都手配の小型船舶を
用意し、緊急時の脱出に備える。
・海上自衛隊の艦艇及び海上保安庁の巡視船を三宅島近海に待機させる。
・東京消防庁、警視庁、自衛隊、海上保安庁のヘリコプターが緊急連絡により迅速に
出動できる体制を維持する。
平成13年4月24日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境評価部広域監視課
03-5388-3567
東京都災害対策本部の対応等について(282報)
三宅島の雄山噴火に伴う高濃度ガス連続自動測定結果について(その6)
(3月16日∼4月15日)
東京都では、阿古今崎、三宅島空港及び三宅支庁の3地点で、気象庁等からの電力の供給
を得ながら、平成 12 年 11 月から火山性ガスの高濃度に対応した連続自動測定を続けていま
す。このたび、3月 16 日から4月 15 日までの3地点の測定結果をとりまとめましたので、
お知らせいたします。
1 測定内容
(1)測定地点
(2)測定期間
(3)測定項目
(4)測定方法
:
:
:
:
阿古今崎、三宅島空港、三宅支庁
平成 13 年3月 16 日 1 時 ∼ 平成 13 年4月 15 日 24 時
二酸化硫黄及び硫化水素
[二酸化硫黄] 紫外線蛍光法(0.1∼100ppm)
[硫化水素] 定電位電解法(0.1∼ 50ppm)
2
測定結果
雄山から連日多量の火山性ガスが放出されており、風向きや風速等の気象条件によっ
ては火山性ガスの濃度が高くなっている地点がある。測定地点が風下寄りになる時に二
酸化硫黄等の濃度が高くなっており、このような時の二酸化硫黄濃度は、環境基準に比
べ高いレベルにある。
(1)二酸化硫黄
期間中の1時間値の最高値は、三宅島空港の 12.4ppm(4 月 15 日 4 時)であった。
また、5分値の最高値は、三宅島空港の 16.8ppm(3 月 21 日 8 時 50 分)であった。
三宅島空港の日平均値及び1時間値の環境基準の超過割合は、それぞれ 65%、27%
であった。これは、この期間西あるいは北西寄りの風の割合が多く、風速の強い時に、
噴出ガスの吹きおろし並びに気層の混合が起こるためと考えられる。
(2)硫化水素
期間中の1時間値の最高値は、三宅島空港の 2.9ppm(3 月 26 日 19 時)であった。
また、5分値の最高値は、三宅島空港の 4.5ppm(3 月 26 日 18 時 55 分)であった。
総括表(二酸化硫黄)
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│測定日数│日平均値│時間値 │5分値 │日平均値│1時間値│5分値 │
│測定地点│
│>0.04ppm│>0.1ppm │>2ppm
│最高値 │最高値 │最高値 │
│
│(時間)│日数(割合)│時間(割合)│回数(割合)│[ppm]
│[ppm]
│[ppm]
│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
1 │
0 │
0 │
0 │
│
│
│
│阿古今崎│
│
│
│
│0 . 1 未 満│0 . 1 未 満│0 . 1 未 満│
│
│ (38) │ (0%) │
(0%)│
(0%)│
│
│
│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
31 │
20 │
202 │
846 │
3.9 │ 12.4 │ 16.8 │
│三宅島 │
│
│
│
│
│
│
│
│ 空港 │ (741) │ (65%) │ (27%) │ (9.5%)│ (3/27)│(4/15,04)│(3/21,08:50)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
18 │
0 │
0 │
0 │
│
│
│
│三宅支庁│
│
│
│
│0 . 1 未 満│0 . 1 未 満│0 . 1 未 満│
│
│ (449) │
(0%)│
(0%)│ (0%) │
│
│
│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
(注) 阿古今崎は、データ収集装置及び二酸化硫黄計故障のため 3 月 8 日から 4 月 14 日ま
で欠測
[参考]
1 二酸化硫黄の環境基準 : 日平均値 0.04ppm 1時間値 0.1ppm
防毒マスクを装着しない場合の許容濃度基準:2ppm
2 二酸化硫黄の人体への影響(健康な方) (喘息体質の方は要注意)
0.5 ∼1ppm 臭気を感じる
2 ∼3ppm 刺激臭となり不快感を覚える
5 ∼10ppm 鼻やのどに刺激、咳がでる
20ppm 目に刺激、咳がひどくなる
3 過去の最大値(1時間値)
二酸化硫黄:12.0ppm(三宅島空港 12 月 13 日)
硫化水素:2.9ppm(三宅島空港 1 月 28 日)
平成13年4月26日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
産業労働局農林水産部農政課
03−5320−4814
東京都災害対策本部の対応等について(第283報)
三宅島「げんき農場」の開園式について
(三宅島特産農産物種苗等の栽培・保全等事業)
先にお知らせいたしました、三宅島「げんき農場」は4月 23 日に、島民の方々68
名の雇用を開始し、現在、ほ場整備を進めているところです。
つきましては、本格的農作業開始にあたりまして下記のとおり開園式を開催いたし
ますので、お知らせいたします。
記
1
日
時
平成 13 年5月 10 日(木)
13 時 30 分から 14 時 30 分まで
2
場
所
三宅島「げんき農場」(ほ場中央)
八王子市宇津木236−1(ひよどり山中学校東側)
3
次
第
1)
2)
3)
4)
5)
6)
7)
4
その他
開 会
式 辞
濵渦東京都副知事
来賓祝辞
来賓紹介
村民代表挨拶
は種(たねまき)式
閉 会
駐車場は、ひよどり山中学校校庭に用意します。
平成13年5月1日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連
絡 先
産業労働局水産試験場資源管理部
03−3433−3254(直通)
03−3433−3253(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第284報)
三宅島西側沿岸漁場の現況について
東京都水産試験場は3月20日の三宅島東側沿岸調査に引き続き、4月17日に西側沿岸
の磯根漁場で調査を行い、海中の火山灰やトコブシ等水産生物の現況を把握しました。
記
1.調査
平成13年4月17日に三宅島西側の6漁場で潜水調査し、火山噴出物の堆積状況、ト
コブシの生息状況・海藻の生育状況などを調査しました。
2.泥流の流入により被害を受けた漁場
カタンザキではトコブシの成貝を発見することはできず、大きな被害を受けていること
が分かりました。
3.崖の崩落により被害を受けた漁場
ウノクソ・ユノハマの海底には、昨年7月30日の地震に伴う崖の崩落によって海中に
落下した礫・石が堆積し、トコブシの住み場所は埋没していました。
4.降灰のみがあった漁場
夕景浜、カマニワ、錆ヶ浜には降灰がありましたが、現在では火山灰は流出し、海藻や
トコブシに大きな影響は与えていません。
(別紙)
三宅島西側沿岸漁場の現況
東京都水産試験場では3月20日に引き続き、4月17日に三宅島沿岸漁場で噴火の影響
を調査した。前回は島の東側から北側の漁場を調査したが、今回は西側の6漁場で調査を実
施した。
1.カタンザキ
海岸は昨年8月には磯浜であったが、昨年秋に発生した泥流により多量の砂礫が流入し、
現在は砂浜になっている。一方、海中の岩礁には砂礫は少なく、トコブシの住み場所となる
転石(海底との間の狭い隙間が住み場)は埋没していなかった。しかし、転石の下にトコブ
シの成貝はみられず、このことは、昨年秋の泥流の流入により一旦は漁場が砂礫に埋没して
生息していたトコブシが死滅し、その後、砂礫が流出したことを示している。なお、昨年産
まれの稚貝2個体を確認した。
2.ウノクソ
調査を実施した岸から 40∼50m沖の水深7m付近では、大きな岩の間が粗い礫や直径5
cm 前後の小石で埋まっていた。小石には角があり、泥流によって流入したものとは異なって
おり、昨年7月 30 日の地震により陸上の崖が崩落して堆積したものとみられた。テングサや
トサカノリは岩の上に生育していたが、トコブシの住み場所は埋没していた。
3.ユノハマ
水深5m付近では岩礁の谷の部分に直径 10∼40cm ほどの角のある石が堆積しており、こ
れらの石は地震により崖から崩落したものとみられた。石の大きさは沖に向かって小さくな
り、水深 12mでは砂礫帯となっている。巨岩の下部側面は高さ 20∼40cm ほど白変し、一時
はそのレベルまで砂礫が堆積していたことを示している。岩の上部にはテングサが生育して
いたが、トコブシの生息できる転石はみられなかった。
4.夕景浜
昨年8月29日の調査時には火山灰が5∼10cm 堆積していたが、現在、海底に火山灰は
殆どみられない。水深8m付近では岩の間は小さな玉石が多く、水深 11m付近では浅部より
砂礫は多くなるが、転石を埋没させるほどではない。昨年8月にはトコブシの死殻がみられ
たが、今回、転石の下にトコブシの生息を確認でき、岩上にはテングサが生育していた。
5.カマニワ
昨年8月の調査時には岩間に厚さ数cm火山灰が堆積していたが、今回の調査では火山
灰は認められなかった。トコブシは生息しているが前回より減少している。岩上にはテング
サが普通に生育している。トサカノリは所々に群落がみられるが、葉長は 10∼15cm と短く、
漁獲するには早い状態であった。
6.錆ヶ浜
昨年8月の調査でも火山灰の少なかった地点で、今回も火山灰はみられなかった。テン
グサ等海藻に異常はなく、トコブシも生息していた。
平成13年5月1日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連
絡 先
総務局災害対策部応急対策課
03-5388-2455(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第285報)
三宅島島内夜間滞在の試行期間の安全対策の基本方針について
別紙のとおり、三宅島島内夜間滞在の試行期間の安全対策の基本方針について
定めましたので、お知らせいたします。
(別紙1)
平成13年4月29日
東京都災害対策本部
政府非常災害対策本部
三宅島島内夜間滞在の試行期間の安全対策の基本方針について
1.三宅島噴火災害に関して、東京都及び政府においては、島内において都道、電力等のラ
イフラインの維持・復旧作業等や工事関係者等の安全確保のための対策を実施しています。
しかし、事態の長期化に伴い、泥流により道路・家屋への被害が拡大しており、島内に
おける泥流流路工事等の作業を効率的に進めるため、堅固な建物な建物に火山ガスに対する
安全対策を施した施設(クリーンハウス)の整備等、万全の安全対策を講じた上で、6月中
を目途に島内夜間滞在を実施することとしています。
2.本格的な夜間滞在に向けて、夜間における訓練等を通じてクリーンハウスや緊急時の避
難体制の安全性の検証を行うため、本日より1ヶ月程度、防災機関職員、火山の専門家等2
0名程度による夜間滞在の試行を行います。
3.試行期間における夜間滞在員の安全確保に万全を期すため、東京都災害対策本部及び政
府災害対策本部においては、安全対策の基本方針について取り決めています。
主要な点は、以下のとおりです。
1) クリーンハウスの安全性について火山ガス、噴石、泥流等に対して安全なものとする、
施設設備、備品、夜間体制等について十分確保する等安全確保の考え方の規定した。
2) 火山活動に異常が発生したと判断した場合、火山ガス濃度が一定数値以上で、風向、風速
等が好転しないと判断した場合、気象条件により島外避難活動が不可能と判断した場合等、
夜間滞在を行わない判断基準等を設定した。
3) 夜間滞在実施時に、火山噴火のおそれがあると認められる場合、急病人が発生した場合
等、島外避難を実施するケースを設定し、併せて、島外避難の理由に応じて、東京都手配の
緊急脱出用小型船舶、海上自衛隊の艦艇、海上保安庁の巡視船、東京消防庁、警視庁、自衛
隊、海上保安庁のヘリコプターの中から採用する避難方法、避難支援方法等について取りま
とめた。
4.本安全対策の基本方針は、夜間滞在の試行等による実地検証の結果等を踏まえ、今後、
適時適切に見直しを行うこととしています。
│問合せ先
│
東京都災害対策本部(東京都災害対策部応急対策課)
│
電話 03−5388−2455
│
政府非常災害対策本部(内閣府参事官(地震・火山対策担当付))
│
電話 03−3501−5693
│
│
│
│
│
(別紙2)
三宅島島内夜間滞在の試行期間の安全対策の基本方針
平成13年4月29日時点
東京都災害対策本部
政府非常災害対策本部
三宅島での夜間滞在の試行期間において、夜間滞在者の安全に万全を期すため、安全対策の
基本方針を以下のとおり定める。
なお、この基本方針は、夜間滞在の試行等による実地検証の結果等を踏まえ、今後、適時適
切に見直しを行うこととする。
1.基本方針策定にあたっての考え方
夜間滞在に当たっては、万が一にも滞在者の生命、身体に危害を及ぼすことがないよう、
クリーンハウスの安全性等や緊急避難体制に万全を期すとともに、緊急避難を要する事態を
極力回避するよう、夜間滞在実施の可否の判断を、安全性を最重要視した厳格なものとする。
2.クリーンハウスの安全性の確保等
(1)夜間滞在の試行にあたっては、火山ガスから夜間滞在者を保護するため、夜間滞在場
所とし て脱 ガス機能を 有する クリ ーンハウス を三宅 島島内の三宅支 庁第2 庁舎に設置する
(最大収容人数 30 人)。脱ガス装置は故障等に備え2機設置する。
(2)クリーンハウスは高濃度の火山ガスを除去する能力を有するものとする。クリーンハ
ウス内外においてガス濃度観測を常時実施する。
(3)クリーンハウスには平成12年8月に発生した噴火と同規模の噴火による噴石等火山
噴出物に対しても安全な強度・構造を有する建築物を使用し、窓に強化樹脂等により覆いを
設ける等の機密性強化処置を講じる。
(4)クリーンハウスの設置位置は C3 領域(平成 12 年 12 月 8 日付け東京都災害対策本部・
政府非常災害対策本部発表「三宅島島内作業におけるカテゴリー区分等について」による)
内とし、泥流被害のおそれがある箇所は避けるとともに、港湾及びヘリポートまでの避難路
を常時確保する。
(5)クリーンハウスに無線通信機器(防災行政無線)を2器設置し通信体制を整える(以
下、夜間滞在者の通信を「防災三宅」と称す)。夜間通信連絡先は東京都災害対策本部(東京
都庁内)とする。
(6)発動発電機を装備し、電力の二重化対策を施す。
(7)クリーンハウス内の常備品・消耗品等は、原則3日分以上備蓄する。
(8)クリーンハウスには夜間当直を置く。
(9)夜間でも島内ヘリポートを使用できるよう、照明設備等を用意する。
3.夜間滞在実施の可否の判断基準
夜間滞在を実施するか否かについては、東京都災害対策本部が気象庁及び関係機関と協議し、
当日の日没3時間前(夏場:概ね16時頃、冬場:概ね14時頃)までに決定することとす
る。
判断基準は次のとおりとし、この基準のいずれかに該当する事態が発生した場合には、原則
として夜間滞在を行わないこととする。
(1)火山活動の監視体制
夜間滞在時の火山活動に関する監視体制に不備が発生した場合(気象庁本庁が判断)
(2)火山活動
夜間滞在場所(C3領域)に影響を及ぼす噴火が予想されるなど、火山活動に異常が発生し
たと判断した場合(気象庁本庁が判断)
(3)夜間滞在場所の火山ガス(二酸化硫黄)濃度
・夜間滞在を実施するクリーンハウス周辺における東京都の火山ガス測定の実測値が 15ppm
以上であって、かつ気象庁の予報から見て風向、風速等の気象条件が好転しないと判断した
場合(東京都災害対策本部と気象庁本庁とで協議し判断)
・気象庁の風の予報をもとに、全島が火山ガスに覆われるなど、火山ガスにより夜間滞在に
適さないと判断した場合(東京都災害対策本部と気象庁本庁とで協議し判断)
(4)気象条件
1)注意報及び警報(注意報及び警報の種類、基準は別紙のとおり)
・注意報及び警報が発表されている場合であって、今後も継続が予想される場合(気象庁本
庁が判断)。
・今後、注意報及び警報の発表が予想される場合(気象庁本庁が判断)
2)気象条件により島外避難活動が不可能と判断した場合
東京都災害対策本部は船舶又はヘリコプターの気象条件による使用可否状況について、夜間
滞在責任者、東京消防庁、警視庁、自衛隊、海上保安庁から通報を受けて判断する。
この場合、1)東京都小型船舶、2)船舶(海上自衛隊艦艇、海上保安庁巡視船)、3)ヘリコプタ
ーのうち、いずれか1つが使用困難である場合は夜間滞在を行わない。
船舶又はヘリコプターの使用の可否は、船舶にあっては船長、ヘリコプターにあっては所属
機関が気象庁の予報及び実況を参考にし判断する。
なお船舶にあっては当面、予報については風速10m/秒を超える風が予想される場合、ま
た実況については風速10m/秒を超える風が一定の方向に1時間以上吹き続ける実況を運
航困難の目安とし、その他、波高等の実況を踏まえ判断する。目安とした風の条件について
は、試行の中で予報、風の実況と波の立ち方などを評価し、再度検討することとする。
(5)クリーンハウスの安全性
1)脱ガス装置、電力(発動発電器を含む)、建築物の物理的損壊の障害等、脱ガス機能に支障
がある場合(夜間滞在責任者が判断)
2)常備すべき物品の在庫が不足している場合(夜間滞在責任者が判断)
3)通信施設等の障害により連絡手段に支障が生じた場合(夜間滞在責任者が判断)
4)火山ガスの検知器(室外および室内)に障害が発生した場合(夜間滞在責任者が判断)
5)上記を含め、夜間滞在責任者から報告を受けた東京都災害対策本部が総合判断して夜間滞
在に適さないとした場合(東京都災害対策本部が判断)
(注)夜間滞在責任者は、一人で判断するのでなく、副責任者と安全性等について十分検
査・検討の上で判断することとする。
(6)前項(1)∼(5)に関わらず、夜間における島外避難のための体制
(1)東京都小型船舶、
2)船舶(艦艇、巡視船)、③ヘリコプター)を確保できない場合
東京都災害対策本部が夜間滞在責任者、東京消防庁、警視庁、自衛隊、海上保安庁からの通
報を踏まえ判断する。当該関係機関は上述の体制を確保できない場合は、当日の日没3時間
30分前までに東京都災害対策本部に連絡する。
(7)その他
前項(1)∼(6)の他、夜間滞在に適さないと東京都災害対策本部が判断した場合。
4.夜間滞在時の避難体制
(1)島外避難の手段及び待機体制
1)手段
・東京都手配の小型船舶による島外脱出。
漁港等から小型船舶で島外脱出を行う。海上自衛隊艦艇及び海上保安庁巡視船が海上にて
支援する。
・海上自衛隊艦艇及び海上保安庁巡視船による島外脱出。
東京都手配の小型船舶が故障等の事由により使用できない場合は、海上自衛隊艦艇又は海
上保安庁巡視船により島外へ脱出する。
1)海上自衛隊艦艇は原則として錆が浜港(阿古港)又は三池港に着岸し、滞在者を乗船させ
避難する。
2)海上保安庁巡視船は原則として湯の浜又は大久保漁港沖合等で搭載艇を降下させ、滞在者
を巡視船まで輸送し避難する。
・東京消防庁、警視庁、自衛隊、海上保安庁のヘリコプターによる救出。
三宅中学校(仮設)、阿古(仮設)、三宅空港のいずれかのヘリポートを利用。
2)待機体制
・東京都手配の緊急脱出用小型船舶をクリーンハウス周辺の港に夜間常時停泊させる。クリ
ーンハウス(三宅支庁第2庁舎)に近い大久保漁港又は湯の浜漁港とする。
・海上自衛隊の艦艇及び海上保安庁の巡視船を三宅島近海に待機させる。
・東京消防庁、警視庁、自衛隊、海上保安庁のヘリコプターが、緊急時の連絡により迅速に
出動できる体制を維持する。
(2)全員の島外避難の実施
1)火山噴火のおそれがあると認められる場合
夜間滞在時に火山活動が急変し、夜間滞在場所(C3領域)に影響を及ぼす火山噴火が発生
するおそれがあると気象庁が判断した場合、早急に島外避難を実施する。
東京都手配の小型船舶での全員の島外避難を実施する。海上自衛隊艦艇及び海上保安庁巡視
船は海上にてこれを支援する。東京消防庁、警視庁、自衛隊、海上保安庁は救出用ヘリコプ
ターがただちに出動できる体制をとる。
東京都手配の小型船舶による島外避難が危険又は困難である場合は、艦艇及び巡視船による
救出を実施する。
ヘリコプターによる救出は、艦艇及び巡視船による救出が困難であり、ヘリコプターの運航
が可能な場合に実施する。
2)突然の噴火が発生した場合
突然の噴火が発生した場合、夜間滞在者はクリーンハウスで待機し、東京都災害対策本部に
よる避難指示を待つ。各機関は救出用ヘリコプターがただちに出動できる体制をとる。
気象庁は島外避難の時期を判断し、東京都災害対策本部はそれをもとに夜間滞在者へ島外避
難の指示をする。
東京都手配の小型船舶での全員の島外避難を実施する。海上自衛隊艦艇及び海上保安庁巡視
船は海上にてこれを支援する。
東京都手配の小型船舶による島外避難が危険又は困難である場合は、艦艇及び巡視船による
救出を実施する。
ヘリコプターによる救出は、艦艇及び巡視船による救出が困難であり、ヘリコプターの運航
が可能な場合に実施する。
3)全島に渡り高濃度の火山ガスに覆われた場合
全島に渡り 15ppm を超える濃度の火山ガスが観測され、かつ気象庁の予報から見て風向、風
速等の気象条件が好転しないと判断した場合(東京都災害対策本部と気象庁とで協議し判断)
とする。この場合、速やかに島外へ避難するものとする。避難に当たっては東京都手配の小
型船舶での全員の島外避難を実施する。海上自衛隊艦艇及び海上保安庁巡視船は海上にてこ
れを支援する。
東京都手配の小型船舶による島外避難が危険又は困難である場合は、艦艇及び巡視船による
救出を実施する。
4)クリーンハウス機能の故障等障害があり、かつ島内の移動による危険回避ができない場合
夜間滞在時に、脱硫装置等の故障、電力の供給停止、建築物の機密性の破損等クリーンハウ
スのガス防御機能が低下した場合、夜間滞在者は東京都災害対策本部(東京都庁内)にクリ
ーンハウスの機能障害の状況、周辺のガス濃度等を東京都災害対策本部に報告し、指示をあ
おぐ。東京都災害対策本部はクリーンハウス内外の火山ガス濃度の報告を受けた上で、気象
庁と協議の上、必要があれば(当該クリーンハウス周辺の火山ガス濃度が 15ppm を超える場
合など)島内における避難(他の風上のクリーンハウスや風上等火山ガスが来ない場所等へ
の移動)を実施する。島内避難に当たってはガスマスクの装着、及び予備品、通信機器を携
行し、避難場所等位置の確認の連絡を必ずとることとする。建物に入る場合は、阿古中学校、
三宅村役場とする。
島内全域に渡り、火山ガス濃度が 15ppm を超える等避難に適した場所がないなど、島内の滞
在が不適であると東京都災害対策本部が判断した場合は島外避難を実施する。避難に当たっ
ては 3)に同じ。
5)船舶又はヘリコプターの使用が困難になるおそれがあると判断された場合東京都災害対策
本部が船舶又はヘリコプターが使用困難になるおそれについて、東京消防庁、警視庁、自衛
隊、海上保安庁から通報を受けて判断する。
この場合、1)東京都小型船舶、2)船舶(海上自衛隊艦艇、海上保安庁巡視船)、3)ヘリコプタ
ーのうち、いずれか1つが使用困難である場合は島外避難を行う。
船舶又はヘリコプターの使用の可否は、船舶にあっては船長、ヘリコプターにあっては、所
属機関が気象庁の予報や風、波等の実況をもとに判断する。
なお船舶にあっては当面、予報については風速10m/秒を超える風が予想される場合、ま
た実況については風速10m/秒を超える風が一定の方向に1時間以上吹き続ける実況を運
航困難の目安とし、その他、波高等の実況を踏まえ判断する。目安とした風の条件について
は、試行の中で風の実況と波の立ち方などを評価し、再度検討することとする。
避難にあたっては、東京都手配の小型船舶での全員の島外避難を実施する。海上自衛隊艦艇
及び海上保安庁巡視船は海上にてこれを支援する。東京消防庁、警視庁、自衛隊、海上保安
庁は救出用ヘリコプターがただちに出動できる体制をとる。
東京都手配の小型船舶による島外避難が危険又は困難である場合は、艦艇及び巡視船による
救出を実施する。
ヘリコプターによる救出は、艦艇及び巡視船による救出が困難であり、ヘリコプターの運航
が可能な場合に実施する。
6)気象庁の予報により、注意報及び警報が発表され、または発表される可能性があると気象
庁が判断した場合。
東京都手配の小型船舶での全員の島外避難を実施する。海上自衛隊艦艇及び海上保安庁巡視
船は海上にてこれを支援する。東京消防庁、警視庁、自衛隊、海上保安庁は救出用ヘリコプ
ターがただちに出動できる体制をとる。
東京都手配の小型船舶による島外避難が危険又は困難である場合は、艦艇及び巡視船による
救出を実施する。
ヘリコプターによる救出は、艦艇及び巡視船による救出が困難であり、ヘリコプターの運航
が可能な場合に実施する。
但し、気象条件が極めて急激に変化したため、島外避難について時間的余裕がないと判断
する場合は、クリーンハウスで待機する(気象庁からの情報に基づき東京都災害対策本部が
判断)
7)その他、夜間滞在を続行すべきではないと判断される場合
・火山活動の監視体制に不備が発生
・通信機器等の障害等による連絡体制の不備が発生
・その他島外避難体制の維持が困難になる事態が発生
以上により夜間滞在をそのまま続行すべきではない状況となった場合、東京都災害対策本部
は島外避難を決断する。島外避難方法については 1)に準ずる。なお、東京都災害対策本部は
判断に当たっては関係機関と協議するとともに、関係機関にあっては当該状況の変化を速や
かに東京都災害対策本部に連絡し判断に必要な情報を提供すること。
(3)当該者のみの島外避難
1)急病人等が発生した場合
夜間滞在責任者が当該急病人等に救急治療が必要と判断した場合。
東京消防庁又は警視庁又は自衛隊又は海上保安庁のヘリコプターによる搬送を行う。
使用するヘリポートはガス濃度検知結果を基に、東京都災害対策本部(東京都庁内)が指定
する。
気象条件、火山ガス等を原因としてヘリコプターの使用が困難な場合は、海上保安庁巡視船
又は自衛隊艦艇による神津島への搬送を実施する。この場合、東京消防庁又は警視庁又は自
衛隊又は海上保安庁のヘリコプターが神津島から搬送することとする。
(4)緊急避難時の連絡体制等
1)緊急避難時の関係機関の連絡体制
緊急避難時の東京都災害対策本部と関係省庁の連絡体制を別紙のとおり定める。
2)緊急避難時に使用する連絡手段
防災三宅と東京都災害対策本部は防災行政無線で連絡を行う。
東京都災害対策本部は関係省庁と電話により連絡を行う他、艦艇及び巡視船と船舶電話、携
帯電話で連絡を行う。
なお、ヘリコプターと防災三宅及びヘリコプター同士が連絡をとる必要がある場合は、
123.45MHz 帯による無線通信を行う。
(5)島外避難時の現地での留意事項
島外避難及び島内の移動による避難時においては、以下の安全確保等に留意するものとする。
1)ガス濃度の観測
ガス検知器を携帯し、定期的にガス濃度を観測する。
2)ガスマスクの装着
ガス濃度を測定の上、基準値を超える場合にはガスマスクを装着する。また、予備の吸収缶
を携行する。
3)シェルターへの退避
火山噴火時においては、火山噴火が一時沈静化するまでクリーンハウス、都道沿いに設置さ
れたシェルター等に退避する。
4)通信機器の携行
東京都災害対策本部からの指示を受信するため、常に通信機器を携行する。
5.夜間滞在時の火山活動等に関する監視体制
夜間滞在の場所は、三宅島島内作業におけるカテゴリー区分等について(平成12年12月
8日付東京都災害対策本部及び政府非常災害対策本部)によるC3領域にあり、夜間滞在時
においてもこの要領に従う監視体制を気象庁本庁において実施することとする。
この要領による「地震計、空振計による噴火現象の監視が実施できない場合」においては、
3(1)にあるとおり、夜間滞在を行わないこととする。夜間滞在中にこのような事態が発
生した場合には、4(2)7)による。
(別紙3)
【災害対策本部の緊急連絡体制】
+−−−−−+
│ 昼間帯 |
+−−−−−+
+−→
│
+−→
│
+−→
│
│
+−→
│
│
+−→
│
内閣官房副長官補(安・危∼参事官)
内閣府(防災担当)
警視庁(災害対策課)
東京消防庁(警防部指揮隊長)
防衛庁運用局運用課
+−−−−−−−+
│
│
│
東京都
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│災害対策本部 │
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+−−−−−−−+
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+−→
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│
+−→
|
+−→
│
+−→
│
+−→
│
+−→
海上自衛隊(防衛部第3幕僚室−横須賀)
+
+
| 陸上自衛隊(第一師団司令部第3部航空班)
|
|
|
| 航空自衛隊(航空支援集団司令部防衛部飛行運用課)
+
+
第三管区海上保安本部
気象庁(総務部企画課)
東京電力(三宅島仮事務所∼現地対策本部)
NTT(東京支店∼災害対策室)
東京都現地災害対策本部(神津島)
(別紙4)
【災害対策本部宿直時の緊急連絡体制】
+−−−−−+
│ 昼間帯 |
+−−−−−+
+−−−−−−−+
│
│
│
東京都
│
│
|
│
│
│災害対策本部 │
│
│
│
│
+−−−−−−−+
+−→
│
+−→
│
+−→
|
+−→
|
+−→
│
+−→
│
|
|
│
│
+−→
│
+−→
内閣官房副長官補(安・危∼参事官)
内閣府(防災宿直室)
警視庁(警備部総合当直)
東京消防庁(警防部当直指揮隊長)
防衛庁運用局運用課
海上自衛隊(防衛部第3幕僚室−横須賀)
+
+
| 陸上自衛隊(第一師団司令部当直長−練馬)|
| 航空自衛隊(支援集団当直幕僚−府中)
|
+
+
第三管区海上保安本部
気象庁(地震火山現業)
(別紙5)
八丈島測候所が伊豆諸島南部(三宅島を含む)に発表し、
三宅島の夜間滞在実施の可否対象と見られる注意報・警報基準一覧表
+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│ 注意報・警報名
│
三宅島を対象とする注意報・警報基準
│
+−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│ │強風注意報
│
平均風速15m/s 以上
│
│注+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│ │波浪注意報
│
3.0m 以上(有義波高)
│
│意+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│ │高潮注意報
│
+2.0m以上(MSL 上)
│
│報+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│ │大雨注意報
│
1時間雨量 5mm 以上
│
│ │
│
24時間雨量 10mm 以上
│
+−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│ │暴風警報
│
平均風速 30m/s 以上
│
│ +−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│警│波浪警報
│
6.0m 以上(有義波高)
│
│ +−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│報│高潮警報
│
+3.0m以上(MSL 上)
│
│ +−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│ │大雨警報
│
1時間雨量 10mm 以上
│
│ │
│
24時間雨量 30mm 以上
│
+−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
平成13年5月1日
午後4時40分
東京都災害対策本部
連 絡 先
総務局災害対策部応急対策課
03-5388-2455
( 直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第286報)
三宅島島内における夜間滞在の試行の開始について
天候により延期していた夜間滞在の試行については、下記のとおり5月2日から
開始しますのでお知らせします。
記
1
5月2日夜間滞在試行者
吉 井 内閣府政策統括官、山 本 気象庁長官、青 山 東京都副知事
長谷川 三宅村村長、他 災害対策要員18名 計 22名
2
日
程
5月2日(水)
16時 三宅中学ヘリポート 着
5月3日(木)
10時 三宅中学ヘリポート 発
なお、三宅支庁職員等、災害対策要員11名は引き続き滞在します。
※ 日程については、天候等の状況により変更される場合があります。
平成13年5月2日
午後0時10分
東京都災害対策本部
連絡先
総務局災害対策部応急対策課
03−5388−2455
東京都災害対策本部の対応等について(第287報)
三宅島における夜間滞在試行の延期について
本日5月2日から予定していた夜間滞在の試行については、気象庁及び関係機関と
協議した結果、天候不良のため、延期することといたしました。
今後は、5月4日に予定していますが、天候等の状況により変更される場合があり
ます。
平成13年5月7日
午後4時00分
東京都災害対策本部
連絡先
総務局災害対策部
03-5320-7871
三宅支庁産業課
03-5320-7859
三宅支庁土木港湾課
03-5320-7864
東京都災害対策本部の対応等について(第288報)
第1回三宅島災害対策技術会議の内容について
本日行われた第1回三宅島災害対策技術会議の内容は、下記のとおりです。
記
1
「三宅島災害対策技術会議」の目的
応急的及び本格的な復旧を進めるにあたり、各関係部門に係る技術上の検討や連絡調整等
を行うことにより、諸施策の円滑かつ総合的な展開に資することを目的とする。
2 「三宅島災害対策技術会議」の主な議事項目
(1)三宅島災害に関する被害状況の把握
(2)各局事業の進行管理
(3)夜間常駐の状況、火山情報、気象情報等、現地作業環境の情報把握および調整
(4)各局の事業間の連絡調整
(5)新たに取り組むべき事業(危険区域の設定等を含む)に関する技術的検討
(6)その他技術情報の共有化等
3 本日の検討事項
(1)梅雨期までに当面行うべき主な事業を決めた(別 紙)。
(2)本格的な復旧対策に向けた各局間の具体的な事業内容及びスケジュール等を調整し
ていく(人員投入計画・資材運搬計画等)。
(3)新しい技術的施策の導入(砂防ダムの立体画像によるシミュレーション等)を検討
していく。
別 紙
+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
|道路|(1)現在施工中の仮橋3箇所(立根、芦穴、仏沢)に加え、新たに、仮橋を2箇所|
|
|・三七沢
|
|
|・空栗橋
|
|
| に設置
|
|
|
|
+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
|砂防|(1)応急対策工
|
|
|・応急流木止め(ワイヤーネット)30 箇所
|
|
|・大型土のうの設置3000m(14箇所)
|
|
|・既設ダム等の除石5箇所(間川、姉川、榎木沢、道の沢、角屋敷)
|
|
|(2)砂防ダムの一部に着手
|
|
|(3)鋼製砂防ダム・特殊中空ブロック等、資材の搬入開始
|
+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
|治山|(1)渓流上流部を中心にを35ha施工、渓流中流部には谷止工を設置
|
|
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|
|
|
|
| ※航空実播工とは、航空機を利用し、植物の種子等を散布する緑化工
|
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|
+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
|水道|(1)西回り送水管(大路池∼神着地区)の仮復旧及び本復旧
|
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|
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|
+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
<参考>
1.「三宅島災害対策技術会議」の構成
会議のもとに、「道路・インフラ」「降灰・泥流」「住宅関連」の3つの幹事会を置く。
2.「三宅島災害対策技術会議」スケジュール
今後、概ね四半期ごとに開催する。
なお、各幹事会は必要に応じて適宜開催する(概ね1月に1回程度)。
3.「三宅島災害対策技術会議」委員名
座長
総務局局務担当部長(災害対策担当)
委員
都市計画局施設計画部長
〃
都市計画局開発計画部長
〃
都市計画局建築指導部長
〃
環境局環境評価部長
〃
衛生局参事(生活環境技術担当)
〃
産業労働局農林水産部長
〃
住宅局開発調整部長
〃
建設局道路保全担当部長
〃
建設局河川部長
〃
建設局土木技術研究所長
〃
港湾局離島港湾部長
〃
〃
水道局給水部長
三宅村助役
平成13年5月14日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境改善部環境保安課
03-5388-3540
東京都災害対策本部の対応等について(第289報)
三宅島のLPガス使用再開に向けた設備点検調査について(その2)
三宅村営施設等の活動拠点におけるLPガスの使用が再開できるよう、社団法人東京都
エルピーガス協会の協力を得て、5月10日から12日までの3日間、第2次LPガス設
備点検調査を行いましたので、その結果をお知らせします。
1
2
3
点検実施施設
三宅村ふるさと体験ビレッジ(ふるさと味覚館、リフレッシュふるさと館)、村役場
庁舎、東京電力及びNTTの事務所
点検調査内容
・供給設備、コンロ等の燃焼機器の点検
・配管等の気密試験
点検結果
目視等の点検調査を行ったもののなかでは、経年変化による老朽化を除き、LPガス
設備への火山活動の影響は見受けられませんでした。これにより、今回点検の完了した
施設でのLPガスの使用が可能となりました。
なお、前回の2月27、28日の第1次点検で三宅支庁舎、同職務住宅、勤労福祉会
館、三宅島警察署でのLPガスの使用が既に可能となっています。
また、今回の調査では、点検とあわせて、ガスメータ(安全装置内蔵)や圧力調整器
の火山灰、火山性ガスによる詳細な影響を確認するために、神着、坪田及び阿古地区か
ら機器類を持ち帰りました。これらの機器は、検査機関に依頼して検査を予定していま
す。
平成13年5月24日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境評価部広域監視課
03-5388-3567
東京都災害対策本部の対応等について(第290報)
三宅島の雄山噴火に伴う高濃度ガス連続自動測定結果について(その7)
(4月16日∼5月15日)
東京都では、阿古今崎、三宅島空港及び三宅支庁の3地点で、気象庁等からの電力の供給
を得ながら、平成 12 年 11 月から火山性ガスの高濃度に対応した連続自動測定を続けていま
す。このたび、4月 16 日から5月 15 日までの3地点の測定結果をとりまとめましたので、
お知らせいたします。
1 測定内容
(1)測定地点
(2)測定期間
(3)測定項目
(4)測定方法
:
:
:
:
阿古今崎、三宅島空港、三宅支庁
平成 13 年4月 16 日 1 時 ∼ 平成 13 年5月 15 日 24 時
二酸化硫黄及び硫化水素
[二酸化硫黄] 紫外線蛍光法(0.02∼20、0.1∼100ppm)
[硫化水素] 定電位電解法(0.1∼ 50ppm)
2
測定結果
雄山から連日多量の火山性ガスが放出されており、風向きや風速等の気象条件によって
は火山性ガスの濃度が高くなっている地点がある。測定地点が風下寄りになる時に二酸化硫
黄等の濃度が高くなっており、このような時の二酸化硫黄濃度は、環境基準に比べ高いレベ
ルにある。
(1)二酸化硫黄
期間中の1時間値の各地点の最高値は、三宅島空港の 15.2ppm(4 月 20 日 12 時)、
阿古今崎 3.8ppm(5 月 3 日 3 時)、三宅支庁 0.5ppm(4 月 29 日 10 時、11 時)であった。
また、5分値の最高値は、三宅島空港の 20.1ppm(4 月 20 日 11 時 5 分)であった。
日平均値及び1時間値の環境基準の超過割合が最も多かった地点は、三宅空港から
阿古今崎に変わり、それぞれ 37%、10%であった。これは、西寄りから、北北東ある
いは東寄の風向きに変化してきたことによる。
(2)硫化水素
期間中の1時間値の最高値は、三宅島空港の 1.8ppm(4 月 20 日 12 時)であった。
また、5分値の最高値は、三宅島空港の 2.9ppm(4 月 20 日 7 時 25 分)であった。
総括表(二酸化硫黄)
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│測定日数│日平均値│時間値 │5分値 │日平均値│1時間値│5分値 │
│測定地点│
│>0.04ppm│>0.1ppm │>2ppm
│最高値 │最高値 │最高値 │
│[ppm]
│[ppm]
│
│
│(時間)│日数(割合)│時間(割合)│回数(割合)│[ppm]
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
|
30 │
11 │
74 │
86 │
0.8 │ 3.8
│
5.9 │
│阿古今崎│
|
|
|
|
|
|
|
│
│ (720) | (37%) | (10%) │ (1.0%) ¦
(5/2)│(5/3,03)|(5/3,02:50)|
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
25 │
4
¦
53
│
271 |
7.1 │ 15.2 │ 20.1 │
│三宅島 │
|
|
|
|
|
|
|
│空港
| (622) | (16%) │ (8.5%) │ (3.6%)│ (4/20) │(4/20,12)│(4/20,11:05)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
|
30 │
2 │
22 │
0 │
0.1 |
0.5 │
0.8 |
│三宅支庁│
|
|
|
|
|
|
|
│
│ (720)¦
(6.7%)│ (3.1 %)│
(0 %)│ (4/29)│(4/29,10,11)│(4/29,10:15) │
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
[参考]
1 二酸化硫黄の環境基準 : 日平均値 0.04ppm 1時間値 0.1ppm
防毒マスクを装着しない場合の許容濃度基準:2ppm
2 二酸化硫黄の人体への影響(健康な方) (喘息体質の方は要注意)
0.1 ∼1ppm 臭気を感じる
2 ∼3ppm 刺激臭となり不快感を覚える
5 ∼10ppm 鼻やのどに刺激があり、咳がでる
20ppm 目に刺激を感じ、咳がひどくなる
3 過去の最大値(1時間値)
二酸化硫黄:12.4ppm(三宅島空港4月 15 日)
硫化水素:2.9ppm(三宅島空港 1 月 28 日)
(三宅島空港 3 月 26 日)
平成13年5月30日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
建設局道路管理部保全課
03-5320-5290
東京都災害対策本部の対応等について(第291報)
三宅島一周都道の三七沢、空栗橋で新たに仮橋を設置します
三宅島を一周する都道212号線では、既に立根、芦穴、仏沢の3箇所で仮橋が完成し、
島内全周にわたる通行が確保されています。
引き続き、島東部坪田地区三七沢及び、西部伊ヶ谷地区空栗橋の2箇所で新たに仮橋を設
置します。
これら5箇所の仮橋の設置によって、雨が降るたびに復旧を繰り返してきた三宅島一周都
道の通行の安全性が飛躍的に向上し、円滑な復旧工事が可能になります。
記
1.設置箇所
2.規
都道212号線のうち、三七沢、空栗橋の2箇所
模
+−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−−+
│ │
設置箇所
│
延長
│ 幅員
│
構造
│
+−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−−+
│1│三七沢:三宅村坪田
│約 20m │約 6m │鋼 桁
│
│ │
│
│
│
│
│2│空栗橋:三宅村伊ヶ谷
│約 64m │約 6m │鋼 桁
│
+−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−−+
3.設置方法
仮橋の設置は、鋼材で造った架台(橋台)の上に自走式大型クレーン
(200t吊)によって、一括架設します。
4.予
定
○平成 13 年 5 月 30 日 午前 9:00∼ 仮橋用資材 積み込み開始(東京港芝浦埠頭)
○平成 13 年 5 月 30 日 午後 8:00∼ 仮橋用資材船
出航(東京港芝浦埠頭)
○平成 13 年 5 月 31 日 午前 9:00∼ 仮橋用資材 荷下ろし(三宅島三池港又は阿古港)
○平成 13 年 6 月 1 日 から工事着手
(仮橋工事期間は、着手後約1箇月を予定していますが、天候、火山ガスの状
況等によって、期間が変更される場合があります。)
平成13年6月18日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
東京都立産業技術研究所
生産技術部精密加工技術グループ
03−3909−2485
東京都災害対策本部の対応等について(第292報)
三宅島火山灰を原料とした
セラミックスタイル調建築材料の開発について
産業労働局の産業技術研究所では、三宅島火山灰を活用した製品の研究開発を進め、この
たび、火山灰でセラミックスタイル調の建築材料を開発しましたのでお知らせします。
1
2
3
4
開発品の概要
当研究所では、金属の柱材や板材、軽量発泡コンクリ−ト壁材等の表面に約 1,500℃に
溶けた三宅島の火山灰をコ−テイングして、漆黒を基調とするセラミックスタイル調の建
築材料を開発しました。
開発品の特徴
開発品は、従来品にない大形の製品を造ることができます。
開発品の効果
今回の開発の結果については特許申請をしており、三宅島復興の際には新しい産業
創設や雇用の創出として産業振興に貢献できるものと考えられます。
の
その他
本開発は、溶射メ−カの大阪富士工業株式会社(兵庫県尼崎市)と建築資材メーカーのサ
ンコークノ株式会社(東京都荒川区)と共同で開発しました。
6月21日∼23日に東京ビックサイトで開催される「第7回建築リフォーム&リニュ
−アル展」において、共同開発した企業のうち、サンコ−テクノ株式会社(東京都荒川区)
が、本開発品を展示する予定です。
平成13年6月19日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局自然環境部計画課
03-5388-3548
東京都災害対策本部の対応等について(第293報)
三宅島動植物現況調査について
東京都では、平成12年度に引き続き三宅島の動植物現況調査を行っています。
このたび5月∼6月に調査を行いましたのでお知らせします。
1.調査委託機関
2.調査日
3.調査場所
社団法人 日本動物学会
樋口広芳(東京大学教授)
上條隆志(筑波大学講師)
平成 13 年 5 月 11 日∼12 日(上陸して調査)
5 月 28 日(上空からヘリコプターで調査)
6 月 16 日∼17 日(上陸して調査)
(上空)
(陸上)
島のほぼ全域
富賀林道、大路池ほか
平成13年6月21日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境評価部広域監視課
03-5388-3567
東京都災害対策本部の対応について(第294報)
三宅島の雄山噴火に伴う高濃度ガス連続自動測定結果について(その8)
(5月16日 ∼ 6月15日)
東京都では、阿古今崎、三宅島空港及び三宅支庁の3地点で、平成 12 年 11 月から火山性
ガスの高濃度に対応した連続自動測定を続けています。このたび、5月 16 日から6月 15 日
までの3地点の測定結果をとりまとめましたので、お知らせいたします。
1 測定内容
(1)測定地点
(2)測定期間
(3)測定項目
(4)測定方法
:
:
:
:
阿古今崎、三宅島空港、三宅支庁
平成 13 年5月 16 日 1 時 ∼ 平成 13 年6月 15 日 24 時
二酸化硫黄及び硫化水素
[二酸化硫黄] 紫外線蛍光法(0.02∼20、0.1∼100ppm)
[硫化水素] 定電位電解法(0.1∼ 50ppm)
2
測定結果
雄山から連日多量の火山性ガスが放出されており、風向きや風速等の気象条件によって
は火山性ガスの濃度が高くなっている地点がある。測定地点が風下寄りになる時に二酸化
硫黄等の濃度が高くなっており、このような時の二酸化硫黄濃度は、環境基準に比べ高い
レベルにある。
(1)二酸化硫黄
期間中の1時間値の各地点の最高値は、三宅島空港の 12.6ppm(6 月 4 日 5 時)、阿古
今崎 1.2ppm(6 月 8 日 14 時)、三宅支庁 0.1ppm(5 月 31 日 4 時)であった。
また、5分値の最高値は、三宅島空港の 16.5ppm(6 月 4 日 6 時 5 分)であった。
日平均値及び1時間値の環境基準の超過割合が最も多かった地点は、三宅空港のそれ
ぞれ 30%、13%であった。
(2)硫化水素
期間中の1時間値の最高値は、三宅島空港の 1.8ppm(6 月 1 日 8 時、10 時、4 日 5 時)
であった。
また、5分値の最高値は、三宅島空港の 2.6ppm(6 月 1 日 6 時 40 分、4 日 6 時 5 分)
であった。
総括表(二酸化硫黄)
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│測定日数│日平均値│時間値 │5分値 │日平均値│1時間値│5分値 │
│測定地点│
│>0.04ppm│>0.1ppm │>2ppm
│最高値 │最高値 │最高値 │
│[ppm]
│[ppm]
│
│
│(時間)│日数(割合)│時間(割合)│回数(割合)│[ppm]
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
28 │
3
│ 22
│
1
│ 0.1
│ 1.2
│ 2.1
│
│阿古今崎│
│
│
│
│
│
│
│
│
│ (697) │ (11%) │
(3%) │ (0.0%) │ (5/22) │(6/8,14)│(6/8,13:10)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
20 │
6
│
64 │ 278
│
2.7 │ 12.6 │ 16.5 │
│三宅島 │
│
│
│
│
│
│
│
│ 空港 │ (488) │ (30%) │ (13%) │ (5%) │ (6/4) │( 6 / 4 , 5 )│(6/4,6:05)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
31 │
0
│
2
│
0
│ 0.0
│ 0.1
│ 0.4
│
│三宅支庁│
│
│
│
│
│
│
│
│
│ (740) │ (0%) │(0.3%) │ (0%) │
│(5/31,4)│(5/31,3:55)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
[参考]
1 二酸化硫黄の環境基準 : 日平均値 0.04ppm 1時間値 0.1ppm
防毒マスクを装着しない場合の許容濃度基準:2ppm
2 二酸化硫黄の人体への影響(健康な方) (喘息体質の方は要注意)
0.1 ∼1ppm 臭気を感じる
2 ∼3ppm 刺激臭となり不快感を覚える
5 ∼10ppm 鼻やのどに刺激があり、咳がでる
20ppm 目に刺激を感じ、咳がひどくなる
3 過去の最大値(1時間値)
二酸化硫黄:15.2ppm(三宅島空港4月 20 日)
硫化水素:2.9ppm(三宅島空港 1 月 28 日)
(三宅島空港 3 月 26 日)
平成13年6月25日
午後2時00分
東京都災害対策本部
<連絡先 >
東京都農業試験場
042−524−3191
東京都災害対策本部の対応等について(第295報)
三宅島のユリ
島の光
が咲きました
東京都農業試験場では、三宅島の噴火にともない、絶滅が危惧された島の特産園芸作物
(遺伝資源)であるユリ、コルジリーネ、サトイモ(赤芽)の保存に努めております。
本日、その中でユリが見事に開花いたしましたので、お知らせいたします。
主な内容
ユリ
今月下旬から開花が始まる。今後 2 週間程度が最盛期。地下部球根の肥大も
良好と思われる。
コルジリーネ
当初は傷みがひどく心配されたが、5 月に入って 5 系統全てが萌芽し、順調
に生育している。系統特有の色が見られるのは、10∼11 月である。
サトイモ(赤芽)
4 月に定植後、極めて順調に生育している。現在の草丈は 1m 程度。
三宅島のユリ
島の光
が見事に開花しました。
平成13年6月26日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
福祉局生活福祉部地域福祉推進課
03−5320−4094
東京都災害対策本部の対応等について(第296報)
三宅島噴火災害に伴う生活福祉資金の貸付の特例
に対する据置期間の延長について
標記の災害に伴う生活福祉資金「貸付の特例」については、1年の据置期間経過後、本年
9月から償還開始となる予定でしたが、三宅島島民の避難生活は未だ継続している状況であ
るため、厚生労働省との協議を踏まえ、都は、下記のとおり据置期間を延長することとしま
したのでお知らせいたします。
記
1
据置期間延長の内容
三宅島噴火災害に係る避難世帯については、据置期間を1年間延長し、
「2年以内」とす
る。
2
相談窓口
東京都社会福祉協議会
三宅村社会福祉協議会
《参
考》
特例貸付概要
・ 生活福祉資金
(1) 貸付限度額
(2) 利
子
(3) 据置期間
(4)
(5)
償還期限
貸付件数
(03−3268−7173)
(03−3235−5730)
10万円以内
無利子(利子3%については東京都が助成)
1年以内(ただし、三宅島噴火災害に係る避難世帯については、
2年以内)
据置期間経過後4年以内
601件(6月25日現在の三宅島島民への貸付)
平成13年6月28日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
建設局土木技術研究所
03-5683-1531
道路管理部保全課
03-5320-5290
河川部防災課
03-5320-5430
総務局三宅支庁土木港湾課
03-5320-7871
東京都災害対策本部の対応等について(第297報)
東京都土木技術研究所で災害復旧に適した新技術
「大型土のう平積み工法」を開発
−三宅島で火山灰など現地の発生土を活用し、第1号の工事を実施−
東京都土木技術研究所は、名古屋工業大学社会開発工学科 松岡 元 教授との共同研究
により、地震や泥流・土石流等の災害による土砂の流出防止や道路等の復旧に活用できる「大
型土のう平積み工法」を開発しました。
建設局・三宅支庁では、三宅島でこの工法を復旧工事に採用して行きますが、その第1号
として、コンクリート擁壁に代わる大型土のうを使用した擁壁を下記により施工しますので
お知らせします。
記
1.「大型土のう平積み工法」の特徴
この工法には、次のような特徴があり、火山灰対策や緊急を要する三宅島等の復旧工事に
極めて効果的です。
1) 簡便な工法で、工事費が安く、短期間で工事が可能
2) 火山灰などの現地の発生土を無処理の状態で使用でき、火山灰対策に寄与
3) 袋詰めなど人力による作業が多く、地元の雇用を促進
4) 道路復旧や泥流対策など適用範囲が広く、かつ安全性も高いことから、効率的な復
旧工事が可能
2.施工箇所、施工内容等
(図−1、図−2参照)
+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−+
│施工箇所
│施工内容
│工事規模
│工期 │
+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−+
│三宅島・阿古地区 │擁壁崩壊箇所の復旧工事
│高さ 4.5m、延長 14m │15 日間│
│
(都道) │
│ 土砂量 130‰
│
│
+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−+
* 施工時期は7月中旬の予定
【
参
考
】
○ 「大型土のう平積み工法」の概要
土は袋づめすることにより著しく大きな強度を発揮します。火山灰や泥流・土石流堆積物
などの現地発生土を平たく袋詰した土のうを作製し締め固めるだけで、セメント処理土を上
回る強さにもなります。
「土のうは弱い」という先入観がありますが、これは土のう袋が日光に弱いことと、土の
うの作り方と積み方に工夫がないことによります。
日光を遮断し、平たい土のう(高さが縦横幅の1/ 4程度)として適切に積み重ねれば、
数十年間は強度低下を起こさない、安定した構造物として使用することができます。
大型土のうは、縦横各 100cm、高さ 25cm の平たい形状で、通常の土のう 16 箇分の大き
さです。
土のうを大型化することにより、施工効率は著しく良くなり、工事費も安くなります。
○
試験施工
三宅島でよく見られる道路崩壊箇所の断面を想定して、千葉県浦安市内で5月に試験施工
を行い、安定性や施工効率の良さを確認しました。
○
共同研究者の意見 : 名古屋工業大学社会開発工学科教授 松岡 元
処分に困る火山灰などの現地発生土を使用できること、現地の状況に柔軟に対応し、迅速
な施工が可能であること、安価であることから、三宅島等の復旧に適した工法といえます。
「大型土のう平積み工法」は、強度や施工性については問題はありません。
平成 13 年6月29日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連
絡 先
総務局災害対策部応急対策課
(直通)03−5388−2455
(直通)03−5388−2397
東京都災害対策本部の対応等について(第298報)
三宅島島内における作業等の今後の進め方について
別紙のとおり、決定されましたのでお知らせします。
(別紙)
平成13年6月29日
東京都災害対策本部
政府非常災害対策本部
三宅島島内における作業等の今後の進め方について
1.現状と経緯
(1)三宅島においては、火山の活動は全体としては低下傾向にあると考えられ、全島避難の
要因となっている火山ガスの放出にも若干の低下傾向がみられるものの、火山ガスの放出量
は依然として高く、このような活動は今後も続くと考えられている。
(2)東京都及び政府においては、火山活動が沈静化した場合に住民の方々の一刻も早い帰島
を実現するため、帰島時期の判断等を適切に行うことを可能とするとともに早急に本格的復
旧作業に着手できるよう、火山観測・監視体制の強化、主要都道、電力等のライフラインの
維持・復旧等を達成することを目指し、両者の密接な連携の下、これまで島内における各種
作業及び作業員の安全確保のための対策を実施しているところであり、島を周回する都道の
仮復旧等が実現しているところである。
また、これらに加え、泥流による道路・家屋へ被害が及ぶ事態が拡大しており、泥流被害
防止対策の推進が喫緊の課題になっている。
(3)三宅島における作業を効率的に実施するため、島内の既存の堅固な建物に火山ガスに対
する安全対策を施した施設(クリーンハウス)を整備する等の安全対策を講じて、島内夜間
滞在を実施することとしているが、防災機関職員等によって5月4日から実施した夜間滞在
の試行によって、クリーンハウスの安全性や緊急時の避難体制等が確認されたところである。
(詳細は別紙2.夜間滞在の趣旨・経緯)
2.今後の進め方
これらの状況を踏まえ、本進め方に基づいて、状況に応じた適切な安全対策を講じること
とし、7月9日を目途に一般の工事関係者も含めた本格的な夜間滞在を開始する予定である。
当面は、150人規模で夜間滞在を実施し、最終的には8月中を目途に300人規模の夜
間滞在を行い、泥流対策等を効率的かつ集中的に行う予定である。
また、作業のために立ち入り可能な区域の拡大(山腹部の島内を周回する林道である鉢巻
き道路より外側であったものを鉢巻き道路を含めてその外側とする。)等島内作業におけるカ
テゴリー区分等を見直すこととする。
平成13年6月29日
東京都災害対策本部
政府非常災害対策本部
三宅島島内における作業等の今後の進め方について
1.今後の島内作業
三宅島噴火災害に関して、東京都及び政府においては、火山活動が沈静化した場合に、
住民の方々の一刻も早い帰島を実現するため、帰島時期の判断等を適切に行うことを可能と
するとともに、早急に本格的復旧作業に着手できるよう、火山等の観測体制の強化、主要都
道、電力等のライフラインの維持等を達成することを目指し、これまで島内における各種作
業及び作業員等の安全確保のための対策を実施しているところである。
これに加え、事態の長期化に伴い、泥流等により、応急復旧された道路等が再度被害を
被るほか、避難者家屋等へ被害が及ぶ事態が拡大しており、砂防ダム、導流堤等を整備する
ことにより泥流被害の防止対策を推進することが喫緊の課題となっている。
(現状)都道循環線で島内一周が可能、電気は24時間運転中、携帯電話は避難前の状態に
復旧、ヘリポートは3か所(空港、三中、阿古)を確保した。
(今後)
・都道循環線に仮橋(空栗、三七山)を7月中に設置し、都道一周を円滑にする。
・水道は、阿古から伊ヶ谷を回り神着まで6月に通水済み、引き続き三七山回りの工事を
行う。
・砂防工事は、泥流監視装置(センサー、雨量計)を設置。27沢中 16 沢で家屋等の被害拡
大防止のための工事を実施する。
2.夜間滞在実施の趣旨・経緯
(1)夜間滞在の実施の趣旨
島内作業、特に緊急に実施する必要がある泥流対策を効率的かつ集中的に実施するため、
島内作業の体制を強化し、これまでの神津島からの通勤方式に加えて、万全の安全対策を講
じた上で三宅島における工事関係者等の島内夜間滞在を実施する。
(2)経緯
・クリーンハウスの設置
夜間滞在場所として、東京都が噴石に対しても安全な構造・強度を有する建築物である三
宅島伊豆地区の東京都三宅支庁第2庁舎に、高濃度の火山ガスを除去する能力を有する脱ガ
ス装置を備えたクリーンハウスを整備した。
クリーンハウスは、脱ガス装置は故障等に備えて2機設置する、窓には噴石に備え強化樹
脂等により覆いを設ける、設置位置は泥流被害のおそれがある箇所は避けるとともに港湾及
びヘリポートまでの避難路を常時確保する、無線通信機器を配備する、発動発電機を装備し
て電力の多重化対策を施す、脱ガス装置のフィルター、防毒マスク、火山ガスの検知器、食・
飲料について数量に十分に余裕をもって常備する等十分な安全性を確保したものとした。
・夜間滞在試行の実施
5月4日より、クリーンハウスの安全性能の検証等を行い、夜間滞在実施時の安全対策、
夜間滞在実施の基準、緊急避難体制等を調査・検証し、成案を作成するため、防災機関職員
等20名程度による試行を実施した。
夜間滞在実施に当たっては、万が一にも滞在者の生命、身体に危害を及ぼすことがないよ
う、緊急避難体制の整備等万全の安全対策を講じた。
(3)試行により調査・検証した結果
1)クリーンハウスの防ガス性能の検証
クリーンハウスの活性炭フィルターによるガス対策は万全であった。また、電力供給対策
も3重の対策(東電、自家発電、発電車)で機能試験を実施したが良好であった。
2)避難体制の検証
・都道一周開通により、車で昼夜ともおよそ1時間程度で余裕をもって一周できた。
・避難訓練(ヘリコプター、海上自衛隊の船舶、都手配小型船舶)も、各機関の協力でこれ
といった支障もなく実施できた。
3)その他
・食事対応
当初予定したレトルト食品による食事は不満の声が多く、神津島から食材を調達し自炊す
ることとなった。試行終了後は、調理人による食事の提供を行うこととする。
・プライバシー問題
三宅支庁第二庁舎は、大部屋方式を予定したが、不満が多いため衝立による間仕切りを実
施した。
勤労福祉会館等今後設置するものについては、小部屋方式(4人から5人)とする等の工夫
をする。
・娯楽設備
試行時は、テレビのみであったが、今後は、談話室や自動販売機等を設置する。
・風呂・シャワー
本格夜間滞在実施時には、風呂・シャワーに加え、温泉施設等も活用する。
3.夜間滞在の今後の予定
本格的夜間滞在の実施に当たって三宅島島内に医師を配置することとし、夜間滞在者の規
模については、クリーンハウスの収容可能人員に対して余裕を持ったものとし、避難体制の
検証等安全性を確認しつつ、クリーンハウスの規模拡充の状況を踏まえ、段階的に拡大する
こととする。
当面は、150人規模で滞在を開始し、最終的には8月中を目途に300人規模の夜間滞在
を実施する。
<クリーンハウスの整備予定>
1)現状 三宅支庁第二庁舎(伊豆30人)
2)7月初 勤労福祉会館(神着80人)、村役場(坪田30人)
3)7月末 ふるさと館 (阿古50人)
4)8月末 脱硫装置付き食事供給宿舎(150人)
累計140人
累計190人
累計340人
4.火山ガスの現状と火山活動の見通し
三宅島では、現在、多量の火山ガスを山頂火口から連続的に放出する火山活動が続いてい
る。時々小規模噴火があるものの、噴石や多量の降灰を山麓までもたらす規模の噴火活動は、
昨年9月以降発生していない。
地震活動・地殻変動に大きな変化は見られず、当面は現状と同様の活動が継続するものと
思われることから、山麓に影響する規模の大規模な噴火の可能性は低いと考えられる。
このような火山活動の島内山麓部への影響については以下のとおり。
(1)火山ガス
風下側に当たる領域では火山ガスが流れてくる可能性があり、実際に観測されている。風
が弱い等の気象条件においては、噴煙はほぼ真上に上昇し、上空の風に流されていくため、
島内が広くガスに覆われる可能性は低い。しかし、風がほとんどない場合には火口に溜まっ
た火山ガスが山腹に沿って流下する場合もあるので窪地などガスの溜まりやすい場所につい
ては、注意が必要である。
(2)爆発的噴火
山麓に噴石・火砕流をもたらす規模の噴火の可能性は低いと考えられる。また、現在のと
ころ、このような規模の噴火が発生すると思われる異常な現象は見られていない。
(3)泥流
これまでの噴火により火山灰が堆積しており、降雨による泥流発生の危険がある。
5.安全対策の基本的考え方
(1)段階的安全対策の実施
安全対策等の方針は火山の状況(大規模噴火のおそれの状況)に応じ、以下の3段階とす
る。
○フェイズ1(現状の安定した火山の状況が続いている場合)
現在の安定した火山の状況からは、緊急避難が必要になる大規模噴火はほとんど考えられ
ない。
このため、特別の緊急避難準備体制は取らないが、不測の緊急事態に備え、関係機関は船舶、
ヘリコプターが駐在基地等から緊急連絡により迅速に出動できる体制を維持するとともに、
情報連絡網等を整備する。
(フェイズ1の夜間滞在の安全対策についての詳細 「別紙1三宅島夜間滞在のフェイズ1
の安全対策の基本方針」)
○フェイズ2(火山観測データに異常が見られた場合)
火山観測データに異常が見られた場合、即座に大規模噴火に至るおそれがないと思われる
場合にあっても、火山活動に基本的な変化が発生していない又は火山活動が沈静化する方向
で変化したと判断されるまでの間は、速やかな島外避難が可能となるような体制を取る。
1)火山活動、火山ガス濃度、気象条件等により、夜間滞在を行うことが不適切と認められる
場合には、夜間滞在を行わず、あらかじめ島外に退去する。
2)気象条件等により緊急避難が困難となるおそれがある場合は、島外避難する。
3)島外緊急避難を要する事態が生じた場合に備え、緊急避難体制の確保に万全を期する。
・三宅島に東京都手配の船舶を配備し、緊急時の脱出に備える。
・海上自衛隊の艦艇及び海上保安庁の巡視船が必要に応じ三宅島近海で待機する。
・東京消防庁、警視庁、自衛隊、海上保安庁のヘリコプターが駐在基地等から緊急連絡によ
り迅速に出動できる体制を維持する。
(フェイズ2の夜間滞在の安全対策についての詳細 「別紙2三宅島夜間滞在のフェイズ2
の安全対策の基本方針」)
○フェイズ3(大規模噴火のおそれが高まったと判断される場合)
火山の状況から、大規模噴火のおそれが高まったと判断される場合は、夜間滞在はもちろ
ん昼の作業も行わない。
(2)段階的安全対策の実施体制
1)火山観測データの異常とは、火山性微動の急増、継続的な顕著な地震の発生、噴煙の色等
の異常変化、ガスの放出量の異常変化、GPS データによる山体の変化等に異常(従来と異な
る変化)が認められると気象庁が判断した場合とする。
2)火山活動観測データの異常を気象庁が認めた場合は、東京都災害対策本部に速やかに連絡
し、東京都災害対策本部は速やかに関係機関に連絡する。連絡を受けた関係機関はフェイズ
2の安全対策の実施体制を速やかに整備し、島内滞在者がいる場合は、必要に応じ島外避難
を実施する。
3)気象庁は、火山活動に基本的な変化が発生していない又は火山活動が沈静化する方向で変
化したと判断した場合は、東京都災害対策本部に連絡し、東京都災害対策本部は関係機関に
連絡する。連絡を受けた関係機関はフェイズ1の安全対策の実施体制に移行する。
4)気象庁は、大規模噴火のおそれが高まったと判断した場合は、東京都災害対策本部に連絡
し、東京都災害対策本部は関係機関に連絡する。この場合、夜間滞在はもちろん昼の作業も
行わないこととし、島内滞在者がいる場合は、緊急避難を実施する(フェイズ3の安全対策)。
5)気象庁は、大規模噴火のおそれが低くなったと判断した場合は、東京都災害対策本部に連
絡し、東京都災害対策本部は関係機関に連絡する。連絡を受けた関係機関はフェイズ2の安
全対策に移行する。
(3)島内作業実施に当たっての安全確保等
1)引き続き、三宅島の全域を危険性からのカテゴリー区分を行い、それぞれの区域での安全
確保のための非常時の行動等を設定することとする。
(詳細 「別紙3三宅島島内作業におけるカテゴリー区分について」)
2)引き続き、防毒マスクを装着する等の火山ガスに対する対策を実施することとする。
(詳細 「別紙三宅島島内作業における火山ガス対策について」及び「別紙5作業班が三宅
島に入島して作業を行う場合の作業環境測定実施手順」)
*なお、これまで島内作業実施に当たっての安全確保等について定めていた平成12年12
月8付け東京都災害対策本部・政府非常災害対策本部決定「三宅島島内における作業等の今
後の進め方について」は廃止する。
(4)火山噴火活動の監視体制
気象庁において観測データ及び遠望監視カメラ画像による監視体制をとる。また、必要に
応じ、自衛隊機等による上空監視を行う。
(別紙1)
三宅島夜間滞在のフェイズ1の安全対策の基本方針
平成13年6月29日
東京都災害対策本部
政府非常災害対策本部
三宅島での夜間滞在のフェイズ1の安全対策の基本方針を以下のとおり定める。
なお、この基本方針は、夜間滞在の結果等を踏まえ、今後、適時適切に見直しを行うこと
とする。
1.基本方針策定にあたっての考え方
夜間滞在に当たっては、万が一にも滞在者の生命、身体に危害を及ぼすことがないよう、
クリーンハウスの安全性等に万全を期す。
2.クリーンハウスの安全性の確保等
(1)夜間滞在にあたっては、火山ガスから夜間滞在者を保護するため、夜間滞在場所とし
て脱ガス機能を有するクリーンハウスを設置する。脱ガス装置は故障等に備え2機設置する。
(2)クリーンハウスは高濃度の火山ガスを除去する能力を有するものとする。クリーンハ
ウス内外においてガス濃度観測を常時実施する。
(3)クリーンハウスには噴石等火山噴出物に対しても安全な強度・構造を有する建築物を
使用し、窓に強化樹脂等により覆いを設ける等の機密性強化処置を講じる。
(4)クリーンハウスの設置位置は C3 領域(平成 12 年 12 月 8 日付け(平成13年6月29
日一部修正)東京都災害対策本部・政府非常災害対策本部発表「三宅島島内作業におけるカ
テゴリー区分等について」による)内とし、泥流被害のおそれがある箇所は避けるとともに、
港湾及びヘリポートまでの避難路を常時確保する。
(5)クリーンハウスに無線通信機器(防災行政無線)を2器設置し通信体制を整える(以
下、夜間滞在者の通信を「防災三宅」と称す)。夜間通信連絡先は東京都災害対策本部(東京
都庁内)とする。
(6)発動発電機を装備し、電力の多重化対策を施す。
(7)クリーンハウス内の常備品・消耗品等は、原則3日分以上備蓄する。
(8)クリーンハウスには夜間当直を置く。
(9)夜間でも島内ヘリポートを使用できるよう、照明設備等を用意する。
3.夜間滞在実施の可否の判断基準
夜間滞在を実施するか否かについては、東京都災害対策本部が決定することとする。
判断基準は次のとおりとし、この基準のいずれかに該当する事態が発生した場合には、原
則として夜間滞在を行わないこととする。なお、
(3)及び(4)の場合は、当該障害等の生
じたクリーンハウスに夜間滞在しないこととする。
(1)火山活動の監視体制
夜間滞在時の火山活動に関する監視体制に不備が発生した場合(気象庁本庁が判断)
(2)気象条件
台風等気象条件により長期間(概ね3日間程度)島内外交通が遮断されるおそれがある場
合。(気象庁、船舶運行者等からの情報により、東京都災害対策本部が気象庁と協議し判断)
(3)夜間滞在場所の火山ガス(二酸化硫黄)濃度
夜間滞在を実施するクリーンハウス周辺における東京都の火山ガス測定の実測値が 15ppm
以上であって、かつ気象庁の予報から見て風向、風速等の気象条件が好転しないと判断した
場合(東京都災害対策本部が気象庁と協議し判断)
(4)クリーンハウスの安全性
クリーンハウスに下記の障害等が生じ、修復等ができない場合は、当該クリーンハウスに
夜間滞在しない。
1)脱ガス装置、電力(発動発電器を含む)、建築物の物理的損壊の障害等、脱ガス機能に支障
がある場合(夜間滞在責任者が判断)
2)常備すべき物品の在庫が不足している場合(夜間滞在責任者が判断)
3)通信施設等の障害により連絡手段に支障が生じた場合(夜間滞在責任者が判断)
4)火山ガスの検知器(室外および室内)に障害が発生した場合(夜間滞在責任者が判断)
5)その他障害が生じ、夜間滞在責任者から報告を受けた東京都災害対策本部が総合判断して
夜間滞在に適さないとした場合(東京都災害対策本部が判断)
(注)夜間滞在責任者は、一人で判断するのでなく、副責任者と安全性等について十分検査・
検討の上で判断することとする。
(5)その他
1)前項(1)∼(4)の他、夜間滞在に適さないと東京都災害対策本部が判断した場合。
2)火山観測データに異常が見られた場合(フェイズ2の安全対策に移行)であって、フェイ
ズ2の基準上夜間滞在に適さない場合。
3)火山活動夜間滞在場所(C3領域)に影響を及ぼす噴火が予想されるなど、火山活動に異
常が発生したと判断した場合。(気象庁が判断。)(フェイズ3の安全対策に移行。)
4.夜間滞在中の不測の緊急事態への対応
(1)船舶等の緊急出動体制の確保
東京都手配船、海上自衛隊艦艇、海上保安庁巡視船、東京消防庁、警視庁、自衛隊、海上保
安庁のヘリコプターは(4)、(5)1)、2)、3)の事態が生じた場合に駐在する港、基地等か
ら緊急連絡により迅速に出動できる体制を維持する。
(2)情報連絡網の整備
不測の事態に備え、東京都害対策本部と関係機関への情報連絡網を別添のとおり定める。
・緊急避難時に使用する連絡手段
防災三宅と東京都災害対策本部は防災行政無線で連絡を行う。
東京都災害対策本部は関係省庁と電話により連絡を行う他、艦艇及び巡視船と船舶電話、
携帯電話で連絡を行う。
なお 、ヘ リコプター と防災 三宅 及びヘリコ プター 同士が連絡をと る必要 がある場合は、
123.45MHz 帯による無線通信を行う。
(3)クリーンハウスの機能障害発生時の対応
夜間滞在時に、脱硫装置等の故障、電力の供給停止、建築物の機密性の破損等クリーンハ
ウスのガス防御機能が低下した場合、夜間滞在者は東京都災害対策本部(東京都庁内)にク
リーンハウスの機能障害の状況、周辺のガス濃度等を東京都災害対策本部に報告し、指示を
あおぐ。東京都災害対策本部はクリーンハウス内外の火山ガス濃度の報告を受けた上で、気
象庁と協議の上、必要があれば(当該クリーンハウス周辺の火山ガス濃度が 15ppm を超える
場合など)島内における避難(他のクリーンハウスへの移動)を実施する。島内避難に当た
ってはガスマスクの装着、及び予備品、通信機器を携行し、避難場所等位置の確認の連絡を
必ずとることとする。
(4)急病人等が発生した場合
三宅島在中の医師が当該急病人等に救急治療が必要と判断した場合、東京消防庁、警視庁、
自衛隊又は海上保安庁のヘリコプターによる搬送を行う。
使用するヘリポートはガス濃度検知結果を基に、東京都災害対策本部(東京都庁内)が指
定する。
(5)その他不測の事態の対応
1)火山活動の監視体制に不備が発生した場合又は通信機器等の障害等による連絡体制の不備
が発生した場合、東京都災害対策本部は夜間滞在をそのまま続行すべきではない状況となっ
たと判断した場合、島外避難を決断する。なお、東京都災害対策本部は判断に当たっては関
係機関と協議するとともに、関係機関にあっては当該状況の変化を速やかに東京都災害対策
本部に連絡し判断に必要な情報を提供する。
2)火山観測データに異常が見られた場合(フェイズ2の安全対策に移行)であって、フェイ
ズ2の基準上夜間滞在に適さない場合。
3)火山活動夜間滞在場所(C3領域)に影響を及ぼす噴火が予想されるなど、火山活動に異
常が発生したと判断した場合。(気象庁が判断。)(フェイズ3の安全対策に移行。)
4)上記 1)及び 2)の場合の島外避難の方法
東京都手配の船舶により、島外脱出を実施する。東京都手配の船舶が故障等の事由により
使用できない等の場合は、東京都災害対策本部は救出場所、救出人数等を示し、救出関係機
関(東京消防庁、警視庁、自衛隊及び海上保安庁)へ救出要請を行う。
5)上記 3)の場合の島外避難方法
・東京都手配の船舶、海上自衛隊艦艇、海上保安庁巡視船は直ちに三宅島に救助に向かい、
沖合で待機体制を取る。また、各機関は救出用ヘリコプターが直ちに出動できる体制をとる。
・東京都災害対策本部は、火山・火山ガスの状況等を勘案し、救助場所・救助人数を示し、
東京都手配船へ救助を指示するとともに、救出関係機関(東京消防庁、警視庁、自衛隊及び
海上保安庁)へ救出要請を行う。
・この場合、東京都手配船で避難することを基本とし、東京都手配の船舶が故障等の事由で
使用できない場合は、海上自衛隊艦艇、海上保安庁巡視船により島外へ脱出する。また、ヘ
リコプター、巡視船の搭載艇での救出は船舶による避難が出来なかった者等がいた場合に実
施することを原則とする。
6)島外避難及び島内移動時の現地での留意事項
島外避難及び島内の移動による避難時においては、以下の安全確保等に留意するものとす
る。
・ガス濃度の観測
ガス検知器を携帯し、定期的にガス濃度を観測する。
・ガスマスクの装着
ガス濃度を測定の上、基準値を超える場合にはガスマスクを装着する。また、予備の吸収
缶を携行する。
・シェルターへの退避
火山噴火時においては、火山噴火が一時沈静化するまでクリーンハウス、都道沿いに設置
されたシェルター等に退避する。
・通信機器の携行
東京都災害対策本部からの指示を受信するため、常に通信機器を携行する。
5.夜間滞在時の火山活動等に関する監視体制
夜間滞在の場所は、三宅島島内作業におけるカテゴリー区分等について(平成12年12
月8日付(平成13年6月29日一部修正)東京都災害対策本部及び政府非常災害対策本部)
によるC3領域にあり、夜間滞在時においてもこの要領に従う監視体制を気象庁本庁におい
て実施することとする。
この要領による「地震計、空振計による噴火現象の監視が実施できない場合」においては、
3(1)にあるとおり、夜間滞在を行わないこととする。夜間滞在中にこのような事態が発
生した場合には、4(5)1)による。
(別紙2)
三宅島夜間滞在のフェイズ2の安全対策の基本方針
平成13年6月29日
東京都災害対策本部
政府非常災害対策本部
三宅島での夜間滞在のフェイズ2の安全対策の基本方針を以下のとおり定める。
なお、この基本方針は、夜間滞在の結果等を踏まえ、今後、適時適切に見直しを行うこと
とする。
1.基本方針策定にあたっての考え方
夜間滞在に当たっては、万が一にも滞在者の生命、身体に危害を及ぼすことがないよう、
クリーンハウスの安全性等や緊急避難体制に万全を期すとともに、緊急避難を要する事態を
極力回避するよう、夜間滞在実施の可否の判断を、安全性を最重要視した厳格なものとする。
2.クリーンハウスの安全性の確保等
(1)夜間滞在の試行にあたっては、火山ガスから夜間滞在者を保護するため、夜間滞在場
所として脱ガス機能を有するクリーンハウスを三宅島島内に設置する。脱ガス装置は故障等
に備え2機設置する。
(2)クリーンハウスは高濃度の火山ガスを除去する能力を有するものとする。クリーンハ
ウス内外においてガス濃度観測を常時実施する。
(3)クリーンハウスには噴石等火山噴出物に対しても安全な強度・構造を有する建築物を
使用し、窓に強化樹脂等により覆いを設ける等の機密性強化処置を講じる。
(4)クリーンハウスの設置位置は C3 領域(平成 12 年 12 月 8 日付け(平成13年6月29
日一部修正)東京都災害対策本部・政府非常災害対策本部発表「三宅島島内作業におけるカ
テゴリー区分等について」による)内とし、泥流被害のおそれがある箇所は避けるとともに、
港湾及びヘリポートまでの避難路を常時確保する。
(5)クリーンハウスに無線通信機器(防災行政無線)を2器設置し通信体制を整える(以
下、夜間滞在者の通信を「防災三宅」と称す)。夜間通信連絡先は東京都災害対策本部(東京
都庁内)とする。
(6)発動発電機を装備し、電力の多重化対策を施す。
(7)クリーンハウス内の常備品・消耗品等は、原則3日分以上備蓄する。
(8)クリーンハウスには夜間当直を置く。
(9)夜間でも島内ヘリポートを使用できるよう、照明設備等を用意する。
3.夜間滞在実施の可否の判断基準
夜間滞在を実施するか否かについては、東京都災害対策本部が気象庁及び関係機関と協議
し、当日の日没3時間前(夏場:概ね16時頃、冬場:概ね14時頃)までに決定すること
とする。
判断基準は次のとおりとし、この基準のいずれかに該当する事態が発生した場合には、原
則として夜間滞在を行わないこととする。なお、
(3)及び(5)の場合は、当該障害等の生
じたクリーンハウスに夜間滞在しないこととする。
(1)火山活動の監視体制
夜間滞在時の火山活動に関する監視体制に不備が発生した場合(気象庁本庁が判断)
(2)火山活動
夜間滞在場所(C3領域)に影響を及ぼす噴火が予想されるなど、火山活動に異常が発生
したと判断した場合(気象庁本庁が判断)(フェイズ3の安全対策に移行)
(3)夜間滞在場所の火山ガス(二酸化硫黄)濃度
・夜間滞在を実施するクリーンハウス周辺における東京都の火山ガス測定の実測値が 15ppm
以上であって、かつ気象庁の予報から見て風向、風速等の気象条件が好転しないと判断した
場合(東京都災害対策本部と気象庁本庁とで協議し判断)
(4)気象条件
1)注意報及び警報(注意報及び警報の種類、基準は別添のとおり)
・注意報及び警報が発表されている場合であって、今後も継続が予想される場合(気象庁本
庁が判断)。
・今後、注意報及び警報の発表が予想される場合(気象庁本庁が判断)
2)気象条件により島外避難活動が不可能と判断した場合
東京都災害対策本部は船舶又はヘリコプターの気象条件による使用可否状況について、夜
間滞在責任者、船舶運航者等から通報を受けて判断する。
この場合、1)船舶(東京都手配船舶。なお、海上自衛隊艦艇、海上保安庁巡視船の近海待
機を要請している場合にあっては東京都手配船舶、海上自衛隊艦艇、海上保安庁巡視船)、2)
ヘリコプターのうち、いずれか1つが使用困難である場合は夜間滞在を行わない。
船舶又はヘリコプターの使用の可否は、船舶にあっては船長、ヘリコプターにあっては所
属機関が気象庁の予報及び実況を参考にし判断する。
なお船舶にあっては当面、予報については風速10m/秒を超える風が予想される場合、
また実況については風速10m/秒を超える風が一定の方向に1時間以上吹き続ける実況を
運航困難の目安とし、その他、波高等の実況を踏まえ判断する。目安とした風の条件につい
ては、必要に応じ、再度検討することとする。
(5)クリーンハウスの安全性
1)脱ガス装置、電力(発動発電器を含む)、建築物の物理的損壊の障害等、脱ガス機能に支障
がある場合(夜間滞在責任者が判断)
2)常備すべき物品の在庫が不足している場合(夜間滞在責任者が判断)
3)通信施設等の障害により連絡手段に支障が生じた場合(夜間滞在責任者が判断)
4)火山ガスの検知器(室外および室内)に障害が発生した場合(夜間滞在責任者が判断)
5)上記を含め、夜間滞在責任者から報告を受けた東京都災害対策本部が総合判断して夜間滞
在に適さないとした場合(東京都災害対策本部が判断)
(注)夜間滞在責任者は、一人で判断するのでなく、副責任者と安全性等について十分検査・
検討の上で判断することとする。
(6)前項(1)∼(5)に関わらず、夜間における島外避難のための体制( 1)船舶(東
京都手配船舶。なお、海上自衛隊艦艇、海上保安庁巡視船の近海待機を要請している場合に
あっては、東京都手配船舶、海上自衛隊艦艇、海上保安庁巡視船。)、2)ヘリコプター)を確
保できない場合東京都災害対策本部が夜間滞在責任者、船舶運航者等からの通報を踏まえ判
断する。当該関係機関は上述の体制を確保できない場合は、当日の日没3時間30分前まで
に東京都災害対策本部に連絡する。
(7)その他
前項(1)∼(6)の他、夜間滞在に適さないと東京都災害対策本部が判断した場合。
4.夜間滞在時の避難体制
(1)島外避難の手段及び待機体制
1)手段
・東京都手配の船舶による島外脱出。
船舶で島外脱出を行う。
・海上自衛隊艦艇及び海上保安庁巡視船による島外脱出。
東京都手配の船舶が故障等の事由により使用できない場合は、海上自衛隊艦艇又は海上保
安庁巡視船により島外へ脱出する。
・船舶での避難が出来なかった者等がいた場合はヘリコプター又は海上保安庁巡視船の搭載
艇で避難する。この場合、海上保安庁巡視船は搭載艇を降下させ、滞在者を巡視船まで輸送
し避難する。
東京消防庁、警視庁、自衛隊、海上保安庁のヘリコプターは、三宅中学校(仮設)、阿古(仮
設)、三宅空港のいずれかのヘリポートを利用する。
2)待機体制
・東京都手配の船舶を三宅島に待機させる。
・必要に応じ、東京都からの要請に基づき海上自衛隊の艦艇、海上保安庁の巡視船は三宅島
近海に待機する。
・東京消防庁、警視庁、自衛隊、海上保安庁のヘリコプターは、(2)1)、2)、(3)の事態
が生じた場合、駐在基地等から緊急連絡により迅速に出動できる体制を維持する。
(2)全員の島外避難の実施
1)火山噴火のおそれがあると認められる場合(フェイズ3の安全対策に移行)
夜間滞在時に火山活動が急変し、夜間滞在場所(C3領域)に影響を及ぼす火山噴火が発
生するおそれがあると気象庁が判断した場合、早急に島外避難を実施する。
東京消防庁、警視庁、自衛隊、海上保安庁は救出用ヘリコプターが駐在基地等からただち
に出動できる体制をとる。海上自衛隊艦艇は三宅島沖合で待機体制をとる。海上保安庁巡視
船は搭載艇による救助を行うための待機体制をとる。
東京都手配の船舶での全員の島外避難を実施する。東京都手配の船舶が故障等の事由によ
り使用できない等の場合は、艦艇及び巡視船による救出を実施する。
ヘリコプター及び巡視艇の搭載艇による救出は、船舶による避難が出来なかった者等がい
た場合に実施する。
2)突然の噴火が発生した場合(フェイズ3の安全対策に移行)
突然の噴火が発生した場合、夜間滞在者はクリーンハウスで待機し、東京都災害対策本部
による避難指示を待つ。
海上自衛隊艦船は三宅島沖合で待機体制をとる。海上保安庁巡視船は搭載艇による救助を
行うための待機体制をとる。各機関は救出用ヘリコプターがただちに出動できる体制をとる。
気象庁は島外避難の時期を判断し、東京都災害対策本部はそれをもとに夜間滞在者へ島外
避難の指示をする。
東京都手配の船舶での全員の島外避難を実施する。
東京都手配の船舶が故障等の事由により使用できない等の場合は、艦艇及び巡視船による
救出を実施する。
ヘリコプター(飛行可能時)及び巡視艇の搭載艇による救出は、船舶による避難が出来な
かった者等がいた場合に実施する。
3)船舶の使用が困難になるおそれがあると判断された場合
東京都災害対策本部が船舶が使用困難になるおそれについて、東京都手配船舶運航者、自
衛隊、海上保安庁から通報を受けて判断する。
この場合、東京都手配船舶の使用が困難になるおそれがある場合は島外避難を行う。なお、
海上自衛隊艦船、海上保安庁巡視船の近海待機を要請している場合にあっては、東京都手配
船、海上自衛隊艦船、海上保安庁巡視船のうち、いずれか1つが使用困難である場合は島外
避難を行うこととする。
船舶の使用の可否は、船長が気象庁の予報や風、波等の実況をもとに判断する。
なお、当面、予報については風速10m/秒を超える風が予想される場合、また実況につい
ては風速10m/秒を超える風が一定の方向に1時間以上吹き続ける実況を運航困難の目安
とし、その他、波高等の実況を踏まえ判断する。目安とした風の条件については、今後さら
に風の実況と波の立ち方などを評価し、再度検討することとする。
避難にあたっては、東京都手配の船舶での全員の島外避難を実施する。東京都手配の船舶
が故障等の事由により使用できない等の場合は、艦艇及び巡視船による救出を実施する。
4)気象庁の予報により、注意報及び警報が発表され、または発表される可能性があると気象
庁が判断した場合。
東京都手配の船舶での全員の島外避難を実施する。
東京都手配の船舶が故障等の事由により使用できない等の場合は、艦艇及び巡視船による
救出を実施する。
但し、気象条件が極めて急激に変化したため、島外避難について時間的余裕がないと判断
する場合は、クリーンハウスで待機する(気象庁からの情報に基づき東京都災害対策本部が
判断)
5)その他、夜間滞在を続行すべきではないと判断される場合
・火山活動の監視体制に不備が発生
・通信機器等の障害等による連絡体制の不備が発生
・その他島外避難体制の維持が困難になる事態が発生
以上により夜間滞在をそのまま続行すべきではない状況となった場合、東京都災害対策本
部は島外避難を決断する。島外避難方法については 3)に準ずる。なお、東京都災害対策本部
は判断に当たっては関係機関と協議するとともに、関係機関にあっては当該状況の変化を速
やかに東京都災害対策本部に連絡し判断に必要な情報を提供すること。
(3)急病人等が発生した場合の島外搬送
三宅島島内に在中する医師が当該急病人等に救急治療が必要と判断した場合、東京消防庁、
警視庁、自衛隊又は海上保安庁のヘリコプターによる搬送を行う。
使用するヘリポートはガス濃度検知結果を基に、東京都災害対策本部(東京都庁内)が指定
する。
(4)島内避難(クリーンハウスの機能障害発生時の対応)
夜間滞在時に、脱硫装置等の故障、電力の供給停止、建築物の機密性の破損等クリーンハ
ウスのガス防御機能が低下した場合、夜間滞在者は東京都災害対策本部(東京都庁内)にク
リーンハウスの機能障害の状況、周辺のガス濃度等を東京都災害対策本部に報告し、指示を
あおぐ。東京都災害対策本部はクリーンハウス内外の火山ガス濃度の報告を受けた上で、気
象庁と協議の上、必要があれば(当該クリーンハウス周辺の火山ガス濃度が 15ppm を超える
場合など)島内における避難(他のクリーンハウスへの移動)を実施する。島内避難に当た
ってはガスマスクの装着、及び予備品、通信機器を携行し、避難場所等位置の確認の連絡を
必ずとることとする。
(5)緊急避難時の連絡体制等
1)緊急避難時の関係機関の連絡体制
緊急避難時の東京都災害対策本部と関係省庁の連絡体制を別添のとおり定める。
2)緊急避難時に使用する連絡手段
防災三宅と東京都災害対策本部は防災行政無線で連絡を行う。
東京都災害対策本部は関係省庁と電話により連絡を行う他、艦艇及び巡視船と船舶電話、
携帯電話で連絡を行う。
なお 、ヘ リコプター と防災 三宅 及びヘリコ プター同士が連絡をと る必要 がある場合 は、
123.45MHz 帯による無線通信を行う。
(6)島外避難及び島内移動時の現地での留意事項
島外避難及び島内の移動による避難時においては、以下の安全確保等に留意するものとす
る。
1)ガス濃度の観測
ガス検知器を携帯し、定期的にガス濃度を観測する。
2)ガスマスクの装着
ガス濃度を測定の上、基準値を超える場合にはガスマスクを装着する。また、予備の吸収
缶を携行する。
3)シェルターへの退避
火山噴火時においては、火山噴火が一時沈静化するまでクリーンハウス、都道沿いに設置
されたシェルター等に退避する。
4)通信機器の携行
東京都災害対策本部からの指示を受信するため、常に通信機器を携行する。
5.夜間滞在時の火山活動等に関する監視体制
夜間滞在の場所は、三宅島島内作業におけるカテゴリー区分等について(平成12年12
月8日付け(平成13年6月29日一部修正)東京都災害対策本部及び政府非常災害対策本
部)によるC3領域にあり、夜間滞在時においてもこの要領に従う監視体制を気象庁本庁に
おいて実施することとする。
この要領による「地震計、空振計による噴火現象の監視が実施できない場合」においては、
3(1)にあるとおり、夜間滞在を行わないこととする。夜間滞在中にこのような事態が発
生した場合には、4(2)5)による。
【災害対策本部の緊急連絡体制】
平成13年6月29日現在
+−→ 内閣官房副長官補(安・危∼参事官)
|
|
+−→ 内閣府(防災担当)
+−−−−−−−+
|
| 昼間帯
|
|
|
|
+−→ 警視庁(災害対策課)
+−−−−−−−+
|
|
+−→ 東京消防庁(警防部指揮隊長)
|
|
+−→ 防衛庁運用局運用課
|
+−−−−−−−−−−+ |
|
| +−→ 海上自衛隊(防衛部第3幕僚室−横須賀)
|
| |
|
| |+−
−+
|災害対策本部
+−+|陸上自衛隊(第一師団司令部第3部航空班)
|
|
| ||
|
|
| ||
|
|
| ||航空自衛隊(航空支援集団司令部防衛部飛行運用課)|
|
| |+−
−+
+−−−−−−−−−−+ |
+−→ 第三管区海上保安本部(救難災害係)
|
|
+−→ 気象庁(総務部企画課)
|
|
+−→ 東京電力(三宅島仮事務所∼現地対策本部)
|
|
+−→
|
|
+−→
NTT(東京支店∼災害対策室)
東京都現地災害対策本部(神津島)
【災害対策本部宿直時の緊急連絡体制】
平成13年6月29日現在
+−→ 内閣官房副長官補(安・危∼参事官)
|
|
+−→ 内閣府(防災宿直室)
+−−−−−−−−−−−+|
|夜間及び休日
||
|
|+−→ 警視庁(警備部総合当直)
+−−−−−−−−−−−+|
|
|
+−→ 東京消防庁(警防部当直指揮隊長)
+−−−−−−−−−−+ |
|
| |
|
| +−→ 防衛庁(中央指揮所総合オペレーションルーム)
|
| |
|災害対策本部
+−+−→ 海上自衛隊(防衛部第3幕僚室−横須賀)
|
| |
|
| |+−
−+
|
| ||陸上自衛隊(第一師団司令部当直長−練馬)|
|
| ||
|
+−−−−−−−−−−+ ||
|
||航空自衛隊(支援集団当直幕僚−府中)
|
|+−
−+
|
|
+−→ 第三管区海上保安本部
|
|
+−→ 気象庁(地震火山現業)
|
|
+−→
|
|
+−→
東京電力(銀座給電所)
NTT(東京支店∼災害対策室)
八丈島測候所が伊豆諸島南部(三宅島を含む)に発表する注意報・警報基準一覧表
+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
| 注意報・警報名
| 三宅島を対象とする注意報・警報基準
|
+−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−┤
| |強風注意報
|
平均風速15m/s 以上
|
|注+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−┤
| |波浪注意報
|
3.0m 以上(有義波高)
|
|意+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−┤
| |高潮注意報
|
+2.0m以上(MSL 上)
|
|報+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−┤
| |大雨注意報
|
1時間雨量 30mm 以上
|
| |
|
3時間雨量 60mm 以上
|
| |
|
24時間雨量 150mm 以上
|
+−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−┤
| |暴風警報
|
平均風速 30m/s 以上
|
| +−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−┤
|警|波浪警報
|
6.0m 以上(有義波高)
|
| +−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−┤
|報|高潮警報
|
+3.0m以上(MSL 上)
|
| +−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−┤
| |大雨警報
|
1時間雨量
50mm 以上 ※
|
| |
|
3時間雨量 100mm 以上
|
| |
|
24時間雨量 300mm 以上
|
+−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
※:降り出しからの積算雨量が150mm 以上の条件付き
(別紙3)
三宅島島内作業におけるカテゴリー区分等について
平成12年12月8日
(平成13年6月29日一部修正)
東京都災害対策本部
政府非常災害対策本部
三宅島火山活動の状況等を踏まえ、島内での観測機器の設置、ライフライン施設の維持等
のために必要な作業及び火山の観測等を円滑に進めるため、噴石、火砕流及び火山ガスの危
険性を考慮したカテゴリー区分、及びその区域内でこれらの作業等を行うにあたって、防災
作業関係者に対する作業条件等を平成 12 年 12 月 8 日に定めたところであるが、今般、
「脱ガ
スの進行によって火山の活動は全体としては低下傾向にあり、山麓に影響するような大きな
規模の噴火の可能性は低いと考えられます。」等の火山噴火予知連絡会見解を受けて、これの
見直しを行うこととした。
今後とも、カテゴリー区分及びその区域内での作業条件等については、火山活動の状況、
観測機器の整備状況、道路啓開やコンテナシェルター等の安全対策の整備状況に応じて、適
時適切に見直すこととする。
なお、東京都現地災害対策本部(以下「現地対策本部」と言う。)での作業計画の調整等の諸
手続については別途現地対策本部で定めるものに従うこととする。
1 カテゴリーの定義等
(1)C1
1)区域 火口縁の外側約 100m 以内
2)規制 立ち入り禁止
3)説明 前兆的な現象の把握が困難な
・小規模噴火(噴出物の初速度が 100m/s 未満、有色噴煙の高さが山頂から 2000m 以下)
・カルデラ火口壁の崩落(これまでの崩落状況をみて念のため火口縁から 100m)
による危険性のある区域。
(2)C2
1)区域 C1の外側より火口縁から約 500∼700m 外側までの区域
2)規制 原則立ち入り禁止。
ただし、火山専門家、火山専門家が同行する観測機器設置作業或いはライフライン維持作業
等に必要な最小限の防災作業関係者のみ、厳重な監視の下に避難拠点まで5分程度以内で避
難できる範囲に立ち入り可。
(参考) 車の場合:避難拠点から概ね1km の範囲。
徒歩の場合:避難拠点から概ね 300m の範囲。
車の速度は時速 12km(200m/分)、徒歩の速度を時速4km 弱(60m/分)と想定。
さらに、入域に際しては、所要の火山ガス対策を講じる必要がある。
3)説明
噴石・火砕流がC2領域に影響するような噴火については、火山性微動、噴気現象等の微
弱な前兆的な現象しか現れない可能性が高い。このため、遠望監視カメラ画像による監視、
現地における火山専門家による監視並びに地震計及び空振計等の観測機器による監視等を総
合した厳重な監視の下に限定的に立ち入りを認めることとする。
(3)C3
1)区域 C1及びC2の区域を除く三宅島島内の区域
2)規制 火山専門家、防災作業関係者のみ立ち入り可。
ただし、避難拠点まで 10 分程度以内で避難できる範囲に限る。
(参考)車の場合:避難拠点から概ね2km の範囲。
徒歩の場合:避難拠点から概ね 600m の範囲。
さらに、入域に際しては、所要の火山ガス対策を講じる必要がある。
なお、C2区域を経由してC3区域に入域し、作業を行う場合はC2区域の規制に従う。
3)説明
噴石・火砕流がC3領域に影響するような噴火については、その可能性が低いと考えてい
る。万一このような大規模噴火が発生する場合においては、噴火の開始が地震計及び空振計
等の観測機器により噴火の発生が直ちに確認でき、噴火開始から致命的な被害をもたらす噴
石・火砕流の発生まで一定の時間があることから、地震計及び空振計等の観測機器による監
視の下に火山専門家、防災作業関係者の入域を認めることとする。
(4)C4
1)区域 三宅島の海岸から約 1.5km の海域
2)規制 島内作業のための船舶については、予め現地対策本部に登録した船舶のみ入域可。
それぞれの船舶については現地対策本部との連絡が取れる体制が整備されていること。
火山ガスの危険性もあり、所要のガス対策が講じられるよう準備が必要。
3)説明
C4領域に影響する噴火の可能性は低いと考えている。しかし、万一このような噴火が発
生した場合の安全対策が必要である。
2 作業実施のための監視体制
(1)C2
下記による総合的な監視を実施する。
1)噴気現象等の変化
遠望監視カメラ画像による監視 (気象庁本庁)
遠望監視カメラ画像による監視が実施できない場合であって作業を実施する必要性が高い場
合は、自衛隊機(P3C)等による上空監視により代替することができることとする。
2)地震・地殻変動等の変化 地震計、空振計、GPS 等の観測データによる監視
(気象庁本庁)
3)現地での火山観測
火山専門家による監視
(2)C3
1)噴火の監視 地震計、空振計の観測データによる監視(気象庁本庁)
地震計、空振計による噴火現象の監視が実施できない場合であって作業を実施する必要性
が高い場合は、自衛隊機(P3C)等による上空監視により代替することができることとする。
2)地震・地殻変動等の監視 地震計、空振計、GPS 等の観測データによる監視(気象庁本庁)
3
作業開始にあたっての安全確認
作業実施にあたっては、現地対策本部において火山の活動状況、気象予測等と作業内容等
を踏まえ、十分な安全確認を行ってから実施の可否を決定する。
4 緊急に作業中止等する場合の条件とその対応
(1)噴火が発生した場合
1)C2、C3区域共に、2000m 以上の有色噴煙、或いはそのような噴火に伴うと考えられる
微動及び空振、又は規模は不明であるが大きい可能性があると判断される噴火を気象庁にお
いて観測したとの連絡が、現地対策本部からあった場合には、即座に避難拠点に避難し、そ
の後の行動については現地対策本部の指示に従う。
2)島内作業者が噴火を確認した場合には、現地対策本部に連絡するとともに避難拠点に自主
避難し、その後の行動については現地対策本部の指示に従う。連絡を受けた現地対策本部は
噴火した旨をC2、C3区域の全作業班に連絡し、避難拠点に避難するよう指示する。避難
した各作業班はその後の行動について現地対策本部の指示に従う。
(2)火山現象に異常が発生した場合
1)気象庁において、噴煙現象、地震・地殻変動等の変化及び現地火山専門家による観測を総合
的に検討し、C2、C3区域それぞれ避難の必要があるとの判断の連絡が現地対策本部にあ
った場合には、各作業班の対応については次のとおりの対応とする。
C2:速やかに作業を中止し、C3区域に避難、現地対策本部からのその後の行動について
の指示に従う。
C3:現地対策本部から連絡があった場合にはその指示に従う。
2)現地火山専門家が火山活動に異常が発生し、速やかに避難すべき、もしくは避難する必要
があるかもしれないと判断した場合には、現地対策本部へその内容を連絡するとともに、次
のとおりの対応とする。連絡を受けた現地対策本部はC2区域にいる全作業班へC3区域へ
の避難を指示する。
各作業班の対応については次のとおりとする。
C2:速やかに作業を中止し、C3区域に避難、現地対策本部からのその後の行動について
の指示に従う。
C3:現地対策本部から連絡があった場合にはその指示に従う。
(3)作業実施のための監視体制に支障が生じた場合
現地対策本部から「作業実施のための監視体制」に支障が生じたとの連絡があった場合に
は、次のとおりの対応とする。
C2:速やかに作業を中止し、C3区域に避難し、島外避難について現地対策本部の指示に
従う。
C3:速やかに作業を中止し、島外避難について現地対策本部の指示に従う。
5火山ガスに対する警戒
作業場所周辺の火山ガス濃度については、C2からC4の全ての区域で十分安全性を確認
して作業する必要があり、許容ガス濃度、各作業班が装備すべきガス関係機器、作業実施に
あたっての対応等詳細については、別途定める「三宅島島内作業等における火山ガス対策に
ついて」に従うこととする。
なお、各作業班はこれに従って定期的に作業場所でのガス濃度を確認し、現地対策本部へ
連絡する。また、現地対策本部は全作業班へ各作業班からの濃度確認情報及び島内の定点火
山ガス観測装置の測定値を全作業班へ適時連絡する。
6
泥流に対する警戒
泥流の発生はこれまでの雨でもほぼ特定されており、作業を行うにあたっては事前に現地
対策本部でこれらの場所や状況の確認を行う。また、これらの場所では降雨時には作業を行
わないとともに、その場所で雨が降っていない時についても、山頂部で雨が降っている可能
性のある場合(山頂が雨雲で覆われている場合など)には、原則として作業を行わないことと
する。
泥流が発生すると道路の寸断等により、退路を断たれることがあるので、雨が降っている
時には、泥流が発生しない場所においても、移動路の十分な確認を行い、退避不能な場所で
の作業は行わないこととする。
林道雄山環状線(鉢巻き道路)及びこの道路を経由して入域し作業を行う場合には、特にこ
れらに警戒することとする。
7 連絡体制について
各防災作業班に連絡責任者をおき、事前に現地対策本部へ届け出ておく。さらに各防災作
業班は東京都防災無線を必ず携行することとする。また、衛星携帯電話、携帯電話を携行し、
それぞれの番号を事前に届け出る。
異常を検出した場合の連絡体制は4.(2)のとおりとする。
8
島外避難等の方法について
島外避難、急病人の搬送の方法については、別紙1「三宅島夜間滞在のフェイズ1の安全
対策の基本方針」及び別紙2「三宅島夜間滞在のフェイズ2の安全対策の基本方針」に準ず
るものとする。
また、異常を検出した場合の連絡体制は別図(掲載省略)のとおりとする。
【以上で使用した用語について】
噴火:火口から火山灰等の固形物や溶岩を火口付近の外へ放出する現象。
火山専門家:気象庁、大学等研究機関、東京都のそれぞれが火山専門家と認め、予め現地対策
本部に登録された者。
防災作業関係者:観測機器設置、ライフライン維持、現地状況の把握、警戒・緊急連絡等に従
事するため、国、東京都、三宅村等の防災関係機関、大学等研究機関、電力・通信事業者等の
それぞれが必要と認め、予め現地対策本部に登録されている者。
避難拠点:コンテナシェルター・堅固な建物・耐熱車両。
(別紙4)
三宅島島内作業等における火山ガス対策について
平成12年12月8日
東京都災害対策本部
政府非常災害対策本部
(事務局国土庁、環境庁、
厚生省、気象庁、労働省)
三宅島では、多量の火山ガスが連続的に噴出しています。
三宅島島内での火山ガス(二酸化硫黄SO2、硫化水素H2S)に対する遵守事項等を取
りまとめましたので、島内で活動する方は、これら事項を熟知し、安全の確保をお願いしま
す。
記
1.必ず携行するもの
1)国家検定に合格した亜硫酸・いおう用防毒マスク(全面形)及び予備の吸収缶(各自)
2)ガス検知器(各グループで1台以上)
3)空気呼吸器(各グループで1台以上)
2.現場での活動
各グループに安全責任者(原則として「酸素欠乏危険作業主任者」及び「特定化学物質等
作業主任者」の資格を有する者、これらがいない場合には火山ガスの有害性に関して十分な
知識を有する者)をおくことし、現場での安全対策等について安全責任者の指示に従うこと
とする。
(1)島に上陸する前に
1)上陸前に、作業区域の火山ガスの状況と火山ガスの濃度による作業基準を踏まえた、現地
作業の可否について、東京都現地対策本部の指示に従うこと。
2)ガス検知器のスイッチを入れる(バッテリーは大丈夫か、0点調節は大丈夫か。)。
3)防毒マスクの携帯を確認する(きず、ひび割れ、部品の接合部の隙間、汚れがないか。排
気弁の気密性が保たれていること。吸収缶が適切にとりつけられているか。吸収缶が破損又
は変形していないこと。)。
4)安全責任者に、当日使用する吸収缶の使用限度時間を確認する。さらに、使用限度時間及
び当該吸収缶の前日までの使用時間から残りの使用可能時間が十分でないと判断される場合
は、新しい吸収缶と交換する。
なお、使用限度時間は、安全責任者が現地対策本部と相談の上、吸収缶のメーカー等への
照会結果等に基づいて、作業場所における空気中に存在する有害物質の濃度、作業場所にお
ける温度や湿度を考慮して余裕のある時間を設定すること。
5)予備の吸収缶の携帯を確認する(破損又は変形していないこと。)。
6)空気呼吸器の携帯を確認する(圧力指示計により空気が十分あるか。)。
7)取扱い説明書等により亜硫酸・いおう用防毒マスク及び空気呼吸器の装着方法等を確認す
る。
(2)現場では(移動中も含む)
1)ガス検知器により火山ガス濃度を、定期的に確認する。
2)防毒マスクを装着しないで作業を行っているときに、ガス濃度が許容濃度を超えた場合、
ガス検知器が検知しない場合でも刺激臭或いは不快臭を感じた場合には、周囲の作業者に知
らせるとともに、防毒マスクを装着し、ガス濃度の低い方にすぐさま退避する。
3)防毒マスクを装着し、引き続き作業を行う場合には、現地災害対策本部と連絡し許可を得
ることとする。この場合のガス濃度の上限はSO2:20ppm、H2S:10ppm とする。
4)噴煙の流れる方向を考慮して、濃度の高い火山ガスが流れてくる可能性があると予想され
る場合には、事前に退避する。あるいは防毒マスクを装着するなど適切に対処するよう注意
すること。
5)火山ガスは空気より重いので、無風状態の時等ガスが拡散しにくい気象条件の時には、く
ぼ地や谷地形等、ガスが溜まりやすい場所には近づかないよう注意すること。
6)立ち入る現場の硫化水素濃度等が不明の場合又は硫化水素濃度等を測定するため現場に入
る場合は、空気呼吸器を使用する。
7)作業中、身体に異常を訴えた場合には速やかに現地災害対策本部と連絡しその指示に従う
こととする。
8)その他、現場において緊急の事態が発生した場合には、安全責任者の指示に従うこととす
る。
(3)島から戻ったら
1)すぐに、手と目を洗い、うがいをする。
2)目に刺激を感じたり、咳がでたりした場合には、医療機関に相談する。
3)使用時間記録カード(防毒マスク又は吸収缶に添付されている)に防毒マスクの使用した
時間を必ず記録すること。
4)空気呼吸器を使用した場合は、圧力指示計により使用可能時間を確認し、必要に応じて高
圧空気容器を交換する。
5)ガス検知器の充電を行う。
3.その他、特に注意すること
(1)喘息等の呼吸器系の疾患のある方は、健康な方に比べ極めてわずかな濃度のガスでも
発作を起こし、致命的な事態となることがあります。三宅島への派遣職員等として参加しな
いで下さい。
(2)本人が自覚していなくとも、潜在的に喘息等の呼吸器系の疾患のある方もいます。健
康な方も、火山ガスに近づく場合は注意して下さい。
(3)暴露時間が短い、或いは労働強度が弱い場合でも、許容濃度を超える場合または異臭
を感じた場合には防毒マスクを装着してください。
( 二酸化硫黄及び硫化水素は水に溶けやす
いのですぐさま避難する場合には、防毒マスクのかわりに濡れタオルで鼻と口を覆うのも有
効です。)。
(4)火山ガスの特徴等を、別紙に添付しています(出典:化学物質の危険・有害便覧、労
働省安全衛生部監修、中央労働災害防止協会編)。上記事項も踏まえ、作業時の参考にして下
さい。
4.その他
上記対策に掲げられたものと同等又はそれ以上の特別な安全装備により行われる緊急の救
助活動や火山ガスの調査等においては、この限りではありません。
【参考】
(1)防毒マスクを装着しない場合の許容濃度等
通常の労働(1日8時間、週40時間程度で肉体的に激しくない労働)で、当該物質(今回
の場合は火山ガス)の平均暴露濃度(呼吸保護具を装着していない状態で吸収するであろう
当該物質の濃度)がある数値以下であればほとんどの方に健康上の悪い影響が見られないと
判断される濃度として、許容濃度と呼ばれているものがあります。許容濃度は、日本産業衛
生学会(以下、産業衛生学会という。)、ACGIH(American Conference of Gavernmental
Industrial Hygienists )が勧告しています。二酸化硫黄及び硫化水素の許容濃度は次のと
おりです。
二酸化硫黄S02:
硫化水素H2S
:
許容濃度 産業衛生学会(検討中)
ACGIH
2ppm
許容濃度 産業衛生学会
10ppm
ACGIH
10ppm
混合物質の許容濃度:許容濃度の数値は当該物質が単独で空気中に存在する場合のもので
す。2種類以上の物質に暴露される場合には、個々の物質の許容濃度でなく、次式によって
計算されるIの値が1を越える場合に許容濃度を超える暴露と判断するのが適当です。
I=(S02の平均暴露濃度)/2ppm+(H2Sの平均暴露濃度)/10ppm
(2)防毒マスクを装着する場合の濃度の上限
二酸化硫黄SO2:20ppm、H2S:10ppm
SO2の20ppm については、防毒マスクを装着すればこれ以上でも安全であるものの、防
毒マスクの装着が十分でない場合も考慮し、防毒マスクをつけない場合において20ppm 以
上になると、目に刺激を感じ,せきがひどくなると言われていることから20ppm を上限と
した。H2Sについては、三宅島の火山ガスについてはこれまでの測定からH2SはS02
の1/5程度以下であることから、SO2が上記20ppm の場合でも4ppm 以下であることか
ら、H2Sについては防毒マスクを装着しない場合と同様とした。
(別紙5)
作業班が三宅島に入島して作業を行う場合の作業環境測定実施手順
平成12年12月8日
(平成13年6月29日一部修正)
東京都災害対策本部
政府非常災害対策本部
(事務局内閣府、環境省、厚生
労働省、気象庁)
三宅島では、多量の火山性ガスが噴出し続けています。島内作業を安全に進めるため、以
下の手順で環境測定を行い、緊急時に対処することが必要です。これらの事項を熟知し、安
全の確保をお願いします。作業班は、安全責任者を決め、安全の確保をした上で作業を行う
こととします。
また、東京消防庁、警視庁及び東京都現地対策本部員は、各地区ごとに巡回し、安全を確
保することとします。
1
船舶での入港に際しての手順
三宅島への入港場所は、風向、噴煙の方向等を考慮し、できるだけ噴煙の下流方向になら
ない位置を選択する。
(1)着用物
1)防毒マスク(亜硫酸・いおう用の吸収缶を装着した全面形)
2)その他安全用品(ヘルメット、安全靴、救命胴衣等)
(2)装備品
1)ガス連続モニター[二酸化硫黄、硫化水素、酸素](乗船前にバッテリの確認を行い、乗
船中は連続作動させておく。)
2)ガス検知管(二酸化硫黄 5Lb(又は 5Lc)、硫化水素(4LT 及び 4LL)、塩化水素 14L)
3)予備の吸収缶
(3)測定・対応
1)ガス連続モニターの防毒マスクを装着しない場合の許容濃度基準(以下「許容濃度基準」
という。)超過警報発生時(SO2:2ppm,H2S:10ppm)には、全員に対し防毒マスクの装着を徹底し、
船舶でそのまま噴煙から離れる方向へ退避する。
ただし、防毒マスクを装着し入港する必要がある場合には、全員が防毒マスクを装着し、
現地災害対策本部と連絡し許可を得た上で、入港することとする。この場合のガス濃度の上
限は SO2:20ppm,H2S:10ppm とする。
2)常時、ガス連続モニターを監視し、測定値が上昇傾向を示した場合には、検知管等によ
るガス濃度測定を行い、許容濃度基準を超過した場合は 1)と同様の措置を行う。
3)ガス検知器(ガス連続モニター、ガス検知管等)が検知しない場合でも、強い臭気を感じ
た場合には 1)と同様の措置を行う。
4)2)∼3)で退避を行った場合は、退避後直ちに現地災害対策本部に無線で連絡する。
5)入島の可否の状況、行動経過を逐次現地災害対策本部に無線で連絡する。
2 着岸・入島時の手順
(1)着用物・装備品
1と同様とする。
(2)測定・対応
1)着岸時に、ガス検知管でガス濃度を測定し、許容濃度基準を超過した場合は、全員に対
し防毒マスクの装着を徹底し、噴煙から離れる方向に船舶で沖へ退避する。また、ヘリに
より入島する時に、携帯しているガス検知器が許容濃度基準を超過した場合は退避する。
ただし、防毒マスクを装着し上陸する必要がある場合には、全員が防毒マスクを装着し、
現地災害対策本部と連絡し許可を得た上で上陸することとする。この場合のガス濃度の上
限は SO2:20ppm,H2S:10ppm とする。
2)ガス連続モニターの許容濃度基準超過警報発生時(SO2:2ppm,H2S:10ppm)にも 1)と同様
の措置を行う。
3)ガス検知器(ガス連続モニター、ガス検知管等)が検知しない場合でも、強い臭気を感じ
た場合には 1)と同様の措置を行う。
4)1)∼3)で退避を行った場合は、退避後直ちに現地災害対策本部に無線で連絡する。
5)入島時のガス濃度測定結果、行動経過を逐次現地災害対策本部に無線で連絡する。
3 作業場所への移動手順
(1)着用物
1)防毒マスク(亜硫酸・いおう用の吸収缶を装着したもの)
2)現地災害対策本部の貸与する無線機
3)その他安全用品(ヘルメット、ゴーグル、安全靴等)
(2)装備品
1)ガス連続モニター[二酸化硫黄、硫化水素、酸素](測定状態にしておく。)
2)ガス検知管(二酸化硫黄 5Lb(又は 5Lc)、硫化水素(4LT 及び 4LL)、塩化水素 14L)
3)空気呼吸器
4)予備の吸収缶、ボンベ
5)水(ペットボトル)
(3)測定・対応
1)作業場所への移動は、風向等を考慮し、噴煙の下流部を通過しない方向を選ぶ。
2)移動中は、ガス連続モニターを車の窓際に置いて監視を続ける。
3)ガス連続モニターの許容濃度基準超過警報発生時(SO2:2ppm,H2S:10ppm)には、全員に対
し防毒マスクの装着を徹底し、噴煙から離れる方向へ退避する。
ただし、防毒マスクを装着し、引き続き移動する必要がある場合には、全員が防毒マス
クを装着し、現地災害対策本部に連絡し許可を得た上で移動することとする。この場合の
ガス濃度の上限は SO2:20ppm,H2S:10ppm とする。
4)常時、ガス連続モニターを監視し、移動中に測定値が上昇傾向を示した場合には、検知
管等によるガス濃度測定を行い、許容濃度基準を超過した場合は 3)と同様の措置を行う。
5)ガス検知器(ガス連続モニター、ガス検知管等)が検知しない場合でも、強い臭気を感じ
た場合には 3)と同様の措置を行う。
6)4)∼6)で退避を行った場合は、避難後直ちに災害対策本部に無線で連絡する。
7)検知管での測定時には、時刻、位置、濃度(検知管の種類、吸引回数、読み)を記録する。
8)ガス濃度の測定結果、行動経過を逐次現地災害対策本部に無線で連絡する。
(4)巡回監視
1)三宅島で作業中の時間帯(船の離着岸まで)は、東京消防庁、警視庁及び現地災害対策
本部員が島内での巡回監視を行い、ガスの滞留場所、風向等の情報を収集し、現地対策本
部に報告する。
2)現地対策本部は、1)の情報を気象庁の火山観測情報とともに三宅島島内で活動する作業
班に無線連絡する。
4
作業中の手順
作業中は各作業毎に環境測定及び無線通信の責任者を置き、安全を確認しながら作業を行
う。なお、労働安全の面から、安全責任者(原則として「酸素欠乏危険作業主任者」及び「特定
化学物質等作業主任者」の資格を有する者、これらがいない場合には火山ガスの有害性に関し
て十分な知識を有する者)が必要となっている。
(1)安全責任者の装備品
1)ガス連続モニター[二酸化硫黄、硫化水素、酸素](作業中は連続作動させておく。)
2)ガス検知管(二酸化硫黄 5Lb(又は 5Lc)、硫化水素(4LT 及び 4LL)、塩化水素 14L)
3)防毒マスク(携行)
4)空気呼吸器(作業前にボンベの圧力等の点検を行うこと)
5)その他安全用品(ヘルメット、安全靴等)
6)予備の吸収缶、ボンベ
7)水(ペットボトル)
(2)作業員の装備品
1)防毒マスク(携行)
2)空気呼吸器(作業前にボンベの圧力等の点検を行うこと)
3)その他安全用品(ヘルメット、安全靴等)
4)予備の吸収缶、ボンベ
5)水(ペットボトル)
(3)安全責任者による測定・対応
1)噴煙の方向、風向きを常に意識し、緊急時の避難方向を決定しておく。
2)ガス連続モニターの許容濃度基準超過警報発生時(SO2:2ppm,H2S:10ppm,O2:18%)には、直
ちに作業者に防毒マスクの装着と避難の指示を行う。
ただし、防毒マスクを装着し、引き続き作業する必要がある場合には、全員が防毒マス
クを装着し、現地災害対策本部に連絡し許可を得た上で作業を行うこととする。この場合
のガス濃度の上限は SO2:20ppm,H2S:10ppm とする。
3)常時、ガス連続モニターを監視し、測定値が上昇傾向を示した場合には、検知管等によ
るガス濃度測定を行い、許容濃度基準を超過した場合は、直ちに 2)と同様の措置を行う。
4)ガス検知器(ガス連続モニター、ガス検知管等)が検知しない場合でも、強い臭気を感じ
た場合にも 2)と同様の措置を行う。
5)2)∼5)で避難が完了したら、直ちに災害対策本部に状況を無線で報告する。
6)ガス濃度の測定結果、作業経過を逐次現地災害対策本部に無線で連絡する。
(4)作業上の注意
1)噴煙の方向、風向きを意識し、ガス濃度の上昇を予知する。
2)窪地や谷部は無風時にガスが溜まりやすいので注意する。
3)上陸前に防毒マスク及び空気呼吸器の装着方法等を確認する。
5
その他
上記対策に掲げられたものと同等又はそれ以上の特別な安全装備により行われる緊急の救
助活動や火山活動の調査等においては、この限りではない。
< 参考 >
【ガス検知管による測定方法】
1 空気漏れ確認
新しい検知管(両端をカットする前のもの)を吸引器に装着しピストンを引き、約1分後ピ
ストンを90゜回しピストンが完全に戻ることを確認する。
2
測定
1)検知管の両端を吸引器のカッターで折り、矢印の方向で装着する。
2)ピストンの[100]の▲印とシリンダの赤線を合わせ、止まるまでシリンダーを引っ張る。
(ピストンがロックされる。)
3)約1分程度経過したら、ピストンを引っ張りながら右へ90°回し、ピストンが引き戻
されない場合には吸引終了とし、引き戻される場合は再びロックししばらく待つ。
(新しいタ
イプのものは、吸引が完了すると、にぎり部のインジケータの色が変わる)
4)基準吸引回数が2回以上のものは、ゆっくりピストンを戻し、再度ピストンを引く。
5)検知管の色が変化しない場合は、説明書の範囲で吸引回数を増すことができる。
6)基準吸引回数で測定した場合は検知管の変色境界の数値を直読し、基準吸引回数以外で
測定した場合は、説明書に従い補正倍率を掛ける。
7)検知管の種類、吸引回数、読みを記録する。
3
4
検知管の種類と補正倍率の例
他のガスによる妨害(干渉)
検知管での測定では、他のガスにより+−の誤差を受ける場合がある。個々の干渉ガス
については説明書に記載されている。
今回の測定においては、塩化水素(14L使用)の測定において、二酸化硫黄の干渉に
より+の誤差が生じる可能性が高いので注意が必要である。
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│ 検知管種類:塩化水素測定用(14L)
│
│ 干渉ガス :二酸化硫黄
│
│ 影響
:塩化水素の 1/10 以上二酸化硫黄が存在すると、真値よりも│
│
高い値まで変色する。
│
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
5 使用済検知管の処分
1)使用後の検知管は、けが防止のため元の容器に戻す。
2)硫化水素検知管には無機水銀を含有するので、特別管理産業廃棄物として法令に従って
適正処分する。
3)二酸化硫黄、一酸化炭素、二酸化炭素、ふっ化水素、塩化水素検知管は、産業廃棄物の「ガラ
ス及び陶磁器くず」として適正処分する。
4)その他の検知管については含有物質を説明書で確認し、法令に従って適正処分する。
平成13年6月29日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連
絡 先
三宅村保健福祉課
03-5320-7827(直通)
衛生局医療計画部救急災害医療課
03-5320-4436(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第299報)
三宅島島内夜間滞在の本格化に伴う医療チームの配置について
三宅島における夜間滞在の本格化に伴い、島内滞在者の医療の確保のため、三宅村及び東
京都は、下記のとおり医師及び看護要員からなる医療チームを配置することとしましたので
お知らせします。なお、上記医療チームの配置は6月27日から試験的に運用しています。
記
1
配置体制
三宅村及び東京都は、医療チーム4班(三宅村 2班、東京都 2班)を編成し、交替制
により常時1班の配置体制を確保する。
2
医療チームの構成
三宅村 医師 1名、看護婦2名
東京都 医師 1名、看護婦又は保健婦1名
※東京都の医療チームは、都立病院及び東京都島しょ保健所において編成します。
3
医療チーム配置開始
平成13年7月1日(日曜日)
※東京都の医療チームは、平成13年7月13日(金曜日)から派遣します。
平成13年7月3日
午後4時00分
東京都災害対策本部
三宅村復興準備室
03−5320−7825(直通)
総務局災害対策部応急対策課
03−5388−2455(直通)
03−5388−2397(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第300報)
泥流等被災家屋対象者の一時帰宅について
三宅村および東京都は下記のとおり、泥流等被災家屋対象者の一時帰宅を実施しますので
お知らせます。
記
1
対象家屋
74戸
2
日程
第1隊(39戸)
7月11日(水)21時00分東京港竹芝桟橋発
7月12日(木) 6時00分三宅島着
12時15分三宅島発
20時15分東京港竹芝桟橋着
第2隊(35戸)
7月12日(木)21時00分東京港竹芝桟橋発
7月13日(金) 6時00分三宅島着
12時15分三宅島発
20時15分東京港竹芝桟橋着
*往復とも、「はまゆう丸」により実施します。
3
構成
一時帰宅1戸につき、行政職員(三宅村または東京都職員)1名、警視庁職員1名の計
2名がつきます。
各隊は、この他、医師・看護婦、東京消防庁などを加え総勢約140人となります。
平成 13 年7月4日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連
絡 先
環境局環境改善部環境保安課
03-5388-3540(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第301報)
三宅島のLPガス使用再開に向けた設備点検調査について(その3)
三宅島での活動拠点におけるLPガスの使用が再開できるよう、社団法人東京都エルピー
ガス協会の協力を得て、7月3日に第3次LPガス設備点検調査を行いましたので、その結
果をお知らせします。
1
点検実施施設
三宅村学校給食共同調理場(通称 給食センター)
2 点検調査内容
・LPガス供給設備、大型コンロ等の燃焼機器の点検
・配管等の気密試験
3 点検結果
目視等の点検調査では、LPガス設備に対する火山活動の影響は見受けられませんでし
た。しかし、下記の試験結果を踏まえ、ガスメータ(安全装置内蔵)を新しいものに交換
し、ガス漏れのないこと及び機器の正常燃焼を確認し、点検を完了しました。ガス容器も
満タンのものと交換し、給食センターでのLPガスの使用が可能となりました。
今回交換できなかった高圧ホース等は、次回の点検時に交換の予定です。
なお、第1次、第2次点検で三宅支庁、同職務住宅、勤労福祉会館、三宅島警察署、三
宅村ふるさと体験ビレッジ、村役場、東京電力及びNTTの事務所でのLPガスの使用が
既に可能となっています。
記
「LPガスメータ、圧力調整器及び高圧ホースの火山性ガス等による影響の試験結果」
前回5月の調査時に、安全装置等の機器類への火山灰、火山性ガスによる影響を確認する
ために、ガスメータ等を数点持ち帰りました。6月20日付けの財団法人日本エルピーガス
機器検査協会の検査報告では、ガスメータの電子部品への異常は確認されませんでした。し
かし、原因は不明ですが、高い圧力を加えた気密試験でガスメータの接続部分及び高圧ホー
スでガス漏れが生じること、圧力を変化させての試験で圧力調整器の一部機能が十分に作動
しないことが確認されました。
引き続き影響確認の調査を行ってまいります。
平成13年 7月 5日
14時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境評価部広域監視課
03−5388−3567
東京都災害対策本部の対応について(302報)
三宅島の雄山噴火に伴う高濃度ガス連続自動測定結果について(その9)
(6月 16 日 ∼ 6月 30 日)
東京都では、阿古今崎、三宅島空港及び三宅支庁の3地点で、平成 12 年 11 月から火山性
ガスの高濃度に対応した連続自動測定を続けています。このたび、6月 16 日から6月 30 日
までの3地点の測定結果をとりまとめましたので、お知らせいたします。
1 測定内容
(1)測定地点
(2)測定期間
(3)測定項目
(4)測定方法
:
:
:
:
阿古今崎、三宅島空港、三宅支庁
平成 13 年6月 16 日 1 時 ∼ 平成 13 年6月 30 日 24 時
二酸化硫黄及び硫化水素
[二酸化硫黄] 紫外線蛍光法(0.02∼20、0.1∼100ppm)
[硫化水素] 定電位電解法(0.1∼50ppm)
2
測定結果
雄山から連日多量の火山性ガスが放出されており、風向きや風速等の気象条件によっ
ては火山性ガスの濃度が高くなっている地点がある。測定地点が風下寄りになる時に二
酸化硫黄等の濃度が高くなっており、このような時の二酸化硫黄濃度は、環境基準に比
べ高いレベルにある。
(1)二酸化硫黄
期間中の1時間値の各地点の最高値は、三宅島空港の 13.9ppm(6 月 27 日 4 時)、阿古
今崎 0.08ppm(6 月 22 日 7 時)、三宅支庁 0.04ppm(6 月 28 日 4 時)であった。
また、5分値の最高値は、三宅島空港の 16.2ppm(6 月 27 日 4 時 5 分)であった。
日平均値及び1時間値の環境基準の超過割合が最も多かった地点は、三宅空港のそれ
ぞれ 47%、22%であった。
(2)硫化水素
期間中の1時間値の最高値は、三宅島空港の 1.7ppm(6 月 27 日 4 時)であった。
また、5分値の最高値は、三宅島空港の 2.0ppm(6 月 27 日 3 時 35 分∼45 分、4 時 5
分∼10 分)であった。
総括表(二酸化硫黄)
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│測定日数│日平均値│時間値 │5分値 │日平均値│1時間値│5分値 │
│測定地点│
│>0.04ppm│>0.1ppm │>2ppm
│最高値 │最高値 │最高値 │
│[ppm]
│[ppm]
│
│
│(時間)│日数(割合)│時間(割合)│回数(割合)│[ppm]
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
|
| 11 |
0 |
0 |
0 |0.01|0.08|0.24|
|阿古今崎|(270) |(0%) | (0%)| (0%)|(6/22) |(6/22,7)|(6/22,6:20)|
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
|
| 15 | 7
| 79 |353 |2.49|13.9|16.2|
|三宅島空港| (359) |(47%) | (22%) | (8%) | (6/27)|(6/27,4)|(6/27,4:05)|
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
|
| 14 | 0
| 0
| 0
|0.01|0.04|0.04|
|三宅支庁| (439) | (0%) |(0%)
| (0%) |(6/27,28)|(6/28,4)|(6/28,9:00|
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
(気象庁測定データ)
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
|[参考]
|
|1 二酸化硫黄の環境基準 : 日平均値 0.04ppm 1時間値 0.1ppm
|
|
防毒マスクを装着しない場合の許容濃度基準:2ppm
|
|2 二酸化硫黄の人体への影響(健康な方) (喘息体質の方は要注意)
|
|
0.1∼1ppm 臭気を感じる
|
|
2∼3ppm 刺激臭となり不快感を覚える
|
|
5∼10ppm 鼻やのどに刺激があり、咳がでる
|
|
20ppm 目に刺激を感じ、咳がひどくなる
|
|3 過去の最大値(1時間値)
|
|
二酸化硫黄:15.2ppm(三宅島空港4月 20 日)
|
|
硫化水素:2.9ppm(三宅島空港 1 月 28 日)
|
|
(三宅島空港 3 月 26 日)
|
└−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
平成13年7月9日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
衛生局島しょ保健所総務課
03−5388−4341
−4342
東京都災害対策本部の対応等について(第303報)
東京都島しょ保健所三宅出張所の移転(臨時)について
東京都島しょ保健所三宅出張所は、昨年9月より、臨時的に東京都公文書館において
業務を行ってきましたが、関係機関との連携を密にするとともに三宅村民の方々に対し
て的確な保健衛生サービスの提供を図るため、下記のとおり移転しますのでお知らせい
たします。
記
1
場
所
東京都新宿区西新宿二丁目8番1号 都庁第一本庁舎 41 階南
電 話 03−5320−4557
03−5320−4558
Fax 03−5388−1600
2
業務開始日
平成13年7月16日(月曜日)
3
業務時間
午前9時から午後5時まで
(土曜、日曜及び祝日は除く。)
4
業務内容
1
2
3
4
各種健康相談(健康診断は除く。)
難病等医療費助成、申請受付
各種営業許可・免許申請受付
その他
*三宅支庁及び三宅村と同一のフロアーとなります。
平成13年7月9日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
三宅支庁土木港湾課
03−5320−7864
三宅村役場
03−5320−7823
東京都災害対策本部の対応等について(第304報)
脱硫装置つき事務室、宿舎(クリーンハウス)の開設について
夜間滞在の試行を実施してきた三宅支庁第二庁舎に続いて、次の3ヶ所の改造工事が完了
し、本日より開設することとなりましたのでお知らせします。
今までの夜間滞在は、行政及び防災機関関係職員等20名程度による試行を実施してきま
したが、これらの施設の完成により、復旧作業に従事する工事関係者も含め、合計約140
名の夜間滞在が可能となります。この一般の工事関係者を含めた本格的夜間滞在の開始によ
り、三宅島の復旧作業にもはずみがつくと期待されます。
記
1
2
3
三宅勤労福祉会館(島北部の神着地区、約410平方mを脱硫化)
民間建設業者等を対象とした宿舎で、80名が宿泊可能
三宅支庁第一庁舎(島北部の伊豆地区、約90平方mを脱硫化)
三宅支庁第一庁舎3階大会議室を改造し、島における連絡、指令室及び関係
機関の会議室として利用する。
三宅村役場庁舎(島東部の坪田地区、約220平方mを脱硫化)
村職員ほか関係機関職員等を対象とした宿舎で、30名が宿泊可能
平成13年7月9日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連 絡 先
三宅村新宿総合事務所村民課
03-5320-7831
東京都福祉局生活福祉部保護課
03-5320-4066
東京都災害対策本部の対応等について(第305報)
三宅島噴火災害等による被災者生活再建支援金の
申請期間の延長について
被災者生活再建支援法に基づく本支援金については、当初の申請期限が平成
13年7月25日となっておりますが、全島避難の長期化等を勘案し、下記のと
おり申請期間を延長いたします。
この措置にあわせ、東京都被災者生活再建支援金支給事業要綱に基づく都支援
金についても、同様に申請期間の延長を行います。
記
1
2
期間延長の内容
(1) 延長期間等
1) 現在の申請期限 平成13年7月25日
2) 延長申請期間
平成13年7月26日∼平成14年3月31日まで
(2) 延長対象世帯
三宅村全被災世帯
申請受付窓口等
申請の受付窓口等については、現行どおり三宅村新宿総合事務所村民課(都庁
第1本庁舎南側41階)です。
平成13年7月17日
午前10時20分
東京都災害対策本部
連絡先
建設局河川部防災課
03-5320-5430
三宅支庁土木港湾課
03-5320-7871
東京都災害対策本部の対応等について(第306報)
無人化施工(UCS)について
三宅島では、火山ガスが活発に噴出しており、風下の窪地では有毒の火山ガスが滞留しや
すく、度々作業の中断を余儀なくされ、復旧工事に影響がでています。三宅島の風向は、主
に西ないし南西の方向であり、特に、風下の坪田地区三池では火山ガス濃度が高い傾向にあ
ります。このため、基準値を超える濃度の火山ガスが検知された場合には、有人機械施工か
ら無人化施工(UCS)に切り替えて、下記のとおり工事を行うこととしました。なお、本
工事の実績から、今後の無人化施工(UCS)の適合性についても検証することとしていま
す。
記
1.施工箇所
2.施工内容
3.施工規模
4.施工期間
5.使用機械
6.操作方法
坪田地区三池
床固コンクリートブロック(2t型)運搬・設置
床固工延長 約100m、設置個数約600個
8月中旬より約2ヶ月間
バックホウ1.2立方m、クローラダンプ11t級、移動カメラ車
高所カメラ 車、操作室(クリーンルーム)
脱ガス装置を備えた操作室(クリーンルーム)にて、無人クローラダンプ
(材料運搬)と無人バックホウ(材料設置)を、無人移動カメラ車や高所
カメラ車からの映像を見ながら遠隔操作し、作業を行う。
平成13年7月19日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局自然環境部計画課
03-5388-3538
東京都災害対策本部の対応等について(第307報)
三宅島動植物現況調査報告(平成 13 年 5 月∼6 月実施分)
東京都では、平成12年7月8日からの三宅島雄山の火山活動が三宅島の動植物に与えて
いる影響について、今年度も前年度に引き続いて調査しております。
平成 13 年 5 月∼6 月に実施した調査結果の概要をとりまとめましたので、お知らせします。
1
2
調査結果の概要
植生調査
(高度による被害状況)
・ 低地の都道付近では一部を除き、大部分の地域は噴火前と変わらない生育状
況である。
・ 中腹では一見して林全体が枯死しているように見えるが、幹から芽吹く胴吹
きによりかろうじて生存していることがわかる。
・ 山頂付近では壊滅状態である。
(樹種による被害状況)
・ オオバヤシャブシなどの被害は大きいがオオシマザクラやハチジョウイボタ
の被害は比較的小さい。
(火山ガスの影響)
・ 冬期に風下となる地域は被害が拡大し、風上側は植生の回復が見られた。
鳥類調査
(地域による生息状況)
・ 大路池の周辺では、大部分の鳥類の生息数は噴火前と比べてそれほど減少して
ない。
・ 坪田集落では、前年度の調査ではほとんど確認できなかったスズメが、個体数
は少ないが戻ってきていた。
・ 伊豆の海岸付近では、夏鳥のウチヤマセンニュウが昨年と変わらず渡来してい
た。
(林の状態による生息状況)
・ 林内の緑の量が多くなるに従い、鳥の種数も個体数も多くなっている。都道付
近の植生の被害が軽微なところでは噴火前と大差ない鳥が生息しており、島の緑
の回復とともに鳥類の個体数も回復していくものと思われる。
なお、引き続き三宅島の動植物現況調査を行う予定です。
平成13年度三宅島動植物現況調査報告概要
Ⅰ
調査日
1 踏査による調査
2
ヘリコプターによる調査
平成 13 年 5 月 11 日、12 日
平成 13 年 6 月 16 日、17 日
平成 13 年 5 月 28 日
(鳥類調査のみ)
ⅠⅠ 調査方法
1 植生調査
(1)上空からの調査
ヘリコプター上から植生の概観を調査した。
(2)地上からの調査
コドラート(10m 四方の枠)を設置して観察した。
2 鳥類調査
(1)ロードサイドセンサス
調査ルートを設定して、両側各 25m以内に現れた鳥類の種と数を記録した。
(2)鳥類の捕獲
鳥類の形態等を測定し、足環をつけて放鳥した。(関係許可申請済み)
ⅠⅠⅠ 調査結果
1 植生調査
(1)高度による被害状況
1) 700m以上
陥没により立地ごと消滅
2) 600m 以上
降灰と火山ガスにより森林は倒伏状態
3) 500m 付近
一見して林全体が立ち枯れしているように見えるが、3割の林木が生存していると
推定される。(胴吹きがわずかに見られる。)
4) 400m 付近
鉢巻道路付近も一見して林全体が枯死しているように見えるが、5∼9割が胴吹き
によりかろうじて生存している。
5) 300m 以下
胴吹きだけでなく、林冠に緑の枝葉がついている林木が多くなる。(火山ガスや泥
流が発生したところを除く。)
6) 都道付近
大部分の地域は噴火前と変わらない生育状況が見られるが、三池から空港付近にか
けて針葉樹とタブノキやホルトノキなどの常緑広葉樹が全面落葉している。
(2)樹種による被害状況
1) 被害の大きい樹種
スギ、クロマツ、ヒサカキ、タブノキ、エゴノキ、オオバヤシャブシ
2) 被害の少ない樹種
オオシマザクラ、ハチジョウイボタ
(3)火山ガスによる被害状況
1) 冬期に風下となる地域(島の南東部)
火山ガスによる落葉や葉の褐色化などの被害が拡大した。
2) 冬期に風上となる地域(島の北部)
灰の影響もなくなり、植生が回復した。
(4)その他観察されたこと
被害の大きい林内には、被害の少ない林内よりもオオバヤシャブシの実生が多く
見られた。また立ち枯れている木からも胴吹きがみられ、ガスの影響がなくなれば
林は確実に再生していくと予想される。
2 鳥類調査
(1)センサス調査の結果
1) 大路池周辺
アカコッコ、ヤマガラ、イイジマムシクイ、コマドリ、カラスバト、メジロ、ミ
ソサザイ、などをはじめとした大部分の鳥の生息数は、顕著には減少していない。
2) 伊豆道下
2 月と比べてイイジマムシクイとカラスバトが増加し,ヒヨドリ、メジロ、キジ
バト、ツグミ、アオジなどが減少した。
3) 坪田集落
個体数は少ないがスズメが戻ってきた。
4) 伊豆の海岸付近
ウチヤマセンニュウ(夏鳥)が渡来していたが、生息密度は昨年と変わらなかっ
た。
山頂部の繁殖地が消滅したが、生息密度は増えなかった。
(2)林の生存状況と鳥の生息状況との関係
村道雄山線、南戸林道で調査したところ、林内の緑の量が増えるにつれて、鳥の
種数や個体数は増加していた。
(3)今後の見通し
今回の噴火で島の上3分の1くらいは鳥のすめる状態ではなくなってしまった。
しかし、それより下の植生の被害が軽微なところでは噴火前と大差ない鳥が生息
している。それは、今後島の自然が回復するのに伴い、鳥類の個体数が回復していく
のに十分な数であると推定される。
委託先
財団法人日本動物学会
責任者 樋口広芳(東京大学教授)
平成13年8月2日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
産業労働局農林水産部水産課
03−5320−4848
東京都水産試験場資源管理部
03−3433−3254
東京都災害対策本部の対応等について(第308報)
三宅島沿岸漁場調査及びトコブシ稚貝の放流について
東京都水産試験場は、平成13年3月20日、4月17日、及び7月9日
から10日まで三宅島沿岸漁場の潜水調査を実施しました。この結果等をふ
まえ、三宅島漁業協同組合が村や都の支援を受けてトコブシ稚貝の放流を実
施して、漁場の早期復興を図ります。
記
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
|
│
|1 漁場調査
│
│
島全周の25地点を調査した結果、漁場の状況は、次の4パターン│
│ に分けられました。
│
│ 漁場被害の概況は
│
│
(1)島の南側は「立根」を除き被害はおおむね軽微でした。
│
│
(2)島の北∼東側は降灰や泥流による被害がみられました。
│
│
(3)島の北∼西側は「伊豆岬」周辺を除き崖崩れや降灰、泥流に│
│
よる被害がみられました。
│
│
│
│2 トコブシ稚貝の放流 (別紙参照)
│
│
都は三宅島の災害復興に向けてトコブシの稚貝を無償で配付し、三│
│ 宅島漁業協同組合が、上記の調査結果などに基づき村の支援を受けて│
│ 放流します。
│
│
・放流予定日
平成13年8月8日(水)
│
│
・放流予定個数
34万2千個
│
│
・放流予定漁場
7か所(坪田−三池浜沖等)
│
│
・放流作業
三宅島漁協所属の漁船4隻で放流漁場を分担
│
│
し、潜水により放流
│
│
│
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
+−−−−−+
│ 別 紙 │
+−−−−−+
三宅島トコブシ稚貝放流について
三宅島漁協が水産試験場の調査結果をふまえ、村や都の支援を受けてトコブシ
稚貝の放流を実施し、漁場の早期回復を図る。
1
放流予定日
平成13年8月8日(水)
2
放流予定個数
34万2千個(殻の長さ2㎝程のトコブシの稚貝)
稚貝は都が無償で配付
3
放流予定漁場
水産試験場の調査結果をふまえ、以下の視点により放流漁場を選定した。
(1)噴火前はトコブシの良い漁場であった地点
(2)今回の噴火の影響が少なくまたは噴火の影響が改善されつつある
漁場
(3)今後大規模な泥流の流入の可能性が少ない漁場
(4)トコブシの棲み家となる石や餌となる海藻の有無
(5)漁協の意向
〔選定漁場〕
(1)三池浜中、(2)ミノワ、(3)ジョウネ
降灰等による被害を受けたが、その後漁場として回復傾向にある。
また、トコブシの棲息も確認された。
(4)カマニワ、(5)錆ヶ浜
被害が少なく、放流後の漁場管理も行いやすい。
(6)台ケ浜、(7)長太郎脇
台ケ浜は被害が少ないうえ、都によりトコブシやテングサ等の漁場
造成が行われている。また、長太郎脇については、トコブシの棲息に
適した石が多い。
4 放流体制
(1)放流準備
事前の放流準備については、式根島や神津島等で行う。
(2)放流当日の対応
放流当日に三宅島阿古漁港で大島の東京都栽培漁業センターにより生産さ
れたトコブシの稚貝を受け取り、予定地点に放流する。放流は4隻の漁船及
び16名(船主含む。)の体制で行い、都から配付されたトコブシの稚貝を
潜水作業により海底の石のすき間などに放流する。
なお、放流に要する経費は、三宅村が支援する。
(3)緊急時等の対応
火山ガスの検知や緊急時の対応においては、都災害対策本部の指示に従う
等、万全の体制のもとに実施する。
5
日
程
8月8日(水)
03:00 三宅村夜間常駐班 島内巡回
(沿岸及び港湾の状況、ガスの状況の確認)
03:30 神津島現地対策本部及び東京都栽培漁業センターに三宅島の
状況を連絡
06:30 放流漁船4隻、神津島に集合
07:30 神津島から三宅島に向けて出発
09:00 三宅島阿古漁港に集合
トコブシ稚貝を受け取り、放流開始
16:00 放流作業終了
神津島に向けて出発
18:00 神津島到着後、解散
6
その他
今回放流するトコブシは正式名称ではフクトコブシという種類であり、放流
した2㎝ほどの稚貝は、放流後約2年目で5㎝以上の漁獲サイズに成長する。
平成13年8月3日
午後3時00分
東京都災害対策本部
連絡先
三宅村復興準備室
03−5320−7825
総務局災害対策部応急対策課
03−5388−2455
三宅支庁総務課
03−5320−7851
東京都災害対策本部の対応等について(第309報)
三宅村民の一時帰宅等について
I
一時帰宅
今回の一時帰宅は三宅村の事業として、9 月 9 日(日)から 13 日(木)までの5日間
をかけて実施する。
2 一時帰宅に関わる運用体制については、関係防災機関等と具体的な調整に入る。
3 今後の予定
(1) 一時帰宅希望調査発送
8月上旬
(2) 内容、人員、運用の確定
8月中旬
(3) 一時帰宅問い合わせテレホンサービスの運用開始
8月下旬
1
II
現地災害対策本部の移設
昨年10月、神津島村営ロッジに設置した三宅島現地災害対策本部を9月中旬には
三宅支庁内に移設することで具体的検討に入る。
(参考)
1 脱硫装置設置および予定施設
+−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│
│宿泊人員│完成時期│
主な目的と機能
│
+−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│三宅支庁第二庁舎
│ 30 │4 月末 │滞在試行および本部要員宿舎
│
│三宅支庁第一庁舎3階│
0 │7 月 9 日│三宅島対策の本部および統制機能
│
│三宅村役場
│ 30 │7 月 9 日│防災要員宿泊所および診療・医療宿舎│
│勤労福祉会館
│ 80 │7 月 9 日│復旧作業要員の宿舎
│
│(上記累計)
│ 140│
│
│
│東京電力発電所
│
− │8 月初 │有人発電運転のための要員宿舎
│
│リフレッシュ IU≫A館│ 40 │8 月末 │復旧作業要員の宿舎
│
│三宅島警察署
│
− │8 月末 │警察職務(留置、武器庫、書類等) |
│(上記累計)
│ 180│
│
|
│勤労福祉会館駐車場地│ 80 │9 月初
│復旧作業要員の宿舎
|
│リフレッシュ IU≫
|
|
|
|
|A館隣接地
│ 80 │9 月末 │復旧作業要員の宿舎
│
│(上記累計)
│ 340│
│
│
│阿古船客待合所
│
−│ 調整中│船員宿舎および緊急避難時待機所
│
│三池船客待合所
│
−│ 調整中│ 同 上
│
+−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+
(注)上表の宿泊人員は宿泊可能数であり、緊急避難時には数倍以上の収容可能
2
その他施設の整備
1) 医療施設開設
2) 給食センター
3) 入浴施設
6月27日
7月18日
8月31日
連絡先
三宅村復興準備室
03−5320−7825
総務局災害対策部応急対策課
03−5388−2455
三宅支庁総務課
03−5320−7851
村役場
供給可能量 一回300食
阿古ふるさとの湯
平成13年8月6日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
産業労働局農林水産部水産課
03−5320−4848
東京都水産試験場資源管理部
03−3433−3254
東京都災害対策本部の対応等について(第310報)
三宅島トコブシ稚貝の放流の延期について
8月2日に発表しました三宅島におけるトコブシ稚貝の放流につきましては、台風9号の
影響により、8月8日の放流を延期いたします。
放流は、8月22日に実施する予定です。
平成13年8月9日
午後5時00分
東京都災害対策本部
連絡先
総務局災害対策部
03-5320-7871
三宅支庁産業課
03-5320-7859
三宅支庁土木港湾課
03-5320-7864
東京都災害対策本部の対応等について(第311報)
第2回三宅島災害対策技術会議の内容について
本日行われた第2回三宅島災害対策技術会議の内容は、下記のとおりです。
記
1 本日の主な議事項目
(1) 各幹事会からの災害対策の取り組み状況の報告
(2) 13 年度災害復旧計画図の検討
(3) 災害復旧事業の人員・資機材投入について
(4) 梅雨期の被害及び応急復旧の状況報告
(5) 台風時期に向けての対応 等
2 本日の検討・確認事項
(1) 13 年度災害復旧計画図を作成した(別紙1(掲載省略))。これに基づき復旧作業を
推進して
いく。
(2) 今後の災害復旧事業の拡充に伴い、その円滑な推進を図るため、クリーンハウス
の居住環境の向上や増設等について検討していく。
(3) 台風期に向けて早急に行うべき主な事業を決めた(別紙2)。
(4) 泥流・地震で被害を受けた世帯の家屋診断の結果を早急にとりまとめ、今後、三
宅村が行う島民相談業務に生かしていく。
(5) 今後、火山ガス測定拠点の効率的・効果的な配置を図っていく。
別紙2
台風期に向けて早急に実施すべき主な事業
+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
|道路|・椎取神社・赤場暁付近において、道路の埋没を防ぐ対策を講じ、通行機能を |
|
| 確保する。
|
| (都道)| ・ 大 沢 付 近 に お い て 、 道 路 の 決 壊 を 防 ぐ 対 策 を 講 じ 、 通 行 機 能 を 確 保 す る 。 |
|
|
|
+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
|砂防|・道の沢および川田沢において、流路嵩上げを実施する。
|
|
|・道の沢ダム、間川ダム、姉川ダムにおいて、溜まった土砂の取り除き作業を |
|
| 実施する。
|
+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
|海岸 |・ 三池浜付近 におい て、 大型ブロッ ク等を 設置することで 海岸か らの越波を |
|
|防ぐ。
|
+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
【参考】「三宅島災害対策技術会議」の概要
1
目的
応急的及び本格的な復旧を進めるにあたり、各関係部門に係る技術上の検討や連絡調整
等を行うことにより、諸施策の円滑かつ総合的な展開に資することを目的とする。
2 構成
会議のもとに、「道路・インフラ」「降灰・泥流」「住宅関連」の3つの幹事会を置く。
3
スケジュール
概ね四半期ごとに開催する。第1回は本年5月7日に開催。
4
委員
座長
委員
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
総務局
財務局
都市計画局
都市計画局
都市計画局
環境局
衛生局
産業労働局
住宅局
建設局
建設局
建設局
港湾局
水道局
三宅村
局務担当部長(災害対策担当)
営繕部長
施設計画部長
開発計画部長
建築指導部長
環境評価部長
参事(生活環境技術担当)
農林水産部長
開発調整部長
道路保全担当部長
河川部長
土木技術研究所長
離島港湾部長
給水部長
助役
平成13年8月10日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境評価部広域監視課
電話 03-5388-3567
東京都災害対策本部の対応等について(第312報)
三宅島の雄山噴火に伴う高濃度ガス連続自動測定結果について(その10)
(7月1日 ∼ 7月31日)
東京都では、阿古今崎、三宅島空港及び三宅支庁の3地点で、平成 12 年 11 月から二酸化
硫黄及び硫化水素の連続測定を行っています。このたび、7月1日から7月 31 日までの3地
点の測定結果をとりまとめましたので、お知らせいたします。
1 測定内容
(1)測定地点
(2)測定期間
(3)測定項目
(4)測定方法
2
:阿古今崎、三宅島空港、三宅支庁
:平成 13 年7月1日 1 時から
7月 31 日 24 時まで
:二酸化硫黄及び硫化水素
:[二酸化硫黄] 紫外線蛍光法(0.02∼20ppm)
[硫化水素] 定電位電解法(0.1∼ 50ppm)
測定結果
雄山から連日多量の火山性ガスが放出されており、風向きや風速等の気象条件によって
は火山性ガスの濃度が高くなっている地点がある。測定地点が風下寄りになる時に二酸化
硫黄及び硫化水素の濃度が高くなっており、このような時の二酸化硫黄濃度は、環境基準
に比べ高いレベルにある。
(1)二酸化硫黄
期間中の1時間値の各地点の最高値は、三宅島空港の 15.1ppm(7 月 6 日 24 時、風向
NNW)、三宅支庁 2.08ppm(7 月 16 日 17 時、風向S)、阿古今崎 0.13ppm(7 月 28 日 19
時、風向N)であった。
また、5分値の最高値は、三宅島空港の 20.0ppm(7月1日 13 時 55 分)であった。
日平均値及び1時間値の環境基準の超過割合が最も多かった地点は、三宅島空港の
それぞれ 16%、8%であった。
(2)硫化水素
期間中の1時間値の最高値は、三宅島空港の 1.2ppm(7 月 1 日 15 時)であった。
また、5分値の最高値は、三宅島空港の 1.7ppm(7 月 1 日 14 時 30 分,40 分)であっ
た。
3
今までの二酸化硫黄の測定結果
二酸化硫黄濃度の総括表(平成 12 年 11 月 15 日∼平成 13 年7月 31 日)
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│測定日数│日平均値│時間値 │5分値 │日平均値│1時間値│5分値 │
│測定地点│
│>0.04ppm│>0.1ppm │>2ppm
│最高値 │最高値 │最高値 │
│[ppm]
│[ppm]
│
│
│(時間)│日数(割合)│時間(割合)│回数(割合)│[ppm]
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│ 182
│
25 │ 186
│ 140
│ 0.79 │
5.07│ 8.00 │
│阿古今崎│
│
│
│
│
│
│
│
│
│ (4482)│ (14%) │ (4%) │ (0.2%) │(11/19) │(11/19,11)│(11/19,10:45)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
174 │
80 │
1049 │ 5186 │ 7.06 │ 15.2 │ 20.1 │
│
│
│
│
│
│
│
│三宅島空港│
│
│ (4309)│ (46%) │ (24%) │ (10%) │ (4/20)│(4/20,12)│(4/20,11:05)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
216 │
14 │
93 │ 106
│ 0.60 │ 6.13 │ 9.50 │
│三宅支庁│
│
│
│
│
│
│
│
│
│ (5262)│ (6.5%)│ (1.8%)│ (0.2%)│ (1/25)│(1/9,24)│(1/9,23:00)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
[参考]
1 二酸化硫黄の環境基準 : 日平均値 0.04ppm 1時間値 0.1ppm
防毒マスクを装着しない場合の許容濃度基準:2ppm
2 二酸化硫黄の人体への影響(健康な方) (喘息体質の方は要注意)
0.1 ∼1ppm
臭気を感じる
2 ∼3ppm
刺激臭となり不快感を覚える
5 ∼10ppm
鼻やのどに刺激があり、咳がでる
20ppm
目に刺激を感じ、咳がひどくなる
3 過去の最大値(1時間値)
二酸化硫黄:15.2ppm(三宅島空港4月 20 日)
硫化水素:2.9ppm (三宅島空港 1 月 28 日)
(三宅島空港 3 月 26 日)
平成13年8月20日
午後3時00分
東京都災害対策本部
連 絡 先
産業労働局農林水産部水産課
03−5320−4848
東京都水産試験場資源管理部
03−3433−3254
東京都災害対策本部の対応等について(第313報)
三宅島トコブシ稚貝の放流の延期について
8月6日に発表しました三宅島におけるトコブシ稚貝の放流に
つきましては、台風11号の影響により、8月22日の放流を延
期いたします。
放流は、8月31日に実施する予定です。
平成13年8月22日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
総務局災害対策部防災計画課
03−5388−2451
東京都災害対策本部の対応等について(第314報)
三宅島火山活動検討委員会の開催について
第4回三宅島火山活動検討委員会を下記のとおり開催します。
記
1
2
開催日時
平成13年8月29日(水)
開催場所
都庁第一本庁舎北塔33階
10時00分から
特別会議室N6
3 検討テーマ
(1) 三宅島火山活動の状況について
(2) その他
平成13年8月24日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
交通局自動車部車両課
電話 03-5320-6128
東京都災害対策本部の対応等について(第315報)
三宅村島民の一時帰宅に使用する車両の貸出及び寄贈について
交通局では、三宅村島民の一時帰宅に際し、乗合バス車両の貸出を行い、三宅村及び東京
都災害対策本部からの要請である、島内での交通手段に使用するための車両確保依頼に協力
いたします。
なお、貸出したバス車両10両のうち3両については、一時帰宅終了後も関係機関の輸送
手段として三宅村へ寄贈いたします。
記
1
貸出期間
平成13年8月27日(月)∼9月20日(木)
2
貸出車両
都営バス車両
3
貸出日
8月27日
2両
8月29日
2両
8月30日
3両
8月31日
3両
4
その他
10両
車両の搬送については三宅村で対応します。
平成13年 8月29日
午後4時00分
東京都災害対策本部
連絡先
総務局災害対策部防災計画課
電話03−5388−2451
東京都災害対策本部の対応等について(第316報)
三宅島火山活動検討委員会の検討結果について
本日行われた第4回三宅島火山活動検討委員会の検討結果は、下記のとおりです。
第4回三宅島火山活動検討委員会報告
日時:平成 13 年8月 29 日(水)午前 10 時∼12 時
場所:東京都庁第1本庁舎北塔 33 階特別会議室N6
1 これまでの本部活動経過と今後の計画
(1) クリーンハウスの設置と夜間滞在の実施
(2) 三宅島民の一時帰宅実施計画
(3) 砂防ダム等の泥流対策の計画
2
火山活動の状況
(1)
地殻変動について
地殻変動が停滞している傾向が見えるが、ガスとの関係はまだわからない。
(2)
重力、全磁力等の観測結果について
・重力と地磁気の観測データから見ると火山ガスの放出量は三宅島雄山の下部
に浸透した地下水に支配されているらしい。長期的な重力変化の傾向からマグ
マヘッドが降下している可能性もある。
・比抵抗観測(電気抵抗を調べる観測)を実施し始め、帯水層(火口南西側で
地下水がたまる層)の状況を調べている。(有珠山では地下水が豊富なため、
昨年の活動でも水がガスを吸収して地表にはほとんどガスは出なかった。)
・島内に臨時の地震計を25か所設置して震源を正確に決める観測をしている。
この結果の分析によってはマグマの位置がわかるかもしれない。
(3)
ガスの成分・濃度について
・昨年11月から今年5月までの観測結果では、ガスの成分比は変わっていな
い。水が関与していればより水に敏感な塩化水素の成分が減ってくるはず。
・ガスの放出量は昨年12月から今年1月をピークにして減少しているが、斜
面を流れ下るガスの濃度は変わっていない。
(4)
今後の火山活動について
・爆発的な噴火の可能性はほとんどないであろう。時々噴煙を上げるような小
規模な噴火は今後もしばらく続くだろう。
・台風などによる大量の雨が噴火の引き金になることは現時点ではない。それ
よりも泥流に注意が必要である。
(5)
一時帰宅時の注意事項について
風向きによってはガス濃度が高くなり、引き続きガスに対する警戒が必要であ
る。医師、看護婦、救急車等を手配するなど万全の体制を講じられたい。
(6)
今後の観測体制強化について
気象庁A点の地震計の復旧を含め、火口北側の観測点を充実する必要がある。
また、火口内のガスを直接観測したり、火口内を監視するテレビを設置したり
したいので、行政の支援をお願いしたい。
平成 13 年8月31日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境改善部環境保安課
03-5388-3540
東京都災害対策本部の対応等について(第317報)
三宅島のLPガス使用再開に向けた設備点検調査について(その4)
三宅島での活動拠点におけるLPガスの使用が安全に行えるよう、社団法人東京都エルピ
ーガス協会の協力を得て、8月29、30日に第4次LPガス設備点検調査を行いましたの
で、その結果をお知らせします。
1
点検調査内容
・ 現在、LPガスを使用している活動拠点9施設について、安全にLPガスが使用で
きる状態になっているかどうかの確認。
・ 島内のLPガス販売事業者(3事業者)の保有しているLPガス貯蔵残量の確認。
2
安全点検実施施設
三宅支庁、同職務住宅、勤労福祉会館、三宅島警察署、三宅村ふるさと体験ビレッジ、
村役場、東京電力及びNTTの事務所、三宅村学校給食共同調理場(通称 三宅村給食セ
ンター)
3
点検結果
・ 現場において機器を点検調査したところ、LPガス設備の異常は見受けられず、使
用を再開している上記9施設のLPガス設備の安全を確認しました。
・ LPガスの貯蔵残量については、貯蔵残量が少なくLPガスの安定供給のために島
外から補充すべき販売事業者の貯蔵施設が1箇所ありましたので、早急に補充すべく
要請しました。
11時20分
東京都災害対策本部
三宅村復興準備室
03−5320−7825
総務局災害対策部応急対策課
03−5388−2455
三宅支庁総務課
03−5320−7851
東京都災害対策本部の対応等について(第318報)
三宅村民の一時帰宅の延期について
三宅村は、9月9日から13日にかけて予定していた三宅村民の一時帰宅を、気象庁及び
関係機関と協議した結果、台風15号・16号による影響のため、延期することといたしま
した。
変更後の日程は、次のとおりです。なお、出発時間等については変更はありません。
(変更前出発日)
(変更後)
9月 9日(日)→9月17日(月)出発
10日(月)→
18日(火)出発
11日(火)→
19日(水)出発
12日(水)→
25日(火)出発
13日(木)→
26日(水)出発
(該当地区)
大久保地区、伊豆地区、伊ヶ谷地区
坪田地区
神着地区
阿古地区B
三池地区、阿古地区A
平成13年9月14日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
東京都産業労働局商工部金融課
電話 03−5320−4771
東京都災害対策本部の対応等について(第319報)
災害復旧資金融資の貸付金利の改定及び既災害復旧資金融資に対する追加措置について
この度、三宅島火山活動により被害を受けている商工業者に対する都の災害復旧資金融資
について貸付金利の引き下げを行うこととしました。
また、島外避難が長期化し事業の資金繰りに支障をきたしている三宅島商工業者の金融の
円滑化を図るため、三宅島火山活動災害により借り入れた都の災害復旧資金融資の元金返済
が平成14年3月までに開始する場合について、金融機関に対して元金据置措置の協力を求
めるとともに、据置措置をとることにより新たに必要となる利子及び信用保証料の補助を東
京都及び三宅村で実施することとしました。
1
貸付金利の改定
対象融資:平成13年10月1日保証承諾分以降、新金利年 1.5%(改訂前年 1.8%)
が適用されます。
2
既災害復旧資金融資に対する利子補給並びに信用保証料補助(追加実施するもの)
(1) 対象者
三宅島商工業者
(2) 対象となる融資
三宅村が発行した罹災証明を受け、平成12年7月以降に借り
入れ、かつ、平成14年3月までに元金返済を開始する都の災害
復旧資金融資で、次のいずれかの条件変更手続きを行ったもの
1)平成14年4月以降、元金返済開始となるように元金据置条
件を変更した場合
2)6か月以内の元金据置延長をした場合
(3) 利子補給
上記条件変更を行うことにより、契約変更前の利子支払額を上
回る利子支払い分を補給します。ただし、既に利子補給の対象と
なっている元金についての利息に限ります。
(4) 保証料補助
上記条件変更を行うのに必要な信用保証料を補助します。
(5) 申し出先
借受先の金融機関窓口
平成13年9月14日
午後2時30分
東京都災害対策本部
連絡先
総務局災害対策部応急対策課
03−5388−2455
三宅支庁総務課
03−5320−7851
三宅村復興準備室
03−5320−7825
東京都災害対策本部の対応等について(第320報)
東京都現地災害対策本部の移設及び連絡所の設置について
昨年10月から三宅島噴火災害に係る東京都現地災害対策本部を神津島村営ロッジに設置
していましたが、この度国と調整のうえ、三宅支庁内に移設するとともに、神津島には防災
機関等との調整などの業務を行うため、連絡所を開設することとしましたのでお知らせしま
す。
記
Ⅰ
東京都現地災害対策本部
1
移設日
平成13年9月20日をもって神津島村営ロッジに設置していた東京都現地災害対
策本部を閉鎖し、平成13年9月21日から三宅支庁内に開設し、本部業務を開始す
る。
2
構
3
移設による効果
東京都現地災害対策本部を現地である三宅島内に置くことにより、現地復旧作業と
のより密な連携が図れ、三宅島の復旧作業に、よりはずみがつくと期待されます。
Ⅱ
連
1
成
三宅支庁、三宅村役場、警視庁、東京消防庁、気象庁等
絡
所
設置日
平成13年9月21日
2
3
設置場所
神津島村447
構
大島支庁神津島出張所
成
都災害対策部、三宅支庁、三宅村役場
平成13年9月19日
午前10時30分
東京都災害対策本部
連絡先
三宅村復興準備室
03−5320−7825
総務局災害対策部応急対策課
03−5388−2455
三宅支庁総務課
03−5320−7851
東京都災害対策本部の対応等について(第321報)
三宅村民の一時帰宅の延期について
三宅村は、9月19日に予定していた三宅村民の一時帰宅を、台風17号による影
響のため、気象庁及び関係機関と協議した結果、延期することといたしました。
変更後の日程は、次のとおりです。なお、出発時間等については変更はありません。
(変更前出発日) (変更後出発日)
9月19日(水)→10月1日(月)
(該当地区)
神着地区
平成13年 9月27日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境評価部広域監視課
電話 03-5388-3567
東京都災害対策本部の対応等について(第322報)
三宅島の雄山噴火に伴う高濃度ガス連続自動測定結果について(その11)
(8月1日 ∼ 8月31日)
島内復旧作業・島民の一時帰宅の安全管理や島民の帰島等を判断するための情報収集を拡
充するため、9月13日から測定地点を3地点から6地点に増やし、測定を開始しました。
このたび、従来から測定している阿古今崎、三宅島空港及び三宅支庁の8月1日から8月
31日までの3地点の測定結果をとりまとめましたので、お知らせいたします。
1 測定内容
(1)測定地点
(2)測定期間
(3)測定項目
(4)測定方法
:阿古今崎、三宅島空港、三宅支庁
:平成 13 年8月1日 1 時から
8月 31 日 24 時まで
:二酸化硫黄及び硫化水素
:[二酸化硫黄] 紫外線蛍光法(0.02∼20ppm)
[硫化水素] 定電位電解法(0.1∼ 50ppm)
2
測定結果
雄山からの二酸化硫黄の放出量は、昨年に比べて低下しているが、依然として連日多量
の火山性ガスが放出されており、風向きや風速等の気象条件によっては火山性ガスの濃度
が高くなっている地点がある。
8月は、風の影響を受けて今までに比べ、阿古今崎や三宅支庁で高めの濃度を示したが、
三宅島空港では低めの濃度を示した。
(1)二酸化硫黄
期間中の1時間値の各地点の最高値は、阿古今崎の 5.33ppm(8 月 5 日 20 時)、三宅支
庁 2.27ppm(8 月 22 日 6 時)、三宅島空港 2.02ppm(8 月 31 日 11 時)であった。
また、5分値の最高値は、阿古今崎の 7.76ppm(8 月 5 日 19 時 40 分)であった。
日平均値及び1時間値の環境基準の超過割合が最も多かった地点は、それぞれ三宅支
庁の 23%、阿古今崎の 8%であった。
(2)硫化水素
期間中の1時間値の最高値は、阿古今崎の 1.2ppm(8 月 5 日 20 時)であった。
また、5分値の最高値は、阿古今崎の 2.3ppm(8 月 5 日 19 時 40 分)であった。
3
今までの二酸化硫黄の測定結果
二酸化硫黄濃度の総括表(平成 12 年 11 月 15 日∼平成 13 年8月 31 日)
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│測定日数│日平均値│時間値 │5分値 │日平均値│1時間値│5分値 │
│測定地点│
│>0.04ppm│>0.1ppm │>2ppm
│最高値 │最高値 │最高値 │
│[ppm]
│[ppm]
│
│
│(時間)│日数(割合)│時間(割合)│回数(割合)│[ppm]
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
213 │
31 │ 247
│ 189
│ 0.79 │ 5.33 │ 8.00 │
│阿古今崎│
│
│
│
│
│
│
│
│
│ (5226)│ (15%) │ (5%) │(0.3%) │(11/19) │(8/5,20)│(11/19,10:45)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│ 205
│ 86
│ 1072 │ 5194 │ 7.06 │ 15.2 │
20.1│
│
│
│
│
│
│
│
│三宅島空港│
│
│(5053) │ (42%) │ (21%) │ (8.6%)│ (4/20)│(4/20,12)│(4/20,11:05)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
247 │ 21
│ 120
│ 182
│ 0.76 │ 6.13 │ 9.50 │
│三宅支庁│
│
│
│
│
│
│
│
│
│(6006) │(8.5%) │(2%)
│(0.3%) │(8/22) │(1/9,24)│(1/9,23:00)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
[参考]
1 二酸化硫黄の環境基準 : 日平均値 0.04ppm 1時間値 0.1ppm
防毒マスクを装着しない場合の許容濃度基準:2ppm
2 二酸化硫黄の人体への影響(健康な方) (喘息体質の方は要注意)
0.1 ∼1ppm 臭気を感じる
2
∼3ppm 刺激臭となり不快感を覚える
5
∼10ppm 鼻やのどに刺激があり、咳がでる
20ppm 目に刺激を感じ、咳がひどくなる
3 過去の最大値(1時間値)
二酸化硫黄:15.2ppm(三宅島空港4月 20 日)
硫化水素:2.9ppm(三宅島空港 1 月 28 日)
(三宅島空港 3 月 26 日)
平成13年9月28日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
建設局河川部計画課
03-5320-5418
東京都災害対策本部の対応等について(第323報)
三宅島の泥流対策の推進について
∼これまでの27渓流から36渓流に対策を拡大へ∼
1.現状
12年7月の噴火以来、『12年度災害関連緊急砂防事業』及び、『火山砂防激甚
災害対策特別緊急事業』により、27渓流において泥流対策に取り組んできている。
昨年12月から本年5月末の調査の結果、火山灰が依然として流域に堆積し、降
雨のたびに集落への泥流の流出、堆積が進み、被害が拡大していることが確認され
た。さらに、今年の台風11号(8月21∼22日)及び台風15号(9月10∼11
日)によっても、新たに泥流が発生していることが確認された。
2.新たな対策
現在実施中の27渓流に加え、緊急に対応が必要な9渓流について新たに対策を
講じることとして、国土交通省と協議に入った。これは、9渓流の下流部に、集落
や大久保港、阿古小・中学校、三宅島空港などこれまで被災していない施設があり、
新たな泥流被害を未然に防ぐためである。
+−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+
│
│
対 象
│
規 模
|
│
+−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+
│
│・今年の台風 11 号、│川田沢支川、
│ 砂防堰堤9基
│
│追加計画│15 号などで新たに泥│土佐沢・湯船沢、 │ 導流堤 2基
│
│
│流の発生した渓流で|厚木沢、釜方沢、 │
│
│
│下流に集落や公共施│大穴沢、岡堀沢、 │
│
│
│設等があり、大きな│鉄砲沢・夕景沢、 │
│
│
│被害が予想される渓│清水沢、大久保沢 │
│
│
│流
│の9渓流
│
【1ヵ年】
│
+−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+
│
│・昨年9月以降、 │三七沢、伊ケ谷沢、│ 砂防堰堤 67基 │
│
│被災した渓流及び │川田沢など
│ 流 路 14.8Km │
│既定計画│下流に集落があり、│27渓流
│
│
│
│大きな被害が予想 │
│
│
│
│される渓流
│
│
【6ヵ年】
│
+−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+
平成13年9月28日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
産業労働局商工部金融課
03−5320−4773
産業労働局農林水産部農政課
03−5320−4817
東京都災害対策本部の対応等について(第324報)
災害復旧資金融資及び利子補給について
三宅島火山活動により被害を受けた中小企業者及び農林漁業者等に対する都と政府系金融
機関の災害復旧資金融資及び利子補給措置について受付期間の延長を行うこととしました。
1
2
対象者
三宅島火山活動により被害を受けた中小企業者及び農林漁業者等
受付期間
既に行っている都と政府系金融機関の災害復旧のための資金貸付及び利子補給措置につ
いて、受付期間が平成13年9月28日であったものを平成14年3月29日までに延長
いたします。
中小企業者向け災害復旧資金制度一覧
利率は平成13年9月28日現在
(東京都は平成13年10月1日以降の利率)
+−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−+
融 資 利 率
|融 資 期 間| 融資申込先
|
|資金の種類|融資限度額|
|
|
|(万円)|
|(据置期間)|
+−+−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−+
|元金 1,000 万円までは
|7年以内|東京都三宅支庁
|
| |運転資金|
|
|東|
|
|実質無利子
|(1年以内)|三宅村商工会
|京+−−+
8,000|
+−−−−+東京信用保証協会
|
|1,000 万円を超える
|9年以内|東京都産業労働局
|
|都|設備資金|
| |
|
|部分 年1.5%
|
|商工部金融課
|
|
| |
|
|
|(1年以内)|
+−+−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−+
|
|
| |運転資金| 15,000|被害の大きな企業について|
| |
|
|は元金 1,000 万円までは |10年以内|中小企業金融公庫
|
|
| |
|
|貸付後3年間実質無利子 |(2年以内)|
|政+−−+
|
|
|
|
|1,000 万円を超える部分 |
|
|
| |設備資金|
| |
|
|及び4年目以降
|
|
|
|府|
|
|年1.65%
|
|
|
| +−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−+
3,000|被害の大きな企業について|
|
|
| |運転資金|
|
|系|
|
|は元金 1,000 万円までは |10年以内|国民生活金融公庫
| |
|
|貸付後3年間実質無利子 |(2年以内)|
|
| +−−+
|
|
|
|
|1,000 万円を超える部分 |
|
|
|金|設備資金|
| |
|
|及び4年目以降
|
|
|
| |
|
|年1.65%
|
|
|
|融+−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−+
|
|
| |運転資金|必要に応じ|被害の大きな企業について|
|
| |
|
|は元金 1,000 万円までは |10年以内|商工組合中央金庫
|
|機|
|
|貸付後3年間実質無利子 |(2年以内)|
| +−−+
|
+−−−−+
|
|1,000 万円を超える部分 |
|
|
| |設備資金|
|
|関|
|
|及び4年目以降
|10年以内|
| |
|
|年1.65%∼1.95%|(2年以内)|
|
| |
|
|(ただし、1,000 万円を越 +−−−−+
|
|
| |
|
|える部分については、10|2 0 年 以 内|
| |
|
|年目以降5年ごと見直し)|( 3 年 以 内 )|
|
+−+−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−+
農林漁業者向け災害復旧資金制度一覧
利率は平成13年9月28日現在
(東京都は平成13年10月1日以降の利率)
+−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−+
|融資限度額|
融 資 利 率
|融 資 期 間| 融資申込先
|
|資金の種類
|(据置期間)|
|
|
|(万円)|
+−+−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−+
|5年以内|東京島しょ農業協同 |
| |農|運転資金| 200 |実質無利子
|
| |業|
|
|
|(1年以内)|組合
| |者+−−+−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−|
|15年以内|
|
|東|向|設備資金|1,800 |1,000 万円までは
|
| |け|
|
|実質無利子
|(3年以内)|
| | |
|
|1,000 万円を超える部分
|
|
|
| | |
|
|年1.5%
|
|
|
|京+−+−−+−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−+
|5年以内|三宅島漁業協同組合 |
| |漁|運転資金| 200 |実質無利子
|
|都|業|
|
|
|(1年以内)|
| |者+−−+−−−+
+−−−−+
|
|15年以内|
|
| |向|設備資金| 800 |
|
| |け|
|
|
|(3年以内)|
+−+−+−−+−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−+− −−−−−−−−+
|
|政|運転資金| 200 |被害の大きな企業について|25年以内|
|
|府|
|
|は貸付後3年間実質無利子|(3年以内)|農林漁業金融公庫
|系+−−−−+−−−+
|
|
|
|
|
|
|金|設備資金|1施設に|4年目以降融資期間
|融|
|ついて|5年以内 0.90%
|
|
|
|機|
| 300 |10年以内 0.95% |
|
|
|関|
|
|15年以内 1.35% |
|
|
| |
|
|20年以内 1.60% |
|
|
+−+−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−+
平成13年10月1日
午前9時40分
東京都災害対策本部
連絡先
三宅村復興準備室
03−5320−7825
総務局災害対策部応急対策課
03−5388−2455
三宅支庁総務課
03−5320−7851
東京都災害対策本部の対応等について(第325報)
三宅村民の一時帰宅の延期について
三宅村は、10月1日に予定していた三宅村民の一時帰宅を、低気圧による降雨
のため、気象庁及び関係機関と協議した結果、延期することといたしました。
変更後の日程は、次のとおりです。なお、出発時間等については変更はありません。
(変更前出発日) (変更後出発日)
10月1日(月)→10月2日(火)
(該当地区)
神着地区
平成13年10月3日
午後6時15分
東京都災害対策本部
連絡先
総務局災害対策部応急対策課
03−5388−2455
東京都災害対策本部の対応等について(第326報)
自衛隊への災害派遣部隊の撤収要請について
平成12年8月29日から海上自衛隊に対して災害派遣要請を行っていましたが、
所期の目的を達成したため、平成13年10月3日17時57分をもって、災害派遣
部隊の撤収を要請しました。
撤収要請理由
・平成13年5月28日の「火山噴火予知連絡会」において、「三宅島では、小規
模な噴火が発生する可能性があるが、大規模な噴火の可能性は低い。火山ガスの放
出量は現在も依然として高く、引き続き火山ガスに対する警戒が必要である。」
との見解が示された。
・火山ガス対策としての脱硫装置付き宿舎(クリーンハウス)が必要量整備された。
平成13年10月5日
午後3時00分
東京都災害対策本部
連絡先
生活文化局私学部私学振興課
03-5388-3174
03-5388-3183
東京都災害対策本部の対応等について(第327報)
大学等入学準備金の貸付及び東京都育英資金の特例貸付について
生活文化局では、今年度も三宅島火山活動、新島・神津島近海の地震によって被害を受け
た世帯に対して下記のとおり入学準備金の貸付けを行います。また、引き続いて東京都育英
資金の特例貸付も実施しています。
記
1 大学等入学準備金の貸付
(1)貸付対象者
災害救助法適用日現在、三宅村、新島村、神津島村に住所を有し、大学、短期大学、
専修学校及び各種学校への進学を希望する高校3年生の扶養者。
(2)貸付額と利息
10万円、30万円、50万円、100万円の内から選択。無利息。
(3)貸付時期
① 貸付決定日以後の指定日に、貸付額のうち10万円を一時金として貸付。
② 合格通知等の確認後、残金を貸付。
(4)返還方法
入学準備金受領から1年間据置の後、貸付額により4年∼10年以内に均等割で返還。
(5)申請方法
10月下旬から在学校、村役場、支庁等で申請書類を配布。
申請は随時、在学校又は都庁で受付。
2 東京都育英資金の特例貸付
(1)貸付対象者
三宅島火山活動等により修学の継続が困難になった生徒で、都内に住所を有し、都内
の高等学校、高等専門学校及び専修学校(高等課程、専門課程)に在学している者。
(2)貸付額と利息
月額14,000円∼50,000円(学種、公私別)を卒業まで貸付。無利息。
(3)返還方法
学校卒業から6ヶ月間据置の後、貸付額により一定の期間内に均等割で返還。
(4)申請方法
申請書類配布及び申請は在学校まで。
〈参考〉対象地域に所在する高等学校の3年生の生徒数(13 年 7 月 1 日現在、教育庁資料に
よる)
+−−−−+−−+−−−−+−−+−−−−+−−+
│三宅高校│30│新島高校│29│神津高校│29│
+−−−−+−−+−−−−+−−+−−−−+−−+
計88名
平成13年10月12日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境評価部広域監視課
03-5388-3567
東京都災害対策本部の対応等について(第328報)
三宅島の雄山噴火に伴う高濃度ガス連続自動測定結果について(その12)
(9月1日 ∼ 9月30日)
島内復旧作業・島民の一時帰宅の安全管理や島民の帰島等を判断するための情報収集を拡
充するため、9月から測定地点を3地点(逢の浜温泉、アカコッコ館及び伊ケ谷老人福祉館)
増やし、6地点で火山性ガスの高濃度に対応した連続自動測定を行っています。
このたび、9月1日から9月30日までの測定結果をとりまとめましたので、お知らせい
たします。
1
測定内容
(1)測定地点
(2)測定期間
(3)測定項目
(4)測定方法
2
:三宅支庁、逢の浜温泉、三宅島空港、
アカコッコ館、阿古船客待合所、伊ケ谷老人福祉館
:平成 13 年9月1日 1 時から9月 30 日 24 時まで
:二酸化硫黄及び硫化水素
:[二酸化硫黄] 紫外線蛍光法(0.02∼20ppm)
[硫化水素] 定電位電解法(0.1∼ 50ppm)
測定結果
雄山からの二酸化硫黄の放出量は、昨年に比べて低下しているが、依然として連日多量
の火山性ガスが放出されており、風向きや風速等の気象条件によっては火山性ガスの濃度
が高くなっている地点がある。9月は、6地点中2地点(阿古船客待合所及び伊ケ谷老人
福祉館)で濃度が高めとなっている。また、台風の影響を受けた日に高濃度となっている。
(1)二酸化硫黄
期間中の日平均値の最高値は、伊ケ谷老人福祉館の 1.66ppm(9 月 30 日)であった。ま
た、1時間値の最高値は、アカコッコ館の 5.03ppm(9 月 20 日 12 時)で、5分値の最高
値も同じ地点の 6.94ppm(9 月 20 日 11 時 10 分)であった。
日平均値の環境基準の超過割合が最も多かった地点は逢の浜温泉の 90%で、1時間値
の環境基準の超過割合が多かった地点は阿古船客待合所の 39%であった。
(2)硫化水素
期間中の1時間値の最高値は、阿古船客待合所の 0.5ppm(9 月 1 日 20 時)で、5分値
の最高値も同じ地点の 1.0ppm(9 月 1 日 19 時 20 分)であった。
二酸化硫黄濃度の総括表
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│測定日数│日平均値│時間値 │5分値 │日平均値│1時間値│5分値 │
│測定地点│
│>0.04ppm│>0.1ppm │>2ppm
│最高値 │最高値 │最高値 │
│[ppm]
│[ppm]
│
│
│(時間)│日数(割合)│時間(割合)│回数(割合)│[ppm]
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
30
│ 2
│ 15
│ 7
│ 0.02 │ 1.75 │ 2.58 │
│三宅支庁│
│
│
│
│
│
│
│
│
│(718)
│ (7%) │ (2%) │(0.1%) │(0∼0.22)│(9/10,24)│(9/10,24:05)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
10 │ 9
│ 27
│ 0
│ 0.06 │ 0.20 │ 0.28 │
│
│
│
│
│
│
│
│逢の浜温泉│
│
│ (273) │ (90%) │(10%)
│(0.0%) │(0∼0.08)│(9/28,9)│(9/28,8:50)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│ 30
│ 1
│ 3
│
4
│ 0.01 │ 1.32 │ 3.16
│
│
│
│
│
│
│
│
│三宅島空港│
│
│(718)
│ (3%) │(0.4%) │(0.0%) │(0∼0.10)│(9/12,21)│(9/12,19:55)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
28 │
4
│
40
│
82
│ 0.06 │ 5.03 │ 6.94
│
│
│
│
│
│
│
│
│アカコッコ館│
│
│ (680) │ (14%) │ (6%) │ (1.0%)│(0∼1.17)│(9/20,12)│(9/20,11:10)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
20 │ 17
│ 195
│ 158
│ 0.25 │ 4.37 │ 6.64 │
│
│
│
│
│
│
│
│阿古船客待合所│
│
│ (498)│
(85%)│ (39%) │ (2.6%)│(0∼1.38)│(9/8,22)│(9/8,21:30)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
28 │ 9
│ 139
│ 232
│ 0.18 │ 3.47 │ 4.9
│
│
│
│
│
│
│
│
│伊ケ谷老人福祉館│
│
│ (683)│ (32%) │ (20%) │ (2.8%)│(0∼1.66)│(9/10,8)│(9/30,17:05)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
増設地点における測定開始日:逢の浜温泉 平成 13 年9月 14 日、
アカコッコ館 平成 13 年9月2日、
伊ケ谷老人福祉館 平成 13 年9月2日
[参考]
1 二酸化硫黄の環境基準 : 日平均値 0.04ppm 1時間値 0.1ppm
防毒マスクを装着しない場合の許容濃度基準:2ppm
2 二酸化硫黄の人体への影響(健康な方) (喘息体質の方は要注意)
0.1 ∼1ppm 臭気を感じる
2
∼3ppm 刺激臭となり不快感を覚える
5
∼10ppm 鼻やのどに刺激があり、咳がでる
20ppm 目に刺激を感じ、咳がひどくなる
3 過去の最大値(1時間値)
二酸化硫黄:15.2ppm(三宅島空港4月 20 日)
硫化水素:2.9ppm(三宅島空港 1 月 28 日)
(三宅島空港 3 月 26 日)
平成 13 年 10 月 24 日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
東京都立大学教養部入試課
電話 0426-77-2391(直通)
東京都立科学技術大学事務局教務課
電話 042-585-8610(直通)
東京都立保健科学大学事務局教務課
電話 03-3819-1405(直通)
東京都立短期大学事務局学務課
電話 042-543-3001(内線 105)
東京都災害対策本部の対応等について(第329報)
三宅島火山活動による被災者に対する都立の大学
・短期大学の授業料等の減免措置の実施について
都立の大学・短期大学では、三宅島火山活動で被災された進学希望者を対象に、下記のと
おり、授業料等の減免措置を講じます。
記
1
対象者:三宅島火山活動の被災者
進学希望者本人又は進学希望者の学資を主に負担している者が、三宅村への災害救助法
適用日(平成12年6月26日)現在、三宅村の住民であったもの
2
減免措置の内容
(1) 正規学生の平成 14 年度入学考査料: 免除します。
(2) 平成 14 年度入学料: 審査の上、減免を行います。
(3) 正規学生の授業料: 審査の上、減免を行います。
3
実施する大学・短期大学
(1) 東京都立大学
(2) 東京都立科学技術大学
(3) 東京都立保健科学大学
(4) 東京都立短期大学
八王子市南大沢1−1
日野市旭が丘6−6
荒川区東尾久7−2−10
昭島市東町3−6−33(昭島キャンパス)
中央区晴海1−2−2(晴海キャンパス)
平成13年10月31日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
福祉局保険部介護保険課
電話 03−5320−4569
東京都災害対策本部の対応等について(第330報)
三宅島、新島、神津島近海地震等に係る義援金の
三宅島への第4回配分について
三宅島・新島・神津島近海地震等に係る義援金について、本日、三宅島への第4回目の
配分を行いましたので、お知らせします。
なお、義援金については、東京都義援金募集配分委員会で決定された配分率に基づき、
三宅村・新島村・神津島村の三村に配分してきたところです。第3回義援金配分後、平成
13年1月25日新島・神津島両村長からの義援金配分辞退の申し出を受け、東京都義援
金募集配分委員会で協議した結果、第4回以降は三宅村へ全額配分することとされていま
す。
1.今回配分額
4億円
2.現在までの配分額
+−−−−−+−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−+
│
│ 今回の │
第1回 │ 第2回 │ 第3回 │
│
│ 村 名 │
│
│
│
│
合 計
│
│
│ 配分額 │
配分額 │ 配分額 │ 配分額 │
│
+−−−−−+−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−+
│ 三宅村 │ 4億円 │7億5千万円│ 3億円 │ 3億円 │17億5千万円 │
+−−−−−+−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−+
│ 新島村 │ ─── │1億5千万円│ 6千万円│ 6千万円│ 2億7千万円 │
+−−−−−+−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−+
│ 神津島村│ ─── │1億円
│ 4千万円│ 4千万円│ 1億8千万円 │
+−−−−−+−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−+
│
計
│ 4億円 │10億円
│ 4億円 │ 4億円 │22億円
│
+−−−−−+−−−−−+−−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−+
3.現在までに寄せられた義援金の額(既配分額を含む。)
+−−−−−−−−−−−−−−−+
│ 2,224,762,092円│ (10月19日現在)
+−−−−−−−−−−−−−−−+
*
義援金の受付は、現在も行っています。また、東京都のほか、日本赤十字社
東京都支部、東京都共同募金会でも受け付けています。
平成13年11月1日
午後3時00分
東京都災害対策本部
連絡先
総務局災害対策部応急対策課
電話 03-5388-2455
東京都災害対策本部の対応等について(第331報)
三宅島の島内作業におけるカテゴリー区分の見直し等について
別紙のとおり、三宅島の島内作業におけるカテゴリー区分の見直し等を行います
のでお知らせします。
なお、政府非常災害対策本部(事務局:内閣府)からも同様の発表がなされます。
別紙
三宅島の島内作業におけるカテゴリー区分の見直し等について
平成13年11月1日
東京都災害対策本部
政府非常災害対策本部
10月22日に気象庁において開催された火山噴火予知連絡会において、三宅島の火山
活動についての統一見解が発表され、引き続き三宅島の火山活動は全体として低下途上に
あり、山麓に災害を起こすような規模の大きな噴火の可能性を示す観測結果は得られてい
ないとの見解が示されており、今までの噴石等の実態も踏まえ、三宅島島内作業における
カテゴリー区分の見直し等を行う。
なお、火山ガスの放出量は1日あたり約1∼2万トンと高い値を保持していることから、
島内作業等に当たっては、これまで同様、安全対策に万全を期して実施する。
<三宅島島内作業におけるカテゴリー区分の見直し>
・C1領域の見直し
(1)区域の見直し
火口縁の外側約50(北側)∼100m(南側)以内とする(これまでは100
m以内)。
(2)規制
立ち入り禁止
(3)説明
前兆的な現象の把握が困難な火口壁の崩落による危険性のある区域
・C2領域の見直し
(1)区域の見直し
C1の外側より、火口縁から約500(北側)∼600m(南側)外側までの区
域(これまでは、約500∼700m)
(2)規制
原則立ち入り禁止
(3)説明
噴石・火砕流がC2領域に影響するような噴火については、微弱な前兆的な現象
しか現れない可能性が高い。このため、厳重な火山監視の下に保安要員が同行し限
定的な立ち入りを認めることとする。(なお、C2−2領域における火山専門家に
よる火山観測等については、気象庁職員の同行で代用できる。)
※ その他、三宅島現地における本部の体制が整ったこと等から、連絡体制の変更等を行
う。
平成13年11月13日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境評価部広域監視課
電話 03-5388-3567
東京都災害対策本部の対応等について(第332報)
三宅島の雄山噴火に伴う高濃度ガス連続自動測定結果について(その13)
(10月1日 ∼ 10月31日)
島内復旧作業等の安全管理や島民の帰島等を判断するための情報を収集するため、島内の
6地点で火山性ガスの高濃度に対応した連続自動測定を続けています。
このたび、10月1日から10月31日までの測定結果をとりまとめましたので、お知ら
せいたします。
1 測定内容
(1)測定地点:三宅支庁、逢の浜温泉、三宅島空港、
アカコッコ館、阿古船客待合所、伊ケ谷老人福祉館
(2)測定期間:平成 13 年10月1日1時から10月31日24時まで
(3)測定項目:二酸化硫黄及び硫化水素
(4)測定方法:[二酸化硫黄] 紫外線蛍光法(0.02∼20ppm)
[硫化水素] 定電位電解法(0.1∼ 50ppm)
2
測定結果
雄山からの二酸化硫黄の放出量は、変動はあるものの、長期的には減少の傾向にあると
いわれているが、依然として連日多量の火山性ガスが放出されており、風向きや風速等の
気象条件によっては火山性ガスの濃度が高くなっている地点がある。10月は、北東風の
日が多かったことにより、風下に位置する阿古船客待合所の月平均濃度が高くなるととも
に、環境基準の超過割合も多くなっている。
(1)二酸化硫黄
期間中の日平均値の最高値は、伊ケ谷老人福祉館の 1.28ppm(10 月 4 日)であった。ま
た、1時間値の最高値は、三宅島空港の 8.89ppm(10 月 29 日 14 時)で、5分値の最高
値も同じ地点の 11.6ppm(10 月 29 日 13 時 40 分)であった。
日平均値の環境基準の超過割合が最も多かった地点は阿古船客待合所の 84%で、1時
間値の環境基準の超過割合が多かった地点も同じ地点の 22%であった。
(2)硫化水素
期間中の1時間値の最高値は、三宅島空港の 1.3ppm(10 月 29 日 14 時)で、5分値の
最高値も同じ地点の 1.9ppm(10 月 29 日 13 時 30 分)であった。
二酸化硫黄濃度の総括表
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│測定日数│日平均値│時間値 │5分値 │日平均値│1時間値│5分値 │
│測定地点│
│>0.04ppm│>0.1ppm │>2ppm
│最高値 │最高値 │最高値 │
│[ppm]
│[ppm]
│
│
│(時間)│日数(割合)│時間(割合)│回数(割合)│[ppm]
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
30 │
1
│ 10
│ 0
│0.01
│ 0.75 │ 1.02 │
│三宅支庁│
│
│
│
│
│
│
│
│
│ (737) │ (3%) │ (1%)
│(0.0%) │(0∼0.07)│(10/1,2)│ (10/1,1:25,30)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
10 │
4
│ 25
│ 30
│ 0.07 │ 3.22 │ 4.14 │
│
│
│
│
│
│
│
│逢の浜温泉│
│
│ (275) │(40%)
│ (9%) │(0.9%) │(0∼0.43)│(10/1,24) │(10/2,0:15)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
31 │
5
│
61 │ 125
│ 0.10 │ 8.89 │ 11.6 │
│
│
│
│
│
│
│
│三宅島空港│
│
│ (744) │ (16%) │ (8%)
│ (1.4%) │(0∼1.14)│(10/29,14)│(10/29,13:40)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
31 │
5
│
42 │
90 │ 0.05 │ 3.78 │ 5.68 │
│
│
│
│
│
│
│
│アカコッコ館│
│
│ (744) │ (16%) │ (6%) │ (1.0%) │(0∼0.56)│(10/31,02)│(10/18,23:15)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
31
│
26
│
163 │ 139
│ 0.19 │ 5.22 │ 7.70 │
│
│
│
│
│
│
│
│阿古船客待合所│
│
│ (744) │ (84%) │ (22%) │ (1.6%)│(0∼1.14)│(10/30,18)│(10/30,17:30)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
31
│
9
│
91
│ 209
│ 0.14 │ 4.08 │ 7.48 │
│
│
│
│
│
│
│
│伊ケ谷老人福祉館│
│
│ (744) │ (29%) │ (12%) │ (2.3%)│(0∼1.28)│(10/4,13)│(10/4,12:05)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│ [参考]
│
│ 1 二酸化硫黄の環境基準 : 日平均値 0.04ppm 1時間値 0.1ppm
│
│
防毒マスクを装着しない場合の許容濃度基準:2ppm
│
│ 2 二酸化硫黄の人体への影響(健康な方) (喘息体質の方は要注意)
│
│
0.1 ∼1ppm 臭気を感じる
│
│
2 ∼3ppm 刺激臭となり不快感を覚える
│
│
5 ∼10ppm 鼻やのどに刺激があり、咳がでる
│
│
20ppm 目に刺激を感じ、咳がひどくなる
│
│ 3 過去の最大値(1時間値)
│
│
二酸化硫黄:15.2ppm(三宅島空港4月 20 日)
│
│
硫化水素:2.9ppm(三宅島空港 1 月 28 日)
│
│
(三宅島空港 3 月 26 日)
│
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
平成 13 年 11 月 28 日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境改善部環境保安課
03-5388-3540(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第333報)
三宅島のLPガス使用再開に向けた設備点検調査について(その5)
三宅島での活動拠点におけるLPガスの使用が安全に行えるよう、社団法人東京都エル
ピーガス協会の協力を得て、11月26、27日に第5次LPガス設備点検調査を行いま
したので、その結果をお知らせします。
1
点検調査内容
・ 現在、LPガスを使用している活動拠点9施設について、安全にLPガスが使用
できる状態になっているかどうかの確認。
・ その他のLPガス供給設備の概況の確認。
・ 島内のLPガス販売事業者(3事業者)の保有しているLPガス貯蔵残量の確認。
2
安全点検実施施設
三宅支庁、同職務住宅、勤労福祉会館、三宅島警察署、三宅村ふるさと体験ビレッジ、
村役場、東京電力及びNTTの事務所、三宅村学校給食共同調理場(通称 三宅村給食
センター)
3
点検結果
・ 現場において機器を点検調査したところ、LPガス設備の異常は見受けられず、
使用を再開している上記9施設のLPガス設備の安全を確認しました。
・ その他の設備への火山性ガス等の影響を確認するために一部のガスメータ(安全
装置内蔵)を持ち帰り、検査機関による検査を実施します。
平成13年11月28日
午後4時00分
東京都災害対策本部
連絡先:
総務局災害対策部
三宅支庁土木港湾課
03-5320-7871
03-5320-7864
東京都災害対策本部の対応等について(第334報)
第3回三宅島災害対策技術会議の内容について
本日行われた第3回三宅島災害対策技術会議の内容は、下記のとおりです。
記
1
本日の主な議事項目
(1) 各幹事会からの災害対策の取り組み状況の報告
(2) 台風期の被害及び応急復旧の状況
(3) 災害復旧事業の進め方
(4) 伊ヶ谷地区復旧計画
(5) 発生土砂等の取り扱い
(6) 現地災害対策本部の状況
(7) クリーンハウスの状況
2 本日の検討・確認事項
(1) 泥流等による被害の大きかった伊ヶ谷地区について、都道の計画を策定するとともに、
砂防施設の計画を見直した。これらに基づき、復旧事業を早急に進めていく。
(2) 降灰等による発生土砂の処分先として、既存の三宅村建材工場(神着)、山辺処分場(阿
古)を活用するとともに、今後の推移によって、
(仮称)粟辺先降灰仮置場(新澪池跡地の一
部を含む)での受け入れ時期を検討していく。
(3) 復旧作業の効率化等を図るため、脱硫施設を備えた宿舎(クリーンハウス)の収容人員
増に向けて、国等関係機関との協議を早急に進めていく(現行の 340 名から 580 名へ)。
(4) 雨漏り等による家屋被害の拡大を防ぐため、専門家を含む調査団を緊急に派遣するとと
もに、調査結果を踏まえ、応急的な屋根修繕に向けて可能な支援を行っていく。
平成13年12月4日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
総務局三宅支庁土木港湾課
03-5320-7871(直通)
建設局河川部防災課
03-5320-5430(直通)
東京都災害対策本部の対応等について(第335報)
三宅島で初めての大型砂防ダムが完成
昨年の火山噴火降灰による泥流対策として、平成12年度災害関連緊急砂防事業で、三
七沢、川田沢、伊ヶ谷沢などの16沢において、砂防ダム16基、流路1.9㎞を整備す
る砂防事業を進めています。
今般、三七沢に本事業で初めての大型砂防ダムが完成し、これにより、この流域では、
泥流被害が著しく低減されることになります。
今後、平成13年度末までに、川田沢、伊ヶ谷沢などでダム15基、流路1.9㎞を順
次整備してまいります。
記
1.工事箇所
2.規
三宅村坪田地区三七沢
模
+−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+
│ 長 さ │ 高 さ │
構
造
│ 事 業 費 │
+−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+
│
│
│コンクリートと鋼製ダブル│
│
│98.7m│11.5m│ウォールの複合構造
│約2億5千万円│
+−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+
3.施工期間
着手
完了
平成13年 6月22日
平成13年12月14 日
平成13年12月13日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境評価部広域監視課
03-5388-3567
東京都災害対策本部の対応等について(第336報)
三宅島における二酸化硫黄濃度の動向に関する検討結果
(平成13年1月∼8月)
都は、三宅島雄山の噴火を受け、平成12年11月以降、二酸化硫黄と硫化水素の測定を
行ってきました。三宅島における二酸化硫黄の濃度がどのように変化しているか、また、ど
のようなときに高濃度になるかを明らかにするため、平成13年1月から8月までの二酸化
硫黄の濃度と八丈島の高層風(約 1000m)の測定結果をもとに解析した結果、次のことがわ
かりました。
1 三宅島における環境濃度の状況
(1) 二酸化硫黄濃度の月間変動
三宅島空港、阿古今崎及び三宅支庁における二酸化硫黄の月平均値は、変動はあるものの、
減少傾向にあるが、濃度レベルとしては、依然として高い。
環境基準(日平均値:0.04ppm、1時間値:0.1ppm)を超える割合は、三宅島空港、阿古今
崎、三宅支庁の順となっている。これは、三宅島空港が、風下になる出現頻度が高いこと及
び噴火口からの距離が近いことなどによるものと考える。
(2) 二酸化硫黄濃度の日間変動
三宅島空港における二酸化硫黄濃度の日間変動を時間帯別平均値からみると、日中に比べ
夜間に二酸化硫黄濃度が高くなっている。これは、夜間の下降流により噴煙が吹きおろされ
ることによるものと考えられる。
(3) 風速の違いによる風下側に対する影響
全ての測定地点では、弱風時には、二酸化硫黄濃度が低くなっている。これは、噴煙が上
昇し、広範に移流・拡散するためである。それに対し、山頂部で強風が吹き、噴煙が吹きお
ろされたときには、風下側の測定地点で二酸化硫黄濃度は急激に上昇している。
2
二酸化硫黄が高濃度を示すときのメカニズム
二酸化硫黄濃度は、山頂部で強風が吹き、噴煙が吹き下ろされたとき及び1000m付近
に逆転層があって噴煙が上空への拡散が妨げられるときに高くなる傾向にある。
例1:三宅島空港において4月20日の12時に15.2ppm の二酸化硫黄を検出した。
当日は、15m/s∼12m/s の西よりの風が吹いており、強風のため噴煙が上昇せずに三
宅島空港側に吹き下ろされことにより高濃度の二酸化硫黄濃度が検出されたものと考えら
れる。
例2:三宅島空港において7月1日の5時過ぎから二酸化硫黄濃度が上昇し、15時に1
5ppm を検出した。当日の八丈島の高層風(約1000m)は、9時に7m/s、21時には
2m/s の北風となっており、八丈島の高層の温度から判断すると約850m∼約1000m
の高さの間に逆転層が形成されていたと考えられる。逆転層の存在を裏付けるようにこの日
の噴煙の高さは、火口から100m∼500mと低く、上空に拡散した噴煙の一部が日中の
対流混合により地表に引き下ろされたことにより15ppm の二酸化硫黄が検出されたものと
考えられる。
3
二酸化硫黄の放出量低減に伴う環境濃度への影響
6月∼8月の二酸化硫黄の日平均放出量(14000トン)は、1月∼5月の日平均放出
量(27000トン)の約半分となっている。測定地点が風下側となる10m/s以上の高層
風が吹いたときのデータをみると、3地点の6月∼8月の平均濃度及び環境基準の超過割合
は、1月∼5月よりも低くなっている。
このことから、二酸化硫黄の放出量の半減により濃度も若干減少していることが伺える。
4
まとめ
二酸化硫黄濃度は、以前に比べ高い濃度を検出することが少なくなっているが、雄山から
放出されている二酸化硫黄の量は、桜島の約10倍となっていることから、風向きや風速等
の気象条件によっては高濃度になる可能性が高い。
山頂部で10m/s以上の強風が吹いているとき、また、1000m付近に逆転層ができて
いるときには、二酸化硫黄濃度が高くなるので、噴煙の流れる方向や噴煙の高さに注視し、
風下側では特に注意を払うことが必要である。
日中より夜間に二酸化硫黄濃度が高くなるので、常駐する人達の安全を確保するための監
視が大切である。また、火山ガスは、谷に沿って流下することが多いので、その付近での作
業には注意が必要である。
今後も、増設した逢の浜温泉、アカコッコ館及び伊ケ谷老人福祉館の測定結果も含め、三
宅島における環境濃度の推移を明らかにしていく。
(注)逆転層:通常、気温は上空にいくに従って低くなっていくが、気象状態によっては、
逆に気温が高くなるような(又は等温の)場合がある。これを気温の逆転といい、この層を
逆転層と呼んでいる。逆転層によって、大気の上下の流れが阻止されて、大気汚染物質が下
層地表面付近に滞留し、高濃度になりやすい。
平成13年12月13日
午後2時00分
東京都災害対策本部
連絡先
環境局環境評価部広域監視課
03-5388-3567
東京都災害対策本部の対応等について(第337報)
三宅島の雄山噴火に伴う高濃度ガス連続自動測定結果について(その14)
(11月1日 ∼ 11月30日)
島内復旧作業等の安全管理や島民の帰島等を判断するための情報を収集するため、島内の
6地点で火山性ガスの高濃度に対応した連続自動測定を続けています。
このたび、11月1日から11月30日までの測定結果をとりまとめましたので、お知ら
せいたします。
1 測定内容
(1)測定地点:三宅支庁、逢の浜温泉、三宅島空港、
アカコッコ館、阿古船客待合所、伊ケ谷老人福祉館
(2)測定期間:平成 13 年11月1日1時から11月30日24時まで
(3)測定項目:二酸化硫黄及び硫化水素
(4)測定方法:[二酸化硫黄] 紫外線蛍光法(0.02∼20ppm)
[硫化水素] 定電位電解法(0.1∼ 50ppm)
2 測定結果
二酸化硫黄濃度は、以前に比べ高い濃度を検出することが少なくなっているが、雄山か
ら放出されている二酸化硫黄の量は、桜島の約10倍となっていることから、風向きや風速
等の気象条件によっては高濃度になる可能性が高い。11月は、西及び北西の強風が吹 く
季節になったことから、風下に位置する三宅島空港の月平均濃度が高くなるとともに、環境
基準の超過割合も多くなっている。
(1)二酸化硫黄
期間中の日平均値の最高値は、三宅島空港の 3.11ppm(環境基準の約 80 倍:11 月 26
日)であった。また、1時間値の最高値は、三宅島空港の 6.34ppm(環境基準の約 60 倍:
11 月 26 日 20 時)で、5分値の最高値も同じ地点の 9.50ppm(11 月 25 日 19 時 40 分)で
あった。
日平均値の環境基準の超過割合が最も多かった地点は三宅島空港の 50%で、1時間値
の環境基準の超過割合が多かった地点も同じ地点の 29%であった。
(2)硫化水素
期間中の1時間値の最高値は、三宅島空港の 0.7ppm(11 月 25 日 20 時)で、5分値の
最高値も同じ地点の 1.3ppm(11 月 25 日 19 時 40 分)であった。
二酸化硫黄濃度の総括表
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│測定日数│日平均値│時間値 │5分値 │日平均値│1時間値│5分値 │
│測定地点│
│>0.04ppm│>0.1ppm │>2ppm
│最高値 │最高値 │最高値 │
│[ppm]
│[ppm]
│
│
│(時間)│日数(割合)│時間(割合)│回数(割合)│[ppm]
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
29 │
2
│ 10
│
3
│ 0.01 │
1.67 │ 2.36 │
│三宅支庁│
│
│
│
│
│
│
│
│
│ (712) │ (7%) │ (1%)
│ (0.0%) │(0∼0.34)│(11/5,23)│(11/5,22:35)
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
29 │ 10
│ 122
│
75
│ 0.10 │
4.90 │ 5.94 │
│
│
│
│
│
│
│
│逢の浜温泉│
│
│ (709) │ (35%) │ (17 %)│ (0.9 %) │(0∼0.92)│(11/29,20)│(11/29,19:00)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
30 │
15 │ 206
│ 983
│ 0.57 │ 6.34 │ 9.50 │
│
│
│
│
│
│
│
│三宅島空港│
│
│ (720) │ (50%) │
(29%)│ (11%) │(0∼3.11)│(11/26,20)│(11/25,19:40)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
30 │
8
│
62 │
62
│ 0.07 │
5.25 │ 8.04 │
│
│
│
│
│
│
│
│アカコッコ│
│
館│ (716) │ (27%) │
(9%) │ (0.7%) │(0∼0.69)│(11/3,22)|(11/3,21:55)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
30 │
9
│
52 │ 33
│ 0.06 │
2.19 │ 3.56 │
│阿古船客│
│
│
│
│
│
│
│
│ 待合所│ (714) │ (30%) │ (7%) │ (0.4%) │(0∼0.73)│(11/8,15)│(11/8,14:45)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
│
│
30 │
4
│
27 │ 69
│ 0.05 │
4.08 │ 8.62 │
│伊ケ谷 │
│
│
│
│
│
│
│
│老人福祉館│ (718) │ (13%) │ (4%) │ (0.8%) │(0∼0.72)│(11/3,18)│(11/3,18:00)│
+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
│[参考]
│
│ 1 二酸化硫黄の環境基準 : 日平均値 0.04ppm 1時間値 0.1ppm
│
│
防毒マスクを装着しない場合の許容濃度基準:2ppm
│
│ 2 二酸化硫黄の人体への影響(健康な方) (喘息体質の方は要注意)
│
│
0.1 ∼1ppm 臭気を感じる
│
│
2 ∼3ppm 刺激臭となり不快感を覚える
│
│
5 ∼10ppm 鼻やのどに刺激があり、咳がでる
│
│
20ppm 目に刺激を感じ、咳がひどくなる
│
│ 3 過去の最大値(1時間値)
│
│
二酸化硫黄:15.2ppm(三宅島空港4月 20 日)
│
│
硫化水素:2.9ppm(三宅島空港 1 月 28 日)
│
│
(三宅島空港 3 月 26 日)
│
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
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