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フットインスリン様成長因子 I遺伝子の
構造、機能とその発現に関する研究
SLudi
.es on the Structure.
FuncLion
and Expression of Rat Insulin-Like
Growth Factor-I Gene.
加藤久典
目次
頁
J
芋論
第 1節
動物の成長とホルモンについて
第 2節 本 研 究 の 背 泉
5
s3節
・
・ ・・ ・ ・・・ ・・・
l
・・・・・・・・・・・
3
インスリン織成長閑子およびその関連分子について
・
・
4
(1) 暦 史 的 背 照
(2 )摘造
(3 )合成とその調節
(4 )レセフ'-$1-
8
(5)結合タンパク質(日 p)
(6 )作用
第 4節
第 1星
空
1
3
本論文の例成
1
4
ラット I
GF-[ cDNAの ク ロ ー ニ ン グ
;
J
q 節緒論
.1
5
第 2節
ラット l
G
F
[ cDNAの 取 得 と 情 造 解 析
第 3節
ラット l
G
F
lの長い mRNAの 榊 造 の Mtlf
・ ・ ・・・・・・・
...,'... 24
第 4節 考 察
第 2章
1
6
3
3
ラット l
GF-1i
宣伝子の構造の解桁
l節 緒 論
・・・・ ・ ・ ・
・ ・・・
3
9
第 2節 方 法
・・・ ・ ・・・・ ・・・
40
・・・・・・・・・・・
4
1
第
第
3節 結 果 お よ び 考 察
(1)コード領域 を含むク ローン
4
1
(2 )5
'上 流 域 の ク ロ ー ン
4
1
(3)class A cDNAの由来
4
5
(4 )ラット 1
GF-[i
宣伝子の 5
'上 流 減 に 関 す る 考 察
5
0
第 3章
5・上流領械の機能の解析
第 1節 緒 論
5
5
第 2節 方 法
5
7
第 3節 結 果
6
2
(1)c
l
a
s
sB
および c
l
a
s
sC
のl
Gト 1m
R
N
Aの 情 造
6
2
l
a
s
sの m
R
N
Aに 対 す る 栄 養 条 件 の 影 響
(2)各 c
6
4
(3 )初代 t
宮餐肝細胞における各c
l
a
s
sの l
G
F
]m
R
N
A!
l
!
:
に
対する
D
e
x
a
m
et
h
a
s
o
n
eの影¥9
第 4節 考 察
・・・・・・・・・・
70
・・・・・・・・・・・
7
2
・・・・・・・・・・
7
3
大腸聞によるラット 1G
F
lの生産
第 4章
第 1節 緒 論
第
6
4
,
2飾
区
_
c
, l
a
cp
r
o
m
o
t
e
rを用いた生産
7
3
(1)c
D
N
Aへの位桓指定変異の導入
]
G
F
l
a
c
2の 作 成
(2)p
l
G
F
t
a
c
l,p
7
7
(3) p
I
GF
ta
c
l,p
l
G
F
l
a
c
2によるラット l
G
F
lの生産
8
1
(4) p
I
G
F
l
a
c
3の 作 成
8
4
(5 )p
l
G
Fl
a
c
3によるラット l
G
F-1
の生産
8
6
(6 ) そ の 他 の 工 夫
8
8
第 3節
p
h
o
Aベクヲーによるラット l
G
F
1の分泌生産
・・・・・
9
1
(1 )計画
9
1
(2)方法
9
4
(3 ) 結 果 と 考 察
9
6
第 4節
4章 の ま と め と 議 論
9
8
主総合討論
第 51
(1 )ラット 1
Gf-1
遺伝干榊造のまとめ
102
(2 )3 ・~F- 翻 訳 鎖 減 に つ い て
1
0
5
(3 )5
'非 翻 訳 領 威 に つ い て
1
0
5
(4 )l
G
F
-1
分子の多織作
1
0
7
(5) endocrine,aUlo/paracrineの作用と遺伝子の陵維さ
1
0
7
(6 )他の l
G
F関 連 分 子 と の 関 係
1
0
8
(7)総括
1
0
9
要旨
1
1
0
謝辞
1
1
2
参考文 献
1
1
3
ー
序論
第 1節
動物の成長とホルモンについて
たった一つの授精卵が t
首殖と分化を続げ、誕生という過程を経た後は自ら
の口から栄養素を補給しながら、各
n官が互いに調和を取ってさらに高度の分
化機能を獲得しつつ増大して成勲個体となる.晴乳動物において、このような
過程の全体、あるいは狭義には出生後の段階を成長と呼ぶ.
県縫因子等が含まれ、
成長の過程に彫響を及ぼす外的因子には栄養因子、 E
一方内的な因子としては遺伝因子あるいはホルモン、レセプターなどの内分泌
系が主要な役割を担っている。実際にはこれらの因子が績雑に絡み合って互い
に影留を及ぼしながら動物個体の成長を決定している.適切な成長を違成する
という過程において、なかでも物質的な基盤となるのが栄養素であり、領取さ
れる各栄養素の量、あるいは慣のいずれかが不適切であった場合には健全な成
長は望めない.この湯合 、栄養素という外的因子の情報が内的因子に伝達され、
そごで成長の制御が行われているはずである。
種々の栄養素の中で、タンパク質(アミノ駿)は骨や細胞の骨絡を形成し、
静索やホルモン、あるいは免疫系の因子その他血中成分の材料を供給するなど
動物の成長、さらに維持のために般も重要な栄養黙である。実際に食餌中のタ
ンパク質の量が適切でなかったり 、その質すなわちアミノ酸バランスが不適当
であった場合には動物の成長が著しく阻害されることは良〈知られている(1, 2
)。各アミノ般が適切に供給されない婿合には、生体はその情報を感知し、さら
には生体内でその情報を伝達し、各組織あるいは各細胞がその環境を変え、成
長という仕事に向けられていた機能を生命の維持に必要なものに切り脅えてい
くこ とになる。この場 合にも、食餌タンパク 買の量、あるいは質という情 報が、
まず何らかの内部の因子、すなわち内分泌系の何かに伝えられるはずである.
それでは内分泌系のどの図子がこのタンパク質栄養という情報の伝達の狙
い手になっているのか。あるいはどのようにしてその図子に情報が与えられる
のか.本論文の研究が行われた東京大学農学部農芸化学科栄養化学研究室(以
下、当研究室)では以前よりこれら 2点の問題に対して、いくつかのアプロー
内'b
チを試み、本論文の主題となっているイ ンス リン様成長因子 1 (IGトI)に注目
し、この物質がタンパク質栄養による成長制御において中心的な役割を担って
いるごとを、数々の実験を基に実在してきた。そのような結論にいたるこれま
での研究の経綿は第 2節以下で述べる.
I
G
F
Iに関する強論に入る前に、まず動物の成長に関与していると考えられ
ているホルモン因子の代表的なものについて概観してみたい.
成長ホルモン (GH) :下重体に存在する成長を促進する物質として、 1
9
2
0
年頃すでに知られていたが、成長におけるその重要性は 、 下垂体除去の実験、
G
I
I欠損マウスの成長、動物の系統による血中 G
H濃度の遣いと成長の早さの関係
など多くの現象で確認されており 、 さらに近年のスーパーマウス作成の成功も
これを裏付げるものであった。
G
Hの作用は直援的な作用と間接的な作用に分類
されているが、直接的な作用としてはタンパク質合成の促進、 脂肪の動員と分
G
F
-1
を介した様
解、血相書簡の上昇等が数えられ、 一方間接的な作用というのが I
々な作用であるが、これら直銭的作用、間後的作用の区別は現在でもなお明確
ではない.特に、後述するように、間接的作用として説明される部分の比重が
多くなってきている。
成長ホルモン放出因子 (GRF) とりマトスタチン (SRIF,GIF):
これらは視床下部で合成されるが、その合成も G
Hや I
G
F
-1によりフィードパック
調節を受ける(後述)。
Hの合
甲状腺ホルモン:特に骨の成長、成黙に大きな影響を与える。さらに G
成を促進することも知られている.
アンドロゲンとエストロゲン:アンドロゲンは強いタンパク質問化作用を持
ち、エストロゲンも骨の成長を促進するなど両者とも成長促進作用を持つとい
われるが、逆に骨繍閉鎖作用を持つなど成長抑制作用も合わせ持ち 、 その作用
は複雑である.
グルココルチコイド:成長に関してはおもに抑制的に働く。
インスリン: D
N
A、 R
N
A合成促進、アミノ駿取り込みやタンパク質合成促進、
さらに糖、脂質代謝に対する作用が総合的に成長を促す.
3
-
成長と言うのは以上に挙げた因子がすべて関与する傾雑な現象である.ご
こで強調しておきたいのは、
1
G
F
-1
による成長促進という場合にも実際にはこれ
らの因子の関与を常に念顕におく必要があるということである。本論文中に繰
り返し述べられることであるが、
I
G
F
Iはこれらの因子の産生量に影響を及ぼし、
またこれらの因子(未知の因子も含む)は I
G
F
-1
の合成やその後の存在状態、作
用に~響を与えているのである。 IGF-I を成長制御の主役と捕らえ、徹底的にそ
の性質を追求するという立場と、その他の因子との繊維な関係の中で現象を理
解するという立場の両面から研究を進めることによって初めて成長といろ傾維
な生命現象を理解できると考える.
第 2節 本 研 究 の 背 景
適当量の貨のよいタンパク貨を食べると成長が良〈、逆にJ!や量が不適当
であった場合には成長が損なわれる。それはいったいどの様な軽量備によるので
G
F
-1
研究の発端になっている.
あろうか.この単純な疑問が当研究室での一連の I
当然ながらこの疑問の歴史は古〈、多くの研究の蓄積がある。しかしながら、
この現象を分子レベルで理解できないか、さらに細胞生物学の立渇から解明で
きないかというのが我々の回線である。
古〈から個々のアミノ餓あるいはアミノ酸の混合物によるインスリン分泌
促進効果が認められており (
3,
4
)、一方インスリンは各アミノ酸の細胞への取り
込みやタンパク質合成を促進する (
5,
6,
7
)。当研究室宮川はまずインスリンに注
目し、ラットをカゼイン食、コーングルテンミール食、グルテン食、これらに
制限アミノ酸を補足した食餌、あるいは無タンパク質食で飼育し、動、仰脈中
のインスリン濃度を測定した (
8,
9
)
. 血中インスリン濃度は成長速度(体重地加)
とある程度の相関がみられたが、 日内濃度変化に比べ食餌タンパク貨による差
は小さ〈、また成長速度と濃度の順位は必ずしも一致していなかった.
そこで次に新たに栄幾との関連が注目されつつあったインスリン織成長因
I
G
F
-I)に着目して、その血中レベルを測定したところ、食餌タンパク貨
子I(
の置と貨を良〈反映し 、 体箆 t
曽加と非常に良〈相関した.さらに腐はこの I
G
F
-
ー4
-
I
i
昆J1r.は各食餌下での全身のタンパク質合成速度と良〈相関していることを標識
アミノ餓の大量投与法により明らかにし、また尿中酸可溶性ペプチド
(
A
S
P
)緋
池量とも相関することも確認している(10
)
. 一方、梅川、鱒沢らの研究により、
血中の I
G
F
I結 合 タ ン パ ク 質 (B
P
)の量および I
G
F・I
のB
Pとの結合状態が、タン
パク質栄養により劇的に変化することが明らかとなり、
I
G
F
-1
が食餌タンパク貨
9.11.12
の情報を受げ取り、成長を制御する主要な因子であることが判明した (
次の諌1ftは、血中 I
G
F
-1
濃度の変化がどの様な燐情によってもたらされるの
かを解明することである。そのためにはラット
I
G
F
Iの合成調節機備を明らかに
しなければならず、遺伝子 f
構造の解明、さらに I
G
F
Im
R
N
A量の変化の測定等が
必要になる。本論文第
n置のラット I
G
F
Ic
D
N
Aの取得は第 一 にこの目的で行わ
D
N
Aはすでに当研究室三浦による研究で肝臓、およ
れたものである。得られた c
び初代培養肝細胞系でのラット
I
G
F
-1皿R
N
Aの測定、さらには当該遺伝子の転写
速度の測定に用いられ、多〈の知見を得ている。これらについては次の第 3節
および第 3輩で述べる.
第 3節
インスリン様成長国子およびその関連分子について
(1)歴史的背景
インスリン様成長因子の発見の歴史は綾数の研究の流れがまとまってきた
.
ものである。ことではごく簡単に記述し、その詳細は成・を参照されたい(13
1
4
)。最も古いものとしては、 1
9
5
7年、硫酸基の軟骨組織への取り込みを促進す
る物質
(
s
u
l
f
a
t
i
o
nf
a
c
t
o
r
)が、 S
a
l
m
o
nとD
a
u
g
h
a
d
a
yによってラット血清中に発
見されたことに始まる(15
)
. 彼らは、成長ホルモンの作用はこの物質を介して
発現されるものとする仮説(ソマトメジン仮説)を提唱し、この物質を S
o
m
a
t
o
e
d
i
nと改名した(16
)。また、ヒト血清中に抗インスリン抗体で中和されないイ
圃
ンスリン様活性
(
n
o
n
s
u
p
p
r
e
s
s
i
b
l
ei
n
s
u
l
i
n
l
i
k
ea
c
t
i
v
l
t
y
.
N
S
I
L
A
)が知られ
ていたが(17
)、 F
r
o
e
s
c
hらのグループによって精力的な研究が進められた結果 N
S
I
L
Aの一部とソマトメジンとは同ーの佐賀を持つことが明らかにされた(18
)
.
5
この物質は R
i
n
d
e
r
k
n
e
c
h
tとlIu
圃b
e
lにより一次 f
構造が明らかにされ、 2種類の類
似した物質が I
G
F・1
.-I
Iと命名された(19
.
2
0
.
21).牛血清中の細胞地Ji!I因子(H
S
A
)(
2
2
)と同様の性質のものが B
u
f
f
a
u
l
t
l
p
l
i
c
a
t
i
o
ns
t
i
m
u
l
a
t
i
n
ga
c
t
i
v
i
t
y、 M
1
0ラ ッ ト の 肝 細 胞 (B
R
L
3
A
)の崎養上 1
背中に見いだされ (
2
3)、これを精製したと
ころ、
I
G
F
-I
Iにあたる物質であることが明らかとなっている (
2
4
)
. このように
I
G
Fに関して多くの名が使われ、混乱した状態にあったが、 1
9
6
7年の呼びかけ以
来
、
I
G
Fという用語に統 ーする動きが主流となった (
2
5
)
. しかしソ マ トメジン と
o
.
a
t
o
m
e
d
I
nA
.B
いう用絡もなお一般的に用いられている。ソマトメ ジン には S
•c
の 3種が知られていたが、
・
S
o
m
a
t
o
m
e
d
i
n Cが I
G
F
Iと同 ーの物質である。 S
o圃
a
t
oe
d
i
nAは中性ソマ卜メ ジ ンとして知られていたが、現在では S
o
m
a
t
o
m
e
d
i
n
c
のd
e
a田i
d
at
e
df
o
r
mであることが明らかとなっている (
2
6
)
. また 、 S
o
m
at
o
m
e
di
nB
はトリプシンインヒピターの 一種であり、 I
G
Fグループには腐きないもので
あるとされている
(
2
7
)
.
(2)精進
ヒト
I
G
F
Iは 7
0アミノ酸からなる単鎖のペプチドで分子量 7
6
4
9、また I
G
F
-
7アミノ酸からなり分子量は 7
4
7
1である。両者の聞の相向性は約 6
0
%、イ ン
1
1は 6
スリンとでは Cペプチド部分を除けば 4
5
%である
(
2
6
)。ラット I
G
Fに関しては 1
9
6
2年 初 b
i
nらによって G
H産生闘療である M
t
T
/
W
T
I
5を移備したラット血中ソマトメ
G
F1
であるとし
ジンを精製し、 N末端の 一部の配列を報告し、これがラットの I
ているが (
2
9
)、その後ラット
ず、本論文第
I
G
Fを精製したという報告は 1
9
6
9年まで (
3
0
)なされ
u量の研究もラット I
G
F
Iの術造を明らかにすることを目的の 1っ
として始められたものである.
ヒト
I
G
F
Iの c
D
N
Aは 1
9
6
3年 J
a
n
s
e
nらによってクローニ ングされ (
3
1
)、 その後
いくつかの報告がなされている.また、ヒト
D
N
Aが得られている
して c
I
G
F
-I
Iに関してもほぼ時を同じく
(
3
2
.
3
3
)。これらの結果から I
G
F
sもイ ンスリンと同じよ
うにプレプロ体として合成され、翻訳 f
去にシグナルペプチドと C末 側 の 部 分 (
Ep
e
p
t
i
d
e
)が切断されて成烈分子になることが示された。その後、 R
o
t
w
e
l
nに
よって 2種の I
G
F
Ic
D
N
Aの存在が示され (
3
2)、それらの凶 N
Aからは異なる Ep
e
G
F
寸前駆体が合成されることが明らかとなった.また 、 これらの
p
t
i
d
eをもっ I
6
異なる皿 R
N
Aはヒト I
G
F
I遺伝子中の e
x
o
n4とe
x
o
n5
がスプ ライ シング の過程でそ
3
4
、
) I
G
F
I遺伝子の楠造の
れぞれ利用されることによって生じることが示され (
複雑さを示唆するものとなった.現在までにヒトに限らずいくつかの種で I
G
F
-
I
遺伝子が実に繊維な術造を持っていることが明らかにされてきている.これに
ついては本論文第 1章と第 2 .で論じる.
(3)合成とその調節
血中 I
G
F
-1
のレベルは胎児期、新生児期で低いがその後上昇し、思春期に最
3
5,
3
6
)
.I
G
F
I
Iは胎児期に高〈、生後急激に減少する (
3
7,
3
6
)。
高値に遣する (
成ラットでは I
G
F
Iレベルは I
G
F
I
Iの約 401音である。また 、 I
G
F
-1の産生量は成
H
) に大きく依存するが、 I
G
F
I
Iでは G
Hの膨嘗は小さい (39)。こ
長 ホ ル モ ン (G
れらのことから I
G
F
I
Iは胎児期の成長に、 I
G
F
-1
は生後の成長におもに寄与して
Gト 1
1ではなく IGF-Iに注目したのも以上の
いると考えられている。当研究室で I
理由による。
古くから s
u
l
f
a
t
i
o
nf
a
c
t
o
rの大部分が肝臓で生産されていることは示唆さ
れていたが(16
)、現在では血中 I
G
F
I (および I
Gト 11)の 9
0
%以上が肝臓由来で
G
F
-1
の定量の結果 (40)、肝還
あると推定され τいる。ごのことは、各臓務中の I
流系 (
4
1,
4
2
)、器官培養 (
4
3
)、培養肝細胞の実験 (
4りからも確認されている。し
かし肝臓以外の多〈の器官で I
G
F
Iが検出されていること 、 線々な高官業細胞系(
G
F
Iが分泌されていることが明らかになってきたことから、肝
後述)で崎地に I
G
F
Iは合成されていると認識されてきた.これはその後 c
D
N
臓以外の組織でも I
Aのクローニングが行われ、各組織の I
Gト 1m
R
N
Aの定量が可能になったことで確
G
F
Iは各組織で a
u
t
o
c
r
i
n
eあるいは p
a
r
a
c
r
l
n
e的に作用し
認された。このような I
ていると推定されている。このことに関しての詳細は(6)作用の項で述べる.
G
F
II
lR
N
A量も肝臓中が圧倒的に多〈、
多くの組織で合成されてはいるが、 I
肝臓が主要生産務官であることは間違いない。それでは肝臓で特異的に多〈産
生されるのはどの様な機構によるのかという問鱈が提起されよう。また、肝臓
で合成され血中に分泌される I
Gト Iとその他の組織で合成される I
G
F
Iとは例造
上の遣いはあるのか.さらには発達に伴う I
G
F
I
Iから I
G
F
Iへの切り答えはどの
ようにしてなされるのか。これらの疑問に対する解答は現在まで全くなされて
7
-
いない.
I
G
F
-1
の生産が G
Hに依存していることは、次のような例から明らかになって
いる。すなわち 、 下垂体を除去した動物では I
G
F
Iレベ ルが低いこと (45)、こ れ
H投与によって回復すること、正常なヒトでも G
Hを注射すると血中 I
G
F
I渡度
はG
c
r
o
m
e
g
a
l
y患者では血中 I
G
F
Iが高値であること (47
がさらに上がること (
4
6
)、 a
〉などである。また熔餐細胞を用いた研究 (
4
6
)でもこれを裏付ける報 告が なされ
G
F
I産生の G
H依存性はその後多くの研究者により肝臓、 さらにそれ以
ている。 I
R
N
Aレベルでも確認されている (49,
5
0,
5
1,
5
2,
53,
5
4;
5
5,
5
6,
5
外の組織において m
6,
59)。
しかし血中 I
G
F
-1
濃度は GIl以外にも様々な因子によ って調節されていること
G
F
I濃度の変化を伴う (60)。
が明らかとなっている.また 、 様々な疾患は血中 I
実験的に作成した椅尿病ラットでは、血中 I
G
F
I濃度は減少しているが、 イ
Aレベルの減少としても確認
ンスリンの投与により回復する (
6
1,
6
2
)。これは耐 N
されている (
6
3,
6
4
)。さらに肝還流系 (
4
1,
4
2,
6
5
)や初代崎重量肝細胞 (
5
4,
6
6,
6
7,
6
6
)でも問機のインスリン依存性の現象が観察されている。 I
nv
l
v
oで
、 GfIの肝臓
o
s
t
r
e
c
e
p
t
o
rの段階で聞に応答
への結合は糖尿病の影響を受けていないので、 p
できなくなっていると説明されている (
6
2
)。また 三浦は 、初代培養肝細胞での
インスリンの効果は I
G
F
Iの I
I
R
N
Aの安定性を噌しているためと結論している.
G
F
-1
の合成に影響を与える因子としては、 甲状腺ホルモ
インスリン以外に I
EGF) (67)、 糖質コルチコイド(後述)、性ホルモ
ン(
4
2,
6
9
),上皮成長因子 (
ン(
70
)等が報告されている.さらに l
o
c
a
lに生産されて a
u
t
o
c
r
l
n
e
/
p
a
r
a
c
r
i
n
e的
に作用する I
G
F
Iの合成に関しては 、 その細胞に特異的に作用する因子が促進的
に働く例がいくつか報告されている(71,
7
2,
1
3,
7
4
)
.
e
x
a圃e
t
h
a
s
o
n(Dex) を用いた多くの報告があ
糖質コルチコイドに関しては D
e
xが I
G
F
Iの分泌量を噌加させるが、同
る。三浦は初代培養肝細胞において 、 D
時に皿 R
N
A量を減少させるという結果を得ている (
6
6
)
.D
e
xによる m
R
N
Aの減少は初
代精餐肝細胞以外にも、脳の細胞の培養系(75
)でも得られ 、 さらに i
nv
i
v
oでも
各組織で観察されている(76
)。ごれについては第
3.でさらに論ずる。
栄養状態と血中 I
G
F寸温度の関係に関しても多くの線告がある。ここでは主
なものを列挙しておくにとどめる。絶食、再給餌やカロリー妓取量との関係 (
7
ー
か
1
.
1
8
.
1
9
)、食餌タ ンパク 質の量あるいはアミノ酸の彫響 (
8
0
.
8
1.
8
2
.
8
3
.
8
4
)、こ
85.86.81.88.89)など数多いが、これらは栄養条件が
れら両者についての検討 (
G
Hに勝るとも劣らない I
G
F
-1
生産の主要な因子であることを 示し ている。さらに
食餌タンパク貨やエネルギーは G
Hやインスリ ンとは独立して血中 I
G
F
I:
置を 制御
していると考えられている (
8
2
)。さらに絶食は I
G
F
I IRNAを減少させ、さらに
再給餌によって速やかに地加することが報告されている (
9
0
.
9
1
)。食餌 タンパク
貨と I
G
F
Im
R
N
Aの関係については 、三 浦が検討しており 、無タンパク 質食やグ
RNAが減少し、 nuclearrun-off a
s
s
a
yの結果よ
ルテン食でカゼイ ン食に比べて m
りこれらは m
R
N
Aの安定性の減少によるものと結論している (
6
8
.
9
2
)。
(4)レセプター
現在 I
G
Fレセプターには 、 Type 1 とType 0
の 2種が知られている。 T
ype 1
レセプターは I
G
F
I>I
G
F
O>i
n
s
u
l
i
nの順に affinityが高い。 一方 Type 0 レセプ
ヲーは I
G
F
O
>
I
G
F
Iでi
n
s
u
li
nはほとんど結合しない.さらに i
n
s
u
l
i
n レセプヲ
ーに関しては l
n
s
u
l
i
n
>
I
G
F
I>I
G
F-Oとなっている (
9
3
)。このようなことから 、 T
y
p
e 1レセプターを I
G
F
-1レセプタ一 、 Type0レセプターを I
G
F
Oレセプターと呼
ぶことも多〈なっており 、 本論文中でもそちらの周絡を用いることにする。
I
G
F
I、 I
G
F
-日各々のレセプターについてごく簡単にまとめておく.詳細は
.
9
4
.
9
5
)
. またごれらのレセプターでの
以下の成書や総説等を参照されたい(14
s
i
g
n
a
l transduclionに関しては最近の総説にまとまっている (
9
6
.
9
1
)
.
I
G
F
-1レセプターの柵遣はイ ンス リンレセプターと非常に良〈似ている.電
気泳動を用いた構造の解析でも 、 c
D
N
Aクローニ ング から導かれた結果でもイン
スリンレセプターの持つ特徴をすべて備えているといっても過言ではないほど
130kD)と、チロ シ
である。すなわち 、 リガンドと結合する αーサブユニット (
ンキナーゼ活性を持つ β ーサプユニット (92-98kD) (
9
8
)の各々 2個ずつがジス
9
9
.
1
0
0
)。 βー
サ プ ユニットは細胞膜
ルフィド結合したものであるとされている (
を貫通している(10
1
)。ヒト I
G
F
-1レセプターの c
D
N
Aの憎造(10
2
)およびラット I
G
F
Ic
D
N
Aの一部が報告されているが、 インスリ ン レセプターの吻合(10
3
.
1
04
)
と問機 αと β のサプユニ ッ トがつながった前駆体タ ンパク 慣として合成される
ことが明らかとなった.
9
-
I
G
F
-日レセプターは分子量 2
5
0
k
Dのモノマーであるが、 c
D
N
Aクローニングの
・
ation-independent annose-6-phosphater
e
c
e
p
t
o
r
(
結果、このレセプターは c
5
.
1
0
6
)
.H
6
Pレセプターは l
H
6
Pr
e
c
e
p
t
o
r
)と同 一分子で あることが判明した(10
田e
酵素の l
y
s
o
s
o
m
eへの s
o
r
t
i
n
gを担っている分子であるが 、 I
G
F
Dとl
y
s
o
s
y
s
o
s
o
o
l
e酵繁の H
6
P残基とはこのレセプタ一分子中の異なる郎位を認自民しているとさ
れている(10
7
)。この事実がどの様な意義を持っているかは全く明らかにされて
G
F
Dレセプターが実際に I
G
F
-日の筒号を細胞内に伝える軽量絡
いない。加えて、 I
9
6
.
1
0
8
)
.さ
を持っているかどうかに関しても議論が分かれている現状である (
G
F
Dレセプターの切断された形のものが存在するととも明らかと
らに血液中に I
9
)、ごれの怠味もわかっていない。
なっているが(10
以上述べた 2種のレセプターの他に T
y
p
e1
1
1レセプターの様なものの存在
0
)。また、 I
G
F
-1レセプターとインスリ ンレ セプターの h
y
も示唆きれている(11
b
r
i
d型のレセプターの存在も示されてきて (
1
1
1)、レセプターに関する知見は混
沌としてきている。さらにレセプターの機能を論ずる上での般大の問紐点は、
G
F
-1
、I
G
F
-目
、 インスリンの c
r
o
s
sr
e
a
c
t
i
v
l
t
yであろう。
各レセプターに対する I
各 q の分子が細胞に作用を及ぼすとき、それがどのレセプターを介しているか
を十分吟味しなければ誤った結論を導くことになろう。
(5)結合タンパク質(B
P
)
古くから血中 I
G
F
i
活性が I
G
Fの分子量よりも大きなところに現れていること
は指摘されていた(11
2
)。血績をゲル鴻過した薗分の I
G
F活性の測定や 、 125ト I
G
fをi
旦i江 Lあるいはl!Lヱ註盟で血清に添加する実験などによって 、血液中の
I
G
Fは 1
5
0
k
Dおよび J
O
4
0
k
Dの 2種の B
Pに結合して存在することが明らかにされた
(
1
1J
)
. ごれらの B
Pはそれぞれ L
a
r
g
eB
P
.5
m
a
l
lB
Pと呼ばれるようになった。当
8
)、健川(12
)によりこれら各々の B
Pへの I
G
F
Iの結合状態がタ
研究室でも宮川 (
ンパク質栄養により劇的に変化することが明らかとなった。
さらにその後リガンドクロスリンク法、 リガンドウエスタンプロッティン
グ法などの手法が導入され、 5
1
a
l
lB
Pには数種類の分子種が含まれるごと 、 L
a
・
r
g
e
. 5a
l
l以外の分子量に当たるところにも B
Pが存在することなどが明らかと
4
.
1
1
5
.
1
1
6
.
1
1
7
)。
なり 、混乱を極めてきた(11
1
0
-
ー
一方で、
B
Pを精製し f
間違を決定する試みも進められたが、こちらも数多く
Pが得られている。ここでは代表的な少数の例のみ挙
の材料から多くの種類の B
げてみる。羊水中には I
G
Fとその B
Pが豊富に存在していることが示されていたが、
.
a
l
lB
Pに属する B
P
が精製された(11
8
.
1
1
9
い〈つかのグループによりここから S
1
)、あるいはまた熔養肝癌細胞からもこれと同 ー と考えら
.
1
2
0
)。胎盤から(12
Pが得られている(12
2
)。また 、ラッ トB
R
L
3
A細胞(12
3
)、牛
れる B
k
i
d
n
e
yc
e
l
l
l
i
n
e(
11
4
)から得られた B
Pは羊水のものとは別種であることが示 された。以上
のB
Pはこのように血中以外の材料から精製され、 その後抗体を用いだ検討から
血中に存在するものと同 ー であることが確認されたものである.
L
a
r
g
eB
Pに関してはヒト血中から精製が進められた。 L
a
r
g
eB
Pc
o
m
p
l
e
xは
酸安定性のサプユニ ッ トと酸に不安定なサプユニットから成ることが指摘され
5
)、まず駿安定性サプユニット
ていたが(12
続いて酸不安定性サプユニット
(
A
S
So
rB
P
5
3
)が精製され(12
6
)、
(
A
L
S
) も得られている(12
7
)
.I
G
Fとは A
S
Sが結
合し、その後合体に A
L
Sが結合するととによって
1
5
0
Kc
o仰 l
e
xが形成されること
が、再構成実験等により明らかとなっている(12
8
)。
Pが報告されたが、周踏の統 一の動きは 1
9
8
9年に
以上のように多〈の種の B
為された(12
9
)。すなわち 、 羊水 B
Pが属する 一連のグループを I
G
F
B
P
l、 B
R
L
3
A
B
Pなどを I
G
F
Bト 2
、L
a
r
g
ec
o
m
p
l
e
xの B
Pを I
G
F
B
P
3と呼称するようになった。リ
ガンドクロスリンク法やウエスタンリガンドプロッテイング法でさらに多くの
B
Pが検出されるのは繍鎖の結合の状態の差異で説明されている(11
6
.
1
1
7
)。しか
しさらに別な種の B
Pの存在もなお示唆されている(13
0
)。
上記の新しい方法が利用できるようになったことに加えて 、 糊製された B
P
からそれぞれに対する抗体が得られたことで各 B
Pの定量が可能になり 、 各 B
Pの
生産調節に関する研究も進められた.要約すると 、 血中日 P
3は I
G
F
-1と同様に生
Hに依存する(131
.
1
3
2
)、 B
P
1は日内変動が大きく
後上昇を統げ 、 さらに G
(
1
3
3)、
首加する(13
4
)、 B
P
2は胎児期に多〈、その後減少するこ
絶食や糖尿病で大きく t
と(13
5
)などである。当研究室梅沢はタンパク質栄養と各 B
P量、 あるいは各 B
Pの
I
G
F
-1
による飽和度の関係について詳細な検討を加えた(11
)
.
1
1
-
ー
(下霊体〉
糖尿病 , 1
.
.
,
..
.
.
.
.
.
.・
.
.
.
.
.
.
.
.
栄養不良 ~
不 活 性 型 IGF
IGF活 性
t
(筋、骨他)
l
タンパク質合成
Eタンパク質分解
一一一一一 促進
…
・ '抑制
成長促進
F
i
g
.0
1 I
G
F
Iの内分泌型の成長促進作用と I
G
F
B
P
1
2
一方、 1
G
F
B
Pの存在意義または機能に関しては、現在なお不明瞭である。古
くから、血中での 1
G
Fの安定性を増して寿命を調節しているという説(13
6
)、 1
G
Fの過剰な作用から生体を守るという説(13
7
)などが提唱されてきた. 1
G
F
1血中
濃度の日内変動が小さいことも B
Pとの結合に影留されているのかも知れない (
5
G
Fの作用を抑制するものと考えられていたが(13
8,1
3
9
)、 L
a
r
g
7
)。一般的には 1
eB
Pに結合している 1
Gト I
が
,G
Hの彫響下や栄養条件の良好な場合など"成長が
8,1
2,1
3
1,132)LargeB
Pの方は 1
G
Fの作用
良い"状態で多くなっていることから (
を助ける機能があると考えられ(14
0)(Fig.0-l)、各 B
Pの問で 1
G
Fをやり取りする
ことによって 1
G
Fの作用を調節するという概念が 一般的になってきた.実際に B
G
F
Iの婚養細胞での D
N
A合成促進作用を精強するという報告も為された
P
5
3が 1
1,1
4
2
)
.B
P
lや B
P
2については 1
G
Fの作用を抑制すると慣じられていたが 、
(
14
3
)によっては作用を滑強することもあることが報告されてきて、実
精製方法(14
際の機構は単純なものではないことが示唆されている.
Pの c
D
N
Aがクローニングされ、術造の詳細が明らかに
最近になって様々な B
4,1
4
5,1
4
6,1
4
7,1
4
8,1
4
9
)。これらは 1
7個の C
y
s残基の位置が保存
されてきた(14
されており、共通の祖先から由来したタンパク質であると考えられる。特徴的
なごとは、 B
P
lおよび B
P
2は Arg-Gly-Aspの R
G
Ds
e
q
u
e
n
c
eを含んでいて、これら
Pは細胞表面に結合することによってなんらかの働能を果たしていることが
のB
G
Dペプチドがこの B
Pの作用を抑制することも確認され
示唆されている。実際に R
ている(15
0
)。また、 B
P
3には N-glycosylation s
i
t
eの存在が示された.
以上挙げてきた 1
G
F
B
Pとの関係は明らかではないが、血中にソマトメジンイ
ンヒピタ ーというヲ ンパク貨の存在も示されている(15
1
)
. ごれは絶食、糖尿病
などの場合に血中に現れてくる物質で 、 約 3
.
2
k
Dのものと l
k
Dのものが知られて
G
Fの作用を lodifyするだげでなく単独でも細胞に作用を及ぼ
いるが、これらは I
Pとは異なると思われる(15
2
)。
す点で、上記の B
G
F
Dレセプターも B
Pとしての挙動を示すので
さらに、前述の血中の遊般の 1
注意が必要である。
1
G
F
B
Pについては愚近多くの総説や成書がでているので詳細はそちらを参照
されたい (
1
1,
9
4,1
5
3,1
5
4,1
5
5
)。
1
3-
(6 )作用
現在までに知られている IGFの作用は実に広範なものになっている(156)。
当初考えられ τいたような聞の成長促進作用の仲介や、単なるインスリン織作
用に留まらない。先に述べたように IGF-1は肝蹟のみならず、多くの組織、細胞
で合成されていることが明らかとなっている。これらの IGF-1は、 autocrine.
paracrine的に自己の細胞、あるいは近傍の細胞に作用してそれらの地殖や、分
化機能の発現を促進していることが、生音養細胞系等を用いた多くの例から明ら
5
7
.1
5
6
.159)。さらに各々の組織では B
Pも生産され
かとなってきた (71.73.74.1
ておりこれが IGFの作用を localに修飾しているという機備が提唱されている(1
50).
ただし血中の IGF-1
が骨や筋肉に作用して成長を惹起するという作用は殺も
重要なものといって良いだろう。
I
nvivoで実際に成長促進作用をするという柾
拠は、下垂体除去ラットや鱒尿病ラット、あるいは G
I
I欠損マウスに天然型ある
いは組み換え型 IGF-1を注射した結果 (61.160.161.162.163)、あるいはヒ卜 IGF
c 皿ouse(
164)から得られている.
1を高発現させた transgeni
現在までに知られている IGFの作用を列挙してみる。脂肪組織その他におけ
N
A合成やタンパク質合成の促進および
るインスリン様作用(165)、筋細胞での D
タンパク質分解の抑制 (156.166.167.166.169)、繊維芽細胞の地殖の促進(17
0)
、
軟骨への硫酸の取り込みの促進(15
)、骨芽細胞の地殖やアルカリフォスファタ
曽殖および TSHの作用の増強(172)、卵巣頼粒限
ーゼ活性の誘導(171)、甲状腺の t
細胞でのプロジェステロン産生やアロマターゼ活性などに関する FSHの作用の地
強(17
3)、精栄ライディヒ細胞での L
Hによるアンドロジェン産生の促進(174)、
o-クリスタリンの合成など限のレンズの細胞の分化促進(175)、神経勝細胞の
発達の促進(176)、赤血球系細胞の分化において CFU-Eの分化を促進(177)、乳腺
の発達やカゼイン等の合成促進(176.179). これ以外にもさらに多〈の作用が見
いだされて行くと思われる.
これらの多種多様な IGFの作用は、動物の各々の細胞が正しく機能するため
に IGFが重要な" housekeeping role" を担っているということを示唆している.
I
G
Fの生体内での意義を知るには IGF欠損症やモデル動物を利用するのが 一つの
1
4
-
ー
方法である。しかし現在までのところ
I
G
F
Oの対立遺伝子のうち 一つを失わ せた
だけで小型のマウスが生まれるという報告が一つあるのみである(18
0
).ごれは
I
G
Fを欠損した動物は生存できないという可能性を示峻している。加えて先に述
G
Fのもつ多種多様な作用とを考え合わせると
べた I
I
G
Fは絡 q の生命現象の板元
構造や遺伝 子、さらに
に関わる重要なホルモ ンであると冨え、ごのホルモンの f
合成調節織構を理解することによって動物の概維な生命を発遣させ維持する綴
織の本質に迫ることができると信じる。
第 4節
本論文の情成
第 1章では 、 ラット
第一歩として、ラット
I
G
F
-1の精道を明らかにし、さらに遺伝子の精造を知る
I
Gト 1c
D
N
Aのクローニングを行った。また 、ラッ トI
G
F
-
I
の・ R
N
Aには異常に長い分子種のものが存在することが明らかになったので 、こ
れらの構造を知る目的で 、 c
D
N
Aライブラリーやプロープを変えることによ って
別のタイプのい〈つかの c
D
N
Aを得た結果を示した。
第 2章では、ラット
I
G
F
Iの遺伝子の f
構造を採るためにゲノムクロー ンを得
た結果を示す。特に 5・上流側の構造元f俊雑であるごとが判明したので議論を加
えた。
同遺伝子の転写は、大きく分けて 2つの異なる領威から始まっていること
が示されたので、これらの複数の領繊の存在がいかなる意義を持っているかを
明らかにするため、第 3章では N
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t
t
i
n
g 解析を行って肝臓や初代治
美肝細胞における同遺伝子の発現調節働摘を採った.
第 4章では 、第
11
量で!専られた c
D
N
Aを材料としてとれに改変を加え、ラッ
トI
G
F
-1 を大腸菌によって生産するととを試みた。細胞質内に喜~f置させる方法と 、
ベ リプラズム空間に分泌させる方法について実行してみた。
1
5
-
第
1章 ラ ッ ト I
G
F
Ic
D
N
Aの
クローニング
第 1節 緒 論
本研究の始めとしてラット
I
G
F
Iの c
O
N
Aのクローニ ングを 試みたが 、これ
は以下の目的において行ったものである.
1.ラット I
Gト I
の構造は未知であったため、 c
O
N
Aからそのアミノ酸配列を推定
し、ヒト
I
G
F
Iと比較する。現在まで当研究室でラット血中 I
G
F
-1濃度の定畳に
は、ヒト I
G
F
-1
定量周の ラジオイムノアッセイキットを用いてきたが (
6,
6
6)こ
の方法の妥当性をアミノ酸配列の相向性より検討する。
2
. 得られた c
O
N
Aをプロープに用いてラットの各臓器での I
G
F
-1
のm
R
N
Aの発現畳
6
)0
や、その栄養およびホルモンによる調節を検討する(6
3
.I
専られた c
O
N
Aをプロープに用いて、ラットゲノムのライブラリーからラッ
トI
G
F
-1遺伝子を クローニングし、遺伝子発現の調 節織構等に つ い て 解 析 す る (
2章)。
4・c
O
N
Aを適当な発現ベクターに組ぷ込み、大腸菌で発現させ、ラット I
G
F
I分
子 を 得 る 。 (4章)。
本研究を開始した当時 、 ヒト
3
1,
3
3,
3
6
)、ラット
れていたが (
I
G
F
-1
に関しては既に c
O
N
Aがクローニングさ
I
G
F
Iに関しては、ラットソマトメジン Cとし
て N未舗の 1部の情造 が 示 さ れ て い た に 過 ぎ な い (2
9
) 0 報 告されていた分子
量
、
r
Iともヒト I
G
F
-1のそれとは大き〈異なっており 、 果して報告され τいたラ
ットソマ トメ ジン Cをラットの I
G
F
Iと見なして良いかどうかも不明であった。
しかしながら、 N末端の配列はヒ卜のものと非常に相向性の高いものであった
ので、そのなかから特に 一致度の大きい節分を選び 、 その部分に当たるヒト
I
G
F
lc
O
N
Aの配列を基にプロープを合成することにした。また 、 c
O
N
Aライブラリ
ーは成ラット肝臓のものを用いた。これは 、ラッ ト等を用いた研究により 、 肝
肢が I
G
F
-1
の主な生産務官であると考えられていること (40,
4
5)、ヒ トでは肝
1
6
-
ー
臓に IGF-I .RNAが豊富に存在していることが確認されていて (32)、 実際に肝
臓のライブラリーから cDNAが得られているごと (31) 、 さらに血中 I
G
FIは誕 生
36)など
直後ではまだ低レベルであるが、その後年齢と共に上昇すること (35,
から選んだものである。
第 2節
ラット IGF-IcDNAの取得と憎造解析
1-2-1.方法
基本的な手法およびバッファーの組成等は、実験書(181) に従 った .
(1)プローフの選択
Fig.
1
1に Rubinら (29) によって報告されているラットソマトメ ジン Cの
N末端のアミノ俊配列および Jansenら (31) によるヒト lGト JcDNAから推定し
た N末端部分の配列を比較した。このなかで l
D番の Leuと2
3番の Pheの聞はよく
一致している上、ごの部分の配列は Rotweinが human IGF-l cDNAを得る際に利用
しているため、同じプロープを用いることによって 、 hybridizationや洗浄の条
U
l
l
l
a
n IGF-Iの anti-se
件の参考にできるという利点がある。そこでとの部分の h
nseの温基配列を プロープとして利用することにした。すなわち、 5
' AAA GCC
C
C
T GTC TCC ACA CAC GAA CTG AAG AGC ATC CAC CAG 3・
を Beckun Syst叩
1P
l
u
s DNA Synthesizerにより合成した。
(2)プロープの精製
合成した DNAの精製は以下のように行った。ガラス u
具は シ リコナイズした
ものを用いた。
.5.1を加え 、室温で 2時間イ
ゲルを真空ポ ンプ により乾燥後、 35% NH.OH 1
・
ンキユベーシヨンし、 DNAを臨 定相からはず す。さらにゲルを1.5 135% NH.OH
で洗浄した後、 洗液と先の上清を合わせて、これを 5
5・
C24時間イ ンキュペーシ
ヨンして脱保護した。エパポレー ション によって乾困した後、 TE300μlに溶解
、
a
ー
pa 合
c
d
-
An
γa
合
An*PLW
n N H A宮
UH 合
TB 合
(
nu
vAnk
nr
c
J
合
v・*
'
L合
EL 宮 戸 し
A
M
H 合 am
u
- 合 pu
c
d合
l
u
nuHU 合 F
-EEL 合 aH
sLA冨 pu
RJEL 合
ζUH 合
今
nrL
-U 3
'
L
-
合
合
制問*
An 合
宮
Dn 合
v, 合
B
FU 倉
TS*EJ
A円 合
M
H
rE 合 A
UH 台 An
pz 安 An
EL 合
am 合
V E 4宮
v
a
-
'L 合
FU 合
q叫台
vs* b
内
L
V
宥 P
言 p
i
u
L4
・
口UL
FUFし
VAnkpb
合
AT
piuL冨
nunrpu
q' VApaT﹄
HU 合
医dEL 合
AC
﹄
l﹄合
Dnn*
-
UH 合
‘
γ
﹃L x p b
占
?
・ -AZ
HU 合
'L*
P包 含
p
h
u 金 pb
}
qd
ム宥 AA
E
U
V・ 合 P
P
L
W 合血肉
(
nu 合
nk 合
DEL
宮
V目 安
'
L会
FU 合
M
閃
I
nu
rE
MnTA
nu7 rr
anpU
MHTA
nu
eJM周 rE
anRU
TEMnnu
aHHUnk
nkHnnr
・
VE 合
'
L
含 pb
An 合 an
FU
v
-合
EL 合 pu
M
H
uH 会 A
D- 合 品 川
M阿
I
nu
rt
MHY-A
nuT'rr
AG
MnvA
nu
eaMm ﹁巳
凪 円 ロO
TEM円 nu
aHHun民
nRH円 nr
合は両者で一致 してい るアミ ノ酸.スクリ ーニ ングに使用した
H
An* 良M
I﹄ 合 FU
A 円 安 Fu
}
プロー プの温基配列 も示した.
n
HU 合 CL 合 員 円
'L*FU
アミ ノ酸配列の比較.
-
Fi
g. 1
-1 ラ ットソマトメジ ン (
2
9
)とヒト I
G
F-I(
31
)
の N末端部分の
l
W
RJM川 合 p
4E'L*TS
ロu * F U
1
8
ー
同
した。これをさらに 1
6
%ポリアクリルアミドゲルを用いた精霊起を行 った .目的と
する O
N
Aをゲルごと切り出し、ゲルを粉砕後、 O
N
A摘 出 用 バ ッフ ァ ー (O
.5
M 酢酸
アンモニウム、 l
闘ME
O
T
A
) で 1昼夜室温で O
N
Aを抽出した.グラスウールを用い
た海過によりゲル片を除き、エタノール沈澱を行った後、 100μlの T
Eに溶解し
た.
(3 )T
4 polynucleotide k
i
n
a
s
eによる プ ロー プの 5・末端の標識
2
5
p
m
o
lの合成 O
N
A、 5
0u
n
l
t
sの T
4 polynucl
eotide k
i
n
a
s
e
(
T
A
K
A
R
A
)、 9
.
2
5
H
2P
A
T
P(222TBq/
1
l1
1
0
1、 N
e
wE
n
g
l
a
n
d Nuclear) および 1
/1
0v
o
lの 10x
B
qの r-3
0
.
5
M Tris-HCl.100mM M
g
C
12.
1
0
0a
H メルカプトエタノー
k
i
n
a
s
e用パップァー (
7
.
Cで 1時間インキュペートし、その後 6
5・
Cl0分 間 加 熱 し て 反 応 を 止 め
ル)を 3
Eで平衡化した S
e
p
h
a
d
e
xG
5
0c
o
!
u
m
n
(
s
u
p
e
r
f
i
n
e
.O
.
5
x
I
5
c
m
)に反応液を移
た
。 T
し
、 T
Eで溶出して来反応の A
T
Pを分隊した。
(4) c D N Aライブラリー
A
d
u
l
tラット肝臓 c
O
N
Aライブラリーは C
l
o
n
t
e
c
h社(発売元 TOYOBO) より供給
されているものを用いた。
r
o
f
i
l
eは以下の通りである。 S
o
u
r
c
e
:
N
o
r圃a
la
d
u
購入したライブラリーの P
l
tf
e
m
a
l
eS
p
r
a
g
u
e
O
a
w
l
e
y!
i
v
e
r
. Vector:λgtll. Independent clones:6.8X
n
s
e
r
t size:O . 34 ~ 3.4(average 1
.1
)
k
b
.同ライブラリーの銅製方法は 、
1
0ペ I
H
u
y
n
hら (1
8
2
) の記述に従ったものである。
(5 )プラークハイブリダイゼーシヨ ン
8
1
) および c
O
N
Aライブラリーに添付されていたプロトコールに従っ
常 法 (1
た.宿主には hl
旦l
iYI090を用いた。
1
5
0
.
.o
のプレートを用いて 、 1枚につき 1x1
0・程度のプラークを形成さ
せた。ニトロセルロースフィルターは S
chleicher &S
h
u
e
l社 (B
A
8
5、 1
3
21mO)
のものを用いた。
・
H
y
b
r
i
d
i
z
a
t
i
o
nは、 oIigonucleotide p
r
o
b
eを周いた場合は、 5
x
S
S
C
/
5
0 HN
・
ns
p
e
r聞 D
N
A
(
ap
h
o
s
p
h
a
t
e
.p
H
6
.
8
/
3
0
% deionized for.amide/denatured s
a
Io
1
9
50μg/
阻1
)/5
x
D
e
n
h
a
r
t
'
ss
o
l
u
t
i
o
nで、 4
2・
Cで 1腕行った.その後、 0.2xSSC、
o
.
1
%S
D
Sで室温で 1
5分間 2回洗浄を行った。
c
D
N
Aを p
r
o
b
eにした場合は、 5
0
%d
e
i
o
n
i
z
e
df
o
r
m
a
l
i
d
e/
5
x
De
n
h
a
r
d
t'
ss
o
l
u
・
t
i
o
n
/
5
x
S
S
P
E
/
0
.
l
%S
D
S/
de
n
a
t
u
r
e
ds
a
lo
nS
p
e
r
m DNA(100μg/m
l
)で p
re
h
y
b
r
i
d
i
z
a
t
i
o
nを4
2・
C 5h
r
.行った後、 h
y
b
r
i
di
z
at
i
o
nを 4
2
.
C一 晩 行 っ た (h
y
b
r
i
d
i
z
a
t
i
o
n液は p
r
e
h
y
b
r
i
d
i
z
a
t
i
o
n液に 5分間煮沸した p
r
o
b
eを加えたもの) .その後 、 2
x
S
S
C,0.
1
% SDSで室温で 5l
1i
n
. 3回洗浄し、さらに l
x
S
S
C,0
.1
% SDS、 6
8・
Cl
u
j
i X線フィルム I
I
R
Hで
、
h
r
.で 2回洗浄を行った.オートラ ジオグラフィーは F
増感紙を用いて 3 日間露光した。
(6 )ファージ D N Aの埼宮崎
lateL
y
s
a
t
e Hethod(18
得られた λファー ジのクロー ンは必要に応じて 、 P
p
3
7
1
)あるいは L
a
r
g
eS
c
a
l
e Preparation (18I , p77)
l,
によって 、宿主に は ~
弘
.
1L
E
3
9
2を用い、 N
Z
C
Y
H培地を用いて噌帽を行った. C
s
C
lによる密度勾配遠心
i
t
a
c
h
i1
3
P
At
u
b
eを周いて 、 f
l
it
a
c
hiR
P
S
4
0
Tのローターで 2
2
0
0
0
r
の段階は、 H
問
、 2
h
rで行った。常法に従って p
h
e
n
o
l抽出等により 、ファ ー ジ D
N
Aを 1
尋た.
(7)温基配列の決定
クローニングサイトの酵素である匙旦 R
Iで c
D
N
Aインサートを切り出し 、こ れ
1
3m
p
1
9にクローニングし、 H
1
3 sequence k
i
t(
T
a
k
a
r
a
)、あるいは S
e
q
u
e
n
a
をH
U
S
BC
o
r
p
.,
TOYOBO) を用いて、 d
i
d
e
o
x
y
j
法によって息基配列を決定した。
s
e1" (
1-2-2 結果
(1)p
I
G
Fl/l
個のクローンを検索した結果、約 6
7
0
b
pのインサー卜を含むクロー
2x1
0'
Y
E
J
O
O
lにサプクローニングした。 F
i
g
.
I
2に得られたクローン
ンを得、これを p
p
I
G
F
I
/
lの全塩基配列および推定されたアミノ酸配列を示す。 F
i
g
.
I
3には F
i
g
G
F
lのものと比較したものを示す。 F
i
g.
ト2
,1
3とも実線で
.
1
2の結果をヒ卜 I
G
F
I分子をコードする領域である.両末舗の 5・
G
A
A
T
T
C
G
C
3'
は
囲んだ部分は成熱 I
~etSerAlaLeuPro
主主主華麗霊童妄語岩国立A
立エi
辺 諸C
CTGCTGTGTAAACGACCCGGGACGTACCAAAATGAGCGCACCTCCA
80
90
100
枠内は成熟 IGF-Iをコードする部分. 5・端と 3
'端の影をつけた部分
は互いに inverted repeatの構造を成している .
推定されるアミノ酸配列
F
i
g
. 1
2 得られたラット IGF-I cD
i
I
Aクローン(pIGFI/ll の塩基配列と
GAACACCTGCCAAATATCAATAATGAGTTCAATACCATT
霊豆r
G
孟草
-MetEnd
nLysThrTyrArg
CGGAATTC
CAAGACCTACAGAATGTAGGAGGAGCCTCCCGAGGAACAGAAAATGCCACGTCACCGCAAGATCCTTTGCTGCTTGAGCAACCTGCAAAACATCG
7山
TCAGCTICGTTCCATCCGGGCCCAGCGCCACACTGACATGCCCAAGACTCAGAAGGAAGTACACTTGAAGAACACAAGTAGAGGAAGTGCAGGAAA
j
Arg
-SerI
1eArgA1aG1nArgHisThrAspMetProLysThrG1nLysG1uV
a1
Hi
sLeuLysAsnThrSerArg
-G1
ySerA1aG1yAs
SerA1a
rgAlaProGlnThrGlylleValAspGluCysCysPheArgSerCysAspLeuArgArgLeuGluMetTyrCysValArgCysLysProThrLys
4
0
50
6
0
GGGCACCACAGACGGGCATTGTGGATGAGTGTTGCTTCCGGAGCTGTGATCTGAGGAGGCTGGAGATGTACTGTGTCCGCTGCAAGCCTACAAAG
TACTTCAACAAGCCCACAGGCTATGGCTCCAGCATTCGGA
TTGCGGGGCTGAGCTGGTGGACGCTCTTCAGTTCGTGTGTGGACCAAGGGGCTTT
uCysGlyAlaGluLeuValAspAlaLeuGlnPheValCysGlyProArgGlyPheTyrPheAsnLysProThrGlyTyrGlySerSerileArgA
1
0
20
30
ATAAAGATACACATOATぽTCGTCTTCACATCTCTTCTACCTGGCACTCTGCTTGCTCACCTTTACCAGCTCGGCCACAGCqGGACCAGAGACCCT
1leLyslleHisIle坦旦主βerSerSerHisLeuPheTyrLeuAlaLeuCysLeuLeuThrPheThrSerSerAlaThrAI~lyProGluThrLe
-22
-20
-10
I 1
GAATTCC唾主宰言語
平
v
I
MetSerAl.
aLeu
.e CyS
IleSerSerLeuProTbrGlnLeuPbeLysCysCysPheCysA3P Pb
1
0
0
I
G
F
-I
h
u
m
a
n
A
s
n
400
ものを示した .Tは class A
.
Bとclass Cの分岐点 (
F
i
g
.
1
9参照) .
枠内は成熟 I
G
F
Iをコ ー ドする部分.ラットとヒトの配列で違っている
F
ig. 1
3 ラ ットI
G
F-Ic
DNAクロー ン (pI
G
FI
!l
) の温基配列とアミノ 酸配列の
ヒト I
G
F-I
のも のとの比較
T
------ A
AA
G
C
A
ATGAGTTCAATACCATTTCAGAGATGGGCATTTCCCTCAATGAAATACACAAGTAAACATTCCGACCGGAATTC
674
AC
T
GTGA G G ¥
. T
G
CT AC
TT
TT
TT
A
A AT GT
AGGAGGAGCCTCCCGAGGAACAGAAAATGCCACGTCACCGCAAGATCCTTTGCT--GCTTGAGCAACCTGCAAAACATCGGAACACCTGCCAAATATCAATA 6
。
目
T
G
G
A
G
ATCCGGGCCCAGCGCCACACTGACATGCCCAAGACTCAGAAGGAAGTACACTTGAAGAACACAAGTAGAGGAAGTGCAGGAAACAAGACCTACAGAATGT
5
0
0
1
1eArgA1aG1nArgHis
T
t
trAspMetPrOL'
15
ThrGlnLysG1uVa1HisLeuLysAsnThrSerArgG1ySerA1aG1yAsnLysThrTyrArgMetEnd
V.I
A1.
AI.
T
ATC
C
A
C
TCACC
GC
ACAGACGGGCATTGTGGATGAGTGTTGCTTCCGGAGCTGTGATCTGAGGAGGCTGGAGATGTACTGTGCTCCGCTGAAGCCTACAAAGTCAGC
oG1nThrGIy1
1eV.
aIAspG1uCysCysPheArgSerCysAspLeuArgArg.
LeuGluMetTyrCY5A1.
aProLeuLysProThrLysSerA1
J、I
ysGIyAI
.
aGluLeuV.
alAspAIaLeuG1山 山 lCysG1yProArgG1yPheTyrPheAsnLysProThrGlyTyrG1ySerSer11eAr&"ArgAI.
aPr
.
:
.
.
.
.
.
T
-I
Asp
Ser
I :砂I
T
GAC
T
G
G
G
同で"
1GC~GGGCTGAGCTGGTGGACGCTCTTCAGTTCGTGTGTGG ACCAAGGGGCTTTTACTTCAACAAGCCCACAGGCTATGGCTCCAGCATTCGGAGGGCACCI300
a
h
AAGG G
G
C
C C
G G
C
C
T
G
G
G C
0
0
CCAATAAAGATACACATCATGTCGTCTTCACATCTCTTCTACCTGGCACTCTGCTTGCTCACCTTTACCAGCTCGGCCACAGC中GACCAGAGACCCTTTl 2
ProIleLyslleHisll叫 etSerSerSerHisLeuPb
.山 巾 uA1aLeUCY5LeuLeuThrPheThrSerSerA1aThrA1 1yProGluThrLeuC
rat I
G
F
-ILysVaJ ~ et Thr
Met GlyLys
T AG C T G
CA A GC-- A ---AATCAG A T T C AACCC TTATTTAA TG TGCTTTTGTG- TTT TTGGAATTCCGGTCGGAATGTTTACTTGTGTATTTCATTGAGGGAAATGCCCACTCTGACCTGCTGTGTAAACGACCCGGGACGTACCAAAATGAGCGCACCT
,
.
.
2
2
-
I
l
e
IGF-I
F
i
g
.1
4 ヒト [
G
F
[ の 3次構造 (
2
8
)
ラット
[
G
F
[でアミノ酸が異なっている点を示した.
2
3
匙旦 R
Iリンカーを示す。 N末側には、
2
2アミノ酸残基からなるシグナルペプチド
部分を持ち、続いてインスリンでは B鎖に当たる
Bd
o
m
a
i
n(2
7アミノ俊)、 C
・
ペプチドに当たる Cd
o
m
a
i
n(1
2アミノ餓)、 A鎖に対応する Ad
oa
i
n(
2
1アミ
o
m
a
i
n(8アミ
ノ餓)、さらにインスリンでは翻訳後切断される部分として od
ノ殿)がコードされている。さらに C 末 側 の 終 止 コ ド ン ま で の 部 分 (3
5アミノ
酸)は Ed
o圃a
i
nと言われ、この領域は血中の I
G
F
Iには存在しないため、翻訳!棄
に切除される部分とされている。
G
F
-1との相向性については B
.
C
.
A
.
Dの d
O
l
a
i
n中でわずかに 3'
個のアミ
ヒト I
ノ酸が異なっているのみであった。すなわち、
2
0番 の A
s
pが P
r
oに
、 3
5番の S
e
rが
I
le
に
、 6
7番の A
l
aが T
h
rになっていた.これらのアミノ酸が I
G
F
[の分子術造中
l
u
n
d
e
l
lらによって推定された 3次 f
構造 (
2
6
)を基に示した
どこに位置するかを B
のが F
i
g
.
I
4である.ヒト
I
Gト I
の Ed
o
m
a
i
nには 2種奴あることが、 R
o
t
w
e
i
nによ
り(32
)報告されていて、目 R
N
A前駆体のスプライシングの遭いに由来するものと
o
m
a
i
nはそのうち I
G
F
I
Aのほうのものと
されているが、得られたクローンの Ed
稲向性が高かった。すなわち 3
5残基のうち 3つが異なっているのみであった。
シグナルペプチド部分では、
2
7の L
y
sまではよく一致しているが、それより上
流では全くホモロジーが見られない。
一方、塩基配列のレベルでは、成勲 I
G
F
[をコードしている部分では 6
6
%、
Ed
o
m
a
i
nでも 9
0
%、 シ グ ナ ル ペ プ チ ド の 2
7L
y
s以下の部分で 67%と非常に高い相
同性を有しているのに対し、さらに上流の部分ではやはり全〈異なる配列とな
っていた。なお、プロープに用いた部分では、
4
2l;!l基中 5温基が異なっていた
(
6
6
%一致)。
F
i
g
.
I
2の 網 掛 け の 部 分 の 配 列 を 見 て わ か る と お り 、 こ の ク ロ ー ン に お い て
両末端の部分、すなわち 5
・端から 4
6
b
pと3.織から 4
9
b
pの郁分はお互いに
i
n
v
e
rt
e
d repeat~骨造を取っている.これは怨初 sequence の際の artifact かと考え、
B
d
O
l
l
a
i
nの部分に含まれる包且3
A
[s
i
t
eで切断したものを H1
3に再クローニングし
て
、
s
e
q
u
e
n
c
eの確認を行ったが、同じ結果が得られた。この部分の配列に関し
ては、後の考察および第 2章で論じたい。
2
4
(2)p
I
G
Fl
/2
e
q
u
e
n
c
eとの極端な相違や、長い I
n
v
e
r
t
e
d
5'上流部分にみられるヒトの s
r
e
p
e
a
ts
e
q
u
e
n
c
eの由来等の疑問点を解決するべく、同じライ ブラリーをさらに
5
0
b
pからなるクロー ンを 1
号
、 p
U
C
1
1
9にサプ クローニ ングした .
検察して、約 7
F
i
g
.ト 5に得られたクロー ンp
I
G
F
I
/
2の全配列を示す。 シグナルペプチドの 途中
7I
l
eから下流側の部分は p
I
G
F
-I/I
の場合と 一致し
から以下の部分 、 すなわちー 2
ていたが、それより上流の節分は全〈異なる配列であった。この上流部分をヒ
G
F
Iの対応する部分と比較すると 9
0
%一致し、こちらの クロー ンが 報告され
トI
G
F
-1c
D
N
Aのラ、yト型であるといえる。
ているヒト I
第 3節
ラット I
G
F
-1
の長い m
R
N
Aの僧造の解析
G
F
Ic
D
N
Aを得ることができ、これに続き他のいく
以上 2種類のラット I
つかのグループからラット I
G
F
Ic
D
N
Aの配列が報告された (
4
9,
5
1,
1
6
3,
1
6
4
.
1
6
5
).これらとの比較は後ほど行うが、 p
I
G
F
I
/
l,p
I
G
F
I
/
2を含め、報告されている
c
D
N
Aはすべて 1k
b以下の長きである。しかしラット I
G
F
Iの m
R
N
Aは約 1k
bのもの
の他に 2k
b程度のもの、さらに長い何種類かのもの(最大7.4
k
bまで)が存在し
ていることが、 N
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t
t
i
n
gを用いた実験により数多く報告されている。
I
G
F
I
/
lを用いた N
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t
t
i
n
gで数本のバンド
当研究室でも、三浦により p
が確認されている (
6
6
)(Flg.I-7A 参照)。従ってこれまで報告されている c
D
N
R
N
Aの全長には対応していないので、さらに 5・側あるいは 3.側に畏〈延びた
AはI
c
D
N
Aを得ることによってより長い圃 R
N
Aの補造を推定することを試みた。第 2節
で用いたライブラリーは o
l
i
g
od
Tをプライマーとして c
D
N
Aの f
i
r
s
ts
t
r
a
n
dの合
a
n
d
o
mh
e
x
a
n
u
c
l
e
o
t
i
d
eをプロープに用い
成をしたものであった.ここでは特に r
ることにより 、性質の異なる c
D
N
Aライブラリーを得ることにした。
9
5
2
2 2
0
I1
1
0
3
0
4
0
6
o
7
川
4
7
5
9
0
1
0
0
矢印から上涜の部分が pIGFI/l
のものとは異なっている.
Fig. 1-5 5・上流部位の異なるラット IGF-I cDNA(pIGFI/2)
G
A
G
T
T
C
A
A
T
A
C
C
A
T
T
T
C
A
G
A
G
A
T
G
G
G
C
A
T
T
T
C
C
C
T
C
A
A
T
G
A
A
A
T
A
C
A
C
A
A
G
T
A
A
A
C
A
T
T
C
C
G
A
C
A
T
T
G
T
C
T
T
T
C
G
G
A
A
T
T
C
7
3
8
G
C
C
T
C
C
C
G
A
G
G
A
A
C
A
G
A
A
A
A
T
G
C
C
A
C
G
T
C
A
C
C
G
C
A
A
G
A
T
C
C
T
T
T
G
C
T
G
C
T
T
G
A
G
C
A
A
C
C
T
G
C
A
A
A
A
C
A
T
C
G
G
A
A
C
A
C
C
T
G
C
C
A
A
A
T
A
T
C
A
A
T
A
A
T 6
6
5
8
0
ArgHisThrAspMetProLysThrGlnLysGluValHisLeuLysAsnThrSerArgGlySerAlaGlyAsnLysThrTyrArgMetEnd
C
G
C
C
A
C
A
C
T
G
A
C
A
T
G
C
C
C
A
A
G
A
C
T
C
A
G
A
A
G
G
A
A
G
T
A
C
A
C
T
T
G
A
A
G
A
A
C
A
C
A
A
G
T
A
G
A
G
G
A
A
G
T
G
C
A
G
G
A
A
A
C
A
A
G
A
C
C
T
A
C
A
G
A
A
T
G
T
A
G
G
A
G
G
A 5
7
0
5
o
spGluCysCysPheArgSerCysAspLeuArgArgLeuGluMetTyrCysAlaProLeuLysProThrLysSerAl~rgSerIleArgAlaGln
ATGAGTGTTGCTTCCGGAGCTGTGATCTGAGGAGGCTGGAGATGTACTGTGCTCCGCTGAAGCCTACAAAGTCAGC~GTTCCATCCGGGCCCAG
2
0
aLeuGlnPheValCysGlyProArgGlyPheTyrPheAsnLysProThrGlyTyrGlySerSerlleArgArgAlaProGlnThrGlylleValA
T
C
T
T
C
A
G
T
T
C
G
T
G
T
G
T
G
G
A
C
C
A
A
G
G
G
G
C
T
T
T
T
A
C
T
T
C
A
A
C
A
A
G
C
C
C
A
C
A
G
G
C
T
A
T
G
G
C
T
C
C
A
G
C
A
T
T
C
G
G
A
G
G
G
C
A
C
C
A
C
A
G
A
C
G
G
G
C
A
T
T
G
T
G
GI3
8
0
一1
0
SerHisLeuPheTyrLeuAlaLeuCysLeuLeuThrPheThrSerSerAlaThrAl~lyProGlu Th rLeuCysGlyAlaGluLeuValAspAl
T
C
A
C
A
T
C
T
C
T
T
C
T
A
C
C
T
G
G
C
A
C
T
C
T
G
C
T
T
G
C
T
C
A
C
C
T
T
T
A
C
C
A
G
C
T
C
G
G
C
C
A
C
A
G
C
Q
G
G
A
C
C
A
G
A
G
A
C
C
C
T
T
T
G
C
G
G
G
G
C
T
G
A
G
C
T
G
G
T
G
G
A
C
G
CI2
8ち
4 0 3 0
MetGlyLyslleSerSerLeuProThrGlnLeuPheLyslleCysLeuCysAspPheLeuLyslleLyslleHisIleMetSerSer
C
A
G
A
A
G
C
G
A
T
G
G
G
G
A
A
A
A
T
C
A
G
C
A
G
T
C
T
T
C
C
A
A
C
T
C
A
A
T
T
A
T
T
T
A
A
G
A
T
C
T
G
C
C
T
C
T
G
T
G
A
C
T
T
C
T
T
G
A
A
G
A
T
A
A
A
G
A
T
A
C
A
C
A
T
C
A
T
G
T
C
G
T
C
T 1
9
0
+ーーーー「
G
A
A
T
T
C
C
G
T
T
G
A
A
A
T
G
T
G
A
C
T
T
T
G
C
T
C
T
A
A
C
A
T
C
T
C
C
C
A
T
C
T
C
T
C
T
G
G
A
T
T
T
C
T
T
T
T
寸G
C
C
T
C
A
T
T
A
T
T
C
C
T
G
C
C
C
A
C
C
A
A
T
T
C
A
T
γ
r
C
C
A
G
A
C
γ
I
T
G
T
A
C
T
T
t
i
l
2
6
1-3- 1 方法
方法は多くの節分は第 2節と共通であるが、特に異なる節分を記述する。
(1)c
D
N
Aライブラリーの調製
D
N
Aライブラリーの調製は A
圃e
rshuc
D
N
A合成システム・
ラット肝臓からの c
D
N
A クローニングシステム
プラスおよび c
λgt
10
を用いて行った.相既要は以下の
通り。
材料となる R
N
AはW
i
s
t
a
r系成雄ラット(日本 SLC)肝臓より翻製した。固形
0
0
gのラット
飼料(ラボ MRブリーダ一 、 日本農産工業)を自由摂取させた約 2
を用い、
3章に述べる方法で肝臓全 R
N
Aを得た。得られた T
o
t
a
lR
N
Aより p
o
l
y(
A
)
+の 精 製 を 行 っ た が 、 結 果 ( 1)に示した c
D
N
Aライブラリーは o
l
l
g
o
d
Tセル
ロースカラム
(
C
o
l
l
a
b
o
r
a
t
i
v
eR
e
s
e
a
r
c
hI
n
c
.、 T
y
p
e3) を 周 い て 、 ま た 結 果 (
3)では o!
igO d
Tラテックスビーズを用いて、それぞれ添付のプロトコールに
従い行った。
c
D
N
Aの合成反応は、 c
D
N
A合成 シス テムのプロトコールに従った.このシステ
ムは G
u
b
l
e
rとHofhanの 方 法 (1
6
6
)をさらに改良したものであり、セカンドス
N
a
s
eHと大腸菌 D
N
Aポリメラーゼ Iを利用して 、ニッ ク
トランド合成において R
R
N
A鎖を D
N
Aに置き換えていくもので
トランスレーションタイプの反応によって m
ある。
5μgの m
R
N
Aよりスヲートして、ファーストストランド合成のプライマー
にはランダムヘキサヌクレオチドプライマーを用いた.
D
N
Aのうち
得られた c
1μgを次の c
D
N
Aクローニングシステムの段階に供した.
方法は、プロトコールに従った。このシステムでは以下の手順でライプラリー
の作成が行われる.平滑末端 c
D
N
Aへの E
c
o
R
Iアダプターの連結→カラムによる精
'末端のリン酸化→脱リン酸化 E
c
oR
Iベク
製とサイズフラクショネーシヨン→ 5
ターアームへの連絡→ i
nv
i
t
r
oパッケージング反応。なお、
E
c
oR
Iアダプター
の結合した c
D
N
Aの精製は附属のカラムで 1
0
1
7番目のフラクションを選択プール
D
N
Aの 1
/
1
0量、 および 1
/
1
0
として分取した。ベクターアームへの連絡には、全 c
0量の 2段階の景を供し 、 最終的にタイトレーションの高かった方のライブラリ
ーを採用するという方法を取った。
2
7
(2)ファージ D
N
Aの地幅
λgt
10
では s
m
a
l
ls
c
a
l
eの l
i
q
u
i
dc
u
l
t
u
re(
1
8
1,
p
37
3)
で十 分量の フ ァージ D
N
A
が得られた。之の司自合、宿 主 には N
H
5
1
4を利用し 、 0.
4%マルトー スを含むし培
地で緒養した。
(3 )プロープ
I
GF
1/2を用い た.
プロープにはニッ ク トラン スレー シ ヨンで穣識した p
下流側に伸びた c
D
N
Aクロー ンを得るためにもう 一つ のプ ロー プ
さらに 3'
5・CAGTTGCTATTGCTTTCGAGGAGGCCAAAT
TCAAC
A
A3
'も利用し たが、 この場合 、 h
y
b
o
r
.
a
m
i
d
eの濃度を 4
0
%に上げて行った.また 、 この プ ロープ
r
i
d
l
z
a
t
i
o
nの際の f
orthernblottingにも利用した。 Northernb
l口t
t
i
n
gの方法の詳細は、 3章
はN
に述べる。
1-3-2 結果
(1)p
I
G
F
D
l
最初に合成したライブラリーをす べ て検索して (
4xl0')約l
k
bのクロー ンを
1個得て、これを p
U
C
1
1
9にサ プ クローニ ングし 、 p
I
G
F
D
lとした。 F
i
g.
1
6に塩基
配列決定の結果を示す。
全長は 1
0
5
2
b
p、 5
'上流部分は p
I
G
Fl
!lの 5・末端より 68bp下流から始まってい
I
G
F
I
/
2よりもさらに 4
5
3
b
p下流
たが、翻訳領域の全長は含んでいた。 3・末は 、 p
1
4位から 6
5
3位まで A
が並び C
が 4個人 っている領滅がある。
まで延びていた。 6
以下この領械を Ac
l
u
s
t
e
rと呼ぶ。現在までに報告されているラ ッ トI
G
F
-1c
D
N
Aは全てこの Ac
l
u
s
t
e
r部位の上流までしか含んでいない.おそら<c
D
N
A合成の
f
i
r
s
ts
t
r
a
n
d合成の際に oI
ig
od
Tをプ ライ マーとして用いているために 、 この
プライマーが田 R
N
A中の Ac
l
u
s
t
e
r に結合してそこから合成が始ま っているもの
と考えられる。 S
himatsuら(18
7
)は、 完全なものではないが、ラ ッ トI
G
F-I
i
宣伝
子の t
構造を報告したが 、 そのなかで e
x
o
n5
の下流械に 当たる邸分が この Ac
l
u
s
t
e
rを含む節分の配列と 一致していた。彼らの報告の時点ではこれらの領減は成
P
.
:IRNA分子に含まれているかどうかは定かではなか ったが 、こ の cDNAクロー ン
FI~.
利用した.
i
g
.
I
7の Cの Northern b
l
o
t分析においてアロープに用いた合成
点線は F
D
N
Aを示す.点線部のアロープは Fig.I-8のクローンを得るためにも
,A21
J
;S
himatsuらにより推定された p
o
l
y adenylation s
l
t
e(
l87
)
.
P
o
l
y A.
太上級は p
o
l
y As
i
g
n
a
l
. 5・鍋の実線は F
i
g
.
I
7の B
の、また 3.嶋の
1
6 3・測に長く伸びたラット I
G
F
Ic
D
I
I
A(pIGFDl)
‘poly A2
ロ白百T"f
A
A
A
官官官Z
官
官
白
'
T
T
"
'
i
'e
GTTmτT
官官
TTCTTGTATTTGTTGAATTTGGCCTCCTCGAAAGCAATAGCAACTGGGTGGCCCACCCAAGTTTTAACGCCC
1052
AATGGTTCCTTATCTCCATTTCTTCCTATGTAGCTTAAGCCGCTTCCTTCACAGAATCTAATAATCTCGTCTAGGCCATTAGCCCTGCCCTTTCTTAACA 980
AAAATGCATGGGTGTTGTAGACATTCGGTTGCACTAAATTCCTCTCTGAATTTTGGCTGCTGAAGCCGTTCATTTAGCAACTGTTTATAGGTGGTTGATG 880
,
CGTGGGTAGATTGCTGTTAATCCTTTATCAATAACGTTCTATAGAGAATATATAAATATATATATAATTATATCTCCTAGTCCCTGCCTCTTAAGAGCCG 780
企 p
0l
yA
ACATTCCGACATTGTCTTTAGGAGTGGTTTGTTAAAAAAAAAAACAAAAAACAAAAACAAAAACAAAAAAAAAGCTTGCACCTTGCAAAAGTGGTCCTGG 680
TTGAGCAACCTGCAAAACATCGGAACACCTGCCAAATATCAATAATGAGTTCAATACCATTTCAGAGATGGGCATTTCCCTCAATGAAATACACAAGTAA 580
GAACACAAGTAGAGGAAGTGCAGGAAACAAGACCTACAGAATGTAGGAGGAGCCTCCCGAGGAACAGAAAATGCCACGTCACCGCAAGATCCTTTGCTGC 480
sAsnThrSerArgGlySerAlaGlyAsnLysThrTyrArgMetEnd
luMetTyrCysAlaProLeuLysProThrLysSerAl~rgSerIleArgAlaGlnArgHisThrAspMetProLysThrGlnLysGluValHisLeuLy
AGATGTACTGTGCTCCGCTGAAGCCTACAAAGTCAGCUCGTTCCATCCGGGCCCAGCGCCACACTGACATGCCCAAGACTCAGAAGGAAGTACACTTGAA 380
TTCAACAAGCCCACAGGCTATGGCTCCAGCATTCGGAGGGCACCACAGACGGGCATTGTGGATGAGTGTTGCTTCCGGAGCTGTGATCTGAGGAGGCTGG1280
PheAsnLysProThrGlyTyrGlySerSerIleArgArgAlaProGlnThrGlyIleValAspGluCysCysPheArgSerCysAspLeuArgArgLeuG
uLeuThrPheThrSerSerAlaThrAl~lyProGluThrLeuCysGlyAlaGluLeuValAspAlaLeuGlnPheValCysGlyProArgGlyPheTyr
GCTCACCTTTACCAGCTCGGCCACAGCqpGACCAGAGACCCTTTGCGGGGCTGAGCTGGTGGACGCTCTTCAGTTCGTGTGTGGACCAAGGGGCTTTTAC1180
tgtgtaaacgacccgGGACGTACCAAAATGAGCGCACCTCCAATAAAGATACACATCATGTCGTCTTCACATCTCTTCTACCTGGCACTCTGCTT 80
ACACATTTGCTGGGCCCTGCATGGTTTTACTCGCGT
MetSerSerSerHisLeuPheTyrLeuAlaLeuCysLe
平
2
9
が取得されたことでとれらの領減が実際に I
I
I
R
N
Aの一部になっていることが明ら
かとなった.
(2 )N
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t分桁による長い・ R
N
A情造の解析
上自己のクローンを得た当時に、 L
u
n
dらによって R
N
a
s
e ・a
p
p
i
n
gを行った結果
から、 2k
b以上の長い圃 R
N
Aの生成には 3
'側の長い s
t
r
e
t
c
hが関与していることが
推定された(16
8
)
. そこでこれを確認し、さらに詳細な t
構造の解析を進めるため
l
i
g
o
n
u
c
l
e
o
t
i
d
e プロープを用いてラット肝臓圃 R
N
Aの N
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t分布fを行
にo
った。方法の詳細は 3J
量に述べる。結果を F
i
g
.ト?に示す。用いたプローフはニ
2
p標識した I
G
F
Ic
D
N
A
(
p
I
G
F
I
/
2
)(
F
I
g
.
1
7
A
)、 p
l
G
ックトランスレーションで 3
F
I/lの 5
'上流郁位の配列にあたる 3
6
m
e
rの合成 DNA(Fig.1-6の実線の下の部分)
(F
i
g
.
1
7
B
)、 今 回 得 た ク ロ ー ン (p
I
G
F
D
l
)の J
'末側の官官分に対応する 3
7
m
e
r(F
i
g
.
1
6の点線の下の部分) (
F
i
g
.ト7
C
) の 3種類である. c
D
N
Aでは肝臓の t
o
t
a
40
j
l
gを用い、。 l
i
g
o
p
r
o
b
e では p
o
l
yA
'R
N
A1
0
j
l
gを用いて行っている。三
1R
NA
浦が報告しているように c
D
N
Aでは、 0
.
6から1.2
k
bの b
r
o
a
dなバンドと、約 2
.
0、
3
.
6、 4
.
0、 7
.
4
k
bのバンドを検出できたが、 5
'側の 0
1i
g
o
n
u
c
l
e
o
t
i
d
eプロープで
.
6と4
.
0
k
bのバンドは検出できなかったが、他の全てのバンドを検出するこ
は3
とができた。さらに 6k
b付近にもバンドがみられた.一方、 3'側のプロープで
.
6から1.2
k
bのバンドが消失していた。
は
、 5・側プローフでのバンドのうち、 0
.
6
-1
.2
k
bの短い I
I
I
R
N
Aにはこのプロープの部分は含まれていないことに
すなわち 0
なる。 S
h
i田a
t
s
uらはゲノムクローンの解析の中で、 S
o
l
u
t
i
o
nh
y
b
r
l
d
i
z
a
t
i
o
np
x
o
n5の邸分の中に約 4個の p
o
l
yA付加サイトの存在
r
o
t
e
c
t
i
o日実駿を行い、 e
の可能性を示しているが、そのうち 2個は p
I
G
F
D
lクローン内にある (
F
l
g
.
1
7,
p
o!
yA
" p
o
l
yA
2
'p
o
l
yAs
i
g
n
a
lを太線で示した) . F
i
g
.ト7
の結果より、 O
.
1
-1
.2
k
bの緩い m
R
N
Aが生成するときには p
o
l
yA,の位置のみが利用されると考え
られる。また、 .
R
N
Aの長さの多様性は、 5・側の部分の構造の多様性からは 0
.
6
-
1
.
2
k
bの帽、すなわちおよそ 4
0
0
b
pの差異しか説明できず、それよりも大きな遣
いには 3・側の方に長〈伸びた精進が関与していることが確認された。
3
0
-
B
A
C
kb
kb
-7. 4~
-7.4
-6.0~
4
.
0
3
.
6
2
.
0_
2
.
0
1
.2
-1.
2
--0.8
••
"
・
.
・
1
F
l
g
.1
7 A: ラット肝臓 t
o
t
a
lR
K
Aの I
G
F
Ic
D
K
Aを用いた K
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t分析
40μEの成ラット肝臓 R
N
Aを1.5
xアガロースゲルを用いて泳動した.
B:ラット肝臓 p
o
l
y(
A
)
+R
K
Aの I
G
F-I5・上波書官位特異的アロープによる
K
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t分析
5μgのp
o
l
y(
A
)
+R
N
Aを用い 、 F
i
g
.1
6
の5
翼線部のプロープで検出した.
C:ラット肝路 p
o
l
y(
A
)
+R
N
A
のI
G
F-I3
'下涜都位特異的アロープによる
K
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t分析
F
i
g
.1
6
の点線節のプロープで検出した.
3
1
(3 )λIGFD21,
λIGFD2
3
長い I
G
F
-1咽R
N
A の全 f
構造を明らかにするためには 3・側に長〈伸びた c
D
N
Aを
Aの5・側の精進が未知の場
得る必要があることが判明した。しかしながら、叫 N
D
N
A合成の際にその・ R
N
Aの既知の部分の特異的なプライマーを利用する
合には c
ことで比較的簡単に 5
'側に伸びた t
構造の特定の c
D
N
Aを得ることができるが、 3・
G
F
Iの煽合 、
備が未知の窃合はそのような方法は利用できない。特にラット I
7
.
4
k
bという以上に長い凶 N
Aを扱わねばならず、またこの節分は非翻訳領域であ
D
N
Aクロ
るためアミノ般の情報等も利用できないので、少しずつ 3・側に{申びだc
ーンを地道に検索して行く 1
也に手はない。すなわちクロモゾームウォーキ ング
のように c
D
N
Aウォーキングを繰り返すことになる.
そこで次にさらに新たにラット肝臓圃 R
N
Aよりランダムプライマ一法により
c
D
N
Aライプラリーを作成し、 p
I
G
F
D
1の 3'末の部分すなわち F
i
g
.ト Eの点線部の
0
1i
g
o
n
u
c
le
o
ti
d
eプロープを用いて検察を行った。
2
x1
05個のクローンを検察し、 6個の p
o
s
i
t
i
v
eなクローンを得た。このうち
比較的長いインサートを含んでいた 2個のクローンについて H
1
3.
p
1
8に組み込
bのインサートを持っていた λlG
み、両端の部分の塩基配列を解析した。約 1k
F
D
2
1は3・末端は p
I
G
F
D
1と全く同じ位置で終わっていたが、 5
'末端は p
I
G
F
D
1より
2
1
b
p上涜まで伸びているものであった。おそらく Firsts
t
r
a
n
d 合成の際に p
I
G
F
D
1のときと同じプライマーが結合することによって合成が開始したものと考え
c
o
R
Iで消化すると 、 約 2k
bの断
られる。さらにもう 1つのクローン λIGFD23は E
00bpの断片が f
専られた.これらを H
1
3にサプクローニングしてまず両末
片と、 4
i
g
.1
8に示したように 2k
bの断片が上流測に
端からの塩基配列を決定した. F
当たるものであった。
5・
3
転は p
I
G
F
I
/
2と問機の構造を持っていたが、 それよりもさらに 3
8
b
p上流ま
G
F
I分子の N末官官分に当たると
で伸びていた。さらにシグナルペプチド部分、 I
ころまで温基配列が一致していることが確認できた。その下流約1.5
k
bの部分は
2
0
b
p
) および聞の邑E
まだ温基配列の決定ができていないが、 3'末の部分(約 1
5
0
b
p
) の淘基配列はこれまで全く報告されていないもので
R
I si
t
e の前後(約 3
あった。
3
2
-
A
Eco R
Is
1
te
H
t・
.
.
…J
5巳ぷζζ
~ t
_
_
_matureIGF-I
B
GCAGATAGAGCCTGCGCAATCGAAATAAAGTCCTCAAAATTGAAATGTGACTTTGCTCTAACATCTCCCACCAATTCAT
80
TTCCAGACTTTGTACTTCAGAAGCGATGGGGAAATCAGCAGTCTTCCAACTCAATTATTTAAGATCTGCCTCTGTGACT
1
6
0
TCTTGAAGATAAAGATACACATCATGTCGTCTTCACATCTCTTCTACCTGGCACTCTGCTTGCTCACCTTTACCAGCTC
240
GGCCACAGCGPGACC,
¥GAGACCCTTTGCGGGGCT
,
Bd
o
m
a
i
n
1
. 5kb
TAGGTGCCTCAGTTTTCCTCATCTGCAAAATGGGGCAATATGCCATCTACCTACCAAAGGGGTGGTATGAAGATTAAAA
80
AAGTAGGCC円 CAGATTTTAGTTCTGGGT打 CCAGGAGGGTGCAACATCAGAACCCTTGAATTGCTCCCATGCAAG
己
!
.
1
6
0
Eco RI
出
TGTAAATAACCCATTAACAATGTAGCTCCCAGGATCGTTCACCTGTCACTAGGATGCCACCATCGTATCCAAGCTC
240
TTTTTGGTGAAGCTGTGCAACTAACCAGTGACAAGCTAGTGACTCAGTCTCTCCAACATCTCACCTATTACCTTATTAA
320
CTAATGAGAAGTCCGT
く
O. 1k b
・
• ..
ATACGGATTACGTTGTTACAGAAGAACAGTTTCTAGAAATAACTCTAATAGTAGCAGT
GAGACTCAGTTTGCCAAACACAATTCTCCTTCTCCTTAACATGTGAAAAAAGGGCCATGGTACCCGGATCCTCGAATTC
F
l
g, 1
8 3・側に長い構造を持つクローン λ
I
G
F
D
2
3の4
構造 (
A) と
部分担量基配列 (B)
Bには Aの点線の部分の復基配列を示した.
3
3
第 4節 考 察
第 2節に示した p
I
G
F
I/l
のクローニングに成功した後、 多 くのグルー プ から
ヒト I
G
F
Ic
D
N
Aをプロープとしてクローニ ングし たラ ッ トI
Gト 1c
D
N
Aの寝基配
4
9
.
5
1
.
1
8
4
)
. 本 研 究 の 結 果 (pIGFI/l.pIGFI/2
列の報告が引き続いて為された (
.
p
I
G
F
D
1
) ではヒト I
G
F
-1とラ ッ トI
G
F
Iのアミノ酸配列の遣いは、 7
0
1
闘のうち健
a
s
e
l
l
aら(18
4
)、および Hurphyら(
5
1)はこれと問機の
かに 3個のみであった. C
報告をしており 、 さらに引続きヒト I
G
F
-1c
D
N
Aをプ ロープとして S
h
il
I
a
t
s
uらが
G
F
I遺伝子の構造を解析した結果(18
7
)でもやはり 3アミ ノ般の違いの
ラット I
o
b
e
rt
sらはヒトとラットでは 6アミノ酸が異なる
みが報告されている. 一方
、 R
4
9
)が
、 1
9
8
9年になってラット血中から精製された I
G
F-I
のア ミ
と報告している (
ノ酸配列のデータ (
3
0
)ではやはり 3アミノ酸の相違が報告されており 、 おそら
o
b
e
rt
sらの結果が誤りなのではないかと思われる。
くR
このようなヒトとラットのものが 9
6
%という相向性は、例えばインスリン(
9
2
%、 Cpeptide部分も含めると 83%) (
18
9
)、 アルブミン (70%) (
19
0
)と比較し
ても非常に高いといえる.また 、 精製された牛(19
1
)および羊(19
2
)
I
G
F
Iはヒト
G
F
Iの c
D
N
Aの摘造も報告されたが(19
のものと金〈同 ーであり、その後マウス I
6アミノ酸までが 一致していた。さらに最近になって豚(19
4
)、鴻(19
2
)これも 6
5
)、 カ エ ル (x
e
n
o
p
u
s laevi~) (
19
6
)、 鮭(19
7
)と多くの種の I
G
F
Iの c
D
N
Aがクロ
G
F
-1とのアミノ酸相向性はそれぞれ 1
0
0
%
.8
9
%
.8
4
%
.
ーニングされたが、ヒト I
8
0
%と、その情造は非常によく保存されている.このように種を越えて構造が
G
F
Iの憎造の変化を許さないような淘 i
t
保存されていることは 、 進化の過程で I
圧が強〈働いていたと言える。これは序論『第 3節
(6 )作用』で述べたよ
うに I
G
F
-1
が生命の栂元に関わる多くの機能を有していることと関係が深いと恩
G
F
Iは 3種のレセプタ一、および後数種の結合タ ンパ ク質 (
B
P
)
われる。また 、 I
と結合する必要があるが 、こ の結合を*1持するために分子内の変化が制限され
たとも考えられる.
さらに Ed
O
l
a
i
nすなわち合成後に切断される節分も 91%とよく保存されてい
たことは、この部分が単に切断されて分解されるのではなく 、 何かの機能を有
しているごとが暗示される.実際に血中に Ep
eptideの抗体に結合する活性が 1
'
&
3
4
められていて(19
8
)高分子量 I
Gト Iとされている。また、ラット I
G
F
Dでは Ed
O
I
a
i
nの結合したものが実際に得られている(19
9
)。本研究で得た c
D
N
Aの Edouin
都分の術造は 1種類であるが、 R
o
b
e
r
t
sら (
4
9
)は 2種類の Ed
O
l
a
i
nの存在を示唆
する 2種の c
D
N
A を得ている。これらは 5
2
b(
i
の
l
Ii
n
ie
x
o
nが掬入されたもの(lG
F
G
F
I
a
) とによって構成されると説明されており、
I
b
) とこれを含まないもの(I
それぞれ 4
1、 3
5アミノ酸残基からなる Ed
o
m
a
i
nを形成する.本研究で得た c
D
N
A
はすべて I
G
F
-I
aにあたる.またマウス c
D
N
Aでも同様の報告が為されている(19
3
).なお、ヒ卜 I
Gト I
の場合も問機に 2種の E p
e
pt
i
d
eに対応する c
D
N
Aが得られて
3
2
)、これは e
x
o
n4とe
x
o
n5という 2つの e
x
o
nが排他的に利用されるこ
いるが (
3
4
)機術的には異なるが、 2種の E d
o
m
a
i
nが存在するこ
とによって生じるので (
とには何らかの共通の意義が想像される。 B
a
c
hらは I
G
F
I
aの Ed
o
m
a
i
nには 2つ
g
l
y
c
o
s
y
l
a
t
i
o
ns
i
t
eが存在するとし、 i
nv
i
t
r
oの t
r
a
n
s
c
r
i
p
t
i
o
n
t
r
a
n
s
l
a
t
のN
G
F
-I
aの p
r
e
p
r
o体がBli
c
r
o
s
o闇e
蘭分の漁加によって実
i
o
nの系を用いて生成した I
際に g
l
y
c
o
s
y
l
a
t
i
o
nを受けることを報告している (
2
0
0
)
.L
o
w
eらは s
o
l
u
t
i
o
nh
y
b
r
i
d
y
z
a
t
i
o
n
/
R
N
a
s
ep
r
o
t
e
c
t
i
o
na
s
s
a
yにより、全 I
G
F
II
R
N
Aのうち肝臓では肝臓
G
F
I
aが 8
7
%を占め、その他の臓器では 9
5
%以上が I
G
F
I
aであるとしている
では I
(
2
0
1
)
. 今回得られた c
D
N
A
がすべて I
a型であったのはこのためであろう.
次にさらに 3
・下流側の構造について述べてみたい。これまでラット I
G
F
Iの
m
R
N
Aには 1
k
b
程度のものの他に約 2
k
bのものや 7
.
5
k
bのものなど分子量の大きいい
くつかのものが存在していることが N
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t
t
i
n
gの結果から明らかになっ
4
9,
1
8
7,
2
0
2,
2
0
3
)。また 3-4
k
bの長さのものも存在しているという結果
ている (
5
0,6
8
)
.L
u
n
dらは R
N
a
s
eH .
a
p
p
i
n
gによりこれらの長い I
I
R
N
Aは
も示されている (
'非翻訳領駐車の存在によって形成されるという結果を得ているカ((18
8
)、 C
長い 3
O
N
Aの情造などからこれを証明した報告は現在まではない.第 3節の p
I
G
F
D
1およ
I
G
F
D
2
1、 λ
I
G
F
D
2
3は3・側に伸びた c
D
N
Aクローンを初めて得た例として重要
びλ
である.また、 N
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t
t
i
n
gにより短い (
0
.
8
-1
.2
k
b
)圃R
N
Aの 3'末端を決定
I
G
F
D
2
3の全寝基配列を明らか
できたのも有意義な情報となるであろう。今後 λ
.
4
k
bの全長の柵造を決定すベ〈さらに下流綴の c
D
N
Aを得 、 また
にすると共に、 7
ゲノムの側の対応する部分の摘造を明らかにすることによってこのような長い
I
R
N
Aの生じる機綱と生理的な意義を解析していく必要がある.
35
続いて 5
'上流領場に関してであるが、本章の 研究で得られた c
D
N
Aは 5・上波
域の f
構造が 2積のものに分けられる。 p
I
G
F
I
/
I、 p
lG
F
D1
および λIGFD21は同 ーの
I
G
F
I/2
、 λ1G
F
D
2
3はもう 一つの グル ープである. R
o
b
グループに属する 、 また p
e
r
t
sら(18
3
)は、ラット I
G
FIc
D
N
Aの5・上流械には 3種類のものが存在する こと
を報告し 、 ごれらを c
l
a
s
sA,c
l
a
s
s B,c
l
a
s
s Cと呼んでいる. F
i
g.
1
9にそ れ
e
t
2
2から上流部分を比較した図を引用した. c
l
a
s
sC
はc
l
a
s
sA
お
ら 3種銀の H
よび Bと F
i
g
.
1
9のなかの 3'末から 1
9
b
p目より分岐している. c
l
a
s
s Aとc
l
a
s
sB
の聞の分岐点はそれよりさらに 5
1
b
p上流である。 p
l
G
F
I/l
、p
I
G
F
I/
2
、
‘p
I
G
F
D
l、
λIGFD21、 λIGFD23の 5
'末の点を順番に 1から 5の数字で示した。 p
I
G
F
I/l
の5
'末端は R
o
b
e
r
t
sらによる c
l
a
s
sA
の 5・末よりもさらに 8b
p上流である。 p
l
G
F
D
lお
'末端は c
l
a
s
sAとc
l
a
s
sB
の共通の都分内にある. p
I
G
F
I
/
2およ
よび λIGF21の 5
び λIGFD23は c
l
a
s
sCに属する。一方、 S
h
i
m
at
s
uらによって c
l
a
s
sC
のc
D
N
Aはさ
らに 2種類に分けられることが報告された(18
5
)。これらの 一 つは F
i
g
.
1
9の c
l
i
g
.
1
9内に 2偶の女で示した聞の部分がス
a
s
s Cと同ーであるが、もうーつは F
プライシングにより除かれているものである。かれらはこれを I
G
F
I
B
、
, I
G
F
I
Lと命名しているが、 混乱を避けるためここでは classC,class C
'と呼ぶこと
にする。 p
I
G
F
I
I
2および λIGFD23は c
l
a
s
sC
の方である.
I
G
F
I/l
は5・末織の 4
8
b
pと3'末舗の 4
9
b
p
がお互いに I
第 2節でも触れたが 、 p
n
v
e
r
t
e
dr
e
p
e
a
tの構造になっている. R
o
b
e
r
t
sらも彼らの c
l
a
s
sAにおいて同織
0
b
pと4
1
b
pの i
n
v
e
r
t
e
dr
e
p
e
a
tの存在に言及している.阻 R
N
A中にこのような長
に4
n
v
e
r
t
e
dr
e
p
e
a
tが存在するならば、 F
i
g
.
l
l
Oに示したように m
R
N
A中のこれら
いi
N
Aの翻訳や安定住に影留を
の部分がお互いに会合し安定な精進を取り、この祖 R
及ぼすことが予想される.このような畏い i
n
v
e
r
t
e
dr
e
p
e
a
t構造はトウモロコ シ
のz
e
i
nの遺伝子等で報告されているが (
2
0
4,
2
0
5
)、 この場合は・ i
s・a
t
c
hの邸分も
多く 、 とのようにほぼ完全な i
n
v
e
rt
e
dr
e
p
e
at
を持つものは知られていない。ま
たこの t
構造が、 c
D
N
Aの正確に両端から始まっていることなども不自然である.
第 2章のラット I
G
F
Iゲノムクロー ンのクローニングはこの f
構造の由来を探るこ
とを目的のひとつにしている。
なお、 f
去に詳しく述べるが 、 R
o
b
e
r
t
sらのグループではその後各 c
l
a
s
sのI
I
R
N
Aを区別して定量できる s
o
l
u
t
i
o
nh
y
b
i
d
i
z
a
t
i
o
n
/
R
N
a
s
ep
r
o
t
e
c
t
i
o
na
s
s
a
y の系
3
6
-
B. AGATAGCCATACAATGGAAATTAGTGGCTTCAACTTGG
C. TGTGTTTTGTAGATAAATGTGAGGATTTTCTCTAAATC
38
B. GGGAAAGGATGGACTCTAACTTCGAGCTGTGCAGTTCG
C. CCTCTTCTGCTTGCTAAATCTCACTGTCGCTGCTAAAT
76
*
B. CCCATTGTTTGAATGGACAAAAGGCAGTTTACCCAGGC 114
C. TCAGAGCAGATAGAGCCTGCGCAATCGAAATAAAGTCC
B. TCCTAGCATACCTGCCTGGGTGTCC
五A
ATGTAACTAQAJ
.
.
:
:
:
;
:
: 152
C. TCAAAATTGAAATGTGACTTTGCTCTAACATCTCC
C
A
T
B. 図 CTTTCACAAACCCCACCCACAAAACAACACATGTTC
C. CTCTCTGGATTTCTTTTTGCCTCATTATTCCTGCCCAC 190
丞1
j 29
A.
GTTTACTTGTGTATTTCATTQAGGGAN
B. TTAAGTCCTGGGCTTTGTTTTCACTTCGGCCTCATAA1
~胃百::.
C. CAATTCATTTCCAGACTTTGTACTTCAGAAGC~TGGG 228
*
~~
A. 回çç~1'ç1'~ヰ.çç1'9Ç将守何科専.ç~符∞ GW早.ç~1'本
6
'
7
B. 玄X
ごC
CACTCTGACCTGCTGTGTAAACGACCCGGGACGTA
・ 同月‘・田市・同町一・・ー::-:::::.: 266
C. GAAAATCAGCAGTCTTCCAACTCAATTATTTAAGATCT
h
A
A
A
A
j
I
¥
TQAGCGCACCTCCAATAAAGATACACATQATGI 105
A. CC
臥.
TGAGCGCACCTCCAAT
A
AT
A
C
A
C
A
α
A
T
G
l
B. C
CAAA
-_........~主出山...........................
・AA
・
・
・G
1 ・
・
・
・
・
:
'
:
i
:
'
:
'
I 304
C.
笠宮CTGTGACTTCTT品AQ.ATAAAGATACACAT~
・
Sequences of the clas
s A,
B,and C 5 -untranslated regions found
i
nr
a
t IGF-I cDNA clones. The ATG specifying the Metat po自 ition-22 of
t
h
e pre-pro-IGF-I coding region a
s well as the upstream,in-frame ATG's
which are not f
ol1owed by in-frame termination codons areboxed.τhe base
a
t position 1 i
n this figure i
s themost 5
' base i
n the class C clones
analyzed t
o date,whereas some previously described class B clones extend
a
n additional 484 bp i
n the 5
' direction.
F
l
g
.1
9 5・上涜企画の異なる 3種のラット I
G
F-Ic
D
I
lA
原図は文献 (
1
8
3
)よりヲ│用した . cl
a
s
sC
の 2つの貴の聞の部分が
ない c
D
N
A(
c
l
a
s
sC
'
) も絡告されている(18
5
).なお参考のため本研究の
中で使用した合成 D
N
Aプロープを 、直線または波線を伴 った矢印で示 した .
直線の部分の下の配列 、 および波線の部分の上の配列に相補的な D
N
Aを合成
した . これ らは本宣言および 2、 3'1撃で利用している .
3
1
-
刷用震だ
﹄
l
H
nb岨 タ 明 日 叫 咽 宥 ・ 肌 己 目
1
8
- ム ト 恥 ︿ 22u
NHKJM間山
m
n
ミ墨画︼
νF 叫り+右足EZHZ去二時
時 兵 必 吋h
w
H 岬心剥
砂
・
国由民
3
8
を確立し、肝臓では A
,
B,
C
各クラスの m
R
N
Aが 2
7,2,7
1%ずっそれぞれ存在してい
2
0
6
)、各クラスの m
R
N
Aの組織別の分布や、ホルモ ンや発達
ることを明らかにし (
,
9
1,
2
0
7
)。
段階などによる調節等を検討し 、 報告している(15
、~
3
9
-
第
2章
ラット I
G
F
I遺伝子の
構造の解析
第 1節 緒 論
第 1章ではラ ッ トj
G
F
-1の c
D
N
Aの クローニ ング に成功し 、 その 5'末端の多
様性を明らかにした。そこでこの多様性の由来を探り、さらに発現調節機情等
G
F
-1の g
e
n
o置 i
cc
l
o
n
eのクローユングを手
に関しての情報を得るためにラ ッ トI
術けた。
G
F
j遺伝子の多くの部分の情造が、 S
h
i
m
a
t
s
この試みを続ける問にラット I
uらにより発表された(181)ので、その後の過程はこの報告を参考にして行 っ た
。
G
F
l
i
宣伝子は 、 ヒト I
G
F
-1 c
D
N
Aをプロープとしてクローニン
報告されたラット I
グされたもので、ヒト I
G
F
-1で使用されている (
3
4
)5f
聞のエクソ ンが含まれてい
る(
F
i
g
. 2-1)。そのうちエクソ ン 4 とエクソ ン 5はヒト I
G
F
-1ではどちらかが排
o
m
a
i
nおよび 3'非翻訳領域の部分が形成されるこ
他的に利用されて 、 2種の E d
とが明らかになっている。しかし、ラットではエクソン 5が常に使われ、こご
2
b
pのみが掃入されたものとされないものがあること
にエクソン 4のはじめの 5
が、 c
D
N
Aの解析の結果やエクソ ン 4のプロープによる N
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t
t
i
n
gなどに
h
i
m
a
t
s
uらによるエクソン 1は
、
よって確認されている。また 、 S
1章で述べた
D
N
Aのうち、 c
l
a
s
sC
の5
'上流領媛に対応する配予1を含んでいたが、
各クラスの c
c
l
a
s
s Aおよび c
l
a
s
s Bに関連のある配列は認められなかった。 c
l
a
s
sCと
、 c
l
a
Bとの分岐点は 、 e
x
o
ni
nt
r
o
nの筑界になっていた。エクソン 2はシグナル
s
s A,
白
ペプ チド部分のうち後半の 9アミノ駿と 、 Bd
o
e
a
i
nのはじめの 2
6アミノ酸をコ
o
m
a
i
nの残りと C,A,0
の領威の全体と Ep
e
p
t
i
d
e部
ードする。エクソン 3は Bd
6残基までをコードしている。エクソン 2と 3の間には 50kbとい
分のはじめの 1
う長大なイントロンが存在し 、こ のためにラット I
G
F
-1遺伝子は S
h
i
l
a
t
s
uらによ
って報告されている部分だけでも 9
0kbと巨大なものになっている。実際には第
1章から明らかなように 3
'側にさらに何 k
bかの情造が続いているため 、全 体と
してはさらに長いものであることは間違いない。
4
0
第 2節 方 法
ここに記述した以外の方法は、第 11
量と同様に行った。
(1)ラット肝臓ゲノムライブラリー
l
o
n
t
e
c
h社のものを贈入して (
T
O
Y
O
B
O
)使用した。最
ゲノムライブラリーは C
終的に 2種類のライブラリーを使用した。各々の性質を以下に示す。
a
) S
o
u
r
c
e
:
A
d
u
l
tf
e
m
a
l
eS
p
r
a
g
u
e
D
a
w
l
e
yl
i
v
e
r
.p
a
r
t
i
a
l ~旦 RI c
u
t
V
e
c
t
o
r:
C
h
a
r
o
n
4
A
. I
n
d
e
p
e
n
d
e
n
tC
l
o
n
e
s
:
2
.
2
x
l日.
A
v
e
r
a
g
eI
n
s
e
r
lS
i
z
e
:
9
.
7
k
b
b
) S
o
u
r
c
e
:
A
d
u
l
tf
e
m
a
l
eS
p
r
a
g
u
e
D
a
w
l
e
yl
i
v
e
r
.p
a
r
t
i
a
lH
a
e
l
I
lc
u
t
V
e
c
t
o
r
:
C
h
a
r
o
n
4
A
. l
n
d
e
p
e
n
d
e
n
tC
l
o
n
e
s
:
l
.
8
x
l
0
.
A
v
e
r
a
g
eI
n
s
e
r
tS
i
z
e
:
8
.
2
k
b
(2)制限醇紫マップの作成および I菖基配 ~Ij の決定
各制限醇紫処理や d
o
u
b
l
ed
i
g
e
s
t
i
o
nなどを行ったほか、 λマッピングシス
T
a
k
a
r
a
) を用いて添付のプロトコールに従って制限酵紫マップを得た。
テム (
塩基配列の決定は、第 1:!聖と問機に行ったが、補助的な手段として、キロ
T
a
k
a
r
a
) を利用した. Ia基配予j
Iの解析お
シークエンス用デレーシヨンシステム (
よびホモロジー解析等は G
E
N
E
T
Y
X(SDC) によって行った。
(3 )D
o
tb
l
o
t分析および S
o
u
t
h
e
r
nb
l
o
t分析
D
o
tb
l
o
tは n
i
t
r
o
c
e
l
l
u
r
o
s
ef
i
l
t
e
rに D
N
Aサンプル約 1
0
0
n
gを s
p
o
tしてこれを
e
g
a
t
i
v
e
第 1章のプラークハイフリダイゼーションと問機の方法で処埋した。 n
B
R
3
2
2D
N
Aまたは λONAを用い、 p
o
s
it
i
v
ec
o
n
t
r
o
lには p
I
G
FI
!1
;
を
c
o
n
t
r
o
lには p
用いた。 S
o
u
t
h
e
r
nb
l
o
t分析は常法に従って行った(18
1
)
.
‘~
41
第 3節 結 果 及 び 考 察
(1 )コード領域を含むクロー ン
N
i
c
kt
r
a
n
s
l
a
t
i
o
n によって棟識した p
I
G
FI
!1
をプロープとして包旦 R
Ip
a
r
t
i
a1c
ut
のライブラリーを検索したところ 、 約 2
0
k
bの 2個の クロー ンが得られた
(λIGFG2、 λ
I
G
F
G
2
0
)。これらは 、 S
o
u
t
h
e
r
nb
l
o
t分析 、 制限静索処埋マ ップ等
F
i
g
.
2
1
)。践にエ
から 、 エクソン 3、 4を含むクロー ンで あることがわかった (
8
0
b
pの部分とその前後の部分(全部で l
k
b
)の温基配列は報告されて
クソン 3の 1
おり 、今回得たクローン中それ以外の部分はすべてイ ン トロ ンに属するので l
話
基配列の解説は試みないことにした。
(2)5
'上流威のクロー ン
第
1章で得られた p
I
G
F
I/1
の5
'上流繊の僧造の由来が未知I
であったため 、次
にラット I
G
F
I遺伝子の 5
'上流域を中心に検索することにした。プロープには F
i
g
.
2
2に示した p
I
G
F
I
/
lの精進の内 、 下線部 Bで示した部分のア ンチセ ンス の合
成D
N
Aを用いた。この部分は F
i
g
.
1
9からわかるように c
l
a
s
sAとc
l
a
s
sB
の共通
の部分に当たり、 c
l
a
s
sCc
D
N
Aには含まれない。
6
(1)で用いたライブラリーを 1
.2
x1
0
o
si
t
iv
eなクロー
個検察したが、 p
ンは得られなかった。そこで別のライブラリー (
H
a
e
I
I
Ip
a
r
t
i
a
lc
u
t
) を検緊す
ることにした。 4
x1
0'慣のクローンから 、 2倒のクローンを得た (λIGF52、 λ
I
G
F
5
6
)。各々 2
日k
b, 1
5
k
bの長きであったが、 λIGF52は λIGF56の全長を含むも
IGF52は S
h
i
m
a
t
s
uらにより得られたクロー ンの内最も 5・上流まで
のであった。 λ
伸びているものに比べ、 さらに 1
5
k
b上流までを含んでいる。 F
i
g
.
2
3に λIGF5
の制限静素マップを示す。エクソン 1およびエクソン 2の位憶は S
hi
.
at
s
uらの
2
I
G
F
I
/
lのインサー卜を E
c
oR
Iおよび也n
d
I
I
Iで切
報告を基に決定した。次に 、 λ
o
tb
l
o
t分桁により 、 プ ロープとハイブリダイズする都分は 、 ェ
断した断片の d
クソン 1とエクソン 2の問の 3
.
2
k
bの部分に存在することが明らかとなり、この
部分を p
U
C
1
8にサプクローニングした (
p
I
G
F
3
.
2
) .そこでプロープとハイプリ
ダイズする部分の周辺の部分の寝基配列を解説した。 p
1
G
F
3.
2
のインサートを H
~lll で切断したところ 、
1
k
bの断片がプロープとハイプリダイズしたので 、
‘
.
,
.
.
.
.
.
.-
4
2
-
ニ
'
"
F
ロ
M
回
8
D N口品目}日
・8] べ ) 入lロ AmHH4d* ,
8
旬
べ
(D88︼
中b
mk) 制 Hn
回
二
78- ム ト 小 HINQM中山半割問
(副抽出
・Noh-臼 ] べ
U4剣 世 帯
J1
:
c
a
企
B
MetSerAJaProPro
X
K
'
X
t
G
E
出 ACTCT邸 CCTGCTGTGTAAACGACCCGGGACGTACCAAAATGAGCGCACCTCCA
-20
-10
J
1
80
9
0
1
0
0
*
inverted repeat部分に対応する温基がな い.
下 綾 部 B :c1
ass A, B共通プロープ
Aは cJass Aと cJ
ass B
の分岐点 、 3'
側の*の A
!立5・側の
下綾部 A :cJ
a
s
s A特異的プロープ
Fi
g, 2
2 本章で使用した合成プローブ
品
色4
GAACACCTGCCAAATATCAATAATGAGTTCAATACCATT
主
主
主 Gla:
A
t
aGGCA
1
:
t
I
C'
ec窓 口T必 :
;rnXCAC.U
_
G
Tぷ玄C
}
.摂 取 GA右CGGAATTC
nLysThrTyrArgMetEnd
CAAGACCTACAGAATGTAGGAGGAGCCTCCCGAGGAACAGAAAATGCCACGTCACCGCAAGATCCTTTGCTGCTTGAGCAACCTGCAAAACATCG
7別
SerAJ~rgSerlleArgAJaGJnArgHisThrAspMetProLysThrGlnLysGJuVaJHisLeuLysAsnThrSerArgGJySerAJaGJYAs
TCAGCT
干
CGTTCCATCCGGGCCCAGCGCCACACTGACATGCCCAAGACTCAGAAGGAAGTACACTTGAAGAACACAAGTAGAGGAAGTGCAGGAAA
rgAJaProGJnThrGJyIJeVaJAspGJuCysCysPheArgSerCysAspLeuArgArgLeuGJuMetTyrCysAJaProLeuLysProThrLys
40
50
6
0
GGGCACCACAGACGGGCATTGTGGATGAGTGTTGCTTCCGGAGCTGTGATCTGAGGAGGCTGGAGATGTACTGTGCTCCGCTGAAGCCTACAAAG
uCysGJyAJaGJuLeuVaIAspAJaLeuGJnPheVaJCysGJyProArgGJyPheTyrPheAsnLysProThrGJyTyrGJySerSerIJeArgA
1
0
2
0
3
0
TTGCGGGGCTGAGCTGGTGGACGCTCTTCAGTTCGTGTGTGGACCAAGGGGCTTTTACTTCAACAAGCCCACAGGCTATGGCTCCAGCATTCGGA
-22
IJeLysIJeHisIJeMetSerSerSerHisLeuPheTyrLeuAJaLeuCysLeuLeuThrPheThrSerSerAlaThrAJ~GlyProGJuThrLe
ATAAAGATACACATCATGTCGTCTTCACATCTCTTCTACCTGGCACTCTGCTTGCTCACCTTTACCAGCTCGGCCACAGCαGGACCAGAGACCCT
A
GAATTCCGGt 泊五志位1i"ACTTdt
世tKtttcX堂開王宮悦
F14
1i
,
一
・
H
山
'
hi
.
.
_
.
,
・
.
.
.
.
.
.
.
.
-
.
_
.
.
.
・H
圃圃ム
・
、
、
1
1
1
E;一
E
c
oR
I
一-
¥
:
:
山
.••••.、
、
.
.
.
.
.
.
.
FE--
¥
‘
、 exon2
_
.
.
_
_
._
.
.
_
_
<
, E E(Haelll)
exon1 exon1'i
A
A
A
A
C
A
A
CA
CA
TGTTCTTAAGTCCTGGGCTTTGTTTTCACTTCGGCCTCATAATAcc
.
2
.
.
.
.
,
E
T
F
i
g
.2
-3
A は c1
a
s
s Aとc1a
s
s Bの分岐点にあたる。
入I
G
F
5
2の構造とその部分塩基配列
tccttggagacatggatttgtcagtgatctttgaggaaagtgctctgagttcaggattggctttttttggggggatc'"
ctcatattttgaccagccattttccttgctgttcagacatctggaaccaattgatatctcacttgtttaacaaagagagg
~intron
ACTCTGACCTGCTGTGTAAACGACCCGGGACGTACCAAAATGAGCGCACCTCCA
$t
g品gt孔 ccctcttacaactgttgcc
マTTTCACAAACCCACCC
1kb
ー
I
E
i
.
.
E{
H
a
e
l
l
l
)
1
;
.
.
;
.
.
4
5
i
g.
2
3に示 した。 F
ig
.2
3
H
I
3m
p
l
Bを用いて境基配列の解説を行 った。結果を F
中で i
nt
r
o
nとした部分は c
D
N
Aには含まれず 、 またその境界の部分でc1a
s
s Cと分
l
a
s
sAとc
l
a
s
s Bの境界に 当たるが 、
岐している点に当たる。 A で示した点は c
l
a
s
sB
の配列が直後続いており、 この点は スプラ イ シ
ごの点から上流に向けて c
ングの a
cceptor s
i
t
e(AG s
e
q
u
e
n
c
e
)とはな っていない。
l
a
s
s Bc
D
N
Aに関連のあるエ クソ ンをエ クソン 1'と呼 ぶ。
なお 、 以下この c
l
a
s
sAに対応する配列が含まれていないかど うか を D
o
lb
l
次に λIGF52の中に c
i
g
.
2
2の下線部 Aの、 c
l
a
s
s Aに特典的な 合成
o
t分析により調べた。プロープは F
プ ローフを使用した。その結果 、 λlGF52、 λlGF56の何れもこの プ ロープ とハ
イフリダイズする配列は含んでいないことが明らかとなった。
(3 )c
l
a
s
s Ac
D
N
Aの由来
以上の結果よりエクソン 2から上流 2
D
k
bの範囲には c
l
a
s
s Aに対応する配列
l
a
s
s Aの型の m
R
N
Aが実際に肝細胞
は存在しないことが明らかになった。そこで c
中にあるかどうかを明らかにする目的で o
ligonucleotide p
r
o
b
eによるラ ッ ト肝
R
N
Aの N
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t
t
i
n
g を試みた。用いたプロープは既にスクリー ニン グ
臓m
やd
o
tb
l
o
t分析に使用している
F
i
g
.
2
2の下線官官 Aおよび Bの部分のア ンチセ ン
i
g
.
2
4に示したが 、当 実験で
スのものである。方法は第 3愈に述べる。結果を F
は供した m
R
N
A賓が少なかったこと等によりあまり鮮明な結果が得られていない
l
a
s
sA、 c
l
a
s
s B共 通 部 分 の プ ロ ー フ で は 惚 数 の バ
が、 Bのプローフすなわち c
l
a
s
s Aに特異的なプロープでは全く シ グナルを検出でき
ンドが検出できたが、 c
l
a
s
s AI
G
F
lm
R
N
Aは存在してい
なかった。このことから肝臓内には実際には c
o
b
e
rt
sらのグループでも c
l
a
s
sA特異的なプロープで
ないということになる。 R
R
N
Aを検出できないということを問機に報告しているが (
2
0
6
)、 彼らは c
l
a
s
s
はm
Aの m
R
N
Aは分子内で i
n
v
e
r
t
e
dr
e
p
e
a
tの部分同士が会合するためにプロープがこ
の部分に近づげないために検出できなか ったと解釈している。
これらの結果から総合的に判断して 、 c
l
a
s
s Aの c
D
N
Aは c
D
N
A合成の際に人 工
R
N
A中には c
l
a
s
sAに特異的な
的に導入されたものであって 、 ゲノム中あるいは m
配列は存在しないと考えられた。 一般に 、 存在することを証明するのは簡単だ
が、 存在"しない"ということを完全に証明するのは図録である。 この場 合 に
kb
4
6
-
。
~7.4
-6.
~2.0
~1.2
.
.
.
.
.
.
.
:
0
.
8
•
•
probeA
probeB
F
i
g
.2
4c
l
a
s
s A特異的プロープ (A)および c
l
a
s
sA
. B共通プロープ (B)
o
l
y(
A
)・R
N
Aの N
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t
分析
によるラット肝蹟 p
それぞれ 5μEのラット肝臓 p
o
ly(
A
)・R
N
A を用いた. Bは F
i
g
.1
7
8に同じ .
4
7
結論を導いた椴拠を以下に列挙してみる。
(
l
)
l
n
v
e
r
t
e
dr
e
p
e
a
tt
Mi
宣が c
D
N
Aの 5
'お よ び 3'の両末端から胎まっていて l
n
v
e
r
t
e
dr
e
p
e
atを f
構成する各々の邸基の末端からの距般が揃っていること。
(
2
)
5
'側 の 4
8
b
pと3・側の 4
9
b
pのうち i
n
v
e
r
t
e
dr
e
p
e
at
構造が完全であって m
i
s
m
at
c
hが ほ と ん ど な く 不 自 然 で あ る こ と 。 た だ 1つ の 合 わ な い 泡 纂 は 3'側の末端か
ら4
3番目に A
が婦人されていることであるが
(
F
i
g
.
2
2貴印)、この部分に対応
・側の部分は c
l
a
s
sAと c
l
a
s
sB
に共通の部分である。すなわち c
l
a
s
sAに特
する 5
異的な部分 (
3
8
b
p
)に限ってみると、
u信基の不 一致 も な い 完 全 な invertrepea
t情造になっている。
(
3
)ゲ ノ ム D
N
A中エクソン 2か ら 七 i
f
.
i2
0
k
bの問に c
l
a
s
sAに対応する配列が存在し
ないこと。
c
l
a
s
sB
の方がc
l
a
s
sCよりも c
l
a
s
sAに 近 い 例 造 を 持 つ の で 、 c
l
a
s
s
l
a
s
sB
の近くにある可能性が高い。しかし、そ
Aに対応する配列が存在すると c
のような配列はエクソン
1'(
cl
a
s
sB
)の 近 傍 に な か っ た の み な ら ず 、 エクソ
c
l
a
s
sC
) よりも 1
5
k
b上流までの部位にも存在しない。
ン 1(
(
4
)
c
l
a
s
s^
とc
l
a
s
sB
の分岐点が、 i
nt
r
o
n
e
x
o
nの境界になっていないこと。
(
5
)肝臓 m
R
N
Aの c
l
a
s
sA
に特異的な o
l
i
g
o
n
u
c
l
e
o
t
i
d
ep
r
o
b
eによる N
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t
t
i
n
gで、バンドが検出できなかったこと。
また R
o
t
w
e
i
nらは S
o
u
t
h
e
r
nb
l
o
t
t
i
n
g の結果より
c
l
a
s
sA
の配列は g
e
n
o
m
e中
には存在しないことを認めている(私信)。
これまでに c
D
N
A合 成 の 過 程 で 人 工 的 な 配 列 が 導 入 さ れ た 例 が 数 多 く 報 告 さ
れている。
H
u
m
a
ni
n
t
e
r
f
e
r
o
n
(
2
0
8
),m
o
u
s
ei
m
m
u
n
o
g
l
o
b
i
nh
e
a
v
yc
h
a
i
n
(
2
0
9
),
c
h
i
c
k
e
n
β
g
l
o
b
i
n
(
2
1
0
)および f
i
b
r
o
n
e
c
t
i
n
(
2
1
1
),r
a
ti
n
s
u
l
i
n
(
2
1
2
),c
h
i
c
k
e
o
v
i
n
ep
a
r
a
t
h
y
r
o
i
dh
o
r
m
o
n
e
(
2
1
4
)等で 、 そ れ ぞ れ 導 入 さ れ
no
v
a
J
b
u
m
i
n
(
2
1
3
), b
l
a
s
sA
の場合を説明できるよう
た機構等の仮説が提唱されている。しかしこの c
な例はなく、このように 5
'末端に 3
'末端の i
n
v
e
r
t
e
dr
e
p
e
a
lが 付 加 さ れ る 機 情 を
予想してみた。仮説を F
i
g
.
2
5に 示 し た 。 最 も 可 能 性 が 高 い も の と し て 、 ここで
はr
e
v
e
r
s
et
r
a
n
s
c
r
i
p
t
a
s
eによる機備を推定した。
R
e
v
e
r
s
et
r
a
n
s
c
r
i
p
t
a
s
e(
R
T
a
s
e
)は代表的な R
N
A 依存 D
N
Ap
o
l
y
m
e
r
a
s
e活性の f
也に 、 R
N
a
s
e If活性および D
N
A依
存D
N
Ap
o
J
y
m
e
r
a
s
e活 性 を も 有 す る こ と が 知 ら れ て い る (
2
1
5
)。まず R
T
a
s
eによっ
mRNA
…、
↓
c
D
N
A
'
:
.
.
.
"
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
"
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
_
_
m附
48
-
T
!N^ 川 川ent l
JN^ 川 … sc ^c
tivily
!
evers
e
lr呂 nscriptas
e
_
of T
.._._" "
'
.
.
_
_ •• ....,. ~.... . 'l'¥..lI,
;
)
t
: :
r
'1
GGGTGAGACT-ーイト一一-AGTCTCTACCC
GAー ベ トー
TCI
¥GI
¥GATGGG
;
)
3
6cc
b
h e l l Activi1yof
Reverse lranscriptase
3'GGGTGAGACT_ァイ卜一一一 AGrCTCT^CCC
、
↓
ル
5
'
向川1
川d [
Il
i
…
戸
7
;
ぐ
ι
τ子¥ミ--一一一一
… … 口バ
T
一 一5'
~〆-----ー… lG可r
↓州
I
J
e
p
t日 川 川 … 刊
。
f everse lrilnscriplilse
M mf
TF
門
'τ
町 F
戸
F
川引,
^clivilv
T
!
chmp
ル
、
…
llcal l
Je
na!;uralion
じ こ-GGGTGAGACT--寸トーハGT
一一5
'
CCC
ル
、
Second Slrand Synlhesis
(
I
JN^ Polymerase 1
)
a
s
sA
の5・配列が人工的に導入された機捕の仮説
Fi
g, 2-5 cDNA合成の際に c1
(
1
)f
i
r
s
t strand合成の後、 reverse transcriptase(
R
T
a
s
e
)の持つ R
N
a
s
e"
活性によって mRNA鎖の分解が起こる . (
2
)ち'捕の 1
0塩基と 3・
t
舗の 1
1
1
盆基の
互いに相補的な部分が会合する . (
3
)R
T
a
se
の持つ D
N
A依存 D
N
Apolymer
a
se
活性によって人工的な配列の伸長が起こる . (
4
)加熱変性後 、secon
d
strand合成に供せられる.
4
9
てFirst strandが合成された後 、 RTaseの RNase 1活性により mRNMrtの分解が起
日
こる。続いて class Aとclass Bの共通部分の 3'側(もとの mRNAでは 5'側)の 1
b
pが、 この節分の inverted repeatにな っている 5・側の 11bpの耶分と会合し 、 さ
らに RTaseのDNA依存 DN^ polymerase活性によって人工的な invertcd repeatの部
分が形成されたと考えた。これまでの部分は 4
1Cで行われ 、 その後熱変性を終
0
て、続く second strand合成が行われたというものである。 Oerynckらは 、 RTas
Eによって人工的な配列が導入されることを予想しているが (
2目
的、 彼らのモデ
ルでは first strandが mRNAから解脱する織備は不明確である。
Fig.2-5の仮説を範明するには実際に試験管内で RTaseと基質 RN^とによって
この過程を再現してみる必要があろう。しかし、 cONA合成法の変法として 、 R
T
aseだけで second strand合成までの過程を行う方法も用いられており(1
8
1
)、 D
N
^依存 ONA polymerase活性は有効に作用することは間違いなかろう。通常の cO
N
A合成の過程でも first strand合成と岡崎に、 mRNA鎖の切断が起こり、ハイ ブ
リッドとして残っている mRNA部分の 3・末端をプライマーとして短い second str
andの合成が進んでいると考えられる。ただしこれらの短い second strand ONA
はその後の熱変性で解厳してしまい 、 利用はされない。
さて 、 第 1章の最後に触れたように、 Loweらは solution hybridizalion/R
Nase protection assayの方法によって、 class Aの mRNAが肝臓では全 IGF-ImRN
Aの 27%存在することを報告している (206)。これについては、彼らが class Aと
見なしているものは実は class Bの も の で あ る 可 能 性 が 高 い 。 彼 ら の 方 法 で は c
の mRNAはそれぞれ 322,2
9
7
.2
41l話基の長さに proteclされて検出
l
a
s
s A,B,C
されるが、 AとBの 差 は 小 さ く 結 果 を 見 て も ど ち ら の も の か 判 別 し が た い 。 当 研
4
5t,量基の長さになるようにして行
究室問中はこの方法を改良し、各 2
2
3,198,1
ったところ、 class BとCのものカ{検出され 、 class Aに当たるところにはバ ン ド
はでなかった(未発表)。
class Aの mRNAが存在する可能付 は会〈否定された釈ではない。可能性とし
4
て考えられるのは class ^を形成するエクゾンはラットlGト l
.ill伝子のさらに上
流の部位に存在するということである。しかしこれは次の埋由から考えにくい。
まず、さきに述べたように class Cのエクソ ンを越えて上流にあることは確率的
に少ないと言うことである。さらに 、 class AとBの境界に当たる部分は exon-]
5
0
l
a
s
sAをつくるエクソ ンが
nt
r
o
nの 境 界 に は な っ て い な い と い う こ と で 、 もし c
さらに上流にあった場合には次のような情遣を考えなければならない。すなわ
ち
、
1
c
l
a
s
sA
のエクソンは、 c
l
a
s
sAに特異的な配 9
Jに続き c
l
a
s
sBと共通部分の
5
7
b
pの 配 列 を 持 っ て い て 、 こ れ が c
l
a
s
sCとの分岐点になっている部分とスプラ
F
i
g
.
I
9参 照 ) . (または 、 共
イシングによって結合されるというものである (
通部分が 4
7
b
pで、
c
l
a
s
s sの榊造中 c
la
s
s Cとの分岐点から 1
2
b
p上 流 の A
Gのとこ
ろにスプライシングされてもよい)何れにしても、
い部分にわたって
4
7
b
pあるいは 5
7
b
pという長
21
闘のエヲソ ン内に完全に 一致 す る 配 列 が 存 在 す る の は 可 能
1
性が低い。もう 一 つ の 可 能 性 と し て は 、 ゲ ノ ム 中 に は c
l
a
s
sA
の配 9
Jは無いが、
転写後に何か未知の機榊でこの配列をもっ m
R
N
Aが合成されるというものである。
しかしこの可能性も低いであろう。
l4)ラット I
G
F
I遺 伝 子 の 5・上流般の編纂配列に関する考寮
続いて、
F
i
g
.
2
3に示したよりも上流の部分の}畠基配列を解析した。先に 1
専
られた出n
d
l
l
l
E
c
o
R
Iの 3
.
2
k
bの断片を F
i
g
.
2
3中にある包呈l
で切断し、
c
l
a
s
s
B
特 異 的 な プ ロ ー プ (5
・
T
A
T
T
A
T
G
A
G
G
C
C
G
A
A
G
T
G
A
A
A
A
C
A
A
A
G
C
C
C
A
G
G
A
C
T
T
^
A
3
'
)とハイブ
リダイズする約1.3
k
bの断片の解読を進めることにした。これを恒星日で切断して、
あるいはデレーションキットを用いて各断片の配列を解読した.
妓近 B
u
c
c
iら に よ っ て こ の 部 分 を 合 む 且E
昼1
1ト E
c
o
R
Vの 泡 基 配 列 が 報 告 さ れ
2
1
6
)
.S
h
i
m
a
t
s
uらによるエクソン
た(
1の配列 (
1
8
7)と、 D
u
c
c
iらの報告と当研究
で 得 ら れ た 結 果 を 合 わ せ た エ ク ゾ ン 1・の配列を F
i
g
.
2
6に 示 し た 。 解 説 し た 方
向を図中に矢印で示した。エクソン
1'は B
u
c
c
iらの報告と良〈一致していたが、
4
6
0番 前 後 の 1
8
b
pは 読 み 薄 と し て い た 。 イ ン ト ロ ン 部 分 の 後 半 は B
u
c
c
iらの報告
には無いので比較できない。
なお、
いるが、
B
u
c
c
iらもエクソン 1'はエクソン 1と 2の 聞 に 位 概 し て い る と し て
L
u
n
dらはエクソン lよ り も 上 涜 に あ る と い う 報 告 を し て い る (
2
1
7
)。こ
の差異は、多型によるのかもしれないが、詳細は不明である。なお R
o
t
w
e
i
nらも
エ ク ソ ン 1と 2の間にあるとしている(私信)。
現在までラット
l
Gト l
の 転 写 開 始 点 に 関 す る 報 告 は な い 。 エ ク ソ ン 1も 1・
CTGCAGACATGACAGGACCGCCTGGTGATCCTGCACTTCTGTGTGTTCTCCCAGTCAATCCAACCCACAGGCACTCCCCGGAACAGTGCCTCTCACATAGCATTCTCTCCTCCCCCATTC
120
Fjg. 2
6A エクソン 1 (CI
a
s
sC
)付近の塩基配列 (文献 1
8
7)
a
.
a
.g.
aCgtcc" ,
‘
,.
ats
a
.
a
.t
:
sc.
atttgcacaa.
atgtct
:
ati.cggcta
.
'..
2327
au ,ctgtgt.
act:
stcttcttct:
s
cctgcggtcatt.
at.
attcgcttta
.Ca
.
a
.tttgcatactttcaca
.
a
.ctg" .
agtt.
atttaca.
agt
&
'
cctcaat,t
c
c
" ttct
A
:t" ,.
acctstta
.
a
.aa 2280
ATGGGGAAAA.
T
CAGCAGTCTTCCAACTCAATTATTTAAGATCTGCCTCTGTGACTTCTTGAAGttaaatatctcttacttttttttttctttttcct
:
s
ca
:
stc:
s
ttggata
,
attgt.
attt 2160
)
4et
G1yLys1
1eSerSerLeuProTbrG1oLeuPheLys1
1eCysLeuCysAspPIH~Le uLys
AAATAAAGTCCTCAAAATTGAAATGTGACTTTGCTCTAACATCTCCCATCTCTCTGGATTTCTTTTTGCCTCATTATTCCTGCCCACCAATTCATTTCCAGACTTTGTACTTCAGAAGCG 2040
TTCCTGTCTACAGTGTCTGTGTTTTGTAGATAAATGTGAGGATTTTCTCTAAATCCCTCTTCTGCTTGCTAAATCTCACTGTCGCTGCTAAATTCAGAGCAGATAGAGCCTGCGCAATCG 1920
GTGCTCCAGTTTTTAAAAGCAAAGGTATGATGTTATTTGTCACCGTGCCCAAAAAAGTCCTTACTCGATAAGTTTGGCAGAAGAGGGAGAGAGAGAGAAGGCGAATGTTCCCCCAGCGTG 1800
AGCCCTGCGGAAAGTTAATCAGAGAACAGATCCTATTTTCTATGGCAGCATCAGCATTTAACGTCTGCTAACCCTGTCAGAAACACACATTCTTTTAAGGGGGGGAAAAAAAACGCCTCT 1680
TTCCTTTTTTAAATTTTTTCCCCCAAATTTTGTATTTGCCCTAAAATATAAACTCGCTCCCGTGTCCCACTTAGACCCTCTAATCCTGGTTAGGTGTAATAGCAGACAAGTGTACCTTCG 1560
TCACTTGGCAACTAGGACAAGGGTCACCCCCCCCCCCCCCCCCAGAAAACTGGCTTTCAATCTAGTTTACCATGGTCATTTCAGGGTTAATATCATTGTGCTTTCTGGAGATAGTCTTTC 1440
GACTGTCCCAGAGCTCAGCACCGTCTTATTCTCTGCACAAAGCATGATACAGTGTCCTAACGGGAGCCAACCCACTGCTGCTTGCCCGTCTATAGGTTATAGGAAATGAGATCATTCCCC 1J
20
CACTTATGCAGAAAAATACAGCCAATGGGAAATAGTGTGTGCCTCCCATACTGCTTCCTTGGGGTCGAGGAGGTGACAGGCGCCAGCTTTGTTGGAAAAATAGGATCGTTTTATTTTTCA 1200
ACACTCACACACAATCACACACACACACACACACACTCACACTCACTCACACACACACACACTCACACACACAACTGTGTCCCACTTACACAAACACACACACACACACACACACACACA 1080
TAGCGAAGCAGCCGGCTTGAGCCATGCTGCCAGCCAGTTACCCAGTCGAGGGATTTGAATGACATCATAACCCTGGAGAGGGTATTGGTAGCCAGCTGGTATTATTTGGAATACACACAC 960
TTTCATAATTCACTTTCCTATCTATCGCTTCTGAAAACCACTGAGAAATACCTACAAACTGGATCAACAAAAGATCAGAACGCGATTCTCCATGGCAAAGGCAAGTTTATAGATTATAAA 840
CGGGAGTGGAGAGTCAGAGAGCTGAAGCAGGTCTGGCTCATTTCCATCTCCCCTGGGAAAGCACACCTGGAGGGACAGCCATGGAAAGCGCAGCATCTGATCTGGGCTTTTGTAACCTTC 720
AACCACCTCTCCAAGCAGATTTCTAGCTGTGGTTATGGGGCAGCATTAACGAGGCAGAGGCAGTGTAGCATTTCCAGCTGGCCTCTGTCTCCGCTGATGTGTCAGTACCTTGAAATCCCC 600
TCGCCCCAGGTTTCTAATGTTCCTGTCTGAAAGGTAAACATTACTGTGAGGTGTTGACCACACAGAGGATTGGACCAAGCCCAAACCCCTTGCAAAACCAAACTGGTTTCATTTGAGGAC 480
CCTGTTGCGTGCTCCTTTTTGCTTCTCCAGAGGTGTATGTAAACCAGTACATAGTAGGTGCTCTCGTCACGTGATGCCTTCATCAAATGATACCTAACATCAGCCACCCCTGGAACAGCC J60
TCCATTTCCAAAAGGCTTTCGCTTCCTGCCTCCCTAAGAAATTGCCGCCCCCTCCCACCACTGATATGTCTTCAGGCTTCACATAGTCAACCTACGGCAGGAAAAGTGTCTCTCTTCCTG 240
、
包
3
ー
H
:
l
o
d
III
480
600
720
840
960
1080
ATCACTGGACCTACTTCAAGTTTCCATTCTCAGCAAAATTATATCCTTCCAGACTTGTCTTTTTTCAATTTCAAGCACTTCTAAGCCGCTGTCACCGGCTCCTTGGAGGCGAGTTGCCGG
AGGGCTTAATTCATAAAAGATCCCAGTCAAAGAGTGCAGCGTTTCTGTGCTGCTTTCAAATGCTTCCTCGCTAGGACTTTTCTTAGGCAAGGAAGTGGCTTGGGACTTAGGGACGGGAGA
CAACCTTGTCAAGCACCTAATTGTGCCATCCGTGCGATGCCAGCCAGCTCCATCCACCTTACAGGAGTGAAGTCAGCGTTCATATACGCTGTGTGGTCTGGCAGCTGAGATAGTGTTTCC
CAAAGGGACTGTGGAATGTTACCTCAGCAGGCATTCATTTCGCGTTTGGAAAATCGTCTCCAAATGAACTTTCTTTCCGTGCTGGGTCTGCAGAAGATTTCAGAAGCGGAGCTAGCAATC
TGCTTCAACTTTTTTTCCCCCGGTGCTTGCAGCAGGAGATGCCTGAAGGGAGCTGCTGCGTGGTGGTCTGAAACATAGTTCAAGGAATAGAGGTCAACTGCCTAGAGCGGTGCAGGCAGG
GCACAGGCTGGCTTTGTACTCTGAGTCTCAAGGTATTTCCCAGTGCCTGAGCCAGGGGGAAGGTGGGGGGAGGAAGGGAAGGAGCTGCCACTTGGATCGCTATTCTGGGTAGCCAAGACA
(class
B
)付近の温基配列
矢印は塩基配列解説の方向を示す . 459-476の配列は文献 (
2
1
6
)によった .
Fi
g
.2
6B エクソン l'
cctgcilggcatl
{C.
aa
,
&ctt
ggc&'ta
.
a
.tc.
atggtcat.
agctgttctgtgt,aatgt.
atc,ctcac'• .• •
1624
.
attgat.
atctc.
acttgttta
.
a
.ca
.
a
.
a
.gag.
a"tccttg,
a
.g.
ac.
at" .
atttgtc.
agt,
a
.tcttt,
a
.
, ga
.
a
.
a
.gtgctctga
.
, ttca
.
, g.
att,&
:
Cttttttt,gg" ,
a
.tcctcta
.
, a&:tc,.
a 1560
CysCySV
a
.lA
.
!nA
'
spProGIyArgTbrLYS M ~ tS~ rA1aProPr0
TGCTGTGTAAACGACCCGGGACGrACCAAAATGAGCGCACCTCCA,tga
.
, t.
accctctt.
aciUCt,ttgcCctc.
at.
attttg.
acc.
agcc.
attttccttgctgttcag.
acatctg.
aa.
acc.
a 1440
一---,
品回 1 (H
四
, 日)
1320
rG1nTbrProProTbrL
y
.
!
SisL~ uM~ tPb~Le uAr ProG1yL~u V.
alPbeSi.!Pb~G 1yL~ u1
1~L~uPr oTbrL~uTb r
,
ATACCTGCCTGGGTGTCCAAATGTAACTAGATGCTTTCACAAACCCCACCCACAAAACAACACATGTTCTTAAGTCCTGGGCTTTGTTTTCACTTCGG1CCTCATAATACCCACTCTGACC
M~ tLeuS~
12
GATAGCCATACAATGGAAATTAGTGGCTTCAACTTGGGGGAAAGGATGGACTCTAACTTCGAGCTGTGCAGTTCGCCCATTGTTTGAATGGACAAAAGGCAGTTTACCCAGGCTCCTAGC
aaeIII
。
目
360
GGGCTTAGATTTCGGTTTGAGGCTCTGCTCTTAGACTAGGTGCGGTAAAGTCTCTTTAGGTGAATCTGGCTGCCGCTGCTGCTGCTGCTGCCACTGTCCGTGCATTGCCTTCTCCTTTCG
E四 日
間同 II
町四日
240
120
TTTTAAACAGATCCACGCTGTGCC
I
GGGAAAGCAGCAGCGTTCTGGCGGCTGCTTGTCTAACTTTTCATTTGGAAGGGGACTTTTGTGGTGGCTGAGCTTG
TGTCTTTGCATATTCAG川
民同日
川
;CTTTCTTAAAAAACGCTCTTTGGAGCCA山 川 GGAGTTCTTTGCACTTCTGCCCAGAAAGTCAAAGTTAAAGTGAAGTTTGATTTGCTTCTCTGT川 町CTTCG川 市 C
'
"
N
5
3
も典型的な T
ATA b
o
xとC
C
A
A
Tb
o
x をもっプロモーター領域は見られない。これ
には 2通りの解釈ができる。ひとつは現在までに翁基配列の解読ができていな
u
n
dちは Northern b
l
o
t
t
i
n
gによる結果か
い部分に含まれている可能性である。 L
らR
o
b
e
rt
sらによって報告された c
l
a
s
s Bの c
D
N
Aの上流側に当たる部分は切断き
れ な か っ た イ ン ト ロ ン の 部 分 を 含 ん で い る と い う 結 果 を 得 て お り ( 私 信 )、 こ
l
a
s
sB
の転写開始点(プロモーター)はさらに上流領主要に存夜しているこ
れは c
ATAb
o
xを持たない h
o
u
s
e keeping gene型の転
とになる。もう 一 つの可能性は T
写開始が行われていると場合である (
2
1
8
)。 こ れ は 、 序 論 第 3節
(6)作用て
G
F
lの h
o
u
s
ek
e
e
p
i
n
gr
o
l
eと関連があるのかも知れない。しかし ー熊に
述べた I
h
o
u
s
e keeping geneの場合は 、 GC-rich領域があってその中に S
p
1結合部{立がい
G
F
]の場合は G
C合:
患の駆附に高い領域は見
くつ か連続している場合が多いが、 I
れない。ラット I
G
f
n遺伝子・
の
られない。何か特殊な機備が闘いているのかも鈍l
G
F[のそれに比べかなり詳細に明らかになっている (
21
9,2
2
0,
2
2
1,2
2
2,
情造は l
2
2
3)。これは [
G
F
[遺伝子に比べると [
G
F
Oのほうが小さいことや 、 ラット 1
G
f
Hを高発現している細胞系 (
B
R
L
3
A
)があったことなどによる。ラット I
G
F
Oは 4
つのフロモーターが利 用 さ れ る が 、このうち P
lと呼ば れるものは T
A
T
Ab
o
xを持
たないうえ、 G
Cb
o
xも短いものが倣在しているのみで転写開始点は 1
2
0
b
pに渡っ
て広がっている。 J
G
F
lの転写開始点はこのタイプに近いものなのかもしれない。
これは、 N
orthern b
l
o
t
t
i
n
gで般も短い m
R
N
Aも O.
8
-1
.2
k
bの聞に幅広〈広がるパ
i
g
.
3
4
)。また、結果は示さなかったが、
ンドになることとよ〈 一 致する(次章 F
肝臓冊 R
N
Aを用いて p
r
i
m
e
r extension法 に よ っ て 開 始 点 を 決 定 し よ う と し た が 、
00-500bp程の純聞に広がるスメアなバンドになり 、 特定の点を決める
いずれも 3
ことはできなかった。このように幅広い開始点場を有するという場合にも 、 多
くの点 か ら ラ ン ダ ム に 転 写 が 起 き て い る の か、 あ る い は そ こ に 何 ら か の 制 御 が
働いているのかという問題も解決しなければならないだろう。特にホルモ ンに
よって転写開始点が変化する調節機憎の例が見いだされ (
2
2
4)、 興味深い問砲 で
荷造
ある。今後、どの織な点が開始点になっているかを確認し、 5・上流領威の t
C
Rを利用した F
r
o
h
m
a
nらによる 5
'
R
A
C
E
(
2
2
5
)によってクロー
を明確にするため 、 P
ンを得て、 5
'末端の纏基配列の解読をすることなどが有効であろう。なお 、 T
A
m
a
l
eらにより J
n
rと
T
Ab
o
xを持たない転写開始にも関与する新たな配列として S
5
4
呼ばれる 1
7
b
pの配列 (GCCCTCATTC
TGGAGAC)
が 提 唱 さ れ たが (
2
2
6
)、これとホモ ロ
ジーを有する部分も無か っ た
。
I
G
F
[が肝臓で特異的に多 〈発現 する軽量情に ついてであるが、これまで 逓伝
子の肝特異的発現を規定する c
is
el
e
m
e
ntとしては albuminや αー f
et
o
p
r
o
t
e
i
nの
AFP1(IINF-l) 結合配 ~IJ や (227 , 228) 、
tyrosine
aminotransferaseの組織特異的'
e
x
t
i
n
g
ui
s
h
e
r
'結合主要 (
2
2
9
)等がある。念のため、 F
i
g
.
2
6の領践のなかに AFP
l結
合配列と相向性の高い部分があるかを検察したが 、 特 に 見 あ た ら な か った。
lucocorticoid responsive element(GRE)の存在に つ いて検討し て
最後に g
置で詳しく述 べ るが 、三 浦は M代格養肝細胞において D
examethason(
D
みた。次 f
e
x
)によって I
G
F
I mRNAが減少することを観察している (
6
8
)。また Adamoらは神
経細胞で問機の報告をしている(75
)。そこで 、 GREのコ ンセ ンサス配列 (
G
G
T
C
A
N
NNTGTTCT)(230)との比較を行ってみたが、 や は り 近 い 配 列 は 検 察 さ れ な か った 。
強いて挙げるならば、 e
strogenの場合にはコンセ ンサス配列の片配列が連続す
strogen応答性を示すことが示されている (
2
3
1
)が 、 c
l
a
s
sC
の
ることによって e
1
7
8
5
{
i
'
Lから 1
8
6
5位の問に G
R
Eの片配列 (
T
C
T
T
GT)とよく 一 致した配列が 5例クラ ス
G
F
lの場合は、 D
e
xによ
ターを成しているのが目を引く程度である。ただし、 [
lucocorticoidによって転写が抑
って転写が抑えられる燭合に属する。近年、 g
2
3
2
)、 これは GREとは日J
I
の部分への因子の結合
制される例がいくつか報告され (
2
3
3,
2
3
4,
2
3
5
)
0 Negative G
R
E
(
n
G
R
E
)というものの存花が報告され
によるという (
2
3
5
)、ごの場合のコ ンセ ンサス配列の様なものが決定されれば、 さら
ているが (
に検討してみたい。逆に I
G
F
-1
遺伝子力 '
n
G
R
E
f
i
l
l究の材料となることも考えられる。
5
5
-
第 3章
5'上 流 領 域 の 機 能 の 解 析
貫q 節 緒 論
前章までの結果より 、ラッ トI
G
F
l
i
宣伝子は少なくとも
領域が手
2つのフロモーター
'
J
mされることにより 、異なる 5' 非翻訳領減をもっ傾数 mのmRNAに転
写されることが明らかとなった。しかしながち、ごのような呉縄の
5・ 1
:7
荒F
買
域が存在することの意義は不明である。惣 1
撃できる怠義としては 、 2つに大 切l
することができる。すなわち転写段階での怠義と転写 i
垂の段断でのそれである 。
転写の段階では、各 q の プ ロモ--)1ーの活性が異なる調節を受けていて 、
*
n織
特異的な遺伝子発現、発達段階や{也のホルモ ンなどによる影響を受ける官官など
R
N
Aは常に h
O
l
ls
に独自の役割を有していることが考えられる。例えば、 一方の m
ek
e
e
p
i
n
gg
e
n
e的に発規しており 、もう 一方は他の悶子によ って転写が誘輔さ
圭の段階では 、 m
R
N
Aの 安定
れて くるものである筋合が考えられる。また 、 転写 i
性や翻訳の効薬が各 m
R
N
Aで異な っており 、必要に応じて 一 方の m
R
N
Aを誘溝する
ことで生産されるタンパク質の 慣を調節していること等が考えちれる。
Gト I
の生産を誘溝、あるいは抑制するような条件にす
いずれの場合でも 、 I
R
N
A
J
置がより顕著な変動を示すことが想像できる。すな
ると、 ー方のタイプ聞
のm
わち片方の m
R
N
Aがより i
n
d
u
c
i
b
l
eであると仮定できる。そこで 、 本政では自l
i常て
1
或(エクソ ン ]
、
明らかとなった 2つのブロモーヲー宵1
1')から生 i
宅される
m
R
N
A種 (classC
、c
l
a
s
s B) のそれぞれの鼠が、 栄養条件 、 あるいはホルモ ン
の影響でどの械に変化するかを検討した。
近年 、 プ ロモー ターの活性を測定する方法として多〈用いられているのが 、
c
h
l
o
r
a
m
p
he
n
i
c
o
!a
c
e
l
y
!t
r
a
n
s
f
e
r
a
s
e
(
C
A
T
)をはじめとする r
e
p
o
r
t
e
rg
e
n
eを利
易合非常に有効な
用する方法である。 この方法は簡便かっ鋭敏であり、多くの f
手段である。 例えば 、 ラット
1
G
F
I[の均合も傾数のプロモータ ーが知られてい
2
1
9,2
2
0
)が、各々の活性の測定に実際に C
A
Ta
s
s
a
yを用いた報告がある (
2
2
2
る(
)。しかしこの I
Gト [
1の均合でも 、 C
A
Ta
s
s
a
yの結果がもともとの細胞での プ ロ
A
Ta
s
s
a
yは定聞を
モーター活性を反映していないことが報告されており 、一 般に C
5
6
的な扱いには適さない場合が多い。また 当該遺伝子のように転写開始点が 一定
せ ず 広 い 帽 に 渡 っ て 分 布 し て い る 場 合 に は 、 この方法は利用しに くい。本研究
では 、 細胞内に存在する I
G
F
-1の各 mRNA積の賢を oligonuc[eotide probeをJnい
て定呈するごとで各 mRNA種{各プロモーター)の性質を探ろうとした。
同僚の試みとして、、 Loweら(206)
は nuclease protection assayによ って、
各組織や熔養細胞での各 classの IGF-jmRNA賢を区別して定慨することに成功し
ている。当研究室でも田中によりこのアッセイ法が用いられるようにな った
。
この方法は簡便で感度も良〈非常に有用である。しかし 、 第 1章で!切らかにな
ったように IGF-1 mRNAの場合には 、 5 ・上流減の多織伎の上に 、 3' 側の遭い
からくる mRNAのサイズの多線性も問時に考慮、しなければならない。 Protcction
assayは各 classの mRNAの総電を知るには適しているが、もともとの mRNAの長さ
についての白情報は得られないのが欠点になって〈る。そこで本主主では各 classの
mRNAの量の変化をそれぞれの長さのものについて知ることができる方法として 、
0
1igoDNA probeを用いた Northern blottingを導入したものである。この方法の
散大の弱点は、感度が低いことである。特に、 IGF-Iのような mRNAのコピー数が
!
う。本市でははじ
多くないものを検出しようとする湯冷には、多くの悶餓がf'1
めに Northern blottingの条件を倹討し、さらにこの方法の応用を試みた。
序 論 中 で 述 べ た よ う に 、 当 研 究 室 で は 食 餌 ヲ ン パ ク 質 の 患 、 および貨の迎
いによって血中 IGF-[汲度 、 および肝臓内 [
G
F
[m
R
N
A
t
i
置が大きく変化することを
明らかにした。それでは、実際に栄養条件の影響を強〈受けているのはどちら
の classのmRNAであるかということが次なる問題となる。本章第 4百
iでは 0
1igo
probeによる Northern blottingによりこの疑問を解決しようとした。
さらに当研究室 三浦らによって 、 ラット初代 t
音養肝細胞が 1
GF-1
を熔地中に
分泌することが確認され、 分泌賢や mRNA1ftのホルモンや l
血清 、 あるいはアミノ
般による調節機構が研究されてきた。インスリン 、成長ホルモンなどを格地に
添加すると、 IGF-[分泌費、 mRNA監が附加することなどが観察されているが 、 A
}
も劇的な効果を示したのが dexamethasoneであった。すなわち 、 2
4時間1
のI
音3
豊中、
I
G
F
[の合成(分泌)量は数倍に憎加させたのに対して 、 mRNA!Itは逆に減少させ
ることが明らかとなった。この paradoxicalな現象をさらに詳細に検討し 、 その
5
7
機構を解明するため、各 c
l
a
s
sの mRNA!iI:に対する dexamethasoneの効果を検討し
た
。
第 2節 方 法
(1 )R N Aの分厳
o
t
a
lR
N
Aの 分 厳 は Glisinらの (
2
3
9
)
肝臓、または初代培養肝細胞からの t
グアニジンチオシアネート法を用いた。肝臓組織、あるいは格発細胞を 6
Mg
u
a
m1
にして O
.
2
g
/
m
lの C
s
C
lを加えた。
n
i
d
i
n
es
o
l
u
t
i
o
n中 で ホ モ ゲ ナ イ ズ し 、 全 揮 を 7
t
a
c
h
i1
3
P
At
u
b
e
'
1
'の c
l
l
s
h
i
o
n
(
5
.
7
MC
s
C
J,O
.
I
ME
T
A,p
l
I7
.
5
)3
m
lの上にif!府
I
li
t
a
c
h
iR
P
S
4
0
Tローターで 3
0,
OOOrpm,4
.
C、 2
0
h
r遠 心 し た 。 沈 澱 を S
D
S
T
し、lIi
r
i
s
(
I
O
m
MT
r
i
s
I
I
C
l,5
m
ME
D
T
A, 1
% SDS)lmJに溶解し 、 ヴロロホルムープヲノー
DS-Tris もう 1
m1
で さ ら に 納 出 し て 水 府 を合わせ
ルを加えて水屑を回収した。 S
てエタノール沈綴を行った。
(2 ) P
o
J
y(
A
)
'
R
N
Aの 精 製
本章での実験では o
l
i
g
od
Tラテ ックスビーズ (Oligote
x
'
M
d
T
30
、T
A
K
A
R
A
) を利用して mRNAの精製を行った 。 方 法 は 添 付 の プ ロ トコールに従 ったが、ォ
リゴテックスは 5 ~6 回再生して利用した (240) 。
(3) Northern blotting
プ ローフには第 1j聖および第
2mでも利用した class B
特異的 0
1i
g
oD
N
A
プ ロー プと cl
a
s
sC
特異的プローフを用いた。 (
F
i
g
.
3
1
)
干織からの場合は 10μg
、 初 代 情 餐 肝 細 胞 の 場 合 に は 15μgの p
o
l
I
nv
i
v
o
n
y(
A
)・R
N
Aを 17.5%formamideで、
変成させ、 1
.
5
%Agarose,2
.
2
M formamideを含む
ゲルで 1
8
0Vで 約 2時 間 泳 動 し た 。 ト ラ ン ス フ ァ ー お よ び ハ イ プ リ ゲ イ ゼ ー シ ョ
20
6
),(
2
4
1
)に従 った。泳動終了後のゲルを 1
M目下駿ア ンモニウムに 3
0分
ンは文献 (
M酢酸アンモニウムをトランスファーバッファーとして、キ
間 浸 す 。 そ の 後、 1
ヤピラリー法で常法に従って G
eneScreen(NEN) に
、 R
N
Aの ト ラ ン ス フ ァ ー を 行
ー
閃ー
っ た。
n空 下 80・
Cで 2時 間 ベ ー キ ン グ し た 後 、 -2
0・
Cで 保 存 し た。 プ レハ イ プ リ
ダ イ ゼ ー シ ョンは 5
xSSPE/2
0
Xf
o
r
m
a
m
i
d
e/l
0
x
O
e
n
h
a
r
d
t'
ss
o
l
u
t
i
o
n/l
% SD
S/
sa
l
0・
Cで 2時 間 行 っ た 。 ハ イ プ リダ イ ゼ ー シ ョ ン問
m
o
ns
p
e
r
m DNA(100μg/m
l
)で5
液は 5
xSSPE/20% formamide/l
%S
O
Sに l
x
l
0'
c
p
mの プ ロ ー フ を 加 え た も の に 、 未 使
用のG
eneScreenを O.IXSSPEで 洗 浄 し た も の を い れ て 、 2時 間 5
0・
Cでイ ン キ ユ ベ
0
0・
Cで 1
0分 間 煮 沸 し 、 さ ら に こ れ を 孔 径 0
.22μmの フ ィル
ー シ ョン し 、 そ の 後 1
タ ー で 鴻 過 し た も の を 用 い た 。 ハ イ ブ リ ダ イ ゼ ー シ ョ ンは 5
0'
Cで 約 22
時"
1
1行っ
x
S
S
P
E
.
0.
2
%
S
D
S
.
4
0・
Cで 3
0分!日1
を 2司
[ 、 次に 0
.
5
た。続いてフィルターの洗浄を 2
4
0'
Cで 1
5分 間 、 さ ら に 5分 間 行 っ た 。 オ ー ト ラジ オ グ ラ フ ィ ー は 4 日 間 符
x
S
S
P
E,
光した。
(4)動物
Wi
sl
a
r系 総 ラ ッ ト (1
5旬 、 日本 S
L
C
) を 問 形 飼 料 で 6f
ir
'
n予 備 飼 育 し 、 そ
2
%C
a
s巴 i
n食 、 1
2
%G
lut
en食 、 無 守 ンパ ク 食を 8日間
の 後 、 5頭 3区 に 分 け 、 1
(10:00 ~ 1
8
:日日)与えた。(飼の *
1
1成 を Table3
1に示した。)手翌日名食間を 1
時間続取させた後、ネ ン ブタール麻酔下で、~動脈から保血すると共に 、 肝臓
を摘出した。肝闘は液体~索で凍結後 、 ー 70 'C に保存した。
血液は予め E
D
T
Aを 加 え た i
童心管に採取し、 3
000xgで 1
0分遠心した{去、 R
I
AI
l
I
バッ
0
0
1
音に希釈し、 R
I
A(ソ マ トメ ジ ン C栄研、栄liITイムノケ ミ カ ル ) に
フ ァーで 1
供した。
(5 ) 初 代 t
音餐肝細胞
初 代I
音養肝細胞の分織はコラゲナーゼ還流法を用いた。方法 は
r
,t
f
fに 終 し
いので省略する (
2
4
2,
2
4
3
)。 培 養 は 従 来 か ら 当 研 究 室 で 行 わ れ て き た 方 法 (
2
4
4,
6
8
)を 改 良 し て 行 っ た 。 F
書餐には 1
O
O
m
moの co
l
1
a
g
e
nc
o
a
t
e
dd
i
s
h(Corning 2
x
l
O.c
e
l
lを W
i
l
l
i
a
m
s
' Em
e
d
i
u
m (以 FWE,
F
l
o
w1
5
0
2
0c
o
l
l
)を 用 い 、 1枚 当 り 5
0
%仔 牛 血 清、 1
0'Mイ ンス リ ン、 1
0-'
Mデ キ サ メ タ ヅ ン {以下f)e
aboratory) に 1
,
x
)を 含 む 培 地 6
m
lで 5
%C
O F2時 間 I
告発した。その後、 同 じ 熔 I
也に 交 f
慢し
、 1
2時
.
I
%
B
S
Aを含むlIa
n
k
s
' solulion( 日 水 製 薬 ) で 3回 洗 浄 し 、 u
n
i青を
間 培 養 後、 O
含 ま な い 実 験t
音f
也 (D
e
xを 1
0.M含 む あ る い は 含 ま な い 、 {也のホルモ ン等 を 含 ま
5
9
-
cl
ass B specifi
c :5・
TGCGCTCATTTTGGTACGTCCCGGGTCGTTTACACA3'
・
CTTCAAGAAGTCACAGAGGCAGATCTTAAATAATTGAGTT3'
cl
as
s C specific :5
F
i
g
.3
1 第 3章で使用した 2穣の合成 D
N
Aプロープ
W E+
¥
14
︾
, {
¥%ノ
メ
,
、
ん
。
c
y
o
p
'
'v
、
り
仏、めq
、
Fi
g.3
2 初代培養肝細胞の培養条件
今
九吻
v
'夕、凪 V
hhv
WE :W
i1
1
1訓 s
' M巴d1umE
Dex :Dexam
巴t
hasone
一
h'均
一"
LJ'.
為、1
0,
々
一
手
"'t~:. (
.
,
?
"
,
'U
/
,
> '
<
1
ウS
旬
J
~('G-ノ V/&-?! ー
v
o
今nθ
26 h
r
今、O¥
,
"
.
WE
+10-6附 Dexor None
メ
¥
。
1
2
1
0-BM Insu11n
6M D
10ex
10% Calf Serum
ー日
日ー
β-cornstarch
P
Fd
i
e
t
850
G
l
u
t
e
n
720
C
a
s
e
i
n
728
g
l
u
t
e
n
caseln
g
l
u
t
a
m
i
ca
c
i
d
。 。
。
。
1
2
0
1
2
0
。
。
1
0
methionine
。
。
2
G
e
n
e
r
a
l Composition o
fV
a
r
i
o
u
s Diets
(g/Kg diet)
T
a
b
l
e3
-1 餌の組成
6
1
-
0.
6
E
一
/
ι
﹃
門U
lhLU
一
コ
。
司令『
‘
C
O
(
3,
02
L
司
C
ω
u
C
o
u
fギι
ob
y
a
r
。
十/ノ
I
G
F
Is
e
c
r
e
t
i
o
n
.
:C
o
n
t
r
o
l ・: D
e
x
Fig. 3-3 ラット初代培養肝細胞における I
G
F
I分泌量に
対する D
examethasone(Dex) の影響(三浦豊、未発表)
6
2
ない t
音I
也)に交換し 、 1
2時間後 、 ラ ンダ ムに選んだ各自干 3枚の d
is
h
か ら培地科
1m1
を採取し、さらにすべての情羨を氷冷した P
B
Sーで l回洗浄した後 、各 d
i
s
h
あたり 0
.
8
m
lの 6
Hg
u
a
n
i
d
i
n
es
o
l
u
t
i
o
nを 1
mえ 2
0分間室調で細胞を溶解した。
oi
s
h7枚から 1
0枚を l点のサ ンプ ルとしてグアニ ジ ンチオ シ アネ ー ト法で t
ot
a1
R
N
Aを抽出した。 F
i
g
.
3
2に情養の t
i
m
es
c
h
e
d
u
l
eを示す。
e
xの効果を見るための照美時間を 1
2時間としたのは 、当 研究室 三浦
なお 、 D
G
F
I生産量のヲイムコース (
F
i
g
.
3
3
)で、 1
2時間の時点で無添加 区 との
による I
問に顕著な生産量の差が認められたからである。
買~3 節結果
(l)classBおよび c
l
a
s
sC
のJ
G
F
lm
R
N
Aの例造
F
i
g.
31にカゼイ ン食を娯取したラットの肝臓の m
R
N
A 15~g からの North e rn
b
l
o
t
t
i
n
g の典型的な結果を 示 す。どちらのクラスの m
R
N
Aも、 7
.
1,2.
0,0.
8
J.
2の各分子魯が同程度の比率で分布していることがわかる。また 7
.
4
k
bの下に
6
.
0
k
b
)
.7
.
1
k
bのハ ン ドの強きを 1としたときの 2.
0、 0
汚いバ ン ドが見られる (
8
-1
.
2
k
bの各ハンド相対的な強さは 、 c
J
a
s
s sで 3
.
7, 3
5
.
3、 c
J
a
s
sC
で3
.
1
、2
3
D
N
Aを プ ロ ー フ に し た 結 果 (F
i
gト7
A参照)に
2とな った。これは 三浦による c
R
N
Aの相対量が非常に低くなっている。しかし当研究窒での多 くの実
比べ長い m
R
N
Aは実験の条件や R
N
Aの 調 製 法 な ど に よ っ て 変 動 が 大 き い こ と が
験から、長い m
o
t
a
lR
N
Aで行った c
D
N
Aフ・ローフの結果と p
経験的に明らかとなっているため、 t
o
l
y AR
N
Aで行っている今回の結果とを単純に比較することはできない。 この結
果から明らかなのは 、 各々の長さの mRNAB~ は常に両方のクラスの mRNA を 一 定の
比率で含んでいるということである。検 言すれば 、 5
'端の 1
構造は 3'
端の構造に
影響を及ぼさないと考えられる。
i
g
.
3
4 より 0.
8
-1
.2
k
bの長きのバ ン ドの内部でも 、 c
l
a
s
sB
は日.
さらに 、 F
8
k
bに近い短いものが多く 、 c1
a
s
sC
ではそれよりも長い部分が中心にな ってい
'上流減は c
l
a
ssC
のほ うがやや長い情造を待 っている こと が
ることがわかる。 5
bのバ ン ドに関しても問機の傾向がみられるが 、 このバン ドは
示峻される。 2k
6
3
-
kb
ー
.
.
.
:
7.
4
‘
ー2.
0
4
唖1.2
- 0.
8
probe
B
probe
c
F
i
g
.3
-4 class B
および c
l
a
s
s C特異的合成プロープによる
ラット肝臓皿 R
N
AのNorthern b
l
o
t分析
6
4
c
l
a
s
s Bのほうでは明確に 2本のバンドに分かれていた。これがどの僚にして生
じるかは現在のところ不明である。
(2 )各クラスの m
R
N
Aに対する栄養粂件の影響
T
a
b
l
e3
2にカゼイン食、グルテン食、無タンパク食で 8日間飼育したラッ
トの体重および血中 J
G
F
I濃度を示す。宮 1
1(日)および 三浦 (
6
8)による結果と同
Gト J
I
血中潟度はグルテン食ではカゼイ ン食の
僚の結果が得られた。すなわち、 l
約1
/
2に減少し、無タンパク質食ではさらにその
1
1
2になっていた。
F
i
g
.
3
5
(
c
l
a
s
sB
)および F
i
g.
3
6(
c
l
a
s
sC
)にN
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t
t
i
n
gの結巣を
f
lの m
R
N
Aをあわせて泳動した結果を示す。本実験で
示す。各レーン はラ ッ ト2N
.
8
-1
.
2k
bのバンド以外は検出できなかった。 T
a
b
l
e3
2に各レーンのハンド
は0
の強さをデンシ卜メーター(島津フライングスポットスキャナ一、 C
S
g日O
日)に
よって測定した結果も示した。 c
l
a
s
sB
のl
G
F
Jm
R
N
Aも cI
a
s
sC
の吻合でもグル
テン食によって大きく減少していた。しかし無ヲンパク質食では l
血中沼度に 反
してどちらの c
l
a
s
sも m
R
N
Aの減少は少なく、グルテン食よりも多くの m
R
N
Aが存在
していた。
(3)初代 t
宮養肝細胞における各 c
l
a
s
sの l
G
F
1m
R
N
A喧に対する D
e
x
a
m
et
h
a
s
o
n
e
の影響
F
i
g
.3
1に D
e
x
a
m
e
t
h
a
s
o
n
e
(
D
e
x
)添加1
および無添加 (
C
o
n
)の N
o
r
t
h
e
r
nbI
o
t
l
J
n
gの結果(c1a
s
sB
)を肝臓 m
R
N
A
(
L
)の も の と 共 に 示 し た 。 肝 臓 の 細 胞 は 初 代 I
書
養にすると l
G
F
lm
R
N
Aが減少して行 くことが観察されている (
5
1
) (三浦、未発
表)0
F
i
g
.
3
1の結果でも肝臓に比べ、 m
R
N
A!itは少なく、特に 1
.
4
k
bのバンドは
観察できなかった。晴美条件等にもよるのであろうが、初代精裳肝細胞ではこ
のバンドが検出できない場合がいくつか見られる (
6
8
.
5
4
)。
I
音i
也中の l
G
F
Iを測定した結果および c
l
a
s
sB
.c
l
a
s
sC
のプロープで N
o
r
L
h
a
bl
e3
3にまとめた。
e
r
nb
l
o
t
t
i
n
gを行いデ ンシトメーターで測定した結果を T
m
R
N
A収量の関係で、 c
l
a
s
sB
のみ 2 回実験を繰り返した。 D
e
x添加1
により熔池小
G
F
-1
置は 2
.
2f
g
.
にI
曽加l
したが、 m
R
N
A慨はが)10
%に減少した。これは c
D
N
Aを問
の1
6
8
)および神続細胞を
いた三浦の結果 (
n
rいた Adaaoらの結果(15)と一 致する。こ
7.8
7.0
2.5 + 0.2
-20.2 + 1.0
Protein
Free
mRNA
量はデンシトメ ー ターでの値を平均したものをそのまま表示した .
T
a
b
l
e3
-2 カゼイン食、グルテン食、無タンパク食の各食餌区の
ラットの体重増加、血中 i
皿皿 u
n
o
r
e孟c
t
i
v
eI
G
F
-Ii震度、
l
a
s
sの I
G
F
Im
R
N
A量
および肝議中の各 c
3
.
1
8.4
4.6 + 0.5
C1ass C 4
IGF-I
4)
mRNA (
x
10
0.5
4.6
+
-9.2 + 2.4
10.5
1
0
.
1
11.2 + 3.0
Gluten
Class B IGF-I
mRNA (x104)
Plasma Immunoreactive IGF-I
(u1
m1)
Body Weight
Gain (g/8days)
Casein
'
"
ザ
6
6
-
c
l
a
s
s
B
ー
C C G G PFPF
F
i
g
.3
5 食餌タンパク質の c
l
a
s
sBl
G
F-lm
R
N
Aに対する膨響
6
7
-
c
l
a
s
s
C
C C G G PFPF
Fi
g
.3
6 食餌タンパク質の c
l
a
s
sCI
G
F-Im
R
N
Aに対する彬響
6
8
-
L
ConDe
x
Fiι3-7 初 代 t
音養肝細胞における c
l
a
s
sB I
G
F-I闘RNA
昼に対する
D
e
x
a
m
et
h
a
s
o
n
eの 効 巣
し
i
n vivoHU
i
I .RNA 1
0
μg
じo
n 初代t
音糞肝細胞無添加
m
R
N
A1
5μg
Dex: I
己J 1
0 6M De
x
amet
h
as
on
e
i
f
.
ih
n 15μg
IGF-I mRNA Class
Relative Density
(
X of Control)
100
100
100
class B exp.1
exp.2
class C
0.60 + 0.04
Control
RNA量は、対照区の値を 1
0
0とした相対量で示した .
IGF-I i
n the 阿edium (U!ml)
国
75.0
61.0
85.2
1
.3
21
:0
.14
Dexamethasone
T
a
b
l
e3
3 ラット初代培養肝細胞における 1
2時間の I
G
F
I分泌量およひ'各 c1
.
a
s
sの
I
G
F
Im
R
N
A
量に対する D
e
x
a皿e
t
h
a
s
o
n
eの効果
ふ
?
7
0
ー
の結果より
D
e
xは class Bお よ び class Cの mRNAの 両 方 を 減 少 さ せ る こ と が 明 ら か
となった。
第 4節 考 察
Oligonucleotide probeを 用 い た Northern blot分析は 、 多 く の 興 債 な 情 報
がf
専られるが、感)31'の点で劣るの で 多 く の サ ンプルを必要とするので、 興やさ
れる労力も大きい。特に肝細胞を初代精養すると細胞内の I
G
F
-1咽RNAは約 1
/20
に減少するごとが報告されており (
5
7)、初代 t
吉餐肝細胞系ではさらに困鈍とな
G
F
Iの mRNAの 解 析 に 利 用 し て い る の は I
l
o
ytらの
る。これまでごの方法をラット l
245)が あ る 程 度 で あ る 。 本 章 の 結 果 ( 1)より 5'上流領械の多隙な榊造と 、
報告 (
3・側の f
荷 造 の 利 用 の き れ 方 と は 独 立 し た も の で あ る こ と が 明 ら か に な った。ま
た
、 cJ
a
ss Bお よ び class Cの冊 RNAのサイ ズが 多 少 異 な る こ と な ど が 飢 療 さ れ た 。
G
F
J遺 伝 子 の 情 造 の 解 明 の 手 段 と し て さ ら に 有 効 に 活 n Jされ
今後、この方法は I
ょう。
G
F
J mRNAの 関 係 は や や 複 雑 な 様 相 を 示 し た 。 す な わ ち 、
守ンパク質栄養と J
l
血中 I
G
F寸 濃 度 は グ ル テ ン (
G
)食 が 無 た ん ぱ く 質 (
PF)食よりも高かったが 、 mRNA
レ ベ ル は 逆 に な っ て い た 。 こ れ は class s,cl
a
ss C岡 mRNAに 共 通 の 明 象 て あ っ
た。この結果は次のように解釈できると思われる。
G
食ではカゼイ ン(
C
)食に比
べ IGF-1mRNAの 転 写 あ る い は 安 定 性 が 減 少 す る こ と に よ っ て mRNA1置が減り 、こ
れが血中 I
GF-1
減 少 の 直 按 の 原 因 に なっている。一方、 P
F食では IGF-I mRNAの翻
血中濃度が減少するものと考えられる。 この I
場合 、
訳が甑端に低下するために l
mRNAが 日 食 よ り 多 く な っ て い る の は 、 I
f
n中 濃 度 の 大 き な 減 少 が 転写 段 隣 に feedb
ackされて mRNA畳 を 高 <(
果 つ 機 構 が 働 い て い る か 、 あ る い は 翻 訳 さ れ な い t使わ
GFI mRN
Aの 寿 命 が 長 〈 保 た れ て い る か ど ち ら か で あ ろ う 。 三 浦によ
れない) I
Fで mRNAレベ ル が ほ ぼ 同 程
って cDNAを 開 い た Northern blottingの 結 果 で は Gと P
度 で あ り 、 今 回 の 結 果 と や や 異 な る が、 この差異は P
Fでの mRNA保 待 機 備の(動い
た 強 さ の ば ら つ き と 考 え る と 矛 盾 は 生 じ な い で あ ろ う 。 実 際、
に三浦 の 結 果 で も
7.
4kbの 長 い バ ン ドは Gより P
Fの ほ う が 多 か っ た 。 こ の 7.4kbの バ ン ド は 際 々な条
GF-J mRNA を減少させるような条{'~にしたり 、 初代 t音
件による変動が大きく 、 I
7
1
-
餐 肝 細 胞 で 微 妙 な 条 件 の 変 化 で 検 出 さ れ な く な ってしまう場合が多い。従って
逆 に 栄 養 条 件 を 非 常 に 鋭 敏 に 反 映 す る ハン ドである可能性が大きい。 今li!Iの実
験 で は こ の バ ン ド を 検 出 す る こ と が で き な か っ た が 、さらに条 件を検討するな
どして、
ol
i
g
o
n
u
c
l
e
o
t
i
d
ep
r
o
b
eで も 安 定 し て こ の バ ン ドを測定する ことが可
能になれば、さらに有用な情報が 1
専られるかも知れない。
以 上 (2 )の結果をまとめると、ヲ ンパク 質 奴 取 量 の 減 少 は 翻 訳 段 階 に 作 用 し 、
アミノ 般 の ア ン バ ラ ン ス は そ れ 以 前 の 段 階 に 作 用 す る こ と で I
G
F
I合成眠を減少
させていると考えられる。
e
xは 初 代 略 発 肝 細 胞 において
目見に述 べた ように D
I
Gト 1m
R
N
A慣を減少させる
曽J
I
I
lさせる。本章の D
e
xの 実 験 は こ の 現 象 の 矛 盾 を 解 決 す
に も拘らず 、 合 成 賢 をI
l
a
s
sC
のm
R
N
M
J'70
%を占め
ることを目的として計図したものである。肝臓では c
るが (
2
0
6
)、 もし D
e
xが c
l
a
s
sC
のm
R
N
Aを減少させる 一方 で そ の 他 の (
cl
a
s
sB
の)
m
R
N
Aの置 を噌 加 さ せ るならば、そして c1
a
s
sB
のm
R
N
Aのほうが本質的に L
r
a
n
s
l
a
a
ssCm
R
N
Aが 10U%近くを占める
t
a
b
il
it
yが 高 い な らば(肝臓以外の 餓 椅 では cl
こ と は こ の 仮 定 を 支 持する )、上記の矛盾は 解決 される。しかし結果はこの作
業仮説に反し、
c
l
a
s
sB
, c
l
a
s
sC
何れの m
RN
AもD
e
xにより減少した。 三浦は 、 D
o
t
a
lI
G
F
Im
R
N
Aの減 少は転写のぬ 階で 生じることを 確 認している。
e
xによる t
従って、
D
e
xは I
G
Fーl
i
宣伝子の転写を抑制する
- }J で、 mRNA の翻訳を jl~ 1
mさせる
という相矛盾する作用を発掬していることが明確になった。
Gl
uc
o
c
o
r
Li
.
c
o
idに
よる転 写 抑制につい ては第 2J;l'に述べたように、いくつかの 例が報 告されてお
り 、 そ の 機 摘 も 研 究 さ れ て い る が (232)、 翻訳元進の機摘に l
刻しては f
見花まで知l
見が得られていない。 この機 備 を解明するのは将来の課題であろう。
7
2
-
ー
第 4章
大腸菌による
ラット I
G
F
Iの生産
員
, 1節 緒 論
第
3章までの内容は、 I
G
F
Iの"生産"の調節機摘の解明を目的とするもの
G
F
Iがどの織にして血中を運織され、また各車H
であった。しかし、と主産された I
織 ・ 細 胞 に よ っ て ど の 様 に 利 用 さ れ る か と い う 点 を 明 ら か に し な け れ ば 、この
ホルモンが生体において果たしている役割を解明することはできない。 当研究
G
F結 合 タ ン パ ク 質 ( 以 下 I
G
F
B
P
) の血中や培養細胞における動態 (8,1
室でも、 l
1
)や そ の 遺 伝 子 の ク ロ ー ニ ングや発 現賓の解析、 また l
G
F
-1
の晴美細胞における
作用機作、 レセプター遺伝子のクローニ ングなど 精力的な研究が続けられてい
Pに関する研究において必要不可欠であ
る。このようなレセプター、あるいは B
り、また簸も有効な道具となるのが 、 I
G
Fー I
分子自身であろ う。特にラッ トを問
F
-1が利用できるのが望ましいといえる。し
いる実験系においては、ラット 1G
G
F
lは入手することができない。
かしながら現在までのところヒト以外の I
1f主
に記した通り、ラット I
G
F
lとヒト l
G
F
-1
は構造的に非常に近いので 、 次替の策
としてはヒ卜 l
G
F
-1で代用することも可能ではあるだろう。しかしこのヒト I
G
F
1も 非 常 に 高 価 で あ り 、 こ の こ と は 多 く の 研 究 の 進 腐 を 阻 ん で い る 。 そ こ で 本
車では、ラット I
G
F
lc
D
N
Aを材料として 、 組み換え D
NAi:去を利ffIし 、 大 腸菌によ
るラット lGf-1の生産を試みた。
G
F
Iが 豊 富 に 得 ら れ る よ う に な る と 、 以 下 の よ う な 目 的 へ の 利 用 が
ラット I
期待される。
・抗 I
G
F
l 抗 体 の 取 得 : 抗 体 を 得 る こ と に よ って、 R
I
Aへ の利用 、血中や培養細
官地中の I
G
F
-1作用の b
l
o
c
k
e
rとしての利用 (246)、アフ ィニテ ィーカラムを作
胞t
成して天然型の I
G
F
-1の取得等の用途に用いる。
,B
P研究への利用:既に行われているように(11,1
1
4
)ウエスタ ン リガ ン ドプ ロ
ッティング法やリガンドクロスリンク法による B
P定量のプロープとして用いる
1
也、 機 々 な 条 件 で の 各 B
Pの I
G
F
[への 結合の強さ等も調べる ことがてきる。 l
G
F
7
3
ー
l
アフィニティーカラムによる B
Pの精却に利用し、得られた B
Pの 1
1
1
1造の解析や、
J
G
F
-1との結合状態の解析に用いる。さらに抗日 P抗体も得ることができる。
.I
G
F
Iの 作 用 機 構 解 明 へ の 応 用
t
宮養細胞、あるいは細胞膜のレセ プ守ーとの
結合実験、あるいは結合後の作用発現機榊の解桁に
n
rいる。
G
F
[を注射する:現在までにラット (
6
1,1
61
.1
6
3
)に剣l
み換えヒ
-実際に動物に I
G
F
]を 注 射 し て そ の 効 果 を 調 べた 報告があるが 、 一般には卜分販の I
G
F
Iの
卜I
取得は不可能であり 、 そ の よ う な 実 験 の 例は少ない。大崎情養によ って得たラ
ット I
G
F
Iを ラ ッ ト に 注 射 し て ヒ ト 型 の も の と の 活 性 の 違 い や 、 ラ ッ ト の B
Pとの
結 合 の 差 異 を 検 討 す る 。 さ ら に 豚 、 牛 等 の 家 事 に 注 射してみる ことにより帝時
業への応用も期待できる。
a
cp
r
o
m
o
t
e
r、担_c p
r
o
m
o
t
e
rを利川して大腕際│細胞質戸、
l
に
本章では、まず t
]
G
F
]を 蓄 積 さ せ る こ と を 試 み 、さらに 也 凶ベクターを 問いて ベリプラズム空 1
1
1
1
に分泌させる方法も導入した。
第 2節
也
_
c
, l
a
cp
r
o
m
o
t
e
rを閃いた生産
(1)c
D
N
Aへの f
立民指定変異の導入
a ) 言l
i
函および原理
p
r
e
p
r
o IGF-Iはシグナル ペプチ ドおよび C末端の Eペプチドと いう 、 成熟分
C,
^
,D
の領域のみを発現
子には含まれない部分を含む。これらの部分を除き、 s,
ベクターにクローニングする目的で、始めに c
D
N
Aに位置指定変異 (sited
i
r
e
c
t
e
dm
u
t
a
g
e
n
e
s
i
s
)を導入した。また 、 B傾域の先頭から正しく翻訳を起こさせる
ために開始コドンを B
領械の直前に導入し、さらにリボゾーム結合領械としてフ
-D
配
リンを多く含む配列 (UMGG^GGU)の 一 部が必要とされるが 、この いわゆる S
列 (247)を 置 く こ と を 計 画 し た 。 ま た 、 1)領滅の直後に終止コド ンを (TM) を入
i
g
o
n
u
cl
e
o
t
i
d
e2本 を 合 成 し た (Fi
g
れ た 。 こ の よ う な 計 画 の も と で 、必要な 01
l
i
g
o
n
u
c
l
e
o
t
i
d
eは、変異の確認、およびベクターへの
4
1)。また、これらの o
山
I
r
e
g
i
o
n
…寸
B
.C
.A
.D
initiation codon
B
a
m
H
I
」
ー
ー
,
.
'
、 ~
t〆
CCTTTACCAG煙 CCAC@GGACCAGAGACC
S
D sequence
a
u
l
e
c
n
D
HU
i
-
D
eb
z
el
J
u
s
e
巴
“
t
n
v
d
τh
E
F9
T
、
民内‘u
P
冊刷
ψ
J
d
F
i
g
. 4-1 Site Directed Mutagenesisに用いた合成 DNA
叫
品
2
9
m
e
r synthesized oligonucl
e
o
ti
d
e
A
f
lI
」一一ァ一一」
TACAAAGTCAGC1jÏ A~GCCATCCGGGCCC
L
"
5
・-CCTTTACCAGC1222CCACA222GGMCMAGACC---ー ー T
ACAAAGTCAGCTCG
立CCATCCGGGCCC -3・
r
I
G
F-I
Bc
D
N
A
n
u
d
・
t
7
5
導入を容易にするため各々新たな制限酵素切断部位を設計してある。 o
ligonuc
l
e
o
t
i
d
eの 合 成 、 及 び 精 製 は 第 l設の方法に述べたものに懲じた。
hosphorot
位 置 指 定 変 異 の 方 法 は 、 変異事を上げるための改良法として、 P
h
i
o
a
te
-modifie
d method(Eckstein method)(248,
2
4
9
)、 a
m
b
e
r変異 H1
3フ ァー ジ
app
e
dd
u
p
le
xm
e
t
ho
d
(
2
5
0
)、 Uracil-containingm
e
t
h
o
d
(
K
u
n
k
e
lm
e
t
を用いる G
h
o
d
)
(
2
5
1
)等 が 用 い ら れ て い る 。 今 回 は 以 上 の 3通 り の 方 法 を す べ て試みたが 、
u
n
k
e
l法 で 変 異 の 導 入 に 成 功 し た の で 、 こ の 原 理 と 具 体 的 な
品終的に K
t
i
i
.
去に つ
いて以下に述べる。
f
i
g
.
4
2にKunkel法 の 慨 略 を 示 す 。 こ れ は dUTPaseおよび u
r
a
c
i
l glycosyla
s
eの欠鍛 (dut-,
u
n
g-)大 納 菌 綜 をJnいる方 法 で 、 こ の よ う な 関 係 内 で m
附した
h
y
m
i
n
eの 代 わ り に い くつかの I
I
r
ac
il
を含む。まずこのような閣総(
ファージは t
ここでは E
.c
o
l
iC
J
2
3
6を悶いた)で 、 変異させたい O
N
Aをクローニ ングした H
I
N
A(ssONA) を調製し 、 これに変異さ
3ファー ジ を 地 殖 さ せ る 。 そ こ か ら 一本 鎖 O
せる配列を合む o
ligoO
N
A を annea1
させる。これを O
N
A polymerase kJenow f
r
n vitroて 2本鎖 O
N
A(dsONA) に す る 。 こ れ を 川 I
dt
y
p
eの E
a
gmen
tを用いて 、 i
r
a
n
s
fe
c
tしてその u
r
ac
ilN-gJycosylaseによって変異した閉J
I
の鎖由来
.
c
ol
iに t
のO
N
Aを 1
尋ることができる。
b) 方法
p
l
G
F
l/1
のc
O
N
Aイ ンサー ト(
6
7
4
b
p)を、 円1
3m
p1
日
に クローニ ング した。 3
0
p
g
I
m
lの Chloramph巴nicol(Cm) を含む L
s培地で ー 1
ぬI
曹養した E
.c
oI
i CJ236 (dut
h
i-,
relA-;pCJI05(Cm')) 1
0
μ
lを 2
0
m
lの 岡 崎 l
也に移し 、 6時 間 t
宮獲し
u
n
g-, t
た。ここに 1~3XIO ' の recombinant
H
l
3 を加え 、 3
7・
Cで 一晩 培 養 し た 。 上 1
脅か
ら常法に従い s
s
D
NAを調製 、 これ を TE50μ
lに溶解し 、 u
r
a
c
i
lc
o
n
t
a
i
n
ings
sH
1
3
'
i
f
H
夜を得た。
2
9
m
e
rおよひ'
3
5
m
e
rの 合 成 O
N
Aは以 Fのように 5
'端のリン般化を行った。 1
0l
'
gのO
N
Aに 1
4 polynucl
e
o
t
id
e ki
na
s
e(
T
A
K
A
RA)2
0
u
n
i
t
s, l
O
X
k
i
n
a
s
eb
u
f
f
e
r(
5
0
0
m
MM
g
C
I2, l
O
O
m
l
1 2-mercaptoeth
an
o
l,p
l
11
.
6
)4
p
l、 l
日m
gl
O
O
m
M Tris-HCI, 1
m
l ATP 4
μ
lに水を 加えて 4
0
11
]にし 、 J7"C 1h
ri
nc
u
b
a
t
i
o
nした後、 7
0・
C1
5
m
i
n
l
J
I
I
勲 、エタノール沈澱で濃縮した。
7
6-
ー
。
r
c
p
l
i
c
a
l
i
o
ni
l
l E.
c
ol
iC
J
2
3
6
↓
、
;
"
ー
ー
、
J
I
¥
¥
I
'
.
.
_
ー_
_
/Pllrificd IIracil-conlaininR sslJNA
レ一
川
…
…
…
〕
只山
"
川
川
d
l
↓
Y.;-ー ζ,
_
t
〆
1
1 l
/
¥
.
、
、
ー
-
d
,/
c
xl
l
!n
l
ion
.
r
1i a
li
011
↓
Fi~
4
2K
u
n
k
e
l
i
去による s
i
t
ed
i
r
e
c
t
e
dm
i
t
a
g
e
ne
s
i
s の概略
7
7Uracil-containing s
s
O
N
A洛 液 1川に kinationした合成 O
N
A
2
0
0
p
m
o
lずっと l
. IOOmH HgC1 2 • 5日O
m
HN
a
C
l
.p
l
I1
.
4
)1
OXannealing buffer (200mH T
r
i
s
I
I
Cl
)tl を加え、水で液量を 10μl にした。これを 92 ~ 3 ・C の熱湯につけ 、
1 '
C
/m
i
n粍 度
の削合で徐々に温度を下げて行った。 3
0'
C<らいまで Fが っ たと こ ろ で 氷 冷 し 、
T
4O
N
A ligase(350units/p
l
)、 T
4O
N
A polymerase(4units/p
l).5
m
Md
N
T
P(
d
A
T
P
.d
C
T
P
.d
G
T
P
. dTTP 5
m
He
a
c
h
)
.1
0
m
g/
m
lA
T
P
.1
0
Xsynlhesi
sb
l
l
f
fpr(IOOmH
T
r
i
s-I
I
C
1
.5
0
m
M MgC1 2
•
2
0
m
HD
T
T
.p
l
l
1.
n
を各 1μlず つ加えて 、 0・
C 5m
i
5・
C5
m
i
n、 3
7'
C日
日 mi
ni
nC
l
lb
ati
o
nを 行 っ た 。 こ の 際 、 T
4D
N
Ap
o
l
y
mer
as
e
n、 2
を加える直前に T
4 gene 3
2 protein (
日i
o
R
a
d
) をM
1
3O
N
Aの 1
0
(
自
!
f
l
.l
mえて 、 $
I
i
型D
N
Aの 2次 情 造 の 影 響 を 受 け に く く な る よ う に し た (
2
5
2
)。 この よ う に し て U
J
来た h
e
t
e
r
o
d
l
l
p
l
e
xD
N
Aで E
.
c
o
l
iJ
H
I
0
9を transfectionし た 。 形 成 し た プラ ー ク
mJl官繋でファー ジ を 噌 や し 、 b
o
i
li
n
gm
e
t
h
o
d(
l8
1
)で の O
N
Aを得て 、 制 限
から 2
u紫 処 理 に よ り 変 異 の 確 認 を 行 っ た 。
c)結果
無作為に選んだ J
2
1
1
耳のクロー ンのうち 、 日 間 は 包m
l
l
lと E
c
o
R
Iの 処 理 て 約 5
0
聞
O
b
pの断片が得られ、 35merに よ る 変 異 が 成 功 し た も の と 考 え ら れ た 。 そ の 6I
について恒星 !と AflO で消化したところ 51聞は 400bp~ 度の断片を持ち 、 29mer で
の変異をも同時に導入できたと予 i
f
l
l
lさ れ た 。 さ ら に d
i
d
e
o
x
Y
i
去による脂基配列の
確 認 を 行 っ た と こ ろ 、 ごのうち
3
1
1
!Jに目的どおりの変異が起こっていることが
わかった。
(2) p
I
G
F
t
a
c
l
. plGFlac2の 作 成
a) 言l
i
函
発 現 ベ ク タ ー に ク ロ ー ニ ング さ れ た 遺 伝 子 か ら そ の 産 物 を 効 率 よ く 生 産 さ
r
o
m
o
l
e
rの強さ 、
せるためには次のような因子を考慮する必要がある。すなわち p
翻訳開始配列およびその p
romoterと の 距 殿 、 m
R
N
Aの 二 次 附 造、 転 写 終 結 、 コド
lasmidの コ ピ ー 数 や 安 定 性 、 宿主細胞の生問状!想等であ
ンの 使 用 頻 度 、 さ ら に p
る
。
r
o聞o
t
e
rが こ の 目 的 で 用 い ら れ、 強 力 な 合 成 p
r
o
m
o
l
e
rな ど も 作 成 さ
多くの p
7
8
れ利用されている。しかし m
RNAの二 次 情 造 な ど は 予 測 が 悶 鍛 で あ り 、 ど の
p
r
o
m
o
t
e
rを 用 い れ ば よ い か な と 個 々 の 例 に つ い て の 騒 適 の 条 件 を 予 め 決 定する
romoterである
のは不可能である。ここでは強力な雑種p
t
a
c promoter(2531と
担_c o
p
e
r
o
nの担__c p
r
o
m
ot
e
r
(
2
54)を問いてみた。
b) 方法
.p[Gftacl
且c p
romoterは plasmid pDR540 (Pharmacia)のものを利用した。 F
i
g.
4
3
L
にp
lGftacl作 成 の 概 略 を 示 す 。 変 異 さ せ た p
l
G
f
[
/
Jを持つ H
I
3p
h
a
g
eの 2本 鎖 (
d
+
!
)
_
旦
皿1
1
1、
s)ONA, pDR54D、 pBR322(Takara)の 各 約 1pg をそれぞれ~旦 R 1
B
a
m1
ll+
hμ 、 P
st
1+也旦 R
Iで 消 化 し 、 Agarosc ゲル電気泳動(以下 A
G
E
)を行 っ て 必 要 と す
.
4
k
b、1.J
k
b、 3
.6
k
b
) を 切 り 出 し 、 Ch
e
nら の 方 法 (
2
5
5)によってゲ
る断片(各 0
N
A断 片 を 混 合 し 、 T
4D
N
Al
i
g
a
se
(
3
50
u
n
i
t
s/J
I,
T
a
k
a
r
a
)2
ルから抽出した。各 D
μ
1, JOx1igase buffer(66DmH Tris-1
IC
I,5
D
m
MM
g
C
I2,p
l
I7
.
6
) 4,
[
, !
D
m
H ATP
4,
d,5
0m
HD
T
T4
μ
lを 加 え 、 水 で 4
D,,]にして 4
"
C一 晩 飾 慣 し て l
i
g
a
t
i
o
nを行った。
これを用いて常法により調製した J
H105 compelent c
e
J
Iを l
r
a
n
s
f
o
r
mし 、 ア ン ピ
l
lぴ 液 休 格
シ リンで 選 択 し た 。 形 成 さ れ た コ ロ ニ ー か ら ラ ンダム に ク ロ ー ンを i
oiling methodで plasmid D
N
Aを得た。 E
c
o
R
l,E
c
o
R
l
+包出 1
[,!
)
_
呈
J
1
!1
1
I
養を行い、 b
,1
1
旦昼 1
1
1の 4通 り の 制 限 酵 素 処 理 を 行 っ て 、 p
l
a
s
m
i
dの情造の確認をした。
.plGflac2
i
l
lpromoter 制 御 下 に あ る 弘cZ 巾に恒旦 1
1
1と匙旦 R
Iの sileを持つ p
l
a
s
m
i
d
G
F
lc
D
N
Aを ク ロ ー ニ ン グ し 、 こ れ を ま ず p
l
G
F
l
a
c
lとした (
f
i
p
U
C1
1
9に 変 異 型 J
g
.
4
4
)
. plGFtaclの 場 合 と 岡 織 に 行 っ た が 、 今 回はア ンピシ リ ンに 加えて Xg
a
](5-Bromo-4-Chloro-3-indolyI-β-O-galactoside) と l
P
T
G
(
i
s
o
p
r
o
p
y
l-!
l
h
i
o
-β-D-galactopyranoside)を 添 加 し て 、民_c_1の 抑 入 失 活 に よ って 選択した。
r
月給点を利
こ の ク ロ ー ン を 用 い て 誘 導 を か け た 場 合 、 翻 訳 は 註u の 翻訳 J
mす る こ と に な り 、 本 来 の JGF-]の N末 側 に β-gaJaclosidaseの N末 の い く つ か の
アミノ般が結合した形で合成される。このI
場合、生成した融合タンパク伐を臭
7
9
-
E
c
o
l
l1 I
lo
m
l
l
l
l
:
1C P
'(lm
りl
c
r
'ー語"叩cëcc.,c叩語~, ;…問。m品m引m
W吋 剛
一一
品, tn'OA(;COO.'AA~"......;'
町制
OO.'AA山 H旧制 恒
和 国 主 CC',
】
8
.
"
"
"
r(~C り m l> i"o"l
MI3mplH
也
旦 R11
1i,
,
<
11
也
旦1
1
1 河 川 1E
cり1
1
1<
1i
.
r
esli
川 1
'
16
1
1
'
Is1
1
一
一
'
11
1
1
1
3Z
Z
︾
-
eb
ー
i
n
A
'
'
J0
1
m
l
l
l 0,
,
<
1'
161
1l
<i
,re
sl
i川 3
¥
I
c
o
l
ll0,
,
<
1'
16
1
1l
<i
g肝 sli
0
"
品
与
凶 11
H
;Lmilll
・
61
1
1
,
,1
(
;ドl
ocl
F
i
g
. 43 pIGFtaclの構築
8
0
-
f
!
'
.
!
_
I1
1
I
lam
l
l
l
I
la
m
l
l
l E
co
l
l1
I
G
F
I
E
co
l
l1
,, 1
{
:
F1
ac1
F
i
g
.4
4 plGFlac1の構築
附川
!
旦旦1
1
1 an
uE
coR
Ic
l
ig
c
sl
ion
l
Ia
m
l
ll
l
l
。
"3
﹄
l
l
u
m
l
a
m
}
c︽
c
r
1
旦
旦1
1Ian
c
l 色目 I
I
I dige
sl
ion
8
1
化シアンで切断することによりこの部分は除くことができる(実際には I
G
F
l内
9位の M
e
tを 他 の ア ミ ノ 般 に 変 え て お く 必 要 が あ る ) 0
の5
ンの読み 仰を調 べて行くと、民~
p
l
G
F
l
a
c
1についてコド
z
のものと l
G
F
lの古1分 で は F
i
g
.
4
5
bに示 し た
i
g
.
4
5の方法で駐旦 clI il~
ように、ずれているごとが明らかとなった。そごで、 F
化、 包里H
Iリンカーの抑 入、包旦 1
1
1に よ る 消 化 と 再 結 合 と い う 過 程 を 経 て 読 み 枠
の 一致 を 行 っ た 。 再 度 J
M
I
0
5を l
r
a
n
s
f
o
r
mし、 組旦 l
やl
主n
c日で切断されなくなった
i
de
o
xY
i
:
去
で
クロー ンを選択し 、 さ ら に d
s
e
q
u
e
n
c
eの 確 認 を 行 っ た 。 こ う し て 完 成
I
G
F
l
a
c
2と し た 。 こ の 均 合 、 I
G
F
-1
のN
末に
したものを p
1
6
1
聞のアミノ般が結合し
た融合タンノ Tクとして生産されることになる。
¥3 )p
I
G
f
t
a
c
l、 p
I
G
F
J
a
c
2に よるラッ ト1
G
f
)の 生 産
a ) 方法
p
l
G
F
l
a
c
lとp
I
G
Fl
ac
2によ り 形 践 転 換 さ れ たJ
M
1
05
を5
0J
l
g/
μ
lの ア ン ピ シ リ ン
を含む 2
xY
T格 i
也で 一 晩 t
音養し 、 1
00
mI
の同市地に1%HH
I
i
し、3
7・
C 4h
r
t
音餐した。
ここで 2m
Mの I
P
T
Gを加えて 2
4
h
r培 袋 を続 けた後、 5
0
日O
r
p
m, 5m
i
nの 逮 心 によっ
て集菌し、菌 1
本を
5m
lの 水 で 洗 い 再 び 集 隠 し て 、 薗体に 3 ~ 4m
lの P
s
S(
ー)を 加
本を破砕した。
えて悦衿し 、 超 音 波 処 珂 に よ って 断 1
l
日O
O
O
r
p
側、 4・
C、 5mi
nの遠
心によって可溶性画分と不溶性両分に分け 、不溶 性両分は
8M尿 紫 5m
lにi
f
!1
f
I
し、
P
B
S
(ー)中で透析して尿素を除いた。各割分はア クア サイドを閃いて 1
.5~ 2
.5
m1
程 度 に 漉 絡 し た 後 、 ヒト
ル)を用いて
I
G
f
1測 定 m
r
a
d
i
o
i
m
m
u
n
o
a
s
s
a
yk
i
l(栄研イムノケミカ
I
G
f
1の定曜を行った。
b) 結 果 及 び 考 察
T
a
b
l
e4
1に結果を 示す。 pl
G
F
l
acl
では 11
i
t
t
e
r当り I
O
n
gと非常 にわずかし
か検出できなかった。
p
l
G
F
l
a
c
2ては百J格 性 の 画 分 に 2
0
0
n
g/
1程 度 の I
Gf-Iが検 1
1
:
された。顕微鏡で観察した限りでも封入体(in
c
l
u
si
o
nb
o
d
y
)を形成 している 様
子 は 見 ら れ な か ったの で 細 胞 質 内 に 可 熔 性 の 状 態 で 存 在 し て い る も の と 考 え ら
れた。何れの場合でも生産!ilは非常 に 少 な く 、 こ の 原 因 と し て は 多 く の 可 能 性
が考えられる。
8
2
-
(pUC119 cloning s
ite)
・
a) 5
'-TGC ^GU旦ー旦~旦主主且工J;J;_C CGG CT^ CCG ^GC rCG ^^T lC-3
平野 11
I
I
回 HI ind
出 I
ヲ
担 1
1
1
EcoRI
・IGf-1 mlllant ON^
5
'二6G^TCC^C^C^^lGGG^-----G^^lrC_3
. / sa
,
!1
1
1
EcoR1
Y 1gestion
-
Iig;iOn
日
fC
TG ^CT 川 附 G川
^I CC^ C^^ TGG G^- 一一一一
ぺ一
b) 5
'川 附 │
且i
担
且cll digestion
5
'-TGC ^GG:rcl
・
I
G ^CT CI^ G^G GAT CC^ CM TGG G^-3
I
~ CGG^TCCG smer p
samll1 Ii
nker
ti
o
n
"
"
"
"
Iiga,
… …
^… …
c) 5'-
EfEm
町
CIC 1
G ^IC C^C AAT
3
i1digestion
5LTGC A 1 m G
民一
円C GG^ TCC GG^弔 C TAG ^G
_~ C^C M T GGG ^-3'
,
igat
_
ion
・
・
d) 5 TGC ^GG lCC GG^ lCC ^C^ ^lG GG^-3
plGflac2
Fi
g
.4
ー
ラ p
I
G
F
l
ac
2の構築
pIGFlaclを作成するところから、さらに読み枠を合わせて
plGFlac2を完成するところまでを 示した.
ω-
ー
Table 4
-1 p
l
G
F
t
a
c
1 および p
l
G
F
l
a
c
2によるラ ットl
G
F-l
の生産
可j
容性画分
、 不浴性副分の i
m
m
u
nor
eact
i
ve
I
G
F-l
量t
をそれぞれ 示 した 。
S
o
l
u
b
l
e
I
n
s
o
l
u
b
le
pIGFtac
1
1
1
1
0
pIGFlac2
2
2
7
7
5
6
8
JM105
(
n
g
/
I
)
8
4一般 に 大 腸 菌 の 箇 体 内 で 異 種 タンパク質を発現させると F
自体内ブロテアー
2
5
6
)。この照を越えて
ゼによって速やかに分解を受けることが認められている (
ncl
l
l
s
i
o
nb
o
d
yと呼
さらに多〈の外部タ ンパク 質 が 台 成 さ れ る よ う な 場 合 に は i
ばれる不溶性の多分子凝集体力f細 胞 内 に 務 積 す る 。 こ れ は 生 成 さ れ た タンパク
質がラ ンダム な ジス ル フ ィ ド 結 合 を 絡 ん で 形 成 す る と さ れ て い る が (
2
57
)、 合 成
したタ ンパク 震 の 精 製 を 図 録 に し 活 性 の あ る タ ンパク 貨を得るため に微々な工
夫が必要となるが、異干型産物を分解から保護するという点では有用である。合
0
0
0以下)はこのよ うな 封入体
成 さ れ る 異 種 ヲ ン パ ク 質 の 分 子 慣 が 小 さ い 場 合(10
られている。 今 │司の
は形成しにくく分解されてしまいやすいことが経験的に知l
(
f
I
Jで は 予 想 さ れ る 生 産 物 の 分 子 量 は p
l
GF
taclでは約 7
5
0
0、 plGflac2でも約 9
0
0
0
と比較的小さい。どちらの場合でも以上述べたように細胞質いlで次々に分解さ
lGflac2の 1
,が続
れてしまったということは予忽できる。やや分子量の大きい p
分成*Jiが良かったこともこれを支持するといえよう。
p
l
GF
ta
c
lの 場 合 に は さ ら に 翻 訳 開 始 点 や S
D!iG列等も人 工 的 に 溝 入 し た も の
を利用している。これらの部分やその付近の榊造が適切でないため翻訳が卜分
に行われなかったという可能性も大きい。
この他にもいくつかの理由が考えられるが、本章の最後にまとめて議論し
てみた い。
(4) p
l
G
fl
a
c
3の 作 成
以上の 2つ の 例 で は 分 子 監 が 小 さ い た め に 、合 成されたタ ンパ ク質が分解
されてしまったという予想のもと、非常に大きな融合ヲンパク質として合成し
て み る こ と を 計 画 し た 。 融 合 ヲ ン パ ク 質 と し て βgalactosidaseのほぼ全長を
利用してみることにした。
ig.4-6に示した。 β-galactosidaseの 遺 伝 子 と し て は plasmid p
H
C
方法を f
のものを 利 用し 、 B
a
m111 と~旦 Rl 処 f
曜により約 1
0日O個のア ミノ 般をコードす
1
8
71
UC119の込♀4部分に姉入し、 l
a
c
U
V
5プロモーターのもと
る部分を切り出し、 p
見できる ベ クターを作成した。これを E
c
oR
I
でほぼ β-galactosidase会 長 を 発 I
で切断し、 b
acterial alkaline phosphalase(BAP)処理をして自己閉 i
買を防いだ
。
⋮
。
ー邸ー
3141bp
B
{
(
'
ミ
γA
RI
町
一
I
I也
担 H
11111JV
↓
回
J
E
5
│
ード
ー
ー
ー
4
一
一
一
一
一
一'
E I
B
EB
t
E
IECORI
1
-ド
一一→E
1)EcoRI
1
:t
J
2)Bacterial
Alkaline
Phosphatase
p
l
G
F
l
ac
3
E:EcoRI site
o:Operator
Fi~ 4
6 p
I
G
F
l
a
c
3の構築
B:旦
主mlI site
P:
Promoter
86
ものに変異させた I
G
F
Iの c
O
N
^を抑入した。
p
l
G'
Il
a
c
2より恒則 I
J処慢して得られ
4
m
e
rB
a
mI
I
I/
E
c
oR
Ia
d
a
p
t
o
r(ベーリ ンガーーマ ンハイム山 之 内)を
た断片に 2
結合した。すなわち 、 同 a
d
a
pl
o
r
1p
gを 2節 ( 1)b ) の 方 法 で 5
'末端のリ ン
般 化 を 行 い 、 さ ら に 70"Cに加 熱 し た 後 に 徐 々 に 調 度 を 下 げ る ことによって、
k
i
d
a
p
t
o
rの a
n
n
e
a
l
i
n
gを行 った。 p
l
G
F
l
a
c
2の包.ml
l断 片約 Iバと 2
0
0
n
a
s
eの失活と a
n
gの a
d
a
p
t
o
rを 前 述 の 方 法 で l
i
g
a
t
i
o
nし、 これを色旦 R
Iで 切 断 し ア ガ ロ ー ス電 気
^
P処 慢 し た ベ ク タ ー
泳動によって精製した。これと先の B
1p
gとを I
i
g
a
t
i
o
nした。
E
c
o
R
I処 理 お よ び 包 川 l
処 理 を 行 ってイ ンサ ー ト の 確 認 お よ び 向 き の 時 認 を 行 つ
た
。
(5)p
I
G
FI
a
c
Jによるラット 1
G
F
Iの 生 階
a) 方法
l
GF
ta
c
l、 p
l
G
F
l
a
c
2のJiI合と問機
関 体 の 前 培 養 及 び 誘 滞 の 方 法 は (3)の p
に行ったが一晩前培養した後に前 [
i
i
[の
41
宮前の閣体を利用した。今 [
i
i
[は誘場開
始後時間を追って数点のサンプルを得た。その後の処理はより問時な B
u
e
J1
らに
よる
S
O
Sl
y
s
i
sb
u
f
f
e
rに よ る 方 法 (
2
5
8
)を 採 用 し た 。 す な わ ち t
音養液 1m
I
をマイ
クロ遠心チユー才に採取し、これを
水で洗浄した後、
I
O
O
O
O
r
p
m1
0
m
i
nの 遠 心 に よ り 築 関 、 l
有1
本を
S
O
Sl
y
s
i
sb
u
[
f
e
r
(
6
2.
5m
MT
r
i
s
H
C
l,2
%S
O
S, 1
0
1g
l
y
c
e
r
o
l
,5
%β-mercaptoethanol,p
H
6
.日) 5
0
0
l
dを I
J
Uえ、 v
o
r
t
e
x
l
圭1
0
0・
C1
0
mi
n
の煮沸
処理を行い、
R
I
A用 の サ ン プ ル と し た 。 こ の 方 法 の 妥 当 性 は 、 R
I
Ak
i
tの検問問線
I
Rのサ ンプ ル を こ の 処 理 を 行 っ て も 計 測 備 が 変 わ ら な い こ と に よ っ て 確認した 。
b) 結果と考療
F
i
g
.4
7に誘導fJ
l
l始後の時!日!と i
m
m
u
n
o
r
e
a
c
t
i
v
eI
G
f
l帽のグラ フを示す。
p
I
GF
ta
c
1や r
I
G
F
l
a
c
2に つ い て も 問 時 に 行 ったが、今回は p
l
G
F
l
a
c2
でも 1I
i
l
t
e
r
あたり
2p
gと前回の約 1
0
1
古屋の生産がみられた。この原悶については誘滑開始
時の閣の漉度を上げた事と関体の処 f
唱の J
5法 の 違 い が 挙 げ ら れ る 。 し か し 今 岡
mの あ た り が ピ ー ク に な っ て い る こ と が
の 結 果 は 誘 導 関 始 後 の 時 聞 が 短 い 2時 1
わ か る (9
.5).g) 。このことは生~された 1 G
f
-Jが 細 胞 内 て 分 解 さ れ て い る と い
8
7
-
(同¥ω民) HIhuH
50
-~口一一一一寸!
日
~-
口
40
一
-T
一
一 pIGFtacl
30
一
一0一
一 pIGFlac2
一
一
口
一
一 pIGFlac3
b
J明け
υ
H
ω
伺ωhHOロロ自国同
20
10
ハ/O~_
。oど ← ー ケ ケIt
1
2 3 4
。
Time After Induction (hr.)
Fi
g
.4
7p
I
G
F
t
a
c
,
l p
I
G
F
l
a
c
2, p
I
G
F
l
a
c
3によるラット I
G
F-I
の生産
8
8
う先の仮定と合致する。 p
l
GF
ta
c
lではほとんど検電線の範悶の端のほうにな っ
て し ま い 、 信 頼 の お け る 値 で は な い が、 やはり非常に少なかった。
p
l
G
F
l
a
c
3では最大 4
9月 と 生 産 量 は か な り 増 加 し た 。 し か し 、 始 め の 12時間に急速に蓄積した後は頭打ちになり、
るほどであった。
2
0
h
rでは 4
h
rよりもやや減少してい
これに関してもい〈つかの原因が挙げられよう。般も可能性
G
F
lの l
U数倍と大きなものなので、
の高いのは、融合したタンパク質の分子賓が l
細胞内の異栂タ ン パ ク 質 を 保 持 で き る 容 賢 あ る い は 生 産 の 能 力 が 速 い 段 階 に す
でにいっぱいになってしまったということが考えちれる。今回の場 f
iも実際に
0
U
p
g
/
l以 上 の 異 種 タ ン パ ク 貿 が 合 成 き れ て い る わ け で あ る 。 顕 微 鏡 で 縦 突 し
は7
た結果でも 4時 間 自 の 時 点 で す で に 封 入 体 の 存 "
(
Eが 確 認 さ れ て い る 。 結 局 は 融
合したタンパクが大きすぎたという事なので、 β
g
a
J
a
c
t
o
s
i
d
a
s
eをコードする
部分のうち何百リかを削除するか 、 i
也のタ ンパク質を 利用するなどの工 夫が必要
であろう。これ以外の原因については後ほど議論したい。
(6)その他の工夫
p
l
G
F
J
a
c
3により 1J
i
t
t
e
rあたり約 5
U
),
gという生産取は得られたがそれでも
精製の段階に進むには不十分である。そこてこの ベクターをもとにいくつかの
改良を加えてみた。しかしいずれの方法でも生産量の噌加には結び付かなか っ
たのでここではその概略のみ記述するにとどめたい。
a)
t
e
r
m
i
n
a
t
o
rの導入
p
I
G
F
l
a
c
3は転 写の L
er
m
i
n
a
t
o
rを持たないので不必要に長い仰 R
N
Aができて 、
エネルギーや転写のための装置を無駄に使用していることが考えられた。そご
で t
r
p
Aの t
e
r
m
i
n
at
o
r(昧の索中央研究所
柴弁│帯四郎陶土より供与 、 F
i
g
.
4
8
、
2
5
9)を F
i
g
.
4
8のような方法で I
G
F
-]f祁分の下流に何I入した。 p
l
G
F
J
a
c
5とp
l
G
F
J
e
r
m
i
n
a
t
o
r部 分 を 切 り 出 し て き た と き の 制 限 醇 索 が 異 な る の み で あ る 。 こ
a
c
6は t
れらのベ クターを 用いても生産宣の ~jJII は達成できず逆にわずかに減少 気味で
あ っ た 。 参 考 ま で に こ れ ら の ベ ク タ ー を 伺 い た 誘 導 2時間後の F
自体を S
O
S[
ys
i
sb
u
f
f
e
rてー溶解したサ ンプ ル 2
0
μ
lを
7
.
5
%
S
J
J
S ポリアクリルアミド電気泳動 (
S
DS P
A
G
E
)に供した結果を F
i
g
.
4
9に示した。
b) f
也の h
o
st
の利用
一ー盟堕旦ー一一ー (104bp)
血g
l s1
t
e
ー 】
T
e
n
n
l
n
a
t
o
r
^
G
C
C
C
G
C
C
T
A
^
T
G
^
G
C
G
G
G
C
T
T
T
T
T
T
T
T
白血豆一ー
8
9
-
也且 1
1s
1
t
e
p1GFtac3
p1L3
、
1)Bbe1 dlgestJon
旦
豆1 dlgestloJ1
2)旦
1)Bb
et dlgestloJ1
2)Y digestlon
仙
I
!
川
h
,,
1
川
"
川
"
F
川
川州'
Y
I
B
O! Operator
A : Baml
11 site
P :Promoter
B : BbeI site
T: Termlnator
E :EcoR1 site
N: NaeI slte
Y: ~旦 11 site (pIGflac5)
E呈
呈1 site (p1Gflac6)
F
i
g
.4
8 p
I
L
3中の立.EAターミネーターの構造と
p
I
G
F
l
a
c
5とp
I
G
F
l
a
c
6の構築法
9
0
-
以上の結巣 はE
.coli .
JM
I05 (pl
GF
ta
c
l, plGFlac2) あ る い は JMI09(pIGFI
a
c
3,
plGFl
ac5,plGFlac6のユ
a
c
3,plGFl
ac5,plGFl
ac6) を mいている。 plGFl
槌について E
.coliI
I
B
1
0
1お よ び C
6
0
0に l
r
a
n
sf
o
r
m
ali
0
1
1 しなおして同織に誘導を
かけたが、 J
M109以 七 の t
占拠は i
専られなかった。
•
∞
M.
W.94. 0__
o
2
o
2
0
2 h
r
.
plGFlac3 plGFlac5 plGFlac6
Fiι4-9
p
l
G
Fl
a
c
3, p
lGF
la
c
5, p
lG
Fl
a
c
6に よ っ て 菌 体 内 に蓄 積
された融合 タ ンパク 質
誘噂 IJ~ ~Ii H 与とlJ~l ~ül圭 2 時間の的体タンパク質を SDS P
A
G
Eに供した .
91
・
第 3節
旦 主一
旦i
主ベクターによるラット I
GF-I
の分泌生産
(1)計画
前節では発現した l
Gf-l;
を蘭 体内 プ ロ テ ア ー ゼ に よ る 分 解 か ら 保 殺 す る 門 的
で 、 大 き な ヲ ン パ ク 質 と の 融 台 タ ンパク 貨 と し て 合 成 さ せ 封 入 体 の 形 成 を 1
足す
という手段を取 った。同じ目 的 を 達 成 す る さ ら に 有 効 な 手 段 と し て は 、 生 建 物
1してしまえば、細胞内の分解系に
の細胞内の局在性を変えるか細胞の外側に:1
さらされる危険性はなくなり 、 さらに細胞の代謝系を乱すこともな〈なる。
'
i
,
f
i
:
股 I 宣を持ち 、 内
大腸菌はグラム険性閣であり、細胞はがl膜と外股の 2 i
I
買を通過した分泌タ ンパク は 2つの目見附造にはさまれた ベ リプラズム'宅 川 に荷
積される。
この空 間にある物質は 、浸透圧ショック法 (2 60) によって ~i 体か ら ttll
出 で き る 。 こ の 場 合 細 胞 質 内 か ら生産 物 を 精 製 す る の に 比 べ、はるかに符易に
締 盟 で き る と い う 利 点を持つ 。
C.L l
a
l
l
Bや、
実際の方法として行われているのは外股タンパクである盟凶 .
アルカリ性ホスファヲーゼの ~o^、
β ーラクヲマーゼの凶呈などのベリプラズム
酵 素 の シ グ ナ ル ペプチ ドを タンパク 質の N 末に融合して発現させ 、ベ リプラズ
ム空 間 に 分 泌 さ せ る 方 法 で あ る 。 こ の よ う な 方 法 の 成 功 例 と し て 、 凶Mを利用
2
6
1
)や、 成長ホルモ ン自 身の シグナ ルペプチドによる
した上皮成長因子の生産 (
成長ホルモンの分泌生産 (
26
2
)、ベニシ リナーゼの シグナ ルペプチ ドを川い てさ
l
ig
e
n
eを 同 時 に 発 現 さ せ て 外 般 の 透 過 性 を 憎 大 さ せ 、成長ホルモンを t
青
らに l
地中に排出 (
e
x
c
r
e
t
i
o
n
)しやすくした例もある (
2
6
3)。しかし 、分 泌j:
.
践におい
ても、分泌させるタ ンパクの長さ. 疎 水 性 、 シ グ ナル ペプチ ドとの関係努力 t影
響し 、 ベ リプラス'ム空 間 へ の 分 泌が 起 こりにく か ったり、プ ロセ シング がうま
く行われなかったり、膜を通過する際にヲンパクの柵造が変わるなどの課題が
多い
(
2
6
4
.
2
6
5
)。
培地中に無機リ ン般が不足するとリ ン椴レギュロ ンと 師ばれる
迎の週伝子力 i
発現し 、 F
音地中のリ ン般 を 効 率よ〈 キ1
1
mする。無機リ ン敵欠 乏によって発 I
見が
誘導される (
P
s
i
;
p
h
o
s
h
a
t
es
l
a
r
v
a
t
i
o
ni
n
d
uci
b
l
e)
遺伝 子は 2
01
間以上 あるといわ
也直 (アルカリ 性ホ スファターゼ)、凶旦.E(ポ リン巴 ヲン
れる。 このな かで 、 E
9
2
-
Psi I
s
o
V
e
c
t
o
r
s
Lys 1
I1
a lIr:g λSIl Ser
:l
I
r
:g
G
l日
Ser
:l
Irg
pYK268AAA G
CC EGG 陛~CC CpG 宅立旦CCGT
t
GG:
kc C計百忌 GC^
TTT CGG GCC T
I^ i
F
.c
oR1Sma1
'
I
J
(ー 1
)
Dall~11
Lys l
Il
a l
Irg G
lu f'iJe Pro GllJ _
Tle Pr
:o
pYK267 ~~~ G
CC C
I
;
G 屯立工工CC
C
ドGrt^lC CCG
応ド
G
C
CC T
GrC CrI 吋;吋 C
5,"-'1 r
I
'
r
:o
I
Isp l
'
r
:o
EV
"
,
Fig.
1
-1
0
pYK269とその関連ベクターの構造
これらは文献 (
27
1
.2
7
2
)の一連のベクターをさらに改変した
もの(私信) .本図は依 I
U幸司 専
│士のご好意により使
いただいた.
mさせて
-
c
(
Gl日
~~ ~:: :E~ ~屯主I, CCCIGGG回 日Cl
ドCCCT T
川 GGGlccc 而(k;G
TTT CGG G
S a1
Eco
.
n1 Sma1 Bamlll
)
GI
リ Ile
Ba ,,~11
41
Lys 1
I1
a l
Irg
pYK269
Eco
.
n1 SmaI
ψ(0)
9
3-
pYK2692
pIGFlac3
S8
B
Bam 1
1
1
S
目
8~ ロ
Ligation
pu pu
tte
eJCJ-me
J
HHnH'I
一
・EFh
F
i
g
.4
1
1 pIGFphoAの構築
m一O一
a一
a一C一
m一
n
u-
pIGFplloA
BES
O~
9
4
パク)、
h主E也日オベロン(無機リン隙能動輸送系}などのリン骨量レギュロ ン
立慣にマ、ソプさ れており 、いず れも
の遺伝子(オベロン)は、染色体上隙れた f
凶旦E遺伝子に依存して発現し、也旦_!{(あるいは~Q]1)および Ps t
-凶出オ ベ ロ ンに
よ る カ ス ケ ー ド 制 御 系 の 下 で 、 リン西空海度が 一定以 下 に な る と 発 現 が 誘 縛 さ れ
る。このリン椴レギユロ ン遺 伝 子 の 巾 で 、 今 回は凶旦主を利用した 分泌ベクター
を作成した。
7
.日0
0の ポ リ ペ プ チ ド の 2F
f
tl
本て 、
アルカリ性ホスファターゼは分子情約4
その単賢 f
本は 4
5
0
1
闘のア ミノ 般からなり、 シグナルペプチ ドは 2
1アミノ 般か らな
る
。 プ ロモーター領域にはリ ン椴ホ'ツクスと s
'Fばれるリ ン酸レギュロ ンI
H
Iで判1
同性の高い 1
8
b
pの 配 列 が み ら れ る 。 こ れ ら の シグ ナル ペプチ ドと プ ロモ ー守ー
G
FJc
O
N
Aの発現を試みた。
を利用し たラット I
(2 )方法
ここ で は ア ル カ リ 性 ホ ス フ ァ ヲ ー ゼ 遺 伝 子 の プ ロモ ーヲ一 部分と シグナ ル
JGFlac3の β-galactosidaseの部分と砲換する ごと
ペプ チ ド 部 分 を 切 り 出 し て p
に し た 。 依 田 ら に よ っ て 開 発 さ れ た コ ド ン の 読 み 作 の 異 な る 一連の発現 ベクタ
一(
2
71
.
2
7
2
)のうち 、 こ の 場 合 に は pYK268が読み枠が ー致 し て い る (f
i
g
.
4-1
0l。
p
Y
K
2
6日は入手できなかったので 、 r
Y
K
2
6
9を Sm
a1
で 切 断 後 、再結合して p
YK2692
を作成した。その後の過程は F
ig.4-ltに示すとおりであり、完成したものを p
l
GfphoAと呼ぶ。傾製 I
1
目始点、やア ンピシ リン肺1
f
t遺伝子等は p
I
G
F
l
a
c
3の持 ってい
たp
UC119由 来 の も の を 利 用 す る こ と に な る 。 宿 主 は E
.
c
o
l
iJ
M
l
0
9を利用した。
誘導は以下のように行った (
2
6
6
)。誘溝用の幌地の組成は次の通り。
1
/1
日v
o
l
1
0
x1
2
1 buffer**
0.
4%
Glucose
0
.
2%
Casamino aci
d
6
0m
g/I
Adenine
6
0m
g
l
l
U
r
a
c
i1
1
0m
gl
l
Thiamineホ
1
日om
g/I
A
m
p
i
c
il
l
i
n
*
*:^dded a
f
t
e
r autoclave
9
5
-
*10x121 buffer (per litter)
46.8 g
N
a
C
I
1
5
.
0g
K
C
I
8g
1日.
NH.CI
3
.
5g
O
.
N
a,S
2
.
0g
M
g
C
l,
0
.
2
9g
C
a
C
l,
5m
g
F
e
C
l,
2
.
7m
g
Z
n
C
l,
i
n1
M Tris-HCl p
l
17
.
5
上記の誘導用情i
也に 0
.1% 1
M K,I
I
P
O, を 加 え た 栴 j
也1
0
0
m
lで -1
喚l
i
i
l
l
曹養し 、
官i
也を加え終日寺的に 1
0
m
lずつサン プ
これを集菌して洗浄した後、岡賢の誘準用 I
000rpm 7
m
i
nの 遠 心 で 集 菌 し 、 f
脅i
也中の i
mmunoreactive l
G
F-l
堕
リングした。 7
上消を適宜希釈したものを直媛 R
l
^で i
W
J定 し た 。 ま た 、 会 繭 体 内 の I
G
F
]慣とし
て 府 養 液 の 1mI
を別に係取したものを前述の S
O
Sl
y
s
i
s法で処 I
唱して R
l
^に I
共し
た
。
本を速やかに c
o
l
d osmotic s
h
o
c
k法 (
2
6
0
)で ベ リプ ラ ズ ム両分と
集菌した蘭 1
mmunoreact
lv
巴 l
G
F
l慣 を 測 定 す る と 共 に ア
細胞質函分に分隊した。各岡分の i
王シ ョック法が正しく
ル カ リ 性 ホ ス ファタ_.If活性を 測 定 し 、 浸 透 l
1
1わ れ た か
どうかを確認した。
浸透圧ショック法は以下のように行った。
培養液 1
0
mI
分の菌体を印刷 T
r
i
s
I
I
C
I
(
p
I
1
7
.
5
)で 洗 浄 し た 後 も う ー度関休を
集め 、 2m1
の(
2
0
% sucrose,O.l
m
HE
D
T
A,3
0
m
MT
r
i
s
-i
IC
I,p
l
I7
.
5
)に懸渇する。
3
0Cで 8m
i
n綿 置 し 1
0
0
0
0
r
p
mで 8mi
n遠 心 、 沈 澱 に 氷 冷 し た 0
.
5
m
HM
g
C
J, 1m
lを
0
加えて v
o
r
t
e
xし、 0・
CI
O
m
i
n
f
t
l
l置 し た 後 に 8000rpm 1
0
m
i
n遠 心 し て 上 清 を ベ リプ
ラズム標品とした。
ア ル カ リ 性 ホ ス フ ァ ヲ ー ゼ 活 性 の 測 定 は 以 下 の 手 順 に 依 っ た(
2
6
7,2
6
8
)。サ
9
6
ンプル 1
0
0
p
lに O
.
0
5
MT
r
i
s
I
I
C
1
(
p
l
I8
.
3
) と4
x
l
O-'
Mp
n
i
t
r
o
p
h
e
n
y
l phosphateを
・
にし、 3
7Cで 2
0
m
i
ni
n
cl
Ib
a
t
eした後、4l0
n
mの I
吸光度 を測定し
加えて全 :
買を 2mI
た
。
生産物のゲル鴻過による分厳:サンプルを濠紡乾煉したものをゲル鴻過
m
buffer(O.lM T
r
i
s
I
I
C
I
.5
m
ME
D
T
A
.l
X bovine s
e
r
l
l
ma
l
b
l
l
m
i
n
.p
l
I7.4)2mlに終
解し、 S
e
p
h
a
c
r
yト S200(Pharmacia)を 用 い て ゲ ル 旗 過 を 行 っ た 。 ア ク リ ル 製 の カ
ラムを附いて(l .5x8~c胴)、
O.3ml / min の流速で1. 4
m1
ず つ分 耳目した。
(3 )結果と考察
F
i
g
. ~-12 に I音 l也および ベリプラズムの l GF 閉を示す。
ベ リ プラズムでは 5
"
j
l
l
O目までは I
曽加l
していたが 、 8時 間 に な る と 減 少 し 2
1
1
1
寺1
1
1
1に な る と さ ら に 少
0
0
/
l
g
/
lと p
l
G
F
l
a
c
3の 4f
舟粍 1
1の怖が得られた。
なくなっていた。 5時 間 目 で は 2
一 方、培地中に 8 時間自において 520/lg/l という大賓の IGF-I が検 U~ できた。こ
れ は 合 成 さ れ た タ ン パ ク 質 は ベ リ プ ラ ズ ム に 務 積するという当初!の予知.と食い
違っていたためこれがどのような機摘で生じるかを探ることにした。~j;のよう
な 可 能 性 が 考 え ら れ る 。 す な わ ち 、 命成された I
G
F
Iが 外 股 を 通 過 し や す い 1
1
1
1造
を 有 し て い て 、 特 異 的 に 外 般 の 外 へ 分 泌 さ れ る と い う 場 合 (269)、 あ る い は こ の
ような リン 椴 欠 乏 の 条 件 で f
布袋したことによって外燃の附造が変化するかまた
1
:してしまう
は狼れるごとによってベリプラズムの内特物が非特異的に外に綱 1
場 合 で あ る 。 そ こ て ベ リプラ ズ ム の マ ー カ ー 静 索 と し て 、 無織リンIit欠乏によ
って誘 導されてくる大腸閣の間有のアルカリ性ホスファタ ーゼの活性を~Jq 定し
た(
F
i
g
.
4
1
3
)。
ア ル カ リ 性 ホ ス フ ァ タ ー ゼ も 培 地 中 に 紋 出 さ れ て い る こ と 力 行I
J]らかとなっ
遭遇していると考
た。これによってベリプラズムの内得物が非特異的に外股を i
え ら れ る 。 原 因 と し て は リ ン 椴 欠 乏 に よ っ て 外 膜 の 組 成 が か わ り 内 部 の ヲ ンパ
勾脅物が版社1
され
ク質が通過しやすくなってしまったか、あるいは閣が死んて l
G
F
-I
の埼地中への H
J1
見
.に比べてアルカリ性
てしまったかもしれない。しかし、 I
ホスファ宇ーゼのほうは i
l
'
lれて t
f
jて く る ( 8時 間 て は ま だ 少 な い } の て 、 I
G
F
I の紋出が優先的(選択がJ)に起 こり、アルカ リ性ホス ファターゼの政 :l~ はその
2次的な効果で生じる可能性もある。
p
J
J
_o)ベクターを閃いた分泌生産系ては誘
。
2
8
ι
1
0
-:Periplasm
アルカリ住フォスファターゼ活性
h
r
.
、ト一一-r-
Timea
t
t
e
rInduction
5
/、
¥J
__
:Medium
4
.
/
一
F
i
g
.4
1
3 誘導開始後の t
音地中およびぺリプラズムの
一
4
1
2 p
I
G
F
p
h
o
A
誘導開始後の t
音地中および
G
F
I
Iの変化
ぺリプラズムの I
一
・
-:
Medium
一。-:
Periplasm
三、¥江
.~九九
(
Fi~
6
0
0
EB--c コ ︺ ﹀ 戸一﹀二U︽
由
、
J
9
8
噂時間を長くすると培地に U
Jてくる例が他にも報告されており (
2
6
1,
2
7
3,
2
74)
、
也かち円的
詳細!な機摘についてはさらに検討が必要である。いずれにしても地 j
のタンパク賀を精製するのは比較的存易であるので有効な系であるのではない
だろう力、
次に、ここで得られた [
G
F
[のおよその分子隔を推定してみた。 l
G
F
1の定
IAを 用 い て い る が、この方法だと 例えば合成された l
G
F
-1
が プロテアー
喧には R
ゼ に よ っ て 分 解 さ れ た 断 片 に な って い て も 検 出 し て し ま う 可 能 性 が あ る 。 ま た 、
シグナ ル ペ プ チ ド が 切 断 さ れ て い る か ど う か に つ い て も 見 当 を つ けてお くこと
D
SP
A
G
E(2
0
% ge l)を行い、銀染色 UR 染色第 一、 買~ -化
を考えた。はじめに S
学:薬品)を行った。 B
o
vi
n
el
r
y
p
si
ni
n
hi
b
i
l
o
r
(
M
.W
.6
5
0日)とほぼ阿佐 :
r
!にバ ン
ド が み ら れ た が 、 こ の 方 法 で は こ の よ う な 比 較 的 分 子 慌 の 小 さ い タ ンパク 慣の
分灘、検出は図録である。次に S
ephacryl-S200によるゲル海過を行い 、 各阿分
の1
G
F
-1を R
I
Aで 測 定 し た 。 結 果 を lig.4-J4に示す。実線は クロラミン T,
}
i て師、
識した
'2勺ー h
uman l
G
F
-l(2
7
0
)
にカ ラムに 供し 、 カ ウ ン トを測定した結果であ
る。主ピークは 'HI-IGF-I よ り わ ず か に 高 分 子 買 の と こ ろ に 検 出 さ れ た 。 こ れ
は 予 怨 さ れ る 生 産 物 が 、 IGHの N 末 0
¥
1
1
に 5
1
1
1
1の ア ミ ノ 限 (Arg-Gly-Ser-Thr-M
cl
-)が付加された f
J
.iであることと 一致 す る 。 さ ら に 高 分 子 電 側 に ピ ー ク が 現 れ
たが、
ごの由来は不明である。シゲナルペプチドが切断されていない形のもの
がf
j
!
.
(
Wさ れ た も の か も 知 れ な い 。 さ ら に 高 分 子 喧 側 の 小 さ な ピ ークは
12S卜
I
G
F
1 でも現れているので、おそらく b
l
lff
e
r中の bovineserum albumin に ~I, 特異的
に吸着したものではないかと考え内れる。 i氏分子の側には lG~'- 1
immunoreacli
古I
也'
1
'には断片化された 1GF-Iはあ ったとしてもごく わ
vi
t
yは見られないので 、 t
ずかであると考えられた。
貫~
4i
i
I
I 4章 の ま と め と 議 論
l
G
f
1はヒト l
血1
市1
0
0 litlerから O.7mgしか i
尋られない (
2
7
5
)ので 、古
│H
l
l法て
2
7
6
)。これまて紅l
み換え日 N
A法によってヒ卜 1
G
f
Iの午
の合成も試みられている (
産に成功した例がいくつか報告されている。細胞内に1jl
.
休で i
官J
量発現させる方
ユ ){lh- o ω﹀
(一三 ω
コ
EE
一
ぢ Oω ﹂OC
40
2
-ll V
HU
﹂H 川
F
﹁
m
d
nH
内
80
F
r
a
c
ti
onNo
.
,
1
60
n
u
-
の フラク ションと ではキ
y トのロットが 異なる.
キットを用いて行った.なお 5
0番までのフラクションとそれ以降
125ト [
GF
-[を同様に処理した ときのカウントも示した.
[
GF
-[
量の測定は 2つず つのフラクンヨンを lつに まとめて R
I
A
F
i
g
.4
1
4 p
I
G
F
p
h
o
Aに よ っ て 培 地 に 分 泌 さ れ た i
m
m
u
n
o
r
e
a
c
t
i
v
eI
G
F
Iの
S
e
p
h
a
c
r
y
!
S
2
0
0によるゲル P過溶出パタ ーン
20
I
-
。
。
40
1
5
0
1
00
2
3
4
x
l
05
(Ea
υ
)吉コou
由
'
"
1
0
0
-
ー
訟は、成功していないかあるいは収慣がごく少ない (
2
5
8,
2
7
7,
2
7
8
)。これは I
G
F
1の 分 子 量 が 小 き い た め に 速 や か に 分 解 さ れ る た め と 考 え ら れ る 。 こ れ を 読 明
した例として、 S
chulzらは I
G
F
Iをタンデムに 2つ 連 結 し て 発 現 さ せ る と 生 産 府
は2
0
0(
宮になり、生産物の紺1
~包 l士!の半減}切が 30(告になること を報告している (25
8
)。 本 節 の 研 究 で も 、 予 備 的 な 実 験 に お い て p
lGFlac2でも plGFlac3に匹敵する
f
'
Hlの lGFmRNAが細胞内にあることを確認している。 BueI
1らは l
旦L、 出E
ニのフ
ロテアーゼ欠損抹では直後発現に成功している (
2
7
7)。融合タンパクとして売現
9祷 自 の Mctを T
h
rや V
a
lに変えて
させた例では、臭化シアンによる切断に備え、 5
2
7
8,
2
7
9,
2
8
0
)。変法と
い る が 、 そ の た め に 多 少 活 性 が 低 Fしているようである (
ryptophan operonの 下 流 に 情 造 ヲ ン パ ク 貿 L
I
Iの遺伝子を :
r
tき、 この終 I
t
して、 t
G
F
[の開始コドンか来るようにして、 I
Gf-lとし Hのヘテロ 2 暗
コドンに重ねて l
体タンパク質を細胞内に務領させた例がある (
2
8
1
)。
Sgffi
y_l旦旦旦旦1p
rotein ^との倣(';タンパクとして情 i
也r
l
'に排出させたほ 、
I
g
Gアフィニティーカラムて 附製し た例もある (
2
8
2,
2
8
3,
2
8
4
)。また L
a
m
sの シク
2
8
5
)。
ナルペプチドの利用も試みられている (
n妓 納 胞 を 用 い た 例 で は 、 静 的
a1
"
>
1子 の リ ー グ ー ペ プ チ ド を 利 用して併
0)
2
8
6
)、さらにill!統府養を行ったものがある (
2
8
7
)。 午 成 長
母に沼地に分泌させ (
r
a
n
sr
ホルモンのシグナルペプチド部分を結冷したものをマウス織維芽細胞に t
e
c
tしたところ培 f
也中に分泌されたという報告もある (
2
8
8
)。
本 研 究 も 、 こ れ ら の 例 を 参 考 に さ ら に 合 成 鼠 の 噌 加lを目指すことになるが、
plGFpho
Aを H
Iいて精 j也'
1 に 500pg/1という生産情(間体内と《わせると 8
1
1
0
)
l
g
/
1)
'
という毘が得られたので、現在糊製を進めている段階である。 E
G
Fの 例 (2
m
g
/l
)
(
2
6
1)に比較するとまた生庭用は少ないが.宿主、 I
音餐条「十等を検討することに
よっていま以上の改持は可能であろう。
を
さて上述の成功例のうち、大間際i
mい た も の は ほ と ん と が 合 成 DNAを材料
で高頻度で利用されているあるいは病発現の遺
としている。すなわち、大腸稼1
伝子巾に多く現れるコドンを使用できるように合成した D
NAを草l
f
n
iしているわけ
D
N
Aを W
.
i1'1t:'i定変異で改変したものを用いた。この
である。本研究では敢えて c
T成遺伝子をfIIいるには
方法はより大きなタ ンパ ク 質 を 台 成 し た い 場 合 な ど 、 f
労カ及びコス 卜の点て悶鰻 で あ る 均 合 な ど に よ り 有 用 で あ ろ う 。 し か し 、
n核
ー1
0
1
-
生物の遺伝子を原級生物で発現させることになるので 、 コド ンの 使用頻度が J
m
ll1lになって来る。すなわち、大勝間て使用頻度の低いコド ンが含まれている湯
合には翻訳が効率よく行われない可能性がある。本研究で使用したラット 1GFI cDNAについて調べてみると、 AGG(Arg)という大腸菌ではほとんど使われてい
CTT(Leu),
TCA(Ser),
GG
ないコドンが 4回使われていること、その他 CGG(Arg),
CCC and CCT(Pro),
ACA(Pro),
TGT and TGC(Cys)とい った 使用頻
A and GGG(Gly),
2
8
9
)が現れている。さらに生産量を上げるためにはこれ らのう
度の低いコドン (
ちのいくつかを他のコド ンに変異させることも考慮する必要があろう。
1
0
2
-
ー
第 5章 総 合 討 論
(1)ラット I
Gト l
i
宣伝子禍造のまとめ
本論文第 1章から第 3,主までの結果より、ラット I
G
F
lの遺伝子は 一つの遺
a
l
t
e
r
n
a
t
i
v
es
p
!i
c
i
n
g
)、
伝子から転写関始位置の選択、可変スプライ シング (
p
o
l
ya
d
e
n
y
l
a
t
i
o
ns
i
t
eの選択などが微々に組み合わされて多織な・ R
N
Aを生み U
J
していることが明らかになった。これらの m
R
N
Aが生じる機摘を F
i
g
.
5
1に機式的
に表してみた。多くの償類の m
R
N
^が存在するにも関わらず 、 翻訳されさらに細
胞内 プ ロセ シングをう けて 完成される IGHはたった 1種類に過ぎない 。(ただ
G
F
-1
の 存 在 も 報 告 さ れ て い る ( 後 述 ) )0 1種類の分子に対して多
し複数種の !
R
N
^が 作 ら れ、 しかも必要以上に長い m
R
N
Aが作られることの怠筏は
くの穐類の m
いったい何なのであろうか。
I
G
F1
以外にも桜数種の m
R
N
^が 一つの j
宣伝子から生じる例が多〈報告されて
2
9
0,2
9
1
)にまとめられている。その機備は f
i
g
.
5-2
に
いる。数十樋の例が総統 (
示したものに分 類される (2
9
0より引用)。 ラッ トI
Gト I
の場合は F
i
g.
5
-2
中で A,
E, F, G の機備が利用されている(ヒト I
G
F
-1
では A のかわりに B)。 このよ
R
N
A前駆体の段階で軽量能している例は他にみられない。
うな多〈の 選択機備が m
I
G
Fに対して、イ ンス リンの 遺伝子はより単純である。ラットの I
窃合にはイ
R
N
Aは矧いものが
ンス リン lと 2という 2つの遺伝 子があるが 、 何れにしても m
1糧類で 、 可変ス プラ イ シングの 機構は有していない (
2
1
2
)。 一方 JG
F
Uではヒ
トの場合(2
9
2,2
9
3,2
9
4,2
9
5
)も,ラットの場合 (
2
1
9,2
2
0,2
2
1,2
2
2
)でも 1つの i
宣
伝子から傾数の m
R
N
Aが生成する。 I
G
F
Iでは遺伝子の構造がさらに俊雑で 、こ れ
まで述べてきたようにヒトの吻 合もラッ トの場 合も 遺伝 子の全体 像はまだ明 ら
R
N
Aが綾数種存在する ことが 報 告され
かになっていない。他の動物の場合にも m
1
9
3,2
1
8,2
2
0
)。このようなインスリ ンにはみられず l
G
F
sにおいて普遍的
ている (
である性質は、 イ ンス リン とI
G
F
sの生体での役制 、 生産調節、作用機榊などの
途いを解明する鍵となり 1
寄ると思われる。
Gト l
m
R
N
Aの情 造 に つ い て ま と め てみると (
F
i
g
.
5-[
)、 (
a
)
3
'側の非翻
ラ ッ トI
訳領械の利用のされ/jの遭いによる m
R
N
^の長さの多様性 、 (
b
)プロモーターの選
・非翻訳領域の多様性 、(c
)ミニエクソンの 桶 入による Ep
e
p
t
i
d
e部分
択による 5
1
0
3
-
e脚凶
ゆい世 川町MQ
芸官
出斗)酬明
mU4(
韓
ト
ト(
e
出
日
e健闘時
H I m -岡 山 内 向
ω
凶
υ
何
一
口 +nUU4UB20
lh円 門 ) ︼ ム h' hド
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川都
f
L
-
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1
0
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ー
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.…
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B. _ _
一周ケ弘
C.
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1.
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l
l
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l
l
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Ti
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l
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l
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ll
1
川 1¥1C!】 『り川υ
I
Cl
s(rA"AI川 I
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l
Ii
ol1引 g
n
a
ls(^^'
!八八八)a
r
c
i
l
l
d
icl
t
c
d
Fi
g
.5
-2 可変スプライシングの 線機の分類(文献 2
9
0より)
1
0
5
-
の多様性の 3つの機備によって 実 に様 々な mRNAが 生 産 される。さ らに (
b)
のV上
流威に関しては、エクソ ンの内部イ ン トロ ンが除去される こ とによ る多 織性も
関与している。
(2 )3・非翻訳領戚について
長さの異なる mRNAの意義に関して 予想されることは 、 3・非翻訳領綬部 分が
mRNAの安定性かあるいは翻訳の効率を制御しているという可能性である。 31
置
で議論したように 三浦は 7.4kbの長い mRNAの方がタンパ ク質の栄養条件に鋭敏に
応答して培滅することを観察している。 一方 、 絶 食 で は 各 バ ン ドが同 等 に減 少
G
f-n
の場合でも 、 t
音義細胞の I
G
F日 mRNA J
!
:
が
するという報告がある (29日)が、 I
培地中のアミノ酸によって制御されるのは 、 長い mRNA(J.6kb)に関して効果が顕
著に現れるという (297)。 今 後は各 mRNAの寿命を測 定 したり 、 あるいは各 mRNAの
翻訳速度の測定などによ って、 その意義の解明を急 ぐべ きであろ う。また 、 解
決すべき問題として 、 この長い mRNA
f
Jiそのままで翻訳されるものなのか 、 あ る
いは短い mRNAの前駆体であって 、 まず短いものへとプロセ シン グを受けてか ら
初めて翻訳されるのかについても不明である。
G
f結合タ ンパク質(l
G
F
s
P
)をコードしている部 分 を 含
かつては長い mRNAは I
んでいるのではないかと考えられた と ともあったが 、 現在ではほぼ否定されて
非翻訳領威
いる。しかし、未知の BPゃあるいは全〈別なタ ンパク質が mRNAの 3'
G
Fj
iの場合には 3
'非翻訳領威
内にコードされている可能性は残されている。 l
内にプロモーターがあって 、 その部分から 3'非翻訳領峻だけからなる mRNAが産
G
F
Iの場合も 3'非翻訳領減の 全 信基配
生されることが報告されている (222)0 I
1得の努力を続
列の解明が急がれるとごろであり 、 現在さらに下流量産の cDNAの 1
けている。
(3 )5'
非翻訳領戚
G
F
Iの場合は 2つの プ ロモ ータ 一部位の存在が 示唆されたが、 本研
ラ ッ トI
a
s
s Bおよ
究ではこれ らの情造を明確に決定することはできなかった。しかし cl
び class Cの 2種 (classC'も考慮すると 3種)の 5・非翻訳領媛が mRNA中に含ま
れていることは 、こ の部分の多様性にも何らかの意義を予想させる。 Loweらは
1
0
6
-
ー
solution hybridization/RNase protection assayによ って、 n
f隙 cl
a
s
s B(彼
らは class A としているが 、 買~2 章で述 べ たようにこれは class Bのものを取り
違えているという判断の基、 以下 class Bと称する)の mRNAは、下垂対除去 ラ ッ
トに G
I
Iを注射することによって 6
1
音に別加するが、 class Cのものは 2備にしか
ならないことを報告している (
2
0
6)。さらに class B
の mRNAの class C
のものに対
する比率は 、 {也の臓穏と比較すると肝臓でのみ多くな っている。これは各 q の
cJassの mRNA量は異なる制御を受け τいることを示す。しかし 、 本研究第 3章で
はタンパク質栄養は両方の mRNAに等しく作用するという結果を得た。
L
O¥leらも
絶食によってはどちらの classのmRNAも同程度に減少することを報 告 している(
9
1
)。これらの結果は、 lGF-J mRNA発現の調節機榊において、 G
I
Iおよび I
I
f特異的
発現調節因子(実体は不明)は 、 class B
および class C
の遺伝子の転写(ある
いは mRNAの安定性)に対して異なる強さで作用するが、絶食やタ ンパク f
l栄授
は両者に間程度の作用を及ぼすことを示す。もしこれらの制御が 、 何らかの正
立に結合してなされるならば 、 G
Hの作用や肝
に作用する因子がエ ンハ ンサ一部 i
特 異 的 発 現 に 関 与 す る 因 子 は cJass Bのほうのエンハンサーに選択がJに結合する
が、栄養的因子は両者に等しく結合するものなのであろう。
Dexamethasoneの効果も阿 classの mRNAに同様に作用した。これは glucocorticoidレセプターが各エンハンサー領械に結合し、間程度の作 1
1
1を及ぼした
と考えるか、あるいは Dexによって何か別の因子の合成が憎し、この閃子が lGF
2
3
2
)。 三浦は Dexの作
1 咽 RNA合成の共通の機憎を抑えたことによるのであろう (
用には別なタンパク質の合成が関与していることを示唆する結果を得ており(
未 発 表 )、 現在まで I
G
F
I
j
宣伝子 5'上流峨に glucocorticoid responsive eleme
nt
が 見 い だ さ れ て い な い こ と ( 第 2章)と考え合わせると興味深い。
以上cJass Bとclass CのmRNAがプロモーター領場の使われ方の速いによ っ
て生じることを前提として議論してきた。しかし lGF-]の転写開始点はまだ決定
されていないので、両者がさらに上流の共通のプロモーターから転写されてス
プライシングの違いによって生じたという可能性も残っている。もしそうであ
れば、以上の議論は「各々の悶干のスプライ シ ングの装置費に対する作用」と置
き換えて解釈すればよい。ただしスプライ シン グの槻備やその調節に関しては
あまり明らかになっていない。しかし 、 I
G
F
l mRNAの5'非翻訳領減はそれほど
1
0
7
-
ー
長〈ないごとや、 J
G
F
Uでは実際、に多くのプロモーターが働いていることから c
それぞれが司1
1
のプ ロ モ ー タ ー か ら 生 産 さ れ る も の で あ る と の 仮 説 の 方
l
a
s
s B,C
を支持したい。
第 3~量の結果で 、 無タ ンパク 質食では各 cla s s とも mRNA 慣が比較的多か った
のに対して血中濃度が激減していたこと、 D
e
xによって両 c
l
a
s
sの m
R
N
Aともに減
少 し て い た に も 拘 ら ず 合 成 買 は 地 加l
することなどから、 [
G
F
-[合成 の 過 程 には翻
訳レベルの強力な制御機憎が働いているごとが示峻される。
m
R
N
Aの精進中の何
がこの制御を規定しているかを将来解明して行〈必要があるだろ う
。
(4)J
G
F
-1
分子の多織性
以上議論した m
R
N
Aの 多 織 性 は JG
F
-J
の 分 子 の 柵 造 に は 影 滋 を 及 ぼ さ ない。ラ
ット J
G
F
Jm
R
N
Aの多様性を婚すもう 一つの機情として、
Ep
e
p
t
i
d
e部 分の 5
2b
pの
4
9,2
0
0
)
0 Ep
e
p
t
i
d
e部分は成勲 J
G
F-J
ミニイントロンの抑入というのがあった (
分 子 に は 含 ま れ な い の で 、 血中 l
G
F[分子 は 1種 頬 で あ る と 考 え ら れ る 。 し か し、
血中に Ep
e
p
t
i
d
eの 抗 体 に 結 合 す る 活 性 が 認 め ら れ (1
9
8
)、 Ep
e
pt
i
d
eと結合した
高分子量 l
G
F
-1
の存在が示唆されている。実際、に 2種 の E p
e
p
t
i
d
eを持 つ J
G
F
-1
が
Gト I
分 子が生産さ
分 泌 さ れ て い る な ら ば 、 可 変 ス プラ イシング によって異なる l
e
p
t
i
d
eを有する I
G
F
Iがどの僚な軽量能をも っ
れ て い る こ と に な る 。 こ れ ら の Ep
て い る か 等 の 問 題 は、 第 41
置の方法を発展させ Ep
e
p
t
i
d
eを含む I
G
F-J
;
を合成し
て 利 用 す る こ と が 盟 ま れ る 。 但 し 、 Ep
e
p
t
i
d
eに 絡 鎖 が つ い て い る な ら ば f
l核細
胞の系を利用しなければならない。なお牛の初乳などから I
G
F
-1
のN
末鍋か ら 3
アミノ酸が除かれた分子が得られており (
d
e
s
l,3
I
G
F
J
)
(
2
9
8
)、 B
Pとの総合が
l
G
F
[と は 異 な っ て い る こ と な ど が 明 ら か に な っ て い る こ と も 付 け 加 え て 開 き た
い
。
(5)e
n
d
o
c
ri
n
e,a
ut
o/
p
a
r
a
c
ri
n
eの作用と遺伝子の傾雑さ
3頁で述 べた ように 、 l
G
F
lの 作 用 は 肝 臓 か ら 血 中 に 分 泌 さ れ て e
n
d
o
c
序論 1
u
t
o/
p
a
r
a
c
r
i
n
e的に働くもの
r
t
n
e的に働くものと 、 そ の 他 の 組 織 で 合 成 さ れ て a
、
の両者が重要である。上自己(2)、 (3)
(4)で述べてきた m
R
N
Aの多様性
Gト I
の 2つの軽量能と何 らかの 関 係 は あ る の だ ろ う か 。 以 下 は 単 な る 推
はこれら I
1
0
8
定に過ぎないが、例えば Epeptide部分が endocrineか
、 auto/paracrineかを決
定するということはないだろうか。 一方の Epeptideに結合する(と予想される)
糖 鎖 が こ れ に 関 与 し て い る 可 能 性 は な い だ ろ う か 。 あ る い は class B
、 cl
a
s
sC
のどちらかは endocrine用の mRNAであるということはないだろうか。とくに cla
s
s BのmRNAは肝臓だけに多く 、 さらに G
I
Iでの誘導も大きいので endocrine悶であ
る可能性が考えられる。そうだとすれば、栄養条件 、 Dex等は endocrine,auto
/paracri
n
e同経路の l
G
F
J生産を制御していることになる。
この問題は両経路の [
G
F
lの作問機作の解析と絡めて今後解明して行かねば
ならないだろう。
(6 )他の lGF関 連 分 子 と の 関 係
第 3章で、 l
GF-lの血中濃度と mRNA置 が 一致しないのは 、 翻訳の効率の差に
よると結論した。しかし 、 I
G
F
lの血中での寿命が変化するという織備も併せて
考慮すべきであろう。血中での lGF-jの安定性は B
Pとの結合の状態によって彫響
を受げるであろう。また、レセプターによる i
nternaliz
ati
o
nの速度の変化も関
与しているかも知れない。このように、生体内での [
G
F
jの動態や作用を論じる
場合には他の jGF関連分子に関する検討も不可欠である。
300,
3
0l)やレセプター (302,
303)の cDNAや
近年ラ、y 卜に関しても各 BP(299,
遺 伝 子 の ク ロ ー ニ ン グ が お こ な わ れ、 各組織や様々な条件 Fでの mRNAの測定や 、
プロモーター領域の解析等が開始されている。たとえば序論中 [0頁で述べた各
BPの変動や調節は、ほぼ mRNA!置の変化によって起とることが示されている。ま
た構造商でも、 BP-jの血中濃度の日内変動力f大きいことが 3'非翻訳領域の mRNA
の分解を促進する配 ~IJ の存在で説明できることや (30 4) 、
[Gf - j レセプター遺伝
子は TATAや CCAATの術造を持たず 、 GC-rich領媛に Sp[結合配列を持つ柵造になっ
ている(30
3)など興味深い性質が明らかになってきた。 lGF-jの生産調節織摘と
これらの分子の生産調節とは、どのような連関があるのだろうか。栄裳条件や
他のホルモ ンによってこれらの遺伝子発現が制御される場合に 、 なにか共通の
uの取れた調節下にあったりするのだろう
因子が仲介するなどして、全体が:1!J:f
か。総合的な視野に立脚した研究が鎮まれる。
1
0
9
-
ー
(7 )総指
I
G
F
-1
の生産調節機摘、その血中での存在状態、レセプターとの結合 、作用
u
t
o
c
r
i
n
e/
p
a
r
a
c
r
i
n
eでの作用の機備など I
G
F
-1
に関する多 くの問題
発現綴情、 a
を解明して行くことにより 、 動物の成長制御軽量構 、 栄餐という情報が細胞内に
伝えられて分子レベルで引き起こす変化、動物の生命を維持する巧妙な調節1(
,
といったテーマについての理解を深めて行けるだろう。
G
F
-1
の生産調節機捕の解 l
i
J
l
を
第 lの向的とし
上記の問題の中で、本研究は l
て行ったものである。
第 1章 で は ラ ッ ト 肝 臓 c
O
N
Aライブラリーより線数績のラ ッ トI
G
FIc
O
N
Aを
G
f
-1
分子及びその前駆体の例造について議論を加えた。ここで 5
・
非
得、ラット I
置でのゲノムクロ
翻訳領域の構造が多僚であることが町lらかとなったが、 第 21
ーンの f
構造解析や N
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t
t
i
n
gの結果より 5
'上流践の f
荷造のあるものは C
D
N
A合成の過程で人工的に導入されたものであるごとを証明し 、 その純情を tU
目
した (
3
0
5
)。さらに第 11
置で、 c
O
N
Aのの成法を変えることで 、 l
G
F
1の m
R
N
A中異
常に長い情造のものに関連する c
O
N
Aを 1
号、 3'非翻訳領繊の長さによる調節を託
l
明した (
3日6)。
第 3章では 5'末端の多織な構造が、タ ンパク質栄養やホルモンによる遺伝
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
子発現調節機情とどの様な関連があるかを 、 合成プロープによる N
t
t
i
n
gによって解析した。これらの調節関子は、 2つのプロモーター領域に等し
く作用することや、翻訳段階での調節が重要な役割を姐っていることなどが明
らかになった。
冒頭の多くの問題点を解決するには、 I
G
F
-1
分子を大 ;
肢に利用できるように
することが必要である。 ~HJ主では買n 章で得た cONA をもとにして 、
大腸菌に
よってラット I
G
F
[の生産を試みた。分泌ベクターによって生産量は確保できた
ので、今後は精製を進め活性のある分子を豊富に得るために 、 簡便でかつ鋭敏
な[
G
F
Iの生物活性測定系を開発し 、利用して行きたい。よい系が得られれば、
I
G
F
Iの作用機作や B
Pの作用等の研究にも利用できる。 l
G
F
[という 一つの分子
を中心に据えて総合的な研究を行うメリットはこのようなところに現れる。
たった 一つの分子だが、 解明す べ き問題は多くかっ大きい.今後 、 より多
くの努力と協力を集中し 、 研究の飛跡的な発展に寄与したいと考える。
宣言
6
.
0, 7.
4k
bの長い パンドの み検出され、
1k
b前後のものは 検出されず 、長い
N
Aの N
o
r
t
h
e
r
nb
l
o
t分析を行ったところ、 2
.
0,
の部分をプロ ーアとして肝!
i
・R
いることが、 N
a
r
t
h
e
r
nb
l
o
t分析からわかっている. ここで得られ た c
O
NAの3・渇
1k
b
前後のものから、 7,4
k
bという長いものまで多〈のサイズのものが存在して
の長い 3・
非詞訳 領威を子寄っ c
D
N
Aヲロ ー ンが得られた.ラット I
G
F-[叫 N
Aにな、
を作成し、さきに i
暑られた c
D
N
Aをアロープとして検索を続けたところ、 6
0
0
b
p
程
さらに r
a
n
d
o
l
lprl
:
l
e
r法によりラ ット肝I
.
i
I.
R
N
Aから、 笥たに c
D
N
Aラ イブラリ ー
岡性が高〈、 Eベプチド部分も何らかの 織 鎚を有していることが示硬された.
チド部分や.翻訳後に C末緒方、ち除去されるといわれる Eベプチドの部分も相
り、その構造は種聞でよ 〈保存されていると搭請される .さらに シグ ナルベ プ
ット I
G
F
-I
のアミノ 酸 配列はヒ ト[GHと707ミノ 館中 3残基のみが異な ってお
流械を以下 c
l
a
s
sAと呼び、もう一方を c
i
.
s
s Cとする) . c
O
N
Aから導かれるラ
5
0
b
p弱の長い l
n
v
e
r
t
e
dr
e
p
e
a
t配列をもっ特徴的な嶋造 を 有 し て い た (この 5・上
2種矧の [
G
F
-[c
D
N
Aヲロ ー ンを得た.このうち一方は 5・末鴻と 3・末端と の聞で
D
N
Aライプラリ ー を捜索 した.最終的に 5・上流配列の異なる
成し、ラット肝僚 c
G
F
[の c
O
N
A
温基配列を参考にして合成 D
N
Aプロ ープを作
報舌されていたヒト I
(1)ラット [
G
F
Ic
ON
Aのヲロ ーニ ンゲと その構造解析
する目的で. c
O
N
Aを材料と して大掲薗に よるラット I
GF
-[
を生産を試みた.
G
F-I
を取得
その発現調節機構について積討を加えたものである.また、大量の I
G
F-I
遺伝子の c
O
N
Aおよ びケノムヲ ロー ンを得 て構造を解析し、
る目的で、ラット I
れる.本研究は、 I
G
F-I
の生産がどの様な 8
軍備で制御されているかを明らかにす
促していることが明らかになっ、生命活動の栂元に関わる重要な因子と考えら
で、自己分泌あ るいは傍分泌性に[昌吉 、細胞の増殖や様々な分化担能の発現を
G
F
-[
はその 内分泌性の成長促進作用のみならず 、 体内の多〈の組織 ・細胞
る. [
状態を劇的に変動させ、このホルモンの働きを介して動物の成長を統御してい
栄養状態の変化法、インスリン磁成長因子 I (I
G
F
-[
)の 血中での温度や存在
芸要
副A
もc
l
a
s
sB
およひ c
l
a
s
sC
の5
'上流威力‘含まれていた .す 3 わち
との長さの a
I
R
N
Aについて N
o
r
t
h
e
r
nb
l
a
t
分析を行った
野虫、およひラット初代培墾肝細胞の I
l
a
s
s8
および c
l
a
s
sC
の.
g
N
Aに待異的な合成プロ ープを用いて.ラット
次に c
(3) 5・上流領援の機 能の解析
S
l
v
ee
l
e
・e
n
tその他のコンセンザス配列も確認でき苦かった.
k
e
e
P
l
n
gg
e
n
e型のものに近いと推察された.なお、 g
l
u
c
o
c
o
r
t
i
c
o
l
dr
e
叩 a
n
-
と、どちろの c
l
a
s
sも転写開始点は l点で:;t在〈、多くの点が利用される h
o
u
s
e
が存在している可能性 が示唆され た.た だし短い・ R
N
A種の憂さの帽を考慮する
の転写開始の機憎が機能 しているか、あるいはさらに上流部分に短いエヲソン
れ まで知ら れているプロ ーモー ターに待徴的な記列は見あたらなかった.未知
5
'上流領峨の塩基配列に関す る検討を行ったが、エヲソンし 1・共に‘こ
から実際に圭じる .
R
N
Aを、以下 c
l
a
s
s8と祢する.
これは r
e
v
e
r
s
et
r
a
n
S
C
f
l
P
t
a
s
eの作用で生じだものと考えられる.エヲソン 1'
3
8b
pは c
D
N
A合成の 際に 人工的に導入されたものであることが明らかとなった.
R
N
A
の解析などから 、 i
n
v
e
r
t
e
dr
e
p
e
a
tの5・末端側の構造のうち、
ロープを用いた .
するものであったが、その部分の活基配列の解析の結果と、持異的な合成 D
糊プ
を見いだし、これをエヲソ ン l'とした.エヲソン 1'は c
la
s
s Aの滑造に関連
ン 1(
C
l.
5
5 C.
R
NA
を生じる)とエヲソン 2の間の部分に鮪た在エヲソン部分
上諒援を含むクロ ー ンを得た. 5・上回E滅の中で授に報告されていたエヲソ
び 5'
2種のラットゲノムライブラリーを検索し、翻訳領援を含むヲローン 、およ
(2 )ラット I
G
F
I遺伝子情遣の解析
の全長を含むクロー ンを 捉えたと結諭した.
得た.このヲローンは1.8
kb
の 3・非翻訳領械を 含み、 これによ って 2
.
0k
bの叫 N
A
プローアに用いて、さらに別のライプラリーを検索し、最大 2
.
3
k
bのヲロー ンを
O
N
Aの 3
'来場の配列を
ことによって生じていることが示暖された.続けてこの c
s
i
t
eはただ l力所が利用されて いるので、この幅は 5・末端の長さも多少異なる
た、短い皿 R
N
A
は 0.
8-1
.2
k
bと長さに唱があ るが、この圃R
S
Aの p
ol
ya
d
e
n
yl
a
t
l
o
n
.
R
N
Aは 3
'非翻訳領舗が長〈延びた清造を取っていることが明らかとなった.ま
ご
由
。
出される機構は不明である.銀出された I
G
F
Iの分子量はほぼ予想されたものに
ーましていた.
摘が確認された.
I
G
F
-I
の生産
停索部位を導入 して後の 復作に供 した.
を除き、ま土シグナルベプチドの後に開始 M
e
tを、さらに 5 0配列や適当な制限
初めに位置指定変異によって、 c
O
N
Aに終始コドンを導入して Eベプチド部分
c
O
N
Aを材料として大踊萄によってラ ット I
G
トI
を生産することを試みた.
I
G
FIおよびその関連分子の研究に不可欠な I
Gト I
分子 を大量に得る目的で、
(4)
・大腸菌によるラ ット
ることの意義は、両者の栄警による i
n
d
u
c
i
b
il
it
y
が遣うことではないと言える.
情に作用し、両方を同等に変化させる.換言すれば、これら 5
'上流減が 2種あ
バランス)や O
e
x
'主、c!'
5
5B
のI
G
F
I.
R
N
A量と c
l
a
s
sC
のそれとの共通の制御機
の更なる解明が必要とされる.
まって 、この分子の生理的な重要性の裏付けと考 えられ、その構造と発現機摘
G
F
特異的な結合ヲンパク貨による制御機糟と相
レベルでの精巧な調節機構は、 I
.
R
N
A
が生成することが明らかとなった.この小さな分子に用意された 、遺伝子
い苦い.本研究により、その巨大な遺伝子から、複雑な機構により多種多様な
0
0
k
bにも及ぶ巨大なもので、その全体像はいまだに明らかになって
の遺伝子は 1
ラット I
G
F
Iはアミノ酸 7
0個に過ぎない小さなベプチドポルモンであるが、 そ
(5)まとめ
かと考えられたが、 I
G
F
Iおよびアルカリ性 7:<スファヲーゼが細胞壁の外へ肱
もの共に約 7
0
%に減少していた.これによって O
e
x
が翻訳を促進させるという機
以よの結果をまとめると、ヲンパク貿栄養(特に食飼うPンパヲ貨のアミノ酸
姐み換え型 I
G
F
-I
の培地への銀出の 2次的な効果で細胞壁を通過 したのではない
された I
G
F
I
:
ま無添加の渇合の 2
.
2倍に増加したが、 .
R
N
A
はC
l
'
5
5B
、c!'
5
5C
の
プラズムにあったが、 2
4
時間後ではやはり培地中に活性が移って いた.これは
た.
初代培養肝細胞をlO"~の Oex存在下で 12時間培聾したところ、培地中へ分泌
培地中に 5
2
0.
,
g/
lの 1四 u
n
o
r
e
a
c
t
i
v
er
G
F-I
が分泌されていた.宿主大揚菌由来
のアルカリ性フォスファヲーゼ活性を調定したところ、 8時間目でなまだベリ
l
a
s
sでも全〈同じパヲーンを示した.
Gの隔になっており、これはどちらの c
P
F
では翻訳の段階、 Gではそれ以前の段階で強い抑制が働いていると結論され
ることを試みた.無機リン酸欠乏培地で誘事を開錯した後、初期に;まベリプラ
ル配列の直後に変異させた l
G
F
1遺伝子を接続し、ベリプラズム空間に分泌させ
ズム分画に I
G
F
Iが蓄積した. 8時間後にほベリプラズム内の量が減少し、一方
(Gl、 無 ヲ ン パ ヲ 食 (P
F
) で日日間
した.血中 I
G
F
I温度は C>G>PFの煩になっていたが、国側Aレベルは C>PF>
(C) 、 1
2
%グルテン食
o
l
yA
'R
N
Aを抽出し、各 c
l
a
s
sの I
G
F
I.
R
N
A を溺定
飼育したラットの肝滋より p
1
2
%カゼイン食
続いてアルカリ性フォスファ?Iーゼ遺伝子 (也旦)のプロモーターと シグナ
ほぼ全長を N来場に議合させた形で発現させたところ ‘封入体の形成が観察吉
れ
、 5
0.
,
g/
1(融合タンパク貨としては 7
0
0
.
g
/
l
) と生産量が上昇した.
I
G
FI分泌量は増加するが、 .
R
N
A量は減少することが知られている.モこで、食
餌ヲンパヲ賞、あるいは O
e
xへの応答が.
R
N
A
のc
l
a
s
sによって異なるか否かを、
各条件下で特異的プロープを用いて検討した.
はl
G
F
1の分子量が小さいたのに、生産物の菖体内プロテアーゼによる分解が速
やかに起こってしまったためと考えられた.そこで次に βーガラヲトシゲーゼの
肝臓の I
G
F
I叫 N
Aは、食餌ヲンパク貨の量的あるいは質的な悪化により減少
サイトを利用して、注_c Z
の 先 頭 167ミノ霞との融合ヲンパヲ貨として民E プロ
日
目n
g!lと低値であった.これらの結果
モヲーによって発現させたが、生産量は 2
と
、 c
l
a
s
s Bで検出されたバンドの方がc!'
5
5C
のものよりやや短い位置に検出
され、 c
l
.
5
5Bの 叫 N
Aのほうが多少短い 5・非翻訳領減を持っと考えられる.
する.また初代培聾肝細胞で l
孟D
e
x
a
l
l
l
e
t
h
a
s
o
n
e(D
e
x
)の添加により、培地への
まず大腸菌菌体内に蓄積させる方法を試みた.民主プロモーヲーを利用した
直接発現では痕跡量しか検出きれなかった.次に p
U
C
1
1
9のマルチヲローニング
l と 1 ・のどちらのエウソンが利用されるかは、 3 ・ J~ 詞訳領草場の梅造の選択に
影響を及ぼさないことが明らかとなった.さらに、各パンドの長さを比搬する
'一ご・
1
1
1
2
-
ー
謝辞
本研究は東京大学農学部農芸化学科栄養化学研究室で行われたもので、研
究の遂行にあたり、当研究室、野口忠教授に終始御指導、御側提を賜りました。
ここに厚〈御礼申し上げます。
また、栄養化学研究室の現室貝および卒業生の皆様には多〈の御協力をい
ただき、感謝致します。特に多くの適切な助言、御協力をいただきました 三浦
豊 助 手 、 実 験 全 般 に 渡 っ て 数 多 〈 の 御 助 力 を い た だ き ま し た 竹 中 麻 子 氏 、 卒論
学 生 と し て そ れ ぞ れ 1年 間 苦 労 し て い た だ い た 西 山 千 春 氏 、 野 田 聡 氏 、 平 岡 宏
敏氏に深謝致します。
遺 伝 子 に 関 す る 技 術 を 初 歩 か ら 懇 切 に 指 導 し て 下 さ り 、 多 く の 目h宵をいた
だいた西 山 輿 助 手 、 そ の よ う な 機 会 を 与 え て い た だ き ま し た 別 府 締 彦 教 授 を は
じめ、同農芸 化学 科 醗 酵 学 研 究 室 の 皆 僚 に 深 〈 感 謝 致 します。
大腸菌分泌ベク守ーを御恵与いただきました同農芸化学科微生物学研究室
山崎真狩教授および依田幸司助手、ヲーミネーターを御分与いただきました昧
の索中央研究所柴井博四日日間土に御礼申し上げます。
多くの御助言、御激励を賜りました東京大学名誉教授・現共立女子大学教
授 内 藤 博 先 生 、 な ら び に 東 京 農 工 大 学 高 情 伸 一 郎助 手に 御礼申 し上げます。
厳後に、いつも研究生活を支えてくれた妻紀子に感謝します。
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加藤久典
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