世界における衛生問題への取り組み

2015 年 11 月 19 日
報道関係各位
世界における衛生問題への取り組み
～ＬＩＸＩＬグループはイノベーションに優れたグローバルカンパニーという強みを生かし、
発展途上国におけるトイレのさらなる普及、発展を目指し取り組みを続けます。～
株式会社 LIXIL グループ（本社：東京都千代田区、社長：藤森義明、以下 LIXIL グループ）
はこの度、2015 年世界トイレの日を本日迎えるにあたり、トイレや水が不足している地域や国
において、手頃な価格で大規模に展開が可能な衛生ソリューションを継続して提供します。
LIXIL グループは、恵まれないコミュニティーに対し、ニーズに応じた衛生ソリューションを
提供するというミッションの下、これまでも特に子供や女性のための数々の取り組みを主導し、
様々な結果を残してきました。具体的には、屋外トイレから発生する悪臭や病気の感染を減らす
ソリューション、地下水への汚染を防ぐシステム、貴重な資源である水の使用効率を改善する節
水トイレなどがその一例です。
■株式会社 LIXIL グループ 代表執行役社長 藤森義明 コメント
「弊社はグローバルカンパニーとしての責任を十分に認識し、LIXIL の経験や専門性が生かせる
分野において社会課題を解決していくという役割を重視しています。そして、American
Standard Brands や東京を拠点とする研究開発チームが、世界の衛生問題に貢献してきた長い
歴史があります。BOP（発展途上国の低所得者層）の人々の衛生へのニーズは軽視されがちで
すが、LIXIL がこの問題に取り組むことにより、何十億という人々の生活向上に貢献することが
できると信じています」
LIXIL の衛生問題への取り組みの具体例は以下の通りです。
◆都市部における水資源管理:
LIXIL の超節水トイレの節水効率は高く、一回の洗浄に必要な水量はわずか 1 リットル程度で
す。JICA とのパートナーシップを通じて、この革新的なトイレシステムをケニアに届け、急速
に人口が増加している都市部における環境・水資源問題の解決の一助を担うことを当社は目指し
ています。ケニアのモンバサ市でこのトイレシステムが 10 万セット設置された場合、毎年 250
万トンの節水が可能です。これは市の合計供給水量の 11%に相当する数字です。
◆し尿処理問題：
2008 年以降 LIXIL は、人間のし尿を肥料として再利用する循環型無水トイレ（グリーントイ
レシステム）の研究開発に力を注いできました。このシステムでは、し尿の運搬において水を使
用しないため水資源保護に繋がり、またし尿を漏出させないため、地下水などの水資源の汚染が
発生しません。2014 年から始まった JICA とのパートナーシップを通じて、住宅が増え続ける
ケニアの都市周辺部の水アクセスの悪いエリアやし尿処理が不十分なエリアにおいて、グリーン
トイレの導入を進めていく予定です。本活動は貴重な水資源の確保のみならず、不適切なし尿処
理や屋外排泄の減少を目的としています。
◆屋外排泄と悪臭及び病気の感染:
American Standard Brands は、特許取得済みの SaTo（Safe Toilet／安全なトイレ）パンの
新モデル 3 種を現在フィールドテストしています。この製品は、従来の屋外トイレから発生する
悪臭や病気の伝染を低減します。2013 年から 2014 年にかけてアメリカで実施された洋式水洗
トイレ 1 台購入毎に、SaTo パン 1 台寄付される活動により、7 か国で 81 万台以上の第一世代モ
デル SaTo パンが配布され、400 万人以上の生活の向上につながりました。今後は本製品がより
広範な地域で行き渡るよう計画を進めています。
さらなる衛生ソリューションの開発を推進するべく LIXIL は、Toilet Board Coalition の一員
となっています。Toilet Board Coalition は、世界中のトップ企業、政府機関、衛生専門家、
NPO から成る、衛生問題において持続的かつ大規模展開可能なソリューションを提供すること
を目的とした団体です。
また LIXIL は、2013 年以降ケニア、中国、インド、フィリピン、ベトナムにおいて約 200 の
学校に衛生インフラを建設、寄贈してきました。学校における衛生施設の不足が、女生徒の教育
を継続して受けられない原因となっている途上国もあります。今年 9 月に新たなトイレが導入さ
れたナイロビ市のスラムにある Tinas School をはじめとする学校への寄贈によって LIXIL は、
子供たち、特に女生徒が教育を継続できるよう支援しています。
写真: ナイロビの Tinas School において、新たなトイレが導入される前と後
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