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Magnetic Penrose Process / 浅野 豪士

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Magnetic Penrose Process / 浅野 豪士
2014.3.5 『第7回ブラックホール磁気圏勉強会』@熊本大学
ブラックホール磁気圏における
衝突ペンローズ過程
愛知教育大学 修士1年
活動銀河核ジェット
(電波銀河:M87)
2
活動銀河核ジェットの
・どのようにしてほぼ光速まで加速できるか?(加速機構)
・ジェットをきわめて細く収束するにはどのようにすればできるのか?(収束問題)
・どのようにして長年にわたって、ジェットの方向性を維持できるのか?(定常性の維持)
BHの回転エネルギーを抽出する有名な機構
・ペンローズ過程
・
・
3
カーブラックホールの特徴
回転ブラックホールによる時空の引きずり効果
BH
有効ポテンシャル負値が可能:
3
2
1
BH
0
-1
-2
0
「ブラックホール・エンジン」を探る。(高橋
4
0.5
1
1.5
2
2.5
3
-3
ペンローズ過程
エネルギー保存則
負のエネルギー領域に落ちこむためには
角運動量保存則
分裂時の相対速度が
光速の半分以上必要
エネルギー抽出
現実的に不可能
分裂
磁気圏が存在すると、
制限が緩和される。
5
磁気的ペンローズ過程①
∼有効ポテンシャル∼
磁場が存在しない場合
定常・軸対称の仮定から
保存することが示される。
磁場が存在する場合
6
磁気的ペンローズ過程②
テスト磁場として、ダイポール磁場を用いる。
カー時空におけるダイポール磁場
粒子の電荷
と
の積を
と定義する。
7
磁気的ペンローズ過程③
∼負のエネルギー領域( 依存性)∼
0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4
4
4
4
4
3
3
3
3
2
2
2
2
1
1
1
1
0
0
0
0
-1
-1
-1
-1
-2
-2
-2
-2
-3
-3
-3
-3
-4
-4
-4
-4
0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4
0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4
0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4
高緯度地方を中心に
広がる
赤道面を中心に
広がる
8
磁気的ペンローズ過程④
∼負のエネルギー領域(dipole
4
4
3
3
2
1
0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4
ジェットの
2 形成に期待?
荷電粒子を
閉じ込める
1
0 カオス軌道?
0
-1
-1
-2
-2
-3
-3
-4
-4
0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4
赤道面を中心に
負のエネルギー領域
高緯度を中心に
負のエネルギー領域
9
衝突ペンローズ過程
Piran,Shaham,Katz(1975)
重心系エネルギーを任意に大きくできる。
Banados,Silk,West(2009)
再発見!
エネルギー保存
衝突前
衝突後
粒子1
とすると
エルゴ領域で粒子分裂過程の制限を考える必要がない。
エネルギー引き抜き率が高くなるのは地平線付近
磁場が存在すると、ブラックホールから
少し離れた場所でも高くなる?
(エルゴ領域の外側にも負のエネルギーが存在)
10
粒子2
磁気的衝突ペンローズ過程①
∼荷電粒子の軌道(ダイポール磁場)∼
粒子2
粒子1
15
15
10
10
5
5
0
0
-5
-5
-10
-10
-15
0
5
10
15
-15
20
11
束縛されている。
0
5
10
15
20
磁気的衝突ペンローズ過程②
衝突前
衝突後
粒子1
粒子3
粒子2
粒子4
3
衝突の条件
の関係から
残り1成分の運動量も決まる。
今回の計算、、、
・衝突前の粒子1と粒子2の4元運動量は与える。
・粒子3の
について乱数で決める。
保存則から
粒子4についても決まる。
③乱数の範囲は
①乱数の範囲、確率分布について模索中。
②今回は、1つのパターンとして一様分布を仮定。
12
衝突後、あまり変化しないことを仮定。
磁気的衝突ペンローズ過程③
∼衝突前∼
15
12
粒子1
10
10
8
6
5
4
0
衝突
2
0
-5
粒子
-2
-4
-10
-6
6.5
-15
0
5
10
15
20
13
7
7.5
8
8.5
9
9.5
10
10.5
11
11.5
磁気的衝突ペンローズ過程④
粒子1
粒子3
∼衝突後∼
粒子2
粒子4
2
15
0
10
-2
粒子
5
-4
0
-6
粒子
-5
-8
-10
-10
-15
0
5
10
15
20
5
10
15
20
25
2粒子とも無限遠に抜け出す
30
磁気的衝突ペンローズ過程⑤
負のエネルギー領域での荷電粒子の軌道計算
しかし、赤道面
精度の高いプログラムが必要
)の場合は軌道計算なしでエネルギー抽出の議論できる。
衝突の条件
2成分の運動量が決定すると、
残り1成分の運動量も決まる。
今回の計算、、、
・衝突前の粒子1と粒子2の4元運動量を与える。
・粒子3の は与える。(赤道面で負のエネルギー領域が発生するように)
・粒子3の
について乱数で決める。
15
磁気的衝突ペンローズ過程⑥
∼赤道面における磁気的ペンローズ過程(衝突前)
衝突前
衝突後
粒子1
粒子3
粒子2
粒子4
粒子1
粒子2
3
3
2.5
2.5
2
2
1.5
1.5
束縛されている。
1
1
0.5
0.5
0
0
-0.5
-0.5
-1
-1
-1.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
-1.5
4
16
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
磁気的衝突ペンローズ過程⑦
∼赤道面における磁気的ペンローズ過程(衝突後)
仮定
で衝突が起こる。
とする。
粒子3の角運動量を
衝突後の粒子3のエネルギーをガウス分布に従う乱数で決める。(1万個の乱数)
4
粒子3のエネルギー分布
平均:
3
分散:
粒子
2
1
0
粒子
-1
衝突後の変化
1
1.5
2
2.5
3
大きい。
17
小さい。
磁気的衝突ペンローズ過程⑧
∼エネルギー抽出率∼
粒
子
の
個
数
3000
a
2500
b
c
2000
d
e
1500
f
g
1000
h
i
j
500
0
a
b4
c
d6
e
f8
g
18
10
h
i
12
j
14
エネルギー抽出率
今後の展開
プログラムの精度をあげる。
・シンプレクティック法
・適応刻み幅
(負のエネルギー領域での荷電粒子の運動)
負のエネルギー領域での衝突
15
10
5
・乱数の確率分布?範囲?
0
-5
-10
-15
19
0
5
10
15
20
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