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青分子溶液のフェム ト秒ダイナミ クス

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青分子溶液のフェム ト秒ダイナミ クス
高分子溶液 の フェ ム ト秒 ダイ ナ ミク ス
Felrltosecond]Dynanlics in Polymer SolutiOns
(高 分子学会推 薦 )
代表研 究者
東京大学
城
田
秀
明
u
versity of TOkyo Hideaki SHIROTA
The picOsecond to nanosecond solvatiOn dynalnics in liquid poly(ethylene glycol)s(PEG})、 vith the
molecular 、
veights Of 150-600 and liquid cro、
characterized using a picOsecOnd tilne‐
vn ethers(CE), 12‐
cro、 vn‐ 4
and 15‐ cro、 vn‐ 5, have been
resolved fluorescence spectroscopy. The observed solvatiOn
dynarnics for the PEGs and CEs shOws a biexponential function.The faster sOlvatiOn tilne constant of
130 ps is insensitive tO the molecular weight and the molecular geometric structures. The s10、
ver
solvatiOn tilne cOnstant(0.5-1.6 ns)depends on the mOlecular weight and the molecular geometric
structure of the macromolecules.
The deuterium isotope effect Of the end hydroxyl groups of PEG on the sOlvatiOn dynanlics has also
been investigated tO see the rOle of the end groups on the solvation dynanlics. The slower solvation
component becomes slower by deuteriun■
isotOpic substitutions Of the PEG's end groups. The result
indicates that the s10、 ver solvatiOn dynanlics fOr the poly(ethylene Oxide)s is influenced by the
molecular structure including the presence of the hydroxyl groups.
In order to investigate the faster dynarnics of pOlymer sOlutions the femtoseocnd optical Kerr effect
spectroscopy set¨ up is no、 v constructing. コ
生bout 10 fs pulse from a lab¨ built titanium sapphire laser is
obtained. I believe ne、 v facts regarding the dynarnics of polymer s01utiOns 、
vill appear by the
femtoseocnd optical Kerr effect spectroscopy.
研 究 目的
い るか、 また鍵 となる分子 間運動 は何 な の か につ
い て 明 らか にす る こ とで あ る。 本研 究 で は、 この
高分子溶液 に代 表 され る複雑 な凝縮 相 にお い て、
時 間 ス ケ ー ルの全 く異 なる局 所 運動 と全 体 運動 が
目的 を達成 す べ く、 フェム ト秒 分光装置 の作 製 お
よび ピコ秒 か らナ ノ秒 領域 の 液体 高分子 の ダイナ
同調 し、重 要 な機 能 を担 う とい う ことが多 々あ る。
例 えば、 高分子 の側鎖 や セ グメ ン トの ダイナ ミク
ス は数 ピコ (102)秒 か ら数十 ピコ秒 、高分子全 体
ミクス にお け る分子量依存性 や分子 構 造 の 影響 に
つ い て検 討 した。
の ダイナ ミクス はナノ (109)秒 以上であるに もかか
わ らず、 これ らの ダイナ ミクス が結合 して い る と
研 究経過 と考 察
い う こ とが 示 唆 されて い る。 さ らに短 い 時 間領域
(1)線 形 高分 子液体 の ビコ秒 ダイナ ミクスの分 子
で あ る フェム ト(lo 5)秒 ス ケ ー ルの 高分子溶液 の
量依存性
挙動 は、 分子運動 の 最 も重要 な初期 時 間領域 にあ
まず、 ピコ秒 ダイナ ミクスの 測 定 を行 った。 タ
るが、 これ までほ とん ど研究 されて こなかった。 本
ー ゲ ッ トの 高分子 と して、 典 型 的 な水 溶性 高分子
研 究 の 目的 は、 フェム ト秒 領域 にお け る様 々 な高
の一 つ で あるポ リエ チ レングリコー ル を選 んだ。 こ
分子 と溶媒 の分子 間運動 の ダイナ ミクス に注 目し、
の 高分子 は主 鎖 のみ か ら成 る高分子 なので、側 鎖
その運 動 が どの よ うに他 の運動 と同調、結合 して
基 を考慮 せ ず に主 鎖 と末端基 の運動性 のみ に注 目
-100-
で きる。分子量 依 存性 を検討 す るた め に、 6種 類
高分子 には見 られ な い 分子量依 存性 を示 す こ とが
の液体 ポ リエ テ レング リコー ル (分 子量 :150,194,
238,300,400,600)に つ い て、蛍光 プ ロー ブ (ク マ
明 らか になった。
リ ン 153)を 用 い て、その動 的蛍光 ス トー クス シフ
トを測 定す る こ とに よ り、 ピ コ秒 か らナ ノ秒 領域
の高速 ダイナ ミクス をキ ャラク タライ ズ した。
また、液体 巨大 分子 中 で、 蛍光 プ ロー ブが どの
よ う な時 間 ス ケ ー ルで 回転 運動 を行 って い るか を
明 らか にす るため に、時 間分解 蛍光異方性 測 定 を
行 った。 そ の 動 的挙 動 は、 二 成分 の 指 数 関数 で示
リエ テ レング リ コー ル 中 にお け る溶媒和 ダイナ ミ
す こ とが で きた。興 味深 い こ とに、溶媒和 ダイナ
ミクスの 結果 と同様 、速 い成分 はポ リエ チ レング
クスの相 関関数 S(の を示 す。 S(ι )は 、 時 間分解 蛍
リ コー ルの 分子量 に依存 せ ず、遅 い 成分 はポ リエ
光 ス ペ ク トルの極 大波数 の 規格化 され た 時 間変化
テ レング リ コー ルの分子量 お よび粘 度 に線形 的 に
であ り、次式 で 表 され る。
依存 す る こ とが わか った。 この よ うな溶媒和 時 間
とプ ロー ブの 回転 時 間 の 関係 は、 ア ル コール や ア
鉤=
セ トニ トリル な ど分子溶 液 で 認 め られ る ものであ
り、高分子 と して は低 分子量 の 液体 ポ リエ テ レン
Figure lに ク マ リ ン 153の 異 な る分 子 量 の ポ
グ リ コー ル につ い て も類似 の 関係 が あ る こ とを示
ここで 、 バ t),バ 0),ノ (∞ )は 、 それぞれ、 時
間ム0,無 限大 (平 衡 に達 した時 )に お け る蛍光 ス ペ
して い る。
ク トルの極大波数 である。各 サ ンプ ル におけるS(D
(2)液 体 巨大分 子 の幾何構造 の影響
ポ リエ チ レング リ コー ルは線形 的 な幾何構 造 を
は、 二 成分 の 指 数 関数 で解析 で きた。速 い 溶媒和
の成分 (τ J)は 、約 130ピ コ秒 であ り、 ポ リエ テ レ
ング リ コー ルの分子量 に依存 しな い 。 一 方、遅 い
溶 媒和 の 成 分 (τ ″)は 、 0.5-1.6ナ ノ秒 の 範 囲 で、
ポ リエ テ レング リ コー ルの粘 度お よび分子量 に線
形 的 に依存 す る。
他 の 報告 との比較 か ら、 この研 究 で 観測 された
分子量 に依存 しな い約 130ピ コ秒 の成 分 は、高分
子 主鎖 のセ グメ ン トの協 奏 的 な運動 で あ る こ とが
明 らか に な った。 一 方 、 0.5-1.6ナ ノ秒 の 遅 い 溶
媒和 成分 であ るが、通常 、 この 分子 量範 囲 の 高分
子 の緩和 時 間 は、分子量 の二 乗 に比例 す る。 しか
しなが ら、 ポ リエ チ レング リ コー ルで は、通常 の
持 つ が、構 成単位 (CH2CH20)が 同 じで環状 の幾何
構 造 を持 つ クラウ ンエ ー テ ル との比較 を行 う こ と
に よ り、局所 的 な分子 運動 や集 団的 な ダイナ ミク
ス につ い て構 成単位 と幾何構 造 の ダイナ ミクス に
与 える影響 を知 りえ る こ とが期 待 で きる。
試 料 の 液体 ク ラ ウ ンエ ー テ ル と して、 12員 環
(4つ の構 成繰 り返 し単位 )と 15員 環 (5つ の構 成
繰 り返 し単位 )を 用 い た。 これ ら 2種 類 の ク ラウ
ンエ ー テ ル につ い て、 クマ リ ン 153を 用 い て、 溶
媒和 ダイナ ミクスの測 定 を行 った。 クラ ウ ンエ ー
テ ルの溶媒和 ダイナ ミクス につ い て も、 ポ リエ チ
レング リ コー ル と同様 、 二 成分 の指 数 関数 で解析
0
で きた。興 味深 い こ とに、速 い溶媒和 時 間 は、 ポ
リエ チ レング リ コー ル と同 じく約 130ピ コ秒 であ
・
8
った。遅 い 成分 の 溶媒和 時 間 は、4員 環 と 5員 環
・
6
・
は、 それ ぞ れ、約 0.66ナ ノ秒 、約 0.80ナ ノ秒 で
4
0︶∽
でそれぞれ、約 1.0ナ ノ秒 と 1.6ナ ノ秒 であ った。
一 方、重合 度が 4と 5の ポ リエ チ レング リ コール
・
2
あ る。
・
約 130ピ コ秒 の 速 い溶媒和 につ い て は、 ポ リエ
0
・
テ レンオキ シ ドの分子量 が変化 して も、 また、 そ
の幾何構 造が線形、環状 にかかわ らず 一 定 で あ る。
o12345
先 に述 べ た よ うに、 この 成分 は、 高分子 主 鎖 のセ
Time(ns)
グメ ン トの協 奏 的 な運動 に よる もので あ る。 構 成
C153 in poly(ethylene glycol)s、 vith the
単位 が 二つ で あ る ジオ キサ ンの 溶媒和 ダイナ ミク
ス に つ い て は、 米 国 MarOncelliの グ ル ー プ に よ
molecular ttreights of 600,300,150.
って 報告 され て い るが、 この よ うな時定数 を持 つ
Figure l Solvation correlation functions S(o for
-101-
溶媒和 成分 は、 報告 されて い ない。 この ことか ら、
環状 の分子 で も構 成単位 が 四 つ 程 度 になれ ば、線
な どの アプ ロ テ イックな溶液 とは異 なる溶媒和 時
間 とプ ロー ブ回転 時 間 の 関係 を示 す こ とが、1997
形 のポ リマー とあ ま り変 わ らない (環 状 とい う形状
のため に動 きが拘 束 され る とい う こ とな く)局 所運
年 にア メ リ カの グ ルー プ に よ り報 告 され て い る。
Figure 2に 示す本研 究結果 は、 純粋 な幾何構 造 の
動 を行 う こ とがで きる こ とが 明 らか になった。
一 方、 クラウ ンエ ー テ ルの 遅 い 溶媒和 成分 で あ
影響 だ けで は な く、 ポ リエ チ レング リ コー ルや ク
ラウ ンエー テ ル な どの液体 巨大分子 につ い て も水
るが、 同 じ構 成繰 返単位数 を持 つ ポ リエ テ レング
リ コー ル に比 べ 遅 い 時定数 を持 つ 。 それぞ れの 粘
素結合 を行 う水酸 基 の 影響 が現 れて い る可 能性 が
度 は、 ポ リエ チ レング リ コー ルの 方が クラウ ンエ
ー テ ルの もの よ り大 きい。通常、溶媒和 ダイナ ミ
あ る こ とを示す もので あ る。
(3)液 体 ポ リエ チ レング リコールの末端 水酸基 の
クスは、分子 (も し くはそ の 局所 部分 )の 持 つ 双極
重水素化効 果
上 記 (1)お よび (2)の 研 究 で、 ポ リエ テ レ ング リ
子 の 配 向運動 に よる もの な ので、 粘 度が大 き くな
る と遅 くな る。
コー ル 末端水 酸基 が遅 い溶媒和 ダイナ ミクス にな
クラウ ンエー テ ル 中 にお け るクマ リ ン 153の 回
転 運動 ダイナ ミクス を、時 間分解偏 光解 消 の測 定
ん らか の影響 を与 えて い る こ とが 示唆 された。 そ
こで、 この 末端 水酸基 が行 って い る水素 結合 の影
か ら求 めた ところ、 これ も二成分 の 時定数 を持 ち、
速 い成分 はポ リエ テ レング リ コー ル とほぼ同 じで
響 を見 るため に、分子量 150,194,400の ポ リエ チ
レング リ コー ルの重水素効 果 につ い て検討 を行 っ
あ り、遅 い 成分 につ い て はポ リエ テ レング リ コー
ル 中 よ りもか な り速 い こ とが わか った (約 2∼ 3倍
た。 これ らの試料 は、重水 と混合撹拌 の 後 、真 空
乾燥 す るこ とに よ り調 製 した。赤外 吸収 ス ペ ク ト
程 度 )。 これ は、 クマ リ ン 153の 回転 時 間 が 粘 度
と良 い相 関 が あ る こ とを示 して い る。
ル か ら、 い ず れ も
90%以 上 の 末端 水酸 基 が重 水
素化 されて い る こ とを確 認 し、実験 サ ンプル と し
Figure 2に 遅 い溶媒和時間 (τ ″)と クマ リ ン153
の遅 い回転時間 (τ つ の関係 を示す。丸 はポ リエチ
レングリコールを四角はクラウ ンエーテル を示す。
た。
ポリエチ レングリコール とクラウ ンエーテルでは、
溶媒和時間 とプ ロー ブ回転時間の関係 が明 らかに
のについ ての溶媒和 ダイナ ミクスの比較 を示す。 白
丸 は非重水素化 ポ リエ チ レング リ コー ル、黒 丸 は
異なることがわかる。単純な分子液体 において、水
酸基 を持 つ一級 のアル コールは、アセ トニ トリル
重水素化 ポ リエ チ レング リ コー ル を示 す。 Figure
3か らわか る よ うに、重水 素化 ポ リエ チ レング リ
Figure 3に 分 子 量 400を 持 つ ポ リエ テ レ ン グ
リ コー ルの 重水素化 され た もの とされ て い な い も
コー ルの 溶 媒 和 ダイ ナ ミクス は、 約 0.15ナ ノ秒
くらい まで はほ とん ど非重水素化 ポ リエ チ レング
リ コー ル と変 わ らな い が、 それ よ り長 い 時 間領 域
2.5
●
にお い て、若 干遅 くな って い る こ とが 分 か る。 こ
うい った重 水素効果 は、分子量が 150や 194の ポ
T 2.0
リエ チ レング リ コー ル につ い て も確認 された。
これ らの重水素化 ポ リエ チ レング リ コー ルの 溶
F l.5
媒和 ダイナ ミクス につ い て も、非重水 素化 ポ リエ
テ レング リ コー ル と同様 、 二 成分 の 指数 関数 で特
1.0
0.5
0.6
0.8
1.0 1.2
%(nS)
1.4
Figure 2.Slower solvation tilne constants(τ
slo、 ver
性付 け られた。約 130ピ コ秒 の 速 い溶媒和 は非重
水素化 ポ リエ チ レング リコール と変 わ らないが、サ
1.6
s〕
vS.
probe reorientation time constants
′
り fOr cOumarin 153 in poly(ethylene
glycol)s and CrO、 vn ethers. Figures
(τ
around marks indicate the molecular
ブナ ノか らナ ノ秒 の 時定数 を持 つ 遅 い溶媒和 成分
は非重水素化 ポ リエ テ レング リ コー ルの もの と比
べ 約 1.2倍 程 度遅 くな る こ とが 明 らか に な った。
これ は、 メ タノー ル な ど他 の水素 結合性 溶液 の溶
媒和 ダイナ ミクス にお け る重 水素効果 と同程 度 で
あ る。
一 方、蛍光 プ ロー ブ クマ リ ン 153の 重水素化 ポ
恥reights.
-102-
リエ テ レング リ コー ル 中 の 回転 運動 ダイナ ミクス
い る。 レー ザ ー 光 の キ ュ ラク タリゼ ー シ ョン を行
につ い て 実験 を行 った ところ、速 い 成分、遅 い 成
った ところ、 出力 が約 300 mW、
分共 に、非重 水素化 ポ リエ チ レング リ コー ルの も
nm、
の とほぼ同 じであ ることが 明 らか になった。通常、
これ は、 時 間 に換 算 す る と約 10お で あ り、 フェ
重水素化 された水 素結合 溶 液 中 で は、 そ の バ ル ク
ム ト秒 光 カー 効果分光装置 の 光源 と して十分 な性
中心 波 長 が 790
半 値 幅 は約 70 nm(Figure 4(b))で あ った。
粘度 が重 水素化 される こ とに よ り大 き くな るため、
能 を有 す。現在 、 この 光源 を使 って 分光測 定系 を
プ ロー ブ分子 の 回転運動 時 間 は遅 くな る こ とが 知
られて い る。 この こ とは、 ポ リエ チ レング リ コー
作 成 中 で あ る。
ルの 末端水 酸基 が直接 的 に蛍光 プ ロー ブ と水素結
ま とめ
合 を して い な い もの と考 え られ る。 対照 的 に、 サ
本研 究 で は、 フェ ム ト秒 領域 にお け る高分子 溶
ブナ ノ秒 か ら数 ナ ノ秒 の 遅 い 溶媒和 ダイナ ミクス
液 の ダイナ ミクスお よびそ の ダイナ ミクス と遅 い
は、重 水 素効 果 が見 られ る。 これ は、 ポ リエ テ レ
ダイナ ミクスの 結 合性 を明 らか にす るため に、 フ
ング リ コー ルの 末端水 酸基 に よる直接 的 な クマ リ
ェム ト秒 分光装置 の作 製 お よび ピ コ秒 か らナ ノ秒
ン 153へ の 溶媒和 の寄与 で はな く、 間接 的 な運動
領域 の 液体 高分子 の ダイナ ミクス にお け る分子量
が溶媒和 へ 寄与 して い ることが示唆 されてい る。 こ
れ らの結 果か ら、 ポ リエ テ レング リ コー ル とクラ
依存性 や分子構 造 の影響 につ い て検討 した。 ピコ
秒 か らナ ノ秒 領域 の ポ リエ チ レング リ コー ルの ダ
ウ ンエー テ ル における遅 い溶媒和成分 の違 い は、 末
イナ ミクス につ い て は、 分子量 や分子 構 造 に よる
端 水酸基 の 寄与 が あ る。 しか しなが ら、そ の大 き
PR
な時定数 の違 い (構 成繰返単位 が 同 じもので比較 し
た場合 、 クラウ ンエ ー テ ルの 方 が ポ リエ チ レ ング
リコー ル よ りも溶媒和 時 間が遅 い)と 異 なる分子量
依 存性 の 違 い か ら、 幾何構 造 の 違 い に よる影響 が
よ り大 きい もの と考 え られ る。
(4)フ ェム ト秒光 カ ー効果分光装置 の作製
一 方、高分子液体 の超 高速 ダイナ ミクス を観測
す るため、 フェ ム ト秒 光 カー効 果分光装置 の 光源
となる フェム ト秒 チ タ ンサ フ ァイア レー ザ ーのパ
今3.
C︶ゝだoC〇一
二
ー ツ を購 入 し作 製 した。 Figure 4(a)に レー ザ ー
の概 略 を示 す。短 パ ル ス を得 るため、 チ タ ンサ フ
ァイ アの 結 晶 の 厚 さが 薄 い もの (3mm)を 用 い て
ミ∽
750
800
850
Wavelength(nn》
Figure 4.(a)SChematic diagram of a lab― built
Tisapphire
laser.
rotator, L: lens,
0.0
0.4
0.8
PR:
polarization
I: high refraction
mirror, Pi fused silica prism, C
1.2
I:
curvature lllirror,high reflector for 800
Time(ns)
nm and high transrlllission for 532 nm,
TSX: titanium sapphire crystal.(b)
Figure 3.Solvatittn dynalllics for deuterated and
undeuterated
poly(ethylene
glycol)s
Spectrulla of the Ti:sapphire laser.
=72 nm(corresponds to 9.4お
with the molecular、 veight of 400.
-103-
).
△λ
影響 が現 れ る ダイナ ミクス とそれ らに依 らな い ダ
イナ ミクス を明 らか に した。 また、 フ ェム ト秒 分
光装 置 の 光 源 レー ザ ー を作 製 し、約 10フ ェム ト
秒 のパ ルス を得 た。 今 後、 この作 製 した光源 レー
ザ ー を用 い た フ ェム ト秒 光 カー効 果分光装置 を さ
せ、 フ ェム ト秒 領域 の 高分子溶液 の ダイナ ミクス
を明 らか に し、 ピ コ秒 、 ナ ノ秒領 域 の ダイナ ミク
ス との比較 か らダイナ ミクスの 結合性 な どを検 討
して い く。
研 究発表
学会発表
1.城 田秀 明、 瀬 川 浩 司;液 体 ポ リエ チ レ ン グ リ
コー ルの 溶 媒和 ダイナ ミクス、 第 51回 高分
子学会年次 大会、横浜 、2002年 5月
2.城 田秀 明、瀬 川 浩 司;蛍 光 プ ロー ブで み るポ
リエ チ レ ンオ キ シ ドの 動 的挙 動 、 第 51回 高
分子討論会 、北 九州、 2002年 10月
3.H.Shirota, Ho Segawa; Picosecond Solvation
Processes in Liquid Poly(Ethylene Oxide)s,
IUPAC‐ PC 2002,Kyoto,Dec.2002.
論文発表
1.H. Shirota,
H. Segawa;
Fluorescence
Study
on
Time― Resolved
Liquid
Oligo
(Ethylene Oxide)s: COumarin 153 in Poly
(Ethylene Glycol)s and CrOwn Ethers, J
Pぬ ys.Chem.2牡 ,In press.
2.H. Shirota,
H. Segawa;
Deuterium
Substitution Study on Solvation]Dynarnics of
Liquid Poly(Ethylene Glycol)s,Subrnitted to
働
em.動 ハ
-104-
Fly UP