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ASEAN諸国を中心とした海外展開国別戦略調査

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ASEAN諸国を中心とした海外展開国別戦略調査
平成25年度経済連携促進のための産業高度化推進事業
(ASEAN諸国を中心とした海外展開国別戦略調査)
報告書
2014年3月24日
株式会社野村総合研究所
〒100-0005
東京都千代田区丸の内1-6-5 丸の内北口ビル
本事業の背景と目的
 事業の背景
 日本経済の再生に向けた対策の一つである「成長のための戦略」を実現するために、日本企業の海外展開や新市場
開拓の拡大を図ることが重要な政策課題となっている。我が国繊維業界には、国内の景気低迷による市場の縮小等
に対応するため、価格競争力を追求し、国外に生産拠点をシフトし国内市場へ低価格品を再輸入することで生き残り
をかける企業も存在し、その影響により、日本の繊維産業の特徴である産地の形成が弱小化しつつある現実に直面し
ている。日本繊維産業が生き残るための一つの方策として、海外展開や新市場開拓が重要な役割を担うものである。
 これまで、日本の繊維企業は中国中心に生産拠点等を求めてきたが、昨今の急速な人件費高騰や自国産業保護施
策を背景に、中国依存が日本企業にとっての大きなリスクとなっている。そのため、経済成長とともに消費拡大が見込
まれるASEAN諸国は、中国に続く巨大市場として繊維業界や商社から注目を浴びているところである。
 しかしながら、ASEAN諸国の繊維産業の実態、消費者ニーズ、規制等について具体的かつ戦略的に調査されたもの
は少なく、ASEAN市場への参入のポテンシャルは未知数である。昨今のTPP交渉参加やEPA締結の深化において、
ASEAN諸国市場の的確な把握と市場参入戦略の策定は、我が国繊維産業の今後の発展、活性化に重要な役割を
担うことは至極当然のことと考えられている。
 事業の目的
 本調査事業では、ASEAN諸国(インドネシア、ベトナム、タイ、マレーシア)を中心に、繊維分野における各国のニーズ
と現状、課題や日本企業が事業展開する上で各国がどのような役割を担えるか等について調査・分析し、ASEAN諸
国等の市場等への参入の方策に係る国別戦略を策定することによって、日本の繊維業界が向かうべき方向性を示し、
具体的支援策を構築することを目的とする。
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1
1.ASEAN諸国の市場のニーズ調査
- ASEAN諸国(一部欧州(イタリア・フランス)も含む)の消費者が求めるアパレルの価値
領域やニーズ(イメージや期待を含む)、実際の購買状況等について実態を把握し、
日本のアパレルやテキスタイルが持つ特性との比較を踏まえ、今後の展開方法に
ついて検討を行った。
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2
(1)ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ①調査の概要
本章では、日本企業の衣料品の販売戦略を検討するため、2種類の消費者アンケート調査
結果からASEAN4カ国(一部イタリア・フランスを含む)の衣料品の消費行動を把握する。
 本章では、ASEAN各国の衣料品の消費行動を把握し、
日本企業の衣料品の販売戦略の可能性について検討を
行った。具体的には、以下について分析した。
①衣料品ブランドに対する感度
②企業ブランドと製品ブランドの重視度
③各国製品に対する価格感度
④衣料品における訴求ポイント
⑤チャネル利用実態
⑥店舗選定の基準
⑦衣料品購入時の情報源(知るきっかけ、関心のきっかけ、
購入時の判断材料)
⑧衣料品購入の際に重視するポイント
 ここでの情報は、「①2013年11月-2月に実施したインター
ネットアンケート調査結果」および「②野村総合研究所消費
サービス・ヘルスケアコンサルティング部が2012年8月-12月
に実施したASEAN5カ国の消費者意識・行動を把握するた
めの消費者アンケート調査結果(※)」をもとに整理している。
(※)詳細については、「消費者から読み解くASEAN市場の特徴~
“モザイク市場”攻略の糸口として~」参照。
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調査実施概要①
項目
対象年齢
対象者条件
調査時期
調査方法
内容
 20-40歳代の男女
 各国208サンプル
(マレーシア、タイ、インドネシア、ベトナムおよび
イタリア、フランス)
 2013年11月~2月
 インターネットアンケート調査(マクロミル)
調査実施概要②
項目
対象年齢
対象者条件
調査時期
調査方法
内容
 20歳の男女
 各都市に1年以上居住しており、かつ、週に
5日以上居住している
 過去6ヶ月市場調査活動に参加したことがない
 関係業界(広告代理店、市場調査、コンサルティ
ング等)で働いていない
 各都市別に収入レベル上位50%層を抽出
 マレーシア507人、タイ1,100人、インドネシア
1,234人、ベトナム812人(ミャンマー500人)
 2012年8月~12月
 調査員による訪問面接調査法
※ エリアサンプリングの上、世帯を等間隔で訪問
3
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ②衣料品ブランドに対する感度
調査対象4カ国およびミャンマーの中では、インドネシアとマレーシアはブランド志向が強い。
両国では、ブランドの認知促進およびブランドを打ち出した商品展開が有効となる。
 インドネシアとマレーシアはブランド志向が強い。
 インドネシア、マレーシアでは、3割の消費者が必ずブランドを意識して購入している。
 一方、タイではブランドに対する意識が低い。
衣類・ファッションについて、ブランドを意識して購入していますか(○はそれぞれ一つだけ)。
0%
20%
マレーシア
28.9%
タイ 3.8%
インドネシア
ベトナム
40%
29.3%
31.1%
(中国上海)
6.24%
29.8%
24.2%
6.2%
13.0%
22.0%
21.6%
22.7%
20.7%
5.84%
100%
28.9%
40.9%
20.4%
17.7%
80%
43.1%
29.7%
ミャンマー
60%
7.9%
27.1%
37.4%
20.69%
必ずブランドを意識して購入
ブランドを意識して購入すること多い
ブランド意識して購入すること少ない
ブランドを特に意識していない
出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」 4
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1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ③企業ブランドと製品ブランドの重視度
日本の衣料品は企業ブランドより製品ブランドとして打ち出す傾向が強いが、製品ブランド
を意識して購入するインドネシアにおいては、日本製品を展開しやすいと考えられる。
 インドネシアは製品ブランドに、マレーシアは企業ブランドを重視する消費者が相対的に多い。
 タイやミャンマーでは企業、製品という区分を意識せず購入する消費者が想定的に多い。
企業ブランド・製品ブランドのどちらを意識して購入することが多いですか。(○はそれぞれ一つだけ)。
0%
マレーシア
20%
26.4%
タイ 1.9%
インドネシア
ベトナム
ミャンマー
40%
33.0%
33.6%
9.3%
100%
33.3%
7.3%
34.9%
29.4%
34.5%
22.5%
80%
29.6%
45.6%
20.2%
10.2%
60%
24.3%
21.8%
15.8%
21.0%
45.5%
企業ブランドを意識して購入
製品ブランドを意識して購入
企業ブランドも製品ブランドも意識して購入
企業・製品という区分は意識せず購入
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出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」 5
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ④ASEANにおける日本製/韓国製/欧米製のブランド訴求力
日本製という言葉が訴求する国はマレーシアとミャンマー。特にマレーシアでは、欧米製より
日本製の方が訴求しやすい。
 マレーシア、ミャンマーでは、価格が高くても日本製を購入する消費者が多い。
 インドネシアはブランドを重視する国であり、欧州製、韓国製よりも日本製の方が好まれているが、
現地製品より価格が高いと、購入されにくい。
 ベトナムでは、日本製の訴求力は、欧州製、韓国製よりも低い。
各国現地ブランドの商品と比べてどのくらいの価格差であれば各商品を購入すると思いますか。(○はそれぞれ一つだけ)
タイ
日本
マレーシア
1.40
1.20
1.00
0.80
0.60
0.40
0.20
0.00
韓国
欧米
ミャンマー
【スコア化】
+4点 2倍以上高い価格でも買う
+3点 5割高い価格でも買う
+2点 2~3割高い価格でも買う
+1点 1割高い価格でも買う
+0点 同じ価格でなければ買わない
インドネシア
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ベトナム
出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」 6
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ④ASEANにおける日本製/韓国製/欧米製のブランド訴求力
(参考)日本製品の詳細
 マレーシアでは、“現地ブランドの商品より2倍以上高い価格でも日本製品を購入する割合”が5カ国中最も
高く、全体の15%近くを占める。2-3割以上高い価格でも購入する割合を含めると全体の40%近くに達する。
 タイでは現地の製品と同じ価格でなければ日本製を買わない消費者が半数近くを占める。
各国現地ブランドの商品と比べてどのくらいの価格差であれば各商品を購入すると思いますか。(○はそれぞれ一つだけ)
0%
マレーシア
20%
40%
14.3% 4.4% 19.6%
60%
21.0%
80%
18.5%
100%
22.2%
7.4%
タイ
19.0%
0.0% 0.7%
46.8%
インドネシア 0.3% 5.9% 20.2%
1.8%
ベトナム 1.1%
22.5%
10.3%
0.2%
6.4%
ミャンマー
15.5%
3.1%
26.0%
33.6%
38.3%
26.8%
25.9%
39.0%
19.0%
30.0%
2倍以上高い価格でも買う
5割高い価格でも買う
2-3割高い価格でも買う
1割高い価格でも買う
同じ価格でなければ買わない
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自分では買わない出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」 7
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ④ASEANにおける日本製/韓国製/欧米製のブランド訴求力
(参考)韓国製品の詳細
 マレーシアおよびミャンマーでは、 “現地ブランドの商品より5割以上高い価格を払ってでも韓国製を購入す
る割合”が多く、全体の10%以上を占める(ただし、日本には及ばない)。
 ベトナム、ミャンマーにおいては日本製よりも韓国製の方が訴求力がある(韓流文化の浸透が寄与)。
各国現地ブランドの商品と比べてどのくらいの価格差であれば各商品を購入すると思いますか。(○はそれぞれ一つだけ)
0%
20%
9.6%
マレーシア 3.0%
16.6%
40%
21.7%
0.0%
タイ 9.2% 16.2%
0.5%
ミャンマー 10.1% 15.0%
1.6%
21.7%
44.7%
インドネシア 0.3% 22.0%
0.6%
3.8%
ベトナム
12.7%
0.2%
1.7%
60%
24.7%
27.5%
38.2%
20.8%
23.8%
32.1%
24.9%
2倍以上高い価格でも買う
5割高い価格でも買う
2-3割高い価格でも買う
1割高い価格でも買う
同じ価格でなければ買わない
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All
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100%
29.3%
35.2%
32.4%
80%
自分では買わない出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」 8
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ④ASEANにおける日本製/韓国製/欧米製のブランド訴求力
(参考)欧米製品の詳細
 マレーシアおよびミャンマーでは、 “現地ブランドの商品より5割以上高い価格を払ってでも欧米製品を購入
する割合”が多く、全体の20%前後を占める。
 ベトナム、ミャンマー、タイにおいては日本製よりも欧米製の方が訴求力がある。
各国現地ブランドの商品と比べてどのくらいの価格差であれば各商品を購入すると思いますか。(○はそれぞれ一つだけ)
0%
マレーシア
20%
40%
16.2% 6.4% 12.5%
19.5%
0.0%
タイ 4.4%12.4% 13.5%
0.5% 5.0%
インドネシア
16.2%
1.1%
0.6%
ベトナム 6.8%
24.9%
40.0%
25.7%
21.9%
80%
100%
20.6%
29.8%
38.2%
23.2%
ミャンマー 6.5% 9.3% 10.4%
60%
39.0%
17.1%
25.6%
26.6%
26.3%
2倍以上高い価格でも買う
5割高い価格でも買う
2-3割高い価格でも買う
1割高い価格でも買う
同じ価格でなければ買わない
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All
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自分では買わない出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」 9
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑤衣料品における訴求ポイント
日本製衣料品の訴求ポイントは「品質が良い」という点に尽きる。
 いずれの国においても日本製品に対して高い価格を払っても良い理由は「品質が良い」という点である。「日
本製は高品質」との認識があり、そのため、高価格であることを認識しているといえる。
 タイ、マレーシアは機能性を求める割合が高い一方、インドネシア、ベトナム、ミャンマーでは機能性よりもデ
ザイン性を求める傾向にある。
あなたが日本ブランドの商品に対して高い価格を払ってもよいと思う理由は何ですか。(○はいくつでも)
0%
20%
40%
60%
80%
100%
マレーシア
13.2%
34.6%
タイ
53.7%
21.1%
15.7%
3.5%
96.8%
64.0%
5.5%
17.6%
84.1%
84.7%
32.1%
ミャンマー
65.6%
41.8%
48.3%
インドネシア
ベトナム
86.1%
51.2%
95.6%
46.4%
品質が良いから
機能性が高いから
デザインが良いから
アフターサービスが充実しているから
出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」 10
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1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑥衣料品の購入場所
マレーシア、インドネシア、タイでは、デパートやショッピングセンター、ハイパーマーケットで
衣料品が購入されている。
 マレーシア、タイでは「デパート、ショッピングセンター」、「ハイパーマーケット」が主な衣料品の購入場所で
ある。インドネシアでは「デパート、ショッピングセンター 」に加え、「通信販売」の割合も相対的に高い。
 ベトナムは「その他(路面店等)」、ミャンマーは「スーパーマーケット」で購入される傾向が強い。
衣料品をお買いになるとき、どのようなタイプのお店をよく利用しますか。(それぞれ○はいくつでも)
0%
20%
40%
60%
80%
100%
マレーシア
タイ
インドネシア
ベトナム
ミャンマー
個人経営の小規模小売店
ハイパーマーケット
デパート、ショッピングセンター
その他
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スーパーマーケット
コンビニエンスストア
ネット、TV、カタログなどの通信販売
あまり買わない
出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」 11
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑥衣料品の購入場所
(参考)詳細データ
 回答者が30%以上を占める項目については赤字としている。
購入商品別の 個人経営の
各チャネルの 小規模小売
利用頻度
店
スーパー
マーケット
ハイパー
マーケット
コンビニエ
ンスストア
デパート、 ネット、TV、
ショッピング カタログな
センター
どの通信販
売
その他
あまり買わ
ない
マレーシア
8.5%
15.5%
47.2%
5.1%
71.4%
2.1%
2.7%
8.9%
タイ
1.1%
1.9%
50.9%
1.4%
47.6%
0.6%
45.8%
25.0%
インドネシア
4.3%
7.1%
15.9%
6.4%
65.2%
16.9%
16.1%
2.5%
ベトナム
1.2%
39.4%
21.6%
0.6%
19.5%
4.7%
59.9%
45.8%
23.0%
64.9%
44.0%
18.5%
31.1%
0.0%
0.9%
17.8%
ミャンマー
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出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」 12
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑦店舗選定の基準
店舗を選定する際には、品揃えや品質、トレンド、価格など商品に関する項目が重視される
一方、馴染みや行きやすさなど店舗に関する項目も重視される割合が高い。
 多くは「品揃えが多様で豊富」、「販売している商品の品質が高い」、「最先端・流行の商品を買える」、「価格
が安い」などの項目が重視されている。
 タイ・ベトナムでは品揃えに加え、「店舗への行きやすさ」も重視される傾向が強い。
商品を購入する際に利用する店舗を選定する際に重視するものはどれですか。(それぞれ○はいくつでも)
0%
20%
40%
60%
80%
100%
マレーシア
タイ
インドネシア
ベトナム
ミャンマー
品揃えが多様で豊富
最先端・流行の商品を買える
よく特売している
店員が知識豊富であり役に立つ
メンバーズプログラムが優れている
店舗になじみがあって信頼できる
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販売している商品の品質が高い
価格が安い
値引き以外のキャンペーンがある
顧客サービスが優れている
店舗に行きやすい
雰囲気
出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」 13
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑦店舗選定の基準
(参考)詳細データ
 回答者が30%以上を占める項目については赤字としている。
購入商品
別の店舗
選択時に
重視する
ポイント
販売して
いる商品
の品質
が高い
最先端・
流行の
商品を
買える
20.2%
30.7%
23.3%
61.4%
37.8%
24.8%
ベトナム
ミャンマー
マレーシア
タイ
インドネシ
ア
品揃え
が多様
で豊富
価格が
安い
よく特売
している
値引き以
外のキャ
ンペーン
がある
店員が
知識豊
富であり
役に立
つ
顧客
サービス
が優れ
ている
20.4%
28.7%
9.5%
19.6%
17.6%
10.5%
21.9%
21.0%
13.0%
34.3%
31.6%
40.2%
13.8%
7.2%
7.1%
9.0%
35.8%
29.0%
22.1%
25.6%
37.4%
34.6%
37.8%
17.5%
6.1%
5.5%
1.4%
18.7%
24.7%
25.1%
60.4%
49.0%
53.3%
42.2%
26.0%
25.0%
23.6%
9.9%
23.7%
34.7%
28.0%
15.1%
48.5%
56.6%
29.0%
8.8%
23.1%
9.0%
5.6%
8.7%
0.4%
25.8%
6.2%
7.0%
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メンバー
店舗に 店舗にな
ズプログ 行きやす
じみが
ラムが優
い
あって信
れている
頼できる
雰囲気
出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」 14
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑧衣料品購入時の情報源 -知るきっかけ-
商品認知度向上のためには、実店舗に加え、テレビ、ラジオ、新聞などのマスメディア、
さらには口コミなどによる情報提供が有効である。
 いずれの国においても実店舗の割合が高く、ついで、テレビ・ラジオ、新聞・雑誌等が続く。
 特にミャンマーではテレビ、ラジオ、さらには新聞、雑誌などのマスメディアの活用が有効である。
あなたが商品を知るきっかけとなった情報源はどれですか。(それぞれ○はいくつでも)
0%
20%
40%
60%
80%
100%
マレーシア
タイ
インドネシア
ベトナム
ミャンマー
テレビ、ラジオ
口コミなど人からの情報
商品のサンプリング
ウェブサイト
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. eメール、SMS
All rights reserved.
新聞、雑誌
交通広告、屋外広告
実店舗、ショールーム
SNS
どれもあてはまらない
出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」
15
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑧衣料品購入時の情報源 -関心のきっかけ-
商品に関心を持つきっかけは、実際の商品を見ることができる実店舗、ショールームと
なっている。
 テレビ、ラジオなどマスメディアの影響は低く、逆に実店舗、ショールームで関心を持つようになるといえる。
 さらに口コミの影響力も大きい。
 インドネシアではSNSの割合が、ベトナムではウェブサイトの割合が相対的に高い。
あなたが商品を知った後、興味をもつに至った情報源はどれですか。(それぞれ○はいくつでも)
0%
20%
40%
60%
80%
100%
マレーシア
タイ
インドネシア
ベトナム
ミャンマー
テレビ、ラジオ
口コミなど人からの情報
商品のサンプリング
ウェブサイト
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. eメール、SMS
All rights reserved.
新聞、雑誌
交通広告、屋外広告
実店舗、ショールーム
SNS
どれもあてはまらない
出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」
16
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑧衣料品購入時の情報源 -購入時の判断材料-
購入時の判断材料は、基本的には実店舗、ショールームである。
 関心のきっかけに比べて、判断材料の多様性が低い。基本的には実店舗、ショールームにおいて商品を
見ることが、購入の判断材料となっている。
あなたが商品に興味を持った後、購入するための最終的な判断材料となった情報源はどれですか。(それぞれ○はいくつでも)
0%
20%
40%
60%
80%
100%
マレーシア
タイ
インドネシア
ベトナム
ミャンマー
テレビ、ラジオ
口コミなど人からの情報
商品のサンプリング
ウェブサイト
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. eメール、SMS
All rights reserved.
新聞、雑誌
交通広告、屋外広告
実店舗、ショールーム
SNS
どれもあてはまらない
出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」
17
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑧衣料品購入時の情報源
(参考)認知段階における詳細データ
 回答者が40%以上を占める項目については赤字としている。
購入商品別
の各チャネル
の利用頻度
テレビ、ラ
ジオ
新聞、雑誌
口コミなど
人からの
情報
交通広告、
屋外広告
商品のサ
ンプリング
実店舗、
ショールー
ム
ウェブサイ
ト
SNS
eメール、
SMS
どれもあて
はまらない
マレーシア
40.8%
44.8%
22.3%
13.5%
11.8%
37.3%
8.6%
6.5%
0.6%
1.7%
タイ
53.6%
45.0%
46.4%
42.1%
45.6%
88.9%
7.2%
6.3%
4.0%
3.8%
インドネシア
46.9%
40.1%
38.2%
4.3%
11.3%
79.9%
6.7%
18.0%
1.1%
5.1%
ベトナム
46.7%
46.3%
50.0%
3.7%
0.4%
74.0%
18.8%
7.7%
0.2%
11.1%
ミャンマー
68.2%
42.1%
38.6%
12.3%
2.1%
55.4%
4.3%
2.0%
2.5%
2.7%
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」 18
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑧衣料品購入時の情報源
(参考)関心段階における詳細データ
 回答者が40%以上を占める項目については赤字としている。
購入商品別
の各チャネル
の利用頻度
テレビ、ラ
ジオ
新聞、雑誌
口コミなど
人からの
情報
交通広告、
屋外広告
商品のサ
ンプリング
実店舗、
ショールー
ム
ウェブサイ
ト
SNS
eメール、
SMS
どれもあて
はまらない
マレーシア
38.3%
30.4%
16.2%
10.7%
10.4%
42.3%
6.7%
5.4%
1.8%
2.3%
タイ
34.2%
20.3%
31.8%
25.6%
38.5%
82.4%
4.3%
3.8%
1.4%
3.8%
インドネシア
32.5%
27.7%
30.0%
3.2%
10.0%
70.6%
2.4%
14.1%
1.1%
5.1%
ベトナム
33.2%
25.7%
34.6%
2.4%
0.4%
69.4%
11.3%
4.8%
0.2%
11.8%
ミャンマー
31.0%
16.8%
42.3%
3.8%
1.9%
60.8%
2.7%
1.4%
1.1%
3.5%
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」 19
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑧衣料品購入時の情報源
(参考)購入段階における詳細データ
 回答者が40%以上を占める項目については赤字としている。
購入商品別
の各チャネル
の利用頻度
テレビ、ラ
ジオ
新聞、雑誌
口コミなど
人からの
情報
交通広告、
屋外広告
商品のサ
ンプリング
実店舗、
ショールー
ム
ウェブサイ
ト
SNS
eメール、
SMS
どれもあて
はまらない
マレーシア
36.1%
31.5%
14.3%
9.6%
9.9%
43.8%
6.3%
5.3%
1.1%
2.6%
タイ
26.5%
10.4%
18.8%
11.3%
32.3%
72.6%
2.5%
2.9%
1.0%
3.8%
2.0%
20.4%
26.6%
3.2%
8.0%
63.9%
1.3%
10.1%
1.1%
5.1%
ベトナム
28.6%
21.8%
30.4%
1.8%
0.6%
67.4%
7.3%
3.9%
0.2%
12.3%
ミャンマー
12.2%
5.2%
34.0%
1.4%
1.5%
69.0%
0.9%
0.7%
0.7%
7.5%
インドネシア
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
出所)NRI「ASEAN5カ国アンケート2012」 20
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑨より詳細な衣料品の訴求ポイント
日本人は「色」「柄」「デザイン」に次いで、素材そのものに関する点「フィット感の良さ」、
「手触り(風合い)の良さ」などを重視。「価格の安さ」という点よりも重視されている。
 2007、09年、日本の消費者が衣料品を購入する際に重視するポイントを把握した(以下は2009年のデータ
であり、2007年と大きな変化はない)。結果は以下のとおりであり、各国でも同様の調査を実施した。
0%
20%
40%
51.4
30.6
手触り(風合い)の良さ
11.4 1.7
56.3
30.6
価格の安さ
5.5 0.6 0.2
7.8 1.1 0.3
43.6
35.0
23.3
58.1
素材の機能性
24.7
56.0
18.8
3.2
16.1
15.6
3.2 0.6
15.1
44.1
32.2
6.7 2.0
素材の軽さ
14.6
45.7
28.9
8.8 2.1
店員の対応
8.9
45.0
10.2
製品のコンセプト
5.7
製品のブランド
6.8
安価な海外製品でないこと
6.3
39.1
24.2
24.5
日本製であること 4.8
素材・原材料に関するストーリーに興味がある 3.5
希少価値の高い製品 2.9
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
重視する
7.2
17.9
6.8
20.5
21.6
やや重視する
8.9
10.4
24.2
36.3
32.9
7.4
20.6
38.5
14.8
欧米製のブランドであること 1.8 7.0
18.0
44.9
41.9
21.3
8.1
44.5
40.4
23.3
5.6
18.8
42.1
24.5
人気のある製品 4.0
3.5
14.9
33.5
26.6
3.5
11.9
43.2
33.0
5.5
10.1
35.4
30.6
環境へ配慮した製品 3.9
アフターサービスの対応
32.6
29.4
32.0
どちらとも言えない
0.8
1.9 0.7
安全性の高い製品
お店・売り場の雰囲気
0.5
11.6 1.0 0.6
46.7
素材の丈夫さ
N=2,000
5.7 0.5 0.2
41.7
47.3
柄
100%
38.5
52.2
色
フィット感の良さ
“素材”に関する要素
80%
55.2
デザイン
“見た目”に関する要素
60%
12.6
16.7
26.4
あまり重視しない
重視しない
21
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑨より詳細な衣料品の訴求ポイント
マレーシアは、色・柄・デザイン以上に素材のフィット感・手触りを重視する傾向にある。
また、自国製であることへのこだわりが比較的低い。
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
素材のフィット感が良いこと
57%
37%
素材の手触り(風合い)が良いこと
57%
36%
90%
100%
5%
6% 1%
衣料品の色
48%
43%
6% 2%
衣料品のデザイン(形・スタイル)
49%
42%
7%
衣料品の柄・模様
50%
素材が丈夫であること
50%
安全性の高い衣料品・素材であること
お店・売り場の雰囲気が良いこと
素材が乾きやすいこと
店員の対応が優れていること
人気のある衣料品
素材のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
24%
衣料品のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
24%
重視する
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
29%
やや重視する
6%
7%
10%
11%
31%
34%
26%
8%
9%
27%
12%
26%
31%
12%
4%
22%
32%
15%
14%
16%
39%
19%
7%
14%
41%
26%
12%
14%
35%
34%
6%
15%
46%
39%
環境への配慮が優れた衣料品・素材であること
日本製の衣料品であること
40%
32%
アフターサービスの対応に優れていること
外国製(日本製を除く)の衣料品であること
46%
36%
6%
14%
41%
33%
4%
11%
34%
39%
14%
27%
31%
どちらともいえない
4%
15%
41%
44%
衣料品の価格が安いこと
12%
36%
41%
素材に体臭がつきにくいこと
4%
34%
43%
素材が軽いこと
自国製の衣料品であること
40%
2%
19%
22%
あまり重視しない
8%
9%
重視しない
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」 22
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑨より詳細な衣料品の訴求ポイント
タイは「色」「柄」「デザイン」以上に、素材の手触りや丈夫さを重視する傾向にある。
なお、他国と比較するとコンセプトに対するこだわりが強い傾向にある。
0%
10%
20%
30%
素材の手触り(風合い)が良いこと
40%
50%
60%
70%
80%
61%
素材が丈夫であること
56%
衣料品のデザイン(形・スタイル)
55%
素材のフィット感が良いこと
90%
100%
37%
2%
39%
4%1%
38%
52%
6% 1%
44%
1% 2%
衣料品の柄・模様
49%
45%
安全性の高い衣料品・素材であること
49%
43%
7% 1%
47%
5%1%
衣料品の色
47%
素材が乾きやすいこと
44%
衣料品の価格が安いこと
45%
46%
店員の対応が優れていること
39%
41%
素材に体臭がつきにくいこと
40%
39%
35%
自国製の衣料品であること
30%
衣料品のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
31%
外国製(日本製を除く)の衣料品であること
日本製の衣料品であること
16%
15%
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
13%
17%
18%
37%
28%
41%
24%
38%
26%
やや重視する
44%
どちらともいえない
2%
あまり重視しない
2%
2%
2%
3%
3%
3%
4%
26%
42%
25%
重視する
16%
43%
31%
素材のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
16%
40%
36%
3%
11% 1%
49%
38%
人気のある衣料品
13%
49%
環境への配慮が優れた衣料品・素材であること
アフターサービスの対応に優れていること
13%
43%
38%
お店・売り場の雰囲気が良いこと
9% 2%
38%
41%
素材が軽いこと
6%
5%
10%
5%
12%
5%
重視しない
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」 23
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑨より詳細な衣料品の訴求ポイント
インドネシアは色・柄・デザイン、素材の機能性を重視するが、中でも特に手触りや体臭の
つきにくさを重視する傾向がある。
0%
10%
20%
30%
40%
素材の手触り(風合い)が良いこと
60%
70%
80%
76%
衣料品のデザイン(形・スタイル)
59%
安全性の高い衣料品・素材であること
58%
素材が軽いこと
45%
素材が乾きやすいこと
46%
自国製の衣料品であること
素材のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
衣料品のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
外国製(日本製を除く)の衣料品であること
5%
日本製の衣料品であること
5%
手触り、体臭のつきにくさはムスリムのファッションと関連が深いと類推される。
11%
2%
43%
10%
2%
12%
32%
25%
13%
22%
重視する
27%
やや重視する
21%
どちらともいえない
5%
8%
19%
32%
あまり重視しない
2%
4%
22%
31%
3%
15%
17%
21%
28%
4%
12%
35%
36%
4%
13%
39%
20%
2%
41%
36%
23%
3%
9%
35%
25%
3%
11%
38%
41%
人気のある衣料品
9%
38%
46%
アフターサービスの対応に優れていること
7%
28%
48%
衣料品の価格が安いこと
6% 3%
29%
46%
お店・売り場の雰囲気が良いこと
5%
30%
51%
店員の対応が優れていること
4%
23%
63%
環境への配慮が優れた衣料品・素材であること
2%
32%
68%
素材が丈夫であること
3%
30%
62%
素材に体臭がつきにくいこと
5%
24%
65%
衣料品の柄・模様
100%
29%
71%
衣料品の色
90%
19%
68%
素材のフィット感が良いこと
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
50%
5%
11%
14%
重視しない
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」 24
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑨より詳細な衣料品の訴求ポイント
ベトナムは「色」「デザイン」を最も重視する。他国に比べ「お店・売り場の雰囲気の良さ」も
重視する傾向がある。
0%
10%
20%
30%
衣料品の色
40%
50%
60%
70%
57%
衣料品のデザイン(形・スタイル)
50%
素材に体臭がつきにくいこと
50%
衣料品の柄・模様
6% 3%
31%
12%
35%
1%
14%
38%
45%
4%
13%
31%
44%
素材が軽いこと
10% 2%
36%
53%
お店・売り場の雰囲気が良いこと
7% 1%
32%
54%
安全性の高い衣料品・素材であること
100%
8%
31%
56%
素材の手触り(風合い)が良いこと
90%
35%
60%
素材が丈夫であること
80%
2%2%
15%
38%
2%
12%
5%
環境への配慮が優れた衣料品・素材であること
40%
37%
アフターサービスの対応に優れていること
41%
36%
16%
5%
衣料品の価格が安いこと
41%
35%
18%
5%
人気のある衣料品
35%
素材のフィット感が良いこと
34%
自国製の衣料品であること
34%
素材が乾きやすいこと
34%
衣料品のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
日本製の衣料品であること
素材のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
外国製(日本製を除く)の衣料品であること
13%
6% 2%
14%
42%
34%
37%
やや重視する
4%
26%
27%
33%
8%
6%
29%
32%
15%
37%
どちらともいえない
5% 2%
21%
33%
31%
4%
19%
38%
36%
4%
17%
35%
17%
重視する
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
42%
39%
店員の対応が優れていること
17%
あまり重視しない
6%
8%
10%
5%
8%
13%
5%
重視しない
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」 25
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑨より詳細な衣料品の訴求ポイント(参考)フランス・イタリア
フランスは「色」「柄」「デザイン」のほか、素材の丈夫さや風合い、さらには安全性を重視
する傾向にある。
0%
色・柄・デザイン
10%
20%
衣料品の色
48%
衣料品のデザイン(形・スタイル)
49%
40%
50%
60%
70%
47%
素材が丈夫であること
38%
48%
36%
店員の対応が優れていること
28%
衣料品の価格が安いこと
アフターサービスの対応に優れていること
環境への配慮が優れた衣料品・素材であること
素材が乾きやすいこと
人気のある衣料品
16%
素材のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
16%
衣料品のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
14%
素材に体臭がつきにくいこと
14%
外国製(日本製を除く)の衣料品であること
10%
日本製の衣料品であること
10%
29%
26%
32%
34%
20%
5%
6%
15%
9%
18%
あまり重視しない
7%
9%
25%
どちらともいえない
6%
15%
12%
42%
38%
4%
16%
32%
28%
9%
13%
29%
31%
4%
7%
26%
27%
8%
11%
31%
32%
やや重視する
5% 4%
24%
33%
重視する
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
6% 3%
25%
41%
12%
7% 2%
28%
34%
22%
4% 2%
20%
37%
16%
4% 2%
20%
36%
23%
2%
15%
41%
22%
4%
14%
35%
29%
自国製の衣料品であること
9%
42%
25%
1%
13%
48%
28%
お店・売り場の雰囲気が良いこと
10%
45%
26%
素材のフィット感が良いこと
100%
7%
48%
34%
素材が軽いこと
90%
39%
38%
安全性の高い衣料品・素材であること
80%
45%
衣料品の柄・模様
素材の手触り(風合い)が良いこと
素材そのもの
30%
13%
9%
15%
重視しない
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」 26
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑨より詳細な衣料品の訴求ポイント(参考)フランス・イタリア
イタリアも「色」「柄」「デザイン」を重視するが、それ以上に素材のフィット感を重視する傾向
にある。
0%
10%
20%
30%
素材のフィット感が良いこと
色・柄・デザイン
50%
60%
70%
80%
66%
衣料品のデザイン(形・スタイル)
59%
衣料品の柄・模様
58%
安全性の高い衣料品・素材であること
56%
35%
49%
27%
38%
20%
14%
3%
13%
3%
21%
衣料品のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
22%
42%
19%
外国製(日本製を除く)の衣料品であること
日本製の衣料品であること
14%
13%
17%
15%
重視する
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
22%
29%
やや重視する
どちらともいえない
13%
26%
27%
5%
3%
41%
25%
10%
2%
14%
22%
16%
11%
20%
店員の対応が優れていること
人気のある衣料品
3% 4%
23%
17%
2%
5% 1%
18%
36%
25%
8%
16%
44%
3%
6%
10%
39%
24%
素材が乾きやすいこと
13%
51%
25%
アフターサービスの対応に優れていること
7%
50%
24%
素材のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
5% 2%
46%
28%
衣料品の価格が安いこと
8%
5% 2%
44%
34%
お店・売り場の雰囲気が良いこと
6%
43%
36%
素材が軽いこと
3% 2%
50%
46%
自国製の衣料品であること
2%
43%
43%
環境への配慮が優れた衣料品・素材であること
3%
36%
38%
素材に体臭がつきにくいこと
100%
38%
55%
素材の手触り(風合い)が良いこと
90%
28%
衣料品の色
素材が丈夫であること
素材そのもの
40%
11%
25%
18%
あまり重視しない
4%
17%
25%
重視しない
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」 27
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑩日本製衣料品の販売戦略
ASEAN諸国の衣料品の消費行動から見る日本製衣料品の販売戦略のまとめ
ブランド志向
企業or製品
ブランド
マレーシア
強い
タイ
弱い
インドネシア
強い
ベトナム
中程度
両方とも重視
製品ブランド重視
製品ブランド重視
両方ともあまり重視せず
・価格プレミアム高
・価格プレミアム低
・価格プレミアム低
・価格プレミアム高
・日=欧>韓
・欧>韓=日
・日>欧=韓
・欧>韓>日
訴求ポイント
品質 → 機能性 → デザイン
品質 → 機能性 → デザイン
品質 → デザイン → 機能性
品質 → デザイン → 機能性
具体的な訴求ポイント
素材:フィット感・手触り
素材:手触り・丈夫さ
素材:手触り、衣料品:デザイン
衣料品:色・デザイン
主要チャネル
デパート、HM
HM、その他
デパート
SM、その他
選定基準
品質
品揃え、特売、アクセス
最先端
品揃え、品質、最先端、アクセス
認知
マスメディア
多様化(特に実店舗が多い)
実店舗
多様化
関心
実店舗
実店舗
実店舗、SNS
実店舗、Web
↓
↓
↓
↓
日本ブランドへのプレミアム支 価格プレミアムが低く、かつ実 海外ブランドへのプレミアム支 様々な衣料品の選定基準を持
払い意向は高く、欧州を凌ぐ。
店舗で購入することからも堅実 払い意向は低く、価格が品質と ち、衣料品の認知経路も多様
日本企業は、即座に、品質・機
な消費者が多い。
見合っているものを購入
である。
能性をアピールした製品を展開 贅沢品はHMで品質の良い欧 製品ブランドを重視しているこ ある意味、掴みどころのない消
することが可能
米ブランドを購入、日用品は市
とから、品質に優れた製品ブラ
費者が多い。
加えて、品質、機能性を切り口
場で沢山の選択肢から自分の
ンド(Made in Japan)を打ち出 日本製の訴求力も低いため、
とし、更なるブランド浸透も推進 目で選んで購入
すことがポイント
他国に比べると優先順位は低
主要な情報取得先となるマスメ
日本企業のブランド訴求力は
通信販売も普及しており、実店
い(どうしても先行投資の意味
総論・戦略
ディア向けにPR費用を投下して 低いため、製品の品質・機能を
舗以外の販売チャネルの構築も 合いが強くなる)
も、強気の値付けが可能なため ウリに実店舗でのPRを推進
必要
衣料品の色・デザインをPR
十分回収可能
素材の手触り・丈夫さをPR
素材の手触り・衣料品のデザイ
素材のフィット感・手触りをPR
ンをPR
マレーシア、インドネシアは衣料品を販売しやすい国。同国にて、いかに早く、品質と日本製をウリにブランドを構築するかがポイントであ
る。一方、タイは堅実な消費者が多く、またベトナムは日本製の訴求力が低い。中長期的な発展を睨み、早い段階で販売に踏み切ること
も一案(マレーシア、インドネシアからタイ・ベトナム市場を狙うことは、市場の性質があまりにも異なるため現実的には難しい)。
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28
製品訴求力
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑪調査の概要(2)
「日本製衣料品の販売戦略」と「日本製衣料品の購入経験」から現状の取り組みをレビュー
する。
 前述の想定される販売戦略に対して、実際の日本企業の取り組みは合致していたのかを検証するため、現
地生活者の自国での日本製衣料品の購入経験を把握した。
 具体的には、以下について分析した。
①自国での日本製衣料品の購入経験の有無
②購入した製品でもっとも気にいっている商品
③日本製製品の情報の入手経路
④日本製製品の購入場所
⑤日本製製品の商品の価格
⑥日本製製品を購入した理由
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29
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑫自国での日本製衣料品の購入経験(直近2年間)
価格プレミアムの低いタイでも購入経験が70%であることから、マレーシアおよび
インドネシアではさらに日本製衣料品を販売できるポテンシャルがある。
0%
20%
男性
40%
60%
38%
80%
100%
62%
ある
 価格プレミアムが高いはずのインドネシアで日本製衣料品を購入した経験のある消費者は4割にとどまる。
女性
54%
46%
マレーシア
タイ
インドネシア
0%
20%
男性
40%
60%
80%
66%
100%
0%
男性
34%
20%
合計
40%
55%
60%
ない
80%
46%
100%
54%
45%
ある
ある
女性
合計
62%
0%
20%
男性
64%
ない
38%
40%
36%
80%
60%
67%
69%
合計
68%
40%
0%
0%
男性
20%
34%
ない
31%
60%
合計
44%
39%
34%
61%
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(参考)
イタリア
50%
60%
40%
60%
80%
70%
80%
100%
90%
60%
100%
9%
62%
57%
42%
10%
40%
20%20%
強くこだわる
32%
38%
10%
58%
33%
0%
0%
男性
男性
ない
40%
ある
合計
100%
40%
32%
(参考) 女性
フランス 女性
ない
36%
20%60% 30%
20%
38%
66%
56%
10%
男性
合計
ある
女性
64%
男性
33%
32%
80%
女性
合計0%
100%
ある
女性
ベトナム
30%
40%
40%
60%
60%50%
多少こだわる
ない
58%
60%
80%
あまりこだわらない
62% 60%
9%
70% 100%
80%
90%
100%
全くこだわらない
9%
ある
女性
女性
34%54%
合計
合計
33%
46%
57%
46%
ない 10%
54% 58%
9%
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」
30
男性
45%
45%
9%
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 (参考)持ち物に対するこだわり
女性
53%
44%
3%
ASEAN4カ国で持ち物へのこだわりがもっとも強いのはインドネシアであり、持ち物への
こだわりがないのはタイである。
合計
49%
45%
強くこだわる
0%
10%
男性
マレーシア
0%
男性
0%
合計
50%
17%
10%
60%
70%
80%
90%
63%
66%
20%
強くこだわる
30%
40%
多少こだわる
14%
合計
女性
26%
10%
19%
女性
インドネシア
40%
25%
合計
男性
30%
28%
女性
タイ
20%
50%
64%
60%
70%
あまりこだわらない
80%
30%
40%
強くこだわる 60%多少こだわる
72%
50%
男性
9%
ベトナム 女性
90%
全くこだわらない
74%
20%
10%
9%
70%
100%
あまりこだわらない
80%
全くこだわらない
27%
63%
61%
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
31%
29%
90%
100%
13%
7%
10%
20%
30%
40%
あまりこだわらない
50%
32%
34%
10%
33%20%
20%
30%
32%
45%
強くこだわる
(参考) 女性
女性
フランス
11%
70%
合計0%
0%
10%
男性
男性
11%
12%
60%
0%
100%
多少こだわる
34%
40%
40%
多少こだわる
男性
男性
強くこだわる 多少こだわる
多少こだわる
強くこだわる
32%
78%
33%
49%
20%
30%
20%
34%
合計
合計
33%
70%
86%
82%
90%
50%
100%
9%
57%
10%
58%
60%
60%
58%
40%
40%
80%
60%
70%
57%
10%
全くこだわらない
80%
80%
90% 9%100%
100%
60%
あまりこだわらない45%全くこだわらない
53%
合計
合計
0%
0%
(参考)
女性
女性
イタリア
50%
60%
6%
60%
60%
9%
9%
10% 3%
44%
45%
70%
80%
80%
90%
9%
6%
100%
100%
あまりこだわらない
全くこだわらない
あまりこだわらない
全くこだわらない 9%
60%
19%
3%
57%
14%
10%
58%
17% 9% 1%
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」 31
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑬自国での日本製衣料品の購入経験(直近2年間) _お気に入り商品
マレーシアでは男女ともにTシャツやシャツ、タイではTシャツやシャツ以外にも、スカートや
下着、スーツなどがお気に入り商品となっている。
マレーシア
0%
コート
10%
タイ
20%
3%
2%
2%
7%
8%
8%
ジャケット
シャツ
14%
20%
23%
6%
5%
5%
スカート・ワンピース
パジャマ
スーツ
ショール・マフラー
タオル・ハンカチ
11%
7%
6%
7%
下着
1%
1%
2%
男性
女性
3%
合計
2%
1%
2%
5%
13%
13%
13%
12%
子ども服
スポーツウェア
その他
6%
コート
1%
ジャケット
1%
29%
5%
26%
9%
3%
2%
0%
30%
14%
8%
20%
14%
10%
18%
20%
23%
20%
4%
7%13%
7% 6%
10% 9%
ジャケット
3%
6%
スカート・ワンピース
11%
シャツ
3%
1%
12%
下着
15%
8%
11%
Tシャツ・カットソー
12%
1%
11%
パジャマ
4%
3%
4%
ズボン
1%
10%
2%
スーツ
5%
スカート・ワンピース
12%
6%
ショール・マフラー
3%
1%
9%
下着
13%
1%
11%
タオル・ハンカチ
3%
2%
4%
パジャマ 3%
4%
子ども服
6% 4%
4%
9%
スーツ
4% 11%
6%
スポーツウェア
3%
2%7%
ショール・マフラー
4%
3%
その他
1%
1%
タオル・ハンカチ
1%
1%
7%
子ども服
15%
コート
スポーツウェア
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
20%
8%
8%
Tシャツ・カットソー
ズボン
5%
10%
シャツ
17%
Tシャツ・カットソー
ズボン
0%
30%
7%
30%
22%
23%
男性
女性
合計
男性
女性
合計
21%
19%
13%
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」
32
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑬自国での日本製衣料品の購入経験(直近2年間) _お気に入り商品
インドネシアでは男性用ジャケットやシャツ、スカート・ワンピース、ベトナムでは男性用シャツ
やスポーツウェア、子ども服がお気に入り商品となっている。
インドネシア
0%
10%
20%
コート
ジャケット
23%
16%
9%
12%
ズボン
11%
スカート・ワンピース
15%
20%
15%
24%
14%
3%
下着
5%
7%
2%
1%
9%
スーツ
4%
男性
女性
2%
1%
合計
タオル・ハンカチ
3%
子ども服
スポーツウェア
17%
11%
Tシャツ・カットソー
ショール・マフラー
23%
13%
シャツ
6%
0%
30%
9%
7%
7%
コート
パジャマ
ベトナム
9%
3%
1%
その他
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
ジャケット
10%
4%
6%
3%
20%
30%
7%
9%
6%
23%
12%
20%
11%10%
Tシャツ・カットソー
12%
11%
4%
コート 4%
7%
6%
ズボン
1%
2%
9%
ジャケット
3%
6% 12%
スカート・ワンピース
6%
23%
シャツ
3% 9%
下着
13% 12%
11% 11%
Tシャツ・カットソー 4%
12%
11%
パジャマ
4%
男性
4%
4%
ズボン
1%
9%
2%
スーツ
4%
女性
6%
スカート・ワンピース
12%
2%
6%
合計
ショール・マフラー
4%
3%
9%
下着
13%
11%
タオル・ハンカチ
1%
1%
4%
パジャマ
4%
7%4%
子ども服
21%
9% 15%
スーツ
4%
19%
スポーツウェア
7% 6%
13%
2%
ショール・マフラー
4%
その他
4% 3%
3%
タオル・ハンカチ
1%
1%
7%
子ども服
21%
15%
19%
スポーツウェア
7%
13%
シャツ
3%
0%
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」
30%
男性
女性
合計
33
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑬自国での日本製衣料品の購入経験(直近2年間) _お気に入り商品
イタリア、フランスでは、Tシャツ・カットソーがお気に入り商品であり、さらにイタリアでは、
スカート・ワンピース、スポーツウェアもお気に入り商品として挙げられている。
(参考)フランス
0%
10%
シャツ
ショール・マフラー
タオル・ハンカチ
子ども服
スポーツウェア
その他
10%
5%
コート
ジャケット
4%
シャツ
9%
10%
4%
コート
ズボン
3%
シャツ
3%
8%
2%
パジャマ
スーツ
ズボン
3%
3%
タオル・ハンカチ
子ども服
15%
10%
2%
1%
スポーツウェア
2%
ショール・マフラー
その他
タオル・ハンカチ
子ども服
スポーツウェア
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
16%
23%
12%
11%
12%
11%
5%
合計
12%
6%
9%
11%
5%
4%
13%
4%
4%
4%
4%
男性
女性
4%
1%8%
2%
下着
スーツ
30%
23%
22%
20%
6%
4%
2%
1%
パジャマ
3%
20%
13%
9%
9%
スカート・ワンピース
ショール・マフラー
20%
7%
4%
Tシャツ・カットソー
合計
6%
7%
スカート・ワンピース
男性
下着
女性
8%
5%
6%
5%
2%
4%
3%
5%
4%
3%
1%
5%
2%
4%
5%
13%
ジャケット
11%
5%
4%
5%
41%
30%
9%
6%
0%
30%
20%
5%
Tシャツ・カットソー
15%
7%
7%
8%
2%
8%
18%
下着
スーツ
0%
50%
15%
2%
ズボン
パジャマ
40%
3%
5%
4%
Tシャツ・カットソー
スカート・ワンピース
30%
10%
11%
11%
コート
ジャケット
20%
(参考)イタリア
男性
9%
6%
2%
4%
3%
7%
女性
15%
14%
15%
合計
5%
1%
1%
7%
15%
7%
21%
19%
13%
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」
34
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑬自国での日本製衣料品の購入経験(直近2年間) _情報の入手経路
4カ国ともに実店舗、ショールームで日本製衣料品の情報が入手されており、ベトナムでは
ウェブサイト、タイやインドネシアではSNSも情報源として利用されていた。
マレーシア
0%
テレビ・ラジオ
10%
口コミなど人からの情報
交通広告、屋外広告
商品のサンプリング
40%
50%
60%
4%
ウェブサイト(SNS除く)
男性
8%
テレビ・ラジオ
新聞、雑誌
合計
eメール、SMS
口コミなど人からの情報
交通広告、屋外広告
商品のサンプリング
20%
タイ
30%
40%
50%
商品のサンプリング
2%
1%
1%
1%
1%
6%
4%
3%
3%
3%
6%
9%
ウェブサイト(SNS除く)
女性
合計
口コミなど人からの情報
交通広告、屋外広告
商品のサンプリング
29%
35%
32%
実店舗、ショールーム
1%
3%
2%
SNS(facebook, twitterなど)
eメール、SMS
13%
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
46%
37%
ベトナム
0%
新聞、雑誌
男性
30%
2%
1%
テレビ・ラジオ
17%
11%
14%
20%
28%
24%
女性
合計
3%
1%
60%
7%
4%
6%
6%
4%
5%
60%
13%
12%
交通広告、屋外広告
その他
50%
男性
2%
1%
実店舗、ショールーム
10%
SNS(facebook, twitterなど)
11%
7%
9%
11%
10%
口コミなど人からの情報
57%
56%
56%
40%
26%
28%
27%
eメール、SMS
6%
6%
4%
5%
5%
1%
2%
2%
ウェブサイト(SNS除く)
30%
女性
3%
2%
0%
20%
SNS(facebook, twitterなど)
3%
3%
3%
その他
10%
3%
1%
3%
新聞、雑誌
実店舗、ショールーム
その他
0%
テレビ・ラジオ
12%
8%
10%
14%
9%
12%
ウェブサイト(SNS除く)
eメール、SMS
30%
3%
2%
新聞、雑誌
SNS(facebook, twitterなど)
20%
インドネシア
実店舗、ショールーム
その他
10%
20%
30%
40%
50%
60%
7%
3%
5%
5%
9%
7%
13%
28%
20%
5%
10%
8%
2%
1%
男性
女性
合計
13%
10%
4%
1%
2%
5%
10%
8%
37%
39%
38%
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」
35
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑬自国での日本製衣料品の購入経験(直近2年間) _情報の入手経路
イタリア、フランスともに実店舗で日本製衣料品の情報が入手されており、フランスの男性
は新聞、雑誌、広告からも情報を入手していた。
(参考)フランス
0%
テレビ、ラジオ
新聞、雑誌
10%
20%
0%
18%
新聞、雑誌
11%
23%
20%
21%
5%
2%
eメール、SMS
5%
2%
ウェブサイト(SNS除く)
7%
5%
5%
15%
男性
SNS(facebook,twitterなど)
女性
eメール、SMS
合計
口コミなど人からの情報
交通広告、屋外広告
10%
商品のサンプリング
商品のサンプリング
30%
32%
31%
実店舗、ショールーム
その他
40%
テレビ、ラジオ
5%
SNS(facebook,twitterなど)
交通広告、屋外広告
30%
3%
1%
ウェブサイト(SNS除く)
口コミなど人からの情報
(参考)イタリア
10%
17%
23%
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
10%
30%
40%
50%
60%
3%
2%
2%
8%
13%
10%
7%
20%
13%
13%
5%
8%
3%
2%
2%
男性
女性
合計
5%
5%
5%
2%
3%
5%
4%
35%
実店舗、ショールーム
その他
20%
48%
57%
8%
4%
5%
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」
36
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑬自国での日本製衣料品の購入経験(直近2年間) _購入場所
4カ国ともに、デパート、ショッピングセンターで日本製衣料品を購入しており、インドネシア
に関しては30%以上が通信販売によって日本製衣料品を購入していた。
マレーシア
0%
10%
6%
個人経営の小規模小売店
9%
20%
40%
50%
70%
80%
男性
スーパーマーケット
女性
25%
17%
21%
10%
20%
2%
5%
7%
6%
7%
合計
46%
17%
20%
30%
40%
2%
1%
ベトナム
50%
60%
70%
80%
9%
7%
8%
0%
10%
4%
1%
3%
男性
20%
スーパーマーケット
15%
女性
7%
合計
コンビニエンスストア
ハイパーマーケット
コンビニエンスストア
70%
69%
70%
デパート、ショッピングセンター
15%
21%
1%
1%
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
30%
40%
26%
60%
70%
80%
男性
20%
女性
11%
9%
10%
合計
5%
6%
6%
32%
デパート、ショッピングセンター
39%
インターネット、TV、カタログなどの通信販売
50%
14%
12%
13%
個人経営の小規模小売店
10%
57%
51%
43%
32%
4%
その他
80%
女性
11%
インターネット、TV、カタログなどの通信販売
その他
10%
インターネット、TV、カタログなどの通信販売
70%
男性
デパート、ショッピングセンター
1%
3%
2%
ハイパーマーケット
60%
9%
タイ
スーパーマーケット
50%
5%
51%
50%
50%
個人経営の小規模小売店
40%
コンビニエンスストア
デパート、ショッピングセンター
0%
30%
6%
7%
6%
ハイパーマーケット
合計
1%
3%
2%
インターネット、TV、カタログなどの通信販売
0%
個人経営の小規模小売店
13%
ハイパーマーケット
その他
60%
9%
8%
8%
スーパーマーケット
コンビニエンスストア
30%
インドネシア
45%
12%
13%
13%
その他
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」
37
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑬自国での日本製衣料品の購入経験(直近2年間) _購入場所
イタリア、フランスともにデパート・ショッピングセンターで購入した割合が高いが、フランスで
は約25%が通信販売を利用して日本製衣料品を購入していた。
(参考)フランス
0%
10%
10%
20%
スーパーマーケット
5%
ハイパーマーケット(大型総合スーパー)
9%
7%
男性
3%
女性
35%
34%
35%
25%
23%
24%
インターネット、TV、カタログなどの通信販売
5%
5%
5%
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
40%
50%
60%
5%
2%
3%
10%
4%
6%
男性
女性
コンビニエンスストア
合計
合計
デパート、ショッピングセンター
30%
20%
25%
23%
個人経営の小規模小売店
1%
その他
0%
40%
5%
2%
ハイパーマーケット(大型総合スーパー)
コンビニエンスストア
30%
28%
25%
26%
個人経営の小規模小売店
スーパーマーケット
20%
(参考)イタリア
53%
52%
52%
デパート、ショッピングセンター
インターネット、TV、カタログなどの通信販売
その他
8%
14%
11%
5%
4%
4%
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」
38
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑬自国での日本製衣料品の購入経験(直近2年間) _商品の価格
4カ国ともに、現地の同じ商品よりもやや高いと感じている割合が多いが、タイ、マレーシア
については半数程度があまり変わらない、もしくは安いと感じている。
インドネシア
マレーシア
0%
10%
20%
男性
30%
40%
50%
60%
70%
51%
女性 3%
42%
合計 2%
47%
80%
90%
39%
7% 3%
38%
17%
38%
かなり高い
やや高い
あまり変わらない
100%
12% 2%
やや安い
0%
10%
男性
6%
女性
4%
合計
5%
20%
30%
40%
男性 1%
10%
20%
30%
40%
50%
やや高い
80%
41%
39%
あまり変わらない
やや安い
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
90%
かなり安い
0%
100%
4% 3%
36%
53%
かなり高い
90%
4%
33%
やや高い
あまり変わらない
やや安い
100%
3%
35%
58%
かなり高い
80%
31%
57%
かなり安い
70%
56%
合計 1%
70%
4%
かなり安い
ベトナム
60%
50%
女性 1%
60%
60%
タイ
0%
50%
男性
6% 1%
女性
5% 2%
合計
10%
20%
30%
40%
5%
50%
60%
70%
80%
77%
16%
67%
11%
やや高い
あまり変わらない
100%
16%
2%
16%
72%
かなり高い
90%
16%
やや安い
1%
かなり安い
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」
39
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑬自国での日本製衣料品の購入経験(直近2年間) _商品の価格
両国ともに、現地の同じ商品と価格があまり変わらないと感じており、特に女性の方が
現地の同じ商品よりも安いと感じている。
(参考)イタリア
(参考)フランス
0%
男性
10%
20%
40%
23%
女性 2% 11%
合計 1%
30%
60%
70%
80%
55%
36%
17%
かなり高い
50%
36%
あまり変わらない
100%
23%
45%
やや高い
90%
男性
14%
30%
やや安い
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
かなり安い
0%
7%
10%
20%
8%
女性
合計 3%
30%
40%
50%
25%
70%
80%
48%
25%
39%
25%
かなり高い
60%
15%
25%
43%
やや高い
あまり変わらない
90%
5%
11%
21%
やや安い
100%
8%
かなり安い
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」
40
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑬自国での日本製衣料品の購入経験(直近2年間) _購入した理由
4カ国ともに衣料品のデザインが購入した理由となっている。さらにマレーシアでは素材の
手触り、フィット感、タイでは素材の丈夫さ、手触りなども購入した理由となっている。
マレーシア
0%
10%
9%
5%
7%
12%
素材の手触り(風合い)が良いこと
17%
14%
11%
13%
素材のフィット感が良いこと
素材に体臭がつきにくいこと
衣料品の色
22%
男性
素材が軽いこと
女性
素材が丈夫であること
合計
素材の手触り(風合い)が良いこと
素材のフィット感が良いこと
素材が乾きやすいこと
2%
2%
3%
2%
2%
4%
5%
5%
衣料品のデザイン(形・スタイル)
衣料品の色
衣料品の柄・模様
20%
25%
衣料品のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
素材のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
人気のある衣料品
アフターサービスの対応に優れていること
お店・売り場の雰囲気が良いこと
店員の対応が優れていること
環境への配慮が優れた衣料品・素材であること
安全性の高い衣料品・素材であること
自国製の衣料品であること
10%
1%
3%
2%
20%
30%
40%
10%
8%
9%
13%
8%11%
10%
13%
11%
7%
4%
6%
男性
女性
合計
1%
素材に体臭がつきにくいこと
9%
11%
10%
14%
衣料品の柄・模様
0%
40%
衣料品の価格が安いこと
3%
2%
2%
素材が丈夫であること
素材が乾きやすいこと
30%
12%
8%
10%
衣料品の価格が安いこと
素材が軽いこと
20%
タイ
1%
2%
2%
4%
2%
3%
1%
2%
1%
1%
1%
4%
2%
3%
2%
2%
3%
3%
3%
外国製(日本製を除く)の衣料品であること
1%
1%
6%
6%
6%
衣料品のデザイン(形・スタイル)
衣料品のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
素材のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
人気のある衣料品
アフターサービスの対応に優れていること
お店・売り場の雰囲気が良いこと
店員の対応が優れていること
環境への配慮が優れた衣料品・素材であること
安全性の高い衣料品・素材であること
自国製の衣料品であること
4%
2%
3%
3%
3%
3%
4%
4%
1%4%
1%
3%
2%
4%
1%
3%
4%
2%
1%
1%
1% 6%
4%
21%
30%
39%
外国製(日本製を除く)の衣料品であること
日本製の衣料品であること
日本製の衣料品であること
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」
41
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑬自国での日本製衣料品の購入経験(直近2年間) _購入した理由
4カ国ともに衣料品のデザインが購入した理由となっている。さらにインドネシアでは素材の
フィット感、手触り、ベトナムでは素材の丈夫さなども購入した理由となっている。
インドネシア
0%
10%
素材が丈夫であること
素材に体臭がつきにくいこと
7%
素材が軽いこと
男性
合計
23%
14%
アフターサービスの対応に優れていること
お店・売り場の雰囲気が良いこと
安全性の高い衣料品・素材であること
自国製の衣料品であること
9%
22%
33%
3%
2%
2%
20%
23%
15%
40%
男性
女性
13%
合計
4%
4%
4%
7%
6%
6%
5%
4%
5%
21%
22%
22%
衣料品のデザイン(形・スタイル)
衣料品のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
30%
1%
衣料品の柄・模様
2%
1%
2%
素材のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
4%
2%
人気のある衣料品
アフターサービスの対応に優れていること
2%
1%
6%
2%
店員の対応が優れていること
環境への配慮が優れた衣料品・素材であること
素材のフィット感が良いこと
4%
3%
3%
衣料品の色
素材のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
人気のある衣料品
素材の手触り(風合い)が良いこと
素材に体臭がつきにくいこと
9%
5%
6%
9%
7%
9%
衣料品のデザイン(形・スタイル)
7%
4%
素材が乾きやすいこと
2%
1%
3%
1%
衣料品の柄・模様
10%
2%
1%
2%
4%
3%
素材が丈夫であること
女性
11%
13%
12%
衣料品の色
衣料品のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
衣料品の価格が安いこと
6%
9%
4%
6%
素材のフィット感が良いこと
0%
40%
11%
2%
素材の手触り(風合い)が良いこと
素材が乾きやすいこと
30%
9%
7%
7%
衣料品の価格が安いこと
素材が軽いこと
20%
ベトナム
お店・売り場の雰囲気が良いこと
店員の対応が優れていること
3%
2%
2%
6%
2%
4%
3%
2%
2%
1%
2%
2%
3%
2%
2%
1%
環境への配慮が優れた衣料品・素材であること
安全性の高い衣料品・素材であること
自国製の衣料品であること
外国製(日本製を除く)の衣料品であること
外国製(日本製を除く)の衣料品であること
日本製の衣料品であること
日本製の衣料品であること
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
5%
6%
6%
5%
12%
9%
11%
10%
10%
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」
42
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑬自国での日本製衣料品の購入経験(直近2年間) _購入した理由
フランスでは価格の安さが購入理由となっている。イタリアでは素材のフィット感、次いで、
デザイン、素材の丈夫さも購入した理由となっている。
(参考)フランス
0%
10%
20%
衣料品の価格が安いこと
素材が軽いこと
素材が丈夫であること
素材の手触り(風合い)が良いこと
24%
2%
衣料品のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
アフターサービスの対応に優れていること
お店・売り場の雰囲気が良いこと
店員の対応が優れていること
環境への配慮が優れた衣料品・素材であるこ
と
安全性の高い衣料品・素材であること
日本製の衣料品であること
10%
素材の手触り(風合い)が良いこと
9%
男性
女性
1%
合計
5%
5%
5%
素材が乾きやすいこと
素材に体臭がつきにくいこと
衣料品の色
10%
11%
11%
5%
11%
衣料品の柄・模様
16%
2%
1%
素材のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
3%
2%
2%
5%
3%
5%
4%
アフターサービスの対応に優れていること
2%
1%
お店・売り場の雰囲気が良いこと
9%
7%
5%
2%
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
13%
4%
4%
3%
2%
2%
3%
2%
2%
5%
25%
18%
男性
女性
合計
13%
13%
13%
13%
18%
5%
2%
3%
5%
2%
人気のある衣料品
2%
2%
1%
3%
5%
4%
5%
13%
10%
7%
8%
衣料品のデザイン(形・スタイル)
衣料品のコンセプト(作り手の想い・ストー
リー)
30%
3%
4%
3%
素材のフィット感が良いこと
3%
20%
5%
衣料品の価格が安いこと
15%
8%
素材のコンセプト(作り手の想い・ストーリー)
人気のある衣料品
0%
素材が丈夫であること
5%
7%
6%
衣料品の柄・模様
衣料品のデザイン(形・スタイル)
30%
素材が軽いこと
素材が乾きやすいこと
衣料品の色
40%
10%
5%
7%
10%
2%
6%
素材のフィット感が良いこと
素材に体臭がつきにくいこと
30%
18%
(参考)イタリア
店員の対応が優れていること
1%
2%
1%
5%
2%
環境への配慮が優れた衣料品・素材であるこ
と
8%
5%
6%
安全性の高い衣料品・素材であること
日本製の衣料品であること
6%
11%
3%
2%
2%
出所)NRI「ASEAN衣料品アンケート2013」
43
1.ASEAN諸国の衣料品の消費行動 ⑭現状の戦略の方向性のレビュー
「日本製衣料品の販売戦略」と併せて、今後、以下の点について留意する必要がある。
全体を通して
 現状の日本企業の衣料品販売に関する取組は、想定される日本製衣料品の販売戦略の方向性に概ね合致している。
自国での日本製衣料品の購入経験の有無
 日本製衣料品の価格プレミアムが高いマレーシア、インドネシアでは、日本製衣料品を購入した経験のある消費者は他国
と比べてもまだまだ少ない。マレーシア、インドネシアでの日本製衣料品を販売できるポテンシャルが十分にあるため、同
国での積極的な販売が期待される。
購入した製品でもっとも気にいっている商品
 各国において購入されている製品に偏りがある。各国の衣料品の訴求ポイント(素材の手触り、フィット感)を満たすことの
できる日本製衣料品は多岐に渡ることから、今後は取り扱い商品にも幅を持たせることが必要である。
日本製製品の情報の入手経路
 これまでどおり、各国の実店舗、ショールームで日本製衣料品の情報を提供しつつ、ベトナムではウェブサイト、タイやイン
ドネシアではSNSも情報源として活用することが期待される。
日本製製品の購入場所
 日本製衣料品は高品質・高価格であることを認知されており、取り扱い先もデパート、ショッピングセンターに限定されてい
る。なお、インドネシアでは通信販売による衣料品の購入も多く、実際に日本製衣料品も購入されている。
日本製製品の商品の価格
 値付けについては概ね合致している。
日本製製品を購入した理由
 4カ国ともに日本製衣料品を購入したポイントが「衣料品のデザイン」であった。一方で、マレーシア、タイ、インドネシアで
は素材の手触りやフィット感、丈夫さなどが衣料品を購入する際のポイントとなっている。今後は、見た目以外にも素材の
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44
良さを消費者に対して訴求していくことが必要といえる。
2.ASEAN諸国市場への参入に係る
課題・成功事例の抽出
-日本からASEAN諸国への輸出入および直接投資等の実状を整理するとともに、
ASEAN諸国のアパレルが求めるテキスタイルの価値領域やニーズ(イメージや期待を
含む)を把握した。また、実際にASEAN市場に進出している日本企業の参入における成
功のポイントや課題を抽出・整理した。
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45
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 -調査の概要 本章では、公開情報をもとに、ASEAN諸国の輸出入および投資動向を整理した。
 実状を詳細に把握するため、ASEAN諸国のみならず、日本や欧米(アメリカ、イタリア、フランス、イギリス)の実態に
ついても把握を行った。
 具体的には、以下の3点の分析を行っている。
①輸出入動向
②単価分析
③各国のM&A実施状況
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46
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 -調査の概要(HSコード)HSコード
5001
繭(繰糸に適するものに限る。)
品名、内容
5002
生糸(よってないものに限る。)
5003
絹のくず(繰糸に適しない繭、糸くず及び反毛した繊維を含む。)
5004
絹糸(絹紡糸、絹紡紬糸及び小売用にしたものを除く。)
5005
絹紡糸及び絹紡紬糸(小売用にしたものを除く。)
5006
5007
5101
5102
5103
5104
5105
絹糸、絹紡糸及び絹紡紬糸(小売用にしたものに限る。)並びに天然てぐす
絹織物
羊毛(カードし又はコームしたものを除く。)
繊獣毛及び粗獣毛(カードし又はコームしたものを除く。)
羊毛、繊獣毛又は粗獣毛のくず(糸くずを含むものとし、反毛した繊維を除く。)
羊毛、繊獣毛又は粗獣毛のくず(反毛した繊維に限る。)
羊毛、繊獣毛及び粗獣毛(カードし又はコームしたもの(小塊状のコームした羊毛を含む。)に限る。)
5106
紡毛糸(羊毛製のものに限るものとし、小売用にしたものを除く。)
5107
梳毛糸(羊毛製のものに限るものとし、小売用にしたものを除く。)
5108
紡毛糸及び梳毛糸(繊獣毛製のものに限るものとし、小売用にしたものを除く。)
5109
羊毛製又は繊獣毛製の糸(小売用にしたものに限る。)
5110
5111
5112
5113
5201
5202
5203
5204
5205
5206
5207
5208
5209
5210
5211
5212
粗獣毛製又は馬毛製の糸(馬毛をしん糸に使用したジンプヤーンを含むものとし、小売用にしたものである
かないかを問わない。)
紡毛織物(羊毛製又は繊獣毛製のものに限る。)
梳毛織物(羊毛製又は繊獣毛製のものに限る。)
毛織物(粗獣毛製又は馬毛製のものに限る。)
実綿及び繰綿(カードし又はコームしたものを除く。)
綿のくず(糸くず及び反毛した繊維を含む。)
綿(カードし又はコームしたものに限る。)
綿製の縫糸(小売用にしたものであるかないかを問わない。)
綿糸(綿の重量が全重量の85%以上のものに限るものとし、縫糸及び小売用にしたものを除く。)
綿糸(綿の重量が全重量の85%未満のものに限るものとし、縫糸及び小売用にしたものを除く。)
綿糸(小売用にしたものに限るものとし、縫糸を除く。)
綿織物(綿の重量が全重量の85%以上で、重量が1平方メートルにつき200グラム以下のものに限る。)
綿織物(綿の重量が全重量の85%以上で、重量が1平方メートルにつき200グラムを超えるものに限る。)
綿織物(綿の重量が全重量の85%未満のもので、混用繊維の全部又は大部分が人造繊維のもののう
ち、重量が1平方メートルにつき200グラム以下のものに限る。)
綿織物(綿の重量が全重量の85%未満のもので、混用繊維の全部又は大部分が人造繊維のもののう
ち、重量が1平方メートルにつき200グラムを超えるものに限る。)
その他の綿織物
HSコード
品名、内容
5301
亜麻(精紡したものを除く。)並びにそのトウ及びくず(糸くず及び反毛した繊維を含む。)
大麻(カナビス・サティヴァ。精紡したものを除く。)並びにそのトウ及びくず(糸くず及び反毛した繊維を含
5302
む。)
ジュートその他の紡織用靱皮繊維(精紡したもの、亜麻、大麻及びラミーを除く。)並びにそのトウ及びくず
5303
(糸くず及び反毛した繊維を含む。)
5304
ココやし、アバカ(マニラ麻又はムサ・テクスティリス)、ラミーその他の植物性紡織用繊維(他の項に該当す
5305
るもの及び精紡したものを除く。)並びにそのトウ、ノイル及びくず(糸くず及び反毛した繊維を含む。)
5306
亜麻糸
5307
第53.03項のジュートその他の紡織用靱皮繊維の糸
5308
その他の植物性紡織用繊維の糸及び紙糸
5309
亜麻織物
5310
第53.03項のジュートその他の紡織用靱皮繊維の織物
5311
その他の植物性紡織用繊維の織物及び紙糸の織物
5401
縫糸(人造繊維の長繊維のものに限るものとし、小売用にしたものであるかないかを問わない。)
合成繊維の長繊維の糸(67デシテックス未満の単繊維のものを含むものとし、縫糸及び小売用にしたもの
5402
を除く。)
再生繊維又は半合成繊維の長繊維の糸(67デシテックス未満の単繊維のものを含むものとし、縫糸及び
5403
小売用にしたものを除く。)
合成繊維の単繊維(67デシテックス以上のもので、横断面の最大寸法が1ミリメートル以下のものに限
5404
る。)及び合成繊維材料のストリップその他これに類する物品(例えば、人造ストロー。見掛け幅が5ミリ
メートル以下のものに限る。)
再生繊維又は半合成繊維の単繊維(67デシテックス以上のもので、横断面の最大寸法が1ミリメートル以
5405
下のものに限る。)及び再生繊維又は半合成繊維の材料のストリップその他これに類する物品(例えば、
人造ストロー。見掛け幅が5ミリメートル以下のものに限る。)
5406
人造繊維の長繊維の糸(小売用にしたものに限るものとし、縫糸を除く。)
5407
5408
5501
5502
5503
5504
5505
5506
5507
5508
5509
5510
合成繊維の長繊維の糸の織物(第54.04項の材料の織物を含む。)
再生繊維又は半合成繊維の長繊維の糸の織物(第54.05項の材料の織物を含む。)
合成繊維の長繊維のトウ
生繊維又は半合成繊維の長繊維のトウ
合成繊維の短繊維(カード、コームその他の紡績準備の処理をしたものを除く。)
再生繊維又は半合成繊維の短繊維(カード、コームその他の紡績準備の処理をしたものを除く。)
人造繊維のくず(ノイル、糸くず及び反毛した繊維を含む。)
合成繊維の短繊維(カード、コームその他の紡績準備の処理をしたものに限る。)
再生繊維又は半合成繊維の短繊維(カード、コームその他の紡績準備の処理をしたものに限る。)
縫糸(人造繊維の短繊維のものに限るものとし、小売用にしたものであるかないかを問わない。)
合成繊維の紡績糸(縫糸及び小売用にしたものを除く。)
再生繊維又は半合成繊維の紡績糸(縫糸及び小売用にしたものを除く。)
5511
人造繊維の紡績糸(小売用にしたものに限るものとし、縫糸を除く。)
5512
合成繊維の短繊維の織物(合成繊維の短繊維の重量が全重量の85%以上のものに限る。)
5513
5514
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
5515
5516
合成繊維の短繊維の織物(合成繊維の短繊維の重量が全重量の85%未満のもののうち、混用繊維の全
部又は大部分が綿のもので、重量が1平方メートルにつき170グラム以下のものに限る。)
合成繊維の短繊維の織物(合成繊維の短繊維の重量が全重量の85%未満のもののうち、混用繊維の全
部又は大部分が綿のもので、重量が1平方メートルにつき170グラムを超えるものに限る。)
合成繊維の短繊維のその他の織物
再生繊維又は半合成繊維の短繊維の織物
47
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 -調査の概要(HSコード)HSコード
6105
品名、内容
パイル編物(ロングパイル編物及びテリー編物を含むものとし、メリヤス編み又はクロセ編みのものに限
る。)
メリヤス編物及びクロセ編物(幅が30センチメートル以下で、弾性糸又はゴム糸の重量が全重量の5%以
上のものに限るものとし、第60.01項のものを除く。)
メリヤス編物及びクロセ編物(幅が30センチメートル以下のものに限るものとし、第60.01項及び第60.02項
のものを除く。)
メリヤス編物及びクロセ編物(幅が30センチメートルを超え、弾性糸又はゴム糸の重量が全重量の5%以
上のものに限るものとし、第60.01項のものを除く。)
たてメリヤス編物(ガルーンメリヤス機により編んだものを含むものとし、第60.01項から第60.04項までのも
のを除く。)
その他のメリヤス編物及びクロセ編物
男子用のオーバーコート、カーコート、ケープ、クローク、アノラック(スキージャケットを含む。)、ウインド
チーター、ウインドジャケットその他これらに類する製品(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限るものと
し、第61.03項のものを除く。)
女子用のオーバーコート、カーコート、ケープ、クローク、アノラック(スキージャケットを含む。)、ウインド
チーター、ウインドジャケットその他これらに類する製品(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限るものと
し、第61.04項のものを除く。)
男子用のスーツ、アンサンブル、ジャケット、ブレザー、ズボン、胸当てズボン、半ズボン及びショーツ(水着
を除く。)(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)
女子用のスーツ、アンサンブル、ジャケット、ブレザー、ドレス、スカート、キュロットスカート、ズボン、胸当て
ズボン、半ズボン及びショーツ(水着を除く。)(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)
男子用のシャツ(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)
6106
女子用のブラウス、シャツ及びシャツブラウス(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)
6001
6002
6003
6004
6005
6006
6101
6102
6103
6104
6107
6108
6109
6110
男子用のパンツ、ズボン下、ブリーフ、ナイトシャツ、パジャマ、バスローブ、ドレッシングガウンその他これ
らに類する製品(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)
女子用のスリップ、ペティコート、ブリーフ、パンティ、ナイトドレス、パジャマ、ネグリジェ、バスローブ、ドレッ
シングガウンその他これらに類する製品(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)
Tシャツ、シングレットその他これらに類する肌着(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)
ジャージー、プルオーバー、カーディガン、ベストその他これらに類する製品(メリヤス編み又はクロセ編み
のものに限る。)
6111
乳児用の衣類及び衣類附属品(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)
6112
6113
6114
トラックスーツ、スキースーツ及び水着(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)
衣類(第59.03項、第59.06項又は第59.07項のメリヤス編物又はクロセ編物から製品にしたものに限る。)
その他の衣類(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)
パンティストッキング、タイツ、ストッキング、ソックスその他の靴下類(段階的圧縮靴下(例えば、静脈瘤症
用のストッキング)及び履物として使用するもの(更に別の底を取り付けてないものに限る。)を含むものと
し、メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)
手袋、ミトン及びミット(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)
その他の衣類附属品(製品にしたもので、メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)及び衣類又は衣
類附属品の部分品(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)
6115
6116
6117
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
HSコード
6201
6202
6203
6204
品名、内容
男子用のオーバーコート、カーコート、ケープ、クローク、アノラック(スキージャケットを含む。)、ウインド
チーター、ウインドジャケットその他これらに類する製品(第62.03項のものを除く。)
女子用のオーバーコート、カーコート、ケープ、クローク、アノラック(スキージャケットを含む。)、ウインド
チーター、ウインドジャケットその他これらに類する製品(第62.04項のものを除く。)
男子用のスーツ、アンサンブル、ジャケット、ブレザー、ズボン、胸当てズボン、半ズボン及びショーツ(水着
を除く。)
女子用のスーツ、アンサンブル、ジャケット、ブレザー、ドレス、スカート、キュロットスカート、ズボン、胸当て
ズボン、半ズボン及びショーツ(水着を除く。)
6205
男子用のシャツ
6206
女子用のブラウス、シャツ及びシャツブラウス
6207
男子用のシングレットその他これに類する肌着、パンツ、ズボン下、ブリーフ、ナイトシャツ、パジャマ、バス
ローブ、ドレッシングガウンその他これらに類する製品
6208
女子用のシングレットその他これに類する肌着、スリップ、ペティコート、ブリーフ、パンティ、ナイトドレス、
パジャマ、ネグリジェ、バスローブ、ドレッシングガウンその他これらに類する製品
6209
乳児用の衣類及び衣類附属品
6210
衣類(第56.02項、第56.03項、第59.03項、第59.06項又は第59.07項の織物類から製品にしたものに限る。
6211
トラックスーツ、スキースーツ及び水着並びにその他の衣類
ブラジャー、ガードル、コルセット、サスペンダー、ガーターその他これらに類する製品及びこれらの部分品
(メリヤス編みであるかないか又はクロセ編みであるかないかを問わない。)
6212
6213
ハンカチ
6214
ショール、スカーフ、マフラー、マンティーラ、ベールその他これらに類する製品
6215
ネクタイ
6216
手袋、ミトン及びミット
6217
その他の衣類附属品(製品にしたものに限る。)及び衣類又は衣類附属品の部分品(第62.12項のものを
除く。)
48
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ①輸出入動向 「日本」
日本は輸出額の増加率に対し、輸入額の増加率が高い。
 圧倒的な輸入超過の状態であり、輸入のほとんどは衣料品である。
 原料の輸出も増加傾向にあるが、輸出の半分程度を織物が占める。
 衣料品の輸出額は全体の1割にも満たない。
(輸入額)
(US$)
(輸出額)
(US$)
40,000,000,000
8,000,000,000
35,000,000,000
7,000,000,000
30,000,000,000
6,000,000,000
25,000,000,000
20,000,000,000
衣料品
編物
衣料品
5,000,000,000
編物
4,000,000,000
織物
織物
15,000,000,000
糸
10,000,000,000
原料
3,000,000,000
糸
2,000,000,000
原料
5,000,000,000
1,000,000,000
0
0
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成
・国内市場が衰退する状況に関わらず、衣料品の輸入額は増加。特に海外縫製を活用したOEMが
増加していると推察される。原料の輸出は伸びているが、今後も輸出の中心は織物。現状のまま
で推移するとした場合、衣料品の輸出は今後も伸びないと考えられる。
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49
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ①輸出入動向 ASEAN「ベトナム」
ベトナムは、輸入額、輸出額ともにここ数年顕著に増加。縫製業が盛んであり、糸・織物等
を輸入し、衣料品を輸出する構造である。ASEAN4カ国でもっとも輸出入の伸びが大きい。
 輸出額は2001年から2011年にかけて7倍強まで増加。
 輸出額の変動に呼応し、輸入額も織物、編物、糸を中心に増加。2001-11年にかけて、5倍程度にまで
増加。
(輸入額)
(億US$)
(億US$)
160
160
140
140
120
120
100
80
衣料品
編物
(輸出額)
衣料品
100
編物
80
織物
織物
60
40
糸
原料
60
糸
40
原料
20
20
0
0
日本企業の可能性
・織物・編物の輸出先としてある程度のボリュームが期待される
・新たな縫製拠点としての活用可能性が益々高まる
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出所)UNCOMTRADEよりNRI作成 50
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ①輸出入動向 ASEAN「インドネシア」
インドネシアは、2008年以降、急激に輸入額が増加。特に、織物、編物の伸びが著しい。
 2008-12年のわずか5年で輸入額は2倍に増加。
 織物では、「綿織物」、「合成繊維の長繊維の糸の織物」、編物では、「メリヤス編物及びクロセ編物」が急激に増加。綿
花の輸入量、合成繊維糸の輸入量も増加が著しい。
 安定的に輸出も増加。特に衣料品の輸出が多く、原料を輸入し、縫製によって衣料品を輸出。
 近年ムスリムが増えていることによって、輸入した生地で縫製された衣料品が国内にて消費されている(※)。
(億US$)
(輸入額)
(輸入額)
(億US$)
140
140
120
120
100
100
衣料品
80
編物
60
織物
糸
40
(輸出額)
(輸出額)
衣料品
80
編物
60
織物
糸
40
原料
原料
20
20
0
0
日本企業の可能性
※現地企業へのインタビュー調査結果
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・織物(綿・合成繊維)の輸出先としてボリュームが期待される
・新たな縫製拠点としての活用可能性が益々高まる
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成 51
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ①輸出入動向 ASEAN「マレーシア」
マレーシアは、ASEAN4カ国中、もっとも輸出入額が少ないものの、特に衣料品の輸入額は
近年増加傾向にある。
 輸出入額は少なく、ベトナムの1/5、インドネシアの1/4程度のサイズである。
 注目すべきは、衣料品の輸入額であり、ベトナム、インドネシアよりも圧倒的に多く、年々安定的に増加。
(億US$)
(輸入額)
(億US$)
35
35
30
30
25
25
(輸出額)
衣料品
衣料品
20
編物
15
織物
20
編物
15
織物
糸
糸
10
原料
10
5
5
0
0
原料
日本企業の可能性
・衣料品の輸出先として期待される
・付加価値の高い領域を明らかにできれば他商材も可
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出所)UNCOMTRADEよりNRI作成 52
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ①輸出入動向 ASEAN「タイ」
タイは、マレーシアと輸出入額の構成比が類似。衣料品の輸入額も年々増加。
 リーマンショック時の09年を除き、輸出入ともに、安定的に増加。近年衣料品の輸入も増加傾向にある。
 他国と比較して、原料の輸入比率が相対的に高い。これは衣料品用途以外の工業用資材として活用されている可能
性が考えられる。
(億US$)
(輸入額)
(億US$)
80
80
70
70
60
60
50
40
衣料品
編物
(輸出額)
衣料品
50
編物
40
織物
織物
30
糸
20
原料
30
糸
20
原料
10
10
0
0
日本企業の可能性
・衣料品の輸出先として今後に期待
・付加価値の高い領域を明らかにできれば他商材も可
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成 53
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ①輸出入動向 欧米「イタリア」
イタリアは、欧米日5カ国で比較した場合、最も輸出額が多く、唯一輸出額が輸入額を
上回る。
 原料および糸に関しては、輸出額より輸入額の方が大きい。
 織物、編物、さらには衣料品の輸出額が輸入額を上回っており、イタリア国内で付加価値を高めて、海外に
輸出するという状況が伺える。
(輸入額)
(US$)
(輸出額)
(US$)
30,000,000,000
40,000,000,000
25,000,000,000
35,000,000,000
30,000,000,000
20,000,000,000
15,000,000,000
10,000,000,000
衣料品
衣料品
25,000,000,000
編物
織物
編物
20,000,000,000
織物
糸
15,000,000,000
糸
原料
10,000,000,000
原料
5,000,000,000
5,000,000,000
0
0
日本企業の可能性
・糸・織物については輸出先として期待が持てるものの、特に織
物についてはグローバルでの競合になることが想定される。
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成 54
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ①輸出入動向 欧米「フランス」
フランスは、輸入額が輸出額の2倍程度である。輸入の大半を衣料品が占めており、輸出
についても衣料品が3/4の割合を占めている。
 織物、糸の輸出は微減傾向であるものの、衣料品は順調に輸出を伸ばしており、輸出に関しては衣料品へ
の特化が見られる。
 ただし、衣料品の輸入額も大幅に増加。輸入超過の状態となっている。糸・織物・編物ともに減少傾向であり、
国内繊維産業の衰退が伺える。
(輸入額)
(US$)
(輸出額)
(US$)
30,000,000,000
16,000,000,000
14,000,000,000
25,000,000,000
12,000,000,000
20,000,000,000
15,000,000,000
10,000,000,000
衣料品
編物
衣料品
10,000,000,000
編物
8,000,000,000
織物
織物
糸
原料
6,000,000,000
糸
4,000,000,000
原料
5,000,000,000
2,000,000,000
0
0
日本企業の可能性
・原料よりも衣料品としての輸出先として期待される。織物はあ
る程度のボリュームが期待されるが、伸び悩むことが予想される。
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出所)UNCOMTRADEよりNRI作成 55
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ①輸出入動向 欧米「英国」
英国は、輸入額が輸出額の3倍程度になっており、圧倒的に輸入超過の状態。
 輸入の大半が衣料品であり、織物、編物の輸入も少ない。
 織物の輸出額も減少傾向であり、イギリス国内の繊維産業の凋落が伺える。
 なお、フランスと英国は傾向が類似しており、フランスは英国の後追いをし、繊維産業が衰退していくと想定される。
(輸入額)
(US$)
(輸出額)
(US$)
30,000,000,000
9,000,000,000
27,000,000,000
8,000,000,000
24,000,000,000
7,000,000,000
21,000,000,000
18,000,000,000
15,000,000,000
12,000,000,000
9,000,000,000
衣料品
6,000,000,000
衣料品
編物
5,000,000,000
編物
織物
4,000,000,000
織物
糸
3,000,000,000
糸
原料
6,000,000,000
2,000,000,000
3,000,000,000
1,000,000,000
0
0
原料
日本企業の可能性
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
・衣料品の輸出先以外の選択肢は無い。織物の輸出割合が比
較的高いが、ボリュームとしては小さいため、ハイエンドな織物で
の競合となる可能性はある
56
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ①輸出入動向 欧米「米国」
米国は、欧米日5カ国中最も輸入額が高く、輸出額の4倍に達する。
 圧倒的な米国市場の大きさから大量の衣料品を輸入している。今後も、米国市場の伸びが予想されるため
衣料品の輸出先として期待される。
 輸出については原料の割合が高く、糸・織物・編物・衣料品の輸出額はさほど多くはない。
 原料輸出の中心は合繊であり、石油採掘から原料化までを一貫して行い、海外に輸出していると想定される。
(輸入額)
(US$)
(輸出額)
(US$)
100,000,000,000
25,000,000,000
90,000,000,000
80,000,000,000
20,000,000,000
70,000,000,000
60,000,000,000
50,000,000,000
40,000,000,000
30,000,000,000
20,000,000,000
衣料品
編物
15,000,000,000
編物
織物
糸
衣料品
10,000,000,000
原料
織物
糸
原料
5,000,000,000
10,000,000,000
0
0
日本企業の可能性
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
・衣料品の輸出先以外の選択肢は無い。原料の輸出先の競合
となる可能性はあるものの、原料の調達先として機能する可能
性の方が高いと予想される
57
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ②単価分析 ASEAN「原料」
インドネシアでは繊獣毛及び粗獣毛、タイ・ベトナムでは生糸が高値で輸入されている。
 獣毛など現地で調達できない原料については高値で取引される傾向にある。
 一方で、大量に輸入されているのは、実綿及び繰綿である。
(US$) (百万US$)
1,400,000,000
インドネシア
タイ
マレーシア
ベトナム
1,200,000,000
1,000,000,000
800,000,000
600,000,000
400,000,000
200,000,000
5002
5102
5002
5104
0
0.0
10.0
20.0
30.0
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
40.0
50.0 (US$/kg )
国名
単価
Code
インドネシア
5102
46.5
インドネシア
5104
37.8
ベトナム
5002
37.5
タイ
5002
32.9
インドネシア
5101
20.7
マレーシア
5102
19.4
マレーシア
5105
18.5
タイ
5102
17.5
インドネシア
5302
16.6
タイ
5001
16.6
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成 58
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ②単価分析 ASEAN「糸」
マレーシアでは羊毛製又は繊獣毛製の糸(小売用)、タイ、ベトナム、インドネシアでは
絹紡糸及び絹紡紬糸が高値で輸入されている。
 原料同様、羊毛糸、獣毛糸は高値で取引されている。
 インドネシア、タイでは、合成繊維の長繊維の糸が大量に輸入されている。
(US$)
(百万US$)
600,000,000
インドネシア
マレーシア
タイ
ベトナム
500,000,000
400,000,000
300,000,000
200,000,000
100,000,000
5006 5004
0
0.0
10.0
20.0
5005
30.0
40.0
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
5004
5109
5006
50.0
60.0 (US$/kg )
国名
単価
Code
マレーシア
5109
56.8
ベトナム
5006
54.1
タイ
5004
50.5
ベトナム
5004
46.0
インドネシア
5006
45.4
ベトナム
5005
38.5
インドネシア
5109
32.5
ベトナム
5108
32.0
インドネシア
5108
31.2
タイ
5005
30.0
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成 59
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ②単価分析 ASEAN「織物」
タイ、ベトナム、マレーシアでは絹織物が、さらにタイ、ベトナム、インドネシアでは梳毛織物、
紡毛織物が高値で輸入されている。
 高価格帯で取引されている織物は、「絹織物」と「毛織物」に限られる。
 ベトナムでは高値である程度のロット数で梳毛織物が輸入されている。
 綿織物については安値で大量に輸入されている。
(US$)
(百万US$)
800,000,000
インドネシア
マレーシア
タイ
ベトナム
700,000,000
600,000,000
500,000,000
国名
単価
Code
ベトナム
5007
101.1
タイ
5007
59.1
ベトナム
5112
42.2
400,000,000
マレーシア
5007
38.4
300,000,000
タイ
5111
37.7
タイ
5112
29.6
ベトナム
5111
29.1
インドネシア
5112
28.4
ベトナム
5309
26.3
インドネシア
5007
18.7
200,000,000
100,000,000
0
0.0
20.0
5112
5007
5111
40.0
5007
5007
60.0
80.0
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
100.0
120.0 (US$/kg )
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成 60
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ②単価分析 ASEAN「編物」
編物は織物よりも安値で輸入されている。
 編物よりも織物の方が多く取引されている。
 ただし、価格帯としては編物の方が若干安い。
 編物については取得できる情報が限られるため、留意が必要。
(US$)
(百万US$)
1,400,000,000
インドネシア
マレーシア
タイ
ベトナム
1,200,000,000
1,000,000,000
800,000,000
600,000,000
400,000,000
200,000,000
国名
単価
Code
ベトナム
6001
9.7
インドネシア
6001
9.1
インドネシア
6002
8.2
タイ
6001
7.7
マレーシア
6001
7.5
マレーシア
6002
7.2
タイ
6002
6.6
6001 6001
0
0.0
2.0
4.0
6.0
8.0
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10.0
12.0 (US$/kg )
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成 61
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ②単価分析 ASEAN「衣料品」
(参考)ベトナムの衣料品は高値で輸入されている。
 4カ国の中ではベトナムにおいて衣料品が高値で輸入されているのが実態である。
 全体の平均値としているため、価格の幅までは考慮されていない。
(US$)
(百万US$)
120,000,000
インドネシア
マレーシア
タイ
ベトナム
100,000,000
80,000,000
60,000,000
40,000,000
20,000,000
6212
6216
6213
0
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
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6214
50.0
60.0 (US$/kg )
国名
単価
Code
ベトナム
6114
50.4
ベトナム
6212
49.2
ベトナム
6113
31.9
ベトナム
6216
30.4
タイ
6113
29.5
ベトナム
6217
28.6
インドネシア
6215
27.6
ベトナム
6209
27.2
ベトナム
6115
23.4
インドネシア
6114
22.1
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成 62
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ②単価分析 欧米日「原料」
各国ともに繊獣毛及び粗獣毛、生糸が高値で輸入されている。
 米国では合成繊維の短繊維が安値で大量に輸入されている。
 イタリアでも合成繊維の短繊維のほか、羊毛等も安値で輸入されている。
(US$)
1,000,000,000
5503
フランス
900,000,000
イタリア
国名
単価
Code
英国
イタリア
5102
78.2
米国
フランス
5002
68.8
日本
イタリア
5002
58.1
日本
5002
57.5
英国
5002
46.6
日本
5102
45.2
300,000,000
米国
5002
44.2
200,000,000
米国
5001
36.9
米国
5102
35.0
英国
5102
29.0
800,000,000
700,000,000
600,000,000
500,000,000
400,000,000
5503
5105
5101
5102
100,000,000
5002
0
0.0
10.0Nomura Research
20.0 Institute,
30.0 Ltd. All rights
40.0 reserved.50.0
Copyright(C)
2013
60.0
70.0
80.0
(US$/kg)
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成 63
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ②単価分析 欧米日「糸」
各国ともに合成繊維の長繊維の糸が安値で輸入されている。高値で輸入されているのは
絹糸、紡毛糸及び梳毛糸である。
 米国では合成繊維の長繊維の糸が特に大量に輸入されている。
 フランス、イギリスでは、絹糸、紡毛糸及び梳毛糸(繊獣毛製)が、イタリアでは絹糸が高値で取引されてい
る。
 日本は相対的に輸入単価も輸入額も低いという特徴が見られる。
(US$)
1,400,000,000
5402
フランス
1,200,000,000
イタリア
5402
5006
128.0
米国
英国
5108
112.1
日本
フランス
5108
103.7
イタリア
5006
83.1
フランス
5004
79.1
米国
5004
75.8
英国
5004
75.3
フランス
5005
73.5
米国
5006
70.8
イタリア
5108
67.6
800,000,000
600,000,000
5205
5402
400,000,000
200,000,000
5004
0
0.0
5108
5006
10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0 100.0 110.0 120.0 130.0 (US$/kg)
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単価
Code
フランス
英国
1,000,000,000
国名
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成 64
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ②単価分析 欧米日「織物」
各国ともに、絹織物や梳毛織物(羊毛、繊獣毛)が高値で輸入されている。
 合成繊維の長繊維の糸の織物、綿織物は安値で、米国、イタリア等に大量に輸入されている。
 フランス、イタリア、アメリカにおいて高値で取引されている織物は絹織物や梳毛織物である。イタリアは梳
毛織物の輸入は除く。つまり日本企業にとって梳毛織物の分野は競合となる。
(US$)
900,000,000
800,000,000
フランス
5407
5208
米国
5007
111.3
米国
日本
5007
103.2
日本
フランス
5007
100.3
5407
イタリア
5007
93.2
5209
英国
5007
81.1
英国
5112
77.9
米国
5112
53.9
日本
5111
50.0
日本
5112
47.9
フランス
5112
41.7
5208
500,000,000
400,000,000
300,000,000
5007
200,000,000
5112
100,000,000
5111
0
0.0
単価
Code
英国
700,000,000
600,000,000
国名
イタリア
20.0
40.0
60.0
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
80.0
100.0
120.0 (US$/kg)
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成 65
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ②単価分析 欧米日「編物」
5カ国中、日本が最も高値で編物を輸入している。最も安値で輸入している米国とは単価
に2倍以上の開きがある。
 価格帯としては編物の方が若干安い。
 編物については取得できる情報が限られるため、留意が必要。
(US$)
(US$)
800,000,000
国名
フランス
700,000,000
単価
Code
イタリア
日本
6002
12.3
英国
日本
6001
12.1
米国
フランス
6001
11.7
日本
フランス
6002
10.1
イタリア
6001
9.2
イタリア
6002
9.0
英国
6002
8.2
英国
6001
6.3
100,000,000
米国
6001
5.1
0
米国
6002
5.1
600,000,000
500,000,000
400,000,000
300,000,000
200,000,000
0.0
2.0
4.0
6.0
8.0
10.0
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12.0
14.0 (US$/kg)
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成 66
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ②単価分析 欧米日「衣料品」
(参考)女性物の下着やブラウス、シャツ等が高値で輸入される傾向にある。
 日本はネクタイやショール、スカーフを高値で輸入している。
 米国ではジャージやプルオーバーのほか、スーツが安値で大量に輸入されている。
(US$)
16,000,000,000
6110
国名
フランス
14,000,000,000
12,000,000,000
6204
イタリア
日本
6215
97.5
英国
日本
6214
66.3
フランス
6212
60.3
イタリア
6212
57.9
イタリア
6206
57.6
日本
6212
56.5
米国
6215
47.9
日本
6206
47.5
イタリア
6215
47.4
日本
6202
42.5
米国
10,000,000,000
日本
6203
8,000,000,000
6,000,000,000
4,000,000,000
2,000,000,000
6212
0
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
6214
6206
60.0
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
70.0
6215
80.0
単価
Code
90.0 100.0 (US$/kg)
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成 67
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ③ASEANにおけるM&Aの動向
インドネシア・ベトナム・タイ・マレーシアの企業における買収は、各国ともに現地企業内での
案件が最も多い。
 ASEAN諸国市場への参入形態のひとつとして、M&Aがある。各国の産業を理解するには、M&Aの実施状況
を分析することも有効である。ここでは、ASEANおよび日欧米における繊維製品関連事業者のM&A実施状
況について整理した(2000年1月1日以降に実施された案件を対象とする)。
 M&Aの実績としては現地企業同士(In-In)が最も多い。ASEAN域内における企業の合従連衡が進んでいる
ことが伺える。
(件)
250
200
150
182
現地企業→現地企業
現地企業→海外企業
100
海外企業→現地企業
81
50
0
34
7
20
28
1
13
12
18
インドネシア
ベトナム
タイ
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37
15
マレーシア
68
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ③ASEANにおけるM&Aの動向
海外企業による現地企業の買収においては、各国ともにASEAN諸国企業による買収が
多い。欧米および日中韓企業の買収も見られる。
 海外企業は現地企業を買収した
ベトナム:13件
タイ:18件
その他, 2
欧州, 2
欧州, 3
米国, 1
その他, 6
日中韓, 4
ASEAN, 5
日中韓, 1
ASEAN, 7
インドネシア:20件
マレーシア:15件
その
他, 2
欧州, 4
米国, 1
欧州, 2
その他, 5
ASEAN, 9
日中韓, 4
日中韓, 2
ASEAN, 6
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69
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ③ASEANにおけるM&Aの動向
現地企業による海外企業の買収においては、マレーシアがASEAN諸外国の企業を多く
買収している。
ベトナム:1件
タイ:12件
欧州, 2
その他, 3
米国, 2
ASEAN, 1
欧州, 1
日中韓, 4
インドネシア:7件
その他, 1
マレーシア:37件
欧州, 3
その他, 8
欧州, 7
米国, 1
日中韓, 3
日中韓, 5
ASEAN, 16
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70
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ④日本製品の販売戦略
ASEAN諸国(および欧米)との取引実態から見る日本製品の販売戦略
日本
フランス
イタリア
英国
米国
マレ-シア
タイ
インドネシア
ベトナム
輸出
・原料は増加傾
(構成比
向
が高い
・織物、原料
もの)
・衣料品は増加
・織物、糸は減
少傾向
・衣料品
・欧米の中で
唯一輸出超過
・衣料品、織物
・衣料品は増加
・織物は減少傾
向
・衣料品
・原料は増加
・原料
・ボリューム小
・衣料品、原料
・安定的に増加
・衣料品
・安定的に増加
・衣料品
輸入
・圧倒的輸入超
(構成比
過、増加傾向
が高い
・衣料品
もの)
・輸入超過、増
加傾向
・衣料品
・増加傾向
・衣料品
・輸入超過、増
加傾向
・衣料品
・圧倒的輸入超
過
・衣料品
・ボリューム小
・衣料品は増加
・安定的に増加
・原料、衣料品
・急激に増加
・顕著に増加
・織物、編物
・織物、編物
(全体的に増加)
↓
総論・
戦略
動向
今後も織物の
輸出が中心と
なる
海外縫製を活
用したOEMは
今後も増加す
ると考えられる
↓
↓
↓
織物の輸出先 糸・織物の輸
衣料品の輸出
として考えられ
出先として考え
先としての選
るが、頭打ち状
られる。可能性
択肢以外は考
態にあり、今後
のある素材は、
えにくい
の増加は考え
絹織物や梳毛 ハイエンドな織
にくい。可能性
織物である
物での競合と
のある素材は、 一方で、織物
なる可能性が
絹織物や梳毛
については羊
ある
織物である。
毛織物を中心
衣料品の輸出
に競合にもなり
先としても期待
うる
される
↓
衣料品の輸出
先としての選
択肢以外は考
えにくい
原料の輸出に
おいて競合と
なり得るが、調
達先としての
機能も考えら
れる
↓
↓
↓
衣料品の輸出 衣料品の輸出 織物(綿・合成
先として期待さ
先として期待さ
繊維)及び原
れる
れる
料については
インドネシアや インドネシアや
ある程度のボ
ベトナム等の製
ベトナム等の製
リュームをもっ
造拠点から衣
造拠点から衣
て輸出可能
料品の輸出が
料品の輸出が 新たな縫製拠
考えられる
考えられる
点としての活
付加価値の高 付加価値の高
用も期待され
い領域を明ら
い領域を明ら
る
かにできれば
かにできれば
他商材も可
他商材も可
・顕著に増加
・衣料品、糸
↓
織物・編物の
輸出先として
考えられる
縫製拠点とし
ての活用が期
待される
ASEANの攻略法としては、インドネシア・ベトナムの製造拠点をもうけ、マレーシア・タイ等のASEAN諸国、さらには欧米に衣料品を輸出していくことも一案と考えられる。
日本からの直接の輸出については、織物を中心とし、タイやインドネシア、ベトナムを輸出先とすることが考えられる。
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71
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑤ASEANに進出する繊維関連の日本企業
日本企業が考えるASEANでの事業実施上の課題と工夫
 ASEAN諸国(および欧米)との取引実態から見る日本製品の販売戦略において記載したように、今後は
ASEAN諸国へのテキスタイル、衣料品の輸出が期待される。
 ただし、実際にASEAN諸国に製品を輸出する上では、多くの事業実施上の課題が想定される。また、課題
を克服するために、日本企業は様々な工夫を講じていると考えられる。
 そこで、実際にASEAN諸国に進出している企業に対してヒアリング調査を実施し、ASEANで事業を実施する
上での課題およびそれに対しての工夫を整理した。
 輸出企業よりも進出企業の方がより的確に課題を把握し、工夫を講じていると想定されることから、進出企業に対して
ヒアリング調査を実施した。
 次ページ以降に具体的な進出企業リストを掲載している。当該リストの中からヒアリング調査を実施した。
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72
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑤ASEANに進出する繊維関連の日本企業
具体的な進出企業リスト
 ASEANに進出している日本企業は以下のとおりである。
企業名
旭化成せんい
芦森工業
あつみファッション
NBCメッシュテック
岡本
オンワード樫山
旭陽産業
クラウディア
クラボウ
呉羽テック
グンゼ
コーコス信岡
栄レース
シキボウ
助野靴下
スミテックス・インターナショナル
進出国
タイ
タイ
タイ
タイ
インドネシア
タイ
シンガポール
タイ
ベトナム
タイ
タイ
タイ
インドネシア
インドネシア
タイ
ベトナム
タイ
タイ
タイ
ベトナム
タイ
タイ
インドネシア
タイ
タイ
ベトナム
商材
スパンデックス糸
自動車用シートベルト
女性用下着
工業用ゴム・樹脂部品
印刷用・捺染用メッシュクロス
靴下
衣料品
FTYカバーリング
ウエディングドレス、ベール等
綿・合繊混紡糸
ポリエステル綿混紡績および織布
綿・合繊織物
綿・合繊織編物
綿・合繊混紡糸、織物
不織布
インナーウェア
インナーウェア
ミシン糸
靴下
作業服
リバーレース・ラッセルレース
綿糸
綿糸・織布
靴下
靴下
アパレル製品
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機能
製造・販売
製造・販売
製造
製造・販売
製造・販売
製造・販売
販売
製造・販売
製造・縫製
製造・販売
製造・販売
染色加工
縫製加工・販売
製造・販売
製造・販売
製造加工
製造加工
製造・販売
製造加工
縫製
製造
製造加工
製造加工
製造・輸出
製造・輸出
生産管理・輸出
資本比率
60%
98.3%
25%
30%
97.7%
100%
100%
100%
100%
97%
49.3%
33.7%
45%
51.7%
50%
84%
55%
96.1%
95%
50%
30%
100%
35%
98.3%
60%
100%
操業
2005年2月
1998年4月
1990年4月
1996年4月
1997年1月
1999年12月
2010年5月
2001年2月
2008年12月
1996年10月
1970年1月
1991年12月
1995年8月
1976年4月
2001年3月
1995年3月
1990年4月
1991年10月
1995年4月
1997年8月
2002年1月
1989年10月
1974年6月
2001年5月
1988年5月
2012年3月
出所)東洋経済『海外進出企業総覧』 73
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑤ASEANに進出する繊維関連の日本企業
具体的な進出企業リスト
企業名
住江織物
セーレン
大黒絲業
ダイニック
太陽工業
ダイワボウノイ
タケダレース
TBカワシマ
帝人
デサント
東海染工
東洋紡
進出国
タイ
インドネシア
タイ
インドネシア
タイ
タイ
タイ
シンガポール
タイ
タイ
インドネシア
タイ
タイ
インドネシア
タイ
タイ
タイ
タイ
シンガポール
インドネシア
シンガポール
タイ
インドネシア
タイ
タイ
マレーシア
マレーシア
マレーシア
インドネシア
商材
自動車用内装材
自動車用内装表皮材
衣料用繊維製品、自動車用内装材
繊維製品
アパレル縫製資材
アパレル縫製糸
衣料用芯地
熱接着芯地
繊維製品、膜構造物
繊維製品、膜構造物
アパレル製品
レース
自動車内装用ファブリック
自動車用ファブリック
伝動ベルト用接着コード
ポリエステル長/短繊維
ポリエステル長/短繊維
ポリエステル長繊維織物
ポリカーボネート樹脂
ポリエステルフィルム
スポーツウェア
綿・レーヨン、合繊等の織物
綿・レーヨン、合繊等の織物
エアバッグ用基布
機能材商品、縫製機器
紡績、織布
紡績、織布
梳毛紡績、織布
ニット
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機能
製造・販売
開発・販売
製造・販売
企画・開発・製造・販売
製造・販売
製造・販売
製造・販売
製造・販売
販売
販売
検品・縫製
製造・染色
製造・販売
研究開発・販売
製造・販売
製造・販売
製造・販売
製造・販売
製造・販売
製造・販売
販売
染色、プリント仕上げ、販売
製造・販売
製造・販売
製造・販売
製造
製造
製造
編立・染色加工
資本比率
50.1%
40%
95.7%
99%
45%
49%
45.5%
100%
100%
48.9%
100%
65%
100%
50%
50.6%
66.8%
75.5%
46.7%
45%
50.1%
100%
98.9%
50%
100%
100%
60%
100%
100%
96.5%
操業
1994年9月
2003年10月
1994年12月
2013年8月
1994年5月
2001年11月
1988年6月
1973年9月
2001年5月
2003年4月
2011年10月
1984年9月
2003年5月
2007年1月
1996年8月
2000年1月
1996年1月
1996年8月
1970年4月
1993年7月
2011年3月
1964年2月
1991年11月
2002年2月
1968年10月
1975年3月
1992年4月
1989年9月
1996年4月
出所)東洋経済『海外進出企業総覧』 74
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑤ASEANに進出する繊維関連の日本企業
具体的な進出企業リスト
企業名
東レ
ナイガイ
ニッケ
日清紡テキスタイル
進出国
ベトナム
タイ
タイ
タイ
タイ
タイ
シンガポール
マレーシア
マレーシア
マレーシア
マレーシア
マレーシア
インドネシア
インドネシア
インドネシア
インドネシア
インドネシア
インドネシア
インドネシア
インドネシア
インドネシア
タイ
マレーシア
マレーシア
インドネシア
商材
魚網用撚糸
綿糸・織布
ボトル用PET樹脂
ポリエステル等
ポリエステル・レーヨン混紡織物
-
-
ポリエステル、綿混紡織物等
ポリエステル短繊維
PBT樹脂
-
ABS樹脂
アクリル糸
ポリエステル・綿混紡織物
ポリエステル・綿混紡織物
ポリエステル・レーヨン混紡織物
ナイロンフィラメント等
資材用長繊維縫糸
ボトル用PET樹脂
-
-
糸ゴム・紡糸
梳毛
梳毛
デニム生地
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機能
製造・販売
製造・染色加工
製造・販売
製造・販売
製造・販売
マネジメント
商社機能
製造
製造・販売
製造・販売
マネジメント
製造・販売
製造・染色・販売
製造・染色
製造
製造・染色
製造・販売
製造・販売
製造・販売
マネジメント
商社機能
製造・販売
紡績加工
加工
製造
資本比率
100%
49%
40%
70.8%
39.4%
100%
100%
100%
100%
50%
100%
93.8%
100%
29.9%
69.8%
100%
92.4%
90%
44.2%
100%
100%
100%
90%
90%
49%
操業
1995年11月
2004年3月
1992年10月
1964年3月
2002年5月
1982年6月
1975年5月
1974年9月
2006年4月
2002年4月
1992年4月
1975年4月
1972年5月
1975年9月
1972年4月
1973年11月
1991年6月
1996年1月
2002年10月
1996年4月
2001年7月
1988年5月
1994年1月
2011年2月
出所)東洋経済『海外進出企業総覧』 75
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑤ASEANに進出する繊維関連の日本企業
具体的な進出企業リスト
企業名
日清紡ホールディングス
日東製網
日本バイリーン
フジックス
フジボウトレーディング
フレックスジャパン
ホギメディカル
丸久
宮城レース
桃井製網
山喜
ユニチカ
ルシアン
ワコール
進出国
商材
タイ
プラスチック成形品
タイ
ブレーキ摩擦材
シンガポール -
インドネシア シャツ
インドネシア 綿糸、綿布
インドネシア 綿布等
タイ
漁網
タイ
フィルタ材料
タイ
縫製用ミシン糸
タイ
衣料品
インドネシア ドレスシャツ
インドネシア 医療用不織布
インドネシア 不織布及びキット製品
タイ
婦人・子供用カットソー
タイ
リバーレース・ラッセルレース
フィリピン
漁網
インドネシア 漁網、撚糸、ロープ
タイ
カッターシャツ
シンガポール ドレスシャツ
ラオス
カッターシャツ
タイ
PETスパンボンド
インドネシア 二軸延伸ナイロンフィルム
インドネシア シャツ地織物
ベトナム
婦人インナーウェア
ベトナム
インナーウェア
タイ
婦人下着
シンガポール 婦人下着
マレーシア
自社製品
フィリピン
婦人下着
インドネシア 婦人下着
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機能
製造・販売
製造・販売
マネジメント
製造・販売
製造
製造・染色加工
製造・販売
製造・販売
販売
縫製
製造
製造
製造・販売
製造・輸出
製造
製造・販売
製造・販売
製造
販売
製造
製造・販売
製造・販売
製造・販売
製造
製造
製造・販売
販売
販売
販売
製造・販売
資本比率
100%
97.1%
100%
83.3%
70%
89%
100%
50%
49%
100%
54.7%
99.6%
99.9%
49%
32%
40%
100%
32.5%
100%
85.5%
79.1%
82.8%
69.4%
100%
100%
33.6%
100%
50%
50%
37%
操業
1989年11月
1996年6月
2011年9月
2002年10月
1995年5月
1998年12月
2012年8月
2008年1月
2011年6月
2001年10月
1990年1月
1995年11月
2011年7月
1990年4月
2002年1月
1974年11月
1975年1月
1991年11月
2006年1月
1998年3月
1997年1月
1972年9月
2004年9月
1997年6月
1970年10月
1980年2月
2003年6月
1989年6月
1991年1月
出所)東洋経済『海外進出企業総覧』 76
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑤ASEANに進出する繊維関連の日本企業
日本企業が考える「ASEANで事業が成功したポイント」
① いち早く現地に進出したこと
 他社に先駆けていち早くASEAN市場に進出したことこそが一番の成功の要因である。先行者利益がある(アパレル)
 縫製産業の主要な市場がASEANに移ってきたタイミングを逃さず、しっかりとついていったこと(アパレル)
② 現地有力企業とのパートナー契約
 ASEAN展開する上では、現地の有力なパートナー企業を選定することが重要である。有力なパートナー企業を選定で
きたことで事業を効率的に実現できている(アパレル)
 資金が潤沢にあるパートナー企業と組めるかどうかは重要である(アパレル)
③ 技術力の訴求
 日本企業の技術力は高く、ASEANでも評価の対象となる(アパレル)
 日本は技術力という面において非常に競争力がある。日本の常識は海外の常識ではない(テキスタイル)
 強みは、やはり品質である(副資材)
④ 国別の展開戦略の立案
 付加価値が訴求する国では、付加価値向上のための工夫を実施するなど、国別に戦略を変えている(副資材)
 国によって機能を分割する。ある国では直営店で社員が販売、別の国ではパートナー企業社員が販売等(アパレル)
⑤ プロモーションの強化
 各国によってプロモーションの手法も変更している。インドネシアでは雑誌媒体(実験的にTVCFも開始)、ベトナムでは
ケーブルTV・SNS、タイではTVCF・雑誌・交通広告、マレーシアでは雑誌・YouTube・ラジオ・イベント等様々である(ア
パレル)
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77
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑤ASEANに進出する繊維関連の日本企業
日本企業が考える「ASEANで事業が成功したポイント」
⑥ 商品企画機能の現地化
 現地に企画開発機能を保有するメリットは大きい。顧客とのコミュニケーションが円滑に行えることで、開発スピードが
向上(テキスタイル)
 研究開発よりも、商品企画の方が重要。円滑なコミュニケーションにより、顧客ニーズに合わせ、素早くプロトタイプを
作ることができ、実物を見ながら顧客と対話が可能になる(副資材)
▪ インドの事例であるが、川で岩に叩きつけながら洗濯をする生活者を見て、より強力な素材が求められることを理
解することができた。
 納期を短縮することが可能になる(アパレル)
 現地に商品企画の拠点を有することは有効。責任者を現地人にするなど中長期的な権限移譲も必要(アパレル)
⑦ コア機能の国内集積
 コアの研究開発部門については日本国内に集積する。競争優位性のある技術については、技術が流出するおそれが
あるため、国内に残すことが必要(テキスタイル)
⑧ コスト競争力の強化
 品質を求めると、ある程度の価格になってしまう。ただし、価格競争力が弱いというわけではなく、価格競争が激しいと
ころではコスト削減の工夫を行う。(副資材)
 一貫生産によってコスト競争力を強化(テキスタイル)
⑨ 人材の育成・確保
 現地企業では離職率が非常に高いが、年功序列的な昇給や賞与を設けるなどの工夫を行い、離職率は低く抑えられ
ている(テキスタイル)
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78
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑤ASEANに進出する繊維関連の日本企業
日本企業が考える「ASEANでの事業実施上のリスク および 政府に期待する支援策」
事業実施上のリスク
① 生産コストの上昇
 ASEANでは労務コストを中心に生産コストが上昇している(アパレル)
② 為替差損
 為替差損は海外進出企業にとってもれなくリスクとなる(テキスタイル)
③ 原料価格の上昇
 市場の変動で原料価格が上がるリスクが常にある(副資材)
④ 法規制の変更リスク
 ASEAN(特にベトナム)では法律の運用がすぐに変更となる。環境関連の基準(排水基準)も年々厳しくなっており、追
加投資が必要になる(アパレル)
政府に望む支援策
① 効果的な情報提供
 JETROからは現地の情報をもらっている。特殊な情報ではないが、役にたっている(テキスタイル)
 ASEAN地域全体を統括している機関等から情報を取れると良い。現時点では情報の入手先がバラバラであり、効率
性に欠ける(副資材)
② 金利優遇等の金融支援策の実施
 政策投資銀行、国際協力銀行等からの借り入れも、民間の金融機関と比較して有利な条件ではない(テキスタイル)
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79
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑥海外企業から見た日本の繊維産業
海外企業が考える「日本の特長」
① 日本の文化に裏打ちされた感性の高さ
 日本の文化そのものがイタリアのデザイナーやスタイリストの刺激になっていることは確かである(イタリア・小売)
 日本に洗練されたものがあることは認識している。東京コレクションなどのファッションショーでは、スタイリストにとって
興味を湧かせる刺繍やデザインが多い(イタリア・小売)
 日本の消費者そのものが洗練されていて、商品の選別を行うことができる(イタリア・小売)
 日本人は洗練されたモノ、新しいモノを欲しがる消費者が多い(イタリア・アパレル)
 日本人の好みは様々であるという点が日本の消費者の大きな特長である。また、日本のお茶や地下鉄などを見ると、
日本人のきれい好きなところ、丁寧な仕事を好むところが垣間見える。世界的に見ても珍しい(イタリア・アパレル)
 日本の商品に対する印象としては、パッケージから商品本体まで細部に渡って凝っているという点が挙げられる。その
ため、バイヤーとしては好奇心が湧く商品が多い。デザインにも優れた商品に強みがあると考えており、特に小物類は
興味深い商品が多い(イタリア・小売)
 日本市場は非常に面白い。消費者の嗜好が複雑であり、またその複雑さによって逆に製品開発においてインスピレー
ションが湧く(イタリア・アパレル)
② 信頼感の高さ
 日本はスピード感は無いものの、長く付き合えるだけの信頼感がある(タイ・アパレル)
 日本企業との付き合いは一度始まると、とても長いものになる。事業の安定性の観点からもありがたい(ベトナム・テキ
スタイル/縫製)
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80
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑥海外企業から見た日本の繊維産業
海外企業が考える「日本の特長」
③ 品質に対する理解の高さ
 日本の企業、消費者ともに、製品の品質に対する理解は極めて高い(イタリア・アパレル)
 洗練されたお客さんが多い。価格帯は中間より少し上の商品を使いたいというお客さんが多い(イタリア・テキスタイル/
アパレル)
 タイの品質基準は、日本の品質基準をベースとしているように、高い品質が強みである(タイ・業界団体)
 日本人は品質を重視している企業が多い(ベトナム・業界団体)
 日本は縫い方一つでも品質にこだわるため、バイヤーの目は厳しい(マレーシア・テキスタイル/縫製/アパレル)
 日本企業からの要請で針検知器を購入し、製品に針が混入していないか検知してから出荷した。そのような要望が
あったのは後にも先にも日本企業だけであった(マレーシア/縫製)
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2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑥海外企業から見た日本の繊維産業
海外企業が考える「日本の注目素材」
① デニム
 素材としては、デニムに注目している。ファッションに関心のあるイタリアの消費者は特別な素材を求めている。ここは
うまくニーズと合致する(イタリア・小売)
 複数社からデニム生地を購入している(イタリア・アパレル)
 日本製のデニムは、藍染めの文化があるため、非常に良質な生地である(イタリア・テキスタイル/アパレル)
 日本製のデニムは、価格は高いが、自社商品を購入する消費者は、適正な価値に対して適正な金額を支払う消費者
(高額の商品であっても購入する消費者)である(イタリア・テキスタイル/アパレル)
 最近ではデニムが注目されており、フランスでも十分売れる可能性がある(フランス・学術機関)
② 合成繊維
 機能性の高い日本製合成繊維はフランスだけでなく世界中が注目する素材である(フランス・業界団体)
 抗菌性など日本の機能性素材は優れている(タイ・アパレル)
 どこをとっても品質が良いが、特に伸縮性があり、壊れにくい(マレーシア・テキスタイル/縫製/アパレル)
 他国の企業に比べて合成繊維の品質は高い。静電気防止の素材など、日本でしか作れない素材がある(マレーシア・
テキスタイル)
 革新的な合成繊維の素材を上市している(マレーシア・縫製)
 速乾性や抗菌性など、特別な機能を持つ生地がある。このような生地は仕入れる可能性がある。高機能素材に関して
はやはり日本が強い(マレーシア・団体)
③ ウール
 日本のウールは正直高すぎる。もう少し価格が合えば購入したい。今後は、日本のウールを使ったイベントを企画して
も面白いかもしれない(イタリア・テキスタイル・アパレル)
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2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑥海外企業から見た日本の繊維産業
海外企業が考える「日本企業の現状の課題」
① 日本製商品に関する情報量の少なさ
 日本製商品の取り扱いは皆無である。その理由は、単純であり、これまで取り扱う機会が無かった、それだけである。
バイヤー側も十分な情報を持ちあわせていなかった(イタリア・小売)
 日本人は商品の目利きができ、イタリアなどから日本に素晴らしい商品を輸入している。しかし、イタリアには輸出でき
ない。なぜ日本の良い商品を海外に持って行くことができないのだろうか、不思議に感じる(イタリア・小売)
② 現地ニーズに合致した商品提供
 現地のスタイルに合わせることが重要である。例えば、日本人は色・柄・デザインの他に、フィット感にこだわる国民性
である。商品もベーシックでありながら、色んな仕掛けを好む。イタリアの企業は日本人が好む製品を提供している。
現地に合致する商品提供が大切である(イタリア・アパレル)
 良いものを作ってもフランスではプレーンな生地は売れない。日本ならではの製品であって、現地で受け入れられると
いった、一見トレードオフの関係にある要件を同時に満たす製品でなければ売れない(フランス・エージェント)
 フランス人は製品以外にもパッケージに拘る国民性である。綺麗なパッケージであることで、さらにモノ自体に愛着が
湧いてくる(フランス・小売)
③ ハイエンドに対する過度なこだわり
 日本の得意分野はハイエンドであることは理解している。ただし、ミドルレベルの商品を展開することについても戦略を
構築することが必要である。マーケットサイズとして、ミドルレベルは無視できない。(対応できるロット数という観点は
あるものの)あえて外すのではなく、ミドルレベルも検討の対象にいれても良いのではないか(イタリア・小売)
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2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑥海外企業から見た日本の繊維産業
海外企業が考える「日本企業の現状の課題」
④ 卸に依存した既存の商習慣
 日本型のビジネスはなかなかうまくいかない。特に商社や問屋が介在する場合、中間マージンが上乗せされ、コスト競
争力が落ちる。E-mailやインターネットが普及する時代にあって商社や問屋に頼っているようでは日本の繊維産業の
これからは厳しい(タイ・テキスタイル)
⑤ 現地の商習慣の理解不足
 日本人は「この商品は売れていますよ」「お客がたくさん付いていますよ」という声に安心感を得て、発注する。フランス
ではこの言葉が出た時点で売れなくなる。他社に提供している製品は売れない(フランス・エージェント)
 日本企業は「○○という企業との取引がある」といった情報を営業トークに使う傾向にあるがフランスではマナー違反
である。信頼されず、取引が長続きしなかったというケースがある(フランス・エージェント)
 フランスは保守的であり、展示会に1,2年出た程度では成果が出づらい(フランス・アパレル)
⑥ スピード感のなさ
 日本は事業にスピード感が無い。特に意思決定が遅く、1,2年かかることも多い(タイ・アパレル)
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2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑥海外企業から見た日本の繊維産業
海外企業が考える「日本企業に必要な取り組み」
【自社内での取り組み】
① 試作品の提供とフィードバックの活用
 フランス企業は、試作品(プロトタイプ)を持参すれば、すぐに「見せて欲しい」と依頼する。即座に契約には至らなくても
そこで得たフィードバックを踏まえて、再度試作品を作り直し、持参する。この繰り返し(いわゆるラピッドプロトタイピン
グ)を短期間のうちに動かすことで、お客さんの欲しい製品を作り出すことが可能になる(フランス・エージェント)
② 製品の物語の伝達
 日本の製品には多くのセールスポイントがある。しかし、そのセールスポイントがわかりづらい。「こういう技術を活用し
たからこそ世界で一番薄い生地が生産できた」など、製品を作る上での背景なども含めて、もっとストーリーを打ち出す
べきである(フランス・アパレル)
③ クロスファンクションを通じた、営業情報の活用
 自社では営業担当が「こういった商品がマーケットで受け入れられるのではないか」などユーザー目線で製品に対して
意見を出すことがある。こういった組織を超えた(クロスファンクションの)取組が重要である。(イタリア・アパレル)
④ 現地小売に対する情報提供の強化
 これまで日本の商品は、情報がほとんど無かったため、取り扱っていない。当然関心はあるので、日本製素材を見せ
てもらえる機会があれば日本に行きたいし、こちらに来て頂ければ会って説明を聞きたい(イタリア・小売)
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2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑥海外企業から見た日本の繊維産業
海外企業が考える「日本企業に必要な取り組み」
【他社との取り組み】
① 現地とのコラボレーション
 複数の日本企業がイタリアの百貨店に直接提案するという企画があればぜひ乗りたい。オリジナルのハウスブランド
を保有しており、そのブランドを活用して、日本企業とコラボレーションプロジェクトとして、オリジナル商品を一緒に開
発することも可能である(イタリア・小売)
 日本企業と日本の学生がコラボレーションすることは理解する。さらに発展させて、海外の学生とコラボレーションして
はどうか。ハードルが高いが、様々な可能性を視野にいれておくことが大切である。経済産業省が支援してそのような
仕組みを作ることができるとさらに面白いのではないか(フランス・学術機関)
 企業同士のミーティングの場などもぜひセッティングしたい(マレーシア・団体)
② 異業種との連携
 新しい考えやイノベーションを創出するためにも、異業種なども交え、様々な観点から物事を見るようにすることが必要
である(タイ・テキスタイル)
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2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑥海外企業から見た日本の繊維産業
海外企業が考える「日本企業に必要な取り組み」
【業界全体としての取り組み】
① 日本企業と現地企業が話し合える場の設定
 日本の既存の商習慣を打破するためには、日本と現地の繊維関連企業を一同に集めて、同じテーブルで話あう機会
を作ることが必要であり、これがもっとも有効な手段である(タイ・テキスタイル)
② 現地エージェントのリスト化
 すべてを自社で完結させることが難しい場合、各地のエージェントを有効に活用することが必要である(フランス・アパ
レル)
 現地エージェントとしてどういった人が居るのか、把握していないという話を聞く。得意分野を含めて、リスト(連絡先を
含む)の作成が急務だろう(フランス・エージェント)
③ ブランド開発の推進
 日本発のブランドの育成を進めるべきである。優秀なデザイナーに対しては、ブランドとして確立できるよう、経営の分
かる人材を付けるなど、ビジネスサポートが必要である。国内外で若手、特に学生がデザインに関する賞を獲得しても
日本のアパレルメーカーに就職してそれまでとなってしまうケースも多い(フランス・アパレル)
④ 日本製であることの打ち出し
 日本人はメイドインイタリーであること、イタリア国内で作られていることを好む日本人はやはり多い。メイド・イン・イタ
リーであることは出す(イタリア・アパレル)
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87
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑦デニム生地に関する輸出入動向
海外企業が特に注目する素材「デニム」
 欧州(イタリア・フランス)およびASEANの各企業に対してヒアリング調査を実施したところ、特に欧州企業が
もっとも関心のある日本製素材として「デニム」が数多く挙げられた。
 ASEAN企業が製造するデニムは、日本製デニムと価格帯や提供する付加価値が異なっており、直接の販売先となる
ことは現時点では難しい。
 次ページ以降に各国のデニムの輸出入動向(2011年)を整理し、デニム素材に限って、攻めるべき市場の
検討を追加で行った。
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88
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑦デニム生地に関する輸出入動向
【輸出入額】中国が輸出額・輸入額ともに突出して高い。イタリアの輸入額はアメリカの
輸入額を上回る。
1,800,000,000
350,000,000
【輸出】
1,600,000,000
521142
1,400,000,000
520942
1,200,000,000
300,000,000
521142
520942
250,000,000
1,000,000,000
200,000,000
800,000,000
150,000,000
600,000,000
【輸入】
100,000,000
400,000,000
200,000,000
50,000,000
0
0
(貿易額) 単位:US$
HSコード
Export
Import
520942
521142
合計
520942
521142
合計
HSコード
Export
Japan
105,994,018
31,828,721
137,822,739
9,331,824
1,652,786
10,984,610
Thailand
Italy
292,139,890
28,849,345
320,989,235
175,290,453
12,571,640
187,862,093
Indonesia
520942
63,796,988
41,614,933
521142
9,476,618
2,170,577
合計
73,273,606
43,785,510
Import 520942
9,623,690
28,058,432
521142
6,701,218
5,229,272
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16,324,908
33,287,704
France
6,608,699
685,913
7,294,612
8,690,844
1,366,380
10,057,224
Malaysia
914,301
914,301
2,731,968
55,537
2,787,505
United
USA
Kingdom
417,470
270,405,534
629,979
12,674,210
1,047,449
283,079,744
1,395,254
94,525,350
80,848
30,293,496
1,476,102
124,818,846
Viet Nam
Bangladesh
(2007年)
(2007年)
286,556
2,303,759
152,996
452,794
439,552
2,756,553
69,731,945
56,863,383
15,013,564
1,485,438
84,745,509
58,348,821
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成
※最新のデータは2011年である。
両方とも綿織物
-520942は綿の重量が全重量の85%以上
-521142は綿の重量が全重量の85%未満
India
175,971,000
28,755,570
204,726,570
31,464,103
3,256,933
34,721,036
China
827,900,980
743,639,481
1,571,540,461
241,974,816
89,308,822
331,283,638
89
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑦デニム生地に関する輸出入動向
【輸出入量】輸出入額よりも輸出入量において、さらに中国が突出して高い
350,000,000
70,000,000
【輸出】
300,000,000
521142
520942
250,000,000
【輸入】
60,000,000
520942
50,000,000
200,000,000
40,000,000
150,000,000
30,000,000
100,000,000
20,000,000
50,000,000
10,000,000
0
0
(貿易量) 単位:Weight in kilograms
HSコード
Export
Import
520942
521142
合計
520942
521142
合計
HSコード
Export
Japan
Italy
8,085,194
2,098,437
10,183,631
1,153,394
135,504
1,288,898
22,037,590
1,906,493
23,944,083
15,612,629
886,348
16,498,977
Thailand
Indonesia
520942
8,493,993
4,636,721
521142
1,514,751
347,041
合計
10,008,744
4,983,762
Import 520942
1,881,321
4,489,372
521142
1,782,272
2,275,385
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3,663,593
6,764,757
France
1,039,149
83,662
1,122,811
1,414,500
224,317
1,638,817
Malaysia
345,174
345,174
617,980
8,699
626,679
521142
United
Kingdom
12,485
17,363
29,848
81,701
1,597
83,298
Viet Nam
45,058
18,661
63,719
11,349,393
2,464,758
13,814,151
USA
33,157,899
1,709,559
34,867,458
8,903,220
3,374,077
12,277,297
Bangladesh
(2007年)
748,144
319,280
1,067,424
13,175,827
317,774
13,493,601
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成
※最新のデータは2011年である。
India
27,669,605
3,507,357
31,176,962
5,121,017
534,687
5,655,704
China
143,057,075
151,770,988
294,828,063
47,451,741
13,539,482
60,991,223
90
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑦デニム生地に関する輸出入動向
【単価分析】輸出入額ともに、英国が高く、イタリア、フランスが続く。日本を除くアジア各国
の単価は低い。
40.0
60.0
【輸出】
35.0
【輸入】
520942
521142
30.0
521142
40.0
平均
25.0
520942
50.0
20.0
平均
30.0
15.0
20.0
10.0
10.0
5.0
0.0
0.0
(単価)
HSコード
Export
Import
520942
521142
合計
520942
521142
合計
HSコード
Export
Japan
Italy
13.1
15.2
13.5
8.1
12.2
8.5
Thailand
France
13.3
15.1
13.4
11.2
14.2
11.4
Indonesia
520942
7.5
521142
6.3
合計
7.3
Import 520942
5.1
521142
3.8
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合計
4.5
9.0
6.3
8.8
6.2
2.3
4.9
6.4
8.2
6.5
6.1
6.1
6.1
Malaysia
United
Kingdom
33.4
36.3
35.1
17.1
50.6
17.7
Viet Nam
2.6
2.6
4.4
6.4
4.4
6.4
8.2
6.9
6.1
6.1
6.1
USA
8.2
7.4
8.1
10.6
9.0
10.2
Bangladesh
(2007年)
3.1
1.4
2.6
4.3
4.7
4.3
出所)UNCOMTRADEよりNRI作成
※最新のデータは2011年である。
India
China
6.4
8.2
6.6
6.1
6.1
6.1
5.8
4.9
5.3
5.1
6.6
5.4
91
2.ASEAN諸国市場への参入に係る課題・成功事例の抽出 ⑦デニム生地に関する輸出入動向
海外企業が特に注目する素材「デニム」
 デニムの単価分析を行ったところ、特にデニムの輸出可能性が高い国は「イギリス」「イタリア」である。
 事実、イタリア企業へのヒアリングを実施した際、日本で調達したい素材として「デニム」が挙げられた。
 また、特に綿の重量が全重量の85%未満のデニム(つまり綿以外の素材が重量ベースで15%以上含まれ
ているデニム)の方が高値で取引されている。
(参考)ASEAN企業が生産するデニム
 ASEANで生産されるデニムにおいて、参考までに価格分析を行った。価格分析は、情報が取得できたベトナムおよび
インドネシアの数値となる。
▪ インドネシアは糸を大量に購入することによって大幅なコストダウンを図った事例である。
40ドル
(ベトナム)
27ドル
10ドル
10ドル
8ドル
7.4ドル
5.6ドル
糸
12.5ドル
(インドネシア)
1.5ドル
生地
縫製
(卸)
上代
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糸
生地
縫製
卸
上代
出所)ヒアリング調査結果より作成
92
3.ASEAN諸国の国別戦略の策定
-1.ならびに2.での調査結果を踏まえ、今後の日本企業の取組内容を検討した。具体
的には、有望なASEAN諸国企業情報を含め、各国での戦略を検討した。また、日本製製
品の付加価値をPR するための「Made in Japan」表示(タグ・ラベル)の必要性及び効果
、さらには今後の取組事項等についての検討を行った。さらに、日本国内の主要企業(
優位性を有する企業)について、工程ごとにインベントリーを作成した。
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93
3.ASEAN諸国の国別戦略の策定 ①ASEANの具体的な企業リスト
個別企業に関する情報
 本調査では、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア4カ国を訪問し、具体的な企業情報の収集についても追加的に実施
した。現在、業界団体に加盟している企業リスト以外に整理された情報は無いというのが実状であった。
 以下、各業界団体名称ならびにURLを紹介する(企業情報を公開している業界についてはそのURLも紹介する)。
タイの団体名称
URL
・The Thai Garment Manufacturers Association (TGMA)
タイ繊維製品製造業者組合
(団体案内)http://www.thaigarment.org/
(企業紹介)http://www.thaigarment.org/index.php/2014-01-20-1113-46
・The Textile Merchants Association (TMA)
タイ繊維商社組合
(団体紹介)http://www.thaitextilemerchant.org/
(企業紹介)http://www.thaitextilemerchant.org/mblist.php
・The Thai Synthetic Fiber Manufacturer’sAssociation
(TSMA)タイ合成繊維製造協会
(団体紹介)http://www.thaitextile.org/tsma/
(企業紹介)http://www.thaitextile.org/tsma/member.php
・The Thai Weaving Industry Association (TWIA)
タイ織物協会
(団体紹介)http://www.thaiweaving.org/
(企業紹介)http://www.thaiweaving.org/member.aspx
・The Thai Silk Association (TSA)
タイシルク協会
(団体紹介)http://www.thaisilk.or.th/
(企業紹介)-
・The Association of Thai Bleaching Dyeing Printing and
Finishing Industries
タイ染色プリント整理加工組合
(団体紹介)http://www.atdptextile.org/
(企業紹介)
http://www.atdptextile.org/index.php?option=com_content&task=vi
ew&id=13&Itemid=28
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94
3.ASEAN諸国の国別戦略の策定 ①ASEANの具体的な企業リスト
個別企業に関する情報
インドネシアの団体名称
URL
・INDONESIAN TEXTILE ASSOCIATION(API:Asosiasi
Pertekstilan Indonesia)
インドネシア繊維協会
(団体案内)http://apidki-jakarta.weebly.com/
(企業紹介)http://apidki-jakarta.weebly.com/anggota.html
・INDONESIAN SYNTHETIC FIBER MAKERS ASSOCIATION
(APSyFI:Asosiasi Produsen synthetic Fiber Indonesia)
インドネシア合成繊維製造協会
(団体案内)www.fiber-indonesia.com
(企業紹介)www.fiber-indonesia.com
・TEXTILES PROFESSIONAL INDONESIA(IKA:IKATAN
ALUMNI INSTITUT TEKNOLOGI TEKSTIL-SEKOLAH TINGGI
TEKNOLOGI TEKSTIL)
テキスタイルテクノロジー高等研究所
(団体案内)http://www.ikaittsttt.org/
(企業紹介)-
・INDONESIAN FASHION DESIGNER
ASSOCIATION (APPMI:Asosiasi Pengusaha Perancang
Mode Indonesia)
インドネシアファッションデザイナー協会
(団体案内)http://appmi.or.id/
(企業紹介)-
・INDONESIAN FASHION DESIGNER COUNCIL (IPMI:Ikatan
Perancang Mode Indonesia)
インドネシアファッションデザイナー協議会
(団体案内)-
(企業紹介)-
・TEXTILES TECHNOLOGY COLLEGE(STTT:Sekolah Tinggi
Teknologi Tekstil)
テキスタイルテクノロジーカレッジ
(団体案内)http://www.stttekstil.ac.id/
(企業紹介)-
・CENTER FOR TEXTILES(BBT:Balai Besar Tekstil)
テキスタイルセンター
(団体案内)-
(企業紹介)-
・INTERNATIONAL GARMENT TRAINING CENTER (IGTC)
国際衣料トレーニングセンター
(団体案内)-
(企業紹介)-
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95
3.ASEAN諸国の国別戦略の策定 ①ASEANの具体的な企業リスト
個別企業に関する情報
マレーシアの団体名称
URL
・MALAYSIAN TEXTILE MANUFACTURERS
ASSOCIATION(MTMA)
マレーシア繊維製造業者協会
(団体案内)http://www.fashion-asia.com/index.cfm
(企業紹介)
・Malaysian Garment Manufacturers Association
(MGMA)
マレーシア繊維製品製造業者協会
(団体案内)-
(企業紹介)-
・MALAYSIAN KNITTING MANUFACTURERS
ASSOCIATION(MKMA)
マレーシアニット製造業者協会
(団体案内)http://www.mkma.org/
(企業紹介)http://www.mkma.org/
ベトナムの団体名称
URL
・The Vietnam Textile and Apparel Association (VITAS)
ベトナムテキスタイル・アパレル協会
(団体案内)http://www.vietnamtextile.org.vn/en/home.aspx
(企業紹介)http://www.vietnamtextile.org.vn/en/vitas/memberlist.aspx (ただしログインが必要)
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96
3.ASEAN諸国の国別戦略の策定 ②J-Quality(仮称)について
(1)Made in Japan (J-Quality(仮称))の目指す姿
 これまでの調査結果さらには日本の繊維関連事業者にとって、一部の消費者にとっては「日本製」であるこ
とがひとつの付加価値となっていることは共通の理解となっている。
 ただし、現在表示されている「日本製」とは、素材の機能性、安全性、高品質などの付加価値があるかない
かに関わらず、原産地規則に基づき「日本製」と表示できる条件さえクリアしていれば、すべての製品に「日
本製」と表示することができる。
 現在高い製品力・素材力に裏打ちされた「日本製」が、消費者に分かりやすくかつ適切な形で伝わっている
とは言い難い。
 日本製品の差別化ポイントは「製品力・素材力」であり、今後の日本製品を広く海外に浸透させていくために
は、「日本製」の定義を再構築し、「日本製」を優先的に購入する市場を拡大していくことが期待される。また、
日本の繊維産業の安定的な発展へとつなげることが期待される。
 そのためにも、製品力・素材力とは何か、それをどのように評価するかについて検討を行うことが求められ
ており、本項ではJ-Quality(仮称)導入についての検討を行った。
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97
3.ASEAN諸国の国別戦略の策定 ②J-Quality(仮称)について
(2)J-Quality(仮称)の内容
【対象範囲】
 「生地」、「衣料品」を対象とする。
 紡績は対象外とする。
(理由)糸の場合、「日本製」であることが訴求ポイントになっているとは考えにくい。紡績以前の工程が「原料の調達」に限定されており、
国産原料の取り扱い比率の低い現状では、紡績を対象にすることは難しい。
 生地の場合は「織り・編み」「染色加工」の2工程、衣料品の場合は「織り・編み」「染色加工」 「縫製」の3工程とする。
バリューチェーン
調達
商社
原料
紡績
紡績
糸
織り・編み
生地
染色加工
生地
テキスタイ
ニッター 染色整理加工業
ルメーカー
●
●
●
●
縫製
衣料品
アパレル
販売
衣料品
小売
生地
●
衣料品
【基準】
 ただし、各工程が日本でなされていることに加え、各工程では遵守すべき事項を設けることも検討する。
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98
3.ASEAN諸国の国別戦略の策定 ②J-Quality(仮称)について
(2)J-Quality(仮称)の内容
-参考 : 工程のみの規定とするか? 工程の基準まで規定するか? -
 J-Quality(仮称)として認める手法としては大きく2つの選択肢がある。ひとつが「工程のみの規定とする」、もうひとつが「工
程の基準まで規定する」である。
 選択肢のどちらとするかについては、3つの論点「①制度導入の容易さ」、「②消費者への訴求力」、「③国内産業活性化」
から整理する。効果発現のタイミングが将来と考えれば、後者の選択肢の方が合理的である。
初期
運用(時間軸での変化も含む)
制度導入の容易さ
OPT 1
消費者への訴求力
国内産業活性化
広がりに時間を要せず、
国内産業への裨益は瞬発的に伸びる
◯
OPT 2
制度導入は容易。ただし
訴求力は質の面では限定的
△
訴求力の低さから国際産業にとって
制度の位置づけが軽視される
→
☓
ハードルの低さから
いずれ訴求力は落ちる
◯
広がりに時間を要することもあって、
当初の国内産業への裨益は限定的
☓
△
制度導入は容易。ただし
訴求力は量の面では限定的
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→
△
訴求力の高さから国際産業にとって
制度の位置づけが重視される
→
◯
△
→
◯
ハードルの高さから
訴求対象が広がる。リピート率もUP。
99
3.ASEAN諸国の国別戦略の策定 ②J-Quality(仮称)について
(3)J-Quality(仮称)で評価すべきポイント
生地
項目
素材力
要件
優れた素材力
対象
製品
検証事項
客観的
判別の容易さ
対象とする素材の特定
◯
各素材ごとの評価指標の設定
×
デザイン力
優れたデザイン力
製品
テキスタイルデザイン力の評価指標の設定
×
企画力(ストーリー性)
絞り込まれたストーリー性
製品/企業
付加価値を高めるストーリー
×
技術力
・高付加価値商品を作ることができ
る技術、日本古来・固有の技術
製品
具体的な技術の特定
◯
・高付加価値商品を作ることができ
る装置
製品
使用する装置の特定
◯
・制限された原材料のみの使用
製品
具体的な原材料(染料を含む)の特定
◯
トレーサビリティの確保
◯
安心・安全
環境への気配り
企業としての姿勢
・環境配慮活動の実施
企業
ISO14000またはそれに類する資格の取得
◯
・コンプライアンスの実施
企業
CSR基準の設定
◯
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100
バリューチェーン
3.ASEAN諸国の国別戦略の策定 ②J-Quality(仮称)について
調達
原料
商社
(4)事業運営スキーム(案)
紡績
紡績
糸
織り・編み
生地
染色加工
生地
テキスタイ
ニッター 染色整理加工業
ルメーカー
縫製
衣料品
アパレル
販売
衣料品
小売
⑦J-Quality(仮称)該当製品の選定
有識者・実務者
(百貨店/海外バイヤー等)
⑪販売
選定基準(2)
⑨フィードバック
⑧公表
⑥申請
(生地情報のみ)
②J-Quality(仮称)該当企業の選定
客観的に判断できる者
(第三者機関を含む)
J-Quality (仮称)認定生地
該当企業が生産する生地
⑤生産
J-Quality(仮称)認定企業
テキスタイルメーカー/ニッター
選定基準(1)
染色整理加工業
③公開
(一定期限を経過した企業は再申請)
①公募・申請(企業情報)
④フィードバック
(アドバイスを含む)
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101
3.ASEAN諸国の国別戦略の策定 ②J-Quality(仮称)について
(5)J-Quality(仮称)の内容~評価項目・評価方法~
選定基準(1)
選定基準(2)
項目
判断の基準
安心・安全、環境
への気配り
環境配慮活動の実施状況
※ISO14001またはそれに類す
る資格の取得
制限された原材料のみの使用
※事業所内では制限された原
材料のみ使用しているか
企業としての姿
勢
コンプライアンスの実施
※CSR基準の設定
項目
◯は委員会で特に重要と指摘された項目
判断の基準
用途
想定する生地の用途
◯素材力
(共通事項)
素材の機能性、風合い、軽さ、丈夫さ など
(用途を想定した際の追加事項)
撥水性、防臭性 など
◯技術力
高付加価値商品を生み出す生産において
活用した技術・工夫
◯安心・安全、環境へ
の気配り
認められた原材料のみの使用
デザイン力
生地のデザイン(色・柄など)
企画力(ストーリー性)
生地に付されたストーリー(生地を作った背
景・作り手の想い)
上記情報の信頼性
トレーサビリティの確保
【J-Quality(仮称)該当生地の選定方法(該当企業は除く)】
 評価項目は評価者の感性に依る部分が多いため、評価者は素材の目利きができる人物を選定。現時点では有識者
(XX氏)・実務者(百貨店/海外バイヤー等)を想定。
▪ 評価者については企業と利害関係にある者は除く。また、評価者名は非公開。
 選定基準の評価項目について5段階評価を行い、特定の評点を超えたテキスタイルについてJ-Quality(仮称)製品とし
て認定するなどが考えられる。
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102
3.ASEAN諸国の国別戦略の策定 ②J-Quality(仮称)について
(参考)「メイド・イン・イタリー」のラベル貼付に関する法律
 メイド・イン・イタリー法とは、対象製品の品質やデザインにおいて、一定の要件を満たしたものにだけ、
「メイド・イン・イタリー」の表示ラベルの貼付を義務付ける法律である。内容は以下のとおりである。
【趣旨】
▪ 模造品・模倣品対策(メイド・イン・イタリーとして模造される海外製品への対応)および消費者保護
(消費者が繊維、皮革及び靴製品の製造工程について正しい情報を入手可能に)
【効果】
▪ 対象製品産業の活性化、対象製品市場の拡大、生産者の品質向上に対する意識喚起
【対象製品】
▪ 繊維、皮革、靴の製品及び中間生産物
【対象工程】
▪ 紡績、製織、仕上げ加工、縫製の4工程
【ラベル貼付可能な条件】
▪ 対象工程が「主として」、また「そのうちの少なくとも2つの工程」が、イタリア国内で行われた場合、
ラベルを貼付する。ただし、他の工程が行われた国についても明記。
▪ 製造工程の全体を通じて、労働関係の現行法令が遵守されていること
▪ 製品の安全衛生の認証を得ていること
▪ 児童労働は使用していないこと
▪ EUの法規や、環境に関する国際的合意が遵守されていること など
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103
3.ASEAN諸国の国別戦略の策定 ②J-Quality(仮称)について
(参考)「メイド・イン・イタリー」のラベル貼付に関する法律
【ラベルへの記載内容】
▪ 生産工程ごとに、その工程が行われた国名、製品の安全性に関する情報、法規との適合性など
【罰則】
▪ 規定に違反した場合の罰金、制裁措置もあり
【開始時期】
▪ 2010年10月1日~
(その他)
▪ 製造に際し、禁止された薬品等の使用の有無を検査し監視する機関の指定、消費者の信頼を得
られるような製品の質の要件の確定、検査を行う人員の任命、製品のトレーサビリティ確保の義
務付けなどを内容とする規則を公布する規定が成されている。
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104
3.ASEAN諸国の国別戦略の策定 ②J-Quality(仮称)について
(参考)「メイド・イン・イタリー」のラベル貼付に関する法律
 第1条(製品へのラベル貼付及び「メイド・イン・イタリー」)
 消費者が繊維、皮革及び靴製品の製造工程について正しい情報を入手できるように、製品及び中間生産物には、各工程が行われた国
の名称を明示するラベルの貼付を義務付けるものである。そのため、条文中に、それらの製品の複数の工程が列挙されている。たとえば、
繊維製品の場合には、紡績、製織、仕上げ加工、縫製の4つの工程に分けられている(第5項)。これらの工程が「主として」、あるいは、
「そのうちの少なくとも2つの工程」が、イタリア国内で行われた場合には、他の工程が行われた国も明記したうえで、「メイド・イン・イタ
リー」のラベルを貼付するのである。皮革製品(第6項)、靴製品(第7項)についても同様に、製造工程が列挙されている。さらに、そのラベ
ルには、次に掲げる事柄についての情報が簡潔に記載されなくてはならない。すなわち、①製造工程の全体を通じて、労働関係の現行法
令が遵守されていること、②製品の安全衛生の認証を得ていること、③児童労働は使用していないこと、④EUの法規や、環境に関する国
際的合意が遵守されていること、等。
 第2条(実施規則)
 経済発展大臣が、経済・財政大臣と協議のうえ、この法律の公布の日から4か月以内に、第1条に規定するラベルの仕様や管理の方式等
についての命令を公布することが規定されている。さらに、保健大臣が、経済発展大臣と協議のうえ、3か月以内に、人間の健康を守り自
然環境を保護することを目的として、製品の質を維持するための措置に係る規則を公布するよう規定されている。それらは、製造に際し、
禁止された薬品等の使用の有無を検査し監視する機関の指定、消費者の信頼を得られるような製品の質の要件の確定、検査を行う人員
の任命、製品のトレーサビリティ確保の義務付けなどを内容とするものである。
 第3条(制裁措置)
 第1条の規定に違反した場合の罰金等、制裁措置について規定されている。
 第4条(第1条及び第3条の規定の効力)
 この法律の第1条及び第3条は、2010年10月1日より効力を発すると規定されている。この法律の施行日である5月6日よりほぼ5か月近く
遅れてこれらの条を施行するとしているのは、それらについてはあらかじめEUに通告し、EUの関連法規との整合性についての審査結果
を待つための時間的余裕が必要なためである。その間に、すでに施行されている第2条により、実施に向けての準備が進められることに
なっている。
出所)「メイド・イン・イタリー」のラベル貼付に関する法律の制定(海外立法情報調査室・萩原愛一)
ADUC,“Made in Italy per I prodotti tessili. pelletteria e abbigliamento,”11 dicembre, 2009.
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http://www.aduc.it/comunicato/made+italy+prodotti+tessili+pelletteria_16801.php
105
3.ASEAN諸国の国別戦略の策定 ②J-Quality(仮称)について
(参考)ウールマーク
 ウールマークは、世界の消費者により品質の安定したウール製品を提供することを目的として、実施されている。
【趣旨】
▪ 消費者保護(世界の消費者により品質の安定したウール製品を提供)を目的として実施
【対象製品】
▪ マークを付与できるウール製品は、スーツ・ジャケット・スカート・スラックス・セーター・カーディガン・
毛布・カーペット・ふとん・着物などである。ただし、ライセンシーの要望により対象製品を随時拡大
▪ マークは混用率によって異なる(ウールマーク:ウール100%、ウールブレンド:ウール30-50%以上
など)。
【ラベル貼付可能な条件】
▪ 明確な試験基準が定められており、ウールマーク認定試験機関において実施されるサンプリング試験
においてクリアすれば、ウールマークの付与が可能となる。
▪ 基準は原則として世界共通(各国の品質表示法に準拠)であり、消費者の要求特性や製造・管理
レベルをもとに適宜改訂を行っている。具体的な項目としては、混用率、引張強さ、摩耗強さ、縫目強さ、
ピリング、耐光染色堅牢度、水染色堅牢度、摩擦染色堅牢度などがある。
▪ 試験方法はISOに準拠したザ・ウールマーク・カンパニー試験方法を採用している
【試験機関】
▪ 認定支援機関(日本繊維製品品質技術センター、ニッセンケン品質評価センター、カケンテストセンター、
ボーケン品質評価機構、ケケン試験認証センター)による試験が必要(年に一度)。なお、認定支援
機関は手合わせ試験を実施する。
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106
3.ASEAN諸国の国別戦略の策定 ②J-Quality(仮称)について
(参考)ウールマーク
【ラベルへの記載内容】
▪ ウールマークを商品そのものに付与(別途下げ札を付けることもある)。
▪ なお、ラベル製造者はグローバルサプライヤーとして1社認定である(バッジナンバーで追跡することも
可能)。
【運用】
▪ ザ・ウールマーク・カンパニーが、ライセンシー(現在170社程度)を少なくとも年1回は訪問、ウール製品
の生産/販売状況・要望事項等を把握するとともに、正しくマーク製品の合格確認をしているかどうか
の現地調査を実施。
▪ また、ザ・ウールマーク・カンパニーから委嘱を受けた調査員が年間を通して店頭に出向き、マークのつ
いた商品の概要を記録し、必要に応じて買い上げる。その際、表示責任会社には合格証明の帳票を提
出するよう依頼し、買い上げた製品は縫製検査をした上、物性(破壊)試験を行う。不合格の場合は該
当ライセンシーに発生原因を究明するよう要求する。 基準との差異の程度によっては、ラベルの除去、
購入者への合格品との交換、対価の支払い等の措置を取るよう、ライセンシーに指示される。
▪ なお、染料の規制は「人体に影響の無いもの」という程度である。
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107
3.ASEAN諸国の国別戦略の策定 ③工程ごとインベントリー
各工程に属する日本企業リスト
 各工程に属する日本企業についても整理を行った。
 別紙参照
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108
4.まとめ
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109
4.まとめ ①販売の観点(衣料品)
マレーシア、インドネシアにおける日本製衣料品の展開可能性は高く、早い段階での海外
展開が期待される。
 マレーシア、インドネシアにて、いかに早く、品質と日本製をウリにブランドを構築するかがポイントである。一方、タイは堅実
な消費者が多く、またベトナムは日本製の訴求力が低い。中長期的な発展を睨み、早い段階で販売に踏み切ることも一案。
 マレーシア、インドネシアからタイ・ベトナム市場を狙うことは、市場の性質があまりにも異なるため現実的には難しい。
価格プレミアムが低く、かつ実店舗で購入す
ることからも堅実な消費者が多い。
贅沢品はHMで品質の良い欧米ブランドを購
入、日用品は市場で沢山の選択肢から自分
の目で選んで購入
日本企業のブランド訴求力は低いため、製
品の品質・機能をウリに実店舗でのPRを推
進
素材の手触り・丈夫さをPR
様々な衣料品の選定基準を持ち、衣料品の
認知経路も多様である。
ある意味、掴みどころのない消費者が多い。
日本製の訴求力も低いため、他国に比べる
と優先順位は低い(どうしても先行投資の意
味合いが強くなる)
衣料品の色・デザインをPR
日本ブランドへのプレミアム支払い意向は高
く、欧州を凌ぐ。日本企業は、即座に、品質・
機能性をアピールした製品を展開することが
可能
加えて、品質、機能性を切り口とし、更なるブ
ランド浸透も推進
主要な情報取得先となるマスメディア向けに
PR費用を投下しても、強気の値付けが可能
なため十分回収可能
素材のフィット感・手触りをPR
海外ブランドへのプレミアム支払い意向は低
く、価格が品質と見合っているものを購入
製品ブランドを重視していることから、品質に
優れた製品ブランド(Made in Japan)を打ち
出すことがポイント
通信販売も普及しており、実店舗以外の販
売チャネルの構築も必要
素材の手触り・衣料品のデザインをPR
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110
4.まとめ ②販売の観点(生地等)
タイ、インドネシア、ベトナムを中心に、いずれの国においても生地等の展開可能性はある。
ただし、各国が求める生地は異なる。
日本からの直接の輸出については、織物を中心とし、タイ、インドネシア、ベトナムを輸出先とすることが考えられる。
原料、糸、生地、衣料品すべての製造機能を
有しており、糸や織物の輸出先として期待さ
れる。
付加価値の高い領域を明らかにできれば輸
出も可能であり、現時点では、絹紡糸及び絹
紡紬糸、絹織物や梳毛・紡毛織物などの可
能性が高い。
衣料品の輸出先としての期待が大きい。
生産拠点があまりないことから、生地の輸出
先としてはさほど可能性は高くない。
ただし、付加価値の高い領域を明らかにでき
れば輸出も可能である。羊毛製又は繊獣毛
製の糸(小売用)などは現時点で高値で取引
されている。
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縫製が中心であり、織物・編物の輸出先とし
て考えられる(ただし、他国のOEM生産が中
心であり、調達の意思決定が自国で行われ
ていないケースも多い)。
絹織物、梳毛・紡毛織物などが高値で取引さ
れている。
衣料品の輸出先として期待される一方で、原
料、糸、生地、衣料品すべての製造機能を有
しており、糸や織物の輸出先として期待され
る。
特に近年ムスリムが増えており、生地の輸入
も増えてきている。また、柄も多様化している。
織物(綿・合成繊維)及び原料についてはあ
る程度のボリュームをもって輸出が可能であ
り、絹、毛織物は他国同様、高値で取引され
ている。
111
4.まとめ ③生産の観点
2015年、ASEAN経済共同体の開始により、ASEAN域内での生産・流通が効率化する。
事業展開の早さを優先し、JVやM&Aも含めて、現地進出を検討する必要がある。
インドネシア・ベトナムの製造拠点をもうけ、マレーシア・タイ等のASEAN諸国、さらには欧米に衣料品を輸出していくことも一
案と考えられる。ただし、各国の規制対応や事業展開スピードを考慮すると、JVやM&Aの実施も含めて幅広く可能性を検討
する必要がある。
将来的にはASEAN域内における衣料品製造
のターミナルのような存在を目指している。
規制強化、人件費高騰の動きがあり、繊維
産業は新たな局面に向かう。
今後はブランドの構築・強化も進める。タイで
作られるテキスタイルを用い、オリジナルの
衣料品ブランドを立ち上げるなど、新たな取り
組みにもチャレンジしつつある。また2016年
までにアジア3大ファッション都市の1つになる
ことを掲げている。
今後はTPPの導入により、関税が撤廃され、
ベトナムからの輸出が推進すると考えられて
いる。
ただし、TPPの恩恵を受けるためには縫製以
前の工程をベトナム国内で保有する必要が
あり、各国ベトナム企業との連携を模索しつ
つある。
マレーシアは一部生地の生産を行うが、基
本的にはマーケットとして捉えるほうが一般
的である。
ただし、ペナン地域のように繊維産業が盛ん
な地域もあり、当該地域の事業者をパート
ナーとして生産することも一案として考えられ
る。
原料、糸、生地、衣料品すべての製造機能を
有しており、多くは内需向けである。
インドネシア政府は、2015年までの計画とし
てムスリム界のパイオニアを目指すとの方向
性を打ち出す。インドネシアをムスリムファッ
ションの流行の発信地としたいと考える。
ただし、インドネシアの場合、船上輸送が必
要であり、2週間程度かかるため、他国と比
べるとクイックレスポンスが難しいという問題
がある。
112
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4.まとめ ④イタリア・フランスについて
日本製素材、日本製衣料品の特長を適切に打ち出すことによって、さらなる展開が期待
できる。
イタリア、フランスにおいても日本製素材、日本製衣料品の良さは十分認知されているところである。ただし、その良さがあま
り伝わっていないという実状がある。今後は、J-Quality(仮称)などを通じ、日本製素材の特長を適切に打ち出すことで、さら
なる海外展開の可能性が高まると期待される。
(生地)
織物の輸出先として考えられるものの、輸入
額は頭打ちの状態にあるため、イタリア同様、
高値で取引されている絹織物や梳毛織物、さ
らにはデニムの輸出可能性が高い。
また、衣料品の輸出先としても期待される。
(衣料品)
フランス人が衣料品を購入する際に重視す
るポイントは、色・柄・デザインに加え、素材
の丈夫さや風合い、安全性などである。
しかし、実際に日本製を購入した主な理由は
「衣料品の価格が安かったため」であった。コ
スト競争力がある製品であることは認識され
ていることから、今後は、フランス人が本来衣
料品を購入する際に重視している「色・柄・デ
ザイン」に加え、日本製素材の丈夫さや風合
い、安全性も打ち出していくことが必要である。
また、日本製衣料品の情報は「デパート、
ショッピングセンター」または「小規模小売店」
の「実店舗、ショールーム」にて入手されてい
るので、現地において、日本製衣料品の特長
を直接伝えていくことが必要である。
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(生地)
織物の輸出が増加する一方で、織物、衣料
品も安定的に輸入されている。
羊毛織物を中心に競合になりうるものの、織
物の輸出先としても考えられ、絹織物や梳毛
織物は高値で取引されている。また、日本製
デニムに関心を持つアパレルも多い。
(衣料品)
イタリア人が衣料品を購入する際に重視する
ポイントは、色・柄・デザイン以上にフィット感
の良さである。実際に日本製を購入した主な
理由も「素材のフィット感の良さ」である。イタ
リアではこの点を訴求ポイントとすることが必
要である。
また、日本製衣料品の情報は、フランス同様、
「デパート、ショッピングセンター」または「小
規模小売店」の「実店舗、ショールーム」にて
入手されているので、現地において、日本製
衣料品の特長を直接伝えていくことが必要で
ある。
なお、もちものに強くこだわるイタリア人は
全体の“99%”に達している。
113
参考資料
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114
参考資料 紡織業の労務費用国際比較
ASEAN4カ国の労務費用は低いものの、ここ数年で急激に上昇している。
 ASEAN4カ国の紡織業の労務費用は、日本やフランス、イタリアなどと比較すると、
1/10以下である。
 ただし、2008年と2011年で比較した場合、労務費用は20-30%上昇している。
 なお、ベトナムの労務費用はASEAN4カ国と比較しても、3年間でほとんど変化がない。
(ドル/時)
国・地域
日本
フランス
イタリア
英国
米国
タイ
マレーシア
インドネシア
ベトナム
中国
2008年
30.81
30.39
22.31
17.70
17.41
1.80
1.57
0.83
0.57
1.66
2011年
31.36
31.28
21.87
20.31
17.57
2.14
1.96
1.08
0.60
2.10
(ドル/時)
35.0
日本
30.0
フランス
イタリア
25.0
2.5
タイ
マレーシア
2.0
インドネシア
英国
米国
20.0
1.5
ベトナム
中国
15.0
1.0
10.0
0.5
5.0
0.0
0.0
2007
2008
2009
2010
2011
2012
(年)
2007
2008
2009
2010
2011
2012
(年)
※中国の2007年のデータは目安とする(沿岸部と内陸部のデータを単純平均している)。
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(出所)繊維ハンドブック(2008年まで日本紡績協会「紡績月報」 2011年はCIRFS) 115
参考資料 工程別付加価値率分析
イタリアはアパレル、アメリカは卸売、日本は小売の付加価値率が高い。
 イタリアはアパレル、アメリカは卸売、日本は小売の付加価値率が高く、イタリアはさらにテキスタイルの付加価値率も高い。
 売上原価・売上高のデータを公開している企業のみの分析であるため、N数が少ない点に留意が必要である。
70.0%
65.4%
60.0%
52.5%
50.7%
50.0%
43.8%
40.0%
34.9%37.8%
10.0%
39.5%
32.8%
30.0%
20.0%
42.5%
26.4%
23.0%
19.1%
25.4%
21.0%
22.5%
6.8%
7.0%
13.1%
0.0%
紡績
テキスタイル
日本
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アパレル
米国
卸売
イタリア
小売
フランス
日、米、伊、仏に ついて、Thomson Reutersの企業DBから
データを取得し、付加価値率 (売上原価/売上高)を算出。
(出所) Thomson Reutersの企業DBより作成 116
参考資料 製造業従業員数および繊維産業の比率
日本、イタリア、フランスのいずれも繊維産業に従事する従業員が年々減少傾向にある。
 日本、イタリア、フランスいずれも繊維産業に従事する従業員が年々減少傾向にある。イタリアは製造業に占める繊維産業
の従業員の比率が高いが、ここ数年、著しく減少しており、2001年の6.3%から2011年には3.7%まで落ち込んでいる。
 日本は3.3%から2.3%に、フランスは2.9%から1.5%に落ち込んでいる。
(人)
全製造業従業員数
繊維産業比率
10,000,000
8.0%
7.0%
8,000,000
6.0%
5.0%
6,000,000
日本従業員数
フランス従業員数
4.0%
イタリア従業員数
日本繊維産業比率
4,000,000
3.0%
フランス繊維産業比率
イタリア繊維産業比率
2.0%
2,000,000
1.0%
0
0.0%
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
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(出所) EUROSTATおよび工業統計より作成
117
参考資料 製造業事業所数および繊維産業の比率
日本では事業所数が年々減少傾向にある。
 日本、イタリアの事業所数は年々減少傾向にある。ただし、フランスについては、大きな変化は見られない。
 イタリアの1事業所あたり従業員数は日本やフランスよりも極めて少ないという特徴がある。
(所)
全製造業事業所数
繊維産業比率
600,000
8.0%
7.0%
500,000
6.0%
400,000
5.0%
日本事業所数
フランス事業所数
300,000
4.0%
イタリア事業所数
日本繊維産業比率
3.0%
200,000
フランス繊維産業比率
イタリア繊維産業比率
2.0%
100,000
1.0%
0
0.0%
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
Copyright(C) 2013 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved.
(出所) EUROSTATおよび工業統計より作成
118
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