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4ページ - 東京農業大学
馬の特性 「AAA」 「AAT」とも、動物の人間にもたらす心理的、 身体的な好影響を生かしたもの。 「人を助ける仕事をする存在として人とのつながり が古く、親和性がある」 「乗ることによって運動や心肺 に機能し健康に寄与する」──といった馬の特性をい かしたのが治療的乗馬(Therapeutic Riding)、障害 者乗馬(Riding for the Disabled) 。気持ちよく馬に乗 り身体を預けることは、心を預けること。馬のもつ人 に対する親和性と騎乗にともなう運動によって、運 動機能障害のある人たちや自閉症の人たちの心が開か れ、今まで見られなかった身体の動きが発現する。馬と いう動物は、障害の有無や年齢差、性差、ことばの違 昨年11月28日に行った小学 3 年生の飼育体験で 馬の触り方、蹄(ひづめ)などを説明する動物 介在療法学研究室 3 年生。馬はクイーンタイム いなどをこえて人と人とをつなぐ能力を備えている。 行う。馬との関わりを通して、子どもたちは「馬の気 実践的活動 持ちを考え、参加者同士がコミュニケーションをとり 昨年12月の日曜日、神奈川県南足柄市の足柄ふれあ いの森の「日帰りキャンプ・動物とのふれあい体験」 協力しあう」。こうした新しいことの挑戦から生まれ が同センターで行われた。小中学生・保護者ら約20人 が参加。厩舎での馬の手入れ(ブラッシング)、馬房 童にとっての利点だけでなく、活動に関わる学生たち にとっても貴重な学びの場となっている。 センター長の小川教授は「これから、もっとこのセ 掃除や馬場でのひき馬、ひき馬による乗馬などを楽し んだ。今年度は厚木市、座間市、愛川町などと連携し て、不登校児童対象の乗馬教室は12回、飼育・ふれあ い体験は 8 回実施。また、特別支援学級乗馬会を 5 回 掲 示 板 た成功体験は、精神的成長を促す。もちろん、参加児 ンターの存在を知ってもらい、活用してもらえるよう センターの活動を発信していきたい。また、植物介在 療法に関する施設との複合を高めていきたい」と言う。 2018年問題を考えるフォーラム 大学トップマネジメントフォーラム2013「少子化時 代に求められる大学教育とは∼2018年問題を考える ∼」 (12月 1 日、東京・丸の内東京商工会議所ホール。 朝日新聞社主催)に、東京農業大学・髙野克己学長が パネリストとして出席した。 第 1 部のディスカッションの中で髙野学長は、「研 究室での少人数教育を通じて人間力を育てるという大 学から大学院までの 6 年間教育の重要性」を述べた。 また、第 2 部のテーマでは、店頭に並ぶ前の食肉の生 産過程を例に、 「家畜などの命に対する想像力を養う 「少子化時代を決する大学教育の中身」と題した、 ことや、向かいにいる相手のしゃべり方や態度から聞 朝日新聞出版「大学ランキング」編集長の中村正史氏 の講演のあと、パネルディスカッション( 2 部構成) きとる感性を磨くことがグローバル人材の育成につな がるのではないか」と語り、留学生の母国への農業生 が行われた。パネリストは髙野学長のほか、青山学院 産技術の移転、学費支援等の実績などを紹介した。 大学、神奈川大学、慶応義 塾大学、国際基督教大学、 上智大学、立教大学、立命 館大学の学長・総長。第 1 部では「少子化がすすむ中 での人材教育」 、第 2 部で は「グローバル人材をどう 育成するか」のテーマにつ いて、活発に意見が交わさ れた。 4 新・実学ジャーナル 2014.1+2