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一般海外市場 - Nissan Global
一般海外市場 GOM 橋本 泰昭 執行役員 アジア、オセアニア GROWTH MOMENTUM 新市場での成功を確かなものにするために 2005年度、一般海外市場(GOM)は80万台強の販売を サムスンから「 SM3 」の OEM 供給を受け、湾岸諸国、ラ 達成し、比較的良い業績となりました。原油価格が高騰し、 テンアメリカおよびアフリカへの輸出を開始しました。こ 新車投入が限られていたことから、一部のGOM地域で伸 の過程で、ルノーは生産規模を拡大することができ、一方、 び悩みましたが、2006年度は、中国およびパキスタン等 私たちは価格競争の厳しいセグメントで十分競争できる の成長市場で大幅な伸長を見込んでおり、販売台数は90 モデルを手に入れることができたのです。 万台を超える見通しです。 私たちは、GOM地域でさらに販売台数を拡大するため に、 さまざまな活動に着手していますが、そのひとつが、販 パキスタンおよびインドに関しては、今後の事業拡大に 売金融サービスです。この分野では、GOM市場に参入す 向けて事前調査を進めてきたところです。パキスタンで る企業が激しい競争を繰り広げています。私たちは、 タイ は、以前は新車需要の規模は大きくありませんでしたが、 に販売金融子会社を2006年に設立しました。また、韓国 昨年は、需要が急激に伸び16万台から17万台に達してい では、ルノーの販売金融会社であるルノー・クレジット・イン ます。また、 インドに関する事前調査はほぼ完了しており、 ターナショナルがインフィニティのお客さま向けにサービ まもなくビジネスプランを発表する予定です。 スを提供しています。販売金融サービスを充実させること オーストラリアの自動車総販売台数は、100 万台程度 で推移しています。日産はオーストラリア市場において輸 入車メーカーとしての競争力は高く、最近では「パスファ により販売台数が拡大し、自動車事業はメリットを得ること ができます。 また日産は、現在、マーケティングや販売機能の一部を インダー」 「ムラーノ」 「ティーダ」の新車を投入したとこ 東京からGOM地域に移管しているところです。その一環 ろです。これらの新車は、オーストラリア市場での販売台 として、 昨年、 シンガポールにアジア地域本社を設立しまし 数増に貢献すると確信しています。 た。地域本社は、担当地域の状況を熟知しており、市場変 オーストラリアには、 「 マルチ・フランチャイズ」ディー ラーが数多くあり、1つのショールームで複数のブランドを 取り扱っています。そこで、私たちは、日産専売ディーラー 化にもすばやく対応できます。さらには、経費を比較的低 く抑えられることもあり、 一般管理費の削減が見込めます。 2006年度は、5車種の新車をGOM地域に投入する予 を増やす活動を行っています。この活動の一環として、 定です。その中には、他の市場に先駆けて中国で発表する ディーラーの内外装を一新するビジュアル・アイデンティ グローバルモデルも含まれています。このモデルはコスト ティ・プログラムを実施しています。このプログラムでは、 競争力が高く、 また、お客さまの幅広いニーズに応えてい 私たちがショールームのリニューアル資金の一部を提供 る戦略的なモデルです。私たちは、1990年代にこのよう することにより、 多くの都市部ディーラーを日産専売ディー なモデルへのニーズの存在を認識してはいましたが、 当時 ラーに転換させることを狙いとしています。 は資金面での制約により対応することができませんでし 昨年7月、日産は「インフィニティ」を韓国市場に導入し た。しかし、GOM地域での売上高は、現在では2000年か ました。北米以外の市場での本格的な展開は初めてのこ ら倍増し、販売台数も順調に拡大しつつあり、今では積極 とです。韓国には日産の販売ネットワークがなかったため、 的な投資ができる環境にあります。GOM地域の更なる成 「インフィニティ」導入に合わせて、販売ネットワークを整備 長により、 この投資 し、販売会社を設立しました。販売台数規模はまだ大きく は十分回収可能な ありませんが、立ち上がり初年度から利益をあげることが ものであると確信 でき、その後、 販売台数も順調に増えています。 しています。 私たちは、韓国においても、ルノーとWIN-WINの関係 を築くことができました。今年のはじめ、私たちはルノー・ リヴィナ ジェニス 42 Nissan Annual Report 2005