...

第2部 - 郡山地方広域消防組合

by user

on
Category: Documents
9

views

Report

Comments

Transcript

第2部 - 郡山地方広域消防組合
第2部
平成24年版消防年報
※火災・救急・救助等の統計は暦年とし、その他の業務については
会計年度で収録しております。
消防沿革
昭和 7年 4月 郡山市に常備消防部発足、部員11名、消防ポンプ自動車2台を配置
11月 常備消防部に高さ21.6mの望楼竣工
昭和 8年 2月 火災専用電話架設
昭和25年 4月 消防法の施行により、郡山市消防本部を設置、常備消防部を郡山市消防署に改組
職員37名、消防ポンプ自動車3台を配置
昭和33年12月 消防庁舎落成、新庁舎に移転
建面積 249.8㎡、延面積 518.7㎡ 付属建物8.0㎡
(周波数1,755KC、空中出力3W)
10月 水晶発振方式無線機を配置
昭和35年 1月 庁舎塔屋に望楼取付起工 地上 30.1m
10月 郡山市消防署に消防ポンプ自動車を配置
(容量1,800ℓ)
を配置、連続泡沫発生器と泡沫消火剤を搭載
昭和38年 1月 郡山市消防署に速消車
12月 郡山市消防署に可搬動力ポンプ1台を配置
昭和39年 3月 郡山市消防署消防ポンプ自動車に3MHz型無線機搭載
12月 郡山市消防署に救急自動車1台を配置し、救急業務を開始
昭和41年 2月 郡山市消防署に24m梯子付消防ポンプ自動車1台を配置
全伸梯24m 矢萩式排煙器 投光器
(500W 2ケ)
発動発電機一式
インターホン 酸素呼吸器及び携帯用KSライ
ト積載
昭和42年11月 郡山市消防署熱海出張所開所、職員14名を配置 消防ポンプ自動車1台を配置
昭和43年 1月 郡山市消防署に消防ポンプ自動車2台配車し、1台を熱海出張所に配置
同 郡山市消防署に携帯無線機6基を配置
同 郡山市消防署熱海出張所に携帯無線機2基配置
(水1,500ℓ、薬液1,200ℓ)
を配置
3月 郡山市消防署に化学車
昭和44年 2月 磐光ホテル火災
出火 2月5日午後9時ごろ、気温-3℃、最大瞬間風速25m/s、死者31名、負傷者38名、
焼失面積15,510㎡
12月 郡山市消防署日和田出張所開所、職員10名を配置
消防ポンプ自動車
(可搬動力ポンプ搭載)
1台を配置
(直管送泡チューブ10m1本)
を配置
昭和45年 8月 郡山市消防署にフカダ式高発泡装置
9月 郡山市消防署に東消型発泡器を配置
昭和46年 4月 郡山市消防署田村出張所開所、職員10名を配置
消防ポンプ自動車
(可搬動力ポンプ搭載)
1台及び赤バイ1台を配置
昭和47年10月 郡山地方広域消防組合発足準備室開設、担当職員10名を配置
昭和48年 2月 消防署に40m級梯子付消防ポンプ自動車を配置
(東消型発泡装置、救命索発射銃2丁、空気呼吸器3基、発動発電機500W2ケ装置)
4月 郡山地方広域消防組合発足
構成市町村
(郡山市、安達郡本宮町、田村郡三春町、小野町、滝根町、大越町、都路村、常葉町
及び船引町)
1本部、1署、6分署消防長以下139名体制(消防本部、郡山消防署、熱海、
日和田
田村、本宮、小野、船引分署)
小野町役場職員8名を併任
消防ポンプ自動車10台、
タンク車1台、梯子車2台、化学車2台、救急車4台、指揮車1台、広報車3
台を配置
− 17 −
5月 職員12名を増員し、職員定数を151名とする。
同 消防用案内電話を設置
9月 小野町役場職員の併任を解き、郡山消防署小野分署に職員9名を配置
10月 郡山消防署本宮分署及び船引分署に救急自動車各1台を配置し、救急業務を開始
11月 東北自動車道郡山-白河間の開通に伴い救急業務を開始
同 消防本部通信指令室に高速道路専用業務電話を開局
昭和49年 2月 郡山消防署に特別救助隊発足、隊長以下10名を配置
3月 職員19名を増員し、職員定数を170名とする。
4月 郡山消防署大槻、本宮、三春、小野、船引分署庁舎落成
職員各10名、消防ポンプ自動車、救急自動車、広報車各1台を配置
同 職員22名を増員し、職員定数を192名とする。
5月 郡山消防署田村分署に救急自動車1台を配置、救急業務を開始
昭和50年 3月 郡山消防署に空気充填室設置
4月 職員12名を増員し、職員定数を204名とする。
同 郡山消防署安積分署及び常葉分署開所
職員各10名、消防ポンプ自動車、救急自動車、広報車各1台を配置
同
郡山市役所庁舎の一部を借用して、郡山消防署西部分遣所
(救急隊)
を設置し、職員6名、
救急自動車1台を配置
11月 郡山消防署熱海分署庁舎落成
救急自動車及び広報車各1台を配置
昭和51年 3月 水難救助隊発足、隊長以下3名配置
(B型)
一斉指令装置を導入
4月 消防本部通信指令室にP・D
昭和52年 1月 郡山消防署に訓練塔設置 総工費550万円
同 郡山消防署に救助工作車を配置
4月 職員20名を増員し、職員定数を224名とする。
同 郡山消防署大滝根分署及び喜久田分署開所
職員各10名、消防ポンプ自動車、救急自動車、広報車各1台を配置
に伴い、阿武隈分団方八町部の詰所に郡山
10月 県道郡山・飯豊線の東橋架け替え工事(車両通行止)
消防署東部臨時分遣所を開所
職員8名、消防ポンプ自動車、救急自動車各1台を配置
11月 郡山地方広域消防組合章制定
12月 郡山消防署本宮分署及び小野分署の消防ポンプ自動車を役場に返還し、新たに2台を購入配置
昭和53年 4月 職員19名を増員し、職員定数を243名とする。
(隊長以下32名)
同 消防音楽隊発足
同 東橋架け替え工事に伴い再度東部臨時分遣所を開所
職員8名及び消防ポンプ自動車、救急自動車各1台を配置
12月 郡山消防署三春分署及び船引分署配置の消防ポンプ自動車を役場に返還し、新たに2台を購入
配置
(タンク水量1,500ℓ)
を配置
昭和54年 1月 熱海分署に水槽付きポンプ自動車
4月 職員17名を増員し、職員定数を260名とする。
− 18 −
5月 郡山消防署針生分署開所
職員10名、消防ポンプ自動車、救急自動車、広報車各1台を配置
9月 郡山消防署日和田分署及び田村分署に可搬動力ポンプを配置
11月 消防本部及び消防署の機構改革を行い、警防課を警防救急課に名称変更
昭和55年 1月 郡山消防署に水槽付消防ポンプ自動車1台を配置
4月 職員18名を増員し、職員定数を278名とする。
同 郡山消防署都路分署開所
職員8名、消防ポンプ自動車、救急自動車、広報車各1台を配置
7月 本宮分署職員を安達地方広域行政組合に移管。
職員定数278名を268名に改正
12月 クリスマス豪雪 県内全域で大雪による被害が続発、郡山市内では高圧線鉄塔等が倒壊し、3日間にわたり停電となる。
昭和56年 2月 郡山消防署湖南分署開所
職員9名、四輪駆動車の消防ポンプ自動車、救急自動車、広報車各1台を配置
12月 豪雪災害に対応するため郡山消防署に四輪駆動の救急自動車1台を配置
昭和57年 4月 職員13名を増員し、職員定数を281名とする。
同 郡山消防署船引分署を消防署に昇格し、2署13分署とする。
7月 郡山消防署中田分署開所
職員9名、消防ポンプ自動車、救急自動車、広報車各1台を配置
12月 郡山消防署熱海分署及び日和田分署の消防ポンプ自動車を更新
昭和58年 4月 消防本部通信指令室を通信指令課に改称
同 福島県防災行政無線を通信指令課に開局
12月 船引消防署に水槽付消防ポンプ自動車を配置
昭和59年 4月 職員7名を増員し、職員定数を288名とする。
11月 郡山市から郡山消防署田村分署庁舎
(139.37㎡)
が譲与
昭和60年 2月 郡山消防署田村分署庁舎の増改築工事
(158.50㎡)
が完了
4月 職員3名を増員し、職員定数を291名とする。
昭和61年 4月 国際消防救助隊派遣協力消防本部となる。
登録隊員10名
8月 8.5集中豪雨 郡山市内を流れる阿武隈川の越水及び逢瀬川の堤防が決壊する等大雨による被害続発
(床上
浸水1,321棟 床下浸水1,386棟)
12月 船引消防署移分駐所開所 救急自動車1台を配置
昭和62年 3月 船引消防署庁舎の増改築工事
(98.541㎡)
が完了
4月 職員7名を増員し、職員定数を298名とする。
5月 郡山広域消防歌誕生
(作詞、作曲 秋田直孝)
同 郡山消防署に資機材搬送用トラックを配置
昭和63年 3月 郡山消防署日和田分署庁舎を新築移転
(395.52㎡)
4月 職員8名を増員し、職員定数を306名とする。
平成元年 5月 消防本部通信指令課に郡山市防災行政無線を開設
− 19 −
7月 通信指令課に郡山ファクシミリ119番を開局
10月 郡山市で第10回幼年消防全国大会開催
平成 2 年 4月 職員8名を増員し、職員定数を314名とする。
平成 3 年 3月 消防本部通信指令課に郡山市老人緊急通報システムを開設
平成 4 年 4月 職員9名を増員し、職員定数を324名とする。
10月 消防本部のマイクロバスを更新
12月 当消防組合初の救急救命士が誕生し、郡山消防署に配置
平成 5 年 3月 郡山消防署の救助工作車を更新
同 郡山消防署熱海分署に救助車を配置
4月 職員14名を増員し、職員定数を338名とする。
8月 消防本部南庁舎塔屋に設けられた望楼撤去
11月 船引消防署に救助工作車Ⅰ型
(ポンプ付)
を配置
同 広域消防組合発足20周年記念式典を開催し、記念誌「20年のあゆみ」
を発刊
平成 6 年 4月 職員14名を増員し、職員定数を352名とする。
平成 7 年 1月 消防OAシステムの運用を開始
同 第50回国民体育大会冬季大会
(スケート競技・アイスホッケー)
の消防警備を実施
同 阪神・淡路大震災災害援助のために救助隊10名を派遣
3月 郡山消防署に高規格救急自動車を配置し、救急伝送システムを開始
4月 職員7名を増員し、職員定数を359名とする。
9月 第50回国民体育大会夏季大会
(シンクロ・飛込・競泳・ボウリング)
の消防警備を実施
同 緊急消防援助隊派遣消防本部となる。
登録部隊 {救助部隊・特殊部隊
(梯子車)
・消火部隊}
10月 第50回国民体育大会秋季大会
(サッカー・体操・新体操・アーチェリー)
の消防警備を実施
11月 乾電池製造工場火災
(リチウムイオン電池)
郡山市北部工業団地にあるハイテク工場が火災となり、無窓階のため鎮火までに7時間15分を要する
出火 4日午前7時15分 鎮火 4日午後2時30分 焼失延面積1,583㎡ 損害額44億6,000万円
平成 8 年 4月 職員7名を増員し、職員定数を366名とする。
同 田村郡船引町において、大規模な山林火災発生
場所 田村郡船引町大字上移字北ノ作地内
出火 15日午前10時30分 鎮火 15日午後5時30分 焼失面積林野約116.42ha
ヘリコプター9機で消火
(東京消防庁ヘリ2機・自衛隊ヘリ7機)
平成 9 年 4月 職員2名を増員し、職員定数を368名とする。
7月 郡山地方広域消防組合消防本部・郡山消防署庁舎建設起工式
平成10年 4月 職員を2名増員し、職員定数を370名とする。
8月 8月末豪雨災害
県南部で甚大な被害が発生、郡山市内でも被害が続発
(床上浸水392棟 床下浸水523棟)
(社)
日本損害保険協会より水槽付消防ポンプ自動車が寄贈される。
9月 船引消防署に
10月 職員を2名増員し、職員定数を372名とする。
平成11年 3月 消防本部・郡山消防署庁舎竣工
SRC構造、地下1階・地上6階、延面積6,325.78㎡ 総工費約35億円
(Ⅲ型)
を導入 消防本部通信指令課に無線統制車を配置
同 消防本部通信指令課に通信指令装置
− 20 −
12月 船引消防署に高規格救急自動車を配置
平成13年 1月 はしご自動車40メートル級を更新
8月 メッキ製品工場火災
郡山市西部工業団地にあるメッキ製品工場が火災となり、損害額が20億円を超える。
出火 19日午後5時49分 鎮火 19日午後9時18分 焼失面積10,387㎡
同 郡山市と本消防組合との「総合行政ネットワーク」を構築
平成14年 4月 総合行政ネットワーク及び消防本部ウェブサイ
ト運用開始
同 郡山地方消防防災協会が発足する。
三協会(郡山地方危険物安全協会・郡山地方防火管理連絡協議会・郡山地方消防設備士協会)
が統一され、郡山地方消防防災協会が設立される。
7月 郡山市内で台風6号による被害発生
(床上浸水39棟・床下浸水87棟)
平成15年 4月 郡山地方メディカルコントロール協議会が設立される。
7月 郡山消防署針生分署に高規格救急車を配置
11月 郡山地方広域消防組合発足30周年記念事業として管理者自治功労・特別表彰式を挙行
発足30周年記念版消防年報作成する。
平成16年 2月 郡山消防署喜久田分署に高規格救急自動車を配置
同 木工団地で工場火災
郡山市安積町の木工団地の工場が火災となり、損害2億3,500万円
出火 22日
(火)
22時13分 鎮火 23日
(水)
2時05分 焼失面積3,770㎡
4月 船引消防署大越分遣所開所
職員10名、救急自動車1台、連絡車1台を配置
7月 40m級梯子車リフター落下事故
郡山消防署中庭において、点検作業中の職員2名が梯子車リフターとともに落下する事故が発生し、
職員1名が殉職、1名が重傷を負う。
10月 新潟県中越地震災害応援のため、新潟県長岡市などへ緊急消防援助隊を福島県隊として派遣
救助隊5名 救急隊3名 後方支援隊2名 車両3台 計3隊10名
11月 県内初の気管挿管実施救急救命士が誕生
12月 管内全救急自動車へAED
(自動体外式除細動器)
を配置
同 災害時の非常通信手段確保のため、災害時優先電話(カメラ付携帯電話)20台を全所属へ配置する。
平成17年 2月 郡山消防署へ救助工作車
(Ⅲ型)
を配置、救助工作車
(Ⅱ型)
を喜久田分署へ配置転換し、救助体制
の強化を図る。
3月 平成の大合併
滝根町、大越町、都路村、常葉町、船引町が合併し田村市が誕生、構成団体が2市2町となる。
田村市の誕生により、船引消防署を田村消防署に名称変更
4月 職員定数を5名増員し、377名とする。
7月 梯子車事故の教訓を後生に伝え、職場内の安全確保を図るため、7月7日を「職場安全の日」と制定する。
12月 消防活動におけるアスベスト対策を開始
平成18年 2月 携帯電話からの119番の直接受信方式開始
県内4ヶ所の代表消防本部で受信していた、携帯電話からの119番通報が各消防本部で
受信可能となり、短時間での出動が可能となる。
− 21 −
3月 消防音楽隊休止
4月 職員定数を10名増員し、387名とする。
同 薬剤投与実施救急救命士が誕生
6月 住宅用火災警報器が設置義務化される。
同 阿武隈川上流水防演習が郡山市富久山町で行われる。
10月 郡山医師会が「郡山バイスタンダーCPR70%達成推進委員会」を設置する。
12月 新消防ネットワークシステム運用開始
平成19年 2月 郡山消防署大槻分署に高規格救急自動車を配置
同 構成市町分担金の負担方法を改正
基準財政需要額割から人口割40%、署所割10%、職員割50%の負担割合とする。
同 郡山CPRティーチングアシスタントチーム発足
4月 職員定数を15名増員し、402名とする。
6月 郡山地方広域消防組合消防力の整備に関する検討委員会開催
11月 郡山消防署中田分署の救急自動車を更新
平成20年 1月 福島県ドクターヘリ運航開始
4月 郡山地方広域消防組合総合計画スタート
6月 岩手・宮城県内陸地震に伴い、緊急消防援助隊第1・2次部隊24名派遣
7月 高度救助隊発足、隊員総数19名
同 岩手県中部地震に伴い、緊急消防援助隊第1次部隊12名派遣
同 本組合が岩手・宮城内陸地震での緊急消防援助隊としての活動に対し消防庁長官表彰を受ける
8月 第38回消防救助技術全国大会において「ロープ応用登はんの部」第3位入賞
(郡山・須賀川・白河)
合同訓練、郡山市で開催
11月 第1回3消防本部
平成21年 1月 田村消防署に高規格救急自動車(老朽更新)、郡山消防署安積分署に高規格救急自動車(拡充
更新)
を配置
(老朽更新)
を配置
2月 田村消防署常葉分署に消防ポンプ自動車
8月 福島県総合防災訓練が開成山公園をメイン会場として開催
10月 第32回全国消防職員意見発表会において最優秀賞受賞
(老朽更新)
を配置、郡山消防
12月 郡山消防署日和田分署、田村消防署滝根・都路分署に救急自動車
署、田村分署に高規格救急自動車
(拡充更新)
を配置
(老朽更新)
を配置
平成22年 1月 田村消防署に指令車
(老朽更新)
を配置
5月 郡山消防署に高規格救急自動車
6月 住宅用火災警報器設置促進本部を設置
(ゲリラ)
豪雨
7月 集中
6日夜、郡山駅前を中心に浸水被害が発生
床上浸水 49件、床下浸水 130件、非住宅
(店舗)
浸水 229件、土砂崩れ 130件
(製作:田村消防署三春分署)
9月 住宅用火災警報器設置普及キャラクター「べるべるくん」が誕生
(老朽更新)
を配置
10月 針生分署に高規格救急自動車
11月 郡山消防署大槻分署を大槻基幹分署、郡山消防署喜久田分署を喜久田基幹分署、郡山消防署針
生分署を針生救急所として開署した。
同 平成22年度緊急消防援助隊北海道東北ブロック合同訓練の開催
8、9日に郡山カルチャーパークにて、83機関・170隊・700名、協力団体18機関・27隊
115名が参加して実施する。
− 22 −
11月 大型衣料品販売店火災
12日 16時53分出火 郡山市大槻町の店舗1棟全焼 19時54分鎮火
焼損床面積 2,968㎡ 負傷者 2名 損害額 約2億6,600万円
平成23年 2月 屈折はしご付消防自動車
(25メートル級)
を郡山消防署に配置
はしご付消防自動車
(30メートル級)
の老朽更新のため
3月 東日本大震災
11日 14時46分 東北地方太平洋沖地震 マグニチュード9.0 最大震度:震度7(宮城県栗
原市)
管内の震度:震度6弱 郡山市、田村市、小野町 震度5強 三春町
死者3名
(郡山市1名、田村市1名、三春町1名)
※関連死を含む
建物火災6件
(郡山市4件、田村市2件)
、救助47件
(地震発生から3日間)
救急 3月11日52件、3月12日79件、3月13日157件
(通常平均42件)
(地震により救急指定病院1施設と救急協力病院1施設が損壊し、収容不能)
消防本部庁舎への避難者
(3月11日から3月31日
(21日間))
延べ1,447名
(最大収容時3月
12日216名)
消防本部敷地内の耐震性貯水槽
(50㎥)
を使用して給水活動を実施
東京電力福島第一原子力発電所事故
12日 東京電力福島第一原子力発電所1号機で水素爆発
福島第一原子力発電所から半径20キロ圏内に避難指示が発令される
(田村市では「都路地区の一部」から
「都路地区全域」に拡大し発令する)
都路分署を緊急避難により閉鎖する
(常葉分署に移転)
郡山市総合体育館にて避難住民に対しスクリーニングを実施(3月12日から6月21日まで
(102日間))
活動職員 延べ896名、緊急被曝スクリーニング実施人数 28,714名
(完全除染10名、簡易除染146名、救急搬送82名)
14日 東京電力福島第一原子力発電所3号機で水素爆発
15日 福島第一原子力発電所から半径30キロ圏内に屋内退避指示が発令される
(田村市常葉町黒川地区・田代地区及び船引町横道地区の一部)
25日 屋内退避区域へ自主的避難が呼びかけられる
(田村市では、田村市常葉町黒川地区・田代地区を、堀田地区に拡大し呼びかける)
28日 福島第一原子力発電所から半径20キロ圏内避難地域の立入禁止が発令される
緊急消防援助隊の受援(群馬・静岡・岐阜・滋賀の4県)延べ143名(3月24日から3月31日
まで)
4月
18日 屋内退避・自主避難地域に山根地区の一部が追加される
(田村市では「山根地区の一部」から
「山根地区全域」に拡大し指定する)
22日 福島第一原子力発電所から半径20キロ圏内
(田村市都路地区の一部)
が警戒区域に設
定され、立入が制限される
同日 警戒区域を除く都路地区、田村市常葉町堀田地区及び山根地区、船引町横道地区が緊
急時避難準備区域に設定される
7月 発信者位置情報通知システム運用の開始
9月 台風15号による被害
21日 郡山市内阿武隈川及びその支流の水位が増水し、避難指示が発令される
− 23 −
建物被害1,564件
(床上浸水1,257件、床下浸水122件、非住宅浸水185件)
河川等の溢水11箇所、土砂崩れ・法面崩壊等87箇所
避難指示 対象48地区、対象世帯27,323世帯、対象人数66,335名
30日 緊急時避難準備区域が解除される
10月 7日 都路分署閉鎖を解除。業務を再開する
11月 郡山市中町「なかまち夢通り」にて「消防・夢通りフェスタ」開催
本組合が東日本大震災の対応について、総務大臣表彰を受ける
平成24年 3月 構成市町・消防団合同図上訓練
東日本大震災の経験を踏まえ、構成市町及び消防団との連携強化、大規模災害対応力向上を
図るため訓練を実施
郡山消防署及び田村消防署に消防ポンプ自動車を配置
東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い、東京電力へ貸与した消防ポンプ自動車2台の代
替として、同車2台を導入する
田村消防署小野分署に高規格救急自動車
(拡充更新)
を配置
警戒区域内消防活動にかかる四消防本部合同訓練
東京電力福島第一原子力発電所事故を受け、警戒区域内での大規模災害に迅速に対応する
ため郡山・須賀川・白河・双葉の四消防本部による合同訓練を実施
4月 1日 田村市都路町の一部が警戒区域から避難指示解除準備区域に再編される
田村消防署三春分署に高規格救急自動車
(拡充更新)
を配置
5月 総務省消防庁久保長官が激励のため来訪
8月 「消防士タスキリレー」に35名の職員が参加する。
9月 本組合が平成24年防災功労者内閣総理大臣表彰を受ける
11月 双葉郡川内村にて、警戒区域内の大規模な林野火災を想定した四消防本部合同訓練を実施する。
(旧緊急時避難準備区域)
において、大規模な林野火災が発生し、応援
平成25年 3月 2日 双葉消防本部管内
協定に基づき本組合から4隊15名が応援出場
総務省消防庁から、無線中継車及び資機材搬送車が無償使用制度を活用し、配備される
双葉消防本部へ「福島支援全国消防派遣隊」
として職員を派遣
(9月まで3次4名を派遣)
4月 職員定数を2名増員し、404名とする。
− 24 −
一 目 統 計
管内情勢・消防予算等
面 積
(H25.4.1)
人口
1,413.23㎢
世帯数
消防予算
郡山市
326,998人
郡山市
131,976
田村市
38,604人
田村市
11,729
三春町
17,581人
三春町
5,495
小野町
10,626人
小野町
3,476
合 計
393,809人
合 計
152,676
44億89,446千円
組織・機械・水利
署 所
(H25.4.1)
消防職員
消防車両
消防本部
1
消防署
2
基幹分署
2
定数
404人
11
現数
404人
平均年齢
39.5歳
分署
救急所
1
分遣所
1
分駐所
1
消防水利
ポンプ車
13台
タンク車
4台
特殊車両
7台
資器材搬送車 4台
救急車
20台
指揮車
3台
マイクロバス
1台
指令車
18台
連絡車等
6台
消火栓
4,568
防火水槽
1,422
耐震性貯水槽
(H24.12.31)
火災・救急・救助
(H24.12.31)
火災
救急
火 災 件 数 127件
出場件数 17,212件
搬送人員 15,894人
(放火自殺者 4人)
1日平均
47.2件
負 傷 者 33人
死
者
18
10人
救助
災害通報
出場件数 479件
活動件数 335件
救助人員 332人
総受信件数
35,866件
1日平均 98.3件
予防・その他
防火対象物数
15,504
危険物施設数
防火クラブ数
防火管理者講習会
製造所
35
幼年消防
78
受講者数
貯蔵所
1,308
少年消防
26
甲種
取扱所
533
女性防火
9
(H25.3.31)
(H25.3.31)
施
設
見
上級救命講習
21
391
普通救命講習
1,206
79
一般救命講習
8,136
再講習
(H24.5.1)
応急手当受講者数
(H24.12.31)
学
状
(H24.12.31)
況
消防署(分署等を含む)の施設見学状況
所属別
区分
幼稚園
小学校
(H25.3.31)
その他の学校
一般市民
その他の団体
合 計
回数
人数
回数
人数
回数
人数
回数
人数
回数
人数
回数
人数
郡山消防署
管 内
20
617
74
3,618
16
171
7
119
10
239
127
4,764
田村消防署
管 内
1
35
13
223
2
3
16
261
合 計
21
652
87
3,841
18
174
143
5,025
− 25 −
7
119
10
239
郡山地方広域消防組合総合計画「第六次実施計画」(平成25年~平成27年)
「安全で安心して暮らせる まち」を目指して
本組合では、目指すまちの姿を「安全で安心して暮らせるまち」と定め、職員一人ひ
とりが新たな発想や創意工夫を図り、4つの理念と7つの大綱により、「緊急性・重要性
の高い施策」を優先し、第六次実施計画の実現に取り組んでまいります。
本計画では、急激な社会情勢の変化や住民ニーズの多様化、さらには、大地震や原
子力発電所の事故など新たな災害事象への迅速・的確な対応を図るため、基本施策の
具現化に向け、事務事業の見直しを行い、中・長期的な視野と柔軟な考え方を基本と
します。
本計画の推進にあたりましては、地域住民、消防団、自主防災組織及び消防関係機
関等と協働のもと、きめ細やかな消防行政に取り組んでまいります。
住民とともに歩む消防
生活環境の変化や消防に対する住民のニーズが
多様化している中、より一層消防防災体制の確立
を図るため、住民と消防の連携を深め、それ
ぞれの役割を踏まえた住民とともに歩む消防
行政の充実を図ります。
ハード及びソフトの相互連携
時代の変化への対応
基本
理念
事業の重点選別と効果的な運営
構成市町を取り巻く行財政状況を踏まえ
ながら、消防防災体制や組織体制の見直しを進
め、住民の安心感が高まる効果的な消防行政を進
めます。
消防行政の根幹となる施設、車両 、人員の
整備を図るとともに、職員の資質向上や住民にわ
かりやすい消防行政の運営など、ハード及びソフ
ト両面の相互連携を重視した施策を進めます。
大綱1
少子高齢化の進展や国際化をはじめ急速な社会
経済情勢の変化に連動して、災害や事故の形態が
複雑多様化、大規模化する傾向にあること
から、時代の変化に対応できる消防防災体
制の充実強化を図ります。
消防施設等の充実強化
火災や地震、台風などの自然災害、
テロ等による特殊災害の対応など消防の果
たす役割が多様化している中、消防行政の基盤である消防署所の配置や車両、
装備資機材の充実強化に取り組みます。
●田村消防署整備事業
●新設消防署整備事業
●特殊消防車両等整備事業
●消防資機材整備事業
●消防救急無線のデジタル化及び消防指令センター整備事業
大綱2
高規格救急自動車
組織体制の充実強化
救急業務の増大や住民ニーズの多様化等に対応するため、研修や訓練の充実
による人材育成及び広聴広報活動の強化など、新たな需要に対応できる総合
的な組織体制の充実強化に取り組みます。
●効率的な業務執行体制の整備(ソフト)
・組織体制及び消防本部、
消防署の事務分掌等の検討・検証
●人材育成の強化(ソフト)
●計画的な職員採用の実施
・職員採用計画の検討、
見直し
− 26 −
平成25年度採用職員
大綱3
消防・救急救助業務の充実強化
高度化する消防・救急救助業務に迅速かつ的確に対応するため、救急救命士
の育成及び消防団等の防災、医療機関との連携強化に取り組みます。
●消防業務や訓練等の充実強化
●熟練技術の継承事業(ソフト)
●救急業務高度化推進事業(ソフト)
●救助業務充実強化事業
●防災機関との連携強化事業(ソフト)
大綱4
予防行政の推進
火災やその他の災害を未然に防止するため、住民や事業所等との連携による
予防活動の推進や、防災意識の啓発及び防火対象物、危険物施設等の安全確
保の強化に取り組みます。
●住宅等防火対策の推進事業(ソフト)
●防火管理体制の強化推進事業(ソフト)
●危険物保安体制の強化推進事業(ソフト)
●地域住民と協働による火災予防の推進事業(ソフト)
・火災予防運動等を通じた住民に対する防火意識の啓発
大綱5
職場安全の日講習会
財源の確保
地方自治体を取り巻く厳しい経済情勢や地方財政改革により、構成団体にお
いても、的確な行財政運営が求められていることから、構成団体の財政状況
を踏まえた財源の確保に取り組みます。
●財源の確保
・計画的な財源の確保
●退職手当基金の確保
・大量退職者に対応するため、
退職手当基金の確保を図る
●消防施設等整備基金の充実
大綱7
自衛消防操法大会
安全管理対策の推進
複雑多様化する災害現場において、事故の未然防止を図るため、安全管理対
策の強化に取り組みます。
●健康リスク軽減の推進(ソフト)
・職場環境放射線量の把握
・職員の健康調査の実施
●安全管理体制の強化事業(ソフト)
●事故防止対策事業(ソフト)
大綱6
倒壊建物からの救出救助訓練
郡山地方広域消防組合議会
行財政改革の推進
限られた財源の中で、住民ニーズに対応できる消防体制を構築するため創意
工夫による経費節減など、住民の視点に立った行財政改革に取り組みます。
●事務事業評価制度の充実(ソフト)
・事務事業評価の実施・検証
●定員適正化の推進
●経費節減の推進
・環境にやさしい率先行動計画の推進 − 27 −
消防本部庁舎
平成24年の主な動き
1月
総務大臣表彰受賞
(東日本大震災における消防活動に対する功績)
3月
2市2町合同図上訓練
4月
三春高規格救急車配置
5月
総務省消防庁久保長官激励視察
6月
郡山市消防団・消防本部春季連合検閲式
7月
建築現場救出救助訓練
7月
小野町こまちダム水難救助訓練
8月
消防士タスキリレー
− 28 −
8月
第11回少年消防クラブリーダー研修会
9月
第4回田村地方自衛消防操法大会
9月
平成24年防災功労者内閣総理大臣表彰受賞
9月
熱海地区自衛消防指導会
10月
第42回郡山地区自衛消防操法大会
10月
三春町消防ふれあいデー
11月
平成24年秋季全国火災予防運動
11月
四消防本部(郡山・須賀川・白河・双葉)合同訓練
− 29 −
消防概要編
消防予算と事業
平成25年度の一般会計予算は4,489,446千円で、前年度と比較して135,226千円(3.1%)
の増となっています。
その内容を性質別に分類すると、人件費等の義務的経費が3,646,669千円(81.2%)、
消防車両の購入等の投資的経費が174,100千円(3.9%)、物件費や維持補修費等のその他
の経費が668,677千円(14.9%)などです。
これらの予算は、管内住民の皆様が安心して暮らすことのできる安全なまちづくりの
ために、消防体制の整備や予防消防を推進するものです。
当初予算性質別割合
当初予算性質別割合
その他の経費
14.9%
5年間の当初予算及び分担金の推移
予算
分担金
(億円)
50
投資的経費
3.9%
45
4,489,446
千円
4,232,675
4,354,220
3,801,000
3,875,000
H23
H24
4,489,446
40
35
義務的経費
81.2%
4,504,805
4,201,814
30
3,774,000
H21
3,857,000
H22
3,866,000
平成25年度予算に係る主な事業
事 業
内 容
救急車整備事業
○救急自動車の更新整備
特殊消防車両等整備事業
○救助工作車の更新整備
○はしご2号車オーバーホール
消防資機材整備事業
○消防資機材等の強化
消防救急無線のデジタル化及び消防
指令センター整備事業
○消防救急無線デジタル化に伴う基本設計委託事業
○消防無線移動局の更新整備事業
人材育成の強化
○消防大学校・県消防学校・自治研修センター研修
○専門的資格取得研修
広聴広報活動事業
○組合発足40周年記念誌の発刊
○ふれあい消防119の発刊
救急業務高度化推進事業
○救急救命士養成等研修
予防業務の充実強化事業
○火災原因調査体制の強化
地域住民と協働による火災予防の推進
事業
○消防・夢通りフェスタの開催
職員感染防止対策事業
○職員の感染防止対策
− 32 −
H25
広報活動
火災から尊い人命や財産を守るためには、火災の防止と円滑な対応が必要であり、
そのためには、住民一人ひとりの火災予防に対する理解と協力が不可欠です。
そのため本組合では、報道機関等のマスメディアを始め、ウェブサイト、構成市町
の防災行政無線、国道や事業所に設置されている電光掲示板等を活用した広報活動の
ほか、広報誌、防火ポスター等の作製、配布などを行っています。
防火指導としては、管内の事業所等で実施する消防訓練の指導、町内会等の会合での
防火講話のほか、消防本部庁舎内の防災展示ホール等で、地震や火災などの模擬体験を
通して災害に対する行動力を身に付けることができ、年間約5,000人が訪れています。
また、管内の幼年消防クラブ員を対象にした「幼年消防クラブのつどい」や、少年
消防クラブ員を対象にした「少年消防クラブリーダー研修会」などを実施し、幼年か
らの防火防災教育を行い、住民の防火防災意識の高揚を図っています。
平成23年11月には、東日本大震災や台風15号など相次いで発生した災害から、住民
の不安を軽減し、「明るく、元気で、負けないまち」を取り戻すため、各関係機関の
協力を得て「消防・夢通りフェスタ」を開催しました。
さらに、広く住民に自主防災体制の構築の必要性を呼びかけるため、郡山地方消防
防災協会と共催により、防災の専門家を講師に招き「防災の集い」を毎年開催してお
ります。
平成24年度中の主な広報活動
活 動 内 容
実施回数等
対 象
報道機関掲載
248回
管内住民
構成市町の広報誌掲載
118回
管内住民
68種
管内住民
防火チラシ作成
防火ポスター募集・作成
防火標語募集
広報紙発刊
消防施設見学
少年消防クラブリーダー研修会
防災フェスティバル
防災講演
防火パレード
防火講話
933点
5,154点
2回
(26万部)
143回
(5,025人)
17クラブ45名
1回
(約2,800人)
1回(600人)
82回
(2,699人)
管内幼稚園・保育所、小・中学校
管内事業所・学校等
管内全世帯「ふれあい消防119」
管内市町小学生ほか
管内小学生
管内住民
県内防災関係者・事業所等
管内一円(消防職員・消防団員・女性消防協力会等)
688回
(49,563人)
管内事業所・学校等
防火訓練指導
1,022回
(66,704人)
管内事業所・学校等
広報警戒
4,133回
(10,583人)
管内一円(消防職員・消防団員・女性消防協力会等)
街頭活動
62回
(38,125人)
管内一円(消防職員・消防団員・女性消防協力会等)
− 33 −
火災概況・予防対策
1 平成24年の火災状況
火災件数
(件)
300
(1) 火災件数は127件、前年比減少
平成24年中の火災件数は127件(前
年比42件減少)で、出火率(人口1万
人当たりの出火件数)については3.22
件/万人で、全国平均の3.48件/万人
を0.26ポイント下回っています。
200
183
147
148
169
127
H23
H24
100
0
H20
H21
H22
(2) 建物火災73件のうち住宅火災45件
火災種別ごとにみると、「建物火災」が73件(前
平成24年火災種別
年比1件増加)、「林野火災」が4件(前年比11件減
その他
少)、「車両火災」が12件(前年比5件減少)、「船
37件
舶火災」が1件(前年比1件増加)、「その他火災」が
(29.1%)
建物火災
37件(前年比28件減少)となっています。
船舶火災
73件
1件
中でも建物火災のうち、火元建物の用途別にみると
(57.5%)
(0.07%)
住宅火災(以下、「一般住宅・共同住宅」をいう。)
車両火災
林野火災
が45件(前年比2件減少)発生しており、建物火災全
12件
4件
体の61.6%を占めています。
(9.4%)
(3.1%)
(3) 出火原因は「たき火」
「こんろ」
「放火・放火
の疑い」が上位
出火原因は「たき火」16件(12.6%)、
「こんろ」15件(11.8%)、「放火・放
火の疑い」11件(8.7%)、「たばこ」8件
(6.3%)「ストーブ」8件(同)の順と
なっています。
出火原因
(件)
30
20
16
10
0
火
たき
15
11
ろ
い
こん
の疑
火
・放
放火
8
8
6
こ
ブ
線
たば ストー 電話
電灯
(4) 火災による死者10人
火災により10人(前年比3人増加)の尊い命が失われ、33人(前年比18人増
加)が負傷しました。なお、死者10人のうち4人は放火自殺者でした。
中でも、住宅火災による死者6人(放火自殺者を除く)のうち、65歳以上の高
齢者は4人(放火自殺者を除く)でした。死者が発生した住宅火災6件のうち半数
の3件が住宅用火災警報器が未設置でした。
(5) 損害額は244,590千円(前年比134,468千円の減少)
火災による損害額は244,590千円で、前年に比べ134,468千円減少しています。
− 34 −
(件)
120
110
98
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
郡山市
19
田村市
(6) 市町別火災発生状況
本組合の構成市町別にみると、郡山市98件
(前年比28件減少)、田村市19件(前年比11件減
少)、三春町5件(前年比2件減少)、小野町5件
(前年比1件減少)で、各市町減少しています。
5
5
三春町
小野町
2 火災予防行政
火災の未然防止と焼死者の抑止を図るため、毎年春、秋及び年末年始の火災予防
運動のほか、各種イベント等を通じて、住民に対する防火意識の啓発を図り、予防
行政を円滑に展開して防火対策事業を推進しています。
(1) 住宅防火対策の推進
住宅用火災警報器設置率
住宅用火災警報器は平成18年6月1日から設置が義務
化され、既存の住宅についても平成23年5月31日で経過
措置が終了しました。
未設置
平成24年は、23,735世帯について設置率の調査を実
29.9%
設置
施した結果、既に設置した世帯の推計は70.1%となり
70.1%
ました。
住宅用火災警報器の設置に向けて、今後も地域住民
が主体となる町内会、自主防災組織をはじめ、消防
(平成24年6月1日現在)
団、各行政機関との連携を強化し、住宅防火対策を推
進していきます。
また、次のことについて重点的に周知・指導に取り組んでいます。
ア 住宅用火災警報器の不適正販売や奏功事例の周知
イ 暖房器具の安全使用や安全な灯油用容器の使用啓発
ウ 高齢者等の災害弱者に対する安全対策指導
エ 消防団・女性防火クラブ・自主防災組織等と連携した予防活動
(2) 放火防止対策
「放火、放火の疑い」による火災を防止するため、地域による「放火されない環
境づくり」を呼びかけ、空家や空地等への放火防止対策を推進し、また、物品販売
店舗等についても、立入検査等で、屋内外の放火防止対策の徹底を指導しました。
(3) 高齢者入所施設等の防火対策推進
平成18年1月8日長崎県の認知症高齢者グループホームで火災が発生したことを
受け、法令等の一部が改正され、小規模社会福祉施設でも防火管理者を選任し施
設の実態に応じた消防用設備等を設置することが義務付けられました。(平成21
年4月1日施行)
さらに、平成20年12月26日いわき市泉町の老人介護施設の火災を始め、平成21
− 35 −
年3月19日に群馬県渋川市の老人ホームの火災、平成22年3月13日に北海道札幌市
のグループホームの火災、平成25年2月8日に長崎県長崎市のグループホームの火
災等、多くの類似施設で火災による死傷者が多く発生していることを受け、自力
避難困難者が入所する社会福祉施設等の防火安全体制の確立を図るため、消防用
設備等の設置及び防火管理の指導強化に努めています。
3 防火対象物の防火対策
防火対象物数
管内の防火対象物は総数15,504件で、市町
(件)(平成25年3月31日現在)
別に みると、郡山市13,335件、田村市1,240 15,000
13,335
件、三春町501件、小野町428件で、郡山市
10,000
が全体の86パーセントを占めています。
用途別では、寄宿舎・共同住宅等が4,992件
5,000
と最も多く全体の32パーセントを占めてお
1,240
501
428
り、続いて事業所等の2,047件、工場・作業
0
郡山市
田村市
三春町
小野町
所1,812件となっています。
火災の未然防止と被害の軽減を図るため、年間の立入検査実施計画に基づき、昨
年は、防火対象物、危険物施設等の立入検査を4,137件実施し、消防用設備等の維持
管理、防火管理及び危険物保安管理を確認しています。
消防法令違反が判明したときは、速やかに改善指導を行い、重大な違反に対して
は違反処理を行っています。
4 危険物施設の安全対策
管内の危険物施設数は、1,876施設で、施設区分別
危険物施設数
(平成25年3月31日現在)
にみると、製造所が35施設、貯蔵所が1,308施設、取
製造所 1.9%
取扱所
扱所が533施設となっており、年々減少しています。
28.4%
全国的にも危険物施設数は減少しているものの、火
災や流出事故の発生件数は増加傾向にあり、各地で死
貯蔵所
傷者や多大な被害が発生しています。
69.7%
地下貯蔵タンクの流出事故防止については、平成23
年2月1日に法令が改正され、タンクの設置年数及び構
造により、内面の腐食を防止するコーティング等の処
置が必要となりました。
危険物施設から事故を未然に防止するため、講習会の開催や許認可時、検査時に
おける安全指導等を実施することにより、保安に対する普及啓発を行っています。
5 自衛消防隊の育成
「自らの職場は自らが守る」を主旨に事業所において災害発生時に有効かつ適切
な初動活動ができる自衛消防隊の育成を目的に、郡山地区、田村市・三春町・小野
町の1市2町で構成される田村地方で毎年自衛消防操法大会を開催しています。ま
た、郡山市熱海町の磐梯熱海温泉地区では指導会を実施し、管内の事業所の育成・
強化を図っています。
− 36 −
救急概況
1 救急活動状況
平成24年の出場件数は17,212件で、昨年より37件の増加となりました。搬送人員
も32人増えて15,894人でした。
搬送者のうち急病によるものが全体の約65パーセントを占めています。
また、傷病程度では軽症者の搬送が全体の約56パーセントを占めており、心肺停
止状態の傷病者や重症者の発生など一刻を争う場合に救急隊の到着が遅れるおそれ
があり、「本当に救急車を必要としている声に応える」ため救急車の適正利用を呼
びかけています。
1日あたりの出場件数は47件で、時間にすると31分に1件出場したことになり、広
域管内人口の約25人に1人が搬送されたことになります。
出場件数・搬送人員推移
17,500
17,000
16,000
15,500
15,000
14,500
出場件数
搬送人員
1日平均出場件数
14,000
13,500
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
平成24年
︵ 平 均 件 数 ︶
︵出場件数・搬送人員︶
16,500
48
47.5
47
46.5
46
45.5
45
44.5
44
43.5
43
42.5
42
41.5
41
40.5
40
2 救急隊員の研修
平成3年以降に救急隊員の行う処置等が拡大され、救急隊員はより高度な知識や応
急処置技術を身につけることが求められてきました。本消防組合では平成4年度から
計画的に救急救命士を養成し、現在は59名の救急救命士が活動しています。
救急救命士のうち、より高度な救命処置を行うことができる気管挿管認定救命士
が28名、薬剤投与認定救命士が51名おり、平成24年は救急の現場で気管挿管を17
回、薬剤投与を53回実施しました。
また、福島県消防学校における救急科、救急標準課程、救急Ⅰ・Ⅱ課程修了者な
ど230名の救急隊員が業務に従事しています。
− 37 −
本消防組合では、救急資格取得後においてもより高度な救急需要に応えるため、
医師会や救急病院協議会等の協力を得ながら、継続的かつ効果的な病院研修を実施
しています。
さらに、年6回開催される郡山医師会主催の救急医療談話会や各種救急研修会に多
くの救急隊員が積極的に参加しています
3 救急医療体制
(1) 医療機関との連携
本消防組合では、管内に発生した傷病者を輪番による救急病院(6施設)や救
急協力病院等(5施設)、その他の病院、医院、診療所に搬送しています。さら
に、重篤な傷病者にあっては、救命救急センター(1施設、ドクターカー1台)に
搬送しています。また、休日・夜間の診療体制として郡山医師会による休日・夜
間急病センター(1施設)も運営されています。
(2) ドクターヘリの出動
平成20年1月から、東北で初めて、消防機関・医療機関からの出動要請に基づ
き医師等を現場に派遣して重症者にいち早く適切な救命医療を施す、福島県ドク
ターヘリの運航が開始されました。平成24年の本消防組合管内への出場は、郡山
市22件、田村市25件、三春町6件、小野町12件と管内合計65件となり、県内12消防
本部の中でも2番目に多く出動しています。
(3) 郡山メディカルコントロール協議会
平成15年4月から、郡山メディカルコントロール協議会が設けられ、医療機関
と消防機関が更なる連携強化を図り、傷病者の搬送途上における救命効果を高め
るため、次の体制が構築されました。
ア 救急隊が現場や救急車からいつでも迅速に医師の指示・指導・助言を要請
できる。
イ 実施した救急活動の医学的判断、処置の適切性について検証医師による事
後検証が行われる。
ウ 救急救命士の資格取得後の再教育として、医療機関において定期的に病院
実習が行われる。
特に事後検証については、郡山メディカルコントロール協議会の検証小委員会
が毎月1回開催され、平成24年中は406件の救急事案が検証を受けました。
4 応急手当の普及啓発
(1) 救命の連鎖
突然の心停止から救命し社会復帰に導くためには、心停止の予防や早期通報、
心肺蘇生とAEDの使用など「救命の連鎖」が不可欠です。心臓と呼吸が止まって
から3~4分以上そのままの状態が続くと回復が困難となります。
− 38 −
全国的に救急需要の増大により救急隊の到着時間が遅れる傾向にあります。本
組合の平成24年の現場到着所用時間の平均は10.1分となっており、救急現場に居
合わせた人(バイスタンダー)の適切な応急手当が目の前の命を助けることにつ
ながります。
本組合では、応急手当指導資器材の整備を図りながら、385人の応急手当指導
員が救命講習等を積極的に行い、平成24年中は295回の講習会を実施し、9,363人
の住民が受講しました。
(2) 郡山バイスタンダーCPR 70%達成推進委員会
「バイスタンダーCPR」とは、救急現場に居合わせた人が行う心肺蘇生のこと
です。平成18年10月に「医師会・看護協会・保健所・消防署」がメンバーとな
り、バイスタンダーの心肺蘇生を受けて病院に搬送される傷病者のCPR実施率を
40パーセントから70パーセントにアップさせることを目標に設立されました。主
な活動内容は、郡山市内の中学生に対する心肺蘇生の指導や、医療関係者及び老
人施設関係者等の「バイスタンダー養成」を行っています。
救急現場でバイスタンダーが心肺蘇生法を実施していた割合(実施率)は、平
成23年が57.6パーセント、平成24年は53.2パーセントでした。
この取り組みに本組合職員や本組合OB139名が「郡山CPRティーチングアシス
タントチーム」として登録し、講習会での指導にあたっています。
− 39 −
消防活動概況
1 消防隊の活動
(1) 火災・災害への出場状況
平成24年中は消防隊が808件の火災等に対して、1,551台が出場しました。これ
は一日当たり2.2件出場したことになり、前年と比較し182件減少となりました。
(2) 災害への対応
ア 活動拠点の整備状況
本消防組合では、郡山市、田村市、三春町、小野町で発生するさまざまな
災害に対応するため、1本部、2消防署、2基幹分署、11分署、1救急所、1分遣
所、1分駐所に職員404名を配置するとともに、76台の車両を配置しています。
イ 消防水利
消防水利は、消火活動になくてはならないもので、その種類には消火栓、防
火水槽、及び河川等の自然水利があります。
消火栓は地下式と地上式があり、道路や歩道上等に設置されています。
また、防火水槽には有蓋と無蓋がありますが、大規模地震発生時には、飲料
水としても活用できる耐震性貯水槽の整備も進められています。
2 消防訓練
(1) 総合防災訓練 地震や風水害、大規模災害などに迅速・的確に対応できるよう、消防体制の充
実強化と、住民の防災意識の高揚を図ることを目的に、地域住民及び防災関係機
関が一体となった、総合的かつ実践的な防災訓練を実施しました。
ア 郡山市総合防災訓練
(ア)実施日
平成24年8月29日(水) (イ)実施場所
郡山市立郡山第四中学校ほか
(ウ)訓練参加人数・車両台数
参加機関:80団体、参加人数:6,900名 車両:317台
イ 小野町総合防災訓練
(ア)実施日
平成24年9月2日(日)
(イ)実施場所
小野町吉野辺地区
(ウ)訓練参加人数・車両台数
参加機関:10団体、参加人数:146名
車両:31台
ウ 三春町消防ふれあいデー
(ア)実施日
− 40 −
平成24年10月21日(日)
(イ)実施場所
三春町営グラウンド
(ウ)訓練参加人数・車両台数
参加機関:11団体、参加人数:850名
車両:28台
エ 田村市総合防災訓練
災害復旧のため中止となる。
(2) 特殊災害対応訓練
危険物及び劇毒物に起因する災害や、特殊な対応が求められる災害を想定した
訓練を実施しました。
ア 危険物施設災害対応訓練(郡山市内)
(ア)実施日 平成24年6月6日(水)
(イ)実施場所 郡山市 日本オイルターミナル㈱郡山営業所
(ウ)訓練参加人数等 参加機関:2団体、参加人数:45名、車両:6台
イ 危険物施設災害対応訓練(郡山市内)
(ア)実施日 平成24年11月13日(火)
(イ)実施場所 郡山市 日本パーオキサイド㈱郡山事業所
(ウ)訓練参加人数等 参加機関:2団体、参加人数:83名、車両:10台
ウ 危険物施設災害対応訓練(三春町内)
(ア)実施日 平成24年11月21日(月)
(イ)実施場所 三春町 日本化学工業㈱ 福島第二工場
(ウ)訓練参加人数等 参加機関5団体、参加人数102名、車両9台
エ 多数傷病者発生対応訓練
(ア)実施日 平成24年10月17日(水)
(イ)実施場所 田村消防署
(ウ)訓練参加人数等 参加機関:1団体、参加人数:52名、車両:5台、
オ 多数傷病者発生対応訓練
(ア)実施日 平成24年10月30日(火)
(イ)実施場所 郡山市 五百川パーキングエリア
(ウ)訓練参加人数等 参加機関:4団体、参加人数:60名、車両:10台、
ヘリ1機
(3)消防本部訓練
ア 水難救助訓練
(ア)実施日 平成24年7月3日(火)~7月5日(木)
(イ)実施場所 郡山市 郡山カルチャーパーク
(ウ)訓練参加人数等 参加人数40名、車両9台
水難救助隊員を対象に水中深度における検索要領等を実施し、水難救助の強化
と技術の向上を図りました。
− 41 −
イ 水難救助訓練
(ア)実施日 平成24年7月9日(月)
(イ)実施場所 小野町 こまちダム
(ウ)訓練参加人数等 参加人数32名、車両13台
水難事故等の救助活動に万全を期するため、潜水器具の点検及び取扱い、水中で
の検索要領等を訓練し、水難救助技術の向上と隊員相互の連携強化を図りました。
ウ 水難救助訓練
(ア)実施日 平成24年8月1日(水)~8月3日(金)
(イ)実施場所 郡山市 猪苗代湖「湖南港」周辺
(ウ)訓練参加人数等 参加人数30名、車両6台
水難救助隊及び水難救助隊研修者を対象に、水中での検索要領等を習得し、水
難技術の向上、隊員相互の連携を図りました。
エ 三消防本部・双葉消防本部合同訓練
(警戒区域における大規模火災応援活動訓練)
(ア)実施日 平成24年11月19日(月)
(イ)実施場所 双葉郡川内村地内
(ウ)訓練参加人数等 参加人数35名、車両9台
郡山、須賀川及び白河の各消防本部がそれぞれ連携した消防活動を構築するた
めに平成20年から定期的に行っている合同訓練の一環として、警戒区域の大規模
火災応援活動を想定し、双葉消防本部の受援活動を含めた訓練を行い、三消防本
部が一体となった応援活動体制の構築と、放射性物質の防護環境下における消防
活動及び支援活動の確認を実施しました。
オ 構成市町・消防本部合同図上訓練
(ア)実施日 平成24年3月7日(水)
(イ)実施場所 消防本部
(ウ)訓練参加人数等 参加機関9団体、参加人数:38名
大規模広域災害が発生した場合の消防活動における各機関(市町災害対策本部・消
防本部警防本部)相互の情報伝達の方法及び各情報に基づく消防部隊(消防本部、消
防団)の運用に関する活動方針の検討等を事前計画に基づき訓練を行いました。
カ 消防救助技術大会
救助技術の高度化に必要な基本的要素を練磨することを通じ、消防救助活動に
不可欠な体力、精神力、技術力を養うとともに、他の模範となる消防救助隊員を
育成し、地域住民の消防に寄せる期待に力強く応えることを目的としています。
毎年、消防救助技術大会が開催され、その成果を披露しています。
○第35回福島県消防救助技術大会(福島市)
6月27日福島県消防学校にて開催され、6種目20名が出場しました。
○第41回東北地区支部消防救助技術指導会(山形県鶴岡市)
7月19日鶴岡市消防本部にて開催され、1種目4名が出場しました。
○第41回全国消防救助技術大会結果(東京都)
8月7日ゆりかもめ新豊洲駅前特設会場にて開催され、3種目8名が出場しました。
− 42 −
救助概況
1 救助隊の活動
(1) 救助隊の出場件数は479件
郡山広域全体
(479件)
交通121件
26%
建物6件
1%
水難10件
2%
ガス6件
1%
その他296件
62%
機械6件
1%
建物等33件
7%
平成23年は、東日本大震災及び台風15号による水害などにより、過去最多495
件の救助出場となりましたが、平成24年は16件減少の479件となり、救助人員に
おいては平成23年の610人に比べ、約半数の332人と278人減少しました。
(2) 風水害等の出場の減少とその他の出場件数の増加
平成23年は風水害等により35件の出場があり、台風15号による浸水被害では、
消防隊がボートを使用し265名を救出しました。平成24年は風水害等による出場
はありませんでしたが、その他の出場件数が平成23年から25件増の296件とな
り、全体の3分の2を占め、年々増加傾向が見られます。その他の出場のうち、約
9割が救急支援であり、発生場所、搬送経路の状況により、救急隊のみでの搬送
が困難な場合に、搬送支援として救助隊等が出場した事案が多くを占めます。
2 救助隊の高度化
本組合では、郡山消防署に高度救助隊及び水難救助隊、喜久田基幹分署には特別
救助隊、さらに田村消防署に救助隊を配置し、併せて4隊の救助部隊で各種災害に備
えています。
年々多様化かつ高度化する消防救助事案に対応するため、各種研修会に積極的に
参加するとともに、毒劇物対応訓練、瓦礫下や狭隘部分からの救助技術等の習得を
− 43 −
積極的に行っています。
また、大規模災害に対しては、複数の組織が協力して活動を行う必要があるた
め、DMAT、災害救助犬チーム等の関係機関との合同訓練を実施するなど連携を密
にし、安全・確実・迅速な人命救助活動により、住民から信頼される救助隊を目指
しています。
(1) 国際消防救助隊
国際消防救助隊は、海外で大規模災害が発生した場合、登録消防本部の救助隊
から編成され、国際緊急援助隊の救助チームとして被災者の捜索、発見、救出、
応急処置、安全な場所への移送を主な任務としています。
本組合も昭和61年4月から派遣協力消防本部として登録しており、現在は6名
が、訓練や研修などを通じて隊員としての資質向上に努め、消防庁長官の派遣要
請に即応する体制を確立しています。
日本の救助チームは、平成22年3月に国連人道問題調整事務所が主催する国際
都市型捜索救助チームの能力評価において、最高レベルの「重(ヘビー)級チー
ム」の認定を受けました。
現在まで、本組合からの派遣はありませんが、平成23年2月のニュージーラン
ド地震をはじめ数々の海外の災害現場へ、日本の救助チームが出動し、救助活動
を行っています。
(2) 緊急消防援助隊
緊急消防援助隊は、国内における全国的な消防応援の登録部隊で、被災地の消
防力のみでは対応困難な大規模災害や特殊な災害が発生した場合に、被災地など
の要請により出動し、被災地で災害活動を行うことを任務として、県外への消防
応援活動に万全を期するため設置されています。
本組合では、指揮隊1、消火隊3、救助隊1、救急隊4、後方支援隊1、特殊災害
部隊1、特殊装備隊1の12隊48名を派遣部隊として登録しており、これまでに新潟
県中越地震(平成16年)、新潟県中越沖地震(平成19年)、岩手・宮城内陸地震
(平成20年)及び、岩手県沿岸北部を震源とする地震(平成20年)に緊急消防援
助隊として出場しています。
また、平成23年3月11日に発生した東日本大震災においては、福島・岩手・宮
城県は各都道府県の緊急消防援助隊の応援を受けました。
(3) 隊員の育成と装備の充実
救助隊員の技術の向上、知識の習得に必要な訓練については、消防大学校や福
島県消防学校などの各種教育機関で研修を受け、さらに年間を通して現場活動を
主体とした実践的な訓練を計画的に実施しています。
本組合では、平成19年の総務省令の改正に基づき、大規模特殊災害やNBCテロ
災害に対応するため、高度な救助技術に関する知識・技術、各種資格等を兼ね備
− 44 −
えた高度救助隊を平成20年7月8日に郡山消防署に発隊し、現在も新しい隊員の育
成を図っています。
救助隊員資格者
(人)
100
80
95
80
80
H20
H21
H22
H23
資
80
91
格
60
者
数
40
20
0
− 45 −
H24
(年)
通信指令概況
1 平成24年の災害等受理件数の状況
平成24年の119番通報等による災害受理件数は、総数で35,866件であり、過去
5年間の推移を見ても災害等通報は年々増加傾向にあります。
中でも、携帯電話からの119番受理件数は8,151件,IP電話からの119番受理件
数は5,275件あり、合わせて13,426件で全体の約37.4%を占めています。
このような中、増加する携帯電話やIP電話からの119番通報へ迅速に対応するた
め、平成23年7月に「発信者位置情報通知システム」の運用を開始しました。
平成24年中の119番通報等件数は、下表のとおりです。
種 別
火 災
救 急
IP電話
携帯電話
固定電話
その他
合 計
19
70
39
27
155
3,836
4,225
6,760
1,760
16,581
その他
の災害
49
150
106
278
583
問合せ
486
1,517
726
2,738
5,467
その他
受 付
778
1,893
2,671
7,111
12,453
第 2
通報等
107
296
181
43
627
合 計
5,275
8,151
10,483
11,957
35,866
※種別「その他」:一般加入電話、警察電話、駆け付け、自己覚知、高速専用電話等
2 119番通報ファックスについて
耳・口の不自由な方から、火災や救急等の通報を119番ファックスで受け付け
ています。また、本組合ウェブサイトから緊急通報ファックス用紙(119番通報
ファックス用紙)をダウンロードできます。
3 郡山地方広域消防組合ウェブサイトアクセス状況について
本組合ウェブサイトでは、災害情報や休日当番病院をはじめ心肺蘇生法や火災予
防に関する情報を掲載し、生活に直結した情報発信に努めています。
平成24年中のウェブサイトアクセス状況は、グラフのとおりです。
アクセス件数
15
千
12
9
6
9,383
9,988
11,019
11,161
12,447
13,246
11,879
12,216
13,756
12,521
12,800
1日平均388件
3
0
11,173
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
4 テレフォンサービスについて
テレフォンサービスは、主に災害や休日、夜間病院を案内しています。
また、火災予防や住宅用火災警報器の普及、携帯電話からの119番通報者向けの
広報も行っています。
平成24年中のテレフォンサービス利用状況は、グラフのとおりです。
6
万件
利用件数
52,041
5
4
45,320
3
2
1月
40,496
2月
47,391
53,662 1日平均1,396件
46,542
38,392
45,871
36,493
3月
33,213
4月
5月
6月
7月
− 46 −
8月
9月
39,961
30,273
10月
11月
12月
統計資料編
総 務
消防担当課長会議
1 消防庁舎の所在地
区分
署・分署
(H25.4.1)
所 在 地
建築年月
建物構造
消 防 本 部
郡 山 消 防 署
郡山市堂前町5番16号
平成11年3月
鉄骨鉄筋コンクリート造
地下1階、地上6階建
大槻基幹分署
郡山市大槻町字中前田15番2号
昭和49年3月
鉄筋コンクリート造
一部2階建
喜久田基幹分署
郡山市喜久田町卸一丁目134番1号
昭和52年3月
鉄筋コンクリート造
一部2階建
熱
郡山市熱海町熱海二丁目65番地
昭和50年11月
鉄筋コンクリート造
一部2階建
日 和 田 分 署
郡山市日和田町字山ノ井1番1
昭和63年3月
鉄筋コンクリート造
平屋建
田
村
分
署
郡山市田村町岩作字穂多礼57番5
昭和60年2月
鉄筋コンクリート造
一部ブロック 平屋建
安
積
分
署
郡山市安積二丁目354
昭和50年3月
鉄筋コンクリート造
一部2階建
湖
南
分
署
郡山市湖南町三代字原木390番の8
昭和56年2月
鉄筋コンクリート造
平屋建
中
田
分
署
郡山市中田町下枝字柏田202の1
昭和57年6月
鉄筋コンクリート造
平屋建
針 生 救 急 所
郡山市大槻町字笹ノ台34の1
昭和54年3月
鉄筋コンクリート造
一部2階建
田 村 消 防 署
田村市船引町船引字中島70番地
昭和49年3月
鉄筋コンクリート造
一部2階建
移分駐所
田村市船引町上移字町147番地
昭和62年3月
鉄骨造トタン葺
平屋建
三
春
分
署
田村郡三春町字亀井88番地
昭和49年3月
鉄筋コンクリート造
一部2階建
小
野
分
署
田村郡小野町大字小野新町字知宗57番の1
昭和49年3月
鉄筋コンクリート造
一部2階建
滝
根
分
署
田村市滝根町菅谷字入水257番の1
昭和52年3月
鉄筋コンクリート造
一部2階建
都
路
分
署
田村市都路町古道字戸屋79番地
昭和55年3月
鉄筋コンクリート造
平屋建
常
葉
分
署
田村市常葉町常葉字古御門61番地
昭和50年3月
鉄筋コンクリート造
一部2階建
田村市大越町下大越字中田140番地2
平成16年3月
木造平屋建
海
分
署
大 越 分 遣 所
− 50 −
2 組合執行機関等・組合議員
執 行 機 関
監 査 委 員
管理者 (郡山市長) 品川 萬里
副管理者(田村市長) 冨塚 宥
会計管理者 大原 秀人
(郡山市会計管理者)
監査委員 富樫 正典
(郡山市代表監査委員)
監査委員 鈴木 義孝
(三春町長)
組 合 議 員
21名(郡山市 12名 田村市 5名 三春町 2名 小野町 2名)
議長 高 橋 隆 夫 副議長 猪 瀬 明
(H25.10.25)
議席番号
氏 名
選出市町役職等
1
石 川 義 和
郡山市議会議員
2
勝 又 俊 博
郡山市議会議員
3
田 川 正 治
郡山市議会議員
4
佐 藤 文 雄
郡山市議会議員
5
佐 藤 政 喜
郡山市議会議員
6
遠 藤 義 裕
郡山市議会議員
7
大 城 宏 之
郡山市議会議員
8
橋 本 幸 一
郡山市議会議員
9
今 村 剛 司
郡山市議会議員
10
鈴 木 祐 治
郡山市議会議員
11
吉 㟢 賢 介
郡山市副市長
12
高 橋 隆 夫
郡山市議会議長
13
猪
明
田村市議会議長
14
白 石 恒 次
田村市議会議員
15
長谷川 元行
田村市議会議員
16
橋 本 紀 一
田村市議会議員
17
松 本 熊 吉
田村市議会議員
18
鈴 木 義 孝
三
19
日下部 三枝
三春町議会議長
20
大 和 田 昭
小
21
村 上 昭 正
小野町議会議長
瀬
− 51 −
春
野
町
町
長
長
3 郡山地方広域消防組合組織
執行機関
・管理者
・副管理者
会計管理者
組合議会
書記長
監査委員
書記
出納室
審査係
○契約、文書管理、庁舎管理等
人事教養係
○職員定数、給与、研修、福利厚生等
企画財政係
○企画、広報、統計、情報公開、財務会計、予算、経理、組合議会等
音楽隊
(現在活動休止中)
予防係
予防課
15人
消防課
7人
通信指令課
24人
(H25.4.1)
出納係
庶務係
総務課
19人
書記
危険物係
査察係
消防救助係
○建築同意、消防用設備等の検査等
○危険物関係許認可、検査指導等
○防火管理、査察、火災原因調査、違反処理等
○震災対策、各種訓練計画、相互応援協定消防機器等の仕様
国際消防救助隊、緊急消防援助隊、災害救助、救助隊員教育等
救急係
○救急隊員の資格、救急業務計画資機材の取扱い指導・整備等
指令係
○災害の受報、
出場指令、無線通信運用機器施設の保守管理等
情報管理係
○指令管制装置の管理・整備、情報通信機器の管理・運用等
消防本部
庶務係
○文書管理、庁舎管理等
(消 防 長)
(消防次長)
予防係
○査察、消防設備等検査、届出事務等
郡山消防署
消防係
○火災・その他災害活動、地理・水利等
225人
救急係
○救急業務、応急手当等の普及活動等
救助係
○各種救助活動、救助訓練等
大槻基幹分署
喜久田基幹分署
熱海分署
日和田分署
○火災・その他災害活動、地理・水利等
田村分署
○救急業務、応急手当等の普及活動等
安積分署
○査察、消防設備等検査、届出事務等
湖南分署
中田分署
針生救急所
田村消防署
112人
移分駐所
庶務係
○文書管理、庁舎管理等
予防係
○査察、消防設備等検査、届出事務等
消防係
○火災・その他災害活動、地理・水利等
救急係
○救急業務、応急手当等の普及活動等
救助係
○各種救助活動、救助訓練等
○救急業務
三春分署
小野分署
滝根分署
都路分署
条例定数 404人
職 員 数 404人
常葉分署
大越分遣所
− 52 −
○火災・その他災害活動、地理・水利等
○救急業務、応急手当等の普及活動等
○査察、消防設備等検査、届出事務等
4 職員配置状況
(H25.4.1)
消防吏員
階級別
人 員
区 分
総
務
課
消 予
防 防
本 課
部
通信指令課
消
防
課
本
署
郡
山
消 基
防 幹
分
署
署
・
分
署
等
本
署
田
村
消
防
署 分
署
等
消防長・消防次長
消
防
長
付
課 長・主 幹・課 長 補 佐
庶
務
係
人 事 教 養 係
企 画 財 政 係
総
務
課
付
小
計
課 長・主 幹・課 長 補 佐
予
防
係
危
険
物
係
査
察
係
小
計
課 長・主 幹・課 長 補 佐
消 防 救 助 係
救
急
係
2
1
2
2(1)
5
4
5
18(1)
2
5
4
4
15
2
3
2
小
計
課 長・主 幹・課 長 補 佐
指
令
係
情 報 管 理 係
小
計
計
署 長・副 署 長・当 直 長
庶
務
係
予
防
係
消
防
係
救
急
係
救
助
係
小
計
大
槻
喜
久
田
熱
海
日
和
田
田
村
安
積
湖
南
中
田
針
生
小
計
計
署 長・副 署 長・当 直 長
庶
務
係
予
防
係
消
防
係
救
急
係
救
助
係
7
3
19
2(6)
24(6)
67(7)
6
9
18
22
14
12
81
24
24
14
14
15
15
14
14
10
144
225
4
5
8
8
6
4
小
三
小
滝
都
常
大
小
35
15
15
13
12
13
9
77
112
404(7)
計
合 計
計
春
野
根
路
葉
越
計
消 防
正 監
消防監
1
1
1
1
消 防
司令長
1
1
2
2
2
2
2
1
2
1
1
1
1
1
2
7
5
5
1
1
1
1
1
1
1
7
12
3
3
1
1
1
1
1
1
4
4
7
26
( )内数字は兼務職とし、実数に含まない。
− 53 −
消 防
司 令
消 防
司令補
消 防
士 長
消 防
副士長
消防士
1
1
2
1
1
5
(1)
1
1
3
5(1)
1
1
2
1
5
1
2
1
4
1
2
2
2
6
1
1
1
1
1
2
1
4
1
6
17
1
2
5
6
(3) 1(1)
5(3) 7(1)
14(4) 20(1)
1
3
4
2
3
13
4
4
2
2
2
2
2
3
3
24
37
3
5
3
2
3
16
4
4
3
3
3
4
3
3
1
28
44
1
3
3
2
1
2
10
2
2
2
3
2
3
14
24
78
1
2
1
1
1
4
2
4
4
15
7
7
4
4
4
4
3
4
3
40
55
1
1
1
1
2
(2)
2(2)
2(2)
1
1
1
3
1
1
4
2
4
4
6
12
5
1
28
8
7
4
4
5
4
5
4
3
44
72
2
2
3
1
1
3
1
3
1
4
8
3
4
3
4
3
3
3
4
3
3
2
2
17
20
21
28
79(4) 103(1)
2
1
1
1
7(2)
9
5
5
4
2
3
2
21
30
106
事 務
吏 員
5 職員階級別年齢
防
士
事 務 吏 員
消
消防副士長
消 防 士 長
消防司令補
監
消 防 司 令
防
消防司令長
消
消 防 正 監
合 計
消 防 吏 員
(H25.4.1)
平均
39.5 58.0 57.3 57.0 51.9 46.2 35.3 30.0 24.7
合計
404
1
4 26 78 79 103
7 106
18歳
2
2
19歳
3
3
20歳
3
3
21歳
5
5
22歳
8
8
23歳
11
11
24歳
19
19
25歳
15
1
14
26歳
16
4
1 11
27歳
19
6
2 11
28歳
15
4
1 10
29歳
12
6
6
30歳
13
1
9
3
31歳
7
1
5
1
32歳
4
4
33歳
6
2
4
34歳
10
1
8
1
35歳
4
4
36歳
7
7
37歳
14
4
9
1
38歳
15
7
8
39歳
9
5
4
40歳
6
2
4
41歳
4
1
3
42歳
3
1
2
43歳
8
3
4
1
44歳
9
3
6
45歳
5
2
3
46歳
4
3
1
47歳
9
5
4
48歳
5
3
1
1
49歳
16
7
5
4
50歳
6
1
5
51歳
13
5
7
1
52歳
6
5
1
53歳
11
5
6
54歳
12
2
6
4
55歳
13
4
5
3
1
56歳
11
2
3
6
57歳
23
6 12
4
1
58歳
12
1
1
4
4
1
1
59歳
11
1
7
2
1
60歳以上
0
− 54 −
0
5
10
15
20
25
2
3
3
5
8
11
19
15
16
19
15
12
13
7
4
6
10
4
7
14
15
9
6
4
3
8
9
5
4
9
5
16
6
13
6
11
12
13
11
23
12
11
Fly UP