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No.40(2005.01.12) - 全学教育

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No.40(2005.01.12) - 全学教育
2005.1.12
2005.1.12
2005.1.12
2005.1.12
世界・日本
21世紀プログラム3年
たけ
もと
竹
本
ま
い
真 衣
「留学生が多い“アメリカ”で, ミシガン大学のよう
危険だったことでしょう。 しかし, 交換留学という限
な留学生も日本人も多い大学で, 英語で通じる環境…
られた時間の中で, できるだけ留学に独自性を出す為
ならば, ありふれた“日本人学生のアメリカ留学体
には, 疾走やリスクはやむをえなかったのも事実です。
験”で終わらないようにしなければいけない。 何か,
この他にも, 私は宗教, 異文化理解やリーダーシップ
違いを出せる留学にしなくては。 」
研修の合宿などへ参加し, なるべく行動的に生活する
交換留学で
ミシガン大学への推薦を手に入れた時から, 私の焦り
事で, アメリカ社会の一端を見ようとしていました。
は始まりました。 当時私はまだ1年生で, 自分の専攻
そんな慌しい留学生活が, 体力的, 精神的に辛い状
分野も未決定でした。 かの大規模有名大学で私は何を
況を引き起こしたり, 自分の無能さに嫌気がさしたり,
勉強したいのか, 現地で私が何か貢献できることはあ
といった作用をもたらしたのも事実です。 しかし, 今
るのか。 様々な不安を胸に, 半年後, 私は2年生でミ
となっては, 限られた時間の中で, 勉強に課外活動に
シガン大へ出発しました。
充実した留学生活を得られた事への達成感と感謝の気
新学期, 私は, それまで九大で勉強したこともなか
った言語学を中心に授業をとり, リサーチプログラム
持ちや, 九大復学後も続く留学先で学んだものがもた
らす刺激のほうが, 印象深く残っています。
の一環として心理言語ラボで働く日々を, 送ることに
留学自体は, 大学生活を送る上での一つの選択肢に
なりました。 授業, 実験室での様々な業務, そして時
過ぎませんが, 自分自身が大切に考えているものを抱
間を見つけては沢山の質問を持って, TAや教授のオ
きしめ育てていく過程の中には, 留学という選択もあ
フィスアワーに行き, 何とか授業の不安を解消しよう
るかもしれません。 個人の目標や進路に向かう中で,
としていました。
もし留学という選択が飛躍を与える可能性を秘めてい
そんな慌しい毎日も, 慣れるにつれてプレッシャー
るなら, 挑戦する価値はあるのではないでしょうか。
も余り感じなくなり, 自分に精神的余裕が若干出てき
私の場合, 留学は将来を考えるにあたり重要な存在で
た後学期, 大学での勉強生活と現実社会の問題との間
した。
に距離があると感じました。 そこで次の学期から, 私
最後に, この場をお借りして, 留学中, 九大から私
は現実を見る為に外へ出る機会を作るようになりまし
を見守って下さった21CPの先生方, 事務手続きを迅
た。 といっても旅行ではなく, 私の足が許す限りの距
速に行って下さった上村さん, 日本から応援し続けて
離で, ボランティア活動をすることでした。 後学期は,
くれた家族へ, 特別の感謝の辞を伝えたいと思います。
教室とラボを往復する学業生活を維持しながら, 曜日
や月によって, 少年院や貧困地域の小学校や精神障害
者施設などでボランティア活動をしていました。 そこ
で私が見たものは, キャンパス内にいるだけでは見え
てこなかった, 差別や偏見で暗く歪んだ環境と, そこ
で生きる人達の姿でした。
授業, 仕事, 奉仕活動の三足 (三速) わらじの私の
留学生活は, 多忙極まりないものでした。 しかも極寒
の時期に, 朝10時から授業を受け, 午後3時から実験
室で働き, 夕方から少年院へ移動し, 夜10時に少年院
から歩いて学生寮へと帰宅するのは, 寒いだけでなく
留 学 先 で
2005.1.12
世界・日本 いの
21世紀プログラム2年
以前, ある先生が 「福岡に住んでいて誇りに思うこ
うえ
とも
こ
井 上 朋 子
だったし, 推進すべきことだとは思っていましたが,
とは, ダイエーホークスがあることと, ペシャワール
具体的に自分から何かやろう, という気はまったくあ
会があること」 と言っていたのを聞いたことがありま
りませんでした。 さらに, 国際協力をやりたい, とい
す。 私はその時まだ 「ペシャワール会」 なるものを知
っても, それまで無関心だった私は何から始めれば良
らず, ダイエーホークスは分るとしても, 「ペシャワ
いのか分らず, 「国際協力」 といって目につくのは,
ール会」 とは一体何のことだろうか, と考えていたも
ユニセフやユネスコなどの国連関係の機関ばかりでし
のです。
た。 それらの機関で働くには相応のキャリアが求めら
2001年, 9月11日。 この日ニューヨークで起った事
れるものであり, 一介の学生には手の届かない, 雲の
件は, 私の高校生活の中で一番鮮明に憶えている出来
上の話ばかりで, 自分にできることはないのかもしれ
事です。 テレビに写る, あまりに衝撃的な映像に, 自
ない, と半ば諦めていました。 そんな時, プログラム
分は明日このままのこのこと学校に行って良いのだろ
ゼミという授業で, 石風社代表であり, ペシャワール
うか?
会広報担当理事の福元満治さんのお話を聞き, 大きな
一体どうしてあんなことになったのか?
と,
疑問がつきませんでした。 それまで信じていたもの,
国際機関にばかり目がいっていた私は, ペシャワール
当たり前だと思ったものが, 貿易センタービルととも
会の現地に根ざした活動, そして自分が住んでいる福
に崩れ去ってしまった気分でした。 テロ事件以降, ア
岡という地方都市を基盤にした運営方針にとても驚き
メリカによるアフガニスタン攻撃や, イラク戦争など
ました。
の軍事行動は現在もまだ続いている状況です。 それら
「ペシャワール会」 とは九州大学出身の医師, 中村
を見ていると, あの事件で, それまで押さえ付けられ
哲さんを中心として, アフガニスタンでの医療活動を
ていた, あるいは意識してこなかった問題が, 一気に
支援する目的で結成されたNGO団体で, ここ福岡を
溢れ出て来たような気がし, 世界で起っている紛争や
活動の拠点としています。 1984年から現在にいたるま
旱魃, 飢餓などの問題が自分の中で急にリアリティを
で, 近年では医療活動だけでなく, 井戸採掘, 用水路
持ちはじめました。
建設, 農業支援など, 現地のニーズに合わせた活動を
以来, 私は将来国際協力, それも復興地域での都市
行っています。 また, 2003年には中村さんがアジアの
整備をやりたい, と思うようになっていきました。 そ
ノーベル賞といわれるラモン・マグサイサイ賞を,
れまでも国際協力がどんなものかは知っているつもり
2002年にペシャワール会が第1回沖縄平和賞を受賞し
2005.1.12
世界・日本
ています。
ペシャワール会の大きな特徴の一つは, 運営費の多
くが会費・寄付金によっていること, そして, ボラン
ティアの方々が会を支えているというところです。 ペ
シャワール会ほどの大きな団体ともなると, 現地との
連絡, 会報・礼状の発送, 資料整理, 広報など, 事務
作業は相当なものになるのですが, 無給のボランティ
アが手弁当で集まり, それらの作業をこなし, 会の運
営を支えています。 しかも, ボランティアの間には,
いかにも 「国際協力やってます!」 という気構えた雰
囲気はまったくなく, 仕事の合間に来ている方や, 老
後の楽しみの一つとして参加されている方など, さま
ざまな方がいて, 笑いや冗談の飛び交う「寄合所」 の
ようなところです。 実際, 事務局では, 「ペシャワー
ル会は哲ちゃん (中村哲さんのこと) ファンクラブだ
から」 とか, 「ここは私の気晴らし場よ」といった言葉
「強制」 ではありません。 私も一時期 「国際協力をや
も耳にしました。
私は今年の3月に初めて会本部のお手伝いに参加さ
らなければならない」 という使命感のような気持ちに
せていただきました。 ペシャワール会本部は大名の,
疲れ, いつのまにか国際協力=辛いもの, 面白くない
普通のビルの一室にあり, 最初はこんなところにあの
もの, という図式ができ上がり, NGOやNPOの活
有名なペシャワール会があるのか!
動に参加するのをためらっていました。 そんな 「国際
と驚きました。
この時のお手伝いの内容は, 新しく発行された会報
協力」 は続きません。 そのような気持ちの中で参加し
誌の発送準備でした。 封筒に切手を貼ったり, 宛名シ
た, ペシャワール会は 「強制でないよ」 と言ってくれ,
ールを貼ったりと, 一見国際協力とは縁遠い作業です。
笑いの絶えない 「国際協力」 でした。
しかし, 会報誌の発行部数は1万8千部にも上るそう
なんだか偉そうなことをつらつらと書いてきました
で, この会報誌を待っている人, 一人一人が会報によ
が, 告白すると, 私自身ペシャワール会にはまだ数度
って現地での活動を知り, 支えているのだと思うと,
しか行っておらず, 今回このような文章を書いて良い
事務局の部屋一杯になった発送用段ボールがなんだか
ものか, と幾度も煩悶しました。 だから, 不正確な点,
たのもしく感じられてきました。
書き足りない点が多々あると思います。 しかし, これ
国際協力に興味を持っていても, 自分に何ができる
を読んで少しでも多くの学生にペシャワール会の事を
のか分らなかったり, いきなりNGO, NPOなどの
知ってもらえたら, そして少しでも参加してもらえた
団体の活動に参加するのはちょっと…とためらったり
らと思って筆を取りました。
している方は多いのではないでしょうか。 ペシャワー
ル会でのボランティアはあくまで 「任意」 であり,
できるだけ多くの人に知ってほしい。 ただの学生で
もできることはたくさんあります。
サークル紹介 2005.1.12
はな
経済学部2年
まず, 九州大学にそんなものがあったのかと驚いた
だ
すず
え
花 田 涼 恵
人も多いと思います。 フィギュアスケート愛好会は昨
年発足したばかりの愛好会で, 現在部員はたったの二
フィギュアというと遠い世界のことだと思われがち
人しかいません。 今回はその活動内容を, 皆さんに紹
ですが, 意外と簡単に挑戦することができるスポーツ
介させていただきたいと思います!
です!
もちろん男の子も大歓迎
とっても気軽な
愛好会ですし, 一生懸命やれば, 初心者でも大学生の
内に全日本大学氷上競技選手権大会 (インカレ) に出
テレビでたまにフィギュアスケートの大会が放映さ
ることも夢ではありません。 見学だけでも全然構いま
れていますが, 彼らがしているようなスピンやジャン
せんので, 興味のある方はぜひ一度リンクにお越しく
プを基礎の基礎から練習していきます。 スケートを全
ださい
くしたことがない人でも大丈夫!
どのようにすれば
うまく滑れるかなど, 初心者にもていねいに教えます。
県庁の近くにあるパピオアイスアリーナで活動を行
っています。 活動は月・水・土・日と行っていますが,
何日練習に来るかは基本的に自由です!
普段はパピ
オフィギュアスケーティングクラブの人とも練習して
いますので, 知り合いもぐっと増えますよ。
基本的に0円ですが, リンクへの入場料がかかりま
す。 月6000円でフリーパスを買うこともできます。 普
段の練習は主将である私が教えますが, 希望者は元オ
リンピック選手であるコーチの指導 (有料) をうける
こともできます!
2005.1.12
サークル紹介
い
工学部2年
僕は写真部員ですが, シャシンは別に写真部員でな
の くち
井ノ口
こう
た
洪 太
ギャラリーや美術館があって, 写真展もたくさん催さ
くても撮れます。 …というか, みなさん普段からシャ
れています。 ひとの作品を見るのはいい刺激になるし,
シンを撮っているはずです。 大多数の携帯電話にはカ
シャシンを普段撮らない人でも楽しめると思います。
メラがついてて, 最近のは性能もびっくりするほど高
タウン誌なんかに載ってるので興味がある人はぜひ行
いですし, 最近はデジカメが売れまくってたり, コン
ってみるといいと思います。
ビニに行けば 「写るんです」 が何種類も売ってたりす
るしね。 旅行に行けば記念撮影でみんなでピース!
写真部に入っても入らなくてもシャシンは撮れます,
かわいい小物や変な看板, きれいな空, 彼氏彼女の顔,
が, 写真部に入ると, 結構世界が広がります。 自分の
友達の酔っぱらいシャシン…だとかが携帯のメモリー
作品を見せる相手ができるし, うまくなるためのワザ
にいっぱい入っている人は意外と多いと思います。 僕
なんかも先輩から教えてもらえたりします。 また, 写
は大学生になってからはあまりしてないですが, プリ
真部に入ると, 自分でモノクロのフィルムを現像して,
クラなんかもシャシンですよね。 証明写真, にポラロ
プリントまですることができるようになります。 薬品
イドカメラ…これを読んでるあなたの身の回りに写真
の中でボヤーっと画像が浮かび上がってくる瞬間はな
にまつわるものがいくつあるだろう。
かなか楽しいものです。 それから, 年間二回の写真展
で, 最近, なんでみんな (特に日本人) はシャシン
が好きなのか考えるときがあります。
をしています。 六月から七月にかけて市内のギャラリ
ーを借りての写真展, 九大の学祭での写真展の二回で
僕の場合, シャッターを押す瞬間, 何らかの快感を
す。 写真展前は作品をきれいに仕上げるために体育部
得てます。 それは, ファインダー越しに, 一番いい顔
なみに体力がいるときもありますが, 普段の活動は合
の瞬間にシャッターが切れたときとか, 世界の中で自
宿や飲み会など軽い活動も多いです。
分だけが知ってる風景 (少なくともその瞬間は自分だ
部員には本格的な機材とワザで撮る先輩から散歩系
けだと思い込んでる) が撮れそうなときだとか, お気
カメラマンまで幅広い部員が揃ってます。 うちの写真
に入りのカメラのシャッター音がしたときだったりし
部が気になったらいつでも連絡ください。
ます。
それでは楽しい写真ライフを…
みなさんはどうですか?
それから, カメラのレンズを自分の三つめの眼とし
て考えたら, シャシンはさらに楽しいです。 ズームを
したら遠くのものも大きく見えるし, テーブルの上や
地面にカメラを置いてみると普段見れないような視点
からの世界が覗けます。 普段何気なく撮ったやつでも,
あとから見返してみると意外と面白いものが写ってい
たり。 しかもグッドな一枚が撮れたら, それを他の人
に見せることができます。 一度見た風景がもう一度見
写真部のホームページ
れるなんて, これはもう, 娯楽です。
(九州大学HP)
→C教育・学生生活
シャシンを撮るばかりでなくても, 福岡には山ほど
→②学生生活・サークル活動→写真部
2005.1.12
を移すときのみ鎖からはずされるという。 タイの歓楽
500 人乗りのジャンボジェット機が墜落したら大ニ
街で火事があった際, 鎖につながれたままの女の子た
ちの焼死体が何体も見つかったことがあった。
ュースになるだろう。
でも世界の飢えの現実がどれだけ凄まじいものであ
るかということをみんなは知っているだろうか。
毎日, 平均2万4千人
現在アジアで売春する子どもの数は 100 万人いると
いわれている。 フィリピンでは 150 万人のストリート
チルドレンを抱え, その中から売春で生活をするよう
になる子どもは多い。 当然子どもたちは, はじめから
1時間に1000人, 食べることができずに亡くなって
売春を選択したのではない。 親に捨てられ, 売られ,
いるという。 実に30分に1機のジャンボジェット機が
ストリートチルドレンとして路頭に迷ったあげく, ま
墜落している計算になる。 そして犠牲者の四分の三は,
たは親の強制により, 売春を強いられる。 また, 売春
五歳以下の幼児である。
は少女に限った話ではなく, 男の子の売春も決して少
なくない。 フィリピンで5歳の男の子が数人の白人男
このようなことはなんとなくなら聞いたことがあっ
たかもしれない。 しかし, 今までそのことに, 真剣に
性に襲われ, 腸が裂けて大出血するという事件も実際
に起きている。
思いをはせたことがあっただろうか。 どこか別の遠い
世界の出来事だと思ってはいなかっただろうか。
ではこのような子どもたちを 「買う」 のはいったい
今回私たちアジア研究会は世界の, 特にアジアの現
誰か。 それは大人たちに他ならないが, そのなかでも
状について調べた。 そして, それを踏まえたうえでそ
売春目当ての観光客は日本人が最も多いと言われてい
の解決策について僕らなりに考えてみた。 この展示の
る。 比較的近い外国で処女を安く買えると喜び勇んで
目的は, 決して厳しい現実をみんなに押し付けること
行くという。 子どもたちを性快楽の商品とみなしリス
ではない。 絶望的な現実の中にも, 希望を見出そうと
トまで作り商品化しているのがペドファイル (小児性
努めたつもりである。 そして, その過程の中で, この
愛者) である。 本部はアメリカにあるが実は日本にも
ような現状を解決するのは不可能ではないということ
その地下組織は出来上がっている。 地元でブローカー
をつかむことができた。
が少女を買いあさり日本人観光客に高く売りつけるこ
とによってこの 「商売」 は成立している。 さらに, 日
この展示を通し, これを見た一人一人が“自分だ
け”という小さな殻を打ち破り, 少しでも他者へと目
本には買春読本や買春ツアーなるものがあり, それが
この 「商売」 のながれをスムーズにしている。
を向けることができたらと思う。
!"#$%&'
今から十数年前に起きた胸をえぐられるような事件
がある。 ロザリオ・バリヨットちゃんは6歳のころに
母親を失い, その後父親に捨てられストリートチルド
レンとなる。 荒んだ生活の中でやがてドラッグに溺れ
ていくことになるが, 1986年10月あるオーストリア人
11頁左はタイの売春宿の地下室で鎖につながれた少
の医師により強姦され膣内に異物を残された。 激しい
女の写真である。 10歳前後の少女がこの暗い地下室に
痛みがロザリオちゃんを襲うようになるが, その後ま
大勢詰め込まれている。 客の相手をするときと, 場所
たもや強姦され, 異物は子宮頸部に入り込み痛みはさ
2005.1.12
らにまし, ドラッグでかろうじてまぎらわせていた。
している分野は非常に多い。 じゅうたん, ガラス, 花
そのうちロザリオちゃんの体からはひどい悪臭が漂う
火や爆薬の製造, パンジャーブ地方においてはレンガ
ようになり仲間から嫌われたので一人であき地で眠る
づくりなど悪条件下でのものが圧倒的である。 じゅう
生活を送っていた。 ロザリオちゃんの体にはハエがた
たんの製造では, 子どもたちは一日十時間労働に従事
かっていたという。 1987年5月14日, 口から緑色の胆
し, 毛くずを吸い込み, 染料の飛沫を浴び, 目と指に
汁を吐きながら地面でもがいているところを近所の人
障害を負いながら働いている。 この過酷な条件の中,
に発見され病院に運ばれた。 その四日後にロザリオち
寿命が20歳を越えない作業場もあったという。 インド
ゃんは息をひきとった。 亡くなったロザリオちゃんの
の女性たちが伝統的に身につけているブレスレッドの
膣には壊れた九センチほどの日本製のバイブレーター
ガラスは子どもが五十度を越す作業場で働き, 製造さ
が複雑に壊れ体を傷つけていた。 ロザリオちゃんの詳
れている。 また, 光の祭典ディワリの祭りの日にイン
しい生年月日は誰も知らないが享年12歳とされている。
ド全土でおびただしい数の花火や爆竹が使われるが,
これらの生産は非常に幼い子どもが従事し, 小さい子
でなんと四歳である。
パンジャーブ地方に徒刑場のごときレンガ工場があ
る。 ここでの労働は過酷で, 働く人たちはハリジャン
と呼ばれるカースト制度外のいわゆる不可触民と言わ
れる人たちである。
こうした雇用者から逃れるためにストリートチルド
レンとしての生活を求めるこどももでてくる。 そこで
靴を磨きタバコを売り, やがてドラッグを買いボンド
(シンナー) をかぎ, 大人になると次の世代の子ども
たちに同じ事を強いる。
ここでは特にインドについて取り上げたが, こうし
た状況はアフリカ, アジア, また東ヨーロッパにおい
ても同様に起こっている。
鎖につながれた少女
現在世界の国で数多くの子どもたちが働いている。
その大半はインド, 南アジアが占めるが, アフリカで
は3分の1の子どもが, ラテンアメリカでは子どもの
5人に1人が労働していると言われている。
子どもの労働状況が最も劣悪だと言われているイン
ドを見てみよう。 インドの生産労働で, 子どもが従事
爆弾を枕に疲れて眠る子ども
2005.1.12
埋めてある地雷だけでなく飛び跳ねる地雷, 水生地雷,
樹木に忍ばせる地雷, さらには蝶々地雷もある。 何十
万人の人たちが手足を失い, その犠牲者の半数は子ど
もである。 人を殺すために人はここまで 「工夫を凝ら
世界に30万人以上の子どもの兵士がいるといわれて
す」 ことができる。
いる。 いったい6歳, 8歳, あるいは12歳の子どもが
どのようにして兵士という役目を負わされるのだろう
親を殺され仲間を殺され一人だけ生き残った子ども
か。
子どもを兵士にする教育方法がある。 10歳になるか
は何を考えるのであろうか。 自分だけが生き残ったこ
ならぬかの子どもたちに銃や凶器を持たせ, 殺しや拷
とを自らせめる子どもも多い。 また生き残ったところ
問をさせる。 決して忘れてはならぬ悲劇は, 本人たち
で生活の保障がされているわけでもない。 戦争のあと
の実の親兄弟を殺させるということが, モザンビーク,
に残された民衆たちは難民, あるいは移民として路頭
ウガンダ, リベリア, シエラレオネで起きた。 また,
をさまようことになる。 こうしてキャンプ生活の中で
宗教による教化を行い, 地雷原を突破させたりもした。
何十万人もの子どもが生まれるが, 世界全体で, キャ
最後はドラッグによるコントロールである。 「俺たち
ンプで生活する子どもたちの15%近くが教育を受けて
は, マリファナや薬をもらった」 「それをやると殺す
いない。 苦しみに満ちたキャンプ生活は15年ないしは
ことしか考えなくなる。」 と子ども兵士は言う。 給料
それ以上続くこともある。
も要求せずいざとなれば力ずくで扱える子どもたちは
便利なのだろうか。
兵士となる子どもだけが被害を受けているのではな
い。 戦争の最たる被害は飢餓である。 被害を受けるの
はいつも何の責任も罪もない子どもである。 さらに地
雷があり強姦あり, 虐殺がある。 地雷についてはその
ある試算によると, 1946年からの50年間で核兵器に
進歩は著しい。 世界全体で, 約1億1千万個の地雷が
使われたお金はアメリカだけでなんと5兆8000億ドル
64の国々の大地に拡散している。 カンボジアでは 800
(710兆円)!!! ドル札を積み重ねると地球と月を往
万個の地雷があり, 1人に1個の計算になる。 地面に
復できる距離に近い。
今世界の年間の軍事費は約1兆ドル (122兆円)。 一
方, 読み書きができない子ども2億7500万人に字を教
えるには80億ドルいる。 これは, 軍事費のたった3日
分である!
WHO (世界保健機関) が地球上から天
然痘を撲滅するのに使った費用は3億ドル。 世界の軍
事費の3時間分であった。 ユニセフ (国連児童基金)
は, 世界の子供を飢餓や疫病, 徴兵から救うために2
億700万ドルの資金を要請しているが, これは“2時
間分”にもならない。
10年間, 世界の軍事費の4分の1を回していくだけ
で, 貧困, 人口増加, 環境破壊など, 地球的問題群の
ほとんどが改善される。 たとえば, たった0.25%, つ
まり22時間分の軍事費だけで, 25万人の子供の失明を
防ぎ, その上, 予防接種によって6億 700 万人もの子
どもを死から救うことができる。 また世界中の兵隊が
銃を捨てて, スコップを手に樹を植えていくなら, 砂
漠化はたちまち解決できるという!
軍服を脱ぐ少年
こうしてみると, 人類の理性はマヒしているとしか
2005.1.12
思えない。
(第1章∼第3章) 理学部
三年
工学部
四年
参考文献:クレール・ブリセ(仏)
食糧問題についてもそうだ。 ここわずか 100 年間で
界
編集
ってしまった。 そのため, 世界の食料が不足している
ル)−
国際本部連携
とおもってはいないだろうか。 ところが, そんなこと
と日本
一方, 人類は農業技術の進歩のおかげで, 穀物の生産
橋本
直樹
子供を貪り喰う世
アジアの児童買春阻止を訴える会 (カスパ
アジアの子供買春
(明石書店)
(第4章) 工学部
三年
二矢川
参考文献:スーザン・ジョージ
量をここ 100 年間に7倍以上も増産させることに成功
えるのか
した。 今の世界の穀物生産量は年間18億トン。 これを
社)
63億人で割ると, 一人当たり年間約 300 ㎏。 つまり必
栄太
堀田一陽訳 (社会評論社)
世界の人口は, 約15億人から63億人と一気に4倍にな
はない。 日本人は年間約 100 ㎏の穀物を食べている。
後藤
和也
なぜ世界の半分が飢
小南祐一郎・谷口真理子訳 (朝日新聞
※本稿は, 九大祭期間中のアジア研究会の展示内容を
掲載用に若干アレンジを加えたものである。
要量の3倍の穀物が生産されているのである!
ではなぜ世界の8億人以上の人間が飢餓に苦しんで
いるという国連の統計結果が出ているのか。 実は日本
で一番消費されている穀物はとうもろこしで1600万ト
ンと米の 1.7 倍にもなるという。 でも米よりたくさん
食べているという気はしない。 事実, 人が食べる量は
全体の4分の1 (400万トン) だけ。 じゃあ残りの4
分の3はどこへ消えたのか?
答えは, 牛, 豚, 鶏な
ど家畜のエサだ。 家畜にたくさんとうもろこしをやる
と霜降りのやわらかくておいしい肉になる。 そこで,
経済的に豊かな国は, 莫大な量のとうもろこしを家畜
に食べさせて, おいしい肉の生産を続けているという
わけだ。 計算上, アメリカ人と日本人が牛肉を食べる
九大祭での展示風景
のを5回に1回やめるだけで, 世界で飢えている人は
いなくなるという。
ここれはどういうことだろう?このように考えてい
けば, 解決は容易なように思える。 それがそうならな
いということは, 何かが狂っているのだ。 人類の不幸
はその狂いに気づいている人があまりにも少なすぎる
ということだろう。 もちろん, ここまで書いてきたこ
とは経済的な側面だけに限られており, 全てがこの通
りうまくいくとは限らない。 しかし, 解決は不可能だ
とあきらめるのではなく, 一人一人が, 少しでも他者
へと目を向け, 行動していくことが必要だ。 そうすれ
ば, この世界はより素晴らしいものになっていくので
はないだろうか。
(
) 芸術工学部
四年
中島
限界
談社)
成長の
(ダイヤモンド社)
黒柳徹子
よって構成され, それぞれが得意分野を生かしな
がら, 現代世界に渦巻く様々な社会問題について
調査・研究し, その解決の方途を世界の, 中でも
今まで注目されることの少なかった東洋の優れた
思想に求め, 日々研究活動を行っております。 そ
れにより最高学府に学ぶ自分たちの深き使命を自
覚し, それぞれが少しでも社会に役立つ人材に成
長できるように頑張っています。 具体的な活動内
容としては毎週一回勉強会やディスカッションを
行い, それらの集大成として毎年, 学祭において
展示活動を行います。 メンバーは皆仲良く, 楽し
い雰囲気で活動しているので, 興味のある方は是
大樹
参考文献:D・H・メドウズ, 大来佐武郎訳
私たちアジア研究会は, 様々な異なる学部生に
トットちゃんとトットちゃんたち (講
非ご連絡下さい。
:経済学部3年 佐々木 健一
:
102066
2005.1.12
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2005.1.12
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2005.1.12
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ぐち
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お
川 口 栄 男
去る10月7日午後1時より, 農学部1年生対象の農
際にみてもらうという企画である。 残念ながら他の建
学部教育・研究説明会 (オープンキャンパス) が開催
物でこの企画がどのように実施されたか分からないが,
された。 農学部として初の試みである。 本企画の最大
筆者のいる3号館 (地球森林科学コースおよび動物生
の目的は, 1年生に農学部の教育・研究体制をよりよ
産科学コースの一部が含まれる) では, 特に学生を一
く知ってもらい, 今後のコース配属, 分野配属, さら
ヶ所に集めて説明をおこなうことはせず, 学生の自主
には大学院進学等, 自らの進路を決める際の参考にし
的判断で研究室を訪ねてもらった。 心配された大きな
てもらうことである。 この記事はその報告である。
混乱もなく, 先生方から研究室の説明を聞いたり, 研
さて, 当日の実際の様子であるが, この日は1年生
にとっては後期始めての箱崎キャンパスでの講義日と
なっており, ほぼ全員に近い学生が参加したものと思
究室内での4年生, 大学院生の実験の様子などを見た
りしてもらえたようである。
今回のこの企画はなにぶん初めての試みであり, 十
われる。 会場となった中央図書館4階視聴覚ホールは
分な内容のものとは言えないのは当然かもしれない。
満席であった。 まず, 江頭農学部長から農学部の教育
特に研究室訪問の時間が大変少なかったようで, 1年
システムと教育組織および学府・研究院制度に関する
生には物足りない面もあったのではないかと思う。 次
全般的説明があった。 その後, 2年次後期に配属され
回からは, この第一回を参考にして, 内容をさらに充
る4つのコース (生物資源生産科学, 応用生物科学,
実させる必要があるが, 現1年生諸君には, 今回の企
地球森林科学, 動物生産科学), および3年次で配属
画を進路決定の際に大いに参考にしていただきたいも
される分野のいくつか, さらには大学院遺伝子資源工
のと思う。 因みに, 農学部では今年度後期から教員の
学専攻の説明が, 各コース長, 分野長, 専攻長よりな
オフィスアワー (教室在室時間) が正式に導入される
された。 学生掛からは進級配属に関する説明があった。
ことになっており, こちらも講義内容に関する質問の
視聴覚ホールでの説明後は, 本企画のもう一つの大
みならず進路の相談等にも大いに活用して欲しいもの
きなイベントである研究室訪問に移った。 1年生のク
である。
(農学研究院)
ラス毎に, 農学部1号館から6号館までのオープン研
究室を順次訪ねてもらい, 実験やセミナーの様子を実
江頭農学部長による農学部教育システムの説明
研究室訪問 (3号館:院生から実験の説明を聞く1年生)
2005.1.12
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質問C
あなたのこの授業の欠席回数は? (C1 欠席なし, C2 欠席1回, C3 欠席2回, C4 欠席3回, C5 欠
席4回以上)
質問D
あなたはこの授業の理解修得のために予習・復習を含めて努力をしましたか? (D1 かなり努力した, D
2 ある程度努力した, D3 どちらとも言えない, D4 あまり努力しなかった, D5 ほとんど努力しなかった)
質問E
あなたがこの授業を履修して良かったと思うことは? (複数回答可) (E1 授業内容が今後につながるも
のだった, E2 授業内容の構成が適切なものだった, E3 授業を通して調べる姿勢を獲得した, E4 授業の準備が
周到になされていた, E5 授業を通して考える力を培った, E6 授業に双方向性があった, E7 授業に能動的な姿
勢で参加した, E8 教師に教育者としての熱意を感じた, E9 勉学への動機づけが高まった, E10 学者・研究者
との出会いがあった, E11 その他 (内容は裏面に記入))
計は, E1・E3・E5・E7・E9の回答率の合計, 計はE2・E4・E6・E8・E10の回答率の合計。
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コア教養科目を担当している三人の学生に, 授業評価を見た感想をきいてみました。 教員も学生にいいたいこと
があるようです。 (なお, 教員の方には回収率と自由記述欄のデータもお見せしました。)
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まずアンケートに対し回答した学生諸君に感謝します。 ただ回収率64.2%は低くはないでしょうが, 全員の意見
を聞きたかったですね。 出席率は欠席なし60.5%, 欠席1回25.6%, もう少し努力でしょうか。 私は歴史を学ぶこ
との意味を, 歴史事実の理解にとどまらず, 現代人としての社会考察につながるとの理解に立ち, 近年とくに話題
にのぼる戦争・暴力と政治との関係の歴史性について, 本来戦闘者である武士が 「日本史」 で政治の実権を握った
時代があるのを, 東アジア諸国との比較を念頭におき話したかったのです。 しかし 「先生にとってもわかりにくい
内容をなんとかがんばって伝えようとしてくださる姿がよかった」 「頑張って伝えようとされていたが, やはりな
かなか理解しにくかった」 という如く, 私自身日頃の研究から背伸びして皆さんたちとと考えたかったため, 少し
欲張った内容となり十分に意図が伝わらなかったのは最大の反省点で, 「そのことが大事だとはわかるが, 同じこ
とをやりすぎではないか」 さらに 「どういう目的の授業なのかよくわからなかった。 漠然としていた」 という厳し
い意見が結果的にでたのでしょうし, 授業内容の精選 (16.3%), 説明の工夫 (20.9%) を求める意見に反映され
ていますね。 しかし私自身, 現代人として歴史を学びながら (戦争や暴力の問題をめぐり) 試行錯誤している姿を
みてくれたなら, 自己弁護でも一応よかったとも思います。 ただ, 授業理解修得のための努力は62.8%がほとんど
しなかったといい, それを促す姿勢に欠けていたのは先ほどの意見にもあらわれているでしょう。 授業の準備は
20.9%が周到と感じており関連科目の中では高い数値ですが, これがかえってわざわいし34.9%が読みやすい板書
を要望しているのも反省点です。 なお成績評価の基準の明示を27.9%の人が要望していますが, 大事なことは歴史
を通していかに考えようとしているのかです。 最後に, 多くはないですが18.6%の人が教育者としての熱意を感じ
てくれたことに励まされたのを感謝します。
2005.1.12
前期, 私はコア教養科目 (文芸と人間) を担当し, 「文学テクスト入門」 という授業を行った。 この授業は, 文
学テクストの読解を通して言語表現を構造的に理解するとともに, その理解を的確に文章化する能力を高めること
を目的とし, 小説を読むという行為, 語りと描写の違い, 日本の小説表現史の流れ, 書き言葉と話し言葉の関係な
どについて概説した。 また, 言語表現の機能を理論的に把握するとともに, 実際の小説をいくつか紹介して文学の
楽しさを伝えようとこころがけたつもりである。 ある学生はアンケートの自由記述欄に 「先生が本当に面白いと思
っていることを学生に紹介してくださるということは, 学生にとっても興味深いことを学んでいるということだと
思う。 本当に楽しかった。 授業で扱った本を読もうと思った」 と書いてくれたが, こうした受け止め方をしてくれ
た学生がいてくれたことは非常に嬉しいし, これから同様の授業をしていくときの励みにもなる。
しかし, その一方で私に対しては, 「肝心なことが何かわからない。 授業の始めに, その日やることを具体的に
説明してほしい」 といった注文も寄せられている。 私にとって授業というのは, 黒板やプリントを駆使した 「もの
がたり」 であり, ある意味での演劇性をともなっている。 別に特別なパフォーマンスをするとか, 面白おかしい話
題で学生を惹きつけようとか, そういうことではなく, 研究する主体としての自分を学生の前に開いていき, 自分
が考えている問題をいま現在という場所から語ることが大切だと思っている。 文学は, 自然科学のように普遍的な
真実を探究する学問ではなく, 「読む」 という行為を通して個別的で一回的な光景に遭遇し, 他者の世界を自分の
なかに再構築する営みだから, 何が肝心かということはひとりひとりが思索すればいいと思っている。 要点を具体
的に教える科目も必要だけれど, 私が提供した情報をもとに, ひとりひとりが考える科目があってもいいだろうと
いうことである。 ……それにしても, みなさんは本当に 「始めに, その日やることを具体的に説明」 するような授
業を期待しているのだろうか。 それは楽しみにしていたドラマの結末を他人から教えられるようなものなのではな
いだろうか。
コア教養科目 「人間と文化」 のアンケート結果を見て考えさせられたことを記したい。 「人間と文化」 は六人の
教員が2回ずつ授業を行う総合科目形式の授業である。 どのクラスの講義もすべて基本的には同じ授業がなされて
いる。 同じ授業がされているのにクラスによって違うアンケートの数値がでるとすれば, それは学部による学生の
傾向を示すものと言えよう。
まず 「授業を履修して良かったと思うこと」 を尋ねる質問Eの数値にクラスによって非常にばらつきがあること
がわかる。 法学部・経済学部の学生を対象とするクラスでは, E系の回答率の合計が 180 であるのに対し, 工学部
を対象とするクラスでは99
9である。 予想された通りではあるが, 文系コア科目は文系のクラスからは評価される
が, 理系のクラスからはひどく評価されない傾向があるようだ。 (教員ごとに担当クラスが異なる他のコア科目の
アンケート結果を見る場合, E系の数値の差はたんに教員の授業能力の問題というばかりではなく, クラスとの相
性を考えなければならないのだろう。) もっとも, 法学部・経済学部の学生からの評価が 「高かった」 とも一概に
言えはしないのかもしれない。 アンケートの回収率がもっとも低いのがこのクラスなのである。 アンケートの回収
率の低さを出席率の低さと解釈すると, そもそも授業に関心を持てなくなった学生もこのクラスには数多くいたの
かもしれない。
記述式回答を見て気付くのは, 評価の落差である。 「これは大学の宝である」 という言葉や, 「1つのテーマにつ
き2コマ (3時間) では少ないように感じた。 せっかく良い講義を行っているのに, 時間が足りないというのは勿
体無いと思った」 という記述は, 一部に改善の要求を含みながら, この講義の意味を良く理解してくれた学生から
の言葉であると思う。 それに対して, 「この授業から得るものは何もないと感じた。 意味のない授業だと思う。 み
んなこんなことを学びに大学にはいたわけじゃないので, この授業はなくしてほしい。 ハッキリ言っていらない」
という記述には大いに考えさせられた。 講義の拙さや工夫の足りなさという次元を超えて, 「要らない」 と決めつ
ける精神に私は興味をもつ。 おそらくこの感想を書いた学生の本音は別の記述にあった 「この講義が将来何の役に
立つのか分からない」 という思いに近いものではないかと想像する。 そもそもどんなものに 「意味がある」 のか,
何が 「役に立つ」 のか。 そういうことを考えるための基本的な素養を養うためにコア科目があると思うのだが, も
はやそうした素養は必要なく, 自分の知っている意味ある世界において役に立つ何かを教えてくれと一部の学生は
願っているようだ。 これはそのような学生を責めて言っているのではない。 そういう学生諸君に対して講義をしな
ければならないのだということを肝に銘ずるために記しているのである。
2005.1.12
おお
み
げん
どう
巨 海 玄 道
16年度前期の授業を終えてほっとしていたら, いつ
がっかりした。 しかしよく考えてみると世の中こちら
のまにか11月となり, おまけに今年からと言うクオー
の思惑どおりにことが運ぶとは限らない。 いくらこち
ター制度の講義をやれと言うお達しに学会や研究会で
らが思っても向こうは又別の見方をする場合が多い。
出張の多いこの時期を青息吐息となりつつも何とか休
そう思うとなんだか救われた気分になるのだがやはり
講なしで終えることができた。 いつものように 「講義
どこか空しい。 どんな講義も授講者にとってもまた受
が分かりやすかったか」 , 「板書は適当であったか」 ,
講者にとっても完全に満足のいくものはなく (たまに
「話す内容が自己満足になっていなかったか」 , 等な
全く満足し自分だけ悦に入っている教員があるがこれ
ど…講義室からの自分の部屋に帰る道すがら, 沢山の
は例外としよう) 一長一短がある。 膨大な評価の集計
学生でごった返す中庭を横切りつつ, 自問自答する。
を見てそんな感想を持つ。 評価の細かいことは限られ
時には赤面するような失敗講義をやり, 自責の念に駆
た紙面では無理なのでここでは私が担当した未履修ク
られ, 忸怩たる気分になるときがある。 わかりやすい
ラスに限って受講する側と授講する側からの見方の違
講義を目指していない教員などいるはずはない。 みな
いを述べてみたい。
それなりに工夫をして日々の講義に臨んでいると思う
「力学は数学を持って記述される」 と言う観点に立
が講義をする (「授講」 する) 方は 「受講」 する学生
ち, 基礎的な数学をベースとした, 講義をしたあと,
と同様, 多様であり, 講義の仕方は基本的には教員の
力学の講義をすると言う方針を取った。 13回の講義の
キャラクターにある。 口べたな教員もいれば, いい講
うち, はじめにベクトルと微分方程式の初歩を4回に
義内容でも声が通らず結果として下手な講義となって
分けて講義した。 演習や宿題, 小テストなども課した。
しまうこともある。 どのような講義が良いのかは対象
講義は多くの簡単な演示実験を取り上げた。 例えば
となる学生のレベルとその学生あるいはその学科の要
求するもので異なってくる。
1) 慣性の法則の理解には達磨落としを使った (学
生には実演してもらった)。
今年度私の場合は未履修 (高校で物理を全く習って
2) 力積の理解にはスーパーボール (又はガラスコ
いない学生) のクラスという大学の教員になって初め
ップ) を机の上や座布団の上で跳ね返らせてその
1)
ての経験であった 。 それなりに覚悟はし, 目に見え
違いを考えることによって理解に努めた。
る授業を目指し, 周到な準備をし, 手づくりの教材を
等とできる限りで視覚に訴えなおかつ身近な材料を使
用意した。 問題はそれが学生にどう響いたかであった。
った。 しかし前半の4回の講義は難行した。 当方はこ
授業評価 (以下 「評価」 と略) を見るのが楽しみであ
こ40年間, 毎日お目にかかっている微分積分やベクト
ったが以下のようなものが結果としてでてきた。 少々
ルも学生にはわからない人が多かったようである。 土
E 1
E 4
E 8
F 4
F 6
F 7
F 8
F13
F14
項
目
授業内容が今後につながるものだった
授業の準備が周到になされていた
教師に教育者としての熱意を感じた
授業内容をもっとやさしくして欲しい
授業の進行をゆっくりして欲しい
理解度を把握して授業を進めて欲しい
理解できるように説明に工夫が欲しい
声が届くようにして欲しい
板書を読みやすくして欲しい
担当クラス
23%
30
45
28
23
38
30
4
2
平
均 値
21%
13
18
44
43
49
42
11
27
最小−最大値
5−43%
3−30
3−45
16−72
22−80
28−74
21−63
0−50
2−67
2005.1.12
曜日に補講をし, オフイスアワーをもうけても全学生
と丁寧に書いて欲しかった。 また黒板を消すのが早す
の理解を得ることは出来なかったようである。 これに
ぎる。 ⑦自分勝手に進めて授業がわかりにくすぎる。
対する評価結果を他の教員による力学基礎に対する結
先生が当たり前と思っていることが生徒のはわかって
果を引用しつつ以下の項目に限って紹介する。
いない場合が多い。 ⑧もっと良い教科書を使って欲し
F4−8は予想されたことであるが未履修, 既履修
い。 教科書がわかりにくい, 等があった。
に限らず講義はもっと分かりやすくせよと言うことで
数年前のことだったかある学会で一般教育の現状に
ある。 ただ教員によるばらつきも多くまさに教員の個
ついてのいくつかの報告の中に以下のような興味ある
性がでていると思われる。 F13−14は 「講義は全学生
現状報告がなされた2)。 (括弧内は私の勝手な解釈)
に聞こえなおかつ, 板書は後ろからも必ず見えるよう
「教える中身さえよければ学生の学力と学習意欲
に書く」 と言うあらゆる講義・講演の基本に対する評
を向上させうると単純に言えなくなった」 (いくら教
価結果であるがこれも教員によるばらつきが多い。 評
科書がよくても学生のレベルと乖離しては効果が上が
価が厳しかった教員には学者として高く評価されてい
らない)
る人も多く, そのことと授講者としての評価は必ずし
「学生の実態を見て真に学生の学力と学習意欲を
も一致しないと言うことで今後の研鑽を期待したい。
向上させうる教育内容と教育方法を探求することが必
E1で私の評価は低かった。 対象とした学生にとって
要となった」 (学生のレベルに教員は目線を下げよ)
力学が人間の創成した文化の典型的なものであるとい
上で述べた記述式の評価結果 (①−⑧) はまさにこ
う考えは浸透せず, 力学の本質を旨く説明できなかっ
のことを反映している。 「目線を下げる」 ことは難し
たことになる。 E8は教師冥利に尽きることであり受
いことであるが学生のレベルにあった教科書とそれに
講した学生には感謝したい。 但し物理関連科目の中に
付随する教育方法…口で言うのはやさしいがこれもま
はこの項目で70%を越える講義もあった。
たなかなか困難なことである。 そして更に重要なのは
しかし, 記述式のアンケートの中身は刺激的なもの
学生の実体を探ることである。 現在本学の学生の試験
が多かった。 例として, ①授業中に具体的な演習をや
前を除く1日の平均的な学習時間は1時間以下という
って欲しい。 ②教科書の問題の答が欲しい。 ③レポー
のが70%である。 このような中で殆どの学生が1週間
ト提出をさせておいてそれについて解答・解説を行わ
10科目を越える科目を履修し, 更に予習復習もすると
ないのは一体何を考えているのか。 ④教科書は難解な
いうのは殆ど不可能に近い。 「時間内に理解可能な講
書き方がされていて授業でわからないのに予習復習な
義」 が必要とされるが独法化後, 教員はうなぎ登りに
ど出来たものではない。 そのくせレポートがありふざ
増える際限ない学内外の仕事の中で果たしてそれが可
けている, 等など多々あった。 どうしても進度の関係
能なのか, 定年までに後数年を残した自分には でとばさざるを得ない章があり, 当方も辛いところで
として重くのしかかってくる。
あった。 またレポートの講評もやるべきであろうがこ
参考文献
れもやはり, 進度の関係で出来ないこともあった。 こ
1) 篠崎ら, 第53回九州地区大学一般教育研究協議会
の指摘を今後の課題としたい。 ただ残念だったことは
私としてはそれなりに工夫して演示実験等もやったの
だがそれに関する感想はなにもなかったことである。
(理学研究院)
議事録 (授講者から見た報告)
2) 押川元重, 第47回九州地区大学一般教育研究協議
会議事録, 10
講義の前の日は忙しい中おもちゃ屋に行ったり, 八百
屋に行ったりして教材を集めたがそれに対する評価は
なかった。 しかしこれも授講する側の勝手な論理かも
しれない。
この他, 私のクラス以外で多かった項目として, ⑤
マイクを使わないので声が全然聞こえない。 90分ひた
すら板書しながら黒板に向かってしゃべるので声も聞
こえないし, 生徒はただ写すだけになっている。 生徒
がどれくらい理解しているか把握しながらやらないと
先に進んでも無理。 ⑥字が汚くて読めなかった。 もっ
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不安がありますか】への回答は図1, その内容 (3つ
キャンパス移転は, 学生の皆さんにとって修学や生
まで選んでよい) は図2をみてください。 交通手段へ
活環境・人間関係などの大きな変化をもたらすもので
の不安が28%と最も多く, 以下, 住居, 経済上の問題,
あり, 準備がいることでしょう。 環境の変化による
学業・研究, アルバイト, サークル活動の順になって
(心理的な意味をも含めた) 負担は避けられないにし
おり, 広島大学での調査研究と同じように学生生活の
ても, 移転による不適応状態を防ぎ, 新キャンパスで
基盤となるものへの不安が高いことがわかります。 ま
の学生生活を充実させていくための対策を, 早急に検
た, 学生が, 住居やアルバイトなどを含めた経済的な
討していく必要があります。 学生生活・修学相談室で
問題について心配をしていることも読みとれます。
は, その基礎データとなる 「移転についての意識およ
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び生活状況調査」 を, この6∼7月に実施しました。
その調査結果のポイントを紹介します。
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回答者は全体で 732 名, 内訳は下記の通りです。
1年
2年
3年
4年
修士
その他
計
292
143
84
20
186
7
732
【図1 移転に伴う不安】
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キャンパスが元岡に移転することを 「入学前に知っ
ていた」 とする学生は過半数の56.1%。 現在, 移転の
情報について 「知らない」 は29.2%, 「だいたい知っ
ている」 68.6%, 「正確に知っている」 2.2%でした。
㪈㪇㪇
キャンパス移転への【関心度】は, 「非常に関心が
に移転する工学部のみでみると 「非常に関心がある」
39.4%, 「関心がある」 44.7%と高率です。 また, 理
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次に, 工学部 252 名 (学部生 132 名, 院生 120 名)
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りは10%以上高くなっています。
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と56.4%, 工学府でも58.3%と, いずれも全体平均よ
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学部も 「非常に関心がある」 「関心がある」 を加える
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ある」 12.7%, 「関心がある」 32.7%ですが, 第期
【図2 移転に伴う不安の内容】
の結果をみていきましょう。
【学科/部門の移転時期】については, 「正確に知っ
【新キャンパスでの学生生活に, どのくらい期待し
ている」 58%, 「だいたい知っている」 36%と, ほと
ていますか】への回答は図3, その内容 (2つまで)
んどの学生が把握しています。 【移転情報の入手先】
は図4を見てください。
は, 「工学部教職員から」 が37.3% (2004.1調査時に
学生の皆さんには新キャンパスでの修学や生活につ
は17.2%でした
。 「ホームページから」 22.7%, 「友
いて具体的な情報が十分には伝わっていない中で,
人から」 29.4%となっています。
「新しい校舎」 や 「勉学環境」 などの修学環境に期待
【移転によって生活環境や勉学環境が変わることに
を寄せていることがうかがえます。
2005.1.12
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員には求められていると言えるでしょう。
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今回の調査は, 先に移転を経験した広島大学での調
査 (1990年前後) を参考にしていますので, 比較検討
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もしてみます。 移転への否定的態度は広島大学におい
ても高く (85−90%) , 移転による喪失を8割の学生
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・院生が報告していました (その内容は主に精神的な
【図3 新キャンパスでの学生生活への期待】
ものでした) 。 【大学近郊の人々は九大生に対しどの
ような印象をもっていると思うか】は図5です。 広島
㪈㪍
大学の場合, 移転前後で急激に低下 ( 「好意的」 が4
㪈㪋
割台) していますが, 九州大学では, 現在6割の学生
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が 「好意的」 と認知しています。 移転後の変化につい
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て, 継続調査していく予定です。
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図6は【現在のキャンパスとその周辺地域に魅力を
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感じるか】についての回答です。 現キャンパスとその
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周辺地域に対して, 約半数の九大生は魅力を感じてい
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Ⅳ
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【図4 新キャンパスでの学生生活への期待の内容】
ます。 広島大学では, 移転前のデータはないのですが,
移転後は 「非常に魅力的」 「まあまあ魅力的」 を加え
ても14%∼34%と, キャンパスの魅力は非常に低く認
知されていました。 キャンパスや周辺地域の文化的刺
激や生活環境は, 学生生活の質にとって重要な意味を
もつことが報告されています。
【あなたはキャンパス移転について, どのような気
㕖Ᏹ䈮ᅢᗧ⊛
持ちをもっていますか】【あなたは元岡地区へのキャ
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ンパス移転に伴って, 引越しをするつもりですか】に
ついての回答は, 表1, 表2の通りです。
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【表1 キャンパス移転に対する気持ち】
人
移転したくない
数
パーセント
【図5 大学近郊の人々の
九大生に対する印象】
【図6 現在のキャンパスとその
周辺地域に魅力を感じるか】
145
58.0%
どちらかといえば移転したくない
54
21.6%
今回, 学生生活の状況についても併せて調査をして
どちらともいえない
37
14.8%
おり, それらも継続的にフォローアップしていく予定
どちらかといえば移転したい
7
2.8%
です。 次回は, 移転先のキャンパスに望む設備や施設
移転したい
7
2.8%
について, 学生の皆さんが現在“居場所”をどのよう
に感じて大学生活を送っているか, サークルやアルバ
【表2 引越しするつもりか】
人
数
イトと学生生活の充実度との関連などの興味深いデー
パーセント
引越ししない
99
39.6%
どちらともいえない
70
28.0%
タをご紹介したいと思っています。
いよいよキャンパス移転が学生生活の視野の中に入
ってきました。 学生と教職員が率直に不安と期待を,
「期待」 への回答や, 移転に対するネガティブな意
修学や生活上の見通しを語っていくときではないでし
識からは, 学生にとって移転がどのような意味をもつ
ょうか。 アンケートに協力していただいた学生・院生
のかの説明や, 現時点でわかる範囲での学生生活につ
の皆さん, たいへんありがとうございました。
いての情報と見通しを積極的に伝えていくことが教職
(学生生活・修学相談室
カウンセラー)
2005.1.12
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2005.1.12
孟子が 「
殺人
以刃與政、 有以異乎」 = 「人を刀で殺すか, それとも政治で殺すか, 違いがあるのでし
ょうか」 と梁惠王に問いかけて以後, 中国では 「殺人以政」 は熟語となった。
先日の報道ステーションでは北朝鮮に関する が上映された。 ある地域で, 道路に倒れて餓死しそ
うな人々や, 食料を購入するため, 家を売り, ホームレスになった人々の映像があった。
私は, このような風景を
という, 戦争中にワルシャワにあったゲットーに関する本の中
の写真でも見たことがある。 政治的な背景が異なっていても, 両件は 「殺人以政」 の典型的な例であると
(
)
いえる。
第57回九大祭∼僕たちは熱い絆で結ばれた………14
韓国人から見た日本
浦川
1年生のための農学部教育・研究説明会開催さる!
雄基・田邉
愛・平川
裕雅… 2
竹本
真衣… 5
巧・鏑木
政彦…19
−学生による授業評価を見て……巨海
玄道…22
コア教養科目アンケート結果
高野
朋子… 6
涼恵… 8
信治・石川
授講者と受講者の間
フィギュアスケート愛好会………花田
栄男…18
「学生による授業評価」
気楽な国際協力, やってみませんか?
井上
川口
キャンパス移転に向けた意識調査から (第1報)
九大写真部員より…………………井ノ口洪太… 9
平和展∼世界の子供たちを救うために∼
表紙・裏表紙
田中
健夫…24
写真説明……………福井
良清…26
中島大樹・後藤栄太・橋本直樹・二矢川和也…10
投稿・写真歓迎
編集委員会では への投稿, 紙面を飾る写真を募集しています。 あなたが関わっている様々な活動, 六本松地区や
「全学教育」 にまつわる出来事, 六本松の思い出など, 六本松や 「全学教育」 に関するものであれば何でも結構です。
表紙写真も, キャンパスでのもの, 旅先でのものをはじめ, あなたの作品, ぜひ紹介したい知り合いの作品など, 広く募集
しています。 応募, 推薦の対象は六本松や 「全学教育」 に関わりのある全ての方です。
学生モニター募集
編集委員会では に対する学生の意見・要望を聞くためにモニターを募集しています。 また学生編集委員も募集して
います。 募集は常時行っています。
投稿, 写真, 学生モニター・編集委員の応募は下記で受け付けます。
編集委員
A.カスヤン(言
文726
4666)
鏑木
政彦 (比
文7264632)
川口
栄男 (農
(04年度)
小山
紘三 (高研セ7264585)
是松
正俊 (事務室7264504)
田中
健夫 (高研セ726
4802)
中野
武彦 (医
学6426697)
西野
常夫 (比
文726
4600)
橋彌
和秀 (人
丸山
徹 (健
セ583
7863)
矢向
正人 (芸
工553
4549)
高等教育企画掛(事務室7264525・4526)
学6422892)
環642
3143)
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