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資料4 費用項目ごとの論点
資料4 費用項目ごとの論点 募集費 資料4 1.費用の内容 <直営の場合> 外務員給与(基本給) ○加入希望者を訪問し、互助会契約に関する説明を行うとともに、加入希望者の希望や 状況をもとに加入コースや支払形態を提案し、契約を行うための活動費用 ※契約活動費は基本給のうち個々の契約に対応する費用 契約活動費 ○外務員給与(基本給)については継続的に、契約活動費、募集手数料(歩合給)につい ては契約時1回のみ発生 募集手数料(歩合給) <代理店の場合> ○加入希望者への訪問、互助会契約に関する説明を代理店が実施している場合に、互 募集手数料(代理店) 助会から代理店に支払われる手数料 ○契約形態により、契約時等に発生 2.論点 (1)「外務員給与(基本給)」は、契約活動費以外の部分について、「関連性」を認めうる費用は無いのではない か。 (2)「契約活動費」は、勧誘活動の一環であることから、基本的には「関連性」を認められないが、実態上、契約 締結後に要する説明を実施している場合もあると考えられる点についてどう考えるべきか。 (3)「募集手数料(歩合給)」については、解約や掛金の納入が中断した場合に、外務員から事業者に歩合給を 返還する取扱いをしている場合があり、返還される部分は控除して損害を把握すべき。具体的には以下のよう な、計算方法があるのではないか。 ①平均歩合給(年間費用/成約数)×未回収率(未回収歩合給/歩合給の総額)【年間平均】 ②平均歩合給(年間費用/成約数)-平均回収額(回収額/解約数)【年間平均】 (4)「募集手数料(代理店)」については、(3)の歩合給の考え方を適用できるのではないか。 3.セレマ訴訟における判断、他の法令の考え方 【大阪高裁2審判決】 「本件互助契約を締結し、その後解約した一人の消費者のみならず、その他の会員や会員以外の顧客の関係 でも生じ得る一般的な費用であって、個々の契約との関連性は認められないか、認められるとしても極めて希薄 である。したがって、これらの経費(人件費)は控訴人セレマの事業の運営にかかる一般的な経費であって、「平 均的な損害」に含まれる上記の意味の必要経費には当たらないというべきである。」(P36) 【京都地裁1審判決】 「訪問販売員に対して支払う基本給(中略)についても、契約の解約にかかわらず常に生じるもの(中略)上記 各費用が(中略)平均的な損害には含まれないとも考えられる。」(P29) 「消費者と契約を締結したことにより訪問販売に対して支払われる出来高給については、(中略)平均的な損害 に含まれうる。(中略)本件互助契約の関係では、代理店に支払われた手数料は契約の中途解約により返金さ れることからすれば、(中略)平均的な損害の認定に算入することはできない。なお、被告セレマが主張する代理 店廃業や経済的援助による不返還の点は、解約をした一人の消費者との間での損害であるとはいえない。」 (P34) ※契約活動費については、1審、2審ともセレマ側から主張がなかったため、判断が示されていない。 2 募集管理費 資料4 1.費用の内容 営業所長等直 接管理職給与 ○外務員による募集活動を円滑に行うために設置している営業所を運営するための費用 営業所事務員 ○継続的に発生 給与 営業所固定費 等 外務員教育費 ○外務員の新人営業研修やフォロー研修等、主に営業所長等(外部講師含む)が外務員を 指導する費用。 ○継続的に発生 2.論点 上記4つの費目いずれも、個々の契約との「関連性」を認められず、解約手数料に含めるべきではないので はないか。 3.セレマ訴訟における判断、他の法令の考え方 【大阪高裁2審判決】 「本件互助契約を締結し、その後解約した一人の消費者のみならず、その他の会員や会員以外の顧客の 関係でも生じ得る一般的な費用であって、個々の契約との関連性は認められないか、認められるとしても極 めて希薄である。したがって、これらの経費(人件費)は控訴人セレマの事業の運営にかかる一般的な経費 であって、「平均的な損害」に含まれる上記の意味の必要経費には当たらないというべきである。」(P36) 【京都地裁1審判決】 「(3) 被告セレマは、(中略)①会員募集費、②会員管理費、③物的設備準備費、④逸失利益に相当する 損害が生じたと主張する。 ア まず、③物的設備準備費についてみると、(中略)不動産や動産等は、(中略)会員以外の顧客に対し ても提供されるため、(中略)上記不動産等の管理等にかかる費用は上記消費者が解約したか否かにかか わらず生じるものである(中略) ①会員募集費及び②会員管理費のうち、訪問販売員に対して支払う基本給 及び会員管理用コンピューター導入費、同維持管理費についても、(中略)契約の解約にかかわらず常に生 じるもの(中略)上記各費用が(中略)平均的な損害には含まれないと考えられる。」(P29) 「上記(3)ア、イ、及び上記ア記載の各費用以外の費用については、(中略)平均的な損害に含まれうる。 (中略)費用の算定につき、被告セレマは、契約締結に至らなかった者に対する費用を含む損益計算書をも とに契約口数で割るという算定方法を採っており、契約締結に至らなかった者の数が想定できない以上、こ の算定方法をもって会員募集費、会員管理費を認定することはできない。」(P34) ※外務員教育費については、1審、2審ともセレマ側から主張がなかったため、判断が示されていない。 3 入会手続費 資料4 1.費用の内容 ○約款等、入会手続に要する書類、手続完了後、加入者に交付する書類等の作成費用 書類印刷費 ○契約時のみ発生 ○加入の意思表示をした契約者への約款・重要事項・会費使用方法等の説明及び書面記入説 契約手続に要 明に係わる費用 する費用 ○契約時のみ発生 加入者証等の ○加入者証及び主な契約内容や住所変更の案内書面を加入者に交付するための送料・持参費 送料 用 加入者証等の ○契約時のみ発生 持参費用 ○領収書に貼付する印紙 印紙税 ○貼付が必要な領収書発行時のみ発生 2.論点 (1)上記5つの費用いずれも個々の契約との関連を認められ、以下の方法により、損害を把握できるのではな いか。 (2)「書面印刷費」は、年間の書面印刷費用を、年間の成約口数で割ることで、1回あたりの費用を算定してはど うか。 (3)「契約手続に要する費用」は、1回の手続ごとに要する平均的な時間と外務員の平均的な時給の積により、 1回あたりの費用を算定してはどうか。 (4)「加入者証等の送料」及び「加入者証等の持参費用」は、年間の郵送、持参にかかる総費用を、年間の成約 口数で割ることで、1回あたりの費用を算定してはどうか。 (5)「印紙税」は、年間の印紙税費用を、年間の成約口数で割ることで、1回あたりの費用を算定してはどうか。 3.セレマ訴訟における判断、他の法令の考え方 【大阪高裁2審判決】 「別表1の「約款、パンフレット、会員証等入会関係書類作成費用」欄記載のとおり、約款、パンフレット、親睦 会規則、入会申込書、申込書記入例、確認書、会員証ケース、自動振込利用申込書、加入者証といった書類を 作成しており、その作成費用として1会員あたり合計440.2円を支払っていいることが認められる。 上記費用は、個々の契約との具体的な結びつきが認められ、同業他社でも通常支出しているものと考えられ るから、(中略)「平均的な損害」に含まれる。」(P37) 4 入会手続費 資料4 【京都地裁1審判決】 「入会書類作成、会員情報システム登録、加入者証作成などの実費もかかると考えられるが、これらは本件互 助契約毎に1回だけかかる費用であり、証拠(甲A4、甲B1、2、E1、F2、G2、H2)によれば、本件互助契約に おいては、入会金として500円が被告セレマに支払われていると推認でき、この入会金をもって上記実費程度 はまかなわれているとみることができる。」(P34) 【割賦販売法の解説(P75 第6条第1項第3号(前払式特定取引には準用されていない))】 契約の締結のための費用としては、契約の締結に際しての書面作成費、印紙税費等(中略)があるが、(中 略)現実にかかった費用ではなく、業界の平均費用が標準となる。 【「特定商取引に関する法律の解説」(P96 10条第1項第4号)】 契約の締結のために要する費用としては、(中略)書面作成費、印紙税等(中略)があるが、(中略)現実にか かった費用ではなくて「通常要する費用」であるから、全ての場合の平均費用があくまでも標準となる。 ※契約手続に要する費用及び印紙税については、1審、2審ともセレマ側から主張がなかったため、判断が示されていな い。 5 集金費 資料4 1.費用の内容 ○会費を口座より振替入金するための金融機関手数料 口座振替費用 ○毎月の振替ごと発生 振替不能となっ ○掛金が振替不能となった会員への再請求、口座振替を行う案内費用 た場合の通知 の送付費用 ○振替不能が発生し、通知を行うごとに発生 口座振替データ 作成費 ○口座振替を行うためのデータ作成費用 ○口座振替の開始時及び口座等データ変更時に発生 ○会員を訪問して集金する際の費用 訪問集金費 ○毎月の会費振替、振替不能時等、訪問集金を実施するごとに発生 2.論点 (1)上記4つの費用いずれも個々の契約との関連を認められ、以下の方法により、損害を把握できるのではない か。 (2)「口座振替費用」については、年間費用を年間の振替件数で割ることで、1回あたりの費用を算定してはどう か。 (3)「振替不能となった場合の通知の送付費用」については、年間費用を毎月の会費納入対象の契約口数 (12ヶ月分の延べ口数)で割ることで、会員一人あたりの月間費用を算定してはどうか。 (4)「口座振替データ作成費」は、データ作成にかかる年間費用を、年間のデータ作成数で割ることで、1回あた りの費用を算定してはどうか。 (5)「訪問集金費」は、1回の訪問集金ごとに要する平均的な時間と外務員の平均的な時給の積により、1回あた りの費用を算定してはどうか。 (6)毎月の集金一件あたりの費用としては、(2)の金額と(5)の金額を、口座振替、訪問集金を利用しているそ れぞれの加入口数で加重平均して算定してはどうか。 3.セレマ訴訟における判断、他の法令の考え方 【大阪高裁2審判決】 <口座振替費用、振替不能となった場合の通知の送付費用及び訪問集金費> 「控訴人セレマは、「集金費用」として、月掛金振替手数料58円と振替不能となった場合の通知の送付費用 (1件50円の郵送代)2円を合わせて60円、(中略)を支払っていることが認められ、これらの費用は「平均的な 損害」に含まれる。」(P38) (セレマ側主張) 「数は少ないものの、訪問集金に要する費用が存することからすると、集金費は60円を下らない」(P21 ) <口座振替データ作成費> 「控訴人セレマは、会員管理に要する費用として、別表2の各欄に記載のとおり各種の費用を支払って(中略) 上記費用のうち、「集金費用」、「全日本ニュース作成・送付費用」及び「入金状況通知」を除くものは、(中略)、 個々の契約との関連性が認められない費用であるから、上記の意味の必要経費に当たらない。」(P37) 6 集金費 資料4 【京都地裁1審判決】 <口座振替費用> 「月掛金を1回振り替える毎に被告セレマが負担した58円の振替費用をもって、消費者契約法9条1号の平均 的な損害に当たるということができる」(P35) <口座振替データ作成費> 「上記(3)ア、イ、及び上記ア記載の各費用以外の費用については、(中略)平均的な損害に含まれうる。(中 略)費用の算定につき、被告セレマは、契約締結に至らなかった者に対する費用を含む損益計算書をもとに契約 口数で割るという算定方法を採っており、契約締結に至らなかった者の数が想定できない以上、この算定方法を もって会員募集費、会員管理費を認定することはできない。 (中略)入会書類作成、会員情報システム登録、加入者証作成などの実費もかかると考えられるが、これらは本 件互助契約毎に1回だけかかる費用であり、証拠(甲A4、甲B1、2、E1、F2、G2、H2)によれば、本件互助契 約においては、入会金として500円が被告セレマに支払われていると推認でき、この入会金をもって上記実費程 度はまかなわれているとみることができる。」(P34) <訪問集金費> 「外交員の集金手当は月80円から120円であるというものがあり、その仕組みは必ずしも明らかでないもの の、本件互助契約締結時の支払を除き月掛金を1回支払う毎に一定の費用を被告セレマが負担するものと考え られ、原告もそのような費用が発生すること自体は積極的に争っておらず、また、被告セレマが会員から少額の 月掛金100回又は200回という多数回徴収していることからすれば、その月掛金を外交員の集金により徴収す ることが被告セレマにおいて通常の方法であるとは考えにくい」(P34) 【「割賦販売法の解説」(P75 第6条第1項第3号(前払式特定取引には準用されていない)】 契約の履行のための費用としては、代金取立ての費用、催告の費用等があるが、(中略)現実にかかった費用 ではなく、業界の平均費用が標準となる。 7 会員管理費A 資料4 1.費用の内容 会員管理シス テム ○前受金の管理及び冠婚葬祭施行までの会員管理を互助会契約及び個人情報保護法に基づ 開発費 き、適切かつ厳重に管理するための費用 同上 保守料等 ○開発費、保守料は常時発生、データ入力は入会時等、データ入力を要する機会ごとに発生 ○外部委託費は、委託契約の内容によるが、一定期間ごとに発生する場合やデータ入力の機 同上 データ入力等 会ごとに発生する場合等がある 同上 外部委託費 会員管理担当 社員教育費 ○会員管理システムを適格に運用出来るよう教育する費用 ○継続的に発生 2.論点 (1)「開発費」、「保守料等」、「会員管理担当社員教育費」については個々の契約に関わらず発生するため、 関連性を認めうる費用を含まないのではないか。 (2)「データ入力等」、「外部委託費」のうち、1件の処理ごとに外注費等が定められている場合、その費用を算 入できる場合があるのではないか。 3.セレマ訴訟における判断、他の法令の考え方 【大阪高裁2審判決】 「控訴人セレマは、会員管理に要する費用として、別表2の各欄に記載のとおり各種の費用を支払って(中 略)上記費用のうち、「集金費用」、「全日本ニュース作成・送付費用」及び「入金状況通知」を除くものは、(中 略)、個々の契約との関連性が認められない費用であるから、上記の意味の必要経費に当たらない。」(P37) 【京都地裁1審判決】 「①会員募集費及び②会員管理費のうち、訪問販売員に対して支払う基本給及び会員管理用コンピューター 導入費、同維持管理費についても、(中略)契約の解約にかかわらず常に生じるもの(中略)上記各費用が(中 略)平均的な損害には含まれないと考えられる。」(P29) ※会員管理担当社員教育費ついては、1審、2審ともセレマ側から主張がなかったため、判断が示されていない。 8 会員管理費B 資料4 1.費用の内容 入金状況通知作成・ 送料 ○掛金の状況を定期的に通知する費用 ○通知を作成・送付するごとに発生(毎年、半期に一度等) ○利用に関する情報等を会報誌として作成・送付する費用 会報誌作成・送料 ○会報誌を作成・送付するごとに発生(毎月等) ○掛金が完納になった際に通知する費用 完納通知作成・送料 ○完納時1回のみ発生 会費納入停滞に対 ○掛金が振替不能会員へ会費納入の督促・催告を行う費用 する入金督促状、催 告書送料 ○督促・催告を行うごとに発生 ○加入者の会費を保全するための費用 会費保全費用 ○継続的に発生 2.論点 (1)上記5つの費用のうち、「会費保全費用」以外については、個々の契約との関連を認められ、以下の方法に より、損害を把握できるのではないか。 (2)「入金状況通知作成・送料」、「会報誌作成・送料」、「完納通知作成・送料」については、それぞれ年間費用 を年間の送付件数で割ることで、1回あたりの費用を算定してはどうか。 (3)「会費納入停滞に対する入金督促状、催告書送料」については、年間費用を毎月の会費納入対象の契約 口数(12ヶ月分の延べ口数)で割ることで会員1人あたりの月間費用を算定できるのではないか。 (4)「会費保全費用」は、割賦販売法上、前受金の2分の1の金額を保全することが求められており、指定受託 機関との供託委託契約による保全も認められている。このため、供託委託契約を要するする額と保証料率の積 から個々の会員に要する費用を算定することができる。しかし、この費用は、法務局に保全を要する額を供託 すれば必要ない費用であり、全額を供託している事業者とのバランスを考慮すべきではないか。 3.セレマ訴訟における判断、他の法令の考え方 【大阪高裁2審判決】 <入金状況通知作成・送料及び会報誌作成・送料> 「「全日本ニュース作成・送付費用」及び「入金状況通知」については、個々の契約との関連性が認められ(中 略)これらの費用は「平均的な損害」に含まれる。」(P38) <会費保全費用> 「上記費用のうち、「集金費用」、「全日本ニュース作成・送付費用」及び「入金状況通知」を除くものは、控訴人 セレマが、代理店に対しインセンティブを与えるため、互助会の経営破綻リスクに備えて会員を保護するため、 あるいは互助会組織を維持運営するためといった目的の実現に必要であると判断して支払をしているものであ り、個々の契約との関連性が認められない一般的な経費であるから、上記の意味の必要経費に当たらない。」 (P38) 9 会員管理費B 資料4 【京都地裁1審判決】 「上記(3)ア、イ、及び上記ア記載の各費用以外の費用については、(中略)平均的な損害に含まれうる。(中 略)費用の算定につき、被告セレマは、契約締結に至らなかった者に対する費用を含む損益計算書をもとに契 約口数で割るという算定方法を採っており、契約締結に至らなかった者の数が想定できない以上、この算定方 法をもって会員募集費、会員管理費を認定することはできない。」(P34) 【「割賦販売法の解説」(P75 第6条第1項第3号(前払式特定取引には準用されていない)】 契約の履行のための費用としては、代金取立ての費用、催告の費用等があるが、(中略)現実にかかった費 用ではなく、業界の平均費用が標準となる。 ※完納通知作成・送料及び会費納入停滞に対する入金督促状、催告書送料については、1審、2審ともセレマ側から主張 がなかったため、判断が示されていない。 10 解約手続費 資料4 1.費用の内容 ○解約についての十分な説明をし、解約の手続を行う費用 解約手続費用 ○解約時1回のみ発生 ○解約返戻金を指定の口座に振込む金融機関手数料 振込手数料 ○解約時1回のみ発生 2.論点 (1)上記2つの費用いずれも個々の契約との関連を認められ、以下の方法により、損害を把握できるのではない か。 (2)「解約手続費」については、1回の手続ごとに要する平均的な時間と外務員の平均的な時給の積により、1回 あたりの費用を算定してはどうか。 (3)「振込手数料」については、年間の振込費用を年間の解約口数で割ることで、1回あたりの費用を算定しては どうか。 3.セレマ訴訟における判断、他の法令の考え方 ※解約手続費用、振込手数料いずれも、1審、2審ともセレマ側から主張がなかったため、判断が示されていない。 11 施行準備費 資料4 1.費用の内容 2 4 時 間 受 付 体 ○いつでも役務を提供できるよう、設備、備品、人員確保、連絡態勢などの準備を整える費用 制維持コスト・物 的設備準備費用 ○継続的に発生 2.論点 葬儀等儀式の施行を請求する前において、個々の契約との関連を認められず、解約手数料に含めるべきでは ないのではないか。 3.セレマ訴訟における判断、他の法令の考え方 【京都地裁1審判決】 「③物的設備準備費についてみると、(中略)不動産や動産等は、(中略)会員以外の顧客に対しても提供され るため、(中略)上記不動産等の管理等にかかる費用は上記消費者が解約したか否かにかかわらず生じるもの である(中略) 上記各費用が(中略)平均的な損害には含まれないと考えられる。」(P29) ※設備等の準備については、2審においてセレマ側から主張がなかったため判断が示されていない。 12